説明

衛星信号用コンバータ、アンテナ装置および衛星放送受信装置

【課題】ノイズの遮蔽性能が優れた衛星信号用コンバータを提供する。
【解決手段】衛星信号用コンバータは、IC10等の電子部品が配置された回路基板3と、回路基板3を支持するためのシャーシ21と、電子部品を覆うように形成されたフレーム2と、アース電極7とを備える。フレーム2は、隔壁部2aを含む。電子部品は、隔壁部2aに囲まれる空間に配置されている。アース電極7は、隔壁部2aの端面と接触するように形成された接触部7cを含む。アース電極7は、回路基板3を貫通するように形成された貫通部を含む。シャーシ21は、回路基板3と対向する面に規則的に形成された複数の凸部21aを有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、衛星信号用コンバータ、アンテナ装置および衛星放送受信装置に関する。
【背景技術】
【0002】
衛星放送などの信号を受信するためには、アンテナ装置を備える衛星放送受信装置が用いられている。
【0003】
図8に、一般的な衛星放送システムの概略図を示す。放送衛星32からの到来信号は、衛星放送受信装置で受信される。衛星放送受信装置は、衛星放送用チューナ33とアンテナ装置35を備える。アンテナ装置35は、パラボラアンテナ31と衛星信号用コンバータとしてのLNB(Low Noise Block down)コンバータ30とを含む。
【0004】
放送衛星32より発信された電波は、パラボラアンテナ31の表面で反射してLNBコンバータ30で受信される。LNBコンバータ30は、放送衛星32から到来する微弱の電波の周波数を変換したり増幅したりする。
【0005】
LNBコンバータ30によって周波数の変換が行なわれた信号は、衛星放送用チューナ33に送信される。衛星放送用チューナ33は、信号の処理を行なってテレビジョン受像機34に信号を送信する。テレビジョン受像機34は、受信した信号に基づいて映像や画像を表示したり音声を出力したりする。
【0006】
図9に、アンテナ装置の主要部の拡大斜視図を示す。アンテナ装置35は、パラボラアンテナ31およびLNBコンバータ30を備える。LNBコンバータ30は、導波管11を含む。LNBコンバータ30は、導波管11の先端に配置されたフィードホーン13を含む。
【0007】
パラボラアンテナ31で反射した信号は、LNBコンバータ30のフィードホーン13および導波管11を通って受信される。次に、LNBコンバータ30の内部に配置された電気回路によって信号の変換が行なわれる。LNBコンバータの構成は、たとえば、特開2004−120348号公報に開示されている。
【0008】
特開平11−186774号公報においては、LNB回路基板を導電性構造体からなるシールドカバーで覆い、一次放射器のシャーシにねじで螺着して、LNB回路基板を電磁的にシールドしたLNBのシールド構造が開示されている。このシールド構造においては、シールドカバーとLNB回路基板の接地パターンの間に、接地パターンに合わせた形状の導電性ゴムを設けることが開示されている。
【0009】
また、特開2000−36675号公報においては、外部筐体の底板上に回路基板を載置して内部筐体に固定し、内部筐体は、下面を開口した箱状に形成され、回路基板を間に介在してねじにより外部筐体に固定されている電子機器の筐体構造が開示されている。この筐体構造においては、内部筐体の回路基板に当接する先端部に突起を設けることが開示されている。
【0010】
図21に、従来の技術におけるLNBコンバータの概略断面図を示す。LNBコンバータは、導波管11と回路基板3とを備える。回路基板3の表面には、電子部品としてのチップ部品8、共振器9およびIC(Integrated Circuit)10などが配置されている。回路基板3の表面には、電気回路が形成されている。
【0011】
回路基板3は、シャーシ4に固定されている。シャーシ4には、蓋部材1が固定されている。シャーシ4および蓋部材1でLNBコンバータの本体の筐体が形成されている。図21に示すLNBコンバータは、回路基板3の表面に、それぞれの電子部品を覆うように形成されたフレーム2を備える。フレーム2は、隔壁部2aおよび天井部2bを有する。
【0012】
パラボラアンテナの表面で反射した電波は、導波管11の内部を通って、図示しないアンテナプローブで受信され、回路基板3の表面に配置された電子部品によって周波数変換などの信号の処理が行なわれる。処理が行なわれた信号は、Fコネクタ(F接栓)5に出力される。Fコネクタ5には、衛星放送用チューナに信号を送信するためのケーブルが接続される。
【0013】
回路基板3の表裏の表面には、アース電極7が形成されている。アース電極7は、シャーシ4と接触することにより接地されている。アース電極7は、フレーム2と接触している。
【0014】
シャーシ4および蓋部材1とに囲まれる空間の内部において、蓋部材1の裏側には、不要電波(ノイズ)を吸収するための電波吸収体12が配置されている。また、フレーム2と回路基板3とで囲まれる空間のうち、たとえば、IC10が配置された空間には、電波吸収体12が配置されている。これらの電波吸収体は、信号処理を行なう際に生じる不要電波を吸収するために配置されている。
【特許文献1】特開2004−120348号公報
【特許文献2】特開平11−186774号公報
【特許文献3】特開2000−36675号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0015】
図21を参照して、たとえばLNBコンバータのシャーシ4およびフレーム2は、アルミニウムを材料としてAlダイカスト(金型を用いた鋳造品)が用いられる。Alダイカスト製品の表面には、微細なうねりや反りが存在する。このため、平坦面と考えられていた面においても、厳密には高さが0.1mm以下のうねりや反り等が存在する場合がある。
【0016】
図22は、従来の技術におけるLNBコンバータの不具合を説明する概略断面図である。シャーシ4は、表面に小さなうねり等が残存する場合がある。たとえば、シャーシ4は、矢印44に示すように、鋳造で製造されるときに生じるさまざまな向きの残留応力が存在している。これらの内部の残留応力のために、シャーシ4の表面に、小さなうねりや反りが発現する場合がある。このうねり等により、シャーシ4と回路基板3の表面に形成されたアース電極7との間に隙間が発現する場合がある。
【0017】
シャーシ4とアース電極7との間に生じた隙間から不要な電波が漏洩する場合があった。この場合には、図21に示すように、筐体の内部に電波吸収体12を配置することにより、不要電波の外部への漏洩を防止していた。または、回路基板3の表面に配置された電子部品に対して悪影響を及ぼさないように、電子部品が閉じ込められたフレーム2の内部の空間に電波吸収体12を配置していた。
【0018】
このように、通常では平坦と考えられているシャーシの表面においても微細なうねりや反り等が発現している。特に、高周波やマイクロ波の電波に関しては、シャーシの表面のうねり等がノイズの漏洩の原因となるという問題があった。このノイズは、衛星信号用コンバータの電気的特性を悪化させるという問題があった。
【0019】
本発明は、ノイズの遮蔽性能が優れた衛星信号用コンバータ、アンテナ装置および衛星放送受信装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0020】
本発明に基づく衛星信号用コンバータは、電子部品が配置された回路基板と、回路基板を支持するためのシャーシと、上記電子部品を覆うように形成されたフレームと、アース電極とを備える。上記フレームは、複数の仕切られた空間を形成するための隔壁部を含む。上記電子部品は、上記隔壁部に囲まれる上記空間に配置されている。上記アース電極は、上記回路基板の上記電子部品が配置されている側の表面に配置され、上記隔壁部の端面と接触するように形成された接触部を含む。上記アース電極は、上記回路基板を貫通するように形成された貫通部を含む。上記シャーシは、上記回路基板と対向する面に規則的に形成された複数の凸部を有する。
【0021】
上記発明において好ましくは、上記凸部は、断面形状が円弧状または四角形に形成されている。
【0022】
上記発明において好ましくは、上記アース電極は、上記回路基板の上記電子部品が配置されている側と反対側の表面に配置され、平面状に形成された面状部を含む。上記面状部は、上記シャーシに接触するように形成されている。
【0023】
本発明に基づく衛星信号用コンバータは、電子部品が配置された回路基板と、上記回路基板を支持するためのシャーシと、上記電子部品を覆うように形成されたフレームと、電波吸収体とを備える。上記フレームは、複数の仕切られた空間を形成するための隔壁部および天井部を含む。上記電波吸収体は、上記空間の内部に配置されている。上記隔壁部および上記天井部のうち少なくとも一方は、内面に形成された複数の凹部を有する。
【0024】
本発明に基づく衛星信号用コンバータは、電子部品が配置された回路基板と、上記回路基板を支持するためのシャーシと、上記電子部品を覆うように形成されたフレームとを備える。上記フレームは、複数の仕切られた空間を形成するための隔壁部を含む。上記フレームは、上記隔壁部の外側に、上記回路基板を取囲むように形成された外側壁部を含む。上記シャーシは、上記外側壁部に沿って形成された切欠き部を有する。上記フレームは、上記外側壁部の一部が上記切欠き部に挿入されている。
【0025】
上記発明において好ましくは、上記外側壁部は、端面が上記切欠き部の内面から離れて配置されている。
【0026】
本発明に基づく衛星信号用コンバータは、電子部品が配置された回路基板と、上記回路基板を支持するためのシャーシと、上記電子部品を覆うように形成されたフレームとを備える。上記フレームは、複数の仕切られた空間を形成するための隔壁部を含む。上記シャーシは、表面から立設する第1の立設部を有する。上記第1の立設部は、複数の上記隔壁部のうち最も外側の上記隔壁部の外側に配置されている。上記第1の立設部は、複数の上記隔壁部のうち最も外側の上記隔壁部に沿って形成されている。上記第1の立設部は、上記回路基板と上記フレームとの境界の位置よりも高くなるように形成されている。
【0027】
上記発明において好ましくは、上記フレームは、平面状に形成された天井部を含む。上記第1の立設部は、高さが上記天井部の外面とほぼ同じになるように形成されている。
【0028】
本発明に基づく衛星信号用コンバータは、電子部品が配置された回路基板と、上記回路基板を支持するためのシャーシと、上記電子部品を覆うように形成されたフレームとを備える。上記フレームは、複数の仕切られた空間を形成するための隔壁部を含む。上記フレームは、上記隔壁部の外側に上記回路基板を取囲むように形成された外側壁部を有する。上記外側壁部は、先端に形成された溝状の挿入部を有する。上記シャーシは、表面から立設する第2の立設部を有する。上記第2の立設部は、上記挿入部に沿って形成されている。上記第2の立設部は、少なくとも一部が上記挿入部に挿入されている。
【0029】
上記発明において好ましくは、上記第2の立設部は、上記挿入部と離れて配置されている。上記外側壁部は、上記先端が上記シャーシの表面から離れて配置されている。
【0030】
本発明に基づく衛星信号用コンバータは、電子部品が配置された回路基板と、上記回路基板を支持するためのシャーシと、上記電子部品を覆うように形成されたフレームとを備える。上記フレームは、複数の仕切られた空間を形成するための隔壁部および天井部を含む。上記隔壁部および上記天井部のうち少なくとも一方は、内面に形成された複数の突出部を有する。複数の上記突出部は、互いに略同じ断面形状を有して規則的に配置されている。
【0031】
上記発明において好ましくは、上記突出部は、断面形状が半円または正三角形になるように形成されている。
【0032】
本発明に基づく衛星信号用コンバータは、電子部品が配置された回路基板と、回路基板を支持するためのシャーシと、上記電子部品を覆うように形成されたフレームと、アース電極とを備える。上記フレームは、複数の仕切られた空間を形成するための隔壁部を含む。上記電子部品は、上記隔壁部に囲まれる上記空間に配置されている。上記アース電極は、上記回路基板の上記電子部品が配置されている側の表面に配置され、上記隔壁部の端面と接触するように形成された接触部を含む。上記隔壁部は、上記アース電極に接触する端面に、上記アース電極に向かう突起部が形成されている。上記突起部は、上記端面が延びる方向に沿って複数形成されている。
【0033】
上記発明において好ましくは、上記突起部は、先端の上記断面形状が円弧状になるように形成されている。
【0034】
本発明に基づく衛星信号用コンバータは、電子部品が配置された回路基板と、回路基板を支持するためのシャーシと、上記電子部品を覆うように形成されたフレームと、アース電極と、上記フレームと上記アース電極との間に配置されている介在部材とを備える。上記フレームは、複数の仕切られた空間を形成するための隔壁部を含む。上記電子部品は、上記隔壁部に囲まれる上記空間に配置されている。上記アース電極は、上記回路基板の上記電子部品が配置されている側の表面に配置されている接触部を含む。上記介在部材は、上記電子部品が発する電波を吸収するように形成されている。上記介在部材は、上記隔壁部の端面が延びる方向に沿って配置されている。上記介在部材は、上記接触部と上記隔壁部とに接触するように配置されている。
【0035】
上記発明において好ましくは、上記隔壁部は、上記アース電極に対向する端面に溝部を有する。上記介在部材は、上記溝部に嵌め込まれている。
【0036】
本発明に基づく衛星信号用コンバータは、電子部品が配置された回路基板と、上記回路基板を支持するためのシャーシと、上記電子部品を覆うように形成されたフレームと、上記シャーシと上記フレームとの間の気密を形成するための封止部材とを備える。上記フレームは、複数の仕切られた空間を形成するための隔壁部を含む。上記フレームは、上記隔壁部の外側に、上記回路基板を取り囲むように形成された外側壁部を含む。上記封止部材は、上記外側隔壁部と上記シャーシとの間に配置されている。上記封止部材は、導電性部材が混入されている。
【0037】
上記発明において好ましくは、上記シャーシは、上記外側壁部に沿って形成された切欠き部を有する。上記フレームは、上記外側壁部の一部が上記切欠き部に挿入されている。
【0038】
上記発明において好ましくは、上記導電性部材は、カーボン粒子を含む。
本発明に基づくアンテナ装置は、上述の衛星信号用コンバータと、パラボラアンテナとを備える。
【0039】
本発明に基づく衛星放送受信装置は、上述のアンテナ装置と、衛星放送用チューナとを備える。
【発明の効果】
【0040】
本発明によれば、ノイズの遮蔽性能が優れた衛星信号用コンバータ、アンテナ装置および衛星放送受信装置を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0041】
(実施の形態1)
図1から図3、図8および図9を参照して、本発明に基づく実施の形態1における衛星信号用コンバータ、アンテナ装置および衛星放送受信装置について説明する。本実施の形態における衛星信号用コンバータは、衛星放送を受信するための装置である。
【0042】
図8に、一般的な衛星放送システムの概略図を示す。衛星放送システムは、放送衛星32と、衛星放送受信装置とを備える。衛星放送受信装置は、衛星放送用チューナ33とアンテナ装置35を備える。アンテナ装置35は、アンテナとしてのパラボラアンテナ31と衛星信号用コンバータとしてのLNB(Low Noise Block down)コンバータ30とを含む。
【0043】
放送衛星32からの電波は、パラボラアンテナ31の表面で反射して、LNBコンバータ30にて受信される。LNBコンバータ30においては、周波数の変換や信号の増幅などが行なわれる。
【0044】
LNBコンバータ30によって周波数の変換が行なわれた信号は、衛星放送用チューナ33に送信される。衛星放送用チューナ33は、室内に配置され、信号の処理を行なってテレビジョン受像機34に信号を送信する。テレビジョン受像機34は、受信した信号に基づいて映像や画像を表示したり音声を出力したりする。このような、衛星放送システムの機器の構成については、従来の技術に基づく衛星放送システムと同様である。
【0045】
図9に、アンテナ装置の主要部の概略斜視図を示す。アンテナ装置35のパラボラアンテナ31は、平面形状が円形になるように形成されている。パラボラアンテナ31は、断面形状が、たとえば、円弧状に形成されている。パラボラアンテナ31は、LNBコンバータ30の先端に形成されたフィードホーン13の内部で焦点が合うように形成されている。
【0046】
衛星信号用コンバータとしてのLNBコンバータ30は、フィードホーン13と導波管11とを含む。パラボラアンテナ31の表面で反射した電波は、フィードホーン13に入射する。フィードホーン13の内部に入射した電波は、導波管11を伝って、LNBコンバータ30の本体の内部に送られる。このように、LNBコンバータ30は、フィードホーン13がパラボラアンテナ31の反射面と対向するように配置されている。
【0047】
図1に、本実施の形態におけるLNBコンバータの概略断面図を示す。本実施の形態におけるLNBコンバータは、筐体としてのシャーシ21および蓋部材1を備える。シャーシ21および蓋部材1が組み合わせることにより筐体が形成されている。筐体は、箱型に形成されている。電波の周波数変換などを行なうための電気回路は、筐体の内部に配置されている。
【0048】
本実施の形態におけるシャーシ21は、回路基板3を支持するように形成されている。シャーシ21は、導電性を有する材料で形成されている。本実施の形態におけるシャーシ21は、アルミニウムで形成されている。
【0049】
本実施の形態におけるLNBコンバータは、電気回路が形成された回路基板3を備える。電気回路は、電子部品を含む。電子部品としては、共振器9、IC10、およびチップ部品8などが配置されている。たとえば共振器9は、発振周波数を定めるための電子部品である。それぞれの電子部品は、たとえば、回路基板3の主面に形成された導体配線6に接続固定されている。それぞれの電子部品は、回路基板3の一方の主面に配置されている。それぞれの電子部品は、回路基板の主面のうち、シャーシ21と対向する側と反対側の主面に配置されている。
【0050】
本実施の形態におけるLNBコンバータは、アース電極7を備える。アース電極7は、接地されている。アース電極7は、回路基板3の他方の主面に沿って平面状に形成された面状部7aを含む。面状部7aは板状に形成されている。面状部7aは、回路基板3の主面のうち、共振器9などの電子部品が配置されている主面と反対側の主面に配置されている。面状部7aは、シャーシ4に接触している。面状部7aは、シャーシ4に電気的に接続されている。
【0051】
アース電極7は、回路基板3を貫通するように形成された貫通部7bを有する。貫通部7bは、それぞれの電子部品が配置されている領域同士の間に配置されている。アース電極7は、回路基板の一方の主面に配置された接触部7cを有する。接触部7cは、それぞれの電子部品を取囲むように配置されている。接触部7cは、フレーム2と接触している。接触部7cは、フレーム2と電気的に接続されている。
【0052】
本実施の形態におけるLNBコンバータは、フレーム2を備える。フレーム2は、回路基板3の一方の主面に配置されている。フレーム2および回路基板3は、筐体の内部に配置されている。本実施の形態におけるフレーム2は、天井部2bと、複数の仕切られた空間を形成するための隔壁部2aとを含む。天井部2bは、平面状に形成されている。共振器9などの電子部品は、隔壁部2aおよび天井部2bに囲まれる空間に配置されている。
【0053】
隔壁部2aは、端面がアース電極7の接触部7cに接触している。隔壁部2aは、端面がアース電極7と面接触するように形成されている。本実施の形態におけるLNBコンバータは、シャーシ21が接地されている。フレーム2は、アース電極7を介してシャーシ21に電気的に接続されていることにより接地されている。
【0054】
LNBコンバータは、導波管11を備える。導波管11は、シャーシ21に固定されている。導波管11は、内部が空洞になるように形成されている。導波管11の内部には、電波を円偏光から直線偏光に変換するための変換用リブなどが配置されている(図示せず)。
【0055】
本実施の形態におけるLNBコンバータは、回路基板3の側方に配置されたFコネクタ5を備える。Fコネクタ5は、回路基板に配置された電子部品と接続されている。Fコネクタ5は、シャーシ21に固定されている。Fコネクタ5は、衛星放送用チューナに接続するためのケーブルと接続可能に形成されている。
【0056】
導波管11に入射した電波は、導波管11を伝って図示しない受信用プローブで受信される。受信された信号は、回路基板3に形成されている電気回路に送られる。電子回路によって電気的な処理が行なわれ、回路基板3の側方に配置されているFコネクタ5から出力される。
【0057】
本実施の形態におけるシャーシ21は、アース電極7の面状部7aが接触する面に形成された凸部21aを有する。凸部21aは、回路基板3と対向する領域のうち、少なくとも一部の領域に配置されている。本実施の形態における凸部21aは、面状部7aが接触する領域の全体に亘って形成されている。
【0058】
図2に、シャーシとアース電極との接触部分の拡大概略断面図を示す。シャーシ21の回路基板3と対向する面には、複数の凸部21aが形成されている。本実施の形態における凸部21aは、断面形状が円弧状に形成されている。凸部21aは、平面形状がほぼ円形になるように形成されている。凸部21aは、規則的に形成されている。本実施の形態における凸部21aは、平面視したときの直径が1mm以下になるように形成されている。
【0059】
シャーシ21の表面に凸部21aを形成することにより、シャーシ21の製造時において、鋳造の際に残存する内部応力を、矢印41に示すように分散させることができる。このため、シャーシ21に生じるうねりや反り等を抑制することができる。シャーシ21の凸部21aの頂部同士を含む面は平面状になり、回路基板3の反りやうねり等を抑制することができる。
【0060】
したがって、フレーム2の隔壁部2aとアース電極7の接触部7cとの間に隙間が発現することを抑制でき、ノイズの遮蔽性能に優れたLNBコンバータを提供することができる。すなわち、ノイズが外部に漏れたり、外部からノイズが侵入したりすることを抑制できる。この結果、電気的特性が向上する。または、従来の技術においてフレームの内面や筐体の内面に配置されていた電波吸収体が不要になる。
【0061】
本実施の形態における衛星信号用コンバータは、フレーム2の隔壁部2aとアース電極7の接触部7cとを確実に接触させることができ、フレーム2を確実に接地することができる。または、シャーシ21の凸部21aとアース電極7の面状部7aとを確実に接触させることができ、フレーム2を確実に接地することができる。この結果、電気的特性が向上する。
【0062】
本実施の形態においては、シャーシ21の表面に形成される凸部は、断面形状が円弧状に形成されているが、この形態に限られず、任意の形状を採用することができる。
【0063】
図3に、本実施の形態における他のシャーシの拡大概略断面図を示す。シャーシ22は、凸部22aを有する。凸部22aは、断面形状が略長方形になるように形成されている。凸部22aは、直方体状に形成されている。シャーシ22は、表面に格子状に溝が形成されることにより、凸部22aが形成されている。本実施の形態における凸部22aは、平面視したときの形状が四角形になるように形成されている。
【0064】
本実施の形態における凸部22aの周りの溝部22bは、断面形状が四角形になるように形成されている。溝部22bは、幅が1mm、深さが0.5mm以下になるように形成されている。また、溝部22b同士の間隔が略5mmになるように形成されている。
【0065】
このような、断面形状が四角形の凸部22aを形成することによっても、矢印42に示すように、内部応力を一定の向きに向けることができ、凸部22aの頂面を含む面を平坦にすることができる。
【0066】
本実施の形態におけるシャーシは、鋳造を行なうときの金型に対応する部分を形成しておくことにより、容易に形成することができる。
【0067】
本実施の形態におけるアンテナ装置は、上述のLNBコンバータを備える。この構成により、ノイズの遮蔽能力に優れ、電気的特性に優れたアンテナ装置を提供することができる。
【0068】
本実施の形態における衛星放送受信装置は、上述のアンテナ装置を備える。この構成により、ノイズの遮蔽能力に優れ、電気的特性に優れた衛星放送受信装置を提供することができる。
【0069】
本実施の形態におけるシャーシは、Alによって形成されているが、この形態に限られず、シャーシは鋳造で形成されていればよい。たとえば、シャーシは亜鉛(Zn)で形成されていても構わない。
【0070】
本実施の形態においては、衛星信号用コンバータとしてLNBコンバータを例に取上げて説明したが、この形態に限られず、任意の衛星信号用コンバータに本発明を適用することができる。たとえば、衛星通信の受信装置の衛星信号用コンバータに本発明を適用することができる。
【0071】
(実施の形態2)
図4を参照して、本発明に基づく実施の形態2における衛星信号用コンバータ、アンテナ装置、および衛星放送受信装置について説明する。本実施の形態における衛星信号用コンバータは、LNBコンバータである。
【0072】
図4は、本実施の形態におけるLNBコンバータの回路基板の部分の拡大概略断面図である。回路基板3が、筐体の内部に配置されていることは、実施の形態1におけるLNBコンバータと同様である。
【0073】
本実施の形態におけるLNBコンバータは、シャーシ4を備える。シャーシ4の表面は平面状に形成されている。本実施の形態におけるLNBコンバータは、フレーム20を備える。フレーム20は、隔壁部20aと天井部20bとを有する。隔壁部20aおよび天井部20bで囲まれる空間には、共振器9などの電子回路のほかに、電波吸収体が配置されている(図示せず)。
【0074】
天井部20bの表面のうち、回路基板3に配置された電子部品に対向する面には凹部20cが形成されている。凹部20cは、規則的に複数形成されている。本実施の形態における凹部20cは、断面形状が円弧状になるように形成されている。
【0075】
フレーム20の天井部20bの内面に凹部が形成されていることにより、矢印43で示すように、隔壁部20aおよび天井部20bで囲まれる空間で不要電波が乱反射する。このため、電波吸収体の吸収効果を高めることができる。隔壁部20aおよび天井部20bで囲まれる空間から不要電波が漏れることを減少させることができる。この結果、電気的特性を向上させることができる。
【0076】
本実施の形態における凹部20cは、平面視したときの直径が2mm以下になるように形成されている。また、凹部20cの深さが1mm以下になるように形成されている。
【0077】
本実施の形態においては、フレーム20の天井部20bの内面に凹部が形成されているが、この形態に限られず、隔壁部20aの内面に凹部が形成されていても構わない。また、凹部の形状は断面形状が円弧状に限られず、任意の形状を採用することができる。
【0078】
本実施の形態におけるフレームを鋳造で製造するときには、鋳造における金型に対応する部分を形成することにより、容易に形成することができる。
【0079】
その他の構成、作用および効果については実施の形態1と同様であるので、ここでは説明を繰返さない。
【0080】
(実施の形態3)
図5を参照して、本発明に基づく実施の形態3における衛星信号用コンバータ、アンテナ装置、および衛星放送受信装置について説明する。本実施の形態における衛星信号用コンバータは、LNBコンバータである。
【0081】
図5は、本実施の形態におけるLNBコンバータの回路基板の端部の部分の概略断面図である。回路基板3が、筐体の内部に配置されていることは、実施の形態1におけるLNBコンバータと同様である。回路基板3の表面に、電子部品としてのIC10などが配置されていることは、実施の形態1におけるLNBコンバータと同様である。
【0082】
本実施の形態におけるLNBコンバータは、フレーム24を備える。フレーム24は、隔壁部24a、天井部24bを有する。フレーム24は、隔壁部24aの外側に形成された外側壁部24cを有する。外側壁部24cは、回路基板3の端面の外側に配置されている。外側壁部24cは、回路基板3を取囲むように形成されている。外側壁部24cは、回路基板3の全周に亘って形成されている。
【0083】
シャーシ23は、外側壁部24cに沿って形成された切欠き部23aを有する。切欠き部23aは、溝状に形成されている。切欠き部23aは、回路基板3の周りを取囲むように形成されている。外側壁部24cは、一部が切欠き部23aに挿入されるように形成されている。外側壁部24cは、端面が切欠き部23aの内面から離れて配置されている。外側壁部24cは、先端が切欠き部23aの底面と接触しないように形成されている。
【0084】
本実施の形態における切欠き部23aは、溝形状の幅が1.5mm以下、溝形状の深さaは、1.5mm以下になるように形成されている。また、外側壁部24cと切欠き部23aの底面との隙間bは、0.5mm以下になるように形成されている。
【0085】
本実施の形態におけるフレーム24は、外側壁部24cを含み、外側壁部24cの一部が、シャーシ23に形成された切欠き部23aに挿入されている。この構成により、隔壁部24aで囲まれる空間から外側に漏洩したノイズを、外側壁部24cで遮蔽することができる。または、外部からの不要電波の侵入を防止することができる。この結果、電気的特性に優れたLNBコンバータを提供することができる。または、ノイズの遮蔽性能が高まるため、従来の技術において筐体の内部に配置されていた電波吸収体を排除することができる。
【0086】
本実施の形態においては、外側壁部24cの端面が切欠き部23aの内面から離れて配置されている。この構成により、外側壁部24cが切欠き部23aに接触して、フレーム24が持ち上げられ、隔壁部24aとアース電極7の接触部7cとの間に隙間が生じることを抑制できる。
【0087】
本実施の形態におけるシャーシおよびフレームを鋳造で製造するときには、鋳造における金型に対応する部分を形成することにより、容易に形成することができる。
【0088】
その他の構成、作用および効果については、実施の形態1と同様であるのでここでは説明を繰返さない。
【0089】
(実施の形態4)
図6を参照して、本発明に基づく実施の形態4における衛星信号用コンバータ、アンテナ装置、および衛星放送受信装置について説明する。本実施の形態における衛星信号用コンバータは、LNBコンバータである。
【0090】
図6は、本実施の形態におけるLNBコンバータの回路基板の端部の部分の概略断面図である。回路基板3が、筐体の内部に配置されていることは、実施の形態1におけるLNBコンバータと同様である。回路基板3の表面に、電子部品としてのIC10などが配置されていることは、実施の形態1におけるLNBコンバータと同様である。
【0091】
本実施の形態におけるLNBコンバータは、シャーシ27を備える。シャーシ27は、表面から立設する第1の立設部27aを有する。第1の立設部27aは、回路基板3が配置されているシャーシ27の内面から突出するように形成されている。第1の立設部27aは、板状に形成されている。
【0092】
第1の立設部27aは、フレーム2の隔壁部2aのうち、最も外側の隔壁部2aの外側に配置されている。第1の立設部27aは、最も外側の隔壁部2aに沿うように形成されている。第1立設部27aは、回路基板3を取囲むように形成されている。第1の立設部27aは、回路基板3の全周に亘って形成されている。
【0093】
第1の立設部27aは、隔壁部2aの端面の位置よりも高くなるように形成されている。第1の立設部27aは、フレーム2の隔壁部2aと回路基板3との境界部分よりも高くなるように形成されている。第1の立設部27aは、アース電極7の接触部7cが形成されている領域よりも高くなるように形成されている。本実施の形態における第1の立設部27aは、フレーム2の天井部2bの外面とほぼ同じ高さになるように形成されている。
【0094】
シャーシ27に第1の立設部27aを形成することにより、フレーム2の外側に漏洩した不要電波を遮蔽することができる。または、フレーム2の外部から内部に不要電波が侵入することを防止することができる。この結果、電気的特性を向上させることができる。
【0095】
また、本実施の形態における第1の立設部は、フレームの天井部の外面とほぼ同じ高さになるように形成されている。この構成により、回路基板とフレームから出るノイズを確実に遮蔽することができる。
【0096】
本実施の形態におけるシャーシを鋳造で製造するときには、鋳造における金型に対応する部分を形成することにより、容易に形成することができる。
【0097】
その他の構成、作用および効果については、実施の形態1と同様であるのでここでは説明を繰返さない。
【0098】
(実施の形態5)
図7を参照して、本発明に基づく実施の形態5における衛星信号用コンバータ、アンテナ装置、および衛星放送受信装置について説明する。本実施の形態における衛星信号用コンバータは、LNBコンバータである。
【0099】
図7は、本実施の形態におけるLNBコンバータの回路基板の端部の部分の概略断面図である。回路基板3が、筐体の内部に配置されていることは、実施の形態1におけるLNBコンバータと同様である。回路基板3の表面に、電子部品としてのIC10などが配置されていることは、実施の形態1におけるLNBコンバータと同様である。
【0100】
本実施の形態におけるLNBコンバータは、シャーシ25を備える。シャーシ25は、第2の立設部25aを含む。第2の立設部25aは、シャーシ25の外側および内側の主面のうち回路基板3が配置されている主面に形成されている。第2の立設部25aは、板状に形成されている。第2の立設部25aは、回路基板3の外側に配置されている。
【0101】
本実施の形態におけるフレーム26は、隔壁部26aと天井部26bとを含む。フレーム26は、外側壁部26cを含む。外側壁部26cは、複数の隔壁部26aのうち、最も外側に配置されている隔壁部26aの外側に配置されている。外側壁部26cは、回路基板3の外側に形成されている。外側壁部26cは、回路基板3を取囲むように形成されている。外側壁部26cは、回路基板3の全周に亘って形成されている。
【0102】
フレーム26は、外側壁部26cの端部に形成された挿入部26dを有する。挿入部26dは、外側壁部26cの端面に形成されている。挿入部26dは、外側壁部26cの先端に形成されている。挿入部26dは、溝状に形成されている。本実施の形態においては、第2の立設部25aの一部が挿入部26dに挿入されている。
【0103】
本実施の形態におけるLNBコンバータは、フレーム26に形成された挿入部26dに、シャーシ25に形成された第2の立設部25aが挿入されることにより、電子部品が配置された空間から外部に漏洩した不要電波を遮蔽することができる。また、外側から電子部品が配置された空間に不要電波が侵入することを防止することができる。
【0104】
本実施の形態においては、外側壁部26cの先端(端面)と、シャーシ25の主面とが接触しないように形成されている。この構成により、外側壁部26cの端面とシャーシ25の主面とが接触して、フレーム26の隔壁部26aとアース電極7の接触部7cとの間に隙間が生じて、ノイズが漏洩することを防止できる。または、外部からノイズが侵入することを防止できる。外側壁部26cの先端とシャーシ25の主面との隙間cは、0.3mm以上0.5mm以下になるように形成されることが好ましい。
【0105】
本実施の形態においては、第2の立設部25aの頂面が、フレーム26の挿入部26dの内面に接触しないように形成されている。この構成により、製造誤差などにより、第2の立設部25aの頂面と挿入部26dの内面とが接触して、フレーム26の隔壁部26aとアース電極7の接触部7cとの間に隙間が生じて、ノイズが漏洩することを防止できる。または、外部からノイズが侵入することを防止できる。第2の立設部25aの頂面と挿入部26dの内面との隙間dは、0.3mm以上0.5mm以下になるように形成されることが好ましい。
【0106】
本実施の形態におけるシャーシおよびフレームを鋳造で製造するときには、鋳造における金型に対応する部分を形成することにより、容易に形成することができる。
【0107】
その他の構成、作用および効果については、実施の形態1と同様であるのでここでは説明を繰返さない。
【0108】
(実施の形態6)
図10から図14を参照して、実施の形態6における衛星信号用コンバータ、アンテナ装置および衛星放送受信装置について説明する。本実施の形態における衛星信号用コンバータは、LNBコンバータである。
【0109】
図10は、本実施の形態におけるフレームの概略下面図である。図10は、フレームのF(フラット)面を平面的に見たときの図である。フレーム51が、隔壁部51aを有し、隔壁部51aによって複数の仕切られた空間が形成されていることは、実施の形態1と同様である。導波管部59には、導波管に対応する部分である。
【0110】
図11に、本実施の形態におけるLNBコンバータの概略断面図を示す。本実施の形態におけるLNBコンバータは、フレーム51を備える。フレーム51は、隔壁部51aおよび天井部51bを有する。隔壁部51aおよび天井部51bにより、仕切られた空間が形成されている。この仕切られた空間に電子部品としての共振器9やIC10が配置されている。
【0111】
本実施の形態における隔壁部51aは、内面に形成された複数の突出部51cを有する。複数の突出部51cは、互いにほぼ同じ断面形状を有する。複数の突出部51cは、規則的に配置されている。本実施の形態における突出部51cは、断面形状が半円になるように形成されている。すなわち突出部51cは、半球状になるように形成されている。
【0112】
図12に、本実施の形態におけるLNBコンバータのフレームの拡大概略断面図を示す。図12は、隔壁部が立設する方向に垂直な平面で切断したときの断面図である。図11および図12を参照して、複数の突出部51cは、それぞれの空間の内面に形成されている。突出部51cは、互いに略同じ断面形状を有する。複数の突出部51cは、規則的に配置されている。
【0113】
本実施の形態におけるLNBコンバータにおいては、電子部品が配置されているそれぞれの空間に不要電波が侵入してきたとしても、突出部51cが配置されている隔壁部51aの表面で不要電波を散乱させることができる。このため、局所的に不要電波が強くなることを抑制することができ、不要電波の漏洩を抑制することができる。または、電子部品が駆動することにより発振される不要電波の漏洩を抑制することができる。このように、隔壁部51aに複数の突出部51cを形成することにより、不要電波を効果的に隔壁部51aおよび天井部51bで囲まれる空間に閉じ込めることができ、不要電波の遮蔽能力が向上する。
【0114】
本実施の形態における突出部は、断面形状が半円になるように形成されている。この構成により、不要電波を等方的に散乱することができ、局所的に不要電波が強くなることをより効果的に抑制することができる。このため、不要電波の漏洩をより確実に抑制することができる。
【0115】
図13に、本実施の形態における他のLNBコンバータの概略断面図を示す。他のLNBコンバータは、フレーム52を備える。フレーム52は、隔壁部52aを含む。フレーム52は、天井部52bを含む。他のLNBコンバータにおいては、隔壁部52aの表面に、複数の突出部52cが形成されている。突出部52cは、断面形状が正三角形になるように形成されている。すなわち、突出部52cは、正三角錐状に形成されている。
【0116】
図14に、本実施の形態における他のLNBコンバータのフレームの拡大概略断面図を示す。図14は、隔壁部が立設する方向に垂直な平面で切断したときの断面図である。突出部52cは、電子部品が配置されているそれぞれの空間に形成されている。
【0117】
本実施の形態における他のLNBコンバータにおいても、隔壁部52aの内面に形成されている突出部52cで不要電波を散乱させることができ、不要電波の漏洩を抑制することができる。フレーム52で形成されるそれぞれの空間に不要電波を閉じ込めることができる。
【0118】
また、他のLNBコンバータのフレーム52の突出部52cは、断面形状が正三角形になるように形成されている。この構成により、不要電波を等方的に散乱させることができ、より効果的に不要電波の漏洩を抑制することができる。
【0119】
本実施の形態におけるフレームは、たとえば、鋳造で製造するときに金型に突出部に対応する部分を形成することにより、容易に製造することができる。
【0120】
また、本実施の形態においては、フレームで仕切られる空間には、電波吸収体は配置されていないが、この形態に限られず、フレームで仕切られる空間に電波吸収体が配置されていても構わない。この構成により、それぞれの空間に存在する不要電波を吸収することができ、不要電波の漏洩を、より効果的に抑制することができる。
【0121】
本実施の形態においては、フレームの隔壁部に複数の突出部が形成されているが、この形態に限られず、隔壁部および天井部のうち少なくとも一方に複数の突出部が形成されていれば構わない。
【0122】
その他の構成、作用および効果については実施の形態1または2と同様であるのでここでは説明を繰返さない。
【0123】
(実施の形態7)
図15から図17を参照して、実施の形態7における衛星信号用コンバータ、アンテナ装置、衛星放送受信装置について説明する。本実施の形態における衛星信号用コンバータは、LNBコンバータである。
【0124】
図15は、本実施の形態におけるLNBコンバータの概略断面図である。本実施の形態におけるLNBコンバータは、フレーム53を備える。フレーム53は、隔壁部53aを有する。フレーム53は、天井部53bを有する。隔壁部53aおよび天井部53bにより、電子部品が配置される空間が形成されている。フレーム53は、隔壁部53aがアース電極7の接触部7cに向かって押圧された状態で回路基板3に固定されている。
【0125】
図16に、本実施の形態におけるフレームの拡大概略下面図を示す。本実施の形態におけるフレーム53は、突起部53cを有する。突起部53cは、隔壁部53aの端面に形成されている。突起部53cは、隔壁部53aがアース電極7に接触する面に形成されている。本実施の形態においては、複数の突起部53cが形成されている。
【0126】
複数の突起部53cは、隔壁部53aの端面が延びる方向に沿って複数形成されている。突起部53cは、それぞれの隔壁部53aの幅よりも小さくなるように形成されている。突起部53cは、隔壁部53aの幅に対応させた大きさで形成されている。
【0127】
図17に、本実施の形態における突起部の部分の拡大概略断面図を示す。突起部53cは、アース電極に向かって飛び出すように形成されている。突起部53cは、先端の断面形状が円弧状になるように形成されている。突起部53cは、先端が半球状になるように形成されている。
【0128】
本実施の形態における突起部53cは、柱状に形成されている。突起部53cは、円柱状に形成されている。突起部53cは、平面視したときの直径が1mm以下になるように形成されている。突起部53cは、高さが0.1mm以下になるように形成されている。
【0129】
本実施の形態におけるLNBコンバータは、フレーム53の隔壁部53aの端面に形成された突起部53cが、アース電極7の接触部7cに圧接する。このため、フレーム53とアース電極7との接触不良を抑制することができ、不要電波の漏出を抑制することができる。この結果、フレームのシールド効果を高めることができる。不要電波の遮蔽性能が向上する。
【0130】
本実施の形態においては、フレーム53が回路基板3に向かって圧接することにより、回路基板3が部分的に撓む。このため、突起部53cがアース電極7の接触部7cに食い込んで、フレーム53とアース電極7との接触不良をより確実に抑制することができる。
【0131】
本実施の形態における突起部は、先端の断面形状が円弧状になるように形成されている。この構成により、アース電極に突起部が圧接されたときにアース電極と突起部との接触面積が大きくなる。この結果、不要電波の漏洩をより確実に抑制することができる。
【0132】
本実施の形態における突起部は、平面視したときの直径が1mm以下になるように形成されている。この構成により、突起部をアース電極に効果的に食い込ませることができ、突起部とアース電極とをより確実に接触させることができる。また、容易に突起部を形成することができる。さらに、突起部の平面視したときの直径は、0.05mm以上0.1mm以下がより好ましい。
【0133】
本実施の形態における突起部53cは、高さが0.1mm以下になるように形成されている。この構成により、突起部53cをアース電極に効果的にくい込ませることができる。突起部が高すぎると、突起部の一部がアース電極の表面から浮いてしまい、隔壁部とアース電極との間に隙間が生じる場合がある。突起部53cの高さを0.1mm以下にすることにより、隔壁部とアース電極との間に隙間が生じることを抑制できる。
【0134】
本実施の形態におけるフレームは、たとえば、金型を形成するときに、突起部に対応する部分を金型に形成することで、容易に製造することができる。
【0135】
本実施の形態における突起部は、柱状に形成されているが、この形態に限られず、突起部は任意の形状を採用することができる。たとえば、突起部は、半球状に形成されていても構わない。また、本実施の形態における突起部は、先端の断面形状が円弧状になるように形成されているが、この形態に限られず、突起部の先端の形状は任意の形状を採用することができる。
【0136】
本実施の形態においては、隔壁部の端面に突起部が1列で形成されているが、この形態に限られず、複数列の突起部が形成されていても構わない。また、本実施の形態における突起部は、互いに間隔をあけて形成されているが、この形態に限られず、突起部は互いに接するように形成されていても構わない。
【0137】
その他の構成、作用および効果については、実施の形態1または2と同様であるのでここでは説明を繰返さない。
【0138】
(実施の形態8)
図18および図19を参照して、実施の形態8における衛星信号用コンバータ、アンテナ装置、および衛星放送受信装置について説明する。本実施の形態における衛星信号用コンバータは、LNBコンバータである。
【0139】
図18は、本実施の形態におけるLNBコンバータの概略断面図である。本実施の形態におけるLNBコンバータは、フレーム54を備える。フレーム54は、隔壁部54aを有する。フレーム54は、天井部54bを有する。
【0140】
本実施の形態におけるLNBコンバータは、介在部材56を有する。介在部材56は、フレーム54とアース電極7との間に配置されている。介在部材56は、アース電極7の接触部7cと、隔壁部54aとに接触するように配置されている。介在部材56は、隔壁部54aと接触部7cとに挟まれている。
【0141】
本実施の形態における介在部材56は、電波を吸収するように形成されている。すなわち、本実施の形態における介在部材56は、電波吸収体である。本実施の形態においては、隔壁部54aの端面に溝部54cが形成されている。介在部材56は、溝部54cに配置されている。介在部材56は、溝部54cに嵌め込まれている。
【0142】
図19に、本実施の形態におけるフレームの拡大概略下面図を示す。介在部材56は、隔壁部54aの端面が延びる方向に沿って配置されている。介在部材56は、それぞれの隔壁部54aの厚さよりも薄くなるように形成されている。
【0143】
本実施の形態におけるLNBコンバータは、フレームの端面に介在部材を配置することにより、介在部材の部分で不要電波を吸収することができ、外部から不要電波が侵入することを抑制することができる。または、隔壁部で囲まれる空間の内部から不要電波が漏れることを抑制できる。この結果、不要電波の遮蔽性能が向上する。
【0144】
本実施の形態におけるLNBコンバータは、フレームの隔壁部の端面に溝部を形成して、溝部に介在部材を配置することにより容易に製造できる。
【0145】
本実施の形態における介在部材は、隔壁部の端面に形成された溝部に嵌め込まれているこの構成により、介在部材と隔壁部との間に隙間が生じることを抑制することができ、より確実に不要電波の遮蔽を行なうことができる。
【0146】
その他の構成、作用および効果については、実施の形態1または2と同様であるのでここでは説明を繰返さない。
【0147】
(実施の形態9)
図20を参照して、実施の形態9における衛星信号用コンバータ、アンテナ装置および衛星放送受信装置について説明する。本実施の形態における衛星信号用コンバータは、LNBコンバータである。
【0148】
図20は、本実施の形態におけるLNBコンバータの端部の拡大概略断面図である。本実施の形態におけるLNBコンバータは、フレーム55を備える。フレーム55は、隔壁部55aを有する。フレーム55は、天井部55bを有する。フレーム55は、外側壁部55cを有する。外側壁部55cは、隔壁部55aのうち最も外側の隔壁部55aの外側に配置されている。外側壁部55cは、回路基板3の主面に対して立設するように形成されている。
【0149】
本実施の形態におけるLNBコンバータは、シャーシ61を備える。シャーシ61は、切欠き部61aを有する。切欠き部61aは、フレーム55の外側壁部55cを挿入することができるように形成されている。シャーシ61は、切欠き部61bを有する。切欠き部61bは、切欠き部61aの外側に形成されている。切欠き部61aは、外側壁部55cに沿って形成されている。
【0150】
本実施の形態におけるLNBコンバータは、シャーシ61とフレーム55との間の気密を形成するための封止部材としてシール剤62を備える。シール剤62は、外側壁部55cとシャーシ61との間に配置されている。シール剤62は、切欠き部61bの内部に充填されている。
【0151】
本実施の形態におけるシール剤62は、導電性部材としての導電性粒子が混入されている。本実施の形態においては、シリコンシール剤にカーボン粒子が混入されている。フレーム55は、外側壁部55cの一部が切欠き部61aに挿入されている。
【0152】
本実施の形態におけるLNBコンバータは、シャーシ61とフレーム55との間に封止部材が配置されているために、フレーム55の内部の気密を保つことができる。さらに、シール剤に導電性部材が混入されているため、シール剤は、電波吸収体としての機能を有する。不要電波をシール剤62で吸収することができ、不要電波の侵入や漏れを抑制することができる。この結果、不要電波の遮蔽効果が向上する。
【0153】
また、本実施の形態におけるフレーム55は、外側壁部55cの一部が、シャーシ61の切欠き部61aに配置されている。この構成により、外側壁部で不要電波の侵入や漏れを抑制することができる。
【0154】
また、本実施の形態における導電性部材は、カーボン粒子を含む。この構成により、容易に封止部材に電波吸収の機能を持たせることができる。封止部材に混入する導電性部材の比率は、取り扱う電波の周波数、または回路基板に配置された電子部品から発振される不要電波の周波数に合わせて調整することが好ましい。
【0155】
その他の構成、作用および効果については、実施の形態1から3のいずれかと同様であるのでここでは説明を繰返さない。
【0156】
上記の実施の形態に係るそれぞれの図面において、同一または相当する部分には、同一の符号を付している。
【0157】
なお、今回開示した上記実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではない。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更を含むものである。
【図面の簡単な説明】
【0158】
【図1】実施の形態1におけるLNBコンバータの概略断面図である。
【図2】実施の形態1におけるシャーシと回路基板との部分の拡大概略断面図である。
【図3】実施の形態1における他のシャーシと回路基板との部分の拡大概略断面図である。
【図4】実施の形態2におけるシャーシとフレームとの部分の拡大概略断面図である。
【図5】実施の形態3におけるシャーシとフレームとの部分の拡大概略断面図である。
【図6】実施の形態4におけるシャーシとフレームとの部分の拡大概略断面図である。
【図7】実施の形態5におけるシャーシとフレームとの部分の拡大概略断面図である。
【図8】衛星放送システムの概略図である。
【図9】アンテナ装置の主要部の斜視図である。
【図10】実施の形態6におけるフレームの概略下面図である。
【図11】実施の形態6におけるLNBコンバータのシャーシとフレームとの部分の拡大概略断面図である。
【図12】実施の形態6におけるLNBコンバータのフレームの拡大概略断面図である。
【図13】実施の形態6における他のLNBコンバータのシャーシとフレームとの部分の拡大概略断面図である。
【図14】実施の形態6における他のLNBコンバータのフレームの拡大概略断面図である。
【図15】実施の形態7におけるLNBコンバータの概略断面図である。
【図16】実施の形態7におけるフレームの拡大概略下面図である。
【図17】実施の形態7におけるフレームの突起部の部分の拡大概略断面図である。
【図18】実施の形態8におけるLNBコンバータの概略断面図である。
【図19】実施の形態8におけるフレームの拡大概略下面図である。
【図20】実施の形態9におけるシャーシとフレームとの部分の拡大概略断面図である。
【図21】従来の技術に基づくLNBコンバータの概略断面図である。
【図22】従来の技術に基づくLNBコンバータのシャーシとフレームとの部分の拡大概略断面図である。
【符号の説明】
【0159】
1 蓋部材、2,20,24,26 フレーム、2a,20a,24a,26a 隔壁部、2b,20b,24b,26b 天井部、3 回路基板、4,21〜23,25,27 シャーシ、5 Fコネクター(F接栓)、6 導体配線、7 アース電極、7a 面状部、7b 貫通部、7c 接触部、8 チップ部品、9 共振器、10 IC、11 導波管、12 電波吸収体、13 フィードホーン、21a,22a 凸部、20c 凹部、22b 溝部、23a 切欠き部、24c,26c 外側壁部、25a,27a 立設部、26d 挿入部、30 LNBコンバータ、31 パラボラアンテナ、32 放送衛星、33 衛星放送用チューナ、34 テレビジョン受像機、35 アンテナ装置、41〜44 矢印、51〜55 フレーム、51a,52a,53a,54a,55a 隔壁部、51b,52b,53b,54b,55b 天井部、51c,52c 突出部、53c 突起部、54c 溝部、55c 外側壁部、56 介在部材、59 導波管部、61 シャーシ、61a,61b 切欠き部、62 シール剤。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
電子部品が配置された回路基板と、
回路基板を支持するためのシャーシと、
前記電子部品を覆うように形成されたフレームと、
アース電極と
を備え、
前記フレームは、複数の仕切られた空間を形成するための隔壁部を含み、
前記電子部品は、前記隔壁部に囲まれる前記空間に配置され、
前記アース電極は、前記回路基板の前記電子部品が配置されている側の表面に配置され、前記隔壁部の端面と接触するように形成された接触部と、
前記回路基板を貫通するように形成された貫通部と
を含み、
前記シャーシは、前記回路基板と対向する面に規則的に形成された複数の凸部を有する、衛星信号用コンバータ。
【請求項2】
前記凸部は、断面形状が円弧状または四角形に形成されている、請求項1に記載の衛星信号用コンバータ。
【請求項3】
前記アース電極は、前記回路基板の前記電子部品が配置されている側と反対側の表面に配置され、平面状に形成された面状部を含み、
前記面状部は、前記シャーシに接触するように形成されている、請求項1に記載の衛星信号用コンバータ。
【請求項4】
電子部品が配置された回路基板と、
前記回路基板を支持するためのシャーシと、
前記電子部品を覆うように形成されたフレームと、
電波吸収体と
を備え、
前記フレームは、複数の仕切られた空間を形成するための隔壁部および天井部を含み、
前記電波吸収体は、前記空間の内部に配置され、
前記隔壁部および前記天井部のうち少なくとも一方は、内面に形成された複数の凹部を有する、衛星信号用コンバータ。
【請求項5】
電子部品が配置された回路基板と、
前記回路基板を支持するためのシャーシと、
前記電子部品を覆うように形成されたフレームと
を備え、
前記フレームは、複数の仕切られた空間を形成するための隔壁部を含み、
前記フレームは、前記隔壁部の外側に、前記回路基板を取り囲むように形成された外側壁部を含み、
前記シャーシは、前記外側壁部に沿って形成された切欠き部を有し、
前記フレームは、前記外側壁部の一部が前記切欠き部に挿入されている、衛星信号用コンバータ。
【請求項6】
前記外側壁部は、端面が前記切欠き部の内面から離れて配置されている、請求項5に記載の衛星信号用コンバータ。
【請求項7】
電子部品が配置された回路基板と、
前記回路基板を支持するためのシャーシと、
前記電子部品を覆うように形成されたフレームと
を備え、
前記フレームは、複数の仕切られた空間を形成するための隔壁部を含み、
前記シャーシは、表面から立設する第1の立設部を有し、
前記第1の立設部は、複数の前記隔壁部のうち最も外側の前記隔壁部の外側に配置され、
前記第1の立設部は、複数の前記隔壁部のうち最も外側の前記隔壁部に沿って形成され、
前記第1の立設部は、前記回路基板と前記フレームとの境界の位置よりも高くなるように形成されている、衛星信号用コンバータ。
【請求項8】
前記フレームは、平面状に形成された天井部を含み、
前記第1の立設部は、高さが前記天井部の外面とほぼ同じになるように形成されている、請求項7に記載の衛星信号用コンバータ。
【請求項9】
電子部品が配置された回路基板と、
前記回路基板を支持するためのシャーシと、
前記電子部品を覆うように形成されたフレームと
を備え、
前記フレームは、複数の仕切られた空間を形成するための隔壁部を含み、
前記フレームは、前記隔壁部の外側に、前記回路基板を取り囲むように形成された外側壁部を含み、
前記外側壁部は、先端に形成された溝状の挿入部を有し、
前記シャーシは、表面から立設する第2の立設部を有し、
前記第2の立設部は、前記挿入部に沿って形成され、
前記第2の立設部は、少なくとも一部が前記挿入部に挿入されている、衛星信号用コンバータ。
【請求項10】
前記第2の立設部は、前記挿入部と離れて配置され、
前記外側壁部は、前記先端が前記シャーシの表面から離れて配置されている、請求項9に記載の衛星信号用コンバータ。
【請求項11】
請求項1,4,5,7,9のいずれかに記載の衛星信号用コンバータと、
パラボラアンテナと
を備える、アンテナ装置。
【請求項12】
請求項11に記載のアンテナ装置と、
衛星放送用チューナと
を備える、衛星放送受信装置。
【請求項13】
電子部品が配置された回路基板と、
前記回路基板を支持するためのシャーシと、
前記電子部品を覆うように形成されたフレームと
を備え、
前記フレームは、複数の仕切られた空間を形成するための隔壁部および天井部を含み、
前記隔壁部および前記天井部のうち少なくとも一方は、内面に形成された複数の突出部を有し、
複数の前記突出部は、互いに略同じ断面形状を有して規則的に配置されている、衛星信号用コンバータ。
【請求項14】
前記突出部は、断面形状が半円または正三角形になるように形成されている、請求項13に記載の衛星信号用コンバータ。
【請求項15】
電子部品が配置された回路基板と、
回路基板を支持するためのシャーシと、
前記電子部品を覆うように形成されたフレームと、
アース電極と
を備え、
前記フレームは、複数の仕切られた空間を形成するための隔壁部を含み、
前記電子部品は、前記隔壁部に囲まれる前記空間に配置され、
前記アース電極は、前記回路基板の前記電子部品が配置されている側の表面に配置され、前記隔壁部の端面と接触するように形成された接触部を含み、
前記隔壁部は、前記アース電極に接触する端面に、前記アース電極に向かう突起部が形成され、
前記突起部は、前記端面が延びる方向に沿って複数形成されている、衛星信号用コンバータ。
【請求項16】
前記突起部は、先端の前記断面形状が円弧状になるように形成されている、請求項15に記載の衛星信号用コンバータ。
【請求項17】
電子部品が配置された回路基板と、
回路基板を支持するためのシャーシと、
前記電子部品を覆うように形成されたフレームと、
アース電極と、
前記フレームと前記アース電極との間に配置されている介在部材と
を備え、
前記フレームは、複数の仕切られた空間を形成するための隔壁部を含み、
前記電子部品は、前記隔壁部に囲まれる前記空間に配置され、
前記アース電極は、前記回路基板の前記電子部品が配置されている側の表面に配置されている接触部を含み、
前記介在部材は、前記電子部品が発する電波を吸収するように形成され、
前記介在部材は、前記隔壁部の端面が延びる方向に沿って配置され、
前記介在部材は、前記接触部と前記隔壁部とに接触するように配置されている、衛星信号用コンバータ。
【請求項18】
前記隔壁部は、前記アース電極に対向する端面に溝部を有し、
前記介在部材は、前記溝部に嵌め込まれている、請求項17に記載の衛星信号用コンバータ。
【請求項19】
電子部品が配置された回路基板と、
前記回路基板を支持するためのシャーシと、
前記電子部品を覆うように形成されたフレームと、
前記シャーシと前記フレームとの間の気密を形成するための封止部材と
を備え、
前記フレームは、複数の仕切られた空間を形成するための隔壁部を含み、
前記フレームは、前記隔壁部の外側に、前記回路基板を取り囲むように形成された外側壁部を含み、
前記封止部材は、前記外側隔壁部と前記シャーシとの間に配置され、
前記封止部材は、導電性部材が混入されている、衛星信号用コンバータ。
【請求項20】
前記シャーシは、前記外側壁部に沿って形成された切欠き部を有し、
前記フレームは、前記外側壁部の一部が前記切欠き部に挿入されている、請求項19に記載の衛星信号用コンバータ。
【請求項21】
前記導電性部材は、カーボン粒子を含む、請求項19に記載の衛星信号用コンバータ。
【請求項22】
請求項13,15,17,19のいずれかに記載の衛星信号用コンバータと、
パラボラアンテナと
を備える、アンテナ装置。
【請求項23】
請求項22に記載のアンテナ装置と、
衛星放送用チューナと
を備える、衛星放送受信装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【公開番号】特開2008−5461(P2008−5461A)
【公開日】平成20年1月10日(2008.1.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−49816(P2007−49816)
【出願日】平成19年2月28日(2007.2.28)
【出願人】(000005049)シャープ株式会社 (33,933)
【Fターム(参考)】