説明

製薬学的性質を有する新規なアミノジカルボン酸誘導体

【課題】心臓血管病の処置のための薬剤の提供。
【解決手段】式(I)の化合物ならびにそれらの塩及び立体異性体。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、酵素のヘム基の関与なしで進行する新規な作用機構をも介して可溶性グアニル酸シクラーゼを刺激する新規な化学化合物、それらの製造ならびに薬剤として、特に心臓血管障害の処置用の薬剤としてのそれらの使用に関する。
【0002】
哺乳類細胞における最も重要な細胞伝達系の1つはサイクリックグアノシン一リン酸(cGMP)である。内皮から放出され、ホルモン的及び機械的シグナル(mechanical signals)を伝達する一酸化窒素(NO)と一緒になって、それはNO/cGMP系を形成する。グアニル酸シクラーゼはグアノシン三リン酸(GTP)からのcGMPの生合成を触媒する。この群の既知の代表的なものは、構造的特徴及びリガンドの型の両方に従って2つの群:ナトリウム利尿性ペプチドにより刺激されることができる特別な(particular)グアニル酸シクラーゼ及びNOにより刺激されることができる可溶性グアニル酸シクラーゼに分類され得る。可溶性グアニル酸シクラーゼは2つのサブユニットから成り、多分、ヘテロ二量体当たりに1つのヘムを含有し、それが調節中心の一部である。それは活性化機構のために中心的重要性を持つものである。NOはヘムの鉄原子に結合し、かくして酵素の活性を有意に向上させることができる。対照的に、ヘム−非含有調製物(preparations)はNOにより刺激され得ない。COもヘムの中心鉄原子を攻撃することができるが、COによる刺激はNOによる刺激より有意に低い。
【0003】
cGMPに結合することにより、及び得られるホスホジエステラーゼ、イオンチャンネル及びタンバク質キナーゼの調節のために、グアニル酸シクラーゼは種々の生理学的プロセスにおいて、特に平滑筋細胞の弛緩及び増殖において、血小板凝集及び血小板接着において、ならびに神経信号伝達において、ならびに又、上記のプロセスの撹乱に基づく障害において重要な役割を果たす。病態生理学的条件下でNO/cGMP系は抑制され得、それは例えば高血圧、血小板活性化、細胞増殖の増加、内皮機能障害、動脈硬化、狭心症、心不全、血栓症、発作、及び心筋梗塞に導き得る。
【0004】
生物におけるcGMP信号経路の影響を標的とし、且つNO−非依存性であるそのような障害の処置は、予測される高い効率及びほとんどない副作用のために有望な方法である。
【背景技術】
【0005】
これまで、可溶性グアニル酸シクラーゼの治療的刺激のためには、その効果がNOに基づいている有機ナイトレートのような化合物のみが用いられてきた。これは生物的転換(bioconversion)により生成し、ヘムの中心鉄原子における攻撃により可溶性グアニル酸シクラーゼを活性化する。副作用に加え、耐性の発現がこの処置の決定的欠点の1つである。
【0006】
この数年以内に、可溶性グアニル酸シクラーゼを直接、すなわち先行するNOの放出なしで刺激するいくつかの物質、例えば3−(5’−ヒドロキシメチル−2’−フリル)−1−ベンジルインダゾール(YC−1,非特許文献1;非特許文献2)、脂肪酸(非特許文献3)、ジフェニルヨードニウムヘキサフルオロホスフェート(非特許文献4)、イソリクイリチゲニン(非特許文献5)及び種々の置換ピラゾール誘導体(特許文献1、特許文献2及び特許文献3)が記載されている。
【0007】
可溶性グアニル酸シクラーゼの既知の刺激物質は、ヘム基を介して直接(一酸化炭素、
一酸化窒素又はジフェニルヨードニウムヘキサフルオロホスフェート)、ヘム基の鉄中心との相互作用及び得られる酵素活性の向上に導くコンフォーメーションの変化により(非特許文献6)、あるいはNOに非依存性であるがNO又はCOの刺激効果を有力にするヘム−依存性機構を介して(例えばYC−1、非特許文献7;又は特許文献1、特許文献2及び特許文献3に記載されているピラゾール誘導体)酵素を刺激する。
【0008】
文献で主張されているイソリクイリチゲニン及び脂肪酸、例えばアラキドン酸、プロスタグランジンエンドペルオキシド及び脂肪酸ヒドロペルオキシドの可溶性グアニル酸シクラーゼへの刺激効果は確証され得なかった(例えば非特許文献7を参照されたい)。
【0009】
可溶性グアニル酸シクラーゼのヘム基が除去されると、酵素はまだ検出可能な触媒的基礎活性(catalytic basal activity)を示し、すなわち前と同様にcGMPが生成する。ヘム−非含有酵素の残りの触媒的基礎活性は上記の既知の刺激物質のいずれによっても刺激され得ない。
【0010】
プロトポルフィリンIXによるヘム−非含有可溶性グアニル酸シクラーゼの刺激が記載されている(非特許文献8)。しかしながら、プロトポルフィリンIXはNO−ヘム付加物の模造物質であると考えることができ、そのため、可溶性グアニル酸シクラーゼへのプロトポルフィリンIXの添加はNOにより刺激されるヘム−含有可溶性グアニル酸シクラーゼに対応する酵素構造の形成を生ずるはずである。これは、プロトポルフィリンIXの刺激効果が上記のNO−非依存性であるがヘム−依存性の刺激物質YC−1により向上することによっても確証される(非特許文献9)。
【0011】
かくしてこれまで、酵素中に存在するヘム基に無関係に可溶性グアニル酸シクラーゼを刺激することができる化合物は記載されたことがない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0012】
【特許文献1】国際公開WO 98/16223
【特許文献2】国際公開WO 98/16507
【特許文献3】国際公開WO 98/23619
【非特許文献】
【0013】
【非特許文献1】Wu et al.,Blood 84(1994),4226
【非特許文献2】Muelsch et al.,Br.J.Pharmacol.120(1997),681
【非特許文献3】Goldberg et al.,J.Biol.Chem.252(1977),1279
【非特許文献4】Pettibone et al.,Eur.J.Pharmacol.116(1985),307
【非特許文献5】Yu et al.,Brit.J.Pharmacol.114(1995),1587
【非特許文献6】Gerzer et al.,FEBS Lett.132(1981),71
【非特許文献7】Hoenicka et al.,J.Mol.Med.77(1999),14
【非特許文献8】Ignarro et al.,Adv.Pharmacol.26(1994),35
【非特許文献9】Muelsch et al.,Naunyn Schmiedebergs Arch.Pharmacol.355,R47
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0014】
本発明の目的は、生物におけるcGMP信号経路に影響を与えることにより処置され得る心臓血管障害又は他の障害の処置のための薬剤を開発することであった。
【0015】
上記の目的は、NO及び酵素中に存在するヘム基に無関係に可溶性グアニル酸シクラーゼを刺激することもできる化合物を薬剤の製造に用いることにより達成される。
【課題を解決するための手段】
【0016】
驚くべきことに、酵素中に存在するヘム基に無関係に可溶性グアニル酸シクラーゼを刺激することもできる化合物があることが見いだされた。これらの刺激物質の生物学的活性は、可溶性グアニル酸シクラーゼを刺激するための全く新規な機構に基づいている。可溶性グアニル酸シクラーゼの刺激物質として先行技術から既知の上記の化合物と対照的に、本発明に従う化合物はヘム−含有及びヘム−非含有形態の可溶性グアニル酸シクラーゼの両方を刺激することができる。従ってこれらの新規な刺激物質の場合、酵素の刺激はヘム−非依存性経路を介して行われ、それは一方で新規な刺激物質がヘム−含有酵素においてNOとの相乗作用を示さないこと、及び他方でこれらの新規な刺激物質の作用が可溶性グアニル酸シクラーゼのヘム−依存性阻害剤、1H−1,2,4−オキサジアゾール−(4,3a)−キノキサリン−1−オン(ODQ)により遮断され得ないことによっても確証される。
【0017】
これは、生物におけるcGMP信号経路に影響を与えることにより処置され得る心臓血管障害及び他の障害の処置のための新規な治療法である。
【0018】
EP−A−0 345 068は、中でも、GABA拮抗薬の合成における中間体としてのアミノアルカンカルボン酸(1)を記載している:
【0019】
【化1】

【0020】
WO 93/00359はペプチド合成における中間体としてのアミノアルカンカルボン酸(2)及び中枢神経系の障害の処置のための活性化合物としてのその使用を記載している。
【0021】
【化2】

【0022】
しかしながら、これらの2つの公開文献のいずれも、そのようなアミノアルカンカルボン酸が酵素中に存在するヘム基に無関係な可溶性グアニル酸シクラーゼへの刺激効果を有し得ることには言及していない。
【0023】
本発明の好ましい態様に従うと、酵素中に存在するヘム基に無関係に可溶性グアニル酸シクラーゼを刺激するために、式(I)
【0024】
【化3】

【0025】
[式中、
Vは不在であるか、O、NR、NRCONR、NRCO、NRSO、COO、CONR又はS(O)であり、
ここで
は存在し得る他のいずれの基Rとも無関係に水素、最高で8個の炭素原子を有する直鎖状もしくは分枝鎖状アルキル、3〜8個の炭素原子を有するシクロアルキル、6〜10個の炭素原子を有するアリール又は7〜18個の炭素原子を有するアリールアルキルであり、ここでアリール基はそれ自身がハロゲン、最高で6個の炭素原子を有するアルキル、アルコキシにより一−もしくは多置換されていることができ、
oは0、1又は2であり、
Qは不在であるか、それぞれ最高で12個の炭素原子を有する直鎖状もしくは分枝鎖状アルキレン、直鎖状もしくは分枝鎖状アルケンジイル又は直鎖状もしくは分枝鎖状アルキンジイルであり、それらはそれぞれO、S(O)、NR、CO、NRSO又はCONRより成る群からの1個もしくはそれより多くの基を含有していることができ、且つハロゲン、ヒドロキシルもしくは最高で4個の炭素原子を有するアルコキシにより一−もしくは多置換されていることができ、ここで場合により上記の鎖のいずれかの2個の原子が互いに結合して3−〜8−員環を形成していることができ、
ここで
は水素、最高で8個の炭素原子を有する直鎖状もしくは分枝鎖状アルキル又は3〜
8個の炭素原子を有するシクロアルキルであり、それらはハロゲンもしくは最高で4個の炭素原子を有するアルコキシにより置換されていることができ、
pは0、1又は2であり、
Yは水素、NR、6〜10個の炭素原子を有するアリール、1〜9個の炭素原子ならびにS、N及びOより成る群からの最高で3個の複素原子を有する芳香族もしくは飽和複素環あるいは3〜8個の炭素原子を有する直鎖状もしくは分枝鎖状シクロアルキルであり、それらはNを介して結合していることもでき、
ここで環式基はそれぞれの場合に、それぞれ最高で8個の炭素原子を有する直鎖状もしくは分枝鎖状アルキル、直鎖状もしくは分枝鎖状アルケニル、直鎖状もしくは分枝鎖状アルキニル、直鎖状もしくは分枝鎖状アルコキシ、直鎖状もしくは分枝鎖状アルコキシアルコキシ、直鎖状もしくは分枝鎖状ハロゲノアルキル、直鎖状もしくは分枝鎖状ハロゲノアルコキシ、3〜8個の炭素原子を有する直鎖状もしくは分枝鎖状シクロアルキル、ハロゲン、ヒドロキシル、CN、SR、NO、NR、NRCOR10、NRCONR10もしくはCONR1112により一−〜三置換されていることができ、
ここで
は水素、最高で8個の炭素原子を有する直鎖状もしくは分枝鎖状アルキル、最高で8個の炭素原子を有する直鎖状もしくは分枝鎖状ハロゲノアルキル又は3〜8個の炭素原子を有するシクロアルキルであり、
は存在し得る他のいずれの基Rとも無関係に水素、最高で8個の炭素原子を有する直鎖状もしくは分枝鎖状アルキル又は3〜8個の炭素原子を有するシクロアルキルであり、
、R、R11及びR12は互いに無関係に水素、最高で8個の炭素原子を有する直鎖状もしくは分枝鎖状アルキル、直鎖状もしくは分枝鎖状アルケニル、6〜10個の炭素原子を有するアリール、1〜9個の炭素原子ならびにS、N及びOより成る群からの最高で3個の複素原子を有する芳香族複素環、8〜18個の炭素原子を有するアリールアルキル、3〜8個の炭素原子を有するシクロアルキル又は式SO13の基であり、
ここでアリール基はそれ自身がハロゲン、ヒドロキシル、CN、NO、NH、NHCOR、最高で6個の炭素原子を有するアルキル、アルコキシ、ハロゲノアルキルもしくはハロゲノアルコキシにより一−もしくは多置換されていることができるか、
あるいは2つの置換基RとR又はR11とR12は互いに結合してOもしくはNを含有することができる5−もしくは6−員環を形成していることができ、
ここで
13は最高で4個の炭素原子を有する直鎖状もしくは分枝鎖状アルキル又は6〜10個の炭素原子を有するアリールであり、ここでアリール基はそれ自身がハロゲン、CN、NO、最高で6個の炭素原子を有するアルキル、アルコキシ、ハロゲノアルキルもしくはハロゲノアルコキシにより一−もしくは多置換されていることができ、
10は水素、最高で12個の炭素原子を有する直鎖状もしくは分枝鎖状アルキル、最高で12個の炭素原子を有する直鎖状もしくは分枝鎖状アルケニル、6〜10個の炭素原子を有するアリール、1〜9個の炭素原子ならびにS、N及びOより成る群からの最高で3個の複素原子を有する芳香族複素環あるいは3〜8個の炭素原子を有するシクロアルキルであり、それらはさらに場合によりハロゲン、ヒドロキシル、CN、NO、NH、NHCOR、最高で6個の炭素原子を有するアルキル、アルコキシ、ハロゲノアルキルもしくはハロゲノアルコキシにより置換されていることができ、
ならびに/あるいは環式基はそれぞれの場合に、6〜10個の炭素原子を有するアリール、1〜9個の炭素原子ならびにS、N及びOより成る群からの最高で3個の複素原子を有し、Nを介して結合していることもできる芳香族もしくは飽和複素環により一−〜三置換されていることができ、それらは直接又は基O、S、SO、SO、NR、SONR、CONR、それぞれ最高で8個の炭素原子を有する直鎖状もしくは分枝鎖状アルキレン、直鎖状もしくは分枝鎖状アルケンジイル、直鎖状もしくは分枝鎖状アルキルオキシ、直鎖状もしくは分枝鎖状オキシアルキルオキシ、直鎖状もしくは分枝鎖状スルホニルア
ルキル、直鎖状もしくは分枝鎖状チオアルキルを介して結合していることができ、且つそれらはそれぞれ最高で6個の炭素原子を有する直鎖状もしくは分枝鎖状アルキル、直鎖状もしくは分枝鎖状アルコキシ、直鎖状もしくは分枝鎖状アルコキシアルコキシ、直鎖状もしくは分枝鎖状ハロゲノアルキル、直鎖状もしくは分枝鎖状ハロゲノアルコキシ、カルボニルアルキル又は直鎖状もしくは分枝鎖状アルケニル、ハロゲン、SR、CN、NO、NR、CONR1516又はNR14COR17により一〜三置換されていることができ、
ここで
14は水素、最高で8個の炭素原子を有する直鎖状もしくは分枝鎖状アルキル又は3〜8個の炭素原子を有するシクロアルキルであり、
15、R16は互いに無関係に水素、最高で8個の炭素原子を有する直鎖状もしくは分枝鎖状アルキル、3〜8個の炭素原子を有するシクロアルキル、6〜10個の炭素原子を有するアリール又は式SO18の基であり、
ここでアリール基はそれ自身がハロゲン、ヒドロキシル、CN、NO、NH、NHCOR、最高で6個の炭素原子を有するアルキル、アルコキシ、ハロゲノアルキルもしくはハロゲノアルコキシにより一−もしくは多置換されていることができ、
ここで
18は最高で4個の炭素原子を有する直鎖状もしくは分枝鎖状アルキル又は6〜10個の炭素原子を有するアリールであり、
ここでアリール基はそれ自身がハロゲン、ヒドロキシル、CN、NO、NH、NHCOR、最高で6個の炭素原子を有するアルキル、アルコキシ、ハロゲノアルキルもしくはハロゲノアルコキシにより一−もしくは多置換されていることができ、
17は水素、最高で12個の炭素原子を有する直鎖状もしくは分枝鎖状アルキル、最高で12個の炭素原子を有する直鎖状もしくは分枝鎖状アルケニル、6〜10個の炭素原子を有するアリール、1〜9個の炭素原子ならびにS、N及びOより成る群からの最高で3個の複素原子を有する芳香族複素環あるいは3〜8個の炭素原子を有するシクロアルキルであり、それらはさらに場合によりハロゲン、ヒドロキシル、CN、NO、NH、NHCOR、最高で6個の炭素原子を有するアルキル、アルコキシ、ハロゲノアルキルもしくはハロゲノアルコキシにより置換されていることができ;
ならびに/あるいは環式基は1〜10個の炭素原子を有する芳香族もしくは飽和炭素環又は1〜9個の炭素原子ならびにS、N及びOより成る群からの最高で3個の複素原子を有する芳香族もしくは飽和複素環と縮合していることができ、
は水素、ハロゲン、それぞれ最高で4個の炭素原子を有する直鎖状もしくは分枝鎖状アルキル、直鎖状もしくは分枝鎖状ハロゲノアルキル、直鎖状もしくは分枝鎖状アルコキシ又はアルコキシカルボニル、CN、NOあるいはNR1920であり、
ここで
19及びR20は互いに無関係に水素、最高で4個の炭素原子を有する直鎖状もしくは分枝鎖状アルキル又は3〜8個の炭素原子を有するシクロアルキルであり、
mは1〜4の整数であり、
Wは最高で6個の炭素原子を有する直鎖状もしくは分枝鎖状アルキレン又は最高で6個の炭素原子を有する直鎖状もしくは分枝鎖状アルケンジイルであり、それらはそれぞれO、S(O)、NR21、CO及びCONR21より成る群からの基を含有していることができ、あるいはWはCO、NHCO又はOCOであり、
ここで
qは0、1又は2であり、
21は水素、最高で8個の炭素原子を有する直鎖状もしくは分枝鎖状アルキル又は3〜8個の炭素原子を有するシクロアルキルであり、
Uは最高で4個の炭素原子を有する直鎖状もしくは分枝鎖状アルキルであり、
Aは6〜10個の炭素原子を有するアリール又は1〜9個の炭素原子ならびにS、N及びOより成る群からの最高で3個の複素原子を有する芳香族複素環であり、
それらは場合によりハロゲン、最高で4個の炭素原子を有する直鎖状もしくは分枝鎖状アルキル、直鎖状もしくは分枝鎖状ハロゲノアルキル、直鎖状もしくは分枝鎖状アルコキシ、ハロゲノアルコキシ又はアルコキシカルボニル、CN、NOもしくはNR2223により一−〜三置換されていることができ、
ここで
22及びR23は互いに無関係にそれぞれ水素、最高で8個の炭素原子を有する直鎖状もしくは分枝鎖状アルキル又は3〜8個の炭素原子を有するシクロアルキル、カルボニルアルキルあるいはスルホニルアルキルであり、
はテトラゾリル、COOR24又はCONR2526であり、
ここで
24は水素、1〜8個の炭素原子を有するアルキル又は3〜8個の炭素原子を有するシクロアルキルであり、
25及びR26は互いに無関係にそれぞれ水素、最高で8個の炭素原子を有する直鎖状もしくは分枝鎖状アルキル、3〜8個の炭素原子を有するシクロアルキル又は式SO27の基であるか、
あるいはR25とR26は一緒になってN又はOを含有していることができる5−もしくは6−員環を形成し、
ここで
27は最高で4個の炭素原子を有する直鎖状もしくは分枝鎖状アルキル又は6〜10個の炭素原子を有するアリールであり、
ここでアリール基はそれ自身がハロゲン、CN、NO、最高で6個の炭素原子を有するアルキル、アルコキシ、ハロゲノアルキルもしくはハロゲノアルコキシにより一−もしくは多置換されていることができ、
XはそれぞれO、S(O)、NR28、CO又はCONR29より成る群からの1〜3個の基を含有していることができる最高で12個の炭素原子を有する直鎖状もしくは分枝鎖状アルキレン又は最高で12個の炭素原子を有する直鎖状もしくは分枝鎖状アルケンジイル、6〜10個の炭素原子を有するアリールもしくはアリールオキシであり、ここでアリール基はそれ自身がハロゲン、CN、NO、最高で6個の炭素原子を有するアルキル、アルコキシ、ハロゲノアルキルもしくはハロゲノアルコキシにより一−もしくは多置換されていることができ、ここで場合により上記の鎖のいずれかの2個の原子がアルキル鎖を介して互いに結合して3−〜8−員環を形成していることができ、
ここで
rは0、1又は2であり、
28は水素、1〜8個の炭素原子を有するアルキル又は3〜8個の炭素原子を有するシクロアルキルであり、
29は水素、最高で8個の炭素原子を有する直鎖状もしくは分枝鎖状アルキル又は3〜8個の炭素原子を有するシクロアルキルであり、
nは1又は2であり;
はテトラゾリル、COOR30又はCONR3132であり、
ここで
30は水素、1〜8個の炭素原子を有するアルキル又は3〜8個の炭素原子を有するシクロアルキルであり、
31及びR32は互いに無関係にそれぞれ水素、最高で8個の炭素原子を有する直鎖状もしくは分枝鎖状アルキル、3〜8個の炭素原子を有するシクロアルキル又は式SO33の基であり、
ここで
33は最高で4個の炭素原子を有する直鎖状もしくは分枝鎖状アルキル又は6〜10個の炭素原子を有するアリールであり、
ここでアリール基はそれ自身がハロゲン、CN、NO、最高で6個の炭素原子を有するアルキル、アルコキシ、ハロゲノアルキルもしくはハロゲノアルコキシにより一−も
しくは多置換されていることができる]
のアミノアルカンカルボン酸ならびにその立体異性体及び塩を用いる。
【0026】
本明細書では、
Vが不在であるか、O、NR、NRCONR、NRCO、NRSO、COO、CONR又はS(O)であり、
ここで
は存在し得る他のいずれの基Rとも無関係に水素、最高で8個の炭素原子を有する直鎖状もしくは分枝鎖状アルキル、3〜8個の炭素原子を有するシクロアルキル、6〜10個の炭素原子を有するアリール又は7〜18個の炭素原子を有するアリールアルキルであり、ここでアリール基はそれ自身がハロゲン、最高で6個の炭素原子を有するアルキル、アルコキシにより一−もしくは多置換されていることができ、
oは0、1又は2であり、
Qが不在であるか、それぞれ最高で12個の炭素原子を有する直鎖状もしくは分枝鎖状アルキレン、直鎖状もしくは分枝鎖状アルケンジイル又は直鎖状もしくは分枝鎖状アルキンジイルであり、それらはそれぞれO、S(O)、NR、CO、NRSO又はCONRより成る群からの1個もしくはそれより多くの基を含有していることができ、且つハロゲン、ヒドロキシルもしくは最高で4個の炭素原子を有するアルコキシにより一−もしくは多置換されていることができ、ここで場合により上記の鎖のいずれかの2個の原子が互いに結合して3−〜8−員環を形成していることができ、
ここで
は水素、最高で8個の炭素原子を有する直鎖状もしくは分枝鎖状アルキル又は3〜8個の炭素原子を有するシクロアルキルであり、それらはハロゲンもしくは最高で4個の炭素原子を有するアルコキシにより置換されていることができ、
pは0、1又は2であり、
Yが水素、NR、6〜10個の炭素原子を有するアリール、1〜9個の炭素原子ならびにS、N及びOより成る群からの最高で3個の複素原子を有する芳香族もしくは飽和複素環あるいは3〜8個の炭素原子を有する直鎖状もしくは分枝鎖状シクロアルキルであり、それらはNを介して結合していることもでき、
ここで環式基はそれぞれの場合に、それぞれ最高で8個の炭素原子を有する直鎖状もしくは分枝鎖状アルキル、直鎖状もしくは分枝鎖状アルケニル、直鎖状もしくは分枝鎖状アルキニル、直鎖状もしくは分枝鎖状アルコキシ、直鎖状もしくは分枝鎖状アルコキシアルコキシ、直鎖状もしくは分枝鎖状ハロゲノアルキル、直鎖状もしくは分枝鎖状ハロゲノアルコキシ、3〜8個の炭素原子を有する直鎖状もしくは分枝鎖状シクロアルキル、ハロゲン、ヒドロキシル、CN、SR、NO、NR、NRCOR10、NRCONR10もしくはCONR1112により一−〜三置換されていることができ、
ここで
は水素、最高で8個の炭素原子を有する直鎖状もしくは分枝鎖状アルキル、最高で8個の炭素原子を有する直鎖状もしくは分枝鎖状ハロゲノアルキル又は3〜8個の炭素原子を有するシクロアルキルであり、
は存在し得る他のいずれの基Rとも無関係に水素、最高で8個の炭素原子を有する直鎖状もしくは分枝鎖状アルキル又は3〜8個の炭素原子を有するシクロアルキルであり、
、R、R11及びR12は互いに無関係に水素、最高で8個の炭素原子を有する直鎖状もしくは分枝鎖状アルキル、直鎖状もしくは分枝鎖状アルケニル、6〜10個の炭素原子を有するアリール、1〜9個の炭素原子ならびにS、N及びOより成る群からの最高で3個の複素原子を有する芳香族複素環、8〜18個の炭素原子を有するアリールアルキル、3〜8個の炭素原子を有するシクロアルキル又は式SO13の基であり、
ここでアリール基はそれ自身がハロゲン、ヒドロキシル、CN、NO、NH、NHCOR、最高で6個の炭素原子を有するアルキル、アルコキシ、ハロゲノアルキルもし
くはハロゲノアルコキシにより一−もしくは多置換されていることができるか、
あるいは2つの置換基RとR又はR11とR12は互いに結合してOもしくはNを含有することができる5−もしくは6−員環を形成していることができ、
ここで
13は最高で4個の炭素原子を有する直鎖状もしくは分枝鎖状アルキル又は6〜10個の炭素原子を有するアリールであり、ここでアリール基はそれ自身がハロゲン、CN、NO、最高で6個の炭素原子を有するアルキル、アルコキシ、ハロゲノアルキルもしくはハロゲノアルコキシにより一−もしくは多置換されていることができ、
10は水素、最高で12個の炭素原子を有する直鎖状もしくは分枝鎖状アルキル、最高で12個の炭素原子を有する直鎖状もしくは分枝鎖状アルケニル、6〜10個の炭素原子を有するアリール、1〜9個の炭素原子ならびにS、N及びOより成る群からの最高で3個の複素原子を有する芳香族複素環あるいは3〜8個の炭素原子を有するシクロアルキルであり、それらはさらに場合によりハロゲン、ヒドロキシル、CN、NO、NH、NHCOR、最高で6個の炭素原子を有するアルキル、アルコキシ、ハロゲノアルキルもしくはハロゲノアルコキシにより置換されていることができ、
ならびに/あるいは環式基はそれぞれの場合に、6〜10個の炭素原子を有するアリール、1〜9個の炭素原子ならびにS、N及びOより成る群からの最高で3個の複素原子を有し、Nを介して結合していることもできる芳香族もしくは飽和複素環により一−〜三置換されていることができ、それらは直接又は基O、S、SO、SO、NR、SONR、CONR、それぞれ最高で8個の炭素原子を有する直鎖状もしくは分枝鎖状アルキレン、直鎖状もしくは分枝鎖状アルケンジイル、直鎖状もしくは分枝鎖状アルキルオキシ、直鎖状もしくは分枝鎖状オキシアルキルオキシ、直鎖状もしくは分枝鎖状スルホニルアルキル、直鎖状もしくは分枝鎖状チオアルキルを介して結合していることができ、且つそれらはそれぞれ最高で6個の炭素原子を有する直鎖状もしくは分枝鎖状アルキル、直鎖状もしくは分枝鎖状アルコキシ、直鎖状もしくは分枝鎖状アルコキシアルコキシ、直鎖状もしくは分枝鎖状ハロゲノアルキル、直鎖状もしくは分枝鎖状ハロゲノアルコキシ、カルボニルアルキル又は直鎖状もしくは分枝鎖状アルケニル、ハロゲン、SR、CN、NO、NR、CONR1516又はNR14COR17により一〜三置換されていることができ、
ここで
14は水素、最高で8個の炭素原子を有する直鎖状もしくは分枝鎖状アルキル又は3〜8個の炭素原子を有するシクロアルキルであり、
15、R16は互いに無関係に水素、最高で8個の炭素原子を有する直鎖状もしくは分枝鎖状アルキル、3〜8個の炭素原子を有するシクロアルキル又は式SO18の基であり、
ここで
18は最高で4個の炭素原子を有する直鎖状もしくは分枝鎖状アルキル又は6〜10個の炭素原子を有するアリールであり、
ここでアリール基はそれ自身がハロゲン、CN、NO、最高で6個の炭素原子を有するアルキル、アルコキシ、ハロゲノアルキルもしくはハロゲノアルコキシにより一−もしくは多置換されていることができ、
17は水素、最高で12個の炭素原子を有する直鎖状もしくは分枝鎖状アルキル、最高で12個の炭素原子を有する直鎖状もしくは分枝鎖状アルケニル、6〜10個の炭素原子を有するアリール、1〜9個の炭素原子ならびにS、N及びOより成る群からの最高で3個の複素原子を有する芳香族複素環あるいは3〜8個の炭素原子を有するシクロアルキルであり、それらはさらに場合によりハロゲン、CN、NO、最高で6個の炭素原子を有するアルキル、アルコキシ、ハロゲノアルキルもしくはハロゲノアルコキシにより置換されていることができ;
ならびに/あるいは環式基は1〜10個の炭素原子を有する芳香族もしくは飽和炭素環又は1〜9個の炭素原子ならびにS、N及びOより成る群からの最高で3個の複素原子を有
する芳香族もしくは飽和複素環と縮合していることができ、Rが水素、ハロゲン、それぞれ最高で4個の炭素原子を有する直鎖状もしくは分枝鎖状アルキル、直鎖状もしくは分枝鎖状ハロゲノアルキル又は直鎖状もしくは分枝鎖状アルコキシであり、
mが1〜4の整数であり、
Wがそれぞれ最高で4個の炭素原子を有する直鎖状もしくは分枝鎖状アルキレン又は直鎖状もしくは分枝鎖状アルケンジイルであり、
Uが−CH−であり、
Aがフェニル又は1〜9個の炭素原子ならびにS、N及びOより成る群からの最高で3個の複素原子を有する芳香族複素環であり、
それらは場合によりハロゲン、最高で4個の炭素原子を有する直鎖状もしくは分枝鎖状アルキル、直鎖状もしくは分枝鎖状ハロゲノアルキル又は直鎖状もしくは分枝鎖状アルコキシにより一−〜三置換されていることができ、
がCOOR24であり、
ここで
24は水素又は最高で6個の炭素原子を有する直鎖状もしくは分枝鎖状アルキルであり、
Xがそれぞれフェニル、フェニルオキシ、O、CO及びCONR29より成る群からの1〜3個の基を含有していることができる最高で8個の炭素原子を有する直鎖状もしくは分枝鎖状アルキレン又は最高で8個の炭素原子を有する直鎖状もしくは分枝鎖状アルケンジイルであり、
ここで
29は水素、最高で6個の炭素原子を有する直鎖状もしくは分枝鎖状アルキル又は3〜6個の炭素原子を有するシクロアルキルであり、
nが1又は2であり、
がCOOR30であり、
ここで
30は水素又は最高で6個の炭素原子を有する直鎖状もしくは分枝鎖状アルキルである
式(I)の化合物が好ましい。
【0027】
Vが不在であるか、O、S又はNRであり、
ここで
は水素又はメチルであり、
Qが不在であるか、最高で9個の炭素原子を有する直鎖状もしくは分枝鎖状アルキレンあるいは最高で4個の炭素原子を有する直鎖状もしくは分枝鎖状アルケンジイル又は直鎖状もしくは分枝鎖状アルキンジイルであり、それらはハロゲンにより一置換されていることができ、
YがH、NR、シクロヘキシル、フェニル、ナフチル又は
【0028】
【化4】

【0029】
より成る群からの複素環であり、
それらはNを介して結合していることもでき、
ここで環式基はそれぞれの場合に、それぞれ最高で4個の炭素原子を有する直鎖状もしくは分枝鎖状アルキル、直鎖状もしくは分枝鎖状アルケニル、直鎖状もしくは分枝鎖状アルキニル、直鎖状もしくは分枝鎖状アルコキシ、直鎖状もしくは分枝鎖状アルコキシアルコキシ、直鎖状もしくは分枝鎖状ハロゲノアルキル、直鎖状もしくは分枝鎖状ハロゲノアルコキシ、3〜6個の炭素原子を有する直鎖状もしくは分枝鎖状シクロアルキル、F、Cl、Br、I、NO、SR、NR、NRCOR10もしくはCONR1112により一−〜三置換されていることができ、
ここで
は水素、最高で8個の炭素原子を有する直鎖状もしくは分枝鎖状アルキル又は最高で4個の炭素原子を有する直鎖状もしくは分枝鎖状ハロゲノアルキルであり、
は水素又は最高で4個の炭素原子を有する直鎖状もしくは分枝鎖状アルキルであり、
、R、R11及びR12は互いに無関係に水素、最高で4個の炭素原子を有する直鎖状もしくは分枝鎖状アルキル又はフェニルであり、
ここでフェニル基はF、Cl、Br、ヒドロキシル、メチル、エチル、n−プロピル、i−プロピル、n−ブチル、s−ブチル、i−ブチル、t−ブチル、メトキシ、エトキシ、アミノ、アセチルアミノ、NO、CF、OCF又はCNにより一−〜三置換されていることができるか、
あるいは2つの置換基RとR又はR11とR12は互いに結合してOもしくはNにより分断されていることができる5−もしくは6−員環を形成していることができ、
10は水素、最高で4個の炭素原子を有する直鎖状もしくは分枝鎖状アルキル又はフェニルであり、
ここでフェニル基はF、Cl、Br、ヒドロキシル、メチル、エチル、n−プロピル、i−プロピル、n−ブチル、s−ブチル、i−ブチル、t−ブチル、メトキシ、エトキシ、アミノ、アセチルアミノ、NO、CF、OCF又はCNにより一−〜三置換されていることができ、
ならびに/あるいは環式基はそれぞれの場合に、フェニル又は
【0030】
【化5】

【0031】
より成る群からの複素環により一−〜三置換されていることができ、
それらは直接又は基O、S、SO、SO、NR、SONR、CONR、それぞれ最高で4個の炭素原子を有する直鎖状もしくは分枝鎖状アルキレン、直鎖状もしくは分枝鎖状アルケンジイル、直鎖状もしくは分枝鎖状アルキルオキシ、直鎖状もしくは分枝鎖状オキシアルキルオキシ、直鎖状もしくは分枝鎖状スルホニルアルキル、直鎖状もしくは分枝鎖状チオアルキルを介して結合していることができ、且つそれらはそれぞれ最高で4個の炭素原子を有する直鎖状もしくは分枝鎖状アルキル、直鎖状もしくは分枝鎖状アルコキシ、直鎖状もしくは分枝鎖状アルコキシアルコキシ、直鎖状もしくは分枝鎖状ハロゲノアルキル又は直鎖状もしくは分枝鎖状アルケニル、F、Cl、Br、I、CN、SCH、OCF、NO、NR又はNR14COR17により一〜三置換されていることができ、
ここで
14は水素、最高で8個の炭素原子を有する直鎖状もしくは分枝鎖状アルキル又は3〜8個の炭素原子を有するシクロアルキルであり、
17は水素、最高で12個の炭素原子を有する直鎖状もしくは分枝鎖状アルキル、最高で12個の炭素原子を有する直鎖状もしくは分枝鎖状アルケニル、6〜10個の炭素原子を有するアリール、1〜9個の炭素原子ならびにS、N及びOより成る群からの最高で3個の複素原子を有する芳香族複素環あるいは3〜8個の炭素原子を有するシクロアルキルであり、それらはさらに場合によりF、Cl、Br、ヒドロキシル、メチル、エチル、n−プロピル、i−プロピル、n−ブチル、s−ブチル、i−ブチル、t−ブチル、メトキシ、エトキシ、アミノ、アセチルアミノ、NO、CF、OCF又はCNにより置換されていることができ;
ならびに/あるいは環式基は1〜10個の炭素原子を有する芳香族もしくは飽和炭素環又
は1〜9個の炭素原子ならびにS、N及びOより成る群からの最高で3個の複素原子を有する芳香族もしくは飽和複素環と縮合していることができ、
が水素又はフッ素であり、
mが1〜4の整数であり、
WがCH、−CHCH−、CHCHCH、CH=CHCHであり、
Uが−CH−であり、
Aがフェニル、ピリジル、チエニル又はチアゾリルであり、それらは場合によりメチル、エチル、n−プロピル、i−プロピル、n−ブチル、i−ブチル、s−ブチル、t−ブチル、CF、メトキシ、エトキシ、F、Cl、Brにより一−〜三置換されていることができ、
がCOOR24であり、
ここで
24は水素又は最高で4個の炭素原子を有する直鎖状もしくは分枝鎖状アルキルであり、
Xがそれぞれフェニル、フェニルオキシ、O、CO及びCONR30より成る群からの1〜3個の基を含有していることができる最高で8個の炭素原子を有する直鎖状もしくは分枝鎖状アルキレン又は最高で8個の炭素原子を有する直鎖状もしくは分枝鎖状アルケンジイルであり、
ここで
30は水素、最高で6個の炭素原子を有する直鎖状もしくは分枝鎖状アルキル又は3〜6個の炭素原子を有するシクロアルキルであり、
nが1又は2であり、
がCOOR35であり、
ここで
35は水素又は最高で6個の炭素原子を有する直鎖状もしくは分枝鎖状アルキルである
式(I)の化合物が特に好ましい。
【0032】
本明細書では、
VがOであり、
Qが最高で9個の炭素原子を有する直鎖状もしくは分枝鎖状アルキレンあるいは最高で4個の炭素原子を有する直鎖状もしくは分枝鎖状アルケンジイル又は直鎖状もしくは分枝鎖状アルキンジイルであり、それらはハロゲンにより一置換されていることができ、
YがH、シクロヘキシル、フェニル又は
【0033】
【化6】

【0034】
より成る群からの複素環であり、
ここで環式基はそれぞれの場合に、それぞれ最高で4個の炭素原子を有する直鎖状もしくは分枝鎖状アルキル、直鎖状もしくは分枝鎖状アルケニル、直鎖状もしくは分枝鎖状アルキニル、直鎖状もしくは分枝鎖状アルコキシ、直鎖状もしくは分枝鎖状アルコキシアルコキシ、直鎖状もしくは分枝鎖状ハロゲノアルキル、直鎖状もしくは分枝鎖状ハロゲノアルコキシ、3〜6個の炭素原子を有する直鎖状もしくは分枝鎖状シクロアルキル、F、Cl、Br、I、NO、SR、NR、NRCOR10もしくはCONR1112により一−〜三置換されていることができ、
ここで
は水素、最高で4個の炭素原子を有する直鎖状もしくは分枝鎖状アルキル又は最高で4個の炭素原子を有する直鎖状もしくは分枝鎖状ハロゲノアルキルであり、
は水素又は最高で4個の炭素原子を有する直鎖状もしくは分枝鎖状アルキルであり、
、R、R11及びR12は互いに無関係に水素、最高で4個の炭素原子を有する直鎖状もしくは分枝鎖状アルキル又はフェニルであり、
ここでフェニル基はF、Cl、Br、ヒドロキシル、メチル、エチル、n−プロピル、i−プロピル、n−ブチル、s−ブチル、i−ブチル、t−ブチル、メトキシ、エトキシ、アミノ、アセチルアミノ、NO、CF、OCF又はCNにより一−〜三置換されていることができるか、
あるいは2つの置換基RとR又はR11とR12は互いに結合してOもしくはNにより分断されていることができる5−もしくは6−員環を形成していることができ、
10は水素、最高で4個の炭素原子を有する直鎖状もしくは分枝鎖状アルキル又はフェニルであり、
ここでフェニル基はF、Cl、Br、ヒドロキシル、メチル、エチル、n−プロピル、i−プロピル、n−ブチル、s−ブチル、i−ブチル、t−ブチル、メトキシ、エトキシ
、アミノ、アセチルアミノ、NO、CF、OCF又はCNにより一−〜三置換されていることができ、
ならびに/あるいは環式基はそれぞれの場合に、フェニル又は
【0035】
【化7】

【0036】
より成る群からの複素環により一−〜三置換されていることができ、
それらは直接又は基O、S、SO、SO、それぞれ最高で4個の炭素原子を有する直鎖状もしくは分枝鎖状アルキレン、直鎖状もしくは分枝鎖状アルケンジイル、直鎖状もしくは分枝鎖状アルキルオキシ、直鎖状もしくは分枝鎖状オキシアルキルオキシ、直鎖状もしくは分枝鎖状スルホニルアルキル、直鎖状もしくは分枝鎖状チオアルキルを介して結合していることができ、且つそれらはそれぞれ最高で4個の炭素原子を有する直鎖状もしくは分枝鎖状アルキル、直鎖状もしくは分枝鎖状アルコキシ、直鎖状もしくは分枝鎖状アルコキシアルコキシ、直鎖状もしくは分枝鎖状ハロゲノアルキル又は直鎖状もしくは分枝鎖状アルケニル、F、Cl、Br、I、CN、SCH、OCF、NO、NR又はNR14COR17により一〜三置換されていることができ、
ここで
14は水素、最高で6個の炭素原子を有する直鎖状もしくは分枝鎖状アルキル又は3〜6個の炭素原子を有するシクロアルキルであり、
17は水素、最高で6個の炭素原子を有する直鎖状もしくは分枝鎖状アルキル、最高で6個の炭素原子を有する直鎖状もしくは分枝鎖状アルケニル、6〜10個の炭素原子を有するアリール、1〜9個の炭素原子ならびにS、N及びOより成る群からの最高で3個の複素原子を有する芳香族複素環あるいは3〜6個の炭素原子を有するシクロアルキルであり、それらはさらに場合によりF、Cl、Br、ヒドロキシル、メチル、エチル、n−プロピル、i−プロピル、n−ブチル、s−ブチル、i−ブチル、t−ブチル、メトキシ、エトキシ、アミノ、アセチルアミノ、NO、CF、OCF又はCNにより置換されていることができ;ならびに/あるいは環式基は1〜10個の炭素原子を有する芳香族もしくは飽和炭素環又は1〜9個の炭素原子ならびにS、N及びOより成る群からの最高で3個の複素原子を有する芳香族もしくは飽和複素環と縮合していることができ、
が水素又はフッ素であり、
mが1〜2の整数であり、
Wが−CH−又は−CHCH−であり、
Uが−CH−であり、
Aがフェニルであり、それは場合によりメチル、エチル、n−プロピル、i−プロピル、n−ブチル、i−ブチル、s−ブチル、t−ブチル、CF、メトキシ、エトキシ、F、Cl、Brにより一−〜三置換されていることができ、
がCOOR24であり、
ここで
24は水素又は最高で4個の炭素原子を有する直鎖状もしくは分枝鎖状アルキルであり、
Xがそれぞれフェニルオキシ、O、CO及びCONR30より成る群からの1〜3個の基を含有していることができる最高で6個の炭素原子を有する直鎖状もしくは分枝鎖状アルキレン又は最高で6個の炭素原子を有する直鎖状もしくは分枝鎖状アルケンジイルであり、
ここで
30は水素、最高で6個の炭素原子を有する直鎖状もしくは分枝鎖状アルキル又は3〜6個の炭素原子を有するシクロアルキルであり、
nが1又は2であり、
がCOOR35であり、
ここで
35は水素又は最高で4個の炭素原子を有する直鎖状もしくは分枝鎖状アルキルである
式(I)の化合物が特別に好ましい。
【0037】
及びRがそれぞれCOOHである式(I)の化合物が本発明に従って特に好ましい。
【0038】
本発明に従って、
VがOであり、
QがCHであり、
Yがフェニルであり、それは2−フェニルエチル、シクロヘキシル、4−クロロフェニル、4−メトキシフェニル、4−トリフルオロメチルフェニル、4−シアノフェニル、4−クロロフェノキシ、4−メトキシフェノキシ、4−トリフルオロメチルフェノキシ、4−シアノフェノキシ、4−メチルフェニルより成る群から選ばれる基により置換されており、
が水素又はフッ素であり、
mが1〜2の整数であり、
Wが−CHCH−であり、
Uが−CH−であり、
Aがフェニルであり、
がCOOHであり、ここでRは基Uに対して4−位に位置し、
Xが(CHであり、
がCOOHである
化合物が特別に好ましい。
【0039】
本発明に従う一般式(I)の化合物はそれらの塩の形態でも存在することができる。本明細書では一般に有機もしくは無機塩基又は酸との塩を挙げることができる。
【0040】
本発明の範囲内では、生理学的に許容され得る塩が好ましい。本発明に従う化合物の生理学的に許容され得る塩は、無機酸、カルボン酸又はスルホン酸との本発明に従う物質の塩であることができる。例えば塩酸、臭化水素酸、硫酸、リン酸、メタンスルホン酸、エ
タンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、ナフタレンジスルホン酸、酢酸、プロピオン酸、乳酸、酒石酸、クエン酸、フマル酸、マレイン酸又は安息香酸との塩が特に好ましい。
【0041】
生理学的に許容され得る塩は、遊離のカルボキシル基を有する本発明に従う化合物の金属もしくはアンモニウム塩であることもできる。例えばナトリウム、カリウム、マグネシウムもしくはカルシウム塩、ならびにアンモニア又は有機アミン類、例えばエチルアミン、ジ−もしくはトリエチルアミン、ジ−もしくはトリエタノールアミン、ジシクロヘキシルアミン、ジメチルアミノエタノール、アルギニン、リシン又はエチレンジアミンから誘導されるアミモニウム塩が特に好ましい。
【0042】
本発明に従う化合物は立体異性体において存在することができ、それは像と鏡像のようであるか(エナンチオマー)、又は像と鏡像のようでない(ジアステレオマー)。本発明はエナンチオマー又はジアステレオマー及びそれらのそれぞれの混合物の両方に関する。ラセミ体はジアステレオマーと同様に、既知の方法で、例えば光学分割もしくはクロマトグロラフィー分離により立体異性体的に均一な成分に分離され得る。本発明に従う化合物中に存在する二重結合は、シス又はトランス立体配置で存在することができる(Z又はE体)。
【0043】
本発明の範囲内で、他にことわらなければ、置換基は一般に以下の意味を有する:
アルキルは一般に1〜20個の炭素原子を有する直鎖状もしくは分枝鎖状炭化水素基を示す。挙げることができる例はメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、ペンチル、イソペンチル、ヘキシル、イソヘキシル、ヘプチル、イソヘプチル、オクチル及びイソオクチル、ノニル、デシル、ドデシル、エイコシルである。
【0044】
アルキレンは一般に1〜20個の炭素原子を有する直鎖状もしくは分枝鎖状炭化水素架橋を示す。挙げることができる例はメチレン、エチレン、プロピレン、α−メチルエチレン、β−メチルエチレン、α−エチルエチレン、β−エチルエチレン、ブチレン、α−メチルプロピレン、β−メチルプロピレン、γ−メチルプロピレン、α−エチルプロピレン、β−エチルプロピレン、γ−エチルプロピレン、ペンチレン、ヘキシレン、ヘプチレン、オクチレン、ノニレン、デシレン、ドデシレン及びエイコシレンである。
【0045】
アルケニルは一般に2〜20個の炭素原子及び1個又はそれより多い、好ましくは1個又は2個の二重結合を有する直鎖状もしくは分枝鎖状炭化水素基を示す。挙げることができる例はアリル、プロペニル、イソプロペニル、ブテニル、イソブテニル、ペンテニル、イソペンテニル、ヘキセニル、イソヘキセニル、ヘプテニル、イソヘプテニル、オクテニル、イソオクテニルである。
【0046】
アルキニルは一般に2〜20個の炭素原子及び1個又はそれより多い、好ましくは1個又は2個の三重結合を有する直鎖状もしくは分枝鎖状炭化水素基を示す。挙げることができる例はエチニル、2−ブチニル、2−ペンチニル及び2−ヘキシニルである。
【0047】
アルケンジイルは一般に2〜20個の炭素原子及び1個もしくはそれより多い、好ましくは1個もしくは2個の二重結合を有する直鎖状もしくは分枝鎖状炭化水素架橋を示す。挙げることができる例はエテン−1,2−ジイル、プロペン−1,3−ジイル、プロペン−1,2−ジイル、1−ブテン−1,4−ジイル、1−ブテン−1,3−ジイル、1−ブテン−1,2−ジイル、2−ブテン−1,4−ジイル、2−ブテン−1,3−ジイル、2−ブテン−2,3−ジイルである。
【0048】
アルキンジイルは一般に2〜20個の炭素原子及び1個もしくはそれより多い、好まし
くは1個もしくは2個の三重結合を有する直鎖状もしくは分枝鎖状炭化水素架橋を示す。挙げることができる例はエチン−1,2−ジイル、プロピン−1,3−ジイル、1−ブチン−1,4−ジイル、1−ブチン−1,3−ジイル、2−ブテン−1,4−ジイルである。
【0049】
アシルは一般に1〜9個の炭素原子を有し、カルボニル基を介して結合している直鎖状もしくは分枝鎖状低級アルキルを示す。挙げることができる例は:アセチル、エチルカルボニル、プロピルカルボニル、イソプロピルカルボニル、ブチルカルボニル及びイソブチルカルボニルである。
【0050】
アルコキシは一般に1〜14個の炭素原子を有し、酸素原子を介して結合している直鎖状もしくは分枝鎖状炭化水素基を示す。挙げることができる例はメトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、ブトキシ、イソブトキシ、ペントキシ、イソペントキシ、ヘキソキシ、イソヘキソキシ、ヘプトキシ、イソヘプトキシ、オクトキシ又はイソオクトキシである。「アルコキシ」及び「アルキルオキシ」という用語は同義的に用いられる。
【0051】
アルコキシアルキルは一般に最高で8個の炭素原子を有するアルコキシ基により置換されている最高で8個の炭素原子を有するアルキル基を示す。
【0052】
アルコキシカルボニルは、例えば式
【0053】
【化8】

【0054】
により描かれ得る。ここでAlkylは一般に1〜13個の炭素原子を有する直鎖状もしくは分枝鎖状炭化水素基を示す。以下のアルコキシカルボニル基を例として挙げることができる:メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、プロポキシカルボニル、イソプロポキシカルボニル、ブトキシカルボニル又はイソブトキシカルボニル。
【0055】
シクロアルキルは一般に3〜8個の炭素原子を有する環状炭化水素基を示す。シクロプロピル、シクロペンチル及びシクロヘキシルが好ましい。挙げることができる例はシクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル及びシクロオクチルである。
【0056】
シクロアルコキシは、本発明の範囲内で、その炭化水素基がシクロアルキル基であるアルコキシ基を示す。シクロアルキル基は一般に最高で8個の炭素原子を有する。挙げることができる例は:シクロプロピルオキシ及びシクロヘキシルオキシである。「シクロアルコキシ」及び「シクロアルキルオキシ」という用語は同義的に用いられる。
【0057】
アリールは一般に6〜10個の炭素原子を有する芳香族基を示す。好ましいアリール基はフェニル及びナフチルである。
【0058】
ハロゲンは、本発明の範囲内で、フッ素、塩素、臭素及びヨウ素を示す。
【0059】
複素環は一般に、本発明の範囲内で、飽和、不飽和もしくは芳香族3−〜10−員、例えば5−もしくは6−員複素環を示し、それはS、N及びOより成る群からの最高で3個の複素原子を含有していることができ、窒素原子の場合にはこの窒素原子を介して結合していることもできる。挙げることができる例は:オキサジアゾリル、チアジアゾリル、ピ
ラゾリル、ピリジル、ピリミジニル、ピリダジニル、ピラジニル、チエニル、フリル、ピロリル、ピロリジニル、ピペラジニル、テトラヒドロピラニル、テトラヒドロフラニル、1,2,3−トリアゾリル、チアゾリル、オキサゾリル、イミダゾリル、モルホリニル又はピペリジルである。チアゾリル、フリル、オキサゾリル、ピラゾリル、トリアゾリル、ピリジル、ピリミジニル、ピリダジニル及びテトラヒドロピラニルが好ましい。「ヘテロアリール」(又は「ヘタリール」)という用語は芳香族複素環式基を示す。
【0060】
本出願において示す複素環構造においては、それぞれの場合に隣接基への1つの結合のみ、例えばYのために適した複素環構造においては単位Qへの結合を示す。しかしながら、示した通り、これらの複素環構造はこれと無関係にさらに別の置換基を有していることができる。
【0061】
本発明はさらに、
[A]式(II)
【0062】
【化9】

【0063】
の化合物を式(III)
E−X−R (III)
[式中、
、R、R、V、Q、Y、W、X、U、A及びmは上記で定義した通りであり、
Eは塩基の存在下で置換えられる離脱基あるいは場合により活性化されていることができるヒドロキシル官能基である]
の化合物と反応させるか;
あるいは
[B]式(IV)
【0064】
【化10】

【0065】
の化合物を式(V)
【0066】
【化11】

【0067】
[式中、
、R、R、V、Q、Y、W、X、U、A及びmは上記で定義した通りであり、
Eは塩基の存在下で置換えられる離脱基あるいは場合により活性化されていることができるヒドロキシル官能基である]
の化合物と反応させるか;
あるいは
[C]式(VI)
【0068】
【化12】

【0069】
の化合物を式(VII)
E−U−A−R (VII)
[式中、
、R、R、V、Q、Y、W、X、U、A及びmは上記で定義した通りであり、
Eは塩基の存在下で置換えられる離脱基あるいは場合により活性化されていることができるヒドロキシル官能基である]
の化合物と反応させるか;
あるいは
[D]式(VIII)
【0070】
【化13】

【0071】
[式中、
VaはO又はSであり、
、R、R、Y、Q、W、U、A、X及びmは請求項3で定義した通りである]
の化合物を式(IX)
【0072】
【化14】

【0073】
[式中、
Q、Yは上記で定義した通りであり、
Eは塩基の存在下で置換えられる離脱基あるいは場合により活性化されていることができるヒドロキシル官能基である]
の化合物と反応させるか、
あるいは
[E]式(X)
【0074】
【化15】

【0075】
[式中、
、V、Q、Y、W、X、U、A及びmは上記で定義した通りであり、
及びRは無関係にそれぞれCN又はCOOAlkを示し、ここでAlkは最高で6個の炭素原子を有する直鎖状もしくは分枝鎖状アルキル基を示す]
の化合物を強酸もしくは強塩基の水溶液を用いて対応する遊離のカルボン酸に転換するか;
あるいは
[F]式(XI)
【0076】
【化16】

【0077】
[式中、
、R、R、V、Q、X、W、U、A及びmは上記で定義した通りであり、
LはBr、I又は基CFSO−Oを示す]
の化合物を式(XII)
M−Z (XII)
[式中、
Mはアリールもしくはヘテロアリール基、直鎖状もしくは分枝鎖状アルキル、アルケニルもしくはアルキニル基又はシクロアルキル基を示すか、あるいはアリールアルキル、アリールアルケニル又はアリールアルキニル基を示し、
Zは基−B(OH)、−CH≡CH、−CH=CH又は−Sn(nBu)を示す]の化合物と、パラジウム化合物の存在下に、適宜さらに還元剤及びさらに別の添加剤の存在下に、且つ塩基の存在下において反応させるか;
あるいは
[G]式(XIII)
【0078】
【化17】

【0079】
[式中、
Arはアリール又はヘテロアリール基を示し、
Eは塩基の存在下で置換えられる離脱基である]
の化合物を方法Dに従って式(VIII)の化合物と反応させ、得られる式(XIV)
【0080】
【化18】

【0081】
の化合物を触媒の存在下で水素を用いて水素化する
ことを特徴とする式(I)の化合物の製造法に関する。
【0082】
式(I)の化合物の製造のための本発明に従う方法を、制限ではない例としての態様を用いて下記に示す:
【0083】
【化19】

【0084】
例えば(VIII)が4−{[(2−メトキシフェネチル)アミノ]メチル}安息香酸メチルを示し、(IX)が塩化2−クロロフェニルメチルを示す場合、方法D及びEは下記のスキームに示す通りに表され得る:
【0085】
【化20】

【0086】
例えば(IV)が4−{[(5−メトキシ−5−オキシペンチル)アミノ]メチル}安息香酸メチルを示し、(V)が1−[2−(ベンジルオキシ)フェニル]−2−ブロモ−1−エタノンを示す場合、方法B及びEは下記のスキームに示す通りに表され得る:
【0087】
【化21】

【0088】
例えば(VI)が5−{[2−(ベンジルオキシ)フェネチル]アミノ}ペンタン酸メチルを示し、(VII)が4−(ブロモメチル)−安息香酸メチルを示す場合、方法C及びEは下記のスキームに示す通りに表され得る:
【0089】
【化22】

【0090】
【化23】

【0091】
【化24】

【0092】
本発明に従う方法のために好ましい溶媒は、反応条件下で変化しない通常の有機溶媒又は水である。本発明に従う方法のためにはエーテル類、例えばジエチルエーテル、ブチルメチルエーテル、ジオキサン、テトラヒドロフラン、グリコールジメチルエーテルもしくはジエチレングリコールジメチルエーテル又は炭化水素、例えばベンゼン、トルエン、キシレンもしくは石油エーテル又はアミド類、例えばジメチルホルムアミドもしくはヘキサメチルリン酸トリアミド又は1,3−ジメチル−イミダゾリジン−2−オン、1,3−ジメチル−テトラヒドロピリミジン−2−オン、アセトニトリル、酢酸エチル又はジメチルスルホキシドを用いるのが好ましい。もちろん上記の溶媒の混合物を用いることもできる。
【0093】
本発明に従う方法のために好ましい塩基には、塩基性の反応に通常用いられる塩基性化合物が含まれる。アルカリ金属水素化物、例えば水素化ナトリウムもしくは水素化カリウ
ム又はアルカリ金属アルコキシド、例えばナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、カリウムメトキシド、カリウムエトキシドもしくはカリウムt−ブトキシド又は炭酸塩、例えば炭酸ナトリウム、炭酸セシウムもしくは炭酸カリウム又はアミド類、例えばナトリウムアミドもしくはリチウムジイソプロピルアミド又は有機リチウム化合物、例えばフェニルリチウム、ブチルリチウムもしくはメチルリチウム又はナトリウムヘキサメチルジシラザンを用いるのが好ましい。
【0094】
本発明に従う方法A〜Cは好ましくはアセトニトリル中で、それぞれの場合に、それぞれ化合物(II)と(III)、(IV)と(V)及び(VI)と(VII)を塩基、例えば炭酸ナトリウム、EtN、DABCO、KCO、KOH、NaOH又はNaHの存在下で反応させることにより行うことができる。一般に−20℃〜+90℃、好ましくは0℃〜+70℃の温度範囲内で反応を行うことができる。大気圧、加圧もしくは減圧(例えば0.5〜5バールの範囲内)で反応を行うことができる。一般に反応は大気圧において行われる。
【0095】
本発明に従う方法A〜Cでは、式(II)、(IV)又は(VI)の化合物の1つのアミン官能基による式(III)、(V)又は(VII)の化合物の1つにおける離脱基Eの求核的置換(nucleophilic substitution)により式(I)の化合物が製造される。適した離脱基Eは例えば:ハロゲン、トシレート、メシレートあるいはアゾジカルボン酸ジイソプロピル/PPhのような試薬により活性化されるヒドロキシル官能基(Mitsonobu反応)である。
【0096】
本発明に従う方法Dは好ましくはアセトニトリル中で、化合物(VIII)と(IX)を塩基、例えば炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、EtN、DABCO、KCO、KOH、NaOH又はNaHの存在下で反応させることにより行うことができる。一般に−20℃〜+90℃、好ましくは0℃〜+90℃の温度範囲内で反応を行うことができる。大気圧、加圧もしくは減圧(例えば0.5〜5バールの範囲内)で反応を行うことができる。一般に反応は大気圧において行われる。
【0097】
本発明に従う方法Dでは、式(VIII)の化合物のヒドロキシルもしくはチオール官能基による式(IX)の化合物中の離脱基Eの求核的置換により式(I)の化合物が製造される。適した離脱基Eは例えば:ハロゲン、トシレート、メシレートあるいはアゾジカルボン酸ジイソプロピル/PPhのような試薬により活性化されるヒドロキシル官能基(Mitsonobu反応)である。
【0098】
本発明に従う方法Eでは、化合物(X)のエステル及び/又はニトリル官能基を対応する遊離のカルボキシル官能基に転換することにより、R及びRがそれぞれ遊離のカルボキシル官能基を示す式(I)の化合物が得られる。この反応は、例えば強酸、例えばHCl又はHSOあるいは強塩基、例えばNaOH、KOH又はLiOHの水溶液を加えることにより行うことができる。上記の有機溶媒の1つの中、水中、あるいは有機溶媒の混合物中あるいは有機溶媒と水の混合物中で反応を行うことができる。例えば水とメタノール又はジオキサンの混合物中で反応を行うのが本発明に従って好ましい。一般に−20℃〜+90℃、好ましくは0℃〜+90℃の温度範囲内で反応を行うことができる。大気圧、加圧もしくは減圧(例えば0.5〜5バールの範囲内)で反応を行うことができる。一般に反応は大気圧において行われる。
【0099】
本発明に従う方法Fでは、置換え可能な基Lを含有する式(XI)の化合物をパラジウム化合物ならびに適宜還元剤及びさらに別の添加剤の存在下に、塩基性媒体中で式(XII)の化合物と反応させることにより式(I)の化合物が製造される。形式的には、反応は例えばL.S.Hegedus,Organometallics in Synth
esis,M.Schlosser,Ed.,Wiley & Sons,1994に記載されているような式(XI)及び(XII)の化合物の還元的カップリングである。
【0100】
式(XI)の化合物において、置換え可能な基Lは例えばハロゲン基、例えばBr又はI、あるいは通常の離脱基、例えばトリフレート基であることができる。
【0101】
式(XII)の化合物は反応性基Zを含有し、それは−B(OH)、−CH≡CH、−CH=CH又は−Sn(nBu)より成る群から選ばれることができる。
【0102】
用いられるパラジウム化合物はパラジウム(II)化合物、例えばClPd(PPh又はPd(OAc)あるいはバラシムウ(0)化合物、例えばPd(PPh又はPd(dba)であることができる。必要ならさらに還元剤、例えばトリフェニルホスフィン又は他の添加剤、例えばCu(I)Br、NBuNCl、LiClもしくはAgPOを反応混合物に加えることができる(T.Jeffery,Tetrahedron Lett.1985,26,2667−2670;T.Jeffery,J.Chem.Soc.,Chem.Commun.1984,1287−1289;S.Braese,A.deMejiere in “Metal−catalyzed cross−coupling reactions”,Ed.F.Diederich,P.J.Stang,Wiley−VCH,Weinheim 1998,99−166を参照されたい)。
【0103】
反応は通常の塩基、例えばNaCO、NaOH又はトリエチルアミンの存在下で行われる。適した溶媒は上記の有機溶媒であり、エーテル類、例えばジメトキシエタンが特に好ましい。一般に−20℃〜+90℃、好ましくは0℃〜+90℃の温度範囲内で反応を行うことができる。大気圧、加圧もしくは減圧(例えば0.5〜5バールの範囲内)で反応を行うことができる。一般に反応は大気圧において行われる。
【0104】
本発明に従う方法Gでは、離脱基Eを含有する式(XIII)の化合物を本発明に従う方法Dに従って式(VIII)の化合物と反応させ、続いて得られる式(XIV)の化合物を水素化することにより式(I)の化合物が得られる。
【0105】
かくして方法Gの第1段階は方法Dと同様に進行するが、この場合には式(IX)の化合物の代わりに式(XIII)の化合物を式(XIII)のアルコールもしくはチオールと反応させる。これは式(XIV)の不飽和化合物を与え、それを通常の水素化法により式(I)の化合物に転換することができる。
【0106】
例えばPd/炭素又はPtOのような触媒の存在下で水素を用いる式(XIV)の化合物の水素化が本発明に従って好ましい。
【0107】
方法Gは上記の有機溶媒の1つの中で行うことができる。この場合には酢酸エチルが好ましい。一般に−20℃〜+90℃、好ましくは0℃〜+90℃の温度範囲内で反応を行うことができる。大気圧、加圧もしくは減圧(例えば0.5〜5バールの範囲内)で反応を行うことができる。一般に反応は大気圧において行われる。
【0108】
式II、IV及びVIのアミンは新規であり、やはり本発明の主題の一部を成す。
【0109】
式II、IV及びVIの新規な化合物は一般的に既知のやり方で以下の方法により得られ得る:
a)式(XV)、(XVI)及び(XVII)
【0110】
【化25】

【0111】
[式中、基R、R、R、m、V、Q、U、W、X、Y及びAは上記で定義した通りである]
のアミンを式(XVIII)、(XIX)、(XX)
【0112】
【化26】

【0113】
[式中、
Ua、Wa及びXaはそれぞれU、W及びXの意味を有するが、1炭素単位だけ短く、
Tは水素又はC−C−アルキル官能基を示し、それはUa又はXaに結合して環を形成していることもでき、
他の基は上記で定義した通りである]
のカルボニル化合物と反応させ、最初にSchiff塩基を得、次いでそれを通常の還元剤、例えばNaBH、H/Pd/Cなどを用いて還元するか、あるいは還元剤、例えばH/Pd/C、NaCNBH、NaH(OAc)の存在下に、還元的アルキル化
の条件下で直接転換することにより(Patai,Ed.,The Chemistry
of the Carbon−Nitrogen Double Bond,pp.276−293及びその中に引用されている文献を参照されたい);
b)式(XV)、(XVI)及び(XVII)のアミンを式(III)、(V)、(VII)の化合物と反応させることにより(例えばJ.March,Advanced Organic Chemistry,fourth Edition,Wiley,1992,page 411及びその中に引用されている文献を参照されたい)。
【0114】
式(IIa)のアミン及び式(VIII)の化合物、
【0115】
【化27】

【0116】
[式中、VaはO又はSを示す]
は、以下の反応スキームにより一般的に既知の方法で得られ得る:
【0117】
【化28】

【0118】
上記のスキームにおいて、PGoは通常のフェノールもしくはチオフェノール保護基、例えばCH、CHPh、CHCH=CH、CHOCH、CHOCHSiMe、SiMeを示し、PGnはアミン保護基、例えばtBuOCOを示し、Tは水素又はC−C−アルキル官能基を示し、それはUaに結合して環を形成していることもでき、UaはUの意味を有するが1CH基だけ短い。他の基は上記で定義した通りである。
【0119】
(IIb)は、例えば最初に(XVa)を(XVIII)と反応させてSchiff塩基を得、次いでそれを通常の還元剤、例えばNaBH、H/Pd/Cなどを用いて還元するか、あるいは還元剤、例えばH/Pd/C、NaCNBHもしくはNaH(OAc)の存在下に、還元的アルキル化の条件下で直接反応させることにより得られる。塩基の存在下で式(III)の化合物と反応させることにより、化合物(IIb)を式(XXI)の化合物に転換することができる(方法Aを参照されたい)。
【0120】
適した試薬を用いて(IIb)又は(XXI)中のO−もしくはS−保護基を脱離させ
ることができる(T.W.Greene,P.G.M.Wuts,Protective
Groups in Organic Synthesis,second edition,New York,1991を参照されたい)。例えば式(IIb)又は(XXI)において、−Va−PGoが−O−CHを示す場合、−70〜20℃において塩化メチレン中で三臭化ホウ素を用いて、25〜50℃においてクロロホルム中でヨウ化トリメチルシリルを用いて、あるいは150℃においてDMF中でナトリウムエチルチオレートを用いてメチル基を脱離させ、フェノールを生成させることができる。
【0121】
得られる式(IIc)の化合物から、アミノ官能基を保護し(T.W.Greene,P.G.M.Wuts,Protective Groups in Organic Synthesis,second edition,New York,1991を参照されたい)、続いて得られる式(XXII)のアミン−保護化合物を式(IX)の化合物と反応させることにより(方法Dを参照されたい)、式(XXIII)の化合物を得ることができる。
【0122】
(XXII)におけるようなN−保護基は通常の方法により導入され得、再び除去され得る(T.W.Greene,P.G.M.Wuts,Protective Groups in Organic Synthesis,second edition,New York,1991を参照されたい)。式(XXII)中のPGnが例えばtBuOCOを示す場合、アミンを極性もしくは非極性溶媒中で0℃〜25℃においてピロ炭酸tert−ブチルと反応させることにより保護基を導入することができる。(IIa)への保護基の除去は多数の酸、例えばHCl、HSO又はCFCOOHを用いて、0℃〜25℃において行うことができる(上記で引用した文献を参照されたい)。
【0123】
式(III)の物質は商業的に入手可能であるか、文献から既知であるか、又は文献から既知の方法により合成可能である(例えばJ.Chem.Soc.1958,3065を参照されたい)。
【0124】
式(V)の物質は文献から既知であるか、又は文献から既知の方法と同様にして合成可能である(例えばJ.Med.Chem.1989,32,1757;Indian J.Chem.Sect.B 1985,24,1015;Recl.Trav.Chim.Pays−Bas 1973,92,1281;Tetrahedron Lett.1986,37,4327を参照されたい)。
【0125】
式(VII)の物質は商業的に入手可能であるか、文献から既知であるか、又は文献から既知の方法と同様にして合成可能である(例えばJ.Org.Chem.1959,24,1952;Collect Czech.Chem.Commun 1974,39,3527;Helv.Chim.Acta 1975,58,682;Liebigs
Ann.Chem.1981,623を参照されたい)。
【0126】
式(IX)の物質は商業的に入手可能であるか、文献から既知であるか、又は文献から既知の方法と同様にして合成可能である(例えばJ.prakt.Chem.1960,341;Farmaco Ed.Sci.1956,378;Eur.J.Med.Chem.Chim.Ther.1984,19,205;Bull.Soc.Chim.Fr.1951,97.Liebigs Ann.Chem.1954,586,52;EP−A−0 334 137を参照されたい)。特に4’−位にさらなる置換基を有している4−クロロメチルビフェニル化合物は、4−(B(OH)−Ph−CHOを、パラジウム触媒、例えばPd(PPh又はPdCl(PPh及び炭酸ナトリウムの存在下で対応する4−置換ブロモフェニル化合物とカップリングさせ、対応するビフェニル化合物を得、続いてNaBHを用いて還元してアルコールを得、例えばSOCl
を用いて対応する塩化物に転換することにより製造することができる。
【0127】
式(III)、(V)、(VII)及び(IX)中のEがハロゲンを示す場合、一般的に既知の方法により、例えばアルコールと塩素化剤、例えば塩化チオニル又は塩化スルフリルとの反応により化合物を製造することもできる(例えばJ.March,Advanced Organic Chemistry,fourth Edition,Wiley,1992,page 1274及びその中に引用されている文献を参照されたい)。
【0128】
式(XV)のアミンは商業的に入手可能であるか、文献から既知であるか、又は文献から既知の方法と同様にして合成可能である(例えばTetrahedron 1997,53,2075;J.Med.Chem.1984,27,1321;WO97/29079;J.Org.Chem.1982,47,5396を参照されたい)。これらの化合物は、例えば式(XV)の化合物の基W−NHの代わりに基W’−Halが存在し、ここでW’は1個のC原子だけ短くされた基Wである対応するハライド化合物から、そして特にクロリド化合物から、ハライド基をシアノ基により置換えて対応するニトリル化合物を得、ニトリル基を還元することにより、あるいは式(XV)の化合物の基W−NHの代わりに基W’−CHOが存在し、ここでW’は1個のC原子だけ短くされている基Wである対応するアルデヒド化合物のニトロメタンとの反応及び続く還元により得られ得る。
【0129】
式(XVI)のアミンは商業的に入手可能であるか、文献から既知であるか、又は文献から既知の方法と同様にして合成可能である(例えばJ.Am.Chem.Soc.1982,104,6801;Chem.Lett.1984,1733;J.Med.Chem.1998,41,5219;DE−2059922を参照されたい)。
【0130】
式(XVII)のアミンは商業的に入手可能であるか、文献から既知であるか、又は文献から既知の方法と同様にして合成可能である(例えばJ.Org.Chem.1968,33,1581;Bull.Chem.Soc.Jpn.1973,46,968;J.Am.Chem.Soc.1958,80,1510;J.Org.Chem.1961,26,2507;Synth.Commun.1989,19,1787を参照されたい)。
【0131】
式(XV)、(XVI)及び(XVII)のアミンは一般的に既知の方法により、例えば対応するニトリルの還元により、対応するハライドをフタルイミドと反応させ、続いてヒドラジンと反応させることにより、あるいは水の存在下におけるアシルアジドの転位によって製造することもできる(例えばJ.March,Advanced Organic Chemistry,fourth Edition,Wiley,1992,page 1276及びその中に引用されている文献を参照されたい)。
【0132】
式(XVIII)のカルボニル化合物は商業的に入手可能であるか、文献から既知であるか、又は文献から既知の方法と同様にして合成可能である(例えばJ.Med.Chem.1989,32,1277;Chem.Ber.1938,71,335;Bull.Soc.Chim.Fr.1996,123,679を参照されたい)。
【0133】
式(XIX)のカルボニル化合物は商業的に入手可能であるか、文献から既知であるか、又は文献から既知の方法と同様にして合成可能である(例えばWO96/11902;DE−2209128;Synthesis 1995;1135;Bull.Chem.Soc.Jpn.1985,58,2192を参照されたい)。
【0134】
式(XX)のカルボニル化合物は商業的に入手可能であるか、文献から既知であるか、又は文献から既知の方法と同様にして合成可能である(例えばSynthesis 1983,942;J.Am.Chem.Soc.1992,114,8158を参照されたい)。
【0135】
式(XVIII)、(XIX)及び(XX)のカルボニル化合物は一般的に既知の方法により、例えばアルコールの酸化、塩化アシルの還元又はニトリルの還元によっても製造することができる(例えばJ.March,Advanced Organic Chemistry,fourth Edition,Wiley,1992,page 1270及びそに中に引用されている文献を参照されたい)。
【0136】
式(XII)の化合物は商業的に入手可能であるか、文献から既知であるか、又は文献から既知の方法と同様にして合成可能である(例えば芳香族ボロン酸(aromatic
boronic acids)に関して:J.Chem.Soc.C 1966,566.J.Org.Chem.,38,1973,4016;あるいはトリブチル錫化合物に関して:Tetrahedron Lett.31,1990,1347を参照されたい)。
【0137】
式(XIII)の化合物は商業的に入手可能であるか、文献から既知であるか、又は文献から既知の方法と同様にして合成可能である(例えばJ.Chem.Soc.Chem.Commun.,17,1994,1919を参照されたい)。
【0138】
本発明に従う化合物、特に一般式(I)の化合物は予期され得ぬ有用な薬理学的活性範囲を有する。
【0139】
本発明に従う化合物、特に一般式(I)の化合物は、血管を弛緩させ、血小板の凝集を阻害し、血圧を下げ、又、冠動脈血流を増加させる。これらの効果は可溶性グアニル酸シクラーゼの直接の刺激及び細胞内cGMP増加を介して媒介される。
【0140】
従ってそれらを心臓血管障害の処置のため、例えば高血圧及び心不全、安定及び不安定狭心症、末梢及び心臓血管障害、不整脈の処置のため、血栓塞栓障害及び虚血、例えば心筋梗塞、発作、一過性及び虚血性発作、末梢循環障害の処置のため、血栓崩壊治療、経皮経管動脈形成(PTA)、経皮経管冠動脈形成(PTCA)、バイパス後のような再狭窄の予防のため、ならびに又、動脈硬化、線維障害、例えば肝線維症又は肺線維症、ゼンソク性障害及び泌尿生殖器系の障害、例えば前立腺肥大、勃起機能障害、女性の性機能障害及び失禁の処置のため、ならびに又緑内障の処置のための薬剤において用いることができる。
【0141】
本発明において記載する化合物、特に一般式(I)の化合物は、NO/cGMP系の撹乱により特徴付けられる中枢神経系の障害の抑制のための活性化合物でもある。特にそれらは認識欠損(cognitive deficits)の排除のため、学習及び記憶性能の向上のため、ならびにアルツハイマー病の処置のために適している。それらは不安、緊張及び抑鬱の状態、睡眠障害及び中枢神経系により引き起こされる性機能障害のような中枢神経系の障害の処置のため、ならびに病理学的摂食障害又は刺激薬及び薬物の使用に伴う障害の調整のためにも適している。
【0142】
さらに、活性化合物は脳血行の調整にも適しており、従ってそれらは偏頭痛の抑制のための有効な薬剤である。
【0143】
それらは脳梗塞(脳卒中(Apoplexia cerebri))の後遺症、例えば
発作、脳虚血及び頭蓋−脳損傷の予防及び抑制にも適している。本発明に従う化合物、特に一般式(I)の化合物を痛みの抑制のために用いることもできる。
【0144】
さらに本発明に従う化合物は抗炎症作用を有し、従って抗炎症薬として用いることができる。
【0145】
試験管内における血管弛緩作用
ウサギをチオペンタールナトリウムの静脈注射により麻酔するか、又は殺し(約50mg/kg)、放血させる。伏在動脈(arteria saphena)を取り出し、3mmの幅の輪に分ける。0.3mmの強い特別なワイア(Remanium)から作られており、末端において開いているそれぞれ1つの三角形のフックの対の上に輪を個別に乗せる。予備張力下で、以下の組成(mM):NaCl:119;KCl:4.8;CaClx2HO:1;MgSOx7HO:1.4;KHPO:1.2;NaHCO:25;グルコース:10;ウシ血清アルブミン:0.001%を有する37℃における温かい、カーボゲン−エアレーションされた(carbogen−aerated)Krebs−Henseleit溶液を含有する5mlの器官浴中に各輪を移す。Statham UC2セルを用いて収縮性(contractility)を検出し、増幅し、A/Dコンバーター(DAS−1802 HC,Keithley Instruments Munich)によりデジタル化し、線形記録計上で平行に記録する。フェニレフリンの添加により収縮を起こさせる。
【0146】
数回(一般に4回)の対照試験サイクルの後、調べられるべき物質をそれぞれの次の回(passage)において用量を増加させて加え、試験物質の影響下で達成される収縮の高さを予備的な回(passage)の最後に達成された収縮の高さと比較する。これから、予備的な対照試験において達成された収縮を50%減少させるのに必要な濃度(IC50)を算出する。標準的投与容積は5μlである。浴溶液中のDMSOの割合は0.1%に相当する。
【0147】
結果を表1に示す:
【0148】
【表1】

【0149】
試験管内における組換え可溶性グアニル酸シクラーゼ(sGC)の刺激
以下の参照文献:M.Hoenicka,E.M.Becker,H.Apeler,T.Sirichoke,H.Schroeder,R.Gerzer and J.−P.Stasch:Purified soluble guanylyl cyclase expressed in a baculovirus/Sf9 system:stimulation by YC−1,nitric oxide,and carbon oxide.J.Mol.Med.77(1999):14−23に詳細に記載されている方法により、ニトロプルシドナトリウムを用いて、及び用いずに、ならびにヘム−依存性sGC阻害剤1H−1,2,4−オキサジアゾール−(4.3a)−キノキサリン−1−オン(ODQ)を用いて、及び用いずに、組換え可溶性グアニル酸シクラーゼ(sGC)の刺激及び本発明に従う化合物についての研究を行った。
【0150】
試料緩衝液にTween 20を加えることによりヘム−非含有グアニル酸シクラーゼを得た(最終的濃度 0.5%)。
【0151】
試験物質によるsGCの活性化を基礎活性のn−倍の刺激として記載する。
【0152】
結果を表2に示す。
【0153】
【表2】

【0154】
表2から、ヘム−含有及びヘム−非含有酵素の両方の刺激が達成されることがわかる。さらに、sGC刺激物質とNOドナーであるニトロプルシドナトリウム(SNP)の組合わせは、ヘム−依存性機構を介して作用するsGC刺激物質の場合に予測されるような相乗効果を示さず、すなわちSNPの効果は力を与えられない。さらに、本発明に従うsGC刺激物質の効果は、可溶性グアニル酸シクラーゼのヘム−依存性阻害剤、ODQにより遮断されない。かくして表2の結果は、可溶性グアニル酸シクラーゼの本発明に従う刺激物質の新規な作用機構を示している。
【0155】
本発明は無−毒性、不活性な製薬学的に許容され得る賦形剤の他に、本発明に従う化合物、特に一般式(I)の化合物を含有する製薬学的調製物ならびに又、これらの調製物の調製法を含む。
【0156】
活性化合物は場合により1種もしくはそれより多い上記の賦形剤中で、ならびに又、マイクロカプセル封入された形態で存在することができる。
【0157】
治療的に活性な化合物、特に一般式(I)の化合物は、混合物全体の約0.1〜99.5、好ましくは約0.5〜95重量%の濃度で上記の製薬学的調製物中に存在しなければならない。
【0158】
本発明に従う化合物、特に一般式(I)の化合物の他に、上記の製薬学的調製物は他の製薬学的に活性な化合物も含有することができる。
【0159】
一般に人間の医学及び獣医学の両方において、所望の結果を達成するために、本発明に従う単数もしくは複数の活性化合物を24時間毎に体重のkg当たり約0.5〜約500、好ましくは5〜100mgの合計量で、適宜数回の個別の投薬量の形態で投与するのが有利であることがわかった。個別の投薬量は本発明に従う単数もしくは複数の活性化合物を、好ましくは体重のkg当たり約1〜約80、特に3〜30mgの量で含有する。
【0160】
下記で非−制限的な好ましい実施例を用いて本発明をさらに詳細に示す。他にことわらなければ、示されるすべての量は重量パーセントを指す。
【実施例】
【0161】
略字:
RT:室温
EA:酢酸エチル
BABA:酢酸n−ブチル/n−ブタノール/氷酢酸/リン酸塩緩衝液pH6(50:9:25.15;有機相)
【0162】
薄層クロマトグラフィーのための移動相:
T1E1:トルエン/酢酸エチル(1:1)
T1EtOH1:トルエン/メタノール(1:1)
C1E1:シクロヘキサン/酢酸エチル(1:1)
C1E2:シクロヘキサン/酢酸エチル(1:2)
【0163】
出発材料
実施例I〜IV)式VIIIの化合物:
I.1. 4−{[(2−メトキシフェネチル)アミノ]メチル}安息香酸メチル
【0164】
【化29】

【0165】
35mlのエタノール中の9.23g(56.16ミリモル)の2−メトキシフェネチルアミン及び9.219g(56.16ミリモル)の4−ホルミル安息香酸メチルの溶液を2時間加熱還流する。溶媒を減圧下で蒸留し、17.5gのイミンを得、それをそれ以上の精製なしでさらに反応させる。
【0166】
17.5g(58.85ミリモル)のイミンを200mlのメタノール中に溶解し、4.45g(117.7ミリモル)の水素化ホウ素ナトリウムと、1回に少しづつ混合する。反応混合物を室温で2時間撹拌し、次いで水中に注ぎ、酢酸エチルで抽出し、有機相を飽和塩化ナトリウム溶液で洗浄し、乾燥する。減圧下で蒸留により溶媒を除去すると生成物が油として得られる。
収量:16.04g(理論値の91%)
H−NMR(200MHz,d−DMSO):δ=2.70(m,4H),3.80(s,3H),3.85(s,3H),6.90(m,2H),7.15(m,2H),7.45(d,2H),7.90(s,2H)。
【0167】
I.2. 4−{[(5−エトキシ−5−オキソペンチル)(2−メトキシフェネチル)アミノ]メチル}安息香酸メチル
【0168】
【化30】

【0169】
15.0g(50.0ミリモル)の実施例I.1.からの4−{[(2−メトキシフェネチル)アミノ]メチル}安息香酸メチル、11.52g(55.0ミリモル)の5−ブロモ吉草酸エチル及び6.37g(106.0ミリモル)の炭酸ナトリウムを30mlのアセトニトリル中に溶解し、18時間加熱還流する。冷却後、ほとんどの溶媒を減圧下で蒸留し、残留物を水と混合する。混合物を酢酸エチルで繰り返し抽出し、有機相を飽和塩化ナトリウム溶液で洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥した後に溶媒を減圧下で除去する。粗生成物をシリカゲル(0.04〜0.063nm)上のフラッシュクロマトグラフィーにより、移動相シクロヘキサン/酢酸エチル 4/1を用いて精製する。
収量:17.77g(理論値の80.4%)
H−NMR(200MHz,d−DMSO):δ=1.13(t,3H),1.45(m,4H),2.20(t,2H),2.45(t,2H),2.58(m,2H),2.70(m,2H),3.70(s,3H),3.85(s,3H),4.05(q,2H),6.8−6.9(m,2H),7.0−7.2(m,2H),7.40(d,2H),7.86(d,2H)。
【0170】
I. 4−{[(2−ヒドロキシフェネチル)(5−メトキシ−5−オキソペンチル)アミノ]メチル}安息香酸メチル
【0171】
【化31】

【0172】
60mlの塩化メチレン中の3.00g(7.02ミリモル)の実施例I.2からの4−{[(5−エトキシ−5−オキソペンチル)(2−メトキシフェネチル)アミノ]メチル}安息香酸メチルの溶液を0℃に冷却し、塩化メチル中の1N三臭化ホウ素溶液の23.16ml(23.16ミリモル)を滴下する。溶液を0℃で1時間撹拌する。30mlの乾燥メタノールを加えた後、バッチを60℃で1時間加熱する。冷却後、溶媒を減圧下で除去し、残留物を57mlの酢酸エチルと3mlのメタノールの混合物中に取り上げ、10%炭酸ナトリウム溶液を用いてアルカリ性とする。酢酸エチル/メタノール 9/1
を用いて水相を繰り返し抽出し、合わせた有機相を飽和塩化ナトリウム溶液を用いて洗浄する。硫酸マグネシウム上で乾燥し、減圧下で蒸留により溶媒を除去した後、粗生成物をシリカゲル(0.04〜0.063nm)上のフラッシュクロマトグラフィーにより、移動相シクロヘキサン/酢酸エチル 2/1を用いて精製する。
収量:1.89g(理論値の64.2%)
H−NMR(200MHz,d−DMSO):δ=1.46(m,4H),2.23(t,2H),2.45(t,2H),2.60(m,2H),2.70(m,2H),3.60(s,3H),3.70(s,2H),3.85(s,3H),6.70(m,2H),7.01(m,2H),7.45(d,2H),7.90(d,2H),9.50(s,1H)。
【0173】
同じ方法で以下の化合物が得られた:
II. 4−{[(5−エトキシ−5−オキソペンチル)(2−ヒドロキシベンジル)アミノ]メチル}安息香酸メチル
【0174】
【化32】

【0175】
この化合物は、2−メトキシフェネチルアミンの代わりに2−メトキシベンジルアミンから出発して実施例Iと同様にして得ることができる。
H−NMR(200MHz,d−DMSO):δ=1.15(t,3H),1.50(m,4H),2.15(m,2H),2.40(m,2H),3.65(s,4H),3.85(s,3H),4.01(q,2H),6.75(t,2H),7.0−7.2(m,2H),7.45(d,2H),7.94(d,2H),10.0(br.s,1H)。
【0176】
III. 4−{[(5−エトキシ−5−オキソペンチル)(3−ヒドロキシフェネチル)アミノ]メチル}安息香酸メチル
【0177】
【化33】

【0178】
この化合物は、2−メトキシフェネチルアミンの代わりに3−メトキシフェネチルアミンから出発して実施例Iと同様にして得ることができる。
H−NMR(200MHz,d−DMSO):δ=1.46(m,4H),2.23(t,2H),2.45(t,2H),2.60(m,2H),2.70(m,2H),3.60(s,3H),3.70(s,2H),3.85(s,3H),6.70(m,2H),7.01(m,2H),7.45(d,2H),7.90(d,2H),9.50(s,1H)。
【0179】
IV. 3−{[(5−エトキシ−5−オキソペンチル)(2−ヒドロキシフェネチル)アミノ]メチル}安息香酸メチル
【0180】
【化34】

【0181】
この化合物は、4−ホルミル安息香酸メチルの代わりに3−ホルミル安息香酸メチルから出発して実施例Iと同様にして得ることができる。
H−NMR(200MHz,d−DMSO):δ=1.48(m,4H),2.21(t,2H),2.47(t,2H),2.64(m,2H),2.71(m,2H),3.60(s,3H),3.70(s,2H),3.85(s,3H),6.70(m,2H),7.0−7.7(d,8H),9.50(s,1H)。
【0182】
実施例V〜VIII)式IIの化合物:
V.1. 4−{[(2−ヒドロキシフェネチル)アミノ]メチル}安息香酸メチル
【0183】
【化35】

【0184】
0℃において、塩化メチレン中の1N三臭化ホウ素溶液の176.8ml(176.8ミリモル)を100mlの塩化メチレン中の実施例I.1からの16.03g(53.561ミリモル)の4−{[(2−メトキシフェネチル)アミノ]メチル}安息香酸メチルに滴下する。0℃で1時間撹拌した後、150mlのメタノールを加え、溶液を4時間加熱還流する。減圧下で溶媒を蒸留し、残留物を190mlの酢酸エチルと10mlのメタノールの混合物中に取り上げる。10%濃度の炭酸ナトリウム溶液を用いて混合物をアルカリ性とし、酢酸エチル/メタノール 9/1で抽出する。合わせた有機相を飽和塩化ナトリウム溶液で洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥し、減圧下で溶媒を蒸留する。粗生成物をシリカゲル(0.04〜0.063nm)上のクロマトグラフィーにより、移動相塩化メチレン/メタノール 100/1を用いて精製する。
収量:6.80g(理論値の42.9%)
H−NMR(200MHz,d−DMSO):δ=2.73(s,4H),3.82(s,2H),3.85(s,3H),6.7(m,2H),7.0(d,2H),7.48(d,2H),7.92(d,2H)。
【0185】
V.2. 4−{[(tert−ブトキシカルボニル)(2−ヒドロキシフェネチル)アミノ]メチル}安息香酸メチル
【0186】
【化36】

【0187】
6.80g(23.82ミリモル)の実施例V.1.からの4−{[(2−メトキシフェネチル)アミノ]メチル}安息香酸メチルを最初に25mlの塩化メチレン中に入れ、25mlの塩化メチレン中の5.46g(25.02ミリモル)のピロ炭酸tert−ブチルの溶液を0℃において滴下する。22℃で18時間撹拌した後、溶媒を減圧下で蒸留する。
収量:9.56g(理論値の99%)
H−NMR(200MHz,d−DMSO):δ=1.32(s,9H),2.70(t,2H),3.35(m,2H),3.83(s,2H),4.42(s,2H),6.6−6.8(m,2H),7.0(m,2H),7.35(d,2H),7.92(d,2H)。
【0188】
V.3. 4−[((tert−ブトキシカルボニル){2−[(5−フェニルペンチル
)オキシ]−フェネチル}アミノ)メチル]安息香酸メチル
【0189】
【化37】

【0190】
15mlのアセトニトリル中の1.78g(4.63ミリモル)の実施例V.2からの4−{[(tert−ブトキシカルボニル)−(2−ヒドロキシフェネチル)アミノ]メチル}安息香酸メチル、1.05g(4.63ミリモル)の5−フェニル−1−ブロモペンタン及び0.77g(5.55ミリモル)の炭酸カリウムを18時間加熱還流する。反応混合物を水中に注ぎ、酢酸エチルで抽出し、硫酸マグネシウム上で乾燥し、溶媒を減圧下で蒸留する。固体が得られ、それを精製せずにさらに反応させる。
収量:2.42g(理論値の88.8%)
H−NMR(200MHz,d−DMSO):δ=1.32(s,9H),1.55(m,4H),1.65(m,2H),2.70(m,2H),3.36(m,2H),3.79(s,3H),3.90(t,2H),4.40(s,2H),6.8−6.9(m,2H),7.1−7.3(m,9H),7.94(d,2H)。
【0191】
V.4 4−[({2−[(5−フェニルペンチル)オキシ]フェネチル}アミノ)メチル]安息香酸メチル
【0192】
【化38】

【0193】
2.42g(4.54ミリモル)の実施例V.3からの4−[((tert−ブトキシカルボニル){2−[(5−フェニルペンチル)オキシ]−フェネチル}アミノ)メチル]安息香酸メチルを4mlのトリフルオロ酢酸と12mlの塩化メチレンの混合物中に導
入し、混合物を22℃で18時間撹拌する。回転蒸発器を用いて溶媒を完全に蒸留し、残留物を水中に取り上げ、酢酸エチルを用いて生成物を繰り返し抽出する。合わせた有機相を2N水酸化ナトリウム水溶液を用いて2回洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥し、減圧下で濃縮する。
収量:8.25g(理論値の77%)
H−NMR(200MHz,d−DMSO):δ=1.40(m,2H),1.65(m,4H),2.55(t,2H),2.70(m,2H),3.80(s,3H),3.84(s,3H),3.90(t,2H),6.8−6.9(m,2H),7.1−7.3(m,7H),7.45(d,2H),7.90(d,2H)。
【0194】
同じ方法で以下の化合物が得られた:
VI. 4−({[2−(ヘプチルオキシ)フェネチル]アミノ}メチル)安息香酸メチル
【0195】
【化39】

【0196】
この化合物は5−フェニル−1−ブロモペンタンの代わりに臭化ヘプチルから出発して実施例Vと同様にして得ることができる。
H−NMR(300MHz,d−DMSO):δ=0.85(t,3H),1.2−1.4(m,8H),1.65(m,2H),2.70(s,4H),3.80(s,2H),3.82(s,3H),3.91(t,2H),6.7−6.9(m,2H),7.13(d,2H),7.45(d,2H),7.90(d,2H)。
【0197】
VII. 4−({[2−([1,1’−ビフェニル]−4−イルメトキシ)フェネチル]アミノ}メチル)安息香酸メチル
【0198】
【化40】

【0199】
この化合物は5−フェニル−1−ブロモペンタンの代わりに臭化4−フェニルベンジルから出発して実施例Vと同様にして得ることができる。
H−NMR(200MHz,d−DMSO):δ=2.75(m,4H),3.80(s,3H),3.82(s,2H),5.13(s,2H),6.7−7.6(m,15H),7.85(d,2H)。
【0200】
VIII. 4−[({2−[(4−ブロモベンジル)オキシ]フェネチル}アミノ)メチル]安息香酸メチル
【0201】
【化41】

【0202】
この化合物は5−フェニル−1−ブロモペンタンの代わりに臭化4−ブロモベンジルから出発して実施例Vと同様にして得ることができる。
H−NMR(200MHz,d−DMSO):δ=2.75(m,4H),3.80(s,3H),3.82(s,2H),5.13(s,2H),6.7−7.6(m,10H),7.85(d,2H)。
【0203】
IX. 4−{[{2−[4−(エトキシカルボニル)フェノキシ]エチル}(2−ヒドロキシフェネチル)アミノ]メチル安息香酸メチル
【0204】
【化42】

【0205】
250mg(0.88ミリモル)の実施例V.1.からの4−{[(2−ヒドロキシフェネチル)アミノ]メチル}安息香酸メチル、311mg(1.14ミリモル)の4−(2−ブロモエトキシ)安息香酸エチル(Eastman Kodak CO,US−279082)及び250mg(2.37ミリモル)の炭酸ナトリウムを3mlのアセトニトリル中に溶解し、混合物を18時間加熱還流する。冷却後、減圧下で溶媒を蒸留し、残留物をシリカゲル(0.04〜0.063nm)上で移動相シクロヘキサン/酢酸エチル 9/1を用いて精製する。収量:274mg(理論値の65.5%)
H−NMR(200MHz,CDCl):δ=1.13(t,3H),2.80−3.05(m,6H),3.80−4.35(m,9H),6.70−8.00(m,12H),11.40(bs,1H)。
【0206】
X: 4−({(5−エトキシ−5−オキソペンチル)[2−(2−ヒドロキシフェニル)エチル]アミノ}メチル)安息香酸メチル
【0207】
【化43】

【0208】
この化合物は、用いられるアルキル化剤が4−(2−ブロモエトキシ)安息香酸エチルの代わりにブロモ吉草酸エチルであることを除いて、実施例IXと同様にして製造された。
H−NMR(400MHz,CDCl):1.20(t,3H),1.60(m,4H),2.20(t,2H),2.50(m,2H),2.80(m,4H),3.80(s,2H),3.90(s,3H),4.10(q,2H),6.70(m,1H),6.90(d,1H),6.95(m,1H),7.10(m,1H),7.40(d,2H),8.00(d,2H),12.1(bs,1H)。
【0209】
XI: 2−ブロモ−4−({(5−エトキシ−5−オキソペンチル)[2−(2−ヒドロキシフェニル)エチル]アミノ}メチル)安息香酸メチル
【0210】
【化44】

【0211】
この化合物は、用いられるアルキル化剤が4−(2−ブロモエトキシ)安息香酸エチルの代わりにブロモ吉草酸エチルであること、ならびに2−ブロモ−4−{[(2−ヒドロキシフェニル)エチル]アミノ}メチル)安息香酸メチル(実施例V.1と同様にして2−メトキシフェネチルアミン及び3−ブロモ−4−ホルミル安息香酸エチルから得た[3−ブロモ−4−ホルミル安息香酸エチルは2−ブロモテレフタル酸ジエチルから1当量の塩化アルミニウムリチウムを用いる還元及び得られるアルコールの二酸化マンガンを用いる酸化により製造することができる])を用いて反応を行うことを除いて、実施例IXと同様にして製造された。
H−NMR(200MHz,CDCl):1.20(t,3H),1.40(t,3H),1.60(m,4H),2.20(t,2H),2.50(m,2H),2.80(m,4H),3.80(s,2H),4.10(q,2H),4.40(q,2H),6.70(m,1H),6.90(m,2H),7.10(m,1H),7.40(m,1H),7.60(m,1H),7.70(m,1H),11.70(bs,1H)。
【0212】
XII: 4−({(5−メトキシ−5−オキソペンチル)[2−(5−フルオロ−2−ヒドロキシフェニル)エチル]アミノ}メチル)安息香酸メチル
XII.1. 5−フルオロ−2−メトキシベンズアルデヒド
【0213】
【化45】

【0214】
20.0g(0.143モル)の5−フルオロ−2−ヒドロキシベンズアルデヒドを250mlのアセトニトリル中に溶解し、81.04g(0.57モル)のヨードメタン及び39.5g(285モル)の炭酸カリウムを加え、懸濁液を3時間加熱還流する。懸濁液を濾過し、母液を酢酸エチルで希釈し、水で2回洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過し、溶媒を減圧下で蒸発させる。
収量:20.0g(理論値の90.9%)
H−NMR:(200MHz,CDCl):3.90(s,3H),6.90(dd,J=10Hz,J=5Hz,1H),7.25(m,1H),7.50(dd,J=10Hz,J=4Hz,1H),10.40(d,J=4Hz,1H)
【0215】
XII.2. (5−フルオロ−2−メトキシフェニル)メタノール
【0216】
【化46】

【0217】
20.0g(0.13モル)の5−フルオロ−2−メトキシベンズアルデヒドを205mlのメタノール中に溶解する。アルゴン下に、2.45g(54.9モル)の水素化ホウ素ナトリウムを少しづつ加える。溶液を室温で4時間撹拌する。溶液を濃縮し、残留物を水中に取り上げ、30分間撹拌する。水相を酢酸エチルで抽出し、有機相を硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過し、減圧下で蒸発させる。
収量:19.0g(理論値の93.8%)
H−NMR:(300MHz,CDCl):3.80(s,3H),4.60(d,J=7Hz,2H),6.80(dd,J=14Hz,J=6Hz,1H),6.95(m,1H),7.05(dd,J=6Hz,J=4Hz,1H)
【0218】
XII.3. 2−(クロロメチル)−4−フルオロ−1−メトキシベンゼン
【0219】
【化47】

【0220】
19.0g(0.12モル)の(5−フルオロ−2−メトキシフェニル)メタノールを105mlのジクロロメタン中に溶解する。1滴のDMFを加え、次いで26.6ml(0.37モル)の塩化チオニルをゆっくり加える。溶液を室温で2時間撹拌し、減圧下で蒸発させる。残留物を酢酸エチル中に取り上げ、混合物を冷却し、水と混合し、次いで飽和重炭酸ナトリウム溶液及び水で洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥し、減圧下で蒸発させる。
収量:18.0g(理論値の84.5%)
H−NMR:(200MHz,CDCl):3.85(s,3H),4.60(s,2H),6.80(dd,J=14Hz,J=6Hz,1H),7.00(m,1H),7.10(dd,J=6Hz,J=4Hz,1H)
【0221】
XII.4. (5−フルオロ−2−メトキシフェニル)アセトニトリル
【0222】
【化48】

【0223】
18.0g(0.103モル)の2−(クロロメチル)−4−フルオロ−1−メトキシベンゼンをDMF:水(5:1)中に溶解し、30.3g(0.62モル)のシアン化ナトリウム及びスパチュラの先のヨウ化カリウムを加える。溶液を120℃で終夜撹拌する。次いで溶液を室温に冷却し、水を加え、溶液を酢酸エチルで抽出し、抽出物を硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過し、減圧下で蒸発させる。残留物をシリカゲル上で移動相シクロヘキサン:酢酸エチル(7:3)を用いてクロマトグラフィーにかける。
収量:14.5g(理論値の85.2%)
H−NMR:(200MHz,CDCl):3.70(s,2H),3.85(s,3H),6.80(dd,J=14Hz,J=6Hz,1H),7.00(m,1H),7.10(dd,J=6Hz,J=4Hz,1H)
【0224】
XII.5. 2−(5−フルオロ−2−メトキシフェニル)エチルアミン
【0225】
【化49】

【0226】
アルゴン下に、17.6g(132ミリモル)の三塩化アルミニウムをTHF中に溶解し、混合物を0℃に冷却する。87mlの水素化アルミニウムリチウム溶液(THF中の1M)をゆっくり滴下する。100ml中の14.5g(87.8ミリモル)の(5−フルオロ−2−メトキシフェニル)アセトニトリルの溶液をゆっくり加える。反応混合物を室温で2時間撹拌する。次いで0℃において氷/水を加え、水酸化ナトリウム溶液を用いて混合物をアルカリ性とし、酢酸エチルで抽出し、抽出物を乾燥し、回転蒸発器を用いて濃縮する。
収量:10.2g(理論値の68.7%)
H−NMR:(200MHz,CDCl):1.30(bs,2H),2.70(t,J=6Hz,2H),2.90(t,J=6Hz,2H),3.80(s,3H),6.70−6.90(m,3H)
【0227】
XII.6. 4−({[2−(5−フルオロ−2−メトキシフェニル)エチル]イミノ}メチル)安息香酸メチル
【0228】
【化50】

【0229】
9.00g(53ミリモル)の2−(5−フルオロ−2−メトキシフェニル)エチルアミン及び8.73g(53ミリモル)の4−ホルミル安息香酸メチルを450mlのエタノール中に溶解し、混合物を2時間加熱還流し、次いで溶媒を減圧下で蒸発させる。
収量:17.0g(理論値の100%)
H−NMR:(300MHz,CDCl):3.00(t,J=6Hz,2H),3.80(s,3H),3.85(t,2H),3.90(s,3H),6.70−6.90(m,3H),7.75(d,2H),8.10(d,2H),8.20(s,1H)
【0230】
XII.7. 4−({[2−(5−フルオロ−2−メトキシフェニル)エチル]アミノ}メチル)安息香酸メチル
【0231】
【化51】

【0232】
5.30g(16.8ミリモル)の4−({[2−(5−フルオロ−2−メトキシフェニル)エチル]イミノ}メチル)安息香酸メチルを48.4mlのメタノール中に溶解し、1.27g(33.6ミリモル)の水素化ホウ素ナトリウムを加える。溶液を室温で2時間撹拌し、次いで水を加え、溶液を酢酸エチルで抽出する。有機相を硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮する。残留物を酢酸エチル中に取り上げ、希HClで抽出する。水相をアルカリ性とし、酢酸エチルで抽出し、抽出物を硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮する。
収量:4.79g(理論値の89.8%)
H−NMR:(200MHz,CDCl):3.00(bs,4H),3.70(s,3H),3.85(s,3H),4.10(bs,2H),6.70(m,1H),6.90(m,2H),7.70(d,2H),8.00(d,2H),10.20(bs,1H)
【0233】
XII.8. 4−({[5−エトキシ−5−オキソペンチル)[2−(5−フルオロ−2−メトキシフェニル)エチル]アミノ}メチル)安息香酸メチル
【0234】
【化52】

【0235】
アルゴン下に、4.70g(14.8ミリモル)の4−({[2−(5−フルオロ−2−メトキシフェニル)エチル]アミノ}メチル)安息香酸メチルを25mlのアセトニトリル中に溶解する。3.25g(15.6ミリモル)のブロモ吉草酸エチル、7.24g(22.2ミリモル)の炭酸セシウム及びスパチュラの先のヨウ化カリウムを加え、懸濁液を終夜加熱還流する。固体を濾過し、溶液を濃縮し、残留物をシリカゲル上でクロマトグラフィーにかける(シクロヘキサン:酢酸エチル(4:1))。
収量:3.8g(理論値の57.6%)
H−NMR(300MHz,CDCl):1.20(t,3H),1.50(m,4H),2.30(t,2H),2.50(t,2H),2.60−2.80(m,4H),3.65(s,2H),3.70(s,3H),3.90(s,3H),4.10(q,2H),6.70(m,1H),6.80(m,2H),7.35(d,2H),7.90(d,2H)
【0236】
XII: 4−({(5−メトキシ−5−オキソペンチル)[2−(5−フルオロ−2−ヒドロキシフェニル)エチル]アミノ}メチル)安息香酸メチル
【0237】
【化53】

【0238】
2.6g(5.84ミリモル)の4−({(5−エトキシ−5−オキソペンチル)[2−(5−フルオロ−2−メトキシフェニル)エチル]アミノ}メチル)安息香酸メチルを50mlのジクロロメタン中に溶解し、混合物を0℃に冷却し、19.3ml(19.3ミリモル)のジクロロメタン中の三臭化ホウ素の1N溶液を滴下する。溶液を0℃で1時間撹拌する。50mlのメタノールを0℃においてゆっくり滴下し、反応混合物を終夜加熱還流する。混合物を冷却し、溶媒を減圧下で蒸発させる。残留物を酢酸エチル中に取り上げ、炭酸ナトリウムで洗浄し、水相を酢酸エチルで3回抽出し、合わせた有機相を飽和塩化ナトリウム溶液で洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過し、濃縮する。残留物をシリカゲル上でクロマトグラフィーにかける(シクロヘキサン:酢酸エチル(5:1)から酢酸エチル:メタノール(9:1))。
収量:840mg(理論値の34.5%)
H−NMR(200MHz,CDCl):1.60(m,4H),2.20(m,2H),2.50(m,2H),2.80(m,4H),3.60(s,3H),3.80(s,2H),3.90(s,3H),6.65(m,1H),6.80(m,2H),7.40(d,2H),7.90(d,2H),11.90(bs,1H)
【0239】
XIII: 4−({[2−(2−{[4−(2−フェニルエチル)ベンジル]オキシ}フェニル)エチル]アミノ}メチル)安息香酸tert−ブチル
【0240】
【化54】

【0241】
この化合物は実施例I.1と同様にして2−(2−{[4−(2−フェニルエチル)ベンジル]オキシ}フェニル)エチルアミン及び4−ホルミル安息香酸tert−ブチルから製造された。
H−NMR(400MHz,DMSO):1.50(s,9H),2.60(m,4H),2.80(m,4H),3.80(s,2H),5.00(s,2H),6.80(m,1H),6.90(d,1H),7.10−7.40(m,13H),7.80(d,2H)
【0242】
XIV: 4’−(トリフルオロメチル)−1,1’−ビフェニル−4−カルバルデヒド
【0243】
【化55】

【0244】
1g(4.45ミリモル)の1−ブロモ−4−(トリフルオロメチル)ベンゼン及び0.73g(4.9ミリモル)の4−ホルミル安息香酸を30mlのジメトキシエタンに加え、15mlの1M炭酸ナトリウム溶液と混合する。110mgのテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)を加え、次いで混合物を18時間還流温度で加熱する。反応溶液を冷却し、ジクロロメタン及び水を加え、Extrelutを介して混合物を濾過し、溶媒を減圧下で蒸留する。
収率:87%
H−NMR(400MHz,CDCl):7.70(m,6H),8.00(d,2H),10.00(s,1H)。
【0245】
XV: [4’−(トリフルオロメチル)−1,1’−ビフェニル−4−イル]メタノール
【0246】
【化56】

【0247】
970mg(3.88ミリモル)のアルデヒドXIVをメタノール中に溶解し、150mg(3.88ミリモル)の水素化ナトリウムを加え、混合物を室温で2時間撹拌し、濃縮し、水を加える。混合物を30分間撹拌し、固体を濾過する。
収率:90%
H−NMR(400MHz,CDCl):1.75(t,1H),4.80(d,2H),7.40−7.90(m,8H)。
【0248】
XVI: 4−(クロロメチル)−4’−(トリフルオロメチル)−1,1’−ビフェニル
【0249】
【化57】

【0250】
883mg(3.49ミリモル)のアルコールXVをジクロロメタン中に溶解し、2.5ml(35ミリモル)のPOClを加え、溶液を室温で2時間撹拌する。溶液を水で洗浄し、乾燥し、濃縮する。
収率:85%
【0251】
XVIIa: [2−(1,1’−ビフェニル−4−イルメトキシ)フェニル]メタノール
【0252】
【化58】

【0253】
60mlのアセトン中の2.92g(23.49ミリモル)の2−ヒドロキシベンジルアルコール、5.00g(24.67ミリモル)の塩化4−フェニルベンジル及び3.41g(24.67ミリモル)の炭酸カリウムの混合物を終夜加熱還流した。生成する沈殿を濾過した。残留物を1NのNaOH中に取り上げ、混合物を酢酸エチルで抽出した。合わせた有機相をNaSO上で乾燥し、溶媒を除去した。生成物をクロマトグラフィーにより精製した(シリカゲル、シクロヘキサン/酢酸エチル 10:1)。
収量:4.27g(62.7%)
H NMR(300MHz,CDCl):δ=2.26(t,J=5.7Hz,1H),4.75(d,J=5.7Hz,2H),5.16(s,2H),6.88−7.02(m,2H),7.18−7.66(m,11H)。
【0254】
同様にして以下の化合物を製造した:
【0255】
【表3】

【0256】
XVIIIa: [2−(1,1’−ビフェニル−4−イルメトキシ)フェニル]アセトニトリル
【0257】
【化59】

【0258】
300mlのベンゼン中の15.20g(52.35ミリモル)のXVIIaの溶液を150mlのベンゼン中の6.49ml(88.99ミリモル)の塩化チオニルの溶液に滴下した。溶液を2時間加熱還流した。溶媒を除去し、残留物を350mlのDMF中に取り上げた。25.65g(523.48ミリモル)のNaCNを加え、混合物を16時間加熱還流した。混合物が室温に冷却された後、それを水と混合し、沈殿を吸引濾過した。
収量:13.6g(81.5%)
H−NMR(400MHz,CDCl):δ=3.74(s,2H),5.16(s,2H),6.93−7.03(m,2H),7.21−7.67(m,11H)。
【0259】
同様にして以下の化合物を製造した:
【0260】
【表4】

【0261】
【表5】

【0262】
XIXa: 2−[2−(1,1’−ビフェニル−4−イルメトキシ)フェニル]エタナミン塩酸塩
【0263】
【化60】

【0264】
80mlのTHF中の7.90g(26.39ミリモル)のXVIIIaの溶液を52.93ml(52.93ミリモル)のBH・THF(THF中の1M)の溶液に滴下した。溶液を2時間加熱還流した。溶液が室温に冷却された後、それを150mlの6M塩酸と非常に注意深く混合し、混合物を室温で16時間撹拌した。生成した沈殿を濾過し、高真空下で乾燥した。
収量:6.72g(74.9%)
H NMR(400MHz,DMSO−d):δ=2.89−3.01(m,4H),5.20(s,2H),6.85−7.78(m,13H),7.99(bs,3H)。
【0265】
同様にして以下の化合物を製造した:
【0266】
【表6】

【0267】
XXa: 5−({2−[2−(1,1’−ビフェニル−4−イルメトキシ)フェニル]−エチル}アミノ)ペンタン酸tert−ブチル
【0268】
【化61】

【0269】
13.40g(132.40ミリモル)のトリエチルアミン及び1.05g(4.41ミリモル)のブロモ吉草酸tert−ブチルを50mlのDMF中の3.00g(8.83ミリモル)のXVIIIaの溶液に加えた。混合物を室温で16時間撹拌し、薄−層クロマトグラフィーにより反応を監視した。溶液を水と混合し、酢酸エチル/シクロヘキサン 1:1で抽出した。合わせた有機相をNaSO上で乾燥し、溶媒を除去した。生成物をクロマトグラフィーにより精製した(シリカゲル、CHCl/MeOH 20
:1)。
収量:0.85g(41.9%)
H−NMR(300MHz,DMSO−d):δ=1.31−1.54(m,4H),1.36(s,9H),2.15(t,J=7.2Hz,2H),2.56(t,J=6.8Hz,2H),2.70−2.91(m,5H),5.17(s,2H),6.82−7.75(m,13H)。
【0270】
同様にして以下の化合物を製造した:
【0271】
【表7】

【0272】
XXI: 4−{[{2−[2−({4−[2−(4−{[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}フェニル)エチル]ベンジル}オキシ)フェニル]エチル}(5−エトキシ−5−オキソペンチル)アミノ]メチル}安息香酸メチル
【0273】
【化62】

【0274】
166mg(0.403ミリモル)の4−({(5−エトキシ−5−オキソペンチル)−[2−(2−ヒドロキシフェニル)エチル]アミノ}メチル)安息香酸メチル及び160mg(0.443ミリモル)のtert−ブチル(4−{2−[4−(クロロメチル)フェニル]エチル}フェノキシ)ジメチルシラン(4−{[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}ベンズアルデヒド及び[4−(メトキシカルボニル)−ベンジル](トリフェニル)ホスホニウムクロリドから、Wittig反応、続く二重結合の水素化、水素化アルミニウムリチウムを用いる還元及びXVIと同様の塩素化を介して製造)を6mlのアセトニトリル中に溶解する。263mg(0.81ミモル)の炭酸セシウム及びスパチュラの先のヨウ化カリウムを加え、混合物を終夜加熱還流する。懸濁液を濾過し、濃縮し、残留物をシリカゲル上でクロマトグラフィーにかける(シクロヘキサン:酢酸エチル=5:1)。
収量:27mg(理論値の9.1%)
LC/MS:738(M+1),Rt=3.76
条件:カラム:Symmetry C18 2.1*150mm;移動相:アセトニトリル+0.6gの30%濃度HCl/1リットルのHO;勾配:10%アセトニトリルから90%アセトニトリル;流量:0.6ml/分;検出器:UV 210nm
【0275】
合成実施例
実施例1: 4−{[{2−[(2−クロロベンジル)オキシ]フェネチル}(5−メトキシ−5−オキソペンチル)アミノ]メチル}安息香酸メチル(方法Dにより)
【0276】
【化63】

【0277】
2.0mlのアセトニトリル中の193.2mg(0.484ミリモル)の実施例Iからの4−{[(2−ヒドロキシフェネチル)アミノ]メチル}安息香酸メチル、77.9mg(0.484ミリモル)の塩化2−クロロベンジル及び80.2mg(0.580ミリモル)の炭酸カリウムを18時間加熱還流する。バッチを水中に注ぎ、酢酸エチルで抽出する。硫酸マグネシウム上で乾燥し、溶媒を減圧下で蒸留により除去した後、粗生成物をシリカゲル(0.04〜0.063nm)上のフラッシュクロマトグラフィーにより、シクロヘキサン/酢酸エチル 2/1を移動相として用いて精製する。
収量:245.2mg(理論値の83.5%)
H−NMR(200MHz,d−DMSO):δ=1.40(m,4H),2.15(t,2H),2.40(dd,2H),2.57(m,2H),2.72(m,2H),3.53(s,3H),3.82(s,3H),5.08(s,2H),6.9−7.5(m,10H),7.82(d,2H)。
【0278】
実施例2: 4−[((4−カルボキシブチル){2−[(2−クロロベンジル)オキシ]フェネチル}アミノ)メチル]安息香酸(方法Eにより)
【0279】
【化64】

【0280】
124.8mg(0.238ミリモル)の実施例1からの4−{[{2−[(2−クロロベンジル)オキシ]フェネチル}(5−メトキシ−5−オキソペンチル)アミノ]メチル}安息香酸メチルを最初に0.3mlのメタノール及び0.17mlの水の中に入れ、0.2mlの40%濃度水酸化ナトリウム溶液と混合する。混合物を60℃で1時間撹拌し、次いで冷却し、メタノールを減圧下で蒸留する。クエン酸/水酸化ナトリウム水溶液緩衝液の添加により水相をpH4に調整し、得られる沈殿を分離する。沸騰シクロヘキサンを用いる摩砕は微結晶性の生成物を与える。
収量:65.70mg(理論値の54.4%)
H NMR(200MHz,d−DMSO):δ=1.35(be.m 4H),1.98(br.m,2H),2.37(m,(2H),2.58(m,2H),2.70(m,2H),5.12(s,2H),6.8−7.6(m,10H),7.75(d,2H),13.5(br.s,1H)。
【0281】
実施例3: 4−[((5−エトキシ−3,3−ジメチル−2,5−ジオキソペンチル){2−[(5−フェニルペンチル)オキシ]フェネチル}アミノ)メチル]安息香酸メチル(方法Aにより)
【0282】
【化65】

【0283】
1mlのアセトニトリル中の200.0mg(0.463ミリモル)の実施例Vからの4−[({2−[(5−フェニルペンチル)オキシ]フェネチル}アミノ)メチル]安息香酸メチル、116.4mg(0.463ミリモル)のエチル5−ブロモ−3,3−ジメチルレブリネート(ethyl 5−bromo−3,3−dimethyllaevulinate)及び58.9mg(0.56ミリモル)の炭酸ナトリウムを60℃で18時間加熱する。回転蒸発器を用いて溶媒を蒸留し、残留物を水中に注ぎ、酢酸エチルで抽出する。有機相を飽和塩化ナトリウム溶液で洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥し、濃縮する。粗生成物をシリカゲル(0.04〜0.063nm)上のクロマトグラフィーによりシクロヘキサン/酢酸エチル 10/1を用いて精製する。
収量:163.1mg(理論値の58.5%)
H−NMR(200MHz,d−DMSO):δ=1.09(s,6H),1.10(t,3H),1.35(m,2H),1.60(m,4H),2.55(m,2H),2.70(s,2H),3.75(s,3H),3.96(q,2H),6.7−6.9(m,2H),7.0−7.3(m,7H),7.40(d,2H),7.85(d,2H)。
【0284】
実施例4: 4−{[{2−[(4−ブロモベンジル)オキシ]フェネチル}(5−エトキシ−5−オキソペンチル)アミノ]メチル}安息香酸メチル(方法Dにより)
【0285】
【化66】

【0286】
30mlのアセトニトリル中の5.00g(11.0ミリモル)の実施例VIIIからの4−[({2−[(4−ブロモベンジル)オキシ]フェネチル}アミノ)メチル]安息香酸メチル、2.30g(11.0ミリモル)の5−ブロモ吉草酸エチル及び1.109g(13.21ミリモル)の重炭酸ナトリウムを18時間加熱還流する。反応混合物を水と混合し、塩化メチレンで抽出する。有機相を飽和塩化ナトリウム溶液で洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥し、溶媒を減圧下で蒸留する。残留物をシリカゲル上のクロマトグラ
フィーにより移動相塩化メチレン/メタノール 100/1を用いて精製する。
収量:5.69g(理論値の88.1%)
H−NMR(200MHz,d−DMSO):δ=1.1(m,2H),1.4(m,2H),2.15(t,3H),2.4(t,2H),2.6(m,2H),2.8(m,2H),3.63(s,2H),3.80(s,2H),4.0(q,2H),5.10(s,2H),6.85(t,2H),7.0−7.2(m,8H),7.4−7.8(m),7.9(d,2H)
【0287】
実施例5: 4−{[{2−[(4’−クロロ[1,1’−ビフェニル]−4−イル)メトキシ]フェネチル}(5−エトキシ−5−オキソペンチル)アミノ]メチル}安息香酸メチル(方法Fにより)
【0288】
【化67】

【0289】
300.0mg(0.51ミリモル)の実施例4からの4−{[{2−[(4−ブロモベンジル)オキシ]フェネチル}(5−エトキシ−5−オキソペンチル)アミノ]メチル}安息香酸メチルを最初に3mlのジメトキシエタン中に入れ、101.7mg(0.62ミリモル)の4−クロロフェニルボロン酸及び0.57mlの2M炭酸ナトリウム溶液と連続的に混合する。10.0mgのジクロロビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)を加え、次いで混合物を還流温度で18時間加熱する。反応溶液を冷却し、20mlの酢酸エチルと混合し、5%濃度リン酸水素ナトリウム溶液、水及び飽和塩化ナトリウム溶液で連続的に洗浄する。有機相を硫酸マグネシウム上で乾燥し、減圧下で溶媒を蒸留する。粗生成物をシリカゲル上で、移動相シクロヘキサン/酢酸エチル=10:1を用いてクロマトグラフィーにかける。
収量:240.5mg(理論値の74.3%)
H−NMR(200MHz,d−DMSO):δ=1.10(t,3H),1.43(m,4H),2.15(t,2H),2.45(t,2H),2.62(m,2H),2.75(m,2H),3.63(s,2H),3.80(s,3H),3.97(q,2H),5.09(s,2H),6.85(t,1H),7.01(d,1H)7.13(dd,2H),7.36(d,2H),7.5−7.7(m,8H),7.83(d,2H)。
【0290】
実施例6: 4−({(5−メトキシ−5−オキソペンチル)[2−({4−[(E)−2−フェニルエテニル]ベンジル}オキシ)フェネチル]アミノ}メチル)安息香酸メチル(方法Dにより)
【0291】
【化68】

【0292】
10.0mlのアセトニトリル中の1.0g(2.50ミリモル)の実施例Iからの4−{[(2−ヒドロキシフェネチル)−(5−メトキシ−5−オキソペンチル)アミノ]メチル}安息香酸メチル、0.687g(3.00ミリモル)の4−(クロロメチル)スチルベン及び0.520g(3.75ミリモル)の炭酸カリウムを18時間加熱還流する。溶液を濾過し、溶媒を減圧下で蒸留する。粗生成物をシリカゲル上のクロマトグラフィーにより、移動相シクロヘキサン/酢酸エチル 4/1を用いて精製する。
収量:1.32g(理論値の79.9%)
H−NMR(300MHz,d−DMSO):δ=1.4−1.6(m,4H),2.17(t,2H),2.43(t,2H),2.6(m,2H),2.75(m,2H,3.55(s,3H),3.64(s,2H),3.70(s,3H),5.05(s,2H),6.7−7.4(m,11H),7.55(t,4H),7.85(d,2H)。
【0293】
実施例7: 4−[((5−メトキシ−5−オキソペンチル){2−[(4−フェネチルベンジル)オキシ]フェネチル}アミノ)メチル]安息香酸メチル(方法Gにより)
【0294】
【化69】

【0295】
10mlの酢酸エチル中の781.8mg(1.34ミリモル)の実施例6からの4−({(5−メトキシ−5−オキソペンチル)[2−({4−[(E)−2−フェニルエテ
ニル]ベンジル}オキシ)フェネチル]アミノ}メチル)安息香酸メチル及び80.0mgの活性炭上の10%パラジウムを大気圧下で水素化する。1時間後、計算された量の水素が吸収されてしまう。溶液を濾過し、溶媒を減圧下で蒸留する。粗生成物をシリカゲル上のクロマトグラフィーにより、移動相シクロヘキサン/酢酸エチル=10:1を用いて精製する。
収量:309mg(理論値の38.9%)
H−NMR(300MHz,d−DMSO):δ=1.42(m,4H),2.15(t,2H),2.41(t,2H),2.57(m,2H),2.72(m,2H),2.85(s,4H),3.55(s,3H),3.60(s,2H),3.82(s,2H),4.98(s,2H),6.8−7.4(m,15H),7.85(d,2H)。
【0296】
実施例8: 4−[((4−カルボキシブチル)−{2−[(4−フェネチルベンジル)オキシ]フェネチル}アミノ)メチル]安息香酸塩酸塩(方法Eにより)
【0297】
【化70】

【0298】
262.60mg(0.442ミリモル)の実施例7からの4−[((5−メトキシ−5−オキソペンチル){2−[(4−フェネチルベンジル)オキシ]フェネチル}アミノ)メチル]安息香酸メチルを最初に2mlのジオキサン中に入れ、0.2mlの45パーセント濃度NaOHと混合し、混合物を60℃で18時間加熱する。減圧下でジオキサンを蒸留し、残留物を水中に取り上げ、2NのHClを用いてpH4に調整する。得られる沈殿を濾過し、乾燥する。50mgの生成物を2mlの塩化メチレン及び1mlのメタノールの中に溶解し、混合物をジオキサン中のHClの4N溶液の1mlと混合し、室温で1時間撹拌する。溶媒を減圧下で蒸留し、残留物をエーテル/石油エーテルと一緒に撹拌する。
収量:34.0mg(理論値の56.2)の白色の結晶
H−NMR(300MHz,d−メタノール):δ=1.52(m,2H),1.72(m,2H),2.25(t,2H),2.90(m,4H),3.15(m,2H),3.30(m,4H),4.38(s,2H),5.08(s,2H),6.8−7.3(m,13H),7.55(d,2H),8.05(d,2H)。
【0299】
実施例8a: 4−[((4−カルボキシブチル)−{2−[(4−フェネチルベンジル)オキシ]フェネチル}アミノ)メチル]安息香酸
同じ経路により、しかし最後の段階、すなわちHClとの反応なしで遊離のカルボン酸を製造した:
H−NMR(300MHz,d−DMSO):δ=1.45(m,4H),2.10(m,2H),2.30−3.60(m),5.08(s,2H),6.80(m,1H),6.90(m,1H),7.00−7.50(m,13H),12.5(bs)。
【0300】
同様にして以下の化合物を製造することができる:
【0301】
【表8】

【0302】
【表9】

【0303】
【表10】

【0304】
【表11】

【0305】
【表12】

【0306】
【表13】

【0307】
【表14】

【0308】
【表15】

【0309】
【表16】

【0310】
【表17】

【0311】
【表18】

【0312】
【表19】

【0313】
【表20】

【0314】
【表21】

【0315】
【表22】

【0316】
【表23】

【0317】
【表24】

【0318】
【表25】

【0319】
【表26】

【0320】
【表27】

【0321】
【表28】

【0322】
【表29】

【0323】
【表30】

【0324】
【表31】

【0325】
【表32】

【0326】
【表33】

【0327】
【表34】

【0328】
【表35】

【0329】
【表36】

【0330】
【表37】

【0331】
【表38】

【0332】
【表39】

【0333】
【表40】

【0334】
【表41】

【0335】
【表42】

【0336】
【表43】

【0337】
【表44】

【0338】
【表45】

【0339】
【表46】

【0340】
【表47】

【0341】
【表48】

【0342】
【表49】

【0343】
【表50】

【0344】
【表51】

【0345】
【表52】

【0346】
【表53】

【0347】
【表54】

【0348】
【表55】

【0349】
【表56】

【0350】
【表57】

【0351】
1)NMR条件:d6−DMSO,300MHz
2)LC/MS条件:カラム:Symmetry C18 2.1*150mm;移動相:アセトニトリル/0.6gのHCl 30%濃度/HO;勾配:10%アセトニトリルから90%アセトニトリル;流量:0.6ml/分;検出器:UV 210nm
3)LC/MS条件:カラム:Symmetry C18 2.1*150mm;移動相:アセトニトリル/HO(0.1%ギ酸);勾配:10%アセトニトリルから90%アセトニトリル;流量:0.5ml/分;検出器:UV 210nm
【0352】
実施例185: 4−{[(2−{5−フルオロ−2−[(4’−メチル−1,1’−ビフェニル−4−イル)メトキシ]フェニル}エチル)(5−メトキシ−5−オキソペンチル)アミノ]メチル}安息香酸メチル
【0353】
【化71】

【0354】
447mg(0.93ミリモル)の実施例XIIからの4−({(5−メトキシ−5−オキソペンチル)[2−(5−フルオロ−2−ヒドロキシフェニル)エチル]アミノ}メチル)安息香酸メチル及び277mg(1.02ミリモル)の4−(クロロメチル)−4’−(トリフルオロメチル)−1,1’−ビフェニルを10mlのアセトニトリル中に溶解する。455mg(1.40ミリモル)の炭酸セシウム及びスパチュラの先のヨウ化カリウムを加え、混合物を48時間加熱還流する。懸濁液を濾過し、濃縮し、残留物をシリカゲル上でシクロヘキサン:酢酸エチル(5:1)を用いてクロマトグラフィーにかける。
収量:447mg(理論値の73.6%)
H−NMR(d6−DMSO,300MHz):1.00(m,4H),2.20(t,2H),2.50(m,2H),2.70(m,4H),2.80(m,2H),3.60(m,5H),3.90(s,3H),5.00(s,2H),6.80−7.00(m,3H),7.30(d,4H),7.40(d,2H),7.50(d,2H),7.70(m,4H),7.90(d,2H)。
【0355】
実施例186: 4−{[(4−カルボキシブチル)(2−{5−フルオロ−2−[(4’−メチル−1,1’−ビフェニル−4−イル)メトキシ]フェニル}エチル)アミノ]メチル}安息香酸
【0356】
【化72】

【0357】
0.45g(0.69ミリモル)の実施例185からの4−{[(2−{5−フルオロ−2−[(4’−メチル−1,1’−ビフェニル−4−イル)メトキシ]フェニル}エチル)(5−メトキシ−5−オキソペンチル)アミノ]メチル}安息香酸メチルを8mlのメタノール中に溶解する。0.5mlの水酸化ナトリウム水溶液(45%)及び1.5mlのジクロロメタンを加え、溶液を室温で8時間撹拌する。反応物をジエチルエーテルで抽出し、硫酸を用いて水相を酸性化し、酢酸エチルで抽出し、抽出物をExtrelutを介して濾過し、濃縮する。
収量:245mg(理論値の57.3%)
H−NMR:(300MHz,MeOD):1.60(m,4H),2.20(t,2H),3.00(m,4H),3.20(m,2H),4.20(s,2H),5.10(s,2H),7.00(m,3H),7.50(m,4H),7.70(m,6H),7.90(d,2H)。
【0358】
実施例187: 4−{[(5−エトキシ−5−オキソペンチル)(2−{[5−(4−フェニルピペラジノ)ペンチル]オキシ}フェネチル)アミノ]メチル}安息香酸メチル
【0359】
【化73】

【0360】
2mlのテトラヒドロフラン中の200.0mg(0.355ミリモル)の実施例107からの4−{[{2−[(5−ブロモペンチル)オキシ]フェネチル}(5−エトキシ−5−オキソペンチル)アミノ]メチル}安息香酸メチル、69.21mgのN−フェニルピペラジン及び71.95mg(0.711ミリモル)のトリエチルアミンを18時間加熱還流する。反応溶液を水で洗浄し、濃縮し、シリカゲル上で移動相酢酸エチル/メタノール 10/1を用いてクロマトグラフィーにかける。
収量:66.0mg(理論値の28.83%)
H−NMR(300MHz,d−DMSO):δ=1.12(t,3H),1.44(m,8H),1.65(m,2H),2.35(m,4H),2.45(m,4H),2.55(m,2H),2.72(m,2H),3.10(m,4H),3.65(s,2H),3.85(s,3H),3.88(t,2H),4.05(m,2H),6.70−6.90(m,5H),7.0−7.2(m,4H),7.4(d,2H),7.8(d,2H)。
【0361】
同様にして以下の化合物を得ることができる:
【0362】
【表58】

【0363】
【表59】

【0364】
【表60】

【0365】
【表61】

【0366】
【表62】

【0367】
【表63】

【0368】
【表64】

【0369】
1)NMR条件:d6−DMSO,300MHz
2)LC/MS条件:カラム:Symmetry C18 2.1*150mm
;移動相:アセトニトリル/0.6gのHCl 30%濃度/HO;勾配:10%アセトニトリルから90%アセトニトリル;流量:0.6ml/分;検出器:UV 210nm
3)LC/MS条件:カラム:Symmetry C18 2.1*50mm;移動相:アセトニトリル/HO(0.1%ギ酸);勾配:10%アセトニトリルから90%アセトニトリル;流量:0.5ml/分;検出器:UV 210nm
【0370】
211: 6−{[{2−[2−(1,1’−ビフェニル−4−イルメトキシ)フェニル]エチル}(5−tert−ブトキシ−5−オキソペンチル)−アミノ]メチル}ニコチン酸メチル
【0371】
【化74】

【0372】
3mlのDMF中の132.0mg(0.29ミリモル)のXXaの溶液を198mg(1.44ミリモル)の炭酸カリウム、121.1mg(0.32ミリモル)のメチル−6−(ブロモメチル)ニコチネート及び触媒量のKIと混合した。混合物を室温で16時間撹拌し、薄−層クロマトグラフィーにより反応を監視した。溶液を水と混合し、酢酸エチル/シクロヘキサン 1:1で抽出した。合わせた有機相をNaSO上で乾燥し、溶媒を除去した。生成物をクロマトグラフィーにより精製した(シリカゲル、シクロヘキサン/酢酸エチル 10:1)。
収率:55.8%
H−NMR(300MHz,CDCl):δ=1.16−1.58(m,4H),1.40(s,9H),2.11(t,J=7.2Hz,2H),2.54(t,J=6.4Hz,2H),2.70−2.81(m,2H),2.82−2.92(m,2H),3.81(s,2H),3.89(s,3H),5.04(s,2H),6.82−7.62(m,14H),8.04−8.17(m,1H),9.02−9.08(m,1H)。
【0373】
同様にして以下の化合物を製造した:
【0374】
【表65】

【0375】
【表66】

【0376】
【表67】

【0377】
218: 5−{{2−[2−(1,1’−ビフェニル−4−イルメトキシ)フェニル]エチル}[2−メトキシ−4−(メトキシカルボニル)−ベンジル]−アミノ}ペンタン酸塩酸塩
【0378】
【化75】

【0379】
3mlのジオキサン中の96.7mg(0.15ミリモル)の実施例214からの化合物の溶液をジオキサン中の1M HClの5mlと混合した。混合物を室温で撹拌し、薄−層クロマトグラフィーにより反応を監視した。反応が終了した後、溶媒を除去し、生成
物をクロマドラフィーにより精製した(シリカゲル、CHCl/MeOH 10:1)。
収量:51.8mg(55.2%)
H NMR(400MHz,DMSO−d):δ=1.37−1.49(m,2H),1.59−1.80(m,2H),2.03−2.26(m,2H),2.95−3.37(m,6H),3.83(s,3H),3.87(s,3H),4.34(s,2H),5.15(s,2H),6.82−7.77(m,16H),9.45(bs,1H),12.08(bs,1H)。
【0380】
同様の方法で以下の化合物を製造し、その場合モノエステルのさらなる加水分解は以下の方法で行われた:
0.078ミリモルのモノエステル、1mlの水、200μlの45%濃度NaOH及び2mlのジオキサンの混合物を室温で16時間撹拌した。1NのHClを用いて混合物を酸性化し、溶媒を除去した。残留物をエタノール中に取り上げ、生成する塩化ナトリウムを濾過した。生成物をクロマトグラフィーにより精製した(分取薄−層クロマトグラフィー、EtOH)。
【0381】
【表68】

【0382】
【表69】

【0383】
【表70】

【0384】
【表71】

【0385】
【表72】

【0386】
232: 4−[((4−カルボキシブチル){2−[2−({4−[2−(4−ヒドロキシフェニル)エチル]ベンジル}オキシ)フェニル]エチル}アミノ)メチル]安息香酸
【0387】
【化76】

【0388】
27mg(0.037ミリモル)の実施例XXIからの4−{[{2−[2−({4−[2−(4−{[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}フェニル)エチル]ベンジル}オキシ)フェニル]エチル}(5−エトキシ−5−オキソペンチル)アミノ]メチル}安息香酸メチルを10mlのTHF中に溶解する。0.03mlのフッ化テトラブチルアンモニウム(THF中の1M溶液)を加え、溶液を室温で1時間撹拌する。溶媒を減圧下で蒸発させる。残留物を2mlのメタノール中に溶解する。0.05mlの水酸化ナトリウム水溶液、45%及び0.2mlのジクロロメタンを加え、溶液を室温で8時間撹拌する。混合物を濃縮し、水を加え、硫酸を用いて溶液を酸性化する。固体を濾過し、
乾燥する。
収量:20mg(理論値の93%)
H−NMR(300MHz,MeOD):δ=1.45(m,4H),2.30(t,2H),2.80(m,4H),3.00−3.40(m),4.80(s,2H),5.00(s,2H),6.60(m,2H),6.90−7.30(10H),7.50(d,2H),8.00(d,2H)。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
酵素中のヘム基に無関係に可溶性グアニル酸シクラーゼを刺激することもできる化合物(ただし、4−[((4−カルボキシブチル)−{2−[(4−フェネチルベンジル)オキシ]フェネチル}アミノ)メチル]安息香酸ならびにその立体異性体及び塩を除く)の、狭心症、虚血及び心不全のような心臓血管障害の処置用の薬剤の製造のための使用。
【請求項2】
酵素中のヘム基に無関係に可溶性グアニル酸シクラーゼを刺激することもできる化合物(ただし、4−[((4−カルボキシブチル)−{2−[(4−フェネチルベンジル)オキシ]フェネチル}アミノ)メチル]安息香酸ならびにその立体異性体及び塩を除く)の、動脈硬化、高血圧、血栓塞栓障害、静脈障害及び線維障害、例えば特に肝線維症の処置用の薬剤の製造のための使用。
【請求項3】
一般式(I)
【化1】

[式中、
Vは不在であるか、O、NR、NRCONR、NRCO、NRSO、COO、CONR又はS(O)であり、
ここで
は存在し得る他のいずれの基Rとも無関係に水素、最高で8個の炭素原子を有する直鎖状もしくは分枝鎖状アルキル、3〜8個の炭素原子を有するシクロアルキル、6〜10個の炭素原子を有するアリール又は7〜18個の炭素原子を有するアリールアルキルであり、ここでアリール基はそれ自身がハロゲン、最高で6個の炭素原子を有するアルキル、アルコキシにより一−もしくは多置換されていることができ、
oは0、1又は2であり、
Qは不在であるか、それぞれ最高で12個の炭素原子を有する直鎖状もしくは分枝鎖状アルキレン、直鎖状もしくは分枝鎖状アルケンジイル又は直鎖状もしくは分枝鎖状アルキンジイルであり、それらはそれぞれO、S(O)、NR、CO、NRSO又はCONRより成る群からの1個もしくはそれより多くの基を含有していることができ、且つハロゲン、ヒドロキシルもしくは最高で4個の炭素原子を有するアルコキシにより一−もしくは多置換されていることができ、ここで場合により上記の鎖のいずれかの2個の原子が互いに結合して3−〜8−員環を形成していることができ、
ここで
は水素、最高で8個の炭素原子を有する直鎖状もしくは分枝鎖状アルキル又は3〜8個の炭素原子を有するシクロアルキルであり、それらはハロゲンもしくは最高で4個の炭素原子を有するアルコキシにより置換されていることができ、
pは0、1又は2であり、
Yは水素、NR、6〜10個の炭素原子を有するアリール、1〜9個の炭素原子ならびにS、N及びOより成る群からの最高で3個の複素原子を有する芳香族もしくは飽和複素環あるいは3〜8個の炭素原子を有する直鎖状もしくは分枝鎖状シクロアルキルであり、それらはNを介して結合していることもでき、
ここで環式基はそれぞれの場合に、それぞれ最高で8個の炭素原子を有する直鎖状もしく
は分枝鎖状アルキル、直鎖状もしくは分枝鎖状アルケニル、直鎖状もしくは分枝鎖状アルキニル、直鎖状もしくは分枝鎖状アルコキシ、直鎖状もしくは分枝鎖状ハロゲノアルキル、直鎖状もしくは分枝鎖状ハロゲノアルコキシ、3〜8個の炭素原子を有する直鎖状もしくは分枝鎖状シクロアルキル、ハロゲン、ヒドロキシル、CN、SR、NO、NR、NRCOR10、NRCONR10もしくはCONR1112により一−〜三置換されていることができ、
ここで
は水素、最高で8個の炭素原子を有する直鎖状もしくは分枝鎖状アルキル、最高で8個の炭素原子を有する直鎖状もしくは分枝鎖状ハロゲノアルキル又は3〜8個の炭素原子を有するシクロアルキルであり、
は存在し得る他のいずれの基Rとも無関係に水素、最高で8個の炭素原子を有する直鎖状もしくは分枝鎖状アルキル又は3〜8個の炭素原子を有するシクロアルキルであり、
、R、R11及びR12は互いに無関係に水素、最高で8個の炭素原子を有する直鎖状もしくは分枝鎖状アルキル、直鎖状もしくは分枝鎖状アルケニル、6〜10個の炭素原子を有するアリール、1〜9個の炭素原子ならびにS、N及びOより成る群からの最高で3個の複素原子を有する芳香族複素環、8〜18個の炭素原子を有するアリールアルキル、3〜8個の炭素原子を有するシクロアルキル又は式SO13の基であり、
ここでアリール基はそれ自身がハロゲン、ヒドロキシル、CN、NO、NH、NHCOR、最高で6個の炭素原子を有するアルキル、アルコキシ、ハロゲノアルキルもしくはハロゲノアルコキシにより一−もしくは多置換されていることができるか、
あるいは2つの置換基RとR又はR11とR12は互いに結合してOもしくはNを含有することができる5−もしくは6−員環を形成していることができ、
ここで
13は最高で4個の炭素原子を有する直鎖状もしくは分枝鎖状アルキル又は6〜10個の炭素原子を有するアリールであり、ここでアリール基はそれ自身がハロゲン、CN、NO、最高で6個の炭素原子を有するアルキル、アルコキシ、ハロゲノアルキルもしくはハロゲノアルコキシにより一−もしくは多置換されていることができ、
10は水素、最高で12個の炭素原子を有する直鎖状もしくは分枝鎖状アルキル、最高で12個の炭素原子を有する直鎖状もしくは分枝鎖状アルケニル、6〜10個の炭素原子を有するアリール、1〜9個の炭素原子ならびにS、N及びOより成る群からの最高で3個の複素原子を有する芳香族複素環あるいは3〜8個の炭素原子を有するシクロアルキルであり、それらはさらに場合によりハロゲン、ヒドロキシル、CN、NO、NH、NHCOR、最高で6個の炭素原子を有するアルキル、アルコキシ、ハロゲノアルキルもしくはハロゲノアルコキシにより置換されていることができ、
ならびに/あるいは環式基はそれぞれの場合に、6〜10個の炭素原子を有するアリール、1〜9個の炭素原子ならびにS、N及びOより成る群からの最高で3個の複素原子を有し、Nを介して結合していることもできる芳香族もしくは飽和複素環により一−〜三置換されていることができ、それらは直接又は基O、S、SO、SO、NR、SONR、CONR、それぞれ最高で8個の炭素原子を有する直鎖状もしくは分枝鎖状アルキレン、直鎖状もしくは分枝鎖状アルケンジイル、直鎖状もしくは分枝鎖状アルキルオキシ、直鎖状もしくは分枝鎖状オキシアルキルオキシ、直鎖状もしくは分枝鎖状スルホニルアルキル、直鎖状もしくは分枝鎖状チオアルキルを介して結合していることができ、且つそれらはそれぞれ最高で6個の炭素原子を有する直鎖状もしくは分枝鎖状アルキル、直鎖状もしくは分枝鎖状アルコキシ、直鎖状もしくは分枝鎖状アルコキシアルコキシ、直鎖状もしくは分枝鎖状ハロゲノアルキル、直鎖状もしくは分枝鎖状ハロゲノアルコキシ、カルボニルアルキル又は直鎖状もしくは分枝鎖状アルケニル、ハロゲン、SR、CN、NO、NR、CONR1516又はNR14COR17により一〜三置換されていることができ、
ここで
14は水素、最高で8個の炭素原子を有する直鎖状もしくは分枝鎖状アルキル又は3〜8個の炭素原子を有するシクロアルキルであり、
15、R16は互いに無関係に水素、最高で8個の炭素原子を有する直鎖状もしくは分枝鎖状アルキル、3〜8個の炭素原子を有するシクロアルキル、6〜10個の炭素原子を有するアリール又は式SO18の基であり、
ここでアリール基はそれ自身がハロゲン、ヒドロキシル、CN、NO、NH、NHCOR、最高で6個の炭素原子を有するアルキル、アルコキシ、ハロゲノアルキルもしくはハロゲノアルコキシにより一−もしくは多置換されていることができ、
ここで
18は最高で4個の炭素原子を有する直鎖状もしくは分枝鎖状アルキル又は6〜10個の炭素原子を有するアリールであり、
ここでアリール基はそれ自身がハロゲン、ヒドロキシル、CN、NO、NH、NHCOR、最高で6個の炭素原子を有するアルキル、アルコキシ、ハロゲノアルキルもしくはハロゲノアルコキシにより一−もしくは多置換されていることができ、
17は水素、最高で12個の炭素原子を有する直鎖状もしくは分枝鎖状アルキル、最高で12個の炭素原子を有する直鎖状もしくは分枝鎖状アルケニル、6〜10個の炭素原子を有するアリール、1〜9個の炭素原子ならびにS、N及びOより成る群からの最高で3個の複素原子を有する芳香族複素環あるいは3〜8個の炭素原子を有するシクロアルキルであり、それらはさらに場合によりハロゲン、ヒドロキシル、CN、NO、NH、NHCOR、最高で6個の炭素原子を有するアルキル、アルコキシ、ハロゲノアルキルもしくはハロゲノアルコキシにより置換されていることができ;
ならびに/あるいは環式基は1〜10個の炭素原子を有する芳香族もしくは飽和炭素環又は1〜9個の炭素原子ならびにS、N及びOより成る群からの最高で3個の複素原子を有する芳香族もしくは飽和複素環と縮合していることができ、
は水素、ハロゲン、それぞれ最高で4個の炭素原子を有する直鎖状もしくは分枝鎖状アルキル、直鎖状もしくは分枝鎖状ハロゲノアルキル、直鎖状もしくは分枝鎖状アルコキシ又はアルコキシカルボニル、CN、NOあるいはNR1920であり、
ここで
19及びR20は互いに無関係に水素、最高で4個の炭素原子を有する直鎖状もしくは分枝鎖状アルキル又は3〜8個の炭素原子を有するシクロアルキルであり、
mは1〜4の整数であり、
Wは最高で6個の炭素原子を有する直鎖状もしくは分枝鎖状アルキレン又は最高で6個の炭素原子を有する直鎖状もしくは分枝鎖状アルケンジイルであり、それらはそれぞれO、S(O)、NR21、CO及びCONR21より成る群からの基を含有していることができ、あるいはWはCO、NHCO又はOCOであり、
ここで
qは0、1又は2であり、
21は水素、最高で8個の炭素原子を有する直鎖状もしくは分枝鎖状アルキル又は3〜8個の炭素原子を有するシクロアルキルであり、
Uは最高で4個の炭素原子を有する直鎖状もしくは分枝鎖状アルキルであり、
Aは6〜10個の炭素原子を有するアリール又は1〜9個の炭素原子ならびにS、N及びOより成る群からの最高で3個の複素原子を有する芳香族複素環であり、
それらは場合によりハロゲン、最高で4個の炭素原子を有する直鎖状もしくは分枝鎖状アルキル、直鎖状もしくは分枝鎖状ハロゲノアルキル、直鎖状もしくは分枝鎖状アルコキシ、ハロゲノアルコキシ又はアルコキシカルボニル、CN、NOもしくはNR2223により一−〜三置換されていることができ、
ここで
22及びR23は互いに無関係にそれぞれ水素、最高で8個の炭素原子を有する直鎖状もしくは分枝鎖状アルキル又は3〜8個の炭素原子を有するシクロアルキル、カルボニルアルキルあるいはスルホニルアルキルであり、
はテトラゾリル、COOR24又はCONR2526であり、
ここで
24は水素、1〜8個の炭素原子を有するアルキル又は3〜8個の炭素原子を有するシクロアルキルであり、
25及びR26は互いに無関係にそれぞれ水素、最高で8個の炭素原子を有する直鎖状もしくは分枝鎖状アルキル、3〜8個の炭素原子を有するシクロアルキル又は式SO27の基であるか、
あるいはR25とR26は一緒になってN又はOを含有していることができる5−もしくは6−員環を形成し、
ここで
27は最高で4個の炭素原子を有する直鎖状もしくは分枝鎖状アルキル又は6〜10個の炭素原子を有するアリールであり、
ここでアリール基はそれ自身がハロゲン、CN、NO、最高で6個の炭素原子を有するアルキル、アルコキシ、ハロゲノアルキルもしくはハロゲノアルコキシにより一−もしくは多置換されていることができ、
XはそれぞれO、S(O)、NR28、CO又はCONR29より成る群からの1〜3個の基を含有していることができる最高で12個の炭素原子を有する直鎖状もしくは分枝鎖状アルキレン又は最高で12個の炭素原子を有する直鎖状もしくは分枝鎖状アルケンジイル、6〜10個の炭素原子を有するアリールもしくはアリールオキシであり、ここでアリール基はそれ自身がハロゲン、CN、NO、最高で6個の炭素原子を有するアルキル、アルコキシ、ハロゲノアルキルもしくはハロゲノアルコキシにより一−もしくは多置換されていることができ、ここで場合により上記の鎖のいずれかの2個の原子がアルキル鎖を介して互いに結合して3−〜8−員環を形成していることができ、
ここで
rは0、1又は2であり、
28は水素、1〜8個の炭素原子を有するアルキル又は3〜8個の炭素原子を有するシクロアルキルであり、
29は水素、最高で8個の炭素原子を有する直鎖状もしくは分枝鎖状アルキル又は3〜8個の炭素原子を有するシクロアルキルであり、
nは1又は2であり;
はテトラゾリル、COOR30又はCONR3132であり、
ここで
30は水素、1〜8個の炭素原子を有するアルキル又は3〜8個の炭素原子を有するシクロアルキルであり、
31及びR32は互いに無関係にそれぞれ水素、最高で8個の炭素原子を有する直鎖状もしくは分枝鎖状アルキル、3〜8個の炭素原子を有するシクロアルキル又は式SO33の基であり、
ここで
33は最高で4個の炭素原子を有する直鎖状もしくは分枝鎖状アルキル又は6〜10個の炭素原子を有するアリールであり、
ここでアリール基はそれ自身がハロゲン、CN、NO、最高で6個の炭素原子を有するアルキル、アルコキシ、ハロゲノアルキルもしくはハロゲノアルコキシにより一−もしくは多置換されていることができる]
の化合物(ただし、4−[((4−カルボキシブチル)−{2−[(4−フェネチルベンジル)オキシ]フェネチル}アミノ)メチル]安息香酸を除く)又はその立体異性体もしくは塩。
【請求項4】
Vが不在であるか、O、NR、NRCONR、NRCO、NRSO、COO、CONR又はS(O)であり、
ここで
は存在し得る他のいずれの基Rとも無関係に水素、最高で8個の炭素原子を有する直鎖状もしくは分枝鎖状アルキル、3〜8個の炭素原子を有するシクロアルキル、6〜10個の炭素原子を有するアリール又は7〜18個の炭素原子を有するアリールアルキルであり、ここでアリール基はそれ自身がハロゲン、最高で6個の炭素原子を有するアルキル、アルコキシにより一−もしくは多置換されていることができ、
oは0、1又は2であり、
Qが不在であるか、それぞれ最高で12個の炭素原子を有する直鎖状もしくは分枝鎖状アルキレン、直鎖状もしくは分枝鎖状アルケンジイル又は直鎖状もしくは分枝鎖状アルキンジイルであり、それらはそれぞれO、S(O)、NR、CO、NRSO又はCONRより成る群からの1個もしくはそれより多くの基を含有していることができ、且つハロゲン、ヒドロキシルもしくは最高で4個の炭素原子を有するアルコキシにより一−もしくは多置換されていることができ、ここで場合により上記の鎖のいずれかの2個の原子が互いに結合して3−〜8−員環を形成していることができ、
ここで
は水素、最高で8個の炭素原子を有する直鎖状もしくは分枝鎖状アルキル又は3〜8個の炭素原子を有するシクロアルキルであり、それらはハロゲンもしくは最高で4個の炭素原子を有するアルコキシにより置換されていることができ、
pは0、1又は2であり、
Yが水素、NR、6〜10個の炭素原子を有するアリール、1〜9個の炭素原子ならびにS、N及びOより成る群からの最高で3個の複素原子を有する芳香族もしくは飽和複素環あるいは3〜8個の炭素原子を有する直鎖状もしくは分枝鎖状シクロアルキルであり、それらはNを介して結合していることもでき、
ここで環式基はそれぞれの場合に、それぞれ最高で8個の炭素原子を有する直鎖状もしくは分枝鎖状アルキル、直鎖状もしくは分枝鎖状アルケニル、直鎖状もしくは分枝鎖状アルキニル、直鎖状もしくは分枝鎖状アルコキシ、直鎖状もしくは分枝鎖状アルコキシアルコキシ、直鎖状もしくは分枝鎖状ハロゲノアルキル、直鎖状もしくは分枝鎖状ハロゲノアルコキシ、3〜8個の炭素原子を有する直鎖状もしくは分枝鎖状シクロアルキル、ハロゲン、ヒドロキシル、CN、SR、NO、NR、NRCOR10、NRCONR10もしくはCONR1112により一−〜三置換されていることができ、
ここで
は水素、最高で8個の炭素原子を有する直鎖状もしくは分枝鎖状アルキル、最高で8個の炭素原子を有する直鎖状もしくは分枝鎖状ハロゲノアルキル又は3〜8個の炭素原子を有するシクロアルキルであり、
は存在し得る他のいずれの基Rとも無関係に水素、最高で8個の炭素原子を有する直鎖状もしくは分枝鎖状アルキル又は3〜8個の炭素原子を有するシクロアルキルであり、
、R、R11及びR12は互いに無関係に水素、最高で8個の炭素原子を有する直鎖状もしくは分枝鎖状アルキル、直鎖状もしくは分枝鎖状アルケニル、6〜10個の炭素原子を有するアリール、1〜9個の炭素原子ならびにS、N及びOより成る群からの最高で3個の複素原子を有する芳香族複素環、8〜18個の炭素原子を有するアリールアルキル、3〜8個の炭素原子を有するシクロアルキル又は式SO13の基であり、
ここでアリール基はそれ自身がハロゲン、ヒドロキシル、CN、NO、NH、NHCOR、最高で6個の炭素原子を有するアルキル、アルコキシ、ハロゲノアルキルもしくはハロゲノアルコキシにより一−もしくは多置換されていることができるか、
あるいは2つの置換基RとR又はR11とR12は互いに結合してOもしくはNを含有することができる5−もしくは6−員環を形成していることができ、
ここで
13は最高で4個の炭素原子を有する直鎖状もしくは分枝鎖状アルキル又は6〜10個の炭素原子を有するアリールであり、ここでアリール基はそれ自身がハロゲン、CN、NO、最高で6個の炭素原子を有するアルキル、アルコキシ、ハロゲノアルキルもし
くはハロゲノアルコキシにより一−もしくは多置換されていることができ、
10は水素、最高で12個の炭素原子を有する直鎖状もしくは分枝鎖状アルキル、最高で12個の炭素原子を有する直鎖状もしくは分枝鎖状アルケニル、6〜10個の炭素原子を有するアリール、1〜9個の炭素原子ならびにS、N及びOより成る群からの最高で3個の複素原子を有する芳香族複素環あるいは3〜8個の炭素原子を有するシクロアルキルであり、それらはさらに場合によりハロゲン、ヒドロキシル、CN、NO、NH、NHCOR、最高で6個の炭素原子を有するアルキル、アルコキシ、ハロゲノアルキルもしくはハロゲノアルコキシにより置換されていることができ、
ならびに/あるいは環式基はそれぞれの場合に、6〜10個の炭素原子を有するアリール、1〜9個の炭素原子ならびにS、N及びOより成る群からの最高で3個の複素原子を有し、Nを介して結合していることもできる芳香族もしくは飽和複素環により一−〜三置換されていることができ、それらは直接又は基O、S、SO、SO、NR、SONR、CONR、それぞれ最高で8個の炭素原子を有する直鎖状もしくは分枝鎖状アルキレン、直鎖状もしくは分枝鎖状アルケンジイル、直鎖状もしくは分枝鎖状アルキルオキシ、直鎖状もしくは分枝鎖状オキシアルキルオキシ、直鎖状もしくは分枝鎖状スルホニルアルキル、直鎖状もしくは分枝鎖状チオアルキルを介して結合していることができ、且つそれらはそれぞれ最高で6個の炭素原子を有する直鎖状もしくは分枝鎖状アルキル、直鎖状もしくは分枝鎖状アルコキシ、直鎖状もしくは分枝鎖状アルコキシアルコキシ、直鎖状もしくは分枝鎖状ハロゲノアルキル、直鎖状もしくは分枝鎖状ハロゲノアルコキシ、カルボニルアルキル又は直鎖状もしくは分枝鎖状アルケニル、ハロゲン、SR、CN、NO、NR、CONR1516又はNR14COR17により一〜三置換されていることができ、
ここで
14は水素、最高で8個の炭素原子を有する直鎖状もしくは分枝鎖状アルキル又は3〜8個の炭素原子を有するシクロアルキルであり、
15、R16は互いに無関係に水素、最高で8個の炭素原子を有する直鎖状もしくは分枝鎖状アルキル、3〜8個の炭素原子を有するシクロアルキル又は式SO18の基であり、
ここで
18は最高で4個の炭素原子を有する直鎖状もしくは分枝鎖状アルキル又は6〜10個の炭素原子を有するアリールであり、
ここでアリール基はそれ自身がハロゲン、CN、NO、最高で6個の炭素原子を有するアルキル、アルコキシ、ハロゲノアルキルもしくはハロゲノアルコキシにより一−もしくは多置換されていることができ、
17は水素、最高で12個の炭素原子を有する直鎖状もしくは分枝鎖状アルキル、最高で12個の炭素原子を有する直鎖状もしくは分枝鎖状アルケニル、6〜10個の炭素原子を有するアリール、1〜9個の炭素原子ならびにS、N及びOより成る群からの最高で3個の複素原子を有する芳香族複素環あるいは3〜8個の炭素原子を有するシクロアルキルであり、それらはさらに場合によりハロゲン、CN、NO、最高で6個の炭素原子を有するアルキル、アルコキシ、ハロゲノアルキルもしくはハロゲノアルコキシにより置換されていることができ;
ならびに/あるいは環式基は1〜10個の炭素原子を有する芳香族もしくは飽和炭素環又は1〜9個の炭素原子ならびにS、N及びOより成る群からの最高で3個の複素原子を有する芳香族もしくは飽和複素環と縮合していることができ、
が水素、ハロゲン、それぞれ最高で4個の炭素原子を有する直鎖状もしくは分枝鎖状アルキル、直鎖状もしくは分枝鎖状ハロゲノアルキル又は直鎖状もしくは分枝鎖状アルコキシであり、
mが1〜4の整数であり、
Wがそれぞれ最高で4個の炭素原子を有する直鎖状もしくは分枝鎖状アルキレン又は直鎖状もしくは分枝鎖状アルケンジイルであり、
Uが−CH−であり、
Aがフェニル又は1〜9個の炭素原子ならびにS、N及びOより成る群からの最高で3個の複素原子を有する芳香族複素環であり、
それらは場合によりハロゲン、最高で4個の炭素原子を有する直鎖状もしくは分枝鎖状アルキル、直鎖状もしくは分枝鎖状ハロゲノアルキル又は直鎖状もしくは分枝鎖状アルコキシにより一−〜三置換されていることができ、
がCOOR24であり、
ここで
24は水素又は最高で6個の炭素原子を有する直鎖状もしくは分枝鎖状アルキルであり、
Xがそれぞれフェニル、フェニルオキシ、O、CO及びCONR29より成る群からの1〜3個の基を含有していることができる最高で8個の炭素原子を有する直鎖状もしくは分枝鎖状アルキレン又は最高で8個の炭素原子を有する直鎖状もしくは分枝鎖状アルケンジイルであり、
ここで
29は水素、最高で6個の炭素原子を有する直鎖状もしくは分枝鎖状アルキル又は3〜6個の炭素原子を有するシクロアルキルであり、
nが1又は2であり、
がCOOR30であり、
ここで
30は水素又は最高で6個の炭素原子を有する直鎖状もしくは分枝鎖状アルキルである
請求項3に記載の化合物。
【請求項5】
Vが不在であるか、O、S又はNRであり、
ここで
は水素又はメチルであり、
Qが不在であるか、最高で9個の炭素原子を有する直鎖状もしくは分枝鎖状アルキレンあるいは最高で4個の炭素原子を有する直鎖状もしくは分枝鎖状アルケンジイル又は直鎖状もしくは分枝鎖状アルキンジイルであり、それらはハロゲンにより一置換されていることができ、
YがH、NR、シクロヘキシル、フェニル、ナフチル又は
【化2】

より成る群からの複素環であり、
それらはNを介して結合していることもでき、
ここで環式基はそれぞれの場合に、それぞれ最高で4個の炭素原子を有する直鎖状もしくは分枝鎖状アルキル、直鎖状もしくは分枝鎖状アルケニル、直鎖状もしくは分枝鎖状アルキニル、直鎖状もしくは分枝鎖状アルコキシ、直鎖状もしくは分枝鎖状アルコキシアルコキシ、直鎖状もしくは分枝鎖状ハロゲノアルキル、直鎖状もしくは分枝鎖状ハロゲノアルコキシ、3〜6個の炭素原子を有する直鎖状もしくは分枝鎖状シクロアルキル、F、Cl、Br、I、NO、SR、NR、NRCOR10もしくはCONR1112により一−〜三置換されていることができ、
ここで
は水素、最高で8個の炭素原子を有する直鎖状もしくは分枝鎖状アルキル又は最高で4個の炭素原子を有する直鎖状もしくは分枝鎖状ハロゲノアルキルであり、
は水素又は最高で4個の炭素原子を有する直鎖状もしくは分枝鎖状アルキルであり、
、R、R11及びR12は互いに無関係に水素、最高で4個の炭素原子を有する直鎖状もしくは分枝鎖状アルキル又はフェニルであり、
ここでフェニル基はF、Cl、Br、ヒドロキシル、メチル、エチル、n−プロピル、i−プロピル、n−ブチル、s−ブチル、i−ブチル、t−ブチル、メトキシ、エトキシ、アミノ、アセチルアミノ、NO、CF、OCF又はCNにより一−〜三置換されていることができるか、
あるいは2つの置換基RとR又はR11とR12は互いに結合してOもしくはNにより分断されていることができる5−もしくは6−員環を形成していることができ、
10は水素、最高で4個の炭素原子を有する直鎖状もしくは分枝鎖状アルキル又はフェニルであり、
ここでフェニル基はF、Cl、Br、ヒドロキシル、メチル、エチル、n−プロピル、
i−プロピル、n−ブチル、s−ブチル、i−ブチル、t−ブチル、メトキシ、エトキシ、アミノ、アセチルアミノ、NO、CF、OCF又はCNにより一−〜三置換されていることができ、
ならびに/あるいは環式基はそれぞれの場合に、フェニル又は
【化3】

より成る群からの複素環により一−〜三置換されていることができ、
それらは直接又は基O、S、SO、SO、NR、SONR、CONR、それぞれ最高で4個の炭素原子を有する直鎖状もしくは分枝鎖状アルキレン、直鎖状もしくは分枝鎖状アルケンジイル、直鎖状もしくは分枝鎖状アルキルオキシ、直鎖状もしくは分枝鎖状オキシアルキルオキシ、直鎖状もしくは分枝鎖状スルホニルアルキル、直鎖状もしくは分枝鎖状チオアルキルを介して結合していることができ、且つそれらはそれぞれ最高で4個の炭素原子を有する直鎖状もしくは分枝鎖状アルキル、直鎖状もしくは分枝鎖状アルコキシ、直鎖状もしくは分枝鎖状アルコキシアルコキシ、直鎖状もしくは分枝鎖状ハロゲノアルキル又は直鎖状もしくは分枝鎖状アルケニル、F、Cl、Br、I、CN、SCH、OCF、NO、NR又はNR14COR17により一〜三置換されていることができ、
ここで
14は水素、最高で8個の炭素原子を有する直鎖状もしくは分枝鎖状アルキル又は3〜8個の炭素原子を有するシクロアルキルであり、
17は水素、最高で12個の炭素原子を有する直鎖状もしくは分枝鎖状アルキル、最高で12個の炭素原子を有する直鎖状もしくは分枝鎖状アルケニル、6〜10個の炭素原子を有するアリール、1〜9個の炭素原子ならびにS、N及びOより成る群からの最高で3個の複素原子を有する芳香族複素環あるいは3〜8個の炭素原子を有するシクロアルキルであり、それらはさらに場合によりF、Cl、Br、ヒドロキシル、メチル、エチル、n−プロピル、i−プロピル、n−ブチル、s−ブチル、i−ブチル、t−ブチル、メトキシ、エトキシ、アミノ、アセチルアミノ、NO、CF、OCF又はCNにより置換されていることができ;
ならびに/あるいは環式基は1〜10個の炭素原子を有する芳香族もしくは飽和炭素環又は1〜9個の炭素原子ならびにS、N及びOより成る群からの最高で3個の複素原子を有する芳香族もしくは飽和複素環と縮合していることができ、
が水素又はフッ素であり、
mが1〜2の整数であり、
WがCH、−CHCH−、CHCHCH、CH=CHCHであり、
Uが−CH−であり、
Aがフェニル、ピリジル、チエニル又はチアゾリルであり、それらは場合によりメチル、エチル、n−プロピル、i−プロピル、n−ブチル、i−ブチル、s−ブチル、t−ブチル、CF、メトキシ、エトキシ、F、Cl、Brにより一−〜三置換されていることができ、
がCOOR24であり、
ここで
24は水素又は最高で4個の炭素原子を有する直鎖状もしくは分枝鎖状アルキルであり、
Xがそれぞれフェニル、フェニルオキシ、O、CO及びCONR30より成る群からの1〜3個の基を含有していることができる最高で8個の炭素原子を有する直鎖状もしくは分枝鎖状アルキレン又は最高で8個の炭素原子を有する直鎖状もしくは分枝鎖状アルケンジイルであり、
ここで
30は水素、最高で6個の炭素原子を有する直鎖状もしくは分枝鎖状アルキル又は3〜6個の炭素原子を有するシクロアルキルであり、
nが1又は2であり、
がCOOR35であり、
ここで
35は水素又は最高で6個の炭素原子を有する直鎖状もしくは分枝鎖状アルキルである
請求項3に記載の化合物。
【請求項6】
VがOであり、
Qが最高で9個の炭素原子を有する直鎖状もしくは分枝鎖状アルキレンあるいは最高で4個の炭素原子を有する直鎖状もしくは分枝鎖状アルケンジイル又は直鎖状もしくは分枝鎖状アルキンジイルであり、それらはハロゲンにより一置換されていることができ、
YがH、シクロヘキシル、フェニル又は
【化4】

より成る群からの複素環であり、
ここで環式基はそれぞれの場合に、それぞれ最高で4個の炭素原子を有する直鎖状もしくは分枝鎖状アルキル、直鎖状もしくは分枝鎖状アルケニル、直鎖状もしくは分枝鎖状アルキニル、直鎖状もしくは分枝鎖状アルコキシ、直鎖状もしくは分枝鎖状アルコキシアルコキシ、直鎖状もしくは分枝鎖状ハロゲノアルキル、直鎖状もしくは分枝鎖状ハロゲノアルコキシ、3〜6個の炭素原子を有する直鎖状もしくは分枝鎖状シクロアルキル、F、Cl、Br、I、NO、SR、NR、NRCOR10もしくはCONR1112により一−〜三置換されていることができ、
ここで
は水素、最高で4個の炭素原子を有する直鎖状もしくは分枝鎖状アルキル又は最高で4個の炭素原子を有する直鎖状もしくは分枝鎖状ハロゲノアルキルであり、
は水素又は最高で4個の炭素原子を有する直鎖状もしくは分枝鎖状アルキルであり、
、R、R11及びR12は互いに無関係に水素、最高で4個の炭素原子を有する直鎖状もしくは分枝鎖状アルキル又はフェニルであり、
ここでフェニル基はF、Cl、Br、ヒドロキシル、メチル、エチル、n−プロピル、i−プロピル、n−ブチル、s−ブチル、i−ブチル、t−ブチル、メトキシ、エトキシ、アミノ、アセチルアミノ、NO、CF、OCF又はCNにより一−〜三置換されていることができるか、
あるいは2つの置換基RとR又はR11とR12は互いに結合してOもしくはNにより分断されていることができる5−もしくは6−員環を形成していることができ、
10は水素、最高で4個の炭素原子を有する直鎖状もしくは分枝鎖状アルキル又はフェニルであり、
ここでフェニル基はF、Cl、Br、ヒドロキシル、メチル、エチル、n−プロピル、i−プロピル、n−ブチル、s−ブチル、i−ブチル、t−ブチル、メトキシ、エトキシ、アミノ、アセチルアミノ、NO、CF、OCF又はCNにより一−〜三置換されていることができ、
ならびに/あるいは環式基はそれぞれの場合に、フェニル又は
【化5】

より成る群からの複素環により一−〜三置換されていることができ、
それらは直接又は基O、S、SO、SO、それぞれ最高で4個の炭素原子を有する直鎖状もしくは分枝鎖状アルキレン、直鎖状もしくは分枝鎖状アルケンジイル、直鎖状もしくは分枝鎖状アルキルオキシ、直鎖状もしくは分枝鎖状オキシアルキルオキシ、直鎖状もしくは分枝鎖状スルホニルアルキル、直鎖状もしくは分枝鎖状チオアルキルを介して結合していることができ、且つそれらはそれぞれ最高で4個の炭素原子を有する直鎖状もしくは分枝鎖状アルキル、直鎖状もしくは分枝鎖状アルコキシ、直鎖状もしくは分枝鎖状アルコキシアルコキシ、直鎖状もしくは分枝鎖状ハロゲノアルキル又は直鎖状もしくは分枝鎖状アルケニル、F、Cl、Br、I、CN、SCH、OCF、NO、NR又はNR14COR17により一〜三置換されていることができ、
ここで
14は水素、最高で6個の炭素原子を有する直鎖状もしくは分枝鎖状アルキル又は3〜6個の炭素原子を有するシクロアルキルであり、
17は水素、最高で6個の炭素原子を有する直鎖状もしくは分枝鎖状アルキル、最高で6個の炭素原子を有する直鎖状もしくは分枝鎖状アルケニル、6〜10個の炭素原子を有するアリール、1〜9個の炭素原子ならびにS、N及びOより成る群からの最高で3個の複素原子を有する芳香族複素環あるいは3〜6個の炭素原子を有するシクロアルキルであり、それらはさらに場合によりF、Cl、Br、ヒドロキシル、メチル、エチル、n−プロピル、i−プロピル、n−ブチル、s−ブチル、i−ブチル、t−ブチル、メトキシ、エトキシ、アミノ、アセチルアミノ、NO、CF、OCF又はCNにより置換されていることができ;
ならびに/あるいは環式基は1〜10個の炭素原子を有する芳香族もしくは飽和炭素環又は1〜9個の炭素原子ならびにS、N及びOより成る群からの最高で3個の複素原子を有する芳香族もしくは飽和複素環と縮合していることができ、
が水素又はフッ素であり、
mが1〜2の整数であり、
Wが−CH−又は−CHCH−であり、
Uが−CH−であり、
Aがフェニルであり、それは場合によりメチル、エチル、n−プロピル、i−プロピル、
n−ブチル、i−ブチル、s−ブチル、t−ブチル、CF、メトキシ、エトキシ、F、Cl、Brにより一−〜三置換されていることができ、
がCOOR24であり、
ここで
24は水素又は最高で4個の炭素原子を有する直鎖状もしくは分枝鎖状アルキルであり、
Xがそれぞれフェニルオキシ、O、CO及びCONR30より成る群からの1〜3個の基を含有していることができる最高で6個の炭素原子を有する直鎖状もしくは分枝鎖状アルキレン又は最高で6個の炭素原子を有する直鎖状もしくは分枝鎖状アルケンジイルであり、
ここで
30は水素、最高で6個の炭素原子を有する直鎖状もしくは分枝鎖状アルキル又は3〜6個の炭素原子を有するシクロアルキルであり、
nが1又は2であり、
がCOOR35であり、
ここで
35は水素又は最高で4個の炭素原子を有する直鎖状もしくは分枝鎖状アルキルである
請求項3に記載の化合物。
【請求項7】
VがOであり、
Qが最高で9個の炭素原子を有する直鎖状もしくは分枝鎖状アルキレンあるいは最高で4個の炭素原子を有する直鎖状もしくは分枝鎖状アルケンジイル又は直鎖状もしくは分枝鎖状アルキンジイルであり、それらはハロゲンにより一置換されていることができ、
YがH、シクロヘキシル、フェニル又は
【化6】

より成る群からの複素環であり、
ここで環式基はそれぞれの場合に、それぞれ最高で4個の炭素原子を有する直鎖状もしくは分枝鎖状アルキル、直鎖状もしくは分枝鎖状アルケニル、直鎖状もしくは分枝鎖状アルキニル、直鎖状もしくは分枝鎖状アルコキシ、直鎖状もしくは分枝鎖状アルコキシアルコキシ、直鎖状もしくは分枝鎖状ハロゲノアルキル、直鎖状もしくは分枝鎖状ハロゲノアルコキシ、3〜6個の炭素原子を有する直鎖状もしくは分枝鎖状シクロアルキル、F、Cl、Br、I、NO、SR、NR、NRCOR10もしくはCONR1112により一−〜三置換されていることができ、
ここで
は水素、最高で4個の炭素原子を有する直鎖状もしくは分枝鎖状アルキル又は最高で4個の炭素原子を有する直鎖状もしくは分枝鎖状ハロゲノアルキルであり、
は水素又は最高で4個の炭素原子を有する直鎖状もしくは分枝鎖状アルキルであり、
、R、R11及びR12は互いに無関係に水素、最高で4個の炭素原子を有する直鎖状もしくは分枝鎖状アルキル又はフェニルであり、
ここでフェニル基はF、Cl、Br、ヒドロキシル、メチル、エチル、n−プロピル、i−プロピル、n−ブチル、s−ブチル、i−ブチル、t−ブチル、メトキシ、エトキシ、アミノ、アセチルアミノ、NO、CF、OCF又はCNにより一−〜三置換されていることができるか、
あるいは2つの置換基RとR又はR11とR12は互いに結合してOもしくはNにより分断されていることができる5−もしくは6−員環を形成していることができ、
10は水素、最高で4個の炭素原子を有する直鎖状もしくは分枝鎖状アルキル又はフェニルであり、
ここでフェニル基はF、Cl、Br、ヒドロキシル、メチル、エチル、n−プロピル、i−プロピル、n−ブチル、s−ブチル、i−ブチル、t−ブチル、メトキシ、エトキシ、アミノ、アセチルアミノ、NO、CF、OCF又はCNにより一−〜三置換されていることができ、
ならびに/あるいは環式基はそれぞれの場合に、フェニル又は
【化7】

より成る群からの複素環により一−〜三置換されていることができ、
それらは直接又は基O、S、SO、SO、それぞれ最高で4個の炭素原子を有する直鎖状もしくは分枝鎖状アルキレン、直鎖状もしくは分枝鎖状アルケンジイル、直鎖状もしく
は分枝鎖状アルキルオキシ、直鎖状もしくは分枝鎖状オキシアルキルオキシ、直鎖状もしくは分枝鎖状スルホニルアルキル、直鎖状もしくは分枝鎖状チオアルキルを介して結合していることができ、且つそれらはそれぞれ最高で4個の炭素原子を有する直鎖状もしくは分枝鎖状アルキル、直鎖状もしくは分枝鎖状アルコキシ、直鎖状もしくは分枝鎖状アルコキシアルコキシ、直鎖状もしくは分枝鎖状ハロゲノアルキル又は直鎖状もしくは分枝鎖状アルケニル、F、Cl、Br、I、CN、SCH、OCF、NO、NR又はNR14COR17により一〜三置換されていることができ、
ここで
14は水素、最高で6個の炭素原子を有する直鎖状もしくは分枝鎖状アルキル又は3〜6個の炭素原子を有するシクロアルキルであり、
17は水素、最高で6個の炭素原子を有する直鎖状もしくは分枝鎖状アルキル、最高で6個の炭素原子を有する直鎖状もしくは分枝鎖状アルケニル、6〜10個の炭素原子を有するアリール、1〜9個の炭素原子ならびにS、N及びOより成る群からの最高で3個の複素原子を有する芳香族複素環あるいは3〜6個の炭素原子を有するシクロアルキルであり、それらはさらに場合によりF、Cl、Br、ヒドロキシル、メチル、エチル、n−プロピル、i−プロピル、n−ブチル、s−ブチル、i−ブチル、t−ブチル、メトキシ、エトキシ、アミノ、アセチルアミノ、NO、CF、OCF又はCNにより置換されていることができ;
ならびに/あるいは環式基は1〜10個の炭素原子を有する芳香族もしくは飽和炭素環又は1〜9個の炭素原子ならびにS、N及びOより成る群からの最高で3個の複素原子を有する芳香族もしくは飽和複素環と縮合していることができ、
が水素又はフッ素であり、
mが1〜2の整数であり、
Wが−CH−又は−CHCH−であり、
Uが−CH−であり、
Aがフェニルであり、それは場合によりメチル、エチル、n−プロピル、i−プロピル、n−ブチル、i−ブチル、s−ブチル、t−ブチル、CF、メトキシ、エトキシ、F、Cl、Brにより一−〜三置換されていることができ、
がCOOHであり、
Xがそれぞれフェニルオキシ、O、CO及びCONR30より成る群からの1〜3個の基を含有していることができる最高で6個の炭素原子を有する直鎖状もしくは分枝鎖状アルキレン又は最高で6個の炭素原子を有する直鎖状もしくは分枝鎖状アルケンジイルであり、
ここで
30は水素、最高で6個の炭素原子を有する直鎖状もしくは分枝鎖状アルキル又は3〜6個の炭素原子を有するシクロアルキルであり、
nが1又は2であり、
がCOOHである
請求項3に記載の化合物。
【請求項8】
VがOであり、
QがCHであり、
Yがフェニルであり、それは2−フェニルエチル、シクロヘキシル、4−クロロフェニル、4−メトキシフェニル、4−トリフルオロメチルフェニル、4−シアノフェニル、4−クロロフェノキシ、4−メトキシフェノキシ、4−トリフルオロメチルフェノキシ、4−シアノフェノキシ、4−メチルフェニルより成る群から選ばれる基により置換されており、
が水素又はフッ素であり、
mが1〜2の整数であり、
Wが−CHCH−であり、
Uが−CH−であり、
Aがフェニルであり、
がCOOHであり、ここでRは基Uに対して4−位に位置し、
Xが(CHであり、
がCOOHである
請求項3に記載の化合物。
【請求項9】
[A]式(II)
【化8】

の化合物を式(III)
E−X−R (III)
[式中、
、R、R、V、Q、Y、W、X、U、A及びmは請求項3で定義した通りであり、
Eは塩基の存在下で置換えられる離脱基あるいは場合により活性化されていることができるヒドロキシル官能基である]
の化合物と反応させるか;
あるいは
[B]式(IV)
【化9】

の化合物を式(V)
【化10】

[式中、
、R、R、V、Q、Y、W、X、U、A及びmは請求項3で定義した通りであり、
Eは塩基の存在下で置換えられる離脱基あるいは場合により活性化されていることができるヒドロキシル官能基である]
の化合物と反応させるか;
あるいは
[C]式(VI)
【化11】

の化合物を式(VII)
E−U−A−R (VII)
[式中、
、R、R、V、Q、Y、W、X、U、A及びmは請求項3で定義した通りであり、
Eは塩基の存在下で置換えられる離脱基あるいは場合により活性化されていることができるヒドロキシル官能基である]
の化合物と反応させるか;
あるいは
[D]式(VIII)
【化12】

[式中、
VaはO又はSであり、
W、A、X、U、R、R、R及びmは請求項3で定義した通りである]
の化合物を式(IX)
【化13】

[式中、
Q、Yは請求項3で定義した通りであり、
Eは塩基の存在下で置換えられる離脱基あるいは場合により活性化されていることができるヒドロキシル官能基である]
の化合物と反応させるか、
あるいは
[E]式(X)
【化14】

[式中、
、V、Q、Y、W、X、U、A及びmは請求項3で定義した通りであり、
及びRは無関係にそれぞれCN又はCOOAlkを示し、ここでAlkは最高で6個の炭素原子を有する直鎖状もしくは分枝鎖状アルキル基を示す]
の化合物を強酸もしくは強塩基の水溶液を用いて対応する遊離のカルボン酸に転換するか;
あるいは
[F]式(XI)
【化15】

[式中、
、R、R、V、Q、Y、W、X、U、A及びmは請求項3で定義した通りであり、
LはBr、I又は基CFSO−Oを示す]
の化合物を式(XII)
M−Z (XII)
[式中、
Mはアリールもしくはヘテロアリール基、直鎖状もしくは分枝鎖状アルキル、アルケニルもしくはアルキニル基又はシクロアルキル基を示すか、あるいはアリールアルキル、アリールアルケニル又はアリールアルキニル基を示し、
Zは基−B(OH)、−CH≡CH、−CH=CH又は−Sn(nBu)を示す]の化合物と、パラジウム化合物の存在下に、適宜さらに還元剤及びさらに別の添加剤の存在下に、且つ塩基の存在下において反応させるか;
あるいは
[G]式(XIII)
【化16】

[式中、
Arはアリール又はヘテロアリール基を示し、
Eは塩基の存在下で置換えられる離脱基である]
の化合物を方法Dに従って式(VIII)の化合物と反応させ、得られる式(XIV)
【化17】

の化合物を触媒の存在下で水素を用いて水素化する
ことを特徴とする一般式(I)の化合物の製造法。
【請求項10】
式(II)
【化18】

[式中、
V、Q、Y、R、m、W、N、U、A及びRは請求項3で定義した通りである]
の化合物。
【請求項11】
式(IV)
【化19】

[式中、
U、A、X、R及びRは請求項3で定義した通りである]
の化合物。
【請求項12】
式(VI)
【化20】

[式中、
V、Q、Y、R、m、W、X及びRは請求項3で定義した通りである]
の化合物。
【請求項13】
請求項3〜8のいずれかに記載の少なくとも1種の一般式(I)の化合物を含む薬剤。
【請求項14】
心臓血管障害の処置用の薬剤の製造のための請求項3〜8のいずれかに記載の式(I)の化合物の使用。
【請求項15】
狭心症、虚血及び心不全の処置用の薬剤の製造のための請求項3〜8のいずれかに記載の一般式(I)の化合物の使用。
【請求項16】
高血圧、血栓塞栓障害、動脈硬化及び静脈障害の処置用の薬剤の製造のための請求項3〜8のいずれかに記載の一般式(I)の化合物の使用。
【請求項17】
線維障害の処置用の薬剤の製造のための請求項3〜8のいずれかに記載の一般式(I)の化合物の使用。
【請求項18】
線維障害が肝線維症であることを特徴とする請求項17に記載の使用。

【公開番号】特開2010−77153(P2010−77153A)
【公開日】平成22年4月8日(2010.4.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−274756(P2009−274756)
【出願日】平成21年12月2日(2009.12.2)
【分割の表示】特願2001−523361(P2001−523361)の分割
【原出願日】平成12年8月31日(2000.8.31)
【出願人】(309020976)バイエル・シエリング・フアーマ・アクチエンゲゼルシヤフト (6)
【Fターム(参考)】