説明

配信システム及び車載器

【課題】嗜好情報のバージョン更新に容易に対応する。
【解決手段】ユーザの嗜好情報に応じてコンテンツ情報を編成し、配信するセンター装置と、ユーザの嗜好情報をセンター装置に提供する車載器と、を含む配信システムにおいて、前記センター装置は、前記車載器からユーザの嗜好情報を受信すると、当該嗜好情報が最新バージョンに対応しているか否かを判断し(ステップS21)、対応していない場合、最新バージョンに対応した嗜好情報を設定するための設定情報を生成し、前記車載器に送信する(ステップS22)。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、配信システム及び車載器に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、ナビゲーション装置のような車載器では、DSRC(Dedicated Short Range Communication)等を利用して路上に設置された路側無線装置と狭域無線通信を行い、当該路側無線装置を介してセンター装置から情報提供を受けることが可能となっている(例えば、特許文献1、2参照)。すなわち、車両が路側無線装置の通信範囲内にある間のみ、車両の車載器と路側無線装置との双方向通信が可能となり、この間にセンター装置が路側無線装置を介して、広告情報等の各種コンテンツ情報を配信するのである。
【特許文献1】特開2001−101578号公報
【特許文献2】特開2004−279509号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
コンテンツ情報の配信に際しては、できるだけ配信する情報の内容を車内のユーザに合わせるため、ユーザの嗜好情報等、コンテンツ情報の配信に関する情報をセンター装置に提供するしくみとなっている。具体的には、車載器のメモリ等に特定の記憶領域を設けてコンテンツ情報の配信に関する情報を書き込んでおき、センター装置からこの領域内の情報にアクセスして、コンテンツ情報の配信に関する情報を取得できる構成としている。センター装置は取得した情報を元に車内のユーザに適したコンテンツ情報を編成して配信する。
【0004】
嗜好情報は、バージョンを更新する場合がある。古いバージョンのままではユーザの嗜好に応じたコンテンツ情報の編成ができないため、バージョンが更新されるとユーザが嗜好情報を設定し直す必要がある。
【0005】
本発明の課題は、嗜好情報のバージョン更新に容易に対応することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
請求項1に記載の発明によれば、
ユーザの嗜好情報に応じてコンテンツ情報を編成し、配信するセンター装置と、ユーザの嗜好情報をセンター装置に提供する車載器と、を含む配信システムにおいて、
前記センター装置は、
前記車載器からユーザの嗜好情報を受信すると、当該嗜好情報が最新バージョンに対応しているか否かを判断し、対応していない場合、最新バージョンに対応した嗜好情報を設定するための設定情報を生成する配信システムが提供される。
【0007】
請求項2に記載の発明によれば、
前記設定情報は、複数の項目に分類して嗜好情報を設定するものであり、
前記センター装置は、
前記受信した旧バージョン対応の嗜好情報において最新バージョンに対応する項目については、当該旧バージョンの嗜好情報を予め設定した設定情報を生成し、前記車載器に送信する請求項1に記載の配信システムが提供される。
【0008】
請求項3に記載の発明によれば、
前記センター装置は、
前記車載器から最新バージョン対応の嗜好情報を受信すると、当該嗜好情報に応じて最新バージョンのコンテンツ情報を編成し、前記車載器に送信する請求項2に記載の配信システムが提供される。
【0009】
請求項4に記載の発明によれば、
前記車載器は、前記センター装置から最新バージョンに対応した嗜好情報を設定するための設定情報を受信すると、嗜好情報のバージョンが更新された旨をユーザに通知する請求項2又は3に記載の配信システムが提供される。
【0010】
請求項5に記載の発明によれば、
前記車載器は、入力手段及び表示手段を備え、前記設定情報をセンター装置から受信すると、最新バージョンに対応する嗜好情報の設定を行う旨の指示が前記入力手段を介してなされた場合のみ、前記受信した設定情報に基づいて最新バージョンに対応する嗜好情報を設定するための操作画面を前記表示手段に表示させ、前記入力手段からの操作入力に応じて最新バージョンに対応する嗜好情報を生成し、前記センター装置に送信する請求項4に記載の配信システムが提供される。
【0011】
請求項6に記載の発明によれば、
前記設定情報は、複数の項目を階層状に分類して嗜好情報を設定するものであり、
前記車載器は、前記嗜好情報を設定するための操作画面において、複数の項目を階層状に構築する請求項5に記載の配信システムが提供される。
【0012】
請求項7に記載の発明によれば、
ユーザの嗜好情報に応じてコンテンツ情報を編成し、配信するセンター装置と、ユーザの嗜好情報をセンター装置に提供する車載器と、を含む配信システムにおいて、
前記センター装置は、
前記車載器からユーザの嗜好情報を受信すると、当該嗜好情報が最新バージョンに対応しているか否かを判断し、対応していない場合、前記受信した旧バージョン対応の嗜好情報において最新バージョンに対応する項目があれば、当該項目に応じて最新バージョンのコンテンツ情報を編成し、前記車載器に送信する配信システムが提供される。
【0013】
請求項8に記載の発明によれば、
路側無線装置を介して、ユーザの嗜好情報に応じてコンテンツ情報を配信するセンター装置と通信を行う通信手段と、
前記通信手段を介して、前記センター装置から最新バージョンに対応した嗜好情報を設定するための設定情報を受信すると、嗜好情報のバージョンが更新された旨をユーザに通知する制御手段と、
を備える車載器が提供される。
【0014】
請求項9に記載の発明によれば、
表示手段と、入力手段とを備え、
前記制御手段は、前記設定情報をセンター装置から受信すると、最新バージョンに対応する嗜好情報の設定を行う旨の指示が前記入力手段を介してなされた場合のみ、前記受信した設定情報に基づいて最新バージョンに対応する嗜好情報を設定するための操作画面を前記表示手段に表示させ、前記入力手段からの操作入力に応じて最新バージョンに対応する嗜好情報を生成し、前記通信手段を介して前記センター装置に送信する請求項8に記載の車載器が提供される。
【0015】
請求項10に記載の発明によれば、
前記設定情報は、複数の項目を階層状に分類して嗜好情報を設定するものであり、
前記制御手段は、前記嗜好情報を設定するための操作画面において、複数の項目を階層状に構築する請求項9に記載の車載器が提供される。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、嗜好情報のバージョンが更新された場合でも、車載器において設定情報に基づき最新バージョン対応の嗜好情報の設定を容易に行うことができる。
また、本発明によれば、設定情報の受信によりバージョンが更新されたことをユーザに知らせることができる。
よって、バージョン更新に容易に対応することが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
まず、構成を説明する。
図1に、本実施形態における配信システム100を示す。
配信システム100は、図1に示すように、車両Cに搭載された車載器10、路側無線装置20、センター装置30を含んで構成され、センター装置30が路側無線装置20を介して車載器10にコンテンツ情報を配信する。路側無線装置20は路上や駐車場等に複数設置され、各路側無線装置20はネットワークNを介してセンター装置30と接続されている。また、路側無線装置20と、路上を走行する車両Cの車載器10とは無線通信が可能である。
【0018】
なお、コンテンツ情報とは、店舗の広告や駐車場、医療施設の案内等のコンテンツ(テキスト情報、画像情報、音情報)の他、コンテンツを提供する事業者に関する情報、コンテンツの有効期限の情報(例えば、有効期限の開始と終了の日時)、サービスを提供可能な対象地点の情報(例えば、広告している店舗の地点を示す緯度経度や店舗名等)、コンテンツの通知を行うポップアップ再生を行うべき再生地点(例えば、再生地点を示す緯度経度、再生する道路種別や車両の進入方向を指定する情報等)、コンテンツの表示画面の遷移情報(次に表示する画面を指定する情報等)、後述する嗜好情報等を含めて、車載器30に送信される一まとまりの情報をいう。
また、コンテンツは嗜好情報で設定されている項目により分類され、コンテンツ情報にはその分類された項目を示す情報が含まれる。
【0019】
以下、各構成装置について詳細に説明する。
路側無線装置20は、図2に示すように本体装置20aとアンテナ20bとから構成されている。路側無線装置20は、道路脇や道路上方に設置されたアンテナ20bから、到達距離が限定されたDSRCの電波を放射して、路側無線装置20近傍に相互通信エリアZを形成する。この相互通信エリアZ内にある車両Cの車載器10とだけ双方向狭域無線通信が可能となる。以下、路側無線装置20と車載器10間の狭域無線通信を路車間通信という場合がある。
【0020】
DSRCは5.8GHz帯域の電波を使った通信方式であり、その通信範囲は例えば数
メートルから数十メートルである。路側無線装置20からのDSRCの送信出力は何れも同じ程度に設定されているので、複数の路側無線装置20がそれぞれ形成する相互通信エリアZは設置場所に関係なく、ほぼ一定である。
【0021】
本体装置20aは、車載器10とセンター装置30間の情報のやりとりを仲介するための処理を行う。すなわち、アンテナ20bを介して車載器10から受信された情報をセンター装置30に転送し、センター装置30から送信されたコンテンツ情報を車載器10へ転送する。本体装置20aは、情報処理や通信制御を行う制御部、記憶部等を備えたコンピュータ端末を適用することができる。
【0022】
車載器10は、車両Cに搭載され、案内経路への誘導のための処理等を行うナビゲーション機能の他、DSRCによるETC(Electronic Toll Collection System)利用のた
めの処理を行う機能等を有している。
車載器10は、図3に示すように、カーナビ部1、VICSモジュール2、DSRC部3、制御部4を備えて構成されている。
【0023】
制御部4は、CPU(Central Processing Unit)、RAM(Random Access Memory)
等から構成され、記憶部1fに記憶された制御プログラムとの協働により各種演算を行う他、各部の集中制御を行う。
例えば、路側無線装置20との路者間通信を行う際にはDSRC部3の通信動作を制御する。なお、DSRC部3の制御にあたってはDSRC部3のDSRC制御部3aとの協働により制御を行う。また、DSRC部3を介してセンター装置30から受信したコンテンツ情報の保存、再生制御等を行う。
【0024】
カーナビ部1は、カーナビ制御部1a、現在地検出部1b、地図記憶部1c、入力部1d、表示部1e、記憶部1f等を備えて、車両Cを案内経路へ誘導するための処理を行う。
カーナビ制御部1aは、現在地検出部1bから取得した現在地の情報及び地図記憶部1cに記憶された地図情報等に基づいて、車両Cの現在地から入力部1dを介して設定された目的地までの案内経路を算出する。そして、地図記憶部1cに記憶されている地図情報を用いて算出した案内経路へ誘導するための地図画面を生成し、表示部1eにより表示させる。
【0025】
現在地検出部1bは、GPSアンテナ、角度センサ、方位センサ、距離センサ等の各種センサを備え、これらセンサによる検出結果に基づいて車両Cの現在地を検出する。GPSアンテナは、GPS衛星から送信されるGPS信号を検出する。また、角度センサは移動方向の変化量を示す車の加速度(単位時間あたりの水平方向への回転速度)を検出し、方位センサは地磁気の検出を行い、車両の絶対方位を検出する。現在地検出部1bは、これらセンサから取得した各検出結果に基づいて車両の現在地を示す現在地情報(経度、緯度等の情報)を生成し、カーナビ制御部1aに出力する。
【0026】
地図記憶部1cは、メモリやDVD等の記録媒体から構成され、案内表示に必要な地図情報、VICSモジュール2を介して受信されるガイド情報(道路情報、渋滞情報等)等を記憶している。
【0027】
入力部1dは、操作キーや表示部1eと一体に構成されるタッチパネル等から構成されている。入力部1dは、これらの操作に対応する操作信号を生成し、制御部31に出力する。
表示部1eは、モニタを備え、制御部4の制御に従ってモニタ上に各種情報を表示する。例えば、設定画面や地図画面、センター装置10から受信したコンテンツ情報の表示画面等である。
【0028】
記憶部1fは、メモリから構成され、制御部4やカーナビ制御部1aにより実行される制御プログラム、プログラムの実行に必要なパラメータやデータ等を記憶している。
また、記憶部1fは、センター装置30に提供するアップリンク情報を記憶するとともに、センター装置30から受信したコンテンツ情報を記憶する。ユーザがコンテンツ情報の配信について契約をした配信事業者(以下、正規の配信事業者という。)が複数ある場合には、アップリンク情報は各配信事業者に応じた内容で制御部4によりそれぞれ生成され、記憶部1fに記憶される。アップリンク情報は最新の内容となるように制御部4が常に更新を行って記憶部1fに保存させる。アップリンク情報の詳細については後述する。
【0029】
VICSモジュール2は、光通信用、FM通信用、2.4GHz電波通信用のアンテナを
それぞれ備え、VICSセンターと光通信、FM通信、電波通信を行う。VICSモジュール2はVICSセンターから渋滞情報や道路交通情報等を受信し、制御部31に出力する。
【0030】
DSRC部3は、DSRCによるETC利用のための処理や、センター装置30からコンテンツ情報を受信するための通信処理等を行う。
DSRC部3は、図3に示すようにDSRC制御部3a、通信部3b、記憶部3c、ETC処理部3e、ICカードI/F3fを備えて構成されている。
【0031】
DSRC制御部3aは、CPU、RAM等から構成され、記憶部3cに記憶されている制御プログラムとの協働によりDSRC部3の各部の動作を制御する。
例えば、ETCによる決済を行う際には、通信部3bの通信動作を制御してETC基地局(ETC決済を行うためにETCゲート付近等に設けられる無線基地局)と決済情報の送受信を行わせる。また、ETC処理部3eにより決済情報の書込処理を行わせる。
また、センター装置30からコンテンツ情報を受信する際には、制御部4の指示に従って記憶部3cのアップリンク情報記憶領域Mに記憶されている情報を、通信部3bにより路側無線装置20に送信させる一方、通信部3bにより路側無線装置20を介してコンテンツ情報を受信した場合にはこれを制御部4に出力する。
【0032】
通信部3bは、車両Cのダッシュボード上でフロントガラス近傍に固設されたアンテナを備え、このアンテナを介して路側無線装置20やETC基地局等と、DSRCの電波の送受信を行う。
【0033】
記憶部3cは、DSRC制御部3aにより実行される制御プログラム等を記憶している。
また、記憶部3cにはアップリンク情報記憶領域Mが設けられている。アップリンク情報記憶領域Mは、図4に示すようにセンター装置30に情報を提供するために専用に設けられた記憶領域であり、図4に示すアップリンク情報m1の他、車載器10の特性情報(図示せず)が記憶される。
【0034】
特性情報とは、車載器10の機器特性に関する情報をいう。特性情報には、車載器10の車載器ID、車載器10が対応できる言語、地図の測地系、著作権管理技術、表示部1eのディスプレイの解像度、SVG(Scalable Vector Graphics)の対応性、コンテンツ情報を蓄積可能な記憶容量等の情報が含まれる。なお、車載器IDは各車載器10に固有の識別情報である。
【0035】
アップリンク情報m1とは、センター装置30においてどのような内容のコンテンツ情報を配信するかを決定する際に用いられる情報である。アップリンク情報m1には、配信事業者の特定情報、車両Cの目的地情報、経由地情報、累計走行距離情報、過去の立ち寄り地情報、ユーザの嗜好情報、広告視聴履歴情報等が含まれる。図4に例を示すように、アップリンク情報m1は配信事業者A、Bの配信事業者毎に生成され、アップリンク情報記憶領域Mに記憶される。
【0036】
配信事業者の特定情報は、ユーザが予めコンテンツ情報の配信について契約した配信事業者を特定する情報であり、例えば事業者コード、事業者名等である。
車両Cの目的地情報は、カーナビ部1で設定された目的地の緯度、経度の情報であり、経由地情報はカーナビ部1で設定された目的地までの誘導経路において経由する地点の緯度、経度の情報である。また、累計走行距離情報はDSRC部3のセットアップ(起動)時点から現在までの車両Cの累計走行距離の情報であり、過去の立ち寄り地情報は過去に車両Cが停車した(つまり車載器10の電源がON又はOFFされた)地点の緯度、経度の情報及び時刻情報である。
【0037】
嗜好情報は、センター装置30においてユーザの嗜好に合わせてコンテンツ情報を編成するために用いるものである。嗜好情報は、コンテンツ情報を分類した複数の項目毎にユーザの嗜好性に関する情報を設定したものである。項目は配信事業者が任意に設定できる。
図5は、1〜96項目についてユーザが視聴したいか否かの嗜好性が設定された嗜好情報の例である。図5に示すように、嗜好情報には対応する嗜好情報のバージョンの情報、全項目数の情報を先頭に、各項目について項目番号、項目名を示す表示用テキスト、階層の情報が設定されている。バージョンが異なると、各項目の内容が異なるものとなる。
【0038】
項目は階層構造を有しており、上記階層の情報は各項目がどの階層にあたるのかを示す情報である。「0」は最上位の階層であることを示し、「1」、「2」と数字が大きくなるにつれて下位になることを示す。また、項目間の従属関係は項目番号により示す。つまり、従属関係のある項目群単位で各項目を並べ、その項目群の中でも従属関係のある項目については、上位の項目のすぐ後に従属する下位の項目を並べて項目番号を付与することにより、項目番号順に階層の情報を読み込めば従属関係と階層を判断することができる。
【0039】
図5の例で説明すると、最上位である「暮らし」の項目は項目番号「1」、階層は「0」である。そのすぐ後の項目番号「2」の「病院」の項目は階層が「1」であるので、「暮らし」の項目より階層が下位でありかつ「暮らし」の項目に従属していることが分かる。ここで、「病院」の項目にさらに「小児科」、「内科」の項目が従属する場合にはこれらの項目は「病院」のすぐ後の項目番号「3」、「4」が付され、階層は何れも「2」とされる。また、「暮らし」と同じ階層位の項目「ショッピング」がある場合、「ショッピング」の項目には、「暮らし」の項目に従属する全ての項目のすぐ後の順番となるよう項目番号が付され、階層は「0」とされる。
【0040】
各項目については、ユーザがその項目のコンテンツ情報を視聴したいか否かの嗜好性を設定することができ、視聴したいと設定された場合にはその項目に「1」のフラグが書き込まれる。一方、視聴したくないと設定された場合には「0」のフラグが書き込まれる。
【0041】
広告視聴情報は、センター装置30から配信された広告情報の情報コード及びその広告情報のうち、実際に表示部1eに表示される等して再生された広告情報の情報コード、その再生時の時刻情報である。
【0042】
ETC処理部3eは、ICカードI/F3fに挿抜されるIC付きクレジットカード又はデビットカード等に対して決済情報等の読み書きを行う。
ICカードI/F3fは、上記クレジットカード等のスロットを備え、このスロットに挿入されたクレジットカード等のICとETC処理部3eの間で情報のやりとりを仲介する。
【0043】
次に、センター装置30について説明する。
センター装置30は、コンテンツ情報を記憶し、これを車載器10に配信する。
なお、図1では1台のセンター装置30のみ示したが、コンテンツ情報を配信する配信事業者は複数あり、センター装置30は配信事業者毎に備えられるものである。
図6に、センター装置30の機能的構成を示す。
図6に示すように、センター装置30は制御部31、入力部32、表示部33、記憶部34、通信部35を備えて構成されている。
【0044】
制御部31は、CPU、RAM等から構成され、記憶部34に記憶された制御プログラムとの協働により各種演算を行う他、各部の集中制御を行う。
例えば、制御部31は記憶部34に保存されているコンテンツ情報を読み出して編成したり、編成したコンテンツ情報の配信制御を行う。なお、編成とは配信するコンテンツ情報をアップリンク情報に基づいて選択すること等をいう。
【0045】
入力部32は、キーボード等を備えて操作入力を受け付け、当該操作入力に応じた操作信号を制御部31に出力する。
表示部33はディスプレイを備え、制御部31の表示制御に従ってディスプレイ上に各種画面を表示する。
【0046】
記憶部34は、制御部31により実行されるプログラムの他、プログラムの実行に必要な各種データを記憶する。また、記憶部34は配信すべきコンテンツ情報を記憶している。上述のように、コンテンツ情報は嗜好情報の項目によって分類されている。
【0047】
記憶部34は、コンテンツ情報の配信事業者に個別に付与されている事業者コードを記憶している。また、ユーザはコンテンツ情報の配信サービスに加入する契約を行う際、会員登録を行うので、記憶部34はこの会員登録されたユーザの氏名、住所等の特定情報の他、ユーザが所有する車載器10の車載器ID、ユーザの嗜好情報等の情報をユーザ毎にデータベース化して記憶する。
【0048】
次に、動作について説明する。
図7は、コンテンツ情報を配信する際におけるセンター装置30、路側無線装置20、車載器10の各装置における処理の流れを説明するフローチャートである。
図7に示すように、まず車両Cのエンジンが起動し、車載器10の電源が投入されると(ステップS1)、制御部4は車載器10の特性情報を生成し、記憶部3cのアップリンク情報記憶領域Mに書き込む(ステップS2)。特性情報は、予めセンター装置30との間で取り決められている項目について制御部4が表示部1e等の各部に問い合わせて取得したり、予め記憶部1fに記憶されている情報を読み出す等して取得する。そして、取得された情報を制御部4がコード化し、アップリンク情報記憶領域Mの対応する領域に当該コードを書き込む。なお、実際には書込を指示する制御情報をDSRC制御部3aに出力し、このDSRC制御部3aがアップリンク情報記憶領域Mに書き込む。
【0049】
その後、車両Cが走行を開始し、路側無線装置20の相互通信エリアZに進入すると(エリアイン)、路側無線装置20は車両Cを検出し、車載器10のDSRC部3とDSRC通信による接続処理を開始する(ステップS3a、S3b)。すなわち、DSRCの電波を送出し、車載器10からの応答が得られると、通信路を確立する。通信路を確立すると、路側無線装置20はセンター装置30に対し接続が完了した旨の通知情報を送信する(ステップS4a)。一方、車載器10のDSRC部3は制御部4に対し接続が完了した旨の通知情報を出力する(ステップS4b)。
【0050】
次いで、路側無線装置20が車載器10のDSRC部3に対し、アップリンク情報記憶領域M内の情報の送信要求を行うと、DSRC部3はアップリンク情報記憶領域Mに書き込まれている特性情報を路側無線装置20に送信する(ステップS5)。特性情報は路側無線装置20を介してセンター装置30に送信される。
センター装置30は、受信した特性情報に含まれる、車載器10に対し個別に割り振られたID(以下、車載器IDという)を元に車載器10のユーザが配信サービスの会員か否かを判断する(ステップS6)。
【0051】
会員データベースに登録されている配信サービスの全会員の車載器IDのうち、受信した車載器IDと一致するものがなく、非会員であると判断すると(ステップS6;N)、非会員用のコンテンツ情報を路側無線装置20を介して車載器30に送信する(ステップS61)。その後、図8に示すステップS33の処理に移行する。なお、非会員用のコンテンツ情報とは、電車の遅延情報、納税通知情報等の公共の広告情報等の一般向けの内容の情報である。車載器30ではコンテンツ情報が記憶部1fに保存される(ステップS11)。保存されたコンテンツ情報は所定のタイミングで再生されることとなる。
一方、一致する車載器IDがあれば会員であると判断して(ステップS6;Y)、配信事業者の事業者コードの通知情報を路側無線装置20に送信する(ステップS7)。
【0052】
路側無線装置20を介して事業者コードの通知情報が受信されると、車載器10の制御部4は記憶部1fに記憶されているアップリンク情報に含まれる事業者コードと、通知された事業者コードとを照合する(ステップS8)。一致する事業者コードがない場合(ステップS8;N)、図8に示すステップS34の処理に移行する。
【0053】
一致する事業者コードがある場合(ステップS8;Y)、受信された事業者コードの配信事業者は正規の配信事業者であると判断し、制御部4は当該事業者コードに対応するアップリンク情報を記憶部1fから読み出してアップリンク情報記憶領域Mに書き込む(ステップS9)。前述のようにアップリンク情報は各配信事業者に応じて制御部4が生成し、更新を行っているので、配信事業者に応じた内容かつ最新の内容となっている。
【0054】
一方、センター装置30はデフォルトのコンテンツ情報を路側無線装置20を介して車載器10に配信する(ステップS10)。デフォルトのコンテンツ情報とは、非会員用のコンテンツ情報と同様に公共の広告情報等の一般向けの内容の情報である。車載器10では記憶部1fに配信されたコンテンツ情報が保存される(ステップS11)。
また、センター装置30は車載器10に対し定期的にポーリングを行って(ステップS12)、アップリンク情報記憶領域Mに書き込まれたアップリンク情報を要求する。
【0055】
DSRC部3は、制御部4によりアップリンク情報の書込が行われると、センター装置30からのポーリングに応じて、アップリンク情報記憶領域Mに記憶されているアップリンク情報を、路側無線装置20を介してセンター装置30に送信する(ステップS13)。
【0056】
以降の処理については、図8を参照して説明する。
図8に示すように、センター装置30では制御部31により、送信されたアップリンク情報に含まれる嗜好情報が最新バージョンに対応するものであるか否かを判断する(ステップS21)。最新かどうかは、嗜好情報に含まれるバージョンの情報に基づいて判断することができる。最新バージョンに対応する場合(ステップS21;Y)、後述するステップS31の処理に移行する。
【0057】
最新バージョンに対応しない場合(ステップS21;N)、制御部31は最新バージョン対応の嗜好情報を設定するための設定情報を生成し、通信部35を介して車載器10に送信する(ステップS22)。設定情報としては例えば図5に示した嗜好情報のフォーマットからなる設定テーブルが挙げられる。制御部31は設定テーブルにおいて最新バージョンの情報の他、最新バージョンに対応する項目の項目数、各項目の項目番号、表示用テキスト、階層を入力し、設定情報とする。
【0058】
このとき、フラグを全てデフォルト値0にしておくこととしてもよいし、受信した旧バージョンの嗜好情報と照合して最新バージョンの項目のうち、旧バージョンの嗜好情報の項目に対応する項目についてはフラグを1にして、旧バージョンの嗜好情報を予め設定しておくこととしてもよい。この場合、従来の旧バージョンの設定内容を最新バージョン対応の嗜好情報に反映させることができ、車載器10側で初めから全てを設定する必要がなくなるので利便性が良い。また、嗜好情報の中で公共性の高い情報の項目については初期値としてフラグを1に設定しておくこととしてもよい。
【0059】
車載器10では設定情報を受信すると、制御部4が嗜好情報のバージョンが更新されたと判断し、その旨をユーザに通知する処理を行う。例えば、その旨を通知するメッセージ画面等を生成して表示部1eに表示させる(ステップS23)。
【0060】
一方、センター装置30では旧バージョン対応の嗜好情報において最新バージョンに対応する項目があり、旧バージョンの嗜好情報を用いてコンテンツ情報を編成できるのであれば、制御部31が編成を行う。例えば、旧バージョンと最新バージョンとで共通する項目がある場合、その項目に応じたコンテンツ情報を編成する。編成したコンテンツ情報は車載器10に送信する(ステップS24)。車載器10では制御部4がコンテンツ情報を記憶部1fに保存させる(ステップS25)。
【0061】
次いで、車載器10では制御部4の表示制御により、最新バージョン対応の嗜好情報の設定を行うか否か、設定の有無をユーザが指示するための操作画面を表示部1eに表示させる。そして、入力部1dを介して設定を行う旨の指示入力があった場合のみ(ステップS26;Y)、制御部4は最新バージョン対応の嗜好情報を設定するための操作画面を表示部1eに表示させ、ユーザに操作入力を行わせる。
【0062】
図9に、その操作画面の一例を示す。
図9に示すように、操作画面d1には最新バージョン対応の嗜好情報の項目をその階層構造に応じて表示させる。具体的には、項目番号順に嗜好情報を読み出し、表示用テキストを用いて各項目の項目名を項目番号順に表示させるとともに、階層の情報に基づいて図9に示すように各項目を階層状に構築する。つまり、階層「0」の項目は左詰めで表示させ、階層「1」、「2」等の従属する項目は、階層が下位であるほど表示位置を右にずらして表示させる。
【0063】
なお、表示領域は限られているため、項目は階層構造に応じてプルダウン表示する。まず上位の項目のみを表示し、プルダウン表示の指示に応じてその項目に従属する下位の項目をプルダウン表示させる。
【0064】
また、各項目にはチェックボックスを表示させる。チェックボックスにはユーザの操作入力に応じてユーザが視聴したい項目であることを示すチェックマークを表示させる。チェックマークは、個々の項目についてユーザに個々に操作入力させることとしてもよいが、上位の項目について操作入力されたならばその項目に従属する下位の項目全てについて操作入力されたとして、制御部4が自動的にチェックマークを表示させることとしてもよい。この場合、下位の項目について設定不要な項目があれば、後ほどユーザがチェックマークを外す操作入力を行うことにより設定を解除できる構成とする。このような構成とすることにより、項目数が多い場合には逐一ユーザが項目毎に操作入力を行う手間を省くことができる。
【0065】
設定の操作入力が終了すると、制御部4は設定情報の各項目につき、ユーザの操作入力に応じてユーザが視聴したいか否かを示すフラグを書き込んで最新バージョン対応の嗜好情報とし、これをアップリンク情報記憶領域Mに書き込む(ステップS28)。旧バージョンの嗜好情報が既に書き込まれている場合には上書きを行う。
【0066】
一方、センター装置30では車載器10に対し定期的にポーリングを行い(ステップS27)、アップリンク情報記憶領域Mに書き込まれたアップリンク情報を要求する。よって、車載器10においてアップリンク情報記憶領域Mに最新バージョン対応の嗜好情報が書き込まれると、ポーリングに応じてDSRC部3が当該嗜好情報をセンター装置10に送信する(ステップS29)。センター装置10では、嗜好情報の更新がいつ行われるかを把握することができないので、車載器10が相互通信エリアZ内に存在する間は、定期的にポーリングを行い、アップリンク情報記憶領域Mにおける嗜好情報更新の有無を確認する。
【0067】
なお、最新バージョン対応の嗜好情報の設定を行わずに(ステップS26;N)、相互通信エリアZからエリアアウトした場合、ステップS34に進む。その後、ユーザにより上記のように最新バージョン対応の嗜好情報の設定が行われ、アップリンク情報としてアップリンク情報記憶領域Mに書き込まれると、次に相互通信エリアZにエリアインしたときにセンター装置30に送信されることとなる。したがって、次回相互通信エリアZにエリアインした場合に、ユーザにより更新された嗜好情報をアップリンクするため、その嗜好情報に基づいたコンテンツ情報を受け取ることができる。
【0068】
センター装置30が最新バージョン対応の嗜好情報を受信すると、制御部31は当該嗜好情報に基づいて、記憶部34に記憶されている嗜好情報のうち該当するユーザの嗜好情報の更新を行う(ステップS30)。次いで、制御部31は最新バージョン対応の嗜好情報や、その他のアップリンク情報に基づいて最新バージョンのコンテンツ情報の編成を行い、車載器10に送信する(ステップS31)。具体的には記憶部34に記憶されているコンテンツ情報のうち、嗜好情報において「1」のフラグに設定されている項目に分類されているコンテンツ情報等を選択する。車載器10では受信したコンテンツ情報を制御部4が記憶部1fに保存する(ステップS32)。
【0069】
その後、センター装置30が配信すべきコンテンツ情報を全て配信すると、配信終了を通知するメッセージ情報を制御部31が生成して車載器10に対し、送信する(ステップS33)。この配信終了のメッセージ情報はユーザに対しエリアアウトを促すためのものである。その後、車載器10の制御部4は、一定時間路側無線装置20との通信が途絶えると、センター装置30からのコンテンツ情報の配信が途絶えると、配信を終了したと判断してアップリンク情報を削除する制御を行う(ステップS34)。この制御に応じて、DSRC制御部3aはアップリンク情報記憶領域M内のアップリンク情報を削除する。
【0070】
以上のように、本実施形態によれば、センター装置30は車載器10から嗜好情報を受信すると、最新バージョン対応のものかどうかを判断し、対応していない場合には最新バージョン対応の嗜好情報を設定するための設定情報を生成し、車載器10に送信する。車載器10では、設定情報を用いて最新バージョン対応の嗜好情報の設定を容易に行うことができる。従って、嗜好情報のバージョン更新に容易に対応することが可能となる。
【0071】
センター装置30は、設定情報を送信する際、受信した旧バージョンの嗜好情報において最新バージョンと対応する項目については、その旧バージョンの嗜好情報を予め設定した設定情報を生成して送信するので、車載器10において全ての項目について逐一嗜好情報を設定する手間を省くことができ、利便性が高い。
【0072】
センター装置30は、受信した嗜好情報が旧バージョンであっても、最新バージョンに対応する項目があれば、当該項目に応じた最新バージョンのコンテンツ情報を送信するので、できるだけコンテンツ情報の配信するよう図ることができる。また、車載器10において最新バージョン対応の嗜好情報が新たに設定されてセンター装置30に送信されると、当該最新バージョンの嗜好情報に応じたコンテンツ情報を編成、送信することができる。
【0073】
一方、車載器10ではセンター装置30から設定情報を受信すると、バージョンが更新された旨をメッセージ表示等によりユーザに通知するので、ユーザはバージョン更新を容易に把握することができる。また、設定情報を用いて最新バージョン対応の嗜好情報の設定を行うことが可能となる。従って、バージョンの更新に容易に対応することが可能となる。
【0074】
また、車載器10では最新バージョン対応の嗜好情報の設定の有無を指示するための操作画面を表示して、設定する旨の指示がなされた場合のみ設定のための操作画面を表示し、操作入力に応じて嗜好情報の設定を行い、センター装置30に送信する。よって、ユーザの都合に応じて嗜好情報の設定の操作入力を行うことができる。
【0075】
設定のための操作画面では、階層構造を有する嗜好情報の項目を階層状に構築するので、嗜好情報の項目の構成をユーザが把握しやすく、嗜好性を設定する操作入力をやりやすいものとすることができる。
【0076】
なお、上記実施形態は本発明の好適な一例であり、これに限定されない。
例えば、嗜好情報の項目には常にフラグが1に設定される項目、つまりユーザの設定の有無に拘わらず視聴したい設定となる項目を設けることとしてもよい。これにより、ユーザの設定の有無に拘わらず、例えば行政からのお知らせ等の公共一般に知らしめたい情報の項目を常にフラグを1とする項目として設けることにより、当該項目に該当するコンテンツ情報を全てのユーザに一律に配信することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0077】
【図1】本実施形態における配信システムを示す図である。
【図2】図1の路側無線装置の相互通信エリアを説明する図である。
【図3】図1の車載器の機能的構成を示す図である。
【図4】アップリンク情報記憶領域に書き込まれたアップリンク情報の例を示す図である。
【図5】アップリンク情報記憶領域に書き込まれた嗜好情報の一例を示す図である。
【図6】センター装置の機能的構成を示す図である。
【図7】配信システムにおける処理の流れを説明する図である。
【図8】配信システムにおける処理の流れを説明する図である。
【図9】最新バージョン対応の嗜好情報を設定するための操作画面の一例を示す図である。
【符号の説明】
【0078】
100 配信システム
10 車載器
1 カーナビ部
1d 入力部1d
1e 表示部
1f 記憶部
3 DSRC制御部31部
3a DSRC制御部
3b 通信部
3c 記憶部
M アップリンク情報記憶領域
4 制御部
20 路側無線装置
30 センター装置
31 制御部
34 記憶部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザの嗜好情報に応じてコンテンツ情報を編成し、配信するセンター装置と、ユーザの嗜好情報をセンター装置に提供する車載器と、を含む配信システムにおいて、
前記センター装置は、
前記車載器からユーザの嗜好情報を受信すると、当該嗜好情報が最新バージョンに対応しているか否かを判断し、対応していない場合、最新バージョンに対応した嗜好情報を設定するための設定情報を生成する配信システム。
【請求項2】
前記設定情報は、複数の項目に分類して嗜好情報を設定するものであり、
前記センター装置は、
前記受信した旧バージョン対応の嗜好情報において最新バージョンに対応する項目については、当該旧バージョンの嗜好情報を予め設定した設定情報を生成し、前記車載器に送信する請求項1に記載の配信システム。
【請求項3】
前記センター装置は、
前記車載器から最新バージョン対応の嗜好情報を受信すると、当該嗜好情報に応じて最新バージョンのコンテンツ情報を編成し、前記車載器に送信する請求項2に記載の配信システム。
【請求項4】
前記車載器は、前記センター装置から最新バージョンに対応した嗜好情報を設定するための設定情報を受信すると、嗜好情報のバージョンが更新された旨をユーザに通知する請求項2又は3に記載の配信システム。
【請求項5】
前記車載器は、入力手段及び表示手段を備え、前記設定情報をセンター装置から受信すると、最新バージョンに対応する嗜好情報の設定を行う旨の指示が前記入力手段を介してなされた場合のみ、前記受信した設定情報に基づいて最新バージョンに対応する嗜好情報を設定するための操作画面を前記表示手段に表示させ、前記入力手段からの操作入力に応じて最新バージョンに対応する嗜好情報を生成し、前記センター装置に送信する請求項4に記載の配信システム。
【請求項6】
前記設定情報は、複数の項目を階層状に分類して嗜好情報を設定するものであり、
前記車載器は、前記嗜好情報を設定するための操作画面において、複数の項目を階層状に構築する請求項5に記載の配信システム。
【請求項7】
ユーザの嗜好情報に応じてコンテンツ情報を編成し、配信するセンター装置と、ユーザの嗜好情報をセンター装置に提供する車載器と、を含む配信システムにおいて、
前記センター装置は、
前記車載器からユーザの嗜好情報を受信すると、当該嗜好情報が最新バージョンに対応しているか否かを判断し、対応していない場合、前記受信した旧バージョン対応の嗜好情報において最新バージョンに対応する項目があれば、当該項目に応じて最新バージョンのコンテンツ情報を編成し、前記車載器に送信する配信システム。
【請求項8】
路側無線装置を介して、ユーザの嗜好情報に応じてコンテンツ情報を配信するセンター装置と通信を行う通信手段と、
前記通信手段を介して、前記センター装置から最新バージョンに対応した嗜好情報を設定するための設定情報を受信すると、嗜好情報のバージョンが更新された旨をユーザに通知する制御手段と、
を備える車載器。
【請求項9】
表示手段と、入力手段とを備え、
前記制御手段は、前記設定情報をセンター装置から受信すると、最新バージョンに対応する嗜好情報の設定を行う旨の指示が前記入力手段を介してなされた場合のみ、前記受信した設定情報に基づいて最新バージョンに対応する嗜好情報を設定するための操作画面を前記表示手段に表示させ、前記入力手段からの操作入力に応じて最新バージョンに対応する嗜好情報を生成し、前記通信手段を介して前記センター装置に送信する請求項8に記載の車載器。
【請求項10】
前記設定情報は、複数の項目を階層状に分類して嗜好情報を設定するものであり、
前記制御手段は、前記嗜好情報を設定するための操作画面において、複数の項目を階層状に構築する請求項9に記載の車載器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2009−171039(P2009−171039A)
【公開日】平成21年7月30日(2009.7.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−4607(P2008−4607)
【出願日】平成20年1月11日(2008.1.11)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.VICS
【出願人】(000003595)株式会社ケンウッド (1,981)
【Fターム(参考)】