説明

半導体装置

【課題】複数のメモリチップが積層された半導体装置においてリードライトバスの本数及び配線長を削減する。
【解決手段】積層された複数のメモリチップCC0〜CC7を備え、各メモリチップは複数のメモリバンクBank0〜Bank7と、各メモリバンクにそれぞれ割り当てられた複数のリードライトバスRWBS0〜RWBS7と、リードライトバスにそれぞれ割り当てられ当該メモリチップを貫通して設けられた複数の貫通電極TSV1とを備える。積層方向から見て互いに同じ位置に設けられた貫通電極TSV1はチップ間において共通接続される。メモリチップのそれぞれは、アクセスが要求されたことに応答して積層方向から見て互いに異なる位置に設けられたメモリバンクを同時に活性化し、これにより、平面位置の異なる貫通電極TSV1を介してデータの入出力を同時に行う。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は半導体装置に関し、特に、複数のメモリチップが積層されてなる積層型の半導体装置に関する。
【背景技術】
【0002】
DRAM(Dynamic Random Access Memory)などの半導体メモリに要求される記憶容量は年々増大している。この要求を満たすため、近年、複数のメモリチップを積層したマルチチップパッケージと呼ばれるメモリデバイスが提案されている。しかしながら、マルチチップパッケージにおいては、各メモリチップとパッケージ基板とを接続するワイヤをチップごとに設ける必要があることから、多数のメモリチップを積層するのは困難である。
【0003】
これに対し、近年においては、貫通電極が設けられた複数のメモリチップを積層するタイプの半導体装置が提案されている(特許文献1,2参照)。このタイプの半導体装置においては、各メモリチップに設けられた貫通電極のうち、積層方向から見て同じ平面位置に設けられた貫通電極が電気的に短絡されることから、積層数が増えてもパッケージ基板に接続される電極の数が増えることがない。このため、より多数のメモリチップを積層することが可能となる。
【0004】
貫通電極を用いた積層型の半導体装置においては、積層による記憶容量の増大をアドレス拡張に利用することが一般的である。例えば、8枚のメモリチップを積層した場合、1枚のメモリチップの8倍のアドレス空間を持つ大容量チップとして取り扱うことが可能となる。この場合、アクセス毎に異なるメモリチップが選択されることから、メモリチップ間において共通接続された貫通電極は時分割で使用されることになり、貫通電極上におけるデータの競合は生じない。
【0005】
これに対し、積層による記憶容量の増大をアドレス拡張に利用するのではなく、データ入出力幅の拡張に利用する方式も考えられる。例えば、8個のデータ入出力端子を有するメモリチップを8枚積層した場合には、データ入出力幅を64ビットとすることができ、当該半導体装置を一つのメモリモジュールとして取り扱うことが可能となる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2002−305283号公報
【特許文献2】特開2003−110086号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、データ入出力幅を拡張した場合、アクセス毎に全てのメモリチップが選択されることから、各メモリチップは互いに異なる貫通電極を介してデータの転送を行う必要がある。その一方で、各メモリチップには同じアドレス信号が入力されることから、例えばリード動作時においては、積層方向から見て同じ平面位置に設けられたメモリバンクからのリードデータをチップ毎に異なる貫通電極に振り分けて供給する必要がある。また、各メモリバンクと貫通電極とを接続するリードライトバスは、各メモリバンクに対して等長配線とする必要があるため、リードデータをチップ毎に異なる貫通電極に振り分けるためには、必要となるリードライトバスの本数が非常に多くなるばかりでなく、その配線長も非常に長くなるという問題が生じる。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明による半導体装置は、積層された複数のメモリチップを備える半導体装置であって、前記複数のメモリチップのそれぞれは、複数のメモリバンクと、前記複数のメモリバンクにそれぞれ割り当てられた複数のリードライトバスと、前記複数のリードライトバスにそれぞれ割り当てられ当該メモリチップを貫通して設けられた複数の貫通電極とを備え、前記複数のメモリチップにそれぞれ設けられた前記複数の貫通電極のうち、積層方向から見て互いに同じ位置に設けられた複数の貫通電極は、前記複数のチップ間において共通接続されており、前記複数のメモリチップのそれぞれは、アクセスが要求されたことに応答して、前記積層方向から見て互いに異なる位置に設けられた前記メモリバンクを同時に活性化し、これにより、前記積層方向から見て互いに異なる位置に設けられた前記貫通電極を介してデータの入出力を同時に行うことを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、積層方向から見て互いに異なる位置に設けられたメモリバンクが同時に活性化されることから、各メモリチップにおいてメモリバンクと貫通電極との距離を全て最短とすることができる。これにより、必要となるリードライトバスの本数は最小限となり、且つ、その配線長も最小限となる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】本発明の好ましい実施形態による半導体装置10の構造を説明するための模式的な断面図である。
【図2】コアチップに設けられた貫通電極TSVの種類を説明するための図である。
【図3】図2(a)に示すタイプの貫通電極TSV1の構造を示す断面図である。
【図4】図2(b)に示すタイプの貫通電極TSV2の構造を示す断面図である。
【図5】図2(c)に示すタイプの貫通電極TSV3の構造を示す断面図である。
【図6】各コアチップにおける貫通電極TSV3の接続関係を説明するための模式図である。
【図7】半導体装置10の主要部の構成を示すブロック図である。
【図8】バンクアドレス生成回路42の回路図である。
【図9】各メモリバンクとリードライトバスRWBS及びデータ用の貫通電極TSV1(data)との関係を説明するための模式図であり、積層方向から見たコアチップCC0〜CC7のレイアウトを示している。
【図10】半導体装置10の動作を説明するための模式図である。
【図11】比較例による半導体装置の動作を説明するための模式図である。
【図12】図11の機能を実現するために必要な各コアチップCC0〜CC7の構成を説明するための模式図であり、積層方向から見たコアチップCC0〜CC7のレイアウトを示している。
【図13】本発明の第2の実施形態による半導体装置10aの主要部の構成を示すブロック図である。
【図14】第2の実施形態におけるバンクアドレス生成回路42の回路図である。
【図15】層アドレス比較回路41aの回路図である。
【図16】第2の実施形態におけるコアチップCC0〜CC3の論理的なバンクアドレス配置を説明するための模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、添付図面を参照しながら、本発明の好ましい実施の形態について詳細に説明する。
【0012】
図1は、本発明の好ましい実施形態による半導体装置10の構造を説明するための模式的な断面図である。
【0013】
図1に示すように、本実施形態による半導体装置10は、互いに同一の機能、構造を持ち、夫々同一の製造マスクで製作された8枚のコアチップ(メモリチップ)CC0〜CC7と、コアチップCC0〜CC7とは異なる製造マスクで製作された1枚のインターフェースチップIFと、1枚のインターポーザIPとが積層された構造を有している。コアチップCC0〜CC7及びインターフェースチップIFはシリコン基板を用いた半導体チップであり、いずれもシリコン基板を貫通する多数の貫通電極TSV(Through Silicon Via)によって上下に隣接するチップと電気的に接続されている。一方、インターポーザIPは樹脂からなる回路基板であり、その裏面IPbには複数の外部端子(半田ボール)SBが形成されている。
【0014】
コアチップCC0〜CC7は、単体で動作する通常のSDRAM(Synchronous Dynamic Random Access Memory)に含まれる回路ブロックのうち、外部とのインターフェースを行ういわゆるフロントエンド部が削除された半導体チップである。言い換えれば、バックエンド部に属する回路ブロックのみが集積されたメモリチップである。フロントエンド部に含まれる回路ブロックとしては、メモリセルアレイとデータ入出力端子との間で入出力データのパラレル/シリアル変換を行うパラレルシリアル変換回路や、データの入出力タイミングを制御するDLL(Delay Locked Loop)回路などが挙げられる。詳細については後述する。
【0015】
一方、インターフェースチップIFは、単体で動作する通常のSDRAMに含まれる回路ブロックのうち、フロントエンド部のみが集積された半導体チップである。インターフェースチップIFは、8枚のコアチップCC0〜CC7に対する共通のフロントエンド部として機能する。したがって、外部からのアクセスは全てインターフェースチップIFを介して行われ、データの入出力もインターフェースチップIFを介して行われる。
【0016】
本実施形態では、インターポーザIPとコアチップCC0〜CC7との間にインターフェースチップIFが配置されているが、インターフェースチップIFの位置については特に限定されず、コアチップCC0〜CC7よりも上部に配置しても構わないし、インターポーザIPの裏面IPbに配置しても構わない。インターフェースチップIFをコアチップCC0〜CC7の上部にフェースダウンで又はインターポーザIPの裏面IPbにフェースアップで配置する場合には、インターフェースチップIFに貫通電極TSVを設ける必要はない。また、インターフェースチップIFは、2つのインターポーザIPに挟まれるように配置しても良い。
【0017】
インターポーザIPは、半導体装置10の機械的強度を確保するとともに、電極ピッチを拡大するための再配線基板として機能する。つまり、インターポーザIPの上面IPaに形成された電極91をスルーホール電極92によって裏面IPbに引き出し、裏面IPbに設けられた再配線層93によって、外部端子SBのピッチを拡大している。図1には、2個の外部端子SBのみを図示しているが、実際には多数の外部端子が設けられている。外部端子SBのレイアウトは、規格により定められたSDRAMにおけるそれと同じである。したがって、外部のコントローラからは1個のSDRAMとして取り扱うことができる。
【0018】
図1に示すように、最上部のコアチップCC0の上面はNCF(Non-Conductive Film)94及びリードフレーム95によって覆われており、コアチップCC0〜CC7及びインターフェースチップIFの各チップ間のギャップはアンダーフィル96で充填され、またその周囲は封止樹脂97によって覆われている。これにより、各チップが物理的に保護される。
【0019】
コアチップCC0〜CC7に設けられた貫通電極TSVの大部分は、積層方向から見た平面視で、すなわち図1に示す矢印Aから見た場合に、同じ位置に設けられた他層の貫通電極TSVと短絡されている。つまり、図2(a)に示すように、平面視で同じ位置に設けられた上下の貫通電極TSV1が短絡され、これら貫通電極TSV1によって1本の配線が構成されている。各コアチップCC0〜CC7に設けられたこれらの貫通電極TSV1は、当該コアチップ内の内部回路4にそれぞれ接続されている。したがって、インターフェースチップIFから図2(a)に示す貫通電極TSV1に供給される入力信号(コマンド信号、アドレス信号など)は、コアチップCC0〜CC7の内部回路4に共通に入力される。また、コアチップCC0〜CC7から貫通電極TSV1に供給される出力信号(データなど)は、ワイヤードオアされてインターフェースチップIFに入力される。
【0020】
これに対し、一部の貫通電極TSVについては、図2(b)に示すように、平面視で同じ位置に設けられた他層の貫通電極TSV2と直接接続されるのではなく、当該コアチップCC0〜CC7に設けられた内部回路5を介して接続されている。つまり、各コアチップCC0〜CC7に設けられたこれら内部回路5が貫通電極TSV2を介してカスケード接続されている。この種の貫通電極TSV2は、各コアチップCC0〜CC7に設けられた内部回路5に所定の情報を順次転送するために用いられる。このような情報としては、後述するチップアドレス情報が挙げられる。
【0021】
さらに他の一部の貫通電極TSVについては、図2(c)に示すように、平面視で異なる位置に設けられた他層の貫通電極TSVと短絡されている。この種の貫通電極TSV群3に対しては、平面視で所定の位置Pに設けられた貫通電極TSV3aに各コアチップCC0〜CC7の内部回路6が接続されている。これにより、各コアチップに設けられた内部回路6に対して選択的に情報を入力することが可能となる。このような情報としては、不良チップ情報が挙げられる。
【0022】
このように、コアチップCC0〜CC7に設けられた貫通電極TSVは、図2(a)〜(c)に示す3タイプ(TSV1〜TSV3)が存在する。上述の通り、大部分の貫通電極TSVは図2(a)に示すタイプであり、アドレス信号、コマンド信号などは図2(a)に示すタイプの貫通電極TSV1を介して、インターフェースチップIFからコアチップCC0〜CC7に供給される。また、リードデータ及びライトデータについても、図2(a)に示すタイプの貫通電極TSV1を介してインターフェースチップIFに入出力される。これに対し、図2(b),(c)に示すタイプの貫通電極TSV2,TSV3は、互いに同一の構造を有するコアチップCC0〜CC7に対して、個別の情報を与えるために用いられる。
【0023】
図3は、図2(a)に示すタイプの貫通電極TSV1の構造を示す断面図である。
【0024】
図3に示すように、貫通電極TSV1はシリコン基板80及びその表面の層間絶縁膜81を貫通して設けられている。貫通電極TSV1の周囲には絶縁リング82が設けられており、これによって、貫通電極TSV1とトランジスタ領域との絶縁が確保される。図3に示す例では絶縁リング82が二重に設けられており、これによって貫通電極TSV1とシリコン基板80との間の静電容量が低減されている。
【0025】
シリコン基板80の裏面側における貫通電極TSV1の端部83は、裏面バンプ84で覆われている。裏面バンプ84は、下層のコアチップに設けられた表面バンプ85と接する電極である。表面バンプ85は、各配線層L0〜L3に設けられたパッドP0〜P3及びパッド間を接続する複数のスルーホール電極TH1〜TH3を介して、貫通電極TSV1の端部86に接続されている。これにより、平面視で同じ位置に設けられた表面バンプ85と裏面バンプ84は、短絡された状態となる。尚、図示しない内部回路との接続は、配線層L0〜L3に設けられたパッドP0〜P3から引き出される内部配線(図示せず)を介して行われる。
【0026】
図4は、図2(b)に示すタイプの貫通電極TSV2の構造を示す断面図である。
【0027】
図4に示すように、貫通電極TSV2は、同じ平面位置にあるパッドP1とパッドP2を直接接続するスルーホール電極TH2が削除されている点において、図3に示した貫通電極TSV1と相違している。パッドP1は図2に示す内部回路5の例えば出力ノードに接続され、パッドP2は図2に示す内部回路5の例えば入力ノードに接続される。これにより、各コアチップCC0〜CC7に設けられた内部回路5が貫通電極TSV2を介してカスケード接続されることになる。
【0028】
図5は、図2(c)に示すタイプの貫通電極TSV3の構造を示す断面図である。
【0029】
図5に示すように、貫通電極TSV3は、同じ平面位置にあるパッドP1,P2がスルーホール電極TH2によって接続されるのではなく、異なる平面位置にあるパッドP1,P2がスルーホール電極TH2によって接続されている。図5では貫通電極TSV3を3個だけ示しているが、貫通電極TSV3は各コアチップCC0〜CC7において1信号当たりコアチップの枚数分(8個)設けられる。そして、これら8個の貫通電極TSV3は、図6に示すように循環的に接続される。図6において実線で示しているのは表面バンプ85であり、破線で示しているのは裏面バンプ84である。図6に示すように、貫通電極TSV3を循環的に接続すれば、各コアチップCC0〜CC7の回路構成を互いに同一としつつ、インターフェースチップIFから各コアチップCC0〜CC7に個別の情報を与えることができる。例えば、裏面バンプ84−7の位置に内部回路6を接続した場合、インターフェースチップIFから最下層のコアチップCC7の裏面バンプ84−0〜84−7に供給する信号は、それぞれコアチップCC0〜CC7の内部回路6に選択的に供給されることになる。
【0030】
図7は、本実施形態による半導体装置10の主要部の構成を示すブロック図である。
【0031】
図7に示すように、インターポーザIPに設けられた外部端子には、クロック端子11、コマンド端子12、アドレス端子13、バンクアドレス端子14、データ入出力端子15が含まれている。その他、データストローブ端子や電源端子なども設けられているが、これらについては図示を省略してある。これら外部端子のうち、電源端子を除く全ての外部端子はインターフェースチップIFに接続されており、コアチップCC0〜CC7には直接接続されない。
【0032】
クロック端子11は外部クロック信号CKが供給される端子であり、供給された外部クロック信号CKは、クロック生成回路21に供給される。クロック生成回路21は内部クロック信号ICLKを生成する回路であり、生成された内部クロック信号ICLKはインターフェースチップIF内の各種回路ブロックに供給されるとともに、TSVバッファ31を介してコアチップCC0〜CC7に供給される。
【0033】
コマンド端子12は、ロウアドレスストローブ信号RASB、カラムアドレスストローブ信号CASB、ライトイネーブル信号WEBなどからなるコマンド信号CMDが供給される端子である。コマンド信号CMDはコマンドデコーダ22に供給される。コマンドデコーダ22は、コマンド信号CMDを解読することによって内部コマンド信号ICMDを生成する回路であり、生成された内部コマンド信号ICMDはTSVバッファ31を介してコアチップCC0〜CC7に供給される。
【0034】
アドレス端子13はアドレス信号ADDが入力される端子であり、バンクアドレス端子14はバンクアドレスBAが入力される端子である。これらアドレス信号ADD及びバンクアドレスBAはアドレスラッチ回路23,24にそれぞれラッチされ、TSVバッファ31を介してコアチップCC0〜CC7に供給される。
【0035】
データ入出力端子15は、リードデータの出力及びライトデータの入力を行うための端子であり、本実施形態ではDQ0〜DQ63からなる64個の端子からなる。各データ入出力端子15は、データ入出力回路25を介してパラレルシリアル変換回路P/S及びシリアルパラレル変換回路S/Pに接続されている。これにより、リード動作時においては、TSVバッファ31を介してコアチップCC0〜CC7から出力されたパラレルなリードデータは、パラレルシリアル変換回路P/Sによってシリアル変換され、64個のデータ入出力端子15からバースト出力される。また、ライト動作時においては、64個のデータ入出力端子15からシリアルにバースト入力されるライトデータがシリアルパラレル変換回路S/Pによってパラレル変換され、TSVバッファ31を介してコアチップCC0〜CC7に出力される。
【0036】
本実施形態においてはコアチップCC0〜CC7がDDR3(Double Data Rate 3)型のDRAMのバックエンド部からなり、プリフェッチ数は8ビットである。つまり、パラレルシリアル変換回路P/Sは1個のデータ入出力端子15当たり8ビットのパラレルシリアル変換を行い、シリアルパラレル変換回路S/Pは1個のデータ入出力端子15当たり8ビットのシリアルパラレル変換を行う。したがって、インターフェースチップIFとコアチップCC0〜CC7との間で同時に入出力されるデータのビット数は512ビットであり、512個の貫通電極TSV1をデータの転送に使用する。図7に示す他の貫通電極のうち、アドレス信号ADD、バンクアドレスBA、内部コマンド信号ICMD及び内部クロック信号ICLKを伝送する貫通電極は、図2(a)に示すタイプの貫通電極TSV1である。このことは、インターフェースチップIFから供給されるアドレス信号ADD、バンクアドレスBA、内部コマンド信号ICMDなどは、各コアチップCC0〜CC7に対して共通に供給されることを意味する。
【0037】
図7に示すように、貫通電極TSV1及びTSVバッファ32を介してインターフェースチップIFから供給されるアドレス信号ADD、内部コマンド信号ICMD及び内部クロック信号ICLKは、コアチップCC0〜CC7内のアクセス制御回路41に供給される。一方、バンクアドレスBAについては、アクセス制御回路41に直接供給されるのではなく、バンクアドレス生成回路42によって内部バンクアドレスIBAに変換された後、アクセス制御回路41に供給される。バンクアドレス生成回路42は、インターフェースチップIFから供給されたバンクアドレスBAと、チップアドレスレジスタ43に保持されているチップアドレスSIDとを用いた演算を行い、これによって内部バンクアドレスIBAを生成する回路である。バンクアドレス生成回路42の具体例については後述する。
【0038】
チップアドレスレジスタ43は、コアチップCC0〜CC7毎に異なるチップアドレスSIDを保持する回路である。コアチップCC0〜CC7毎に異なるチップアドレスSIDを割り当てるためには、図2(b)に示すタイプの貫通電極TSV2又は図2(c)に示すタイプの貫通電極TSV3を用いる必要がある。例えば、図2(b)に示すタイプの貫通電極TSV2とインターフェースチップIF内のチップアドレス設定回路26を用い、3ビットのデータを内部回路5によってインクリメントしながら上層から下層へ(或いは下層から上層へ)転送すれば、各コアチップCC0〜CC7の内部回路5には互いに異なるデータが与えられることになる。これをチップアドレスSIDとしてチップアドレスレジスタ43にラッチすれば、コアチップCC0〜CC7毎に異なるチップアドレスSIDが割り当てられることになる。
【0039】
アクセス制御回路41は、入力される各種信号に基づき、ロウアクセスの制御及びカラムアクセスの制御を行う回路である。具体的には、内部コマンド信号ICMDがアクティブコマンドを示している場合には、アドレス信号ADDがロウデコーダ51に供給される。これにより、ロウデコーダ51はアドレス信号ADDが示すワード線WLを選択し、ロウアクセスが行われる。一方、内部コマンド信号ICMDがリードコマンド又はライトコマンドを示している場合には、アドレス信号ADDがカラムデコーダ52に供給される。これにより、カラムデコーダ52はセンス回路53内のアドレス信号ADDが示すセンスアンプSAを選択し、カラムアクセスが行われる。
【0040】
メモリセルアレイ50は、複数のワード線WLと複数のビット線BLを備え、その交点にメモリセルMCが配置されている。各ビット線BLは、対応するセンスアンプSAに接続されている。これにより、リード動作時においては、センスアンプSAによって増幅されたリードデータがデータアンプ54によってさらに増幅され、リードライトバスRWBSを介してTSVバッファ32に供給される。また、ライト動作時においては、TSVバッファ32及びリードライトバスRWBSを介して供給されるライトデータが、データアンプ54を介し、選択されたビット線BLに供給される。
【0041】
本実施形態においては、メモリセルアレイ50が8バンク構成を有しており、いずれのメモリバンクに対してアクセスを行うかは、内部バンクアドレスIBAによって指定される。メモリバンクとはコマンドの発行単位であり、各メモリバンクは非排他的に並列動作が可能である。このように、本発明においては、外部から供給されるバンクアドレスBAではなく内部で生成される内部バンクアドレスIBAによってメモリバンクの選択が行われる点が重要である。さらに、アクセス制御回路41は、内部バンクアドレスIBAに基づいてTSVバッファ32にイネーブル信号ENを供給する。イネーブル信号ENは、データ用の貫通電極TSV1に割り当てられたTSVバッファB0〜B7のいずれか一つを活性化させるための信号である。TSVバッファB0〜B7は、内部バンクアドレスIBAにより選択されるメモリバンクにそれぞれ対応している。
【0042】
図8は、バンクアドレス生成回路42の回路図である。
【0043】
図8に示すバンクアドレス生成回路42は、3つの排他的論理和回路(EOR回路)42a〜42cによって構成されている。EOR回路42aは、バンクアドレスBAのビットBA0とチップアドレスSIDのビットSID0を受けて内部バンクアドレスIBAのビットIBA0を生成する。同様に、EOR回路42bは、バンクアドレスBAのビットBA1とチップアドレスSIDのビットSID1を受けて内部バンクアドレスIBAのビットIBA1を生成し、EOR回路42cは、バンクアドレスBAのビットBA2とチップアドレスSIDのビットSID2を受けて内部バンクアドレスIBAのビットIBA2を生成する。
【0044】
上述の通り、バンクアドレスBAについては各コアチップCC0〜CC7に対して共通に供給されるため、各コアチップCC0〜CC7において同じ値が与えられる。その一方、チップアドレスSIDについては、各コアチップCC0〜CC7において互いに異なる値が割り当てられる。その結果、得られる内部バンクアドレスIBAの値も各コアチップCC0〜CC7において互いに相違することになる。尚、EOR回路42a〜42cに入力するビットの組み合わせは上記に限定されず、バンクアドレスBAの任意のビットとチップアドレスSIDの任意のビットをEOR回路42a〜42cに入力することが可能である。
【0045】
図9は、各メモリバンクとリードライトバスRWBS及びデータ用の貫通電極TSV1(data)との関係を説明するための模式図であり、積層方向から見たコアチップCC0〜CC7のレイアウトを示している。
【0046】
図9に示すように、各メモリバンクBank0〜Bank7は互いに異なる平面位置にレイアウトされ、それぞれ専用のリードライトバスRWBS0〜RWBS7が割り当てられている。本実施形態においては、1つのコアチップCC0〜CC7当たり8個のデータ入出力端子15が割り当てられるとともに、8ビットのプリフェッチ動作が行われることから、1回のアクセスで1つのコアチップCC0〜CC7が入出力するデータは64ビットである。リードライトバスRWBS0〜RWBS7はいずれも64ビットのデータ幅を有しており、1回のアクセスで64ビット分のデータを入出力する。
【0047】
したがって、リード動作時においては、選択されたメモリバンクから読み出されたリードデータは、当該メモリバンクに専用のリードライトバスRWBSを介し、さらに当該メモリバンクに専用のデータ用貫通電極TSV1(data)を介してインターフェースチップIFに転送される。また、ライト動作時においては、選択されたメモリバンクに専用のデータ用貫通電極TSV1(data)を介してライトデータがインターフェースチップIFから転送され、転送されたライトデータは専用のリードライトバスRWBSを介して選択されたメモリバンクに入力される。
【0048】
そして、選択されるメモリバンクは、バンクアドレス生成回路42の動作により各コアチップCC0〜CC7において互い相違することから、8個のコアチップCC0〜CC7はそれぞれ異なる貫通電極TSV1(data)を使用してリードデータ又はライトデータの転送を行うことになる。
【0049】
図10は、本実施形態による半導体装置10の動作を説明するための模式図であり、バンクアドレスBAが(000)である場合のリード動作を示している。
【0050】
図10に示すように、バンクアドレスBAが(000)である場合、各コアチップCC0〜CC7において生成される内部バンクアドレスIBAはそれぞれ(000)〜(111)となる。その結果、実際にアクセスされるメモリバンクは、コアチップCC0〜CC7においてそれぞれメモリバンクBank0〜Bank7となる。図10において網掛けが施されているメモリバンクがアクセス対象となるメモリバンクである。
【0051】
また、各コアチップCC0〜CC7においては、生成された内部バンクアドレスIBAに応じてイネーブル信号EN0〜EN7が活性化するため、それぞれ異なる貫通電極TSV1を介してリードデータが転送される。このため、貫通電極TSV1上におけるデータの競合は生じず、512ビットのリードデータが同時にインターフェースチップIFに転送されることになる。そして、インターフェースチップIFに転送されたこれらリードデータは、パラレルシリアル変換回路P/Sによってシリアル変換された後、64個のデータ入出力端子15を介してバースト出力される。ライト時においては上記と逆の動作が行われる。
【0052】
このように、本実施形態では、外部から入力されたバンクアドレスBAを各コアチップCC0〜CC7において内部バンクアドレスIBAに変換し、これを実際のバンクアドレスとして使用していることから、外部から見た論理的なバンクアドレスは同じであるにもかかわらず、互いに平面位置の異なるメモリバンクをアクセスすることが可能となる。これにより、貫通電極TSV1上におけるデータの競合を防止することができる。しかも、8個のコアチップCC0〜CC7においてアクセスされるメモリバンクの平面位置が互いに異なることから、動作によって発熱する位置も平面的に分散され、局所的な温度上昇も抑制される。
【0053】
図11は、比較例による半導体装置の動作を説明するための模式図であり、図10と同様、バンクアドレスBAが(000)である場合のリード動作を示している。
【0054】
図11に示す例では、インターフェースチップIFから供給されるバンクアドレスBAを各コアチップCC0〜CC7においてそのままアクセスに使用している。したがって、バンクアドレスBAが(000)であれば、各コアチップCC0〜CC7においてアクセスされるメモリバンクは全てメモリバンクBank0となる。この場合、貫通電極TSV1(data)上におけるデータの競合を防止するためには、メモリバンクBank0から読み出されたリードデータをコアチップCC0〜CC7ごとに異なる貫通電極TSV1(data)に振り分ける必要がある。図11に示す例では、チップアドレスSIDを用いてイネーブル信号ENを生成し、これによってリードデータをコアチップCC0〜CC7ごとに異なる貫通電極TSV1に振り分けている。
【0055】
図12は、図11の機能を実現するために必要な各コアチップCC0〜CC7の構成を説明するための模式図であり、積層方向から見たコアチップCC0〜CC7のレイアウトを示している。
【0056】
図12に示すように、図11の機能を実現するためには、任意のメモリバンクBank0〜Bank7から読み出されたリードデータを任意の貫通電極TSV1に供給可能とする必要がある。しかも、512ビットのデータの入出力タイミングを一致させるためには、選択されるメモリバンクと選択される貫通電極TSV1との平面関係にかかわらず、リードライトバスRWBSの配線長が一定である必要がある。このため、図12に示すように、各メモリバンクBank0〜Bank7から読み出されたリードデータを一旦チップの中央部に集めるためのリードライトバスRWBSと、中央部に集められたリードデータを各貫通電極TSV1上に分配するためのリードライトバスRWBSが必要となり、本実施形態に比べて配線本数が増大するとともに、配線長が長くなる。
【0057】
これに対し、本実施形態ではこのような問題が生じることはなく、リードライトバスRWBSの本数及び配線長を最小限に抑えることが可能となる。
【0058】
図13は、本発明の第2の実施形態による半導体装置10aの主要部の構成を示すブロック図である。
【0059】
図13に示すように、本実施形態による半導体装置10aは、コアチップの積層数が4枚であり、このうち1回のアクセスで2枚のコアチップが同時に選択される点において上記の実施形態と相違している。かかる相違に伴い、アクセス制御回路41、バンクアドレス生成回路42及びチップアドレスレジスタ43の構成が変更されている。また、本実施形態においては、1回のアクセスで1枚のコアチップが同時に入出力するデータのビット数は128ビット(=16×8)であり、データ入出力端子15の数が32個である。その他の点については、基本的に上記の実施形態と同一であることから、同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
【0060】
本実施形態においてはコアチップの積層数が4枚であるため、チップアドレスレジスタ43に格納されるチップアドレスSIDのビット数は2ビットである。このうち、上位ビットSID1についてはアクセス制御回路41内の層アドレス比較回路41aに供給され、下位ビットSID0についてはバンクアドレス生成回路42に供給される。
【0061】
図14は、本実施形態におけるバンクアドレス生成回路42の回路図である。
【0062】
図14に示すように、本実施形態におけるバンクアドレス生成回路42は、バンクアドレスBAのビットBA2とチップアドレスSIDのビットSID0を受けて内部バンクアドレスIBAのビットIBA2を生成するEOR回路42dを備えている。バンクアドレスBAのその他のビットBA0,BA1については、そのまま内部バンクアドレスIBAのビットIBA0,IBA1として出力される。かかる構成により、偶数番のコアチップCC0,CC2については、バンクアドレスBAがそのまま内部バンクアドレスIBAとして出力され、奇数番のコアチップCC1,CC3については、バンクアドレスBAの最上位ビットBA2のみが反転され、内部バンクアドレスIBAとして出力される。
【0063】
図15は、層アドレス比較回路41aの回路図である。
【0064】
図15に示すように、層アドレス比較回路41aは、アドレス信号ADDの1ビット(X14)とチップアドレスSIDのビットSID1を受けてヒット信号HITを生成するENOR回路からなる。ヒット信号HITは、アクセス制御回路41を活性化させるための信号であり、これがハイレベルであるコアチップにおいてのみアクセス制御回路41が活性化する。かかる構成により、下層に位置する2枚のコアチップCC0,CC1についてはX14がローレベルである場合に選択され、上層に位置する2枚のコアチップCC2,CC3についてはX14がハイレベルである場合に選択される。
【0065】
図16は、本実施形態におけるコアチップCC0〜CC3の論理的なバンクアドレス配置を説明するための模式図である。
【0066】
図16に示すように、本実施形態においては偶数番のコアチップCC0,CC2の論理的なバンクアドレス配置が互いに等しく、且つ、奇数番のコアチップCC1,CC3の論理的なバンクアドレス配置が互いに等しい。しかしながら、偶数番のコアチップCC0,CC2が同時に選択されたり、奇数番のコアチップCC1,CC3が同時に選択されたりすることはなく、常に、偶数番のコアチップCC0,CC2のうちの1枚と、奇数番のコアチップCC1,CC3のうちの1枚が同時に選択される。図16に示す例では、コアチップCC0,CC1のバンク0に対してアクセスがされている。アクセスされたコアチップCC0,CC1はそれぞれ128ビットのデータを同時に入出力するが、同時に選択される2枚のコアチップにおいてはメモリバンクの平面的な位置が互いに相違していることから、平面位置の異なる貫通電極TSV1を介してデータの入出力が行われる。
【0067】
このように、本実施形態では積層された全てのコアチップCC0〜CC3を同時に選択するのではなく半分のコアチップのみを同時に選択し、アクセスされるメモリバンクの平面位置を同時に選択される2枚のコアチップ間において相違させていることから、上記の実施形態と同様の効果を得ることが可能となる。
【0068】
このように本発明は、メモリチップの積層による記憶容量の増大を全てデータ入出力幅の拡張に振り分けるのではなく、第2の実施形態のように、記憶容量の増大のうち半分をデータ入出力幅の拡張に振り分け、残りの半分をアドレス拡張に振り分ける場合においても適用が可能である。
【0069】
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明は、上記の実施形態に限定されることなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能であり、それらも本発明の範囲内に包含されるものであることはいうまでもない。
【0070】
例えば、本発明においてバンクアドレス生成回路42の回路構成は図8に示した回路に限定されるものではなく、バンクアドレスBAとチップアドレスSIDに基づき、各コアチップCC0〜CC7において互いに異なる内部バンクアドレスIBAが生成される限り、他の回路構成を有していても構わない。一例として、排他的論理和回路の代わりに加算器を用いることも可能である。
【0071】
また、本発明においては、インターフェースチップIFを用いてリードデータのパラレルシリアル変換及びライトデータのシリアルパラレル変換回路を行っているが、パラレルシリアル変換及びシリアルパラレル変換回路の一部又は全部をメモリチップ側で行っても構わない。パラレルシリアル変換及びシリアルパラレル変換回路の全部をメモリチップ側で行う場合、インターフェースチップIFを省略することも可能である。
【符号の説明】
【0072】
4〜6 内部回路
10,10a 半導体装置
11 クロック端子
12 コマンド端子
13 アドレス端子
14 バンクアドレス端子
15 データ入出力端子
21 クロック生成回路
22 コマンドデコーダ
23,24 アドレスラッチ回路
25 データ入出力回路
26 チップアドレス設定回路
31,32 TSVバッファ
41 アクセス制御回路
41a 層アドレス比較回路
42 バンクアドレス生成回路
42a〜42d 排他的論理和回路
43 チップアドレスレジスタ
50 メモリセルアレイ
51 ロウデコーダ
52 カラムデコーダ
53 センス回路
54 データアンプ
80 シリコン基板
81 層間絶縁膜
82 絶縁リング
83,86 端部
84 裏面バンプ
85 表面バンプ
91 電極
92 スルーホール電極
93 再配線層
94 NCF
95 リードフレーム
96 アンダーフィル
97 封止樹脂
Bank0〜Bank7 メモリバンク
CC0〜CC7 コアチップ
IF インターフェースチップ
IP インターポーザ
P/S パラレルシリアル変換回路
RWBS0〜RWBS7 リードライトバス
S/P シリアルパラレル変換回路
SA センスアンプ
SB 外部端子
TSV1〜TSV3 貫通電極

【特許請求の範囲】
【請求項1】
積層された複数のメモリチップを備える半導体装置であって、
前記複数のメモリチップのそれぞれは、複数のメモリバンクと、前記複数のメモリバンクにそれぞれ割り当てられた複数のリードライトバスと、前記複数のリードライトバスにそれぞれ割り当てられ当該メモリチップを貫通して設けられた複数の貫通電極とを備え、
前記複数のメモリチップにそれぞれ設けられた前記複数の貫通電極のうち、積層方向から見て互いに同じ位置に設けられた複数の貫通電極は、前記複数のチップ間において共通接続されており、
前記複数のメモリチップのそれぞれは、アクセスが要求されたことに応答して、前記積層方向から見て互いに異なる位置に設けられた前記メモリバンクを同時に活性化し、これにより、前記積層方向から見て互いに異なる位置に設けられた前記貫通電極を介してデータの入出力を同時に行う、ことを特徴とする半導体装置。
【請求項2】
前記アクセスの要求は、アドレス信号及びコマンド信号を前記複数のメモリチップに対して共通に供給することにより行われることを特徴とする請求項1に記載の半導体装置。
【請求項3】
前記複数のメモリチップには互いに異なるチップアドレスが割り当てられており、
前記アドレス信号には前記メモリバンクを特定するためのバンクアドレスが含まれており、
前記複数のメモリチップは、前記バンクアドレスと前記チップアドレスとを用いた演算を行うことによって内部バンクアドレスを生成するバンクアドレス生成回路をさらに備え、前記内部バンクアドレスに基づいて前記複数のメモリバンクのいずれかを活性化させる、ことを特徴とする請求項2に記載の半導体装置。
【請求項4】
前記複数のメモリチップは、それぞれ前記チップアドレスを保持するチップアドレスレジスタをさらに備え、前記複数のメモリチップにそれぞれ設けられた前記複数のチップアドレスレジスタは、前記複数の貫通電極とは異なる貫通電極を介してカスケード接続されていることを特徴とする請求項3に記載の半導体装置。
【請求項5】
前記複数のメモリチップを制御するインターフェースチップをさらに備え、
前記インターフェースチップは、前記複数の貫通電極を介して前記複数のメモリチップからパラレルに出力されるデータをシリアル変換して外部に出力し、外部からシリアルに入力されるデータをパラレル変換して前記複数の貫通電極を介して前記複数のメモリチップに入力することを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載の半導体装置。
【請求項6】
前記複数のメモリチップと前記インターフェースチップが積層されていることを特徴とする請求項5に記載の半導体装置。
【請求項7】
前記複数のメモリチップには互いに同じアドレスが割り当てられており、これにより、積層された全てのメモリチップが同時にアクセスされることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか一項に記載の半導体装置。
【請求項8】
前記複数のメモリチップは互いに同じアドレスが割り当てられた複数のメモリチップ群からなり、これにより、同じメモリチップ群に属する複数のメモリチップが同時にアクセスされることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか一項に記載の半導体装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【公開番号】特開2012−119022(P2012−119022A)
【公開日】平成24年6月21日(2012.6.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−266589(P2010−266589)
【出願日】平成22年11月30日(2010.11.30)
【出願人】(500174247)エルピーダメモリ株式会社 (2,599)
【Fターム(参考)】