説明

測位システム、端末装置、情報処理装置、測位システムの制御方法及び測位システムの制御プログラム

【課題】端末装置において測位処理を行うとき、ユーザは測位処理が終了するまで待たされ、且つ端末装置における消費電力も増加してしまう。
【解決手段】端末装置20において、GPS衛星からの信号を取得して、取得した信号に基づいて測位基礎情報を生成する。次に、コンピュータ40において、端末装置20から測位基礎情報を取得して、取得した測位基礎情報をサーバ60に送信する。そして、サーバ60から、送信した測位基礎情報に基づいて測位された測位結果情報を受信する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、測位システム、端末装置、情報処理装置、測位システムの制御方法及び測位システムの制御プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
位置情報衛星を利用して測位を行うGPS(Global Positioning System)が広く利用されている。GPSを利用した測位システムの中には、端末装置にGPS測位機構を備え、GPS衛星から発信される位置関連信号を受信して測位演算を行い、端末装置において現在位置を測位する測位システムが実用化されている。
このような測位システムとして、例えば、以下の特許文献1に記載されている携帯端末装置では、端末装置に、撮像機構と測位機構とを備え、画像を撮像する都度、測位処理を行い、撮像した画像の画像データ、及び撮像位置を示す測位データを保存するようにしている。また、以下の特許文献2に記載されている、測位機構を備えたカメラ装置では、測位処理を実行するときのユーザの待ち時間及び消費電力の負荷を軽減させるために、カメラ装置の電源投入時にのみ測位処理を実行するように制御している。
【0003】
【特許文献1】特開平10−150625号公報
【特許文献2】特開2001−103363号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記した特許文献1のような携帯端末装置では、ユーザが撮像する都度、撮像位置についての測位処理が実行される。このため、撮像を続けて行うユーザは、撮像の都度、測位処理が終了するまで長い間待たされることになる。更に、この測位処理のために消費電力が増加してしまう。また、上記した特許文献2のようなカメラ装置では、電源投入時にのみ測位処理を実行することから、ユーザが撮像する際の待ち時間及び消費電力の問題は解消することができる。しかし、例えば、カメラ装置の電源が投入された状態でユーザが場所を移動した場合、撮像したときの撮像位置については測位されないことになる。したがって、実際の使用上においては、測位処理が実行されるときの待ち時間及び消費電力の問題を十分に解消しているとは言えない。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、上記の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態又は適用例として実現することが可能である。
【0006】
[適用例1]
端末装置と、前記端末装置からデータの取得が可能な情報処理装置と、前記情報処理装置と通信が可能な測位サーバと、を含む測位システムであって、前記端末装置は、位置情報衛星からの位置関連信号を取得する位置関連信号取得部と、前記取得した位置関連信号に基づいて、前記端末装置の位置を測位するための測位基礎情報を生成する測位基礎情報生成部と、前記生成された測位基礎情報を記憶する端末記憶部と、を有し、前記情報処理装置は、前記端末装置から前記記憶された測位基礎情報を取得する端末情報取得部と、前記取得した測位基礎情報に基づいた衛星情報を前記測位サーバから受信する通信部と、前記取得した測位基礎情報及び前記受信した衛星情報に基づいて測位された結果を示す測位結果情報を生成する測位結果情報生成部と、前記生成された測位結果情報を記憶する情報記憶部と、を有することを特徴とする測位システム。
【0007】
上記した測位システムによれば、端末装置において、位置関連信号取得部が、位置情報衛星からの位置関連信号を取得して、測位基礎情報生成部が、取得した位置関連信号に基づいて測位基礎情報を生成する。次に、情報処理装置において、端末情報取得部が、端末装置から測位基礎情報を取得して、通信部が、測位サーバから測位基礎情報に基づいた衛星情報を受信する。そして、測位結果情報生成部が、測位基礎情報及び受信した衛星情報に基づいて測位結果情報を生成し、情報記憶部により記憶する。
端末装置における測位処理では、位置情報衛星から位置関連信号を取得して測位基礎情報を生成するまでは行うが、端末装置の位置を測位する測位演算までは行わない。この測位演算は、情報処理装置においてこの測位基礎情報を取得した後に行う。また、端末装置において取得する位置関連信号は、測位基礎情報を生成するために必要な信号のみを取得するだけで良い。このことから、端末装置において測位演算までを行う場合と比べて、位置関連信号を取得する時間が短縮でき、且つ測位演算に要する時間を省くことができる。これにより、端末装置のユーザが、測位処理を実行するために待つ時間を短縮することができ、且つ端末装置における消費電力を削減することができる。
【0008】
[適用例2]
前記端末装置は、画像を撮像する撮像部を更に有し、前記端末装置において、前記撮像された画像を構成する画像データと前記生成された測位基礎情報とは、互いに対応付けられて前記端末記憶部に記憶され、前記情報処理装置において、前記端末情報取得部は、前記端末装置から前記記憶された画像データを更に取得し、前記取得した画像データと前記生成された測位結果情報とは、互いに対応付けられて前記情報記憶部に記憶されることを特徴とする上記測位システム。
【0009】
上記した測位システムによれば、端末装置の撮像部により画像を撮像し、その画像を構成する画像データと測位基礎情報とは、互いに対応付けられて端末記憶部に記憶される。これにより、情報処理装置において、画像データ及び測位基礎情報を取得して測位結果情報を生成した後、画像データと測位結果情報との対応付けを行って情報記憶部に記憶することができる。そして、画像データと測位結果情報とは、互いに対応付けられて記憶されることから、記憶されたこれらの情報を利用する際、撮像した画像と、そのときの撮像位置との対応付けが可能になる。
【0010】
[適用例3]
前記端末装置において、前記撮像部による撮像と、前記位置関連信号取得部による前記位置関連信号の取得は、連動していることを特徴とする上記測位システム。
【0011】
上記した測位システムによれば、撮像部による撮像と、位置関連信号の取得とが連動している。これにより、撮像と共に自動的に測位基礎情報を生成することができ、ユーザに対して撮像位置を取得する操作等の負荷を掛けることなく、撮像した画像の全てについて撮像位置を取得することができる。
【0012】
[適用例4]
前記端末装置は、当該端末装置の位置を検出するためのセンサ部を更に有し、前記端末装置において、前記センサ部により検出されたセンサ情報と前記生成された測位基礎情報とは、互いに対応付けられて前記端末記憶部に記憶され、前記情報処理装置において、前記端末情報取得部は、前記端末装置から前記記憶されたセンサ情報を更に取得し、前記取得したセンサ情報により、前記測位結果情報が補正されることを特徴とする上記測位システム。
【0013】
上記した測位システムによれば、端末装置のセンサ部によりセンサ情報を検出し、そのセンサ情報と測位基礎情報とは、互いに対応付けられて端末記憶部に記憶される。情報処理装置は、このセンサ情報を取得し、生成した測位結果情報に対してセンサ情報に基づいて補正を行い、より正確な位置情報を得ることができる。
【0014】
[適用例5]
前記センサ部は気圧センサを有し、当該気圧センサは、前記センサ情報として前記端末装置の高度を測位するための気圧情報を検出することを特徴とする上記測位システム。
【0015】
上記した測位システムによれば、端末装置において位置情報衛星が3個しか捕捉できないことにより測位サーバからの測位結果情報に高度情報が含まれない場合、この測位結果情報に対して、気圧情報に基づいて高度情報を補正することができる。これにより、端末装置の受信環境が良好でないために、位置情報衛星が3個しか捕捉できない場合でも、情報処理装置において、端末装置の高度情報を得ることができる。
【0016】
[適用例6]
端末装置と、前記端末装置からデータの取得が可能な情報処理装置と、前記情報処理装置と通信が可能な測位サーバと、を含む測位システムであって、前記端末装置は、位置情報衛星からの位置関連信号を取得する位置関連信号取得部と、前記取得した位置関連信号に基づいて、前記端末装置の位置を測位するための測位基礎情報を生成する測位基礎情報生成部と、前記生成された測位基礎情報を記憶する端末記憶部と、を有し、前記情報処理装置は、前記端末装置から前記記憶された測位基礎情報を取得する端末情報取得部と、前記取得した測位基礎情報を前記測位サーバに送信し、前記測位サーバから、前記送信した測位基礎情報に基づいて測位された結果を示す測位結果情報を受信する通信部と、前記受信した測位結果情報を記憶する情報記憶部と、を有することを特徴とする測位システム。
【0017】
上記した測位システムによれば、端末装置において、位置関連信号取得部が、位置情報衛星からの位置関連信号を取得して、測位基礎情報生成部が、取得した位置関連信号に基づいて測位基礎情報を生成する。次に、情報処理装置において、端末情報取得部が、端末装置から測位基礎情報を取得して、通信部により、取得した測位基礎情報が測位サーバに送信される。そして、再び通信部により、測位サーバから、送信した測位基礎情報に基づいて測位された測位結果情報を受信する。
端末装置における測位処理では、位置情報衛星から位置関連信号を取得して測位基礎情報を生成するまでは行うが、端末装置の位置を測位する測位演算までは行わない。この測位演算は、端末装置で生成した測位基礎情報を情報処理装置を介して受信した測位サーバにおいて行う。また、端末装置において取得する位置関連信号は、測位基礎情報を生成するために必要な信号のみを取得するだけで良い。このことから、端末装置において測位演算までを行う場合と比べて、位置関連信号を取得する時間が短縮でき、且つ測位演算に要する時間を省くことができる。これにより、端末装置のユーザが、測位処理を実行するために待つ時間を短縮することができ、且つ端末装置における消費電力を削減することができる。
【0018】
[適用例7]
端末装置と、前記端末装置と通信が可能な測位サーバと、を含む測位システムであって、前記端末装置は、位置情報衛星からの位置関連信号を取得する位置関連信号取得部と、前記取得した位置関連信号に基づいて、前記端末装置の位置を測位するための測位基礎情報を生成する測位基礎情報生成部と、前記生成された測位基礎情報を記憶する測位基礎情報記憶部と、前記記憶された測位基礎情報に基づいた衛星情報を前記測位サーバから受信する通信部と、前記記憶された測位基礎情報及び前記受信した衛星情報に基づいて測位された結果を示す測位結果情報を生成する測位結果情報生成部と、前記生成された測位結果情報を記憶する測位結果情報記憶部と、を有することを特徴とする測位システム。
【0019】
上記した測位システムによれば、端末装置において、位置関連信号取得部が、位置情報衛星からの位置関連信号を取得し、測位基礎情報生成部が、取得した位置関連信号に基づいて測位基礎情報を生成し、測位基礎情報記憶部が、測位基礎情報を記憶する。その後、通信部が、測位サーバから、記憶されている測位基礎情報に基づいた衛星情報を受信し、測位結果情報生成部が、記憶されている測位基礎情報及び受信した衛星情報に基づいて測位結果情報を生成する。
従って、端末装置では、端末装置の位置を測位する測位演算を、位置関連信号を取得した時点ではなく、後になって、記憶されている測位基礎情報について、まとめて測位演算を行うことができる。これにより、端末装置のユーザが、位置関連信号を取得する都度、測位演算のために待つ必要がなくなる。
【0020】
[適用例8]
端末装置と、前記端末装置と通信が可能な測位サーバと、を含む測位システムであって、前記端末装置は、位置情報衛星からの位置関連信号を取得する位置関連信号取得部と、前記取得した位置関連信号に基づいて、前記端末装置の位置を測位するための測位基礎情報を生成する測位基礎情報生成部と、前記生成された測位基礎情報を記憶する測位基礎情報記憶部と、前記記憶された測位基礎情報を前記測位サーバに送信し、前記測位サーバから、前記送信した測位基礎情報に基づいて測位された結果を示す測位結果情報を受信する通信部と、前記受信した測位結果情報を記憶する測位結果情報記憶部と、を有することを特徴とする測位システム。
【0021】
上記した測位システムによれば、端末装置において、位置関連信号取得部が、位置情報衛星からの位置関連信号を取得し、測位基礎情報生成部が、取得した位置関連信号に基づいて測位基礎情報を生成し、測位基礎情報記憶部が、測位基礎情報を記憶する。その後、通信部が、測位サーバから、記憶されている測位基礎情報に基づいて測位された測位結果情報を受信する。
従って、端末装置では、位置情報衛星から位置関連信号を取得して測位基礎情報を生成するまでは行うが、端末装置の位置を測位する測位演算までは行わない。この測位演算は位置関連信号を取得した時点ではなく、後になって、記憶されている測位基礎情報に基づいて測位サーバにて行う。端末装置は、測位結果となる測位結果情報を受信する。これにより、端末装置のユーザが、位置関連信号を取得する都度、測位演算のために待つ必要がなくなる。
【0022】
[適用例9]
測位サーバと通信が可能な情報処理装置にデータを供給することが可能な端末装置であって、位置情報衛星からの位置関連信号を取得する位置関連信号取得部と、前記取得した位置関連信号に基づいて、前記端末装置の位置を測位するための測位基礎情報を生成する測位基礎情報生成部と、前記生成された測位基礎情報を記憶する端末記憶部と、を有することを特徴とする端末装置。
【0023】
上記した端末装置によれば、端末装置において、位置関連信号取得部が、位置情報衛星からの位置関連信号を取得して、測位基礎情報生成部が、取得した位置関連信号に基づいて測位基礎情報を生成する。端末装置における測位処理では、位置情報衛星から位置関連信号を取得して測位基礎情報を生成するまでは行うが、端末装置の位置を測位する測位演算までは行わない。また、端末装置において取得する位置関連信号は、測位基礎情報を生成するために必要な信号のみを取得するだけで良い。このことから、端末装置において測位演算までを行う場合と比べて、位置関連信号を取得する時間が短縮でき、且つ測位演算に要する時間を省くことができる。これにより、端末装置のユーザが、測位処理を実行するために待つ時間を短縮することができ、且つ端末装置における消費電力を削減することができる。
【0024】
[適用例10]
測位サーバと通信が端末装置であって、位置情報衛星からの位置関連信号を取得する位置関連信号取得部と、前記取得した位置関連信号に基づいて、前記端末装置の位置を測位するための測位基礎情報を生成する測位基礎情報生成部と、前記生成された測位基礎情報を記憶する測位基礎情報記憶部と、前記記憶された測位基礎情報に基づいた衛星情報を前記測位サーバから受信する通信部と、前記記憶された測位基礎情報及び前記受信した衛星情報に基づいて測位された結果を示す測位結果情報を生成する測位結果情報生成部と、前記生成された測位結果情報を記憶する測位結果情報記憶部と、を有することを特徴とする端末装置。
【0025】
上記した端末装置によれば、端末装置において、位置関連信号取得部が、位置情報衛星からの位置関連信号を取得し、測位基礎情報生成部が、取得した位置関連信号に基づいて測位基礎情報を生成し、測位基礎情報記憶部が、測位基礎情報を記憶する。その後、通信部が、測位サーバから、記憶されている測位基礎情報に基づいた衛星情報を受信し、測位結果情報生成部が、記憶されている測位基礎情報及び受信した衛星情報に基づいて測位結果情報を生成する。
従って、端末装置では、端末装置の位置を測位する測位演算を、位置関連信号を取得した時点ではなく、後になって、記憶されている測位基礎情報について、まとめて測位演算を行うことができる。これにより、端末装置のユーザが、位置関連信号を取得する都度、測位演算のために待つ必要がなくなる。
【0026】
[適用例11]
測位サーバと通信が端末装置であって、位置情報衛星からの位置関連信号を取得する位置関連信号取得部と、前記取得した位置関連信号に基づいて、前記端末装置の位置を測位するための測位基礎情報を生成する測位基礎情報生成部と、前記生成された測位基礎情報を記憶する測位基礎情報記憶部と、前記記憶された測位基礎情報を前記測位サーバに送信し、前記測位サーバから、前記送信した測位基礎情報に基づいて測位された結果を示す測位結果情報を受信する通信部と、前記受信した測位結果情報を記憶する測位結果情報記憶部と、を有することを特徴とする端末装置。
【0027】
上記した端末装置によれば、端末装置において、位置関連信号取得部が、位置情報衛星からの位置関連信号を取得し、測位基礎情報生成部が、取得した位置関連信号に基づいて測位基礎情報を生成し、測位基礎情報記憶部が、測位基礎情報を記憶する。その後、通信部が、測位サーバから、記憶されている測位基礎情報に基づいて測位された測位結果情報を受信する。
従って、端末装置では、位置情報衛星から位置関連信号を取得して測位基礎情報を生成するまでは行うが、端末装置の位置を測位する測位演算までは行わない。この測位演算は位置関連信号を取得した時点ではなく、後になって、記憶されている測位基礎情報に基づいて測位サーバにて行う。端末装置は、測位結果となる測位結果情報を受信する。これにより、端末装置のユーザが、位置関連信号を取得する都度、測位演算のために待つ必要がなくなる。
【0028】
[適用例12]
位置情報衛星からの位置関連信号を取得して前記取得した位置関連信号に基づいて位置を測位するための測位基礎情報を生成して前記生成された測位基礎情報を記憶する端末装置から、データの取得が可能であり、且つ測位サーバと通信が可能な情報処理装置であって、前記端末装置から前記記憶された測位基礎情報を取得する端末情報取得部と、前記取得した測位基礎情報に基づいた衛星情報を前記測位サーバから受信する通信部と、前記取得した測位基礎情報及び前記受信した衛星情報に基づいて測位された結果を示す測位結果情報を生成する測位結果情報生成部と、前記生成された測位結果情報を記憶する情報記憶部と、を有することを特徴とする情報処理装置。
【0029】
上記した情報処理装置によれば、端末装置において、位置情報衛星からの位置関連信号を取得し、取得した位置関連信号に基づいて位置を測位するための測位基礎情報を生成し、生成された測位基礎情報を記憶する。次に、情報処理装置において、端末情報取得部が、端末装置から測位基礎情報を取得して、通信部が、測位サーバから測位基礎情報に基づいた衛星情報を受信する。そして、測位結果情報生成部が、測位基礎情報及び受信した衛星情報に基づいて測位結果情報を生成し、情報記憶部により記憶する。
端末装置における測位処理では、位置情報衛星から位置関連信号を取得して測位基礎情報を生成するまでは行うが、端末装置の位置を測位する測位演算までは行わない。この測位演算は、情報処理装置においてこの測位基礎情報を取得した後に行う。また、端末装置において取得する位置関連信号は、測位基礎情報を生成するために必要な信号のみを取得するだけで良い。このことから、端末装置において測位演算までを行う場合と比べて、位置関連信号を取得する時間が短縮でき、且つ測位演算に要する時間を省くことができる。これにより、端末装置のユーザが、測位処理を実行するために待つ時間を短縮することができ、且つ端末装置における消費電力を削減することができる。
【0030】
[適用例13]
位置情報衛星からの位置関連信号を取得して前記取得した位置関連信号に基づいて位置を測位するための測位基礎情報を生成して前記生成された測位基礎情報を記憶する端末装置から、データの取得が可能であり、且つ測位サーバと通信が可能な情報処理装置であって、前記端末装置から前記記憶された測位基礎情報を取得する端末情報取得部と、前記取得した測位基礎情報を前記測位サーバに送信し、前記測位サーバから、前記送信した測位基礎情報に基づいて測位された結果を示す測位結果情報を受信する通信部と、前記受信した測位結果情報を記憶する情報記憶部と、を有することを特徴とする情報処理装置。
【0031】
上記した情報処理装置によれば、端末装置において、位置情報衛星からの位置関連信号を取得し、取得した位置関連信号に基づいて位置を測位するための測位基礎情報を生成し、生成された測位基礎情報を記憶する。次に、情報処理装置において、端末情報取得部が、端末装置から測位基礎情報を取得して、通信部により、取得した測位基礎情報が測位サーバに送信される。そして、再び通信部により、測位サーバから、送信した測位基礎情報に基づいて測位された測位結果情報を受信する。
端末装置における測位処理では、位置情報衛星から位置関連信号を取得して測位基礎情報を生成するまでは行うが、端末装置の位置を測位する測位演算までは行わない。この測位演算は、端末装置で生成した測位基礎情報を情報処理装置を介して受信した測位サーバにおいて行う。また、端末装置において取得する位置関連信号は、測位基礎情報を生成するために必要な信号のみを取得するだけで良い。このことから、端末装置において測位演算までを行う場合と比べて、位置関連信号を取得する時間が短縮でき、且つ測位演算に要する時間を省くことができる。これにより、端末装置のユーザが、測位処理を実行するために待つ時間を短縮することができ、且つ端末装置における消費電力を削減することができる。
【0032】
[適用例14]
端末装置と、前記端末装置からデータの取得が可能な情報処理装置と、前記情報処理装置と通信が可能な測位サーバと、を含む測位システムの制御方法であって、前記端末装置は、位置情報衛星からの位置関連信号を取得する位置関連信号取得工程と、前記取得した位置関連信号に基づいて、前記端末装置の位置を測位するための測位基礎情報を生成する測位基礎情報生成工程と、前記生成された測位基礎情報を記憶する端末記憶工程と、を有し、前記情報処理装置は、前記端末装置から前記記憶された測位基礎情報を取得する端末情報取得工程と、前記取得した測位基礎情報に基づいた衛星情報を前記測位サーバから受信する通信工程と、前記取得した測位基礎情報及び前記受信した衛星情報に基づいて測位された結果を示す測位結果情報を生成する測位結果情報生成工程と、前記生成された測位結果情報を記憶する情報記憶工程と、を有することを特徴とする測位システムの制御方法。
【0033】
上記した測位システムの制御方法によれば、端末装置において、位置関連信号取得工程により、位置情報衛星からの位置関連信号を取得して、測位基礎情報生成工程により、取得した位置関連信号に基づいて測位基礎情報を生成する。次に、情報処理装置において、端末情報取得工程により、端末装置から測位基礎情報を取得して、通信工程により、測位サーバから測位基礎情報に基づいた衛星情報を受信する。そして、測位結果情報生成工程により、測位基礎情報及び受信した衛星情報に基づいて測位結果情報を生成し、情報記憶工程により記憶する。
端末装置における測位処理では、位置情報衛星から位置関連信号を取得して測位基礎情報を生成するまでは行うが、端末装置の位置を測位する測位演算までは行わない。この測位演算は、情報処理装置においてこの測位基礎情報を取得した後に行う。また、端末装置において取得する位置関連信号は、測位基礎情報を生成するために必要な信号のみを取得するだけで良い。このことから、端末装置において測位演算までを行う場合と比べて、位置関連信号を取得する時間が短縮でき、且つ測位演算に要する時間を省くことができる。これにより、端末装置のユーザが、測位処理を実行するために待つ時間を短縮することができ、且つ端末装置における消費電力を削減することができる。
【0034】
[適用例15]
端末装置と、前記端末装置からデータの取得が可能な情報処理装置と、前記情報処理装置と通信が可能な測位サーバと、を含む測位システムの制御方法であって、前記端末装置は、位置情報衛星からの位置関連信号を取得する位置関連信号取得工程と、前記取得した位置関連信号に基づいて、前記端末装置の位置を測位するための測位基礎情報を生成する測位基礎情報生成工程と、前記生成された測位基礎情報を記憶する端末記憶工程と、を有し、前記情報処理装置は、前記端末装置から前記記憶された測位基礎情報を取得する端末情報取得工程と、前記取得した測位基礎情報を前記測位サーバに送信し、前記測位サーバから、前記送信した測位基礎情報に基づいて測位された結果を示す測位結果情報を受信する通信工程と、前記受信した測位結果情報を記憶する情報記憶工程と、を有することを特徴とする測位システムの制御方法。
【0035】
上記した測位システムの制御方法によれば、端末装置において、位置関連信号取得工程により、位置情報衛星からの位置関連信号を取得して、測位基礎情報生成工程により、取得した位置関連信号に基づいて測位基礎情報を生成する。次に、情報処理装置において、端末情報取得工程により、端末装置から測位基礎情報を取得して、通信工程により、取得した測位基礎情報が測位サーバに送信される。そして、再び通信工程により、測位サーバから、送信した測位基礎情報に基づいて測位された測位結果情報を受信する。
端末装置における測位処理では、位置情報衛星から位置関連信号を取得して測位基礎情報を生成するまでは行うが、端末装置の位置を測位する測位演算までは行わない。この測位演算は、端末装置で生成した測位基礎情報を情報処理装置を介して受信した測位サーバにおいて行う。また、端末装置において取得する位置関連信号は、測位基礎情報を生成するために必要な信号のみを取得するだけで良い。このことから、端末装置において測位演算までを行う場合と比べて、位置関連信号を取得する時間が短縮でき、且つ測位演算に要する時間を省くことができる。これにより、端末装置のユーザが、測位処理を実行するために待つ時間を短縮することができ、且つ端末装置における消費電力を削減することができる。
【0036】
[適用例16]
端末装置と、前記端末装置と通信が可能な測位サーバと、を含む測位システムの制御方法であって、前記端末装置は、位置情報衛星からの位置関連信号を取得する位置関連信号取得工程と、前記取得した位置関連信号に基づいて、前記端末装置の位置を測位するための測位基礎情報を生成する測位基礎情報生成工程と、前記生成された測位基礎情報を記憶する測位基礎情報記憶工程と、前記記憶された測位基礎情報に基づいた衛星情報を前記測位サーバから受信する通信工程と、前記記憶された測位基礎情報及び前記受信した衛星情報に基づいて測位された結果を示す測位結果情報を生成する測位結果情報生成工程と、前記生成された測位結果情報を記憶する測位結果情報記憶工程と、を有することを特徴とする測位システムの制御方法。
【0037】
上記した測位システムの制御方法によれば、端末装置において、位置関連信号取得工程により、位置情報衛星からの位置関連信号を取得し、測位基礎情報生成工程により、取得した位置関連信号に基づいて測位基礎情報を生成し、測位基礎情報記憶工程により、測位基礎情報を記憶する。その後、通信工程により、測位サーバから、記憶されている測位基礎情報に基づいた衛星情報を受信し、測位結果情報生成工程により、記憶されている測位基礎情報及び受信した衛星情報に基づいて測位結果情報を生成する。
従って、端末装置では、端末装置の位置を測位する測位演算を、位置関連信号を取得した時点ではなく、後になって、記憶されている測位基礎情報について、まとめて測位演算を行うことができる。これにより、端末装置のユーザが、位置関連信号を取得する都度、測位演算のために待つ必要がなくなる。
【0038】
[適用例17]
端末装置と、前記端末装置と通信が可能な測位サーバと、を含む測位システムの制御方法であって、前記端末装置は、位置情報衛星からの位置関連信号を取得する位置関連信号取得工程と、前記取得した位置関連信号に基づいて、前記端末装置の位置を測位するための測位基礎情報を生成する測位基礎情報生成工程と、前記生成された測位基礎情報を記憶する測位基礎情報記憶工程と、前記記憶された測位基礎情報を前記測位サーバに送信し、前記測位サーバから、前記送信した測位基礎情報に基づいて測位された結果を示す測位結果情報を受信する通信工程と、前記受信した測位結果情報を記憶する測位結果情報記憶工程と、を有することを特徴とする測位システムの制御方法。
【0039】
上記した測位システムの制御方法によれば、端末装置において、位置関連信号取得工程により、位置情報衛星からの位置関連信号を取得し、測位基礎情報生成工程により、取得した位置関連信号に基づいて測位基礎情報を生成し、測位基礎情報記憶工程により、測位基礎情報を記憶する。その後、通信工程により、測位サーバから、記憶されている測位基礎情報に基づいて測位された測位結果情報を受信する。
従って、端末装置では、位置情報衛星から位置関連信号を取得して測位基礎情報を生成するまでは行うが、端末装置の位置を測位する測位演算までは行わない。この測位演算は位置関連信号を取得した時点ではなく、後になって、記憶されている測位基礎情報に基づいて測位サーバにて行う。端末装置は、測位結果となる測位結果情報を受信する。これにより、端末装置のユーザが、位置関連信号を取得する都度、測位演算のために待つ必要がなくなる。
【0040】
[適用例18]
端末装置と、前記端末装置からデータの取得が可能な情報処理装置と、前記情報処理装置と通信が可能な測位サーバと、を含む測位システムの制御プログラムであって、前記端末装置は、位置情報衛星からの位置関連信号を取得する位置関連信号取得機能と、前記取得した位置関連信号に基づいて、前記端末装置の位置を測位するための測位基礎情報を生成する測位基礎情報生成機能と、前記生成された測位基礎情報を記憶する端末記憶機能と、を有し、前記情報処理装置は、前記端末装置から前記記憶された測位基礎情報を取得する端末情報取得機能と、前記取得した測位基礎情報に基づいた衛星情報を前記測位サーバから受信する通信機能と、前記取得した測位基礎情報及び前記受信した衛星情報に基づいて測位された結果を示す測位結果情報を生成する測位結果情報生成機能と、前記生成された測位結果情報を記憶する情報記憶機能と、を有することを特徴とする測位システムの制御プログラム。
【0041】
上記した測位システムの制御プログラムによれば、端末装置において、位置関連信号取得機能により、位置情報衛星からの位置関連信号を取得して、測位基礎情報生成機能により、取得した位置関連信号に基づいて測位基礎情報を生成する。次に、情報処理装置において、端末情報取得機能により、端末装置から測位基礎情報を取得して、通信機能により、測位サーバから測位基礎情報に基づいた衛星情報を受信する。そして、測位結果情報生成機能により、測位基礎情報及び受信した衛星情報に基づいて測位結果情報を生成し、情報記憶機能により記憶する。
端末装置における測位処理では、位置情報衛星から位置関連信号を取得して測位基礎情報を生成するまでは行うが、端末装置の位置を測位する測位演算までは行わない。この測位演算は、情報処理装置においてこの測位基礎情報を取得した後に行う。また、端末装置において取得する位置関連信号は、測位基礎情報を生成するために必要な信号のみを取得するだけで良い。このことから、端末装置において測位演算までを行う場合と比べて、位置関連信号を取得する時間が短縮でき、且つ測位演算に要する時間を省くことができる。これにより、端末装置のユーザが、測位処理を実行するために待つ時間を短縮することができ、且つ端末装置における消費電力を削減することができる。
【0042】
[適用例19]
端末装置と、前記端末装置からデータの取得が可能な情報処理装置と、前記情報処理装置と通信が可能な測位サーバと、を含む測位システムの制御プログラムであって、前記端末装置は、位置情報衛星からの位置関連信号を取得する位置関連信号取得機能と、前記取得した位置関連信号に基づいて、前記端末装置の位置を測位するための測位基礎情報を生成する測位基礎情報生成機能と、前記生成された測位基礎情報を記憶する端末記憶機能と、を有し、前記情報処理装置は、前記端末装置から前記記憶された測位基礎情報を取得する端末情報取得機能と、前記取得した測位基礎情報を前記測位サーバに送信し、前記測位サーバから、前記送信した測位基礎情報に基づいて測位された結果を示す測位結果情報を受信する通信機能と、前記受信した測位結果情報を記憶する情報記憶機能と、を有することを特徴とする測位システムの制御プログラム。
【0043】
上記した測位システムの制御プログラムによれば、端末装置において、位置関連信号取得機能により、位置情報衛星からの位置関連信号を取得して、測位基礎情報生成機能により、取得した位置関連信号に基づいて測位基礎情報を生成する。次に、情報処理装置において、端末情報取得機能により、端末装置から測位基礎情報を取得して、通信機能により、取得した測位基礎情報が測位サーバに送信される。そして、再び通信機能により、測位サーバから、送信した測位基礎情報に基づいて測位された測位結果情報を受信する。
端末装置における測位処理では、位置情報衛星から位置関連信号を取得して測位基礎情報を生成するまでは行うが、端末装置の位置を測位する測位演算までは行わない。この測位演算は、端末装置で生成した測位基礎情報を情報処理装置を介して受信した測位サーバにおいて行う。また、端末装置において取得する位置関連信号は、測位基礎情報を生成するために必要な信号のみを取得するだけで良い。このことから、端末装置において測位演算までを行う場合と比べて、位置関連信号を取得する時間が短縮でき、且つ測位演算に要する時間を省くことができる。これにより、端末装置のユーザが、測位処理を実行するために待つ時間を短縮することができ、且つ端末装置における消費電力を削減することができる。
【0044】
[適用例20]
端末装置と、前記端末装置と通信が可能な測位サーバと、を含む測位システムの制御プログラムであって、前記端末装置は、位置情報衛星からの位置関連信号を取得する位置関連信号取得機能と、前記取得した位置関連信号に基づいて、前記端末装置の位置を測位するための測位基礎情報を生成する測位基礎情報生成機能と、前記生成された測位基礎情報を記憶する測位基礎情報記憶機能と、前記記憶された測位基礎情報に基づいた衛星情報を前記測位サーバから受信する通信機能と、前記記憶された測位基礎情報及び前記受信した衛星情報に基づいて測位された結果を示す測位結果情報を生成する測位結果情報生成機能と、前記生成された測位結果情報を記憶する測位結果情報記憶機能と、を有することを特徴とする測位システムの制御プログラム。
【0045】
上記した測位システムの制御プログラムによれば、端末装置において、位置関連信号取得機能により、位置情報衛星からの位置関連信号を取得し、測位基礎情報生成機能により、取得した位置関連信号に基づいて測位基礎情報を生成し、測位基礎情報記憶機能により、測位基礎情報を記憶する。その後、通信機能により、測位サーバから、記憶されている測位基礎情報に基づいた衛星情報を受信し、測位結果情報生成機能により、記憶されている測位基礎情報及び受信した衛星情報に基づいて測位結果情報を生成する。
従って、端末装置では、端末装置の位置を測位する測位演算を、位置関連信号を取得した時点ではなく、後になって、記憶されている測位基礎情報について、まとめて測位演算を行うことができる。これにより、端末装置のユーザが、位置関連信号を取得する都度、測位演算のために待つ必要がなくなる。
【0046】
[適用例21]
端末装置と、前記端末装置と通信が可能な測位サーバと、を含む測位システムの制御プログラムであって、前記端末装置は、位置情報衛星からの位置関連信号を取得する位置関連信号取得機能と、前記取得した位置関連信号に基づいて、前記端末装置の位置を測位するための測位基礎情報を生成する測位基礎情報生成機能と、前記生成された測位基礎情報を記憶する測位基礎情報記憶機能と、前記記憶された測位基礎情報を前記測位サーバに送信し、前記測位サーバから、前記送信した測位基礎情報に基づいて測位された結果を示す測位結果情報を受信する通信機能と、前記受信した測位結果情報を記憶する測位結果情報記憶機能と、を有することを特徴とする測位システムの制御プログラム。
【0047】
上記した測位システムの制御プログラムによれば、端末装置において、位置関連信号取得機能により、位置情報衛星からの位置関連信号を取得し、測位基礎情報生成機能により、取得した位置関連信号に基づいて測位基礎情報を生成し、測位基礎情報記憶機能により、測位基礎情報を記憶する。その後、通信機能により、測位サーバから、記憶されている測位基礎情報に基づいて測位された測位結果情報を受信する。
従って、端末装置では、位置情報衛星から位置関連信号を取得して測位基礎情報を生成するまでは行うが、端末装置の位置を測位する測位演算までは行わない。この測位演算は位置関連信号を取得した時点ではなく、後になって、記憶されている測位基礎情報に基づいて測位サーバにて行う。端末装置は、測位結果となる測位結果情報を受信する。これにより、端末装置のユーザが、位置関連信号を取得する都度、測位演算のために待つ必要がなくなる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0048】
(第1実施形態)
以下、第1実施形態に係る測位システムについて図面を参照して説明する。
【0049】
<測位システムの概略>
最初に、第1実施形態に係る測位システムの概略について説明する。
図1は、第1実施形態に係る測位システムを構成する端末装置20を示す概略図である。同図に示す端末装置20は、撮像機構とGPS受信機構とを備える。ここでの撮像機構は、デジタルカメラの機構であって、例えば同図に示す画像G1を撮像して、この画像G1を構成する画像データを端末装置20内に保存することができる。
一方、GPS受信機構は、例えば同図に示す位置情報衛星としての各GPS衛星12a,12b,12c,12d等から、位置関連信号である信号S1,S2,S3,S4等を受信することができる。つまり、端末装置20は、画像を撮像してその画像データを保存するだけでなく、画像を撮像した位置を測位するための信号をGPS衛星から受信することができる。
なお、ここで、端末装置20が受信することができる各GPS衛星12a等は、図1に示すように4個に限られず、3個でも、5個以上のGPS衛星でも良い。
【0050】
図2は、第1実施形態に係る測位システム10を示す概略図である。同図に示すように、測位システム10は、図1に示した端末装置20、情報処理装置としてのコンピュータ40及び測位サーバとしてのサーバ60を含んで構成される。
コンピュータ40は、例えばパーソナルコンピュータであり、コンピュータ40には、ケーブル81等を介して端末装置20を接続することができる。そして、コンピュータ40は、ケーブル81等を介して、端末装置20において撮像された画像を構成する画像データ、及び端末装置20において生成された測位基礎情報(後述)を取得することができる。
また、コンピュータ40は、インターネット網82等を介してサーバ60と通信可能である。コンピュータ40は、端末装置20から取得した測位基礎情報をサーバ60に送信し、サーバ60から、送信された測位基礎情報に基づいた情報を受信することができる。
【0051】
<端末装置の機能構成>
次に、第1実施形態に係る端末装置20の機能構成について説明する。
図3は、端末装置20の機能構成を示すブロック図である。同図に示すように、端末装置20は、制御部21、操作部22、撮像部23、表示部24、通信部25、計時部26、位置関連信号取得部としてのGPS受信部27、測位基礎情報生成部28及び端末記憶部29を備えて構成されている。
制御部21は、図示しないCPU(Central Processing Unit)、RAM(Random Access Memory)及びROM(Read Only Memory)等を備え、端末装置20における各部を統括的に制御する。操作部22は、端末装置20のユーザからの操作指示を、例えばボタン等により受け付け、操作指示に応じた信号を制御部21に供給する。撮像部23は、操作部22が受け付けたユーザからの操作指示等により、制御部21の制御に基づいて、画像の撮像を行う。撮像された画像を構成する画像データ29aは、端末記憶部29に保存される。表示部24は、制御部21の制御に基づいて、撮像した画像や各種の操作メッセージ等を例えばLCD(Liquid Crystal Display)等に表示する。
【0052】
通信部25は、制御部21の制御に基づいて、例えばコンピュータ等の外部機器との間で、ケーブル81等を介してデータ通信を行う。計時部26は、端末装置20における時刻を計測する。GPS受信部27は、制御部21の制御に基づいて、図示しないアンテナを介して、各GPS衛星12a等からの各信号S1等を受信する。このGPS受信部27は、各GPS衛星12a等からの各信号S1等の例えば、1.5ギガヘルツ(GHz)の周波数を中心とする一定の帯域の信号だけを選択的に受信するためのフィルタを含む。
【0053】
測位基礎情報生成部28は、制御部21の制御に基づいて、GPS受信部27が受信した各信号S1等から、サーバ60において測位演算を実施するために必要となる測位基礎情報29bを生成する。生成された測位基礎情報29bは、端末記憶部29に保存される。なお、測位基礎情報29bの詳細については後述する。端末記憶部29は、例えばEEPROM(Electrically Erasable Programmable Read-Only Memory)やフラッシュメモリのような不揮発性メモリであり、画像データ29a及び測位基礎情報29b等を保存する。
【0054】
測位基礎情報生成部28において生成される測位基礎情報29bの詳細について説明する。
図4は、測位基礎情報29bの例を示すデータ構成図である。同図に示すように、測位基礎情報29bは、GPS衛星番号Ta、タイムタグTb、コードフェーズTc及びドップラー周波数Tdの各種データにより構成される。
【0055】
GPS衛星番号Taは、各GPS衛星12a等を識別するための番号の情報であり、GPS受信部27が受信した各信号S1等に対応している。タイムタグTbは、計時部26において計測された、各信号S1等を受信した時刻の情報である。
【0056】
コードフェーズTcについて、図5を用いて説明する。図5は、GPS衛星12aと端末装置20との擬似距離を説明するための図である。GPS測位においては、複数のGPS衛星12a等からの距離(擬似距離:Sa+Sb)に基づいて、端末装置20の位置を測位する。この擬似距離は同図の例に示すように、擬似距離整数部Saと擬似距離小数部Sbとからなる。擬似距離整数部Saは、GPS測位の基本単位であるC/A(Coarse/Access)コードが整数個集合して構成される。C/Aコードの1周期の長さSは、約300キロメートル(km)である。一方、擬似距離小数部Sbは、1個のC/Aコードの端数部分である。本実施形態においては、コードフェーズTcは、この擬似距離小数部Sbを意味する。なお、他のGPS衛星12b等についても同様である。
【0057】
ドップラー周波数Tdは、各GPS衛星12a等が各信号S1等を発信するときの発信周波数である例えば、1.5ギガヘルツ(GHz)と、端末装置20の受信周波数とのずれを示す。発信周波数と受信周波数のずれは、各GPS衛星12a等と端末装置20との相対移動によって生じるドップラー効果と、端末装置20の同期周波数を生成する水晶発振器の周波数誤差に起因するドリフトを含む。
【0058】
<コンピュータの機能構成>
次に、第1実施形態に係るコンピュータ40の機能構成について説明する。
図6は、コンピュータ40の機能構成を示すブロック図である。同図に示すように、コンピュータ40は、制御部41、操作部42、端末情報取得部43、表示部44、通信部45、測位結果情報生成部46及び情報記憶部47を備えて構成されている。
制御部41は、図示しないCPU、RAM及びROM等を備え、コンピュータ40の各部を統括的に制御する。操作部42は、コンピュータ40のユーザからの操作指示を、例えばキーボード、ボタン、マウス及びタッチパネル等により受け付け、操作指示に応じた信号を制御部41に供給する。
【0059】
端末情報取得部43は、制御部41の制御に基づいて、ケーブル81等を介して、端末装置20等の外部機器からデータを取得する。ここでは、端末装置20の端末記憶部29に保存されている画像データ29a及び測位基礎情報29b等を取得する。取得した画像データ29a及び測位基礎情報29bは、それぞれ画像データ47a及び測位基礎情報47bとして情報記憶部47に保存される。なお、端末装置20からのデータの取得は、これに限られず、例えば、コンピュータ40と端末装置20との間の無線通信により、データを取得しても良い。また、端末装置20において、データをリムーバブルメモリ等のコンピュータ読み取り可能な記憶媒体に保存しておき、このリムーバブルメモリ等をコンピュータ40に装着することで、コンピュータ40がデータを取得しても良い。
【0060】
表示部44は、制御部41の制御に基づいて、端末装置20から取得した画像データに基づいた画像や各種の操作メッセージ等を、例えばCRT(Cathode Ray Tube)やLCD等に表示する。通信部45は、制御部41の制御に基づいて、インターネット網82等を介して、サーバ60との間でデータ通信を行い、測位基礎情報47bに応じた衛星情報をサーバ60から受信する。受信した衛星情報は、衛星情報47cとして情報記憶部47に保存される。
【0061】
測位結果情報生成部46は、制御部41の制御に基づいて、保存されている測位基礎情報47b及び衛星情報47cを用いて測位演算等を行い、端末装置20等の位置を示す測位結果情報47dを生成する。生成された測位結果情報47dは、情報記憶部47に保存される。情報記憶部47は、例えばハードディスクのような外部記憶装置であり、画像データ47a、測位基礎情報47b、衛星情報47c及び測位結果情報47d等を保存する。
【0062】
<サーバの機能構成>
次に、第1実施形態に係るサーバ60の機能構成について説明する。
図7は、サーバ60の機能構成を示すブロック図である。同図に示すように、サーバ60は、制御部61、操作部62、表示部63、通信部64、GPS受信部65及びサーバ記憶部67を備えて構成されている。
制御部61は、図示しないCPU、RAM及びROM等を備え、サーバ60の各部を統括的に制御する。操作部62は、サーバ60のユーザからの操作指示を、例えばキーボード、ボタン、マウス及びタッチパネル等により受け付け、操作指示に応じた信号を制御部61に供給する。表示部63は、制御部61の制御に基づいて、各種の操作メッセージ等を、例えばCRTやLCD等に表示する。
【0063】
通信部64は、制御部61の制御に基づいて、インターネット網82等を介して、コンピュータ40等との間でデータ通信を行う。コンピュータ40から受信した測位基礎情報47bは、測位基礎情報67bとしてサーバ記憶部67に保存される。また、通信部64は、測位基礎情報67bに応じて、後述する衛星情報67aから検索された衛星情報をコンピュータ40へ送信する。GPS受信部65は、図示しないアンテナを介して、制御部61の制御に基づいて、各GPS衛星12a等からの各信号S1等を受信する。
【0064】
サーバ記憶部67は、例えばハードディスクのような外部記憶装置であり、衛星情報67a及び測位基礎情報67b等が保存される。衛星情報67aは、各GPS衛星12a等の軌道情報を含む情報であり、GPS受信部65が受信した信号に基づいて予め生成されている。ここで、各GPS衛星12a等の軌道情報には、信号を送信している各GPS衛星12a等の詳細な軌道を表す軌道情報である例えばエフェメリスと、全GPS衛星の軌道に関係する全衛星概略軌道情報等である例えばアルマナックとがある。
【0065】
<測位システムにおける動作>
次に、第1実施形態に係る測位システム10における動作について説明する。
【0066】
最初に、端末装置20における動作について説明する。
図8は、第1実施形態に係る端末装置20における動作を示すフローチャートである。
【0067】
先ず、ステップS110では、端末装置20は、ユーザから撮像指示の操作を受け付け、対象となる画像を撮像する。そして、端末装置20は、撮像した画像を構成する画像データ29aを端末記憶部29に保存する。
【0068】
ステップS120では、端末装置20は、各GPS衛星12a等からの各信号S1等を受信する。
【0069】
ステップS130では、端末装置20は、受信した各信号S1等に基づいて、測位演算を実施するために必要となる測位基礎情報29bを生成する。そして、端末装置20は、生成された測位基礎情報29bを端末記憶部29に保存する。このとき、保存される測位基礎情報29bは、ステップS110において保存された画像データ29aと互いに対応付けて保存される。
【0070】
ステップS140では、端末装置20は、画像の撮像が全て終了したか否かを判定する。画像の撮像が全て終了した場合は、端末装置20における処理を終了する。
他方、画像の撮像が全て終了していない場合は、ステップS110に戻り、ユーザから次の画像の撮像指示の操作を受け付ける。
【0071】
次に、コンピュータ40及びサーバ60における動作について説明する。
図9は、第1実施形態に係るコンピュータ40及びサーバ60における動作を示すフローチャートである。
【0072】
先ず、ステップS210では、コンピュータ40は、端末装置20から画像データ29a及び測位基礎情報29bを取得する。そして、コンピュータ40は、取得した画像データ29a及び測位基礎情報29bのそれぞれを、情報記憶部47に、画像データ47a及び測位基礎情報47bとして保存する。このとき、保存される画像データ47a及び測位基礎情報47bは、互いに対応付けて保存される。
ここで、コンピュータ40には、ケーブル81を介して端末装置20が接続されている。コンピュータ40は、端末装置20との間のデータ通信により画像データ29a及び測位基礎情報29bを取得する。
【0073】
ステップS220では、コンピュータ40は、端末装置20から、画像データ29a及び測位基礎情報29bの取得が全て終了したか否かを判定する。これらのデータの取得が全て終了した場合は、ステップS230へ進む。
他方、これらのデータの取得が全て終了していない場合は、ステップS210に戻り、端末装置20から、次の画像データ29a及び測位基礎情報29bを取得する。
【0074】
ステップS230では、コンピュータ40は、情報記憶部47に保存されている測位基礎情報47bの1つを、インターネット網82を介してサーバ60へ送信する。
【0075】
次に、サーバ60における処理に移行する。
ステップS310では、サーバ60は、コンピュータ40から送信された測位基礎情報47bを、インターネット網82を介して受信する。そして、サーバ60は、受信した測位基礎情報47bを、サーバ記憶部67に測位基礎情報67bとして保存する。
【0076】
ステップS320では、サーバ60は、サーバ記憶部67に保存されている衛星情報67aを検索し、測位基礎情報67bに応じた衛星情報をインターネット網82を介してコンピュータ40に送信する。
【0077】
次に、再びコンピュータ40における処理に移行する。
ステップS240では、コンピュータ40は、インターネット網82を介してサーバ60から送信された衛星情報を受信する。そして、受信した衛星情報を、情報記憶部47に衛星情報47cとして保存する。このとき、保存される衛星情報47cは、測位基礎情報47bと互いに対応付けて保存される。
【0078】
ステップS250では、コンピュータ40は、測位基礎情報47bの全てについて衛星情報を取得する処理が終了したか否かを判定する。衛星情報を取得する処理が全て終了した場合は、次のステップS260へ進む。
他方、衛星情報を取得する処理が全て終了していない場合は、ステップS230に戻り、情報記憶部47に保存されている次の測位基礎情報47bをサーバ60へ送信する。
【0079】
ステップS260では、コンピュータ40は、保存されている測位基礎情報47b及び衛星情報47cを用いて測位演算等を行い、測位結果情報47dを生成して情報記憶部47に保存する。
【0080】
ステップS270では、コンピュータ40は、測位基礎情報47bの全てについて測位結果情報47dを生成する処理が終了したか否かを判定する。測位結果情報47dを生成する処理が全て終了した場合は、コンピュータ40における処理を終了する。
他方、測位結果情報47dを生成する処理が全て終了していない場合は、ステップS260に戻り、次の測位基礎情報47bについて処理を行う。
【0081】
なお、上記のフローチャートにおける動作では、ステップS230において、情報記憶部47に保存されている測位基礎情報47bをサーバ60へ送信している。しかし、ここで、測位基礎情報47bを構成するデータの一部のみを送信しても良い。例えば、測位基礎情報47bを構成するGPS衛星番号Ta及びタイムタグTbのみをサーバ60へ送信し、サーバ60では、これらのGPS衛星番号Ta及びタイムタグTbを用いて衛星情報67aを検索しても良い。
【0082】
また、上記のフローチャートにおける動作では、ステップS230〜S250において、測位基礎情報47bの全てについて衛星情報を取得し、ステップS260〜S270において、測位基礎情報47bの全てについて測位結果情報47dを生成している。しかし、これに限られず、測位基礎情報47bについて1つずつ、サーバ60から衛星情報を取得して測位結果情報47dを生成する処理を行っても良い。
【0083】
<効果>
上述したように、本実施形態における測位システム10では、端末装置20において画像を撮像した後、そのときの端末装置20の位置を測位するための測位基礎情報を生成する。コンピュータ40は、この測位基礎情報と、サーバ60から受信した衛星情報とを用いて測位演算等を行い測位結果情報を生成する。つまり、測位演算のために必要となるGPS衛星の軌道情報等の取得及び測位演算は、端末装置20では行わないことになる。
これにより、端末装置20では、測位演算機能を備えた端末装置で必要であったGPS衛星の軌道情報等の取得に要する時間、及び測位演算等に要する時間を省くことができる。GPS衛星の軌道情報等を取得するには、例えば軌道情報としてアルマナックを取得する場合、12.5分もの時間が必要となる。即ち、端末装置20を用いて画像を複数撮像して、それぞれの撮像位置を取得する場合に、長時間を要する軌道情報の取得及び測位演算等は、後になって、コンピュータ40及びサーバ60を利用してまとめて行うことになる。このことから、端末装置20において、測位処理を実行するためにユーザが待つ時間を大きく短縮することができ、且つ端末装置20における消費電力を削減することができる。更に、測位演算機能を備えた端末装置では、高速演算が必要なことから高性能のCPUが必要であったが、測位演算機能が不要になることで、端末装置の低コスト化を図ることができる。
【0084】
(第2実施形態)
以下、第2実施形態に係る測位システムについて図面を参照して説明する。
【0085】
第2実施形態に係る測位システム110は、図2に示す第1実施形態に係る測位システム10と同様の概略構成であり、ここでは、端末装置210、コンピュータ410及びサーバ610を含んで構成される。
【0086】
<測位システムの機能構成>
次に、第2実施形態に係る端末装置210の機能構成について説明する。
図10は、第2実施形態に係る端末装置210の機能構成を示すブロック図である。同図に示すように、第2実施形態に係る端末装置210は、図3に示す第1実施形態に係る端末装置20の構成に対して、センサ部としての気圧センサ31と、端末記憶部29にセンサ情報としての気圧情報29pとが加わっている。気圧センサ31は、高度を計測するために設けられた高度センサである。気圧センサ31において気圧に応じて検出された気圧情報29pは、端末記憶部29に保存される。
【0087】
次に、第2実施形態に係るコンピュータ410の機能構成について説明する。
図11は、第2実施形態に係るコンピュータ410の機能構成を示すブロック図である。同図に示すように、第2実施形態に係るコンピュータ410は、図6に示す第1実施形態に係るコンピュータ40の構成に対して、情報記憶部47に気圧情報47pが加わっている。また、コンピュータ410の端末情報取得部43では、端末装置210から、画像データ29a及び測位基礎情報29bに加えて気圧情報29pを取得する。取得した気圧情報29pは、図11に示すように気圧情報47pとして情報記憶部47に保存される。
第2実施形態に係るサーバ610の機能構成は、図7に示す第1実施形態に係るサーバ60と同様な構成であることから、サーバ610の機能構成を示すブロック図は省略する。
【0088】
<測位システムにおける動作>
次に、第2実施形態に係る測位システム110における動作について説明する。
図12は、第2実施形態に係る端末装置210における動作を示すフローチャートである。図12に示すフローチャートは、図8に示す第1実施形態に係る端末装置20のフローチャートに対して、ステップS130〜S140の間に、ステップS135が追加されている。
【0089】
ステップS135では、端末装置210は、気圧センサ31により気圧情報29pを検出して端末記憶部29に保存する。このとき、保存される気圧情報29pは、ステップS110において保存された画像データ29aと互いに対応付けて保存される。
即ち、端末装置210において、画像データ29a、測位基礎情報29b及び気圧情報29pが互いに対応付けて端末記憶部29に保存される。
【0090】
図13は、第2実施形態に係るコンピュータ410及びサーバ610における動作を示すフローチャートである。図13に示すフローチャートは、図9に示す第1実施形態に係るコンピュータ40及びサーバ60のフローチャートに対して、ステップS260〜S270の間に、ステップS265及びステップS267が追加されている。また、ステップS210における一部の動作が異なる。
【0091】
図13に示すフローチャートでは、ステップS210において、コンピュータ410は、端末装置210から、画像データ29a及び測位基礎情報29bに加えて気圧情報29pを取得する。そして、コンピュータ410は、取得した画像データ29a、測位基礎情報29b及び気圧情報29pのそれぞれを、情報記憶部47に、画像データ47a、測位基礎情報47b及び気圧情報47pとして保存する。このとき、保存される画像データ47a、測位基礎情報47b及び気圧情報47pは、互いに対応付けて保存される。
【0092】
また、ステップS260において、コンピュータ410は、測位結果情報47dを生成して情報記憶部47に保存した後、ステップS265へ進む。
ステップS265において、コンピュータ410は、測位結果情報47dに高度情報がセットされているか否かを判定する。高度情報がセットされている場合は、ステップS270へ進み、コンピュータ410は、測位基礎情報47bの全てについて測位結果情報47dを生成する処理が終了したか否かを判定する。
他方、高度情報がセットされていない場合は、ステップS267へ進み、コンピュータ410は、情報記憶部47に保存されている気圧情報47pに基づいて、測位結果情報47dに高度情報をセットする。高度情報をセットした後は、ステップS270へ進む。
【0093】
<効果>
上述したように、本実施形態における測位システム110では、端末装置210に気圧センサ31を備えて気圧情報29pを検出する。コンピュータ410は、端末装置210からこの気圧情報29pを取得して気圧情報47pとして保存する。例えば、受信環境が良好でないために、端末装置210において、3個のGPS衛星しか捕捉できなかった場合、コンピュータ410において生成される測位結果情報47dには高度情報が含まれない。このときに、コンピュータ410では、気圧情報47pに基づいて高度情報を求めて、測位結果情報47dに、この高度情報をセットして補正することができる。
【0094】
(第3実施形態)
以下、第3実施形態に係る測位システムについて図面を参照して説明する。
【0095】
第3実施形態に係る測位システム120は、図2に示す第1実施形態に係る測位システム10と同様の概略構成であり、ここでは、端末装置220、コンピュータ420及びサーバ620を含んで構成される。
【0096】
<端末装置の機能構成>
次に、第3実施形態に係る端末装置220の機能構成について説明する。
第3実施形態に係る端末装置220の機能構成は、図3に示す第1実施形態に係る端末装置20と同様な構成であることから、端末装置220の機能構成を示すブロック図は省略する。
【0097】
<コンピュータの機能構成>
次に、第3実施形態に係るコンピュータ420の機能構成について説明する。
図14は、第3実施形態に係るコンピュータ420の機能構成を示すブロック図である。同図に示すように、コンピュータ420は、制御部41、操作部42、端末情報取得部43、表示部44、通信部45及び情報記憶部47を備えて構成されている。
ここで、通信部45を除く各部については、図6に示す第1実施形態に係るコンピュータ40の機能構成における対応する各部と同様であるので説明を省略する。
【0098】
通信部45は、第1実施形態に係るコンピュータ40とは異なり、サーバ620から測位結果情報67cを受信する。この測位結果情報67cは、サーバ620において測位演算等を行うことにより求められた情報である。受信した測位結果情報67cは、測位結果情報47dとして情報記憶部47に保存される。
【0099】
<サーバの機能構成>
次に、第3実施形態に係るサーバ620の機能構成について説明する。
図15は、第3実施形態に係るサーバ620の機能構成を示すブロック図である。同図に示すように、サーバ620は、制御部61、操作部62、表示部63、通信部64、GPS受信部65、測位結果情報生成部66及びサーバ記憶部67を備えて構成されている。
ここで、通信部64及び測位結果情報生成部66を除く各部については、図7に示す第1実施形態に係るサーバ60の機能構成における対応する各部と同様であるので説明を省略する。
【0100】
測位結果情報生成部66は、サーバ記憶部67に保存されている衛星情報67a及び測位基礎情報67bに基づいて測位演算等を行い、端末装置220等の位置を示す情報である測位結果情報67cを生成する。生成された測位結果情報67cは、サーバ記憶部67に保存される。
通信部64は、第1実施形態に係るサーバ60とは異なり、サーバ記憶部67に保存されている測位結果情報67cをコンピュータ420に送信する。
【0101】
<測位システムにおける動作>
次に、第3実施形態に係る測位システム120における動作について説明する。
【0102】
最初に、端末装置220における動作について説明する。
第3実施形態に係る端末装置220における動作は、図8に示す第1実施形態に係る端末装置20におけるフローチャートと同様である。
【0103】
次に、コンピュータ420及びサーバ620における動作について説明する。
図16は、第3実施形態に係るコンピュータ420及びサーバ620における動作を示すフローチャートである。
【0104】
ステップS210〜S230及びステップS310の処理については、図9に示す第1実施形態に係るコンピュータ40及びサーバ60におけるフローチャートの対応するステップと同様であるので説明を省略する。
【0105】
サーバ620におけるステップS320では、サーバ620は、サーバ記憶部67に保存されている測位基礎情報67b及び衛星情報67aに基づいて測位演算等を行い、端末装置220の位置を示す測位結果情報67cを生成する。そして、生成した測位結果情報67cをサーバ記憶部67に保存する。
【0106】
ステップS330では、サーバ620は、保存されている測位結果情報67cを、インターネット網82を介してコンピュータ420に送信する。
【0107】
次に、コンピュータ420における処理に移行する。
ステップS240では、コンピュータ420は、インターネット網82を介してサーバ620から送信された測位結果情報67cを受信する。そして、受信した測位結果情報67cを、情報記憶部47に、測位結果情報47dとして保存する。このとき、保存される測位結果情報47dは、画像データ47aと互いに対応付けて保存される。
【0108】
ステップS250では、コンピュータ420は、測位基礎情報47bの全てについて測位結果情報47dを取得する処理が終了したか否かを判定する。測位結果情報47dを取得する処理が全て終了した場合は、コンピュータ420における処理を終了する。
他方、測位結果情報47dを取得する処理が全て終了していない場合は、ステップS230に戻り、情報記憶部47に保存されている次の測位基礎情報47bをサーバ620へ送信する。
【0109】
<効果>
上述したように、本実施形態における測位システム120では、端末装置220において画像を撮像した後、そのときの端末装置220の位置を測位するための測位基礎情報を生成する。コンピュータ420は、この測位基礎情報を取得してサーバ620へ送信し、サーバ620において測位演算等を行って生成された測位結果情報を受信する。つまり、測位演算のために必要となるGPS衛星の軌道情報等の取得及び測位演算は、サーバ620で行うことになる。
これにより、端末装置220では、測位演算機能を備えた端末装置で必要であったGPS衛星の軌道情報等の取得に要する時間、及び測位演算等に要する時間を省くことができる。即ち、端末装置220を用いて画像を複数撮像して、それぞれの撮像位置を取得する場合に、長時間を要する軌道情報の取得及び測位演算等は、後になって、コンピュータ420及びサーバ620を利用してまとめて行うことになる。このことから、端末装置220において、測位処理を実行するためにユーザが待つ時間を大きく短縮することができ、且つ端末装置220における消費電力を削減することができる。更に、測位演算機能を備えた端末装置では、高速演算が必要なことから高性能のCPUが必要であったが、測位演算機能が不要になることで、端末装置の低コスト化を図ることができる。
【0110】
(第4実施形態)
以下、第4実施形態に係る測位システムについて図面を参照して説明する。
【0111】
<測位システムの概略>
最初に、第4実施形態に係る測位システムの概略について説明する。
図17は、第4実施形態に係る測位システム130を示す概略図である。同図に示すように、測位システム130は、端末装置230及びサーバ630を含んで構成される。端末装置230は、第1実施形態に係る端末装置20と同様に、撮像機構とGPS受信機構とを備えるが、第1実施形態に係る端末装置20と異なり、端末装置230の位置を求める測位演算等を端末装置230にて行い、測位結果情報を保存することができる。
【0112】
<端末装置の機能構成>
次に、第4実施形態に係る端末装置230の機能構成について説明する。
図18は、第4実施形態に係る端末装置230の機能構成を示すブロック図である。同図に示すように、端末装置230は、制御部21、操作部22、撮像部23、表示部24、通信部25、計時部26、GPS受信部27、測位基礎情報生成部28、端末記憶部29及び測位結果情報生成部30を備えて構成されている。
ここで、通信部25及び測位結果情報生成部30を除く各部については、図3に示す第1実施形態に係る端末装置20の機能構成における対応する各部と同様であるので説明を省略する。
【0113】
通信部25は、第1実施形態に係る端末装置20とは異なり、インターネット網82等を介して、サーバ630等との間でデータ通信を行い、端末記憶部29に保存されている測位基礎情報29bに応じた衛星情報を受信する。受信した衛星情報は、衛星情報29cとして端末記憶部29に保存される。
【0114】
測位結果情報生成部30は、制御部21の制御に基づいて、保存されている測位基礎情報29b及び衛星情報29cを用いて測位演算等を行い、端末装置230の位置を示す測位結果情報29dを生成する。生成された測位結果情報29dは、端末記憶部29に保存される。
【0115】
<サーバの機能構成>
次に、第4実施形態に係るサーバ630の機能構成について説明する。
図19は、第4実施形態に係るサーバ630の機能構成を示すブロック図である。同図に示すように、サーバ630は、制御部61、操作部62、表示部63、通信部64、GPS受信部65及びサーバ記憶部67を備えて構成されている。
ここで、通信部64を除く各部については、図7に示す第1実施形態に係るサーバ60の機能構成における対応する各部と同様であるので説明を省略する。
【0116】
通信部64は、第1実施形態に係る端末装置20とは異なり、インターネット網82等を介して、端末装置230等との間でデータ通信を行う。端末装置230から受信した測位基礎情報29bは、測位基礎情報67bとしてサーバ記憶部67に保存される。また、通信部64は、測位基礎情報29bに応じて、衛星情報67aから検索された衛星情報を端末装置230へ送信する。
【0117】
<測位システムにおける動作>
次に、第4実施形態に係る測位システム130における動作について説明する。
図20は、第4実施形態に係る端末装置230及びサーバ630における動作を示すフローチャートである。
【0118】
ステップS110〜S140の処理については、図8に示す第1実施形態に係る端末装置20におけるフローチャートの対応するステップと同様であるので説明を省略する。
【0119】
ステップS150では、端末装置230は、端末記憶部29に保存されている測位基礎情報29bの1つを、インターネット網82を介してサーバ630へ送信する。
【0120】
次に、サーバ630における処理に移行する。
ステップS310では、サーバ630は、端末装置230から送信された測位基礎情報29bを、インターネット網82を介して受信する。そして、サーバ630は、受信した測位基礎情報29bを、サーバ記憶部67に測位基礎情報67bとして保存する。
【0121】
ステップS320では、サーバ630は、サーバ記憶部67に保存されている衛星情報67aを検索し、測位基礎情報67bに応じた衛星情報をインターネット網82を介して端末装置230に送信する。
【0122】
次に、再び端末装置230における処理に移行する。
ステップS160では、端末装置230は、インターネット網82を介してサーバ630から送信された衛星情報を受信する。そして、受信した衛星情報を、端末記憶部29に衛星情報29cとして保存する。このとき、保存される衛星情報29cは、測位基礎情報29bと互いに対応付けて保存される。
【0123】
ステップS170では、端末装置230は、測位基礎情報29bの全てについて衛星情報を取得する処理が終了したか否かを判定する。衛星情報を取得する処理が全て終了した場合は、次のステップS180へ進む。
他方、衛星情報を取得する処理が全て終了していない場合は、ステップS150に戻り、端末記憶部29に保存されている次の測位基礎情報29bをサーバ630へ送信する。
【0124】
ステップS180では、端末装置230は、保存されている測位基礎情報29b及び衛星情報29cを用いて測位演算等を行い、測位結果情報29dを生成して端末記憶部29に保存する。
【0125】
ステップS190では、端末装置230は、測位基礎情報29bの全てについて測位結果情報29dを生成する処理が終了したか否かを判定する。測位結果情報29dを生成する処理が全て終了した場合は、端末装置230における処理を終了する。
他方、測位結果情報29dを生成する処理が全て終了していない場合は、ステップS180に戻り、次の測位基礎情報29bについて処理を行う。
【0126】
<効果>
上述したように、本実施形態における測位システム130では、端末装置230において画像を撮像した後、そのときの端末装置230の位置を測位するための測位基礎情報を生成する。そして、端末装置230は、この測位基礎情報と、サーバ630から受信した衛星情報とを用いて測位演算等を行い測位結果情報を生成する。
これにより、画像を撮像して測位基礎情報を生成した時点では測位演算等を行わず、後になって、保存されている衛星情報及び測位基礎情報を用いて、まとめて測位演算等を行うことができる。即ち、端末装置230を用いて画像を複数撮像して、それぞれの撮像位置を取得する場合に、画像の撮像時点ではなく、後になってまとめて行うことができる。このことから、端末装置230において、画像の撮像時、測位処理を実行するためにユーザが待つ時間を大きく短縮することができる。
【0127】
(第5実施形態)
以下、第5実施形態に係る測位システムについて図面を参照して説明する。
【0128】
<測位システムの概略>
最初に、第5実施形態に係る測位システムの概略について説明する。
第5実施形態に係る測位システム140は、図17に示す第4実施形態に係る測位システム130と同様の概略構成であり、ここでは、端末装置240及びサーバ640を含んで構成される。端末装置240は、第4実施形態に係る端末装置230と同様に、撮像機構とGPS受信機構とを備えるが、第4実施形態に係る端末装置230と異なり、端末装置240の位置を求める測位演算等はサーバ640にて行い、サーバ640から測位結果情報を受信して保存することができる。
【0129】
<端末装置の機能構成>
次に、第5実施形態に係る端末装置240の機能構成について説明する。
図21は、第5実施形態に係る端末装置240の機能構成を示すブロック図である。同図に示すように、端末装置240は、制御部21、操作部22、撮像部23、表示部24、通信部25、計時部26、GPS受信部27、測位基礎情報生成部28及び端末記憶部29を備えて構成されている。
ここで、通信部25を除く各部については、図3に示す第1実施形態に係る端末装置20の機能構成における対応する各部と同様であるので説明を省略する。
【0130】
通信部25は、第1実施形態に係る端末装置20とは異なり、サーバ640等との間でデータ通信を行い、サーバ640において測位演算等を行うことにより求められた測位結果情報67cを受信する。受信した測位結果情報67cは、測位結果情報29dとして端末記憶部29に保存される。
【0131】
<サーバの機能構成>
次に、第5実施形態に係るサーバ640の機能構成について説明する。
図22は、第5実施形態に係るサーバ640の機能構成を示すブロック図である。同図に示すように、サーバ640は、制御部61、操作部62、表示部63、通信部64、GPS受信部65、測位結果情報生成部66及びサーバ記憶部67を備えて構成されている。
ここで、通信部64及び測位結果情報生成部66を除く各部については、図7に示す第1実施形態に係るサーバ60の機能構成における対応する各部と同様であるので説明を省略する。
【0132】
測位結果情報生成部66は、サーバ記憶部67に保存されている衛星情報67a及び測位基礎情報67bに基づいて測位演算等を行い、端末装置240等の位置を示す情報である測位結果情報67cを生成する。生成された測位結果情報67cは、サーバ記憶部67に保存される。
通信部64は、第1実施形態に係るサーバ60とは異なり、サーバ記憶部67に保存されている測位結果情報67cを端末装置240に送信する。
【0133】
<測位システムにおける動作>
次に、第5実施形態に係る測位システム140における動作について説明する。
図23は、第5実施形態に係る端末装置240及びサーバ640における動作を示すフローチャートである。
【0134】
ステップS110〜S140の処理については、図8に示す第1実施形態に係る端末装置20におけるフローチャートの対応するステップと同様であるので説明を省略する。
【0135】
ステップS150では、端末装置240は、端末記憶部29に保存されている測位基礎情報29bの1つを、インターネット網82を介してサーバ640へ送信する。
【0136】
次に、サーバ640における処理に移行する。
ステップS310では、サーバ640は、端末装置240から送信された測位基礎情報29bを、インターネット網82を介して受信する。そして、サーバ640は、受信した測位基礎情報29bを、サーバ記憶部67に測位基礎情報67bとして保存する。
【0137】
ステップS320では、サーバ640は、サーバ記憶部67に保存されている測位基礎情報67b及び衛星情報67aに基づいて測位演算等を行い、端末装置240の位置を示す測位結果情報67cを生成する。そして、生成した測位結果情報67cをサーバ記憶部67に保存する。
【0138】
ステップS330では、サーバ640は、保存されている測位結果情報67cを、インターネット網82を介して端末装置240に送信する。
【0139】
次に、端末装置240における処理に移行する。
ステップS160では、端末装置240は、インターネット網82を介してサーバ640から送信された測位結果情報67cを受信する。そして、受信した測位結果情報67cを、端末記憶部29に、測位結果情報29dとして保存する。このとき、保存される測位結果情報29dは、画像データ29aと互いに対応付けて保存される。
【0140】
ステップS170では、端末装置240は、測位基礎情報29bの全てについて測位結果情報29dを取得する処理が終了したか否かを判定する。測位結果情報29dを取得する処理が全て終了した場合は、端末装置240における処理を終了する。
他方、測位結果情報29dを取得する処理が全て終了していない場合は、ステップS150に戻り、端末記憶部29に保存されている次の測位基礎情報29bをサーバ640へ送信する。
【0141】
<効果>
上述したように、本実施形態における測位システム140では、端末装置240において画像を撮像した後、そのときの端末装置240の位置を測位するための測位基礎情報を生成する。そして、端末装置240は、この測位基礎情報に基づいてサーバ640から測位結果情報を受信する。
これにより、画像を撮像して測位基礎情報を生成した時点では測位演算等を行わず、後になって、サーバ640から測位結果情報をまとめて受信することができる。即ち、端末装置240を用いて画像を複数撮像して、それぞれの撮像位置を取得する場合に、画像の撮像時点ではなく、後になってまとめて行うことができる。このことから、端末装置240において、画像の撮像時、測位処理を実行するためにユーザが待つ時間を大きく短縮することができる。
【0142】
(変形例1)
上述した実施形態では、デジタルカメラの機構を備える端末装置を例に説明したが、デジタルカメラの機構には限定されない。例えば、端末装置に備えた時刻の計時機構に応用し、時刻情報及び当該時刻における測位基礎情報を生成して記憶する。そして、この測位基礎情報に基づいた測位結果情報を、上述した実施形態における端末装置又はコンピュータに保存する。これにより、この端末装置を例えば腕時計とした場合に、この腕時計を身に付けた人間の移動軌跡を腕時計が保持したり、コンピュータにおいて出力したりすることができる。また、この端末装置を例えば車両等の移動体に装着した場合に、車両等の走行軌跡を移動体やコンピュータにおいて出力することができる。
【0143】
(変形例2)
上述した第2実施形態では、センサ部として気圧センサ31の例を示したが、これに限られず、端末装置の位置を特定する例えば地磁気センサーや加速度センサー等を利用しても良い。
【図面の簡単な説明】
【0144】
【図1】第1実施形態に係る測位システムを構成する端末装置を示す概略図。
【図2】第1実施形態に係る測位システムを示す概略図。
【図3】第1実施形態に係る端末装置の機能構成を示すブロック図。
【図4】測位基礎情報の例を示すデータ構成図。
【図5】GPS衛星と端末装置との擬似距離を説明するための図。
【図6】第1実施形態に係るコンピュータの機能構成を示すブロック図。
【図7】第1実施形態に係るサーバの機能構成を示すブロック図。
【図8】第1実施形態に係る端末装置における動作を示すフローチャート。
【図9】第1実施形態に係るコンピュータ及びサーバにおける動作を示すフローチャート。
【図10】第2実施形態に係る端末装置の機能構成を示すブロック図。
【図11】第2実施形態に係るコンピュータの機能構成を示すブロック図。
【図12】第2実施形態に係る端末装置における動作を示すフローチャート。
【図13】第2実施形態に係るコンピュータ及びサーバにおける動作を示すフローチャート。
【図14】第3実施形態に係るコンピュータの機能構成を示すブロック図。
【図15】第3実施形態に係るサーバの機能構成を示すブロック図。
【図16】第3実施形態に係るコンピュータ及びサーバにおける動作を示すフローチャート。
【図17】第4実施形態に係る測位システムを示す概略図。
【図18】第4実施形態に係る端末装置の機能構成を示すブロック図。
【図19】第4実施形態に係るサーバの機能構成を示すブロック図。
【図20】第4実施形態に係る端末装置及びサーバにおける動作を示すフローチャート。
【図21】第5実施形態に係る端末装置の機能構成を示すブロック図。
【図22】第5実施形態に係るサーバの機能構成を示すブロック図。
【図23】第5実施形態に係る端末装置及びサーバにおける動作を示すフローチャート。
【符号の説明】
【0145】
G1…画像、S1,S2,S3,S4…信号、10…測位システム、12a,12b,12c,12d…GPS衛星、20…端末装置、21…制御部、22…操作部、23…撮像部、24…表示部、25…通信部、26…計時部、27…GPS受信部、28…測位基礎情報生成部、29…端末記憶部、29a…画像データ、29b…測位基礎情報、29c…衛星情報、29d…測位結果情報、29p…気圧情報、30…測位結果情報生成部、31…気圧センサ、40…コンピュータ、41…制御部、42…操作部、43…端末情報取得部、44…表示部、45…通信部、46…測位結果情報生成部、47…情報記憶部、47a…画像データ、47b…測位基礎情報、47c…衛星情報、47d…測位結果情報、47p…気圧情報、60…サーバ、61…制御部、62…操作部、63…表示部、64…通信部、65…GPS受信部、66…測位結果情報生成部、67…サーバ記憶部、67a…衛星情報、67b…測位基礎情報、67c…測位結果情報、81…ケーブル、82…インターネット網、110,120,130,140…測位システム、210,220,230,240…端末装置、410,420…コンピュータ、610,620,630,640…サーバ。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
端末装置と、前記端末装置からデータの取得が可能な情報処理装置と、前記情報処理装置と通信が可能な測位サーバと、を含む測位システムであって、
前記端末装置は、
位置情報衛星からの位置関連信号を取得する位置関連信号取得部と、
前記取得した位置関連信号に基づいて、前記端末装置の位置を測位するための測位基礎情報を生成する測位基礎情報生成部と、
前記生成された測位基礎情報を記憶する端末記憶部と、を有し、
前記情報処理装置は、
前記端末装置から前記記憶された測位基礎情報を取得する端末情報取得部と、
前記取得した測位基礎情報に基づいた衛星情報を前記測位サーバから受信する通信部と、
前記取得した測位基礎情報及び前記受信した衛星情報に基づいて測位された結果を示す測位結果情報を生成する測位結果情報生成部と、
前記生成された測位結果情報を記憶する情報記憶部と、を有することを特徴とする測位システム。
【請求項2】
前記端末装置は、画像を撮像する撮像部を更に有し、
前記端末装置において、
前記撮像された画像を構成する画像データと前記生成された測位基礎情報とは、互いに対応付けられて前記端末記憶部に記憶され、
前記情報処理装置において、
前記端末情報取得部は、前記端末装置から前記記憶された画像データを更に取得し、
前記取得した画像データと前記生成された測位結果情報とは、互いに対応付けられて前記情報記憶部に記憶されることを特徴とする請求項1に記載の測位システム。
【請求項3】
前記端末装置において、前記撮像部による撮像と、前記位置関連信号取得部による前記位置関連信号の取得は、連動していることを特徴とする請求項2に記載の測位システム。
【請求項4】
前記端末装置は、当該端末装置の位置を検出するためのセンサ部を更に有し、
前記端末装置において、
前記センサ部により検出されたセンサ情報と前記生成された測位基礎情報とは、互いに対応付けられて前記端末記憶部に記憶され、
前記情報処理装置において、
前記端末情報取得部は、前記端末装置から前記記憶されたセンサ情報を更に取得し、
前記取得したセンサ情報により、前記測位結果情報が補正されることを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の測位システム。
【請求項5】
前記センサ部は気圧センサを有し、当該気圧センサは、前記センサ情報として前記端末装置の高度を測位するための気圧情報を検出することを特徴とする請求項4に記載の測位システム。
【請求項6】
端末装置と、前記端末装置からデータの取得が可能な情報処理装置と、前記情報処理装置と通信が可能な測位サーバと、を含む測位システムであって、
前記端末装置は、
位置情報衛星からの位置関連信号を取得する位置関連信号取得部と、
前記取得した位置関連信号に基づいて、前記端末装置の位置を測位するための測位基礎情報を生成する測位基礎情報生成部と、
前記生成された測位基礎情報を記憶する端末記憶部と、を有し、
前記情報処理装置は、
前記端末装置から前記記憶された測位基礎情報を取得する端末情報取得部と、
前記取得した測位基礎情報を前記測位サーバに送信し、前記測位サーバから、前記送信した測位基礎情報に基づいて測位された結果を示す測位結果情報を受信する通信部と、
前記受信した測位結果情報を記憶する情報記憶部と、を有することを特徴とする測位システム。
【請求項7】
端末装置と、前記端末装置と通信が可能な測位サーバと、を含む測位システムであって、
前記端末装置は、
位置情報衛星からの位置関連信号を取得する位置関連信号取得部と、
前記取得した位置関連信号に基づいて、前記端末装置の位置を測位するための測位基礎情報を生成する測位基礎情報生成部と、
前記生成された測位基礎情報を記憶する測位基礎情報記憶部と、
前記記憶された測位基礎情報に基づいた衛星情報を前記測位サーバから受信する通信部と、
前記記憶された測位基礎情報及び前記受信した衛星情報に基づいて測位された結果を示す測位結果情報を生成する測位結果情報生成部と、
前記生成された測位結果情報を記憶する測位結果情報記憶部と、を有することを特徴とする測位システム。
【請求項8】
端末装置と、前記端末装置と通信が可能な測位サーバと、を含む測位システムであって、
前記端末装置は、
位置情報衛星からの位置関連信号を取得する位置関連信号取得部と、
前記取得した位置関連信号に基づいて、前記端末装置の位置を測位するための測位基礎情報を生成する測位基礎情報生成部と、
前記生成された測位基礎情報を記憶する測位基礎情報記憶部と、
前記記憶された測位基礎情報を前記測位サーバに送信し、前記測位サーバから、前記送信した測位基礎情報に基づいて測位された結果を示す測位結果情報を受信する通信部と、
前記受信した測位結果情報を記憶する測位結果情報記憶部と、を有することを特徴とする測位システム。
【請求項9】
測位サーバと通信が可能な情報処理装置にデータを供給することが可能な端末装置であって、
位置情報衛星からの位置関連信号を取得する位置関連信号取得部と、
前記取得した位置関連信号に基づいて、前記端末装置の位置を測位するための測位基礎情報を生成する測位基礎情報生成部と、
前記生成された測位基礎情報を記憶する端末記憶部と、を有することを特徴とする端末装置。
【請求項10】
測位サーバと通信が端末装置であって、
位置情報衛星からの位置関連信号を取得する位置関連信号取得部と、
前記取得した位置関連信号に基づいて、前記端末装置の位置を測位するための測位基礎情報を生成する測位基礎情報生成部と、
前記生成された測位基礎情報を記憶する測位基礎情報記憶部と、
前記記憶された測位基礎情報に基づいた衛星情報を前記測位サーバから受信する通信部と、
前記記憶された測位基礎情報及び前記受信した衛星情報に基づいて測位された結果を示す測位結果情報を生成する測位結果情報生成部と、
前記生成された測位結果情報を記憶する測位結果情報記憶部と、を有することを特徴とする端末装置。
【請求項11】
測位サーバと通信が端末装置であって、
位置情報衛星からの位置関連信号を取得する位置関連信号取得部と、
前記取得した位置関連信号に基づいて、前記端末装置の位置を測位するための測位基礎情報を生成する測位基礎情報生成部と、
前記生成された測位基礎情報を記憶する測位基礎情報記憶部と、
前記記憶された測位基礎情報を前記測位サーバに送信し、前記測位サーバから、前記送信した測位基礎情報に基づいて測位された結果を示す測位結果情報を受信する通信部と、
前記受信した測位結果情報を記憶する測位結果情報記憶部と、を有することを特徴とする端末装置。
【請求項12】
位置情報衛星からの位置関連信号を取得して前記取得した位置関連信号に基づいて位置を測位するための測位基礎情報を生成して前記生成された測位基礎情報を記憶する端末装置から、
データの取得が可能であり、且つ測位サーバと通信が可能な情報処理装置であって、
前記端末装置から前記記憶された測位基礎情報を取得する端末情報取得部と、
前記取得した測位基礎情報に基づいた衛星情報を前記測位サーバから受信する通信部と、
前記取得した測位基礎情報及び前記受信した衛星情報に基づいて測位された結果を示す測位結果情報を生成する測位結果情報生成部と、
前記生成された測位結果情報を記憶する情報記憶部と、を有することを特徴とする情報処理装置。
【請求項13】
位置情報衛星からの位置関連信号を取得して前記取得した位置関連信号に基づいて位置を測位するための測位基礎情報を生成して前記生成された測位基礎情報を記憶する端末装置から、
データの取得が可能であり、且つ測位サーバと通信が可能な情報処理装置であって、
前記端末装置から前記記憶された測位基礎情報を取得する端末情報取得部と、
前記取得した測位基礎情報を前記測位サーバに送信し、前記測位サーバから、前記送信した測位基礎情報に基づいて測位された結果を示す測位結果情報を受信する通信部と、
前記受信した測位結果情報を記憶する情報記憶部と、を有することを特徴とする情報処理装置。
【請求項14】
端末装置と、前記端末装置からデータの取得が可能な情報処理装置と、前記情報処理装置と通信が可能な測位サーバと、を含む測位システムの制御方法であって、
前記端末装置は、
位置情報衛星からの位置関連信号を取得する位置関連信号取得工程と、
前記取得した位置関連信号に基づいて、前記端末装置の位置を測位するための測位基礎情報を生成する測位基礎情報生成工程と、
前記生成された測位基礎情報を記憶する端末記憶工程と、を有し、
前記情報処理装置は、
前記端末装置から前記記憶された測位基礎情報を取得する端末情報取得工程と、
前記取得した測位基礎情報に基づいた衛星情報を前記測位サーバから受信する通信工程と、
前記取得した測位基礎情報及び前記受信した衛星情報に基づいて測位された結果を示す測位結果情報を生成する測位結果情報生成工程と、
前記生成された測位結果情報を記憶する情報記憶工程と、を有することを特徴とする測位システムの制御方法。
【請求項15】
端末装置と、前記端末装置からデータの取得が可能な情報処理装置と、前記情報処理装置と通信が可能な測位サーバと、を含む測位システムの制御方法であって、
前記端末装置は、
位置情報衛星からの位置関連信号を取得する位置関連信号取得工程と、
前記取得した位置関連信号に基づいて、前記端末装置の位置を測位するための測位基礎情報を生成する測位基礎情報生成工程と、
前記生成された測位基礎情報を記憶する端末記憶工程と、を有し、
前記情報処理装置は、
前記端末装置から前記記憶された測位基礎情報を取得する端末情報取得工程と、
前記取得した測位基礎情報を前記測位サーバに送信し、前記測位サーバから、前記送信した測位基礎情報に基づいて測位された結果を示す測位結果情報を受信する通信工程と、
前記受信した測位結果情報を記憶する情報記憶工程と、を有することを特徴とする測位システムの制御方法。
【請求項16】
端末装置と、前記端末装置と通信が可能な測位サーバと、を含む測位システムの制御方法であって、
前記端末装置は、
位置情報衛星からの位置関連信号を取得する位置関連信号取得工程と、
前記取得した位置関連信号に基づいて、前記端末装置の位置を測位するための測位基礎情報を生成する測位基礎情報生成工程と、
前記生成された測位基礎情報を記憶する測位基礎情報記憶工程と、
前記記憶された測位基礎情報に基づいた衛星情報を前記測位サーバから受信する通信工程と、
前記記憶された測位基礎情報及び前記受信した衛星情報に基づいて測位された結果を示す測位結果情報を生成する測位結果情報生成工程と、
前記生成された測位結果情報を記憶する測位結果情報記憶工程と、を有することを特徴とする測位システムの制御方法。
【請求項17】
端末装置と、前記端末装置と通信が可能な測位サーバと、を含む測位システムの制御方法であって、
前記端末装置は、
位置情報衛星からの位置関連信号を取得する位置関連信号取得工程と、
前記取得した位置関連信号に基づいて、前記端末装置の位置を測位するための測位基礎情報を生成する測位基礎情報生成工程と、
前記生成された測位基礎情報を記憶する測位基礎情報記憶工程と、
前記記憶された測位基礎情報を前記測位サーバに送信し、前記測位サーバから、前記送信した測位基礎情報に基づいて測位された結果を示す測位結果情報を受信する通信工程と、
前記受信した測位結果情報を記憶する測位結果情報記憶工程と、を有することを特徴とする測位システムの制御方法。
【請求項18】
端末装置と、前記端末装置からデータの取得が可能な情報処理装置と、前記情報処理装置と通信が可能な測位サーバと、を含む測位システムの制御プログラムであって、
前記端末装置は、
位置情報衛星からの位置関連信号を取得する位置関連信号取得機能と、
前記取得した位置関連信号に基づいて、前記端末装置の位置を測位するための測位基礎情報を生成する測位基礎情報生成機能と、
前記生成された測位基礎情報を記憶する端末記憶機能と、を有し、
前記情報処理装置は、
前記端末装置から前記記憶された測位基礎情報を取得する端末情報取得機能と、
前記取得した測位基礎情報に基づいた衛星情報を前記測位サーバから受信する通信機能と、
前記取得した測位基礎情報及び前記受信した衛星情報に基づいて測位された結果を示す測位結果情報を生成する測位結果情報生成機能と、
前記生成された測位結果情報を記憶する情報記憶機能と、を有することを特徴とする測位システムの制御プログラム。
【請求項19】
端末装置と、前記端末装置からデータの取得が可能な情報処理装置と、前記情報処理装置と通信が可能な測位サーバと、を含む測位システムの制御プログラムであって、
前記端末装置は、
位置情報衛星からの位置関連信号を取得する位置関連信号取得機能と、
前記取得した位置関連信号に基づいて、前記端末装置の位置を測位するための測位基礎情報を生成する測位基礎情報生成機能と、
前記生成された測位基礎情報を記憶する端末記憶機能と、を有し、
前記情報処理装置は、
前記端末装置から前記記憶された測位基礎情報を取得する端末情報取得機能と、
前記取得した測位基礎情報を前記測位サーバに送信し、前記測位サーバから、前記送信した測位基礎情報に基づいて測位された結果を示す測位結果情報を受信する通信機能と、
前記受信した測位結果情報を記憶する情報記憶機能と、を有することを特徴とする測位システムの制御プログラム。
【請求項20】
端末装置と、前記端末装置と通信が可能な測位サーバと、を含む測位システムの制御プログラムであって、
前記端末装置は、
位置情報衛星からの位置関連信号を取得する位置関連信号取得機能と、
前記取得した位置関連信号に基づいて、前記端末装置の位置を測位するための測位基礎情報を生成する測位基礎情報生成機能と、
前記生成された測位基礎情報を記憶する測位基礎情報記憶機能と、
前記記憶された測位基礎情報に基づいた衛星情報を前記測位サーバから受信する通信機能と、
前記記憶された測位基礎情報及び前記受信した衛星情報に基づいて測位された結果を示す測位結果情報を生成する測位結果情報生成機能と、
前記生成された測位結果情報を記憶する測位結果情報記憶機能と、を有することを特徴とする測位システムの制御プログラム。
【請求項21】
端末装置と、前記端末装置と通信が可能な測位サーバと、を含む測位システムの制御プログラムであって、
前記端末装置は、
位置情報衛星からの位置関連信号を取得する位置関連信号取得機能と、
前記取得した位置関連信号に基づいて、前記端末装置の位置を測位するための測位基礎情報を生成する測位基礎情報生成機能と、
前記生成された測位基礎情報を記憶する測位基礎情報記憶機能と、
前記記憶された測位基礎情報を前記測位サーバに送信し、前記測位サーバから、前記送信した測位基礎情報に基づいて測位された結果を示す測位結果情報を受信する通信機能と、
前記受信した測位結果情報を記憶する測位結果情報記憶機能と、を有することを特徴とする測位システムの制御プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【公開番号】特開2009−109203(P2009−109203A)
【公開日】平成21年5月21日(2009.5.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−278541(P2007−278541)
【出願日】平成19年10月26日(2007.10.26)
【出願人】(000002369)セイコーエプソン株式会社 (51,324)
【Fターム(参考)】