説明

運転誘導装置

【課題】潜在的な危険に対する安全性をより向上させ、有益な情報を提供することが可能な運転誘導装置を提供する。
【解決手段】判定処理ECU40が、自車両V0の通過領域である移動領域TRと、自車両V0の周辺に潜在的に存在する移動体V1等について、移動体V1等の通過領域である移動領域TRを予測する。判定処理ECU40は、予測した自車両V0と移動体V1等との移動領域TRとの重複領域に基づいて、移動領域TRの重要度Iを算出するため、潜在的な危険に基づいて自車両V0が通過する領域における運転の難易度を算出できる。判定処理ECU40は、算出した重要度IとドライバーDの運転技量Tとに応じて自車両V0が将来走行すべき経路を設定し、運転支援ECU50が設定した経路にドライバーDを誘導するため、潜在的な危険に対する安全性をより向上させ、有益な情報を提供することが可能となる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、運転誘導装置に関し、特には、設定した経路を自車両が走行するようにドライバーを誘導する運転誘導装置に関する。
【背景技術】
【0002】
自動車の運転の安全性を高めるための技術が提案されている。例えば、特許文献1には、危険度が少ない最適な経路を探索する装置が開示されている。特許文献1の装置では、データベース読込部が、目的地設定部で設定された起点から終点までのすべてのルートにおける危険度を取得する。当該危険度は、過去5秒間に検出された複数の車両の予想進路と自車両との進路から接触確率を求めることによって算出される。通常危険度算出部が、地図データベースに記憶されているすべての危険度から通常危険度を算出する。フィルタ部が、起点から終点までのすべてのルートのうち、危険度の中から通常危険度以下の危険度のみのルートを抽出する。最適経路探索部が、通常危険度以下の危険度のみのルートから最適経路を探索する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2008−298475号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、近年、自動車の運転について、さらなる安全性への要求が高まっている。そのときに顕在化している危険に対する安全性を高めることの他に、顕在化する前の潜在的な危険に対する安全性をさらに高めることが要求されている。具体的には、実際の交通環境において、ドライバーが注意を払うべき歩行者、自転車、二輪車、車両等の対象物は、実際には、それぞれに指定された通行区分や標識等に従わない経路や速度などで通行することがある。例えば、一時停止線があるために自車両が減速するような場面であっても、一時停止線の手前で側方から自転車等が突然飛び出してくるような場合も想定できる。このような潜在的な危険に対する安全性を高め、ドライバーが未然に危険に近づかないようにするような運転支援が望まれている。
【0005】
本発明は、このような実情に考慮してなされたものであり、その目的は、潜在的な危険に対する安全性をより向上させ、有益な情報をドライバーに提供することが可能な運転誘導装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、道路上の所定の箇所に対応付けられた過去の移動体の時間的な変位に関する情報から、当該箇所における移動体の通行軌跡を想定する通行軌跡想定手段と、通行軌跡想定手段が想定した移動体の通行軌跡に関する情報を、自車両のドライバーに提供する情報提供手段とを備えた運転誘導装置である。
【0007】
この構成によれば、通行軌跡想定手段が、道路上の所定の箇所に対応付けられた過去の移動体の時間的な変位に関する情報から、当該箇所における移動体の通行軌跡を想定し、情報提供手段が、通行軌跡想定手段が想定した移動体の通行軌跡に関する情報を、自車両のドライバーに提供するため、潜在的な危険に対する安全性をより向上させ、有益な情報をドライバーに提供することが可能となる。
【0008】
また、本発明は、自車両が通過する可能性のある領域である自車両移動領域を予測する自車両移動領域予測手段と、現在その存在が検出されておらず且つ自車両の周辺に将来存在する可能性がある移動体について、移動体が通過する可能性がある領域である移動体移動領域を予測する移動体移動領域予測手段と、自車両移動領域予測手段が予測した自車両移動領域と、移動体移動領域予測手段が予測した移動体移動領域とが重複する領域に基づいて、自車両移動領域の運転の難易度を算出する運転難易度算出手段と、自車両のドライバーの運転技量を推定する運転技量推定手段と、運転難易度算出手段が算出した運転の難易度と、運転技量推定手段が推定したドライバーの運転技量とに応じて、自車両が将来走行すべき経路を設定する経路設定手段と、経路設定手段が設定した経路を自車両が走行するようにドライバーを誘導する誘導手段とを備えた運転誘導装置である。
【0009】
この構成によれば、自車両移動領域予測手段が、自車両が通過する可能性がある領域である自車両移動領域を予測する。また、移動体移動領域予測手段が、現在その存在が検出されておらず且つ自車両の周辺に将来存在する可能性がある移動体について、移動体が将来に通過する可能性がある領域である移動体移動領域を予測する。さらに、運転難易度算出手段が、自車両移動領域予測手段が予測した自車両移動領域と、移動体移動領域予測手段が予測した移動体移動領域とが重複する領域に基づいて、自車両移動領域の運転の難易度を算出するため、現在その存在が検出されていない潜在的な危険に基づいて、自車両が将来に通過する領域における運転の難易度を算出することができる。また、経路設定手段が、運転難易度算出手段が算出した運転の難易度と、運転技量推定手段が推定したドライバーの運転技量とに応じて、自車両が将来走行すべき経路を設定し、誘導手段が、経路設定手段が設定した経路を自車両が走行するようにドライバーを誘導するため、潜在的な危険に基づいて算出された運転の難易度とドライバーの運転技量とに基づいた経路を走行するようにドライバーが誘導されることになり、潜在的な危険に対する安全性をより向上させ、有益な情報をドライバーに提供することが可能となる。
【0010】
一方、本発明は、自車両が通過する可能性がある領域である自車両移動領域を予測する自車両移動領域予測手段と、現在その存在が検出されておらず且つ自車両の周辺に将来存在する可能性がある移動体について、移動体が通過する可能性がある領域である移動体移動領域を予測する移動体移動領域予測手段と、自車両移動領域予測手段が予測した自車両移動領域と、移動体移動領域予測手段が予測した移動体移動領域とが重複する領域に基づいて、自車両移動領域の運転の難易度を算出する運転難易度算出手段と、自車両のドライバーの運転技量を推定する運転技量推定手段と、運転難易度算出手段が算出した運転の難易度と、運転技量推定手段が推定したドライバーの運転技量とに応じて、ドライバーが運転の練習を行うことが可能な経路を設定する経路設定手段と、経路設定手段が設定した経路を自車両が走行するようにドライバーを誘導する誘導手段とを備えた運転誘導装置である。
【0011】
この構成によれば、自車両移動領域予測手段が、自車両が通過する可能性がある領域である自車両移動領域を予測する。また、移動体移動領域予測手段が、現在その存在が検出されておらず且つ自車両の周辺に将来存在する可能性がある移動体について、移動体が通過する可能性がある領域である移動体移動領域を予測する。さらに、運転難易度算出手段が、自車両移動領域予測手段が予測した自車両移動領域と、移動体移動領域予測手段が予測した移動体移動領域とが重複する領域に基づいて、自車両移動領域の運転の難易度を算出するため、現在その存在が検出されていない潜在的な危険に基づいて、自車両が将来に通過する領域における運転の難易度を算出することができる。また、経路設定手段が、運転難易度算出手段が算出した運転の難易度と、運転技量推定手段が推定したドライバーの運転技量とに応じて、ドライバーが運転の練習を行うことが可能な経路を設定し、誘導手段が、経路設定手段が設定した経路を自車両が走行するようにドライバーを誘導するため、ドライバーは潜在的な危険に対する練習を未然に行なうことが可能となり、潜在的な危険に対する安全性をより向上させ、練習を通じて有益な情報をドライバーに提供することが可能となる。
【0012】
この場合、運転技量推定手段は、ドライバーが運転の練習を行うことが可能な経路を自車両が走行した後のドライバーの運転技量を推定し、経路設定手段は、運転難易度算出手段が算出した運転の難易度と、ドライバーが運転の練習を行うことが可能な経路を自車両が走行した後に運転技量推定手段が推定したドライバーの運転技量とに応じて、ドライバーが運転の練習を行うことが可能な経路を設定することが好適である。
【0013】
この構成によれば、運転技量推定手段は、ドライバーが運転の練習を行うことが可能な経路を自車両が走行した後のドライバーの運転技量を推定し、経路設定手段は、運転難易度算出手段が算出した運転の難易度と、ドライバーが運転の練習を行うことが可能な経路を自車両が走行した後に運転技量推定手段が推定したドライバーの運転技量とに応じて、ドライバーが運転の練習を行うことが可能な経路を設定するため、運転の練習の成果を次の経路の設定にフィードバックすることになり、ドライバーの運転技量の向上に応じて、潜在的な危険に対する安全性をより向上させることが可能となる。
【0014】
また、自車両移動領域予測手段が予測する自車両移動領域は自車両の全幅と同一の幅を有し、移動体移動領域予測手段が予測する移動体移動領域は移動体の全幅と同一の幅を有することが好適である。
【0015】
この構成によれば、自車両移動領域予測手段が予測する自車両移動領域は自車両の全幅と同一の幅を有し、移動体移動領域予測手段が予測する移動体移動領域は移動体の全幅と同一の幅を有するため、より現実に沿って潜在的な危険を予測することが可能となり、潜在的な危険に対する安全性をより向上させることが可能となる。
【0016】
また、移動体移動領域予測手段は、移動体の過去において検出された移動の履歴から移動体移動領域を予測することが好適である。
【0017】
この構成によれば、移動体移動領域予測手段は、移動体の過去において検出された移動の履歴から移動体移動領域を予測するため、現在未検出の移動体が将来通過する移動体移動領域をより精度良く推定することが可能となる。
【0018】
また、経路設定手段は、設定する経路について運転難易度算出手段が算出する運転の難易度が所定の閾値以下となる経路を設定することが好適である。
【0019】
この構成によれば、経路設定手段は、設定する経路について運転難易度算出手段が算出する運転の難易度が所定の閾値以下となる経路を設定するため、運転の難易度が高い経路を避けて、潜在的な危険を除くことが可能となる。
【0020】
また、経路設定手段は、ドライバーの運転技量に応じた運転の適合難易度を推定し、設定する経路について運転難易度算出手段が算出する運転の難易度が適合難易度以下となる経路を設定することが好適である。
【0021】
この構成によれば、経路設定手段は、ドライバーの運転技量に応じた運転の適合難易度を推定し、設定する経路について運転難易度算出手段が算出する運転の難易度が適合難易度以下となる経路を設定するため、ドライバーの運転技量に応じた経路へとドライバーを誘導することが可能となる。
【0022】
この場合、経路設定手段は、設定する経路について運転難易度算出手段が算出する運転の難易度が適合難易度以下となる経路の中で、自車両の目的地までの走行距離が最も短くなる経路を設定することが好適である。
【0023】
この構成によれば、経路設定手段は、設定する経路について運転難易度算出手段が算出する運転の難易度が適合難易度以下となる経路の中で、自車両の目的地までの走行距離が最も短くなる経路を設定するため、運転の難易度とドライバーの運転の技量との関係で求められた経路の内で、もっとも効率の良い経路へとドライバーを誘導することができる。
【発明の効果】
【0024】
本発明の運転誘導装置によれば、潜在的な危険に対する安全性をより向上させ、有益な情報をドライバーに提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【図1】実施形態に係る運転誘導装置の構成を示すブロック図である。
【図2】実施形態に係る運転誘導装置の動作を示すフローチャートである。
【図3】実施形態に係る運転誘導装置の経路案内画面の例を示す図である。
【図4】一時停止の交差点において推定される自車両と想定移動物との移動領域を示す平面図である。
【図5】市街地の狭路において推定される自車両と想定移動物との移動領域を示す平面図である。
【図6】市街地の幹線路の合流部位において推定される自車両と想定移動物との移動領域を示す平面図である。
【図7】図6の接触可能性がある地点の拡大視である。
【図8】郊外路の合流部位において推定される自車両と想定移動物との移動領域を示す平面図である。
【図9】各地点及び各場面における想定移動物の移動領域のデータベースの例を示す表である。
【図10】図4において、接触可能性がある地点とドライバーの停止目標位置との関係を示す平面図である。
【図11】ドライバーの各場面における運転技量を定量化したデータベースの例を示す表である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
以下、図面を参照して、本発明に係る運転誘導装置の実施の形態を説明する。
【0027】
図1に示す本実施形態の運転誘導装置1は自車両に搭載され、ドライバーDに対して走行する経路の誘導を行なうための装置である。図1に示すように、運転誘導装置1は、環境情報認識ECU10、車両情報認識ECU20、ドライバー状態認識ECU30、判定処理ECU40、運転支援ECU50及び運転支援システム60を備えている。
【0028】
環境情報認識ECU10は、GPS11、車載通信機12、前方センサ・後側方センサ13、ナビゲーションシステム14及び白線認識カメラ15を有している。GPS(Global Positioning System)11は、複数のGPS衛星からの信号をGPS受信機で受信し、各々の信号の相違から自車両の位置を測位するためのものである。車載通信機12は、他車両との車車間通信や、光ビーコン等の路側インフラストラクチャーとの路車間通信を行うための通信機である。前方センサ・後側方センサ13は、ミリ波レーダ、超音波ソナー等の車両周囲の歩行者、自転車、二輪車、車両及び店舗等の路側の施設の位置及び移動速度を検出するためのものである。ナビゲーションシステム14は、GPS11と、自車両内の地図情報を記憶させた不図示の地図情報DB(Data Base)とから、自車両の経路案内を行うためのものである。白線認識カメラ15は、自車両が走行する車線の白線を認識するためのものである。
【0029】
車両情報認識ECU20は、舵角センサ21、車速センサ22及びウィンカーセンサ23を有している。舵角センサ21は、自車両のステアリング角を検出するためのセンサである。車速センサ22は、車軸の回転速度を検出することによって、自車両の車速を検出するためのセンサである。ウィンカーセンサ23は、自車両の方向指示器の指示方向を検出するためのセンサである。
【0030】
ドライバー状態認識ECU30は、ドライバーDの覚醒状態、漫然運転状態、脇見運転状態、障害物、障害物への注視、認識、危険に対する興奮状態、運転行動等のドライバー状態を認識するためのものである。ドライバー状態認識ECU30は、視線・顔向き計測装置31を有している。視線・顔向き計測装置31は、ドライバーDの頭部をカメラで撮像し、眼球又は顔の動きを検出することにより、ドライバーDの視線、顔向きを検出するためのものである。
【0031】
判定処理ECU40は、自車両及び自車両の周囲に潜在的に存在する歩行者等の想定移動物について、それらの移動を推定するためのものである。また、判定処理ECU40は、推定される自車両と移動体との移動に基づいて、運転の難易度を推定するためのものである。また、判定処理ECU40は、ドライバーDの運転技量を推定するためのものである。さらに、判定処理ECU40は、推定された運転の難易度とドライバーDの運転技量とに応じて、自車両の経路を設定するためのものである。
【0032】
判定処理ECU40は、ドライバー操作履歴DB41及び交通情報DB42を有している。ドライバー操作履歴DB41は、各地点や、合流、車線変更及び後向き駐車等の運転の場面ごとに、ドライバーDの運転操作が記憶されているデータベースである。交通情報DB42は、各地点や、合流、車線変更及び後向き駐車等の運転の場面ごとに、歩行者等の想定される移動物についての情報が記憶されているデータベースである。
【0033】
運転支援ECU51は、判定処理ECU40からの指令信号に基づき、ドライバーDにディスプレイ51による映像や、スピーカ52による音声によって、ドライバーDに対して設定された経路を走行するように誘導するためのものである。
【0034】
運転支援システム60は、判定処理ECU40からの指令信号に基づき、不図示のアクセルアクチュエータ、ブレーキアクチュエータ及びステアリングアクチュエータ等を駆動し、自車両の走行を制御するためのものである。運転支援システム60は、ACC(Adaptive Cruse Control)61、PCS(Pre-Crush safety)62及びLKA(Lane Keeping Assist)63を有している。ACC61は、自車両が所定の速度と車間距離とで先行車に対して追従走行をするように制御するためのものである。PCS62は、障害物との接触の防止や障害物と接触した際の被害を軽減するための制御を行なうためのものである。LKA63は、自車両が車線を維持して走行するように制御するためのものである。
【0035】
以下、本実施形態の運転誘導装置1の動作について図2のフローチャートに基づき説明する。以下の説明では、図3に示すように、ディスプレイ51にナビゲーションシステム14の経路案内の画面が表示され、ドライバーDが所定の経路を案内されている場合を想定する。
【0036】
前提として、判定処理ECU40は、合流、車線変更及び後向き駐車等の運転の場面あるいは地点ごとの自車両V0の周辺の歩行者等の移動物の移動領域群を環境情報認識ECU10の前方センサ・後側方センサ13等のセンサにより検出し、交通情報DB42に予めデータベース化している(S101)。ここで、移動領域とは、車線変更及び後向き駐車等の運転の場面あるいは地点ごとに、歩行者、自転車、二輪車及び車両等の移動物が通過する領域である。移動領域は想定される移動物の大きさ、形状及び車速等を考慮して推定される。移動領域は想定される移動物と同一の幅を有する。これらの移動領域は、車載通信機12により、他車両や路側インフラストラクチャー等から取得した情報に基づいてデータベース化しても良い。
【0037】
また、前提として、判定処理ECU40は、合流、車線変更及び後向き駐車等の運転の場面あるいは地点ごとの自車両V0のドライバーDの技量や運転行動の傾向を検出し、ドライバー操作履歴DB41に予めデータベース化している(S102)。判定処理ECU40は、自車両V0についても移動領域を推定する。判定処理ECU40は、自車両V0の移動領域と想定される移動物の移動領域とが重複する地点及び領域を算出する(S103)。
【0038】
以下、判定処理ECU40が推定する移動領域について、例を挙げて説明する。例えば、図3のエリアA1において、図4に示すような市街地の一時停止交差点が存在しているものとする。図4に示すように、自車両V0の移動領域TRは、図中破線で示すように交差点を直進するように伸びている。自転車や歩行者といった想定される移動物V1〜V6が、歩道Pや車道Rを目的の方向へ移動することで、様々な移動領域TRが形成される。例えば、歩行者である移動物V4は、自車両V0の右側を歩道Pから車道Rを渡りつつ大回りをしながら左折して路地に入る移動領域TRを形成する。また、自転車である移動物V1は、自車両V0の左側を歩道Pから車道Rを渡りつつ右折して停止線を横切り、路地に入る移動領域TRを形成する。このため、図4に示す一時停止交差点では、接触可能性のある地点CP1〜CP6が算出される。自車両V0の進行方向の最初の接触可能性のある位置FPは、一時停止線の手前となる。
【0039】
また、図3のエリアA2において、図5に示すような市街地の狭路で移動物V1〜V5と自車両V0とがすれ違う場面も想定される。図5に示すように、自転車や歩行者といった想定される移動物V1〜V5が、歩道Pや車道R又は施設IFの出口から目的の方向へ移動することで、様々な移動領域TRが形成される。例えば、歩行者である移動物V4は、自車両V0の右側の施設IFの出入口から車道Rを横切る移動領域TRを形成する。また、自転車である移動物V1は、自車両V0の左側のポールOや歩行者である移動物V3を避けるために、車道Rの方に膨らむように曲がる移動領域TRを形成する。このため、図5に示す市街地の狭路では、接触可能性のある地点CP1〜CP4が形成される。自車両V0の進行方向の最初の接触可能性のある位置FPは、自転車である移動物V1との接触可能性のある地点CP1となる。
【0040】
また、図3のエリアA3において、図6に示すようなカーブで移動物V1〜V3が合流や車線変更を行なう場面が考えられる。図6に示すような幹線路では、道路環境や周囲の状況が複雑で、発生し得る移動物の台数、車種等も多く、それらの移動領域も多様である。車線変更を行なう車両である移動物V1や、合流を行う車両である移動物V2や、対向車である移動物V3によって、様々な移動領域TRが形成される。このため、図6に示すような場面では、接触可能性のある地点CP1〜CP8の疎密が生じる。図6及び図6の拡大視である図7に示すように、自車両V0の進行方向で、接触可能性のある地点CP1〜CP8が過密となる地点の開始位置BPは、車線変更を行なう車両である移動物V1との接触可能性のある地点CP2となる。
【0041】
一方、図8に示すような郊外路では、発生しうる移動物は移動物V1のみと少ない。そのため、接触可能性のある地点CP1のみが移動物との接触可能性がある地点となる。
【0042】
なお、以上の図4〜図8の例では、移動領域TRは、実際の交通環境に即して、通行区分や標識等に従わない移動物V1〜V7の経路や速度を考慮して推定される。1つの移動物V1等について、複数の移動領域TRが推定され得る。
【0043】
以上の図4〜図8の例のように、移動領域TRや、各運転の場面及び地点における移動領域TRに付随する情報や、天候、時間帯等の変動パラメータをまとめてデータベース化すると、図9に示すようになる。判定処理ECU40は、交通情報DB42に図9に示すようなデータを蓄積する。
【0044】
判定処理ECU40は、S102において検出された「一時停止線で停止せず、停止目標が交差点の端になって停止する」、「車線変更を意図するのが遅い」等のドライバーDの運転傾向の情報と合わせて、各運転の場面及び地点における接触可能性のある地点CPの算出を行なう。ドライバー操作履歴DB41には、図11に示すような各運転の場面及び地点におけるドライバーDの運転傾向が記憶されている。判定処理ECU40は、ドライバー操作履歴DB41と交通情報DB42とに記憶されている情報に基づいて、接触可能性のある地点CP1等の算出を行なう。
【0045】
例えば、上述した図4に示す市街地の一時停止交差点の例では、ドライバーDには、「一時停止線で停止せず、停止目標が交差点の端になって停止する」という運転操作の傾向があるため、図10に示すように、ドライバーDの停止目標位置SPに対し、自車両V0の進行方向最初の接触可能性のある地点CP1が手前にある場面として検出される。
【0046】
図2に戻り、判定処理ECU40は、移動領域群と接触可能性がある地点との重要度をタグ付けする(S104)。判定処理ECU40は、自車両V0と移動物V1等との接触で想定される被害の大きさ、切迫度合及び接触の確度の高さから、その移動領域群及びS103で算出した接触可能性のある地点CP1等の重要度Iをタグ付けすることにより、関連付ける。
【0047】
例えば、想定される移動物V1〜Vnについて、以下のように重要度Iを算出することができる。
・被害の大きさ:S
S=Σ(サイズZn×重量Mn×速度vn×分類) …(1)
(なお、「分類」は、歩行者>自転車>>車両といった重み付けのパラメータである。)
・切迫度合い:E
E=1/(接触可能性のある地点CP1〜CPnまでの距離DCP1〜DCPnの最小値) …(2)
(なお、距離DCP1〜DCPnが最小となる接触可能性のある地点CP1〜CPnをCPとする)
・確度の高さ:P
P=(接触可能性のある地点CPに係る接触が発生する確率) …(3)
【0048】
以上から下式(4)により、重要度Iを算出することができる。下式(4)において、a,b及びcは、重み付け係数であり、任意に設定される。なお、移動領域TRは図9に示すような変動パラメータにより変化するため、重要度Iも同様に変化させる。
I=a×S+b×E+c×P …(4)
【0049】
判定処理ECU40は、重要度Iが高い地点が自車両V0の進行方向に多くあると判定されるときは(S105)、ドライバーDの運転技量Tと重要度Iとを考慮して、最も近い重要度Iの低い経路を走行するようにドライバーDを誘導する(S106)。例えば、判定処理ECU40は、重要度Iの閾値を重要度Ithとした場合に、I>Ithとなった際に、I≦Ithとなる経路に誘導する。例えば、判定処理ECU40は、運転支援ECU50のスピーカ52より、
「ポーン(警報音)、この先慎重な運転が必要な場面が続きます。安心して走行できるルートに変更しませんか?」
といった音声を流すことにより、ドライバーDを誘導する。
【0050】
この場合において、判定処理ECU40は、ドライバーDの運転技量Tを考慮し、重要度Iとの兼ね合いから、最も近い経路を提案する。例えば、ドライバーが場面Aに属する任意地点pを回避するときは、場面AはドライバーDの運転技量Tより高い難度dの場面であるから、判定処理ECU40は、様々な運転技量のドライバーに関する情報を車載通信機12等により収集し、下式(5)(6)により、重要度Iの閾値Ithを算出する。ここで、U(T)は、運転技量TのドライバーDが自己の技量よりも高い難度であると感じ、可能な限り避ける必要性を感じる地点及び場面の集合である。また、I(U(T))は、運転技量TのドライバーDが自己の技量よりも高い難度であると感じ、可能な限り避ける必要性を感じる地点及び場面の重要度Iである。
【数1】



【0051】
判定処理ECU40は、少しでも近い経路に誘導するため、運転技量Tに応じてI≦Ithとなる経路に誘導する。例えば、判定処理ECU40は、運転支援ECU50のスピーカ52より、
「少し、慎重さが必要ですが、それでも近いルートに変更しますか?」
といった音声を流すことにより、ドライバーDを誘導する。
【0052】
なお、ドライバーDの運転技量Tについては、図11に示すように、各場面及び地点におけるドライバーDの運転操作に関する「経験回数」、「加減速操作の円滑さ」、「操作終了までの時間」、「操舵の円滑さ」及び「安全確認の段取り」等の評価項目についてデータを収集しておき、それらの和により、判定処理ECU40は、運転技量Tを算出することができる。
【0053】
判定処理ECU40は、S104でタグ付けした重要度Iの低い方の場面又は地点の内で、ドライバーDの不安全な運転傾向のある場面又は地点が、自車両V0の通行する経路か、経路付近に存在すると判定された場合は(S107)、当該場面を含む地点又は当該地点に向かう経路にドライバーDを誘導し、運転技量Tを向上させるための実践教育を施す(S108)。
【0054】
例えば、判定処理ECU40は、ドライバーDがナビゲーションシステム14で設定した経路上の重要度IがI≦Ithとなる地点及び場面の集合Uの内で、運転技量TのドライバーDが不安に感じる場面、ドライバーが予め登録した不安に感じる場面、及び判定処理ECU40が教育が必要であると判定した場面である場面Aが存在した場合、すなわち下式(7)が成り立つ場合は、判定処理ECU40は、当該場面を含む経路にドライバーDを誘導する。
【数2】



【0055】
この場合、例えば、判定処理ECU40は、運転支援ECU50のスピーカ52より、
「ポーン(警報音)、前回の走行から、車線変更場面のレベルアップが期待できることが判りました。周囲に迷惑をかけない車線変更をするには早めに車線変更を意図することが肝心です。具体的には…(中略)…この先、車線変更の練習に丁度良いルートが存在します。早速、実践練習してみませんか?」
といった音声を流すことにより、ドライバーDを誘導する。
【0056】
判定処理ECU40は、当該地点での練習後に再度、図10に示すような評価項目について評価を行い、その結果をドライバー操作履歴DBに記憶させて、当該場面AにおけるドライバーDの運転技量Tを更新する。
【0057】
判定処理ECU40は、上記のような教育が進むにつれ、ドライバーDの運転技量Tの上下に応じて、誘導する先の地点の重要度Iを変更し、ドライバーの運転技量Tを向上させる経路に誘導する(S109)。
【0058】
例えば、ドライバーが場面AでのドライバーDの運転技量Tを向上させる必要がある場合に、ドライバーDの運転技量Tの向上に応じて、適切な難度dの経路に誘導すべきである。場面Aは地点によって周辺の状況が異なり、重要度Iも異なるため、向上したドライバーDの運転技量Tに合った地点、場面及び状況を選んで経路への誘導を行なう必要がある。すなわち、このような地点及び場面の集合が上述のU(T)となる。
【0059】
例えば、ドライバーDが場面Aに属する任意地点pを通るときは、場面AはドライバーDの運転技量Tに応じた難度dの場面であるから、判定処理ECU40は、様々な運転技量のドライバーに関する情報を車載通信機12等により収集し、下式(8)(9)により、重要度Iの閾値Ithを算出する。ここで、U(T)は、運転技量TのドライバーDが不安を感じ、練習の必要性を感じる地点及び場面の集合である。また、I(U(T))は、運転技量TのドライバーDが不安を感じ、練習の必要性を感じる地点及び場面の重要度Iである。
【数3】



【0060】
判定処理ECU40は、少しでも近い経路に誘導するため、運転技量Tに応じてI=Ithとなる経路に誘導する。例えば、判定処理ECU40は、運転支援ECU50のスピーカ52より、
「今のレベルに合った経路が存在します。一つレベルアップした車線変更場面で練習してみませんか?」
といった音声を流すことにより、ドライバーDを誘導する。
【0061】
本実施形態では、判定処理ECU40が、交通情報DB42に記録された移動体V1等の過去において検出された移動の履歴から移動体V1等の移動領域TRを推定し、運転支援ECU50が、移動領域TRに関する情報である誘導すべき経路をドライバーDに提供するため、潜在的な危険に対する安全性をより向上させ、ドライバーDに有益な情報を提供することが可能となる。
【0062】
また、本実施形態では、判定処理ECU40が、自車両V0が通過する可能性がある領域である移動領域TRと、現在その存在が検出されておらず且つ自車両V0の周辺に将来存在する可能性がある移動体V1等について、移動体が通過する領域である移動領域TRを予測する。さらに、判定処理ECU40は、予測した自車両V0と移動体V1等との移動領域TRとが重複する領域に基づいて、移動領域TRの重要度Iを算出するため、現在その存在が検出されていない潜在的な危険に基づいて、自車両V0が将来に通過する領域における運転の難易度を算出することができる。また、判定処理ECU40は、算出した重要度Iと、推定したドライバーDの運転技量Tとに応じて、自車両V0が将来走行すべき経路を設定し、運転支援ECU50が、判定処理ECU40が設定した経路を自車両V0が走行するようにドライバーDを誘導するため、潜在的な危険に基づいて算出された重要度IとドライバーDの運転技量Tとに基づいた経路を走行するようにドライバーDが誘導されることになり、潜在的な危険に対する安全性をより向上させ、ドライバーDに有益な情報を提供することが可能となる。
【0063】
また、本実施形態では、判定処理ECU40は、算出した重要度Iと、推定したドライバーDの運転技量Tとに応じて、ドライバーDが運転の練習を行うことが可能な経路を設定し、運転支援ECU50が、判定処理ECU40が設定した経路を自車両V0が走行するようにドライバーDを誘導するため、ドライバーDは潜在的な危険に対する練習を未然に行なうことが可能となり、潜在的な危険に対する安全性をより向上させ、練習を通してドライバーDに有益な情報を提供することが可能となる。
【0064】
また、本実施形態では、判定処理ECU40は、ドライバーDが運転の練習を行うことが可能な経路を自車両V0が走行した後のドライバーDの運転技量Tを推定し、算出した重要度Iと、ドライバーDが運転の練習を行うことが可能な経路を自車両V0が走行した後に推定したドライバーDの運転技量Tとに応じて、ドライバーDが運転の練習を行うことが可能な経路を設定するため、運転の練習の成果を次の経路の設定にフィードバックすることになり、ドライバーDの運転技量Tの向上に応じて、潜在的な危険に対する安全性をより向上させることが可能となる。
【0065】
本実施形態によれば、判定処理ECU40が推定する移動領域TRは自車両V0及び移動体V1等の全幅と同一の幅を有するため、より現実に沿って潜在的な危険を予測することが可能となり、潜在的な危険に対する安全性をより向上させることが可能となる。
【0066】
また、判定処理ECU40は、交通情報DB42に記録された移動体V1等の過去において検出された移動の履歴から移動体V1等の移動領域TRを推定するため、現在未検出の移動体V1等が将来通過する移動領域TRをより精度良く推定することが可能となる。
【0067】
また、本実施形態によれば、判定処理ECU40は、設定する経路について、算出する重要度Iが所定の閾値であるIth以下となる経路を設定するため、運転の難易度が高い経路を避けて、潜在的な危険を除くことが可能となる。
【0068】
また、本実施形態によれば、判定処理ECU40は、ドライバーDの運転技量Tに応じた重要度Ithを推定し、設定する経路について重要度Ith以下となる経路を設定するため、ドライバーDの運転技量Tに応じた経路へとドライバーDを誘導することが可能となる。
【0069】
さらに、この構成によれば、判定処理ECU40は、設定する経路について、算出する重要度Iが閾値であるIth以下となる経路の中で、自車両の目的地までの走行距離が最も短くなる経路を設定するため、運転の難易度とドライバーDの運転の技量との関係で求められた経路の内で、もっとも効率の良い経路へとドライバーDを誘導することができる。
【0070】
尚、本発明は、上記した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。
【符号の説明】
【0071】
1…運転誘導装置、10…環境情報認識ECU、11…GPS、12…車載通信機、13…前方センサ・後側方センサ、14…ナビゲーションシステム、15…白線認識カメラ、20…車両情報認識ECU、21…舵角センサ、22…車速センサ、23…ウィンカーセンサ、30…ドライバー状態認識ECU、31…視線・顔向き計測装置、40…判定処理ECU、41…ドライバー操作履歴DB、42…交通情報DB、50…運転支援ECU、51…ディスプレイ、52…スピーカ、60…運転支援システム、61…ACC、62…PCS、63…LKA。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
道路上の所定の箇所に対応付けられた過去の移動体の時間的な変位に関する情報から、前記箇所における前記移動体の通行軌跡を想定する通行軌跡想定手段と、
前記通行軌跡想定手段が想定した前記移動体の前記通行軌跡に関する情報を、自車両のドライバーに提供する情報提供手段と、を備えた運転誘導装置。
【請求項2】
自車両が通過する可能性がある領域である自車両移動領域を予測する自車両移動領域予測手段と、
現在その存在が検出されておらず且つ前記自車両の周辺に将来存在する可能性がある移動体について、前記移動体が通過する可能性がある領域である移動体移動領域を予測する移動体移動領域予測手段と、
前記自車両移動領域予測手段が予測した前記自車両移動領域と、前記移動体移動領域予測手段が予測した前記移動体移動領域とが重複する領域に基づいて、前記自車両移動領域の運転の難易度を算出する運転難易度算出手段と、
前記自車両のドライバーの運転技量を推定する運転技量推定手段と、
前記運転難易度算出手段が算出した前記運転の難易度と、前記運転技量推定手段が推定した前記ドライバーの運転技量とに応じて、前記自車両が将来走行すべき経路を設定する経路設定手段と、
前記経路設定手段が設定した前記経路を前記自車両が走行するように前記ドライバーを誘導する誘導手段と、を備えた運転誘導装置。
【請求項3】
自車両が通過する可能性がある領域である自車両移動領域を予測する自車両移動領域予測手段と、
現在その存在が検出されておらず且つ前記自車両の周辺に将来存在する可能性がある移動体について、前記移動体が通過する可能性がある領域である移動体移動領域を予測する移動体移動領域予測手段と、
前記自車両移動領域予測手段が予測した前記自車両移動領域と、前記移動体移動領域予測手段が予測した前記移動体移動領域とが重複する領域に基づいて、前記自車両移動領域の運転の難易度を算出する運転難易度算出手段と、
前記自車両のドライバーの運転技量を推定する運転技量推定手段と、前記運転難易度算出手段が算出した前記運転の難易度と、前記運転技量推定手段が推定した前記ドライバーの運転技量とに応じて、前記ドライバーが運転の練習を行うことが可能な経路を設定する経路設定手段と、
前記経路設定手段が設定した前記経路を前記自車両が走行するように前記ドライバーを誘導する誘導手段と、を備えた運転誘導装置。
【請求項4】
前記運転技量推定手段は、前記ドライバーが運転の練習を行うことが可能な経路を前記自車両が走行した後の前記ドライバーの運転技量を推定し、
前記経路設定手段は、前記運転難易度算出手段が算出した前記運転の難易度と、前記ドライバーが運転の練習を行うことが可能な経路を前記自車両が走行した後に前記運転技量推定手段が推定した前記ドライバーの運転技量とに応じて、前記ドライバーが運転の練習を行うことが可能な経路を設定する、請求項3に記載の運転誘導装置。
【請求項5】
前記自車両移動領域予測手段が予測する前記自車両移動領域は前記自車両の全幅と同一の幅を有し、前記移動体移動領域予測手段が予測する前記移動体移動領域は前記移動体の全幅と同一の幅を有する、請求項2〜4のいずれか1項に記載の走行支援装置。
【請求項6】
前記移動体移動領域予測手段は、前記移動体の過去において検出された移動の履歴から前記移動体移動領域を予測する、請求項2〜5のいずれか1項に記載の走行支援装置。
【請求項7】
前記経路設定手段は、前記設定する経路について前記運転難易度算出手段が算出する前記運転の難易度が所定の閾値以下となる経路を設定する、請求項2〜6のいずれか1項に記載の運転誘導装置。
【請求項8】
前記経路設定手段は、前記ドライバーの運転技量に応じた前記運転の適合難易度を推定し、前記設定する経路について前記運転難易度算出手段が算出する前記運転の難易度が前記適合難易度以下となる経路を設定する、請求項7に記載の運転誘導装置。
【請求項9】
前記経路設定手段は、前記設定する経路について前記運転難易度算出手段が算出する前記運転の難易度が前記適合難易度以下となる経路の中で、前記自車両の目的地までの走行距離が最も短くなる経路を設定する、請求項8に記載の運転誘導装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2011−34128(P2011−34128A)
【公開日】平成23年2月17日(2011.2.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−176708(P2009−176708)
【出願日】平成21年7月29日(2009.7.29)
【出願人】(000003207)トヨタ自動車株式会社 (59,920)
【Fターム(参考)】