説明

微細パターンの形成方法及びこれを用いた半導体発光素子の製造方法

【課題】本発明は、微細パターンの形成工程に関する。
【解決手段】微細パターンの形成方法は、c面六方晶系半導体結晶を設ける段階から始まる。上記半導体結晶上に所定のパターンを有するマスクを形成する。次いで、上記マスクを用いて上記半導体結晶をドライエッチングすることで上記半導体結晶上に1次微細パターンを形成し、上記1次微細パターンが形成された半導体結晶をウェットエッチングすることで上記1次微細パターンが水平方向に延びた2次微細パターンを形成する。ここで、上記ウェットエッチング工程から得られた2次微細パターンの底面と側壁は夫々固有の結晶面を有することができる。本微細パターンの形成工程は、半導体発光素子に非常に有益に採用されることができる。特に微細パターンが求められるフォトニック結晶構造または表面プラズモン共鳴原理を用いた構造に有益に採用されることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、微細パターンの形成工程に関するもので、特に光効率を改善するための微細パターンを有する半導体発光素子製造工程に関するものである。
【背景技術】
【0002】
一般的に、半導体に基づき発光ダイオード(light emitting diode)、レーザーダイオード(laser diode)、フォトダイオード(photo diode)、トランジスタ(transistor)のような多様な半導体素子が製造されている。
【0003】
このような半導体素子は、特定機能のために所定の領域に周期/非周期的パターンのような微細パターンが求められる場合がある。このような微細パターンは半導体表面を公知のエッチング工程を用いることで形成することができる。
【0004】
代表的に、窒化物半導体発光素子の場合、外部と窒化物半導体の屈折率の差により光抽出効率が制限されるため、これを解消するために窒化物半導体発光素子の表面に微細パターン構造を形成することができる。
【0005】
最近では、半導体発光素子の出力を向上させるために、周期的な微細格子パターンであるフォトニック結晶(photonic crystal)構造が活発に研究されており、また、表面プラズモン共鳴(surface plasmon resonance)原理を用いて輝度を向上させる方案も類似な微細格子パターンを用いている。
【0006】
しかし、このようなパターニング工程に用いられるエッチング工程は、エッチング方式により半導体表面上に微細パターンを形成することにおいて、夫々異なる問題点を有している。
【0007】
例えば、RIE(Reactive Ion Etching)、ICP−RIE(Inductively Coup発光素子 Plasma Reactive Ion Etching)のようなドライエッチング(dry etching)の場合には、パワー調節が可能で、異方性を有するため、得られたパターンが精密で再現性のあるパターンを保障することができるが、イオンまたは中性原子による物理的衝突で半導体表面の特性が簡単に劣化するという問題がある。たとえp型GaN層上に他の物質で薄膜を蒸着してからドライエッチングにより薄膜をパターニングしても、上記薄膜が除去される部分に位置したp型GaN層に対する損傷は避けがたい。
【0008】
図1の実線は、p型GaN表面に電極を形成する前に、わざとハロゲンガスを用いたICP−RIEで損傷を与えた窒化物発光素子のI−V特性を示し、損傷されない窒化物発光素子(◆)と異なり、点線Xは、損傷前の窒化物発光素子のI−V特性を示す。ドライエッチングにより損傷し窒化物発光素子は、低い電圧から電流が流れ始めるが、これは正常のキャリア再結合による電流ではなく、漏洩電流で、実際には殆ど光を発生させないという問題がある。
【0009】
従って、ドライエッチングにより損傷した結晶を元の状態に取り戻す方法が研究されているが、p型GaN層の表面はエッチング工程時に窒素空孔(nitrogen vacancy)が発生し、n型半導体化する現象が発生するため、一般的な後処理工程を通じては、元通りに取り戻されないという限界ある。このような形態の導電型変換(type conversion)現象は、pn接合ダイオードでは致命的な欠陥となる。
【0010】
これと異なり、ウェットエッチング工程の場合には、ドライエッチングとは異なりp型GaNのような半導体表面に損傷を発生させないが、窒化物単結晶の特定面(例えば、c面)において、エッチングが殆ど行われず、精密なパターニング工程が困難であるという短所がある。また、エッチングの深さが深い場合には、薄膜の上端が完全に除去されマスクのフォトレジスト層が剥離されるという問題がある。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
本発明は、上記の従来技術の問題を解決するためのもので、その目的はドライエッチング後に{0001}c面六方晶系半導体結晶の水平方向のエッチング特性を用いてドライエッチングによる損傷領域を最小化する微細パターンの形成方法を提供することにある。
【0012】
本発明の他の目的は、上記微細パターンの形成方法を用いて光出力が向上した微細パターンを有する半導体発光素子の製造方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0013】
上記の技術的な課題を実現するために、本発明の一側面は、c面六方晶系半導体結晶を設ける段階と、上記半導体結晶上に所定のパターンを有するマスクを形成する段階と、上記マスクを用いて上記半導体結晶をドライエッチングすることで上記半導体結晶上に1次微細パターンを形成する段階と、上記1次微細パターンが形成された半導体結晶をウェットエッチングすることで上記1次微細パターンが水平方向に延びた2次微細パターンを形成する段階を含む微細パターンの形成方法を提供する。ここで、上記ウェットエッチング工程から得られた2次微細パターンの底面と側壁は夫々固有の結晶面を有することができる。
【0014】
好ましく、上記半導体結晶はドライエッチングにより深刻に問題になるp型窒化物半導体であることができる。
【0015】
ウェットエッチング段階において、c面である底面は、殆どエッチングされないことがあるため、上記2次微細パターンの形成工程から得られた底面は上記1次微細パターン形成工程から得られた底面と同じc面であることができる。
【0016】
本発明の一実施例において、上記マスクのパターンは、夫々上記半導体結晶の<11−20>方向に形成され<1−100>方向に従って配列された複数のラインパターンで、上記2次微細パターンの側壁はm面であることができる。
【0017】
本発明の他の実施例において、上記マスクのパターンは、夫々上記半導体結晶の<1−100>方向に形成され<11−20>方向に従って配列された複数のラインパターンであることができる。本実施例において、上記ラインパターンはウェットエッチングのさらなる進行時間により、そのラインパターンの表面が不規則になって部分的に薄くなってドットパターンで提供されることができる。さらに、必要な場合に更なるエッチング進行でそのドットパターンさえも完全にエッチングされ無くなるようにすることができる。結果的に、このようなエッチング方法により該当半導体層の厚さが薄くなる半導体層の厚さの調節方法として活用されることもできる。
【0018】
本発明の好ましい実施例において、上記マスクのパターンは複数の微細ホール構造で、上記2次微細パターンは六角形の解放口を有する複数の微細ホール構造であることができる。2次エッチング工程のウェットエッチング時間に従ってホールの内側壁は他の結晶面を有することができる。
【0019】
即ち、上記2次微細パターンであるホールの内側壁は、m面成分及びs面成分の結合からなることができる。また、ウェットエッチング時間をより持続させることで、上記ホールの内側壁がより安定された面でありながら、より低いカバレッジを提供することができるr面成分を含むことができる。
【0020】
特定例において、上記2次微細パターンは複数のピラー(pillar)構造であることができる。
【0021】
必要になって、上記2次微細パターンを形成する段階は、上記マスクを除去してから、または上記マスクを除去する前に行うことができる。
【0022】
本発明の他の側面は、半導体発光素子の製造方法を提供する。特に微細パターンが求められるフォトニック結晶構造または表面プラズモン共鳴原理を用いた構造に有益に採用されることができる。
【0023】
上記半導体発光素子の製造方法は、第1導電型及び第2導電型半導体層とその間に活性層を有する半導体積層体を提供する段階と、上記半導体結晶上に所定のパターンを有するマスクを形成する段階と、上記マスクを用いて上記第2導電型半導体層をドライエッチングすることで上記第2導電型半導体層上に1次微細パターンを形成する段階と、上記1次微細パターンが形成された第2導電型半導体層をウェットエッチングすることで上記1次微細パターンが水平方向に延びた2次微細パターンを形成する段階と、上記マスクが除去された状態で上記第1及び第2導電型半導体層に接続されるように第1及び第2電極を形成する段階を含む。ここで、上記第2導電型半導体層はc面六方晶系半導体結晶で、上記ウェットエッチング工程から得られた2次微細パターンの底面と側壁は夫々固有の結晶面を有することができる。
【0024】
上記第2導電型半導体層に形成された上記2次微細パターンは、上記活性層において発生した光は上記第2導電型半導体層の表面を通じて外部に抽出されるとき、周辺の空気または封止材の低い屈折率による全反射効果を減殺され光抽出効率を改善するフォトニック結晶構造として作用することができる。
【0025】
好ましいフォトニック結晶構造として活用するためには、上記2次微細パターンが形成された第2導電型半導体層上に光透過性伝導層を形成することができる。例えば 光透過性を有する金属層またはITOのような光透過性伝導性酸化物層を形成することができる。
【0026】
好ましく、表面プラズモン共鳴原理を用いた構造を形成するために、上記第2電極を形成する段階は、上記2次微細パターンが形成された第2導電型半導体層上にAgのような高反射性金属を含む高反射性金属層を形成する段階を含むことができる。上記高反射性金属層は多層構造であることができる。
【0027】
上記第2導電型半導体層は上記活性層に注入された電子−正孔対の再結合により発生するエネルギーから上記第2導電型半導体層と上記高反射性金属層の界面において表面のプラズモンが励起されることができる厚さを有することができる。
【0028】
好ましく、上記2次微細パターンから上記活性層の間の第2導電型半導体層の厚さは50nm以下であることができる。
【0029】
本発明による製造方法は、上記半導体積層体が窒化物半導体の発光素子に有益に採用されることができる。この場合、上記第2導電型半導体層はp型窒化物半導体層であることができる。
【発明の効果】
【0030】
本発明によると、所望のパターン面積のうち、最小限の領域のみをドライエッチングしてから、水平方向のウェットエッチングを通じて構造物を形成することでドライエッチングによる損傷領域を最小化することができ、結晶方向(パターン形成方向)及びウェットエッチングの条件(時間等の条件)を適切に調節することで、微細パターンの高さと大きさを自由に決めながらも高い再現性を有する微細パターンを確保することができる。このような微細パターンをフォトニック結晶構造または表面プラズモンによる構造に適用することで、光効率に優れた半導体発光素子を提供することができる。
【0031】
また、本発明による微細パターンは、六方晶系結晶性により後続のウェットエッチング過程において自然に特定の幾何学的な模様が形成されるため、殆ど損傷のないc面、m面、s面及び/またはr面等の固有の結晶面を有する。このような結晶面は半導体発光素子において金属または伝導性酸化物の電極層と直接接することができるため、p型オーミックコンタクトを形成することに、より有利である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0032】
以下、添付の図面を参照して本発明の実施形態をより詳細に説明する。
【0033】
図2a乃至図2dは、本発明による水平ウェットエッチングを用いた微細パターンの形成工程を説明するための各工程毎の断面図である。
【0034】
図2aに図示されたように、本微細パターンの形成工程は、c面六方晶系半導体結晶11を設ける段階から始まる。
【0035】
上記半導体結晶11は、GaNのような窒化物半導体のみではなく、他の公知の六方晶系半導体であることができる。特に、上記半導体結晶11はドライエッチングによる損傷に脆弱なp型窒化物層であることができる。本発明においては、上面がc面{0001}で提供される六方晶系半導体結晶を用いる。
【0036】
次いで、図2bのように、上記半導体結晶11上に所定のパターンを有するマスク18を形成する。
【0037】
上記マスク18は、フォトレジストパターンであることができる。本工程においては、半導体結晶11の上面にフォトレジストを塗布してから通常のリソグラフィ工程やホログラフィックリソグラフィまたはナノインプリント等の工程を適用して所望のパターンを有するマスク18を形成することができる。
【0038】
このようなパターンは、必要によって周期的なパターンであることができるが、本発明に採用されることができるマスク18のパターンは多様である。例えば、上記パターンは1次元ラインパターン、2次元三角格子または四角格子のパターンのような周期的なパターンであることができ、短い範囲における周期性(short range periodicity)が低く、長い範囲における周期性(long range periodicity)を有する反周期性パターン(quasi−periodic pattern)であることができ、不規則な非周期性パターン(non−periodic pattern)であることができる。
【0039】
本発明において、このような周期性または反周期性は維持されても、パターンの大きさ及び形状は変更されることができる。これはマスクを用いたドライエッチング後に等方性(本発明では水平方向)のウェットエッチング工程が進行されるためである。これに対しては図2c及び図2dを参照して詳細に説明する。
【0040】
次いで、本微細パターンの形成工程は、1次ドライエッチングと2次ウェットエッチングを結合したハイブリッドエッチング工程が適用される。
【0041】
即ち、図2cのように、上記マスク18を用いて半導体結晶11をドライエッチングして1次微細パターンP1を形成する。本工程で得られる1次微細パターンP1は、上記マスク18の開放された幅W1に該当する幅と上記半導体結晶11の所定の深さd1を有するようにドライエッチングする。本ドライエッチングで得られた1次微細パターンP1の深さ(または、パターン構造の高さ)は、最終微細パターン(図2dのP2)の深さとほぼ同じであるが、その幅W1(または、パターンの大きさ)は、最終微細パターンの幅より小さくなる。これに対しては図2dにおいて詳細に説明する。
【0042】
また、上述のように、本工程では、ドライエッチングで使用されるイオンと中性原子による半導体結晶11の微細パターンP1の全体面にわたって損傷領域Dが発生する。即ち、1次微細パターンP1の底面のみではなく、その側壁までドライエッチングに直接露出され結晶が損傷する領域Dが存在するが、図2dのウェットエッチング工程により最小化されることができる。
【0043】
図2dの工程では、上記1次微細パターンP1が形成された半導体結晶にウェットエッチングを行う。ここでは、マスク18を除去した後に行ったが、これに限定されず、本ウェットエッチング工程後にマスクを除去することもできる。
【0044】
このようなウェットエッチング工程は、安定されたc面に対しては殆どエッチングが進行しないため、1次微細パターンP1の水平方向に進行する。このような水平方向に進行するウェットエッチングは側壁が特定の結晶面になるまで進行する。これは特定結晶面にエッチング率が著しく低下するため、高い再現性を有するように実施されることができる。
【0045】
このように、上記1次微細パターンP1は、その水平方向に拡張され、その側壁が固有の結晶面を有する2次微細パターンP1で提供されることができ、結果的に、上記2次微細パターンP2は1次微細パターンP1の深さd1と同じ深さd2とその幅W1より大きい幅W2を有することができるためである。
【0046】
本工程において、図2dに図示されたように、水平方向に拡張され得られた底面と新たに露出した側壁は損傷領域が発生しないか、除去されることができる。従って、1次微細パターンP1の底面に該当する領域に限ってのみ損傷領域D'が残留するようになる。
【0047】
従って、2次微細パターンP2は、全体露出面積において損傷領域D'の比率を最小化させることができる。このような原理を応用して損傷領域の比率をより低めるようにマスクパターン設計及びドライエッチング工程を調整することができる。
【0048】
より具体的に説明すると、マスク18の幅W1を減少させ1次微細パターンP1の深さをより増加させることで、1次微細パターンP1に該当する損傷された底面の面積を減少させながら2次微細パターンP2で得られた新たな面積を増加させることができる。
【0049】
結果的に、2次微細パターンP2の全体露出面積に対する損傷領域D'の比率をより大きく減少させることができ、これによりドライエッチングによって発生する損傷領域による電気的特性の低下のような影響を画期的に改善することができる。
【0050】
本発明において、ドライエッチングにより得られた1次微細パターンの底面が半導体結晶の上面と同一のc面であることができ、そのc面は非常に安定的な結晶面であるため、1次微細パターンの側壁にウェットエッチングが進行してもその底面で殆どエッチングが起こらない。従って、2次微細パターンの深さは1次微細パターンの深さで決まり、ドライエッチングを通じ最終微細パターンの深さを正確に調節することができる。
【0051】
また、本発明による水平方向のウェットエッチングは、これにより表れる側壁が特定の結晶面になるとき、非常に低いエッチング率を有するようになる。例えば、窒化物単結晶の場合、s面{1−101}、m面{1−100}、r面{1−102}のような側壁を有することができる。
【0052】
従って、本ウェットエッチング工程は、自動的にエッチング進行が中断するセルフターミネイティング(self−terminating process)であるため、工程均一度(または、高い再現性)を確保するのに非常に有利である。
【0053】
このように、本発明において、最終パターンの形状と大きさを得るために、マスクのパターンだけではなく、ウェットエッチングされる結晶方向が重要な役割をする。このような結晶方向はエッチングされる半導体結晶上に形成されるマスクパターンにより選ばれることができる。
【0054】
即ち、結晶面によりウェットエッチングに対する影響が異なるため、マスクパターンにより露出する結晶パターンの側壁にいかなる結晶面が露出するように形成されるかによって多様なパターンを得ることができる(実施例1A、B参照)。
【0055】
特に、本発明者は、ドライエッチングによってほぼ円形のホール(circular hole)を形成するとき、これを水平方向のウェットエッチングすることで六角形のホール(hexagonal hole)の微細パターンに変化させることができるということを発見した。このような微細パターンはサブマイクロメートルの大きさを有し、六角形の各辺が互いに120°の角度をなし、非常に鋭く形成されることができる(実施例1C参照)。これは既存の如何なる半導体エッチング方法でも達成することができなかった本発明のみの特徴であると言える。
【0056】
さらに、上述のように、六角形で露出された各結晶面はウェットエッチングにより他の結晶面を有することができる。特に、ウェットエッチング条件により側壁の結晶面は傾いた面であることができるため、更なる電極物質の蒸着に有利なカバレッジを有する側壁を提供することもできる。
【0057】
以下、本発明の多様な実施例を通じ本発明の作用と効果に対してより詳細に説明する。
【0058】
(実施例1A)
本実施例では、c面GaN半導体結晶上に<11−20>方向に形成され<1−100>方向に配列されたラインパターンのマスクを形成した。その周期は約0.6μmに設定した。次いで、0.1μmの深さまでドライエッチングを行ってからマスクを除去した(図3a)。
【0059】
次いで、4M KOH水溶液で、約100℃で約10分間行い、走査型電子顕微鏡(そうさがたでんしけんびきょう、Scanning Electron Microscope,SEM)で観察してから、さらに20分間(総30分)行った。
【0060】
10分間ウェットエッチングを適用した結果、図3bのように、水平ウェットエッチングの前に多少傾いていた初期側壁が垂直な側壁を成したが、さらに進行してもGaNの比較的に安定的な結晶面の{1−100}面、即ち、m面になり、これ以上エッチングが進行しなかった。底面の安定的なc面に対してはほぼエッチングが進行しなった。
【0061】
本実施例を通じ、ドライエッチング後の損傷領域を側壁及び一部底面から除去すると共に、綺麗な結晶面を得ることができるということを確認することができる。このような結晶面は半導体素子において優れた電気的コンタクトを保障することができる。
【0062】
(実施例1B)
本実施例では、上述の実施例1Aと類似に、c面GaN半導体結晶上に複数のラインパターンのマスク(周期:約0.6μm)を形成するが、その形成方向及び配列を異なるようにした。即ち、本実施例では、<1−100>方向に形成され<11−20>方向に配列された複数のラインパターンを形成した。次いで、0.1μmの深さまでドライエッチングを行ってからマスクを除去した(図4a)。
【0063】
次いで、4M KOH水溶液で、約100℃で約10分間行い、SEMで観察してから(図4b)、さらに20分間(総30分)、その上さらに20分(総50分)を行い、夫々をSEMで観察した(図4c及び図4d)。
【0064】
本実施例の結果、ドライエッチングされた結果であるパターン(図4a)は実施例1A(図3a)と類似な形態を有する。
【0065】
しかし、図4bのように、水平方向のウェットエッチングが進行しながらパターンの幅が増加し(パターン構造物の幅が次第に減少)、時間が経つほどエッチングが続けて進行され、図4cのように、30分経過時点では、ラインに従って配列されたドットパターンで残る。さらに進行すると、完全に平らな平面のみが残るようになる(図4d参照)。ウェットエッチングは安定化された他の結晶面に比べ、<11−20>方向へは相対的に高いエッチング率を有するため、ウェットエッチングの時間による持続的なパターンの変化が発生すると理解することができる。
【0066】
このように、本実施例によると、比較的に低い損傷を有する多様な深さと幅の一次元格子及びドットパターンを提供することができる。
【0067】
また、本実施例(<1−100>方向格子の水平ウェットエッチング)で確認できるように、本来はウェットエッチングされないc面を一定厚さで除去することができるということを確認することができる。即ち、本発明では、狭い面積をドライエッチングして溝を形成し、後続工程に水平ウェットエッチングを用いる。最初のドライエッチングの深さを調節することで本来のエピタキシャル層の厚さを所望するほど薄くすることも可能である。
【0068】
特にp型GaN層の表面は損傷のためにドライエッチングができず、c面であるため、ウェットエッチングも出来ないが、本発明の工程を用いると損傷部位を最小化しながら厚さを薄くすることができる。
【0069】
(実施例1C)
本実施例では、上記実施例1A及び1Bと異なり、3次元パターンを採用した。c面GaN半導体結晶上に約0.3μm大きさの複数の円形マスクパターンを約0.6μm周期で縦と横方向に形成した。
【0070】
次いで、0.1μmの深さまでドライエッチングを行ってからマスクを除去した。次いで、4M KOH水溶液で、約100℃で約10分間行ってからSEMで撮影した。図5に示したようにピラー構造(直径:約130nm)のような3次元パターンが形成されたことを確認することができた。
【0071】
(実施例1D)
本実施例では、上記実施例1Cのように3次元パターンを採用するが、c面GaN半導体結晶上に約100nm大きさの複数の円形ホールを有するマスクパターンを約0.5μm間隔で縦と横方向に形成した。
【0072】
マスクを用いてc面GaN表面にドライエッチング(約0.1μm)でほぼ円形のホールパターンを形成し、マスクを除去した(図6a)。円形のホールパターンを形成してから4M KOH水溶液で、約108℃で約30分間ウェットエッチングを進行した。結果は図6bに示したように、各辺が{1−100}m面と平行な六角形のホール模様の微細パターンが形成されてからは、これ以上エッチングが進行しなかった。
【0073】
(実施例1E)
本実施例は、実施例1Dと類似に適用するが、最終ホールの側壁で結晶面の変化をより容易に観察するために、実施例1Dのようにホールの周期は維持するがホールの直径を大きくして実施した。
【0074】
本実施例の水平方向のウェットエッチング(100℃、4M KOH水溶液)後に得られた六角形ホールの断面をSEM写真で撮影した。図7aは10分のウェットエッチングを適用した結果で、図7bは、40分間エッチングした結果である。
【0075】
その結果、ウェットエッチングが進行するほど、ホールの側壁において相対的に安定的でないs面が占める面積が減り、m面が占める面積が増えることがわかる。より具体的に説明すると、図7aにはm面と底面のc面が接する部分がs面からなっていたが、エッチングが進行するに従ってr面を経て次第にc面に近づくことが分かる。
【0076】
このように、ウェットエッチングの進行時間に従い六角形ホールの断面をSEMで確認した結果、初期ドライエッチングによって形成された側壁の模様がウェットエッチングが進行するに従って安定された結晶面が現れるまで変化することが分かった。特に、ホールの内部側壁の結晶面は底面である{0001}c面と、ウェット条件(時間)により{1−101}s面、{1−100}m面、{1−102}r面等の組合せで構成されることができる。このとき、c面方向へはウェットエッチングが進行しないため、ホールの深さは変化しないが、底面の微細な屈曲や傾きが存在する場合、上記の水平方向へのエッチング作用により除去されることができると推定することができる。
【0077】
上述のように、本発明により得られた微細パターンは、水平エッチングにより表れた結晶面は、本来ドライエッチングによって発生した損傷面が除去された綺麗な面で、その結晶面に電気的コンタクト層が形成される場合、優れたオーミック特性を保障することができる。また、結晶面により傾斜度を調整し電極物質を蒸着するとき、接触性を改善することもできる。
【0078】
このような微細パターンの形成工程は、多様な半導体素子の機能性パターンを形成するのに広く適用されることができ、特に半導体発光素子の光効率を向上させるためのパターンを形成するのに有益に適用されることができる。図8aに例示された実施形態はフォトニック結晶(photonic crystal)の適用例である窒化物半導体発光素子80を示す。
【0079】
図8aを参照すると、窒化物半導体発光素子80は、サファイア基板81とそのサファイア基板81上に順次に形成されたn型窒化物半導体層82、活性層84及びp型窒化物半導体層85を含む。
【0080】
また、上記窒化物半導体発光素子80は、上記n型窒化物半導体層82と上記p型窒化物半導体層85に夫々電気的に接続されるn側及びp側電極89a,89bを含む。
【0081】
上記p型窒化物半導体層85上には、一定の周期性を有する微細パターンが形成される。このような微細パターンP3は、図2a乃至図2dにおいて説明した工程(実施例1D)を通じて得ることができる。即ち、図8bに図示されたように、六角形状のホールが一定周期に配列されるように採用されている。
【0082】
本実施形態においては、図示されたように、周期的な微細ホールパターンP3が形成されたp型窒化物半導体層85上には光透過性導電層87がさらに形成される。上記光透過性導電層87はオーミックコンタクトを保障することができる物質でありながら、光透過性を有する物質であれば、好ましく使用することができる。例えば、Ni/Auのような光透過性金属層またはITOのような光透過性伝導性酸化物層を使用することができる。
【0083】
また、上記p型窒化物半導体層85の厚さtは50nm以下であることができる。一方、上記p型窒化物半導体層85の厚さt、即ち、格子構造までの距離が近すぎる場合、漏洩電流が急激に増加するという問題点があるため、上記p型窒化物半導体層85の厚さtは10nm以上が好ましい。
【0084】
上記p型窒化物半導体層85に形成された上記微細パターンP3は上記活性層84において発生した光が上記p型窒化物半導体層85の表面を通じ外部に抽出されるときに周辺の空気または封止材の低い屈折率による全反射効果が減殺させ光抽出効率を改善するフォトニック結晶構造として作用することができる。
【0085】
本発明の微細パターンの形成工程は、ウェットエッチングを用いても結晶面によるエッチング率の差により高い精密度と優れた再現性を有するように具現されることができる。従って、図8aに図示されたフォトニック結晶構造を有する窒化物半導体発光素子に非常に有益に適用されることができる。
【0086】
本実施形態においては、窒化物半導体発光素子を特定して説明したが、様々な公知の他の半導体物質からなる発光素子にも有益に適用されることができる。
【0087】
また、図8aに図示された実施形態は、p型窒化物半導体層のような特定半導体層の表面上にフォトニック結晶で例示されているが、表面プラズモンに採用される周期的な微細パターンを形成する方法に応用されるが、光抽出のための不規則な凹凸パターンを異種物質で提供するときにも、結晶の表面を保護しながら所望の微細パターンを形成する方法にも非常に有益に使用されることができる。
【0088】
実施例2は、フォトニック結晶を有する発光素子に対する実験及びその結果である。
【0089】
(実施例2)
本実施例では、緑色の波長を有するInGaN多重量子井戸の活性層を有する窒化物半導体発光素子を製作した。
【0090】
本実施例で製造された発光素子は、約150nm厚さのp型GaN上に円形ホールのマスクを用いて実施例1Dの条件と類似に、54nm深さでドライエッチング後にウェットエッチング工程(10分間実施)を適用して六角形ホールパターンを形成した。次いで、図8aに図示された構造と類似に、p型GaN層上に光透過性電極層で、ITOのような光透過性伝導性酸化物を蒸着しp側コンタクトを形成し、n型GaN層を部分的に露出されるようにメサエッチングを行い露出されたn型GaN層上にn側コンタクトを形成した。
【0091】
このように、本発明の方法により製造された半導体発光素子の電気的特性及び輝度の向上を確認するために、実施例2により得られた窒化物半導体発光素子の電気的特性及び輝度の向上を測定し、その結果を基準例と比較して図9及び図10に示した。 ここで、基準例はp型窒化物半導体層上にパターンを形成しないで、Agコンタクトのみが形成された発光素子構造の結果である。
【0092】
図9は、本実施例による窒化物半導体発光素子の電流−電圧曲線を示すグラフで、図10は、本実施例による窒化物半導体発光素子の電流による光出力を示すグラフである。
【0093】
先ず、図9に示したように、本発明の実施例2により製造された窒化物半導体発光素子は図1で確認したように、ドライエッチング時の結晶損傷による漏洩電流が殆ど発生しないI−V特性を有することを確認することができた。本実施例による窒化物半導体発光素子は基準例(Ref)に比べて同じ電流で電圧が多少高いと示されたが、大きな差はなく、ウェットエッチング時に得られた結晶面の面積比率が多くなるように設計することで接触抵抗を改善して本実施例より優れた電気的特性を期待することができる。
【0094】
図10は本発明の本実施例により製造された窒化物半導体発光素子の電流による光出力を示すグラフである。
【0095】
図10に示したように、本実施例による窒化物半導体発光素子は、基準例(Ref)に比べフォトニック結晶の回折効果により350mA電流で約24%輝度が向上されたことを確認することができた。即ち、本発明によるエッチング工程を通じ製造されたフォトニック結晶パターンを精密なプロファイルで形成し発光素子チップ内部で全反射され拘束される光の一部を回折させてチップの外部に放出されることができる角度で進行方向を変換する。これを通じ、発光素子輝度も大きく向上させることができる。
【0096】
図11は、本発明の製造方法により得られた窒化物半導体発光素子(表面プラズモン共鳴原理の適用例)を示す側断面図である。
【0097】
本明細書において、用いられる表面プラズモン(surface plasmon)は、金属薄膜の表面で起きる電子の集団的振動(collective charge density oscillation)で、これにより発生した表面プラズモン波は金属と誘電体の境界面に従って進行する表面電磁気波である。表面プラズモンと活性層の間で結合が生じると、活性層において生じる自発放出は表面プラズモンにより増加し、自発放出により生成された光は多くの部分が表面プラズモンで励起される。このような原理を用いて発光素子の効率を向上させようとするものが表面プラズモン半導体発光素子といえる。
【0098】
図11を参照すると、サブマウント基板120にソルダーにより搭載された表面プラズモン窒化物半導体発光素子110が図示されている。
【0099】
上記窒化物半導体サファイア基板111とそのサファイア基板111上に順次に形成されたn型窒化物半導体層112、活性層114及びp型窒化物半導体層115を含む。
【0100】
また、上記窒化物半導体発光素子110は上記n型窒化物半導体層112と上記p型窒化物半導体層115に夫々電気的に接続されるn側及びp側電極117、118を含む。
【0101】
上記p型窒化物半導体層115上には一定の周期性を有する微細パターンが形成される。このような微細パターンP4は図2a乃至図2dにおいて説明した工程(実施例1D)を通じ六角形状のホールが一定周期で配列されたパターンが得られる。
【0102】
本実施形態においては、図示されたように、周期的な微細ホールパターンP4が形成されたp型窒化物半導体層115上にはp側電極118として高反射性金属層を形成する。上記高反射性金属層はオーミックコンタクトを保障することができる物質でありながら所定の反射率を有する物質であれば好ましく使用されることができる。例えば、Al、Ag、Au、Cr、Ni、Pd、Ptのような単層または複層の金属物質であることができる。
【0103】
また、表面プラズモン共鳴が生じるためには、活性層115と高反射性金属層間の距離が非常に重要である。従って、p型窒化物半導体層115は上記活性層114から放出された光により上記p型窒化物半導体層115と上記高反射性金属層の界面で表面プラズモンが励起されることができる厚さが求められる。
【0104】
好ましくは、上記p型窒化物半導体層115の厚さtは50nm以下であることができる。一方、上記p型窒化物半導体層115の厚さt、即ち、格子構造までの距離が近すぎる場合、漏洩電流が急激に増加するという問題点があるため、上記p型窒化物半導体層115の厚さtは10nm以上が好ましい。
【0105】
本実施形態のように、表面プラズモン共鳴は、発光効率を改善するための原理で発光素子に採用されることができる。
【0106】
このような形態においては、励起された表面プラズモンを光に再変換するためには、p型窒化物半導体層115と金属層の界面には周期的格子構造である微細パターンP4が求められる。特に、このような周期的な格子構造は活性層から発生する波長によりパターンの精密な周期及び大きさが決まる。
【0107】
このような事情を勘案すると、ドライエッチングが好ましい。しかし、上述のように、表面プラズモン共鳴が生じるためには条件(入射光の波長、金属と接する物質の屈折率)のうち、活性層114と金属層間の距離が非常に重要である。一般的に、その距離は相対的に50nm以下で小さいため、ドライエッチングによるp型窒化物半導体層115の損傷が深刻に問題されることができるが、パターンで最終に残留する損傷領域を最小化することができる。また、本発明の微細パターンの形成工程はウェットエッチングを用いても結晶面によるエッチング率の差により高い精密度と優れた再現性を有するように具現されることができる。従って、図11に図示された表面プラズモン窒化物半導体発光素子に非常に有益に適用されることができる。
【0108】
(実施例3)
本実施例では、実施例2と類似に緑色の波長を有するInGaN多重量子井戸の活性層を有する窒化物半導体発光素子を製作した。
【0109】
本実施例で製造された発光素子は、約66nm厚さのp型GaN上に円形ホールのマスクを用いて実施例1Dの条件と類似に33nm深さでドライエッチング後にウェットエッチング工程(10分間実施)を適用して六角形ホールパターンを形成した。次いで、図11に図示された構造と類似に、p型GaN層上にAg層の高反射性金属層が含まれた多層金属電極を蒸着してp型コンタクトを形成し、n型GaN層が部分的に露出されるようにメサエッチングを行い露出されたn型GaN層上にn側コンタクトを形成した。
【0110】
このように、本発明の方法により製造された半導体発光素子の電気的 特性及び輝度の向上を確認するために、実施例3により得られた窒化物半導体発光素子の電気的特性及び輝度の向上を測定し、その結果を基準例(Ref)と比較して図12及び図13に示した。ここで、基準例はp型窒化物半導体層上にパターンを形成しないで、実施例3と同じ多層金属電極のみが形成された発光素子構造の結果である。
【0111】
図12は、本実施例による窒化物半導体発光素子の電流−電圧曲線を示すグラフで、図13は、本実施例による窒化物半導体発光素子の電流による光出力を示すグラフである。
【0112】
先ず、図12に示したように、本発明の実施例3により製造された窒化物半導体発光素子は図1において確認したように、ドライエッチング時の結晶損傷による漏洩電流が殆ど発生しないI−V特性を有することを確認することができた。但し、通常の窒化物半導体発光素子に比べ非常に薄いp型窒化物半導体層を有する本実施例の特徴によりI−V曲線上に多少不規則な折れが観察された。
【0113】
本実施例による窒化物半導体発光素子は基準例(Ref)に比べて同じ電流で電圧が殆ど同じであると示され、ウェットエッチング時に得られた結晶面の面積比率が多くなるように設計することで接触抵抗を改善し本実施例より優れた電気的特性を期待することができる。
【0114】
図13は、本発明の他の実施例により製造された窒化物半導体発光素子の電流による光出力を示すグラフである。
【0115】
図13に示したように、本実施例による窒化物半導体発光素子は、基準例(Ref)に比べて表面プラズモン共鳴効果によって350mA電流で約64%輝度が向上されたことを確認することができた。即ち、本発明によるエッチング工程を通じ製造された微細格子構造を精密なプロファイルで形成し発光素子チップ内部の多重量子井戸に注入された電子−正孔対のエネルギーが表面プラズモンを媒介体にし光に変換されチップ外部に放出される。
【0116】
また、表面プラズモンを媒介にせず、自発放出により発生した光のうち、発光素子チップ内部で全反射され拘束される光の一部を回折させチップ外部に放出されることができる角度で進行方向を変換する。これを通じ、発光素子輝度も大きく向上させることができた。
【0117】
本発明は、上述の実施形態及び添付の図面により限定されるものではなく、上記の請求範囲により限定する。従って、請求範囲に記載の本発明の技術的思想から外れない範囲内で当技術分野の通常の知識を有する者により多様な形態の置換、変形及び変更が可能で、これも本発明の範囲に属する。
【図面の簡単な説明】
【0118】
【図1】ドライエッチングによりp型GaN層が損傷された窒化物半導体発光素子の電流−電圧曲線の変化を示すグラフである。
【図2a】本発明による水平ウェットエッチングを用いた微細パターンの形成工程を説明するための各工程毎の断面図である。
【図2b】本発明による水平ウェットエッチングを用いた微細パターンの形成工程を説明するための各工程毎の断面図である。
【図2c】本発明による水平ウェットエッチングを用いた微細パターンの形成工程を説明するための各工程毎の断面図である。
【図2d】本発明による水平ウェットエッチングを用いた微細パターンの形成工程を説明するための各工程毎の断面図である。
【図3a】本発明の微細パターンの形成工程の一実施例(1A)において、水平ウェットエッチングの適用時間によるパターン変化を示すSEM写真である。
【図3b】本発明の微細パターンの形成工程の一実施例(1A)において、水平ウェットエッチングの適用時間によるパターン変化を示すSEM写真である。
【図3c】本発明の微細パターンの形成工程の一実施例(1A)において、水平ウェットエッチングの適用時間によるパターン変化を示すSEM写真である。
【図4a】本発明の微細パターンの形成工程の他の実施例(1B)において、水平ウェットエッチングの適用時間によるパターン変化を示すSEM写真である。
【図4b】本発明の微細パターンの形成工程の他の実施例(1B)において、水平ウェットエッチングの適用時間によるパターン変化を示すSEM写真である。
【図4c】本発明の微細パターンの形成工程の他の実施例(1B)において、水平ウェットエッチングの適用時間によるパターン変化を示すSEM写真である。
【図4d】本発明の微細パターンの形成工程の他の実施例(1B)において、水平ウェットエッチングの適用時間によるパターン変化を示すSEM写真である。
【図5】本発明の微細パターンの形成工程の他の実施例(1C)で得られた3次元パターン(ピラー構造)を撮影したSEM写真である。
【図6a】本発明の微細パターンの形成工程のさらに他の実施例(1D)において、ドライエッチング後と水平ウェットエッチング後に得られた微細パターンを撮影したSEM写真である。
【図6b】本発明の微細パターンの形成工程のさらに他の実施例(1D)において、ドライエッチング後と水平ウェットエッチング後に得られた微細パターンを撮影したSEM写真である。
【図7a】本発明の微細パターンの形成工程の他の実施例(1E)において、水平ウェットエッチングの適用時間によるパターン変化を示すSEM写真である。
【図7b】本発明の微細パターンの形成工程の他の実施例(1E)において、水平ウェットエッチングの適用時間によるパターン変化を示すSEM写真である。
【図8a】本発明の製造方法により得られた窒化物半導体発光素子(フォトニック結晶構造の適用例)を示す側断面図である。
【図8b】図8aに図示された窒化物半導体発光素子のA−A'方向に切開してみた微細パターン層の平面図である。
【図9】本発明の半導体発光素子の製造方法の一実施例(2)により製造された窒化物半導体発光素子の電流−電圧曲線を示すグラフである。
【図10】本発明の半導体発光素子の製造方法の一実施例(2)により製造された窒化物半導体発光素子の電流による光出力を示すグラフである。
【図11】本発明の製造方法により得られた窒化物半導体発光素子(表面プラズモン共鳴構造の適用例)を示す側断面図である。
【図12】本発明の半導体発光素子の製造方法の一実施例(3)により製造された窒化物半導体発光素子の電流−電圧曲線を示すグラフである。
【図13】本発明の半導体発光素子の製造方法の一実施例(3)により製造された窒化物半導体発光素子の電流による光出力を示すグラフである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
c面六方晶系半導体結晶を設ける段階と、
前記半導体結晶上に所定のパターンを有するマスクを形成する段階と、
前記マスクを用いて前記半導体結晶をドライエッチングすることで前記半導体結晶上に1次微細パターンを形成する段階と、
前記1次微細パターンが形成された半導体結晶をウェットエッチングすることで前記1次微細パターンが水平方向に延びた2次微細パターンを形成する段階を含み、
前記ウェットエッチングすることで得られた2次微細パターンの底面と側壁は夫々固有の結晶面を有することを特徴とする微細パターンの形成方法。
【請求項2】
前記半導体結晶はp型窒化物半導体であることを特徴とする請求項1に記載の微細パターンの形成方法。
【請求項3】
前記1次微細パターンを形成する段階から得られた底面は、前記2次微細パターンを形成する段階から得られた底面と同じc面であることを特徴とすることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の微細パターンの形成方法。
【請求項4】
前記マスクのパターンは、夫々前記半導体結晶の<11−20>方向に形成され<1−100>方向に従って配列された複数のラインパターンで、
前記2次微細パターンの側壁は、m面であることを特徴とする請求項3に記載の微細パターンの形成方法。
【請求項5】
前記マスクのパターンは、夫々前記半導体結晶の<1−100>方向に形成され<11−20>方向に従って配列された複数のラインパターンであることを特徴とする請求項3に記載の微細パターンの形成方法。
【請求項6】
前記マスクのパターンは、複数の微細ホール構造で、
前記2次微細パターンは六角形の解放口を有する複数の微細ホール構造であることを特徴とする請求項3に記載の微細パターンの形成方法。
【請求項7】
前記2次微細パターンを形成する段階は、
前記2次微細パターンの側壁がm面成分及びs面成分の結合からなるように前記ウェットエッチングを行うことを特徴とする請求項6に記載の微細パターンの形成方法。
【請求項8】
前記2次微細パターンを形成する段階は、
前記2次微細パターンの側壁がr面成分が発生するように前記ウェットエッチングを行うことを特徴とする請求項6に記載の微細パターンの形成方法。
【請求項9】
前記2次微細パターンは、ピラー構造であることを特徴とする請求項3に記載の微細パターンの形成方法。
【請求項10】
前記2次微細パターンを形成する段階は、前記マスクを除去した後に行われることを特徴とする請求項1から請求項9の何れかに記載の微細パターンの形成方法。
【請求項11】
前記2次微細パターンを形成する段階は、前記マスクを除去する前に行われることを特徴とする請求項1から請求項9の何れかに記載の微細パターンの形成方法。
【請求項12】
第1導電型及び第2導電型半導体層とその間に活性層を有する半導体積層体を提供する段階と、
前記半導体積層体の第2導電型半導体層上に所定のパターンを有するマスクを形成する段階と、
前記マスクを用いて前記第2導電型半導体層をドライエッチングすることで前記第2導電型半導体層上に1次微細パターンを形成する段階と、
前記1次微細パターンが形成された第2導電型半導体層をウェットエッチングすることで前記1次微細パターンが水平方向に延びた2次微細パターンを形成する段階と、
前記マスクが除去された状態で前記第1導電型及び第2導電型半導体層に接続されるように第1及び第2電極を形成する段階を含み、
前記第2導電型半導体層はc面六方晶系半導体結晶で、前記ウェットエッチングすることで得られた2次微細パターンの底面と側壁は夫々固有の結晶面を有することを特徴とする半導体発光素子の製造方法。
【請求項13】
前記第2電極を形成する段階は、前記2次微細パターンが形成された第2導電型半導体層上に透明電極層を形成する段階を含む請求項12に記載の半導体発光素子の製造方法。
【請求項14】
前記第2電極を形成する段階は、前記2次微細パターンが形成された第2導電型半導体層上に高反射性金属層を形成する段階を含む請求項12に記載の半導体発光素子の製造方法。
【請求項15】
前記第2導電型半導体層は、前記活性層から放出された光により前記第2導電型半導体層と前記高反射性金属層の界面において表面のプラズモンが励起されることができる厚さを有することを特徴とする請求項14に記載の半導体発光素子の製造方法。
【請求項16】
前記第2導電型半導体層の厚さは、50nm以下であることを特徴とする請求項14に記載の半導体発光素子の製造方法。
【請求項17】
前記半導体積層体は窒化物半導体で、
前記第1導電型及び第2導電型半導体層は、夫々n型及びp型窒化物半導体層であることを特徴とする請求項12乃至請求項16のいずれかに記載の半導体発光素子の製造方法。
【請求項18】
前記1次微細パターンを形成する段階から得られた底面は、前記2次微細パターンを形成する段階から得られた底面と同じc面であることを特徴とすることを特徴とする請求項17に記載の半導体発光素子の製造方法。
【請求項19】
前記マスクのパターンは、夫々前記半導体結晶の<11−20>方向に形成され<1−100>方向に従って配列された複数のラインパターンで、
前記2次微細パターンの側壁は、m面であることを特徴とする請求項18に記載の半導体発光素子の製造方法。
【請求項20】
前記マスクのパターンは、夫々前記半導体結晶の<1−100>方向に形成され<11−20>方向に従って配列された複数のラインパターンであることを特徴とする請求項18に記載の半導体発光素子の製造方法。
【請求項21】
前記マスクのパターンは複数の微細ホール構造で、
前記2次微細パターンは六角形の解放口を有する複数の微細ホール構造であることを特徴とする請求項18に記載の半導体発光素子の製造方法。
【請求項22】
前記2次微細パターンを形成する段階は、
前記2次微細パターンの側壁がm面成分及びs面成分の結合からなるように前記ウェットエッチングを行うことを特徴とする請求項21に記載の半導体発光素子の製造方法。
【請求項23】
前記2次微細パターンを形成する段階は、
前記2次微細パターンの側壁がr面成分が発生するように前記ウェットエッチングを行うことを特徴とする請求項21に記載の半導体発光素子の製造方法。
【請求項24】
前記2次微細パターンは、ピラー構造であることを特徴とする請求項13に記載の半導体発光素子の製造方法。
【請求項25】
前記マスクの除去は、前記1次微細パターンを形成する段階と前記2次微細パターンを形成する段階の間に行われることを特徴とする請求項13から請求項24の何れかに記載の半導体発光素子の製造方法。
【請求項26】
前記マスクの除去は、前記2次微細パターンを形成する段階後に行われることを特徴とする請求項13から請求項24の何れかに記載の半導体発光素子の製造方法。

【図1】
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【図2a】
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【図2b】
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【図2c】
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【図2d】
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【図8a】
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【図8b】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図3a】
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【図3b】
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【図3c】
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【図4a】
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【図4b】
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【図4c】
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【図4d】
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【図5】
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【図6a】
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【図6b】
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【図7a】
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【図7b】
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【公開番号】特開2012−44217(P2012−44217A)
【公開日】平成24年3月1日(2012.3.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−249843(P2011−249843)
【出願日】平成23年11月15日(2011.11.15)
【分割の表示】特願2008−248787(P2008−248787)の分割
【原出願日】平成20年9月26日(2008.9.26)
【出願人】(509156538)サムソン エルイーディー カンパニーリミテッド. (114)
【Fターム(参考)】