説明

実立体モデル作成装置、立体データ作成装置、疑似立体データ作成装置並びにその方法

【課題】 レーザ光を対象物上にスキャンして三次元形状データを得るには、そのスキャンにかなりの時間がかかりその間対象物が静止している必要があり、人物などの三次元形状データを得るのは、難しいという問題があった。
【解決手段】 データ入力部10において、カメラを用い対象物の複数の画像を得る。この画像に基づいて、モデリング部12において、色彩データを含む三次元形状データを得る。この三次元形状データに基づいて成形部14において実立体モデルを成形する。これは切削や成形型による成形によって行われる。そして、色づけ部16により、色彩データに基づいて、実立体モデルに対し色づけが行われる。

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、対象物を撮影し、対象物の実立体モデルを作成する実立体モデル作成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、各種の三次元スキャナが知られており、これを利用して各種物体の三次元形状データを得ることができる。また、この三次元形状データに基づいて駆動される切削マシンがあり、これを利用すれば三次元形状モデルを作成することができる。
【0003】そこで、人物や、胸像などの対象物に、レーザ光を照射して、三次元形状データを得、これに基づいて、対象物を切削マシンにより作成するシステムが知られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、レーザ光を対象物上にスキャンして三次元形状データを得る手法では、スキャンにかなりの時間がかかりその間対象物が静止している必要がある。そこで、人物などの三次元形状データを得るのは、難しいという問題があった。
【0005】また、強いレーザ光は、これを人物などに照射した場合、必ずしも安全とはいえないという問題もあった。
【0006】本発明は前述の課題に鑑みなされたものであり、実立体モデルを効果的に作成できる実立体モデル作成装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1に係る実立体モデル作成装置の発明は、対象物の三次元形状データを入力する入力部と、得られた三次元形状データから、実立体モデルを形成する成形部と、を有し、実立体モデルを作成することを特徴とする。
【0008】請求項2に係る実立体モデル作成装置の発明は、対象物を複数の方向から撮影し画像データを入力するデータ入力部と、得られた複数の画像データに基づいて、三次元形状データを生成するモデリング部と、得られた三次元形状データに基づいて、実立体モデルを形成する成形部と、を有し、実立体モデルを作成することを特徴とする。
【0009】請求項3に係る実立体モデル作成装置の発明は、対象物を撮影し、色データを含む画像データを入力するデータ入力部と、三次元形状データ及びこれに関連づけられた色データを生成するモデリング部と、得られた三次元形状データに基づいて、実立体モデルを形成する成形部と、得られた実立体モデルに前記色データに基づいて色づけを行う色づけ部と、を有し、色づけされた実立体モデルを作成することを特徴とする。
【0010】請求項4に係る実立体モデル作成装置の発明は、対象物を撮影し、色データを含む画像データを複数入力するデータ入力部と、三次元形状データ及びこれに関連づけられた色データを生成するモデリング部と、得られた三次元形状データに基づいて、実立体モデルを形成する成形部と、得られた実立体モデルに前記色データに基づいて色づけを行う色づけ部と、を有し、色づけされた実立体モデルを作成することを特徴とする。
【0011】請求項5に係る実立体モデル作成装置の発明は、請求項3又は4に記載の装置において、前記色づけ部は、画像データとして得られた色データの階調を所定の色数に減じる色数削減部を有することを特徴とする。
【0012】請求項6に係る実立体モデル作成装置の発明は、請求項3〜5のいずれか1つに記載の装置において、前記色づけ部は、実立体モデルに感光剤を塗布する塗布手段と、感光剤に前記色データに基づく所定のパターンを照射し、露光する露光手段と、を有することを特徴とする。
【0013】請求項7に係る実立体モデル作成装置の発明は、請求項1〜6のいずれか1つに記載の装置において、前記成形部は、対象物の三次元形状データを複数の層に分割し、各層ごとに成形することを特徴とする。
【0014】請求項8に係る実立体モデル作成装置の発明は、請求項7記載の装置において、前記各層ごとの成形は、複数のシートを対象物の輪郭に基づいて加工することであることを特徴とする。
【0015】請求項9に係る実立体モデル作成装置の発明は、請求項7又は8記載の装置は、前記成形された各層ごとに、色づけ部により色づけされることを特徴とする。
【0016】請求項10に係る実立体モデル作成装置の発明は、請求項9記載の装置において、前記色づけ部はインクジェット方式を用いたプリンタであることを特徴とする。
【0017】請求項11に係る実立体モデル作成装置の発明は、請求項9記載の装置において、前記色づけ部は、写真露光法を用いて色づけすることを特徴とする。
【0018】請求項12に係る実立体モデル作成装置の発明は、請求項1又は2記載の装置において、前記成形部は、複数のシートを対象物の輪郭に基づいて加工するシート加工部と、加工されたシートを積層するシート積層部と、加工されるシートに対し、対象物の色彩に応じた色づけをする色づけ部と、を有することを特徴とする請求項13に係る実立体モデル作成装置の発明は、請求項11記載の装置において、前記シート加工部は、得られた三次元形状データを複数の面に分割し、その面に対応して加工することを特徴とする。
【0019】請求項14に係る実立体モデル作成装置の発明は、請求項13記載の装置において、前記色づけ部は、加工されるシートの加工面上に、前記分割面の輪郭に対応した色彩を付加することを特徴とする。
【0020】請求項15に係る実立体モデル作成装置の発明は、請求項7〜11のいずれか1つに記載の装置は、形状テンプレートを保持する形状テンプレート保持部と、得られた三次元形状データに基づいて適切な形状テンプレートを選択する形状テンプレート選択部と、を有し、前記選択された形状テンプレートに対して成形材料を付加することで、実立体モデルを生成することを特徴とする。
【0021】請求項16に係る実立体モデル作成装置の発明は、請求項2〜15のいずれか1つに記載の装置において、前記データ入力部は、位置が固定された複数のカメラを有することを特徴とする。
【0022】請求項17に係る実立体モデル作成装置の発明は、請求項1〜16のいずれか1つに記載の装置において、前記データ入力部は、対象物に対し、予め定められたパターンを投影するプロジェクタを有することを特徴とする。
【0023】請求項18に係る実立体モデル作成装置の発明は、請求項2〜17のいずれか1つに記載の装置において、前記モデリング部は、加工対象となるワークについて、予め定められた複数の形状のテンプレートを用意し、得られた三次元形状データに最も近いテンプレートを利用して、実立体モデルを形成することを特徴とする。
【0024】請求項19に係る実立体モデル作成装置の発明は、請求項1〜17のいずれか1つに記載の装置において、前記データ入力部で撮影する対象物は人物であり、前記成形部は、頭髪部と顔部を分離して作成し、これらをあわせて実立体モデルを形成することを特徴とする。
【0025】請求項20に係る実立体モデル作成装置の発明は、請求項19記載の装置において、前記頭髪部及び顔部は、それぞれ予め着色されていることを特徴とする。
【0026】請求項21に係る実立体モデル作成装置の発明は、請求項2〜18のいずれか1つに記載の装置において、前記モデリング部は、特徴部分を抽出して、特徴部分を強調した三次元形状データを得、前記成形部は、得られた特徴部分が強調された三次元形状データに基づいて、実立体モデルを形成することを特徴とする。
【0027】請求項22に係る実立体モデル作成装置の発明は、請求項1〜5、14〜19のいずれか1つに記載の装置において、前記成形部は、深さ方向を圧縮し、厚さの薄い実立体モデルを作成することを特徴とする。
【0028】請求項23に係る実立体モデル作成装置の発明は、請求項1〜5、14〜19のいずれか1つに記載の装置において、前記成形部は、切削により実立体モデルを形成することを特徴とする。
【0029】請求項24に係る実立体モデル作成装置の発明は、請求項1〜5、14〜19のいずれか1つに記載の装置において、前記成形部は、成形型を作成し、この成形型を利用して実立体モデルを形成することを特徴とする。
【0030】請求項25に係る実立体モデル作成装置の発明は、請求項1〜5、14〜19のいずれか1つに記載の装置において、前記成形部は、光造形機であることを特徴とする。
【0031】請求項26に係る実立体モデル作成装置の発明は、請求項1〜25のいずれか1つに記載の装置は、更に、印字文字列を入力する印字文字列入力部と、前記印字文字列に対応した立体文字情報を読み出す立体文字情報読出部と、を有し、前記成形部は、前記立体文字情報に応じて、前記実立体モデル上に前記立体文字を生成することを特徴とする。
【0032】請求項27に係る実立体モデル作成装置の発明は、請求項1〜26のいずれか1つに記載の装置は、更に、印字文字列を入力する印字文字列入力部と、前記色づけ部は、前記文字列に応じて、前記実立体モデル上に前記文字列を印字することを特徴とする。
【0033】請求項28に係る実立体モデル作成装置の発明は、請求項1〜27のいずれか1つに記載の装置において、生成される実立体モデルは、記憶素子が取りつけられていることを特徴とする。
【0034】請求項29に係る実立体モデル作成装置の発明は、請求項1〜28のいずれか1つに記載の装置において、前記記憶素子は、別の装置からデータを入出力する入出力部を有することを特徴とする。
【0035】請求項30に係る実立体モデル作成装置の発明は、請求項1〜29のいずれか1つに記載の装置において、生成される実立体モデルは、表示素子が取りつけられていることを特徴とする。
【0036】請求項31に係る実立体モデル作成装置の発明は、請求項1〜30のいずれか1つに記載の装置において、生成される実立体モデルは、通信素子が取りつけられていることを特徴とする。
【0037】請求項32に係る実立体モデル作成方法の発明は、対象物の三次元形状データを入力するデータ入力ステップと、得られた三次元形状データから、実立体モデルを形成する成形ステップと、を有し、実立体モデルを作成することを特徴とする。
【0038】請求項33に係る実立体モデル作成方法の発明は、対象物を複数の方向から撮影し画像データを入力するデータ入力ステップと、得られた複数の画像データに基づいて、三次元形状データを生成するモデリングステップと、得られた三次元形状データに基づいて、実立体モデルを形成する成形ステップと、を有し、実立体モデルを作成することを特徴とする。
【0039】請求項34に係る実立体モデル作成方法の発明は、対象物を撮影し、色データを含む画像データを入力するデータ入力ステップと、三次元形状データ及びこれに関連づけられた色データを生成するモデリングステップと、得られた三次元形状データに基づいて、実立体モデルを形成する成形ステップと、得られた実立体モデルに前記色データに基づいて色づけを行う色づけステップと、を有し、色づけされた実立体モデルを作成することを特徴とする。
【0040】請求項35に係る実立体モデル作成方法の発明は、対象物を撮影し、色データを含む画像データを複数入力するデータ入力ステップと、三次元形状データ及びこれに関連づけられた色データを生成するモデリングステップと、得られた三次元形状データに基づいて、実立体モデルを形成する成形ステップと、得られた実立体モデルに前記色データに基づいて色づけを行う色づけステップと、を有し、色づけされた実立体モデルを作成することを特徴とする。
【0041】請求項36に係る実立体モデル作成方法の発明は、請求項34又は35に記載の方法において、前記色づけステップは、画像データとして得られた色データの階調を所定の色数に減じる色数削減ステップを有することを特徴とする。
【0042】請求項37に係る実立体モデル作成方法の発明は、請求項34〜36のいずれか1つに記載の方法において、前記色づけステップは、実立体モデルに感光剤を塗布する塗布ステップと、感光剤に前記色データに基づく所定のパターンを照射し、露光する露光ステップと、を有することを特徴とする。
【0043】請求項38に係る実立体モデル作成方法の発明は、請求項32〜37のいずれか1つに記載の方法において、前記成形ステップは、対象物の三次元形状データを複数の層に分割し、各層ごとに成形することを特徴とする。
【0044】請求項39に係る実立体モデル作成方法の発明は、請求項38記載の方法において、前記各層ごとの成形は、複数のシートを対象物の輪郭に基づいて加工することを特徴とする。
【0045】請求項40に係る実立体モデル作成方法の発明は、請求項38又は39記載の方法は、前記成形された各層ごとに、色づけステップにより色づけされることを特徴とする。
【0046】請求項41に係る実立体モデル作成方法の発明は、請求項40記載の方法において、前記色づけステップは、写真露光法を用いて色づけすることを特徴とする。
【0047】請求項42に係る実立体モデル作成方法の発明は、請求項32又は33記載の方法において、前記成形ステップは、複数のシートを対象物の輪郭に基づいて加工するシート加工ステップと、加工されたシートを積層するシート積層ステップと、加工されるシートに対し、対象物の色彩に応じた色づけをする色づけステップと、を有することを特徴とする。
【0048】請求項43に係る実立体モデル作成方法の発明は、請求項42記載の方法において、前記シート加工ステップは、得られた三次元形状データを複数の面に分割し、その面に対応して加工することを特徴とする。
【0049】請求項44に係る実立体モデル作成方法の発明は、請求項43記載の方法において、前記色づけステップは、加工されるシートの加工面上に、前記分割面の輪郭に対応した色彩を付加することを特徴とする。
【0050】請求項45に係る実立体モデル作成方法の発明は、請求項38〜41のいずれか1つに記載の方法は、得られた三次元形状データに基づいて適切な形状テンプレートを選択する形状テンプレート選択ステップを有し、前記選択された形状テンプレートに対して成形材料を付加することで、実立体モデルを生成することを特徴とする。
【0051】請求項46に係る実立体モデル作成方法の発明は、請求項33〜45のいずれか1つに記載の方法において、前記モデリングステップは、加工対象となるワークについて、予め定められた複数の形状のテンプレートを用意し、得られた三次元形状データに最も近いテンプレートを利用して、実立体モデルを形成することを特徴とする。
【0052】請求項47に係る実立体モデル作成方法の発明は、請求項32〜45のいずれか1つに記載の方法において、前記データ入力ステップで撮影する対象物は人物であり、前記成形ステップは、頭髪ステップと顔ステップを分離して作成し、これをあわせて実立体モデルを形成することを特徴とする。
【0053】請求項48に係る実立体モデル作成方法の発明は、請求項33〜46のいずれか1つに記載の方法において、前記モデリングステップは、特徴部分を抽出して、特徴部分を強調した三次元形状データを得、前記成形ステップは、得られた特徴部分が強調された三次元形状データに基づいて、実立体モデルを形成することを特徴とする。
【0054】請求項49に係る実立体モデル作成方法の発明は、請求項32〜36、44〜47のいずれか1つに記載の方法において、前記成形ステップは、深さ方向を圧縮し、厚さの薄い実立体モデルを作成することを特徴とする。
【0055】請求項50に係る実立体モデル作成方法の発明は、請求項32〜36、44〜47のいずれか1つに記載の方法において、前記成形ステップは、切削により実立体モデルを形成することを特徴とする。
【0056】請求項51に係る実立体モデル作成方法の発明は、請求項32〜36、44〜47のいずれか1つに記載の方法において、前記成形ステップは、成形型を作成し、この成形型を利用して実立体モデルを形成することを特徴とする。
【0057】請求項52に係る実立体モデル作成方法の発明は、請求項32〜51のいずれか1つに記載の方法は、更に、印字文字列を入力する印字文字列入力ステップと、前記印字文字列に対応した立体文字情報を読み出す立体文字情報読出ステップと、を有し、前記成形ステップは、前記立体文字情報に応じて、前記実立体モデル上に前記立体文字を生成することを特徴とする。
【0058】請求項53に係る実立体モデル作成方法の発明は、請求項32〜52のいずれか1つに記載の方法は、更に、印字文字列を入力する印字文字列入力ステップと、前記色づけステップは、前記文字列に応じて、前記実立体モデル上に前記文字列を印字することを特徴とする。
【0059】請求項54に係る立体モデル生成装置の発明は、光を照射する光照射部と、該光照射部から発せられた光を反射し、対象物に照射する光反射部と、前記対象物に照射され、該対象物から反射する光を受光する受光部と、受光データに基づいて、対象物の三次元形状データを生成するモデリング部と、を有することを特徴とする。
【0060】請求項55に係る立体モデル生成装置の発明は、対象物を複数の方向から撮影し、画像データを入力するデータ入力部と、得られた複数の画像データに基づいて、三次元形状データを生成するモデリング部と、を有する立体モデル生成装置において、前記対象物に対して、光を照射する光照射部と、該光照射部から発せられた光を反射し、前記対象物に照射する光反射部と、を有することを特徴とする。
【0061】請求項56に係る立体モデル生成装置の発明は、請求項54、55のうちいずれかに記載の装置において、前記光照射部はパタン光を照射する面光源であることを特徴とする。
【0062】請求項57に係る立体モデル生成装置の発明は、請求項54、55のうちいずれかに記載の装置において、前記光照射部はビーム光を照射する点光源であり、該点光源の方向を変化させるための光偏向部とは別に、前記光照射部から発せられた光を反射し対象物に照射する光反射部を有することを特徴とする。
【0063】請求項58に係る立体モデル生成装置の発明は、請求項54、55のうちいずれかに記載の装置において、前記光照射部はライン光を照射する線光源であり、該線光源の方向を変化させるための光偏向部とは別に、前記光照射部から発せられた光を反射し対象物に照射する光反射部を有することを特徴とする。
【0064】請求項59に係る立体モデル生成装置の発明は、対象物に対し光を照射する光照射部と、前記対象物に照射され、該対象物から反射する光を、更に反射させる対象物像反射部と、該対象物像反射部で反射された対象物像を受光する受光部と、受光データに基づいて、前記対象物の三次元形状データを生成するモデリング部と、を有することを特徴とする。
【0065】請求項60に係る立体モデル生成装置の発明は、対象物を複数の方向から撮影し、画像データを入力するデータ入力部と、得られた複数の画像データに基づいて、三次元形状データを生成するモデリング部と、を有する立体モデル生成装置において、前記対象物の像を反射する反射部を持ち、前記データ入力部では、この反射部から反射される像の画像データを入力することを特徴とする。
【0066】請求項61に係る立体データ生成装置の発明は、対象物を複数の方向から撮影し、画像データを入力するデータ入力部を有する立体データ生成装置において、前記データ入力部は、外部からデータ入力パラメータを設定できるパラメータ設定部を有することを特徴とする。
【0067】請求項62に係る疑似立体データ生成装置の発明は、対象物体を複数の方向から撮影し、画像データを入力するデータ入力部を有する疑似立体データ生成装置において、前記データ入力部は、外部からデータ入力パラメータを設定できるパラメータ設定部を有することを特徴とする。
【0068】請求項63に係る立体データ生成装置の発明は、対象物を複数の方向から撮影し、画像データを入力するデータ入力部と、得られた複数の画像データに基づいて、三次元形状データを生成するモデリング部と、を有する立体データ生成装置において、前記データ入力部は、外部からデータ入力パラメータを設定できるパラメータ設定部を有することを特徴とする。
【0069】請求項64に係る立体データ生成装置の発明は、対象物を複数の方向から撮影し、画像データを入力するデータ入力部を有する立体データ生成装置において、更に、一部のデータ入力部は、データ入力パラメータの基準を決定するデータ入力基準パラメータ決定部をもち、他のデータ入力部は、データ入力基準パラメータ決定部にて定められたデータ入力パラメータを設定できるパラメータ設定部を有することを特徴とする。
【0070】請求項65に係る疑似立体データ生成装置は、対象物を複数の方向から撮影し、画像データを入力するデータ入力部を有する疑似立体データ生成装置において、更に、一部のデータ入力部は、データ入力パラメータの基準を決定するデータ入力基準パラメータ決定部をもち、他のデータ入力部は、データ入力基準パラメータ決定部にて定められたデータ入力パラメータを設定できるパラメータ設定部を有することを特徴とする。
【0071】請求項66に係る立体データ生成装置は、対象物を複数の方向から撮影し、画像データを入力するデータ入力部と、得られた複数の画像データに基づいて、三次元形状データを生成するモデリング部と、を有する立体データ生成装置において、更に、一部のデータ入力部は、データ入力パラメータの基準を決定するデータ入力基準パラメータ決定部をもち、他のデータ入力部は、データ入力基準パラメータ決定部にて定められたデータ入力パラメータを設定できるパラメータ設定部を有することを特徴とする。
【0072】請求項67に係る立体データ生成装置の発明は、請求項61、63、64、66のいずれか1つに記載の立体データ生成装置において、前記データ入力部はカメラであり、データ入力パラメータはホワイトバランスパラメータ、露出パラメータのうちいずれかであることを特徴とする。
【0073】請求項68に係る疑似立体データ生成装置の発明は、請求項62、65のうちいずれかに記載の疑似立体データ生成装置において、前記データ入力部はカメラであり、データ入力パラメータはホワイトバランスパラメータ、露出パラメータのうちいずれかであることを特徴とする。
【0074】請求項69に係る立体データ生成方法の発明は、対象物を複数の方向から撮影し、画像データを入力するデータ入力ステップを有する立体データ生成方法において、データ入力ステップは、外部からデータ入力パラメータを設定するパラメータ設定ステップを有することを特徴とする。
【0075】請求項70に係る疑似立体データ生成方法の発明は、対象物を複数の方向から撮影し、画像データを入力するデータ入力ステップを有する疑似立体データ生成方法において、データ入力ステップは、外部からデータ入力パラメータを設定するパラメータ設定ステップを有することを特徴とする。
【0076】請求項71に係る立体データ生成方法の発明は、対象物を複数の方向から撮影した画像データを入力するデータ入力ステップを有する立体データ生成方法において、データ入力ステップは、データ入力時の基準パラメータを決定するデータ入力基準パラメータ決定ステップと、前記基準パラメータに基づいて画像入力を行う画像入力ステップと、を有することを特徴とする。
【0077】請求項72に係る疑似立体データ生成方法の発明は、対象物を複数の方向から撮影し、画像データを入力するデータ入力ステップを有する疑似立体データ生成方法において、データ入力ステップは、データ入力時の基準パラメータを決定するデータ入力基準パラメータ決定ステップと、前記基準パラメータに基づいて画像入力を行う画像入力ステップと、を有することを特徴とする。
【0078】請求項73に係る立体データ生成方法の発明は、対象物を複数の方向から撮影した画像データを入力するデータ入力ステップと、得られた複数の画像データに基づいて、三次元形状データを生成するモデリングステップと、を有する立体データ生成方法において、データ入力ステップは、データ入力時の基準パラメータを決定する基準パラメータ決定ステップと、前記基準パラメータに基づいて画像入力を行う画像入力ステップと、を有することを特徴とする。
【0079】請求項74に係る立体データ生成方法の発明は、請求項69、71、73のいずれか1つに記載の立体データ生成方法において、前記データ入力パラメータはホワイトバランスパラメータ、露出パラメータであることを特徴とする。
【0080】請求項75に係る疑似立体データ生成方法の発明は、請求項70、72のいずれか1つに記載の疑似立体データ生成方法において、前記データ入力パラメータはホワイトバランスパラメータ、露出パラメータであることを特徴とする。
【0081】請求項76に係る実立体モデル作成装置の発明は、請求項1〜31のいずれか1つに記載の装置は、利用者に、付属物を選択させるための付属物表示部を有することを特徴とする。
【0082】請求項77に係る実立体モデル作成装置の発明は、請求項76に記載の装置は、前記選択された付属物に基づいて、入力された三次元形状データを修正する三次元形状データ修正部を持つことを特徴とする。
【0083】請求項78に係る実立体モデル作成装置の発明は、請求項77記載の装置において、前記付属物は、眼鏡であることを特徴とする。
【0084】請求項79に係る実立体モデル作成装置の発明は、請求項77に記載の装置において、前記付属物は、髪型変更機能であることを特徴とする。
【0085】請求項80に係る実立体モデル作成装置の発明は、請求項77記載の装置において、前記付属物は、各部位の色割り当て変更機能であることを特徴とする。
【0086】請求項81に係る実立体モデル作成装置の発明は、請求項77記載の装置において、前記付属物は、装身具であることを特徴とする。
【0087】請求項82に係る実立体モデル作成装置の発明は、請求項77記載の装置において、前記付属物は、実立体モデルの形状プロポーション変更機能であることを特徴とする。
【0088】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態(以下「実施形態」という。)について、図面に基づいて説明する。
【0089】図1及び2は、実施形態に係る実立体モデル作成装置の構成を示す図である。データ入力部10は、例えば人物や人物の顔である対象物を撮影し、この画像データを生成する。このデータ入力部10は、図2に示すように固定された複数のカラーCCDカメラからなり、複数位置での対象物のカラー画像データを得る。
【0090】データ入力部10により得られた色彩情報を含むカラーの画像データは、モデリング部12に入力される。このモデリング部12は、パーソナルコンピュータなどからなり、複数の位置から撮影した対象物についての複数の画像データに基づいて、三次元モデリングを行い、対象物の三次元形状データを得る。
【0091】また、この三次元形状データは、対象物についての色彩データを含むものである。この三次元モデリングには、例えば特開平10−124704号公報に記載されている手法が用いられる。
【0092】このようにして得た三次元形状データは、成形部14に入力される。この成形部14は、例えばxyzの3軸移動の切削ドリルであって、これによってワークを切削し、入力されてきた三次元形状データに基づいて実立体モデルを作成する。
【0093】このようにして得られた実立体モデルは、色づけ部16に供給される。この色づけ部は、実立体モデルに色づけを行うもので、対象物が人物であれば、少なくとも目、口などの色づけを行う。
【0094】このように、実施形態においては、カメラを用いて対象物を撮影し画像データを得る。従って、人物などを対象物とする場合であっても非常に安全である。また、色彩データを得、これに基づいて色づけ部において色づけする。色情報を持った個性豊かな実立体モデルを作成することができる。
【0095】尚、以下の説明において、「三次元形状データ」とは、対象物の三次元形状情報のデータであり、色彩情報を含む場合もある。三次元形状データは、データ入力部で画像を入力し、これをモデリング部においてモデリング処理を行うことで得る。また、データ入力部が三次元形状計測機の場合、データ入力部において三次元形状データを得る場合もある。更に得られた三次元形状データを変形、修正、統合、加工したものも三次元形状データに含む。一方、「実立体モデル」とは、得られた三次元形状データに基いて、成形部で作成する立体物であり、更に、色づけ部により該立体物に色づけされたものも含む。
【0096】また、「立体データ」とは、三次元形状データ(色情報を含む場合もある)と同義に用いている。これに対し、「擬似立体データ」とは、対象物の三次元形状情報は持たないが、あたかも三次元的に対象物を表示可能なデータを意味し、具体的にはQuickTimeVRなどが相当する。更に、「立体モデル」とは、上記の実立体モデルおよび立体データをともに意味する。「データ入力部及びモデリング部の構成」データ入力部10は、カメラを用いて対象物を撮影する。三次元形状データを得るためには、基本的に1つの動かない対象物について、複数の方向からの画像データが必要である。そこで、複数のカメラを予め定められた位置に固定しておき、対象物を同時に撮影することが好適である。しかし、レール上にカメラを移動可能に設置し、カメラを移動して複数の画像データを得てもよい。
【0097】また、複数のカメラの固定は、絶対位置を確実に検出すればよいが、これは難しい場合も多い。そこで、図3に示すように、所定のパターンが描かれた基準物体をカメラ視野に置きこの基準物体の画像データを基に、カメラ位置のキャリブレーションを行うことが好適である。これによって、カメラの取り付け自体は、簡単にして、その位置を正確検出することができる。このキャリブレーションは適当な頻度で、繰り返し行うとよい。
【0098】また、対象物における三次元形状データなどを正確に得るためには、対象物の各部が複数の方向から見たときに変化する必要がある。そこで、図4に示すようにプロジェクタを用いて、対象物に所定のパターンを投影することが好ましい。これによって、平坦で色の変化のないような部分であっても、正確な三次元形状データを得ることができる。
【0099】尚、このパターンはデータ処理によって、色彩データから除去してもよいし、色彩データはパターンを投影しない場合の撮影データから得てもよい。この投影パターンとしては、図5に示すようなランダムパターンが好適に利用できる。
【0100】尚、このようなランダムパターンを利用して、三次元形状データを得る場合、複数のカメラによるステレオ法によって、奥行きデータを得ることで、凹部についても高精度なモデリングが可能になる。
【0101】また、カメラとしては、広角のレンズのものを利用することが好適である。これによって、比較的小さな空間にカメラを配置することができる。
【0102】このデータ入力部10は、カメラで対象物を撮影し、その後画像データから対象物についての部分を抽出する。そこで、背景色を一定のものとして、対象物部分を切り出しやすくすることが好適である。
【0103】例えば、一色の四方が取り囲まれた部屋を設け、その中心部に対象物を載置することが好適である。特に、人物が対象物である場合には、中心部に椅子を置き、ここに座ってもらうことも好適である。また、人物の場合、後ろからの画像は、比較的重要度が低い。
【0104】そこで、部屋の1側面に入口を設け、この入口に向いて、人物を座らせ、入口側以外の面を同一色とすることが好ましい。そして、人物については、後ろからの画像データは省略することも好適である。
【0105】更に、対象物と背景色が同一色の場合切り出しが困難になる。そこで、背景色(部屋の壁の色)を変更できるようにすることも好適である。例えば、プロジェクタによって、外側から所定の色の光線を投射することによって、壁の色を変更するとよい。
【0106】更に、背景の色を少なくとも2色変更して、2種類の背景色での画像データを得、両方の背景色での抽出結果の和集合により、対象物の部分を切り出すことも好適である。これによって、対象物がどのような色であっても、確実に対象物部分の切り出しが行える。
【0107】更に、対象物に対する照明が均一になるように、照明装置を部屋の四隅に設け、対象物全体に影ができないように、ライトアップすることが好ましい。
【0108】尚、前記では、投影パターンとしてランダムパターンの例を示したが、この他、白黒の縞模様パターンや、カラーの縞模様パターンなど、様々な投影パターンが利用できることは言うまでもない。また、当然、三次元形状データ入力に関しては、レーザ光を用いた光切断法による三次元形状計測機を用いても良い。
【0109】さて、前記のようにして入力された三次元形状データは、場合によっては修正処理が必要になる場合がある。例えば、頭髪部など一部の三次元形状データの入力に失敗した場合が考えられる。また、入力に成功しても、実際に成形する場合、不要部分を削除したい場合がある。具体的には、人の顔を入力した場合、肩の一部も含めて三次元形状データが生成される場合が多い。この場合、不要な肩の部分を削除し、首から上の部分のみを成形部にて成形することが望ましい。
【0110】これらの問題の解決のため、三次元形状データ修正部において以下の処理を行う。
【0111】1:三次元形状データ入力に失敗した場合三次元形状データの欠け(欠落)部分を検出し、その近傍に存在する三次元形状データを用いて、例えば直線補間処理を行うことにより三次元形状データを生成すれば良い。或いは、予めデータ欠けのないテンプレートを複数用意しておき、欠けのある三次元形状データと最も類似したテンプレートを選択する。
【0112】そして、三次元形状データの欠け部分については、選択されたテンプレートデータと置換する。この時、置換された部分と置換されない部分との境目でデータの不連続性が発生する可能性がある。この不連続性を回避するため、三次元形状データの平滑化処理を行うことが好適である。
【0113】2:不要な三次元形状データ部分を削除する場合予め顔テンプレートを準備しておく。顔テンプレートは例えば卵形のような単純なものでも良いし、或いはガウス分布に基づいた卵形の広がりを持つ濃淡パタンでも良い。そして、得られた三次元形状データを正面視点からの2次元画面に投影し、2次元画面上でのマッチング処理を行う。
【0114】そして、最適マッチングとなった地点において、首部分を推定し、首以下の部分を削除すれば良い。入力三次元形状データ、顔テンプレート、および最適マッチングの例を図26に示す。
【0115】より正確に削除処理を行う場合、上述のようにして推定された首部分(首A)から、再度三次元形状データを検証し、顎位置を特定したのち、首部分を再度推定し、再度推定された首部分以下を削除すると良い。尚、顎位置の特定は比較的容易である。
【0116】具体的には、まず、三次元形状データの左右の中心面を求め、この面による三次元形状データの断面データを得る。そして、前記推定された首Aの部分の上下に対し、顎の特徴となる正の曲率が大きい個所を抽出すれば良い。以上の処理の例を図27に示す。
【0117】この他、入力部において、削除個所を指示するためのマスクをユーザにより指示させるマスク設定用のインターフェースを具備しておくことも好適である。このインターフェースには入力画像の少なくとも一つが表示されると共に、マスクのテンプレートが表示され、ユーザはマウス或いはジョイスティックにより、このマスクの大きさ、形状、および位置を変更して適宜設定できる。「成形部の構成」成形部14は、三次元形状データに基づいて、実立体モデルを作成する。この成形部14には、上述のように三次元加工が可能な切削ドリルが利用できる。対象物が、人物の顔であれば、ドリルの軸方向を一方向として加工も可能である。しかし、鼻の穴等の加工も確実に行うためには、ドリル軸方向の回転も行える加工機の方が好ましい。
【0118】実立体モデルの元になる材料としては、角材や、丸棒などが考えられるが、人物の顔など対象物がある程度特定されている場合には、その形状に近いテンプレート(加工対象となるワークの原型)を用意しておき、これを加工することが好適である。これによって、加工に要する時間を短縮することができる。
【0119】更に、図6に示すように、テンプレートを複数種類用意しておき、得られた三次元形状データに近いテンプレートを選択し、これを加工することが更に好適である。
【0120】図6の例では、丸顔の人用のテンプレートと細長の顔のテンプレートを別に用意しておき、対象となった人が丸顔であった場合にそのテンプレートを選択し、加工する。これによって、加工を容易にし、加工時間のさらなる短縮を図ることができる。また、このように、テンプレートを持つことで、削りかすの量も減少できる。
【0121】更に、選択されたテンプレートの形状に近づくように、得られた三次元形状をモーフィングすることで変形した後、テンプレートを加工することで、より加工時間を短縮できる。
【0122】更に、頭髪部分に関しては、成形せずに予め用意されたテンプレートをそのまま利用することも可能である。即ち、頭髪部分は、それ程重要でなく、ある程度の種類があれば、問題がない場合も多い。そこで、この部分を複数種類予め用意しておき、その中から選択して、採用することができる。もちろん、頭髪部分のテンプレートと顔部分のテンプレートとは分離して準備しておいてもよい。
【0123】この場合、頭髪部分のテンプレートは、黒色に始めからしておくこともできる。これによって、頭髪部分については色づけが省略できる。また、色づけを行うにしても、頭髪部分の色づけを別に行うことで、その色づけが全体として容易となる。
【0124】尚、頭髪部分は、かつらと同様に顔の部分に上部にかぶせるようにして全体を形成することが好適である。また、頭髪部分は糸を頭髪としたかつら状のものにしてもよい。
【0125】また、成形型を作成し、これを用いて実立体モデルを作成することも好適である。図7に、フレキシブルフィルム30とピン山32を利用した成形型を示す。ピン山32は、多数のピン34から構成されており、その1つ1つが移動自在、かつ固定自在になっている。そこで、図に示しように、アクチュエータで1つ又は複数のピン36の位置を決定し、これをフレキシブルフィルム30を介し押し当てることで、ピン山32のそれぞれのピン34の位置をセットすることができる。そして、ピン山32の形状が決まれば、それをカバーするフレキシブルフィルム30の形状が決定される。
【0126】そこで、ピン34の位置を固定したピン山32とフレキシブルフィルム30で決定されたものを成形型として、ここに材料を充填し、固化させることで、実立体モデルを作成することができる。このように、型を形成することで、複数個の実立体モデルの作成も容易である。
【0127】例えば、フレキシブルフィルム30を耐熱性のフィルムとすれば、熱硬化性の樹脂などを材料として用い加熱成形することができる。
【0128】また、リセット用板38をピン山32の反対側から押し当てることによって、ピン36によって押されたピン山32のピン34を元の位置に復帰させることができ、次の成形に備えることができる。尚、対象物が人の顔などある程度決まった形状であれば、リセット用板38をこれに対応した形状にしておき、ピン山32のデフォルト形状を最終形状に近いものにすることも好ましい。
【0129】また、ピン山32のピン34は、すべて同一方向に向くことはなく、予め曲面を支持するように各ピンに軸方向を変更して配置してもよい。
【0130】図7の例では、ピンを従動的に移動させたが、図8に示すように、アクチュエータ40を各ピン34に対応して設けピン山32の形状を複数のアクチュエータ40の駆動によって制御することもできる。この場合もピン34の上面にフレキシブルフィルム30を設けることが好適である。
【0131】更に、図9に示したのは、各ピン34を球面に対応して設けたものである。このように配置することによって、各ピン34は半径方向外側に延び、そこにアクチュエータ40が配置される。そこで、各アクチュエータ40の配置スペースを大きくとることができ、かつ各ピン34の先端の密度を大きくとることができる。
【0132】また、人の顔などは、元々球面に近いため、このような配置が好適である。また、ピン34の先端を合わせた形状は、完全な球面にする必要はなく、対象物の形状に応じて適切な配置にすることができる。
【0133】この構成によっても、アクチュエータ40の個別の駆動によって、ピン34の先端の位置を個別に決定し、これらで支持されるフレキシブルフィルム30の形状を所望のものにすることができ、所望の実立体モデルの成形を達成することができる。
【0134】また、成形する際には、三次元形状データをそのまま用いず、奥行き方向に圧縮して、実立体モデルを作成してもよい。これによって、レリーフ的な実立体モデルを形成することができる。また、レリーフ的な実立体モデルは、その成形が容易であり、切削機を利用した場合の削りかすを減少することもできる。
【0135】また、特徴部分を抽出して、成形することも好適である。例えば、三次元形状データについてエッジ強調処理を施すことで、三次元形状データについての特徴部分の強調ができる。そこで、このような特徴部分を強調した実立体モデルの作成によって、対象物の特徴を捉えた実立体モデルを作成することができる。
【0136】また、粘土などを用いて成形型を作成することもできる。この場合、粘土などは再利用するとよい。
【0137】尚、以上は成型方法について述べたが、いずれの成形においても、入力された複数の三次元形状データを一つに統合することにより、一回の成形処理によって複数の実立体モデルを生成することは好適である。例えば、切削による造形の場合、材料を効率的に利用することができる。また、後述の光造形による造形の場合、個別に生成する場合に比べ、複数をまとめて生成した方が全体として処理時間を短縮することが可能である。
【0138】このように複数の三次元形状データをまとめる際、成形領域を考慮し、各三次元形状データの座標変換を行うことが必要となる。例えば、入力された4個の顔データについて同時成形する場合を考える。いずれのデータも個々の座標系に基づいた三次元形状データであるため、図28に示すように、これらを並進移動させて成形領域に再配置する必要がある。
【0139】また、この際、単純に並進移動のみでは成形領域に配置し切れない場合が存在する。例えば、図29に示したように、同時生成されるべき4個の顔データのうち、極端に頭髪の多い顔が一つ存在している場合、均等に配置したのでは重なりが生じ、良好な成形が困難である。この場合、まず、同時成形する三次元形状データについて、これらを成形領域内に重なり無く配置可能かどうかを検証する。重なりが生じた場合、重なりが生じた三次元形状データを抽出し、それぞれに回転処理を施し、再度成形領域内への配置検証を行う。以上を重なりが生じなくなるまで、或いは一定回数になるまで繰り返す。一定回数検証を行って重なりが生じない場合が求められない場合、重なりが発生した三次元形状データの一方を排除し、再び前記の検証処理を行う。このようにして重なりのない配置となった例を図30に示す。
【0140】また、場合によっては敢えて複数の三次元形状データを重なりを許して成形することもある。この場合、複数データの一括生成の目的は材料の効率的利用や処理の高速化よりは、生成実立体モデルの付加価値を高めることにある。
【0141】例えば、集合写真に基づいた実立体モデルを作成する場合を考える。すなわち、数人まとまった実立体モデルを成形することを考える。この時、数人まとまった状態での三次元形状データ入力は容易ではない。なぜなら、このような場合、一人のみの入力に比べ極めて広範囲を一度に三次元的に入力しなければならないからである。したがって、入力機器が極めて高価になったり或いは入力精度が低下するなどの問題が発生する。
【0142】そこで、三次元形状データの入力は個別に行い、成形時に各三次元形状データを集合写真のように統合することが好適である。この統合においては、実際に二次元の集合写真を撮影し、これに基づいて三次元形状データの配置を行っても良い。より具体的には、実立体モデル生成装置にユーザインターフェースがあり、このインターフェースにより、二次元の集合写真の表示、成形される三次元形状データの表示、およびマウス或いはジョイスティックによりこれら三次元形状データの配置作業が可能である。ユーザは、表示された二次元の集合写真を見ながら、例えば集合写真の各個人の画像の上に、それぞれの三次元形状データが重なるよう、マウスなどで三次元形状データを移動させて行く。三次元形状データの表示は、二次元の集合写真とは別の視点からも可能とし、配置された三次元形状データの奥行き方向の位置の指定も可能とする。
【0143】以上の方法で、二次元集合写真に基づき、三次元形状データの適切な統合を行うことが可能となる。尚、顔の自動判定が可能なシステムと併用すれば、前記は当然自動化も可能である。
「色づけ部の構成」色づけ部16は、色彩データに基づいて実立体モデルに色づけを施す。この色づけとしては、各種の方法があるが、これについて以下に説明する。
【0144】まず、実立体モデルにレジストを塗布し、これを利用して色づけすることができる。これについて、図10に基づいて説明する。まず、実立体モデルの表面にレジストを塗布する(S11)。対象物が人の顔の場合、顔のみを色づけすればよく、この場合には顔の部分のみが対象になる。
【0145】次に、所定のパターンで、必要な部分を露光する、或いはドリルなどで薄く切削することで、この部分のレジストを部分剥離する(S12)。この部分剥離は、一色についての色づけ部分について行う。そして、この剥離部分について一色の色づけを行う(S13)。
【0146】そして、色づけを全色終了したかを判定し(S14)、終了していなかった場合にS11に戻り次の色づけを行う。ここで、レジストは、色づけを行う塗料をはじく材質を用いることで、レジストを剥離しない部分のみ色づけすることができる。また、レジストはかなり薄いものであり、剥離しない部分についてはそのまま残しておいて問題ない。すべての色づけが終了した場合に、全体を耐久性のある保護膜などで覆うことも好適である。また、この方法では、色の種類はなるべく少ない方がよい。そこで、人の顔であれば、目を黒で色づけし、唇を赤で色づけするなど、ある程度単純化することが好ましい。
【0147】また、前記の色づけ手法を用いる場合、対象物に色づけする際の色数に制限が発生する。従って、得られた画像データに含まれるもともとの色データに対し、色数の削減処理が必要になる。例えば、以下のステップを経ることで、公的な削減が可能となる。
【0148】1:得られた画像データに対し、領域分割を施す、2:同じ領域内の色の平均値を得る、3:各領域について、前記色の平均値と、予め指定された使用可能色すべてとを比較し、最も近い使用可能色を得る、4:この領域の色を全て3で求めた使用可能色に置き換える。
【0149】また、感光剤を利用して、色づけを行うことが好適である。これについて、図11に基づいて説明する。まず、実立体モデルに感光剤を塗布する(S21)。そして、色彩データに基づいてパタンを照射し、感光剤を感光する(S22)。
【0150】次に、感光剤について定着処理し、色を定着する(S23)。ここで、パタンの照射は、図12に示すように、光源からの光を投射パタンを介し感光剤を塗布した実立体モデル(立体物)に照射すればよい。この投射パタンは、例えば透過型の液晶パネルを利用することができる。
【0151】尚、CRTより直接パタンを実立体モデルに照射することもできる。この例では、実立体モデルは顔であり、正面からの一回の照射で感光を行う。特に、長焦点レンズを用い、立体物でも十分な焦点深度を確保することで、1つの投射パタンを利用して、顔の部分全体(半周部)の露光を行うことができる。
【0152】尚、奥行き方向を圧縮し実立体モデルをレリーフ状とした場合には、この感光の場合にも均一な感光を達成しやすい。また、感光剤としては、臭化銀、塩化銀、ヨウ化銀などのハロゲン化銀を用いることができる。これら感光剤は、実立体モデルの表面に塗布、乾燥させた後、露光する。
【0153】実立体モデルは立体物であり、表面の向きにより十分均一な感光ができない場合も多い。そこで、図13に示すように、複数の投射パタンを実立体モデルの表面の方向に対応して設け、複数の方向から感光剤を感光することも好適である。
【0154】この場合、複数の投射パタンからの光が重畳される部分について光量が多くなりすぎないように、マスキングを行うことが好適である。この場合、光源、投射パタンの位置を固定としておき、実立体モデルに応じて、マスキングを可変とすることが好適である。
【0155】更に、色づけを全体に行った後不要部分を剥離することも好適である。即ち、図14に示すように、実立体モデルに色づけする(S31)。次に不要部分をドリルなどで剥離する(S32)。このようにして、必要部分のみの色づけが行える。例えば、図15に示すように、人物の頭部について、口より上の部分を原材料自体の色を黒としておき、口より下の部分を赤にしておく。そして、全体に肌色の塗料を塗布する。そして、目、頭髪部分、口の部分の塗料を切削除去することで、黒の目及び頭髪部分、赤の唇が形成される。
【0156】また、図16に示すように、熱収縮性のフィルムにパタンをプリントし、これを実立体モデルに貼り付けることも好適である。この場合、プリントの際に、形状から収縮率を計算し、より収縮率の高いところほど色を薄くしてプリントしておく必要がある。これによって、収縮後の色を正常なものにできる。フィルムを伸ばすと色割れなどの問題が生じるが、収縮であれば、このような心配はなく、より濃い色づけが可能になる。
【0157】フィルムとしては、ポリ塩化ビニルや、フッ素樹脂形成のフィルムに対し、PVA(ポリビニルアルコール)などの水溶性ポリマーを薄くコーティングし、プリント性を出す(プリントする)ことが好適である。尚、フィルムの代わりに伸縮性のある布を用いてもよい。
【0158】更に、次のような色づけも可能である。
【0159】人物の顔の場合、特徴となるのは、目、口である。そこで、この目、口のみを色づけすることも好適である。この場合、その形状より配置位置の方が特徴を表す場合も多い。そこで、図17に示すように、2つの目用スタンプ、1つの口用スタンプを設けておき、これを実立体モデルの表面に押しつけ色づけすることも好適である。この場合、目用スタンプは、顔の横方向に移動可能となっており、口用スタンプは、顔の上下方向に移動可能になっており、スタンプの位置が調節可能になっている。スタンプをスポンジ状の材質等変形可能な物質で形成すれば、表面が平坦でなくても、容易に色づけができる。また、スポンジ状の材質は着色剤を含ませることが容易である。
【0160】更に、目、口などについて、複数種類の形を用意し、最も似ているものを選択し、色づけすることも好適である。また、各色の筆をデータに基づいて駆動して色づけすることも可能である。
【0161】図18に示すように、インクジェットのノズルを3軸(実立体モデルの回転、ノズルのy,z方向の移動)で駆動することも好適である。これによって、所定の場所に所定の色づけをすることができる。また、図19に示すように、インクジェットのノズルを成形ドリルを有する切削ヘッドと併設することもできる。これによって成形と色づけがほぼ同時にでき制御機構が1つでよいという効果が得られる。尚、一旦成形を行った後、色づけをする場合でも、同一のデータに基づいて同一の動きをすればよいため、効果的な色づけを行うことができる。
【0162】ワイヤドットと、インクリボンを利用するインパクトドット方式により実立体モデルに色づけすることもできる。
【0163】更に、このような色づけの際に、接触ピンセンサで、実立体モデルの表面位置を検出し、これに基づいて色づけすることも好適である。これにより成形の精度が不十分でも正確な色づけが行える。
【0164】更に、色づけ処理したフィルムで転写することもできる。
【0165】また、得られた三次元形状データを複数の紙を積層接着することで立体成形することも好適である。この場合、まず、対象形状を、積層接着する各々の紙に対応する互いに平行な複数の面で分割する。例えば、このような面は、三次元形状データに割り当てられたY軸(縦軸)に直交する面とすれば良い。
【0166】そして、各面と対象形状との交線上の色彩を、それぞれの紙に印刷した後、これらの紙の交線を切断し、これらを重ね合わせて行く。このようにして、色の付いた実立体モデルの成形が可能になる。
【0167】当然、光造形機を成形部として利用することも可能である。この場合も、前記の紙による成形と同様、対象形状を複数の層で一旦表現する。そして、層単位で成形していく。その際、一つの層が成形された時点で、各々の層面に対し、色づけすることにより、色のついた実立体モデルの成形が可能になる。この色づけは既に述べたようなインクジェットプリンタや、感光剤を用いた方法など種々の手法が利用できる。
【0168】尚、高速に光造形を行うために、予めテンプレートを持っておき、これに対して肉付けを行う形での成形を行うことは好適である。この場合、テンプレートは複数準備しておく。そして、テンプレートすべてが、入力された三次元形状データの内部となるようなテンプレートのうち、最大のものを一つ選定する。
【0169】そして、光造型機における光硬化樹脂の液に前記テンプレートを浸し、肉付けが必要となる個所にのみ光を照射する。レーザビームにより光照射を行うような光造型機の場合、硬化対象部分全域にレーザビームを照射するためのスキャン操作が必要であるが、テンプレートを用いることで、このスキャン領域が極めて少なくてすむため、最終的な成形時間も高速に行えることになる。「その他」三次元形状データが得られた段階で、三次元形状を色彩も含めて、ディスプレイに表示し、これから作成される実立体モデルを予め見せることも好適である。圧縮処理や、特徴の強調処理、色の限定などをした場合などは、なるべく最終的にできあがる実立体モデルに近いものを見せることが好適である。
【0170】更に、眼鏡、髪型等、実際の対象物とは異なる各種のオプション品を用意し、これらを装着可能とすることも好適である。
【0171】また、最終的な実立体モデルは、人物の場合において、頭部のみでもよいし、全体でもよい。例えば、全体の場合、顔が小さくなりすぎるため、2頭身などとすることが好適であり、このようなバリエーションをいくつか容易し、選択可能とすることも好適である。
【0172】対象物として犬などのペットを採用する場合、ペットを鎖などにつないでおく必要がある。そこで、撮影場所に鎖を設けておくことが好適である。この場合、鎖の色を背景色と同一にすることで、撮影画像データにおける対象物の抽出が容易になる。
【0173】以上の実立体モデルを極めて多く自動生成し、別途顧客に配送を行う際、それぞれの実立体モデルを識別し、配送先との対応関係を誤り無く行うために、それぞれの実立体モデルに識別番号を割り当てることが望ましい。
【0174】ここで、実立体モデルを成形、或いは色づけする際に、実立体モデルに対して、識別番号を記録することが好適である。すなわち、最初のデータ入力時に、それぞれの三次元形状データの識別番号を、ユーザによって或いは自動的に割り当てる。そして、得られた三次元形状データに対し、これらの識別番号に対応した立体文字のデータを、三次元形状データの表面(例えば底面)に割り当て、文字として認識できる窪みを生成する。このデータに基づいて成形処理を行えば、表面に識別番号が彫り込まれた実立体モデルが生成でき、あとで各実立体モデルの識別が容易となる。この他、色づけの際、別に識別番号をプリンタ等で実立体モデルの表面に印字しても良い。
【0175】更に、成形すべき実立体モデルに対し、記憶素子、表示素子、通信素子などの取り付けを行うための取り付け部分を考慮して成形処理を行うことは好適である。こうして成形された実立体モデルに小型フラッシュメモリなど記憶素子を取りつけたり、小型LCDパネルなどの表示素子を取りつけたり、更には小型発信機/受信機を取りつけることで、以下のことが可能になり、実立体モデルの楽しみ方を増大させることが可能になる。
1)音声メッセージを記録することで、実立体モデルから音声メッセージを発生させる。
2)実立体モデルの状態を表示素子に表示させることで、実立体モデルをあたかもゲームペットのごとく扱う。
3)実立体モデル相互、或いはゲーム機やパーソナルコンピュータなどと通信する。この他、入力された三次元形状データが顔のみならず人体の一部を含むデータ、或いは全身データの場合、実際の人体が関節部で可動であるように、生成される実立体モデルも関節部で可動になるよう成形することは好適である。
【0176】このために、まず、入力された三次元形状データを可動部を分割個所とし、複数の部分に分割する。これは、ユーザインターフェースにより、人手で分割しても良いし、予め人間の骨格テンプレートを持ち、これと入力された三次元形状データとのマッチングを行うことで分割個所を特定しても良い。更には、入力の際、複数のポーズで入力し、各々の部位の三次元的なマッチング処理を行い、関節部を自動抽出することで分割個所を特定しても良い。
【0177】以上のようにして分割された三次元形状データに対し、関節部に接合治具を埋め込むための三次元形状データ修正を行う。接合治具は予め関節毎に準備されており、その形状は既知であるため、この修正は自動化が可能である。
【0178】以上の修正処理の後、各部位の成形処理を行う。そして、成形された各部位には、別に準備された接合治具をはめこみ、各部位を接合することで、最終的な実立体モデルが生成される。
【0179】尚、この接合治具にはマイクロモーターなどの駆動機能が具備されていることが好適である。この場合、更に三次元形状データの動き入力部を備え、ここから対象物である人の動きの三次元情報を得ておき、この動きにしたがって、前記の駆動装置が制御され、各部位を動かすことができれば、より好適な実立体モデルが生成できる。このような実立体モデルにより、入力対象の人物特有の動作特徴に基づいたミニチュア実立体モデルが作成できることになり、例えば、葬式などにおいて故人の独特のしぐさが再現されるようなミニチュアモデルを展示することが可能になる。その他、有名人の動き付きマスコット人形も実現できる。
【0180】当然、実立体モデル成形を行わず、三次元情報に基づき、これらの動きを再現した映像、好ましくは立体映像を生成し、表示することも好適である。
【0181】本装置は、1つの装置として一体化して、ゲームセンタなどに設置することが好適である。これによって、ユーザが本装置に入り、写真を撮るのと同様にして画像データが得られる。そして、しばらく待つことにより、実立体モデルの人形が取り出し口に現れる。写真シール等と同様にして、ユーザの人形を作成することができる。また、作成までにある程度の時間が必要であり、カードを発行し、このカードにより人形と引き替えることも好適である。この場合、カードリーダによりそのユーザの人形を自動的に取り出し口に排出するとよい。
【0182】図20は、別の実施形態に係る立体モデル生成装置の構成を示す図である。
【0183】光照射部200は、例えば人物や、人物の顔である対象物に対し、パネル201上に割り当てられたランダムパタン、スリットパタン、或いはコード化パタンなどを照射する。照射されたパタン光は、反射部202において一旦反射したのち、対象物203に投射する。
【0184】そして、パタン光が照射された対象物の像をCCDカメラなどの画像入力部204で撮影し、モデリング部205では、得られた複数の画像から、すでに説明した方法によって、対象物の三次元形状データを生成する。
【0185】ここで、光照射部200の光源から対象物までの距離が近く、かつ、対象物に対して、直接パタンを照射する場合、対象物自身が陰になって、パタンが照射されない部位が存在する。即ち、光源から死角になる部分が存在する。図21(a)の場合、顎の陰になり、首の一部にはパタンが投射されない。
【0186】従って、この部分の形状計測は極めて困難或いは不正確なものになる。
【0187】このような死角の可能性をできるだけ防ぐには、図21(b)に示すように、光源と対象物の距離を十分に大きくなるように設定すれば良い。しかし、この場合、装置全体のサイズが極めて大きくなってしまう。
【0188】そこで、照射パタンを反射部202において一旦反射したのち、対象物に投射する。
【0189】このようにすることで、装置全体のサイズを小さく抑えつつ、光照射部200から対象物までの光路の距離を大きくとることが可能になる。
【0190】当然ながら、光照射部200からは前述のようにパタン光の他に、レーザ光を照射しても良い。レーザ光照射機器は、基本的に図22に示すような構造を持つ。
【0191】即ち、図22(a)では、ビーム状のレーザ光の進行方向をガルバノミラー或いはポリゴンミラーを用いて変化させることで、2次元的なスキャンを可能にしている。
【0192】また、図22(a)では、ビーム状のレーザ光を円筒レンズで一旦スリット光にした後、その進行方向をガルバノミラー或いはポリゴンミラーを用いて変化させることで、2次元的なスキャンを可能にしている。
【0193】しかし、この場合でも、対象物との距離が不十分だと、前述と同様の死角の問題は発生する。従って、反射部を用いて光路の距離を大きくとることは死角を減らす観点から有効な手法となる。
【0194】一方、死角の問題は、同様にパタンを照射された物体の入力時においても発生する。例えば、図23(a)に示すように、CCDカメラを用いてパタン照射された物体を撮像する場合、前述と全く同じ原理で、顎の陰になるような首の部分は入力できない。この場合も、図23(b)に示すように、焦点距離を長くしたレンズを用い、カメラと対象物の距離を十分に大きくなるように設定すれば良い。しかし、この場合も装置全体のサイズが極めて大きくなるという問題がある。
【0195】そこで、パタン照射された対象物が反射部に写った像をカメラで撮影することにする。これにより、装置全体のサイズを小さく抑えつつ、対象物からカメラまでの距離を大きくとることが可能になり、その結果死角を少なく抑えることが可能になる。
【0196】図24は、更に別の実施形態に関わる立体データ生成装置の構成を示す図である。
【0197】データ入力部240は、対象物を複数の方向から撮影し画像データを入力するものであり、複数存在する。データ入力部240は、更に画像入力部241を持つ。画像入力部241としては、アナログ或いはデジタルのカラーCCDカメラなどが用いられる。
【0198】また、データ入力部の一部には、データ入力の際のパラメータ、具体的にはホワイトバランスや露出などを適切に決定するデータ入力基準パラメータ決定部242を持つ。
【0199】一方、この他のデータ入力部は、データ入力基準パラメータ決定部で定められたパラメータを設定するパラメータ設定部243を持つ。これらのデータ入力部では、設定されたパラメータに基づいて画像入力を行う。
【0200】そして、モデリング部244では、前記データ入力部で得られた複数の画像に基づいて、対象物の三次元形状データを計算する。このモデリング処理は、例えば特開平10ー124704号公報に記載されている手法が用いられる。
【0201】続いて、データ入力の流れについて、図25に従って説明する。
【0202】まず、一つのデータ入力部において、ホワイトバランスや露出などのパラメータを自動決定する(S10)。これは、通常のカメラに備わっているオートホワイトバランスや自動露出などの機能を用いることで容易に決定できる。
【0203】続いて、決定されたパラメータを、他のデータ入力部に通知する(S11)。
【0204】そして、各データ入力部では、通知されたパラメータを、それぞれのデータ入力部の内部のパラメータ設定部に設定する(S12)。即ち、これらのデータ入力部では、それぞれが自動的にパラメータを決定するのではなく、外部から通知されたパラメータを設定することになる。
【0205】そして、設定されたパラメータに基づいて、全てのデータ入力部で画像を入力する(S13)。
【0206】このように、一つのデータ入力部で決定されたパラメータを共通のパラメータとして、これに基づいて、全てのデータ入力部で画像を入力することにより、品質の一定した画像入力が可能になる。
【0207】これに対し、たとえば、各データ入力部が個別に適切なパラメータを設定した場合、1:各入力部から見える対象物の部位が異なる、2:各入力部から見える背景部(対象物以外の部分)が異なる、という理由から、それぞれ異なったパラメータが適切なものとして設定されてしまう。
【0208】このため、本来、同じ部位の色彩は同じであるべきにもかかわらず、データ入力部毎に異なるという現象が発生する。これは、最終的に一つの物体の三次元形状データを生成する際に、大きな問題となる。しかしながら、前述のように、一つの基準となるパラメータを決定し、これを共通のものとすることで、同じ部位の色彩は同一という性質を満たした画像入力が可能となる。
【0209】尚、ここでは、基準となるパラメータを一つのデータ入力部で自動決定する場合を述べたが、これとは別に、オペレータが決定しても良い。オペレータは経験に基づいて、あるは特殊な効果を求めて、データ入力部で自動決定される値とは別のより適切なパラメータ値を設定したい場合がある。このような場合には手動設定の方が好適となる。
【0210】また、前記の例では、対象物の三次元形状データを作る場合について述べたが、この他に、対象物の疑似三次元データ即ちQuickTime VRなどのデータを作る場合にも、本手法は有効である。本手法を用いることによって、対象物を回転表示させた場合に、色合いが変化するという問題を回避できる。
【0211】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、対象物についての実立体モデルが自動的に作成される。特に、カメラを利用するため、安全に対象物の画像データを得ることができる。また、色づけすることで、より対象物の特徴をつかんだ実立体モデルを得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態の構成を示すブロック図である。
【図2】実施形態の構成を示す概念図である。
【図3】キャリブレーションを示す図である。
【図4】ランダムパタンの照射の構成を示す図である。
【図5】ランダムパタンの例を示す図である。
【図6】テンプレートの利用を示す図である。
【図7】成形型の構成を示す図である。
【図8】成形型の他の構成を示す図である。
【図9】成形型の更に他の構成を示す図である。
【図10】レジストを用いる色づけを示すフローチャートである。
【図11】感光剤を用いる色づけを示すフローチャートである。
【図12】パタン投射の構成を示す図である。
【図13】パタン投射の他の構成を示す図である。
【図14】不要部分剥離による色づけを示すフローチャートである。
【図15】不要部分剥離による色づけを示す図である。
【図16】熱収縮性フィルムを用いる色づけを示す図である。
【図17】スタンプを用いる色づけを示す図である。
【図18】インクジェットノズルを用いた3軸駆動による色づけを示す図である。
【図19】インクジェットノズルと切削ヘッドを併設した例を示す図である。
【図20】本発明の別の実施形態に係る立体モデル生成装置の構成を示す図である。
【図21】照明光源の位置を説明するための図である。
【図22】レーザ光照射機器を説明するための図である。
【図23】照明光源の位置を説明するための図である。
【図24】本発明の別の実施形態に関わる立体データ生成装置の構成を示す図である。
【図25】データ入力の流れを示す図である。
【図26】顔位置の推定方法を示す図である。
【図27】顎位置の推定方法を示す図である。
【図28】複数実立体モデルの同時成形方法を示す図である。
【図29】複数実立体モデルの同時成形が難しい場合の説明図である。
【図30】複数実立体モデルの同時成形が可能な場合の説明図である
【符号の説明】
10…データ入力部
12…モデリング部
14…成形部
16…色づけ部

【特許請求の範囲】
【請求項1】 対象物の三次元形状データを入力する入力部と、得られた三次元形状データから、実立体モデルを形成する成形部と、を有し、実立体モデルを作成することを特徴とする実立体モデル作成装置。
【請求項2】 対象物を複数の方向から撮影し画像データを入力するデータ入力部と、得られた複数の画像データに基づいて、三次元形状データを生成するモデリング部と、得られた三次元形状データに基づいて、実立体モデルを形成する成形部と、を有し、実立体モデルを作成することを特徴とする実立体モデル作成装置。
【請求項3】 対象物を撮影し、色データを含む画像データを入力するデータ入力部と、三次元形状データ及びこれに関連づけられた色データを生成するモデリング部と、得られた三次元形状データに基づいて、実立体モデルを形成する成形部と、得られた実立体モデルに前記色データに基づいて色づけを行う色づけ部と、を有し、色づけされた実立体モデルを作成することを特徴とする実立体モデル作成装置。
【請求項4】 対象物を撮影し、色データを含む画像データを複数入力するデータ入力部と、三次元形状データ及びこれに関連づけられた色データを生成するモデリング部と、得られた三次元形状データに基づいて、実立体モデルを形成する成形部と、得られた実立体モデルに前記色データに基づいて色づけを行う色づけ部と、を有し、色づけされた実立体モデルを作成することを特徴とする実立体モデル作成装置。
【請求項5】 請求項3又は4に記載の装置において、前記色づけ部は、画像データとして得られた色データの階調を所定の色数に減じる色数削減部を有することを特徴とする実立体モデル作成装置。
【請求項6】 請求項3〜5のいずれか1つに記載の装置において、前記色づけ部は、実立体モデルに感光剤を塗布する塗布手段と、感光剤に前記色データに基づく所定のパターンを照射し、露光する露光手段と、を有することを特徴とする実立体モデル作成装置。
【請求項7】 請求項1〜6のいずれか1つに記載の装置において、前記成形部は、対象物の三次元形状データを複数の層に分割し、各層ごとに成形することを特徴とする実立体モデル作成装置。
【請求項8】 請求項7記載の装置において、前記各層ごとの成形は、複数のシートを対象物の輪郭に基づいて加工することであることを特徴とする実立体モデル作成装置。
【請求項9】 請求項7又は8記載の装置は、前記成形された各層ごとに、色づけ部により色づけされることを特徴とする実立体モデル作成装置。
【請求項10】 請求項9記載の装置において、前記色づけ部はインクジェット方式を用いたプリンタであることを特徴とする実立体モデル作成装置。
【請求項11】 請求項9記載の装置において、前記色づけ部は、写真露光法を用いて色づけすることを特徴とする実立体モデル作成装置。
【請求項12】 請求項1又は2記載の装置において、前記成形部は、複数のシートを対象物の輪郭に基づいて加工するシート加工部と、加工されたシートを積層するシート積層部と、加工されるシートに対し、対象物の色彩に応じた色づけをする色づけ部と、を有することを特徴とする実立体モデル作成装置。
【請求項13】 請求項11記載の装置において、前記シート加工部は、得られた三次元形状データを複数の面に分割し、その面に対応して加工することを特徴とする実立体モデル作成装置。
【請求項14】 請求項13記載の装置において、前記色づけ部は、加工されるシートの加工面上に、前記分割面の輪郭に対応した色彩を付加することを特徴とする実立体モデル作成装置。
【請求項15】 請求項7〜11のいずれか1つに記載の装置は、形状テンプレートを保持する形状テンプレート保持部と、得られた三次元形状データに基づいて適切な形状テンプレートを選択する形状テンプレート選択部と、を有し、前記選択された形状テンプレートに対して成形材料を付加することで、実立体モデルを生成することを特徴とする実立体モデル作成装置。
【請求項16】 請求項2〜15のいずれか1つに記載の装置において、前記データ入力部は、位置が固定された複数のカメラを有することを特徴とする実立体モデル作成装置。
【請求項17】 請求項1〜16のいずれか1つに記載の装置において、前記データ入力部は、対象物に対し、予め定められたパターンを投影するプロジェクタを有することを特徴とする実立体モデル作成装置。
【請求項18】 請求項2〜17のいずれか1つに記載の装置において、前記モデリング部は、加工対象となるワークについて、予め定められた複数の形状のテンプレートを用意し、得られた三次元形状データに最も近いテンプレートを利用して、実立体モデルを形成することを特徴とする実立体モデル作成装置。
【請求項19】 請求項1〜17のいずれか1つに記載の装置において、前記データ入力部で撮影する対象物は人物であり、前記成形部は、頭髪部と顔部を分離して作成し、これらをあわせて実立体モデルを形成することを特徴とする実立体モデル作成装置。
【請求項20】 請求項19記載の装置において、前記頭髪部及び顔部は、それぞれ予め着色されていることを特徴とする実立体モデル作成装置。
【請求項21】 請求項2〜18のいずれか1つに記載の装置において、前記モデリング部は、特徴部分を抽出して、特徴部分を強調した三次元形状データを得、前記成形部は、得られた特徴部分が強調された三次元形状データに基づいて、実立体モデルを形成することを特徴とする実立体モデル作成装置。
【請求項22】 請求項1〜5、14〜19のいずれか1つに記載の装置において、前記成形部は、深さ方向を圧縮し、厚さの薄い実立体モデルを作成することを特徴とする実立体モデル作成装置。
【請求項23】 請求項1〜5、14〜19のいずれか1つに記載の装置において、前記成形部は、切削により実立体モデルを形成することを特徴とする実立体モデル作成装置。
【請求項24】 請求項1〜5、14〜19のいずれか1つに記載の装置において、前記成形部は、成形型を作成し、この成形型を利用して実立体モデルを形成することを特徴とする実立体モデル作成装置。
【請求項25】 請求項1〜5、14〜19のいずれか1つに記載の装置において、前記成形部は、光造形機であることを特徴とする実立体モデル作成装置。
【請求項26】 請求項1〜25のいずれか1つに記載の装置は、更に、印字文字列を入力する印字文字列入力部と、前記印字文字列に対応した立体文字情報を読み出す立体文字情報読出部と、を有し、前記成形部は、前記立体文字情報に応じて、前記実立体モデル上に前記立体文字を生成することを特徴とする実立体モデル作成装置。
【請求項27】 請求項1〜26のいずれか1つに記載の装置は、更に、印字文字列を入力する印字文字列入力部と、前記色づけ部は、前記文字列に応じて、前記実立体モデル上に前記文字列を印字することを特徴とする実立体モデル作成装置。
【請求項28】 請求項1〜27のいずれか1つに記載の装置において、生成される実立体モデルは、記憶素子が取りつけられていることを特徴とする実立体モデル作成装置。
【請求項29】 請求項1〜28のいずれか1つに記載の装置において、前記記憶素子は、別の装置からデータを入出力する入出力部を有することを特徴とする実立体モデル作成装置。
【請求項30】 請求項1〜29のいずれか1つに記載の装置において、生成される実立体モデルは、表示素子が取りつけられていることを特徴とする実立体モデル作成装置。
【請求項31】 請求項1〜30のいずれか1つに記載の装置において、生成される実立体モデルは、通信素子が取りつけられていることを特徴とする実立体モデル作成装置。
【請求項32】 対象物の三次元形状データを入力するデータ入力ステップと、得られた三次元形状データから、実立体モデルを形成する成形ステップと、を有し、実立体モデルを作成することを特徴とする実立体モデル作成方法。
【請求項33】 対象物を複数の方向から撮影し画像データを入力するデータ入力ステップと、得られた複数の画像データに基づいて、三次元形状データを生成するモデリングステップと、得られた三次元形状データに基づいて、実立体モデルを形成する成形ステップと、を有し、実立体モデルを作成することを特徴とする実立体モデル作成方法。
【請求項34】 対象物を撮影し、色データを含む画像データを入力するデータ入力ステップと、三次元形状データ及びこれに関連づけられた色データを生成するモデリングステップと、得られた三次元形状データに基づいて、実立体モデルを形成する成形ステップと、得られた実立体モデルに前記色データに基づいて色づけを行う色づけステップと、を有し、色づけされた実立体モデルを作成することを特徴とする実立体モデル作成方法。
【請求項35】 対象物を撮影し、色データを含む画像データを複数入力するデータ入力ステップと、三次元形状データ及びこれに関連づけられた色データを生成するモデリングステップと、得られた三次元形状データに基づいて、実立体モデルを形成する成形ステップと、得られた実立体モデルに前記色データに基づいて色づけを行う色づけステップと、を有し、色づけされた実立体モデルを作成することを特徴とする実立体モデル作成方法。
【請求項36】 請求項34又は35に記載の方法において、前記色づけステップは、画像データとして得られた色データの階調を所定の色数に減じる色数削減ステップを有することを特徴とする実立体モデル作成方法。
【請求項37】 請求項34〜36のいずれか1つに記載の方法において、前記色づけステップは、実立体モデルに感光剤を塗布する塗布ステップと、感光剤に前記色データに基づく所定のパターンを照射し、露光する露光ステップと、を有することを特徴とする実立体モデル作成方法。
【請求項38】 請求項32〜37のいずれか1つに記載の方法において、前記成形ステップは、対象物の三次元形状データを複数の層に分割し、各層ごとに成形することを特徴とする実立体モデル作成方法。
【請求項39】 請求項38記載の方法において、前記各層ごとの成形は、複数のシートを対象物の輪郭に基づいて加工することを特徴とする実立体モデル作成方法。
【請求項40】 請求項38又は39記載の方法は、前記成形された各層ごとに、色づけステップにより色づけされることを特徴とする実立体モデル作成方法。
【請求項41】 請求項40記載の方法において、前記色づけステップは、写真露光法を用いて色づけすることを特徴とする実立体モデル作成方法。
【請求項42】 請求項32又は33記載の方法において、前記成形ステップは、複数のシートを対象物の輪郭に基づいて加工するシート加工ステップと、加工されたシートを積層するシート積層ステップと、加工されるシートに対し、対象物の色彩に応じた色づけをする色づけステップと、を有することを特徴とする実立体モデル作成方法。
【請求項43】 請求項42記載の方法において、前記シート加工ステップは、得られた三次元形状データを複数の面に分割し、その面に対応して加工することを特徴とする実立体モデル作成方法。
【請求項44】 請求項43記載の方法において、前記色づけステップは、加工されるシートの加工面上に、前記分割面の輪郭に対応した色彩を付加することを特徴とする実立体モデル作成方法。
【請求項45】 請求項38〜41のいずれか1つに記載の方法は、得られた三次元形状データに基づいて適切な形状テンプレートを選択する形状テンプレート選択ステップを有し、前記選択された形状テンプレートに対して成形材料を付加することで、実立体モデルを生成することを特徴とする実立体モデル作成方法。
【請求項46】 請求項33〜45のいずれか1つに記載の方法において、前記モデリングステップは、加工対象となるワークについて、予め定められた複数の形状のテンプレートを用意し、得られた三次元形状データに最も近いテンプレートを利用して、実立体モデルを形成することを特徴とする実立体モデル作成方法。
【請求項47】 請求項32〜45のいずれか1つに記載の方法において、前記データ入力ステップで撮影する対象物は人物であり、前記成形ステップは、頭髪ステップと顔ステップを分離して作成し、これをあわせて実立体モデルを形成することを特徴とする実立体モデル作成方法。
【請求項48】 請求項33〜46のいずれか1つに記載の方法において、前記モデリングステップは、特徴部分を抽出して、特徴部分を強調した三次元形状データを得、前記成形ステップは、得られた特徴部分が強調された三次元形状データに基づいて、実立体モデルを形成することを特徴とする実立体モデル作成方法。
【請求項49】 請求項32〜36、44〜47のいずれか1つに記載の方法において、前記成形ステップは、深さ方向を圧縮し、厚さの薄い実立体モデルを作成することを特徴とする実立体モデル作成方法。
【請求項50】 請求項32〜36、44〜47のいずれか1つに記載の方法において、前記成形ステップは、切削により実立体モデルを形成することを特徴とする実立体モデル作成方法。
【請求項51】 請求項32〜36、44〜47のいずれか1つに記載の方法において、前記成形ステップは、成形型を作成し、この成形型を利用して実立体モデルを形成することを特徴とする実立体モデル作成方法。
【請求項52】 請求項32〜51のいずれか1つに記載の方法は、更に、印字文字列を入力する印字文字列入力ステップと、前記印字文字列に対応した立体文字情報を読み出す立体文字情報読出ステップと、を有し、前記成形ステップは、前記立体文字情報に応じて、前記実立体モデル上に前記立体文字を生成することを特徴とする実立体モデル作成方法。
【請求項53】 請求項32〜52のいずれか1つに記載の方法は、更に、印字文字列を入力する印字文字列入力ステップと、前記色づけステップは、前記文字列に応じて、前記実立体モデル上に前記文字列を印字することを特徴とする実立体モデル作成方法。
【請求項54】 光を照射する光照射部と、該光照射部から発せられた光を反射し、対象物に照射する光反射部と、前記対象物に照射され、該対象物から反射する光を受光する受光部と、受光データに基づいて、対象物の三次元形状データを生成するモデリング部と、を有することを特徴とする立体モデル生成装置。
【請求項55】 対象物を複数の方向から撮影し、画像データを入力するデータ入力部と、得られた複数の画像データに基づいて、三次元形状データを生成するモデリング部と、を有する立体モデル生成装置において、前記対象物に対して、光を照射する光照射部と、該光照射部から発せられた光を反射し、前記対象物に照射する光反射部と、を有することを特徴とする立体モデル生成装置。
【請求項56】 請求項54、55のうちいずれかに記載の装置において、前記光照射部はパタン光を照射する面光源であることを特徴とする立体モデル生成装置。
【請求項57】 請求項54、55のうちいずれかに記載の装置において、前記光照射部はビーム光を照射する点光源であり、該点光源の方向を変化させるための光偏向部とは別に、前記光照射部から発せられた光を反射し対象物に照射する光反射部を有することを特徴とする立体モデル生成装置。
【請求項58】 請求項54、55のうちいずれかに記載の装置において、前記光照射部はライン光を照射する線光源であり、該線光源の方向を変化させるための光偏向部とは別に、前記光照射部から発せられた光を反射し対象物に照射する光反射部を有することを特徴とする立体モデル生成装置。
【請求項59】 対象物に対し光を照射する光照射部と、前記対象物に照射され、該対象物から反射する光を、更に反射させる対象物像反射部と、該対象物像反射部で反射された対象物像を受光する受光部と、受光データに基づいて、前記対象物の三次元形状データを生成するモデリング部と、を有することを特徴とする立体モデル生成装置。
【請求項60】 対象物を複数の方向から撮影し、画像データを入力するデータ入力部と、得られた複数の画像データに基づいて、三次元形状データを生成するモデリング部と、を有する立体モデル生成装置において、前記対象物の像を反射する反射部を持ち、前記データ入力部では、この反射部から反射される像の画像データを入力することを特徴とする立体モデル生成装置。
【請求項61】 対象物を複数の方向から撮影し、画像データを入力するデータ入力部を有する立体データ生成装置において、前記データ入力部は、外部からデータ入力パラメータを設定できるパラメータ設定部を有することを特徴とする立体データ生成装置。
【請求項62】 対象物体を複数の方向から撮影し、画像データを入力するデータ入力部を有する疑似立体データ生成装置において、前記データ入力部は、外部からデータ入力パラメータを設定できるパラメータ設定部を有することを特徴とする疑似立体データ生成装置。
【請求項63】 対象物を複数の方向から撮影し、画像データを入力するデータ入力部と、得られた複数の画像データに基づいて、三次元形状データを生成するモデリング部と、を有する立体データ生成装置において、前記データ入力部は、外部からデータ入力パラメータを設定できるパラメータ設定部を有することを特徴とする立体データ生成装置。
【請求項64】 対象物を複数の方向から撮影し、画像データを入力するデータ入力部を有する立体データ生成装置において、更に、一部のデータ入力部は、データ入力パラメータの基準を決定するデータ入力基準パラメータ決定部をもち、他のデータ入力部は、データ入力基準パラメータ決定部にて定められたデータ入力パラメータを設定できるパラメータ設定部を有することを特徴とする立体データ生成装置。
【請求項65】 対象物を複数の方向から撮影し、画像データを入力するデータ入力部を有する疑似立体データ生成装置において、更に、一部のデータ入力部は、データ入力パラメータの基準を決定するデータ入力基準パラメータ決定部をもち、他のデータ入力部は、データ入力基準パラメータ決定部にて定められたデータ入力パラメータを設定できるパラメータ設定部を有することを特徴とする疑似立体データ生成装置。
【請求項66】 対象物を複数の方向から撮影し、画像データを入力するデータ入力部と、得られた複数の画像データに基づいて、三次元形状データを生成するモデリング部と、を有する立体データ生成装置において、更に、一部のデータ入力部は、データ入力パラメータの基準を決定するデータ入力基準パラメータ決定部をもち、他のデータ入力部は、データ入力基準パラメータ決定部にて定められたデータ入力パラメータを設定できるパラメータ設定部を有することを特徴とする立体データ生成装置。
【請求項67】 請求項61、63、64、66のいずれか1つに記載の立体データ生成装置において、前記データ入力部はカメラであり、データ入力パラメータはホワイトバランスパラメータ、露出パラメータのうちいずれかであることを特徴とする立体データ生成装置。
【請求項68】 請求項62、65のうちいずれかに記載の疑似立体データ生成装置において、前記データ入力部はカメラであり、データ入力パラメータはホワイトバランスパラメータ、露出パラメータのうちいずれかであることを特徴とする疑似立体データ生成装置。
【請求項69】 対象物を複数の方向から撮影し、画像データを入力するデータ入力ステップを有する立体データ生成方法において、データ入力ステップは、外部からデータ入力パラメータを設定するパラメータ設定ステップを有することを特徴とする立体データ生成方法。
【請求項70】 対象物を複数の方向から撮影し、画像データを入力するデータ入力ステップを有する疑似立体データ生成方法において、データ入力ステップは、外部からデータ入力パラメータを設定するパラメータ設定ステップを有することを特徴とする疑似立体データ生成方法。
【請求項71】 対象物を複数の方向から撮影した画像データを入力するデータ入力ステップを有する立体データ生成方法において、データ入力ステップは、データ入力時の基準パラメータを決定するデータ入力基準パラメータ決定ステップと、前記基準パラメータに基づいて画像入力を行う画像入力ステップと、を有することを特徴とする立体データ生成方法。
【請求項72】 対象物を複数の方向から撮影し、画像データを入力するデータ入力ステップを有する疑似立体データ生成方法において、データ入力ステップは、データ入力時の基準パラメータを決定するデータ入力基準パラメータ決定ステップと、前記基準パラメータに基づいて画像入力を行う画像入力ステップと、を有することを特徴とする疑似立体データ生成方法。
【請求項73】 対象物を複数の方向から撮影した画像データを入力するデータ入力ステップと、得られた複数の画像データに基づいて、三次元形状データを生成するモデリングステップと、を有する立体データ生成方法において、データ入力ステップは、データ入力時の基準パラメータを決定する基準パラメータ決定ステップと、前記基準パラメータに基づいて画像入力を行う画像入力ステップと、を有することを特徴とする立体データ生成方法。
【請求項74】 請求項69、71、73のいずれか1つに記載の立体データ生成方法において、前記データ入力パラメータはホワイトバランスパラメータ、露出パラメータであることを特徴とする立体データ生成方法。
【請求項75】 請求項70、72のいずれか1つに記載の疑似立体データ生成方法において、前記データ入力パラメータはホワイトバランスパラメータ、露出パラメータであることを特徴とする疑似立体データ生成方法。
【請求項76】 請求項1〜31のいずれか1つに記載の装置は、利用者に、付属物を選択させるための付属物表示部を有することを特徴とする実立体モデル作成装置。
【請求項77】 請求項76に記載の装置は、前記選択された付属物に基づいて、入力された三次元形状データを修正する三次元形状データ修正部を持つことを特徴とする実立体モデル作成装置。
【請求項78】 請求項77記載の装置において、前記付属物は、眼鏡であることを特徴とする実立体モデル作成装置。
【請求項79】 請求項77に記載の装置において、前記付属物は、髪型変更機能であることを特徴とする実立体モデル作成装置。
【請求項80】 請求項77記載の装置において、前記付属物は、各部位の色割り当て変更機能であることを特徴とする実立体モデル作成装置。
【請求項81】 請求項77記載の装置において、前記付属物は、装身具であることを特徴とする実立体モデル作成装置。
【請求項82】 請求項77記載の装置において、前記付属物は、実立体モデルの形状プロポーション変更機能であることを特徴とする実立体モデル作成装置。

【図1】
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【図2】
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【図12】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図18】
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【図17】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図26】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【公開番号】特開2001−166809(P2001−166809A)
【公開日】平成13年6月22日(2001.6.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2000−21003(P2000−21003)
【出願日】平成12年1月31日(2000.1.31)
【出願人】(000001889)三洋電機株式会社 (18,308)
【Fターム(参考)】