説明

半導体装置及びその製造方法

【課題】トレンチパワーDMOSトランジスタにおいて、ソース引き出し電極とゲート引き出し電極の短絡を確実に防止する。併せて上記DMOSトランジスタのサイズの縮小を図ること及びソース・ドレイン間絶縁破壊電圧VDSの低下を防止する。
【解決手段】N+型ソース層13の底面の直下のP型ベース層9内に形成されたP+型コンタクト層14を、コンタクト用開口25の内の少なくとも一部の該コンタクト用開口25の底面に露出するN+型ソース層13を貫通するくぼみ部16に露出させる。次にコンタクト用開口25の底面に露出するN+型ソース層13及びくぼみ部16に露出するN+型ソース層13、P+型コンタクト層14に接続し、コンタクト用開口25内をその上端まで埋設して延在するソース引き出し電極17aを形成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、トレンチゲート構造を有するトレンチパワーDMOSトランジスタに係る半導体装置及びその製造方法に関し、特にトレンチ底面のソース層等に接続されトレンチ内を半導体基板の表面に延在する引き出し電極の構成及びトレンチ底面のソース層の構成、並びにそれらの製造方法に係るものである。
【背景技術】
【0002】
パワーMOSトランジスタは、バイポーラ型のパワートランジスタに比べてスイッチング特性が優れており特性も安定し使いやすいことからDC−DCコンバータなどのスイッチング電源やモーターのインバータ回路等に広く使用されている。パワーMOSトランジスタは当初、製品の歴史があり作りやすいことから半導体基板表面にソース領域、ドレイン領域、ゲート領域を形成する横型パワーMOSトランジスタが主流であった。
【0003】
しかし高耐圧、大電流、低飽和電圧への要求が強まり、半導体基板をエッチングしてトレンチを形成しトレンチ側壁にゲート絶縁膜を形成し、その上にゲート電極を形成しゲート電極とゲート絶縁膜を介して対峙する半導体層、いわゆるチャネル層を反転させトレンチの上側端と半導体基板の裏面側に形成されるソース又はドレイン間に、基板表面側と基板裏面側の間で縦方向の電流を流すトレンチパワーDMOSトランジスタが開発された。
【0004】
また、携帯機器の急速な展開、通信機器の普及の進展の中、小型軽量化の要求からパワーMOSトランジスタと制御回路等を1チップ化した製品も広く普及している。制御回路等とパワーMOSトランジスタを1チップ化する場合、横型パワーMOSトランジスタは半導体基板の表面にソース層、ドレイン層、ゲート電極が形成されるため従来の小型MOSトランジスタと同一チップに形成するのは比較的容易であった。
【0005】
しかし、半導体基板内にトレンチを形成し半導体基板の表面と半導体基板の裏面の間で大電流を流すトレンチパワーDMOSトランジスタの場合、半導体基板の裏面側活性層から半導体基板の表面側まで延在する電流の経路となる引き出し電極が必要になり、横型パワーMOSに比べ制御回路等との集積化が困難となる。また、裏面側活性層はトレンチ底面に露出した半導体層に形成されることになるが、裏面側活性層がソース層となる場合、後述する理由によりソース層と並列に形成されその下部のベース層まで延在するコンタクト層も形成する必要がある。
【0006】
図12に半導体基板表面に形成された横型NチャネルパワーMOSトランジスタの平面図の一部を概略図で示す。N+型ソース層が形成されるソース領域59、半導体層上にゲート絶縁膜を介してゲート電極が形成されるゲート領域60、N+型ドレイン層が形成されるドレイン領域61が平行に数本以上形成される。ソース領域59にはソース領域59と並列に且つソース領域59を貫通してその下のP型ベース層内まで延在するP+型コンタクト層からなるP+型コンタクト領域62が形成される。
【0007】
図12(A)はソース領域59にP+型コンタクト領域62が存在しない場合のパワーMOSトランジスタの平面図を、図12(B)はソース領域59に所定の間隔をあけて所定の大きさのP+型コンタクト領域62が形成された場合のパワーMOSトランジスタの平面図を、図12(C)にはソース領域59の全領域において一定の幅のP+型コンタクト領域62が形成された場合のパワーMOSトランジスタの平面図を示す。63、64、65はその上に形成される層間絶縁膜に形成されたコンタクト用開口である。
【0008】
N+型ソース層に並列にその下部のP型ベース層まで延在するP+型コンタクト層を形成するのはP型ベース層の電位とN+型ソース層の電位を同電位にするためである。該両層の電位を同電位にすることにより、横型NチャネルパワーMOSトランジスタ内でN+型ソース層をエミッタ、P型ベース層をベース、N+型ドレイン層をコレクタとするNPN寄生トランジスタがオンすることを防止する事ができる。NPN寄生トランジスタのオン電流は横型NチャネルパワーMOSトランジスタのリーク電流となりソース・ドレイン間絶縁破壊電圧VDSの低下をもたらす。
【0009】
図13は横軸に図12(A)、同(B)、同(C)に対応するソース領域59内を占有するP+型コンタクト領域62の面積をA、B、Cと表示し、縦軸にパワーMOSトランジスタのソース・ドレイン間絶縁破壊電圧VDSを表示したグラフである。P+型コンタクト領域62の面積が増えるに従いパワーMOSトランジスタのソース・ドレイン間絶縁破壊電圧VDSの値が改善される様子が示される。このことはP+型コンタクト領域62の面積が増加するにつれNPN寄生トランジスタがオンすることを阻止する効果が強くなることを示している。
【0010】
トレンチパワーDMOSトランジスタ単体に関しては、以下の特許文献1を初め多数の文献が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0011】
【特許文献1】特開平07−122745号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
上記引き出し電極の形成方法としては、種々考えられるが引き出し電極形成のために使用される半導体基板の表面積をできるだけ小さくする構成、及びトレンチ底面に形成されるソース層等からの引き出し電極とゲート電極からの引き出し電極が短絡する等の問題を発生させない引き出し電極の構成、並びにその製造方法を確立する事が課題となる。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明の半導体装置は、幅の広い領域と幅の狭い領域が一体として形成されたトレンチを有する半導体装置であって、前記トレンチの側壁にゲート絶縁膜を介して形成されたゲート電極と、前記トレンチの底面に露出された第1導電型の第1の半導体層に接続され、該トレンチ内を前記ゲート電極と第1の絶縁膜を介してその上端まで延在する活性層引き出し電極と、を有する幅の広い第1のトレンチと、前記トレンチに前記ゲート絶縁膜を介して埋設されたゲート電極と、前記ゲート電極と接続され前記トレンチ内をその上端まで延在するゲート引き出し電極と、を有する幅の広い第2のトレンチと、前記トレンチに前記ゲート絶縁膜を介して埋設されたゲート電極と、前記トレンチに埋設された第2の絶縁膜と、を有し前記第1のトレンチと前記第2のトレンチを連結する幅の狭い第3のトレンチと、を具備し、前記第1のトレンチの前記ゲート電極と前記第2のトレンチの前記ゲート電極が前記第3のトレンチの前記ゲート電極で連結され、前記第1のトレンチの前記活性層引き出し電極と前記第2のトレンチの前記ゲート引き出し電極が前記第3のトレンチで分断されることを特徴とする。
【0014】
また、本発明の半導体装置は、前記第1のトレンチ内において、前記第1の半導体層を貫通するくぼみ部と、前記第1の半導体層の直下に、前記くぼみ部にその表面の一部が露出して形成された第2導電型の第2の半導体層と、を有し前記活性層引き出し電極の内の少なくとも一部が前記くぼみ部内に露出した前記第1の半導体層及び前記第2の半導体層に接続されることを特徴とする。
【0015】
また、本発明の半導体装置は、前記第1のトレンチ内において、前記活性層引き出し電極の全てが前記くぼみ部内に露出した前記第1の半導体層及び前記第2の半導体層に接続されることを特徴とする。
【0016】
また、本発明の半導体装置は、前記第1のトレンチ内において、前記第1のトレンチの内壁に前記ゲート電極と絶縁膜を介して形成されたポリシリコン引き出し電極と、該ポリシリコン引き出し電極の間の前記トレンチの底面に露出した前記第1の半導体層を貫通し該第1の半導体層の直下の半導体層まで延在するくぼみ部と、前記第1の半導体層の直下に、前記くぼみ部にその表面の一部が露出して形成された第2導電型の第2の半導体層と、を有し前記活性層引き出し電極の内の少なくとも一部が前記くぼみ部内に露出した前記第1の半導体層及び前記第2の半導体層と接続し前記ポリシリコン引き出し電極の間を埋設することを特徴とする。
【0017】
また、本発明の半導体装置は、前記半導体装置がトレンチゲート構造のトレンチパワーDMOSトランジスタであり前記第1の半導体層がソース層であることを特徴とする。
【0018】
また、本発明の半導体装置は、前記半導体装置がトレンチゲート構造のトレンチパワーDMOSトランジスタであり前記第1の半導体層がソース層であることを特徴とする。
【0019】
また、本発明の半導体装置の製造方法は、幅の広い領域と幅の狭い領域を一体として形成したトレンチを有する半導体装置の製造方法であって、前記トレンチの側壁にゲート絶縁膜を介してゲート電極を形成する工程と、前記トレンチの底面に露出した第1導電型の第1の半導体層に接続し、該トレンチ内を前記ゲート電極と第1の絶縁膜を介してその上端まで延在する活性層引き出し電極を形成する工程と、を含む幅の広い第1のトレンチを形成する工程と、前記トレンチ内に前記ゲート絶縁膜を介して埋設するゲート電極を形成する工程と、前記ゲート電極と接続し前記トレンチ内をその上端まで延在するゲート引き出し電極を形成する工程と、を含む幅の広い第2のトレンチを形成する工程と、前記トレンチに前記ゲート絶縁膜を介して埋設するゲート電極を形成する工程と、記トレンチに埋設する第2の絶縁膜を形成する工程と、を含む前記第1のトレンチと前記第2のトレンチを連結する幅の狭い第3のトレンチを形成する工程と、を有し、前記第1のトレンチの前記ゲート電極と前記第2のトレンチの前記ゲート電極を前記第3のトレンチの前記ゲート電極で連結し、前記第1のトレンチの前記活性層引き出し電極と前記第2のトレンチの前記ゲート引き出し電極を前記第3のトレンチで分断することを特徴とする。
【0020】
また、本発明の半導体装置の製造方法は、前記第1のトレンチ内において、前記第1の半導体層を貫通するくぼみ部を形成する工程と、前記第1の半導体層の直下に、前記くぼみ部にその表面の一部が露出する第2導電型の第2の半導体層を形成する工程と、を有し前記活性層引き出し電極の内の少なくとも一部が前記くぼみ部内に露出した前記第1の半導体層及び前記第2の半導体層に接続されることを特徴とする。
【0021】
また、本発明の半導体装置の製造方法は、前記第1のトレンチ内において、前記活性層引き出し電極の全てが前記くぼみ部内に露出した前記第1の半導体層及び前記第2の半導体層に接続されることを特徴とする。
【0022】
また、本発明の半導体装置の製造方法は、前記第1のトレンチ内において、前記第1のトレンチの内壁に前記ゲート電極と絶縁膜を介してポリシリコン引き出し電極を形成する工程と、該ポリシリコン引き出し電極の間に露出した前記第1の半導体層を貫通し該第1の半導体層の直下の半導体層まで延在するくぼみ部を形成する工程と、前記第1の半導体層の直下に、前記くぼみ部にその表面の一部が露出する第2導電型の第2の半導体層を形成する工程と、を有し前記活性層引き出し電極の内の少なくとも一部が前記くぼみ部内に露出した前記第1の半導体層及び前記第2の半導体層と接続し前記ポリシリコン引き出し電極の間を埋設することを特徴とする。
【発明の効果】
【0023】
本発明の半導体装置及びその製造方法によれば、N+型ソース層等からの引き出し電極とゲート電極からの引き出し電極の短絡を確実に防止する事ができる。また、P型ベース層表面にN+型ソース層と並列するP+型コンタクト層が存在しないためN+型ソース層の幅を狭くできる。従って、トレンチパワーDMOSトランジスタのサイズを小さくできる。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【図1】本発明の第1、第2及び第3の実施形態における半導体装置を示す平面図である。
【図2】本発明の第1の実施形態における半導体装置のソース引き出し電極等の形成領域を示す断面図である。
【図3】本発明の第1及び第2の実施形態における半導体装置のゲート引き出し電極等の形成領域及び幅の狭いトレンチ形成領域を示す断面図である。
【図4】本発明の第1及び第2の実施形態において2層メタル配線を使用した場合のソース引き出し電極等の形成領域及びゲート引き出し電極等の形成領域を示す断面図である。
【図5】本発明の第1の実施形態における半導体装置の製造方法を示す断面図である。
【図6】本発明の第1の実施形態における半導体装置の製造方法を示す断面図である。
【図7】本発明の第1の実施形態における半導体装置の製造方法を示す断面図である。
【図8】本発明の第1の実施形態における半導体装置の製造方法を示す断面図である。
【図9】本発明の第1の実施形態における半導体装置の製造方法を示す断面図である。
【図10】本発明の第2の実施形態における半導体装置のソース引き出し電極等の形成領域を示す断面図である。
【図11】本発明の第2の実施形態における半導体装置の製造方法を示す断面図である。
【図12】横型NチャネルパワーMOSトランジスタの平面図である。
【図13】横型NチャネルパワーMOSトランジスタのソース領域に占めるP+型コンタクト領域の面積とソース・ドレイン間絶縁破壊電圧VDSの関係を示すグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0025】
〔第1の実施形態〕
本発明の第1の実施形態について、以下に図1〜図4に基づいて説明する。図1は本実施形態のトレンチパワーDMOSトランジスタの平面図、図2は図1のA−A断面図、図3(A)は図1のB−B断面図、図3(B)は図1のC−C断面図である。また、図4はアルミニューム(Al)等からなる多層配線構造を採用した場合の断面図で、図4(A)は図1のA−A断面図、図4(B)は図1のB−B断面図である。なお、本実施形態ではトレンチパワーDMOSトランジスタはNチャネルトレンチパワーDMOSトランジスタとし、N+型ソース層13がトレンチ底面に形成されるものとして説明する。
【0026】
図1に示すように、幅の広いトレンチ4の間に幅の狭いトレンチ5を形成する。同図に示す幅の狭いトレンチ5の上下の幅の広いトレンチ4内にはトレンチ4の底面に形成された図2に示すN+型ソース層13等と接続されたソース引き出し領域1が形成される。ソース引き出し領域1の左右は図2に示すゲート電極12a等が形成されたゲート領域2である。
【0027】
ソース引き出し領域1が形成された上下のトレンチ4と連続する幅の狭い2つのトレンチ5で挟まれた幅の広いトレンチ4にはゲート引き出し領域6aとゲート領域2が形成される。ゲート引き出し領域6aには図3(A)に示すようにその下方に形成されたゲート電極12bと接続しトレンチ上端に延在するゲート引き出し電極17bが形成される。また、ゲート引き出し領域6aと直交する点線で表示したゲート接続電極領域6には図3(A)に示すゲート接続電極17c等が形成される。ゲート接続電極17c等はゲート電極材料または多層配線電極材料で形成される。
【0028】
幅の狭いトレンチ5内は図3(B)に示すように、ゲート電極12cがトレンチ5の下方に埋設され、その上を被覆してトレンチ5上方には絶縁膜11aが埋設される。従って、トレンチ5内には、幅の広いトレンチ4と異なりソース引き出し領域1やゲート引き出し領域6aのような電極引き出し領域が形成される開口部は存在しない。この結果、ソース引き出し領域1に形成された図2(A)、図2(B)に示すようなソース引き出し電極17aとゲート引き出し領域6aに形成された図3(A)等に示すゲート引き出し電極17bは幅の狭いトレンチ5の部分で分断される。このソース引き出し電極17aとゲート引き出し電極17bが幅の狭いトレンチ5によって完全に分断されるのが本実施形態の第1の特徴である。
【0029】
それでは、図1のソース引き出し領域1部分、ゲート引き出し領域6a部分、幅の狭いトレンチ5領域部分のそれぞれの断面図を示す図2〜図4に基づき、本実施形態について以下に詳細に説明する。図2は前述した如く図1のA−A断面図であり、ソース引き出し領域1及びゲート領域2を横切りドレイン領域3に至る断面図である。図3も前述した如く図1のB−B断面図であり、ゲート引き出し領域6a、ゲート領域2を横切るゲート接続電極領域6を含めた断面図である。
【0030】
図2(A)と図2(B)の相違点は、図2(A)ではコンタクト用開口25がN+型ソース層13及びP+型コンタクト層14をエッチングして形成されるくぼみ部16内に露出するP+型コンタクト層14まで到達しているのに対して、図2(B)ではコンタクト用開口25がその中に露出するN+型ソース層13の表面までしか到達していない点である。
【0031】
半導体表面に形成される横型NチャネルパワーMOSトランジスタの場合、図12(B)や図12(C)に示されるP+型コンタクト領域62は半導体層の表面にソース領域59と並列に、且つソース領域59を貫通してその下の半導体層内まで延在して形成される。P+型コンタクト領域62のソース領域59内を占有する面積を大きくするほどNPN寄生トランジスタがオンするのを防止する効果が大きくなることは前述した通りである。
【0032】
そのため、図12(B)のように孤立した複数のP+型コンタクト領域62を形成する場合、該P型コンタクト領域62は、その面積をできるだけ大きくするためコンタクトホール用開口64より大きく形成する。この場合、コンタクト用開口64内に露出するのはP+型コンタクト領域62のみであり、その上に形成される不図示のソース電極は電流担体である電子電流の流路となりにくい。ソース領域59に直接形成される不図示のコンタクト用開口64上のソース電極が電子電流の流路となる。
【0033】
また、更にP+型コンタクト領域62の面積を大きくする場合には、図12(C)のようにソース領域59の全領域にP+型コンタクト領域62を形成する。この場合、電子電流の流路となるソース電極をソース領域59に接続するため同図に示すようにコンタクト用開口65はソース領域59を露出させるためP+型コンタクト領域62の幅より大きくしなければならない。
【0034】
図12(B)の場合は、P+型コンタクト領域62を増やしすぎれば、その面積分だけ電子電流の流路が狭くなり電子電流に対する抵抗が大きくなる。また、図12(C)の場合は、前述の如く電子電流の流路を確保するため、コンタクト用開口65の中にソース領域59を露出させる必要がありP+型コンタクト領域62の横幅の拡大は制限される。P+型コンタクト領域62の幅や大きさは電子電流に対する流路の確保も考慮して決定される。
【0035】
それに対する本実施形態の特徴を図2(A)に基づいて、以下に詳細に説明する。
同図には、P型半導体基板7の表面にN+型ドレイン層18、N−型ドレイン層18aが形成され、P型半導体基板7の表面のN+型ドレイン層18からN−型ドレイン層18aを経由してP型半導体基板7の内部まで延在するトレンチ4が形成される。トレンチ4の底面からトレンチ4の側面に至るP型半導体基板7にはP型ベース層9が、P型ベース層9内にはくぼみ部16で左右に分断されたN+型ソース層13が、またN+型ソース層13の直下にはその表面がくぼみ部16に露出するP+型コンタクト層14が形成される。
【0036】
N+型ソース層13とN−型ドレイン層18aとに跨るトレンチ4内の側壁にはゲート絶縁膜10を介してゲート電極12aが形成される。トレンチ4の底面に隣接するN+型ソース層13とトレンチ4の外壁に隣接するN−型ドレイン層18aとに挟まれた部分のP型ベース層9、P型半導体基板7はゲート電極12aに正電圧が印加された場合N型層に反転し電子電流の流路となるチャネル部分である。
【0037】
トレンチ4の内部にはゲート絶縁膜10を介してゲート電極12a、絶縁膜からなる第1のスペーサ11が、また第1のスペーサ11の内側には同じく絶縁膜からなる第2のスペーサ15がトレンチ4の側壁に対象に形成される。スペーサ15の側壁はコンタクト用開口25の端面となり、コンタクト用開口25の延長線にN+型ソース層13を貫通しP+型コンタクト層14の内部まで延在するくぼみ部16が形成される。
【0038】
コンタクト用開口25内には、くぼみ部16に露出したP+型コンタクト層13の表面に接続し、分断された左右のN+型ソース層13内を埋め込み、コンタクト用開口25の上端まで延在するソース用引き出し電極17aが形成される。ソース用引き出し電極17aは、図2(A)示すようにN+型ソース層13とP+型コンタクト層14の双方と接続する必要があるため通常使用されるN+型にドープされたポリシリコンに代えてタングステン(W)等の金属材料がチタンナイトライド(TiN)等のバリアメタルを介して形成される。P型半導体基板7の表面全体を被覆する層間絶縁膜19に形成されたコンタクト開口32を介してN+型ドレイン層18と接続するドレイン電極20、ソース引き出し電極17aと接続するソース電極21が形成される。
【0039】
本実施形態の第2の特徴は、図1のソース領域1の全領域に、図2(A)に示すように、N+型ソース層13が形成され、その直下のP型ベース層9内にP+型コンタクト層14が形成されている点、並びにN+型ソース層13を分断しP+型コンタクト層14内まで形成されたくぼみ部16内に該くぼみ部16内に露出したN+型ソース層13及びP+型コンタクト層14の双方に接続してソース引き出し電極17aが埋設されている点である。
【0040】
図12(B)、図12(C)に示す横型パワーMOSトランジスタの場合と異なり、P型ベース層9の表面にN+型ソース層13と並列にP+型コンタクト層14を形成しないので、P型ベース層9の表面がP+型コンタクト層14形成のため占有されない。従って、図1のソース領域1をその分狭くする事ができ、NチャネルトレンチパワーDMOSトランジスタのサイズを縮小する事が可能になる。
【0041】
ソース用引き出し電極17aは、前述したように、くぼみ部16内に露出したN+型ソース層13、P+型コンタクト層14に接続されコンタクト用開口25内を埋設し、その上端をその上面に堆積された層間絶縁膜19等のコンタクト開口32を介してソース電極21と接続される。即ち、P+型コンタクト層14とソース電極21はソース引き出し電極17aを介して接続され、P+型コンタクト層14にソース電位が与えられる。従って、N+型ソース層14の電位とP+型コンタクト層14と接続するP型ベース層9の電位を同電位とする事ができる。
【0042】
また、横型NチャネルパワーMOSトランジスタの例において、ソース領域59内のP+型コンタクト領域62の占有面積を増大することによりNPN寄生トランジスタのオン電流を減少させ、ソース・ドレイン間絶縁破壊電圧VDSの低下を防ぐ事ができることは図13により前述したとおりである。しかし前述した種々の理由により従来の横型NチャネルパワーMOSトランジスタではソース領域59と並列に形成されるP+型コンタクト領域62の面積の拡大は制限される。
【0043】
それに対して、本実施形態ではP+型コンタクト層14をN+型ソース層13の直下にN+型ソース層13と同程度の幅でN+型ソース層13の全長に渡って形成しているので究極のP+型コンタクト層14の面積が実現される。従って、NチャネルトレンチパワーDMOSトランジスタのソース・ドレイン間絶縁破壊電圧VDSをNPN寄生トランジスタのオン電流の無い本来の値に近づけることが可能となる。
【0044】
また、ソース引き出し電極17aは、その左右に分断されたN+型ソース層13の間の空間を、ソース引き出し電極17aを構成する導電材料で埋め込むため、左右に分断されたN+型ソース層13とその間に埋め込まれた導電材料で一体となり単一のN+型ソース層13と同様に機能する。従って、図2(B)に示すように、ソース引き出し電極17aをN+型ソース層13に直接接続する場合に比べて、NチャネルトレンチパワーDMOSトランジスタの電流担体である電子電流に対する抵抗成分は同程度である。
【0045】
即ち、図2(A)のソース引き出し電極17aは小さなコンタクト用開口25にもかかわらず、従来の例を示す図12(C)に示す大きなコンタクト開口65以上の作用効果を発揮している。係る点からも図1のソース引き出し領域1の幅を狭める事が可能となり、NチャネルトレンチパワーDMOSトランジスタのサイズを縮小する事ができる。
【0046】
また、図1のソース引き出し領域1に形成するコンタクト用開口25を、図2(A)に示すようにくぼみ部16によりP+型コンタクト層14内まで形成するものと、図2(B)に示すようにN+型ソース層13の表面まで形成するものと2種類、所定の間隔を置いて形成しても良い。この場合は、第2のスペーサ15の側面を端面とするコンタクト用開口25の底面にN+型ソース層13を露出させた後、P+型コンタクト層14を露出させない方のコンタクト用開口25領域をレジスト等で被覆してからN+型ソース層13の一部を貫通しP+型コンタクト層14に至るくぼみ部16を形成すればよい。
【0047】
ソース引き出し電極17aは図2(A)の場合狭いN+型ソース層13のエッチング断面にのみ接続されるが、図2(B)の場合はN+型ソース層13の表面に広く接続される。後述の第2の実施形態の変形例のようにN+型のポリシリコン層を介在させてもソース引き出し電極17aとN+型ソース層13との接続面積を広くする事ができる。
【0048】
なお、P+型コンタクト層14を図1のソース引き出し領域1のN+型ソース層13の直下全体に形成するのではなく所定の間隔をあけて形成しても良い。この場合、N+型ソース層13の直下にP+型コンタクト層が形成される部分の断面図は図2(A)と同一となるが、N+型ソース層13の直下にP+型コンタクト層14が形成されていない部分の断面形状は図2(B)の断面図からP+型コンタクト層が削除された構成となる。
【0049】
係る実施形態をP+型コンタクト領域62が所定の間隔をあけて形成され、その上にソース電極の一部が形成される横型パワーMOSトランジスタを示す図12(B)と比較した場合、前述の如くソース引き出し領域1を狭くする事ができることに加え、本実施形態ではN+型ソース層13とP+型コンタクト層14が一体となり構成されるため電子電流に対する流路が確保される点でも有利になる。
【0050】
次に図3に基づいて図1に示すゲート引き出し領域6aの部分、及び幅の狭いトレンチ5の部分を中心とする構成について説明する。前述の如く図3(A)は図1のB−B断面図である。P型半導体基板7内にN−型ドレイン層18a、トレンチ4の底面からP型ベース層9が形成される。N―型ドレイン層18aは形成しなくとも良い。トレンチ4の下方にゲート絶縁膜10を介してゲート電極12bが埋設され、その上部に第1のスペーサ11、第2のスペーサ15がトレンチ4の側壁に対象に形成される。
【0051】
第2のスペーサ15がその端面となるコンタクト用開口31の底面にはゲート電極12bが露出し、露出したゲート電極12bの表面に接続しコンタクト用開口31の上端まで延在するゲート引き出し電極17bが形成される。ゲート引き出し電極17bに連続して絶縁膜23を介してP型半導体基板7の上を被覆する絶縁膜23上を延在するゲート接続電極17cが、またその上に堆積された層間絶縁膜19のコンタクト開口33を介してゲート接続電極17cと接続する外部ゲート電極24が形成される。ゲート引き出し電極17b、ゲート接続電極17cはソース引き出し電極17aと同一材料のタングステンを使用し同一工程で同時に形成される。
【0052】
図3(B)は前述したように図1の幅の狭いトレンチ5部分のC−C断面図である。P型半導体基板7内にN−型ドレイン層18a、トレンチ4が形成され、トレンチ4の底面の下部のP型半導体基板7にP型ベース層9が形成される。N−型ドレイン層18aは形成しなくとも良い。トレンチ4内には、下方にゲート絶縁膜10を介してゲート電極12cが、上方に第1のスペーサ11形成時に同時に、該第1のスペーサ11と同一の材料からなる絶縁膜11aが埋設される。最上面は層間絶縁膜19で被覆される。
【0053】
幅の狭いトレンチ5の内部にゲート電極12c、絶縁膜11aが埋設されているので、トレンチ5内にソース引き出し電極17aやゲート引き出し電極17bのようなものが形成されない。また、図1に示す幅が狭いトレンチ5とソース領域1と直交する面、同じくトレンチ5とゲート引き出し領域6aと直交する面にも第1のスペーサ11、第2のスペーサ15が形成されその中にゲート電極12aが形成されており、ソース引き出し領域1のトレンチ4の側壁に形成されたゲート電極12aとゲート引き出し領域6aのトレンチ4の下方に埋設して形成されたゲート電極12bとは幅の狭いトレンチ5内に埋設して形成されたゲート電極12cを介して接続される。
【0054】
それに対してゲート引き出し領域6aのトレンチ4と幅の狭いトレンチ5はゲート絶縁膜10でP型半導体層9等の半導体層と絶縁されているので、図2に示すN+型ソース層13と図1のゲート引き出し領域6aに形成された図3に示すゲート電極12bとは分離されている。また、N+型ソース層13と接続するソース引き出し電極17aとゲート電極12aと接続するゲート引き出し電極17bとは、その上面が平坦なため引き出し電極が形成されない幅の狭いトレンチ5領域で完全に分断される。従って、幅の広いトレンチ4の間に幅の狭いトレンチ5を形成することによりソース引き出し電極17aとゲート電極21aとを確実に分離できる。
【0055】
図4はアルミ電極等による多層配線で外部ゲート電極30、ソース電極21、ドレイン電極20を分離する構成について示している。図4(B)に示すように、ゲート引き出し電極17bをソース引き出し電極17aと同様にコンタクト用開口31の上端まで形成する。その後、層間絶縁膜27等を形成し、コンタクト開口33を介してアルミニューム(Al)等からなるゲート接続電極28を形成し、更にその上に層間絶縁膜29を形成し、コンタクト開口34を介して外部ゲート電極30を形成する。
【0056】
図4(A)に示すように、ソース引き出し電極17a、N+型ドレイン層18も多層に形成された層間絶縁膜28、同29のコンタクト開口32を介してそれぞれソース電極21、ドレイン電極20と接続される。多層配線構成を採る半導体装置の場合、図3(A)に示すようなゲート引き出し電極17bとゲート接続電極17cを一体として形成する構成に代えて図4(B)の構成を採用できる。
【0057】
次に、本実施形態の半導体装置の製造方法を図5〜図11に基づいて以下に説明する。
図5(A)は図1のA−A断面図、図5(B)はB−B断面図、図5(C)はC−C断面図である。図6以降も同様の表示とする。先ず、図5(A)に示すように、P型半導体基板7を準備し、N−型ドレイン層18aをP型半導体層7の表面から内部に向かって形成する。その不純物濃度と拡散深さはトレンチパワーDMOSトランジスタの耐圧、飽和電圧等により定められる。なお、図5(B)や図5(C)にもN−ドレイン層18aが形成されているがこれらの領域には形成しなくとも良い。
【0058】
次に同図に示すように、P型半導体基7の表面にシリコン酸化膜またはシリコン窒化膜からなる絶縁物23によるエッチング用マスクを形成する。シリコン窒化膜の場合その下に歪み低減のため緩衝膜としてシリコン酸化膜を形成する。その後当該絶縁物23をマスクとして所定の異方性エッチングによりN−型ドレイン層18aからP型半導体基板7内までに延在するトレンチ4を形成する。図5(C)のトレンチは前述したように幅の狭いトレンチ5となる。なお、絶縁物23によるマスクを形成する前に図2(A)に示す後述のN+型ドレイン層18を形成しても良い。
【0059】
次に、トレンチ4、5の上方からボロン(B)イオン等をイオン注入し熱処理することにより、トレンチ4、5の底面の下部のP型半導体基板7内にP型ベース層9を形成する。P型ベース層9はトレンチパワーDMOSの閾値調整やソース・ドレイン間絶縁破壊電圧VDSの安定化を図る等の役割を有する。
【0060】
次に、トレンチ4、5の内壁に熱酸化により不図示の犠牲シリコン酸化膜を形成しトレンチ4、5内壁のエッチングダメージを除去した後、犠牲シリコン酸化膜を除去してから熱酸化によりトレンチ4、5の内壁にあらためてゲート絶縁膜10を形成する。その後、トレンチ4、5内を埋設し半導体基板7の表面全面を被覆するポリシリコン膜を堆積した後、ポリシリコン膜のエッチバックを行う。エッチバック後のポリシリコン膜は図5(A)、図5(B)、図5(C)に示すように各トレンチ4、5の下方に埋設されゲート電極12a、同12b、同12cを形成する。なお、上記ポリシリコン膜は所定の工程を経ることによりN+型のポリシリコン膜になっている。
【0061】
次に図6に示すように、CVD法等によりトレンチ内壁を含む半導体基板7の表面全面に絶縁膜を形成し、図2のソース引き出し電極17aを形成するトレンチ4以外の部分をレジストマスクで被覆した後、所定の異方性エッチングにより該絶縁膜をエッチバックする。該エッチバック後に図6(A)に示すようにトレンチ4の両側壁に第1のスペーサ11が形成され、その底面にゲート電極12aが露出する。
【0062】
図6(B)、図6(C)に示す領域はレジストマスクで保護されていたので上記絶縁膜はエッチバックされない。図6(B)に示すように、ゲート電極12bの上方及びトレンチ4の両側の側壁のゲート絶縁膜10の表面に絶縁膜11aが堆積されたまま残る。また、図6(C)に示すように、幅の狭いトレンチ5には下方にゲート電極12c、上方に該絶縁膜11bが埋設される。
【0063】
次に図7(A)に示すように、第1のスペーサ11をマスクにして露出しているゲート電極12aの部分を所定の異方性エッチングにより除去し、第1のスペーサ11の下方に第1のスペーサ11と同一側面となるゲート電極12aを形成する。この場合、図7(B)、図7(C)に示す領域はそれぞれ絶縁膜11a、11bで被覆されているため、その下方のゲート電極12b、12cはエッチングされず残る。
【0064】
次に、トレンチ4の側壁に形成されたゲート電極12aの間にゲート絶縁膜10を介して露出するP型ベース層9内に低加速電圧で砒素(As)イオンをイオン注入して、P型半導体層9の浅い位置にN+型ソース層13を形成する。その後、中加速電圧でボロン(B)イオンをイオン注入してN+型ソース層13の底面より深い位置が平均飛程となるボロンによりP+型コンタクト層14を形成する。なお、この場合Bイオン注入を先に行いAsイオン注入を後に行っても良いことは言うまでもない。
【0065】
この結果、N+型ソース層13の直下のP型ベース層9内に該N+型ソース層13の底面と接触し又は離間した状態でP+型コンタクト層14が形成される。N+型ソース層13とP+型コンタクト層14は接触した方がN+型ソース層13に対するP+型コンタクト層14の占有面積を大きくできるのでNPN寄生トランジスタのオン防止する効果が大きい。図7(B)、図7(C)に示す領域のトレンチ4、5の底面には当然ではあるがN+型ソース層13は形成されない。
【0066】
なお、P+型コンタクト層14はレジストマスクを使用してN+型ソース層13の直下に所定の間隔をあけて形成しても良い。前述のP+型コンタクト層14が形成されていないN+型ソース層13に接続するソース引き出し電極17aの形成に対処するためである。
また、図7(A)ではP+型コンタクト層14の横幅をN+型ソース層13の横幅より狭く表示しているがチャネル部分等に影響しない限りP+型コンタクト層14の横幅をN+型ソース層13の横幅より大きくしても良い。
【0067】
次に図7(B)、図7(C)上に残る絶縁膜11a、同11bを所定の異方性エッチングによりエッチバックする。図8(B)に示すように、図1のゲート引き出し領域6aのトレンチ4の側壁に第1のスペーサ11aが形成され該スペーサの間にゲート電極12bが露出する。図8(C)に示すように、幅の狭いトレンチ5内は、絶縁膜11bがゲート電極12cを被覆して埋設される。
【0068】
次にトレンチ4内を含むP型半導体基板7の表面全体をCVD法により形成される新たな絶縁膜で被覆する。その後、図8に示すように、所定の異方性エッチングにより該絶縁膜をエッチバックする。図8(A)にはエッチバック後にトレンチ4の側壁に形成された第1のスペーサ11及びゲート電極12aを被覆する前記絶縁膜からなる新たな第2のスペーサ15が形成され、また、第2のスペーサ15の側面を端面とするコンタクト用開口25の底面にはN+型ソース層13が露出するのが示される。
【0069】
その後、所定の異方性エッチングにより、第2のスペーサ15をマスクとしてN+ソース層13内を左右の部分に分離させて貫通しN+型ソース層13の直下に形成されたP+型コンタクト層14の内部まで延在する、コンタクト用開口25の側面と同一側面からなるくぼみ部16が形成される。
【0070】
この場合、図2で説明したように、図8(A)に示すくぼみ部16まで延在するコンタクト用開口25と図2(B)に示すようにN+型ソース層13の表面まで延在するコンタクト用開口25とを適切な比率で形成しても良い。また、前述した、図2(B)の構成からP+型コンタクト層14を削除したコンタクト用開口25と図8(A)のくぼみ部16まで延在するコンタクト用開口25とを適切な比率で形成しても良い。
【0071】
図8(B)はゲート引き出し領域6a近傍の該絶縁膜のエッチバック後の状態を示している。トレンチ4内の側壁に形成された第1のスペーサ11aの側面に第2のスペーサ15aが形成され、第2のスペーサ15aの側面を端面とするコンタクト用開口25aが形成される。コンタクト用開口25aの底面にはゲート電極12bの表面の一部が露出する。図8(C)は幅の狭いトレンチ5近傍のエッチバック後の状態を示している。新たに堆積された絶縁膜はエッチバックにより除去され、トレンチ5内は先の絶縁膜11a等が埋設されたままである。
【0072】
次に、図9に示すように、トレンチ4の内部を含む半導体基板7の表面全面を被覆するタングステン(W)膜等の金属膜をCVD法等により形成する。通常、ポリシリコン膜を使用するが、導電性を持たせるためN+型のポリシリコン膜を使用するのでN+型ソース層13とはオーミック接触するが、トレンチ4の底面に露出するP+型コンタクト層14とのオーミック接続が難しいからである。
【0073】
次にゲート接続電極形成領域6にレジストマスクでゲート接続電極17cのパターン形成をした後、上記タングステン膜を所定の異方性エッチング等によりエッチング除去する。図9(A)には、エッチング後にコンタクト用開口25内をP+型コンタクト層14及びN+型ソース層13の双方と接続しその上端まで延在するタングステン膜からなるソース引き出し電極17aを示している。
【0074】
P+型コンタクト層14及びN+型ソース層13とオーミック接続したソース引き出し電極17aはコンタクト用開口25の上端まで引き出される。また、左右に分断されたN+型ソース層13はその中間の空間をソース引き出し電極17aの構成材料であるタングステンで埋め込まれることになり、左右に分断されたN+型ソース層13とその間を埋めるタングステンにより一体化される事になり、あたかも分断されない1個のN+型ソース層13と同じ働きをする。
【0075】
その結果、一本のソース引き出し電極17aが、コンタクト用開口25の幅を増大することなくP+型コンタクト層14の引き出し役とN+型ソース層13の引き出し役の2つの作用効果を発揮することになる。従って、図1に示すソース領域1の幅を全体として狭める事ができ、NチャネルトレンチパワーDMOSトランジスタのサイズの縮小が可能となる。前述の如くNPN寄生トランジスタのオン防止効果も増大する。
【0076】
図9(B)にタングステン膜のエッチング後のゲート引き出し電極17b形成領域近傍の状態を示す。同図に示すように、ゲート接続電極17c形成領域がレジストマスクで被覆されていることからゲート引き出し電極17bに連続してゲート接続電極17cが絶縁膜23上に延在して形成される。図4に示す2層アルミ等配線技術を使用する場合はゲート接続電極17c形成領域にレジストマスクを形成することなく全面エッチバックすればよい。
【0077】
図9(C)は幅の狭いトレンチ5領域近傍のタングステンのエッチング後の状態を示す。トレンチ5内が絶縁膜11b等で埋設されることからその上に堆積されたタングステン膜は全てエッチングにより除去される。その結果、図1のソース引き出し領域1に形成された図9(A)に示すタングステンからなるソース引き出し電極17aと図1のゲート引き出し領域6aに形成された図9(B)に示すタングステンからなるゲート引き出し電極17bとは、図1で示すタングステンからなる引き出し電極の存在しない幅の狭いトレンチ5部分で完全に分離される。
【0078】
次に、図2に示すようにトレンチ4の側壁に隣接するN−型ドレイン層18aの表面に所定の工程を経てイオン注入によりN+型ドレイン層18を形成する。次に、同図に示すように半導体基板7の表面全面に層間絶縁膜19等を堆積して、所定の工程を経てコンタクト開口32、33を形成し、ソース引き出し電極17aと接続するソース電極21、N+ドレイン層18と接続するドレイン電極20を形成し、図3(A)に示すようにゲート接続電極17cと接続する外部ゲート電極24を形成する。最後にパッシベーション膜で全体を被覆することによりNチャネルトレンチパワーDMOSトランジスタは完成する。
【0079】
〔第2の実施形態〕
次に第2の実施形態について図10に基づいて説明する。第2の実施形態の平面図は第
1の実施形態と同一であり図1に示される。図10(A)は第2の実施形態を示すソース引き出し電極17a形成領域を中心とする断面図で図1のA−A断面図である。図10(A)と図2(A)を比較した場合、異なる点はN+型ソース層13の直下に形成されるP+型コンタクト層14の横幅が図10(A)の方が小さいだけである。作用効果も略同一である。
【0080】
図10(B)は第2のスペーサ15の両側面にN+型のポリシリコンでポリシリコン引き出し電極22を形成し、その間のくぼみ部16に露出したN+型ソース層13とP+型コンタクト層14の双方に接続し、コンタクト用開口25の上端まで延在するタングステンからなるソース引き出し電極17aを形成している様子を示している。
【0081】
ソース引き出し電極17aとポリシリコン引き出し電極22とは互いに接触している面の全面でオーミック接続する。またポリシリコン引き出し電極22はN+型ソース層13とはオーミック接続する。従って、この構造にすると結果的にN+型ソース層13とソース引き出し電極17aの接続面積を増加させる効果がある。
【0082】
次に本実施形態の半導体装置の製造方法について説明する。本実施形態の製造方法の内、図10(A)については、第1の実施形態とP+型コンタクト層14の形成工程が異なるだけなので図面は省略して説明する。第1の実施形態の半導体装置の製造方法を示す図5、図6については同様である。図7が異なり、この段階ではP+型コンタクト層14は形成されず、トレンチ底面の下部のP型ベース層9内にはN+型ソース層13のみ形成される。
【0083】
次に図8の工程で絶縁物からなるスペーサ15が形成されスペーサ15の側面を端面とするコンタクト用開口25の底面にN+型ソース層13を露出させた後、コンタクト用開口25と同一側面からなるくぼみ部16を、N+型ソース層13を貫通してP型ベース層9まで延在して形成する。次にコンタクト用開口25の上部からBイオンをくぼみ部16内のP型ベース層9内にイオン注入し熱処理することによりP型ベース層9内にP+型コンタクト層14を形成する。この結果、P+型コンタクト層14がN+型ソース層13の直下のくぼみ部16を中心にP型ベース層9内に第1の実施形態よりは小さな幅で形成される。その後は図9に示すようにソース引き出し電極17a等を形成し、最後に図10(A)に示すようにNチャネルトレンチパワーDMOSトランジスタが完成する。
【0084】
次に、図10(B)の場合の製造方法を図11に基づいて説明する。第2のスペーサ15によりコンタクト用開口25を形成までは図10(A)の場合と同様である。次にトレンチ4内を含む半導体基板7の表面全面にポリシリコン膜を堆積し所定の工程を経てポリシリコン膜をN+型のポリシリコン膜にする。次にポリシリコン膜全体を所定の異方性エッチングによりエッチバックして第2のスペーサ15の側壁にポリシリコン引き出し電極22を形成する。
【0085】
ポリシリコン引き出し電極22はN+型にドーピングされているのでN+型ソース層13の表面とオーミックな接続をする事ができる。次にポリシリコン引き出し電極22をマスクとしてN+型ソース層13を貫通し、P型ベース層9内まで延在するくぼみ部16を形成する。この場合ポリシリコン引き出し電極22の上部もエッチングされコンタクト用開口25の上端より低くなるが問題ない。
【0086】
次に、くぼみ部16内に露出したP型ベース層9内にBイオンをイオン注入してP+型コンタクト層14を形成する。前述した如く、ポリシリコン引き出し電極22とソース引き出し電極17aとはオーミック接続し、ポリシリコン引き出し電極22とN+型ソース層13ともオーミック接続するので、本形態によれば、実質的にソース引き出し電極17aとN+型ソース電極13との接続面積を増やす事ができる。
【0087】
ポリシリコン引き出し電極22を形成する場合のゲート引き出し電極17b形成領域の断面図を図11(B)に示すが第1の実施形態と第2のスペーサ15aの両側面にポリシリコン引き出し電極22aが形成されるだけでそれ以外の差は無い。
【0088】
なお、本実施形態に於いても、第1の実施形態の図2(B)と同様、N+型ソース層13が露出した状態のコンタクト用開口25にソース引き出し電極17aを形成したものと上記くぼみ部16内からソース引き出し電極17aを形成したものとを所定の間隔を開けて形成しても良い。
【0089】
また、第1の実施形態の実施例の1つとして示したように、その直下にP+型コンタクト層14が形成されないN+型ソース層13に接続するソース引き出し電極17aと上記くぼみ部16内からソース引き出し電極17aを形成したものとを所定の間隔をあけて形成してもよいことは言うまでも無い。
【0090】
〔第3の実施形態〕
本発明の第3の実施形態について以下に説明する。第1の実施形態等とはソース層とドレイン層の形成場所が代わるだけなので新たな図面は省略し文章のみで説明する。第3の実施形態と第1の実施形態、第2の実施形態との主要な相違点は、トレンチ4の底面の直下のP型半導体基板7に形成されるのがN+型ドレイン層18であり、トレンチ4の上端に隣接して形成されるのが第1、第2の実施形態と同じ構成からなるP型ベース層9、PN+型ソース層13及びP+型コンタクト層14となる点である。
【0091】
従って、第3の実施形態に係るNチャネルトレンチDMOSトランジスタの平面図も第1の実施形態に係る図1と同一となる。その結果、トレンチ4の底面に露出したN+型ドレイン層18と接続されトレンチ上端まで延在するドレイン引き出し電極が形成されるが、係るドレイン引き出し電極とゲート引き出し電極17bは第1の実施形態等と同様、幅の狭いトレンチ5領域で確実に分断される。
【0092】
また、トレンチ上端に隣接して形成されるN+型ソース層13の直下のP型ベース層9内にP+型コンタクト層14が形成されることから第1の実施形態等と同じ理由で、N+型ソース層13の幅を狭めることが可能になりNチャネルパワーMOSトランジスタのサイズの縮小化が図れる。またNPN寄生トランジスタのオン防止によりソース・ドレイン間絶縁破壊電圧VDSの低下の防止も図れる。
【0093】
なお、本実施形態では、ソース電極はトレンチ4の底面から引き出されるわけではないがN+型ソース層やP+型コンタクト層との接続方法は、第1の実施形態、第2の実施形態の場合と同様、くぼみ部を形成して行うこと等の種々の形態が実現できることは言うまでも無い。
【0094】
次に大きな相違点は、図2(A)に示すゲート電極12aと第1のスペーサ11の位置がN+型ソース層13が半導体基板7の表面側に形成されることから上下逆になる点である。この場合、最初に半導体基板の表面全体を被覆する絶縁膜を所定の異方性エッチングでエッチバックして、トレンチ4等内を絶縁膜で埋め込む。その後、その上に堆積されたポリシリコン膜を異方性エッチングによりエッチバックしてトレンチ4の上方の側壁にゲート電極を形成する。チャネル部をN+型ソース層に隣接して形成する必要があるからである。
【0095】
その他の相違点はP型半導体基板7内にトレンチ4の底面直下からトレンチ4の側壁に延在して形成されるのが第1の実施形態ではP型ベース層9であるのに対して本実施形態ではN−型ドレイン層18aである点である。また上述の如く、P型ベース層9は半導体基板の表面から形成される点も異なる。N−ドレイン層18aは第1の実施形態等と同様、P型半導体基板7の表面から形成することができるがトレンチ4の側壁からP型半導体基板7内にリン(P)イオン等をイオン注入することによっても容易に形成できる。P型ベース層9もP型半導体基板7の表面から容易に形成できる。
【0096】
本発明の各実施形態では、NチャネルトレンチパワーDMOSの場合について記載したがPチャネルトレンチパワーDMOSトランジスタについて適用できることは言うまでも無く、技術的思想が同一の他の実施形態にも適用できる。
【符号の説明】
【0097】
1 ソース領域 2 ゲート領域 3 ドレイン領域 4 トレンチ
5 幅が狭いトレンチ 6 ゲート接続電極領域 6a ゲート引き出し領域
7 P型半導体基板 9 P型ベース層 10 ゲート絶縁膜
11、11a 第1のスペーサ 12a、12b、12c ゲート電極
13 N+型ソース層 14 P+型コンタクト層 15、15a 第2のスペーサ
16 くぼみ部 17a ソース引き出し電極 17b ゲート引き出し電極
17c ゲート接続電極 18 N+ドレイン層 18a N−ドレイン層
19 層間絶縁膜 20 ドレイン電極 21 ソース電極
22、22a ポリシリコン引き出し電極 23 絶縁膜 24 外部ゲート電極 25 コンタクト用開口 27 層間絶縁膜 28 ゲート接続電極
29 層間絶縁膜 30 外部ゲート電極 31〜34、コンタクト開口
59 ソース領域 60 ゲート領域 61 ドレイン領域
62 P+型コンタクト領域 63、64、65 コンタクト用開口

【特許請求の範囲】
【請求項1】
幅の広い領域と幅の狭い領域が一体として形成されたトレンチを有する半導体装置であって、
前記トレンチの内壁にゲート絶縁膜を介して形成されたゲート電極と、
前記トレンチの底面に露出された第1導電型の第1の半導体層に接続され、該トレンチ内を前記ゲート電極と絶縁膜を介してその上端まで延在する活性層引き出し電極と、を有する幅の広い第1のトレンチと
前記トレンチの内壁に前記ゲート絶縁膜を介して埋設されたゲート電極と、
前記ゲート電極と接続され前記トレンチ内をその上端まで延在するゲート引き出し電極と、を有する幅の広い第2のトレンチと、
前記トレンチの内壁に前記ゲート絶縁膜を介して埋設されたゲート電極と、
前記トレンチに埋設された絶縁膜と、を有し前記第1のトレンチと前記第2のトレンチを連結する幅の狭い第3のトレンチと、を具備し、前記第1のトレンチの前記ゲート電極と前記第2のトレンチの前記ゲート電極が前記第3のトレンチの前記ゲート電極で連結され、前記第1のトレンチの前記活性層引き出し電極と前記第2のトレンチの前記ゲート引き出し電極が前記第3のトレンチで分断されることを特徴とする半導体装置。
【請求項2】
前記第1のトレンチ内において、前記第1の半導体層を貫通するくぼみ部と、前記第1の半導体層の直下に、前記くぼみ部にその表面の一部が露出して形成された第2導電型の第2の半導体層と、を有し前記活性層引き出し電極の内の少なくとも一部が前記くぼみ部内に露出した前記第1の半導体層及び前記第2の半導体層に接続されることを特徴とする請求項1に記載の半導体装置。
【請求項3】
前記第1のトレンチ内において、前記活性層引き出し電極の全てが前記くぼみ部内に露出した前記第1の半導体層及び前記第2の半導体層に接続されることを特徴とする請求項2に記載の半導体装置。
【請求項4】
前記第1のトレンチ内において、前記第1のトレンチの内壁に前記ゲート電極と絶縁膜を介して形成されたポリシリコン引き出し電極と、該ポリシリコン引き出し電極の間の前記トレンチの底面に露出した前記第1の半導体層を貫通し該第1の半導体層の直下の半導体層まで延在するくぼみ部と、前記第1の半導体層の直下に、前記くぼみ部にその表面の一部が露出して形成された第2導電型の第2の半導体層と、を有し前記活性層引き出し電極の内の少なくとも一部が前記くぼみ部内に露出した前記第1の半導体層及び前記第2の半導体層と接続し前記ポリシリコン引き出し電極の間を埋設することを特徴とする請求項1に記載の半導体装置。
【請求項5】
前記半導体装置がトレンチゲート構造のトレンチパワーDMOSトランジスタであり前記第1の半導体層がソース層であることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の半導体装置。
【請求項6】
前記半導体装置がトレンチゲート構造のトレンチパワーDMOSトランジスタであり前記第1の半導体層がドレイン層であることを特徴とする請求項1に記載の半導体装置。
【請求項7】
幅の広い領域と幅の狭い領域を一体として形成したトレンチを有する半導体装置の製造方法であって、
前記トレンチの内壁にゲート絶縁膜を介してゲート電極を形成する工程と、
前記トレンチの底面に露出した第1導電型の第1の半導体層に接続し、該トレンチ内を前記ゲート電極と第1の絶縁膜を介してその上端まで延在する活性層引き出し電極を形成する工程と、を含む幅の広い第1のトレンチと
前記トレンチの内壁に前記ゲート絶縁膜を介して埋設するゲート電極を形成する工程と、
前記ゲート電極と接続し前記トレンチ内をその上端まで延在するゲート引き出し電極を形成する工程と、を含む幅の広い第2のトレンチと、
前記トレンチの内壁に前記ゲート絶縁膜を介して埋設するゲート電極を形成する工程と、
前記トレンチを埋設する絶縁膜を形成する工程と、を含む前記第1のトレンチと前記第2のトレンチを連結する幅の狭い第3のトレンチと、を有し、前記第1のトレンチの前記ゲート電極と前記第2のトレンチの前記ゲート電極を前記第3のトレンチの前記ゲート電極で連結し、前記第1のトレンチの前記活性層引き出し電極と前記第2のトレンチの前記ゲート引き出し電極を前記第3のトレンチで分断することを特徴とする半導体装置の製造方法。
【請求項8】
前記第1のトレンチ内において、前記第1の半導体層を貫通するくぼみ部を形成する工程と、前記第1の半導体層の直下に、前記くぼみ部にその表面の一部が露出する第2導電型の第2の半導体層を形成する工程と、を有し前記活性層引き出し電極の内の少なくとも一部が前記くぼみ部内に露出した前記第1の半導体層及び前記第2の半導体層に接続されることを特徴とする請求項7に記載の半導体装置の製造方法。
【請求項9】
前記第1のトレンチ内において、前記活性層引き出し電極の全てが前記くぼみ部内に露出した前記第1の半導体層及び前記第2の半導体層に接続されることを特徴とする請求項8に記載の半導体装置の製造方法。
【請求項10】
前記第1のトレンチ内において、前記第1のトレンチの内壁に前記ゲート電極と絶縁膜を介してポリシリコン引き出し電極を形成する工程と、該ポリシリコン引き出し電極の間に露出した前記第1の半導体層を貫通し該第1の半導体層の直下の半導体層まで延在するくぼみ部を形成する工程と、前記第1の半導体層の直下に、前記くぼみ部にその表面の一部が露出する第2導電型の第2の半導体層を形成する工程と、を有し前記活性層引き出し電極の内の少なくとも一部が前記くぼみ部内に露出した前記第1の半導体層及び前記第2の半導体層と接続し前記ポリシリコン引き出し電極の間を埋設することを特徴とする請求項7に記載の半導体装置の製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公開番号】特開2011−171420(P2011−171420A)
【公開日】平成23年9月1日(2011.9.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−32236(P2010−32236)
【出願日】平成22年2月17日(2010.2.17)
【出願人】(311003743)オンセミコンダクター・トレーディング・リミテッド (166)
【Fターム(参考)】