説明

運転支援システム

【課題】信頼性の高い運転支援を行うことができる運転支援システムを提供する。
【解決手段】運転支援システム1は、路側装置で検知された路車間情報を受信する路車間通信機2、他車両から車車間情報を受信する車車間通信機3、及び自車両Xの運転支援を実施するECU10を備えている。この運転支援システム1では、通常時に路車間情報を優先的に用いた運転支援を実施すると共に、路側装置の検知精度が規定値以下の場合、路車間情報に対し車車間情報を補完するようマージ(融合)させて運転支援を実施している。つまり、路側装置21の検知精度に応じて路車間情報に車車間情報を付加し、この路車間情報で運転支援を行っている。そのため、路側装置の検出精度に起因して運転支援レベルが低下するのを抑制することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、交差点において自動車等の第1車両の運転支援を行うための運転支援システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来の運転支援システムとしては、例えば特許文献1に記載されているものが知られている。このような運転支援システムでは、路側に設置された車両センサ(路側装置)で検知された路側情報に基づいて交差点に接近する他車両との衝突可能性が判定され、必要に応じて、自車両に対し警報や車両制御等の運転支援が行われる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2002−140799号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上述したような運転支援システムでは、例えば天候や時間帯又は車両の種類によって路側装置の検知精度が低下する場合があり、信頼性の高い運転支援を行うことが困難となるおそれがある。
【0005】
そこで、本発明は、信頼性の高い運転支援を行うことができる運転支援システムを提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を達成するために、本発明に係る運転支援システムは、交差点において自車両の運転支援を行うための運転支援システムであって、路側装置で検知された路側情報を受信する路側情報受信手段と、他車両から他車両情報を受信する他車両情報受信手段と、路側装置の検知精度に応じて他車両情報を付加した路側情報に基づいて運転支援を実施する運転支援手段と、を備えたことを特徴とする。
【0007】
この運転支援システムでは、路側装置の検知精度に応じて路側情報に他車両情報が付加されるため、路側装置の検出精度に起因して運転支援レベルが低下するのを抑制することができ、信頼性の高い運転支援を行うことが可能となる。
【0008】
ここで、運転支援手段は、車両走行環境、車両走行状況、及び路側装置状態の少なくとも1つに基づいて路側装置の検知精度を判定する場合がある。
【0009】
また、運転支援手段は、検知精度が規定値以下の場合、他車両情報を補完するように他車両情報を付加した路側情報に基づいて運転支援を実施することが好ましい。この場合、路側装置の検出精度に起因して運転支援レベルが低下するのを好適に抑制することができ、信頼性の一層高い運転支援を行うことが可能となる。
【0010】
このとき、他車両情報を付加した路側情報は、路側情報から得られ他車両の存在に関する情報と、路側情報から得られ自車両に最も接近する他車両の位置に関する情報と、他車両情報から得られ他車両の平均車速に関する情報と、を含むことが好ましい。この場合、路側装置の検知精度が規定値以下のときでも、他車両との衝突可能性が少なくとも把握でき、ドライバーニーズに応じた適切な運転支援を実施できる。
【0011】
また、他車両情報を付加した路側情報は、他車両情報から得られ他車両のうちの2輪他車両の位置、車速及び進行方向に関する情報を含むことが好ましい。この場合、路側装置の検知精度が規定値以下のときでも、2輪他車両の存在を少なくとも把握でき、ドライバーニーズに応じた適切な運転支援を実施できる。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、信頼性の高い運転支援を行うことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本発明の一実施形態に係る運転支援システムを示すブロック図である。
【図2】交差点状況の一例を示す図である。
【図3】図1の運転支援システムによる処理結果を説明するための図2の交差点状況に対応する図である。
【図4】図1の運転支援システムの動作を示すフローチャートである。
【図5】交差点状況の他の例を示す図である。
【図6】図1の運転支援システムによる処理結果を説明するための図5の交差点状況に対応する図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、図面を参照しながら、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。なお、以下の説明では、同一又は相当要素には同一符号を付し、重複する説明は省略する。
【0015】
図1は本発明の一実施形態に係る運転支援システムを示すブロック図、図2は交差点状況の一例を示す図、図3は図1の運転支援システムによる処理結果を説明するための図2の交差点状況に対応する図である。図1,2に示すように、運転支援システム1は、自車両Xに搭載され、交差点において自動車等の自車両Xの運転支援を行うものである。ここでの運転支援システム1は、例えば十字交差点である交差点Iにおいて、右折車両としての自車両Xに対して、対向直進車両としての他車両Yの存在に基づく運転支援を行う支援サービス(いわゆる右折サービス)を提供する。
【0016】
運転支援システム1は、例えばCPU、ROM、及びRAM等で構成されたコントローラとしてのECU(Electronic Control Unit:(運転支援手段)10を備えている。ECU10には、該ECU10に信号を入力する信号入力系11として、路車間通信機2、車車間通信機3、カーナビ端末5、車速センサ6a、ブレーキセンサ6b及びウィンカセンサ6cが接続されている。また、このECU10には、該ECU10による処理に基づき運転支援を実行するためのHMI(Human Machine Interface)系12として、ディスプレイ7、メータモニタ8及びスピーカ9が接続されている。
【0017】
路車間通信機2は、路側装置21で検知された情報を路車間情報(路側情報)として取得するものであり、例えば光ビーコン等が用いられている。路側装置21は、交差点Iの対向車線に設置されており、交差点Iのサービス提供エリアR内の他車両Yの情報を路車間情報として検知する。路側装置21としては、例えば画像センサ、カメラ及びミリ波センサ等が用いられている。また、路側装置21は、当該路側装置21の状態を自己診断する手段を具備しており、診断結果に基づきその検知精度を判断すると共に、検知精度を路車間情報に逐次反映させている。車車間通信機3は、他車両Yとの間で情報の送受信を行うものであり、他車両Yで取得され当該他車両Yに関する車車間情報(他車両情報)を取得するものである。
【0018】
カーナビ端末5は、例えばGPS(GlobalPositioning System)を利用して検出された自車両Xの現在位置情報をGPS−ECU5aによって取得する。また、カーナビ端末5は、地図データベース5bを格納しており、この地図データベース5bに基づいて、交差点Iの道路情報を取得する。
【0019】
センサ6a〜6cは、自車両Xの走行情報を取得するためのものであり、車速センサ6aは自車両Xの車速を検出し、ブレーキセンサ6bは自車両Xのブレーキの動作状況を検出し、ウィンカセンサ6cは自車両Xのウィンカの動作状況を検出する。ディスプレイ7及びメータモニタ8は、運転者に対し注意を喚起させるための情報や画像を表示する。スピーカ9は、運転者に対し注意を喚起させるための警報や警告音を出力する。なお、スピーカ9に代えてブザーを用いてもよい。
【0020】
また、ECU10は、通信制御部10a、送受信信号処理部10b、路車間情報処理部10c、車車間情報処理部10d、運転支援処理部10e及びHMI制御部10fを含んで構成されている。通信制御部10aは、通信機2,3の動作を制御する。送受信信号処理部10bは、通信機2,3で送受信した信号を処理する。路車間情報処理部10cは、路車間情報を処理する。車車間情報処理部10d、車車間情報を処理する。運転支援処理部10eは、例えば衝突可能性の判定等の運転支援に関する処理を実行する。HMI制御部10fは、HMI系12を実行させるHMI実行アルゴリズムを処理しHMI系12を制御する。
【0021】
このECU10は、信号入力系11からの入力に基づきHMI系12を作動させて運転支援を行う。加えて、路側装置21の検知精度を判定すると共に該検知精度に応じて車車間情報を路車間情報に付加し、車車間情報を付加した路車間情報基づきHMI系12を作動させて運転支援を行う(詳しくは、後述)。
【0022】
次に、運転支援システム1の動作について図3に示すフローチャートを参照しつつ説明する。
【0023】
本実施形態の運転支援システム1では、まず、路車間通信機2によって路車間情報を受信して取得し、サービス提供エリアRを認識する(S1)。続いて、取得した路車間情報から路側装置21の検知精度を把握し、検知精度が規定値以下であるか否かを判定する(S2)。
【0024】
検知精度が規定値よりも大きい場合、通常の運転支援を実施する(S3)。具体的には、路車間情報に基づいて他車両Yとの衝突可能性であるTTC(Time To Collision)を判定し、このTTCに応じてHMI系12を作動させ、例えば他車両Yとの衝突回避に関する運転支援を行う(S3)。そして、運転支援の終了条件(例えば、自車両Xがサービス提供エリアRを通過、自車両Xの車速が規定速度未達、自車両が右折完了)が成立した場合、処理を終了する(S4)。
【0025】
一方、検知精度が規定値以下の場合、取得した路車間情報から次のデータを抽出する。すなわち、サービス提供エリアR内における他車両Yである接近他車両(以下、単に「接近他車両」という)の存在と、接近他車両のうち最も自車両Xに接近する最接近他車両(以下、単に「最接近他車両」という)の位置と、を各車線L1,L2毎に抽出する(S5)。
【0026】
図2に示される例では、車線L1に存在する接近他車両Ycとして、4輪他車両A3〜A6及び2輪他車両B1が抽出されると共に、車線L2に存在する接近他車両Ycとして、4輪他車両A9〜A11及び2輪他車両B2,B3が抽出される。また、車線L1の最接近他車両の位置(換言すると、接近他車両の最短地点)として、4輪他車両A6の位置が抽出されると共に、車線L2の最接近他車両の位置として、4輪他車両A11が抽出される。
【0027】
続いて、接近他車両の有無を判定し、接近他車両Ycが存在しない場合には、運転支援の終了条件が成立するまで、上記S5の処理を繰り返す(S6,7)。他方、接近他車両Ycが存在する場合、車車間通信機3によって接近他車両Ycと通信し、車車間情報を受信して取得する(S8)。
【0028】
続いて、取得した車車間情報から、接近他車両Ycに関する他車両データを抽出する(S9)。そして、例えば車車間通信機3で接近他車両Ycを検知できず、他車両データを抽出できない場合、上記S3と同様な通常の運転支援を実施すると共に、HMI系12を作動させて路側装置21の検知精度が低下している旨をドライバに報知する(S10〜S12)つまり、検知精度の低下を報知しながら規定の運転支援を実施する。そして、運転支援の終了条件が成立した場合、処理を終了する(S13)。
【0029】
続いて、他車両データを抽出できた場合、この他車両データから、接近他車両Ycの平均車速を算出する(S14)。また、他車両データから、接近他車両Ycのうち2輪他車両B1〜B3の位置、車速及び進行方向を抽出する(S15)。
【0030】
続いて、車線L1,L2毎にTTCを判定する。具体的には、図4に示すように、上記S5にて抽出した最接近他車両A6,A11の位置と、上記S14にて算出した平均車速と、に基づいて最接近他車両A6,A11とのTTCを判定する。また、上記S15にて抽出した2輪他車両B1〜B3の位置、車速及び進行方向に基づいて、2輪他車両B1〜B3とのTTCを判定する(S16)。
【0031】
続いて、上記S16で判定したTTCに応じてHMI系12を作動させ、例えば他車両Yとの衝突回避に関する運転支援を行う(S17)。ここでは、最接近他車両A6,A11及び2輪他車両B1〜B3について注意喚起しており、具体的には、最接近他車両A6,A11の注意喚起に、2輪他車両B1〜B3の注意喚起(音声/表示アイコン等)が追加的になされるようになっている。なお、最接近他車両A6,A11及び2輪他車両B1〜B3のうち何れか優先度の高いほうについてのみ注意喚起してもよく、HMI系12の構成によって適宜注意喚起すればよい。そしてその後、運転支援の終了条件が成立した場合、処理を終了する(S18)
【0032】
ところで、従来、路側装置21が設置されている設置エリア(交差点I)では、車車間通信が可能であっても路車間通信の路車間情報を用いて運転支援を実施するのが一般的である。この路側装置21は、その設置エリアに最適化された検知システム(設置位置、使用する路側装置21の種別、処理アルゴリズム等)が用いられているものの、その検知精度の観点から例えば次の制約がある。
・車両走行環境(自然環境):直射日光の写込み、夜間時及び悪天候時等
・車両走行状況:他車両の車速、走行台数及び種別、並びに大型他車両の遮蔽、道路構
成等
・路側装置状態(センサ能力):検知エリア範囲、最小分解能、検知更新サイクル、温
度特性等
【0033】
従って、従来の運転支援システムでは、車両走行環境、車両走行状況又は路側装置状態によっては路側装置21の検知精度が低下してしまい、a)車両存在有無程度の出力となる、b)検知ロストが多発する、c)1台ずつの速度検知が困難となる、d)2輪他車両や小型他車両ついてはその大きさ故に個車分離が困難であることから、大型車両の陰に入ってしまうような場合には検知困難となる、等ということが近年の実証実験等で明らかになってきている。よって、単に路車間情報を優先的に用いて運転支援を実施すると、場合によっては、誤った運転支援や全く運転支援されないおそれがあり、運転者の不信・混乱が高まる可能性がある。
【0034】
これに対し、本実施形態では、通常時にて路車間情報を優先的に用いた運転支援を実施すると共に、路側装置21の検知精度が規定値以下の場合、路車間情報のみを用いて運転支援を実施するのではなく、路車間情報に対し車車間情報を補完するようマージ(融合)させて運転支援を実施している。つまり、路側装置の検知精度に応じて路側情報に他車両情報を付加し、この路側情報で運転支援を行っている。そのため、路側装置21の検出精度に起因して運転支援レベル(水準)が低下するのを抑制することができ、路車間情報及び車車間情報のそれぞれを単独で用いるよりも、信頼性の高い運転支援を行うことが可能となる。
【0035】
ここで、一般的に、車車間情報は、その位置情報が例えばGPS等を用いて取得されることから位置検知精度が比較的低いため、路車間情報よりも優先度が低く設定されている。一方、車車間情報において位置以外の情報(車両速度、進行方向、ブレーキ信号、ウィンカ信号、車種種別等)は、他車両Y自らが取得し送信する情報であるため、上述した制約を受けることもなく、路車間情報のものよりも信頼性が明らかに高い。この点において、本実施形態では、上述したように、車車間情報から得られた接近他車両Ycの平均車速を、路車間情報から抽出した最接近他車両A6,A11の位置とマージさせてTTCを判定している。つまり、路車間情報を補完するように車車間情報を付加してなる情報に基づいて運転支援を実施している。よって、路側装置21の検出精度に起因して運転支援レベルが低下するのを好適に抑制することができ、信頼性の一層高い運転支援を行うことが可能となる。
【0036】
また、本実施形態では、上述したように、路側装置21の検知精度が規定値以下の場合、路車間情報から抽出した「接近他車両Ycの存在」及び「最接近他車両A6,A11の位置」と、車車間情報から算出した「接近他車両Ycの平均車速」と、に基づいて運転支援を実施している。さらに、上述したように、路側装置21の検知精度が規定値以下の場合、車車間情報から抽出した「2輪他車両B1〜B3の位置、車速及び進行方向」に基づいて(車車間情報のみに基づいて)運転支援も実施している。よって、路側装置21の検知精度が規定値以下のときでも、少なくとも最接近他車両A6,A11とのTTCを精度よく把握できると共に、少なくとも2輪他車両B1〜B3の存在を精度よく把握でき、その結果、ドライバーニーズに応じた適切な運転支援を実施できる。
【0037】
なお、ドライバーニーズとは、自車両Xのドライバは、他車両Yそれぞれについての存在やTTCを知りたいのではなく、最接近他車両A6,A11とのTTCが把握できれば構わないとする要求のことであり、例えば、交差点Iで自車両Xが通過、右折、左折、車線変更又は追い越し可能か否かを把握できればよしとする考えに基づくものである。また、ドライバーニーズでは、2輪他車両B1〜B3については、その存在(台数程度)の把握でも構わないので情報提供されればよしとしている。
【0038】
図5は交差点状況の他の例を示す図、図6は図1の運転支援システムによる処理結果を説明するための図5の交差点状況に対応する図である。本実施形態では、交差点Iにおいて右折サービスを提供することができる(図2参照)のに加え、左折、車線変更又は追い越しに時の支援サービスを提供することもできる。また、図5に示すように、交差点I2において車線L3を走行する直進車両としての自車両Xに対して、車線L3と交差する車線L4を走行する直進車両としての他車両Yの存在に基づく運転支援を行う支援サービス(いわゆる出会い頭サービス)を提供することもできる。
【0039】
この場合でも、上述したのと同様な運転支援が実行される。すなわち、図6に示すように、路側装置21の検知精度が規定値以下の場合、路車間情報から最接近他車両A1の位置が抽出されると共に、車車間通信機3によって接近他車両Ycと通信されて車車間情報が取得され、車車間情報から接近他車両Ycの平均車速が算出される。そして、最接近他車両A1の位置と接近他車両Ycの平均車速とに基づいて、例えば最接近他車両A1との衝突回避に関する運転支援が実行される。また、路側装置21の検知精度が規定値以下の場合、車車間情報から2輪他車両B1,B2の位置、車速及び進行方向が抽出され、これらに基づいて例えば2輪他車両B1,B2との衝突回避に関する運転支援が実行される。
【0040】
以上、本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明に係る運転支援システムは、実施形態に係る上記運転支援システム1に限られるものではなく、各請求項に記載した要旨を変更しない範囲で変形し、又は他のものに適用したものであってもよい。
【0041】
例えば、上記実施形態では、車車間情報を他車両Yから直接受信したが、車車間情報を路側装置21を介して受信してもよい。また、上記実施形態では、路車間情報から各車線L1,L2毎に最接近他車両の位置を抽出したが、車線L1,L2全体での最接近他車両の位置を抽出してもよい。また、接近他車両Ycの最高車速と最低車速との差異が大きい場合には、上記S14において、接近他車両Ycの平均車速を算出するのに代えて最高車速を抽出してもよい。
【0042】
また、上記実施形態では、路側装置21でその状態が自己診断されて検知精度が路車間情報に逐次反映されている(含まれている)ことから、路車間情報に基づいてかかる検知精度を判定したが、車両走行環境や車両走行状況に基づいて路側装置21の検知精度を判定してもよい。
【符号の説明】
【0043】
1…運転支援システム、2…路車間通信機(路側情報受信手段)、3…車車間通信機(他車両情報受信手段)、10…ECU(運転支援手段)、21…路側装置、A1〜A11…4輪他車両(他車両)、B1〜B3…2輪他車両(他車両)、I,I2…交差点、X…自車両、Y…他車両、Yc…接近他車両。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
交差点において第1車両に対して第2車両の存在に基づく運転支援を行うための運転支援システムであって、
路側装置で検知された路側情報を受信する路側情報受信手段と、
前記第2車両から第2車両情報を受信する他車両情報受信手段と、
前記路側装置の検知精度に応じて前記第2車両情報を付加した路側情報に基づいて前記運転支援を実施する運転支援手段と、を備えたことを特徴とする運転支援システム。
【請求項2】
前記運転支援手段は、車両走行環境、車両走行状況、及び路側装置状態の少なくとも1つに基づいて前記路側装置の前記検知精度を判定する請求項1記載の運転支援システム。
【請求項3】
前記運転支援手段は、前記検知精度が規定値以下の場合、前記路側情報を補完するように前記他車両情報を付加した路側情報に基づいて前記運転支援を実施することを特徴とする請求項1又は2記載の運転支援システム。
【請求項4】
前記他車両情報を付加した路側情報は、前記路側情報から得られ前記他車両の存在に関する情報と、前記路側情報から得られ前記自車両に最も接近する前記他車両の位置に関する情報と、前記他車両情報から得られ前記他車両の平均車速に関する情報と、を含むことを特徴とする請求項3記載の運転支援システム。
【請求項5】
前記他車両情報を付加した路側情報は、前記他車両情報から得られ前記他車両のうちの2輪他車両の位置、車速及び進行方向に関する情報を含むことを特徴とする請求項3又は4記載の運転支援システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2010−256980(P2010−256980A)
【公開日】平成22年11月11日(2010.11.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−103103(P2009−103103)
【出願日】平成21年4月21日(2009.4.21)
【出願人】(000003207)トヨタ自動車株式会社 (59,920)
【Fターム(参考)】