説明

半導体装置の製造方法および半導体装置の設計支援システム

【課題】CMP後の金属膜を容易に平坦化できる技術を提供することができる。
【解決手段】半導体デバイス(被加工物)表面上に電気的に機能する溝状または孔状の配線パターン3(第1パターン)と、電気的に機能しない複数の溝状または孔状のダミーパターン4(第2パターン)を形成する工程と、配線パターン3上をメッキ法により、金属膜で被覆する工程と、被覆された金属膜をCMP法により研磨する工程とを有する半導体装置の製造方法であって、ダミーパターン4を形成する工程では、配線パターン3の溝幅に応じて、ダミーパターン4の溝幅および配置領域を決定し、選択的に形成させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、半導体装置の製造方法および半導体装置の設計支援システム技術に関し、特に、半導体装置の配線構造に適用して有効な技術に関するものである。
【背景技術】
【0002】
半導体デバイスに配線パターンを形成させる半導体装置の製造方法の一例として、配線パターン溝に金属膜をメッキ形成させた後、化学機械研磨(CMP (Chemical Mechanical Polishing))法により研磨する方法がある。例えば特開2000−22331号公報(特許文献1)では、ビルドアップ多層基板の製造工程において、配線パターン形成ブロックの周辺に帯状のダミーパターンを該配線パターンと同時に電解銅メッキにより形成し、その後、配線パターン形成ブロックの表面を研磨して配線パターンのメッキ厚を均一にする方法が記載されている。この方法によれば、ダミーパターンが研磨量を規制するガイドとしての役割を果たすとされている。
【0003】
また、特開2003−243399号公報(特許文献2)では、Si基板上の層間絶縁膜に、エッチングによって間隔が密な配線溝と幅広配線溝が形成し、表面にバリアメタルおよび銅(Cu)膜を成膜した後、電解メッキ処理で、層間絶縁膜の表面部分および配線溝と幅広配線溝の内部にCuメッキ膜が成膜する。そして、Cuメッキ膜の表面に金属膜のマスクを成膜させ、パターンの密な配線溝の表面部分に生じた凸部に対応する部分のマスクを選択して研磨する方法が記載されている。この方法によれば、凸部のCuメッキ膜のみが露出するので薬液にてエッチングして表面がほぼ平坦化されたところで、CMP処理により残りのCuメッキ膜とマスクを研磨して、表面を高平坦化することができるとされている。
【0004】
また、特開2004−103691号公報(特許文献3)では、トレンチ素子分離領域を伴い、トレンチの疎密が著しい半導体基板において、容易に研磨ムラを抑制する方法として、研磨レートの異なる2層(シリコン窒化膜とシリコン酸化窒化膜)のCMPストッパ膜を用い、研磨レートの大きい方の、上層のシリコン酸化窒化膜が凹凸のダミーパターンを形成する。その後、トレンチが形成され、素子分離用の酸化膜が埋め込まれる方法が記載されている。この方法によれば、CMP時において、素子分離用の酸化膜、シリコン酸化窒化膜、シリコン窒化膜の占める割合に応じて研磨速度に差がつくため、研磨パッドにおける研磨レートの選択性が活かされるとされている。
【0005】
また、特開平2003−220555号公報(特許文献4)では、磁気パターン転写用マスター体等の溝付き被加工物の研磨方法として、溝付きの被加工物表面を研磨するに際して、溝による凹凸部分の両側に、ダミーの溝を形成しておき、その後、ダミー溝をも含む溝による凹凸部分の凸面を研磨する方法が記載されている。この方法によれば、溝による凹凸部分の凸面を平坦に研磨できるとされている。
【特許文献1】特開2000−22331号公報
【特許文献2】特開2003−243399号公報
【特許文献3】特開2004−103691号公報
【特許文献4】特開2003−220555号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明者は配線パターン溝内にメッキ法により金属膜を形成させる方法について検討した結果、以下のような課題があることを見出した。
【0007】
すなわち、パターンの溝幅とメッキ形成される金属膜の盛り上がり高さの関係についての配慮がされていないため、CMPによる金属膜の平坦化を容易にすることができないという問題である。
【0008】
本願発明の目的は、CMPによる金属膜の平坦化を容易にすることができる技術を提供することにある。
【0009】
本発明の前記ならびにその他の目的と新規な特徴は、本明細書の記述および添付図面から明らかになるであろう。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本願において開示される発明のうち、代表的なものの概要を簡単に説明すれば、次のとおりである。
【0011】
すなわち、本発明は、配線パターン(第1パターン)溝内にメッキ法により金属膜を形成する半導体装置の製造方法において、ダミーパターン(第2パターン)を形成する工程を有し、配線パターンおよびダミーパターンを設計する工程では、配線パターンの幅に応じて、ダミーパターンの幅を決定し、選択的に配置させるものである。
【発明の効果】
【0012】
本願において開示される発明のうち、代表的なものによって得られる効果を簡単に説明すれば以下のとおりである。
【0013】
すなわち、本発明によれば、配線パターンの溝幅に応じて、ダミーパターンの溝幅および配置領域を決定し、選択的に形成させることにより、メッキ後の金属膜の凹凸を抑制することができる。
【0014】
そして、メッキ後の金属膜の凹凸を抑制しつつ、凹部の周囲には凸部を形成させるようにすることにより、CMPによる金属膜の平坦化を容易にすることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
以下の実施の形態においては便宜上その必要があるときは、複数のセクションまたは実施の形態に分割して説明するが、特に明示した場合を除き、それらはお互いに無関係なものではなく、一方は他方の一部または全部の変形例、詳細、補足説明等の関係にある。
【0016】
また、以下の実施の形態において、要素の数等(個数、数値、量、範囲等を含む)に言及する場合、特に明示した場合および原理的に明らかに特定の数に限定される場合等を除き、その特定の数に限定されるものではなく、特定の数以上でも以下でも良い。
【0017】
本実施の形態を説明するための全図において同一機能を有するものは同一の符号を付すようにし、その繰り返しの説明は原則として省略する。以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。
【0018】
(実施の形態1)
本発明の実施の形態1では、基板上に形成された酸化膜に溝を形成し、これに金属膜をメッキした後CMPによって研磨することで溝内に配線を形成するいわゆるダマシン技術において、CMPによる金属膜の平坦化を容易にすることができる半導体装置の製造方法を提供するものであり、この目的を、配線パターンの溝幅に応じて、ダミーパターンの溝幅、および配置領域を決定し、選択的に形成させ、メッキ後の金属膜の凹凸を抑制することにより実現した。
【0019】
最初にデバイス表面に形成された溝に金属膜をメッキ法により形成する際のメッキ形状について説明する。
【0020】
図1はデバイス表面に形成されたシリコン酸化膜1に溝を形成した後、バリアメタルを介してCuである金属膜2をメッキ形成した後の状態を示す拡大断面図であり、図1(a)は溝幅が狭いパターンが密集している場合、図1(b)は溝幅が広い場合を示す。図2は図1に示したメッキ形成後にCMPにより表面を研磨した後の状態を示す拡大断面図であり、図2(a)は溝幅が狭いパターンが密集している場合、図2(b)は溝幅が広い場合を示す。なお、バリアメタルについては図示を省略する。
【0021】
ダマシン技術では、図1(a)(b)のようにシリコン酸化膜1に形成されたデバイス表面上にエッチングによって溝を形成し、該溝部にバリアメタルを形成させた後、各溝の周囲、底部および側壁部にメッキ速度を促進させるための物質、すなわち“促進剤”(図示せず)を付着させる。この上に例えばCuである金属膜2を電気メッキなどによってコーティングする。この時、図1(a)(b)のように溝幅や密集度によって溝の上の金属膜2が盛り上がったり、逆に凹んだりする現象が発生する。
【0022】
通常、図1(a)のように溝幅の狭いパターンが密集した部位ではメッキ金属膜2が凸形状に盛り上がり、図1(b)のように溝幅の広い溝がある部位ではメッキ金属膜2が凹形状に凹む。なお、パターンを形成していない部位では、図1(b)に示す金属膜2の両端部のように盛り上がるが、その盛り上がり高さは図1(a)に示す溝幅の狭いパターンが密集した部位での盛り上がり高さよりも低い。
【0023】
このような現象は、促進剤と、各パターンの表面積との関係により発生するものと考えられる。
【0024】
製品デバイスには、様々な幅の溝がチップ内に存在するためメッキ終了段階では盛り上がった箇所と凹んだ箇所がチップ内に混在する状態となる。この状態のまま金属膜2のCMPプロセスを実施すると、図2(a)のように溝幅が狭いパターンが密集している部位はディッシング(皿状に金属膜2が削り込まれること)量が少なく、図2(b)のように溝幅が広い部位ではディッシング量が多くなる。
【0025】
この状態では表面凹凸が大きいため、配線抵抗のばらつきが大きくなる他、接触不良が発生し易くなったりする問題がある。また、表面凹凸が大きくなりすぎると、CMP後に配線パターン上に層を形成させても凹凸が反映されるので、フォトリソグラフィを行う際に焦点が合わなくなる可能性がある他、断線してしまう可能性もある。
【0026】
次に、本実施の形態1の半導体装置の製造方法において、デバイス表面にあるシリコン酸化膜1上に電気的に機能する溝状の配線パターンと、電気的に機能しない複数の溝状または孔状のダミーパターンを形成する工程と、配線パターン上をメッキ法により、金属膜で被覆する工程と、被覆された金属膜をCMP法により研磨する工程について図面を用いて説明する。
【0027】
図3はデバイス表面にあるシリコン酸化膜1上に溝状の配線パターン3と、複数の溝状または孔状のダミーパターン4を形成した状態を示す拡大断面図、図4は図3に示した配線パターン3およびダミーパターン4上にCuである金属膜2をメッキ法により形成した状態を示す拡大断面図、図5は図4に示した金属膜2をCMPにより研磨した後の状態を示す拡大断面図である。
【0028】
図3〜図5において、デバイス表面に形成されたシリコン酸化膜1には電気的に機能する溝幅の広い溝状の配線パターン3(第1パターン)の周囲には、電気的に機能しない溝幅の狭い溝状または孔状のダミーパターン4(第2パターン)がエッチングにより複数形成されている。
【0029】
複数のダミーパターン4を配置することにより、図4に示すように、溝幅の広い配線パターン3上に堆積する金属膜2の凹みは図1(b)に示す場合と比較して若干ではあるが、浅くなる。これは、ダミーパターン4上部の金属膜2の盛り上がりの影響が、配線パターン3上部に及ぶからである。ただし、この状態では溝幅の広い配線パターン3の溝中央付近の上部はまだ凹んでいる。
【0030】
ところが、パターンをCMPにより研磨した後は図5のように溝幅の広い配線パターン3上のディッシング量は、図2(b)と比較して顕著に少なくなる。この理由を図面を用いて説明する。
【0031】
図6は図4に示した金属膜2をCMPによる研磨を開始した直後の状態を示す拡大断面図、図7は図6に示したCMPによる研磨が中盤まで進行した状態を示す拡大断面図である。
【0032】
図6に示すように、CMP開始直後は、研磨パッド5は配線パターン3周囲にあるダミーパターン4上部の金属膜2の盛り上がりに支えられ、ダミーパターン4上部の金属膜2の盛り上がりがある程度研磨されるまで、配線パターン3上部の金属膜2には接触しない。このため、配線パターン3上部の金属膜2は研磨が進行しない。
【0033】
図7に示すように更に研磨が進行すると、配線パターン3上部の金属膜2に研磨パット5が接触するが、そのときにはダミーパターン4上部の金属膜2の盛り上がりは相当量研磨されて減少している。
【0034】
このように、溝幅が広く、メッキ後の金属膜2の形状が凹状となる配線パターン3の周囲に、溝幅が狭く、メッキ後の金属膜2の形状が凸状となるダミーパターン4(第2パターン)を形成することによりCMP後のディッシングが軽減され、平坦性が向上する。
【0035】
次に溝幅が狭く、メッキ後の金属膜2の形状が凸状となる配線パターン3の周囲に、溝幅が広く、メッキ後の金属膜2の形状が凹状となるダミーパターン4を形成した場合について説明する。
【0036】
図8はデバイス表面にあるシリコン酸化膜1上に複数の配線パターン3と、ダミーパターン4を形成した後、金属膜2をメッキ法により形成した状態を示す拡大断面図である。
【0037】
図8において、溝幅が狭い複数の配線パターン3の周囲には溝幅の広いダミーパターン4が形成されている。そして、配線パターン3の上に堆積するCuである金属膜2の盛り上がり高さは、図1(a)に示す場合と比較して若干低くなっている。これは、ダミーパターン4上部の金属膜2の凹みの影響が、配線パターン3上部に及ぶからである。
【0038】
すなわち、本実施の形態1では、メッキ後の金属膜2の形状が凸状となる配線パターン3の周囲に、メッキ後の金属膜2の形状が凹状となるダミーパターン4を形成することにより、配線パターン3上部の金属膜2の盛り上がり高さを抑制し、CMPによる研磨をする前のデバイス表面の金属膜2の高さをある程度平坦化することができる。
【0039】
ここで、CMPによる研磨をする前のデバイス表面の金属膜2の盛り上がり高さにばらつきがある場合、高さが高い部分の研磨に時間を要し、その間に高さが低い部分が過剰に研磨され、ディッシングが発生する可能性がある。
【0040】
しかし、本実施の形態1によれば、配線パターン3の溝幅に応じて、ダミーパターン4の溝幅および配置領域を決定し、選択的に形成させることにより、CMPによる研磨をする前のデバイス表面の金属膜2の盛り上がり高さのばらつきを抑制することができるので、研磨の過不足なく、CMP後の金属膜2を容易に平坦化することができる。
【0041】
ところで、実際の製造工程では、配線パターン3の溝幅に対して、どの程度の溝幅のダミーパターンを配置したらよいか指針が必要となる。そこで、これらの値をどのようにして決定すべきか本発明者が検討し、見出した結果を下記に述べる。
【0042】
本発明者が検討を行った結果、各パターンの溝幅とパターン上のCuである金属膜2の盛り上がりの間には、図9のような関係があることが分かった。
【0043】
図9はパターンの溝幅とパターン上のCu膜の盛り上がり高さの関係を示すグラフ図、図10は図9に示す関係を検討する際の、盛り上がり高さの基準面等を示すデバイス表面の拡大断面図である。
【0044】
図9では、図10に示すパターンの溝幅Wを横軸、メッキ形成後の金属膜2の盛り上がり高さを縦軸にとった。なお、盛り上がり高さは、図10に示すシリコン酸化膜1の上面を基準面6とし、これより高くなった場合にプラスの値、低くなった場合にマイナスの値としている。また、図10に示すパターンの溝深さは一定値(約600nm)とした。
【0045】
図9より、溝幅Wが1μmを境に基準面より盛り上がるか凹形状になるかが分かれることが分かった。また、溝幅Wが約2μmの所で凹部の深さがほぼ飽和に達していることが分かった。一方、溝幅Wが1μm以下の所では、基準面より盛り上がる高さは計測できる範囲内では溝幅Wが小さいほど大きくなっていることが分かった。ただし、極端に溝幅Wを狭くすると、リソグラフィやエッチングのコストの問題などもあるため、溝幅Wは0.5μm程度以下を維持できれば十分な盛り上がり高さが得られると考えられる。
【0046】
従って、溝幅Wが1μmより広い配線パターン3の周囲には溝幅Wが0.5μmより狭いダミーパターン4を、溝幅Wが1μmより狭い配線パターン3の周囲には溝幅Wが1μm〜2μm程度のダミーパターン4を選択的に形成すれば良いことが分かった。
【0047】
次に、図6および図7に示した研磨パッド5の変形範囲を実測するため、図11のようなパターンを用意し、パッドの変形範囲を実測した。
【0048】
図11は下地7の上にCuパターン8を配置した状態を示す断面図、図12は図11に示す下地7およびCuパターン8の上から研磨パッド5を当てた状態を示す断面図である。
【0049】
図12に示すようにCMPによる研磨を実施してCuパターン8の端部からどの程度離れた位置で下地7が研磨されるかを確認したところ、距離L=80μm程度のところで下地が研磨された。なお、Cuパターン8の高さと距離Lとの関係を確認するため、Cuパターン8の高さを200nm〜800nmの範囲で変化させたが、いずれの場合も距離L=80μm程度のところで下地が研磨された。
【0050】
このことから、研磨パッド5の変形範囲は80μm程度であり、ダミーパターン4は配線パターン3の周囲80μm以上の位置に選択的に形成すればよいことが分かった。
【0051】
図13は本実施の形態1である半導体装置の製造方法の1例として、半導体ウエハに配線パターンおよびダミーパターンを形成した状態を示す半導体ウエハの一部を上面から見た平面図である。
【0052】
図13において、半導体ウエハ100の表面に形成された配線パターン3の周囲の距離L四方には、上面から見た形状が四角形のダミーパターン4が複数配置されている。ここで、配線パターン3の溝幅Wは2μm、周囲の距離Lは80μmとし、ダミーパターン4を上面から見た形状は0.5μm角の正方形とした。また、異なるダミーパターン4間の最短距離Lは0.5μmとした。
【0053】
なお、図13には、1つの配線パターン3のみを図示したが、実際にはウエハ100上に存在する全ての配線パターン3の周囲80μm四方にダミーパターン4を配置した。ただし、配線パターン3の周囲80μm四方の中に別の配線パターン3が存在する場合には、これを避けるようにダミーパターン4を配置した。
【0054】
このようにダミーパターン4を配置した結果、ダミーパターン4を配置しない場合と比較して、CMP後の平坦性を30%〜50%程度向上させることができた。
【0055】
すなわち、本実施の形態1の製造方法によれば、溝幅Wが1μmより広い配線パターン3の周囲には溝幅Wが0.5μmより狭いダミーパターン4を、溝幅Wが1μmより狭い配線パターン3の周囲には溝幅Wが1μm〜2μm程度のダミーパターン4を選択的に形成することにより、CMP後の平坦性を容易に向上させることができる。
【0056】
また、導入するダミーパターンの数も一律に全てのスペースにダミーパターンを導入した場合に比較して60%程度削減することができた。
【0057】
すなわち、本実施の形態1の製造方法によれば、従来のように一律に全てのスペースにダミーパターンを導入するのではなく、配線パターン3の周囲80μm四方にのみダミーパターンを導入するので、ダミーパターンの数を削減することができる。
【0058】
そして、導入するダミーパターンの数を削減すれば、設計データをコンパクトにすることができる。また、ダミーパターンの数を削減すれば、研磨不良による短絡のリスク等、ダミーパターンを設けることに起因する不良率を軽減することができる。
【0059】
なお、配線パターン3の溝幅WはLSI設計ツール等を用いることで自動的に抽出できるので従来と比較してダミーパターン導入に必要な時間は殆ど変わらない。
【0060】
(実施の形態2)
前記実施の形態1では、ダミーパターン4の上面から見た形状を0.5μm角の四角形とし、配線パターン3の溝幅を2μm以上とし、また配線パターン3の周囲80μm四方にダミーパターン4を選択的に形成させた。左記に述べた数値はプロセス条件によって最適値が異なる場合もある。本発明者の検討によれば、ダミーパターン4の溝幅は0.5μm以下、配線パターン3の溝幅は1μm以上、配線パターン3の周囲50μm以上250μm以内にダミーパターン4を配置すれば同様の効果が得られることが分かった。
【0061】
ダミーパターン間の距離はダミーパターン4の溝幅と同程度とすることが望ましい。特に、配線パターン3の溝幅が1μm以上である場合、ダミーパターン間の距離をダミーパターン4の溝幅と同程度とすれば、より確実に、メッキ後の金属膜2の凹凸を抑制し、CMP後の平坦性を向上させることができる。
【0062】
また、ダミーパターン4は正方形でなくともよく、ライン状のもの、多角形状のものであっても良い。ダミーパターン4をライン状にすれば、設計時に指定するダミーパターン4の座標点を少なくすることができるため、設計データをコンパクトにすることができる。ダミーパターン4を四角形以上の多角形とすると、設計データは大きくなるが、メッキ後の金属膜2の凹凸を抑制し、CMP後の平坦性を向上させる効果は得ることができる。
【0063】
(実施の形態3)
前記実施の形態1または2では配線パターン3の溝幅に応じたダミーパターン4を導入することを特徴とする半導体装置の製造方法について説明したが、本実施の形態3では、シミュレーションを用いて、より簡易にダミーパターンを導入する手法について述べる。
【0064】
図14は半導体チップを上面から見たメッキ後の金属膜2の標高分布を示す平面図であり、左図はダミーパターン4を形成前の状態を、右図はダミーパターン4を形成後の状態をそれぞれ模式的に示した。なお、標高とは被加工物である半導体チップ表面に交差する方向の寸法である。
【0065】
最初に、メッキ後のチップ内標高分布をシミュレーションにより予測する。シミュレーション手法については、現在までに幾つかのモデルが提唱されている(例えばT.Park et. al. , Journal of The Electrochemical Society, 151 (6) C418-C430 (2004))。このようなシミュレーション手法ではチップ全体を数十μm角のメッシュに分割して各メッシュで標高を計算する。
【0066】
図14のようにシミュレーションの結果から特に標高が低い部分(標高が低いメッシュ)下位10%を抽出する。この標高が低い部分は主として溝幅が広い配線パターン3が含まれている部分である。そこで、この標高が低い領域の周囲80μm四方に溝幅が0.5μmより狭いダミーパターン4を形成させる。ダミーパターン4の形状などについては実施の形態1または2で述べたとおりである。
【0067】
本実施の形態3によれば、シミュレーションにより、金属膜2をメッキ形成させた後の標高が低い部分の周囲にダミーパターン4を形成させるので、結果的に実施の形態1または2で説明した効果と同様に、最小限のダミーパターン導入によりCMP後の平坦性を向上することが可能となる。
【0068】
(実施の形態4)
前記実施の形態3ではメッキ膜標高に基づいたダミーパターンの導入手法について説明したが、本実施の形態4ではCMPシミュレーションを用いたダミーパターン導入の手法について述べる。
【0069】
図15は半導体チップを上面から見たCMP後の金属膜2の標高分布を示す平面図であり、左図はダミーパターン4を形成前の状態を、右図はダミーパターン4を形成後の状態をそれぞれ模式的に示した。
【0070】
金属膜2をメッキ形成させた後、それに続いてCMPを実施した後のチップ内標高分布をシミュレーションにより求める。シミュレーション手法については、現在までに幾つかのモデルが提唱されている(例えばT. Tugbawa, T. Park, D. Boning, T. Pan, P. Li, S. Hymes, T. Brown, and L. Camilletti, ``A Mathematical Model of Pattern Dependencies in Cu CMP Processes,'' CMP Symposium, Electrochemical Society Meeting, Vol. PV99-37, pp. 605-615, Honolulu, HA, Oct. 1999.)。
【0071】
このようなシミュレーション手法ではチップ全体を数十μm角のメッシュに分割して各メッシュで標高を計算する。図15のようにシミュレーションの結果から特に標高が低い部分(ディッシング量が多いメッシュ)下位10%を抽出する。
【0072】
この標高が低い部分は主として溝幅が1μm以上の配線パターンが含まれている部分である。そこで、この標高が低い領域の周囲80μm四方に溝幅が0.5μmより狭いダミーパターン4を選択的に形成させる。ダミーパターン4の形状などについては実施の形態1または2で述べたとおりである。
【0073】
本実施の形態4によれば、シミュレーションにより、CMP後の標高が低い部分の周囲にダミーパターン4を形成させるので、結果的に実施の形態1または2で説明した効果と同様に、最小限のダミーパターン導入によりCMP後の平坦性を向上することが可能となる。
【0074】
(実施の形態5)
前記実施の形態3ではシミュレーションにより、金属膜2をメッキ形成させた後の標高が低い部分の周囲にダミーパターンを形成させる手法について説明したが、本実施の形態5では、金属膜2をメッキ形成させた後の標高が高い部分の周囲にダミーパターンを形成させる方法について説明する。
【0075】
図16は半導体チップを上面から見たメッキ後の金属膜2の標高分布を示す平面図であり、左図はダミーパターン4を形成前の状態を、右図はダミーパターン4を形成後の状態をそれぞれ模式的に示した。
【0076】
最初に、メッキ後のチップ内標高分布をシミュレーションにより求める。シミュレーション手法については前記実施の形態3で述べた通りである。
【0077】
図16のようにシミュレーションの結果から特に標高が高い部分(標高が高いメッシュ)上位10%を抽出する。この標高が高い部分は主として溝幅が細い配線パターンが含まれている部分である。そこで、この標高が高い領域の周囲80μm四方に溝幅が2μm以上のダミーパターン4を選択的に形成させる。
【0078】
本実施の形態5によれば、標高が高い領域の周囲に2μm以上の溝幅のダミーパターン4が挿入されるため、前記実施の形態3とは逆に標高が高い部分の高さを抑制する効果を見込むことができるので、メッキ後の金属膜2の高さのバラツキを抑制することができる。
【0079】
そして、前記実施の形態1で述べたように、メッキ後の金属膜2の高さのバラツキを抑制すれば、研磨の過不足なく、CMP後の金属膜2を容易に平坦化することができる。
【0080】
なお、前記実施の形態3と本実施の形態5とを組み合わせても良い。すなわち、標高が低い領域の周囲80μm四方に溝幅が0.5μmより狭いダミーパターン4を選択的に形成させ、標高が高い領域の周囲80μm四方に溝幅が2μm以上のダミーパターン4を選択的に形成させる。
【0081】
このようにすれば、CMP後の平坦性をより向上させることができる。
【0082】
(実施の形態6)
前記実施の形態5ではメッキ膜標高に基づいたダミーパターンの導入手法について説明したが、本実施の形態6ではCMPシミュレーションを用いたダミーパターン導入の手法について述べる。
【0083】
図17は半導体チップを上面から見たCMP後の金属膜2の標高分布を示す平面図であり、左図はダミーパターン4を形成前の状態を、右図はダミーパターン4を形成後の状態をそれぞれ模式的に示した。
【0084】
最初に、金属膜2をメッキ形成させた後、それに続いてCMPを実施した後のチップ内標高分布をシミュレーションにより求める。シミュレーション手法については実施の形態4で述べた通りである。
【0085】
図17のようにシミュレーションの結果から特に標高が高い部分(ディッシング量が少ないメッシュ)上位10%を抽出する。この標高が低い部分は主として溝幅の配線パターンが含まれている部分である。
【0086】
この標高が高い部分は主として溝幅が狭い配線パターンが含まれている部分である。そこで、この標高が高い領域の周囲80μm四方に溝幅が2μm以上のダミーパターン4を選択的に形成させる。
【0087】
本実施の形態6によっても前記実施の形態5と同様に最小限のダミーパターン導入により、CMP後の金属膜2を容易に平坦化することができる。
【0088】
また、前記実施の形態4と本実施の形態6を組み合わせて実施しても良いことはいうまでもない。このようにすれば、CMP後の平坦性をより向上させることができる。
【0089】
(実施の形態7)
本実施の形態7では実施の形態1〜6までに述べた製造方法に用いる具体的な設計データを生成するシステムについて述べる。
【0090】
図18は本実施の形態7に示すシステムの構成を示す概念図である。
【0091】
本システムは設計サーバ130、入出力端末131、演算サーバ132、データサーバ134、信号線101〜104によって構成されている。
【0092】
最初に入出力端末131からダミーパターン生成の指示が入力されると演算サーバ132にデータサーバ134からデバイスの設計データを含む研磨条件が転送される。ここで、研磨条件とはデバイスの研磨を行う際に、任意に選択可能なパラメータであり、デバイスの設計データの他、例えば膜厚、研磨速度、研磨選択比、目標研磨量などが挙げられる。
【0093】
また、設計サーバ130にもデータサーバ134から演算サーバ132を経由して設計データが転送され、シミュレーションが必要な場合には演算サーバ132がメッキ後の金属膜の標高もしくはCMP後の金属膜の標高の演算が実行される。
【0094】
一方、シミュレーションが不要な場合(配線幅を抽出するだけの場合)には設計サーバ130で溝幅の抽出が実行される。
【0095】
その結果はデータサーバ134に蓄積される。溝幅の抽出結果を蓄積することにより、次回以降の設計時間の短縮および設計精度を向上させることができる。
【0096】
次に、ダミーパターンを挿入すべき箇所の抽出とダミーパターンの溝幅の決定が演算サーバ132で実行される。この実行結果を受け、ダミーパターンを挿入した設計データが設計サーバ130で生成される。
【0097】
生成されたダミーパターンを挿入した設計データはデータサーバ134に蓄積された上で外部ネットワークを介して必要な設計部署に送付される。また、ダミーパターンを周囲に配置する溝パターンの幅、ダミーパターンを配置する領域の幅、配置したダミーパターンの形状と大きさ(正方形のダミーパターンの場合には一辺の長さ)が入出力端末131に表示されるとともにデータサーバ134に蓄積される。
【0098】
本実施の形態7で説明したシステムによれば、配線パターンの溝幅を自動で抽出し、必要に応じてシミュレーションを行い、ダミーパターンの挿入箇所と必要な溝幅を決定するため、実施の形態1〜6で説明した半導体装置の製造方法で使用する設計データの生成に特に好適である。
【0099】
そして、メッキ後およびCMP後の平坦性管理が容易になり、また自動的にダミーパターンを発生させデバイスに反映させることが可能になる。
【0100】
以上、本発明者によってなされた発明を発明に実施の形態に基づき具体的に説明したが、本発明は前記発明の実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能である。
【0101】
例えば、実施の形態1〜6では金属膜2としてCuを使用した例を説明したが、これをタンタル(Ta)、窒化タンタル(TaN)、コバルト(Co)、銀(Ag)のいずれかもしくはこれらの組み合わせであっても良い。
【0102】
Cuを使用する場合、メッキ法を用いることが一般的であり、特に本発明による製造方法が、平坦化に効果的であるが、Ta、TaN、Co、Agのいずれかもしくはこれらの組み合わせを用いる場合でも、メッキ法により形成させる場合は同様の効果を得ることができる。
【産業上の利用可能性】
【0103】
本発明は、半導体装置の製造方法、特に配線を形成する半導体装置の製造方法に適用できる。
【図面の簡単な説明】
【0104】
【図1】デバイス表面に形成されたシリコン酸化膜に溝を形成した後、金属膜をメッキ形成した後の状態を示す拡大断面図であり、(a)は溝幅が狭いパターンが密集している場合の拡大断面図、(b)は溝幅が広い場合の拡大断面図である。
【図2】図1に示したメッキ形成後にCMPにより表面を研磨した後の状態を示す拡大断面図であり、(a)は溝幅が狭いパターンが密集している場合の拡大断面図、(b)は溝幅が広い場合の拡大断面図である。
【図3】デバイス表面にあるシリコン酸化膜上に溝状の配線パターンと、複数の溝状のダミーパターンを形成した状態を示す拡大断面図である。
【図4】図3に示した配線パターンおよびダミーパターン上に金属膜をメッキ法により形成した状態を示す拡大断面図である。
【図5】図4に示した金属膜をCMPにより研磨した後の状態を示す拡大断面図である。
【図6】図4に示した金属膜をCMPによる研磨を開始した直後の状態を示す拡大断面図である。
【図7】図6に示したCMPによる研磨が中盤まで進行した状態を示す拡大断面図である。
【図8】デバイス表面にあるシリコン酸化膜上に複数の配線パターンと、ダミーパターンを形成した後、金属膜をメッキ法により形成した状態を示す拡大断面図である。
【図9】パターンの溝幅とパターン上のCu膜の盛り上がり高さの関係を示すグラフ図である。
【図10】図9に示す関係を検討する際の、盛り上がり高さの基準面等を示すデバイス表面の拡大断面図である。
【図11】下地の上にCuパターンを配置した状態を示す断面図である。
【図12】図11に示す下地およびCuパターンの上から研磨パッドを当てた状態を示す断面図である。
【図13】半導体ウエハに配線パターンおよびダミーパターンを形成した状態を示す半導体ウエハの一部を上面から見た平面図である。
【図14】半導体チップを上面から見たメッキ後の金属膜の標高分布を示す平面図であり、左図はダミーパターン形成前の状態、右図はダミーパターン形成後の状態である。
【図15】半導体チップを上面から見たCMP後の金属膜の標高分布を示す平面図であり、左図はダミーパターン形成前の状態、右図はダミーパターン形成後の状態である。
【図16】半導体チップを上面から見たメッキ後の金属膜の標高分布を示す平面図であり、左図はダミーパターン形成前の状態、右図はダミーパターン形成後の状態である。
【図17】半導体チップを上面から見たCMP後の金属膜の標高分布を示す平面図であり、左図はダミーパターン形成前の状態、右図はダミーパターン形成後の状態である。
【図18】本実施の形態7に示すシステムの構成を示す説明図である。
【符号の説明】
【0105】
1 シリコン酸化膜(被加工物)
2 金属膜
3 配線パターン(第1パターン)
4 ダミーパターン(第2パターン)
5 研磨パッド
6 基準面
7 下地
8 Cuパターン
100 半導体ウエハ
溝幅
距離
最短距離

【特許請求の範囲】
【請求項1】
被加工物表面に第1凹部および第2凹部を形成させる工程と、
前記被加工物表面上に、前記第1、第2凹部を埋め込むように金属膜をメッキ法により堆積させる工程と、
前記金属膜が前記第1凹部内に残されるように前記金属膜を化学機械研磨によって研磨することにより、前記第1凹部内に電気的に機能する第1パターンを形成させ、前記第2凹部内に電気的に機能しない第2パターンを形成させる工程とを有し、
前記第1、第2パターンの設計工程においては、
前記第1パターンの周囲に、前記第2パターンを選択的に配置する工程と、
前記第1パターンの幅に応じて、前記第2パターンの幅を決定する工程とを有することを特徴とする半導体装置の製造方法。
【請求項2】
請求項1記載の半導体装置の製造方法において、
前記第2パターンの配置工程においては、
前記第1パターンの幅に応じて、前記第2パターンの配置範囲を、前記第1パターンの外周から所望の距離までに限定することを特徴とする半導体装置の製造方法。
【請求項3】
請求項1記載の半導体装置の製造方法において、
前記金属膜が銅であることを特徴とする半導体装置の製造方法。
【請求項4】
請求項1記載の半導体装置の製造方法において、
前記第1パターンの幅は1μm以上であり、
前記第2パターンの幅は0.5μm以下であり、
前記第1パターンの外周から前記第2パターンの配置範囲の端部までの距離は50μm以上250μm以下であることを特徴とする半導体装置の製造方法。
【請求項5】
被加工物表面に第1凹部および第2凹部を形成させる工程と、
前記被加工物表面上に、前記第1、第2凹部を埋め込むように金属膜をメッキ法により堆積させる工程と、
前記金属膜が前記第1凹部内に残されるように前記金属膜を化学機械研磨によって研磨することにより、前記第1凹部内に電気的に機能する第1パターンを形成させ、前記第2凹部内に電気的に機能しない第2パターンを形成させる工程とを有し、
前記第1、第2パターンの設計工程においては、
前記被加工物表面を複数の領域に分割する工程と、
各領域のメッキ後または研磨後の前記金属膜の標高をシミュレーションによってあらかじめ予測する工程と、
前記予測した金属膜の標高に応じて前記第2パターンの幅および配置範囲を決定する工程とを有することを特徴とする半導体装置の製造方法。
【請求項6】
請求項5に記載の半導体装置の製造方法において、
前記シミュレーションにより、前記メッキ後の金属膜の標高が低くなる領域を下位から順に抽出し、
前記第2パターンの溝幅は0.5μm以下であり、
抽出した前記メッキ後の金属膜の標高が低くなる領域から前記第2パターンの配置領域の端部までの距離は50μm以上250μm以下であることを特徴とする半導体装置の製造方法。
【請求項7】
請求項5に記載の半導体装置の製造方法において、
前記シミュレーションにより、前記メッキ後の金属膜の標高が高くなる領域を上位から順に抽出し、
前記第2パターンの溝幅は2μm以上であり、
抽出した前記メッキ後の金属膜の標高が高くなる領域から前記第2パターンの配置領域の端部までの距離は50μm以上250μm以下であることを特徴とする半導体装置の製造方法。
【請求項8】
請求項5に記載の半導体装置の製造方法において、
前記シミュレーションにより、前記研磨後の金属膜の標高が低くなる領域を下位から順に抽出し、
前記第2パターンの溝幅は0.5μm以下であり、
抽出した前記研磨後の金属膜の標高が低くなる領域から前記第2パターンの配置領域の端部までの距離は50μm以上250μm以下であることを特徴とする半導体装置の製造方法。
【請求項9】
請求項5に記載の半導体装置の製造方法において、
前記シミュレーションにより、前記研磨後の金属膜の標高が高くなる領域を上位から順に抽出し、
前記第2パターンの溝幅は2μm以上であり、
抽出した前記研磨後の金属膜の標高が高くなる領域から前記第2パターンの配置領域の端部までの距離は50μm以上250μm以下であることを特徴とする半導体装置の製造方法。
【請求項10】
被加工物表面に第1凹部および第2凹部を形成させる工程と、
前記被加工物表面上に、前記第1、第2凹部を埋め込むように金属膜をメッキ法により堆積させる工程と、
前記金属膜が前記第1凹部内に残されるように前記金属膜を化学機械研磨によって研磨することにより、前記第1凹部内に電気的に機能する第1パターンを形成させ、前記第2凹部内に電気的に機能しない第2パターンを形成させる工程とを有する半導体装置の製造方法に用いる設計データを生成するシステムであって、
前記金属膜の研磨条件を入力する手段と、
前記第1パターンの溝幅を抽出する手段と、
メッキ後または研磨後の前記金属膜の標高分布のシミュレーションを実行する手段と、
前記第1パターンの溝幅の抽出結果または前記シミュレーションの結果に応じて前記第2パターンの挿入箇所および溝幅を決定する手段と、
前記第2パターンを挿入した設計データを生成する手段と、
前記第2パターンを挿入した設計データを出力する手段と、
前記第2パターンを挿入した後のメッキ後および研磨後のデバイス表面の前記金属膜の標高分布を出力する手段とを備えることを特徴とする半導体装置の設計支援システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【公開番号】特開2007−294783(P2007−294783A)
【公開日】平成19年11月8日(2007.11.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−122858(P2006−122858)
【出願日】平成18年4月27日(2006.4.27)
【出願人】(503121103)株式会社ルネサステクノロジ (4,790)
【Fターム(参考)】