説明

欠陥検査装置およびその方法

【課題】半導体製造や磁気ヘッド製造において、被加工対象物(例えば、半導体基板上の絶縁膜)に対してCMPなどの研磨または研削加工を施した際、その表面に生じる様々な形状を有するスクラッチ等と付着する粒子状の異物とを弁別して検査することができるようにした欠陥検査装置およびその方法を提供することにある。
【解決手段】欠陥検査装置を、第1のUV光を被検査物の表面に垂直方向から照射する第1の照明系と、第2のUV光を被検査物の表面に斜方から照射する第2の照明系と、被検査物からの散乱光を集光レンズで集光して検出する検出光学系手段と、検出信号を処理して欠陥を弁別する演算処理部とを備えて構成し、第1の照明系の反射ミラーを集光レンズの光軸上で集光レンズとステージとの間に配置して、被検査物の表面に平行な方向から入射した第1のUV光を反射ミラーで反射させて被検査物の表面に垂直方向から照射するように構成した。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、半導体製造や磁気ヘッド製造をする際に用いられる研磨または研削加工技術
による平坦化加工工程において生じるスクラッチや粒子状の異物等の欠陥を弁別して検査
する欠陥検査装置およびその方法に関する。
【背景技術】
【0002】
回路パターンが形成された半導体ウエハ上に付着した異物を回路パターンと弁別して検
査する従来技術としては、特開平3−102248号公報(特許文献1)および特開平3
−102249号公報(特許文献2)が知られている。即ち、特許文献1および2には、
斜方照明により半導体基板上の異物を強調させて第1の光電変換素子で検出し、かつ落射
照明により上記半導体基板上の背景である回路パターンのエッジを強調して第2の光電変
換素子で検出し、上記第1の光電変換素子から得られる異物検出信号を上記第2の光電変
換素子から得られる検出信号で除算等をすることにより、異物検出信号を強調して上記異
物を検出することが記載されている。
【0003】
また、シリコンウエハの表面に付着した異物と該表面に存在する結晶欠陥とを分離して
検査する従来技術としては、特開平9−304289号公報(特許文献3)が知られてい
る。即ち、この特許文献3には、シリコンウエハの表面を基準とした仰角が30°以下の
角度をなす低角度受光系と、これよりも大きな仰角の高角度受光系とを有し、レーザ光を
上記シリコンウエハの表面に対してほぼ垂直に照射することによって得られる散乱光を上
記低角度受光系と上記高角度受光系とが受光し、上記高角度受光系でのみ受光されるもの
を結晶欠陥とし、上記低角度受光系および上記高角度受光系で受光されるものを付着異物
として弁別して検査することが記載されている。
【0004】
また、半導体ウエハの表面に存在する異物や傷を、回路パターンを作成する際障害とな
らない微小な点状の凹部を誤認すること無く区別して検査する従来技術としては、特開平
11−142127号公報(特許文献4)が知られている。即ち、特許文献4には、2つ
の異なる波長の照明光の各々を互いに異なる低入射角度と高入射角度とで、半導体ウエハ
の表面上の同一点に対して集光して照射し、該集光点からの散乱光を2波長別々に受光し
て光電変換し、各々の信号の強度差、即ち、点状の凹部からは低入射角度の照明光による
散乱光強度が弱められることを利用して、半導体ウエハの表面に存在する異物や傷と点状
の凹部とを区別して検査することが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開平3−102248号公報
【特許文献2】特開平3−102249号公報
【特許文献3】特開平9−304289号公報
【特許文献4】特開平11−142127号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、半導体製造や磁気ヘッド製造をする際に被加工対象物(例えば絶縁膜)に対
して用いられる平坦化加工技術としては、代表的なものとしてCMP(Chemical Mechani
cal Polishing)がある。このCMPは、研磨パッド上にシリカ等の遊離砥粒を散布し、
被加工対象物の表面を研磨加工する平坦化技術である。また、平坦化加工技術としては、
研磨パッドにダイヤ等の固定砥粒を埋め込み同様に研削加工を行う研削加工技術が用いら
れる場合もある。これらの研磨または研削加工技術においては、研磨または研削後被加工
対象物(例えば半導体基板(ウエハ)上の絶縁膜)の表面には研磨または研削傷である様
々な形状を有するスクラッチを生じることがある。このように半導体製造や磁気ヘッド製造において、被加工対象物の表面に様々な形状を有するスクラッチを生じると、その上に形成する配線においてエッチングが不充分となり短絡などの不良原因になる。そこで、研磨または研削後のウエハ研磨面または研削面を観察して様々な形状を有するスクラッチの発生状況を監視し、多発する場合にはスクラッチの形状に対応させた研磨または研削条件の見直しを行わなければならない。また、同時に、異物も発生するとその上に形成する配線の絶縁不良や短絡などの不良原因となる。異物が多発する場合には、装置洗浄を行う等のスクラッチとは異なる対策が必要となる。つまり、被加工対象物(例えば半導体基板上の絶縁膜)に対する研磨または研削工程においては、異物と様々な形状を有するスクラッチとを分けて監視して、それぞれに対して適切な対策を施すことが必要となる。
【0007】
しかしながら、上記特許文献1〜4のいずれにも、被加工対象物(例えば、半導体基板
上の絶縁膜)に対して研磨または研削加工を施した際、その表面に生じる様々な形状を有
するスクラッチと付着する粒子状の異物とを弁別して検査することについては、考慮され
ていない。
【0008】
また、様々な形状を有するスクラッチの寸法は、幅Wが0.2μm〜0.4μm程度で
、深さDが数nm程度から非常に深いものでも100nm程度と非常に微小であるため、
従来は、電子顕微鏡を用いて作業者が目視でレビューを行って様々な形状を有するスクラ
ッチや異物を判別し、多大なレビュー時間を要していた。そのため、スクラッチ、或いは
粒子状の異物への対策に遅れを生じ、多量のウエハを悪いコンディションのまま研磨し続
けることなり、収益に多大な損害を与えていた。
【0009】
本発明の目的は、上記課題を解決すべく、半導体製造や磁気ヘッド製造において、被加
工対象物(例えば、半導体基板上の絶縁膜)に対してCMPなどの研磨または研削加工を
施した際、その表面に生じる様々な形状を有するスクラッチ等と付着する粒子状の異物と
を弁別して検査することができるようにした欠陥検査装置およびその方法を提供すること
にある。
【0010】
また、本発明の他の目的は、被加工対象物(例えば、半導体基板上の絶縁膜)に対して
CMPなどの研磨または研削加工を施した際、その表面に生じる様々な形状を有するスク
ラッチ等と付着する粒子状の異物とを弁別して検査することを全数検査、若しくは十分な
頻度の抜き取り検査をできるようにして、上記欠陥が生じない半導体基板を高信頼度で、
且つ効率的に製造できるようにした半導体基板の製造方法を提供することにある。
【0011】
また、本発明のさらに他の目的は、高さおよび深さの小さな薄膜状異物やスクラッチ等
の凹状欠陥と、高さのある粒子状の異物の凸状欠陥を弁別して検査することができるよう
にして,上記欠陥が生じない半導体基板を高信頼度で、且つ効率的に製造できるようにし
た半導体基板の製造方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上記目的を達成するために、本発明では、欠陥検査装置を、被検査物を載置するステージと、UV光を発射するレーザ光源と、レーザ光源から発射されたUV光の光路を切替える光路切替手段と、光路切替手段で第1の光路側に出射された第1のUV光を反射ミラーで反射させてステージ上に載置された被検査物の表面に垂直方向から照射する第1の照明系と、光路切替手段で第2の光路側に出射された第2のUV光をステージ上に載置された被検査物の表面に斜方から照射する第2の照明系とを有する照明光学系手段と、照明光学系手段の第1の照明系で第1のUV光を照射されることにより生じる被検査物からの第1の散乱光と第2の照明系で第2のUV光を照射されることにより生じる被検査物からの第2の散乱光とをそれぞれ集光レンズで集光して検出する検出光学系手段と、検出光学系手段により検出された第1の散乱光に基づく第1の信号と第2の散乱光に基づく第2の信号とを用いて被検査物上の欠陥を弁別する演算処理部とを備えて構成し、照明光学系手段の第1の照明系の反射ミラーを検出光学系手段の集光レンズの光軸上で集光レンズとステージとの間に配置して、レーザ光源手段から出射されてステージ上に載置された被検査物の表面に平行な方向から入射した第1のUV光を反射ミラーで反射させて被検査物の表面に垂直方向から照射するように構成した。
【0013】
また、上記目的を達成するために、本発明は、レーザ光源から発射されて光路切替手段で第1の光路側に出射された第1のUV光を反射ミラーで反射させてステージ上に載置された被検査物の表面に垂直方向から照射し、レーザ光源から発射されて光路切替手段で第2の光路側に出射された第2のUV光をステージ上に載置された被検査物の表面に斜方から照射し、第1のUV光を垂直方向から照射することにより生じる被検査物からの第1の散乱光と第2のUV光を斜方から照射することにより生じる被検査物からの第2の散乱光とをそれぞれ集光レンズを介して検出し、この検出された第1の散乱光に基づく第1の信号と第2の散乱光に基づく第2の信号とに基づいて被検査物上の欠陥を弁別する方法であって、第1のUV光を反射ミラーで反射して被検査物の表面に垂直方向から照射することを、反射ミラーを第1の散乱光と第2の散乱光とを集光する集光レンズの光軸上で集光レンズとステージとの間に配置することにより行うようにした。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、半導体製造や磁気ヘッド製造において、絶縁膜等の被加工対象物に対
してCMPなどの研磨または研削加工を施した際、その表面に生じる様々な形状を有する
スクラッチ等と付着する粒子状異物とを弁別して検査をすることができる効果を奏する。
【0015】
また、本発明によれば、スクラッチの形状を詳細に分類しできるため、不具合要因の特
定を早急に行うことができる効果を奏する。
【0016】
また、本発明によれば、平坦化研磨工程において全数、若しくは高頻度の抜き取り検査
が可能であるため、速やかに研磨装置の不具合を発見することができ、その結果、適切な
対策を取ることが可能となるため研磨工程における歩留まりを飛躍的に向上させることが
可能となる効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】本発明に係る欠陥検査装置の第1の実施の形態を示す概略構成図である。
【図2】本発明に係るCMP等によって絶縁膜上に発生するスクラッチと異物の形状 パラメータを示す図である。
【図3】本発明に係るスクラッチと異物に光束dを照射したときの入射光投影長を説 明するための図である。
【図4】本発明に係るスクラッチと粒子状異物との弁別原理を示す図である。
【図5】本発明に係るスクラッチと粒子状異物との弁別結果の一実施例を示す図であ る。
【図6】本発明に係る垂直照射、および疑似垂直照明の実施例を示す図である。
【図7】本発明に係る検出光学系で検出される輝度信号波形を示す図である。
【図8】本発明に係るウエハのCMP面上に発生した異物を、欠陥検査装置で推測し た異物サイズ(μm)とSEMで測長したSEM測長サイズ(μm)との相関関係で 示す相関図である。
【図9】本発明ハ)およびバックエンド・プロセス・ウエハ(後期工に係るフロント エンド・プロセス・ウエハ(初期工程ウエ程ウエハ)における輝度信号からのサイズ (μm)を横軸、SEM測長サイズ(μm)を縦軸にした場合の異物発生状態をプロ ットした相関図である。
【図10】本発明に係るウエハのCMP上に発生した凸状欠陥(粒子状異物)と凹状 欠陥(スクラッチ、薄膜状異物)を、欠陥検査装置で検出された輝度信号からのサイ ズ(μm)とSEMで測長したSEM測長サイズ(μm)との相関関係で示す相関図 である。
【図11】本発明に係るスクラッチ、薄膜状異物、および粒子状異物(通常の異物) の弁別処理フローの一実施例を示す図である。
【図12】本発明に係る基本思想を示す落射照明による輝度信号S(i)と斜方照明 による輝度信号T(i)との関係に基づく凹凸度(b/a)およびサイズに基づいて スクラッチ、薄膜状異物、および粒子状異物(通常の異物)が弁別されることを説明 するための相関図である。
【図13】凹凸度の説明図である。
【図14】本発明に係る欠陥の致命性について判別できるようにカテゴリ1〜5に分 類した検査結果を得るための説明図である。
【図15】本発明に係る落射照明による輝度信号S(i)と斜方照明による輝度信号 T(i)との関係に基づく粒子状異物およびスクラッチの分布を示す図である。
【図16】本発明に係る落射照明による輝度信号S(i)の対数値と斜方照明による 輝度信号T(i)の対数値との関係に基づく粒子状異物およびスクラッチの分布を示 す図である。
【図17】本発明に係る欠陥検査装置で弁別された各々の欠陥の分布を示すウエハマ ップを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
本発明に係る半導体製造工程や磁気ヘッド製造工程等において用いられている平坦化加
工工程の安定稼働を目的とした欠陥検査装置およびその方法の実施の形態について図面を
用いて説明する。
【0019】
まず、本発明に係る欠陥検査装置およびその方法の第1の実施の形態について説明する
。本発明は、図1に示すように、半導体の製造工程の途中で製品の抜き取りまたは全数検
査をする欠陥検査装置100に関するものである。半導体の製造ラインは、工程管理用の
コンピュータ101により例えばネットワーク103を介して、または個々の製造装置(
図示せず)毎に、製造条件が管理されている。工程の途中では、異物検査装置、光学式外
観検査装置、SEM式検査装置,または人手によって半導体を検査している。検査により
異常が見つかった場合は光学式レビュー装置、SEM式レビュー装置などでレビューし、
場合によってはEDX(エネグギー分散形X線分析法:energy dispersive X-ray spect
roscopy)などで更に詳細な分析をして,異常の原因を突き止める。その後、異常を引き
起こしていた製造条件や,製造装置の対策をすることで歩留りの向上を図っている。また
、上記欠陥検査装置100によって検出された異物や欠陥の座標、寸法などのデータ、さ
らには弁別された欠陥の種類毎やカテゴリなどのデータは、歩留り管理システム102に
よりオンラインで管理されている。
【0020】
本発明に係わる欠陥検査装置100は、図2に示すように、Siウエハ21上にSiO
2膜等の層間絶縁膜(被加工対象物)22を形成し、CMP(Chemical Mechanical Polis
hing)を施した際、ウエハ10上に生じた深さが浅いスクラッチ23aと異物24とを弁
別することにある。ところで、SiO2膜等の層間絶縁膜22の下は、必ずしもSi基板等の半導体基板21があるわけではなく、配線層が存在する場合もある。CMP工程では、このSiO2膜22の表面を平坦化するために研磨を行う。そのため、研磨傷であるスクラッチ23aは、図2(b)に示すようにSiO2膜22の表面に生じる。ここで、SiO2膜22の膜厚をt、スクラッチ23aの幅をW、深さをDとする。スクラッチ23aの概略寸法はWが0.2μm〜0.4μm程度である。また、深さDは数nm程度から非常に深い物でも100nm程度である。この様に、CMPで生じるスクラッチ23aは幅に対して深さが非常に浅いことが特徴である。図2(a)に異物24の寸法パラメータを示す。ここでは、異物24を直径Φの粒状の物としてモデル化している。実際の異物24はこの様に綺麗な球状ではないが、スクラッチ23aは幅W(0.2μm〜0.4μm程度)に対して深さDが数nm〜数+nm程度と非常に浅いが、異物(粒子状の異物)24はスクラッチ23aほどに幅と高さに極端に大きな差がないことを示している。本発明は、このスクラッチ23aの特有の寸法比率に着目している。
【0021】
次に、上記第1の実施の形態を実現するためのスクラッチ等の表面検査装置の第1の実
施例について図1〜図9を用いて説明する。即ち、表面検査装置の第1の実施例は、図1に示すように、位置座標が測定されてXY方向に走行制御され、被検査物であるウエハ10が載置されるステージ15と、例えば波長488nm(青の波長)のArレーザや窒素レーザやHe−Cdレーザやエキシマレーザ等の光源(レーザ光源に限定されるものではない。)からなり、異なる波長の光を出力する複数の光源2a、2b、および反射ミラー4a、4b、4cにより構成される照明光学系1と、集光レンズ6、波長別に分離するビームスプリッタ7およびフォトマル、CCDカメラ、CCDセンサ、TDIセンサ等から構成される光電変換器8a、8bにより構成される検出光学系5と、光電変換機8a、8bの各々から出力されるアナログ輝度信号をデジタル輝度信号に変換するA/D変換部16a、16b、該A/D変換部16a、16bの各々から得られるデジタル輝度信号を一時記憶する記憶部17a、17bおよび比較演算部18により構成される演算処理部9と、上記ステージ15から測定される位置座標を基に上記ステージ15を走行制御するステージコントローラ14と、該ステージコントローラ14を制御し、さらに演算処理部9を制御し、演算処理部9から得られる検査結果を受ける全体制御部30とから構成される。光源2a、2bとしては、CMPされた絶縁膜22上に生じた微小な異物24やスクラッチ23を弁別して検出するために、エキシマレーザ光源のようにできるだけ波長が短い方が好ましい。即ち、光源2aとしては、例えば488nm、または365nmのレーザ光を出すレーザ光源、光源2bとしては、YAGレーザの2倍波(532nm)若しくは4倍波(266nm)のDUVレーザ光、またはKrFエキシマレーザ光を出すレーザ光源で構成することができる。そして、光源2aから射出されたUV光若しくはDUV光は、上記集光レンズ6の表面に直接照射されることなく、反射ミラー4a、反射ミラー4cを介してウエハ面(CMPが施された絶縁膜の面)を法線方向、或いはその近傍から照射する。これを落射照明12と称する。あるいは、光源2bから射出されたUV光若しくはDUV光は、反射ミラー4bを介してウエハ面(CMPが施された絶縁膜の面)を斜め方向から照射する。これを、斜方照明11と称する。本第1の実施例においては、それぞれに別々の独立した2個の光源2a、2bと複数の反射ミラー4a〜4cを用いて落射照明と斜方照明を実現しているが、一つの光源2bと、該光源2bから出射されるUV光若しくはDUV光をミラー4bとミラー4cへと光路を切り替える光路切替機構(図示せず)を使用してもかまわない。また、反射ミラーの数、光路切替機構の有無は問わない。
【0022】
また、照明光学系1において、落射照明系で落射照明光12を落射照明するウエハ面上
における個所と斜方照明系で斜方照明光11を斜方照明するウエハ面上における個所とを
検出光学系5の視野内で異ならしめて構成することにより、落射照明光12と斜方照明光
11の波長を同じにすることができる。但し、この場合、光電変換器8aと光電変換器8
bとの受光面を、ウエハ面上における照射個所の違いに対応するように設置する必要があ
る。
【0023】
このように、照明光学系1としては、集光レンズ6の表面を直接照射させることなく、
ウエハ10上の絶縁膜22に対してCMPが施されたCMP面に対して法線方向或いは、
それに近い方向、及び、ウエハ水平面に近い斜め方向(約30°以下の角度)からの2系
統の照明(落射照明、および斜方照明)11、12が実現されていれば良い。落射照明1
1の場合、図1に示すように、できるだけ垂直方向に近い擬似落射照明であってもよい。
【0024】
次に、検出手順について説明する。検出は1枚のウエハ10について、照明方向を切り
替えて2回行う。具体的には、まず、光源2aから射出されるUV光若しくはDUV光か
らなる落射照明光12を、集光レンズ6の表面に対して直接照射することなく、ウエハ1
0上の絶縁膜22のCMP面に対して照射する。すると、集光レンズ6の表面の微細な面
粗さやその表面に付着した極微細な異物等から反射してくる迷光を発生させることなく、
絶縁膜22から発生した正反射光成分が除かれた状態で、絶縁膜22上にCMPによって
発生した極浅い微細なスクラッチ23aおよび異物24から射出した散乱光(低次の回折
光成分)のみが、集光レンズ6により集光されてビームスプリッタ7を通して例えばCC
D、TDIセンサ等から構成される光電変換器8aの受光面で受光される。そして、光電
変換器8aの出力は、A/D変換部16aでA/D変換されて欠陥i毎の輝度値S(i)
を得た後、一旦、記憶部17aに書き込まれる。
【0025】
同時に、光源2bから出射され、光源2aとは異なる波長のUV光若しくはDUV光か
らなる斜方照明光11を、ウエハ面上の落射照明光12と同じ座標位置に照射する。なお
、全体制御部30はステージ15の移動を制御することにより、光路切替機構(図示せず
)を用いて照射方向を切り替えて斜方照明光11を、ウエハ面上の落射照明光12と同じ
位置座標系で照射してもよい。
【0026】
すると、絶縁膜22から発生した正反射光成分が除かれた状態で、絶縁膜22上にCM
Pによって発生した極浅い微細なスクラッチ23aおよび異物(粒子状の異物)24から
射出した散乱光(低次の回折光成分)のみが、集光レンズ6により集光されてビームスプ
リッタ7を通して例えば光電変換器7bで受光される。そして、光電変換器7bの出力は
、A/D変換部16bでA/D変換されて欠陥i毎の輝度値T(i)を得た後、一旦、記
憶部17bに書き込まれる。
【0027】
次に、比較演算部18は、記憶部17aに記憶される落射照明12による欠陥i毎の検
出輝度値S(i)と、記憶部17bに記憶される斜方照明11による欠陥i毎の検出輝度
値T(i)との比率R(i)を算出する。比較演算部18は、該算出された輝度比率R(
i)が予め設定した閾値(判定基準値:図5に示す弁別線20)よりも大きければ異物2
4、小さければ極浅い微細なスクラッチ23aと判別し、全体制御部9へ出力する。この
ように、CMPによって発生するスクラッチ23aは、極浅く微細であるため、集光レン
ズ6の表面に落射照明光12が照射された場合に集光レンズ6の表面から発生する微弱な
迷光も例えば光電変換器7aで受光すると、スクラッチ23aからの散乱光と弁別するこ
とが難しくなる。そこで、落射照明光12を集光レンズ6の表面に照射させないように構
成した。
【0028】
本第1の実施例においては、落射照明光12による検出と斜方照明光11による検出と
を同時に行っているが、落射照明光12による検出を先に、斜方照明11による検出を後
に行っても、斜方照明光11による検出を先に、落射照明光12による検出を後に行って
もかまわない。また、本第1の実施例においては、2度目の検出である斜方照明11によ
る検出輝度値T(i)をA/D変換後一旦記憶部17に書き込み、2度目の検出輝度値T
(i)を記憶することなく、検出と同時に既に記憶済みの1度目の落射照明12による検
出輝度値S(i)を、比較演算部18において参照して輝度比較演算を行っても本発明を
実現することは可能である。
【0029】
次に、本発明に係る上記実施の形態を実現するための弁別原理について図3および図4
を用いて詳細に説明する。本発明では、1個の欠陥を2つの異なる角度(例えば落射照明
12と斜方照明11)から光束dで照射することにより弁別を行う。まず、落射照明光1
2として、集光レンズ6の表面に直接照射することなく、ウエハ面の法線方向或いは、そ
の近傍から光束dで照射する。次に、斜方照明光11として、ウエハ面に対して水平方向
に近い角度から光束dで照射する。この、落射照明12と斜方照明11はどちらが先に行
われても関係ない。弁別は、この光束dの2方向照明それぞれにおいて得られる欠陥23
a、24から発せられた散乱光の強度を比較することにより行う。欠陥23a、24から
の散乱光強度は、欠陥23a、24が受光した光源光量に応じて放出される。図3に示す
ように、欠陥23a、24が受光する光源光量は、光源入射方向への欠陥寸法の投影面積
にほぼ比例すると考えて良い。
【0030】
凹状欠陥であるスクラッチ23aの場合、この投影面積は落射照明時には幅Wにほぼ比
例し、また約30°以下の浅い角度で照射される斜方照明時にはD'にほぼ比例すること
になる。ところが、スクラッチ23aの深さDは、幅Wに比べて非常に浅いことから、こ
の斜方照明投影長D'は落射照明投影長W'に比べて非常に短くなる。そのため、スクラッ
チ23aが受光する光源光量は斜方照明11の方が落射照明12に比べて弱くなり、その
結果、スクラッチ23aから射出される散乱光の光量は、斜方照明11の方が弱くなる。
それに比べて、凸状欠陥である異物(粒子状異物)24の場合、斜方照明11と落射照明
12の投影長Φはほぼ同等であることから、異物24から射出される散乱光の光量は、落
射照明と斜方照明を比べても大きくは変わらない。そこで、図4に示すように、この落射
照明12と斜方照明11のそれぞれによる散乱光の検出輝度値S(i)、T(i)を比較
して、斜方照明11の方が落射照明12よりも小さければスクラッチ23a、同等あるい
は斜方照明の方が大きい物を異物(粒子状異物)24と判別することが可能となる。
【0031】
さらに、薄膜状異物23bも厚さが非常に薄いため、スクラッチ23aと同様に、斜方
照明11による散乱光の検出輝度値T(i)が落射照明12による散乱光の検出輝度値S
(i)よりも小さく検出され、凹状欠陥とみなすことができる。
【0032】
この弁別結果の一例のグラフを図5に示す。これは、横軸に落射照明時の検出輝度値S
(i)、縦軸に斜方照明時の検出輝度値T(i)をとったグラフである。この場合、図中
の弁別線20から下の領域がスクラッチ23aの領域、上の領域が異物24の領域となる
。しかしながら、図5から明らかなように、実際には、このように、単純に、落射照明時
の検出輝度値S(i)と斜方照明時の検出輝度値T(i)とを比較して比率を取ったとし
ても、弁別線(判定しきい値)20を引く(設定する)ことができず、異物24とスクラ
ッチ23aと弁別することが難しい。そこで、本発明に係る落射照明時の検出輝度値S(
i)と斜方照明時の検出輝度値T(i)とを用いて、具体的に、異物(粒子状異物)24
とスクラッチ23aとを弁別する手法の実施例については、後述する。
【0033】
ところで、CMPによってスクラッチ23aが生じる絶縁膜(例えば、SiO2膜)2
2は、光に対して透明なため、光干渉も含めて下層からの正反射光が生じるが、特に、落
射照明12の場合には、図1に示すように、例えば反射ミラー4cを集光レンズ6の視野
外に設置することによって、絶縁膜22の表面およびその下層からの正反射光(光干渉光
も含む)を集光レンズ(対物レンズ)6の視野外に行くようにして例えば光電変換器8a
で検出しないようにする工夫が必要となる。
【0034】
勿論、斜方照明11の場合は、図1に示すように、反射ミラー4bによって非常に浅い
角度で照射されるため、絶縁膜22の表面およびその下層からの正反射光(光干渉光も含
む)が集光レンズ6の視野外に行くことになり、光電変換器8bで検出されないことにな
る。
【0035】
また、光源2として、ブロードバンドの光若しくは白色光を出射するものを用いれば、
絶縁膜22の表面からの正反射光と下層からの正反射光との間の光干渉の問題は生じない
。しかしながら、絶縁膜22上の微細な(特に深さDが浅い)スクラッチ23aおよび異
物24から強度の強い散乱光を得るためには、照明光としてUV光、若しくはDUV光を
用いるのが好ましい。
【0036】
次に、反射ミラー4cの設置方法の実施例について図6を用いて説明する。これは、暗
視野検出系の迷光を防止して、高感度に欠陥を検出するための手法である。スクラッチ2
3aの検査には、先に述べた原理から分かるようにウエハ10の面に対して法線に近い方
向からの照明が必要となる。
【0037】
しかし、UV光若しくはDUV光を落射照明する場合に、落射照明光を、集光レンズ6
を透過してウエハ10を照明した場合、いわゆる迷光を生じてしまい、その結果検出画像
にノイズが生じてしまうことになる。具体的には、集光レンズ6の表面の微細な研磨跡や
集光レンズ6上に付着したゴミ等から生じる散乱光が迷光となってしまうからである。こ
のため、欠陥23a、24からの微小な散乱光を光電変換器8aで受光して観察する場合
、この迷光が致命的となる。即ち、極微小なスクラッチ23aからの散乱光は、迷光によ
るノイズに埋もれて検出することができなくなってしまう。
【0038】
そこで、本発明においては、図6に示すように、強度の強い入射光が集光レンズ6の表
面に照射されず、しかも、ウエハ10(層間絶縁膜22の表面(CMP面)およびその下
層の配線層などの表面並びにスクラッチ23aの表面および異物24の表面)からの正反
射光成分(干渉光成分も含む)である0次回折光が集光レンズ6の瞳、即ちNA内に入射
しないように反射ミラー4cを設けることが必要となる。
【0039】
図6(a)には、小形の反射ミラー4c1をウエハ10と集光レンズ6の間の、ほぼウ
エハ10の法線上に配置し、落射照明光12aを集光レンズ6の表面に照射されないよう
に横方向から小形の反射ミラー4c1に対して入射させて反射させ、しかもウエハ10か
らの正反射光成分(干渉光成分も含む)を反射ミラー4c1で反射させて集光レンズ6の
瞳内に入射させずにスクラッチ23aや異物24からの散乱光(1次以上の回折光成分)
の内、斜線で示す領域(平面的には輪帯状)の散乱光(低次の回折光成分)を集光レンズ
6の瞳内に入射させる手法を示す。なお、この小形の反射ミラー4c1としては、外形が
ほぼ楕円形状となる。これを、垂直照明による散乱光検出と称する。しかしながら、この
手法は、集光レンズ6の中心部分がレンズとしての役目が失われるため、あまり好ましく
はない。
【0040】
また、図6(b)には、反射ミラー4c2をウエハ10と集光レンズ6の間で、かつ、
集光レンズ6のNAから外側に配置し、落射照明光12bを集光レンズ6の表面に照射さ
れないように横方向から反射ミラー4c2に対して入射させて射させ、しかもウエハ10
からの正反射光成分を集光レンズ6の瞳外にしてスクラッチ23aや異物24からの散乱
光の内、斜線で示す領域の散乱光を集光レンズ6の瞳内に入射させる手法を示す。なお、
反射ミラー4c2を周方向に広げると、反射ミラー4c2によって照明される照明光は輪
帯照明となる。この場合、例えば、反射ミラー4c2を周方向に120度間隔で3つ設け
、これら3つの反射ミラー2c2のそれぞれの間から3つの照明光12bの各々を入射さ
せるようにすれば、3方向から輪帯照明を施すことも可能となる。ところが、図6(b)
に示すように、反射ミラー4c2を一部分にすると、輪帯照明における一部分の照明とな
る。これを、疑似垂直照明による散乱光検出と称する。この手法は、集光レンズ6の視野
(瞳)全部が使用されるため、非常に有効である。しかし、斜方照明光11の光束も、落
射照明光12bの光束に本数の点も含めて合わせる必要がある。
【0041】
また、図6(c)には、小形の反射ミラー若しくはハーフミラー4c3を集光レンズ6
の上の光軸近傍に配置し、開口50を中央に穿設した集光レンズ6を配置し、小形の反射
ミラー若しくはハーフミラー4c3で反射した垂直照明光12aを、集光レンズ6の表面
に照射させないで、上記開口50を通過させてウエハ10上の絶縁膜CMP面に照射し、
しかもウエハ10からの正反射光成分をフーリエ変換面に設けられた空間フィルタ(遮光
素子)51で遮光し、スクラッチ23aや異物24からの散乱光の内集光レンズ6を通し
て得られる散乱光を光電変換器8aで受光する手法を示す。
【0042】
また、図6(d)には、図6(c)と同様に、落射照明光12aを、ハーフミラー52
の中央部分を透過し、集光レンズ6の開口50を通してウエハ10のCMP面に垂直照明
し、ウエハ10からの正反射光をフーリエ変換面に設けられた空間フィルタ(遮光素子)
53で遮光し、スクラッチ23aや異物24からの散乱光の内集光レンズ6を通して得ら
れる散乱光をハーフミラー52の周辺部分で反射させて光電変換器8aで受光する手法を
示す。なお、ハーフミラー52の周辺部分は、反射ミラーで構成してもよい。
【0043】
以上説明したように、図6(c)(d)では、図6(a)と同様に、集光レンズ6の中
央に開口50を形成することによって、集光レンズ6の表面から迷光を発生することなく
、垂直照明および垂直方向からの散乱光検出が可能となる。そのため、水平面内でスクラ
ッチ23aの向きがどのように形成されたとしても、非常に浅いスクラッチ23aのエッ
ジから生じる散乱光を比較的一様に光電変換器8aで受光することができ、一様な検出輝
度値S(i)を得ることができる。さらに、線状のパターンである大スクラッチ(図示せ
ず)に対して直角方向の指向性の強い回折光を得るためにも、垂直照明が疑似垂直照明よ
りも好ましい。しかし、図6(c)(d)の実施例は、集光レンズ6の中央部分に開口5
0を形成する関係で、集光レンズ6の機能が低下するため、あまり好ましくはない。
【0044】
ところで、図6(a)の垂直照明による散乱光検出の場合、入射光はレンズ6の下を通
過しており、明らかに集光レンズ6の表面に照射されず、迷光が生じることはない。また
、ウエハ10からの正反射光は、反射ミラー4c1で反射するため、やはり集光レンズ6
の瞳には入らない。さらに、図6(c)および図6(d)に示す垂直照明も同様となる。
また、図6(b)の疑似垂直照明による散乱光検出の場合も、明らかに入射光は集光レン
ズ6を透過しない。また、反射ミラー4c2を集光レンズ6のNAの外に配置しているた
め、ウエハ10からの正反射光成分は集光レンズ6の瞳には入らない。つまり、何れの方法も光線強度が強く、迷光を生じやすい入射光は集光レンズ6の表面に照射されず、ウエハからの正反射光は集光レンズ6に入射しないように、落射照明を実現している。このため、迷光が生じにくく、層間絶縁膜22に対してCMPが施されたCMP面に発生したスクラッチ23aおよび異物24からS/N比の高い検出画像を得ることが可能となる。なお、層間絶縁膜22は光に対して透明であるため、落射照明をした際、その下層から正反射した光が戻ってくるが、次に説明するように、集光レンズ(対物レンズ)6のNA内に入射されないので、スクラッチ23aおよび異物24からの散乱光検出に影響を及ぼすことなく、スクラッチ23aおよび異物24を光電変換器8aから得られる信号によって検出することが可能となる。
【0045】
更に、図6に示す落射照明12a、12bは、迷光の解決による理由だけでなく、特に
スクラッチ23aからの散乱光強度分布の強い成分を受光しやすくなることから、斜方照
明11だけと比べて高い検出感度を得られる。これは、スクラッチ23aからの散乱光強
度の内、低次回折光成分が比較的強いためである。即ち、ウエハ面の法線近傍から照明す
れば、低次の回折光成分がウエハ10から反射されて集光レンズ6で集光されやすくなる
ためである。しかし、例えば絶縁層の下地や絶縁層の表面からの正反射光(0次回折光)
は完全に遮光若しくは集光レンズ6の瞳に入射させないようにすることが必要となる。
【0046】
この結果、斜方照明11のみによる場合と比べてスクラッチ23aについて感度の高い
検出が可能となる。この様に、垂直照明12a、或いは疑似垂直照明12bのみを用いる
ことにより、高感度なスクラッチ23aの検査を実現することが可能となる。
【0047】
ところで、集光レンズ6のNA内に反射ミラー4c1を配置しても、レンズ6等による
結像特性に影響を与えないように、反射ミラー4c1の形状をほぼ楕円形状に形成すれば
、図6(a)に斜線で示す領域(平面的には輪帯領域)の散乱光を集光レンズ6で集光し
て結像させることができることになる。しかし、もし、集光レンズ6のNA内に反射ミラ
ー4c1が存在することが結像特性に悪影響を及ぼすような場合、垂直照明時には反射ミ
ラー4c1をNA外に退避させる機構が必要となる。半導体検査の場合、欠陥検査装置か
ら発生するゴミを極力無くす必要がある。この観点から見れば、可動機構をウエハ上方に
設けるのは好ましくない。しかしこの様な場合でも、疑似垂直照明12bを用いれば良い
。疑似垂直照明12bの場合、反射ミラー4c2はNAの外に有るため決して結像特性に
悪影響を及ぼすことは無く、別途退避機構を設ける必要が無い。
【0048】
また、本発明に係るスクラッチ等の表面検査装置を、斜方照明のみによる異物検査装置
として使用する場合には、垂直照明が不要となるため、図6(a)に示す反射ミラー4c
1を退避させて集光レンズ6のNAの全てを利用して異物から発生する散乱光を有効に集
光して光電変換器8bで受光させることも可能である。しかし、反射ミラー4c1を退避
させなくして、ゴミの発生をなくするためには、表面検査装置の垂直照明としてスクラッ
チの検出精度が多少低下する疑似垂直照明12bを用いれば良い。また、垂直照明として
、図6(c)および(d)に示す手法を用いる場合には、斜方照明のみによる異物検査装
置として使用する場合にも垂直照明を停止させることによって適用することが可能となる
。さらに、斜方照明のみによる異物検査装置として使用する場合において、周期的な配線
パターンが形成されたメモリセル上の異物を検出しようとすると周期的な配線パターンか
らの回折光に基づく回折パターンを遮光する必要があるため、上記空間フィルタ51、5
3を直線状の空間フィルタに交換すればよい。
【0049】
次に、比較演算部18などにおいて、記憶部17a、17bに記憶された落射照明12
による欠陥i毎の輝度信号S(i)および斜方照明11による欠陥i毎の輝度信号T(i
)を基に、欠陥のサイズを推定する方法について、図7を用いて説明する。図7(a)、
(b)には、異物24、スクラッチ23aおよび薄膜状異物23b毎から検出される輝度
信号S(i)、T(i)の波形301、302を示す。図7(b)に示す輝度信号波形3
02は、検出器(光電変換器)8a、8bのダイナミックレンジにより、図7(c)に示す
如く、303のレベルでさちることになる。そこで、プロット点304に基いて補間し、
補間された信号波形を2次元に積分することによって、その体積を求める。図7(a)に示す輝度信号については、さちっていないので、そのまま、この輝度信号波形を2次元に積分することによって、体積を求める。これら求められた体積値(2次元積分値)と欠陥のサイズとは相関関係があることによって、この補正係数を掛けることによって、欠陥のサイズに応じた推測データを得ることができる。
【0050】
図8には、本発明に係る検査装置の例えば比較演算部18などで異物2901について
の推測データとして推測された異物サイズ(μm)と、実際にSEMで測長されたサイズ
(μm)との関係を示す。この図8に示すように、ウエハ10に対する複数のプロセス処
理(例えばCMP)工程によって、2902、2903で示すように異なる相関関係を有
する。そこで、上記補正係数は、ウエハの表面状態に応じて変わることになる。従って、
予め、SEM測長に基いて、プロセス工程(ウエハの表面状態)に応じた補正係数を求め
ておく必要がある。
【0051】
また、図9(a)には、フロントエンド・プロセス・ウエハ(初期工程であるトランジ
スタ形成工程におけるウエハ)における欠陥3101について、輝度信号波形から推測し
た異物サイズ(μm)とSEM測長されたサイズ(μm)との間に3102で相関係数R
2=0.7945で相関関係があることが示される。このように、トランジスタ形成工程
においては、0.1μm〜0.4μmの極微小欠陥がトランジスタの性能に影響を及ぼす
ことから、このような極微小欠陥においても、相関関係があることがわかる。なお、相関
係数Rは、次に示す(数1)式で表される。
【0052】
R=(NΣxiyi−(Σxi)(Σyi))/(√(NΣxi2−(Σxi)2)(NΣy
i2−(Σyi)2)) (数1)
ただし、x,yは変量を示す。
【0053】
また、図9(b)には、バックエンド・プロセス・ウエハ(後期工程である配線形成工
程におけるウエハ)における欠陥3101について、輝度信号波形から推測した異物サイ
ズ(μm)とSEM測長されたサイズ(μm)との間に3102で相関係数R2=0.7
147で相関関係があることが示される。このように、配線形成工程においては、0.3
μm以上の5μm程度まで、さらにそれ以上の微小異物が配線に影響を及ぼすことから、
このような微小異物においても、相関関係があることがわかる。なお、配線工程において
は、0.3μm以下の微小異物は、重要度が低下するため、消去されている。
【0054】
次に、本発明に係る検査装置で検査する欠陥について図10を用いて説明する。CMP
された表面の欠陥としては、通常の異物(0.1μm〜5μm程度)に基づく凸状欠陥2
4と、スクラッチ(幅Wが0.2μm〜0.4μm程度、深さDが数nm〜数+nm程度
)に基づく凹状欠陥23aおよび薄膜状異物(径が約0.5μm〜2μm程度、厚さが数
nm〜数+nm程度)が付着した平坦状欠陥23bが存在することになる。
【0055】
さらに、輝度信号からのサイズ(μm)と、SEM測長に基づくサイズ(μm)との相
関図(相関係数R2=0.3847)から、これら凸状欠陥24と、凹状欠陥23aおよ
び平坦状欠陥23bとは、異なった相関を有することが判明した。
【0056】
さらに、スクラッチ等の凹状欠陥23aと薄膜状異物等の平坦状欠陥23bとを落射照
明および/または斜方照明によって検出される輝度信号S(i)、T(i)から推測され
る欠陥のサイズに基いて弁別することが可能であることを見出した。
【0057】
さらに、これら異物等の凸状欠陥24、およびスクラッチ等の凹状欠陥23aが発生し
た領域が、回路パターン領域内であるか、回路パターン領域外であるかに弁別することに
よって、異物等の凸状欠陥24、およびスクラッチ等の凹状欠陥23aの回路パターンに
対する致命性を弁別することが可能となる。
【0058】
そこで、比較演算部18などにおいて演算処理する、これらの弁別方法について、図1
1を用いて説明する。まず、ステップS111において、光電変換器8aから検出される
落射照明12による欠陥i毎の輝度信号S(i)を、A/D変換器16aでA/D変換後
、記憶部17aに記憶する。同時に、またはその後、ステップS112において、光電変
換器8bから検出される斜方照明11による欠陥i毎の輝度信号T(i)を、A/D変換
器16bでA/D変換後、記憶部17bに記憶する。そして、ステップS113において
、比較演算部18は、記憶部17a、17bの各々に記憶された落射照明により検出した
欠陥i毎の輝度信号S(i)と斜方照明により検出した欠陥i毎の輝度信号T(i)との
比率R(i)で、図12において示される凹凸度(b/a)を、次に示す(数2)式によ
り求める。
【0059】
なお、図12は、横軸、および縦軸ともに対数で示されているため、対数表となってい
る。この図12において、左下から右上に向かった矢印121の方向が欠陥のサイズが対
応し、上記矢印121に直角な矢印122が欠陥の凹凸度(b/a)で示される。欠陥の
凹凸度(b/a)は、図13に示される横方向の寸法aに対する縦方向の寸法bの比率で
示されることになる。ただし、輝度信号の比率(T(i)/S(i))に基づく欠陥の凹
凸度の弁別、および輝度信号(S(i),T(i))の積分値に、凹凸度および工程に応
じた補正係数を掛けたものに基づく欠陥のサイズの弁別は、それぞれ輝度信号の対数をと
ることは、必ずしも必要としない。
【0060】
R(i)=T(i)/S(i)=b/a (数2)
ここで、iは、複数個の欠陥を評価するために、欠陥毎につけた認識番号である。なお、
光束dのサイズや光電変換器7の画素サイズにより1個の欠陥が複数の欠陥として検出さ
れる場合があるため、近接して検出される欠陥を示す信号に対して膨張処理(連結処理)
によって一つの欠陥を示す信号に変換する必要がある。そのため、欠陥毎につける認識番
号iは、連結処理された一つの欠陥を示す信号に対して付与されることになる。
【0061】
さらに、ステップS114において、比較演算部18は、上記求められた輝度比率R(
i)が予め設定した閾値(判定基準値:図5に示す弁別線20)よりも大きければ粒子状
異物等の凸状欠陥24、小さければスクラッチおよび薄膜状異物等の凹状欠陥23と判別
する。本実施例においては、斜方照明時の検出輝度T(i)を落射照明時の検出輝度値S
(i)で除算しているが、その逆に、落射照明時の検出輝度値S(i)を斜方照明時の検
出輝度値T(i)で除算してもかまわない。この場合は、比率R(i)が予め設定した閾
値(判定基準値:図5に示す弁別線20)よりも大きければスクラッチおよび薄膜状異物
などの凹状欠陥23であり、小さければ異物等の凸状欠陥24と弁別することができる。
【0062】
次に、全体制御部30は、ステップS115において、ステップS113で得られる凹
凸度(b/a)および工程管理用コンピュータ101から得られるウエハ10の工程情報
を基に、欠陥のサイズに応じたデータを推定するための補正係数を算出する。
【0063】
次に、ステップS116において、比較演算部18や全体制御部30などで、記憶部1
7a、17bの各々に記憶された落射照明により検出した欠陥i毎の輝度信号S(i)、
および斜方照明により検出した欠陥i毎の輝度信号T(i)を基に、それぞれの輝度信号
波形について2次元的に積分して体積値を求め、これらに、全体制御部30において算出
された、上記ウエハの表面状態(工程管理用コンピュータ101から工程の情報として取
得することができる。)および凹凸度(b/a)に適合する補正係数を掛けることによっ
て、欠陥についてサイズの推測値(サイズに応じた推測データ)(μm)を算出する。
【0064】
次に、ステップS117において、比較演算部18や全体制御部30などで、ステップ
S115において推測された欠陥のサイズに応じたデータに基いて、図12に示すように
、凹状欠陥23をスクラッチ23aと薄膜状異物23bとに弁別することができる。なお
、図12に示すように、落射照明による輝度信号S(i)の波形を2次元に積分して体積
値を求め、この求められた体積値に上記補正係数を掛けたもの(サイズに応じた推測デー
タ)で、スクラッチ23aと薄膜状異物23bとに弁別することも可能である。
【0065】
以上により、凹状欠陥であるスクラッチ23aと薄膜状異物23bとを弁別す
ることが可能となる。
【0066】
次に、全体制御部30において、ステップS114で弁別された凸状欠陥として通常の
粒子状異物24を弁別することが可能である。さらに、弁別された粒子状異物について大
小に弁別する必要がある場合には、ステップS118において、ステップS116から得
られる異物のサイズ推測値(サイズに応じた推測データ)を用いることによって、図12
に示す関係から大小に弁別することが可能となる。
【0067】
さらに、ステップS119において、比較演算部18や全体制御部30などで、図14
に示されるように、サイズが小さい粒子状異物24およびスクラッチ23aについては、
CADシステム(図示せず)からネットワーク103を介して得られるウエハ10上の回路
パターンの配列情報、または検出器8a、8bが検出する回路パターンの画像信号に基い
て得られる回路パターンの配列情報に基いて、粒子状異物24やスクラッチ23aが回路
パターン上に発生したのか、回路パターン外に発生したのかを弁別することによって、回
路パターンに対する異物24やスクラッチ23aの致命性を判定することが可能となる。
【0068】
即ち、欠陥のサイズが小さい異物24が回路パターン上に発生した場合をカテゴリ1と分類し、粒子状異物24が回路パターン外に発生した場合をカテゴリ2と分類し、欠陥のサイズが小さいスクラッチ23aが回路パターン上に発生した場合をカテゴリ3と分類し、
スクラッチ23aが回路パターン外に発生した場合をカテゴリ4と分類し、欠陥のサイズ
が大きい例えば薄膜状異物が発生した場合をカテゴリ5と分類することができる。このように、全体制御部30は、工程別に、少なくともロット単位で、カテゴリを分類することができるので、欠陥の致命性を評価できるのはもとより、欠陥の発生原因の究明にも役立たせることが可能となる。なお、回路パターンの配列情報を、検出器8a、8bが検出する回路パターンの画像信号に基いて得る場合には、欠陥についての輝度信号S(i)、T(i)については、検出器8a、8bが検出する画像信号を例えば繰り返されるチップ比較若しくはダイ比較することによって、繰り返される回路パターンの画像信号を消去して抽出することができることになる。
【0069】
次に、全体制御部30が、表示装置33に表示する、粒子状異物(○で示す)やスクラ
ッチなど(△で示す)についての落射照明時の検出輝度値S(i)と斜方照明時の検出輝
度値T(i)との相関図を図15および図16に示す。図16に示すように、両方の輝度
値S(i),T(i)ともに、対数をとることによって、図15に示す通常の目盛で表示
したのと比べると、異物24とスクラッチ23aなどとを容易に見分けることができると
ともに、両方を弁別するしきい値(弁別線20)の設定を画面上で行うことが容易となる
。なお、図16に示すように、横軸および縦軸ともに対数をとった場合、粒子状異物24
を示す相関線161と、スクラッチ23a等を示す相関線162とは、平行線となる。
【0070】
次に、全体制御部30が、表示装置33の画面に表示する欠陥マップについて、図17
を用いて説明する。図17(a)には、図11に示すステップS114において弁別され
た検査結果である、所定のCMP工程におけるウエハ上の異物マップを表示装置33の画
面に表示した状態を示す。同様に、図17(b)には、図11に示すステップS117で
弁別された検査結果である、所定のCMP工程におけるウエハ上のスクラッチマップを表
示装置33の画面に表示した状態を示す。同様に、図17(c)には、図11に示すステ
ップS117で弁別された検査結果である、所定のCMP工程におけるウエハ上の薄膜状
異物マップを表示装置33の画面に表示した状態を示す。これら異物マップ、スクラッチ
マップ、薄膜状異物マップの各々から、ウエハ上での粒子状異物、スクラッチ、薄膜状異
物の各々の発生分布を知ることができる。
【符号の説明】
【0071】
1…照明光学系、2a、2b…光源、4b、4c、4c1〜4c3…反射ミラー、5…検
出光学系,6…集光レンズ(結像光学系も含む)、7…ビームスプリッタ、8a、8b…
光電変換器(CCD、TDIセンサ)、9…演算処理部、10…被検査物(ウエハ)、1
1…斜方照明光、12…落射照明光、12a…垂直照明光、12b…疑似垂直照明光、1
4…ステージコントローラ、15…ステージ、16a、16b…A/D変換部、17a、
17b…記憶部、18…比較演算部(比較判定部)、21…基板、22…絶縁膜(SiO
2膜)、23a…スクラッチ、23b…薄膜状異物、24…異物(粒子状異物)、20…
弁別線(閾値)、30…全体制御部、31…記憶装置、32…入力手段、33…表示装置
、100…欠陥検査装置、101…工程管理用コンピュータ、102…歩留まり管理シス
テム、103…ネットワーク。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
被検査物を載置するステージと、
UV光を発射するレーザ光源と、
該レーザ光源から発射されたUV光の光路を切替える光路切替手段と、
該光路切替手段で第1の光路側に出射された第1のUV光を反射ミラーで反射させて前記ステージ上に載置された被検査物の表面に垂直方向から照射する第1の照明系と、前記光路切替手段で第2の光路側に出射された第2のUV光を前記ステージ上に載置された被検査物の表面に斜方から照射する第2の照明系とを有する照明光学系手段と、
該照明光学系手段の前記第1の照明系で前記第1のUV光を照射されることにより生じる前記被検査物からの第1の散乱光と前記第2の照明系で前記第2のUV光を照射されることにより生じる前記被検査物からの第2の散乱光とをそれぞれ集光レンズで集光して検出する検出光学系手段と、
前記検出光学系手段により検出された前記第1の散乱光に基づく第1の信号と前記第2の散乱光に基づく第2の信号とを用いて前記被検査物上の欠陥を弁別する演算処理部と
を備え、
前記照明光学系手段の前記第1の照明系の反射ミラーを前記検出光学系手段の前記集光レンズの光軸上で該集光レンズと前記ステージとの間に配置して、前記レーザ光源手段から出射されて前記ステージ上に載置された被検査物の表面に平行な方向から入射した前記第1のUV光を前記反射ミラーで反射させて前記被検査物の表面に垂直方向から照射するように構成したことを特徴とする欠陥検査装置。
【請求項2】
前記光路切替手段は、第1の光路側に出射された前記第1のUV光を前記ステージ上に載置された被検査物の表面に対して平行な方向から前記反射ミラー入射させることを特徴とする請求項1記載の欠陥検査装置。
【請求項3】
前記演算処理部は、前記被検査物上の欠陥を凸状の欠陥と凹状の欠陥とに弁別することを特徴とする請求項1又は2に記載の欠陥検査装置。
【請求項4】
前記演算処理部は、前記被検査物上の欠陥を異物とスクラッチに弁別することを特徴とする請求項3に記載の欠陥検査装置。
【請求項5】
前記演算処理部は、前記被検査物上の欠陥をサイズで分類することを特徴とする請求項1乃至4の何れかに記載の欠陥検査装置。
【請求項6】
レーザ光源から発射されて光路切替手段で第1の光路側に出射された第1のUV光を反射ミラーで反射させてステージ上に載置された被検査物の表面に垂直方向から照射し、
前記レーザ光源から発射されて前記光路切替手段で第2の光路側に出射された第2のUV光を前記ステージ上に載置された被検査物の表面に斜方から照射し、
前記第1のUV光を垂直方向から照射することにより生じる前記被検査物からの第1の散乱光と前記第2のUV光を斜方から照射することにより生じる前記被検査物からの第2の散乱光とをそれぞれ集光レンズを介して検出し、
該検出された前記第1の散乱光に基づく第1の信号と前記第2の散乱光に基づく第2の信号とに基づいて前記被検査物上の欠陥を弁別する方法であって、
前記第1のUV光を前記反射ミラーで反射して前記被検査物の表面に垂直方向から照射することを、前記反射ミラーを前記第1の散乱光と前記第2の散乱光とを集光する集光レンズの光軸上で該集光レンズと前記ステージとの間に配置することにより行うことを特徴とする欠陥検査方法。
【請求項7】
前記光路切替手段で第1の光路側に出射された前記第1のUV光を前記ステージ上に載置された被検査物の表面に対して平行な方向から前記反射ミラー入射させ、該平行な方向から入射させた第1のUV光を前記集光レンズの光軸上で前記反射ミラーで反射させることにより前記被検査物の表面に垂直方向から照射することを特徴とする請求項6記載の欠陥検査方法。
【請求項8】
前記被検査物上の欠陥を弁別することが、凸状の欠陥と凹状の欠陥とに弁別することであることを特徴とする請求項6又は7に記載の欠陥検査方法。
【請求項9】
前記被検査物上の欠陥を弁別することが、異物とスクラッチに弁別することを特徴とする請求項6乃至8の何れかに記載の欠陥検査方法。
【請求項10】
前記被検査物上の欠陥を弁別することが、前記欠陥をサイズで分類することを特徴とする請求項9記載の欠陥検査方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【公開番号】特開2010−223964(P2010−223964A)
【公開日】平成22年10月7日(2010.10.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−100506(P2010−100506)
【出願日】平成22年4月26日(2010.4.26)
【分割の表示】特願2007−122717(P2007−122717)の分割
【原出願日】平成13年3月1日(2001.3.1)
【出願人】(000005108)株式会社日立製作所 (27,607)
【出願人】(501387839)株式会社日立ハイテクノロジーズ (4,325)
【Fターム(参考)】