説明

液状封止用樹脂組成物およびそれを用いた半導体装置

【課題】成形温度において十分低い粘度と反り抑制の為のフィラー高充填化を同時に満たした液状封止用樹脂組成物、およびこれを用いた高信頼性な半導体パッケージを提供すること。
【解決手段】(A)エポキシ樹脂、(B)エポキシ樹脂用硬化剤、(C)無機充填材、および(D)硬化促進剤を必須成分とする液状封止用樹脂組成物であって、(C)無機充填材が全液状封止用樹脂組成物中に、80重量%以上95重量%以下含まれ、 成形温度において測定した粘度が1Pas以上で50Pas以下である事を特徴とする液状封止用樹脂組成物。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、成形性に優れた液状封止用樹脂組成物と、それを用いてなる半導体装置に関するものである
【背景技術】
【0002】
近年の電子機器の小型化、軽量化、高集積化, 高速動作化の動向を反映して、半導体パッケージに占める半導体チップの面積, 体積は大きくなり、半導体パッケージ内の配線は微細化, 短小化している。 従来、このような半導体チップを配線基板に電気的に接続して高速で動作させるために、半導体チップに突起電極(バンプ)を形成して、このバンプによって配線基板と一括接合するフリップチップ接続と呼ばれる実装方法がある。
この方法では殆どの場合、半田バンプが付いただけの半導体チップの状態ではハンドリング性に問題がある為、半導体チップと配線基板のペアを接続してパッケージ化した状態にまで組み立てて、実装メーカーへ提供している。しかし、この様にすると、配線基板の厚みや大きさの分、大きくなってしまう為、より小さくする為の方法求められている。
そこで、より薄いパッケージを製造する為に、最近ではウエハーレベルパッケージと呼ばれる、半導体回路の形成されたウエハーを個別のチップに切断する前に、電気接続用のバンプを設け、ウエハー全体を封止する手法が考え出された(特許文献1参照)。
しかし、増大する単位面積あたりのIO(入出力)数に対し、この手法では限界がある為、予め切断した半導体チップをキャリア上に並べ、それをウエハー状に樹脂で形成した後、半導体回路面に何らかの方法で再配線を行う事で、パッケージのサイズを小さく抑えつつ、多IOにも対応できる技術が提案されている(特許文献2参照)。
このWLP用の封止材は、8インチや12インチといった大面積の擬似ウエハに封止して用いられる故、低反りである事が求められ、通常の液状封止材に比べ、より多量のフィラーを導入して作られる。しかし、フィラー量を多くすると流動性が悪化し、成形温度で十分な流動性がないとフローマークが発生したり、未充填が発生したりする。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特許第3616615号公報
【特許文献2】米国特許出願公開第2007/205513号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
この様に、ウエハーレベルパッケージでは、その封止面積が大きく、しかも片側封止であるために、低反り性と成形性の両立を図るのが困難であった。本発明では、これらを解決する為に検討を重ねた結果、成形温度において十分低い粘度と反り抑制の為のフィラー高充填化を同時に満たした液状封止用樹脂組成物、およびこれを用いた高信頼性な半導体パッケージを提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、以下の通りである。
(1)(A)エポキシ樹脂、(B)エポキシ樹脂用硬化剤、(C)無機充填材、および(D)硬化促進剤を必須成分とする液状封止用樹脂組成物であって、(C)無機充填材が全液状封止用樹脂組成物中に、80重量%以上95重量%以下含まれ、 成形温度において測定した粘度が1Pas以上で50Pas以下である事を特徴とする液状封止用樹脂組成物。
(2)(B)エポキシ樹脂用硬化剤が酸無水物系の硬化剤を含むものである(1)記載の液状封止用樹脂組成物。
(3)(B)エポキシ樹脂用硬化剤が式(1)で示される硬化剤を含むものである(2)記載の液状封止用樹脂組成物。
【化1】

(4)125℃で測定した粘度が1Pas以上で50Pas以下である(1)〜(3)いずれか一項に記載の液状封止用樹脂組成物。
(5)半導体チップを(1)〜(4)いずれか一項に記載の液状封止用樹脂組成物を用いて圧縮成形によって封止した半導体装置。
(6)半導体チップを再剥離可能な粘着層を持つキャリア上並べる工程、(1)〜(4)いずれか一項に記載の液状封止用樹脂組成物を圧縮成形することにより擬似ウエハーとする工程を有する半導体装置の製造方法。
【発明の効果】
【0006】
本発明の液状封止用樹脂組成物を使用することによって、ウエハーレベルパッケージ、とりわけ圧縮成形でウエハー状に形成されたウエハーレベル工程で製造される半導体装置において、高信頼性な装置を得る事が出来る
【発明を実施するための形態】
【0007】
本発明は、(A)エポキシ樹脂、(B)エポキシ樹脂用硬化剤、(C)無機充填材、及び(D)硬化促進剤を必須成分とする液状封止用樹脂組成物であって、(C)無機充填材が全液状封止用樹脂組成物中に、80重量%以上95重量%以下含まれ、成形温度において測定した粘度が1Pas以上で50Pas以下である事を特徴とする液状封止用樹脂組成物および、これを用いた半導体装置である。
以下、本発明を詳細に説明する
【0008】
本発明で用いるエポキシ樹脂(A)としては、一分子中にエポキシ基を2個以上有するもので、特に分子量や構造は限定されるものではないが、例えば、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂などのノボラック型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、N,N-ジグリシジルアニリン、N,N−ジグリシジルトルイジン、ジアミノジフェニルメタン型グリシジルアミン、アミノフェノール型グリシジルアミンのような芳香族グリシジルアミン型エポキシ樹脂、ハイドロキノン型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂、スチルベン型エポキシ樹脂、トリフェノールメタン型エポキシ樹脂、トリフェノールプロパン型エポキシ樹脂、アルキル変性トリフェノールメタン型エポキシ樹脂、トリアジン核含有エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエン変性フェノール型エポキシ樹脂、ナフトール型エポキシ樹脂、ナフタレン型エポキシ樹脂、フェニレンおよび/またはビフェニレン骨格を有するフェノールアラルキル型エポキシ樹脂、フェニレンおよび/またはビフェニレン骨格を有するナフトールアラルキル型エポキシ樹脂などのアラルキル型エポキシ樹脂などのエポキシ樹脂、ビニルシクロヘキセンジオキシド、ジシクロペンタジエンオキシド、アリサイクリックジエポキシ−アジペイドなどの脂環式エポキシなどの脂肪族エポキシ樹脂が挙げられる。
本発明では、芳香族環にグリシジルエーテル構造またはグリシジルアミン構造が結合した構造を含むものが耐熱性、機械特性、耐湿性という観点から好ましく、脂肪族または脂環式エポキシ樹脂は信頼性、特に接着性という観点から使用する量を限定するほうが好ましい。これらは単独でも2種以上混合して使用しても良い。本発明ではエポキシ樹脂として最終的に常温(25℃)で液状であることが好ましいが、常温で固体のエポキシ樹脂であっても常温で液状のエポキシ樹脂に溶解させ、結果的に常温で液状の状態であればよい
【0009】
本発明に用いるエポキシ樹脂用硬化剤(B)としては、1分子内にエポキシと反応する官能基を有するモノマー、オリゴマー、ポリマー全般を言い、その分子量、分子構造を特に限定するものではないが、例えば、フェノールノボラック樹脂、クレゾールノボラック樹脂、ジシクロペンタジエン変性フェノール樹脂、テルペン変性フェノール樹脂、トリフェノールメタン型樹脂、フェノールアラルキル樹脂(フェニレン骨格、ジフェニレン骨格等を有する)等のフェノール類や、無水フタル酸、無水マレイン酸、無水トリメリット酸、無水ピロメリット酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、3−メチル−ヘキサヒドロ無水フタル酸、4−メチル−ヘキサヒドロ無水フタル酸、あるいは3−メチル−ヘキサヒドロ無水フタル酸と4−メチル−ヘキサヒドロ無水フタル酸との混合物、テトラヒドロ無水フタル酸、無水ナジック酸、無水メチルナジック酸などが挙げられるが、低温での硬化が早い事と、硬化物のガラス転移温度が高くなることから、酸無水物が好ましい。また、常温(25℃)で液状であり、且つ粘度も低い事から、式(1)で示される酸無水物を硬化剤として用いる事が、より好ましい。 硬化剤は、特にこれらに限定されるものではなく、単独で用いても2種以上用いても差し支えない。
【0010】
【化1】

【0011】
本発明に用いる無機充填材(C)としては、一般に封止材料に使用されているものを使用することができる。例えば、溶融シリカ、結晶シリカ、タルク、アルミナ、窒化珪素等が挙げられ、これらは単独でも2種類以上併用して用いても差し支えない。これらの中でも樹脂組成物の耐熱性、耐湿性、強度などを向上できることから溶融シリカ、結晶シリカ、合成シリカ粉末が好ましい。上記無機充填材の形状は、特に限定されないが、粘度特性や流動特性の観点から形状は球状であることが好ましい。無機充填材が溶融シリカの場合の含有量としては、成形性と耐半田クラック性のバランスから、全エポキシ樹脂組成物中に80〜95重量%使用することが好ましく、更に好ましくは85〜95重量%である。下限値未満では吸水率の上昇に伴う耐半田クラック性が低下し、上限値を超えると液状封止用樹脂組成物のディスペンス性能に問題が生じる可能性がある。無機充填剤が、溶融シリカ以外の場合は、体積換算として上記フィラー量となる様にする。
【0012】
本発明に用いる硬化促進剤(D)としては、エポキシ基と硬化剤との反応を促進させるものであればよく、一般に封止用材料に用いられるものを広く使用できる。例えば、ホスホニウム塩、トリフェニルホスフィン、イミダゾール化合物等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。これらの硬化促進剤は単独でも混合して用いても差し支えない。好ましくは一般式(2)または一般式(3)の構造を有するホスホニウム塩、式(4)の構造を有するトリフェニルホスフィン、式(5)または式(6)の構造を有するイミダゾール化合物が低粘度化の観点から有効である。更に好ましくは一般式(2)の構造を有する硬化促進剤、または式(6)の構造を有するイミダゾール化合物が更なる低粘度化の観点から有効である。一般式(2)の硬化促進剤としては、例えば、下記式(7)、式(8)、および式(9)などが挙げられる。
【0013】
【化2】


(式(2)でR1, R2, R3, 及びR4は芳香族もしくは複素環を有する有機基または脂肪族基であって、それらの内の少なくとも1つは、分子外に放出しうるプロトンを少なくとも1個有するプロトン供与体がプロトンを1個放出してなる基であり、これらは互いに同一であっても異なっていても良い。
【0014】
【化3】


(式(3)で、Arは置換または無置換の芳香族基を表し、同一分子内の二つの酸素原子は、芳香族炭素位の隣接に位置する。 nは2〜12の整数)
【0015】
【化4】

【0016】
【化5】

【0017】
【化6】

【0018】
【化7】


【0019】
【化8】

【0020】
【化9】

【0021】
また一般式(3)の硬化促進剤としては、下式(10)、および式(11)などが挙げられる。
【0022】
【化10】

【0023】
【化11】

【0024】
その他、下式(12)で示す硬化促進剤が挙げられる。
【化12】

【0025】
本発明において、上記以外に用いることができる成分としては、消泡剤としてのシリコーン化合物やワックスなどの離型剤、シリコーンゴムなどの低応力剤が挙げられ、必要な特性に応じて添加する事ができる。
【0026】
本発明において成形温度における粘度とは、レオメータにて測定した粘度であり、測定条件は次の通りである。 即ち、25φプレート間に液状封止用樹脂組成物を挟み、成形温度において500Paのせん断ストレス条件で測定した時の、最低粘度である。
成形温度における粘度と圧縮成形性の良し悪しの結果に関係が有る事が本発明者らの検討によりわかっており、粘度が高すぎると未充填やフローマークといった成形性の不具合が生じるため、50Pas以下であることが必要である。又下限値は、樹脂塗布の際、塗布面の端部から樹脂が流動してこぼれるのを抑制するために、1Pas以上であることが必要である。
成形温度における粘度は測定時のせん断ストレスにも依存し、好ましくはストレス100Paで測定したときの粘度も50Pas以下であり、10Paのストレスで測定した粘度も50Pas以下であるとより好ましい成形物が得られる。
【0027】
前述の様に、フィラーの割合を増やすと常温での粘度上昇につながり、作業性が低下する。熱時の粘度についても同様である。熱時粘度を圧縮成形に適する粘度範囲に抑えようとすると、フィラー割合を80wt%以上にしたまま、成形性不良を回避する事が困難である。しかし、硬化剤の種類、微量添加物である硬化促進剤の種類によっても、熱時粘度を低く保ったまま、フィラー量を増やす事が可能である。
【0028】
本発明の液状封止用樹脂組成物の製造方法としては、各成分、添加物などをプラネタリーミキサー、三本ロール、二本熱ロール、ライカイ機などの装置を用いて分散混練したのち、真空下で脱泡処理して製造する。
【0029】
本発明の半導体装置の製造方法としては、例えば次の様な方法があるが、これに限るものではない。
即ち、キャリア(再剥離可能な粘着層を持つ支持体)の上に、予め動作する事が分かっている半導体チップを、その活性面を下向きに並べ、その上に本発明の液状封止樹脂組成物を常温でディスペンサーなどで必要量塗布し、成形金型を用いて所定の成形温度で圧縮成形後、キャリアを剥がして半導体つきウエハー状樹脂硬化物を得る。得られた半導体つきウエハー状樹脂硬化物の表面にポリイミド樹脂をスピンコートして硬化を行い絶縁膜層を形成した後、パターニング処理により半導体チップ活性面上の電極パッド部分を開孔する。開孔部分からポリイミド樹脂表面へ、メッキ処理を用いて再配線加工と実装用のバンプ形成を行う。その後、これを適当な大きさに個片化することで半導体装置を得る。
【実施例】
【0030】
以下、実施例を用いて、本発明を具体的に説明するが、これらに限定されるものではない。
[実施例1]
(1)エポキシ樹脂(A)として、ビスフェノールF型エポキシ樹脂
SB−403S 日本化薬工業社製 100重量部
(2)酸無水物(B)として、メチルテトラヒドロフタル酸無水物
MT−500 新日本理化社製 100重量部
(3)無機充填材(C)として、無機充填剤1
FB−74 電気化学工業社製 1150重量部
(4)無機充填材(C)として、無機充填材2
SO−E2 アドマテックス社製 130重量部
(5)硬化促進剤(D)として、式(7)で表される硬化促進剤
6重量部
(6)エポキシシランカップリング剤:3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン
KBM−403E 信越化学工業社製 3重量部
をビーカーに取りスパチュラで混ぜ合わせた後、ピッチ80μmに設定した三本ロールにて3回混錬したのち、ビーカーに入れて真空オーブン(常温、5mmHg)10分間脱泡処理を行い、液状樹脂組成物を得た。
【0031】
液状樹脂組成物の常温での粘度は、200Pa・sであった。常温での粘度測定は、TVE型粘度計に3°×R7.7コーンを装着し25℃で2.5rpmの条件で測定を実施した。チキソ性は1.2であった。チキソ性は2.5および0.5rpmで測定した結果から次のように計算する。 即ち、[0.5rpmの粘度]÷[2.5rpmの粘度]である。また、50℃での粘度は、27Pa・sであった。測定はTVE型粘度計に3°×R7.7コーンを装着し、50℃ 5rpmの条件で測定した。
【0032】
液状樹脂組成物の成形温度(125℃)での粘度は2Pasであった。測定はHaakeのレオメータRS−150を用い、コーンサイズ25mm,温度125℃,ストレス500Pa一定,周波数1Hzの条件で5分間に100データをサンプリングし、粘度が最低の値を読んだ。次にストレス条件を100Pa、10Paに変更して、同様に最低粘度を測定し、それぞれ3Paと8Paであった。
【0033】
チップ裏面への密着力は、6mm角に切断した表面がミラータイプの525μm厚シリコンダミーウエハーのミラー面に液状樹脂組成物を塗布、これを2mm角に切断した表面がミラータイプの525μm厚シリコンダミーウエハーのミラー面を樹脂側に向けてこれを挟んで125℃10min加熱硬化後、更に150℃1時間で後硬化を行い、測定サンプルを得た。これを測定装置(Dage Series 4000,Dage社製)の260℃に加熱した熱板上に20秒間保持した後、チップ側面に水平方向に力をかけて測定した。液状樹脂組成物の密着力は26Nであった。
【0034】
[信頼性評価]
半導体チップ上に回路配線された半導体ウエハー(Phase8、日立超LSI株式会社製,350μm厚)をダイシング装置で7mm角大に切断し、半導体チップを得た。次に8インチシリコンウエハー(725μm厚)をキャリアとし、剥離可能な熱発泡フィルム(リバアルファ、日東電工株式会社製)を、熱発泡フィルムの発泡面を常温で接着して支持基板を作った。支持基板に適当な間隔を空けて、半導体チップの電極がある活性面が熱発泡フィルムと接するように、ダイマウンター(DB200, 澁谷工業(株)製)で半導体チップを搭載した。半導体チップ付き支持基板を圧縮成形機にセットし、液状樹脂組成物を適量載せ、成形圧力3MPaもしくは1MPa,125℃10分で硬化を行い、ウエハーを得た。液状樹脂組成物の量は、成形後の樹脂厚みが600±10μmとなるように調整した。
ウエハーを175℃4時間オーブンで熱処理し後硬化を行った後、支持基板を剥がす為に、200℃の吸着可能な熱盤上に置いて熱発泡フィルムを発泡させ、支持基板のウエハー部を剥離し、次いで熱発泡フィルム自体をウエハーから剥離することで、表面に多数の半導体チップが露出した状態の再配置ウエハーを得た。
成形後のサンプルは、外観観察によりフローマーク、未充填、剥離の有無を評価した。フローマークとは成形物の中心から外側に向かって放射状に残る白い流動痕のことをいう。フローマークが発生すると外観不良やシリカ不均一分散による硬化物物性のバラつきやそれに伴う信頼性の低下が懸念される。未充填とはウエハー外周部に発生する欠けのことをいう。未充填が発生すると後工程でウエハーを搬送する際、センサーが未充填部ノッチと誤認識し、位置あわせ特性の低下が懸念される。剥離とは成形物と熱発泡フィルム界面での剥離のことをいう。剥離が発生すると、ウエハーの搬送時に位置ずれや落下、また反りの増大が懸念される。液状樹脂組成物を用いた結果ではフローマーク、未充填、剥離のいずれも見つからなかった。
得られた再配置ウエハー全体に、感光性バッファコート材をスピンコート(DSPIN80A、(株)SOKUDO製、1500rpm、30秒)、次いで同装置にてプリベーク(125℃5分)を行い、再配置ウエハー表面に再配線用の絶縁膜を形成する。半導体チップの各接続パッドの位置で絶縁膜を開孔するために、光照射(ブロードバンドアライナーMA−8、ズース・マイクロテック(株)製、500mJ/cm2)を行い、現像液(TMAH2.38%、23℃、62秒2回パドル)で現像、最終硬化(250℃ 1.5時間)した。次にスパッター(SPF−740H、キャノンアネルバエンジニアリング(株)製)にてバッファコート上に、チタン500Å、銅3000Å厚みとなる様、順に成膜。ここにレジスト(サンフォート155、旭化成イーマテリアルズ(株)製)を塗布し、再配線回路用マスクを用いてレジストの露光と現像を行う。更に銅メッキ処理で、全体に10μm厚みの銅の層を形成した後、レジストを剥離した。この状態では、バッファコート面に不要な銅とチタン層が残っているので、これらをエッチングにより除去後、もう一度スピンコートにてバッファコート層を設け、再配線後の別位置に開孔しバンプ接続の為の銅層を露出させた。再配線は、以上の手順で行った。
再配線まで終わった再配置ウエハーは、ダイサーを用いて15mm角サイズに個片化した。この様にして、信頼性試験用の半導体パッケージ装置を組立てた。
【0035】
個片化した半導体装置を、125℃20時間処理し、次いで85℃85%RHの条件で168時間吸湿処理した。これを、最大温度260℃、255−260℃の時間が30−0+3秒となるように予め設定したリフローオーブンに3回通し、半田耐熱試験を行った。
試験後のサンプルは、超音波探傷装置(FineSAT FS300型,日立建機(株)製)にて25MHzのプローブを用いて、内部の剥離状態を無破壊で確認した。半導体チップの面積に対して、剥離面積の合計が凡そ10%以下の場合は微小剥離とし、それ以上の剥離面積では剥離として、その剥離がある半導体装置の数を数えた。
実施例1の液状樹脂組成物を用いた結果では微小剥離・剥離ともに見つからなかった。
【0036】
[実施例2]
(1)エポキシ樹脂(A)として、ビスフェノールF型エポキシ樹脂
SB−403S 日本化薬工業社製 100重量部
(2)無水物(B)として、メチルテトラヒドロフタル酸無水物
MT−500 新日本理化社製 100重量部
(3)無機充填材(C)として、無機充填剤1
FB−74 電気化学工業社製 1150重量部
(4)無機充填材(C)として、無機充填材2
SO−E2 アドマテックス社製 130重量部
(5)硬化促進剤(D)として、式(12)で表される硬化促進剤
6重量部
(6)エポキシシランカップリング剤:3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン
KBM−403E 信越化学工業社製 3重量部
をビーカーに取りスパチュラで混ぜ合わせた後、ピッチ50μmに設定した三本ロールにて3回混錬したのち、ビーカーに入れて真空オーブン(常温、5mmHg)10分間脱泡処理を行い、液状樹脂組成物を得た。
作製した液状樹脂組成物を実施例1と同様に評価した。液状樹脂組成物の25℃での粘度とチキソ性は500Pa・sと1.8であった。50℃での粘度は69Pa・sであった。125℃での粘度はストレス条件500Pa、100Pa、10Paでそれぞれ4Pasと4Pasと1000Pasであった。チップ裏面への密着力は29Nであった。
【0037】
[実施例3]
(1)エポキシ樹脂(A)として、ビスフェノールF型エポキシ樹脂
SB−403S 日本化薬工業社製 100重量部
(2)酸水物(B)として、メチルテトラヒドロフタル酸無水物
MT−500 新日本理化社製 100重量部
(3)無機充填材(C)として、無機充填剤1
FB−74 電気化学工業社製 1150重量部
(4)無機充填材(C)として、無機充填材2
SO−E2 アドマテックス社製 130重量部
(5)硬化促進剤(D)として、トリフェニルホスフィン硬化促進剤
PP−360 ケイアイ化成社製 6重量部
(6)エポキシシランカップリング剤:3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン
KBM−403E 信越化学工業社製 3重量部
をビーカーに取りスパチュラで混ぜ合わせた後、ピッチ50μmに設定した三本ロールにて3回混錬したのち、ビーカーに入れて真空オーブン(常温、5mmHg)10分間脱泡処理を行い、液状樹脂組成物を得た。
作製した液状樹脂組成物を実施例1と同様に評価した。液状樹脂組成物の25℃での粘度とチキソ性は1500Pasと2.3であった。50℃での粘度は111Pasであった。125℃での粘度はストレス条件500Pa、100Pa、10Paでそれぞれ6Pasと100Pasと5000Pasであった。チップ裏面への密着力は31Nであった。
【0038】
[実施例4]
(1)エポキシ樹脂(A)として、ビスフェノールF型エポキシ樹脂
SB−403S 日本化薬工業社製 100重量部
(2)酸無水物(B)として、メチルテトラヒドロフタル酸無水物
MT−500 新日本理化社製 100重量部
(3)無機充填材(C)として、無機充填剤1
FB−74 電気化学工業社製 1150重量部
(4)無機充填材(C)として、無機充填材2
SO−E2 アドマテックス社製 130重量部
(5)硬化促進剤(D)として、ベタイン構造ホスホニウム塩型硬化促進剤
TPP−BQ ケイアイ化成社製 6重量部
(6)エポキシシランカップリング剤:3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン
KBM−403E 信越化学工業社製 3重量部
をビーカーに取りスパチュラで混ぜ合わせた後、ピッチ50μmに設定した三本ロールにて3回混錬したのち、ビーカーに入れて真空オーブン(常温、5mmHg)10分間脱泡処理を行い、液状樹脂組成物を得た。
作製した液状樹脂組成物を実施例1と同様に評価した。液状樹脂組成物の25℃での粘度とチキソ性は1500Pasと2.6であった。50℃での粘度は150Pasであった。125℃での粘度はストレス条件500Pa、100Pa、10Paでそれぞれ9Pasと9Pasと500Pasであった。チップ裏面への密着力は25Nであった。
【0039】
[実施例5]
(1)エポキシ樹脂(A)として、ビスフェノールF型エポキシ樹脂
SB−403S 日本化薬工業社製 100重量部
(2)酸無水物(B)として、メチルテトラヒドロフタル酸無水物
MT−500 新日本理化社製 100重量部
(3)無機充填材(C)として、無機充填剤1
FB−74 電気化学工業社製 1150重量部
(4)無機充填材(C)として、無機充填材2
SO−E2 アドマテックス社製 130重量部
(5)硬化促進剤(D)として、イミダゾール型硬化促進剤1
2P4MZ 四国化成社製 6重量部
(6)エポキシシランカップリング剤:3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン
KBM−403E 信越化学工業社製 3重量部
をビーカーに取りスパチュラで混ぜ合わせた後、ピッチ50μmに設定した三本ロールにて3回混錬したのち、ビーカーに入れて真空オーブン(常温、5mmHg)10分間脱泡処理を行い、液状樹脂組成物を得た。
作製した液状樹脂組成物を実施例1と同様に評価した。液状樹脂組成物の25℃での粘度とチキソ性は1500Pasと2.4であった。50℃での粘度は132Pasであった。125℃での粘度はストレス条件500Pa、100Pa、10Paでそれぞれ8Pasと8Pasと800Pasであった。チップ裏面への密着力は26Nであった。
【0040】
[実施例6]
(1)エポキシ樹脂(A)として、ビスフェノールF型エポキシ樹脂
SB−403S 日本化薬工業社製 100重量部
(2)酸無水物(B)として、メチルテトラヒドロフタル酸無水物
MT−500 新日本理化社製 100重量部
(3)無機充填材(C)として、無機充填剤1
FB−74 電気化学工業社製 1150重量部
(4)無機充填材(C)として、無機充填材2
SO−E2 アドマテックス社製 130重量部
(5)硬化促進剤(D)として、イミダゾール型硬化促進剤2
2PHZ 四国化成社製 6重量部
(6)エポキシシランカップリング剤:3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン
KBM−403E 信越化学工業社製 3重量部
をビーカーに取りスパチュラで混ぜ合わせた後、ピッチ50μmに設定した三本ロールにて3回混錬したのち、ビーカーに入れて真空オーブン(常温、5mmHg)10分間脱泡処理を行い、液状樹脂組成物を得た。
作製した液状樹脂組成物を実施例1と同様に評価した。液状樹脂組成物の25℃での粘度とチキソ性は700Pasと1.8であった。50℃での粘度は123Pasであった。125℃での粘度はストレス条件500Pa、100Pa、10Paでそれぞれ4Pasと9Pasと9Pasであった。チップ裏面への密着力は28Nであった。
【0041】
[実施例7]
(1)エポキシ樹脂(A)として、ビスフェノールF型エポキシ樹脂
SB−403S 日本化薬工業社製 100重量部
(2)酸無水物(B)として、メチルテトラヒドロフタル酸無水物
MT−500 新日本理化社製 100重量部
(3)無機充填材(C)として、無機充填剤1
FB−74 電気化学工業社製 1620重量部
(4)無機充填材(C)として、無機充填材2
SO−E2 アドマテックス社製 170重量部
(5)硬化促進剤(D)として、式(3)で表される硬化促進剤 8重量部
(6)エポキシシランカップリング剤:3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン
KBM−403E 信越化学工業社製 3重量部
をビーカーに取りスパチュラで混ぜ合わせた後、ピッチ50μmに設定した三本ロールにて3回混錬したのち、ビーカーに入れて真空オーブン(常温、5mmHg)10分間脱泡処理を行い、液状樹脂組成物を得た。
作製した液状樹脂組成物を実施例1と同様に評価した。液状樹脂組成物の25℃での粘度とチキソ性は1000Pasと2.0であった。50℃での粘度は89Pasであった。125℃での粘度はストレス条件500Pa、100Pa、10Paでそれぞれ8Pasと9Pasと24Pasであった。チップ裏面への密着力は29Nであった。
【0042】
[実施例8]
(1)エポキシ樹脂(A)として、ビスフェノールF型エポキシ樹脂
SB−403S 日本化薬工業社製 80重量部
(2)エポキシ樹脂(A)として、クレゾールノボラック型エポキシ
ESCN195LA(軟化点62℃) 住友化学社製 20重量部
(3)酸無水物(B)として、メチルテトラヒドロフタル酸無水物
MT−500 新日本理化社製 50重量部
(4)その他硬化剤として、フェノールノボラック樹脂
MEH−8000 明和化成社製 50重量部
(5)無機充填材(C)として、無機充填剤1
FB−74 電気化学工業社製 680重量部
(6)無機充填材(C)として、無機充填材2
SO−E2 アドマテックス社製 85重量部
(7)硬化促進剤(D)として、式(3)で表される硬化促進剤 6重量部
(8)エポキシシランカップリング剤:3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン
KBM−403E 信越化学工業社製 2重量部
をビーカーに取りスパチュラで混ぜ合わせた後、ピッチ50μmに設定した三本ロールにて3回混錬したのち、ビーカーに入れて真空オーブン(常温、5mmHg)10分間脱泡処理を行い、液状樹脂組成物を得た。
作製した液状樹脂組成物を実施例1と同様に評価した。液状樹脂組成物の25℃での粘度とチキソ性は1400Pasと2.7であった。50℃での粘度は143Pasであった。125℃での粘度はストレス条件500Pa、100Pa、10Paでそれぞれ9Pasと9Pasと22Pasであった。チップ裏面への密着力は23Nであった。
【0043】
[比較例1]
(1)エポキシ樹脂(A)として、ビスフェノールF型エポキシ樹脂
SB−403S 日本化薬工業社製 100重量部
(2)酸無水物(B)として、メチルテトラヒドロフタル酸無水物
MT−500 新日本理化社製 100重量部
(3)無機充填材(C)として、無機充填剤1
FB−74 電気化学工業社製 560重量部
(4)無機充填材(C)として、無機充填材2
SO−E2 アドマテックス社製 60重量部
(5)硬化促進剤(D)として、式(4)で表される硬化促進剤
6重量部
(6)エポキシシランカップリング剤:3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン
KBM−403E 信越化学工業社製 2重量部
をビーカーに取りスパチュラで混ぜ合わせた後、ピッチ50μmに設定した三本ロールにて3回混錬したのち、ビーカーに入れて真空オーブン(常温、5mmHg)10分間脱泡処理を行い、液状樹脂組成物を得た。
作製した液状樹脂組成物を実施例1と同様に評価した。液状樹脂組成物の25℃での粘度とチキソ性は10Pasと0.8であった。50℃での粘度は12Pasであった。125℃での粘度はストレス条件500Pa、100Pa、10Paでそれぞれ0.1Pasと0.2Pasと0.4Pasであった。チップ裏面への密着力は19Nであった。
【0044】
[比較例2]
(1)エポキシ樹脂(A)として、ビスフェノールF型エポキシ樹脂
SB−403S 日本化薬工業社製 100重量部
(2)酸無水物(B)として、メチルテトラヒドロフタル酸無水物
MT−500 新日本理化社製 100重量部
(3)無機充填材(C)として、無機充填剤1
FB−74 電気化学工業社製 3630重量部
(4)無機充填材(C)として、無機充填材2
SO−E2 アドマテックス社製 60重量部
(5)硬化促進剤(D)として、式(4)で表される硬化促進剤
6重量部
(6)エポキシシランカップリング剤:3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン
KBM−403E 信越化学工業社製 2重量部
をビーカーに取りスパチュラで混ぜ合わせた後、ピッチ50μmに設定した三本ロールにて3回混錬したのち、ビーカーに入れて真空オーブン(常温、5mmHg)10分間脱泡処理を行い、液状樹脂組成物を得た。
液状樹脂組成物の25℃、50℃、125℃での粘度を測定しようとしたが、硬すぎて測定できず。 チップ裏面への密着力も、サンプル作成が出来ず実施しなかった。
[比較例3]
(1)エポキシ樹脂(A)として、ビスフェノールF型エポキシ樹脂
SB−403S 日本化薬工業社製 100重量部
(2)酸無水物(B)として、メチルテトラヒドロフタル酸無水物
MT−500 新日本理化社製 100重量部
(3)無機充填材(C)として、無機充填剤1
FB−74 電気化学工業社製 1150重量部
(4)無機充填材(C)として、無機充填材2
SO−E2 アドマテックス社製 130重量部
(5)硬化促進剤(D)として、マイクロカプセルイミダゾール
HX−3941HP 旭化成社製 6重量部
(6)エポキシシランカップリング剤:3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン
KBM−403E 信越化学工業社製 3重量部
をビーカーに取りスパチュラで混ぜ合わせた後、ピッチ50μmに設定した三本ロールにて3回混錬したのち、ビーカーに入れて真空オーブン(常温、5mmHg)10分間脱泡処理を行い、液状樹脂組成物を得た。
作製した液状樹脂組成物を実施例1と同様に評価した。液状樹脂組成物の25℃での粘度とチキソ性は240Pasと2.3であった。50℃での粘度は30Pasであった。125℃での粘度は硬すぎて測定できなかった。チップ裏面への密着力は20Nであった。
【0045】
実施例2〜8についても、実施例1と同様にして半導体パッケージを組立てを行った。成形圧3MPaではフローマーク、未充填、剥離ともに観察されなかったが、成形圧1MPaではフローマークが実施例8で発生し、未充填が実施例2,3,4,5,8で発生し、剥離が実施例3で発生した。続いて、半田耐熱試験を行った。剥離は観察されなかったが、微小剥離が実施例8で1/5発生した。結果を表1に示す。
比較例1〜3についても、実施例1と同様にして半導体パッケージ組立てを行った。成形圧3MPa、1MPaともに比較例1ではフローマーク、未充填、剥離のいずれも観察されず、比較例3ではフローマーク、未充填、剥離がすべて観察された。比較例2は高粘度のため成形不可であった。続いて、半田耐熱試験を行った。比較例1は剥離、微小剥離ともに5/5発生した。比較例3は剥離は0/5であったが、微小剥離は1/5であった。結果を表2に示す。
【0046】
【表1】

【0047】
【表2】

【産業上の利用可能性】
【0048】
本発明の液状封止用樹脂組成物を使用することによって、ウエハーレベルパッケージ、とりわけ圧縮成形でウエハー状に形成されたウエハーレベル工程で製造される半導体装置において、高信頼性な装置を得る事が出来る。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
(A)エポキシ樹脂、(B)エポキシ樹脂用硬化剤、(C)無機充填材、および(D)硬化促進剤を必須成分とする液状封止用樹脂組成物であって、(C)無機充填材が全液状封止用樹脂組成物中に、80重量%以上95重量%以下含まれ、 成形温度において測定した粘度が1Pas以上で50Pas以下である事を特徴とする液状封止用樹脂組成物。
【請求項2】
(B)エポキシ樹脂用硬化剤が酸無水物系の硬化剤を含むものである請求項1記載の液状封止用樹脂組成物。
【請求項3】
(B)エポキシ樹脂用硬化剤が式(1)で示される硬化剤を含むものである請求項2記載の液状封止用樹脂組成物。
【化1】

【請求項4】
125℃で測定した粘度が1Pas以上で50Pas以下である請求項1〜3いずれか一項に記載の液状封止用樹脂組成物。
【請求項5】
半導体チップを請求項1〜4いずれか一項に記載の液状封止用樹脂組成物を用いて圧縮成形によって封止した半導体装置。
【請求項6】
半導体チップを再剥離可能な粘着層を持つキャリア上並べる工程、請求項1〜4いずれか一項に記載の液状封止用樹脂組成物を圧縮成形することにより擬似ウエハーとする工程を有する半導体装置の製造方法。

【公開番号】特開2011−116843(P2011−116843A)
【公開日】平成23年6月16日(2011.6.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−274626(P2009−274626)
【出願日】平成21年12月2日(2009.12.2)
【出願人】(000002141)住友ベークライト株式会社 (2,927)
【Fターム(参考)】