説明

有機電界発光表示装置及びその製造方法

【課題】有機電界発光表示装置及びその製造方法を提供する。
【解決手段】画素領域と非画素領域を備える基板と、前記基板上に位置するバッファ層と、前記バッファ層上に位置し、チャネル領域及びソース/ドレイン領域を備える半導体層と、前記半導体層のチャネル領域に対応するように位置するゲート電極と、前記半導体層と前記ゲート電極とを絶縁させるゲート絶縁膜と、前記半導体層のソース/ドレイン領域に電気的に接続するソース/ドレイン電極と、前記ゲート電極と前記ソース/ドレイン電極とを絶縁させる層間絶縁膜とを含み、前記バッファ層、ゲート絶縁膜、及び層間絶縁膜は、非画素領域上の一部が除去された形態で位置し、前記除去された面積はパネル面積の8〜40%であることを特徴とする有機電界発光表示装置の製造方法に関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、有機電界発光表示装置及びその製造方法(Organic Light Emitting Display Device And The Fabricating method of the same)に関し、非画素領域の絶縁膜を除去することで、結晶化工程時に高熱処理による基板の曲げや変形などの損傷を防止する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、多結晶シリコン層は、高電界効果移動度及び高速動作回路に適用可能であり、CMOS回路構成が可能であるという長所を有し、薄膜トランジスタ用半導体層の用途として多く用いられている。この多結晶シリコン層を用いた薄膜トランジスタは、主にアクティブマトリックス液晶ディスプレイ装置(AMLCD)の能動素子と有機電界発光素子(OLED)のスイッチング素子及び駆動素子に用いる。
【0003】
そして、薄膜トランジスタに用いられる多結晶シリコン層の製造には、直接蒸着法、高温熱処理を利用する技術またはレーザ熱処理方法などが用いられる。レーザ熱処理方法は、低温工程が可能であり、高い電界効果移動度を実現しているが、高価なレーザ装備を必要とし、その代替技術が盛んに研究されている。
【0004】
現在、金属を用いて非晶質シリコンを結晶化する方法は、固相結晶化(SPC,Solid Phase Crystallization)より低い温度で短時間に結晶化することができる長所を有しているため、最も多く研究されている。金属を用いる結晶化方法としては、金属誘導結晶化(MIC,Metal Induced Crystallization)方法と金属誘導側面結晶化(MILC,Metal Induced Lateral Crystallization)方法とに区分する。しかし、金属を用いる方法の場合でも金属汚染によって薄膜トランジスタの素子特性が低下されるという問題があった。
【0005】
一方、金属量を減少し、良質の多結晶シリコン層を形成するためには、イオン注入機を介して金属のイオン濃度を調節し、高温処理、急速熱処理またはレーザの照射により良質の多結晶シリコン層を形成する技術と金属誘導結晶化方法で多結晶シリコン層の表面を平坦にするために、粘性の有機膜と液状の金属とを混合し、スピンコーティング方法で薄膜を蒸着し、熱処理工程で結晶化する方法が開発されている。しかし、上記結晶化方法も多結晶シリコン層において最も重要視されているグレーンの大きさの大型化と均一度に問題があった。
【0006】
上記問題を解決するために、被覆層を利用する結晶化方法として多結晶シリコン層の製造方法(大韓民国出願公開第2003−0060403号明細書)が開発されている。この方法は、基板上に非晶質シリコン層を形成し、その上にキャッピングを形成した後、上記キャッピング上に金属触媒層を蒸着して熱処理あるいはレーザを利用して金属触媒をキャッピングにより非晶質シリコン層に拡散させてシード(seed)を形成させた後、これを用いて多結晶シリコン層を獲得するSGS(Super Grained Silicon)方法である。この方法は、金属触媒が被覆層を介して拡散されるため、必要以上の金属汚染を防止することができる方法である。
【0007】
しかし、前記MIC、MILC、SGS(Super Grained Silicon)法を用いて多結晶シリコンを形成する方法は、高温で熱処理されることになるが、基板と同一サイズの絶縁膜などが収縮して基板曲げなどの損傷をもたらせ、ひいては素子に不良を誘発する問題があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】大韓民国出願公開第2003−0060403号明細書
【特許文献2】特開1993−109678号公報
【特許文献3】特開1995−249773号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明は、上記問題に鑑みてなされたもので、非画素領域の絶縁膜などを選択的に除去することで、結晶化のための熱処理で発生する基板の曲げ現象による基板損傷を防止し、素子を効果的に生産する方法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明は、有機電界発光表示装置及びその製造方法に関し、画素領域と非画素領域とを備える基板と、前記基板上に位置するバッファ層と、前記バッファ層上に位置し、チャネル領域及びソース/ドレイン領域を備える半導体層と、前記半導体層のチャネル領域に対応するように位置するゲート電極と、前記半導体層と前記ゲート電極とを絶縁するゲート絶縁膜と、前記半導体層のソース/ドレイン領域に電気的に接続するソース/ドレイン電極と、前記ゲート電極と前記ソース/ドレイン電極とを絶縁する層間絶縁膜とを含み、前記バッファ層、ゲート絶縁膜、及び層間絶縁膜は非画素領域上の一部が除去され、この除去面積はパネル面積の8〜40%であることを特徴とする有機電界発光表示装置及びその製造方法を提供する。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、従来の優秀な素子を生産するために行っている、金属触媒を用いた結晶化法の工程時に、高熱処理による基板曲げの問題点を解決するために、基板の一部の絶縁膜を除去する構造を形成することで、高熱処理で絶縁膜が収縮されても基板曲げ現象を減少することができ、ひいては素子形成過程において不良防止効果を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1A】本発明に係る有機電界発光表示装置の説明図である。
【図1B】本発明に係る有機電界発光表示装置の説明図である。
【図1C】本発明に係る有機電界発光表示装置の説明図である。
【図1D】本発明に係る有機電界発光表示装置の説明図である。
【図1E】本発明に係る有機電界発光表示装置の説明図である。
【図2】本発明に係るマザー基板の平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、実施形態を参照して本発明について説明する。
【0014】
<実施形態>
図1A、図1C及び図1Dは本発明に係る有機電界発光表示装置の断面図であり、図1Bは本発明に係る画素の平面図である。
【0015】
図1Aに示すように、画素領域a及び非画素領域bを備える基板100を形成し、前記基板100上にバッファ層110を形成する。前記基板100はガラスのような絶縁基板であることが好ましく、前記バッファ層110は、前記基板100から流出された不純物から後続工程で形成される半導体層を保護する役目をする。前記バッファ層110は、SiO、SiNxまたはこれらの化合物から形成することが好ましい。
【0016】
前記バッファ層110が形成された基板全面に非晶質シリコン層120を形成する。前記非晶質シリコン層120は化学気相蒸着(chemical vapour deposition;CVD)法を用いて行うことができる。
【0017】
次に、前記非画素領域bに該当する非晶質シリコン層120及びバッファ層110の一部を除去する。その理由は、前記非晶質シリコン層120を結晶化する過程で高熱を加えることになるが、そのとき、前記基板100と同一面積を有しながら直接接着している前記バッファ層110が収縮し、基板100を引っ張って基板100が曲がるためである。したがって、基板100端部のバッファ層110を除去してバッファ層110が収縮されても基板100を引っ張ることを減少させ、基板の曲げ程度を低減することができる。
【0018】
図1Bに示すように、前記除去するバッファ層の面積は、画素領域以外の領域である非画素領域bの最外郭線から画素領域aの外郭線までと定義した領域内の面積であり、前記除去するバッファ層の面積はパネル面積の8〜40%である。その理由は、非画素領域bから除去したバッファ層の面積が画素面積の8%未満であれば、その除去面積が小さすぎて非画素領域b上のバッファ層を除去したにもかかわらず、熱処理によるバッファ層が基板に影響を与えて基板の曲げ現象が解消しない。また、素子として動作させるための絶縁膜のパネルに対する面積は少なくとも60%以上でなければならないので、絶縁膜の除去面積はパネル面積に対して40%以下とする。40%以上を除去すると、画素領域上でバッファ層の一部が除去され、不純物浸透などの問題が生じうる。
【0019】
続いて、図1Cに示すように、上述のように非晶質シリコン層120を形成した後、前記非晶質シリコン層120上にキャッピング130を形成する。前記キャッピング130はシリコン窒化膜またはシリコン酸化膜からなっていて、プラズマ強化化学気相蒸着(PECVD)法を用いて形成することができる。
【0020】
前記キャッピング130は、後述する金属触媒が拡散できるように形成されるが、その厚さは5〜2000Åであることが好ましい。キャッピング厚さが5Å以下であれば金属触媒の低濃度制御が難しく、その厚さが2000Å以上であれば金属触媒の拡散が難しいので、上記の厚さにキャッピングを形成することが好ましい。また、一般的に酸化膜または窒化膜は、不純物拡散においてバリア(barrier)として作用するので、シリコン酸化膜またはシリコン窒化膜の密度を低くして金属触媒の拡散を容易にすることもできる。
【0021】
続いて、前記キャッピング130上に金属触媒140層を形成する。前記金属触媒140としてはニッケルを用いることができ、スパッタ(Sputter)を用いて蒸着することもできる。また、イオン注入による方法で形成することができ、プラズマを用いて形成することもできるが、プラズマを利用する方法は、前記キャッピング130上に金属物質を配置し、これをプラズマに露出させて形成する。
【0022】
上記方法で形成された金属触媒140層の厚さは2Å以下であることが好ましい。金属触媒の低濃度制御のために金属触媒を細かく蒸着せず、疎らに蒸着したところ、形成された金属触媒140層の厚さが2Å以上になると、金属触媒の濃度が高くなって低濃度制御が難しいとともに、シリコン内の金属触媒の濃度も高くなりトランジスタの漏洩電流が大きくなり、後述の多結晶シリコン層のグレーンの大きさは小さくなる。
【0023】
続いて、前記基板100を炉(furnace)、RTA(Rapid Thermal Annealing)などのような加熱装置を用いて、上記750℃以下の温度で数秒または数時間熱処理する。
【0024】
前記熱処理工程により前記金属触媒140層の金属触媒は拡散されて前記非晶質シリコン層120内でシードとなり、前記熱処理は継続されて前記非晶質シリコン層120が多結晶シリコン層に結晶化する。
【0025】
次に、図1Dに示すように、前記キャッピング130及び金属触媒140層をエッチング(etching)で除去して結晶化した多結晶シリコン層に必要以上の金属汚染を防止し、前記多結晶シリコン層をパターニングし、イオン注入工程を介してソース/ドレイン領域150S、150D及びチャネル層150Cを形成する。すなわち、半導体層150を形成する。
【0026】
前記半導体層150上にゲート絶縁膜160を形成した後、前記ゲート絶縁膜160上にゲート電極170を形成する。そして、前記ゲート電極170上に層間絶縁膜180を形成する。
【0027】
前記ゲート絶縁膜160及び層間絶縁膜180は、前記バッファ層110と同様に、SiO、SiNxまたこれらの化合物とすることができ、前記バッファ層110のように非画素領域bの一部の領域を除去する。
【0028】
そして、前記半導体層150に一部が接続されるソース/ドレイン電極190a、190bが形成される。
【0029】
上述のように、本発明により基板100上の非画素領域bであるバッファ層110、ゲート絶縁膜160及び層間絶縁膜180の一部が除去された形態の薄膜トランジスタを完成する。
【0030】
そして、図1Eに示すように、上記のように薄膜トランジスタを形成した後、前記ソース/ドレイン電極190a、190bを含む基板全面にわたって保護膜200を形成し、前記保護膜200上に平坦化膜205及び第1電極210を形成する。
【0031】
次に、画素定義膜220で画素を定義した後、有機発光層を含む有機膜層230を形成した後、基板全面にわたって第2電極240を形成して前記薄膜トランジスタを含む有機電界発光表示装置を完成する。
【0032】
一方、実施形態である非画素領域b上のバッファ層110、ゲート絶縁膜160及び層間絶縁膜180の一部を除去する工程を行った場合と行わない場合との基板の状態について表1−1及び表1−2を参照して説明する。
【0033】
以下、表1−1及び表1−2は、実施形態による多結晶シリコン層を形成した後の基板状態を測定したデータであって、表1−1は熱処理の前後(A:熱処理前、B:熱処理後)の基板曲げ高さに関するデータであり、表1−2は本発明の実施形態の場合と絶縁膜を除去しない場合との熱処理の前後(A:熱処理前、B:熱処理後)の基板曲げ半径(radius)に関するデータである。
【0034】
表1−1は、本発明の実施形態に係る基板の曲げ高さを測定したデータである。
【0035】
【表1】

【0036】
表1−1に示すように、本発明の実施形態により、730×920mmのマザー基板における10%の絶縁膜が除去された場合、熱処理前(A)172.8μmから熱処理後(B)567.73μmとなって熱処理の前後の高さ偏差は394.93であった。絶縁膜を除去しない場合の熱処理前(A)129.89μmから熱処理後(B)675.11μmとなって偏差は545.22であり、熱処理後に本発明の実施形態に係る基板高さが小さく曲がっていた。したがって、熱処理後(B)の非画素領域の絶縁膜の一部を除去した本発明が基板曲げ現象を減少させることがわかった。
【0037】
表1−2は、本発明の実施形態に係る基板の曲げによる半径データである。
【0038】
【表2】

【0039】
続いて、表1−2に示すように、前記半径(radius)は、基板の曲げを円周とし、その円の半径を測定したもので、半径が小さいほど曲げ程度は大きい。
【0040】
表1−2は、本発明の実施形態により、730×920mmのマザー基板における10%の絶縁膜が除去された場合、熱処理前(A)半径が99.03mであったが、熱処理後(B)30.14mとなって半径が68.69mほど小さくなった。そして、絶縁膜を除去しない場合、熱処理前(A)半径が131.74mであったが、熱処理後(B)25.35mとなって106.39mほど小さくなった。この結果のように本発明の実施形態の場合、偏差は68.69mであり、絶縁膜を除去しない場合の偏差は106.39mであって、半径がそんなに減少してなかった。したがって、本発明の実施形態に係る基板が絶縁膜を除去しない基板よりも曲げ程度が小さいことがわかった。
前記有機電界発光表示に適用した方法をマザー基板にも適用することができる。マザー基板10とは、複数個の画素20を含むものとして、面取り工程以前の基板をいう。
【0041】
図2は、本発明に係るマザー基板の平面図である。
図2に示すように、マザー基板10上には複数個の画素20を形成する。このとき、前記複数個の画素20は互いに離隔されて位置し、画素間の間隔には素子形成後の面取りできるスクライビングラインaが存在する。
【0042】
前記画素20には、ゲート電極(図示せず)、半導体層(図示せず)、ソース/ドレイン電極(図示せず)などから構成された薄膜トランジスタを含む有機電界発光表示装置が形成され、画素20の外部領域である非画素領域には絶縁膜30が形成される。このとき、結晶化工程等の熱処理工程を伴うことで、前記マザー基板10のうち画素20外部領域の絶縁膜30の一部を除去した後に熱処理工程が行われる。
【0043】
前記マザー基板10のうちの除去される絶縁膜30の面積は、マザー基板10の最外郭ラインbから最外郭に位置する画素20の周辺に沿って定義された画素最外郭ラインb’までの領域である。また、複数個の画素20との間の絶縁膜30が除去されることもあって、除去される絶縁膜30の面積はマザー基板10の総面積の8〜40%となる。前記マザー基板10の絶縁膜30は、シリコン酸化膜、シリコン窒化膜またはそれらの混合膜などからなる。
【0044】
前記絶縁膜30の除去面積がマザー基板10の面積の8〜40%である理由は、マザー基板10から除去する絶縁膜30の面積がマザー基板10面積の8%未満の面積であると、除去面積があまり小さすぎて絶縁膜30を除去したにもかかわらず、熱処理による絶縁膜30の収縮が基板に影響を与えて基板曲げ現象が解消されないからである。例えば、730×920mmの大きさを有するマザー基板10に2インチ、4インチまたは15インチのパネルを複数個形成する製造過程において、2インチ画素の生産の場合35%、4インチの場合40%、15インチの場合35%の絶縁膜が除去されたことがわかったが、それ以上の絶縁膜が除去される場合には不純物が浸透され、絶縁特性を確保することができないので、除去する絶縁膜の最大面積は40%以下となる。
【0045】
したがって、上述したように、本発明は絶縁膜の一部を除去することで、有機電界発光表示装置を製造する際に、高熱の熱処理による基板曲げ現象を効果的に緩和することができ、不良を減少させ、効果的な有機電界発光表示装置、その製造方法及びマザー基板を提供する。
【0046】
本発明は、SGS法による結晶化方法を主に説明したが、金属触媒を用いた結晶化方法であるMIC、MILCの適用も可能である。
【0047】
上述では、本発明の好ましい実施形態を参照して説明したが、当該技術分野の熟練した当業者は、添付の特許請求範囲に記載された本発明の思想及び領域から逸脱しない範囲で、本発明を多様に修正及び変更させることができる。
【符号の説明】
【0048】
10 マザー基板
20 画素
30 絶縁膜
100 基板
110 バッファ層
120 非晶質シリコン層
130 キャッピング
140 金属触媒
150 半導体層
150S、150D ソース/ドレイン領域
150C チャネル層
160 ゲート絶縁膜
170 ゲート電極
180 層間絶縁膜
190a、190b ソース/ドレイン電極
200 保護膜
205 平坦化膜
210 第1電極
220 画素定義膜
230 有機膜層
240 第2電極

【特許請求の範囲】
【請求項1】
画素領域及び非画素領域を備える基板と、
前記基板上に位置するバッファ層と、
前記バッファ層上に位置し、チャネル領域及びソース/ドレイン領域を備える半導体層と、
前記半導体層のチャネル領域に対応するように位置するゲート電極と、
前記半導体層及び前記ゲート電極を絶縁するゲート絶縁膜と、
前記半導体層のソース/ドレイン領域に電気的に接続するソース/ドレイン電極と、
前記ゲート電極及び前記ソース/ドレイン電極を絶縁する層間絶縁膜と、
前記ソース/ドレイン電極に電気的に接続する第1電極、有機膜層及び第2電極と、
を含み、
前記バッファ層、ゲート絶縁膜及び層間絶縁膜のうちいずれか1つの膜は非画素領域で一部の面積が除去され、前記面積はパネル面積の8〜40%であることを特徴とする有機電界発光表示装置。
【請求項2】
前記除去された面積は、前記非画素領域の外郭線から前記画素領域の外郭線に進行する領域内に位置することを特徴とする請求項1に記載の有機電界発光表示装置。
【請求項3】
前記除去された面積の成分は、シリコン酸化膜またはシリコン窒化膜を含むことを特徴とする請求項1に記載の有機電界発光表示装置。
【請求項4】
前記半導体層は、金属粒子を含むことを特徴とする請求項1に記載の有機電界発光表示装置。
【請求項5】
画素領域及び非画素領域を備える基板を形成し、
前記基板上にバッファ層を形成し、
前記バッファ層上に非晶質シリコン層を形成し、
前記非画素領域上に位置する前記バッファ層及び前記非晶質シリコン層の一部分を除去し、
前記基板を熱処理して前記非晶質シリコン層を多結晶シリコン層に結晶化し、
前記多結晶シリコン層をパターニングして半導体層に形成し、
前記基板全面にわたってゲート絶縁膜を形成し、
前記半導体層と対応するようにゲート電極を形成し、
前記基板にわたって層間絶縁膜を形成し、
前記非画素領域上に位置するゲート絶縁膜及び層間絶縁膜の一部が除去されるようにパターニングし、
前記半導体層と一部が接続するソース/ドレイン電極を形成して薄膜トランジスタを形成し、前記ソース/ドレイン電極に電気的に接続する第1電極、有機膜層及び第2電極を含み、前記バッファ層、ゲート絶縁膜、及び層間絶縁膜のうちいずれか1つの膜は非画素領域で一部の面積が除去され、前記面積はパネル面積の8〜40%であることを特徴とする有機電界発光表示装置の製造方法。
【請求項6】
前記非晶質シリコン層上にキャッピングを形成する工程と、
前記キャッピング上に金属触媒層を形成する工程と、
前記基板を熱処理して前記非晶質シリコン層を多結晶シリコン層に結晶化する工程と、
前記キャッピング及び金属触媒層を除去する工程と、
前記多結晶シリコン層をパターニングして前記半導体層に形成する工程と、
を含むことを特徴とする請求項5に記載の有機電界発光表示装置の製造方法。
【請求項7】
前記バッファ層の除去面積は、前記非画素領域の外郭線から前記画素領域の外郭線方向に進行する領域内に位置することを特徴とする請求項5に記載の有機電界発光表示装置の製造方法。
【請求項8】
前記熱処理は、750℃以下で数秒または数時間行うことを特徴とする請求項5に記載の有機電界発光表示装置の製造方法。
【請求項9】
前記バッファ層、ゲート絶縁膜及び層間絶縁膜は、シリコン窒化膜を含む物質で形成することを特徴とする請求項5に記載の有機電界発光表示装置の製造方法。
【請求項10】
複数個の画素を備える基板と、
前記基板上に位置し、前記画素の外部領域に位置する絶縁膜と、を含み、前記基板の最外郭に位置する画素を基準にして外方に位置する絶縁膜の一部が除去されることを特徴とするマザー基板。
【請求項11】
前記除去された絶縁膜は、基板の最外郭線から最外郭に位置する画素までの間の領域であることを特徴とする請求項10に記載のマザー基板。
【請求項12】
前記除去された絶縁膜の面積は、前記マザー基板面積の8〜40%であることを特徴とする請求項11に記載のマザー基板。
【請求項13】
前記除去された絶縁膜は、画素間の絶縁膜一部をさらに含むことを特徴とする請求項11に記載のマザー基板。
【請求項14】
前記絶縁膜は、シリコン窒化膜を含むことを特徴とする請求項10に記載のマザー基板。

【図1A】
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【図1B】
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【図1C】
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【図1D】
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【図1E】
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【図2】
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【公開番号】特開2010−145984(P2010−145984A)
【公開日】平成22年7月1日(2010.7.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−56447(P2009−56447)
【出願日】平成21年3月10日(2009.3.10)
【出願人】(308040351)三星モバイルディスプレイ株式會社 (764)
【Fターム(参考)】