説明

基板保持装置、それを有する基板処理装置及びそれを利用する基板処理方法

【課題】基板の処理不良を防止できる基板保持装置を提供する。
【解決手段】基板保持装置は、基板支持部材100及び回転調節部450を具備する。基板支持部材100は、基板がローディングされ、回転できる支持プレート111と、該支持プレート111に設置され、支持プレート111にローディングされた基板の側面で基板のエッジを支持して支持プレート111の上面から離隔させ、各々自転して支持されている前記基板を回転させる多数のチャッキングピン112とを具備する。回転調節部450は、支持プレート111の下に設置され、各チャッキングピン112の自転を調節する。チャッキングピン112は、工程の時基板を回転させて基板がチャッキングピンと接点される位置を変更させるため、チャッキングピンに当たった処理液が基板上に落ちる位置が継続変更される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、半導体基板を処理する装置に関し、より詳細には、処理液を利用して半導体基板を処理する基板保持装置、これを有する基板処理装置及びこれを利用する基板処理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
半導体メモリ素子又は平板表示装置のような電子装置は、基板を包含する。基板としては、シリコンウェハや、或はガラス基板がある。基板上には、多数の導電膜パターンが形成され、互いに異なる多数の導電膜パターンとの間を絶縁する多数の絶縁膜パターンが形成される。多数の導電膜パターンや絶縁膜パターンは、露光、現像及び蝕刻等のような一連の工程によって形成される。
【0003】
上述した一連の工程には、不純物粒子を除去する工程が包含される。これは、基板表面に不純物粒子が存在する場合、不純物粒子が、パターン不良を引き起こすからである。基板から不純物を除去する方法は、化学的な方法と物理的な方法がある。化学的な方法は、薬液を使用して化学的に基板表面を処理する方法であり、物理的な方法は、物理的な力を加えて基板上に吸着された不純物粒子を除去する方法である。
【0004】
薬液を利用して基板を洗浄する場合、基板に噴射された薬液は、基板の側部を支持するチャッキングピンにあたって再び基板側へ流入する。特に、基板がチャッキングピンに固定された状態で洗浄工程が進行された後では、薬液は、チャッキングピンにあたり、基板の特定位置のみに落下する可能性がある。それによって、基板の洗浄不良が発生する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】韓国特許公開第10―2008―0009586号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、上述の問題点に鑑みてなされたもので、その目的は、基板の処理不良を防止できる基板保持装置を提供することである。
本発明の他の目的は、上述した基板保持装置を具備する基板処理装置を提供することである。
本発明の他の目的は、上述した基板保持装置を利用して基板を処理する方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上述の目的を達成すべく、本発明の態様による基板保持装置は、基板支持部材と、回転調節部とを備える。
【0008】
基板支持部材は、基板がローディングされ、回転できる支持プレートと、該支持プレートに設置され、支持プレートにローディングされた基板の側面で基板のエッジを支持して支持プレートの上面から離隔させ、各々自転して支持している基板を回転させる多数のチャッキングピンとを具備する。回転調節部は、支持プレートの下に設置され、各チャッキングピンの自転を調節する。
又、本発明の他の態様による基板処理装置は、処理容器と、基板保持装置とを備える。
【0009】
処理容器は、内部で基板の処理を行う。基板保持装置は、処理容器内に設置され、基板を支持する。基板保持装置は、基板支持部材及び回転調節部を包含する。基板支持部材は、基板がローディングされ、回転できる支持プレート、及び支持プレートに設置され、前記支持プレートへローディングされた基板の側面で基板のエッジを支持して支持プレートの上面から離隔させ、各々自転して支持している基板を回転させる多数のチャッキングピンを具備する。回転調節部は、支持プレートの下に設置され、各チャッキングピンの自転を調節する。
【0010】
又、本発明の他の態様による基板処理方法は、次の通りである。まず、支持プレートへ基板を安着させる。支持プレートに設置された多数のチャッキングピンが基板の側面で基板のエッジを支持して基板を支持プレートから離隔させる。支持プレートの回転によって基板を回転させながら基板に処理液を噴射して基板を処理し、これと共に、各チャッキングピンを中心軸を基準として回転させて基板で多数のチャッキングピンと接触される各地点を変更させる。
【発明の効果】
【0011】
上述した本発明によると、チャッキングピンは、工程の時、基板を回転させて基板がチャッキングピンと接点される位置を変更させるため、チャッキングピンに当たった処理液が基板上に落ちる位置が継続に変更される。これに従って、基板処理装置は、基板の端部で不良が発生することを防止できる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】本発明の一実施形態による基板処理装置を示した斜視図である。
【図2】図1に示した処理容器及び基板支持部材を示した部分切開縦断面図である。
【図3】図2に示した基板支持部材及び回転調節部を示した図面である。
【図4】図3に示したピン回転部の背面を示した平面図である。
【図5】図3に示した磁性ユニットを示した平面図である。
【図6】図5に示した第1磁性ユニットを示した平面図である。
【図7】図5に示した第2磁性ユニットを示した平面図である。
【図8】図2に示した処理容器を示した部分切開斜視図である。
【図9A】図2に示した基板処理装置がウェハのベベルを洗浄する工程過程を示した図面である。
【図9B】図2に示した基板処理装置がウェハのベベルを洗浄する工程過程を示した図面である。
【図9C】図2に示した基板処理装置がウェハのベベルを洗浄する工程過程を示した図面である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、添付した図面を参照して、本発明の望ましい実施形態をより詳細に説明する。
【0014】
図1は、本発明の一実施形態による基板処理装置を示した斜視図であり、図2は、図1に示した処理容器及び基板支持部材を示した縦断面図であり、図3は、図2に示した基板支持部材及び回転調節部を示した部分切開斜視図である。
【0015】
図1及び図2を参照すると、基板処理装置500は、基板支持部材100、処理容器200、多数のノズル310、320、昇降ユニット330及び回転調節部450を包含できる。
基板支持部材100は、処理容器200内に収容される。基板支持部材100は、スピンヘッド110、回転軸120及び回転駆動部130を含み、ウェハ処理の時、ウェハ10を固定する。
【0016】
具体的に、スピンヘッド110は、円板形状を有し、上面がウェハ10と向き合う。スピンヘッド110には、スピンヘッド110の上面からウェハを離隔させて支持する多数のチャッキングピン(図示せず)が具備される。多数のチャッキングピンは、ウェハ10をチャッキングしてスピンヘッド110上へウェハ10を固定させる。
【0017】
回転軸120は、スピンヘッド110の下面に結合される。回転軸120は、回転駆動部130に結合され、回転駆動部130の回転力によって中心軸を基準として回転する。回転軸120の回転力は、スピンヘッド110に伝達され、スピンヘッド110が回転することによって、スピンヘッド110に固定されたウェハ10が回転される。
【0018】
図3は、図2に示したスピンヘッド及び回転調節部を示した図面であり、図4は、図3に示したピン回転部の背面を示した平面図である。
【0019】
図3及び図4を参照すると、スピンヘッド110は、支持プレート111、多数のチャッキングピン112及び多数の支持ピン113を包含できる。
【0020】
具体的に、支持プレート111には、ウェハ10がローディングされ、下面に設置された回転軸120によって回転される。支持プレート111の上面には、多数のチャッキングピン112と多数の支持ピン113が設置される。
【0021】
多数の支持ピン113は、支持プレート111にローディングされるウェハ10の下面を支持する。多数のチャッキングピン112は、支持ピン113の外側に設置され、支持ピン113に安着されたウェハ10の側面でウェハ10のエッジを支持して支持ピン113からウェハ10を離隔させる。
【0022】
具体的に、各チャッキングピン112は、支持部112a、回転軸112b及びピン回転部112cを具備する。支持部112aは、長さ方向の中央部が折曲された形状を有し、工程の時、折曲された部分にウェハ10のエッジが安着される。
【0023】
支持部112aは、回転軸112bの上端部に結合される。回転軸112bは、支持プレート111を貫通し、中心軸を基準として回転する。回転軸112bの下端部には、ピン回転部112cが結合される。ピン回転部112cは、磁性を有し、回転調節部450との磁力によって回転する。ピン回転部112cの回転力は、回転軸112bを通じて支持部112aに伝達され、これに従って、支持部112aが回転する。
【0024】
支持部112aに安着されたウェハ10は、支持部112aの回転によって回転して多数のチャッキングピン112と接触される地点が変更される。これに従って、基板処理装置500は、工程の時、チャッキングピン112に当たった処理液がウェハ10に落ちると、位置が続いて変更されるため、ウェハ10の端部で不良が発生することを防止できる。
【0025】
ピン回転部112cは、概して円板形状を有し、多数の第1及び第2ピン磁石12a、12bを具備する。多数の第1ピン磁石12aは、N極性を有し、各々扇形形状を有する。多数の第2ピン磁石12bは、S極性を有し、各々扇形形状を有する。第1ピン磁石と第2ピン磁石は、交互に配置される。
【0026】
本発明の一例として、多数のチャッキングピン112は、支持プレート111上で支持プレート111の直径方向に水平移動ができる。即ち、多数のチャッキングピン112は、ウェハ10が支持プレート111にローディングされると、支持プレート111の中央部側に移動してウェハ10を支持し、工程が完了されると、支持プレート111の端部側に移動して基板を支持ピン113上に下ろす。
【0027】
一方、ピン回転部112cの一側には、回転調節部450が設置される。回転調節部450は、支持プレート111の下に設置され、各チャッキングピン112の自転を調節する。
【0028】
具体的に、回転調節部450は、少なくとも1つの磁性ユニット430及び垂直移動部440を包含できる。磁性ユニット430は、ピン回転部112cの一側に設置され、ピン回転部112cとの間に磁気力を形成してピン回転部112cの回転を調節する。
【0029】
図5は、図3に示した磁性ユニットを示した平面図であり、図6は、図5に示した第1磁性ユニットを示した平面図であり、図7は、図5に示した第2磁性ユニットを示した平面図である。
【0030】
図3及び図5を参照すると、磁性ユニット430は、支持プレート111の下部で支持プレート111を囲み、略リング形状を有する。磁性ユニット430は、互いに異なる磁性を有する第1及び第2磁性ユニット410、420を包含できる。
【0031】
図3及び図6を参照すると、第1磁性ユニット410は、多数の第1磁石411及び第1収納プレート412を包含できる。多数の第1磁石411は、S極性を有し、互いに離隔されて配置される。第1収納プレート412は、略リング形状を有し、上面へ多数の第1磁石が安着される。多数の第1磁石411は、第1収納プレート412の形状に沿って配置されてリング形状の配置構造を有する。
【0032】
第1収納プレート412には、第2磁性ユニット420に結合するための多数の挿入ホール412aが形成される。各挿入ホール412aは、互いに隣接した2つの第1磁石との間に位置する。
【0033】
図3及び図7を参照すると、第2磁性ユニット420は、第1磁性ユニット410の直下に具備され、多数の第2磁石421及び第2収納プレート422を包含できる。多数の第2磁石421は、N極性を有し、互いに離隔されて配置される。第2収納プレート422は、略リング形状を有し、上面へ多数の第2磁石が安着される。多数の第2磁石421は、第2収納プレート422の形状に沿って配置されてリング形状の配置構造を有する。
【0034】
再び、図3及び図5を参照すると、第1磁石411と第2磁石421は、平面上で見る時、交互に位置する。
【0035】
第2磁性ユニット420の第2収納プレート422は、垂直移動部440に結合されて垂直移動部440に垂直移動ができる。第2磁性ユニット420は、垂直移動部440によって第1磁性ユニット410側の昇降の時、各々の第2磁石421が第1収納プレート412の挿入ホール412aに挿入され、第2収納プレート422は、第1収納プレート412の下面に配置される。これに従って、各第2磁石421が互いに隣接した2つの第1磁石との間に配置され、第1及び第2磁石411、421が互いに連接して位置する。
【0036】
このように、第1及び第2磁石411、421が交互に配置されるので、ピン回転部112cが第1及び第2磁石411、421との間に形成された磁気力によって回転される。
【0037】
これに対して、第2収納プレート422が垂直移動部440によって下降して元の位置にされると、ピン回転部112cの一側には、S極性の第1磁石411のみ残るので、N極性を有するピン回転部112cの第2ピン磁石12bと第1磁石411との間に形成された引力によってピン回転部112cが回転しない。
【0038】
本発明の一例として、垂直移動部440としては、シリンダが利用できる。
図面には、図示しなかったが、基板支持部材100は、ウェハの背面を洗浄するバックノズルをさらに具備することもできる。バックノズルは、スピンヘッド110の上面の中央部に設置されてウェハを洗浄するための洗浄流体を噴射する。
【0039】
再び、図1及び図2を参照すると、基板支持部材100及び回転調節部450は、処理容器200内に設置され、処理容器200は、ウェハの処理工程が実施される空間を提供する。
【0040】
図8は、図2に示した処理容器を示した部分切開斜視図である。
図2及び図8を参照すると、処理容器200は、スピンヘッド110を囲み、ウェハの処理工程が行われる空間を提供する。処理容器200は、上部が開放され、基板支持部材100の回転軸120は、処理容器200の底面に形成された開口を通じて処理容器200の外部へ突出される。
【0041】
処理容器200は、第1乃至第3回収筒210、220、230を包含できる。処理容器200は、回収筒210、220、230を利用して工程に使用された多数の薬液を分離して回収でき、各々の回収筒210、220、230は、工程に使用された処理液の中に互いに相異なる種類の処理液を回収する。これに従って、多数の薬液の再使用ができる。
【0042】
この実施形態において、処理容器200は、3つの回収筒210、220、230を具備するが、回収筒210、220、230の個数は、基板処理装置500の工程効率に従い増加、或は減少できる。
【0043】
具体的に、第1回収筒210は、スピンヘッド110を囲む環形のリング形状を有し、第2回収筒220は、第1回収筒120を囲むリング形状を有し、第3回収筒230は、第2回収筒220を囲むリング形状を有する。
【0044】
第1回収筒210は、底板211、側壁212、上板213、内壁214及び案内壁215を包含できる。底板211、側壁212、上板213、内壁214及び案内壁215の各々は、リング形状を有する。上板213は、側壁212から遠ざかる方向に上向きに傾いた傾斜面でなされ、内壁214は、側壁212と向き合い、案内壁215と連結される。案内壁215は、側壁212から離隔されて側壁212の内側に位置し、底面に行くほど下向きに傾いた傾斜面でなされている。案内壁215と上板213が上下に離隔された空間は、第1流込口216へ提供され、第1流込口216を通じて第1回収筒210内部へ処理液が流れ込む。
【0045】
第2回収筒220は、第1回収筒210を囲む。第2回収筒220は、底板221、側壁222、上板223及び内壁224を包含できる。底板221、側壁222、上板223及び内壁224は、各々リング形状を有する。第2回収筒220の底板221は、第1回収筒210の底板211の下部で第1回収筒210の底板211と向き合う。側板222は、第1回収筒210の側板212と離隔されて互いに向き合う。上板223は、第1回収筒210の上板213上部で第1回収筒210の上板213と同一の形状に形成され、第1回収筒210の上板213と離隔された空間は、第2流込口226へ提供される。第2回収筒220は、第2流込口226を通じて処理液が内部に流入する。内壁224は、第1回収筒210の下に位置し、一部分が底板221より下に突出される。
【0046】
第3回収筒230は、第2回収筒220を囲む。第3回収筒230は、底板231、側壁232及び上板233を包含できる。底板231、側壁232及び上板233は、各々リング形状を有する。第3回収筒230の底板231は、第2回収筒220の底板221の下で互いに離隔されて向き合いに設置され、中央部には、基板支持部材100の回転軸120が挿入される。側壁232は、第2回収筒220の側壁222と互いに離隔されて向き合い、上板233は、第2回収筒220の上板223上部に位置し、上板223と同一形状を有する。第2回収筒220の上板223と前記第3回収筒230の上板233とが離隔された空間は、第3流込口236となり、第3流込口236を通じて処理液が第3回収筒230内部へ流れ込む。
【0047】
このように、第1乃至第3回収筒210、220、230は、第1回収筒210から第3回収筒230に行くほどその大きさが段々増加する。
【0048】
ウェハが基板支持部材100に安着されて回転している状態で処理液が噴射されると、ウェハへ噴射された処理液は、回転によって発生された遠心力によって多数の回収筒210、220、230の側壁側へ噴射され、流込口216、226、236を通じて回収筒210、220、230へ流入する。
【0049】
一方、第1乃至第3回収筒210、220、230の底面211、221、231には、各回収筒210、220、230に回収された処理液を外部に設置された再生システム(図示せず)へ排出する回収管241、243、245、247が連結される。ここで、第1回収筒210と第2回収筒220には、各々1つの回収管241、243が連結され、第3回収筒230には、2つの回収管245、247が連結される。
【0050】
処理容器200の外側には、垂直移動ができる昇降ユニット330が設置される。昇降ユニット330は、第3回収筒230の側壁232に結合され、処理容器200の垂直位置を調節する。具体的に、昇降ユニット330は、ブラケット331、移動軸333及び駆動器335を包含できる。ブラケット331は、第3回収筒230の外側壁231に固定設置され、移動軸333に結合される。移動軸333は、駆動器335に連結され、駆動器335によって上下方向に移動される。
【0051】
昇降ユニット330は、ウェハがスピンヘッド110に安着されるか、或はスピンヘッド110から持ち上げる時、スピンヘッド110が処理容器200の上部に突出されるように処理容器200を下降させる。又、昇降ユニット330は、ウェハの処理工程進行の時、ウェハへ供給された処理液の種類によって処理液が各回収筒210、220、230へ流入するように処理容器200を昇降及び下降させて各回収筒210、220、230とスピンヘッド110との間の相対的な垂直位置を調節する。
【0052】
この実施形態において、基板処理装置500は、処理容器200を垂直移動させて処理容器200とスピンヘッド110との間の相対的な垂直位置を変更させるか、或はスピンヘッド110を垂直移動させて処理容器200とスピンヘッド110との間の相対的な垂直位置を変更可能である。
【0053】
再び、図1を参照すると、処理容器200の外側には、多数のノズル310、320が具備される。ノズル310、320は、ウェハを洗浄又は蝕刻するための処理液や処理ガスを基板支持部材100に固定されたウェハの中央部又は端部へ噴射する。
以下、図面を参照して工程過程で多数のチャッキングピン112がウェハ10を回転させる過程を具体的に説明する。
【0054】
図9A乃至図9Cは、図2に示した基板処理装置がウェハの端部を処理する工程過程を示した図面である。
図9A乃至図9Cを参照すると、まず、支持プレート111へウェハを安着させ、多数のチャッキングピン112が支持プレート111の中心側に移動して基板のエッジを支持する。
続いて、ウェハ10の上部にノズル320を配置させる。
続いて、支持プレート111の回転によってウェハを回転させながらノズル320からウェハ10へ処理液が噴射される。これと共に、各チャッキングピン112を中心軸を基準として回転させてウェハ10が前記多数のチャッキングピン112と接触される地点を変更させる。
即ち、垂直移動部440が第2磁性ユニット420を昇降させて各々の第2磁石421が第1収納プレート412の挿入ホール412aへ挿入され、各第2磁石421が互いに隣接した2つの第1磁石との間に配置される。これに従って、第1及び第2磁石411、421が交互に配置されるので、ピン回転部112cが第1及び第2磁石411、421との間に形成された磁気力によって回転される。
【0055】
処理液によるウェハの処理が完了されると、垂直移動部440は、第2収納プレート422を下降させて元の位置にする。これに従って、ピン回転部112cの一側には、S極性の多数の第1磁石411のみが残され、N極性を有するピン回転部112cの第2ピン磁石12bと多数の第1磁石411との間に形成された引力によってピン回転部112cを停止する。
このように、チャッキングピン112が自転しない状態でウェハへ乾燥流体を噴射して前記ウェハ10を乾燥させる。
【0056】
以上、実施形態を参照して説明したが、当技術分野の当業者は、下記の特許請求の範囲に記載された本発明の思想及び領域の範囲内で、本発明を多様に修正及び変更させることができる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板を保持する基板保持装置であって、
前記基板がローディングされ、回転可能な支持プレートと、該支持プレートに設置され、該支持プレートにローディングされた前記基板の側面で前記基板のエッジを支持して前記支持プレートの上面から離隔させ、各々自転して支持されている前記基板を回転可能とする多数のチャッキングピンとを具備する基板支持部材と、
前記支持プレートの下に設置され、各々の前記チャッキングピンの自転を調節する回転調節部と、
を包含することを特徴とする基板保持装置。
【請求項2】
前記各チャッキングピンは、
前記支持プレートを貫通し、中心軸を基準として回転する回転軸と、
前記回転軸の上端部に結合され、前記支持プレートにローディングされた前記基板のエッジを支持し、前記回転軸の回転によって回転して前記基板を回転させる支持部と、
前記回転軸の下端部に設置され、磁性を有し、前記回転調節部との磁力によって回転及び固定されるピン回転部と、
を包含することを特徴とする請求項1に記載の基板保持装置。
【請求項3】
前記回転調節部は、
磁性を有し、前記支持プレートを囲み、前記ピン回転部の一側に位置し、前記ピン回転部との間に磁気力を形成して前記ピン回転部の回転を調節する少なくとも1つの磁性ユニットと、
前記磁性ユニットを垂直移動させる垂直移動部と、
を包含することを特徴とする請求項1に記載の基板保持装置。
【請求項4】
前記磁性ユニットは、
第1極性を有し、互いに離隔されて配置された多数の第1磁石を具備する第1磁性ユニットと、
前記第1極性と反対である第2極性を有し、互いに離隔されて配置された多数の第2磁石を具備し、前記垂直移動部に結合されて垂直移動ができる第2磁性ユニットとを含み、
前記多数の第1磁石及び多数の第2磁石は、各々リング形状に配置されたことを特徴とする請求項3に記載の基板保持装置。
【請求項5】
前記第1磁石と前記第2磁石は、平面上で見ると、交互に位置することを特徴とする請求項4に記載の基板保持装置。
【請求項6】
前記第2磁性ユニットは、前記第1磁性ユニットの直下に設置され、垂直移動部によって前記第1磁性ユニット側に昇降の時、各々の第2磁石が互いに隣接した2つの第1磁石との間へ挿入されることを特徴とする請求項4に記載の基板保持装置。
【請求項7】
前記ピン回転部は、
前記第1極性を有し、各々扇形形状を有する少なくとも2つの第1ピン磁石と、
前記第2極性を有し、各々扇形形状を有する少なくとも2つの第2ピン磁石とを含み、
前記第1ピン磁石と前記第2ピン磁石は、交互に配置されることを特徴とする請求項2に記載の基板保持装置。
【請求項8】
前記ピン回転部は、円板形状を有することを特徴とする請求項2に記載の基板保持装置。
【請求項9】
前記多数のチャッキングピンは、前記支持プレート上での水平位置が調節できることを特徴とする請求項1に記載の基板保持装置。
【請求項10】
基板を処理する基板処理装置であって、
前記基板の処理が行われる処理容器と、
前記処理容器内に設置され、前記基板を保持する基板保持装置とを含み、
前記基板保持装置は、
前記基板がローディングされ、回転できる支持プレートと、該支持プレートに設置され、該支持プレートへローディングされた前記基板の側面で前記基板のエッジを支持して前記支持プレートの上面から離隔させ、各々自転して支持している前記基板を回転させる多数のチャッキングピンとを具備する基板支持部材と、
前記支持プレートの下に設置され、前記各チャッキングピンの自転を調節する回転調節部と、
を包含することを特徴とする基板処理装置。
【請求項11】
前記各チャッキングピンは、
前記支持プレートを貫通し、中心軸を基準として回転する回転軸と、
前記回転軸の上端部に結合され、前記支持プレートへローディングされた前記基板のエッジを支持し、前記回転軸の回転によって回転して基板を回転させる支持部と、
前記回転軸の下端部に設置され、磁性を有し、前記回転調節部との磁力によって回転及び固定されるピン回転部と
を包含することを特徴とする請求項10に記載の基板処理装置。
【請求項12】
前記回転調節部は、
磁性を有し、前記支持プレートを囲み、前記ピン回転部の一側に位置し、前記ピン回転部との間に磁気力を形成して前記ピン回転部の回転を調節する少なくとも1つの磁性ユニットと、
前記磁性ユニットを垂直移動させる垂直移動部と
を包含することを特徴とする請求項11に記載の基板処理装置。
【請求項13】
前記磁性ユニットは、
第1極性を有し、互いに離隔されて配置された多数の第1磁石を具備する第1磁性ユニットと、
前記第1極性と反対である第2極性を有し、互いに離隔されて配置された多数の第2磁石を具備し、前記垂直移動部に結合されて垂直移動ができる第2磁性ユニットとを含み、
前記多数の第1磁石及び多数の第2磁石は、各々リング形状に配置され、平面上で見ると、前記第1磁石と前記第2磁石とが交互に位置することを特徴とする請求項12に記載の基板処理装置。
【請求項14】
前記第2磁性ユニットは、前記第1磁性ユニットの直下に設置され、前記垂直移動部によって前記第1磁性ユニット側に昇降の時、各々の前記第2磁石が互いに隣接した2つの前記第1磁石との間へ挿入されることを特徴とする請求項13に記載の基板処理装置。
【請求項15】
前記ピン回転部は、
前記第1極性を有し、各々扇形形状を有する少なくとも2つの第1ピン磁石と、
前記第2極性を有し、各々扇形形状を有する少なくとも2つの第2ピン磁石とを含み、
前記第1ピン磁石と前記第2ピン磁石は、交互に配置されたことを特徴とする請求項11に記載の基板処理装置。
【請求項16】
前記支持プレートの上部に設置され、前記支持プレートに安着された前記基板の端部に前記基板を処理するための処理液を噴射するノズルをさらに包含することを特徴とする請求項11に記載の基板処理装置。
【請求項17】
基板を処理する基板処理方法であって、
前記基板を支持プレートを安着させる工程と、
前記支持プレートに設置された多数のチャッキングピンが前記基板の側面で前記基板のエッジを支持して前記基板を前記支持プレートから離隔させる工程と、
前記支持プレートの回転によって前記基板を回転させながら前記基板に処理液を噴射して前記基板を処理し、これと共に、各チャッキングピンを中心軸を基準として回転させて前記基板で前記多数のチャッキングピンと接触される各地点を変更させる工程と、
を包含することを特徴とする基板処理方法。
【請求項18】
前記各チャッキングピンは、該各チャッキングピンの下端部に提供されたピン回転部と前記支持プレートの下部を囲むように前記ピン回転部一側に提供された回転調節部との間の磁気力によって自転することを特徴とする請求項17に記載の基板処理方法。
【請求項19】
前記回転調節部は、多数の第1磁石と、該第1磁石と反対の極性を有する多数の第2磁石とを提供して前記各チャッキングピンの自転を調節し、
前記チャックピンは、前記回転調節部が前記ピン回転部の一側に前記第1磁石と前記第2磁石を交互に配置させると回転し、前記第1磁石と第2磁石とのうちいずれか1つの磁石のみを配置させると、回転しないことを特徴とする請求項18に記載の基板処理方法。
【請求項20】
前記基板に処理液を噴射する工程の後に、
前記回転調節部が前記チャッキングピンの一側に前記第1磁石と前記第2磁石のうちいずれか1つの磁石のみを配置させて前記チャッキングピンの回転を中止させる工程と、
前記基板を乾燥させる工程と、
を包含することを特徴とする請求項18に記載の基板処理方法。
【請求項21】
前記処理液は、前記基板の端部へ噴射されて、前記基板の端部を処理することを特徴とする請求項17に記載の基板処理方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9A】
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【図9B】
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【図9C】
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【公開番号】特開2010−130018(P2010−130018A)
【公開日】平成22年6月10日(2010.6.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−268454(P2009−268454)
【出願日】平成21年11月26日(2009.11.26)
【出願人】(508343216)セメス カンパニー リミテッド (12)
【Fターム(参考)】