説明

半導体装置及びその製造方法

【課題】下部電極形成工程を別途設けることなく、少ない占有面積で大きな容量を持つMIMキャパシタを備えた半導体装置及びその製造方法を提供する。
【解決手段】MIMキャパシタ形成領域Aの第2の絶縁膜6には、Ta/TaNのようなバリア膜からなる下部電極12とAl23のような金属酸化膜からなる容量絶縁膜13とTiNのようなバリア膜からなる上部電極14とを有するMIMキャパシタ15が形成されている。一方、配線形成領域Bの第2の絶縁膜6には、上部に設けられた第2配線部W2と下部に設けられた第2プラグ部P2が一体化形成されたバリア膜8bと導電膜9bからなる第2層配線10bが形成されている。そして、MIMキャパシタ15の下部電極12と第2層配線10bのバリア膜8bは共通のバリア膜を用いて同時に形成されたものである。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は半導体装置及びその製造方法に関し、特にMetal Insulator Metalキャパシタ(以下、MIMキャパシタと呼ぶ)を備える半導体装置及びその製造方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、半導体装置の高速化、高集積化に伴い、金属配線の低抵抗化を図れるCu配線が導入されつつあり、Cu配線の一部をキャパシタ電極として用いるMIMキャパシタ技術が多数提案されている。
【0003】
特に、Cuデュアルダマシンプロセスに於いて、Cu配線と同レベルにMIMキャパシタを形成する方法として以下のような技術が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
図11(a)〜(c)及び図12(a)〜(c)は、従来のMIMキャパシタを有する半導体装置の製造工程を示す断面図である。
【0005】
まず、図11(a)に示す工程で、シリコン基板101上に第1層間絶縁膜102を形成させ、その絶縁膜102に複数の第1のコンタクトホールを形成させ、その中に下部Cu配線103を形成する。その後、配線103を含む第1層間絶縁膜102上に拡散防止膜104と第2層間絶縁膜105とエッチングストップ層106と第3層間絶縁膜107とハードマスク108とを順に形成する。
【0006】
次に、図11(b)に示す工程で、パターニングした第1感光膜をマスクにして、ハードマスク108と第3層間絶縁膜107とを順にエッチングして複数のトレンチを形成した後、第1感光膜を除去する。そして、MIMキャパシタが形成される領域のエッチングストップ層の上部のみ露出する第2感光膜をマスクにして、エッチングストップ層106と第2層間絶縁膜105と拡散防止膜104とを順にエッチングして、特定のトレンチの底に下部Cu配線103に達する第1コンタクトホール109を形成した後、第2感光膜を除去する。
【0007】
次に、図11(c)に示す工程で、第1コンタクトホール109と複数のトレンチを含むハードマスク108上に第1バリアメタル層110と第1導電層111と絶縁膜112と第2導電層113とを順に堆積する。その後、第1コンタクトホール109及び複数のトレンチを含む領域(図中の左半分領域)を覆う第3感光膜をマスクにして、第2導電層113と絶縁膜112と第1導電層111と第1バリアメタル層110とを順にエッチングする。その後、第3感光膜を除去する。
【0008】
次に、図12(a)に示す工程で、パターニングした第4感光膜をマスクにして、ハードマスク108と第3層間絶縁膜107とを順にエッチングして複数のトレンチを形成した後、第4感光膜を除去する。そして、Cu配線が形成される領域のエッチングストップ層の上部のみ露出する第5感光膜をマスクにして、エッチングストップ層106と第2層間絶縁膜105と拡散防止膜104とを順にエッチングして、特定のトレンチの底に下部Cu配線103に達する第2コンタクトホール114を形成する。その後、第5感光膜を除去する。
【0009】
次に、図12(b)に示す工程で、基板上の全面に、第2バリアメタル層115を堆積する。その後、第2バリアメタル層115上に、トレンチの上部及び第1,第2コンタクトホール109、114の上部を埋め込むよう、全面にCu膜116を堆積する。
【0010】
次に、図12(c)に示す工程で、化学的・機械的研磨工程でハードマスク108が露出するように、Cu膜116と第2バリアメタル層115と第2導電膜113と絶縁膜112と第1導電層111と第1バリアメタル層110とを研磨する。
【0011】
これにより、第1コンタクトホール109のデュアルダマシン領域には、第1バリアメタル層110とキャパシタ下部電極111aとキャパシタ誘電体膜112aとキャパシタ上部電極113aと第2バリアメタル層115とCu配線116aとが順に積層された構造となる。一方、第2コンタクトホール114のデュアルダマシン領域には、第2バリアメタル層115とCu配線116aとが積層された構造となる。このとき、MIMキャパシタ117は、キャパシタ下部電極111aとキャパシタ誘電体膜112aとキャパシタ上部電極113aとで構成され、Cu配線116aと同レベルに形成することができる。
【特許文献1】特開2003−45967号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
しかしながら、上記のような構成では、まず、図11(b)及び図11(c)に示すように、キャパシタ形成領域に、複数のトレンチ及び第1コンタクトホール109を形成した後、MIMキャパシタ117を形成するための第1バリアメタル層110、第1導電層111、絶縁膜112及び第2導電層113をパターニングして形成する。その後、図12(a)〜図12(b)に示すように、通常の配線形成領域に、複数のトレンチ及び第2コンタクトホール114を形成した後、図12(c)に示すように、第2のコンタクトホール114内に第2バリアメタル層115及びCu配線116aを形成する。
【0013】
従って、MIMキャパシタ117を形成するためには、通常の配線を形成するための第2コンタクトホール114、第2バリアメタル層115及びCu膜116の形成工程以外に、第1コンタクトホール109及び第1バリアメタル層110、第1導電層111、絶縁膜112、第2導電層113の堆積及びパターニング工程が必要となるため、工程増加による歩留まり低下及びプロセスコスト上昇という問題がある。
【0014】
本発明の目的は、下部電極形成工程を別途設けることなく、少ない占有面積で大きな容量を持つMIMキャパシタを備えた半導体装置及びその製造方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0015】
本発明の半導体装置は、基板上に形成された絶縁膜と、絶縁膜内の上部に設けられた配線部と絶縁膜内の下部に設けられたプラグ部が一体化形成されたバリア膜と第1の導電膜からなる配線層と、絶縁膜を貫通して形成された開口部内に設けられたバリア膜からなる下部電極と、下部電極上に形成された容量絶縁膜と、容量絶縁膜上に形成された第2の導電膜からなる上部電極とを有するMIMキャパシタとを備えている。
【0016】
上記半導体装置において、下部電極は、凹部形状又は凹凸の形状を有する。また、下部電極は、環状に形成されている。
【0017】
上記半導体装置において、バリア膜は、Ta/TaNである。
【0018】
上記半導体装置において、第2の導電膜は、TiNである。
【0019】
本発明の半導体装置の製造方法は、基板上に絶縁膜を形成する工程(a)と、絶縁膜に、下部電極形成用の開口部とプラグ部形成用のホールを形成する工程(b)と、絶縁膜の上部に、ホールに連結する配線部形成用のトレンチを形成する工程(c)と、工程(b)及び工程(c)の後に、基板上にバリア膜を形成する工程(d)と、バリア膜上に第1の導電膜を形成する工程(e)と、絶縁膜の上面上の第1の導電膜及びバリア膜を除去して、開口部内にバリア膜及び第1の導電膜からなる埋め込み導電部を形成し、同時にホール及びトレンチ内にバリア膜及び第1の導電膜からなる配線層を形成する工程(f)と、工程(f)の後に、埋め込み導電部の第1の導電膜を選択的に除去し、開口部内にバリア膜からなる下部電極を形成する工程(g)と、下部電極上に容量絶縁膜を形成する工程(h)と、容量絶縁膜上に第2の導電膜からなる上部電極を形成する工程(i)とを備えている。
【0020】
上記半導体装置の製造方法において、工程(b)では、下部電極形成領域に開口部を環状又は格子状に形成する。
【0021】
上記半導体装置の製造方法において、工程(c)では、トレンチを形成するのと同時に、下部電極形成領域内に形成されている絶縁膜の上部をエッチングする。
【発明の効果】
【0022】
本発明に係る半導体装置によれば、少ない占有面積で大きな容量を有するMIMキャパシタを搭載することができる。
【0023】
また本発明に係る半導体装置の製造方法によれば、バリア膜と第1の導電膜からなる配線層を形成すると同時に、MIMキャパシタの下部電極となるバリア膜を開口部内に形成するため、MIMキャパシタの下部電極を形成するための工程を別途設ける必要がないため、少ない工程の追加により安定にMIMキャパシタを形成することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0024】
(第1の実施形態)
以下、本発明の第1の実施形態に係る半導体装置及びその製造方法について、図面を参照しながら説明する。
【0025】
図1は、本発明の第1の実施形態に係る半導体装置の構造を示す断面図である。図中において、左側領域にはMIMキャパシタ形成領域Aを示し、右側領域には配線形成領域Bを示している。
【0026】
本実施形態における半導体装置のMIMキャパシタ形成領域Aには、半導体基板(図示せず)上に形成された第1の絶縁膜1と、第1の絶縁膜1を貫通して設けられたバリア膜2aと導電膜3aからなるコンタクトプラグ4aと、第1の絶縁膜1上に形成された保護膜5と、保護膜5上に形成された第2の絶縁膜6と、コンタクトプラグ4aに接続するように保護膜5及び第2の絶縁膜6を貫通して設けられた凹部形状を有するバリア膜からなる下部電極12と、下部電極12上に形成された容量絶縁膜13と、容量絶縁膜13上に形成されたバリア膜からなる上部電極14と、上部電極14上に形成された第3の絶縁膜16と、上部電極14に接続するように第3の絶縁膜16を貫通して設けられたバリア膜17aと導電膜18aからなるコンタクトプラグ19aとを有している。そして、コンタクトプラグ19aが形成されている上部電極14のコンタクト形成領域は、第2の絶縁膜6上に形成されている保護膜11上にオーバーラップするように形成されている。これにより、例えばTa/TaNの積層膜のようなバリア膜からなる下部電極12とAl23のような金属酸化膜からなる容量絶縁膜13とTiNのようなバリア膜からなる上部電極14とを有するMIMキャパシタ15を得ることができる。なお、容量絶縁膜としては、HfAlOや他の高誘電体膜を用いてもよい。
【0027】
また、本実施形態における半導体装置の配線形成領域Bには、半導体基板(図示せず)上に形成された第1の絶縁膜1と、第1の絶縁膜1内の上部に設けられた第1配線部W1と下部に設けられた第1プラグ部P1が一体化形成されたバリア膜2bと導電膜3bからなる第1層配線4bと、第1層配線4bを含む第1の絶縁膜1上に形成された保護膜5と、保護膜5上に形成された第2の絶縁膜6と、第2の絶縁膜6内の上部に設けられた第2配線部W2と第2の絶縁膜6内の下部及び保護膜5に第1層配線4bに接続するように設けられた第2プラグ部P2が一体化形成されたバリア膜8bと導電膜9bからなる第2層配線10bと、第2層配線10bを含む第2の絶縁膜6上に形成された保護膜11と、保護膜11上に形成された第3の絶縁膜16と、第3の絶縁膜16内の上部に設けられた第3配線部W3と第3の絶縁膜16内の下部及び保護膜11に第2層配線10bに接続するように設けられた第3プラグ部P3が一体化形成されたバリア膜17bと導電膜18bからなる第3層配線19bとを有している。
【0028】
そして、コンタクトプラグ4aと第1層配線4b、及び、コンタクトプラグ19aと第3層配線19bは、それぞれデュアルダマシンプロセスによって、共通のバリア膜及び導電膜を用いて同時に形成されたものである。また、MIMキャパシタ15の下部電極12と第2層配線10bのバリア膜8bも共通のバリア膜を用いて同時に形成されたものである。
【0029】
次に、本発明の第1の実施形態に係る半導体装置の製造方法について説明する。
【0030】
図2(a)〜(c)及び図3(a)〜(c)は、本発明の第1の実施形態に係る半導体装置の製造工程を示す断面図である。図中において、左側領域にはMIMキャパシタ形成領域Aを示し、右側領域には配線形成領域Bを示している。
【0031】
まず、図2(a)に示す工程で、半導体基板(図示せず)の上に第1の絶縁膜1を形成する。その後、デュアルダマシンプロセスを用いて、第1の絶縁膜1におけるMIMキャパシタ形成領域Aにはバリア膜2aと導電膜3aからなるコンタクトプラグ4aを形成し、第1の絶縁膜1における配線形成領域Bには、上部に設けられた第1配線部W1と下部に設けられた第1プラグ部P1が一体化形成されたバリア膜2bと導電膜3bからなる第1層配線4bを形成する。このとき、バリア膜2a、2bとしては、Ta/TaNを用い、導電膜3a、3bとしては、Cu膜を用いる。その後、コンタクトプラグ4a及び第1層配線4bを含む第1の絶縁膜1上に、厚さ150nmのシリコン窒化膜からなる保護膜5を形成した後、保護膜5上に厚さ600nmの第2の絶縁膜6を形成する。このとき、第2の絶縁膜6としては、例えば、下層の厚さ300nmのFSG膜(フッ素を含む絶縁膜)と上層の厚さ300nmのTEOS膜からなる積層膜を用いてもよい。その後、第2の絶縁膜6上に、MIMキャパシタ形成領域Aの下部電極形成領域、及び、配線形成領域Bのプラグ部形成領域に開口を有するレジスト(図示せず)を形成した後、レジストをマスクにして第2の絶縁膜6を選択的に除去して、保護膜5に到達する下部電極形成用開口部7a及びプラグ部形成用ホール7bを形成する。その後、レジストを除去する。図4は、第2の絶縁膜6に下部電極形成用開口部7a及びプラグ部形成用ホール7bを形成した後の平面図であり、図2(a)は図4のX−X箇所の断面図である。下部電極形成用開口部7aの開口面積は、プラグ部形成用ホール7bの開口面積よりも大きく、必要とするMIMキャパシタの容量に応じて設ける。
【0032】
次に、図2(b)に示す工程で、基板上に、配線形成領域Bのプラグ部形成用ホール7bを含む配線部形成領域に開口を有するレジスト(図示せず)を形成した後、レジストをマスクにして第2の絶縁膜6を所定の深さまでエッチングして、配線部形成用トレンチ7cを形成する。これにより、配線形成領域Bの第2の絶縁膜6には、上部に配線部形成用トレンチ7cが形成され、下部には配線部形成用トレンチ7cの底面に接続するプラグ部形成用ホール7bが形成された構成となる。その後、レジストを除去した後、第2の絶縁膜6をマスクにして、下部電極形成用開口部7a及びプラグ部形成用ホール7bの底面に露出している保護膜5を選択的に除去する。これにより、下部電極形成用開口部7a及びプラグ部形成用ホール7bの底面にコンタクトプラグ4a及び第1層配線4bが露出する。
【0033】
次に、図2(c)に示す工程で、基板上の全面に、Ta/TaN(積層膜)からなるバリア膜とCu膜からなる導電膜を順次形成する。その後、CMP法により第2の絶縁膜6上の不要な導電膜及びバリア膜を除去して、下部電極形成用開口部7a内にはバリア膜8a及び導電膜9aからなる埋め込み導電部10aを形成し、同時にプラグ部形成用ホール7b及び配線部形成用トレンチ7c内にはバリア膜8b及び導電膜9bからなる第2層配線10bを形成する。この第2層配線10bは、上部に設けられた第2配線部W2と下部に設けられた第2プラグ部P2が一体化形成されている。このとき、第2の絶縁膜6の上面と埋め込み導電部10a及び第2層配線10bの上面は、ほぼ同じ高さに形成され平坦化されている。これにより、MIMキャパシタ形成領域Aのバリア膜8aの底面にはコンタクトプラグ4aが接続され、配線形成領域Bの第2層配線10bの第2プラグ部P2の底面には第1層配線4bが接続された構成となる。
【0034】
次に、図3(a)に示す工程で、埋め込み導電部10a及び第2層配線10bを含む第2の絶縁膜6上に、厚さ150nmのシリコン窒化膜からなる保護膜11を形成する。その後、保護膜11上に、第2層配線10b上を覆い、埋め込み導電部10a上に開口を有するレジスト(図示せず)を形成する。その後、レジストをマスクにして保護膜11を選択的に除去して、MIMキャパシタ形成領域Aの埋め込み導電部10aの上面を露出させる。その後、レジストを除去する。
【0035】
次に、図3(b)に示す工程で、保護膜11をマスクにして、露出している埋め込み導電部10aのうちの導電膜9aを選択的に除去して、バリア膜8aを露出する。これにより、バリア膜8aからなるMIMキャパシタの下部電極12が形成される。このとき、Cuからなる導電膜9aの選択除去には、NH4OH/H22/H2Oの混合液やH2O/H2SO4/H22の混合液を用いることで、TEOS膜からなる第2の絶縁膜6やTaNを有するバリア膜8aをほとんどエッチングすることなく、導電膜9aを選択的に除去することができる。
【0036】
次に、図3(c)に示す工程で、下部電極12を含む基板上に、Al23からなる容量絶縁用膜およびTiNからなる上部電極用膜を順次形成した後、上部電極用膜上に、MIMキャパシタ形成領域Aを覆い、配線形成領域Bに開口を有するレジスト(図示せず)を形成する。その後、レジストをマスクにして容量絶縁用膜及び上部電極用膜をエッチングして、容量絶縁膜13及び上部電極14を形成した後、レジストを除去する。このとき、容量絶縁膜13及び上部電極14の端部が、保護膜11にオーバーラップするようにレジストマスクを形成することが望ましい。これにより、下部電極12と容量絶縁膜13と上部電極14からなるMIMキャパシタ15が形成される。
【0037】
その後、図1に示すように、基板上に第3の絶縁膜16を形成した後、デュアルダマシンプロセスを用いて、MIMキャパシタ形成領域Aの第3の絶縁膜16には、上部電極14に到達するバリア膜17aと導電膜18aからなるコンタクトプラグ19aを形成し、配線形成領域Bの第3の絶縁膜16には、上部に設けられた第3配線部W3と下部に設けられた第3プラグ部P3が一体化形成されたバリア膜17bと導電膜18bからなる第3層配線19bを形成する。このとき、バリア膜17a、17bとしては、Ta/TaNを用い、導電膜18a、18bとしては、Cu膜を用いる。これにより、コンタクトプラグ19aの底面にはMIMキャパシタ15の上部電極14が接続され、第3層配線19bの第3プラグ部P3の底面には第2層配線10bが接続された構成となる。
【0038】
この第1の実施形態によれば、MIMキャパシタ15の下部電極12は、第2配線部W2と第2プラグ部P2からなる第2層配線10bと同じ高さで凹部形状に形成されるため、少ない占有面積で十分な容量を確保することができる。また、第2の絶縁膜6に、配線のプラグ部形成用ホール7bと同時にMIMキャパシタの下部電極形成用開口部7aを形成し、共通のバリア膜を用いて第2層配線10bのバリア膜8bと同時にバリア膜8aからなるMIMキャパシタの下部電極12を形成するため、従来技術のように配線形成工程とは別にキャパシタの下部電極形成工程を設ける必要がなく、短い製造工程で凹部形状を有する三次元構造のMIMキャパシタを得ることができる。
【0039】
なお、本実施形態においては、図2(a)及び図2(b)に示すように、まずプラグ部形成用ホール7bを形成した後、配線部形成用トレンチ7cを形成する所謂ヴィアファーストと呼ばれるプロセスプローであるが、配線部形成用トレンチを形成した後にプラグ部形成用ホールを形成する所謂トレンチファーストと呼ばれるプロセスプローを用いてもよい。
【0040】
(第2の実施形態)
以下、本発明の第2の実施形態に係る半導体装置及びその製造方法について、図面を参照しながら説明する。
【0041】
図5は、本発明の第2の実施形態に係る半導体装置の構造を示す断面図である。図中において、左側領域にはMIMキャパシタ形成領域Aを示し、右側領域には配線形成領域Bを示している。
【0042】
本実施形態における半導体装置のMIMキャパシタ形成領域Aには、半導体基板(図示せず)上に形成された第1の絶縁膜1と、第1の絶縁膜1を貫通して設けられたバリア膜2aと導電膜3aからなるコンタクトプラグ4aと、第1の絶縁膜1上に形成された保護膜5と、保護膜5上に形成された第2の絶縁膜6と、コンタクトプラグ4aに接続するように保護膜5及び第2の絶縁膜6を貫通し、第2の絶縁膜6aを取り囲むように環状に設けられた凹部形状を有するバリア膜からなる下部電極12と、下部電極12上に形成された容量絶縁膜13と、容量絶縁膜13上に形成されたバリア膜からなる上部電極14と、上部電極14上に形成された第3の絶縁膜16と、上部電極14に接続するように第3の絶縁膜16を貫通して設けられたバリア膜17aと導電膜18aからなるコンタクトプラグ19aとを有している。そして、コンタクトプラグ19aが形成されている上部電極14のコンタクト形成領域は、第2の絶縁膜6上に形成されている保護膜11上にオーバーラップするように形成されている。この第2の実施形態では、下部電極12が環状に形成されており、図5のように断面的にみれば左側の下部電極12と右側の下部電極12とは分離しているように見えるが、平面的にみれば左側の下部電極12と右側の下部電極12とは環状に一体形成されている。これにより、例えばTa/TaNの積層膜のようなバリア膜からなる下部電極12とAl23のような金属酸化膜からなる容量絶縁膜13とTiNのようなバリア膜からなる上部電極14とを有するMIMキャパシタ15を得ることができる。なお、容量絶縁膜としては、HfAlOや他の高誘電体膜を用いてもよい。
【0043】
また、本実施形態における半導体装置の配線形成領域Bには、半導体基板(図示せず)上に形成された第1の絶縁膜1と、第1の絶縁膜1内の上部に設けられた第1配線部W1と下部に設けられた第1プラグ部P1が一体化形成されたバリア膜2bと導電膜3bからなる第1層配線4bと、第1層配線4bを含む第1の絶縁膜1上に形成された保護膜5と、保護膜5上に形成された第2の絶縁膜6と、第2の絶縁膜6内の上部に設けられた第2配線部W2と第2の絶縁膜6内の下部及び保護膜5に第1層配線4bに接続するように設けられた第2プラグ部P2が一体化形成されたバリア膜8bと導電膜9bからなる第2層配線10bと、第2層配線10bを含む第2の絶縁膜6上に形成された保護膜11と、保護膜11上に形成された第3の絶縁膜16と、第3の絶縁膜16内の上部に設けられた第3配線部W3と第3の絶縁膜16内の下部及び保護膜11に第2層配線10bに接続するように設けられた第3プラグ部P3が一体化形成されたバリア膜17bと導電膜18bからなる第3層配線19bとを有している。
【0044】
そして、コンタクトプラグ4aと第1層配線4b、及び、コンタクトプラグ19aと第3層配線19bは、それぞれデュアルダマシンプロセスによって、共通のバリア膜及び導電膜を用いて同時に形成されたものである。また、MIMキャパシタ15の下部電極12と第2層配線10bのバリア膜8bも共通のバリア膜を用いて同時に形成されたものである。
【0045】
次に、本発明の第2の実施形態に係る半導体装置の製造方法について説明する。
【0046】
図6(a)〜(c)及び図7(a)〜(c)は、本発明の第2の実施形態に係る半導体装置の製造工程を示す断面図である。図中において、左側領域にはMIMキャパシタ形成領域Aを示し、右側領域には配線形成領域Bを示している。
【0047】
まず、図6(a)に示す工程で、半導体基板(図示せず)の上に第1の絶縁膜1を形成する。その後、デュアルダマシンプロセスを用いて、第1の絶縁膜1におけるMIMキャパシタ形成領域Aにはバリア膜2aと導電膜3aからなるコンタクトプラグ4aを形成し、第1の絶縁膜1における配線形成領域Bには、上部に設けられた第1配線部W1と下部に設けられた第1プラグ部P1が一体化形成されたバリア膜2bと導電膜3bからなる第1層配線4bを形成する。このとき、バリア膜2a、2bとしては、Ta/TaNを用い、導電膜3a、3bとしては、Cu膜を用いる。その後、コンタクトプラグ4a及び第1層配線4bを含む第1の絶縁膜1上に、厚さ150nmのシリコン窒化膜からなる保護膜5を形成した後、保護膜5上に厚さ600nmの第2の絶縁膜6を形成する。このとき、第2の絶縁膜6としては、例えば、下層の厚さ300nmのFSG膜(フッ素を含む絶縁膜)と上層の厚さ300nmのTEOS膜からなる積層膜を用いてもよい。その後、第2の絶縁膜6上に、MIMキャパシタ形成領域Aの下部電極形成領域、及び、配線形成領域Bのプラグ部形成領域に開口を有するレジスト(図示せず)を形成した後、レジストをマスクにして第2の絶縁膜6を選択的に除去して、保護膜5に到達する環状の下部電極形成用開口部7a及びプラグ部形成用ホール7bを形成する。その後、レジストを除去する。図8は、第2の絶縁膜6に環状の下部電極形成用開口部7a及びプラグ部形成用ホール7bを形成した後の平面図であり、図6(a)は図8のY−Y箇所の断面図である。下部電極形成用開口部7aは、第2の絶縁膜6aを取り囲むように環状に形成されており、その開口面積は、プラグ部形成用ホール7bの開口面積よりも大きく、必要とするMIMキャパシタの容量に応じて設ける。
【0048】
次に、図6(b)に示す工程で、基板上に、配線形成領域Bのプラグ部形成用ホール7bを含む配線部形成領域に開口を有するレジスト(図示せず)を形成した後、レジストをマスクにして第2の絶縁膜6を所定の深さまでエッチングして、配線部形成用トレンチ7cを形成する。これにより、配線形成領域Bの第2の絶縁膜6には、上部に配線部形成用トレンチ7cが形成され、下部には配線部形成用トレンチ7cの底面に接続するプラグ部形成用ホール7bが形成された構成となる。その後、レジストを除去した後、第2の絶縁膜6をマスクにして、下部電極形成用開口部7a及びプラグ部形成用ホール7bの底面に露出している保護膜5を選択的に除去する。これにより、下部電極形成用開口部7a及びプラグ部形成用ホール7bの底面にコンタクトプラグ4a及び第1層配線4bが露出する。
【0049】
次に、図6(c)に示す工程で、基板上の全面に、Ta/TaN(積層膜)からなるバリア膜とCu膜からなる導電膜を順次形成する。その後、CMP法により第2の絶縁膜6上の不要な導電膜及びバリア膜を除去して、下部電極形成用開口部7a内にはバリア膜8a及び導電膜9aからなる埋め込み導電部10aを形成し、同時にプラグ部形成用ホール7b及び配線部形成用トレンチ7c内にはバリア膜8b及び導電膜9bからなる第2層配線10bを形成する。この第2層配線10bは、上部に設けられた第2配線部W2と下部に設けられた第2プラグ部P2が一体化形成されている。このとき、埋め込み導電部10aは環状に形成され、第2の絶縁膜6の上面と埋め込み導電部10a及び第2層配線10bの上面は、ほぼ同じ高さに形成され平坦化されている。これにより、MIMキャパシタ形成領域Aのバリア膜8aの底面にはコンタクトプラグ4aが接続され、配線形成領域Bの第2層配線10bの第2プラグ部P2の底面には第1層配線4bが接続された構成となる。
【0050】
次に、図7(a)に示す工程で、環状の埋め込み導電部10a及び第2層配線10bを含む第2の絶縁膜6上に、厚さ150nmのシリコン窒化膜からなる保護膜11を形成する。その後、保護膜11上に、第2層配線10b上を覆い、埋め込み導電部10a上に開口を有するレジスト(図示せず)を形成する。その後、レジストをマスクして保護膜11を選択的に除去して、MIMキャパシタ形成領域Aの埋め込み導電部10aの上面を露出させる。その後、レジストを除去する。
【0051】
次に、図7(b)に示す工程で、保護膜11をマスクにして、露出している埋め込み導電部10aのうちの導電膜9aを選択的に除去して、バリア膜8aを露出する。これにより、環状のバリア膜8aからなるMIMキャパシタの下部電極12が形成される。このとき、Cuからなる導電膜9aの選択除去には、NH4OH/H22/H2Oの混合液やH2O/H2SO4/H22の混合液を用いることで、TEOS膜からなる第2の絶縁膜6やTaNを有するバリア膜8aをほとんどエッチングすることなく、導電膜9aを選択的に除去することができる。
【0052】
次に、図7(c)に示す工程で、下部電極12を含む基板上に、Al23からなる容量絶縁膜およびTiNからなる上部電極膜を順次形成した後、上部電極膜上に、MIMキャパシタ形成領域Aを覆い、配線形成領域Bに開口を有するレジスト(図示せず)を形成する。その後、レジストをマスクにして容量絶縁膜及び上部電極膜をエッチングして、容量絶縁膜13及び上部電極14を形成した後、レジストを除去する。このとき、容量絶縁膜13及び上部電極14の端部が、保護膜11にオーバーラップするようにレジストマスクを形成することが望ましい。これにより、下部電極12と容量絶縁膜13と上部電極14からなるMIMキャパシタ15が形成される。
【0053】
その後、図5に示すように、基板上に第3の絶縁膜16を形成した後、デュアルダマシンプロセスを用いて、MIMキャパシタ形成領域Aの第3の絶縁膜16には、上部電極14に到達するバリア膜17aと導電膜18aからなるコンタクトプラグ19aを形成し、配線形成領域Bの第3の絶縁膜16には、上部に設けられた第3配線部W3と下部に設けられた第3プラグ部P3が一体化形成されたバリア膜17bと導電膜18bからなる第3層配線19bを形成する。このとき、バリア膜17a、17bとしては、Ta/TaNを用い、導電膜18a、18bとしては、Cu膜を用いる。これにより、コンタクトプラグ19aの底面にはMIMキャパシタ15の上部電極14が接続され、第3層配線19bの第3プラグ部P3の底面には第2層配線10bが接続された構成となる。
【0054】
この第2の実施形態によれば、MIMキャパシタ15の下部電極12は、第2配線部W2と第2プラグ部P2からなる第2層配線10bと同じ高さで凹部形状に形成され、しかも環状に設けるため、第1の実施形態に比べて下部電極12の表面積を大きくすることができるので、さらに少ない占有面積で十分な容量を確保することができる。また、第2の絶縁膜6に、配線のプラグ部形成用ホール7bと同時にMIMキャパシタの下部電極形成用開口部7aを形成し、共通のバリア膜を用いて第2層配線10bのバリア膜8bと同時にバリア膜8aからなるMIMキャパシタの下部電極12を形成するため、従来技術のように配線形成工程とは別にキャパシタの下部電極形成工程を設ける必要がなく、短い製造工程で環状に設けられた凹部形状を有する三次元構造のMIMキャパシタを得ることができる。
【0055】
なお、本実施形態においては、図6(a)及び図6(b)に示すように、まずプラグ部形成用ホール7bを形成した後、配線部形成用トレンチ7cを形成する所謂ヴィアファーストと呼ばれるプロセスプローであるが、配線部形成用トレンチを形成した後にプラグ部形成用ホールを形成する所謂トレンチファーストと呼ばれるプロセスプローを用いてもよい。
【0056】
なお、本実施形態では、下部電極形成用開口部7aを環状に形成し、環状の下部電極12を形成しているが、このような環状の形状に限定するものではなく、例えば格子状のような形状であってもよい。
【0057】
(第3の実施形態)
以下、本発明の第3の実施形態に係る半導体装置及びその製造方法について、図面を参照しながら説明する。
【0058】
図9は、本発明の第3の実施形態に係る半導体装置の構造を示す断面図である。図中において、左側領域にはMIMキャパシタ形成領域Aを示し、右側領域には配線形成領域Bを示している。なお、本実施形態における半導体装置の配線形成領域Bは、第2の実施形態の配線形成領域Bと同一構成なため、ここでの説明は省略する。
【0059】
本実施形態における半導体装置のMIMキャパシタ形成領域Aには、半導体基板(図示せず)上に形成された第1の絶縁膜1と、第1の絶縁膜1を貫通して設けられたバリア膜2aと導電膜3aからなるコンタクトプラグ4aと、第1の絶縁膜1上に形成された保護膜5と、保護膜5上に形成された第2の絶縁膜6と、コンタクトプラグ4aに接続するように保護膜5及び第2の絶縁膜6を部分的に除去して設けられた凹凸形状を有するバリア膜からなる下部電極12と、下部電極12上に形成された容量絶縁膜13と、容量絶縁膜13上に形成されたバリア膜からなる上部電極14と、上部電極14上に形成された第3の絶縁膜16と、上部電極14に接続するように第3の絶縁膜16を貫通して設けられたバリア膜17aと導電膜18aからなるコンタクトプラグ19aとを有している。そして、コンタクトプラグ19aが形成されている上部電極14のコンタクト形成領域は、第2の絶縁膜6上に形成されている保護膜11上にオーバーラップするように形成されている。これにより、例えばTa/TaNの積層膜のようなバリア膜からなる下部電極12とAl23のような金属酸化膜からなる容量絶縁膜13とTiNのようなバリア膜からなる上部電極14とを有するMIMキャパシタ15を得ることができる。なお、容量絶縁膜としては、HfAlOや他の高誘電体膜を用いてもよい。
【0060】
この第3の実施形態では、下部電極12が凹凸形状を有している点で第2の実施形態の下部電極12とは形状が異なっている。すなわち、第2の実施形態では、図5に示すように、環状に設けられた下部電極12に取り囲まれた第2の絶縁膜6aは、他の領域の第2の絶縁膜6と同じ高さであり、第2の絶縁膜6a上には、下部電極12が形成されていない。これに対して、第3の実施形態では、図9に示すように、下部電極形成領域内に残存する第2の絶縁膜6bは、他の領域の第2の絶縁膜6よりも高さが低く、第2の絶縁膜6b上にも下部電極12が形成されている。従って、第3の実施形態の下部電極12は、第2の実施形態の下部電極12に比べて表面積が大きくなるため、さらに少ない占有面積で十分な容量を確保することができる。
【0061】
次に、本発明の第3の実施形態に係る半導体装置の製造方法について説明する。
【0062】
図10は、本発明の第3の実施形態に係る半導体装置の製造工程を示す断面図である。図中において、左側領域にはMIMキャパシタ形成領域Aを示し、右側領域には配線形成領域Bを示している。
【0063】
この第3の実施形態に係る半導体装置の製造方法は、第2の実施形態に係る半導体装置の製造工程のうち、図6(b)に示す工程が図10に示す工程になる点で異なるが、その他の工程は第2の実施形態に係る半導体装置の製造工程と同様な方法で形成することができる。
【0064】
すなわち、第3の実施形態の製造方法では図10に示す工程で、基板上に、MIMキャパシタ形成領域Aの下部電極形成領域内に形成されている第2の絶縁膜6を含む領域、及び、配線形成領域Bのプラグ部形成用ホール7bを含む配線部形成領域に開口を有するレジスト(図示せず)を形成した後、レジストをマスクにして第2の絶縁膜6を所定の深さまでエッチングして、配線部形成用トレンチ7cを形成する。このとき、MIMキャパシタ形成領域Aの下部電極形成領域内に形成されている第2の絶縁膜6も同時にエッチングして第2の絶縁膜6bを形成する。この第2の絶縁膜6bは、他の領域の第2の絶縁膜6の上面よりも高さが低く、配線部形成用トレンチ7c内に残存する第2の絶縁膜6と同程度の高さとなる。
【0065】
その後、基板上の全面に、Ta/TaN(積層膜)からなるバリア膜とCu膜からなる導電膜を順次形成し、CMP法により第2の絶縁膜6上の不要な導電膜及びバリア膜を除去することにより、図9の下部電極12と同様な凹凸形状を有するバリア膜とその上に形成された導電膜からなる埋め込み導電部が形成される。
【産業上の利用可能性】
【0066】
以上説明したように、本発明は、MIMキャパシタを有する半導体装置に有用である。
【図面の簡単な説明】
【0067】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る半導体装置の構造を示す断面図
【図2】(a)〜(c)は、本発明の第1の実施形態に係る半導体装置の製造工程を示す断面図
【図3】(a)〜(c)は、本発明の第1の実施形態に係る半導体装置の製造工程を示す断面図
【図4】図2(a)に示す工程における平面図
【図5】本発明の第2の実施形態に係る半導体装置の構造を示す断面図
【図6】(a)〜(c)は、本発明の第2の実施形態に係る半導体装置の製造工程を示す断面図
【図7】(a)〜(c)は、本発明の第2の実施形態に係る半導体装置の製造工程を示す断面図
【図8】図6(a)に示す工程における平面図
【図9】本発明の第3の実施形態に係る半導体装置の構造を示す断面図
【図10】本発明の第3の実施形態に係る半導体装置の製造工程を示す断面図
【図11】(a)〜(c)は、従来の半導体装置の製造工程を示す断面図
【図12】(a)〜(c)は、従来の半導体装置の製造工程を示す断面図
【符号の説明】
【0068】
1 第1の絶縁膜
2a、2b バリア膜
3a、3b 導電膜
4a コンタクトプラグ
4b 第1層配線
5 保護膜
6 第2の絶縁膜
7a 下部電極形成用開口部
7b プラグ部形成用ホール
7c 配線部形成用トレンチ
8a、8b バリア膜
9a、9b 導電膜
10a 埋め込み導電部
10b 第2層配線
11 保護膜
12 下部電極
13 容量絶縁膜
14 上部電極
15 MIMキャパシタ
16 第3の絶縁膜
17a、17b バリア膜
18a、18b 導電膜
19a コンタクトプラグ
19b 第3層配線

【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板上に形成された絶縁膜と、
前記絶縁膜内の上部に設けられた配線部と前記絶縁膜内の下部に設けられたプラグ部が一体化形成されたバリア膜と第1の導電膜からなる配線層と、
前記絶縁膜を貫通して形成された開口部内に設けられた前記バリア膜からなる下部電極と、前記下部電極上に形成された容量絶縁膜と、前記容量絶縁膜上に形成された第2の導電膜からなる上部電極とを有するMIMキャパシタと
を備えていることを特徴とする半導体装置。
【請求項2】
請求項1記載の半導体装置において、
前記下部電極は、凹部形状を有することを特徴とする半導体装置。
【請求項3】
請求項2記載の半導体装置において、
前記下部電極は、環状に形成されていることを特徴とする半導体装置。
【請求項4】
請求項1記載の半導体装置において、
前記下部電極は、凹凸の形状を有することを特徴とする半導体装置。
【請求項5】
請求項1〜4のうちいずれか1項に記載の半導体装置において、
前記バリア膜は、Ta/TaNであることを特徴とする半導体装置。
【請求項6】
請求項1〜5のうちいずれか1項に記載の半導体装置において、
前記第2の導電膜は、TiNであることを特徴とする半導体装置。
【請求項7】
基板上に絶縁膜を形成する工程(a)と、
前記絶縁膜に、下部電極形成用の開口部とプラグ部形成用のホールを形成する工程(b)と、
前記絶縁膜の上部に、前記ホールに連結する配線部形成用のトレンチを形成する工程(c)と、
前記工程(b)及び前記工程(c)の後に、基板上にバリア膜を形成する工程(d)と、
前記バリア膜上に第1の導電膜を形成する工程(e)と、
前記絶縁膜の上面上の前記第1の導電膜及びバリア膜を除去して、前記開口部内に前記バリア膜及び第1の導電膜からなる埋め込み導電部を形成し、同時に前記ホール及び前記トレンチ内に前記バリア膜及び前記第1の導電膜からなる配線層を形成する工程(f)と、
前記工程(f)の後に、前記埋め込み導電部の前記第1の導電膜を選択的に除去し、前記開口部内に前記バリア膜からなる下部電極を形成する工程(g)と、
前記下部電極上に容量絶縁膜を形成する工程(h)と、
前記容量絶縁膜上に第2の導電膜からなる上部電極を形成する工程(i)と
を備えていることを特徴とする半導体装置の製造方法。
【請求項8】
請求項7記載の半導体装置の製造方法において、
前記工程(b)では、下部電極形成領域に前記開口部を環状又は格子状に形成することを特徴とする半導体装置の製造方法。
【請求項9】
請求項8記載の半導体装置の製造方法において、
前記工程(c)では、前記トレンチを形成するのと同時に、前記下部電極形成領域内に形成されている前記絶縁膜の上部をエッチングすることを特徴とする半導体装置の製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2006−19379(P2006−19379A)
【公開日】平成18年1月19日(2006.1.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−193672(P2004−193672)
【出願日】平成16年6月30日(2004.6.30)
【出願人】(000005821)松下電器産業株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】