説明

車両用走行支援装置

【課題】鉄道車両を適切に回避する。
【解決手段】車両用走行支援装置10は、基地局から発信された鉄道の運行情報を受信する通信装置11と、地図データを記憶する地図データ記憶部32と、地図データ上での自車両の位置を検出する自車位置検出部33と、地図データおよび自車位置に基づき自車両の進行方向前方に踏切が存在するか否かを判定する踏切有無判定部34と、踏切が存在すると判定された場合に、踏切に自車両が到達するのに要する自車到達時間を算出し、かつ、運行情報に基づき踏切に列車が到達するのに要する列車到達時間を算出し、列車の踏切通過時に自車両が踏切に到達するか否かを判定する列車通過判定部35と、列車の踏切通過時に自車両が踏切に到達すると判定された場合に、列車が踏切を通過する前又は後に自車両が踏切に到達するための推奨車速を算出する推奨速度算出部36とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、車両用走行支援装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、例えば車両の運転者や歩行者が踏切で停止する際の焦燥感を低減するために、列車が踏切を通過するまでの時間を算出し、この算出結果を踏切に設置した表示端末に表示して、踏切を渡ろうとする車両の運転者や歩行者に報知する列車通過時間予告システムが知られている(例えば、特許文献1参照)。
また、従来、例えば車両の所定周辺範囲に踏切や列車が存在する場合に運転者に注意を促す装置が知られている(例えば、特許文献2参照)。
また、従来、例えば列車の運行情報に基づいて踏切の遮断時間帯の情報を移動局に送信するとともに、移動局が経路探索によって検索した経路上の踏切を遮断時間帯に通過するか否かを判定し、移動局が踏切の遮断時間帯に踏切を通過すると判定した場合には、踏切を通過しない迂回経路を検索するナビゲーションシステムが知られている(例えば、特許文献3参照)。
【特許文献1】特開2006−1506号公報
【特許文献2】特表2001−516076号公報
【特許文献3】特開平11−311536号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
ところで、上記従来技術に係る列車通過時間予告システムによれば、踏切で列車が来るまでの時間を車両の運転者に報知することから、踏切に到達してから後の焦燥感を軽減することができる。しかしながら、運転者は、列車に遭遇するか否かを実際に踏切に到達するまで把握することができず、列車との遭遇を回避することはできないという問題が生じる。
また、上記従来技術に係る装置によれば、踏切や列車が車両の所定周辺範囲に存在することを運転者に報知するだけであって、運転者は踏切や列車を回避するために必要とされる適切な走行方法を把握することはできず、列車との遭遇を回避することはできないという問題が生じる。
また、上記従来技術に係るナビゲーションシステムによれば、列車との遭遇を回避するために迂回経路を選択すると、煩雑な迂回運転が必要になると共に、目的地までの到達距離が長くなってしまう虞があり、これに伴い、燃料消費が嵩むという問題が生じる。
本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、鉄道車両を適切に回避することが可能な車両用走行支援装置を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0004】
上記課題を解決して係る目的を達成するために、本発明の第1態様に係る車両用走行支援装置は、車両外部の基地局から発信された鉄道の運行情報を受信する受信手段(例えば、実施の形態での通信装置11)と、地図データを記憶する地図データ記憶手段(例えば、実施の形態での地図データ記憶部32)と、前記地図データ上での自車両の位置を検出する自車位置検出手段(例えば、実施の形態での自車位置検出部33)と、前記地図データおよび前記自車位置に基づき自車両の進行方向前方に踏切が存在するか否かを判定する踏切有無判定手段(例えば、実施の形態での踏切有無判定部34)と、前記踏切有無判定手段により自車両の進行方向前方に踏切が存在すると判定された場合に、前記踏切に自車両が到達するのに要する自車到達時間を算出し、かつ、前記運行情報に基づき前記踏切に鉄道車両が到達するのに要する鉄道到達時間を算出し、前記自車到達時間と前記鉄道到達時間とを比較することによって、前記鉄道車両の踏切通過時に自車両が前記踏切に到達するか否かを判定する鉄道車両通過判定手段(例えば、実施の形態での列車通過判定部35)と、前記鉄道車両通過判定手段により前記鉄道車両の踏切通過時に自車両が前記踏切に到達すると判定された場合に、前記鉄道車両が前記踏切を通過する前または後に自車両が前記踏切に到達するための推奨車速を算出する推奨車速算出手段(例えば、実施の形態での推奨速度算出部36)とを備える。
【0005】
さらに、本発明の第2態様に係る車両用走行支援装置は、前記推奨車速算出手段により算出された前記推奨車速を自車両の乗員に報知する報知手段(例えば、実施の形態での車両制御部37および報知装置17)を備える。
【0006】
さらに、本発明の第3態様に係る車両用走行支援装置は、前記推奨車速算出手段により算出された前記推奨車速に基づいて自車両の走行制御を行う走行制御手段(例えば、実施の形態での車両制御部37)を備える。
【0007】
さらに、本発明の第4態様に係る車両用走行支援装置は、前記推奨車速算出手段により算出された前記推奨車速が所定の下限車速未満である場合には、前記推奨車速を前記下限車速とする。
【発明の効果】
【0008】
本発明の第1態様に係る車両用走行支援装置によれば、自車両が踏切に到達するより前のタイミングで鉄道車両との遭遇を回避するための推奨車速を算出することから、この推奨車速に応じた走行により鉄道車両との遭遇を適切かつ容易に回避することができる。
【0009】
さらに、本発明の第2態様に係る車両用走行支援装置によれば、自車両が踏切に到達するより前のタイミングで鉄道車両との遭遇の有無を運転者に的確に認知させることができる。
【0010】
さらに、本発明の第3態様に係る車両用走行支援装置によれば、運転者による煩雑な運転操作の必要無しに自車両の速度を推奨速度に変更することで、鉄道車両との遭遇を適切かつ容易に回避することができる。さらに、自車両の速度を推奨速度に変更することを運転者に報知することにより、自車両の走行状態が変化することに運転者が違和感を感じてしまうことを防止することができる。
【0011】
さらに、本発明の第4態様に係る車両用走行支援装置によれば、推奨車速が所定の下限車速未満に低下することを防止することから、自車両周辺の交通状態が乱れることを防止することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
以下、本発明の一実施形態に係る車両用走行支援装置について添付図面を参照しながら説明する。
本実施の形態による車両用走行支援装置10は、例えば図1に示すように、内燃機関(E)の駆動力をトランスミッション(T/M)を介して車両の駆動輪(図示略)に伝達する車両に搭載され、通信装置11と、車両状態センサ12と、処理装置13と、スロットルアクチュエータ14と、ブレーキアクチュエータ15と、ステアリングアクチュエータ16と、報知装置17とを備えて構成されている。
【0013】
通信装置11は、例えば自車両の外部の無線通信用の基地局や中継局との間の通信により、基地局から発信された信号を受信する。基地局は鉄道の運行情報の信号を発信しており、この運行情報は、例えば図2に示すように、鉄道の運行スケジュールに係るダイヤ情報と、列車速度Vkと、列車位置と、路線Rと、進行方向と、踏切到達時刻となどから構成されている。
【0014】
車両状態センサ12は、自車両の車両情報として、例えば自車両の速度(自車速Vj)を検出する車速センサや、車体に作用する加速度を検出する加速度センサや、車体の姿勢や進行方向を検出するジャイロセンサや、ヨーレート(車両重心の上下方向軸回りの回転角速度)を検出するヨーレートセンサや、例えば人工衛星を利用して自車両の位置を測定するためのGPS(Global Positioning System)信号などの測位信号を受信する受信機や、運転者による運転操作(例えば、アクセルペダルの踏み込み操作量、ブレーキペダルの踏み込み操作量、ステアリングホイールの舵角など)を検出する各センサなどを備えて構成されている。
【0015】
処理装置13は、例えば運行情報取得部31と、地図データ記憶部32と、自車位置検出部33と、踏切有無判定部34と、列車通過判定部35と、推奨速度算出部36と、車両制御部37とを備えて構成されている。
【0016】
運行情報取得部31は、例えば通信装置11により受信した信号から鉄道の運行情報を抽出する。
【0017】
地図データ記憶部32は、地図データを記憶している。地図データは、例えば地形図のデータと、例えば各種の施設および街区および湖沼等に対応したポリゴンのデータと、例えば各ポリゴンに対応地名等の文字のデータと、各種の記号のデータと、道路データと、線路データとを備えて構成されている。道路データは、道路の接続状態および形状などの情報であって、例えばノード(つまり、道路形状を把握するための座標点)および各ノード間を結ぶ線であるリンクと、各リンクの距離と、道路の種別および幅員および交差角度および形状などのデータを備えて構成されている。線路データは、鉄道路の接続状態および形状などの情報であって、例えばノード(つまり、形状を把握するための座標点)および各ノード間を結ぶ線であるリンクと、各リンクの距離と、鉄道路の形状などのデータを備えて構成されている。
【0018】
自車位置検出部33は、例えばGPS(Global Positioning System)信号などの測位信号によって、あるいは、車速やヨーレートなどの検出信号に基づく自律航法の算出処理によって、地図データ上での自車両の位置(自車位置)を検出する。
【0019】
踏切有無判定部34は、地図データおよび自車位置に基づき自車両の進行方向前方に踏切Fが存在するか否かを判定する。
【0020】
列車通過判定部35は、踏切有無判定部34により自車両の進行方向前方に踏切Fが存在すると判定された場合に、踏切Fに自車両が到達するのに要する自車到達時間Tjを算出し、かつ、運行情報に基づき踏切Fに列車が到達するのに要する列車到達時間Tkを算出し、自車到達時間Tjと列車到達時間Tkとを比較することによって、列車の踏切通過時に自車両が踏切Fに到達するか否かを判定する。
列車通過判定部35は、例えば、運行情報から列車の長さおよび列車速度Vkおよび踏切Fが閉じてから列車が通過するまでの時間などを取得して、各パラメータα(例えば、30sなど),β(例えば、45sなど)を設定する。そして、自車到達時間Tjが判定下限閾時間(Tk−β)以上かつ判定上限閾時間(Tk+α)以下であるか否かを判定することによって、列車の踏切通過時に自車両が踏切Fに到達するか否かを判定する。
【0021】
推奨速度算出部36は、列車通過判定部35により列車の踏切通過時に自車両が踏切Fに到達すると判定された場合に、列車が踏切Fを通過する前または後に自車両が踏切Fに到達するための推奨車速Vlを算出する。
なお、推奨速度算出部36は、推奨車速Vlが所定の下限車速Vg(例えば、30km/hなど)未満である場合には、推奨車速Vlを下限車速Vgとする。
【0022】
車両制御部37は、例えば所定の目標速度や目標車間距離などの所定の走行状態を維持するように自動的に加減速制御をおこなうオートクルーズ制御などの走行制御をおこなう場合に、自車両の走行状態を制御する制御信号を出力する。この制御信号は、例えば、トランスミッション(T/M)の変速動作を制御する制御信号およびスロットルアクチュエータ14により内燃機関(E)の駆動力を制御する制御信号およびブレーキアクチュエータ15により減速を制御する制御信号およびステアリングアクチュエータ16により転舵を制御する制御信号などである。
また、車両制御部37は、自車両の乗員に各種の情報を報知する場合に、報知装置17を制御する制御信号を出力する。
【0023】
なお、報知装置17は、例えば、視覚的伝達装置と、聴覚的伝達装置とを備えて構成されている。
視覚的伝達装置は、例えば車両に搭載されたナビゲーション装置の表示装置などであって、車両制御部37から出力される制御信号に応じて、例えば表示装置に所定の文字情報を表示したり、灯体を点灯あるいは点滅させる。
聴覚的伝達装置は、例えばスピーカなどであって、車両制御部37から出力される制御信号に応じて所定の警報音や音声などを出力する。
【0024】
車両制御部37は、例えば、オートクルーズ制御などの走行制御の実行中において列車通過判定部35により列車の踏切通過時に自車両が踏切Fに到達すると判定された場合には、推奨速度算出部36により算出された推奨車速Vlを走行制御の目標車速として設定することを報知装置17により運転者に報知する。そして、自車両の車速が目標車速である推奨車速Vlに一致するようにして、スロットルアクチュエータ14およびブレーキアクチュエータ15などを制御する。
また、車両制御部37は、例えば、走行制御の非実行時において列車通過判定部35により列車の踏切通過時に自車両が踏切Fに到達すると判定された場合には、推奨速度算出部36により算出された推奨車速Vlで走行することによって踏切Fでの列車との遭遇を回避できることを報知装置17により運転者に報知する。
【0025】
本実施の形態による車両用走行支援装置10は上記構成を備えており、次に、この車両用走行支援装置10の動作について説明する。
【0026】
先ず、例えば図3に示すステップS01においては、車両に搭載されたナビゲーション装置により、適宜の目的地までの経路誘導が実行されているか否かを判定する。
この判定結果が「NO」の場合には、リターンに進む。
一方、この判定結果が「YES」の場合には、ステップS02に進む。
そして、ステップS02においては、地図データに基づき経路誘導の誘導経路上に踏切Fが存在するか否かを判定する。
この判定結果が「NO」の場合には、リターンに進む。
一方、この判定結果が「YES」の場合には、ステップS03に進む。
【0027】
そして、ステップS03においては、地図データ上での踏切Fの位置を記憶する。
そして、ステップS04においては、運行情報に基づき、この時点で踏切Fを通過する路線R上を運行している列車が存在するか否かを判定する。
この判定結果が「NO」の場合には、リターンに進む。
一方、この判定結果が「YES」の場合には、ステップS05に進む。
そして、ステップS05においては、運行情報に基づき、列車が踏切Fに向かっているか否かを判定する。
この判定結果が「NO」の場合には、リターンに進む。
一方、この判定結果が「YES」の場合には、ステップS06に進む。
【0028】
そして、ステップS06においては、地図データ上での列車の位置を記憶する。
そして、ステップS07においては、地図データ上において、記憶した列車の位置と踏切Fの位置との間に存在する全てのノードの長さを合算することによって、列車から踏切Fまでの距離である列車距離Dkを算出する。
そして、ステップS08においては、運行情報から列車の速度(列車速度)Vkを取得する。
そして、ステップS09においては、列車距離Dkおよび列車速度Vkに基づき、列車が踏切Fに到達するのに要する時間である列車到達時間Tkを算出する。なお、列車到達時間Tkは、運行情報から得られる列車が踏切Fに到達する時刻と、現在時刻とから算出してもよい。
そして、ステップS10においては、地図データ上での自車両の位置(自車位置)Pjを取得する。
【0029】
そして、例えば図4に示すステップS11においては、地図データ上において、自車位置Pjと踏切Fの位置との間に存在する全てのノードの長さを合算することによって、自車両から踏切Fまでの距離である自車距離Djを算出する。
そして、ステップS12においては、自車速Vjを取得する。
そして、ステップS13においては、自車距離Djおよび自車速Vjに基づき、自車両が踏切Fに到達するのに要する時間である自車到達時間Tjを算出する。
そして、ステップS14においては、例えば列車の長さおよび列車速度Vkおよび踏切Fが閉じてから列車が通過するまでの時間などに応じて設定するパラメータα(例えば、30sなど),β(例えば、45sなど)と、列車到達時間Tkとに基づき、判定上限閾時間(Tk+α)および判定下限閾時間(Tk−β)を設定し、自車到達時間Tjが判定下限閾時間(Tk−β)以上かつ判定上限閾時間(Tk+α)以下であるか否かを判定する。
この判定結果が「NO」の場合には、リターンに進む。
一方、この判定結果が「YES」の場合には、ステップS15に進む。
【0030】
そして、ステップS15においては、自車距離Djと、判定上限閾時間(Tk+α)とに基づき、推奨車速Vlを算出する。
そして、ステップS16においては、自車両が列車に遭遇する可能性があることを報知する。
そして、ステップS17においては、推奨車速Vlが所定の下限車速Vg(例えば、30km/hなど)未満であるか否かを判定する。
この判定結果が「NO」の場合には、ステップS19に進む。
一方、この判定結果が「YES」の場合には、ステップS18に進み、このステップS18においては、推奨車速Vlに下限車速Vgを設定し、ステップS19に進む。
【0031】
そして、ステップS19においては、オートクルーズ制御などの走行制御による走行中であるか否かを判定する。
この判定結果が「NO」の場合には、ステップS20に進み、このステップS20においては、踏切Fでの列車との遭遇を回避できる推奨車速Vlを運転者に報知し、リターンに進む。
一方、この判定結果が「YES」の場合には、ステップS21に進み、このステップS21においては、走行制御の目標車速を推奨車速Vlに変更することを運転者に報知する。
そして、ステップS22においては、走行制御の目標車速に推奨車速Vlを設定して、リターンに進む。
【0032】
上述したように、本実施の形態による車両用走行支援装置10によれば、自車両が踏切Fに到達するより前のタイミングで列車との遭遇を回避するための推奨車速Vlを算出することから、この推奨車速Vlに応じた走行により列車との遭遇を適切かつ容易に回避することができる。そして、推奨車速Vlを乗員に報知することにより、自車両が踏切Fに到達するより前のタイミングで列車との遭遇の有無を運転者に的確に認知させることができる。
【0033】
また、オートクルーズ制御などの走行制御による走行中であれば、運転者による煩雑な運転操作の必要無しに自車速Vjを推奨車速Vlに変更することで、列車との遭遇を適切かつ容易に回避することができる。しかも、自車速Vjを推奨車速Vlに変更することを運転者に報知することにより、自車両の走行状態が変化することに運転者が違和感を感じてしまうことを防止することができる。
【0034】
また、推奨車速Vlが所定の下限車速Vg(例えば、30km/hなど)未満に低下することを防止することから、自車両周辺の交通状態が乱れることを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0035】
【図1】本発明の実施の形態に係る車両用走行支援装置の構成図である。
【図2】本発明の実施の形態に係る自車両と列車との相対位置の例を示す図である。
【図3】本発明の実施の形態に係る車両用走行支援装置の動作を示すフローチャートである。
【図4】本発明の実施の形態に係る車両用走行支援装置の動作を示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0036】
10 車両用走行支援装置
11 通信装置(受信手段)
17 報知装置(報知手段)
32 地図データ記憶部(地図データ記憶手段)
33 自車位置検出部(自車位置検出手段)
34 踏切有無判定部(踏切有無判定手段)
35 列車通過判定部(鉄道車両通過判定手段)
36 推奨速度算出部(推奨車速算出手段)
37 車両制御部(報知手段、走行制御手段)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両外部の基地局から発信された鉄道の運行情報を受信する受信手段と、
地図データを記憶する地図データ記憶手段と、
前記地図データ上での自車両の位置を検出する自車位置検出手段と、
前記地図データおよび前記自車位置に基づき自車両の進行方向前方に踏切が存在するか否かを判定する踏切有無判定手段と、
前記踏切有無判定手段により自車両の進行方向前方に踏切が存在すると判定された場合に、前記踏切に自車両が到達するのに要する自車到達時間を算出し、かつ、前記運行情報に基づき前記踏切に鉄道車両が到達するのに要する鉄道到達時間を算出し、前記自車到達時間と前記鉄道到達時間とを比較することによって、前記鉄道車両の踏切通過時に自車両が前記踏切に到達するか否かを判定する鉄道車両通過判定手段と、
前記鉄道車両通過判定手段により前記鉄道車両の踏切通過時に自車両が前記踏切に到達すると判定された場合に、前記鉄道車両が前記踏切を通過する前または後に自車両が前記踏切に到達するための推奨車速を算出する推奨車速算出手段と
を備えることを特徴とする車両用走行支援装置。
【請求項2】
前記推奨車速算出手段により算出された前記推奨車速を自車両の乗員に報知する報知手段を備えることを特徴とする請求項1に記載の車両用走行支援装置。
【請求項3】
前記推奨車速算出手段により算出された前記推奨車速に基づいて自車両の走行制御を行う走行制御手段を備えることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の車両用走行支援装置。
【請求項4】
前記推奨車速算出手段により算出された前記推奨車速が所定の下限車速未満である場合には、前記推奨車速を前記下限車速とすることを特徴とする請求項1から請求項3の何れか1つに記載の車両用走行支援装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2010−146163(P2010−146163A)
【公開日】平成22年7月1日(2010.7.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−320917(P2008−320917)
【出願日】平成20年12月17日(2008.12.17)
【出願人】(000005326)本田技研工業株式会社 (23,863)
【Fターム(参考)】