説明

洗浄装置、研削装置及びウェーハの保持方法

【課題】ウェーハが洗浄装置のスピンナーテーブルに保持された状態が長くなった場合においても、ウェーハを容易に搬出できるようにする。
【解決手段】ウェーハを吸引保持する保持面250dを有し回転可能なスピンナーテーブル250と、保持面250dに吸引力を伝達する吸引源252と、スピンナーテーブル250に保持されたウェーハに洗浄水を供給する洗浄水供給ノズル251とを少なくとも備えた洗浄装置25において、保持面250dにおいては吸引源252に連通する細孔が開口し、吸引源252は、スピンナーテーブル250の回転時に作用する第一の吸引力とスピンナーテーブル250の停止時に作用する第二の吸引力とを選択する切り替え部を有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ウェーハを洗浄する洗浄装置及びその洗浄装置を備えた研削装置並びにウェーハの保持方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
ウェーハに対して切削、研削等の加工を施した後には、加工によって生じた屑を除去するために、ウェーハの洗浄が行われる。ウェーハの洗浄を行う洗浄装置は、切削装置や研削装置といった加工装置に搭載されている場合と、洗浄装置が単体で存在する場合とがあり、例えば特許文献1に記載されたものがある。
【0003】
特許文献1に記載された洗浄装置は、ウェーハを保持して高速回転可能なスピンナーテーブルを備えている。スピンナーテーブルは、ポーラスセラミックスのような多孔質部材で形成された吸着部を備えており、吸着部には、ウェーハを保持する保持面において開口し吸引源に連通する無数の細孔が形成されている。そして、無数の細孔には電磁弁を介して吸引源が接続されており、保持面に吸引力が作用する構成となっている。
【0004】
保持面において保持されるウェーハの表面には、デバイスが損傷するのを防止するために塩化ビニール等の合成樹脂で形成された保護テープが貼着される。そして、ウェーハの洗浄時は、保持面において保護テープが吸着されることによりウェーハが保護テープを介して間接的に吸着保持された状態で、スピンナーテーブルが高速回転すると共にウェーハの裏面に高圧の洗浄水が噴出されて洗浄が行われる。また、洗浄後はスピンナーテーブルが高速回転し、必要に応じて高圧エアがウェーハの裏面に噴出されて洗浄水が除去される。このようにして洗浄及び乾燥が行われたウェーハは、保護テープが貼着されたままの状態でスピンナーテーブルから搬出されて次の工程に搬送される。
【0005】
【特許文献1】特開2003−257912号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし、ウェーハの吸着時に保持面において吸着力を作用させると、保持面には無数の細孔が形成されているために、保護テープが細孔に吸い込まれて食い込み、そのままの状態が長く続くと保護テープが細孔に固着されてウェーハの搬出が困難になるという問題がある。特に、装置の故障等によりウェーハを吸着する時間が長時間にわたった場合にはその問題が大きくなる。
【0007】
そこで、本発明が解決しようとする課題は、ウェーハがスピンナーテーブルに保持された状態が長くなった場合においても、ウェーハを容易に搬出できるようにすることである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
第一の発明は、ウェーハを吸引保持する保持面を有し回転可能なスピンナーテーブルと、保持面に吸引力を伝達する吸引源と、スピンナーテーブルに保持されたウェーハに洗浄水を供給する洗浄水供給ノズルとを少なくとも備えた洗浄装置に関するもので、保持面においては吸引源に連通する細孔が開口し、吸引源は、スピンナーテーブルの回転時に作用する第一の吸引力とスピンナーテーブルの停止時に作用する第二の吸引力とを選択する切り替え部を有することを特徴とする。例えば、第一の吸引力は−95〜−85kPaであり、第二の吸引力は−45〜−55kPaである。
【0009】
第二の発明は、ウェーハを保持するチャックテーブルと、チャックテーブルに保持されたウェーハを研削する研削手段と、研削手段により研削されたウェーハを洗浄する洗浄手段とを少なくとも備えた研削装置に関するもので、洗浄手段は、上記洗浄装置であることを特徴とする。
【0010】
第三の発明は、上記洗浄装置を用い、保護テープが貼着されたウェーハの保護テープ側をスピンナーテーブルにおいて保持するウェーハの保持方法に関するもので、スピンナーテーブルの回転中は第一の吸引力を保持面に作用させ、スピンナーテーブルの停止中は第二の吸引力を保持面に作用させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
本発明では、保持面に作用する吸引力として第一の吸引力と第一の吸引力より弱い第二の吸引力とを選択することができるため、スピンナーテーブルが回転してウェーハの洗浄や乾燥が行われる間は吸引力が強い第一の吸引力を保持面に作用させ、スピンナーテーブルの回転の停止中は第二の吸引力を保持面に作用させることができる。したがって、保護テープが貼着されたウェーハがスピンナーテーブルの回転停止後長い間保持されたままの状態が続いても、保護テープが保持面に形成された細孔に食い込むのを防止することができるため、ウェーハを容易に搬出することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
図1に示す研削装置1は、ウェーハを研削して洗浄する機能を有する装置であり、研削前のウェーハが収容される第一のウェーハカセット100aと研削後のウェーハが収容される第二のウェーハカセット100bとが、第一のカセット載置領域10a、第二のカセット載置領域10bにそれぞれ載置される。
【0013】
第一のカセット載置領域10a、第二のカセット載置領域10bの近傍には、第一のウェーハカセット100a、第二のウェーハカセット100bに対するウェーハの搬出入を行う搬出入手段11が配設されている。図2に示すように、搬出入手段11は、ウェーハを吸着する吸着部110aを有する保持部110と、保持部110を上下方向に回動させる回動駆動部111と、回動駆動部111を先端において支持し屈曲可能なアーム部112と、アーム部112を昇降させる昇降部113とを有しており、搬出入手段11によって吸着されて第一のウェーハカセット100aから搬出されたウェーハは、保持部110が上下方向に180度回転して位置合わせテーブル12の直上にウェーハが位置し、アーム部112を下降させて吸着を解除することにより位置合わせテーブル12に載置される。そして、位置合わせテーブル12においては、ウェーハが一定の位置に位置合わせされる。
【0014】
図1に示すように、位置合わせテーブル12の近傍には第一の搬送手段13aが配設されており、位置合わせテーブル12において位置合わせされたウェーハは、第一の搬送手段13aによって3つのチャックテーブル14a、14b、14cのいずれかに搬送される。また、3つのチャックテーブル14a、14b、14cは、ターンテーブル15の回動に伴って公転する。
【0015】
研削装置1においては、一方の端部から起立した壁部16に第一の研削送り手段17及び第二の研削送り手段18が配設されている。第一の研削送り手段17は、垂直方向に配設された一対のガイドレール170と、ガイドレール170と平行に配設されたボールネジ171と、ボールネジ171の先端に連結されたモータ172と、ガイドレール170に摺動可能に係合すると共に内部のナットがボールネジ171に螺合した昇降部173とから構成され、モータ172によって駆動されてボールネジ171が回動するのに伴い昇降部173がガイドレール170にガイドされて昇降する構成となっている。同様に、第二の研削送り手段18は、垂直方向に配設された一対のガイドレール180と、ガイドレール180と平行に配設されたボールネジ181と、ボールネジ181の先端に連結されたモータ182と、ガイドレール180に摺動可能に係合すると共に内部のナットがボールネジ181に螺合した昇降部183とから構成され、モータ182によって駆動されてボールネジ181が回動するのに伴い昇降部183がガイドレール180にガイドされて昇降する構成となっている。
【0016】
昇降部173には第一の研削手段19が固定されている。第一の研削手段19は、垂直方向の軸心を有するスピンドル190と、スピンドル190を回動可能に支持するスピンドルハウジング191と、スピンドル190の上端に連結されスピンドル190を駆動するモータ192と、スピンドル190の下端に形成されたホイールマウント193と、ホイールマウント193に固定された研削ホイール194とから構成され、研削ホイール194の下面には粗研削用の砥石が固着されている。
【0017】
昇降部183には第二の研削手段20が固定されている。第二の研削手段20は、垂直方向の軸心を有するスピンドル200と、スピンドル200を回動可能に支持するスピンドルハウジング201と、スピンドル200の上端に連結されスピンドル200を駆動するモータ202と、スピンドル200の下端に形成されたホイールマウント203と、ホイールマウント203に固定された研削ホイール204とから構成され、研削ホイール204の下面には仕上げ研削用の砥石が固着されている。
【0018】
第二のカセット載置領域10bの近傍には洗浄手段25が配設されており、洗浄手段25の近傍には、チャックテーブル14a、14b、14cのいずれかに保持されたウェーハを洗浄手段25に搬送する第二の搬送手段13bが配設されている。
【0019】
洗浄手段25は、研削装置1に搭載されずに単独でも使用できる洗浄装置であり、例えば図3に示すように、ウェーハを保持して回転可能なスピンナーテーブル250を備えている。スピンナーテーブル250は、ウェーハを吸着する吸着部250aと、吸着部250aを下方から支持して回転可能な軸部250bと、軸部250bを回転駆動するモータを有する回転駆動部250cとから構成される。
【0020】
吸着部250aは、ポーラスセラミックス等の多孔質部材で形成されており、吸着部250aには、上下方向に貫通する無数の細孔が形成されている。吸着部250aの上面はウェーハを保持する保持面250dとなっており、保持面250dにおいては無数の細孔が開口している。
【0021】
図3に示すように、スピンナーテーブル250の近傍には、スピンナーテーブル250に保持されたウェーハに洗浄水を供給する洗浄水供給ノズル251が配設されている。この洗浄水供給ノズル251は、先端の噴出口251aが下方に向き、駆動部251bによって駆動されて水平方向に回動可能となっている。
【0022】
洗浄手段25は、スピンナーテーブル250の保持面250dに吸引力を伝達する吸引源252を備えている。吸着部250aは、軸部250bの内部を通るエア流通路250f(図5において図示)及びロータリージョイント250eを介して、吸引源252に連結されている。
【0023】
吸引源252には、保持面250dに作用する吸引力として第一の吸引力と第二の吸引力とのいずれかを選択する切り替える切り替え部26を有している。切り替え部26は、第一のエア弁260と第二のエア弁261とを備え、第一のエア弁260は第三のエア弁27に連結され、第三のエア弁27は第一の吸引源28に連結されている。第一の吸引源28は、例えば真空ポンプであり、第一の吸引力を発生させ、第三のエア弁27及び第一のエア弁260が連通状態の場合に第一の吸引力を保持面250dに作用させる。第一の吸引力は、例えば−95〜−85[kPa]である。第三のエア弁27の状態は、第一の電磁弁29によって制御される。
【0024】
第二のエア弁261は第二の吸引源30に連結されている。第二の吸引源30は、例えばコンバム(真空発生器)であり、第二の吸引力を発生させ、第二のエア弁261が連通状態の場合に第二の吸引力を保持面250dに作用させる。第二の吸引力は、第一の吸引力よりも弱く、例えば−45〜55[kPa]である。図示の例ではニードルバルブ31の調整により第二の吸引力の圧力を調整可能としている。
【0025】
切り替え部26を構成する第一のエア弁260及び第二のエア弁261は、第二の電磁弁32によって制御される。第二の電磁弁32は、流入するエアに対して第一の連通状態及び第二の連通状態のいずれかの状態をとることにより外部から流入するエアの到達先を切り替えて切り替え部260を制御するもので、第一の連通状態では第一のエア弁260を連通状態とすると共に第二のエア弁261を閉状態とし、第二の連通状態では第一のエア弁260を閉状態とすると共に第二のエア弁261を連通状態とする。
【0026】
第三の電磁弁33は、連通状態では流入するエアを第四のエア弁34に送り込むことにより第四のエア弁34を大気に開放し、吸着部250aの真空状態を解除する。一方、第三の電磁弁33が閉状態にあるときは、第四のエア弁34を閉状態とし、エアが漏れないようにする。
【0027】
図1に示した研削装置1を用いて、例えばウェーハの裏面を研削する場合は、図4に示すように、ウェーハWの表面にデバイスDを保護するための保護テープTを貼着する。保護テープTとしては、例えば塩化ビニール等の合成樹脂で形成されたテープを用いることができる。
【0028】
そして、保護テープTが貼着されたウェーハWは、図1に示した第一のウェーハカセット100aに複数収容される。そして、収容されたウェーハWは、搬出入手段11によって1枚ずつ取り出されて位置合わせテーブル12に載置され、ここで一定の位置に位置合わせされた後に、第一の搬送手段13aによってチャックテーブル14aに搬送されて保持される。このとき、保護テープT側が保持され、ウェーハWの裏面が露出した状態となる。
【0029】
次に、ターンテーブル15の回転によってウェーハWが研削ホイール194の直下(図1におけるチャックテーブル14cの位置)に移動する。そして、チャックテーブル14aが、例えば100rpm〜200rpmの回転速度で回転すると共に、スピンドル200の回転に伴い研削ホイール194が回転しながら第一の研削送り手段17によって第一の研削手段19が研削送りされて下降し、回転する研削ホイール194に固着された砥石がウェーハWの裏面に接触し、裏面が粗研削される。
【0030】
粗研削が終了した後は、ターンテーブル15の回転によりウェーハWが研削ホイール204の直下(図1におけるチャックテーブル14bの位置)に移動する。そして、チャックテーブル14aが回転すると共に、スピンドル190の回転に伴い研削ホイール204が回転しながら第二の研削送り手段18(図1参照)によって第二の研削手段20が研削送りされて下降し、回転する研削ホイール204に固着された砥石がウェーハWの裏面に接触し、裏面が仕上げ研削される。
【0031】
こうして裏面が研削されたウェーハWは、ターンテーブル15の回転により第二の搬送手段13bの近傍に位置付けられ、第二の搬送手段13bによって洗浄手段25に搬送され、スピンナーテーブル250に載置される。このとき、図5に示すように、保護テープT側が吸着部250aの保持面250dにおいて吸着され、裏面が露出した状態となる。
【0032】
ウェーハWがスピンナーテーブル250に載置されると、図3に示した切り替え部26において第一のエア弁260が連通状態となると共に第二のエア弁261が閉状態となるように第二の電磁弁32を制御する。また、第三の電磁弁29を連通状態とする。そうすると、第一の吸引力によって保護テープTが吸引され、ウェーハWも吸引される。
【0033】
第一の吸引力によってウェーハWが吸引保持されると、スピンナーテーブル250が例えば3000RPM程の回転速度で回転すると共に、洗浄水供給ノズル251がウェーハWの上方に移動し、ウェーハWに向けて高圧の洗浄水が噴出される。更に、洗浄水の噴出を停止した後にスピンナーテーブル250の高速回転を続け、洗浄水を除去する。
【0034】
洗浄水が除去されると、スピンナーテーブル250の回転を停止すると共に、切り替え部26の制御により第一のエア弁260を閉状態とすると共に第二のエア弁261を連通状態とし、スピンナーテーブル250の保持面250dに第二の吸着力を作用させる。第二の吸着力の圧力は、ニードルバルブ31により調整しておく。
【0035】
洗浄されたウェーハWは、図1及び図2に示した搬出入手段11によって吸着されて第二のウェーハカセット100bに収容されるが、ウェーハの洗浄後に第一の吸引力よりも吸引力の弱い第二の吸引力に切り替えてウェーハを保持するため、例えば装置の故障等によって、ウェーハWがスピンナーテーブル250に保持さたままの状態でしばらく放置されたとしても、保護テープTが保持面250dに形成された細孔に食い込んだ状態とならない。したがって、第四のエア弁34を大気に開放し保持部250dにおける第一の吸引力及び第二の吸引力の作用を共に停止した状態で、搬出入手段11がウェーハWを吸着して持ち上げると、保護テープTが保持面250dから円滑に離脱し、ウェーハWを容易に搬出することができる。
【0036】
例えば、スピンナーテーブル250の回転数を計測する計測器を設け、制御部が回転数の計測結果に応じて第二の電磁弁32を制御するようにすれば、スピンナーテーブル250の回転数に対応して第一のエア弁260及び第二のエア弁261を自動的に制御することができる。
【0037】
図3に示した洗浄手段25に代えて、図6に示す洗浄手段40を用いることもできる。この洗浄手段40は、図3に示した洗浄手段25と同様にスピンナーテーブル250及び洗浄水供給ノズル251を備えていると共に、洗浄手段25を構成する吸引源252とは異なる構成の吸引源253を備えている。
【0038】
スピンナーテーブル250のロータリージョイント250eには、吸引源253が連結されている。ロータリージョイント250eには第四の電磁弁41及び第五のエア弁42が並列に連結されており、第四の電磁弁41は、連通状態では吸引源44に連結されている。吸引源44はコンバム(真空発生器)であり、第四の電磁弁41が連通状態の場合に吸引力を保持面250dに作用させる。
【0039】
吸引源44における吸引力は、ニードルバルブ43を介して流入するエアによって調整される。パルスモータ等によってニードルバルブを調整することにより保持面250dに作用する吸引力を所望の値にすることができる。
【0040】
第五のエア弁42は、第五の電磁弁45が閉状態か連通状態かによって制御され、第五の電磁弁45が閉状態にある場合は第五のエア弁42も閉状態となり、第五の電磁弁45が連通状態にある場合は第五のエア弁42は大気に開放された状態となる。
【0041】
ウェーハを保持したスピンナーテーブル250が3000RPM程の回転速度で高速回転すると共に、洗浄水供給ノズル251からウェーハWに向けて高圧の洗浄水が噴出されて洗浄が行われる際には、ウェーハWがスピンナーテーブル250から離脱するのを防止するために、ニードルバルブ31の調整により吸引源44からの吸引力を例えば−95〜−85[kPa]程に設定する。
【0042】
一方、洗浄終了後は、図5に示した保護テープTと共にウェーハWを保持面250dから離脱させやすくするために、ニードルバルブ43の調整により吸引源44からの吸引力を例えば洗浄時より弱い−45〜−55[kPa]程に設定する。こうすることにより、ウェーハWがスピンナーテーブル250に保持さたままの状態でしばらく放置されたとしても、保護テープTが保持面250dに形成された細孔に食い込んだ状態とならない。したがって、第五のエア弁42を大気に開放して保持部250dにおける吸引力を解除し、搬出入手段11がウェーハWを吸着して持ち上げる際には、保護テープTが保持面250dから円滑に離脱し、ウェーハWを容易に搬出することができる。
【0043】
上記の例においては、研削装置に備えた洗浄手段として洗浄装置25、40を使用した場合について説明したが、本発明の洗浄装置は単体で存在することもある。また、本発明の洗浄装置を研削装置以外の他の加工装置に搭載することもできる。
【図面の簡単な説明】
【0044】
【図1】研削装置の一例を示す斜視図である。
【図2】搬出入手段の一例を示す斜視図である。
【図3】洗浄手段の構成の一例を示す説明図である。
【図4】ウェーハ及び保護テープを示す斜視図である。
【図5】保護テープ及びウェーハがスピンナーテーブルに保持された状態を略示的に示す断面図である。
【図6】洗浄手段の構成の第二の例を示す説明図である。
【符号の説明】
【0045】
1:研削装置
10a:第一のカセット載置領域 10b:第二のカセット載置領域
100a:第一のウェーハカセット 100b:第二のウェーハカセット
11:搬出入手段
110:保持部 110a:吸着部
111:回転駆動部 112:アーム部 113:昇降部
12:位置合わせテーブル 13a:第一の搬送手段 13b:第二の搬送手段
14a、14b、14c:チャックテーブル 15:ターンテーブル 16:壁部
17:第一の研削送り手段
170:ガイドレール 171:ボールネジ 172:モータ 173:昇降部
18:第二の研削送り手段
180:ガイドレール 181:ボールネジ 182:モータ 183:昇降部
19:第一の研削手段
190:スピンドル 191:スピンドルハウジング 192:モータ
193:ホイールマウント 194:研削ホイール
20:第二の研削手段
200:スピンドル 201:スピンドルハウジング 202:モータ
203:ホイールマウント 204:研削ホイール
25:洗浄手段
250:スピンナーテーブル
250a:吸着部 250b:軸部 250c:回転駆動部 250d:保持面
251:洗浄水供給ノズル 252:駆動部
26:切り替え部 260:第一のエア弁 261:第二のエア弁
27:第三のエア弁 28:第一の吸引源 29:第一の電磁弁 30:第二の吸引源
31:ニードルバルブ
32:第二の電磁弁 33:第三の電磁弁 34:第四のエア弁
40:洗浄装置
41:第四の電磁弁 42:第五のエア弁 43:ニードルバルブ 44:吸引源
45:第五の電磁弁
W:ウェーハ D:デバイス T:保護テープ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ウェーハを吸引保持する保持面を有し回転可能なスピンナーテーブルと、該保持面に吸引力を伝達する吸引源と、該スピンナーテーブルに保持されたウェーハに洗浄水を供給する洗浄水供給ノズルとを少なくとも備えた洗浄装置であって、
該保持面においては該吸引源に連通する細孔が開口し、
該吸引源は、該スピンナーテーブルの回転時に作用する第一の吸引力と該スピンナーテーブルの停止時に作用する第二の吸引力とを選択する切り替え部を有する洗浄装置。
【請求項2】
前記第一の吸引力は−95〜−85kPaであり、前記第二の吸引力は−45〜−55kPaである請求項1に記載の洗浄装置
【請求項3】
ウェーハを保持するチャックテーブルと、該チャックテーブルに保持されたウェーハを研削する研削手段と、該研削手段により研削されたウェーハを洗浄する洗浄手段とを少なくとも備えた研削装置であって、
該洗浄手段は、請求項1または2に記載の洗浄装置である研削装置。
【請求項4】
請求項1または2に記載の洗浄装置を用い、保護テープが貼着されたウェーハの該保護テープ側を前記スピンナーテーブルにおいて保持するウェーハの保持方法であって、
該スピンナーテーブルの回転中は前記第一の吸引力を前記保持面に作用させ、該スピンナーテーブルの停止中は前記第二の吸引力を該保持面に作用させる
ウェーハの保持方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2008−300668(P2008−300668A)
【公開日】平成20年12月11日(2008.12.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−145739(P2007−145739)
【出願日】平成19年5月31日(2007.5.31)
【出願人】(000134051)株式会社ディスコ (2,397)
【Fターム(参考)】