車両用情報表示装置
【課題】各種車載機器の操作スイッチをさらに統合してその操作性を一層向上させるとともに、この統合に伴う誤操作を確実に防止する。
【解決手段】道路地図情報を画面表示させる地図表示手段と、操作項目を画面表示させる操作項目表示手段と、各表示手段の画面を択一的に操作可能な操作手段と、この操作手段による操作可能な画面を選択する選択手段と、各表示手段における表示画面を制御する画面制御手段とを備える。操作手段は、地図画面が選択された場合に地図画面のスクロール操作が可能で、かつ、項目画面が選択された場合に項目画面の操作項目の選択操作が可能に構成される。画面制御手段は、選択手段によって項目画面が選択された場合であっても地図表示手段に地図画面を表示させるとともに、選択手段によって選択された画面がいずれの画面であるかを操作者が区別できるように選択画面に応じて地図表示手段に表示される地図画面を変更する。
【解決手段】道路地図情報を画面表示させる地図表示手段と、操作項目を画面表示させる操作項目表示手段と、各表示手段の画面を択一的に操作可能な操作手段と、この操作手段による操作可能な画面を選択する選択手段と、各表示手段における表示画面を制御する画面制御手段とを備える。操作手段は、地図画面が選択された場合に地図画面のスクロール操作が可能で、かつ、項目画面が選択された場合に項目画面の操作項目の選択操作が可能に構成される。画面制御手段は、選択手段によって項目画面が選択された場合であっても地図表示手段に地図画面を表示させるとともに、選択手段によって選択された画面がいずれの画面であるかを操作者が区別できるように選択画面に応じて地図表示手段に表示される地図画面を変更する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数の車載機器に関する操作および情報表示を行う車両用情報表示装置に関し、より詳しくは単一の操作手段で複数の表示手段に表示される各表示画面を操作する車両用情報表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
自動車等の車両には、通常、空調装置やオーディオ等の多数の車載機器が搭載されている。このように多数の車載機器が搭載される車両において、各車載機器ごとに専用の操作スイッチを設けると、車室内の限られた空間に多数の操作スイッチが配設されることとなり、これらの操作スイッチを操作する場合に該操作スイッチを探さなければならない上、これらのスイッチ操作が煩雑となり、車載機器の操作性が悪化してしまうという問題がある。
【0003】
このような問題を改善するには、上記各車載機器の操作スイッチを単一の操作スイッチに統合させればよく、そのように構成された装置として、例えば特許文献1に開示された車両用情報表示装置が知られている。この特許文献1の車両用情報表示装置は、車載機器ごとに分けて設定された複数の表示領域を単一の画面上に有してその複数の表示領域に各車載機器に関する操作項目をそれぞれ表示する集中ディスプレイ(投影表示装置)と、この集中ディスプレイ上に表示された操作項目を選択操作等するための操作スイッチ(集中操作スイッチ)とを備えており、上記集中ディスプレイ上の操作項目が上記集中操作スイッチによって操作されるのに応じて、上記各車載機器に所定の動作を実行させるように構成されているものである。このような車両用情報表示装置においては、単一の操作スイッチに各種車載機器に対する操作スイッチが統合されているため、該集中操作スイッチを操作するだけで各種車載機器を操作することができ、各種車載機器に対する操作性を向上させることができるという利点がある。
【特許文献1】特開平7−257231号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ここで近年、自動車等の車両には、自車両の位置や目的地までの経路情報などを道路地図情報と関連させて表示する車両用ナビゲーション装置が搭載されるようになってきている。通常、この車両用ナビゲーション装置は、道路地図情報を含めた各種情報を画面表示するナビディスプレイと、このディスプレイに表示された画面を操作するナビ操作スイッチとを備えている。上記ナビ操作スイッチは、ナビディスプレイに表示される画面を操作することができ、この画面操作を通じてナビゲーション装置に所望の動作を実行させるように構成されている。
【0005】
このようなナビ操作スイッチについても上記集中操作スイッチと統合させることにより、この集中操作スイッチを操作するだけでナビゲーション装置を含めた各種車載機器を操作することができ、その操作性を一層向上させることができると考えられる。
【0006】
ところが、上記ナビ操作スイッチについて集中操作スイッチと統合させると、操作者がこの統合した集中操作スイッチの操作対象を勘違いして集中操作スイッチの誤操作を生じるという新たな問題の発生が懸念される。
【0007】
すなわち、ナビ操作スイッチについて集中操作スイッチと統合させた場合に、この集中操作スイッチの操作対象が集中ディスプレイの画面に設定されているときでも、自車両の現在位置情報等を提供する必要があることから、ナビディスプレイには自車両の現在位置や目的地までの経路情報を道路地図情報と関連付けられて表示されることになる。この自車両の現在位置等を含むナビ地図画面は、道路地図情報が表示されている点で集中操作スイッチによるスクロール操作可能なスクロール地図画面と酷似していることが多く、これらの地図画面について混同を生じて集中操作スイッチの操作者がナビディスプレイを見ただけでこの集中操作スイッチがいずれの画面を操作することができるのか判断し難い場合がある。その結果、上記操作者がそのスイッチの操作対象を勘違いしてスクロール地図画面をスクロール操作するつもりで各種車載機器を誤操作することが懸念される。
【0008】
例えば、集中操作スイッチの操作対象が集中ディスプレイの画面にあるにもかかわらず、操作者がナビディスプレイに表示されたナビ地図画面を見てこのナビ地図画面を集中操作スイッチによるスクロール操作が可能なスクロール地図画面であると勘違いして、このスクロール地図画面をスクロール操作するつもりで集中操作スイッチを操作することによりこの集中ディスプレイの画面操作を通じて各種車載機器を誤操作することが懸念される。
【0009】
本発明は、上記のような問題点に鑑みてなされたものであり、各種車載機器の操作スイッチをさらに統合してその操作性を一層向上させるとともに、この統合に伴う誤操作を確実に防止することができる車両用情報表示装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記課題を解決するために、この発明に係る車両用情報表示装置は、少なくとも道路地図情報を画面表示させる地図表示手段と、車載機器の操作項目を画面表示させる操作項目表示手段と、上記各表示手段に表示された画面を択一的に操作可能な操作手段と、この操作手段による操作可能な画面を選択する選択手段と、上記各表示手段における表示画面を制御する画面制御手段とを備え、上記操作手段は、上記選択手段によって道路地図情報が表示された地図画面が選択された場合に該地図画面のスクロール操作が可能に構成されるとともに、上記選択手段によって上記操作項目が表示された項目画面が選択された場合に該項目画面の操作項目の選択操作が可能に構成され、上記画面制御手段は、上記選択手段によって選択された画面が上記項目画面である場合であっても上記地図表示手段に地図画面を表示させるように構成されているとともに、上記選択手段によって選択された画面が上記地図画面および項目画面のいずれの画面であるかを操作者が区別できるように上記選択手段による選択画面に応じて上記地図表示手段に表示される地図画面を変更するように構成されていることを特徴とするものである。
【0011】
この発明によれば、上記操作手段は、上記選択手段によって地図画面が選択された場合に該地図画面のスクロール操作が可能に構成されるとともに、上記選択手段によって項目画面が選択された場合に該項目画面の操作項目の選択操作が可能に構成されているので、この操作手段によって各種車載機器の操作手段を統合してその操作性を一層向上させることができる。また、上記地図表示手段および操作項目表示手段における表示画面を制御する画面制御手段は、上記選択手段によって選択された画面が上記項目画面である場合であっても上記地図表示手段に地図画面を表示させるように構成されているので、上記選択手段によって選択された画面が項目画面である場合であってもこの地図表示手段の地図画面から道路地図情報を取得することができ、使い勝手を向上させることができる。
【0012】
ところで、このように選択手段によって選択された画面が項目画面であるか地図画面であるかにかかわらず、地図表示手段に地図画面が表示されることとすると、この地図表示手段を見て地図画面のスクロール操作を行う操作者が、操作手段の操作対象が上記地図画面および項目画面のいずれの画面であるかを区別することができず、勘違いに基づく誤操作が懸念されるが、この発明によれば、上記選択手段によって選択された画面が上記地図画面および項目画面のいずれの画面であるかを操作者が区別できるように、言い換えると操作手段の操作対象が項目画面にあるか地図画面にあるかを区別できるように、上記選択手段による選択画面に応じて上記地図表示手段に表示される地図画面を変更するように画面制御手段が構成されているので、操作者は地図表示手段の地図画面を視認しただけで操作手段による操作対象を明確に区別することができ、上記勘違いに基づく誤操作を確実に防止することができる。
【0013】
上記項目表示手段には、単一の車載機器の操作項目を表示させるように構成されているものであってもよいが、複数の車載機器の操作項目を画面表示させるように構成されているのが好ましい(請求項2)。
【0014】
このように構成すれば、複数の車載機器の操作を上記操作手段によって操作することができ、車載機器に対する操作性をより向上させることができる。
【0015】
この場合、上記選択手段による選択画面が上記地図画面および項目画面のいずれの画面であるかを操作者が区別できるようにするための上記画面制御手段の具体的構成は特に限定されるものではなく、例えば、上記選択手段による選択画面が項目画面である場合に上記地図表示手段に表示される地図画面に付加的標識を表示させたり、或いは上記選択手段による選択画面が地図画面および項目画面のいずれか一方である場合に上記地図表示手段に表示される地図画面を他方で表示される地図画面に対して色彩を変更したり輝度を変更したりすることにより、上記地図表示手段における地図画面表示を変更するように構成してもよいが、上記画面制御手段は、上記選択手段による選択画面が上記地図画面である場合に、上記地図表示手段に表示される地図画面に付加的標識を表示させるように構成されているのが好ましい(請求項3)。
【0016】
このように構成すれば、地図表示手段に表示される付加的標識を操作者が視認することにより上記選択手段による選択画面が地図画面であること、言い換えると上記操作手段による操作対象が地図画面であることを操作者に認識させることができ、この操作手段の操作対象を混同することによる操作者の誤操作をより確実に防止することができる。しかも、選択手段による選択画面が地図画面にある場合に付加的標識を表示させるようにしているので、付加的標識を地図画面内に比較的大きく設けても、操作者が地図画面をスクロール操作するために該地図画面を注視していることが多いことから、道路地図情報の取得に伴う支障が少なく、付加的標識を確実に操作者に認識させることができる。また、選択手段による選択画面が項目画面にある場合、すなわち操作手段の操作対象が項目画面にある場合に地図表示手段には付加的標識が表示されず、道路地図情報の取得を比較的スムーズに行うことができ、その利便性を向上させることができる。
【0017】
上記付加的標識の具体的構成は特に限定されるものではないが、上記付加的標識は、上記操作手段によってスクロール可能な方向を示す方向標識や、上記道路地図情報における特定位置を中心とした1以上の円又は円弧を含むレンジ標識であるのが好ましい(請求項4、請求項5)。
【0018】
このように構成すれば、上記地図画面に付加的標識を表示させる場合でも、操作手段によるスクロール操作と関連付けることにより、或いは道路地図情報と関連付けることにより付加的標識を地図画面に馴染ませて該付加的標識が目障りになることを有効に防止することができるとともに、スクロール可能な方向や特定位置からの距離等を操作者に認識させることができ、利便性を向上させることができる。
【0019】
この発明において、上記画面制御手段は、上記地図表示手段に地図画面を複数の形式で表示可能に構成され、各表示形式に応じて上記付加的標識を変更表示するのが好ましい(請求項6)。
【0020】
このように構成すれば、画面制御手段の表示形式に応じて適切に付加的標識を表示することができ、より利便性を向上させることができる。
【0021】
ここで、上記操作手段と選択手段は、それぞれ別個に設けられるものであってもよいが、上記選択手段は、上記操作手段によって構成されているのが好ましい(請求項7)。
【0022】
このように構成すれば、装置をより簡素化することができ、その操作性をより一層向上させることができる。
【0023】
また、この発明において、上記地図表示手段は、自車両の位置や目的地までの経路情報などを道路地図情報と関連付けて表示する車両用ナビゲーション装置の表示手段として構成され、上記画面制御手段は、上記選択手段による選択に応じ上記地図表示手段にこの車両用ナビゲーション装置の操作項目を画面表示するためのナビ操作画面を表示させるように構成されるとともに、このナビ操作画面に表示されたナビ操作項目のうち特定の項目が上記操作手段によって選択されることにより上記地図表示手段に上記操作手段によるスクロール操作可能な地図画面が表示されるように構成され、一方、上記選択手段によって選択された画面が上記項目画面である場合に、上記操作手段の所定の操作で上記ナビ操作画面を経ることなく上記地図表示手段に直接上記スクロール操作可能な地図画面が表示されるように構成されているのが好ましい(請求項8)。
【0024】
このように構成すれば、上記画面制御手段は、上記選択手段による選択に応じ上記地図表示手段にこの車両用ナビゲーション装置の操作項目を画面表示するナビ操作画面を表示させるように構成されているので、この車両用ナビゲーション装置を上記操作手段によって操作することができ、その操作性をより一層向上させることができる。しかも、上記画面制御手段は、上記ナビ操作項目のうち特定の項目が上記操作手段によって選択されることにより上記地図表示手段にスクロール操作が可能な地図画面が表示されるように構成され、一方、上記選択手段によって選択された画面が上記項目画面である場合に、上記操作手段の所定の操作で上記ナビ操作画面を経ることなく上記地図表示手段に直接上記スクロール操作が可能な地図画面が表示されるように構成されているので、選択手段による選択画面が項目画面である場合でもスクロール操作が可能な地図画面に容易に移行させることができる。
【0025】
上記操作手段の具体的配設位置は特に限定されるものではなく、例えばインストゥルメントパネルに配設されているものであってもよいが、上記操作手段は、車両のステアリングに設けられているのが好ましい(請求項9)。
【0026】
このように構成すれば、上記操作手段を操作するにあたって運転者の手の移動距離を可及的に短くすることができ、その操作性をさらに向上させることができる。
【発明の効果】
【0027】
この発明によれば、各車載機器の操作部をさらに統合してその操作性を一層向上させることができるとともに、この統合に伴う誤操作を確実に防止することができるという利点がある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0028】
本発明の好ましい実施の形態を図面に基づいて説明する。図1は本発明の実施形態に係る車両用情報表示装置が搭載された車室の前部構造を示す概略図であり、図2はこの車両用情報表示装置のブロック図である。
【0029】
この車両用情報表示装置1は、空調装置5やオーディオ装置6等の複数の車載機器(後述する車両用ナビゲーション装置は除く)に対する操作項目を集中的に画面表示するとともにこれらの操作項目のうち操作者の操作に基づいて選択された操作項目に応じて所定の車載機器に所望の動作を実行させる車載機器集中操作装置としての機能と、自車両の位置や目的地までの経路情報などを道路地図情報と関連させて表示等する車両用ナビゲーション装置としての機能とを併せ持ち、これらの各機能を後述する単一の集中操作部16によって操作可能に構成されたものである。以下、この明細書でナビゲーション装置とは、この車両用情報表示装置1におけるナビゲーション機能を有する部分を言うものとする。
【0030】
なお、当実施形態では、上記集中操作部16とは別に、これらの車載機器5等を個別に操作する個別操作部24がインストゥルメントパネル10の車幅方向略中央部に設けられている。また、後述するようにこの車両用ナビゲーション装置についてもこの集中操作部16とは別に、このナビゲーション装置を操作するナビ専用操作部(タッチスイッチ)が設けられている。
【0031】
具体的には、この車両用情報表示装置1は、複数の車載機器に対する操作項目が集中的に画面表示される集中ディスプレイ12(操作項目表示手段の一例に相当)と、道路地図情報などのナビ情報が画面表示されるナビディスプレイ13(地図表示手段の一例に相当)と、これらの各ディスプレイ12,13に表示された画面を択一的に選択してこの選択された画面を操作可能な集中操作部16(選択手段および操作手段の一例に相当)と、この集中操作部16の操作に応じて各ディスプレイ12,13の画面制御を行うとともに車両用ナビゲーション装置を含めた各種車載機器の動作制御を行うコントロールユニット14(画面制御手段の一例に相当)と、自車両の現在位置を検出するGPS(Global Positioning System)や各種センサ等で構成される位置検出部17と、上記道路地図情報などの各種情報等が記憶された記憶部18とを備え、バスバーなどの接続回路を介して各車載機器5,6,7に接続されている。
【0032】
集中ディスプレイ12は、LEDディスプレイなどのフラットパネルディスプレイからなり、インストゥルメントパネル10の車幅方向略中央上部に配設されている。この集中ディスプレイ12は、コントロールユニット14に接続されており、このコントロールユニット14からの画像信号を受信して画面が表示されるように構成されている。集中ディスプレイ12で表示される画面には、各車載機器5等の操作項目が表示された項目画面と、集中操作部16による集中ディスプレイ12の画面操作が規制されていることを示す操作規制画面とを少なくとも表示されるようになっており、これらの表示画面については後に詳しく説明する。
【0033】
ナビディスプレイ13は、インストゥルメントパネル10における集中ディスプレイ12の下方に配設されている。このナビディスプレイ13は、集中ディスプレイ12と同様に、コントロールユニット14に接続されており、このコントロールユニット14からの画像信号を受信して画面表示されるように構成されている。また、ナビディスプレイ13は、液晶ディスプレイなどのフラットパネルディスプレイからなり、当実施形態ではその中でも液晶式のタッチパネルとして構成されている。従って、ナビディスプレイ13は、その表示部131に表示された画面上のタッチスイッチ132(例えば図5参照)が押圧操作されることにより各タッチスイッチ132に予め関連付けられた操作信号をコントロールユニット14に送信するように構成されている。このタッチスイッチ132は、このナビディスプレイ13を含めたナビゲーション装置を操作するための独自のナビ専用操作部として構成されている。
【0034】
このナビディスプレイ13で表示される画面には、自車両の位置および目的地が設定されている場合にはその目的地までの経路情報が道路地図情報と関連付けられて表示されるナビ地図画面と、道路地図情報が表示された地図画面であって集中操作部16によるスクロール操作が可能なスクロール地図画面と、ナビゲーション装置の操作項目が表示されたナビメニュー画面(ナビ項目画面)と、ナビメニュー画面の所定の操作項目にカーソルが移動した場合に表示されるサブナビメニュー画面(サブナビ項目画面)とを少なくとも表示されるようになっており、これらの表示画面については後に詳しく説明する。なお、ナビディスプレイ13に表示される画面には、その他にも目的地情報等を入力する入力画面等の各種画面があるが、この発明には特に関係がないのでこの明細書では詳細に説明しない。
【0035】
集中操作部16は、ステアリング20に配設されており、具体的にはこのステアリング20のスポーク部のホイール側端部に配設され、運転者による操作がし易いように構成されている。この集中操作部16は、各ディスプレイ12,13に表示された画面を択一的に、すなわちこれらのディスプレイ12,13のいずれか一方に表示された画面を操作して、この画面操作を通じてナビゲーション装置や各種車載機器5等を操作するものであり、当実施形態ではこの操作部16の操作対象である画面を選択するための画面選択手段としての機能も有している。この集中操作部16は、コントロールユニット14に接続され、操作者の操作に応じて、コントロールユニット14に対してこの集中操作部16の操作対象である画面を切り換えるための切換信号を出力するとともに、画面操作に伴う各種操作信号をこのコントロールユニット14に対して出力するように構成されている。
【0036】
この集中操作部16の具体的な機能は後述するとして、ここではこの集中操作部16の概略的な機能とハードウエアについて説明する。図3は、この集中操作部16を拡大して示す概略図である。
【0037】
集中操作部16は、図3に示すような各種スイッチ類から構成されている。具体的には、この集中操作部16は、上段に設置される方向スイッチ160と、下段の左側に設置される“NAVI”スイッチ164と、その右側に設置される“戻る”スイッチ165とを備える。
【0038】
方向スイッチ160は、上段の中央部に設置される上下スイッチ162と、この上下スイッチ162の左右に設置される左スイッチ161および右スイッチ163とを備え、上下スイッチ162は押圧操作が可能に構成され、この押圧操作に伴って決定スイッチ162bをON操作することができるようになっている。上下スイッチ162は、上下方向に操作可能なレバー部162aを備え、このレバー部162aを上下いずれか一方に起到することによって接触子を開閉する、いわゆるトグルスイッチとして構成されている。一方、左スイッチ161および右スイッチ163は、ボタンによって接触子を開閉する、いわゆるボタンスイッチとして構成されている。
【0039】
この方向スイッチ160は、その操作対象が集中ディスプレイ12の項目画面に設定されている場合には、左右スイッチ161,163の押圧操作に伴ってこの項目画面に表示されているカーソル30(図4参照)を左右に移動させるとともに、上下スイッチ162の上下倒伏操作に伴ってカーソル30により選択された項目の表示内容を変更させるようになっており、これらの各操作に応じてコントロールユニット14に対して所定の操作信号を出力するように構成されている。
【0040】
また、方向スイッチ160は、その操作対象がナビディスプレイ13のサブナビメニュー画面を含むナビメニュー画面に設定されている場合には、左右スイッチ161,163の押圧操作および上下スイッチ162の上下倒伏操作に伴ってこの項目画面に表示されているナビ用カーソル133(図7参照)を上下左右に移動させるとともに、上下スイッチ162の押圧操作に伴う決定スイッチ162bのON操作に伴って選択されたナビ操作項目に応じてナビゲーション装置に所望の動作を実行させるものであり、これらの各操作に応じてコントロールユニットに対して所定の操作信号を出力するように構成されている。特に、このナビ操作項目のうち後述するマップスクロールに関するサブ操作項目が決定スイッチ162bによって選択された場合には、サブナビメニュー画面からスクロール地図画面に切り換えられるように設定されている。
【0041】
さらに、この方向スイッチ160は、その操作対象がナビディスプレイ13のスクロール地図画面に設定されている場合には、このスクロール地図画面をスクロール操作するようになっており、その押圧ないしは上下倒伏操作に伴って所定の操作信号がコントロールユニット14に出力されるように構成されている。
【0042】
一方、“NAVI”スイッチ164および“戻る”スイッチ165は、ともにボタンによって接触子を開閉する、いわゆるボタンスイッチとして構成されている。この“NAVI”スイッチ164は、方向スイッチ160を含めた集中操作部16の操作対象を切り換えるものであるとともに、集中操作部16の操作対象が項目画面或いはナビメニュー画面(サブメニュー画面を含む)に設定されている場合であってカーソル30,133がデフォルト位置にない場合にはこのカーソル30,133をデフォルト位置に戻すように設定されている。また、この “NAVI”スイッチ164は、長押し(所定の基準時間t0以上押圧し続ける操作)されることにより、項目画面に設定された集中操作部16の操作対象を、ナビメニュー画面を経ることなく直接スクロール地図画面に切り換えられるように設定されている。
【0043】
さらに、“戻る”スイッチ165は、“NAVI”スイッチ164が押圧操作された直後に押圧操作された場合には集中操作部16の操作対象をもとの画面に切り換えるように設定されているとともに、集中操作部16の操作対象が項目画面或いはナビメニュー画面(サブメニュー画面を含む)に設定されている場合であってカーソル30,133がデフォルト位置にない場合にはこのカーソル30,133をデフォルト位置に戻すように構成されている。これらの“NAVI”スイッチ164および“戻る”スイッチ165は、その押圧操作に伴って所定の操作信号がコントロールユニット14に出力されるように構成され、コントロールユニット14はこの操作信号を受けて後述する各動作を実行させるように構成されている。
【0044】
次に、コントロールユニット14について説明する。このコントロールユニット14は、集中ディスプレイ12およびナビディスプレイ13に表示される画面の制御を行うとともに、この各ディスプレイ12,13に表示された画面操作に基づき各車載機器およびナビゲーション装置の動作制御を実行するためのものであり、画面制御手段、機器制御手段、この機器制御手段に接続されナビゲーション装置に関する各種動作制御を実行するナビゲーション制御手段等を機能的に備えている。すなわち、このコントロールユニット14はナビゲーション装置の一部としても構成されている。
【0045】
このコントロールユニット14は、CPU,ROM,RAM等を備えたコンピュータ等からなり、具体的には、集中操作部16、個別操作部24、タッチスイッチ132からの入力を受けて、予めROM(又はRAM)に記憶されているプログラムがCPUによって実行されることによって、各ディスプレイ12,13に表示される画面制御を実行したり、各種車載機器5,6,7の動作制御を実行したり、ナビゲーション装置の動作制御を実行したりするように構成されている。コントロールユニット14には、各種車載機器5,6,7(特に個別操作部24)と、ナビディスプレイ13(特にタッチスイッチ132)と、集中操作部16と、位置検出部17と、記憶部18等とが入力要素して接続されているとともに、集中ディスプレイ12と、ナビディスプレイ13と、各種車載機器5,6,7等とが制御要素として接続されている。
【0046】
すなわち、このコントロールユニット14は、集中操作部16、タッチスイッチ132、および個別操作部24からの入力信号に基づいて各ディスプレイ12,13に画像信号を出力することによりこれらのディスプレイ12,13に所定の画面を表示させるとともに、集中操作部16等からの入力信号に基づいてナビゲーション装置または各車載機器5,6,7に制御信号を出力することによりナビゲーション装置、各種車載機器5,6,7の動作制御を集中的に行うものである。また、コントロールユニット14は、この車両用情報表示装置のうちのナビゲーション装置に対応する部分を制御するものであり、位置検出部17からの入力信号に基づいて自車両の位置を検出してこの自車両の位置周辺の道路情報を記憶部18から読み取るように構成されている。なお、このコントロールユニット14には、特に図示していないが、目的地までの経路情報等の各種情報を運転者に対して音声で報知する報知手段も接続されている。
【0047】
具体的には、コントロールユニット14は、初期設定で、集中ディスプレイ12に車載機器5,6,7の操作項目を横方向に並設させた項目画面51(図4参照)が表示されるように構成されるとともに、ナビディスプレイ13に自車両の位置や目的地までの経路情報を道路地図情報と関連させて表示するナビ地図画面61(図5参照)が表示されるように構成されている。このとき、コントロールユニット14は、集中操作部16の操作対象を集中ディスプレイ12に表示された項目画面51に設定しており、この集中操作部16による項目画面51の操作に基づいて車載機器5,6,7の動作制御を行うように構成されている。
【0048】
図4は、この集中ディスプレイ12の項目画面図の一例である。この項目画面51は、各種車載機器の操作項目が横方向に並設された項目画面が表示されるようになっており、各車載機器ごとの操作項目に分けられた3つの表示領域A〜Cが設けられている。左端の表示領域Aには空調装置5に関する操作項目a1〜a4が表示され、中央の表示領域Bにはオーディオ装置6に関する操作項目b1〜b3が表示される。また右端の表示領域Cには、平均燃費や平均速度等の運行情報を提供するDIS7(ドライバーインフォメーションシステム)に関する操作項目cが表示される。
【0049】
表示領域Aの操作項目a1〜a4には、左側から順に、助手席側空調温度、風量、吹出口のパターン、運転席側空調温度が、数字、文字、アイコン等によってそれぞれ表示されており、集中操作部16の左右スイッチ161,163でカーソル30を各操作項目a1〜a4に合わせて上下スイッチ162の上下操作に応じてこれらの表示内容がそれぞれ変更されるようになっている。そして、コントロールユニット14は、これらの表示内容の変更に伴い、空調装置5に対して制御信号を出力し、これにより表示内容の変更に応じて空調装置5の動作制御を行うように構成されている。
【0050】
また、表示領域Bの操作項目b1〜b3のうち、一番左側の操作項目b1には、オーディオソースが表示されており、集中操作部16の操作に応じてその表示内容が、例えば現状の「FM」(ラジオ)から、「AM」(ラジオ)や「CD」等に切り替わるようになっている。一方、オーディオ装置6に関する他の操作項目b2,b3については、オーディオソースの種類によってその表示内容が異なるが、例えば上記のようにオーディオソースが「FM」である場合には、操作項目b2にラジオのチャンネル数、操作項目b3に周波数がそれぞれ表示されるようになっている。これらの各操作項目b1〜b3の表示内容を変更するには、集中操作部16の左右スイッチ161,163でカーソル30を各操作項目b1〜b3に合わせて上下スイッチ162の上下操作に応じてこれらの表示内容がそれぞれ変更されるようになっている。そして、コントロールユニット14は、これらの表示内容の変更に伴い、オーディオ装置6に対して制御信号を出力し、これにより表示内容の変更に応じてオーディオ装置6の動作制御を行うように構成されている。
【0051】
さらに、表示領域Cの操作項目cには、平均燃費や平均速度等の運行情報のうちの1つが表示されるようになっており、集中操作部16の操作に応じてその表示内容が、例えば現状の平均速度から、平均燃費や外気温等の他の情報に切り換わるようになっている。そして、コントロールユニット14は、これらの表示内容の変更に伴い、DIS7に対して制御信号を出力し、これにより表示内容の変更に応じてDIS7の動作制御を行うように構成されている。
【0052】
この項目画面51上には、上記複数の操作項目a1・・,b1・・,cから任意の操作項目を指定して選択するためのカーソル30が表示されている。このカーソル30は、図4に示すように、通常時は表示領域AとBとの境界部に設定されたデフォルト位置αに位置しているが、図4に二点鎖線で示すように、集中操作部16の左右スイッチ161,163の操作に応じて左右に移動し、操作項目a1・・,b1・・,cの何れかの下方に到達してその操作項目を指定するように構成されている。なお、このカーソル30は、デフォルト位置αから移動していずれかの操作項目a1・・,b1・・,cを選択している場合には点滅表示され、操作者に対していずれの操作項目a1・・,b1・・,cが選択されているかを認識させやすいようになっている。
【0053】
次に、ナビ地図画面61について説明する。図5は、ナビディスプレイにおけるナビ地図画面図の一例である。ナビ地図画面61は、ナビディスプレイ13の表示部131に表示されている。このナビ地図画面61は、略全面に道路地図情報が表示されるとともに、その中心に自車両の現在位置を表示する現在位置標識Pが表示され、自車両の現在位置変化に応じて道路地図情報がスクロールするように構成されている。また、特に図示していないが、ナビゲーション装置において目的地が設定されている場合には、このナビ地図画面61に、これらの道路地図情報および現在位置標識Pとともに、目的地までの経路情報が例えば道路の色彩を変更することによって表示される。
【0054】
さらに、このナビ地図画面61には、その左端の上から順に、道路地図情報の表示形式を示す表示形式標識132a、道路地図情報の縮尺を示す縮尺標識132b、目的地の到着時刻を示す到着予想時刻標識132cが表示されている。これらの標識132a〜132cは、それぞれタッチスイッチ132として構成されており、例えば表示形式標識132aを押圧操作することにより道路地図情報の表示形式項目がタッチスイッチ132として複数の項目(ノースアップ表示形式、ヘッドアップ表示形式、鳥瞰表示形式など)にわたって表示され、操作者の操作に応じて道路地図情報の表示形式が変更できるように構成されている。
【0055】
次に、図2に戻って、コントロールユニット14は、集中操作部16の“NAVI”スイッチ164の押圧操作に伴って切換信号が入力されると、各ディスプレイ12,13に画像信号が出力されるように構成されている。すなわち、このコントロールユニット14は、集中ディスプレイ12に、集中操作部16による集中ディスプレイ12の画面操作が規制されていることを示す操作規制画面53(図6参照)を表示させるように構成されるとともに、ナビディスプレイ13に、ナビゲーション装置の操作項目が表示されたナビメニュー画面(ナビ項目画面)63(図7参照)を表示させるように構成されている。またこのときに、コントロールユニット14は、上記“NAVI”スイッチ164の押圧操作に伴って、集中操作部16の操作対象を項目画面51からナビメニュー画面63に切り換えるように構成されるとともに、制御対象を各車載機器5,6,7からナビゲーション装置に切り換えるように構成されている。従って、このとき、集中操作部16は、このナビメニュー画面63に表示されたナビ操作項目を選択操作することができるようになっている。
【0056】
図6は、この集中ディスプレイ12の操作規制画面図の一例である。この操作規制画面53は、項目画面51における表示領域Bに「NAVI MODE」という文字が表示され、集中操作部16の操作対象がナビディスプレイ13の画面に移行していることを操作者に報知するように構成されている。この操作規制画面53が集中ディスプレイ12に表示されている間は、集中操作部16によって各車載機器5,6,7が操作できないようにコントロールユニット14が設定されている。
【0057】
図7は、ナビディスプレイにおけるナビメニュー画面図の一例である。このナビメニュー画面63は、その略全面に道路地図情報が表示されるとともに、この道路地図情報の上部にナビゲーション装置のナビ操作項目132d〜132hが横方向に一列に配設されたメインメニューバーM1が道路地図情報の前面に表示されることにより構成されている。
【0058】
メインメニューバーM1には、ナビゲーション装置の主要なナビ操作項目132d〜132hが配設されている。具体的には、このメインメニューバーM1には、その左端から順に、目的地をジャンルから検索して設定等するジャンル検索に関するナビ操作項目132d、目的地を住所や既登録ポイント等から設定する住所検索に関するナビ操作項目132e、ナビディスプレイ13に表示される道路地図情報の縮尺を変更するスケール設定に関するナビ操作項目132f、目的地までの経路情報案内に関する各種設定を行う案内設定に関するナビ操作項目132g、各種オプション設定に関するナビ操作項目132hが表示されている。これらの各ナビ操作項目132d〜132hは、それぞれタッチスイッチとしても構成されており、このタッチスイッチ132d〜132hを押圧操作することによりコントロールユニット14に操作信号が出力されるように設定されている。なお、これらの各ナビ操作項目132d〜132hは、集中操作部16による画面操作に対する専用の項目として設定し、タッチスイッチとしての機能をキャンセルして、集中操作部16の操作者以外の乗員がタッチスイッチによって操作することを規制するようにしてもよい。
【0059】
このナビメニュー画面63上には、上記複数のナビ操作項目132d〜132hから任意の操作項目を指定して選択するためのカーソル133が表示されている。このカーソル133は、図7に示すように、スケール設定に関するナビ操作項目132fの下方に位置した状態がデフォルト位置として設定されており、集中操作部16の左右スイッチ161,163の操作に応じて左右に移動し、ナビ操作項目132d,132e,132g,132hの何れかの下方に到達してその操作項目を指定するように構成されている。
【0060】
このカーソル133がデフォルト位置から左右に移動されて、スケール設定に関するナビ操作項目132f以外のナビ操作項目132d,132e,132g,132hが指定されると、図8に示すように、各ナビ操作項目132d,132e,132g,132hに応じたサブメニューバーM2が下方に展開して各ナビ操作項目132d,132e,132g,132hに関連したサブ操作項目が表示されることによりサブナビメニュー画面65が表示されるように構成されている。
【0061】
例えば、カーソル133が住所検索に関するナビ操作項目132eに移動されると、サブメニューバーM2には、上から順に、住所入力画面に切り換えるための住所設定に関するサブ操作項目132i、目的地を予め登録されている自宅住所に設定するための帰宅設定に関するサブ操作項目132j、目的地を予め登録されているお気に入りポイントや登録ポイントから選択して入力設定するためのポイント設定に関するサブ操作項目132k,132l、目的地の履歴から目的地を入力設定するための履歴設定に関するサブ操作項目132m、およびその他のサブ操作項目(図示せず)を表示させるための次表示に関するサブ操作項目132nが表示される。このサブメニューバーM2が表示されたサブナビメニュー画面65では、集中操作部16の上下スイッチ162を上下操作すると、カーソル133が上下に移動するように構成され、このカーソル133により所定のサブ操作項目が選択された状態で決定スイッチ162bをONにするとこの選択されたサブ操作項目に応じた処理、例えば入力画面等がナビディスプレイ13に表示されるようになっている。
【0062】
また、これらのサブ操作項目132i〜132nも、タッチスイッチ132として構成されており、このタッチスイッチ132i〜132nが押圧操作されることによりコントロールユニット14に操作信号が出力され、カーソル133により選択された場合と同様の制御がコントロールユニット14によって行われるようになっている。なお、これらの各サブ操作項目132i〜132nも、集中操作部16による画面操作に対する専用の項目として設定し、タッチスイッチとしての機能をキャンセルして、集中操作部16の操作者以外の乗員がタッチスイッチによって操作することを規制するようにしてもよい。
【0063】
ここで、上記サブナビメニュー画面65において、カーソル133によって、或いはタッチスイッチ132fによって各種オプション設定に関するナビ操作項目132hが選択され、かつ、このナビ操作項目132hに対応するサブメニューバーM2におけるサブ操作項目として地図をスクロールするためのマップスクロールに関するサブ操作項目(図示せず)が選択された場合には、コントロールユニット14は、集中ディスプレイ12における画面表示は保ったままで、ナビディスプレイ13に、集中操作部16によってスクロール操作が可能なスクロール地図画面67を表示させるように構成されている。すなわち、コントロールユニット14は、この集中操作部16による操作対象をサブナビメニュー画面65からスクロール地図画面67に切り換えるように構成されている。なお、上記したように、集中操作部16の操作対象が項目画面51に設定されている場合であって、“NAVI”スイッチ164が長押しされた場合においても、コントロールユニット14は、ナビディスプレイ13の画面をナビ地図画面61からスクロール地図画面67に切り換えて表示させるように構成されるとともに、集中操作部16の操作対象をこのスクロール地図画面67に切り換えられるように構成されている。
【0064】
図9は、スクロール地図画面図の一例である。このスクロール地図画面67は、基本的にはナビ地図画面61と同様に構成されており、このナビ地図画面61に表示された各情報に加えて、集中操作部16によるスクロール操作が可能であることを示す複数の付加的標識134〜136が表示されている。すなわち、このスクロール地図画面67は、略全面に表示された道路地図情報と、この道路地図情報に関連付けられて自車両の現在位置を表示する現在位置標識Pと、表示部131の左端部に配設された表示形式標識132a、縮尺標識132b、到着予想時刻標識132cとが表示されるとともに、これらの表示に加えて、上記付加的標識として、集中操作部16によってスクロール操作が可能な方向を示す方向標識134と、上記道路地図情報における現在位置標識Pを中心とした円形および円弧を含むレンジ標識135と、道路地図情報における方位を示す方位標識136とが表示されている。このスクロール地図画面67は、集中操作部16の方向スイッチ160によって上下左右にスクロールするように構成されている。
【0065】
具体的には、方向標識134は、上下左右の各矢印を示すアイコンから構成され、このアイコンがスクロール地図画面67の中央部に表示されている。なお、この方向標識134も、タッチスイッチとして構成され、該方向標識134を押圧操作することにより、対応する矢印の方向にスクロール地図画面67がスクロールするように構成されている。一方、レンジ標識135は、現在位置標識Pを中心として、現在位置標識Pからの予想到達時間(例えば、3分、5分、10分)の範囲を示す複数の同心円ないしは同心円弧を含んで構成され、スクロール地図画面67の略全面にわたって表示されている。また、方位標識136は、円形のアイコンに方位を示す文字(E,W,S,N)が白抜きで表示されており、スクロール地図画面67の周縁部に配設されている。
【0066】
これらの付加的標識としての方向標識134、レンジ標識135および方位標識136は、当実施形態では半透明に設定されることにより、これらの付加的標識134,135,136を通して後面の道路地図情報が読取り可能に構成されている。
【0067】
また、これらの付加的標識134,135,136は、道路地図情報の表示形式に応じて表示態様が変更されるように構成されている。例えば、表示形式標識132aが押圧操作されて道路地図情報が図9に示すノースアップ表示形式から図10に示すヘッドアップ形式に変更された場合には、コントロールユニット14は、道路地図情報の表示形式を変更するとともに、この道路地図情報に応じて方位標識136の配置位置を変更表示するように構成されている。同様に、道路地図情報の表示形式が鳥瞰表示形式に変更された場合には、コントロールユニット14は、この変更に伴ってナビディスプレイ13に道路地図情報を変更表示するとともに、方向標識134およびレンジ標識135をこの鳥瞰表示形式に応じて変更表示するように構成されている。
【0068】
このように構成された車両用情報表示装置による制御動作を図11に示すフローチャートに基づいて説明する。
【0069】
この制御動作がスタートすると、まずコントロールユニット14では、初期設定である集中操作モードによる制御が実行される(ステップS2)。すなわち、この集中操作モードによる制御では、集中ディスプレイ12に項目画面51が表示されるとともに、ナビディスプレイ13にナビ地図画面61が表示される。そして、このコントロールユニット14は、集中操作部16の操作対象を項目画面51に設定して、この集中操作部16の操作に応じて各車載機器5,6,7の制御が実行される。
【0070】
例えば、図4に示すように、集中操作部16の左スイッチ161が押圧操作されることによりカーソル30がデフォルト位置αから操作項目a1の下方に位置して、この状態で上下スイッチ162を上側に倒伏操作すると、この操作ごとに操作項目a1の表示が0.5℃刻みで上昇する。そして、この表示内容の変更に伴って、コントロールユニット14によって空調装置5が制御されて助手席側の空調温度を操作項目a1の表示内容に応じて上昇させるように制御される。
【0071】
そして、 “NAVI”スイッチ164(図11では「ナビSW」と表記)が押圧操作されると(ステップS4でYes)、この押圧時間tが計測されこの押圧時間tが予め設定されている長押し基準時間t0よりも大きいか否かが判定される(ステップS6)。この押圧時間tが基準時間t0よりも小さい場合には(ステップS6でNo)、集中ディスプレイ12に操作規制画面53が表示されるとともに、ナビディスプレイ13にナビメニュー画面63が表示される(ステップS8)。このとき、コントロールユニット14は、集中操作部16の操作対象をナビメニュー画面63に切り換え(ステップS10)、この集中操作部16の操作に応じてナビメニュー画面63に表示されたナビ操作項目を選択することができるように制御する。このナビディスプレイ13に表示されたナビメニュー画面63では、画面の切り換え時に、カーソル133の位置がデフォルト位置、すなわちスケール設定に関するナビ操作項目132fの下方に位置するように設定される(ステップS12)。
【0072】
続いて、このナビメニュー画面63においてスイッチ入力があった場合には(ステップS14)、カーソル133の位置がマップスクロール機能を割り当てたサブ操作項目の位置にあるか否かが判定されるとともに、上下スイッチ162による押圧操作(決定スイッチ162bのON操作)があったか否かが判定される。カーソル133の位置がマップスクロール機能を割り当てたサブ操作項目の位置にあり、かつ、上下スイッチ162による押圧操作があった場合には(ステップS16でYes)、コントロールユニット14においてスクロールモードによる制御が実行される(ステップS18)。
【0073】
ステップS6に戻って、“NAVI”スイッチ164の押圧時間tが基準時間t0よりも大きく、当該“NAVI”スイッチ164が長押しされたと判定された場合にも(ステップS6でYes)、ステップS18に移行してコントロールユニット14においてスクロールモードによる制御が実行される。
【0074】
このスクロールモードによる制御では、コントロールユニット14は、ナビディスプレイ13に表示されている画面を、ナビメニュー画面63或いはナビ地図画面61から図9に示すようなスクロール地図画面67に切り換え表示するとともに、集中操作部16の操作対象をナビメニュー画面63、或いは項目画面51からスクロール地図画面67に切り換え表示する。このスクロール地図画面67は、上記したように、基本的には道路地図情報と各種標識132a〜132cとが表示されるため、ナビ地図画面61と酷似しているが、当実施形態では、道路地図情報等が付加的標識134〜136とともに表示されるため、ナビ地図画面61と明確に区別することができる。
【0075】
このスクロールモードによる制御では、集中操作部16の方向スイッチ160の操作に応じてスクロール地図画面67がスクロール操作され、“NAVI”スイッチ164または“戻る”スイッチ165の押圧操作があった場合にこのスクロールモードによる制御からメイン制御に戻ってそのままリターンされ、上記集中操作モードによる制御が実行される。
【0076】
一方、ステップS16でNoと判定された場合には、カーソル位置の移動制御等が行われる(ステップS20)。
【0077】
例えば、図7に示すナビメニュー画面63において、集中操作部16の左スイッチ161が1回押圧操作されると、カーソル133がデフォルト位置から左に一つ移動して住所検索に関するナビ操作項目132eの下方にカーソル133が位置するように画面制御される。このカーソル133の移動に伴って、サブメニューバーM2(下層メニューバー)が展開表示されるとともにカーソル133が住所設定に関するサブ操作項目132i(サブメニューバーM2の上端部)に移動することにより、ナビディスプレイ13にサブナビメニュー画面65が表示される。そして、この状態で集中操作部16の上下スイッチ162を下方に2回倒伏操作をすることにより、図8に示すように、カーソル133がお気に入りポイント設定に関するサブ操作項目132kに移動し、この状態で上下スイッチ162が押圧操作されて決定スイッチ162bがON操作されると(ステップS22でYes)、このサブ操作項目132kに応じて予め設定されているお気に入りポイントから目的地を入力設定する入力画面等が表示される(ステップS24)。なお、この入力画面において、お気に入りポイントが入力設定されると、この入力画面における制御からメイン制御に戻ってリターンされる。
【0078】
なお、ナビメニュー画面63において、その他のナビ操作項目、サブナビ操作項目が選択された場合にも上記お気に入りポイント設定に関するサブナビ操作項目が選択された場合と同様の制御が実行される。
【0079】
一方、ステップS22において決定スイッチ162bが押圧操作されなければ(ステップS22でNo)、“戻る”スイッチ165が押圧操作されたか否かが判定され(ステップS26)、“戻る”スイッチ165が押圧操作された場合には(ステップS26でYes)、直前のナビメニュー画面状態に戻す“戻る”制御が実行され(ステップS30)、ステップS14に移行される。
【0080】
このステップS26でNoと判定された場合には、“NAVI”スイッチ164が押圧操作されたか否かが判定され(ステップS28)、押圧操作されなかった場合には(ステップS28でNo)ステップS14に移行される。逆に、“NAVI”スイッチ164が押圧操作された場合には(ステップS28でYes)、リターンされ集中操作モードによる制御が実行される。
【0081】
以上説明したように、上記構成によれば、集中操作部16は、この集中操作部16によってその操作対象を、項目画面51、ナビメニュー画面63、サブナビメニュー画面65およびスクロール地図画面67に切り換えることができ、各画面51,63,65,67の画面操作を通じて各種操作を行うことができるので、この集中操作部16で空調装置5,オーディオ装置6、DIS7、ナビゲーション装置の操作を統合させることができ、ナビゲーション装置を含めた各種車載機器等に対する操作性を一層向上させることができる。また、コントロールユニット14は、集中操作部16の操作対象が項目画面51に設定されている場合でも、ナビディスプレイ13に道路地図情報が表示されたナビ地図画面61を表示させるように構成されているので、集中操作部16の操作対象にかかわらずナビディスプレイ13から道路地図情報を取得することができ、使い勝手を向上させることができる。
【0082】
ところで、このように集中操作部16の操作対象が項目画面51にあるにもかかわらず、ナビディスプレイ13に道路地図情報が表示されたナビ地図画面61が表示されると、このナビ地図画面61が、道路地図情報が表示されるなど基本的構成を同じくする従来のスクロール地図画面と酷似していることから、操作者がナビディスプレイ13を見ただけで、集中操作部16の操作対象がいずれの画面に設定されているかを区別することができないことが懸念される。このように、この集中操作部16の操作対象がいずれの画面に設定されているかを区別することができない場合には、例えば集中操作部16の操作対象が項目画面51にあるにもかかわらず従来のスクロール地図画面にあると勘違いして集中操作部16を操作して車載機器を誤って操作することも懸念される。
【0083】
この点、当実施形態の車両用情報表示装置1は、集中操作部16の操作対象がスクロール地図画面67にある場合に、このスクロール地図画面67上に方向標識134、レンジ標識135、方位標識136といった付加的標識を画面の比較的広い範囲に表示するようにコントロールユニット14が構成されているので、操作者はこのナビディスプレイ13の画面を見ただけで集中操作部16の操作対象がスクロール地図画面67にあることを区別することができ、これにより勘違いに基づく誤操作を確実に防止することができる。
【0084】
特に、当実施形態の車両用情報表示装置1では、ナビ地図画面61ではなく、スクロール地図画面67に付加的標識134〜136が表示されるようにコントロールユニット14が設定されているので、運転中などに瞬時に情報を読み取る必要があるナビ地図画面61においては画面を極力簡素化してその道路地図情報や経路情報等の取得を容易にしつつ、スクロール地図画面67のスクロール操作時は画面を注視できる場合が多いと考えられることから、この付加的表示を比較的大きく設けても道路地図情報の取得に伴う支障を小さくすることができ、しかも付加的標識を大きく設けて操作者に確実に該付加的標識134〜136を認識させることができる。
【0085】
なお、集中操作部16の操作対象がナビメニュー画面63やサブナビメニュー画面65にある場合には、ナビディスプレイ13にメニューバーM1やサブメニューバーM2が表示されることから、操作者は集中操作部16の操作対象がこれらのメニュー画面63,65にあることを明確に区別することができる。
【0086】
しかも、この付加的標識について、方向標識134、レンジ標識135や方位標識136といった集中操作部16によるスクロール操作や、道路地図情報と関連する標識とすることにより、操作者による操作性を一層向上させることができるとともに、各付加的標識をスクロール地図画面67において馴染ませることができ、この付加的標識が目障りになるといった事態を有効に防止することができる。
【0087】
なお、以上に説明した車両用情報表示装置1は、本発明に係る一実施形態であって、この構造の具体的構成等は、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。変形例を以下に説明する。
【0088】
(1)上記実施形態では、コントロールユニット14によって付加的標識をスクロール地図画面67上に表示することにより、スクロール地図画面67とナビ地図画面61とを区別できるように構成されているが、この各地図画面67,61の区別のためにコントロールユニット14によって表示される道路地図情報の表示態様はこれに限定されるものではなく、例えば、一方の地図画面を他方の地図画面に対して色彩を変更したり、輝度を変更したりすることによって各地図画面を区別可能にナビディスプレイ13に表示されるものであってもよい。
【0089】
(2)上記実施形態では、付加的標識として方向標識134、レンジ標識135や方位標識136が採用されているが、付加的標識の具体的構成はこれに限定されるものではなく、その他の構成を採用してもよい。例えば、付加的標識として、スクロール地図画面の中心から自車両の現在位置までの距離を所定の領域に表示させるようにしてもよい。この場合には、この付加的標識としての距離表示を目立たせるために、比較的広い範囲にわたって設けるのがよい。
【0090】
また、レンジ標識135については、上記実施形態では、現在位置からの予想到着時刻の範囲を同心円等で表示するものとなされているが、現在位置からの直線距離を同心円等で表示するように構成されるものであってもよい。
【0091】
(3)上記実施形態では、集中操作部16の操作対象がスクロール地図画面67に設定されている場合に付加的標識を設けるようにコントロールユニット14が構成されているが、この付加的標識をナビ地図画面61に設けるようにコントロールユニット14が構成されているものであってもよい。
【0092】
(4)上記実施形態では、集中操作部16によって操作される操作対象が空調装置5,オーディオ装置6,DIS7,ナビゲーション装置に設定されているが、これら以外の車載機器(例えばオートクルーズ装置等)についても集中操作部16によって操作可能に構成されるものであってもよい。この場合には、集中ディスプレイ12に、追加の車載機器に関する操作項目を表示させるのが好ましい。なお、集中ディスプレイ12上の表示領域の数については、操作対象となる車載機器の数に応じて適宜設定すべきものである。
【0093】
(5)上記実施形態では、集中操作部16をステアリング20に設けたが、これをインストゥルメントパネル10等の他の場所に設けてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0094】
【図1】本発明の実施形態に係る車両用情報表示装置が搭載された車室の前部構造を示す概略図である。
【図2】同装置の概略ブロック図である。
【図3】同装置の集中操作部を概略的に示す拡大図である。
【図4】同装置の集中ディスプレイに表示される項目画面図の一例である。
【図5】同装置のナビディスプレイに表示されるナビ地図画面図の一例である。
【図6】同装置の集中ディスプレイに表示される操作規制画面図の一例である。
【図7】同装置のナビディスプレイに表示されるナビメニュー画面図の一例である。
【図8】同装置のナビディスプレイに表示されるサブナビメニュー画面図の一例である。
【図9】同装置のナビディスプレイに表示されるスクロール地図画面図の一例である。
【図10】図9のスクロール地図画面図においてその表示形式を変更した場合の画面図である。
【図11】コントロールユニットにおける制御動作を示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0095】
1 車両用情報表示装置
5 空調装置(車載機器)
6 オーディオ装置(車載機器)
7 DIS(車載機器)
12 集中ディスプレイ(項目表示手段)
13 ナビディスプレイ(地図表示手段)
14 コントロールユニット(画面制御手段)
16 集中操作部(操作手段・選択手段)
20 ステアリング
51 項目画面
61 ナビ地図画面
63 ナビメニュー画面
65 サブナビメニュー画面
67 スクロール地図画面
132d〜h ナビ操作項目
132i〜n サブ操作項目
134 方向標識(付加的標識)
135 レンジ標識(付加的標識)
136 方位標識(付加的標識)
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数の車載機器に関する操作および情報表示を行う車両用情報表示装置に関し、より詳しくは単一の操作手段で複数の表示手段に表示される各表示画面を操作する車両用情報表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
自動車等の車両には、通常、空調装置やオーディオ等の多数の車載機器が搭載されている。このように多数の車載機器が搭載される車両において、各車載機器ごとに専用の操作スイッチを設けると、車室内の限られた空間に多数の操作スイッチが配設されることとなり、これらの操作スイッチを操作する場合に該操作スイッチを探さなければならない上、これらのスイッチ操作が煩雑となり、車載機器の操作性が悪化してしまうという問題がある。
【0003】
このような問題を改善するには、上記各車載機器の操作スイッチを単一の操作スイッチに統合させればよく、そのように構成された装置として、例えば特許文献1に開示された車両用情報表示装置が知られている。この特許文献1の車両用情報表示装置は、車載機器ごとに分けて設定された複数の表示領域を単一の画面上に有してその複数の表示領域に各車載機器に関する操作項目をそれぞれ表示する集中ディスプレイ(投影表示装置)と、この集中ディスプレイ上に表示された操作項目を選択操作等するための操作スイッチ(集中操作スイッチ)とを備えており、上記集中ディスプレイ上の操作項目が上記集中操作スイッチによって操作されるのに応じて、上記各車載機器に所定の動作を実行させるように構成されているものである。このような車両用情報表示装置においては、単一の操作スイッチに各種車載機器に対する操作スイッチが統合されているため、該集中操作スイッチを操作するだけで各種車載機器を操作することができ、各種車載機器に対する操作性を向上させることができるという利点がある。
【特許文献1】特開平7−257231号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ここで近年、自動車等の車両には、自車両の位置や目的地までの経路情報などを道路地図情報と関連させて表示する車両用ナビゲーション装置が搭載されるようになってきている。通常、この車両用ナビゲーション装置は、道路地図情報を含めた各種情報を画面表示するナビディスプレイと、このディスプレイに表示された画面を操作するナビ操作スイッチとを備えている。上記ナビ操作スイッチは、ナビディスプレイに表示される画面を操作することができ、この画面操作を通じてナビゲーション装置に所望の動作を実行させるように構成されている。
【0005】
このようなナビ操作スイッチについても上記集中操作スイッチと統合させることにより、この集中操作スイッチを操作するだけでナビゲーション装置を含めた各種車載機器を操作することができ、その操作性を一層向上させることができると考えられる。
【0006】
ところが、上記ナビ操作スイッチについて集中操作スイッチと統合させると、操作者がこの統合した集中操作スイッチの操作対象を勘違いして集中操作スイッチの誤操作を生じるという新たな問題の発生が懸念される。
【0007】
すなわち、ナビ操作スイッチについて集中操作スイッチと統合させた場合に、この集中操作スイッチの操作対象が集中ディスプレイの画面に設定されているときでも、自車両の現在位置情報等を提供する必要があることから、ナビディスプレイには自車両の現在位置や目的地までの経路情報を道路地図情報と関連付けられて表示されることになる。この自車両の現在位置等を含むナビ地図画面は、道路地図情報が表示されている点で集中操作スイッチによるスクロール操作可能なスクロール地図画面と酷似していることが多く、これらの地図画面について混同を生じて集中操作スイッチの操作者がナビディスプレイを見ただけでこの集中操作スイッチがいずれの画面を操作することができるのか判断し難い場合がある。その結果、上記操作者がそのスイッチの操作対象を勘違いしてスクロール地図画面をスクロール操作するつもりで各種車載機器を誤操作することが懸念される。
【0008】
例えば、集中操作スイッチの操作対象が集中ディスプレイの画面にあるにもかかわらず、操作者がナビディスプレイに表示されたナビ地図画面を見てこのナビ地図画面を集中操作スイッチによるスクロール操作が可能なスクロール地図画面であると勘違いして、このスクロール地図画面をスクロール操作するつもりで集中操作スイッチを操作することによりこの集中ディスプレイの画面操作を通じて各種車載機器を誤操作することが懸念される。
【0009】
本発明は、上記のような問題点に鑑みてなされたものであり、各種車載機器の操作スイッチをさらに統合してその操作性を一層向上させるとともに、この統合に伴う誤操作を確実に防止することができる車両用情報表示装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記課題を解決するために、この発明に係る車両用情報表示装置は、少なくとも道路地図情報を画面表示させる地図表示手段と、車載機器の操作項目を画面表示させる操作項目表示手段と、上記各表示手段に表示された画面を択一的に操作可能な操作手段と、この操作手段による操作可能な画面を選択する選択手段と、上記各表示手段における表示画面を制御する画面制御手段とを備え、上記操作手段は、上記選択手段によって道路地図情報が表示された地図画面が選択された場合に該地図画面のスクロール操作が可能に構成されるとともに、上記選択手段によって上記操作項目が表示された項目画面が選択された場合に該項目画面の操作項目の選択操作が可能に構成され、上記画面制御手段は、上記選択手段によって選択された画面が上記項目画面である場合であっても上記地図表示手段に地図画面を表示させるように構成されているとともに、上記選択手段によって選択された画面が上記地図画面および項目画面のいずれの画面であるかを操作者が区別できるように上記選択手段による選択画面に応じて上記地図表示手段に表示される地図画面を変更するように構成されていることを特徴とするものである。
【0011】
この発明によれば、上記操作手段は、上記選択手段によって地図画面が選択された場合に該地図画面のスクロール操作が可能に構成されるとともに、上記選択手段によって項目画面が選択された場合に該項目画面の操作項目の選択操作が可能に構成されているので、この操作手段によって各種車載機器の操作手段を統合してその操作性を一層向上させることができる。また、上記地図表示手段および操作項目表示手段における表示画面を制御する画面制御手段は、上記選択手段によって選択された画面が上記項目画面である場合であっても上記地図表示手段に地図画面を表示させるように構成されているので、上記選択手段によって選択された画面が項目画面である場合であってもこの地図表示手段の地図画面から道路地図情報を取得することができ、使い勝手を向上させることができる。
【0012】
ところで、このように選択手段によって選択された画面が項目画面であるか地図画面であるかにかかわらず、地図表示手段に地図画面が表示されることとすると、この地図表示手段を見て地図画面のスクロール操作を行う操作者が、操作手段の操作対象が上記地図画面および項目画面のいずれの画面であるかを区別することができず、勘違いに基づく誤操作が懸念されるが、この発明によれば、上記選択手段によって選択された画面が上記地図画面および項目画面のいずれの画面であるかを操作者が区別できるように、言い換えると操作手段の操作対象が項目画面にあるか地図画面にあるかを区別できるように、上記選択手段による選択画面に応じて上記地図表示手段に表示される地図画面を変更するように画面制御手段が構成されているので、操作者は地図表示手段の地図画面を視認しただけで操作手段による操作対象を明確に区別することができ、上記勘違いに基づく誤操作を確実に防止することができる。
【0013】
上記項目表示手段には、単一の車載機器の操作項目を表示させるように構成されているものであってもよいが、複数の車載機器の操作項目を画面表示させるように構成されているのが好ましい(請求項2)。
【0014】
このように構成すれば、複数の車載機器の操作を上記操作手段によって操作することができ、車載機器に対する操作性をより向上させることができる。
【0015】
この場合、上記選択手段による選択画面が上記地図画面および項目画面のいずれの画面であるかを操作者が区別できるようにするための上記画面制御手段の具体的構成は特に限定されるものではなく、例えば、上記選択手段による選択画面が項目画面である場合に上記地図表示手段に表示される地図画面に付加的標識を表示させたり、或いは上記選択手段による選択画面が地図画面および項目画面のいずれか一方である場合に上記地図表示手段に表示される地図画面を他方で表示される地図画面に対して色彩を変更したり輝度を変更したりすることにより、上記地図表示手段における地図画面表示を変更するように構成してもよいが、上記画面制御手段は、上記選択手段による選択画面が上記地図画面である場合に、上記地図表示手段に表示される地図画面に付加的標識を表示させるように構成されているのが好ましい(請求項3)。
【0016】
このように構成すれば、地図表示手段に表示される付加的標識を操作者が視認することにより上記選択手段による選択画面が地図画面であること、言い換えると上記操作手段による操作対象が地図画面であることを操作者に認識させることができ、この操作手段の操作対象を混同することによる操作者の誤操作をより確実に防止することができる。しかも、選択手段による選択画面が地図画面にある場合に付加的標識を表示させるようにしているので、付加的標識を地図画面内に比較的大きく設けても、操作者が地図画面をスクロール操作するために該地図画面を注視していることが多いことから、道路地図情報の取得に伴う支障が少なく、付加的標識を確実に操作者に認識させることができる。また、選択手段による選択画面が項目画面にある場合、すなわち操作手段の操作対象が項目画面にある場合に地図表示手段には付加的標識が表示されず、道路地図情報の取得を比較的スムーズに行うことができ、その利便性を向上させることができる。
【0017】
上記付加的標識の具体的構成は特に限定されるものではないが、上記付加的標識は、上記操作手段によってスクロール可能な方向を示す方向標識や、上記道路地図情報における特定位置を中心とした1以上の円又は円弧を含むレンジ標識であるのが好ましい(請求項4、請求項5)。
【0018】
このように構成すれば、上記地図画面に付加的標識を表示させる場合でも、操作手段によるスクロール操作と関連付けることにより、或いは道路地図情報と関連付けることにより付加的標識を地図画面に馴染ませて該付加的標識が目障りになることを有効に防止することができるとともに、スクロール可能な方向や特定位置からの距離等を操作者に認識させることができ、利便性を向上させることができる。
【0019】
この発明において、上記画面制御手段は、上記地図表示手段に地図画面を複数の形式で表示可能に構成され、各表示形式に応じて上記付加的標識を変更表示するのが好ましい(請求項6)。
【0020】
このように構成すれば、画面制御手段の表示形式に応じて適切に付加的標識を表示することができ、より利便性を向上させることができる。
【0021】
ここで、上記操作手段と選択手段は、それぞれ別個に設けられるものであってもよいが、上記選択手段は、上記操作手段によって構成されているのが好ましい(請求項7)。
【0022】
このように構成すれば、装置をより簡素化することができ、その操作性をより一層向上させることができる。
【0023】
また、この発明において、上記地図表示手段は、自車両の位置や目的地までの経路情報などを道路地図情報と関連付けて表示する車両用ナビゲーション装置の表示手段として構成され、上記画面制御手段は、上記選択手段による選択に応じ上記地図表示手段にこの車両用ナビゲーション装置の操作項目を画面表示するためのナビ操作画面を表示させるように構成されるとともに、このナビ操作画面に表示されたナビ操作項目のうち特定の項目が上記操作手段によって選択されることにより上記地図表示手段に上記操作手段によるスクロール操作可能な地図画面が表示されるように構成され、一方、上記選択手段によって選択された画面が上記項目画面である場合に、上記操作手段の所定の操作で上記ナビ操作画面を経ることなく上記地図表示手段に直接上記スクロール操作可能な地図画面が表示されるように構成されているのが好ましい(請求項8)。
【0024】
このように構成すれば、上記画面制御手段は、上記選択手段による選択に応じ上記地図表示手段にこの車両用ナビゲーション装置の操作項目を画面表示するナビ操作画面を表示させるように構成されているので、この車両用ナビゲーション装置を上記操作手段によって操作することができ、その操作性をより一層向上させることができる。しかも、上記画面制御手段は、上記ナビ操作項目のうち特定の項目が上記操作手段によって選択されることにより上記地図表示手段にスクロール操作が可能な地図画面が表示されるように構成され、一方、上記選択手段によって選択された画面が上記項目画面である場合に、上記操作手段の所定の操作で上記ナビ操作画面を経ることなく上記地図表示手段に直接上記スクロール操作が可能な地図画面が表示されるように構成されているので、選択手段による選択画面が項目画面である場合でもスクロール操作が可能な地図画面に容易に移行させることができる。
【0025】
上記操作手段の具体的配設位置は特に限定されるものではなく、例えばインストゥルメントパネルに配設されているものであってもよいが、上記操作手段は、車両のステアリングに設けられているのが好ましい(請求項9)。
【0026】
このように構成すれば、上記操作手段を操作するにあたって運転者の手の移動距離を可及的に短くすることができ、その操作性をさらに向上させることができる。
【発明の効果】
【0027】
この発明によれば、各車載機器の操作部をさらに統合してその操作性を一層向上させることができるとともに、この統合に伴う誤操作を確実に防止することができるという利点がある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0028】
本発明の好ましい実施の形態を図面に基づいて説明する。図1は本発明の実施形態に係る車両用情報表示装置が搭載された車室の前部構造を示す概略図であり、図2はこの車両用情報表示装置のブロック図である。
【0029】
この車両用情報表示装置1は、空調装置5やオーディオ装置6等の複数の車載機器(後述する車両用ナビゲーション装置は除く)に対する操作項目を集中的に画面表示するとともにこれらの操作項目のうち操作者の操作に基づいて選択された操作項目に応じて所定の車載機器に所望の動作を実行させる車載機器集中操作装置としての機能と、自車両の位置や目的地までの経路情報などを道路地図情報と関連させて表示等する車両用ナビゲーション装置としての機能とを併せ持ち、これらの各機能を後述する単一の集中操作部16によって操作可能に構成されたものである。以下、この明細書でナビゲーション装置とは、この車両用情報表示装置1におけるナビゲーション機能を有する部分を言うものとする。
【0030】
なお、当実施形態では、上記集中操作部16とは別に、これらの車載機器5等を個別に操作する個別操作部24がインストゥルメントパネル10の車幅方向略中央部に設けられている。また、後述するようにこの車両用ナビゲーション装置についてもこの集中操作部16とは別に、このナビゲーション装置を操作するナビ専用操作部(タッチスイッチ)が設けられている。
【0031】
具体的には、この車両用情報表示装置1は、複数の車載機器に対する操作項目が集中的に画面表示される集中ディスプレイ12(操作項目表示手段の一例に相当)と、道路地図情報などのナビ情報が画面表示されるナビディスプレイ13(地図表示手段の一例に相当)と、これらの各ディスプレイ12,13に表示された画面を択一的に選択してこの選択された画面を操作可能な集中操作部16(選択手段および操作手段の一例に相当)と、この集中操作部16の操作に応じて各ディスプレイ12,13の画面制御を行うとともに車両用ナビゲーション装置を含めた各種車載機器の動作制御を行うコントロールユニット14(画面制御手段の一例に相当)と、自車両の現在位置を検出するGPS(Global Positioning System)や各種センサ等で構成される位置検出部17と、上記道路地図情報などの各種情報等が記憶された記憶部18とを備え、バスバーなどの接続回路を介して各車載機器5,6,7に接続されている。
【0032】
集中ディスプレイ12は、LEDディスプレイなどのフラットパネルディスプレイからなり、インストゥルメントパネル10の車幅方向略中央上部に配設されている。この集中ディスプレイ12は、コントロールユニット14に接続されており、このコントロールユニット14からの画像信号を受信して画面が表示されるように構成されている。集中ディスプレイ12で表示される画面には、各車載機器5等の操作項目が表示された項目画面と、集中操作部16による集中ディスプレイ12の画面操作が規制されていることを示す操作規制画面とを少なくとも表示されるようになっており、これらの表示画面については後に詳しく説明する。
【0033】
ナビディスプレイ13は、インストゥルメントパネル10における集中ディスプレイ12の下方に配設されている。このナビディスプレイ13は、集中ディスプレイ12と同様に、コントロールユニット14に接続されており、このコントロールユニット14からの画像信号を受信して画面表示されるように構成されている。また、ナビディスプレイ13は、液晶ディスプレイなどのフラットパネルディスプレイからなり、当実施形態ではその中でも液晶式のタッチパネルとして構成されている。従って、ナビディスプレイ13は、その表示部131に表示された画面上のタッチスイッチ132(例えば図5参照)が押圧操作されることにより各タッチスイッチ132に予め関連付けられた操作信号をコントロールユニット14に送信するように構成されている。このタッチスイッチ132は、このナビディスプレイ13を含めたナビゲーション装置を操作するための独自のナビ専用操作部として構成されている。
【0034】
このナビディスプレイ13で表示される画面には、自車両の位置および目的地が設定されている場合にはその目的地までの経路情報が道路地図情報と関連付けられて表示されるナビ地図画面と、道路地図情報が表示された地図画面であって集中操作部16によるスクロール操作が可能なスクロール地図画面と、ナビゲーション装置の操作項目が表示されたナビメニュー画面(ナビ項目画面)と、ナビメニュー画面の所定の操作項目にカーソルが移動した場合に表示されるサブナビメニュー画面(サブナビ項目画面)とを少なくとも表示されるようになっており、これらの表示画面については後に詳しく説明する。なお、ナビディスプレイ13に表示される画面には、その他にも目的地情報等を入力する入力画面等の各種画面があるが、この発明には特に関係がないのでこの明細書では詳細に説明しない。
【0035】
集中操作部16は、ステアリング20に配設されており、具体的にはこのステアリング20のスポーク部のホイール側端部に配設され、運転者による操作がし易いように構成されている。この集中操作部16は、各ディスプレイ12,13に表示された画面を択一的に、すなわちこれらのディスプレイ12,13のいずれか一方に表示された画面を操作して、この画面操作を通じてナビゲーション装置や各種車載機器5等を操作するものであり、当実施形態ではこの操作部16の操作対象である画面を選択するための画面選択手段としての機能も有している。この集中操作部16は、コントロールユニット14に接続され、操作者の操作に応じて、コントロールユニット14に対してこの集中操作部16の操作対象である画面を切り換えるための切換信号を出力するとともに、画面操作に伴う各種操作信号をこのコントロールユニット14に対して出力するように構成されている。
【0036】
この集中操作部16の具体的な機能は後述するとして、ここではこの集中操作部16の概略的な機能とハードウエアについて説明する。図3は、この集中操作部16を拡大して示す概略図である。
【0037】
集中操作部16は、図3に示すような各種スイッチ類から構成されている。具体的には、この集中操作部16は、上段に設置される方向スイッチ160と、下段の左側に設置される“NAVI”スイッチ164と、その右側に設置される“戻る”スイッチ165とを備える。
【0038】
方向スイッチ160は、上段の中央部に設置される上下スイッチ162と、この上下スイッチ162の左右に設置される左スイッチ161および右スイッチ163とを備え、上下スイッチ162は押圧操作が可能に構成され、この押圧操作に伴って決定スイッチ162bをON操作することができるようになっている。上下スイッチ162は、上下方向に操作可能なレバー部162aを備え、このレバー部162aを上下いずれか一方に起到することによって接触子を開閉する、いわゆるトグルスイッチとして構成されている。一方、左スイッチ161および右スイッチ163は、ボタンによって接触子を開閉する、いわゆるボタンスイッチとして構成されている。
【0039】
この方向スイッチ160は、その操作対象が集中ディスプレイ12の項目画面に設定されている場合には、左右スイッチ161,163の押圧操作に伴ってこの項目画面に表示されているカーソル30(図4参照)を左右に移動させるとともに、上下スイッチ162の上下倒伏操作に伴ってカーソル30により選択された項目の表示内容を変更させるようになっており、これらの各操作に応じてコントロールユニット14に対して所定の操作信号を出力するように構成されている。
【0040】
また、方向スイッチ160は、その操作対象がナビディスプレイ13のサブナビメニュー画面を含むナビメニュー画面に設定されている場合には、左右スイッチ161,163の押圧操作および上下スイッチ162の上下倒伏操作に伴ってこの項目画面に表示されているナビ用カーソル133(図7参照)を上下左右に移動させるとともに、上下スイッチ162の押圧操作に伴う決定スイッチ162bのON操作に伴って選択されたナビ操作項目に応じてナビゲーション装置に所望の動作を実行させるものであり、これらの各操作に応じてコントロールユニットに対して所定の操作信号を出力するように構成されている。特に、このナビ操作項目のうち後述するマップスクロールに関するサブ操作項目が決定スイッチ162bによって選択された場合には、サブナビメニュー画面からスクロール地図画面に切り換えられるように設定されている。
【0041】
さらに、この方向スイッチ160は、その操作対象がナビディスプレイ13のスクロール地図画面に設定されている場合には、このスクロール地図画面をスクロール操作するようになっており、その押圧ないしは上下倒伏操作に伴って所定の操作信号がコントロールユニット14に出力されるように構成されている。
【0042】
一方、“NAVI”スイッチ164および“戻る”スイッチ165は、ともにボタンによって接触子を開閉する、いわゆるボタンスイッチとして構成されている。この“NAVI”スイッチ164は、方向スイッチ160を含めた集中操作部16の操作対象を切り換えるものであるとともに、集中操作部16の操作対象が項目画面或いはナビメニュー画面(サブメニュー画面を含む)に設定されている場合であってカーソル30,133がデフォルト位置にない場合にはこのカーソル30,133をデフォルト位置に戻すように設定されている。また、この “NAVI”スイッチ164は、長押し(所定の基準時間t0以上押圧し続ける操作)されることにより、項目画面に設定された集中操作部16の操作対象を、ナビメニュー画面を経ることなく直接スクロール地図画面に切り換えられるように設定されている。
【0043】
さらに、“戻る”スイッチ165は、“NAVI”スイッチ164が押圧操作された直後に押圧操作された場合には集中操作部16の操作対象をもとの画面に切り換えるように設定されているとともに、集中操作部16の操作対象が項目画面或いはナビメニュー画面(サブメニュー画面を含む)に設定されている場合であってカーソル30,133がデフォルト位置にない場合にはこのカーソル30,133をデフォルト位置に戻すように構成されている。これらの“NAVI”スイッチ164および“戻る”スイッチ165は、その押圧操作に伴って所定の操作信号がコントロールユニット14に出力されるように構成され、コントロールユニット14はこの操作信号を受けて後述する各動作を実行させるように構成されている。
【0044】
次に、コントロールユニット14について説明する。このコントロールユニット14は、集中ディスプレイ12およびナビディスプレイ13に表示される画面の制御を行うとともに、この各ディスプレイ12,13に表示された画面操作に基づき各車載機器およびナビゲーション装置の動作制御を実行するためのものであり、画面制御手段、機器制御手段、この機器制御手段に接続されナビゲーション装置に関する各種動作制御を実行するナビゲーション制御手段等を機能的に備えている。すなわち、このコントロールユニット14はナビゲーション装置の一部としても構成されている。
【0045】
このコントロールユニット14は、CPU,ROM,RAM等を備えたコンピュータ等からなり、具体的には、集中操作部16、個別操作部24、タッチスイッチ132からの入力を受けて、予めROM(又はRAM)に記憶されているプログラムがCPUによって実行されることによって、各ディスプレイ12,13に表示される画面制御を実行したり、各種車載機器5,6,7の動作制御を実行したり、ナビゲーション装置の動作制御を実行したりするように構成されている。コントロールユニット14には、各種車載機器5,6,7(特に個別操作部24)と、ナビディスプレイ13(特にタッチスイッチ132)と、集中操作部16と、位置検出部17と、記憶部18等とが入力要素して接続されているとともに、集中ディスプレイ12と、ナビディスプレイ13と、各種車載機器5,6,7等とが制御要素として接続されている。
【0046】
すなわち、このコントロールユニット14は、集中操作部16、タッチスイッチ132、および個別操作部24からの入力信号に基づいて各ディスプレイ12,13に画像信号を出力することによりこれらのディスプレイ12,13に所定の画面を表示させるとともに、集中操作部16等からの入力信号に基づいてナビゲーション装置または各車載機器5,6,7に制御信号を出力することによりナビゲーション装置、各種車載機器5,6,7の動作制御を集中的に行うものである。また、コントロールユニット14は、この車両用情報表示装置のうちのナビゲーション装置に対応する部分を制御するものであり、位置検出部17からの入力信号に基づいて自車両の位置を検出してこの自車両の位置周辺の道路情報を記憶部18から読み取るように構成されている。なお、このコントロールユニット14には、特に図示していないが、目的地までの経路情報等の各種情報を運転者に対して音声で報知する報知手段も接続されている。
【0047】
具体的には、コントロールユニット14は、初期設定で、集中ディスプレイ12に車載機器5,6,7の操作項目を横方向に並設させた項目画面51(図4参照)が表示されるように構成されるとともに、ナビディスプレイ13に自車両の位置や目的地までの経路情報を道路地図情報と関連させて表示するナビ地図画面61(図5参照)が表示されるように構成されている。このとき、コントロールユニット14は、集中操作部16の操作対象を集中ディスプレイ12に表示された項目画面51に設定しており、この集中操作部16による項目画面51の操作に基づいて車載機器5,6,7の動作制御を行うように構成されている。
【0048】
図4は、この集中ディスプレイ12の項目画面図の一例である。この項目画面51は、各種車載機器の操作項目が横方向に並設された項目画面が表示されるようになっており、各車載機器ごとの操作項目に分けられた3つの表示領域A〜Cが設けられている。左端の表示領域Aには空調装置5に関する操作項目a1〜a4が表示され、中央の表示領域Bにはオーディオ装置6に関する操作項目b1〜b3が表示される。また右端の表示領域Cには、平均燃費や平均速度等の運行情報を提供するDIS7(ドライバーインフォメーションシステム)に関する操作項目cが表示される。
【0049】
表示領域Aの操作項目a1〜a4には、左側から順に、助手席側空調温度、風量、吹出口のパターン、運転席側空調温度が、数字、文字、アイコン等によってそれぞれ表示されており、集中操作部16の左右スイッチ161,163でカーソル30を各操作項目a1〜a4に合わせて上下スイッチ162の上下操作に応じてこれらの表示内容がそれぞれ変更されるようになっている。そして、コントロールユニット14は、これらの表示内容の変更に伴い、空調装置5に対して制御信号を出力し、これにより表示内容の変更に応じて空調装置5の動作制御を行うように構成されている。
【0050】
また、表示領域Bの操作項目b1〜b3のうち、一番左側の操作項目b1には、オーディオソースが表示されており、集中操作部16の操作に応じてその表示内容が、例えば現状の「FM」(ラジオ)から、「AM」(ラジオ)や「CD」等に切り替わるようになっている。一方、オーディオ装置6に関する他の操作項目b2,b3については、オーディオソースの種類によってその表示内容が異なるが、例えば上記のようにオーディオソースが「FM」である場合には、操作項目b2にラジオのチャンネル数、操作項目b3に周波数がそれぞれ表示されるようになっている。これらの各操作項目b1〜b3の表示内容を変更するには、集中操作部16の左右スイッチ161,163でカーソル30を各操作項目b1〜b3に合わせて上下スイッチ162の上下操作に応じてこれらの表示内容がそれぞれ変更されるようになっている。そして、コントロールユニット14は、これらの表示内容の変更に伴い、オーディオ装置6に対して制御信号を出力し、これにより表示内容の変更に応じてオーディオ装置6の動作制御を行うように構成されている。
【0051】
さらに、表示領域Cの操作項目cには、平均燃費や平均速度等の運行情報のうちの1つが表示されるようになっており、集中操作部16の操作に応じてその表示内容が、例えば現状の平均速度から、平均燃費や外気温等の他の情報に切り換わるようになっている。そして、コントロールユニット14は、これらの表示内容の変更に伴い、DIS7に対して制御信号を出力し、これにより表示内容の変更に応じてDIS7の動作制御を行うように構成されている。
【0052】
この項目画面51上には、上記複数の操作項目a1・・,b1・・,cから任意の操作項目を指定して選択するためのカーソル30が表示されている。このカーソル30は、図4に示すように、通常時は表示領域AとBとの境界部に設定されたデフォルト位置αに位置しているが、図4に二点鎖線で示すように、集中操作部16の左右スイッチ161,163の操作に応じて左右に移動し、操作項目a1・・,b1・・,cの何れかの下方に到達してその操作項目を指定するように構成されている。なお、このカーソル30は、デフォルト位置αから移動していずれかの操作項目a1・・,b1・・,cを選択している場合には点滅表示され、操作者に対していずれの操作項目a1・・,b1・・,cが選択されているかを認識させやすいようになっている。
【0053】
次に、ナビ地図画面61について説明する。図5は、ナビディスプレイにおけるナビ地図画面図の一例である。ナビ地図画面61は、ナビディスプレイ13の表示部131に表示されている。このナビ地図画面61は、略全面に道路地図情報が表示されるとともに、その中心に自車両の現在位置を表示する現在位置標識Pが表示され、自車両の現在位置変化に応じて道路地図情報がスクロールするように構成されている。また、特に図示していないが、ナビゲーション装置において目的地が設定されている場合には、このナビ地図画面61に、これらの道路地図情報および現在位置標識Pとともに、目的地までの経路情報が例えば道路の色彩を変更することによって表示される。
【0054】
さらに、このナビ地図画面61には、その左端の上から順に、道路地図情報の表示形式を示す表示形式標識132a、道路地図情報の縮尺を示す縮尺標識132b、目的地の到着時刻を示す到着予想時刻標識132cが表示されている。これらの標識132a〜132cは、それぞれタッチスイッチ132として構成されており、例えば表示形式標識132aを押圧操作することにより道路地図情報の表示形式項目がタッチスイッチ132として複数の項目(ノースアップ表示形式、ヘッドアップ表示形式、鳥瞰表示形式など)にわたって表示され、操作者の操作に応じて道路地図情報の表示形式が変更できるように構成されている。
【0055】
次に、図2に戻って、コントロールユニット14は、集中操作部16の“NAVI”スイッチ164の押圧操作に伴って切換信号が入力されると、各ディスプレイ12,13に画像信号が出力されるように構成されている。すなわち、このコントロールユニット14は、集中ディスプレイ12に、集中操作部16による集中ディスプレイ12の画面操作が規制されていることを示す操作規制画面53(図6参照)を表示させるように構成されるとともに、ナビディスプレイ13に、ナビゲーション装置の操作項目が表示されたナビメニュー画面(ナビ項目画面)63(図7参照)を表示させるように構成されている。またこのときに、コントロールユニット14は、上記“NAVI”スイッチ164の押圧操作に伴って、集中操作部16の操作対象を項目画面51からナビメニュー画面63に切り換えるように構成されるとともに、制御対象を各車載機器5,6,7からナビゲーション装置に切り換えるように構成されている。従って、このとき、集中操作部16は、このナビメニュー画面63に表示されたナビ操作項目を選択操作することができるようになっている。
【0056】
図6は、この集中ディスプレイ12の操作規制画面図の一例である。この操作規制画面53は、項目画面51における表示領域Bに「NAVI MODE」という文字が表示され、集中操作部16の操作対象がナビディスプレイ13の画面に移行していることを操作者に報知するように構成されている。この操作規制画面53が集中ディスプレイ12に表示されている間は、集中操作部16によって各車載機器5,6,7が操作できないようにコントロールユニット14が設定されている。
【0057】
図7は、ナビディスプレイにおけるナビメニュー画面図の一例である。このナビメニュー画面63は、その略全面に道路地図情報が表示されるとともに、この道路地図情報の上部にナビゲーション装置のナビ操作項目132d〜132hが横方向に一列に配設されたメインメニューバーM1が道路地図情報の前面に表示されることにより構成されている。
【0058】
メインメニューバーM1には、ナビゲーション装置の主要なナビ操作項目132d〜132hが配設されている。具体的には、このメインメニューバーM1には、その左端から順に、目的地をジャンルから検索して設定等するジャンル検索に関するナビ操作項目132d、目的地を住所や既登録ポイント等から設定する住所検索に関するナビ操作項目132e、ナビディスプレイ13に表示される道路地図情報の縮尺を変更するスケール設定に関するナビ操作項目132f、目的地までの経路情報案内に関する各種設定を行う案内設定に関するナビ操作項目132g、各種オプション設定に関するナビ操作項目132hが表示されている。これらの各ナビ操作項目132d〜132hは、それぞれタッチスイッチとしても構成されており、このタッチスイッチ132d〜132hを押圧操作することによりコントロールユニット14に操作信号が出力されるように設定されている。なお、これらの各ナビ操作項目132d〜132hは、集中操作部16による画面操作に対する専用の項目として設定し、タッチスイッチとしての機能をキャンセルして、集中操作部16の操作者以外の乗員がタッチスイッチによって操作することを規制するようにしてもよい。
【0059】
このナビメニュー画面63上には、上記複数のナビ操作項目132d〜132hから任意の操作項目を指定して選択するためのカーソル133が表示されている。このカーソル133は、図7に示すように、スケール設定に関するナビ操作項目132fの下方に位置した状態がデフォルト位置として設定されており、集中操作部16の左右スイッチ161,163の操作に応じて左右に移動し、ナビ操作項目132d,132e,132g,132hの何れかの下方に到達してその操作項目を指定するように構成されている。
【0060】
このカーソル133がデフォルト位置から左右に移動されて、スケール設定に関するナビ操作項目132f以外のナビ操作項目132d,132e,132g,132hが指定されると、図8に示すように、各ナビ操作項目132d,132e,132g,132hに応じたサブメニューバーM2が下方に展開して各ナビ操作項目132d,132e,132g,132hに関連したサブ操作項目が表示されることによりサブナビメニュー画面65が表示されるように構成されている。
【0061】
例えば、カーソル133が住所検索に関するナビ操作項目132eに移動されると、サブメニューバーM2には、上から順に、住所入力画面に切り換えるための住所設定に関するサブ操作項目132i、目的地を予め登録されている自宅住所に設定するための帰宅設定に関するサブ操作項目132j、目的地を予め登録されているお気に入りポイントや登録ポイントから選択して入力設定するためのポイント設定に関するサブ操作項目132k,132l、目的地の履歴から目的地を入力設定するための履歴設定に関するサブ操作項目132m、およびその他のサブ操作項目(図示せず)を表示させるための次表示に関するサブ操作項目132nが表示される。このサブメニューバーM2が表示されたサブナビメニュー画面65では、集中操作部16の上下スイッチ162を上下操作すると、カーソル133が上下に移動するように構成され、このカーソル133により所定のサブ操作項目が選択された状態で決定スイッチ162bをONにするとこの選択されたサブ操作項目に応じた処理、例えば入力画面等がナビディスプレイ13に表示されるようになっている。
【0062】
また、これらのサブ操作項目132i〜132nも、タッチスイッチ132として構成されており、このタッチスイッチ132i〜132nが押圧操作されることによりコントロールユニット14に操作信号が出力され、カーソル133により選択された場合と同様の制御がコントロールユニット14によって行われるようになっている。なお、これらの各サブ操作項目132i〜132nも、集中操作部16による画面操作に対する専用の項目として設定し、タッチスイッチとしての機能をキャンセルして、集中操作部16の操作者以外の乗員がタッチスイッチによって操作することを規制するようにしてもよい。
【0063】
ここで、上記サブナビメニュー画面65において、カーソル133によって、或いはタッチスイッチ132fによって各種オプション設定に関するナビ操作項目132hが選択され、かつ、このナビ操作項目132hに対応するサブメニューバーM2におけるサブ操作項目として地図をスクロールするためのマップスクロールに関するサブ操作項目(図示せず)が選択された場合には、コントロールユニット14は、集中ディスプレイ12における画面表示は保ったままで、ナビディスプレイ13に、集中操作部16によってスクロール操作が可能なスクロール地図画面67を表示させるように構成されている。すなわち、コントロールユニット14は、この集中操作部16による操作対象をサブナビメニュー画面65からスクロール地図画面67に切り換えるように構成されている。なお、上記したように、集中操作部16の操作対象が項目画面51に設定されている場合であって、“NAVI”スイッチ164が長押しされた場合においても、コントロールユニット14は、ナビディスプレイ13の画面をナビ地図画面61からスクロール地図画面67に切り換えて表示させるように構成されるとともに、集中操作部16の操作対象をこのスクロール地図画面67に切り換えられるように構成されている。
【0064】
図9は、スクロール地図画面図の一例である。このスクロール地図画面67は、基本的にはナビ地図画面61と同様に構成されており、このナビ地図画面61に表示された各情報に加えて、集中操作部16によるスクロール操作が可能であることを示す複数の付加的標識134〜136が表示されている。すなわち、このスクロール地図画面67は、略全面に表示された道路地図情報と、この道路地図情報に関連付けられて自車両の現在位置を表示する現在位置標識Pと、表示部131の左端部に配設された表示形式標識132a、縮尺標識132b、到着予想時刻標識132cとが表示されるとともに、これらの表示に加えて、上記付加的標識として、集中操作部16によってスクロール操作が可能な方向を示す方向標識134と、上記道路地図情報における現在位置標識Pを中心とした円形および円弧を含むレンジ標識135と、道路地図情報における方位を示す方位標識136とが表示されている。このスクロール地図画面67は、集中操作部16の方向スイッチ160によって上下左右にスクロールするように構成されている。
【0065】
具体的には、方向標識134は、上下左右の各矢印を示すアイコンから構成され、このアイコンがスクロール地図画面67の中央部に表示されている。なお、この方向標識134も、タッチスイッチとして構成され、該方向標識134を押圧操作することにより、対応する矢印の方向にスクロール地図画面67がスクロールするように構成されている。一方、レンジ標識135は、現在位置標識Pを中心として、現在位置標識Pからの予想到達時間(例えば、3分、5分、10分)の範囲を示す複数の同心円ないしは同心円弧を含んで構成され、スクロール地図画面67の略全面にわたって表示されている。また、方位標識136は、円形のアイコンに方位を示す文字(E,W,S,N)が白抜きで表示されており、スクロール地図画面67の周縁部に配設されている。
【0066】
これらの付加的標識としての方向標識134、レンジ標識135および方位標識136は、当実施形態では半透明に設定されることにより、これらの付加的標識134,135,136を通して後面の道路地図情報が読取り可能に構成されている。
【0067】
また、これらの付加的標識134,135,136は、道路地図情報の表示形式に応じて表示態様が変更されるように構成されている。例えば、表示形式標識132aが押圧操作されて道路地図情報が図9に示すノースアップ表示形式から図10に示すヘッドアップ形式に変更された場合には、コントロールユニット14は、道路地図情報の表示形式を変更するとともに、この道路地図情報に応じて方位標識136の配置位置を変更表示するように構成されている。同様に、道路地図情報の表示形式が鳥瞰表示形式に変更された場合には、コントロールユニット14は、この変更に伴ってナビディスプレイ13に道路地図情報を変更表示するとともに、方向標識134およびレンジ標識135をこの鳥瞰表示形式に応じて変更表示するように構成されている。
【0068】
このように構成された車両用情報表示装置による制御動作を図11に示すフローチャートに基づいて説明する。
【0069】
この制御動作がスタートすると、まずコントロールユニット14では、初期設定である集中操作モードによる制御が実行される(ステップS2)。すなわち、この集中操作モードによる制御では、集中ディスプレイ12に項目画面51が表示されるとともに、ナビディスプレイ13にナビ地図画面61が表示される。そして、このコントロールユニット14は、集中操作部16の操作対象を項目画面51に設定して、この集中操作部16の操作に応じて各車載機器5,6,7の制御が実行される。
【0070】
例えば、図4に示すように、集中操作部16の左スイッチ161が押圧操作されることによりカーソル30がデフォルト位置αから操作項目a1の下方に位置して、この状態で上下スイッチ162を上側に倒伏操作すると、この操作ごとに操作項目a1の表示が0.5℃刻みで上昇する。そして、この表示内容の変更に伴って、コントロールユニット14によって空調装置5が制御されて助手席側の空調温度を操作項目a1の表示内容に応じて上昇させるように制御される。
【0071】
そして、 “NAVI”スイッチ164(図11では「ナビSW」と表記)が押圧操作されると(ステップS4でYes)、この押圧時間tが計測されこの押圧時間tが予め設定されている長押し基準時間t0よりも大きいか否かが判定される(ステップS6)。この押圧時間tが基準時間t0よりも小さい場合には(ステップS6でNo)、集中ディスプレイ12に操作規制画面53が表示されるとともに、ナビディスプレイ13にナビメニュー画面63が表示される(ステップS8)。このとき、コントロールユニット14は、集中操作部16の操作対象をナビメニュー画面63に切り換え(ステップS10)、この集中操作部16の操作に応じてナビメニュー画面63に表示されたナビ操作項目を選択することができるように制御する。このナビディスプレイ13に表示されたナビメニュー画面63では、画面の切り換え時に、カーソル133の位置がデフォルト位置、すなわちスケール設定に関するナビ操作項目132fの下方に位置するように設定される(ステップS12)。
【0072】
続いて、このナビメニュー画面63においてスイッチ入力があった場合には(ステップS14)、カーソル133の位置がマップスクロール機能を割り当てたサブ操作項目の位置にあるか否かが判定されるとともに、上下スイッチ162による押圧操作(決定スイッチ162bのON操作)があったか否かが判定される。カーソル133の位置がマップスクロール機能を割り当てたサブ操作項目の位置にあり、かつ、上下スイッチ162による押圧操作があった場合には(ステップS16でYes)、コントロールユニット14においてスクロールモードによる制御が実行される(ステップS18)。
【0073】
ステップS6に戻って、“NAVI”スイッチ164の押圧時間tが基準時間t0よりも大きく、当該“NAVI”スイッチ164が長押しされたと判定された場合にも(ステップS6でYes)、ステップS18に移行してコントロールユニット14においてスクロールモードによる制御が実行される。
【0074】
このスクロールモードによる制御では、コントロールユニット14は、ナビディスプレイ13に表示されている画面を、ナビメニュー画面63或いはナビ地図画面61から図9に示すようなスクロール地図画面67に切り換え表示するとともに、集中操作部16の操作対象をナビメニュー画面63、或いは項目画面51からスクロール地図画面67に切り換え表示する。このスクロール地図画面67は、上記したように、基本的には道路地図情報と各種標識132a〜132cとが表示されるため、ナビ地図画面61と酷似しているが、当実施形態では、道路地図情報等が付加的標識134〜136とともに表示されるため、ナビ地図画面61と明確に区別することができる。
【0075】
このスクロールモードによる制御では、集中操作部16の方向スイッチ160の操作に応じてスクロール地図画面67がスクロール操作され、“NAVI”スイッチ164または“戻る”スイッチ165の押圧操作があった場合にこのスクロールモードによる制御からメイン制御に戻ってそのままリターンされ、上記集中操作モードによる制御が実行される。
【0076】
一方、ステップS16でNoと判定された場合には、カーソル位置の移動制御等が行われる(ステップS20)。
【0077】
例えば、図7に示すナビメニュー画面63において、集中操作部16の左スイッチ161が1回押圧操作されると、カーソル133がデフォルト位置から左に一つ移動して住所検索に関するナビ操作項目132eの下方にカーソル133が位置するように画面制御される。このカーソル133の移動に伴って、サブメニューバーM2(下層メニューバー)が展開表示されるとともにカーソル133が住所設定に関するサブ操作項目132i(サブメニューバーM2の上端部)に移動することにより、ナビディスプレイ13にサブナビメニュー画面65が表示される。そして、この状態で集中操作部16の上下スイッチ162を下方に2回倒伏操作をすることにより、図8に示すように、カーソル133がお気に入りポイント設定に関するサブ操作項目132kに移動し、この状態で上下スイッチ162が押圧操作されて決定スイッチ162bがON操作されると(ステップS22でYes)、このサブ操作項目132kに応じて予め設定されているお気に入りポイントから目的地を入力設定する入力画面等が表示される(ステップS24)。なお、この入力画面において、お気に入りポイントが入力設定されると、この入力画面における制御からメイン制御に戻ってリターンされる。
【0078】
なお、ナビメニュー画面63において、その他のナビ操作項目、サブナビ操作項目が選択された場合にも上記お気に入りポイント設定に関するサブナビ操作項目が選択された場合と同様の制御が実行される。
【0079】
一方、ステップS22において決定スイッチ162bが押圧操作されなければ(ステップS22でNo)、“戻る”スイッチ165が押圧操作されたか否かが判定され(ステップS26)、“戻る”スイッチ165が押圧操作された場合には(ステップS26でYes)、直前のナビメニュー画面状態に戻す“戻る”制御が実行され(ステップS30)、ステップS14に移行される。
【0080】
このステップS26でNoと判定された場合には、“NAVI”スイッチ164が押圧操作されたか否かが判定され(ステップS28)、押圧操作されなかった場合には(ステップS28でNo)ステップS14に移行される。逆に、“NAVI”スイッチ164が押圧操作された場合には(ステップS28でYes)、リターンされ集中操作モードによる制御が実行される。
【0081】
以上説明したように、上記構成によれば、集中操作部16は、この集中操作部16によってその操作対象を、項目画面51、ナビメニュー画面63、サブナビメニュー画面65およびスクロール地図画面67に切り換えることができ、各画面51,63,65,67の画面操作を通じて各種操作を行うことができるので、この集中操作部16で空調装置5,オーディオ装置6、DIS7、ナビゲーション装置の操作を統合させることができ、ナビゲーション装置を含めた各種車載機器等に対する操作性を一層向上させることができる。また、コントロールユニット14は、集中操作部16の操作対象が項目画面51に設定されている場合でも、ナビディスプレイ13に道路地図情報が表示されたナビ地図画面61を表示させるように構成されているので、集中操作部16の操作対象にかかわらずナビディスプレイ13から道路地図情報を取得することができ、使い勝手を向上させることができる。
【0082】
ところで、このように集中操作部16の操作対象が項目画面51にあるにもかかわらず、ナビディスプレイ13に道路地図情報が表示されたナビ地図画面61が表示されると、このナビ地図画面61が、道路地図情報が表示されるなど基本的構成を同じくする従来のスクロール地図画面と酷似していることから、操作者がナビディスプレイ13を見ただけで、集中操作部16の操作対象がいずれの画面に設定されているかを区別することができないことが懸念される。このように、この集中操作部16の操作対象がいずれの画面に設定されているかを区別することができない場合には、例えば集中操作部16の操作対象が項目画面51にあるにもかかわらず従来のスクロール地図画面にあると勘違いして集中操作部16を操作して車載機器を誤って操作することも懸念される。
【0083】
この点、当実施形態の車両用情報表示装置1は、集中操作部16の操作対象がスクロール地図画面67にある場合に、このスクロール地図画面67上に方向標識134、レンジ標識135、方位標識136といった付加的標識を画面の比較的広い範囲に表示するようにコントロールユニット14が構成されているので、操作者はこのナビディスプレイ13の画面を見ただけで集中操作部16の操作対象がスクロール地図画面67にあることを区別することができ、これにより勘違いに基づく誤操作を確実に防止することができる。
【0084】
特に、当実施形態の車両用情報表示装置1では、ナビ地図画面61ではなく、スクロール地図画面67に付加的標識134〜136が表示されるようにコントロールユニット14が設定されているので、運転中などに瞬時に情報を読み取る必要があるナビ地図画面61においては画面を極力簡素化してその道路地図情報や経路情報等の取得を容易にしつつ、スクロール地図画面67のスクロール操作時は画面を注視できる場合が多いと考えられることから、この付加的表示を比較的大きく設けても道路地図情報の取得に伴う支障を小さくすることができ、しかも付加的標識を大きく設けて操作者に確実に該付加的標識134〜136を認識させることができる。
【0085】
なお、集中操作部16の操作対象がナビメニュー画面63やサブナビメニュー画面65にある場合には、ナビディスプレイ13にメニューバーM1やサブメニューバーM2が表示されることから、操作者は集中操作部16の操作対象がこれらのメニュー画面63,65にあることを明確に区別することができる。
【0086】
しかも、この付加的標識について、方向標識134、レンジ標識135や方位標識136といった集中操作部16によるスクロール操作や、道路地図情報と関連する標識とすることにより、操作者による操作性を一層向上させることができるとともに、各付加的標識をスクロール地図画面67において馴染ませることができ、この付加的標識が目障りになるといった事態を有効に防止することができる。
【0087】
なお、以上に説明した車両用情報表示装置1は、本発明に係る一実施形態であって、この構造の具体的構成等は、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。変形例を以下に説明する。
【0088】
(1)上記実施形態では、コントロールユニット14によって付加的標識をスクロール地図画面67上に表示することにより、スクロール地図画面67とナビ地図画面61とを区別できるように構成されているが、この各地図画面67,61の区別のためにコントロールユニット14によって表示される道路地図情報の表示態様はこれに限定されるものではなく、例えば、一方の地図画面を他方の地図画面に対して色彩を変更したり、輝度を変更したりすることによって各地図画面を区別可能にナビディスプレイ13に表示されるものであってもよい。
【0089】
(2)上記実施形態では、付加的標識として方向標識134、レンジ標識135や方位標識136が採用されているが、付加的標識の具体的構成はこれに限定されるものではなく、その他の構成を採用してもよい。例えば、付加的標識として、スクロール地図画面の中心から自車両の現在位置までの距離を所定の領域に表示させるようにしてもよい。この場合には、この付加的標識としての距離表示を目立たせるために、比較的広い範囲にわたって設けるのがよい。
【0090】
また、レンジ標識135については、上記実施形態では、現在位置からの予想到着時刻の範囲を同心円等で表示するものとなされているが、現在位置からの直線距離を同心円等で表示するように構成されるものであってもよい。
【0091】
(3)上記実施形態では、集中操作部16の操作対象がスクロール地図画面67に設定されている場合に付加的標識を設けるようにコントロールユニット14が構成されているが、この付加的標識をナビ地図画面61に設けるようにコントロールユニット14が構成されているものであってもよい。
【0092】
(4)上記実施形態では、集中操作部16によって操作される操作対象が空調装置5,オーディオ装置6,DIS7,ナビゲーション装置に設定されているが、これら以外の車載機器(例えばオートクルーズ装置等)についても集中操作部16によって操作可能に構成されるものであってもよい。この場合には、集中ディスプレイ12に、追加の車載機器に関する操作項目を表示させるのが好ましい。なお、集中ディスプレイ12上の表示領域の数については、操作対象となる車載機器の数に応じて適宜設定すべきものである。
【0093】
(5)上記実施形態では、集中操作部16をステアリング20に設けたが、これをインストゥルメントパネル10等の他の場所に設けてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0094】
【図1】本発明の実施形態に係る車両用情報表示装置が搭載された車室の前部構造を示す概略図である。
【図2】同装置の概略ブロック図である。
【図3】同装置の集中操作部を概略的に示す拡大図である。
【図4】同装置の集中ディスプレイに表示される項目画面図の一例である。
【図5】同装置のナビディスプレイに表示されるナビ地図画面図の一例である。
【図6】同装置の集中ディスプレイに表示される操作規制画面図の一例である。
【図7】同装置のナビディスプレイに表示されるナビメニュー画面図の一例である。
【図8】同装置のナビディスプレイに表示されるサブナビメニュー画面図の一例である。
【図9】同装置のナビディスプレイに表示されるスクロール地図画面図の一例である。
【図10】図9のスクロール地図画面図においてその表示形式を変更した場合の画面図である。
【図11】コントロールユニットにおける制御動作を示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0095】
1 車両用情報表示装置
5 空調装置(車載機器)
6 オーディオ装置(車載機器)
7 DIS(車載機器)
12 集中ディスプレイ(項目表示手段)
13 ナビディスプレイ(地図表示手段)
14 コントロールユニット(画面制御手段)
16 集中操作部(操作手段・選択手段)
20 ステアリング
51 項目画面
61 ナビ地図画面
63 ナビメニュー画面
65 サブナビメニュー画面
67 スクロール地図画面
132d〜h ナビ操作項目
132i〜n サブ操作項目
134 方向標識(付加的標識)
135 レンジ標識(付加的標識)
136 方位標識(付加的標識)
【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも道路地図情報を画面表示させる地図表示手段と、車載機器の操作項目を画面表示させる操作項目表示手段と、上記各表示手段に表示された画面を択一的に操作可能な操作手段と、この操作手段による操作可能な画面を選択する選択手段と、上記各表示手段における表示画面を制御する画面制御手段とを備え、
上記操作手段は、上記選択手段によって道路地図情報が表示された地図画面が選択された場合に該地図画面のスクロール操作が可能に構成されるとともに、上記選択手段によって上記操作項目が表示された項目画面が選択された場合に該項目画面の操作項目の選択操作が可能に構成され、
上記画面制御手段は、上記選択手段によって選択された画面が上記項目画面である場合であっても上記地図表示手段に地図画面を表示させるように構成されているとともに、上記選択手段によって選択された画面が上記地図画面および項目画面のいずれの画面であるかを操作者が区別できるように上記選択手段による選択画面に応じて上記地図表示手段に表示される地図画面を変更するように構成されていることを特徴とする車両用情報表示装置。
【請求項2】
上記項目表示手段は、複数の車載機器の操作項目を画面表示させるように構成されていることを特徴とする請求項1記載の車両用情報表示装置。
【請求項3】
上記画面制御手段は、上記選択手段による選択画面が上記地図画面である場合に、上記地図表示手段に表示される地図画面に付加的標識を表示させるように構成されていることを特徴とする請求項1または請求項2記載の車両用情報表示装置。
【請求項4】
上記付加的標識は、上記操作手段によってスクロール可能な方向を示す方向標識であることを特徴とする請求項3記載の車両用情報表示装置。
【請求項5】
上記付加的標識は、上記道路地図情報における特定位置を中心とした1以上の円又は円弧を含むレンジ標識であることを特徴とする請求項3または請求項4記載の車両用情報表示装置。
【請求項6】
上記画面制御手段は、上記地図表示手段に地図画面を複数の形式で表示可能に構成され、各表示形式に応じて上記付加的標識を変更表示することを特徴とする請求項2ないし請求項5のいずれか1項に記載の車両用情報表示装置。
【請求項7】
上記選択手段は、上記操作手段によって構成されていることを特徴とする請求項1ないし請求項6のいずれか1項に記載の車両用情報表示装置。
【請求項8】
上記地図表示手段は、自車両の位置や目的地までの経路情報などを道路地図情報と関連付けて表示する車両用ナビゲーション装置の表示手段として構成され、
上記画面制御手段は、上記選択手段による選択に応じ上記地図表示手段にこの車両用ナビゲーション装置の操作項目を画面表示するためのナビ操作画面を表示させるように構成されるとともに、このナビ操作画面に表示されたナビ操作項目のうち特定の項目が上記操作手段によって選択されることにより上記地図表示手段に上記操作手段によるスクロール操作可能な地図画面が表示されるように構成され、一方、上記選択手段によって選択された画面が上記項目画面である場合に、上記操作手段の所定の操作で上記ナビ操作画面を経ることなく上記地図表示手段に直接上記スクロール操作可能な地図画面が表示されるように構成されていることを特徴とする請求項7に記載の車両用情報表示装置。
【請求項9】
上記操作手段は、車両のステアリングに設けられていることを特徴とする請求項6または請求項8記載の車両用情報表示装置。
【請求項1】
少なくとも道路地図情報を画面表示させる地図表示手段と、車載機器の操作項目を画面表示させる操作項目表示手段と、上記各表示手段に表示された画面を択一的に操作可能な操作手段と、この操作手段による操作可能な画面を選択する選択手段と、上記各表示手段における表示画面を制御する画面制御手段とを備え、
上記操作手段は、上記選択手段によって道路地図情報が表示された地図画面が選択された場合に該地図画面のスクロール操作が可能に構成されるとともに、上記選択手段によって上記操作項目が表示された項目画面が選択された場合に該項目画面の操作項目の選択操作が可能に構成され、
上記画面制御手段は、上記選択手段によって選択された画面が上記項目画面である場合であっても上記地図表示手段に地図画面を表示させるように構成されているとともに、上記選択手段によって選択された画面が上記地図画面および項目画面のいずれの画面であるかを操作者が区別できるように上記選択手段による選択画面に応じて上記地図表示手段に表示される地図画面を変更するように構成されていることを特徴とする車両用情報表示装置。
【請求項2】
上記項目表示手段は、複数の車載機器の操作項目を画面表示させるように構成されていることを特徴とする請求項1記載の車両用情報表示装置。
【請求項3】
上記画面制御手段は、上記選択手段による選択画面が上記地図画面である場合に、上記地図表示手段に表示される地図画面に付加的標識を表示させるように構成されていることを特徴とする請求項1または請求項2記載の車両用情報表示装置。
【請求項4】
上記付加的標識は、上記操作手段によってスクロール可能な方向を示す方向標識であることを特徴とする請求項3記載の車両用情報表示装置。
【請求項5】
上記付加的標識は、上記道路地図情報における特定位置を中心とした1以上の円又は円弧を含むレンジ標識であることを特徴とする請求項3または請求項4記載の車両用情報表示装置。
【請求項6】
上記画面制御手段は、上記地図表示手段に地図画面を複数の形式で表示可能に構成され、各表示形式に応じて上記付加的標識を変更表示することを特徴とする請求項2ないし請求項5のいずれか1項に記載の車両用情報表示装置。
【請求項7】
上記選択手段は、上記操作手段によって構成されていることを特徴とする請求項1ないし請求項6のいずれか1項に記載の車両用情報表示装置。
【請求項8】
上記地図表示手段は、自車両の位置や目的地までの経路情報などを道路地図情報と関連付けて表示する車両用ナビゲーション装置の表示手段として構成され、
上記画面制御手段は、上記選択手段による選択に応じ上記地図表示手段にこの車両用ナビゲーション装置の操作項目を画面表示するためのナビ操作画面を表示させるように構成されるとともに、このナビ操作画面に表示されたナビ操作項目のうち特定の項目が上記操作手段によって選択されることにより上記地図表示手段に上記操作手段によるスクロール操作可能な地図画面が表示されるように構成され、一方、上記選択手段によって選択された画面が上記項目画面である場合に、上記操作手段の所定の操作で上記ナビ操作画面を経ることなく上記地図表示手段に直接上記スクロール操作可能な地図画面が表示されるように構成されていることを特徴とする請求項7に記載の車両用情報表示装置。
【請求項9】
上記操作手段は、車両のステアリングに設けられていることを特徴とする請求項6または請求項8記載の車両用情報表示装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公開番号】特開2007−196949(P2007−196949A)
【公開日】平成19年8月9日(2007.8.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−20557(P2006−20557)
【出願日】平成18年1月30日(2006.1.30)
【出願人】(000003137)マツダ株式会社 (6,115)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成19年8月9日(2007.8.9)
【国際特許分類】
【出願日】平成18年1月30日(2006.1.30)
【出願人】(000003137)マツダ株式会社 (6,115)
【Fターム(参考)】
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