説明

組み合わせ車両ブレーキ装置を操作するための方法

本発明は、前車軸の液圧により操作可能な車輪ブレーキ1と、後車軸の電気機械式に操作可能な車輪ブレーキ2とを有する特に自動車用の組み合わせ車両ブレーキ装置を操作するための方法であって、後車軸に付設された車輪が少なくとも一時的に電動機16によって駆動され、この電動機が、ブレーキエネルギを回生するために発電機として動作可能であり、かつ発電機作動時に後車軸に付設された車輪にブレーキ力を及ぼし、ペダルストロークセンサ11が運転者ブレーキ要求を検出して、制御及び調整ユニット14に供給し、このユニットが、液圧により操作可能な車輪ブレーキ1、電気機械式に操作可能な車輪ブレーキ2及び発電機作動時に動作可能な電動機16のためにブレーキ力分配を行う方法に関する。エネルギ回収の可能性を高めるために、本発明によれば、後車軸の車輪におけるブレーキ力の割合が前車軸の車輪におけるブレーキ力の割合よりも大きいように、低い車両減速度の領域のブレーキ力分配が行われることが意図される。この場合、後車軸の車輪におけるブレーキ力の割合が、発電機作動時に電動機16によって、主に又はほぼ主に発生される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、前車軸の液圧により操作可能な車輪ブレーキと、後車軸の電気機械式に操作可能な車輪ブレーキとを有する特に自動車用の組み合わせ車両ブレーキ装置を操作するための方法であって、一方又は両方の車軸に付設された車輪が少なくとも一時的に電動機によって駆動され、この電動機が、ブレーキエネルギを回生するために発電機として動作可能であり、かつ発電機作動時に駆動軸に付設された車輪にブレーキ力を及ぼし、またペダルストロークセンサが運転者ブレーキ要求を検出して、制御及び調整ユニットに供給し、このユニットが、液圧により操作可能な車輪ブレーキ、電気機械式に操作可能な車輪ブレーキ及び発電機作動時に動作可能な電動機のためにブレーキ力分配を行う方法に関する。
【0002】
車両のこのようなブレーキシステムの目的は、制動時に変換されたエネルギを可能な限り大部分回収し、車両に蓄積し、車両を駆動するために再び使用することにある。これによって、車両全体のエネルギ消費を低くし、効率を高め、したがって、運転形態をより経済的にすることができる。回生ブレーキ用に設計されるブレーキシステムを有する自動車は、このために、通常、ブレーキアクチュエータとも呼ばれる異なる種類のブレーキを備える。
【0003】
この場合、通常の自動車から公知のような前車軸車輪を制動するための1対の液圧摩擦ブレーキならびに後車軸車輪を制動するための1対の電気機械式に操作可能な摩擦ブレーキ、及び発電機として動作可能な電動機が使用される。発電機又は発電機として作動状態にある電動機を介して、ブレーキ力全体の可能な限り大部分が加えられる。得られた電力は、例えば車載バッテリなどの蓄積媒体に送り込まれるか又は戻し供給され、適切な駆動部を介して自動車を駆動するために再び使用される。
【0004】
唯一の又は追加の駆動装置としての電動機であり、かつ発電機として作動時にブレーキエネルギを回収するための電動機を備えるこのような自動車を制動するため、運転者操作のブレーキシステムによって加えられるブレーキトルクであって、液圧式及び/又は電気機械式に操作可能な車輪ブレーキによるブレーキトルクに追加して、別のブレーキトルクが電動機によって加えられる。電動機のこのブレーキトルクは、電流供給なしの機械的駆動の際にダイナモ又は発電機として働いて、電流を発生する電動機の公知の効果から生じる。この場合、機械的駆動に対抗作用し、この例ではブレーキトルクとして作用する対向モーメントが生じる。発電機として作動される電動機は、したがってブレーキとして働く。したがって、自動車のブレーキ力の全体は、液圧により操作可能な車輪ブレーキのブレーキ力と、電気機械式に操作可能な車輪ブレーキのブレーキ力と、発電機として働く電動機のブレーキ力とから構成される。
【背景技術】
【0005】
特許文献1から、ブレーキ力分配が変更された場合にハイブリッドブレーキシステムのペダル特性曲線を調整するための方法が公知である。ブレーキペダルの操作の際にブレーキ圧力が加えられる車輪ブレーキを有する液圧式作動ブレーキシステム及び電気式作動ブレーキシステムを含むブレーキ装置を操作するための既知の方法の場合、液圧式作動ブレーキシステムと電気式作動ブレーキシステムとの間のブレーキ力分配の変更の際に、車両全体のブレーキトルクに対するペダル力及び/又はペダルストロークの比率が一定のままであるように、制御装置は液圧式作動ブレーキシステムのブレーキ圧力調整装置及び電気式作動ブレーキシステムを制御する。発電機として動作可能な電動機は設けられない。
【0006】
ブレーキエネルギ回収の可能性は、冒頭に述べた範疇の組み合わせ車両ブレーキシステムについて、かつ50%対50%の前車軸対後車軸のブレーキ力分配の場合、相応して50%にある。しかし、低い減速度領域では、前車軸に対する後車軸のブレーキ力の割合を著しく高めることが可能かつ許容されると考えられる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】独国特許出願公開第103 19 663A1号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
したがって、本発明の課題は、エネルギ回収の可能性の向上に寄与する方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題は、本発明に従って、後車軸の車輪におけるブレーキ力の割合が前車軸の車輪におけるブレーキ力の割合よりも大きいように、低い車両減速度の領域のブレーキ力分配が行われることによって解決される。この場合、さらに、被駆動車軸、好ましくは主に後車軸の車輪におけるブレーキ力の割合が、発電機として作動する電動機によって主に又はほぼ主に発生されることが意図される。
【0010】
本発明による方法を具体化するために、液圧式車輪ブレーキにおけるブレーキ力が、自動車全体のブレーキ力の0%〜49%であり、一方、発電機として作動する電動機によって発生されるブレーキ力が、自動車全体のブレーキ力の51%〜100%であることが意図される。
【0011】
これに対し、より高い車両減速度の領域で、後車軸の車輪におけるブレーキ力の割合が前車軸の車輪におけるブレーキ力の割合と等しいか、ほぼ等しいか、又はより小さいように、ブレーキ力分配が行われることが意図される。
【0012】
低い車両減速度の領域は0.3gの車両減速度の下方にあり、一方、より高い車両減速度の領域は0.3gの車両減速度の上方に位置する。
【0013】
本発明による方法の特に有利な発展形態の場合、ペダルストロークセンサがブレーキペダルの操作ストロークを検出し、運転者ブレーキ要求の認識直後に、電動機が発電機としての作動状態で作動されることが意図される。この場合、特に、液圧により操作可能な車輪ブレーキがブレーキ力を提供する前に、電動機の作動が発電機としての作動状態で行われることが意図される。この措置によって、運転者ブレーキ要求の認識の際に、液圧式ブレーキシステムのすべての空走距離(Leerwege)が通過されてしまう前に、直ちにブレーキエネルギが回生される。この場合、その効果は空走距離の最適化が問題となる。
【0014】
添付の図面に関連した実施例を参照して、本発明について以下に詳細に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】前車軸の液圧により操作可能な車輪ブレーキと、後車軸の電気機械式に操作可能な車輪ブレーキと、回生ブレーキ用の電動機とを有する組み合わせ車両ブレーキ装置の概略回路図である。
【図2】従来のブレーキシステムの前車軸と後車軸との間の従来技術から既知のブレーキ力分配のグラフである。
【図3】図1に示した範疇の組み合わせ車両ブレーキ装置に設けられるような従来技術から既知のブレーキ力分配のグラフである。
【図4】回生ブレーキを有する本発明による方法によるブレーキ力分配のグラフである。
【図5】走行減速を介した応力曲線のグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0016】
本発明による車両ブレーキ装置の略図を図1に示す。本発明による車両ブレーキ装置は、一方で液圧により操作可能な車輪ブレーキ1、及び他方で電気機械式に操作可能な車輪ブレーキ2を備える。液圧により操作可能な車輪ブレーキ1は、自動車の第1の車軸、前車軸に配置され、そして後接続のマスタシリンダ5を有するペダル操作の真空ブレーキ力ブースタ4を用いて、車輪ブレーキに液圧圧力媒体が加えられる。このため、液圧により操作可能な車輪ブレーキ1は、入口弁8を介在して液圧管路6を介してマスタシリンダ5と結合される。制御される液圧を検出するために、そして例えばアンチロックコントロールなどの制御プロセスを実行するために、複数の圧力センサ10が設けられ、その出力信号は中央の制御及び調整ユニット14に供給される。さらに、車輪側の2つの圧力センサが省略されるが、THz側の圧力を検出する別の1つの圧力センサが浮動ピストン回路に設けられる実施形態が可能である。
【0017】
図1からさらに理解できるように、第2の車軸、自動車の後車軸に、電気機械式に操作可能な車輪ブレーキ2が配置され、これらは、液圧により操作可能な車輪ブレーキ1で制御される液圧に応じて操作可能である。既述したように、液圧により操作可能な車輪ブレーキ1で制御される圧力は圧力センサ10を用いて検出される。この圧力値に基づき、後車軸の電気機械式に操作可能な車輪ブレーキ2が制御され、すなわち、前車軸と後車軸との間のブレーキ力分配機能を考慮して、電気機械式に操作可能な車輪ブレーキ2の制動力が調整される。さらに、ブレーキペダル3の操作ストロークに応じて、すなわち、車両運転者の要求に従って電気機械式に操作可能な車輪ブレーキ2を制御することができる。このため、ブレーキペダル3の操作ストロークがペダルストロークセンサ11を用いて検出される。ストローク検出は、同様に、ブースタユニット(ダイヤフラムストロークセンサ)内の角度測定又は直線運動の測定によって可能である。電気機械式に操作可能な車輪ブレーキ2の制御は、それぞれ1つの電気機械式に操作可能な車輪ブレーキ2に付設される2つの電子制御ユニット15によって分散して行われる。電力の供給は、電気式に操作可能な車輪ブレーキ2と車載回路とを結合する供給線18”を介して行われる。
【0018】
図1に単に概略的に示されているように、電気式に操作可能な車輪ブレーキ2は、パーキングブレーキを実行するために車輪ブレーキが緊締状態でロック可能であるパーキングブレーキ装置12を備える。パーキングブレーキ装置12は、操作要素13を用いて制御可能である。操作要素13はキーとして形成され、かつ「緊締」、「中立」及び「解除」の命令用の3つの切換位置を備え、この場合、中立位置のみが安定した切換位置である。
【0019】
運転者ブレーキ要求は、既述のように、ペダルストロークセンサ11によって感知され、信号線17を介して電子的制御及び調整ユニット14に供給される。さらに、制御及び調整ユニット14には、パーキングブレーキの操作要素13の信号が供給される。電気式に操作可能な車輪ブレーキ2の両方の分散電子的制御ユニット15は、同様に、信号線17”を介して制御及び調整ユニット14と結合される。
【0020】
電動機16は、一方で、電気自動車では唯一の駆動装置として、又は内燃機関を有する車両では追加の駆動装置として働き、他方で、ブレーキエネルギを回収するための発電機としての作動で使用され、別の信号線17' を介して制御及び調整ユニット14と結合される。電動機16は、駆動の場合に、その電源電圧を車載回路から供給線18’を介して引き、発電機作動時に同一の供給線18’を介して電力を車載回路に戻して給電する。今言及した発電機作動では、電動機16は、ダイナモとして働いて、電流を発生する。この場合、別のブレーキトルクとして作用する反力が生じる。発電機として作動される電動機16は、したがってブレーキとして働く。したがって、自動車のブレーキ力の全体は、液圧により操作可能な車輪ブレーキ1のブレーキ力と、電気機械式に操作可能な車輪ブレーキ2のブレーキ力と、発電機として働く電動機16のブレーキ力とから構成される。これらの3つのブレーキ力は、適切な方法で適合されなければならず、これは、適切なブレーキ力分配によって可能にされ、この場合、ペダルストロークによる運転者設定値と、ブレーキペダルの反作用力、前車軸ブレーキ圧力との間に、ほぼ一定の関係が存在する。さらに、固定アルゴリズム又は再現可能なアルゴリズムに従って、ペダルストローク及び前車軸ブレーキ圧力に相応する関係が割り当てられる。しかし、電気機械式ブレーキの後車軸ブレーキ力は、ブレーキペダルに対する反作用なしにゼロから最大に自由に調整することができる。これによって、発電機及び後車軸摩擦ブレーキからのブレーキ力のバランスが、同一の車両減速度かつブレーキペダルに対する反作用なしに可能である。
【0021】
後続のブレーキ力分配の場合、常に縦座標で、後車軸(Hinterachse)、省略してHAのブレーキ力が、そして横座標で、前車軸(Vorderachse)、省略してVAのブレーキ力が示されている。
【0022】
3つの上述のブレーキ力について適切なブレーキ力分配を提供するために、最初に図2を参照して、従来のブレーキ装置、すなわち、真空ブレーキ力ブースタによって操作される液圧により操作可能な車輪ブレーキを主に有するブレーキ装置の既知のブレーキ力分配が観測される。このような液圧式ブレーキ装置のブレーキ力分配の場合、車両全体のブレーキ力の65%が前車軸の車輪ブレーキによって加えられ、一方、ブレーキ力全体の残りの35%が後車軸の車輪ブレーキによって加えられることが意図される。
【0023】
図3には、前車軸の液圧により操作可能な車輪ブレーキ1と、後車軸の電気式に操作可能な車輪ブレーキ2とを有する図1を参照して説明した組み合わせ車両ブレーキ装置におけるような従来技術から既知のブレーキ力分配のグラフが示されている。ブレーキ力分配は、いわゆる50/50の分割を意図し、すなわち車両全体のブレーキ力の50%は、前車軸の液圧により操作可能な車輪ブレーキ1によって加えられ、ブレーキ力全体の50%は、後車軸の電気機械式車輪ブレーキ2から加えられる。回生モードでは、電気機械式に操作可能な車輪ブレーキ2は、当然、ブレーキ力を提供しないか又は小さなブレーキ力を提供し、ブレーキ力の不足部分は、発電機として作動される電動機16によって発生される。したがって、ブレーキエネルギ回収の可能性は、静止車両重量の今述べた50%/50%のブレーキ力分配の場合、相応してブレーキエネルギの50%にある。
【0024】
今や、本方法は、図3で説明したブレーキ力分配を出発点として、ブレーキエネルギ回収の可能性を高めることを意図する。図4に示されているように、このために、低い車両減速度の領域で、後車軸の車輪におけるブレーキ力の割合が前車軸の車輪におけるブレーキ力の割合よりも大きいように、ブレーキ力分配が変更される。既述したように、後車軸の車輪におけるブレーキ力は、回生モードで発電機を介して主に発生することができるので、すなわち、後車軸の車輪におけるブレーキ力の割合は、発電機作動時に電動機16によって、主に又はほぼ主に発生することができるので、取り戻されるブレーキエネルギは明らかに増加する。下方の減速領域では、前車軸に対する後車軸のブレーキ力の割合を著しく高めることが可能かつ許容されると考えられる。回生モードの車両の典型的な走行サイクルは、図4に「主動作領域RB」で示されている回生ブレーキの上述の主動作領域の上方に位置する減速を含まない。(限定された発電機出力及び蓄電装置の電力消費に基づき、可能な減速は上述の領域に限定される)。図4に示した実施例の場合、前車軸のブレーキ力は50%から25%に低減され、一方、後車軸のブレーキ力は50%から75%に高められる。しかし、一般に、前車軸の液圧式車輪ブレーキ1におけるブレーキ力が自動車全体のブレーキ力の0%〜49%であり、一方、発電機作動時に電動機16によって発生される後車軸のブレーキ力がブレーキ力全体の51%〜100%であることが意図される。
【0025】
図4からさらに理解できるように、より高い車両減速度の場合のブレーキ力分配は、理想的なブレーキ力分配に再び戻る。すなわち、より高い車両減速度の領域では、前車軸対後車軸のブレーキ力の割合は等しい大きさであり、この結果、50%と50%の分割に対応するか、あるいは後車軸のブレーキ力の割合は、前車軸のブレーキ力の割合よりも小さく、この結果、70%と30%の分割に又は65%と35%の分割に対応する。より小さな減速度の領域及びより大きな減速度の領域との間の分離として、0.3gの値が提供される。しかし、状況に応じて、この値はより小さくてもよく、極端な場合には僅かに0.15gであることができる。この値は、当然、単なる例であり、車両重量に対する発電機の出力、シャシー形状及び別の車両固有のパラメータにより非常に大きく左右される。
【0026】
既述したように、ペダルストロークセンサ11は、ブレーキペダル3の操作ストロークを検出し、運転者要求を認識する。この場合、図4から理解できるように、運転者ブレーキ要求の認識の直後に、電動機16が発電機としての作動状態で作動されることが特に有利である。この場合、電動機16の発電機作動としての作動は、液圧により操作可能な車輪ブレーキ1がブレーキ力を提供する前に行われる。この措置によって、運転者ブレーキ要求の認識後に直ちにブレーキエネルギの回生が開始される。
【0027】
図5は、前車軸の液圧式車輪ブレーキ1のブレーキ力及び発電機によって発生される後車軸のブレーキ力が車両減速に対し示されているグラフを示している。発電機のブレーキ力は±の記号で示され、一方、前車軸の車輪ブレーキのブレーキ力は破線で示されている。0.1gまで、後車軸がほぼ主に減速を引き受けることが理解される。
【0028】
提案した操作方策により、ハイブリッド車両の組み合わせブレーキ装置におけるエネルギ回収の可能性が高められるか、もしくは、これによって、後車軸駆動の際に、「ブレーキ・バイ・ワイヤ」型の特別なブレーキ装置のみにより可能であるようなほぼ最高の可能性を利用することができる。さらに、これらのブレーキ装置と比較して、より高い減速要求の場合に、弁回路を必要とすることなしに最適なブレーキ力分配を設定することができる。
【符号の説明】
【0029】
1 液圧により操作可能な車輪ブレーキ
2 電気機械式に操作可能な車輪ブレーキ
3 ブレーキペダル
4 ブレーキ力ブースタ
5 マスタシリンダ
6 液圧管路
7 出口弁
8 入口弁
9 圧力媒体貯蔵容器
10 圧力センサ
11 ペダルストロークセンサ
12 パーキングブレーキ装置
13 操作要素
14 制御及び調整ユニット
15 制御ユニット
16 電動機
17 信号線
18 供給線

【特許請求の範囲】
【請求項1】
前車軸の液圧により操作可能な車輪ブレーキ(1)と、電気機械式に操作可能な後車軸の車輪ブレーキ(2)とを有する特に自動車用の組み合わせ車両ブレーキ装置を操作するための方法であって、
前記後車軸に付設された車輪が少なくとも一時的に電動機(16)によって駆動され、この電動機が、ブレーキエネルギを回生するために発電機として動作可能であり、かつ発電機として作動時に前記後車軸に付設された車輪にブレーキ力を及ぼし、
ペダルストロークセンサ(11)が運転者ブレーキ要求を検出して、制御及び調整ユニット(14)に供給し、前記ユニットが、前記液圧により操作可能な車輪ブレーキ(1)、前記電気機械式に操作可能な車輪ブレーキ(2)及び発電機作動時に動作可能な前記電動機(16)のためにブレーキ力分配を行う方法において、
低い車両減速度の領域のブレーキ力分配が、後車軸の車輪に関連付けられたブレーキ力の割合が、前車軸の車輪に関連付けられたブレーキ力の割合よりも大きいように、行われることを特徴とする方法。
【請求項2】
後車軸の車輪に関連付けられたブレーキ力の割合が、発電機として作動状態にある電動機(16)によって主に又はほぼ主に発生されることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記液圧式車輪ブレーキ(1)に関連付けられたブレーキ力が、自動車全体のブレーキ力の0%〜49%であり、一方、前記発電機として作動時の電動機(16)によって発生されるブレーキ力が、自動車全体のブレーキ力の51%〜100%であることを特徴とする、請求項1又は2に記載の方法。
【請求項4】
より高い車両減速度の領域のブレーキ力分配は、後車軸の車輪に関連付けられたブレーキ力の割合が、前車軸の車輪に関連付けられたブレーキ力の割合と等しいか又はほぼ等しいように行われることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか一項に記載の方法。
【請求項5】
後車軸の車輪に関連付けられたブレーキ力の割合が、前車軸の車輪に関連付けられたブレーキ力の割合よりも小さいように、前記制御及び調整ユニット(14)が、より高い車両減速度の領域のブレーキ力分配を実施することを特徴とする、請求項1〜3のいずれか一項に記載の方法。
【請求項6】
低い車両減速度の領域が0.3gの車両減速度より下方と認識され、一方、より高い車両減速度の領域が0.3gの車両減速度より上方に位置することを特徴とする、請求項1〜5のいずれか一項に記載の方法。
【請求項7】
前記ペダルストロークセンサ(11)がブレーキペダル(3)の操作ストロークを検出し、運転者ブレーキ要求の認識直後に、前記電動機(16)が発電機としての作動状態で作動されることを特徴とする、請求項1〜6のいずれか一項に記載の方法。
【請求項8】
前記液圧により操作可能な車輪ブレーキ(1)がブレーキ力を提供する前に、電動機(16)の作動が発電機としての作動状態で行われることを特徴とする、請求項7に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公表番号】特表2009−541132(P2009−541132A)
【公表日】平成21年11月26日(2009.11.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−517166(P2009−517166)
【出願日】平成19年6月26日(2007.6.26)
【国際出願番号】PCT/EP2007/056355
【国際公開番号】WO2008/003614
【国際公開日】平成20年1月10日(2008.1.10)
【出願人】(399023800)コンティネンタル・テーベス・アクチエンゲゼルシヤフト・ウント・コンパニー・オッフェネ・ハンデルスゲゼルシヤフト (162)
【Fターム(参考)】