説明

管体の形状測定方法、同装置、管体の検査方法、同装置、管体の製造方法および同システム

【課題】 簡素にかつ高い精度で管体の形状を測定できる形状測定装置を提供する。
【解決手段】 略水平姿勢の管体10をその両側の端部13に当接する支持ローラ40…によって支持する。管体10の両側端部13近傍の内周面11を一対の押圧ローラ20,20によって前記支持ローラ40…に押し付けて、管体10の外周面12が支持ローラ40…に確実に接触した状態を維持する。この状態で管体10を回転させ、この回転に伴う管体10の外周面12の半径方向の変位量を変位検出器30…で検出する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、たとえば複写機の感光ドラム素管等の管体の形状測定装置、同方法、管体の検査装置、同方法、管体の製造システムおよび同方法に関する。
【背景技術】
【0002】
各種機械装置において回転部品等として使用される管体には、その形状精度を測定することが求められる場合がある。たとえば、複写機等の電子写真システムに用いられる感光ドラム素管では、高い形状精度を確保するため、製管工程後の管体に対して形状測定が行われている。
【0003】
このような形状測定方法として、図10、図11に示す方法がある。この方法は、管体10の両端近傍の外周面12を支持ローラ91で支持しておき、管体90外周面の長手方向中央部の、たとえば3箇所に変位検出器92…を当接させる。そして、前記支持ローラ91の回転により管体90を回転させたときの前記変位検出器92…の検出値の変化量から、この回転に伴う管体90外周面の長手方向中央部の変位量を測定するというものである。
【0004】
また、特開平11−271008号、特開昭63−131018号、特開2001−336920号、特開平8−141643号、特開平11−63955、特開平3−113114号、特開2000−292161号、特開平2−275305号等には、管体の形状を測定する種々の技術が開示されている。
【特許文献1】特開平11−271008号公報
【特許文献2】特開昭63−131018号公報
【特許文献3】特開2001−336920号公報
【特許文献4】特開平8−141643号公報
【特許文献5】特開平11−63955号公報
【特許文献6】特開平3−113114号公報
【特許文献7】特開2000−292161号公報
【特許文献8】特開平2−275305号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上述した図10,図11の管体90の外周面のフレ測定による管体の形状測定方法によると、以下の問題がある。
【0006】
すなわち、管体が感光ドラム素管等の場合、その外周面は感光層として用いられるために高い形状精度が求められる。ところが、管体が回転するときに管体外周面と支持ローラ等とが接触しているために管体の外周面が損傷を受けてしまいやすく、特に管体外周面と支持ローラ等の間にゴミ等をかみ込めば大きなダメージを受けてしまう場合がある。
【0007】
また、感光層とされる部分より外側の損傷を受けても影響の小さい管体端部で管体を支持することも考えられるが、管体は、通常、押出加工や引抜き加工等によって成形された長尺管を所定長さで切断することで製造されているため、管体の端面にはバリ等が残っている場合があり、このバリ等によって管体が支持ローラからわずかながらも浮き上がってしまって高い測定精度を得られないという問題がある。
【0008】
また、上述した種々の公開特許には、そのいずれにも簡便かつ高精度に管体の外周面のフレを測定する技術についての開示がない。
【0009】
また、従来の真円度計測器を用いた管体の形状測定方法も考えられるが、この場合、管体が置かれる測定テーブルの回転軸と測定対象である管体の中心軸位置を合わせる芯出し、および測定テーブルの回転軸と管体の中心軸とを平行に合わせる水平出しを、各管体ごとに繰り返し行うことが必要であり、非常に時間と手間がかかるという問題がある。
【0010】
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであり、簡素にかつ高い精度で管体の形状を測定できる管体の形状測定方法、同装置、またそのような管体の検査方法、同装置、さらにそのような管体の製造方法および同システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明は、下記の手段を提供する。すなわち、
(1)略水平姿勢の管体をその両側の端部に当接する支持ローラによって支持し、
前記管体の両側端部近傍の内周面にそれぞれ当接する一対の押圧部によって前記管体を前記支持ローラに押し付け、
前記支持ローラに押し付けられた前記管体を回転させ、
この回転に伴う前記管体の外周面の半径方向の変位量を検出することを特徴とする管体の形状測定方法。
【0012】
(2)前記支持ローラは、前記管体の両側にそれぞれ2つずつ配置され、
前記一対の押圧部は、前記管体の両側にそれぞれ配置された2つの支持ローラの中間位置に向かって前記管体を押し付けることを特徴とする前項1に記載の管体の形状測定方法。
【0013】
(3)前記支持ローラのうち少なくとも1つが回転駆動されることを特徴とする前項1または2に記載の管体の形状測定方法。
【0014】
(4)前記支持ローラは、前記管体の両側にそれぞれ2つずつ配置され、
前記一対の押圧部は、前記管体の両側にそれぞれ配置された2つの支持ローラの中間位置に向かって前記管体を押し付け、
前記管体の少なくとも一方側に配置された2つの前記支持ローラは、これらと接触する連動駆動ローラによって回転駆動されることを特徴とする前項1に記載の管体の形状測定方法。
【0015】
(5)前記支持ローラの回転駆動は、1つの回転駆動源によって行われることを特徴とする前項3または4に記載の管体の形状測定方法。
【0016】
(6)前記支持ローラは、小径部において前記管体の外周面に当接して前記管体を支持するとともに、前記小径部の外側に形成された立ち上がり面において前記管体の両側端面に当接して、前記管体の軸方向位置を規定することを特徴とする前項1〜5のいずれかに記載の管体の形状測定方法。
【0017】
(7)略水平姿勢の管体をその両側の端部に当接する支持ローラの小径部によって支持するとともに、
前記支持ローラの前記小径部の外側に形成された立ち上がり面を前記管体の両側端面に当接させて前記管体の軸方向位置を規定し、
前記管体の両側端部近傍の内周面にそれぞれ当接する一対の押圧部によって前記管体を前記支持ローラの前記小径部に押し付け、
前記支持ローラの前記小径部に押し付けられた前記管体を回転させ、
この回転に伴う前記管体の外周面の半径方向の変位量を検出することを特徴とする管体の形状測定方法。
【0018】
(8)前記一対の押圧部は、回転自在に支持される押圧ローラとして構成され、その外周面において前記管体の内周面と接触し、前記管体の回転に対して連れ回りすることを特徴とする前項1〜7のいずれかに記載の管体の形状測定方法。
【0019】
(9)前記管体を形状測定位置へ搬入および搬出するときには、前記一対の押圧部は前記管体の軸方向にスライド動作して前記管体の両側端部から前記管対の外部に退避することを特徴とする前項1〜8のいずれかに記載の管体の形状測定方法。
【0020】
(10)前記支持ローラと前記一対の押圧部とは、前記管体の形状測定時の前後には相対的に離間動作することを特徴とする前項1〜9のいずれかに記載の管体の形状測定方法。
【0021】
(11)前記支持ローラは、前記管体の形状測定時の前後には前記一対の押圧部から離間するように下方に退避動作する一方、前記管体の形状測定時には前記管体を持ち上げて前記一対の押圧部に押し付けることにより、その反作用として前記管体が前記支持ローラに押し付けられるようにすることを特徴とする前項1〜10のいずれかに記載の管体の形状測定方法。
【0022】
(12)略水平姿勢の管体の両側にそれぞれ2つずつ配置された支持ローラに前記管体の両側端部を当接させて前記管体を支持し、
前記管体の両側端部の外側から一対の押圧部を前記管体の両側端部近傍の内部に挿入し、
前記支持ローラを上方に移動動作させることにより、前記管体を持ち上げて前記管体の内周面を前記一対の押圧部に押し付け、その反作用として前記管体が前記支持ローラに押し付けられるようにし、
前記支持ローラに押し付けられた前記管体を回転させ、
この回転に伴う前記管体の外周面の半径方向の変位量を検出することを特徴とする管体の形状測定方法。
【0023】
(13)前記変位量の検出位置には、前記管体の外側の複数の位置を含むことを特徴とする前項1〜12のいずれかに記載の管体の形状測定方法。
【0024】
(14)前記変位量の検出位置には、前記管体の軸方向位置が異なる複数の位置を含むことを特徴とする前項13記載の管体の形状測定方法。
【0025】
(15)前記変位量の検出位置には、前記管体の軸方向位置が一致し、周方向位置が異なる複数の位置を含むことを特徴とする前項13または14に記載の管体の形状測定方法。
【0026】
(16)前記変位量の検出位置には、前記管体の軸方向位置が一致し、周方向位置が半周分異なる2つの位置を含むことを特徴とする前項13〜15のいずれかに記載の管体の形状測定方法。
【0027】
(17)前記管体の回転は、1回転以上とすることを特徴とする前項1〜16のいずれかに記載の管体の形状測定方法。
【0028】
(18)前記変位量の検出は、前記管体を回転させる全期間または一部期間において連続的に行うことを特徴とする前項1〜17のいずれかに記載の管体の形状測定方法。
【0029】
(19)前記変位量の検出は、前記管体を回転させる間に断続的に行うことを特徴とする前項1〜17のいずれかに記載の管体の形状測定方法。
【0030】
(20)前記管体の回転は断続的に停止させ、前記変位量の検出は、前記管体の回転が停止しているときに行うことを特徴とする前項1〜17のいずれかに記載の管体の形状測定方法。
【0031】
(21)前記変位量の検出は、前記管体の外周面に接触する検出器を用いて行うことを特徴とする前項1〜20のいずれかに記載の管体の形状測定方法。
【0032】
(22)前記変位量の検出は、前記管体の外周面と接触しない検出器を用いて行うことを特徴とする前項1〜20のいずれかに記載の管体の形状測定方法。
【0033】
(23)前記変位量の検出は、前記管体に対してその外側から光を照射し、前記管体によって遮られず透過した光を検出することによって行うことを特徴とする前項22記載の管体の形状測定方法。
【0034】
(24)前記管体は感光ドラム素管であることを特徴とする前項1〜23のいずれかに記載の管体の形状測定方法。
【0035】
(25)前項1〜24のいずれかに記載の管体の形状測定方法により管体の形状を測定し、この測定結果に基づいて、前記管体の形状が予め設定された所定の許容範囲内にあるか否かを検査することを特徴とする管体の検査方法。
【0036】
(26)管体を製管し、前項25に記載の管体の検査方法により前記管体の形状を検査し、この検査結果において前記管体の形状が前記所定の許容範囲内にある場合には、その管体を完成品と判定することを特徴とする管体の製造方法。
【0037】
(27)略水平姿勢の管体の両側端部または両側端部の近傍に当接して前記管体を支持する支持ローラと、
前記管体の両側端部近傍の内周面にそれぞれ当接して前記管体を前記支持ローラに押し付ける一対の押圧部と、
前記管体が支持ローラに当接した状態で回転したとき、この回転に伴う前記管体の外周面の半径方向の変位量を検出する少なくとも1の変位検出器と、
を備えたことを特徴とする管体の形状測定装置。
【0038】
(28)前項27記載の管体の形状測定装置と、前記変位検出器によって検出された前記変位量に基づいて、前記管体の形状が予め設定された所定の許容範囲内にあるか否かを検査する比較手段とを備えたことを特徴とする管体の検査装置。
【0039】
(29)管体を製管する製管装置と、
前項28記載の管体の検査装置と、
前記検査装置による検査結果において前記管体の形状が前記所定の許容範囲内にある場合には、その管体を完成品と判定する合否判定手段と、
を備えたことを特徴とする管体の製造システム。
【発明の効果】
【0040】
上記課題を解決するための本発明にかかる管体の形状測定方法は、略水平姿勢の管体をその両側の端部に当接する支持ローラによって支持し、前記管体の両側端部近傍の内周面にそれぞれ当接する一対の押圧部によって前記管体を前記支持ローラに押し付け、前記支持ローラに押し付けられた前記管体を回転させ、この回転に伴う前記管体の外周面の半径方向の変位量を検出することを特徴とするものである。
【0041】
このような管体の形状測定方法によると、管体を支持する支持ローラは管体の両側の端部に当接するため、管体の外周面に損傷を受けることを予防することができる。このため、外周面が感光層として用いられる感光ドラム素管等であっても、管体の外周面に損傷を与えることなく、形状測定を行うことができる。また、管体は一対の押圧部によって一対の支持ローラに押し付けられるため、管体が押出加工や引抜き加工等によって成形された長尺管を所定長さで切断することで製造されたために管体の端面にバリ等が残っている場合であっても、このバリ等によって管体が支持ローラから浮き上がってしまうことを防止し、管体が支持ローラに接触した状態を確実に保つことができ、これにより、高い精度で管体の形状を測定することができる。
【0042】
また、このような管体の形状測定方法においては、前記支持ローラは、前記管体の両側にそれぞれ2つずつ配置され、前記一対の押圧部は、前記管体の両側にそれぞれ配置された2つの支持ローラの中間位置に向かって前記管体を押し付けることが望ましい。
【0043】
このようにすると、支持ローラは管体の両側にそれぞれ2つ配置されているため、管体の軸の位置および管体の姿勢を安定させることができ、これにより管体の回転動作を安定させ、高い測定精度を得ることができる。
【0044】
また、このような管体の形状測定方法においては、前記支持ローラのうち少なくとも1つが回転駆動されることが望ましい。
【0045】
このようにすると、支持ローラが管体を回転させる機能を果たすため、管体に接触する部材を少なく抑えることができる。これにより誤差要因を排除して正確な形状測定に寄与することができ、形状測定について高い信頼性を得ることができるとともに、管体が損傷する可能性を低減することができる。
【0046】
また、このような管体の形状測定方法においては、前記支持ローラは、前記管体の両側にそれぞれ2つずつ配置され、前記一対の押圧部は、前記管体の両側にそれぞれ配置された2つの支持ローラの中間位置に向かって前記管体を押し付け、前記管体の少なくとも一方側に配置された2つの前記支持ローラは、これらと接触する連動駆動ローラによって回転駆動されることが望ましい。
【0047】
このようにすると、管体の両側の端部にそれぞれ接触する2つの支持ローラの回転が連動することで等速化することができるため、管体の回転を安定させ、形状測定について高い信頼性を得ることができる。
【0048】
また、このような管体の形状測定方法においては、前記支持ローラの回転駆動は、1つの回転駆動源によって行われることが望ましい。
【0049】
このようにすると、複数の回転駆動源を用いた場合に生じやすい回転ムラを抑制することができるとともに、回転の制御を簡素化することができるため、形状測定について高い信頼性を得ることができる。
【0050】
また、このような管体の形状測定方法においては、前記支持ローラは、小径部において前記管体の外周面に当接して前記管体を支持するとともに、前記小径部の外側に形成された立ち上がり面において前記管体の両側端面に当接して、前記管体の軸方向位置を規定することが望ましい。
【0051】
このようにすると、支持ローラが管体の軸方向の位置決めを行う機能を果たすため、管体に接触する部材を少なく抑え、これにより誤差要因を排除して正確な形状測定に寄与することができ、形状測定について高い信頼性を得ることができるとともに、管体が損傷する可能性を低減することができる。
【0052】
また、本発明にかかる管体の形状測定方法は、略水平姿勢の管体をその両側の端部に当接する支持ローラの小径部によって支持するとともに、前記支持ローラの前記小径部の外側に形成された立ち上がり面を前記管体の両側端面に当接させて前記管体の軸方向位置を規定し、前記管体の両側端部近傍の内周面にそれぞれ当接する一対の押圧部によって前記管体を前記支持ローラの前記小径部に押し付け、前記支持ローラの前記小径部に押し付けられた前記管体を回転させ、この回転に伴う前記管体の外周面の半径方向の変位量を検出することを特徴とするものである。
【0053】
このような管体の形状測定方法によると、管体を支持する支持ローラは管体の両側の端部に当接するため、管体の外周面に損傷を受けることを予防することができる。このため、外周面が感光層として用いられる感光ドラム素管等であっても、管体の外周面に損傷を与えることなく、形状測定を行うことができる。また、管体は一対の押圧部によって一対の支持ローラに押し付けられるため、管体が押出加工や引抜き加工等によって成形された長尺管を所定長さで切断することで製造されたために管体の端面にバリ等が残っている場合であっても、このバリ等によって管体が支持ローラから浮き上がってしまうことを防止し、管体が支持ローラに接触した状態を確実に保つことができ、これにより、高い精度で管体の形状を測定することができる。また、支持ローラが管体の軸方向の位置決めを行う機能を果たすため、管体に接触する部材を少なく抑え、これにより誤差要因を排除して正確な形状測定に寄与することができ、形状測定について高い信頼性を得ることができるとともに、管体が損傷する可能性を低減することができる。
【0054】
また、このような管体の形状測定方法においては、前記一対の押圧部は、回転自在に支持される押圧ローラとして構成され、その外周面において前記管体の内周面と接触し、前記管体の回転に対して連れ回りすることが望ましい。
【0055】
このようにすると、管体の内周面と一対の押圧部とが転がり接触状態となるため、一対の押圧部が管体の内周面に当接することで管体の回転を妨げることを軽減し、管体をなめらかに回転させて、より正確な管体の形状測定を行うことができる。
【0056】
また、このような管体の形状測定方法においては、前記管体を形状測定位置へ搬入および搬出するときには、前記一対の押圧部は前記管体の軸方向にスライド動作して前記管体の両側端部から前記管対の外部に退避することが望ましい。
【0057】
このようにすると、管体をセットするときに、一対の押圧部を軸方向外側に退避させ、管体を軸方向に移動動作させることなく、この形状測定装置にセットすることができる。
【0058】
また、このような管体の形状測定方法においては、前記支持ローラと前記一対の押圧部とは、前記管体の形状測定時の前後には相対的に離間動作することが望ましい。
【0059】
このようにすると、管体をセットするときに、管体が支持ローラと一対の押圧部によって挟まれないため、管体を容易にこの形状測定装置にセットすることができる。
【0060】
また、このような管体の形状測定方法においては、前記支持ローラは、前記管体の形状測定時の前後には前記一対の押圧部から離間するように下方に退避動作する一方、前記管体の形状測定時には前記管体を持ち上げて前記一対の押圧部に押し付けることにより、その反作用として前記管体が前記支持ローラに押し付けられるようにすることができる。
【0061】
このようにすると、支持ローラを昇降動作させることにより、管体を一対の押圧部に押し付けることができるとともに、管体をセットするときに管体が支持ローラと一対の押圧部によって挟まれないようにできる。
【0062】
また、本発明にかかる管体の形状測定方法は、略水平姿勢の管体の両側にそれぞれ2つずつ配置された支持ローラに前記管体の両側端部を当接させて前記管体を支持し、前記管体の両側端部の外側から一対の押圧部を前記管体の両側端部近傍の内部に挿入し、前記支持ローラを上方に移動動作させることにより、前記管体を持ち上げて前記管体の内周面を前記一対の押圧部に押し付け、その反作用として前記管体が前記支持ローラに押し付けられるようにし、前記支持ローラに押し付けられた前記管体を回転させ、この回転に伴う前記管体の外周面の半径方向の変位量を検出することを特徴とするものである。
【0063】
このような管体の形状測定方法によると、管体を支持する支持ローラは管体の両側の端部に当接するため、管体の外周面に損傷を受けることを予防することができる。このため、外周面が感光層として用いられる感光ドラム素管等であっても、管体の外周面に損傷を与えることなく、形状測定を行うことができる。また、管体は一対の押圧部によって一対の支持ローラに押し付けられるため、管体が押出加工や引抜き加工等によって成形された長尺管を所定長さで切断することで製造されたために管体の端面にバリ等が残っている場合であっても、このバリ等によって管体が支持ローラから浮き上がってしまうことを防止し、管体が支持ローラに接触した状態を確実に保つことができ、これにより、高い精度で管体の形状を測定することができる。また、管体を支持ローラに支持させてから管体内部に一対の押圧部を挿入するため、一対の押圧部と干渉することなく容易に管体を支持ローラ上にセットすることができる。また、支持ローラは管体の両側にそれぞれ2つ配置されているため、支持ローラによって管体を測定位置に移動させる前に一時的に載置しておく機能を果たすことができ、これにより管体に接触する部材を少なく抑え、誤差要因を排除して正確な形状測定に寄与することができ、形状測定について高い信頼性を得ることができるとともに、管体が損傷する可能性を低減することができる。また、支持ローラは管体の両側にそれぞれ2つ配置されているため、管体の軸の位置および管体の姿勢を安定させることができ、これにより管体の回転動作を安定させ、高い測定精度を得ることができる。
【0064】
また、このような管体の形状測定方法においては、前記変位量の検出位置には、前記管体の外側の複数の位置を含むことが望ましい。
【0065】
このようにすると、管体の外側の複数の位置における外周面のフレを測定することができ、これらを組み合わせることで管体の形状をより具体的に把握することができる。
【0066】
また、このような管体の形状測定方法においては、前記変位量の検出位置には、前記管体の軸方向位置が異なる複数の位置を含むことが望ましい。
【0067】
このようにすると、管体の軸方向位置が異なる複数の位置において外周面のフレを測定することができ、これらを組み合わせることで管体の軸方向についての形状の変化を把握することができる。
【0068】
また、このような管体の形状測定方法においては、前記変位量の検出位置には、前記管体の軸方向位置が一致し、周方向位置が異なる複数の位置を含むことが望ましい。
【0069】
このようにすると、これら複数の位置で検出される変位量を組み合わせることにより、この軸方向位置における管体の断面形状をより具体的に把握することができる。
【0070】
また、このような管体の形状測定方法においては、前記変位量の検出位置には、前記管体の軸方向位置が一致し、周方向位置が半周分異なる2つの位置を含むことが望ましい。
【0071】
このようにすると、これら2つの位置において検出される変位量を組み合わせることにより、これら2つの位置を通る管体の直径を求めることができ、これにより、より具体的に管体の形状を把握することができる。
【0072】
また、このような管体の形状測定方法においては、前記管体の回転は、1回転以上とすることが望ましい。
【0073】
このようにすると、管体の周方向について全周の形状を検出することができる。
【0074】
また、このような管体の形状測定方法においては、前記変位量の検出は、前記管体を回転させる全期間または一部期間において連続的に行うことができる。
【0075】
このようにすると、管体の周方向について局部的な形状変化も検出することができる。
【0076】
また、このような管体の形状測定方法においては、前記変位量の検出は、前記管体を回転させる間に断続的に行うこととしてもよい。
【0077】
このようにすると、管体の外周面の変位量を簡易に検出することができる。
【0078】
また、このような管体の形状測定方法においては、前記管体の回転は断続的に停止させ、前記変位量の検出は、前記管体の回転が停止しているときに行うようにしてもよい。
【0079】
このようにすると、管体の外周面の変位量について安定した検出ができる。
【0080】
また、このような管体の形状測定方法においては、前記変位量の検出は、前記管体の外周面に接触する検出器を用いて行うこととしてもよい。
【0081】
このようにすると、管体の外周面の変位量について確実な検出ができる。
【0082】
また、このような管体の形状測定方法においては、前記変位量の検出は、前記管体の外周面と接触しない検出器を用いて行うことが望ましい。
【0083】
このようにすると、管体の外周面を傷めるおそれなく、管体の外周面の変位量を検出することができる。
【0084】
また、このような管体の形状測定方法においては、前記変位量の検出は、前記管体に対してその外側から光を照射し、前記管体によって遮られず透過した光を検出することによって行うことが望ましい。
【0085】
このようにすると、管体の外周面の変位量を容易かつ正確に検出することができる。
【0086】
また、上記の管体の形状測定方法を好適に適用できる管体としては、具体的には、たとえば感光ドラム素管を挙げることができる。
【0087】
また、本発明にかかる管体の検査方法は、上記のいずれかに記載の管体の形状測定方法により管体の形状を測定し、この測定結果に基づいて、前記管体の形状が予め設定された所定の許容範囲内にあるか否かを検査することを特徴とするものである。
【0088】
このような管体の検査方法によると、管体の形状が許容範囲内にあるか否かを判別することができる。
【0089】
また、本発明にかかる管体の製造方法は、管体を製管し、上記の管体の検査方法により前記管体の形状を検査し、この検査結果において前記管体の形状が前記所定の許容範囲内にある場合には、その管体を完成品と判定することを特徴とするものである。
【0090】
このような管体の製造方法によると、過剰品質に陥ることなく、必要十分な形状精度を持った管体を提供することができる。
【0091】
また、本発明にかかる管体の形状測定装置は、略水平姿勢の管体の両側端部または両側端部の近傍に当接して前記管体を支持する支持ローラと、前記管体の両側端部近傍の内周面にそれぞれ当接して前記管体を前記支持ローラに押し付ける一対の押圧部と、前記管体が支持ローラに当接した状態で回転したとき、この回転に伴う前記管体の外周面の半径方向の変位量を検出する少なくとも1の変位検出器と、を備えたことを特徴とするものである。
【0092】
このような管体の形状測定装置によると、管体を支持する支持ローラは管体の両側の端部に当接するため、管体の外周面に損傷を受けることを予防することができる。このため、外周面が感光層として用いられる感光ドラム素管等であっても、管体の外周面に損傷を与えることなく、形状測定を行うことができる。また、管体は一対の押圧部によって一対の支持ローラに押し付けられるため、管体が押出加工や引抜き加工等によって成形された長尺管を所定長さで切断することで製造されたために管体の端面にバリ等が残っている場合であっても、このバリ等によって管体が支持ローラから浮き上がってしまうことを防止し、管体が支持ローラに接触した状態を確実に保つことができ、これにより、高い精度で管体の形状を測定することができる。
【0093】
また、本発明にかかる管体の検査装置は、上記の管体の形状測定装置と、前記変位検出器によって検出された前記変位量に基づいて、前記管体の形状が予め設定された所定の許容範囲内にあるか否かを検査する比較手段とを備えたことを特徴とするものである。
【0094】
このような管体の検査装置によると、管体の形状が許容範囲内にあるか否かを判別することができる。
【0095】
また、本発明にかかる管体の製造システムは、管体を製管する製管装置と、上記の管体の検査装置と、前記検査装置による検査結果において前記管体の形状が前記所定の許容範囲内にある場合には、その管体を完成品と判定する合否判定手段と、を備えたことを特徴とするものである。
【0096】
このような管体の製造システムによると、過剰品質に陥ることなく、必要十分な形状精度を持った管体を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0097】
以下、本発明にかかる管体の形状測定方法および装置について、まず、測定原理の概略を説明する。
【0098】
図1は本発明にかかる管体の形状測定方法を説明するための概念図である。図2は同じく側面断面図である。図3は、形状測定対象となる管体の一例を示す斜視図である。
【0099】
図1および図2に示すように、本発明にかかる管体の形状測定方法は、管体(ワーク)10の両側端部13,13を支持ローラ40…で支持し、管体10の内側面11に一対の押圧ローラ20,20を当接させて支持ローラ40…側に管体10を押し付け、この状態で管体10を回転させたときに、管体10の外側に配置された変位検出器30…によって管体10の外周面12の半径方向の変位量を検出するものである。
【0100】
<管体>
本発明における形状測定対象としての管体10は、その内周面11および外周面12とも各断面が円をなす円筒形状のものを想定している。この管体(ワーク)10は、押出成形等によって成形された長尺の管体を所定長さに切断することによって製造されたものを想定している。
【0101】
このため、管体10の両端部13,13には、図3に示すように、切断に伴うバリ14が残っていることがある。本発明にかかる管体の形状測定方法は、このようなバリ14の悪影響を抑えて正確な形状測定を可能とするものである。管体10の素材としては、たとえばアルミニウム合金等を挙げることができるが、これに限定されるものではなく、各種金属や合成樹脂等であってもよい。
【0102】
また、切断前の長尺の管体の製造方法は、上記の押出成形に限定されるものではなく、押出成形、引き抜き成形、鋳造、鍛造、射出成形、またはこれらの組み合わせなど、管体を製管できる方法であればよい。
【0103】
このような管体10としては、具体的には、電子写真システムを採用した複写機やプリンタ等における感光ドラム素管を挙げることができる。
<支持ローラ>
支持ローラ40…は、管体10の両側端部13,13に当接して、管体10を略水平姿勢に支持する。
【0104】
この支持ローラ40…は、管体10の両側にそれぞれ2個ずつ、合計4個が配置されている。これにより、管体10の軸の位置および管体10の姿勢を安定させて、ひいては管体10の回転動作を安定させて、高い形状測定精度を得ることができる。
【0105】
各支持ローラ40…は、その外周に形成されたテーパー面41で管体10の端部13,13と接触している。これにより、支持ローラ40…は管体10を支持しながらも、その外周面12とはその両外側端部近傍を除いてほとんど接触せず、管体10の外周面12に損傷を与えることがない。このため、外周面12が感光層として用いられる感光ドラム素管等であっても、管体10の外周面12に損傷を与えることなく、形状測定を行うことができる。
【0106】
<押圧部>
押圧ローラ20,20は、管体10の両側端部近傍の内周面11に当接して、管体10を支持ローラ40…に押し付ける押圧部として機能する。押圧ローラ20,20は、管体10の両側にそれぞれ1個ずつ、合計2個が配置されている。
【0107】
各押圧ローラ20,20は、管体10の端部13にバリ14が存在する場合であっても、このバリ14ごと管体10を支持ローラ40…に押し付ける。これにより、バリ14は支持ローラ40…に押し付けられることで管体10の端部13から脱落し、支持ローラ40…と管体10の端部13,13とが直接に接触できる。とくに、管体を支持ローラ40…に押し付けた状態で1回転した後には、全周のほぼすべてのバリ14を脱落させることができる。これにより、管体10が支持ローラ40…からバリ14のために浮き上がってしまうことがない。すなわち、管体10の自重程度では断部13からバリ14が脱落しない場合であっても、押圧ローラ20,20による押圧力で、バリ14を確実に脱落させて正確な形状測定に寄与することができる。
【0108】
また、各押圧ローラ20,20は、その外周に形成された円筒面で管体10の内周面11に線接触し、接触圧を分散させて局所的な変形を防止できるようになっている。
【0109】
また、各押圧ローラ20,20は回転自在に支持され、管体10の内周面と転がり接触状態となり、管体10の回転に連れ回りするようになっている。これにより、各押圧ローラ20,20が管体10の回転抵抗にならず、管体をなめらかに回転させることができるようになっている。
【0110】
また、各押圧ローラ20,20は、管体10の端部13より少し内側に入った端部近傍の内周面に当接する。これにより、押圧ローラ20,20が管体10の端部13,13に存在するバリ14等を噛み込んで、管体10の内周面11を損傷する事態を防止できるようになっている。
【0111】
<変位検出器>
変位検出器30…は、一対の押圧ローラ20,20によって支持ローラ40…に押し付けられた状態の管体10が回転したときの、管体10の外周面12の半径方向の変位量を検出するものである。ここでは、管体10の外周面12に接触する接触子31の動作によって変位量を検出する接触型の変位検出器30を想定している。こうして管体10の外周面12に接触する変位検出器30を用いることで、確実な検出を行うことができる。
【0112】
変位検出器30…は、ここでは管体10の軸方向位置が異なる複数位置(この例では3箇所)を検出位置とするように配置されている。このように軸方向位置が異なる複数箇所での変位量を得ることにより、各位置の変位量を組み合わせることで、管体10の軸方向の形状の変化を把握することができるようになっている。
【0113】
(具体例)
次に、この管体の形状測定を行う管体の形状測定装置について具体的な例を挙げて説明する。この装置は、管体(ワーク)10を形状測定装置の駆動力により自動的に回転させて形状測定を行うことのできる自動型の形状測定装置である。
【0114】
図4は、この自動型の形状測定装置の全体斜視概念図である。図5は、同装置における管体の支持構造の拡大斜視図である。図6は、同装置の要部の正面断面説明図である。図7は、同装置の要部の側面断面図である。
【0115】
この形状測定装置5は、管体10をその両端部で下側から支持するとともに、管体10を回転駆動する支持ローラ54…と、管体10の内周面11に当接して管体10を支持ローラ54…に押し付ける一対の押圧ローラ(押圧部)52,52と、管体10の軸方向に直交する方向から管体10を挟み込むように配置された光透過型の変位検出器53…と、これら各部品が取り付けられる本体ベース50と、を備えている。
【0116】
<支持ローラ>
支持ローラ54…は、管体10をその両端部で下側から支持するとともに、管体10を回転駆動するものである。また、この支持ローラ54…は、管体10の軸方向位置を位置決めする機能、管体10を上下に移動動作させる機能、管体10を下側から支持してその高さ位置を安定させる機能をも同時に実現するようになっている。
【0117】
この支持ローラ54…は、管体10の両端部それぞれに2つずつ同一高さで配置されており、管体10の両端側を合わせて4つの支持ローラ54…が設けられいる。管体10の一方の端部に配置された2つの支持ローラ54,54は、図7等に示すように、回転軸方向が平行な一対のローラ対として構成されている。
【0118】
各支持ローラ54は、管体10の外周面12と当接して管体10を下側から支持する小径部541と、その外側に設けられた同心の大径部542とからなる。
【0119】
支持ローラ54…の小径部541…は、図6等に示すように、管体10の端部13のごく近傍でのみ管体10と接触するようになっている。これにより、支持ローラ54…は、管体10の外周面12の両端近傍を除いてほとんど接触することなく、管体10の外周面12が損傷することを防止できるようになっている。 各支持ローラ54…の大径部542…は、管体10の両端部13の端面に当接して、この装置5にセットされる管体10の軸方向の位置決めが行われるようになっている。このため、管体10の軸方向両側の各支持ローラ54…は、その間隔が管体10の長さサイズに適応するように設定されている。このように、管体10を支持する支持ローラ54…によって管体10の軸方向の位置決めを行うことで、管体10に接触する部材を少なく抑られている。これにより誤差要因ができるだけ排除されている。また、形状測定に高い信頼性が得られる。また、管体10が損傷を受ける可能性も低減されている。
【0120】
この支持ローラ54…は、それぞれ上述した機器ボックス511,511に対して上下方向についてのみスライド動作可能に取り付けられた支持ローラ支持体543,543に、回転自在に取り付けられている。
【0121】
この支持ローラ54…の下側には、この支持ローラ54…の大径部542…の外周面に当接する連動ローラ544,544が、前記支持ローラ支持体543,543に対して回転可能に取り付けられている。このように、管体10の両側それぞれで2つの支持ローラ54…が連動ローラ544,544によって連動することにより、2つの支持ローラ54…の回転を等速化することできる。これにより、管体10の回転を安定させ、形状測定について高い信頼性を得ることができる。
【0122】
また、この連動ローラ544,544の一方は、機器ボックス511内に収容された駆動モータ545の駆動力によって、所定方向に回転駆動され、当接する2つの支持ローラ54,54に等速の回転を伝達し、ひいては管体10を回転駆動するようになっている。このように、管体10を支持する支持ローラ54…によって管体10に回転駆動力を伝達するため、管体10に接触する部材を少なく抑え、これにより誤差要因を排除して正確な形状測定に寄与することができる。また、管体10の回転を1つの回転駆動源によって行うため、複数の回転駆動源を用いた場合のような回転ムラの発生を抑制することができる。また、回転の制御を簡素化することができる。
【0123】
また、支持ローラ54…および連動ローラ544,544が取り付けられた支持ローラ支持体543,543は、機器ボックス511,511に設けられた上下駆動シリンダ546,546によって上下方向にスライド動作できるようになっている。そして、支持ローラ54…の小径部541…上に支持された管体10を上方に持ち上げ、所定の押圧力で管体10の内側に配置された一対の押圧ローラ52,52に押し付けて当接させることができるようになっている。これにより、押圧ローラ52,52からの反作用として管体10は支持ローラ54…に押し付けられ、上述したバリ14の影響等を廃した正確な形状測定ができるようになっている。
【0124】
<押圧ローラ>
一対の押圧ローラ52,52は、図7等に示したように、管体10の両端部13,13近傍の内周面11であって、その下方位置(底面位置)に当接して、管体10を支持ローラ54…に押し付けるものである。
【0125】
この一対の押圧ローラ52,52は、管体10の内周面11をなめらかに当接しながらその当接位置をずらしていくことができるように、図示しないベアリング等が組み込まれた回転自在な円柱体として構成されている。このように一対の押圧ローラ52,52は円柱体として構成されることで管体10の内周面11と線接触し、これにより圧力を分散して管体10の内周面11が損傷することを防止することができるようになっている。
【0126】
この一対の押圧ローラ52,52は、押圧支持軸521,521によって支持され、この押圧支持軸521,521は、本体ベース50上に管体10を軸方向から挟むように立設された機器ボックス511,511を貫通して取り付けられている。これにより、一対の押圧ローラ52,52が管体10を支持ローラ54…に押し付けたとき、その押圧力によって円滑な回転動作が妨げられない十分に高い剛性を有するようになっている。
【0127】
また、この押圧支持軸521,521は、機器ボックス511,511内に設けられた出没駆動部522,522によって、管体10の軸方向について出没駆動動作可能となっている。これにより、管体10をセットするときに一対の押圧ローラ52,52を軸方向外側に退避させ、管体10を軸方向に移動動作させることなく、この形状測定装置にセットできるようになっている。
【0128】
<変位検出器>
変位検出器53…は、管体10の外周面12の半径方向の変位量を検出するものであり、ここでは、管体10の軸方向位置の異なる3箇所にそれぞれ非接触型のものが設けられている。
【0129】
各変位検出器53…は、管体10の軸方向に直交する方向から管体10を挟み込むように配置された光透過型の変位検出器である。このため、管体10を挟み込むように配置された光照射部と受光部とが一組となってそれぞれの変位検出器53をなしており、光照射部から照射された光(たとえばレーザ光)のうち管体によって遮られず透過した光を受光部によって検出し、これによって管体10の外周面12の表面位置を検出するようになっている。
【0130】
各変位検出器53…の検出域531…は、図6等に示すように、管体10の直径を超える高さ方向の幅を有しており、各変位検出器53…は、管体10の外周面の一箇所の変位量だけではなく、それに対向する位置(管体10の周方向について半周分異なる位置、180度回転した位置、あるいは逆位相位置)の変位量も同時に検出できるようになっている。これにより、互いに対向する位置において検出される変位量を組み合わせることにより、これら2つの位置を通る管体10の直径を求めることができ、より具体的に管体10の形状を把握することができる。
【0131】
以上のような形状測定装置5では、一対の押圧ローラ52,52を出没動作させる出没駆動部522,522、支持ローラ54…を回転駆動する駆動モータ545,545、支持ローラ54…を上下動作させる上下駆動シリンダ546,546、および管体10の形状測定を行う変位検出器53…等の各動作部の動作を制御する図示しないコントローラを備えており、形状測定手順の各タイミングにおいて、各動作部の動作を制御するようになっている。
【0132】
<形状測定手順>
形状測定手順は、具体的には、以下の例を挙げることができる。
【0133】
この形状測定装置5による形状測定作業は、一対の押圧ローラ52,52を出没駆動部522,522の出没動作によって両外側に退避させた状態で、管体10を任意の搬送装置または測定作業者が手動で搬送して支持ローラ54…の小径部541…上に載せる。
【0134】
そして、出没駆動部522,522の出没動作によって一対の押圧ローラ52,52を管体10の内側に挿入する。この状態で上下駆動シリンダ546,546によって支持ローラ54…とともに、その上に載せられた管体10を持ち上げる。管体10の内周面10に一対の押圧ローラ52,52が当接すれば、さらに所定の押し付け圧で管体10を一対の押圧ローラ52,52に押し付け、この反作用として一対の押圧ローラ52,52によって管体10が支持ローラ54…に押し付けられるようにする。こうして管体10が支持ローラ54…に押し付けられた状態で、駆動モータ545,545により連動ローラ544および支持ローラ54…を回転させ、管体10を回転させる。
【0135】
このとき、各変位検出器53…により、管体10の各軸方向断面における外周面12の半径方向の変位量が検出される。
【0136】
管体10を一回転以上、望ましくは2回転以上させて、周方向について全周の変位量を検出すれば、上記と逆の手順で、管体10の回転を止め、支持ローラ54…を加工させることで管体10と押圧ローラ52,52との当接状態を解除し、一対の押圧ローラ52,52を再び両外側に退避させて、形状測定の終了した管体10が取り出される。
【0137】
<作用効果>
このように構成された形状測定装置5では、管体10を支持ローラ54…上に載せられれば、自動的にその形状測定を行うことができるため、自動化ラインに容易に組み込むことができる。
【0138】
また、管体10を支持する支持ローラ54…は、管体10への回転駆動力の伝達、管体10の軸方向の位置決め、管体10の上下移動動作、管体10の下側からの支持という各機能を同時に果たすため、管体10の形状測定位置へのセッティングや形状測定のための動作部を集約して動作部の数が少ない構造を実現している。また、多数の部品が測定対象である管体10に接触する部品の数も少ない。これにより、誤差要因を排除して正確な形状測定に寄与することができ、また、形状測定について高い信頼性を得ることができる。
【0139】
また、非接触型の変位検出器53…が用いられているため、管体10の外表面に損傷を与えることがない。
【0140】
また、この非接触型の変位検出器53…は、光透過型の変位検出器であるため、光を遮る管体10の外周面12近傍では光が回折して受光部に到達し、必要以上に微細な外周面12の形状凹凸を捨象した検出結果が得られる。このため、必要以上に微細な表面欠陥による外周面12の変位量を除いた適切な検出結果を容易に得ることできる。
【0141】
(検査装置)
次に、本発明にかかる管体の検査装置について説明する。
【0142】
図8は、この検査装置6の構成を示す機能ブロック図である。
【0143】
この検査装置6は、上述した自動型の形状測定装置5と、形状測定装置5によって検出された管体10の外周面の変位量データから外周面のフレ量を算出するフレ量算出部61と、管体10の外周面12のフレ量の許容範囲が設定され、記憶される許容範囲記憶部62と、フレ量算出部61において算出された管体10のフレ量が許容範囲内にあるか否かを検査する比較部63と、この検査結果を出力する出力部64とを備えている。
【0144】
フレ量算出部61、許容範囲記憶部62、比較部63、および出力部64は、具体的には、コンピュータ上でそれぞれの機能を果たすソフトウェアおよびハードウェアから構成される。
【0145】
これらフレ量算出部61、許容範囲記憶部62および比較部63において取り扱われるフレ量は、は、たとえば形状測定装置5により管体10の軸方向について5箇所(5断面)における外周面12の変位量を検出する場合であれば、5箇所すべてのフレ量としても、あるいは、そのうちの一部としてもよい。
【0146】
また、複数箇所(例えば5箇所)のフレ量を用いる場合であっても、最終検査結果で合格とする条件としては、全てのフレ量がそれぞれが所定の許容範囲内にあることとしても、複数箇所のフレ量を組み合わせた結果が所定の許容範囲内にあることとしてもよい。フレ量の組み合わせとは、たとえば、複数箇所のフレ量のいずれもが所定の範囲内にあり、かつこれらフレ量の合計が所定の範囲内にあること等を挙げることができる。
【0147】
なお、ここでは、形状測定装置5で検出された管体10の外周面の変位量の生データを加工して、外周面のフレ量等の管体10の形状を表現する指標値等を算出する算出手段を、形状測定装置5の外側に表現したが、形状測定装置5自身がこのような算出手段を有していてもよいことはいうまでもない。また、その算出結果を出力する出力手段を有していてもよい。
【0148】
(製造システム)
次に、本発明にかかる管体の製造システムについて説明する。
【0149】
図9は、この製造システム7の構成を示す機能ブロック図である。
【0150】
この製造システム7は、管体10を製管する製管装置71と、上述した検査装置6と、検査装置6の検査結果に基づいて管体10を完成品とするか否かを判定する合否判定部72とを備えている。
【0151】
製管装置71は、たとえば感光ドラム素管を押出成形および引き抜き成形を組み合わせることによって製管するものである。具体的には、アルミニウム合金製の感光ドラム素管を製管する場合であれば、原料を溶解させて押出加工材料を製造する工程、押出工程、引き抜き加工工程、矯正工程、所定長さへの切断工程、洗浄工程等を実行する各機械装置の集合として構成されている。
【0152】
こうして製管された管体10は、上述した検査装置6において形状が所定の許容範囲内にあるか否かが検査され、合否判定部72は、この検査結果に基づいて所定の許容範囲内にあるのであれば、その管体10を完成品と判定する。
【0153】
この製造システム7においては、製管装置71から検査装置6の形状測定装置5に管体10を自動搬送する自動搬送装置を備えていることが望ましい。
【0154】
また、合否判定部72において合格とされた完成品と、不合格と判定された不良被疑品とを異なる場所に選別して搬送する搬送装置を備えることが望ましい。 また、検査装置6が備える管体の形状測定装置5において、管体10に発生している不良の種類や特徴等が判別された場合には、これを製管装置71にフィードバックするフィードバック機能を備え、これにより不良管の発生を未然に防止するようにすることが好ましい。
【0155】
(その他の実施形態)
以上、本発明を実施形態に基づいて説明したが、本発明は上記に限定されず、以下のように構成してもよい。
【0156】
(1)上記実施形態では、支持ローラ54…を管体の両側にそれぞれ2個ずつ配置したが、これを各1個ずつとし、一対の押圧ローラ52,52との間に管体10を挟み込むことで管体10を支持するようにしてもよい。
【0157】
(2)上記実施形態においては、変位量の検出位置を複数設けたが、少なくとも1つあればよい。
【0158】
(3)上記実施形態においては、形状測定対象である管体10として感光ドラム素管を挙げたが、これに限らず、複写機等に用いられる搬送ローラ、現像ローラ、転写ローラでも好適に適用できる。その他、管体であれば本発明の測定対象となりうる。
【0159】
(4)上記実施形態においては、変位検出器として、管体10の外周面に接触しない光透過型の検出器(透過式の光学式センサ)を例示したが、管体10の外周面12の半径方向の変位量が得られればこれらに限定するものではない。変位検出器としては、たとえば、管体10の外周面に接触する接触型検出器、非接触で検出できる反射型の光学式センサ、非接触で検出でき、材料を選ばず汎用的な画像処理用のCCDカメラやラインカメラ、非接触で検出でき、高精度、高速、環境に強く、かつ安価なうず電流式の変位センサ、非接触で検出でき、高精度な静電容量式の変位センサ、非接触で検出できるエアー(差圧)式の変位センサ、あるいは、非接触で検出でき、長距離計測が可能な超音波式変位センサ等、種々の測定原理に基づく検出器を採用することができる。
【0160】
(5) 上記実施形態では、支持ローラ54…を回転駆動することにより、管体10を回転させたが、測定作業者が手で管体10をつかんで回転させても、図示しない駆動ローラ等を管体10に直接接触させて回転させても、あるいは他の任意の方法で回転させてもよい。
【0161】
(6)上記実施形態では、管体10を回転させながら連続的にその外周面の変位を検出するようにしたが、断続的に管体10の回転を停止し、停止状態の管体10の外周面の変位を検出するようにしてもよい。
【0162】
(7)上記実施形態では、押圧部を回転自在に支持された押圧ローラとして構成したが、管体10の内周面11に当接して管体10を支持ローラ40…に押し付けることができるものであれば、非回転体等で構成してもよい。
【0163】
(8)上記実施形態では、押圧ローラ52,52の高さ位置を固定して、支持ローラ54…を昇降させたが、押圧ローラ52,52側を下降させて管体10を支持ローラ54…に押し付けるようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0164】
【図1】本発明にかかる管体の形状測定方法を説明するための概念図である。
【図2】同側面断面図である。
【図3】形状測定対象となる管体の一例を示す斜視図である。
【図4】自動型の形状測定装置の全体斜視概念図である。
【図5】同装置における管体の支持構造の拡大斜視図である。
【図6】同装置の要部の正面断面説明図である。
【図7】同装置の要部の側面断面図である。
【図8】本発明にかかる検査装置の構成を示す機能ブロック図である。
【図9】本発明にかかる管体の製造システムの構成を示す機能ブロック図である。
【図10】管体の外周面のフレ測定による従来の管体の形状測定方法を示す図である。
【図11】管体の外周面のフレ測定による従来の管体の形状測定方法を示す図である。
【符号の説明】
【0165】
10 管体(ワーク)
11 内周面
12 外周面
13 端面
14 バリ
20,52 押圧ローラ
521 押圧支持軸
522 出没駆動部
30,53 変位検出器
40,54 支持ローラ
541 小径部
542 大径部
543 支持ローラ支持体
544 連動ローラ
546 駆動モータ(回転駆動源)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
略水平姿勢の管体をその両側における端面と外周面との境界部である端部外側に当接する支持ローラによって支持し、
前記管体の両側端部近傍の内周面にそれぞれ当接する一対の押圧部によって前記管体を前記支持ローラに押し付け、
前記支持ローラに押し付けられた前記管体を回転させ、
この回転に伴う前記管体の外周面の半径方向の変位量を検出することを特徴とする管体の形状測定方法。
【請求項2】
前記支持ローラは、小径部において前記管体における端面と外周面との境界部である端部外側から前記管体の端部のごく近傍のみの外周面に当接して前記管体を支持するとともに、前記小径部の外側に形成された立ち上がり面において前記管体の両側端面に当接して、前記管体の軸方向位置を規定し、前記小径部と前記立ち上がり面との境界部を前記管体の端部外側に当接させることを特徴とする請求項1に記載の管体の形状測定方法。
【請求項3】
前記支持ローラは、前記管体の両側にそれぞれ2つずつ配置され、
前記一対の押圧部は、前記管体の両側にそれぞれ配置された2つの支持ローラの中間位置に向かって前記管体を押し付けることを特徴とする請求項1または2に記載の管体の形状測定方法。
【請求項4】
前記支持ローラのうち少なくとも1つが回転駆動されることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の管体の形状測定方法。
【請求項5】
前記支持ローラは、前記管体の両側にそれぞれ2つずつ配置され、
前記一対の押圧部は、前記管体の両側にそれぞれ配置された2つの支持ローラの中間位置に向かって前記管体を押し付け、
前記管体の少なくとも一方側に配置された2つの前記支持ローラは、これらと接触する連動駆動ローラによって回転駆動されることを特徴とする請求項1または2に記載の管体の形状測定方法。
【請求項6】
前記支持ローラの回転駆動は、1つの回転駆動源によって行われることを特徴とする請求項4または5に記載の管体の形状測定方法。
【請求項7】
略水平姿勢の管体をその両側における端面と外周面との境界部である端部外側から前記管体の端部のごく近傍のみの外周面に当接する支持ローラの小径部によって支持するとともに、
前記支持ローラの前記小径部の外側に形成された立ち上がり面を前記管体の両側端面に当接させて前記管体の軸方向位置を規定し、
前記小径部と前記立ち上がり面との境界部を前記管体の端部外側に当接させ、
前記管体の両側端部近傍の内周面にそれぞれ当接する一対の押圧部によって前記管体を前記支持ローラの前記小径部に押し付け、
前記支持ローラの前記小径部に押し付けられた前記管体を回転させ、
この回転に伴う前記管体の外周面の半径方向の変位量を検出することを特徴とする管体の形状測定方法。
【請求項8】
前記一対の押圧部は、回転自在に支持される押圧ローラとして構成され、その外周面において前記管体の内周面と接触し、前記管体の回転に対して連れ回りすることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の管体の形状測定方法。
【請求項9】
前記管体を形状測定位置へ搬入および搬出するときには、前記一対の押圧部は前記管体の軸方向にスライド動作して前記管体の両側端部から前記管体の外部に退避することを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載の管体の形状測定方法。
【請求項10】
前記支持ローラと前記一対の押圧部とは、前記管体の形状測定時の前後には相対的に離間動作することを特徴とする請求項1〜9のいずれかに記載の管体の形状測定方法。
【請求項11】
前記支持ローラは、前記管体の形状測定時の前後には前記一対の押圧部から離間するように下方に退避動作する一方、前記管体の形状測定時には前記管体を持ち上げて前記一対の押圧部に押し付けることにより、その反作用として前記管体が前記支持ローラに押し付けられるようにすることを特徴とする請求項1〜10のいずれかに記載の管体の形状測定方法。
【請求項12】
略水平姿勢の管体の両側にそれぞれ2つずつ配置された支持ローラにより、前記管体の両側における端面と外周面との境界部である端部外側を当接させて前記管体を支持し、
前記管体の両側端部の外側から一対の押圧部を前記管体の両側端部近傍の内部に挿入し、
前記支持ローラを上方に移動動作させることにより、前記管体を持ち上げて前記管体の内周面を前記一対の押圧部に押し付け、その反作用として前記管体が前記支持ローラに押し付けられるようにし、
前記支持ローラに押し付けられた前記管体を回転させ、
この回転に伴う前記管体の外周面の半径方向の変位量を検出することを特徴とする管体の形状測定方法。
【請求項13】
前記変位量の検出位置には、前記管体の外側の複数の位置を含むことを特徴とする請求項1〜12のいずれかに記載の管体の形状測定方法。
【請求項14】
前記変位量の検出位置には、前記管体の軸方向位置が異なる複数の位置を含むことを特徴とする請求項13記載の管体の形状測定方法。
【請求項15】
前記変位量の検出位置には、前記管体の軸方向位置が一致し、周方向位置が異なる複数の位置を含むことを特徴とする請求項13または14に記載の管体の形状測定方法。
【請求項16】
前記変位量の検出位置には、前記管体の軸方向位置が一致し、周方向位置が半周分異なる2つの位置を含むことを特徴とする請求項13〜15のいずれかに記載の管体の形状測定方法。
【請求項17】
前記管体の回転は、1回転以上とすることを特徴とする請求項1〜16のいずれかに記載の管体の形状測定方法。
【請求項18】
前記変位量の検出は、前記管体を回転させる全期間または一部期間において連続的に行うことを特徴とする請求項1〜17のいずれかに記載の管体の形状測定方法。
【請求項19】
前記変位量の検出は、前記管体を回転させる間に断続的に行うことを特徴とする請求項1〜17のいずれかに記載の管体の形状測定方法。
【請求項20】
前記管体の回転は断続的に停止させ、前記変位量の検出は、前記管体の回転が停止しているときに行うことを特徴とする請求項1〜17のいずれかに記載の管体の形状測定方法。
【請求項21】
前記変位量の検出は、前記管体の外周面に接触する検出器を用いて行うことを特徴とする請求項1〜20のいずれかに記載の管体の形状測定方法。
【請求項22】
前記変位量の検出は、前記管体の外周面と接触しない検出器を用いて行うことを特徴とする請求項1〜20のいずれかに記載の管体の形状測定方法。
【請求項23】
前記変位量の検出は、前記管体に対してその外側から光を照射し、前記管体によって遮られず透過した光を検出することによって行うことを特徴とする請求項22記載の管体の形状測定方法。
【請求項24】
前記管体は感光ドラム素管であることを特徴とする請求項1〜23のいずれかに記載の管体の形状測定方法。
【請求項25】
請求項1〜24のいずれかに記載の管体の形状測定方法により管体の形状を測定し、この測定結果に基づいて、前記管体の形状が予め設定された所定の許容範囲内にあるか否かを検査することを特徴とする管体の検査方法。
【請求項26】
略水平姿勢の管体の両側における端面と外周面との境界部である端部外側に当接して前記管体を支持する支持ローラと、
前記管体の両側端部近傍の内周面にそれぞれ当接して前記管体を前記支持ローラに押し付ける一対の押圧部と、
前記管体が支持ローラに当接した状態で回転したとき、この回転に伴う前記管体の外周面の半径方向の変位量を検出する少なくとも1の変位検出器と、
を備えたことを特徴とする管体の形状測定装置。
【請求項27】
請求項26記載の管体の形状測定装置と、前記変位検出器によって検出された前記変位量に基づいて、前記管体の形状が予め設定された所定の許容範囲内にあるか否かを検査する比較手段とを備えたことを特徴とする管体の検査装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2008−175828(P2008−175828A)
【公開日】平成20年7月31日(2008.7.31)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−41344(P2008−41344)
【出願日】平成20年2月22日(2008.2.22)
【分割の表示】特願2003−9014(P2003−9014)の分割
【原出願日】平成15年1月17日(2003.1.17)
【出願人】(000002004)昭和電工株式会社 (3,251)
【Fターム(参考)】