説明

光学走査装置及びそれを備える画像形成装置

【課題】コンパクトな構成で製造コストを低減しつつも、複数のビームを精度よく偏向走査することが可能な光学走査装置及びそれを備える画像形成装置を提供する。
【解決手段】ビームを射出する複数の半導体レーザ41と、ビームを偏向する光偏向ユニット1と、偏向されたビームを感光ドラム32の表面に結像する複数の結像部材と、を備える光学走査装置において、光偏向ユニット1は、偏向面が形成される第1の偏向子3u及び第2の偏向子3dと、駆動力を受ける駆動子4と、駆動子4を駆動させるアクチュエータ9を有し、第1の偏向子3u、第2の偏向子3d、及び駆動子4がねじりバネ5、6によって直列に連結されると共に、駆動子4が揺動することで、第1の偏向子3u及び第2の偏向子3dがねじりバネ5、6の揺動軸O周りに揺動可能に構成される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、LBP、デジタル複写機、またはデジタルFAX等の画像形成装置において、レーザービームを用いて光書き込みを行う光学走査装置、及びそれを備える画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、画像形成装置のカラー化が進んでおり、特にモノクロと同じスピードで高速印刷が可能な、所謂タンデム方式の画像形成装置が広く知られている。タンデム方式とは、各色ごとに光学走査系を設け、各々の光学走査系において形成された画像を重ね合わせて所望の画像を得る方式である。
【0003】
このようなタンデム方式を有する画像形成装置として、複数の光学走査系に対して共通の回転多面鏡を備えるタイプのものが数多く提案されている。その中でも、光偏向ユニットとして用いられる回転多面鏡を、正弦波振動する1枚のミラーに置き換えたものが提案されている(特許文献1、特許文献2)。
【0004】
特許文献1には、4色分のビームを、振動する1枚のミラーの片側面で偏向走査し、走査されたビームを色毎に分離して、各々の感光体に導光する構成が記載されている。
【0005】
また、特許文献2には、振動する1枚のミラー(或いは2枚貼合せの一体もののミラー)の両面を使って偏向走査し、走査されたビームを色毎に分離して、各々対応する感光体に導光する構成が記載されている。すなわち、ミラーの片面で2色分のビームを走査することで、両面合わせて計4色分のビームを偏向走査する構成である。
【0006】
さらに特許文献2には、両面ミラーを用いるタイプだけでなく、各々独立した片側鏡面のミラーを別々な揺動軸で軸支し、反鏡面側が向き合うように並べ、両面ミラーに近い形偏向走査を行う構成も記載されている。
【特許文献1】特開2006−243034号公報
【特許文献2】特開2006−292891号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、上記従来の光学走査装置及びそれを備える画像形成装置では、以下に示す問題を生じる。
【0008】
上記従来の光学走査装置では、揺動軸上に設けられるミラーは1枚(或いは2枚貼合せの一体もののミラー)である。よって、複数の光源から1枚のミラーにビームを精度よく入射させるためには、狭いスペースにミラー、レンズ等の入射系の部材を如何に配置するか、といった点で設計上の制約が生じていた。
【0009】
例えば、特許文献1、特許文献2には、複数の光源から射出されたビームをハーフミラー等を用いて合成し、振動する1枚のミラーに入射させる構成が記載されている。しかしながら、一般的にハーフミラーは高価であり、さらにハーフミラーは、光路上に高精度に位置決めされる必要がある。その結果、製造コストの増大を招く。
【0010】
また、入射系の部材を傾けて配置することで、振動する1枚のミラー面上における偏向点を揃える構成も知られている。入射系の部材を傾ける方向としては、主走査方向に傾け
る場合と、副走査方向に傾ける場合が挙げられる。
【0011】
しかし、入射系の部材を主走査方向に傾けて並べて配置する場合は、揺動するミラーが静止状態になった際に、複数の光源から射出されるビームが全て異なる方向に偏向されてしまう。すなわち、走査中心が異なるといった問題を生じる。
【0012】
また、正弦振動する1枚のミラーによって偏向走査されるビームの速度が感光体上で等速度になるようにすると、走査レンズに、例えばf・arcsinθ特性を持たせる必要がある。しかし、4色全ての正弦波の位相が異なるので、4色全てのビームを等速度にすることは困難である。
【0013】
また、振動する1枚のミラーによってビームを偏向走査する際、ミラーサイズを主走査方向に大きくしないと、ミラーの走査端で入射ビームの光束がミラー面上から外れてしまうといった、所謂ケラレが発生する。ケラレが発生すると、感光体上でスポットが肥大し、画像不良が生じる可能性がある。
【0014】
一方で、入射系の部材を副走査方向に傾けて並べて配置する場合は、ミラーによって走査されるビームをそのまま感光体まで導光すると、ミラーの揺動軸に直交する平面に対して傾いているビームほど、大きな走査線曲がりを有することになる。
【0015】
つまり、それぞれの色に応じて大きな走査線曲がりを持つことになり、画像上では色毎に印字位置が異なってしまうので色ずれが生じてしまう。このような色ずれの発生を防ぐために、走査線曲がりを走査レンズで補正する方法があるが、あまりに補正量が多いと結像性能が劣化し、画像不良が生じる恐れがある。
【0016】
また、特許文献2のように走査ミラーの両面を用いると、片面あたりの入射系ビームは2色分で済むのでその分色ずれの発生は少なくなるが、それでも影響が無くなる訳ではない。
【0017】
また、副走査方向の傾け角を狭くすると、入射系の配置ではビームピッチが狭くなるので、ビーム同士が干渉する恐れがある。また、傾け角を狭くしすぎると、ビームピッチが狭すぎて光線分離が困難になる。なお、入射系のビームピッチを狭めるためには、複数発光点を有する半導体レーザを用いる方法もあるが、ビーム分離はさらに困難なものとなる。
【0018】
また、各ビームごとのミラー反射点を副走査方向(振動するミラーの揺動軸方向)にずらすことで入射系の副走査ピッチを広げる方法もあるが、その方法によると、走査に用いるミラーサイズが大きくなってしまう。
【0019】
ここで、ミラーサイズが大きくなった場合に生じる問題について説明する。
【0020】
ミラーの共振周波数は以下の式で表される。
【数1】

【0021】
上式において、fは共振周波数、Kはミラーを支持する梁のバネ定数、Iはミラーの慣性モーメントである。ミラーサイズが大きくなると、慣性モーメントIが大きくなるので、上式より共振周波数fが小さくなる。
【0022】
共振周波数fが小さくなると、画像形成装置の書き込みスピードが遅くなって解像度を下げる等の対応が必要になるので、共振周波数fを元の値に維持するためには、バネ定数Kを上げる必要がある。
【0023】
バネ定数Kを上げるには、走査ミラーを支持するねじりバネの断面積を大きくすればよいが、ねじりバネの断面積を大きくすると、最大ねじれ時にバネにかかる応力が大きくなり、ねじりバネが破断する恐れがある。
【0024】
従って、最大ねじれ時にバネにかかる応力を上げずにバネ定数を上げるには、ねじりバネを長くすることが考えられるが、ねじりバネを長くすると、光学走査装置が揺動軸方向に大型化してしまうという問題を生じる。
【0025】
上記で説明したように、揺動軸に対して振動するミラーを1枚備える場合は、入射系を限られたスペースに高精度に位置決めする必要があるので、製造コストの増大を招く(特許文献1、特許文献2)。また、入射系を限られたスペースに配置するために、入射系を主走査方向に傾ける、または副走査方向に傾けるといった方法を採用する場合であっても、画像不良を生じる、及び光学走査装置が大型化するといった問題を生じる。
【0026】
これらの現状に鑑みて本発明は、コンパクトな構成で製造コストを低減しつつも、複数のビームを精度よく偏向走査することが可能な光学走査装置及びそれを備える画像形成装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0027】
上記目的を達成するために本発明にあっては、ビームを射出する複数の光源と、前記複数の光源から射出されたビームを偏向する光偏向ユニットと、前記光偏向ユニットにおいて偏向されたビームを該ビームに対応する感光体の表面に結像する複数の結像部材と、を備える光学走査装置において、前記光偏向ユニットは、表面にビームの偏向面が形成される第1の偏向子及び第2の偏向子と、駆動力を受ける駆動子と、前記駆動子を駆動させる駆動手段と、を有し、第1の偏向子、第2の偏向子、及び前記駆動子がねじりバネによって直列に連結されると共に、前記駆動手段が前記駆動子を駆動させることで、第1の偏向子及び第2の偏向子が前記ねじりバネの揺動軸周りに揺動可能に構成されることを特徴とする。
【0028】
また、ビームを射出する複数の光源と、前記複数の光源から射出されたビームを偏向する光偏向ユニットと、前記光偏向ユニットにおいて偏向されたビームを該ビームに対応する感光体の表面に結像する複数の結像部材と、を備える光学走査装置において、前記光偏向ユニットは、表面にビームの偏向面が形成される第1の偏向子、第2の偏向子、第3の偏向子、及び第4の偏向子と、駆動力を受ける駆動子と、前記駆動子を駆動させる駆動手段と、を有し、第1の偏向子、第2の偏向子、第3の偏向子、第4の偏向子、及び前記駆動子がねじりバネによって直列に連結されると共に、前記駆動手段が前記駆動子を駆動させることで、第1の偏向子、第2の偏向子、第3の偏向子、及び第4の偏向子が、前記ねじりバネの揺動軸周りに揺動可能に構成されることを特徴とする。
【0029】
また、本発明の画像形成装置にあっては、上記に記載の光学走査装置と、前記光学走査装置から偏向されたビームが表面に結像される複数の感光体と、前記感光体に形成された画像をシート材上に転写する転写手段と、を備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0030】
本発明によれば、コンパクトな構成で製造コストを低減しつつも、複数のビームを精度
よく偏向走査することが可能な光学走査装置及びそれを備える画像形成装置を提供することが可能になる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0031】
以下に図面を参照して、この発明を実施するための最良の形態を、実施の形態に基づいて例示的に詳しく説明する。ただし、この実施の形態に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対配置などは、特に特定的な記載がない限りは、この発明の範囲をそれらのみに限定する趣旨のものではない。
【0032】
[第1の実施の形態]
図1〜図6を参照して、本発明の第1の実施の形態に係る光学走査装置及びそれを備える画像形成装置について説明する。
【0033】
(画像形成装置の全体構成)
まず、本実施の形態に係る画像形成装置の全体構成について説明する。図6に本実施の形態に係る画像形成装置の概略構成を示す。
【0034】
画像形成を行う際は、画像情報に基づいて各々光変調されたビームLc、Lm、Ly、Lkが光学箱31から射出され、各々対応する感光ドラム(感光体)32c、32m、32y、32kの表面上に照射される。
【0035】
各々の感光ドラムの表面は、一次帯電器33c、33m、33y、33kによって予め一様に帯電されており、ビームLc、Lm、Ly、Lkが照射されることで、各々の感光ドラムの表面に静電潜像が形成される。
【0036】
感光ドラム32c、32m、32y、32kの表面に形成された静電潜像に対して、現像器34c、34m、34y、34kからシアン、マゼンタ、イエロー、ブラックのトナーが供給され、静電潜像はトナー像として可視像化される。
【0037】
そしてトナー像は、感光ドラム32の回転とともに転写ベルト39上の位置まで搬送される。転写ベルト39(転写手段)は、シート材36を搬送し、各々の感光ドラム32の表面に形成されたトナー像が転写ベルト39上の位置に搬送されるタイミングに合わせて、感光ドラム32と転写ベルト39のニップにシート材36を搬送する。
【0038】
その結果、シート材36上には、シアン、マゼンタ、イエロー、ブラックのトナー像が順に重ね合わされて転写され、シート材上に所望のカラー画像が形成される。なお、転写ベルト39を駆動する駆動ローラ40は、転写ベルト39の送りを精度よく行うために、回転ムラの小さな駆動モータ(不図示)に接続される。
【0039】
シート材36上に形成されたカラー画像は、定着器37によって熱定着された後、排出ローラ38によって搬送されて画像形成装置の外部に出力される。
【0040】
(光学走査装置の全体構成)
図5を参照して、本実施の形態に係る光学走査装置の全体構成について説明を行う。図5は、本実施の形態に係る光学走査装置の全体構成を示す斜視図である。
【0041】
図5に示すように本実施の形態に係る光学走査装置は、ビームを射出する複数の半導体レーザ41c、41m、41y、41kと、射出されたビームを偏向走査する光偏向ユニット1を備える。また、偏向走査されたビームを透過するfθレンズ44cm、44ykと、ビームを反射する第1〜第3反射ミラーを備える。なお、fθレンズ、第1〜第3反
射ミラーは、感光ドラムの表面にビームを結像する結像部材として設けられるものである。そして、これらの結像部材と光偏向ユニット1は、不図示の光学箱に一体に収容される。
【0042】
上記構成によって、各々のビームに対応して設けられる感光ドラム32c、32m、32y、32kの表面にビームを結像する際は、まず、画像情報に基づいて半導体レーザ(光源)41c、41m、41y、41kからビームが射出される。
【0043】
射出された計4本のビームは、光偏向ユニット1によって2本ずつ互いに異なる方向へ偏向走査される。偏向走査されたビームはそれぞれfθレンズ44cm、44ykを透過する。
【0044】
例えば、fθレンズ44cmを透過した2本のビームのうち、半導体レーザ41cから射出されたビームは、第1反射ミラー45cで反射され、ビームLcして感光ドラム32c上に結像する。
【0045】
一方で、半導体レーザ41mから射出されたビームは、第2反射ミラー46m、第3反射ミラー47mで順次反射され、ビームLmとなって感光ドラム32m上に結像する。
【0046】
同様に、fθレンズ44ykを透過した2本のビームのうち、半導体レーザ41kから射出されたビームは、第1反射ミラー45kで反射され、ビームLkして感光ドラム32k上に結像する。
【0047】
また、半導体レーザ41yから射出されたビームは、第2反射ミラー46y、第3反射ミラー47yで順次反射され、ビームLyとして感光ドラム32y上に結像する。
【0048】
これら4本のビームが、半導体レーザ41から射出されてから感光ドラム32上に結像するまでのプロセスについてさらに詳細に説明する。
【0049】
半導体レーザ41c、41m、41y、41kから射出されたビームは、コリメータレンズ42c、42m、42y、42kによって平行光(コリメート光)化される。これらコリメート光は、シリンドリカルレンズ43c、43m、43y、43kを透過して、光偏向ユニット1へ入射する。
【0050】
光偏向ユニット1の構成は後述するが、本実施の形態における光偏向ユニット1は、中空形状のプレート部材2に、3つの可動子がねじりバネを介して揺動可能に設けられ、そのうち2つの可動子が、偏向子としてビームを偏向する役割を担うように構成される。以下、ビームを偏向する可動子を偏向子と称して説明を行う。
【0051】
光偏向ユニット1に設けられる偏向子にビームが入射すると、偏向子上の偏向面では、入射したビームが副走査方向に圧縮されて結像し、線像となる。なお、本実施の形態においては、偏向子の表裏の両面に偏向面が形成される構成である。
【0052】
また、これらの偏向子の表裏の偏向面と、各々の偏向面に対応する感光ドラム32c、32m、32y、32kの表面上は、副走査方向では互いに共役関係となるように構成されている。よって、偏向面の倒れ誤差に起因する感光ドラム32の表面上での副走査方向ビーム位置ズレ、所謂面倒れを低減することが可能である。
【0053】
また、半導体レーザ41から射出される4本のビームは、各々対応する感光ドラム32c、32m、32y、32k上に、最適に絞り込こまれたビームとして走査されるように
、fθレンズ44cm、44ykにより調整される。
【0054】
さらに、本実施の形態では、一方の偏向子で偏向されるビームをBDセンサ48m、48yにより光検知可能な構成とした。この構成によれば、BDセンサ48m、48yからの出力信号を基準に走査回毎の書き込み信号を同期させ、ビームの書き込み位置ずれを防止することが可能になる。
【0055】
なお、BDセンサ48m、48yは光学走査装置の両端に備えられており、ビームの入射タイミングを利用して、偏向子の走査振幅や走査周期等を制御するために用いられている。
【0056】
(光偏向ユニットの構成)
図1〜図4を参照して、本実施の形態に係る光学走査装置に備えられる光偏向ユニット1の構成、及びその作用について説明を行う。
【0057】
図3は、光偏向ユニット1の全体構成を示す斜視図である。図3(a)は、表側から見た様子であり、図3(b)は、裏側から見た様子を示すものである。また、図4は、光偏向ユニット1の分解斜視図である。図4(a)は、表側から見た様子であり、図4(b)は、裏側から見た様子を示すものである。
【0058】
図3、図4に示すように、3つの可動子を揺動可能に連結するねじりバネの端部は、ねじりバネを取り囲むプレート部材2の内周側に保持される。さらに、プレート部材2と、可動子を駆動するアクチュエータ9(駆動手段)は、ホルダ8(保持部材)に一体に保持される。
【0059】
これらを具備した光偏向ユニット1は、ビス穴12を介して光学箱31(図6)にビス固定される。また、図3に示すように、背面側から照射されるビームL2u、L2dは、ホルダ8に設けられた開口部13u、13dを介してプレート部材2に入射し、偏向走査される。
【0060】
また、図4に示すように、光偏向ユニット1のアクチュエータ9には、鉄心(コア)10に巻線(コイル)11を周回させたものが用いられる。アクチュエータ9は、ホルダ8に設けられた凹部14に挿入され、鉄心(コア)10の後端をホルダ8の挿入口15に圧入することでホルダ8に強固に固定されている。このようにしてアクチュエータ9を組み付けた後、プレート部材2が表側から組み付けられる。
【0061】
また、プレート部材2に設けられる可動子のうちの1つは、巻線(コイル)11に通電すること駆動される。プレート部材2の構成については後述するが、プレート部材2には、ねじりバネによって直列に連結される可動子のうちの1つに、永久磁石7が設けられ、この可動子が、ねじりバネの揺動軸O周りに他の可動子を揺動させる駆動子として用いられる。以下、アクチュエータ9から駆動力を受け、他の可動子をねじりバネの揺動軸周りに揺動させる可動子を、駆動子と称して説明する。
【0062】
巻線(コイル)11が通電されると、巻線(コイル)11と永久磁石(マグネット)7との間にローレンツ力が生じて駆動子を揺動させるトルクが働き、それに伴い、ねじりバネに直列に連結する偏向子が揺動する。
【0063】
また、巻線(コイル)11が通電される電流を変調させることにより、駆動子及び偏向子を、ねじりバネの揺動軸周りに共振振動させることが可能になる。これにより、2つの偏向子が、光偏向ユニット1に入射されるビームを偏向走査することが可能になる。
【0064】
また、2つの偏向子の間に駆動子を配置することで、2つの偏向子はアクチュエータ9のサイズ以上に離間された距離に配置されており、アクチュエータ9が、偏向子によって偏向されたビームを遮光する可能性は低い。
【0065】
次に、図1を参照して、1つの駆動子と2つの偏向子を備えるプレート部材2の構成について説明する。図1は、本実施の形態におけるプレート部材の全体構成を示す斜視図である。
【0066】
プレート部材2は、Si単結晶のウェハをエッチング加工して製作される。上記でも説明したように、プレート部材2には偏向子3u、3dと駆動子4が備えられ、これらが、ねじりバネ6u、5u、5d、6dによって直列に連結される。
【0067】
また、駆動子4には、棒状の永久磁石(マグネット)7が一体に固定され、偏向子3u、3dには、表裏の両面にアルミ等が蒸着される。ここで、3uを第1の偏向子、3dを第2の偏向子と称して説明を行う。
【0068】
アルミ等が蒸着された表面は、ビームを反射するのに好適な偏向面となる。図1に示すように、ビームL1u、L2uは第1の偏向子3uで偏向され、ビームL1d、L2dは第2の偏向子3dで偏向される。
【0069】
そして、第1の偏向子3u、第2の偏向子3dは、駆動子4がアクチュエータ9から駆動力を受けることで、揺動軸O周りに、ねじりバネ6u、5u、5d、6dによってねじり振動してビームを偏向走査する。
【0070】
図2を参照して、本実施の形態における第1の偏向子3u、第2の偏向子3dの挙動について説明する。図2は、縦軸を偏向子の振幅角度θ、横軸を時間tとした場合の、可動子(偏向子)3u、3dの挙動の経時変化を示すものである。
【0071】
光偏向ユニット1は、プレート部材2が有する複数の固有振動数(基本周波数ωと、基本周波数の2倍の周波数2ω)を重ね合わせた振動数で駆動される。すなわち、ビームの偏向に用いられる2つの可動子の挙動は以下の式で表される。なお、図2ではφ=0、A=0としている。
【0072】
θ(t)=Asin(ωt)+Asin(2ωt+φ)+A
:基本周波数(基本波)における振幅
:基本周波数の2倍の周波数(倍波)における振幅
ω:基本周波数
φ:基本波と倍波の位相差
:静的な角度誤差、例えば第1の偏向子3u、第2の偏向子3d、駆動子4が静止状態の時の姿勢の、設計値からの誤差分
【0073】
上式によれば、第1の偏向子3u、第2の偏向子3d、駆動子4の挙動が、基本周波数で同位相で振れるモードと、基本周波数の2倍の周波数での逆位相で振れるモードと、を重ね合わせることで得られることを示している。
【0074】
また、各パラメータを適切に設定することにより、1周期内のある特定の範囲において、θ(t)≒kt+α(K、α:定数)、と近似することが可能である。
【0075】
この範囲では、略等角速度(dθ/dt=k)で第1の偏向子3u、第2の偏向子3d
が揺動することになり、図1におけるビームL1u、L1d、L2u、L2dはそれぞれある時間範囲で略等角速度で偏向走査されることになる。
【0076】
また、プレート部材2は、揺動軸O方向に対し対称な形状となっており、駆動子4の中央が対称軸となった構成となっている。これにより上下の第1の偏向子3u、第2の偏向子3dは揺動軸O周りに同じ挙動を示す。
【0077】
以上より、本実施の形態に係る光学走査装置は、偏向子を2枚有し、これらが駆動子4を挟んで揺動軸O方向に離間して配置されているので、ミラー面サイズを大きくしなくても揺動軸O方向に各ビームの反射点をずらして配置することが可能になる。
【0078】
これにより、入射系ピッチを広げて配置することが可能になりながら、ミラーサイズ、すなわち偏向子の大きさを必要以上に大きくする必要がない。よって、ねじりバネも必要最小限の長さですみ、光学走査装置全体が揺動軸O方向に必要以上厚くることを抑制することが出来る。
【0079】
また、入射系を副走査方向に傾ければ、さらに各入射系間のピッチを離して配置することができるので、プレート部材2のサイズをより小さくすることができる。この時、入射系の副走査方向の傾け角は、必要最小限にとどめることが可能になり、結像性能への影響最小にとどめることができる。
【0080】
また、プレート部材2は1枚のウェハから製作されるので、複数の可動子3u、4、3d、複数のねじりバネ6u、5u、5d、6dのそれぞれの間で、同じ半導体プロセスを実行することになり、ウェハばらつきやプロセスばらつきによる形状誤差等が少ない。
【0081】
また、プレート部材2は揺動軸O方向に対称な形状となっており、第1の偏向子3u、第2の偏向子3dが同じ挙動をするので、走査されるビームの挙動を揃えることが可能である。その結果、画像形成装置における印刷画質も各ビームで揃えることが可能になる。
【0082】
また、第1の偏向子3u、第2の偏向子3dは、その振動周期の一部で等角速度駆動になるので、その部分を用いて光書き込みを行うと、従来の回転多面鏡を用いて走査偏向する光学走査装置と略同じ光学系を用いることができる。
【0083】
また、正弦波駆動の場合には、走査レンズ44はf・arcsinθレンズ等を用いて等速化する必要があるが、完全に等速にすると画像の両端で主走査方向スポットが肥大するといった問題が生じる。その対策として、等速性を画像クロックで補う等の構成が必要になるが、本実施の形態のように等角速度駆動の場合には、それらを考慮してなくて済む。
【0084】
さらに、第1の偏向子3u、第2の偏向子3dは、アクチュエータ9のサイズ以上に離間しているので、アクチュエータ9がビームを遮る可能性は低い。また、ビームが走査される部位にホルダ8は開口を有するので、ホルダ8による遮光やビームのケラレも回避できる。
【0085】
従って、本実施の形態によれば、コンパクトな構成で製造コストを低減しつつも、複数のビームを精度よく偏向走査することが可能な光学走査装置及びそれを備える画像形成装置を提供することが可能になる。
【0086】
[第2の実施の形態]
図7を参照して、本発明の第2の実施の形態に係る光学走査装置及びそれを備える画像
形成装置について説明する。図7は、本実施の形態に係るプレート部材の全体構成を示す斜視図である。なお、本実施の形態は、上記第1の実施の形態と比較して、プレート部材2の構成が異なるものである。その他の構成は、第1の実施の形態と何ら異なるものではないので、ここでは説明を省略する。
【0087】
図7に示すように、本実施の形態におけるプレート部材2は、第1の偏向子3u、第2の偏向子3d、駆動子4のそれぞれの間に、別な可動子(ダミー)16u、16dを介在させる点にある。なお、可動子16u、16dは、ビームの偏向を行わず、かつアクチュエータ9から駆動力を受けることもない。また、これらの可動子16u、16dも、第1の偏向子3u、第2の偏向子3d、駆動子4と同様にねじりバネ17u、5u、5d、17uに直列に連結されている。
【0088】
第1の実施の形態では、偏向子を2つ、駆動子を1つ設ける場合について説明したが、さらに、少なくとも1つ以上の可動子を加える構成であっても、上記で説明した効果と同様の効果を得ることが可能である。
【0089】
このように、ダミーの可動子を少なくとも1つ加えることで、偏向子を、さらに異なる複数の固有振動数の重ね合わせによって揺動させることが可能になり、より等角速度性の増した駆動やレンズ特性の補正が可能な駆動等、付加価値の高い駆動特性を期待できる。
【0090】
[第3の実施の形態]
図8を参照して、本発明の第3の実施の形態に係る光学走査装置及びそれを備える画像形成装置について説明する。図8は、本実施の形態に係るプレート部材の全体構成を示す斜視図である。なお、本実施の形態は、上記第1の実施の形態と比較して、プレート部材2の構成が異なるものである。その他の構成は、第1の実施の形態と何ら異なるものではないので、ここでは説明を省略する。
【0091】
図8に示すように、本実施の形態におけるプレート部材2は、第1の偏向子3u、第2の偏向子3d、駆動子4を片支持とする点が特徴である。また、上記第1の実施の形態におけるプレート部材2の構成と異なり、第1の偏向子3uが、ねじりバネ5u1つで連結されている。
【0092】
第1の実施の形態では、各偏向子、駆動子がねじりバネによってプレート部材2の両端に連結される両支持構成とした。しかし、例えば第1の偏向子3u、第2の偏向子3dいずれか1つが、ねじりバネでプレート部材2に連結された片支持の構成であっても、上記第1の実施の形態で説明した効果と同様の効果を得ることが可能である。
【0093】
[第4の実施の形態]
図9を参照して、本発明の第4の実施の形態に係る光学走査装置及びそれを備える画像形成装置について説明する。図9は、本実施の形態に係るプレート部材の全体構成を示す斜視図である。なお、本実施の形態は、上記第1の実施の形態と比較して、プレート部材2の構成が異なるものである。その他の構成は、第1の実施の形態と何ら異なるものではないので、ここでは説明を省略する。
【0094】
図9に示すように、本実施の形態におけるプレート部材2は、第2の偏向子3dと駆動子4とが、ねじりバネを介さずに一体に設けられ、1つの可動子として構成されることが特徴である。この構成であっても、第1の偏向子3u、偏向子第2の偏向子3dは、揺動軸O周りに揺動することは可能である。
【0095】
この構成によれば、用いられるねじりバネの数を2本にすることが出来る。このように
、ねじりバネの数が2本であっても、上記第1の実施の形態で説明した効果と同様の効果を得ることが可能である。
【0096】
本実施の形態のように、プレート部材2に設けられる可動子は2つであってもよい。これら2つの可動子の振幅が揃わない場合には、それぞれ光路長が異なってしまうことが考えられる。しかし、感光ドラム32c、32m、32y、32kのうち、32cと32k、32mと32y、では同じ光路長をキープできるので、プレート部材2に対する光学走査系の配置は変更する必要がない。
【0097】
そこで、走査レンズ44cm、44ykは上下の第1の偏向子3u、第2の偏向子3dの各々で別体とし、別々な形状として、光路長は反射ミラー等で揃えるようにすればよい。
【0098】
[第5の実施の形態]
図10、図11を参照して、本発明の第5の実施の形態に係る光学走査装置及びそれを備える画像形成装置について説明する。図10は、本実施の形態に係るプレート部材の全体構成を示す斜視図である。また、図11は、本実施の形態に係る光学走査装置の全体構成を示す斜視図である。なお、本実施の形態は、上記第1の実施の形態と比較して、プレート部材2の構成、及び光学走査装置の全体構成が異なるものである。その他の構成は、第1の実施の形態と何ら異なるものではないので、ここでは説明を省略する。
【0099】
図10に示すように、本実施の形態におけるプレート部材2は、7つの可動子3c、3m、3y、3k、4、16u、16dを有し、そのうち可動子3c、3m、3y、3kを第1〜第4の偏向子として用いることが特徴である。なお、可動子16u、16dは偏向面を備えていないダミー可動子である。
【0100】
また、これらの偏向子を共振駆動させるものとして駆動子4が設けられ、不図示のアクチュエータ9と対になって、第1〜第4の偏向子3c、3m、3y、3k、ダミーの可動子16u、16dを共振駆動させる。
【0101】
この構成によると、第1〜第4の偏向子3c、3m、3y、3kによって、ビームは二点鎖線Lc、Lm、Ly、Lkで示すように偏向走査される。
【0102】
また、図11に示すように、上記プレート部材2は光偏向ユニット1に備えられる。さらに、本実施の形態に係る光学走査装置は、半導体レーザ41c、41m、41y、41kから射出されるビームを、プレート部材2の片側面だけに入射する。その後、1枚の走査レンズ44を透過した後、各々に対応した感光ドラム32c、32m、32y、32kに導光する構成である。
【0103】
このような構成であっても、上記第1の実施の形態で説明した効果と同様の効果を得ることが可能である。
【0104】
さらに、本実施の形態に係る光学走査装置によれば、プレート部材2の片面だけを用いているので、表裏の差が偏向性能に影響することがない。例えば、偏向子3c、3m、3y、3kの偏向面には、非常に高精度な平面性を求められる。しかし、半導体プロセス上、ウェハには反り等の変形が発生しやすく、この変形によって感光ドラム32c、32m、32y、32k上ではスポット形状が崩れたりするなどの画像不良が生じる恐れがある。
【0105】
もし、プレート部材2の表裏の両面を用いて偏向走査を行う場合は、表面と裏面で反り
の方向が逆になってしまうので、その差分が偏向性能に影響を及ぼす可能性がある。
【0106】
しかし、本実施の形態におけるプレート部材2は、片面のみを用いて偏向走査を行うだけなので、反りの方向が揃うことになる。よって、走査レンズ44で補正する等で対応することができる。
【0107】
このように第1〜第4の偏向子3c、3m、3y、3kの反りの方向が揃うことによって、結像性能が各色ともに揃い、ひいては印刷画質が向上する効果を期待することができる。
【0108】
また、本実施の形態のように、ダミーの可動子を少なくとも1つ加えることで、偏向子を、さらに異なる複数の固有振動数の重ね合わせによって揺動させることが可能になる。よって、より等角速度性の増した駆動やレンズ特性の補正が可能な駆動等、付加価値の高い駆動特性を期待できる。
【0109】
また、第1〜第4の偏向子3c、3m、3y、3kの間にダミーの可動子16u、16dを配置することで、偏向子どうしの間隔が広がり、入射系ピッチを大きくすることが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0110】
【図1】第1の実施の形態におけるプレート部材の全体構成を示す斜視図
【図2】第1の実施の形態における可動子の挙動を示す図
【図3】第1の実施の形態における光偏向ユニットの全体構成を示す斜視図
【図4】第1の実施の形態における光偏向ユニットの分解斜視図
【図5】第1の実施の形態に係る光学走査装置の全体構成を示す斜視図
【図6】第1の実施の形態に係る画像形成装置の全体構成を示す概略構成図
【図7】第2の実施の形態におけるプレート部材の全体構成を示す斜視図
【図8】第3の実施の形態におけるプレート部材の全体構成を示す斜視図
【図9】第4の実施の形態におけるプレート部材の全体構成を示す斜視図
【図10】第5の実施の形態におけるプレート部材の全体構成を示す斜視図
【図11】第5の実施の形態に係る光学走査装置の全体構成を示す斜視図
【符号の説明】
【0111】
1 光偏向ユニット
3u 第1の偏向子
3d 第2の偏向子
4 駆動子
5u ねじりバネ
5d ねじりバネ
6u ねじりバネ
6d ねじりバネ
7 永久磁石
32 感光ドラム
41 半導体レーザ
L1uビーム
O 揺動軸

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ビームを射出する複数の光源と、
前記複数の光源から射出されたビームを偏向する光偏向ユニットと、
前記光偏向ユニットにおいて偏向されたビームを該ビームに対応する感光体の表面に結像する複数の結像部材と、
を備える光学走査装置において、
前記光偏向ユニットは、
表面にビームの偏向面が形成される第1の偏向子及び第2の偏向子と、
駆動力を受ける駆動子と、
前記駆動子を駆動させる駆動手段と、
を有し、
第1の偏向子、第2の偏向子、及び前記駆動子がねじりバネによって直列に連結されると共に、
前記駆動手段が前記駆動子を駆動させることで、第1の偏向子及び第2の偏向子が前記ねじりバネの揺動軸周りに揺動可能に構成されることを特徴とする光学走査装置。
【請求項2】
前記駆動子は、
第1の偏向子と第2の偏向子の間に配置されることを特徴とする請求項1に記載の光学走査装置。
【請求項3】
第1の偏向子と第2の偏向子の間には、
ビームの偏向を行わず、かつ前記駆動手段から駆動力を受けることもない可動子が少なくとも1つ連結されることを特徴とする請求項1または2に記載の光学走査装置。
【請求項4】
第1の偏向子または第2の偏向子のいずれか一方と前記駆動子が、前記ねじりバネを介さず一体に設けられることを特徴とする請求項1または2に記載の光学走査装置。
【請求項5】
前記偏向面は、
第1の偏向子及び第2の偏向子の表裏の両面に形成されることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の光学走査装置。
【請求項6】
ビームを射出する複数の光源と、
前記複数の光源から射出されたビームを偏向する光偏向ユニットと、
前記光偏向ユニットにおいて偏向されたビームを該ビームに対応する感光体の表面に結像する複数の結像部材と、
を備える光学走査装置において、
前記光偏向ユニットは、
表面にビームの偏向面が形成される第1の偏向子、第2の偏向子、第3の偏向子、及び第4の偏向子と、
駆動力を受ける駆動子と、
前記駆動子を駆動させる駆動手段と、
を有し、
第1の偏向子、第2の偏向子、第3の偏向子、第4の偏向子、及び前記駆動子がねじりバネによって直列に連結されると共に、
前記駆動手段が前記駆動子を駆動させることで、第1の偏向子、第2の偏向子、第3の偏向子、及び第4の偏向子が、前記ねじりバネの揺動軸周りに揺動可能に構成されることを特徴とする光学走査装置。
【請求項7】
各々の偏向子の間には、
ビームの偏向を行わず、かつ前記駆動手段から駆動力を受けることもない可動子、もしくは前記駆動子が連結されることを特徴とする請求項6に記載の光学走査装置。
【請求項8】
前記偏向面は、
第1の偏向子、第2の偏向子、第3の偏向子、第4の偏向子の表裏の両面に形成されることを特徴とする請求項6または7に記載の光学走査装置。
【請求項9】
前記ねじりバネの端部は、
前記ねじりバネを取り囲むプレート部材の内周側に保持され、
前記プレート部材と前記駆動手段を一体に保持する保持部材が設けられることを特徴とする請求項1乃至8のいずれか1項に記載の光学走査装置。
【請求項10】
請求項1乃至9のいずれか1項に記載の光学走査装置と、
前記光学走査装置から偏向されたビームが表面に結像される複数の感光体と、
前記感光体に形成された画像をシート材上に転写する転写手段と、
を備えることを特徴とする画像形成装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2009−109551(P2009−109551A)
【公開日】平成21年5月21日(2009.5.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−278790(P2007−278790)
【出願日】平成19年10月26日(2007.10.26)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】