説明

集合場所決定方法および移動体情報端末及びサーバー装置

【課題】所定所要時間以内の集合場所を特殊な地形でも影響を受けず高精度で決定することができる集合場所決定方法を提供する。
【解決手段】移動体情報端末を有する複数のユーザが集合するための場所を決定する集合場所決定方法であって、複数のユーザの各現在地を起点として、時間コスト又は距離コストを累積加算する経路探索を行うことによって、各ユーザの到達可能範囲を算出する到達可能範囲算出ステップと、算出された複数の前記到達可能範囲の交わりを検知する交わり検知ステップと、前記検知された交わりに存在する施設を集合場所の候補として決定する集合場所候補決定ステップとを含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は複数のユーザが集合場所で出会えるようにするための集合場所決定方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、複数の車両が待合わせをする場合の待合わせ地点(集合場所)を決定するためのナビゲーション装置が開示されている(特許文献1参照)。
【0003】
特許文献1に記載されている技術によれば、複数の台数の車両が同一目的地へ行く場合の待合わせ地点を決定することができ、この待ち合わせ地点を決定する際には、例えば、略等距離の地点、略同一の所要時間の地点、各車両に共通する経路上の1地点などを待ち合わせ地点とする方法が開示されている。
【0004】
また、簡単、かつ、短時間で複数のユーザが集合できる集合場所の算出を行うことを可能とするナビゲーション装置を利用した集合場所の決定方法に関する技術が開示されている(特許文献2参照)。
【0005】
特許文献2に記載されている技術によれば、複数のユーザ(例えば、ユーザ(自分)、ユーザ(相手A)、ユーザ(相手B)の3人のユーザ)のそれぞれの略同一時刻における存在地点を直線によって結合することで形成される三角形の重心を算出し、その算出結果を集合場所の基準位置とする。そして、各ユーザのナビゲーション装置において、各ユーザの存在地点から集合場所の基準位置までの経路コストを算出する。さらに、この各ユーザに係る経路コストの偏りがなくなるように、集合場所の基準位置からの補正ベクトルを算出して、補正ベクトルが示す場所に基づいて、集合場所の候補を決定する。
【特許文献1】特許第3560761号公報
【特許文献2】特開2005−195519号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1に記載されている技術によれば、集合場所の決定の際に、例えば、複数の出発地点から略等距離又は略同一の所要時間の地点を待ち合わせ場所の基準とする対等モードと呼ばれる方法が採用されている。しかしながら、このような複数の出発地点が数多く存在する場合には、こうした略等距離又は略同一の所要時間の地点の場所を見つけるのは非常に困難である。
【0007】
一方、特許文献2に記載されている技術によれば、三角形の重心を基準位置とし、補正ベクトルを経路コストの偏りがなくなるように算出すると具体的に記載されているものの、図17に示すような特殊な地形では、補正ベクトルによって修正される位置は必ずしも基準位置100付近に存在せず、補正ベクトルの算出は非常に困難となる。また、求まったとしても実際には集合できない河川や湖の上等に決定されてしまう可能性がある。なお、図17においては、背景となる道路ネットワークは省略して示している。
【0008】
本発明は、上記問題に鑑みなされたもので、所定所要時間以内の集合場所を特殊な地形でも影響を受けず高精度で決定することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記の目的を達成するために、本発明の集合場所決定方法は、移動体情報端末を有する複数のユーザが集合するための場所を決定する集合場所決定方法であって、複数のユーザの各現在地を起点として、時間コスト又は距離コストを累積加算する経路探索を行うことによって、一定の時間または一定の距離の移動により各ユーザが到達可能な範囲を算出する到達可能範囲算出ステップと、算出された複数の前記到達可能範囲の交わりを検知する交わり検知ステップと、前記検知された交わりに存在する施設を集合場所の候補として決定する集合場所候補決定ステップとを含む。
【0010】
このように、時間コストまたは距離コストを考慮した経路探索により到達可能範囲を産出する。そのため、到達可能範囲の算出には、所定所要時間または所定距離以内の集合場所を特殊な地形でも影響を受けず高精度で決定することが可能となる。
【0011】
また、本発明の集合場所決定方法は、前記到達可能範囲算出ステップにおいて、前記複数のユーザの各現在地に代えて、一部または全部のユーザの各経由地を起点とする。
【0012】
また、前記到達可能範囲算出ステップにおいて、前記複数のユーザの各現在地に代えて、または、前記複数のユーザの各現在地に加えて、前記複数のユーザに共通の目的地を起点とする。
【0013】
このように、経由地や目的地を考慮して到達可能範囲を算出する。これにより、ユーザの利用場面に応じて、適切な集合場所を決定することが可能となる。
【0014】
さらに、本発明の集合場所決定方法は、前記集合場所候補決定ステップは、前記検知された交わりに予めユーザが設定した行為内容を満たす施設が存在するかを判断するステップと、前記交わりに前記行為内容を満たす施設が存在する場合には、前記施設を集合場所の候補として決定するステップを含む。
【0015】
このように、予めユーザが設定した行為内容を満たす施設を集合場所の候補として決定する。これにより、「ボーリングをする」などのユーザが集合する目的は決まっているが具体的な場所を決めていない場面において、適切な集合場所を決定することが可能となる。
【0016】
さらに、本発明の集合場所決定方法は、前記集合場所候補決定ステップにおいて、前記検知された交わりに存在し、かつ、少なくとも前記ユーザが乗車する車の台数分の駐車スペースが存在する施設を集合場所の候補として決定する。
【0017】
このように、集合場所をユーザが乗車する車の台数分の駐車スペースが存在する施設とする。これにより、ユーザが車で集合するような場面において、適切な集合場所を決定することが可能となる。
【0018】
さらに、本発明の集合場所決定方法は、さらに、前記移動体情報端末の各自の移動状況を検出するステップと、前記集合場所候補決定ステップにおいて決定された前記集合場所の候補が依然として前記交わりに存在するか否かを継続的に判断する監視ステップと、前記監視ステップにおいて前記集合場所の候補が前記交わりに存在しないと判断された場合に、新たな集合場所の候補を決定する新集合場所候補決定ステップとを含む。
【0019】
このように、最初に集合場所が決定されてから移動した後も、最初に決定された集合場所が随時、移動に伴って変化する現在位置から所定時間経過後の到達可能範囲を算出して、最初に決定された集合場所がその到達可能範囲の交わりに含まれるか否かを監視している。これにより、最初に決定された集合場所へ向かう経路から大きく外れたユーザが発生した場合には、再度、新たな集合場所の候補を決定することができる。そのため、このようなユーザが集合場所へ向かう経路から外れるような場面においても、適切な集合場所を随時決定することが可能となる。
【0020】
さらに、本発明の集合場所決定方法は、全ての前記移動体情報端末が前記集合場所の候補に到達するまでに要する最短到達時間を算出するステップと、前記算出された最短到達時間の中で最長の時間を求め、自移動体情報端末が前記集合場所の候補に到達するまでに要する最短到達時間を減じることで余裕時間を算出するステップとを含む。
【0021】
このように、決定された集合場所に最も遅く到達すると予想されるユーザが到達するまでの余裕時間を各ユーザについて算出する。これにより、各ユーザは、余裕時間を見て、集合までに寄り道をするなどを決めることができ、ユーザがより柔軟な行動計画を立てることを可能とする。
【0022】
さらに、本発明の集合場所決定方法は、前記到達可能範囲算出ステップにおいて、前記複数のユーザの現在地を直線によって結合することで形成される多角形の外接円を最大の探索範囲として、複数のユーザの各現在地を起点として、時間コスト又は距離コストを累積加算する経路探索を行うことによって、各ユーザの到達可能範囲を算出する。
【0023】
さらに、前記到達可能範囲算出ステップにおいて、前記複数のユーザの現在地及び前記目的地を直線によって結合することで形成される多角形の外接円を最大の探索範囲として、複数のユーザの各現在地を起点として、時間コスト又は距離コストを累積加算する経路探索を行うことによって、各ユーザの到達可能範囲を算出する。
【0024】
このように、各ユーザの現在地と、利用場面によっては目的地を考慮して、経路探索を行う範囲を最大の探索範囲として決定する。これにより、探索範囲が限定されるため、演算量を減少させることが可能となる。
【0025】
なお、本発明は、このような特徴的な方法を含む集合場所決定方法として実現することができるだけでなく、集合場所決定方法に含まれる特徴的なステップを手段とする集合場所決定装置として実現したり、集合場所方法をコンピュータに実行させるプログラムとして実現したりすることもできる。そして、そのようなプログラムは、CD−ROM(Compact Disc−Read Only Memory)等の記録媒体やインターネット等の通信ネットワークを介して流通させることができる。
【発明の効果】
【0026】
本発明の集合場所決定方法および移動体情報端末及びサーバー装置は、所定所要時間以内の集合場所を特殊な地形でも影響を受けず高精度で決定することができる。
【0027】
また、集合場所に到着した後、全員が集合するまでにどの程度時間に余裕があるのか各ユーザが都度知ることが可能となる。
【0028】
さらに、集合した後の具体的目的地が決まっておらず、行為のみ決まっているような場面のようにユーザの様々な利用場面で集合場所を決定することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0029】
以下、図面を参照しながら、本発明の実施の形態について説明する。
【0030】
(実施の形態1)
本発明の集合場所決定方法は、携帯電話やナビゲーション装置などの移動体情報端末とサーバー装置に実施して好適とされる。
【0031】
図1は、本発明に係るシステムを構成する装置の概観を示す図である。
【0032】
図1に示すように、複数の移動体情報端末1a、1b、1cがネットワークを介してサーバー装置2と接続される。なお、サーバー装置2は1つとは限らず、各地域毎に分散配置する構成も可能である。
【0033】
各移動体情報端末は、それぞれの現在位置や経由地などのような集合場所を求めるにあたっての出発地とする場所や利用場面など集合場所を求めるための条件などをサーバー装置2に通知する。サーバー装置2は、移動体情報端末1a、1b、1cのユーザの利用場面に適した集合場所を求め、各移動体情報端末へ通知する。
【0034】
ここで、ユーザの利用場面としては、例えば、「利用場面1」として、集合場所へ各ユーザが集合した後に具体的な別の最終目的地が決まっている場面、「利用場面2」として、集合場所へ集合すれば各ユーザの目的が達成される利用場面、「利用場面3」として、具体的な最終目的地は決まっておらず、例えば、「ボーリングを行いたい」などの行為内容が決まっている場面、「利用場面4」として、ユーザA、ユーザB、ユーザCの3人のユーザが集合する場合に、ユーザAがユーザB宅に迎えに行き(すなわち、ユーザB宅が経由地となる)、その後、ユーザCと待ち合わせを行うといった場面などがある。
【0035】
図2は、移動体情報端末1aの構成を示す構成図であり、車両に設置されるナビゲーション装置に適用した例について述べる。なお、図1に示す移動体情報端末1b、1cの構成についても移動体情報端末1aの構成と同じである。
【0036】
本実施の形態に係る移動体情報端末は、制御部11と、地図情報格納部12と、測位部13と、入力部14と、出力部15と、交通情報受信部16と、ワーキングエリア部17と、通信部18とにより構成される。また、通信制御部111と、集合場所表示部112と、経路探索部113と、経路案内部114とは制御部11の構成の一部である。また、表示装置151と、音声再生装置152とは、出力部15の構成の一部である。なお、本図において、本発明に関係のない構成要素は省略している。
【0037】
制御部11は、移動体情報端末1a全体の動作を制御するCPU(Central Processing Unit)やMPU(Micro Processing Unit)とROM(Read Only Memory)やRAM(Random Access Memory)である。また、制御部11は、ワーキングエリア部17としてのメモリ(典型的にはRAM)に処理に必要な情報を読書きしながら処理を進めてもよい。なお、処理内容を表す詳細な動作については後述する。
【0038】
地図情報格納部12は、道路や交差点等の地図に関するデータである地図情報が記憶される、例えば、HDD(Hard Disk Drive)やDVD(Digital Versatile Disk)、フラッシュメモリである。しかしながら、これに限らず、後述する通信部18によって地図情報格納部12に格納する情報をセンター設備に設置されている、例えば、サーバー装置2より都度ダウンロードする構成も可能である。
【0039】
図4は、地図情報格納部12に記憶されている地図情報の例を示す図である。地図情報格納部12に記憶されている地図情報は、図4(a)に示すノードデータテーブル12aと、図4(b)に示すリンクデータテーブル12bと、図4(c)に示す道路種別データテーブル12cとを含む。
【0040】
ノードデータテーブル12aは、道路上のノードに関する情報を含むテーブルである。ここで、「ノード」とは、交差点や合流地点など、幾方向かに道路が分岐する地点をいう。本図に示すノードデータテーブル4aは、ノードを特定するためのID(Identifier)であるノードIDと、ノード毎の緯度・経度などの位置情報、当該ノードに接続する後述するリンクの数及びリンクIDなどにより構成されている。
【0041】
リンクデータテーブル12bは、リンクに関する情報を含むテーブルである。ここで、「リンク」とは、ノードとノードとを結ぶ道路のことをいう。本図に示すリンクデータテーブル4bは、リンクの端点である始点ノードのID、終点ノードのID、また、リンク長(単位はメートルやキロメートルなど)やリンクの幅(単位はメートルなどで、道路幅を表す)、道路種別などにより構成されている。ここで、リンク長は、後述する経路探索部113が経路探索を行う際のコスト値として用いることができる。また、リンクの属性の一つである道路種別の値は、後述する道路種別データテーブル12cにより識別できる。
【0042】
道路種別データテーブル12cは、道路の種別を示すIDを定義付けるテーブルである。本図に示す道路種別データテーブル12cは、高速道や一般道といった道路種別毎にそれぞれ重複しない数値を対応付けることにより、道路種別を示す例である。例えば、図4(b)に示すように、リンクIDが「L1」であるリンクは道路種別が「4」である。そして、図4(c)に示す道路種別データテーブル12cを参照することにより、リンクIDが「L1」であるリンクは「一般道」であることが識別できる。
【0043】
なお、このような道路ネットワークを復元可能な道路情報だけではなく、背景データ(河川、緑地など)、施設情報(例えば、ファミリーレストランやガソリンスタンドの位置を示す情報)、なども地図情報格納部12に含まれる。
【0044】
ここから、図2の説明に戻る。
【0045】
測位部13は、移動体情報端末1aが設置される車両に設置され、現在位置や速度、方位、現在時刻を測位するための機器および処理部であり、例えば、GNSS(Global Navigation Satellite System)、受信機、車速センサ、ジャイロ(角速度)センサ、加速度センサなどである。GNSS受信機は、例えば、GPS(Global Positioning System)受信機であり、複数の衛星からの電波を受信し、それを復調することで受信機の絶対位置を計測するものである。なお、現在位置や速度、方位の測位には、GNSS受信機や各種センサを単独又は複合利用して行う。
【0046】
入力部14は、ユーザからの指示を入力するもので、押圧式のスイッチを所定数並べた構成を採るものや、タッチパネル式のもの、リモコン、あるいは利用者の声を認識して地図表示装置への入力情報に変換する、マイクロフォン、音声認識エンジン等で構成される。
【0047】
表示装置151は、制御部11により作成される表示画像データに従って画像を表示する、例えば液晶ディスプレイ、プラズマディスプレイ、有機ELディスプレイなどのディスプレイである。
【0048】
音声再生装置152は、増幅器及びスピーカ等によって構成され、各種音声(例えば、経路案内音声)を再生することができる。しかしながらこれに限らず、音声信号を再生するためのものであれば何でも良い。例えば、リニアPCM(Pulse Code Modulation)形式の音声信号の場合、音声再生装置152は、DA変換器を含んでいても良い。また音声圧縮符号化データを再生する場合、音声再生装置152は圧縮を解く伸長部を含んでいても良い。なお、再生する音声情報は、地図情報格納部12や通信部18等から取得される。
【0049】
交通情報受信部16は、提供される交通渋滞情報の種類(VICS(Vehicle Information and Communication System)情報やプローブ情報など)に応じて各種のものが利用でき、FM放送波、光/電波ビーコン、DSRC(Dedicated Short Range Communication;狭帯域無線通信)受信機などに対応する受信装置が用いられる。また、これに限らず、過去の渋滞統計データ(過去の時間帯や曜日、日付などに応じた道路の混雑状況を表すデータ)を記憶する予測渋滞データベースとすることもでき、この場合は地図情報格納部12と一体化することもできる。交通渋滞情報は、上述したリンクの平均通過時間で表すことができ、経路探索を行う際に参照することができる。
【0050】
通信部18は、他の移動体情報端末、サーバー装置とネットワークを介し通信を行うための、例えば、携帯電話や無線LAN(Local Area Network)、WiMAX(Worldwide Interoperability for Microwave Access)等である。なお、通信方式は、特にこれに限定されるものではない。
【0051】
次に制御部11の構成要素について説明する。
【0052】
通信制御部111は、通信部18を介してやり取りする各種通信制御を行う機能を有している。通信メッセージは、例えば、TCP/IPなどの通信プロトコルを利用して送受信される。
【0053】
集合場所表示部112は、サーバー装置2によって決定された集合場所を表示装置151に地図情報とともに表示する機能を有している。なお、集合場所だけでなく、他の移動体情報端末の位置もサーバー装置2から受信することで表示できる。
【0054】
経路探索部113は、公知のダイクストラ、A*アルゴリズムを用いて、集合場所までの経路探索を行う機能を有している。
【0055】
経路案内部114は、経路探索部113で経路探索された経路情報をもとに、集合場所までの経路案内を行う機能を有している。もちろん、他の移動体情報端末と集合しない、通常時の利用においても利用できる。
【0056】
次に、サーバー装置2の構成について図面を参照し説明する。
【0057】
図3は、サーバー装置2の構成を示す構成図である。
【0058】
本実施の形態に係るサーバー装置は、制御部21と、地図情報格納部22と、交通情報受信部23、通信部24、ワーキングエリア部25により構成される。また、通信制御部211、経路探索部212、到達可能範囲算出部213、集合場所決定部214、余裕時間算出部215、監視部216は制御部21の構成の一部である。なお、図面において、本発明に関係のない構成要素は省略しているが、その他、ユーザ登録や各ユーザのグループ管理を司るユーザ管理部やユーザ認証を行うユーザ認証部を備えることが望ましい。
【0059】
制御部21は、サーバー装置2全体の動作を制御するCPUやMPUとROM(Read Only Memory)やRAM(Random Access Memory)である。また、制御部21は、ワーキングエリア部25としてのメモリ(典型的にはRAM)に処理に必要な情報を読書きしながら処理を進めてもよい。なお、処理内容を表す詳細な動作については後述する。
【0060】
地図情報格納部22は、道路や交差点のデータ等の地図情報が記憶される、例えば、HDDやDVD、フラッシュメモリである。しかしながら、これに限らず、サーバー装置2から分離する構成も可能であり、この場合後述する通信部18を介して地図情報を都度ダウンロードする。
【0061】
地図情報格納部22に格納される地図情報は、図4で示したものと同じであり、その説明を省略する。
【0062】
交通情報受信部23は、提供される交通渋滞情報の種類(VICS情報やプローブ情報など)に応じて各種のものが利用でき、FM放送波、光/電波ビーコン、DSRC(Dedicated Short Range Communication;狭帯域無線通信)受信機などに対応する受信装置が用いられる。また、これに限らず、過去の渋滞統計データ(過去の時間帯や曜日、日付などに応じた道路の混雑状況を表すデータ)を記憶する予測渋滞データベースとすることもでき、この場合は地図情報格納部22と一体化することもできる。交通渋滞情報は、上述したリンクの平均通過時間で表すことができ、経路探索を行う際に参照することができる。
【0063】
通信部24は、複数の移動体情報端末とネットワークを介し通信を行うためのインターフェースである。なお、通信方式は、特に限定されるものではない。
【0064】
次に制御部21の構成要素について説明する。
【0065】
通信制御部211は、通信部24を介してやり取りする各種通信制御を行う機能を有している。通信メッセージは、例えば、TCP/IPなどの通信プロトコルを利用して送受信される。
【0066】
経路探索部212は、複数の移動体情報端末から通知される位置情報(現在位置、経由地など)のそれぞれを出発地として経路探索を行う機能を有している。この経路探索処理は後述する到達可能範囲を算出し、最終的に集合場所を決定するために行うものであり、経路探索を開始する時点では集合場所は未知である。このため、通常のナビゲーション装置のように探索の開始位置と終了位置(目的地)が決まっていない。よって、経路探索部212は、最適な集合場所が見つかるまで探索範囲を徐々に広げるなど、探索範囲を動的に変更する機能を有する。
【0067】
ここでの経路探索方法には、公知のダイクストラ法、A*アルゴリズムなどを用いることができ、上述したノードとリンクからなる道路ネットワークを、探索開始地点からのリンクコストを累積加算しながらたどることによって、経路探索は行われる。
【0068】
また、経路探索部212は、後述する余裕時間を算出するために、集合場所が決まった後、複数の移動体情報端末の位置(現在位置、経由地など)から集合場所までの最短到達時間を求めるための経路探索を行う機能を有している。
【0069】
到達可能範囲算出部213は、経路探索部212の探索結果から得られる代表点を順番に接続することで、複数の移動体情報端末の位置(現在位置、経由地など)からの到達可能範囲を算出する機能を有している。代表点は、例えば、特開平11−16094号公報に開示される方法を用いて抽出することができ、複数の移動体情報端末の位置(現在位置、経由地など)を中心に対象地図をm方向に等分割し、方向1から方向mまでの領域の中で出発地から最も遠い到達可能な位置(ノード)を代表点とする。また、代表点の接続は、直線で結ぶだけではなく、公知のベジエ曲線やスプライン曲線などの曲線描画手法を用いて接続することができる。また、代表点の算出方法はこれに限らず、特願2006−157770号に開示される方法を用いても良い。
【0070】
集合場所決定部214は、移動体情報端末1a、1b、1cのユーザの利用場面に適した集合場所を求める機能を有する。ここでの、利用場面とは、例えば、上記の利用場面1から利用場面4までである。集合場所は、到達可能範囲算出部213が算出する各到達可能範囲の交わりをもとに集合場所を決定することを基本とする。
【0071】
余裕時間算出部215は、集合場所到着に最も時間がかかるユーザと比較して、他のユーザがどの程度時間に余裕があるのかを表す余裕時間を算出する機能を有している。すなわち、集合場所到着に最も時間がかかるユーザの余裕時間は0分である。余裕時間は、集合場所が決定した後、経路探索部212によって複数の移動体情報端末の位置(現在位置、経由地など)から集合場所までの最短到達時間を求めた結果をもとに算出できる。具体的には、余裕時間は、「全移動体情報端末の集合場所までに有する最短到達時間の中で最長の時間」から「自移動体情報端末が集合場所到達までに有する最短到達時間」を減じることで求めることができる。
【0072】
監視部216は、各移動体情報端末の移動状況を定期的にモニタすることで、集合場所決定部214が決定した集合場所が依然として適した場所に存在するかを監視する機能を有している。もし、特定のユーザが突発的な事故に巻き込まれるなどして、集合場所到着に遅れそうなことを検知すると、再度集合場所決定部214が新しい集合場所を決定し、これを各ユーザに提案することができる。
【0073】
以上のように構成される移動体情報端末とサーバー装置において、集合場所決定処理の動作について図面を参照し説明する。
【0074】
実施の形態1に係る集合場所決定方法は、利用場面1、すなわち、集合場所へ各ユーザが集合した後に具体的な別の最終目的地が決まっている場面における集合場所を決定する方法である。
【0075】
図5は、利用場面1における集合場所決定処理動作を示すシーケンス図である。
【0076】
図5において、まず、移動体情報端末1a、1b、1c同士で通信を行うことで、リーダー役となる者が利用する移動体端末であるマスターを一台、さらに最終目的地を決定する(ステップS101)。最終目的地の決定は、ユーザ同士がチャットを行いながら決定したり、あらかじめ電子メールを使って決定することもできる。図5では、移動体情報端末1aがマスターである場合を示している。また、マスター以外の移動体情報端末1b、1cはスレーブとなる。
【0077】
次に、マスターである移動体情報端末1aは、現在地及び最終目的地をサーバー装置2へ送信する(ステップS102)。最終目的地に関する情報は、緯度、経度のような座標データとしても良いし、一つ一つの施設に対応したIDなどでも良い。
【0078】
次いで、スレーブである各移動体情報端末1b、1cが現在地をそれぞれサーバー装置2へ送信する(ステップS103、S104)。
【0079】
各移動体情報端末からの現在地及びマスターからの最終目的地を受信したサーバー装置2は、各移動体情報端末1a、1b、1cの現在地及び最終目的地を出発地とする到達可能範囲を算出する(ステップS105)。この処理は、サーバー装置2の経路探索部212及び到達可能範囲算出部213によって行われる。
【0080】
次いで、全到達可能範囲の交わりが発生するまで繰り返す(ステップS106)。すなわち、徐々に到達可能範囲を交わりが見つかるまで大きくしていくことを表している。図6は、図5のシーケンス図におけるステップS105、S106を説明するための図である。図6において、3は最終目的地であり、5aは移動体情報端末1aの現在地を出発地とする所定時間移動後の到達可能範囲である。5bは、移動体情報端末1bの現在地を出発地とする所定時間移動後の到達可能範囲である。5cは、移動体情報端末1cの現在地を出発地とする所定時間移動後の到達可能範囲である。4は、全到達可能範囲5a、5b、5cが交わる領域である。図5のシーケンス図におけるS106では、全到達可能範囲の交わり4が見つかるまで探索範囲を広げる。
【0081】
なお、図6では各移動体端末のユーザの所定時間移動後の到達可能範囲に基づき、全到達可能範囲の交わり4を見つける例を示したが、所定時間移動後の到達可能範囲の代わりに、各移動体端末のユーザの現在位置からの所定距離範囲に基づき、全到達可能範囲の交わり4を見つけてもよい。
【0082】
ここから、図5の説明に戻る。
【0083】
交わりが見つかった場合には、経路探索処理を終了し、集合場所決定部214が交わり領域を集合場所として決定する(ステップS107)。
【0084】
なお、交わりがある一定の面積に達したら、経路探索処理を終了とすることもできる。また、集合場所の決定には、到達可能範囲の交わり4において移動体情報端末の台数分だけ駐車可能な駐車場を保有する施設を選ぶことが好ましい。さらに、交わりが実際には集合できない河川や湖の上だとすると集合場所として適した施設等が見つかるまで交わりを大きくしていけば良い。
【0085】
余裕時間算出部215は、余裕時間を算出する(ステップS108)。
【0086】
次いで、サーバー装置2は、移動体情報端末1a、1b、1cに対して、集合場所及び余裕時間を通知する(ステップS109〜S111)。
【0087】
サーバー装置2から、集合場所及び余裕時間を受信した移動体情報端末1a、1b、1cは、それぞれ、集合場所を目的地設定、経路探索、案内を開始する(ステップS112)。また、集合場所表示部112によって、表示装置151へ集合場所と余裕時間が表示される。また、サーバー装置2は、余裕時間の通知を定期的に行うことが望ましい。
【0088】
これによって、各ユーザにとって最適な集合場所を決定することができる。
【0089】
なお、スレーブはマスターとだけ通信のやり取りを行い、サーバー装置2との通信はマスターだけが行うようにしても良い。これにより、サーバー装置の負荷を低減することができる。
【0090】
図7は、集合場所が決定された後、各移動体情報端末が依然として適した場所に存在するかを、サーバー装置2の監視部216が監視する動作を示すシーケンス図である。
【0091】
まず、移動体情報端末1a、1b、1cが、それぞれ、集合場所を目的地設定、経路探索、案内を開始している状態において(ステップS112)、定期的に移動体情報端末1a、1b、1cは現在位置をサーバー装置2へ送信する(ステップS113)。送信間隔は例えば15分であり、ユーザが図示しない設定画面で決定することもできる。
【0092】
次いで、各移動体情報端末からの現在地を受信したサーバー装置2は、各移動体情報端末1a、1b、1cの現在地及び最終目的地を出発地とする到達可能範囲を算出する(ステップS116)。
【0093】
次いで、サーバー装置2は、全到達可能範囲の交わりが発生するまで繰り返す(ステップS117)。
【0094】
サーバー装置2は、すでに決定されている集合場所が依然として、ステップS116、S117で算出された到達可能範囲の交わりに存在するかを監視する(ステップS118)。
【0095】
以降の処理は、すでに決定されている集合場所が、ステップS116、S117で算出された到達可能範囲の交わりに存在しない場合の動作を示す。
【0096】
このとき、サーバー装置2は、集合場所を再決定し(ステップS119)、余裕時間の算出を行う(ステップS120)。
【0097】
次に、サーバー装置2は、各移動体情報端末1a、1b、1cへ例外発生通知及び新たな集合場所提案及び余裕時間の通知を行う(ステップS121〜S123)。
【0098】
すべての移動体情報端末1a、1b、1cが新たな集合場所への変更を許諾する変更許諾通知をサーバー装置2へ送信すると(ステップS124〜S126)、新たな集合場所を目的地として設定し、再度、経路探索と、経路案内とが開始される(ステップS127)。なお、すべての移動体情報端末1a、1b、1cが新たな集合場所の候補を承諾しない場合には、別の集合場所の候補を再提案したり、新たな集合場所の候補を承諾しなかった移動体情報端末が、新たに別の集合場所の候補を提案したりすることによって、すべての移動体情報端末において承諾される集合場所が求まるまで、交渉を行うことが望ましい。もちろん、すでに決定されている集合場所から変更なしとすることもできる。
【0099】
また、一旦集合場所が決まり、各ユーザが集合場所へ向かっている最中に、いずれかのユーザが別の急用などで離脱する必要が生じたときにも、離脱したユーザを除くすべてのユーザの現在位置と最終目的地より再度到達可能範囲を算出し、その交わりから集合場所を決定するよう再決定することが可能である。
【0100】
なお、サーバー装置2は介在せず、すべての処理を移動体情報端末同士で通信を行うことで集合場所を決定することもできる。このとき、サーバー装置2の機能をマスターに持たせれば良い。
【0101】
なお、表示装置151に他の移動体情報端末の移動状況に加え、到達可能範囲を図6で示したように地図と共に表示することもできる。これによって、余裕時間を数値としてユーザへ告知するのと比べ、自身の移動状況が他のユーザの移動状況に対して、どの程度の時間又は距離的余裕があるのかを直感的に把握することができる。
【0102】
以上説明した、実施の形態1の集合場所決定方法により、所定所要時間又は所定距離以内の集合場所を地形に影響を受けず高精度で決定することができる。
【0103】
また、集合場所に到着した後、全員が集合するまでにどの程度時間に余裕があるのか各ユーザが都度知ることが可能となる。
【0104】
さらに、集合場所へ各ユーザが集合した後に具体的な別の最終目的地が決まっている場面において最適な集合場所を決定することができる。
【0105】
(実施の形態2)
実施の形態2に係る集合場所決定方法は、利用場面2、すなわち、集合場所へ集合すれば各ユーザの目的が達成される利用場面における集合場所を決定する方法である。
【0106】
本実施の形態に係る集合場所決定方法を実行するシステムの概観、および、そのシステムを構成する装置については、図1から図4を参照して説明した実施の形態1に係るものと同様である。そのため、システムや装置に関するここでの説明は省略する。
【0107】
図8は、利用場面2における集合場所決定処理動作を示すシーケンス図である。
【0108】
図8において、まず、移動体情報端末1a、1b、1c同士で通信を行うことで、リーダー役となる者が利用する移動体端末であるマスターを一台決定する(ステップS201)。図8では、移動体情報端末1aがマスターである場合を示している。また、マスター以外の移動体情報端末1b、1cはスレーブとなる。
【0109】
次に、移動体情報端末1a、1b、1cは、現在地をサーバー装置2へ送信する(ステップS202〜S204)。
【0110】
各移動体情報端末からの現在地を受信したサーバー装置2は、各移動体情報端末1a、1b、1cの現在地を出発地とする到達可能範囲を算出する(ステップS205)。この処理は、サーバー装置2の経路探索部212及び到達可能範囲算出部213によって行われる。
【0111】
次いで、全到達可能範囲の交わりが発生するまで繰り返す(ステップS206)。すなわち、徐々に到達可能範囲を交わりが見つかるまで大きくしていくことを表している。
【0112】
ここで、図9は、図8のシーケンス図におけるステップS205、S206を説明捕捉するための図である。図9において、7aは移動体情報端末1aの現在地を出発地とする所定時間移動後の到達可能範囲である。7bは、移動体情報端末1bの現在地を出発地とする所定時間移動後の到達可能範囲である。7cは、移動体情報端末1cの現在地を出発地とする所定時間移動後の到達可能範囲である。8は、全到達可能範囲7a、7b、7cが交わる領域である。図8のシーケンス図におけるS206では、全到達可能範囲の交わり8が見つかるまで探索範囲を広げる。交わりが見つかった場合には、経路探索処理を終了し、集合場所決定部214が交わり領域を集合場所として決定する(ステップS207)。
【0113】
なお、交わりがある一定の面積に達したら、経路探索処理を終了とすることもできる。また、集合場所の決定には、到達可能範囲の交わり8において移動体情報端末の台数分だけ駐車可能な駐車場を保有する施設を選ぶことが好ましい。さらに、交わりが実際には集合できない河川や湖の上だとすると集合場所として適した施設等が見つかるまで交わりを大きくしていけば良い。
【0114】
ステップS208では、余裕時間の算出を行う。これは、余裕時間算出部215によって行われる。
【0115】
次いで、サーバー装置2は、移動体情報端末1a、1b、1cに対して、集合場所及び余裕時間を通知する(ステップS209〜S211)。
【0116】
サーバー装置2から、集合場所及び余裕時間を受信した移動体情報端末1a、1b、1cは、それぞれ、集合場所を目的地設定、経路探索、案内を開始する(ステップS212)。また、集合場所表示部112によって、表示装置151へ集合場所と余裕時間が表示される。また、サーバー装置2は、余裕時間の通知を定期的に行うことが望ましい。
【0117】
これによって、各ユーザにとって最適な集合場所を決定することができる。
【0118】
なお、スレーブはマスターとだけ通信のやり取りを行い、サーバー装置2との通信はマスターだけが行うようにしても良い。これにより、サーバー装置の負荷を低減することができる。
【0119】
また、図9の7a、7b、7cは、上記のように移動体情報端末1a、1b、1cそれぞれの現在地を出発地とする所定時間移動後の到達可能範囲を示すが、代わりに、移動体情報端末1a、1b、1cそれぞれの現在地からの所定距離の範囲としてもよい。
【0120】
図9に示したように、サーバー装置2の経路探索部212が移動体情報端末の出発地を中心に全方位にわたり探索を広げるのは、計算量が多くなってしまう。このため、図10に示すように、移動体情報端末1a、1b、1cの位置(頂点)を結んでできる三角形の外接円9を、最大の探索範囲として、到達可能範囲の交わりを求めるようにすれば、計算量を削減することができる。すなわち、外接円9を超えては経路探索処理を行わないことを表している。また、移動体情報端末の数が4以上でも、同様に各移動体情報端末の位置(頂点)を接続してできる多角形に外接する円を探索範囲とすることができる。また、実施の形態1のように最終目的地がある場合でも、各移動体情報端末の位置(頂点)と最終目的地の位置(頂点)を結んでできる多角形に外接する円を探索範囲とすることができる。
【0121】
図11は、図10の外接円9を探索範囲とした場合の到達可能範囲と交わりを示す図である。図11において、10aは移動体情報端末1aの現在地を出発地とする所定時間移動後の到達可能範囲である。10bは、移動体情報端末1bの現在地を出発地とする所定時間移動後の到達可能範囲である。10cは、移動体情報端末1cの現在地を出発地とする所定時間移動後の到達可能範囲である。30は、全到達可能範囲10a、10b、10cが交わる領域である。図11に示すように、探索範囲が外接円の範囲内で制限されており、到達可能範囲10a、10b、10cは、図9の7a、7b、7cと比べて無駄な方向には広がらないので、より高速に到達可能範囲を交わりを求めることができる。なお、10a、10b、10cは、移動体情報端末1a、1b、1cのそれぞれの所定時間移動後の到達可能範囲としたが、代わりに、移動体情報端末1a、1b、1cのそれぞれの現在地からの所定距離の範囲としてもよい。
【0122】
また、利用場面2においても、利用場面1と同様に集合場所が決定された後、サーバー装置2の監視部216が依然として適した場所に集合場所が存在するかを監視することができる。詳細なシーケンス図は省略するが、図7のシーケンス図におけるステップS116の代わりに最終目的地を省いた移動体情報端末1a、1b、1cの現在地を出発地とする到達可能範囲を算出し、全到達可能範囲の交わりが発生するまで繰り返すようにすれば良い。
【0123】
また、一旦集合場所が決まり、各ユーザが集合場所へ向かっている最中に、いずれかのユーザが別の急用などで離脱する必要が生じたときにも、離脱したユーザを除くすべてのユーザの現在位置と最終目的地より再度到達可能範囲を算出し、その交わりから集合場所を決定するよう再決定することが可能である。
【0124】
なお、サーバー装置2は介在せず、すべての処理を移動体情報端末同士で通信を行うことで集合場所を決定することもできる。このとき、サーバー装置2の機能をマスターに持たせれば良い。
【0125】
なお、表示装置151に他の移動体情報端末の移動状況に加え、到達可能範囲を図9又は図11で示したように地図と共に表示することもできる。これによって、余裕時間を数値としてユーザへ告知するのと比べ、自身の移動状況が他のユーザの移動状況に対して、どの程度の時間的又は距離的余裕があるのかを直感的に把握することができる。
【0126】
以上説明した、実施の形態2の集合場所決定方法により、所定所要時間又は所定距離以内の集合場所を地形に影響を受けず高精度で決定することができる。
【0127】
また、集合場所に到着した後、全員が集合するまでにどの程度時間に余裕があるのか各ユーザが都度知ることが可能となる。
【0128】
(実施の形態3)
実施の形態3に係る集合場所決定方法は、利用場面3、すなわち、具体的な最終目的地は決まっておらず、例えば、「ボーリングを行いたい」などの行為内容が決まっている場面における集合場所を決定する方法である。
【0129】
本実施の形態に係る集合場所決定方法を実行するシステムの概観、および、そのシステムを構成する装置については、図1から図4を参照して説明した実施の形態1に係るものと同様である。そのため、システムや装置に関するここでの説明は省略する。
【0130】
図12は、利用場面3における集合場所決定処理動作を示すシーケンス図である。
【0131】
図12において、まず、移動体情報端末1a、1b、1c同士で通信を行うことで、リーダー役となるマスターを一人、さらに行為内容を決定する(ステップS301)。行為内容の決定は、ユーザ同士がチャットを行いながら決定したり、あらかじめ電子メールを使って決定することもできる。図12では、移動体情報端末1aがマスターである場合を示している。また、マスター以外の移動体情報端末1b、1cはスレーブとなる。
【0132】
次に、マスターの移動体情報端末1aは、現在地及び行為内容をサーバー装置2へ送信する(ステップS302)。行為内容は、具体的にはボーリングに行く、カラオケをする、キャンプに行く、食事をする、ショッピングする、遊園地で遊ぶなどの行為を特定するものであり、一つ一つの行為にIDを対応させ、サーバー装置2へIDを送信しても良い。
【0133】
次いで、移動体情報端末1b、1cが現在地をそれぞれサーバー装置2へ送信する(ステップS303、S304)。
【0134】
各移動体情報端末からの現在地及びマスターからの行為内容を受信したサーバー装置2は、各移動体情報端末1a、1b、1cの現在地を出発地とする到達可能範囲を算出する(ステップS305)。この処理は、サーバー装置2の経路探索部212及び到達可能範囲算出部213によって行われる。
【0135】
次いで、全到達可能範囲の交わりに行為内容を満たす施設が見つかるまで繰り返す(ステップS306)。
【0136】
図13は、図12のシーケンス図におけるステップS305、S306を説明するための図である。いま行為内容は、ボーリングに行くであるものとする。図13において、32aは移動体情報端末1aの現在地を出発地とする所定時間移動後の到達可能範囲である。32bは、移動体情報端末1bの現在地を出発地とする所定時間移動後の到達可能範囲である。33cは、移動体情報端末1cの現在地を出発地とする所定時間移動後の到達可能範囲である。33は、全到達可能範囲5a、5b、5cが交わる領域である。31はボーリング場である。すなわち、交わり33にボーリング場が見つかるまで、到達可能範囲を広げる必要がある。
【0137】
なお、32a、32b、32cは、移動体情報端末1a、1b、1cのそれぞれの所定時間移動後の到達可能範囲としたが、代わりに、移動体情報端末1a、1b、1cのそれぞれの現在地からの所定距離の範囲としてもよい。
【0138】
図14は、到達可能範囲32aが広がって34aとなり、到達可能範囲32bが広がって34bとなり、到達可能範囲32cが広がって34cとなった様子を示している。このように、交わり35にボーリング場31がはじめて見つかったときに、経路探索処理を終了し、はじめて見つかったボーリング場31を集合場所として決定する(ステップS307)。
【0139】
なお、交わりに2つ以上の施設が同時に見つかった場合には、ユーザに1つを選択させるようにすることが望ましい。ステップS308では、余裕時間の算出を行う。これは、余裕時間算出部215によって行われる。
【0140】
次いで、サーバー装置2は、移動体情報端末1a、1b、1cに対して、集合場所及び余裕時間を通知する(ステップS309〜S311)。
【0141】
サーバー装置2から、集合場所及び余裕時間を受信した移動体情報端末1a、1b、1cは、それぞれ、集合場所を目的地設定、経路探索、案内を開始する(ステップS312)。また、集合場所表示部112によって、表示装置151へ集合場所と余裕時間が表示される。また、サーバー装置2は、余裕時間の通知を定期的に行うことが望ましい。
【0142】
これによって、各ユーザにとって行為内容が決まっているような利用場面でも最適な集合場所を決定することができる。
【0143】
なお、スレーブはマスターとだけ通信のやり取りを行い、サーバー装置2との通信はマスターだけが行うようにしても良い。これにより、サーバー装置の負荷を低減することができる。
【0144】
また、利用場面3においても、利用場面1と同様に集合場所が決定された後、サーバー装置2の監視部216が依然として適した場所に集合場所が存在するかを監視することができる。詳細なシーケンス図は省略するが、図7のシーケンス図におけるステップS116の代わりに最終目的地を省いた移動体情報端末1a、1b、1cの現在地を出発地とする到達可能範囲を算出し、全到達可能範囲の交わりが発生するまで繰り返すようにすれば良い。
【0145】
なお、サーバー装置2は介在せず、すべての処理を移動体情報端末同士で通信を行うことで集合場所を決定することもできる。このとき、サーバー装置2の機能をマスターに持たせれば良い。
【0146】
なお、表示装置151に他の移動体情報端末の移動状況に加え、到達可能範囲を図14で示したように地図と共に表示することもできる。これによって、余裕時間を数値としてユーザへ告知するのと比べ、自身の移動状況が他のユーザの移動状況に対して、どの程度の時間的又は距離的余裕があるのかを直感的に把握することができる。
【0147】
以上説明した、実施の形態3の集合場所決定方法により、所定所要時間又は所定距離以内の集合場所を地形に影響を受けず高精度で決定することができる。
【0148】
また、集合場所に到着した後、全員が集合するまでにどの程度時間に余裕があるのか各ユーザが都度知ることが可能となる。
【0149】
(実施の形態4)
実施の形態4に係る集合場所決定方法は、利用場面4、すなわち、ユーザA、ユーザB、ユーザCの3人のユーザが集合する場合に、ユーザAがユーザB宅に迎えに行き(すなわち、ユーザB宅が経由地となる)、その後、ユーザCと待ち合わせを行うといった場面における集合場所を決定する方法である。
【0150】
本実施の形態に係る集合場所決定方法を実行するシステムの概観、および、そのシステムを構成する装置については、図1から図4を参照して説明した実施の形態1に係るものと同様である。そのため、システムや装置に関するここでの説明は省略する。
【0151】
図15は、利用場面4における集合場所決定処理動作を示すシーケンス図である。
【0152】
図15において、まず、ユーザAが利用する移動体情報端末1aと、ユーザCが利用する移動体端末1cとの間で通信を行うことで、リーダー役となるマスターを一人決定する(ステップS401)。図15では、移動体情報端末1aがマスターである場合を示している。また、マスター以外の移動体情報端末1cはスレーブとなる。
【0153】
次に、マスターの移動体情報端末1aは、経由地であるユーザB宅経由地までの経路探索を行う(ステップS402)。
【0154】
次いで、移動体情報端末1aは、サーバー装置2へ経由地及び経由地までの到達時間Tを送信する(ステップS403)。
【0155】
次いで、移動体情報端末1cが現在地をそれぞれサーバー装置2へ送信する(ステップS404)。
【0156】
移動体情報端末1aからの経由地及び経由地までの到達時間Tを受信したサーバー装置2は、経由地を経由する者であるユーザAが利用する移動体情報端末1aについては経由地を出発地とする到達可能範囲Raを算出し、経由地を経由しない者が利用する移動体情報端末1cについては現在地を出発地とする到達可能範囲Rcを算出する(ステップS405)。この処理は、サーバー装置2の経路探索部212及び到達可能範囲算出部213によって行われる。
【0157】
ここで、到達可能範囲Raと到達可能範囲Rbとは、移動体端末1aと移動体端末1bとがそれぞれ一定時間の経過後に到達可能な範囲である。以下、「到達可能範囲Raの時間」とは、到達可能範囲Raがその時間が経過した後に到達可能な範囲であることをいう。また、「到達可能範囲Rcの時間」も、同様の意味で用いる。
【0158】
次いで、「到達可能範囲Rcの時間」から「到達可能範囲Raの時間」を減じて得られる時間が、経由地を経由する者であるユーザAの出発地であるユーザA宅から、経由地であるユーザB宅までの到達時間Tとなる交わりが発生するまで繰り返す(ステップS406)。
【0159】
交わりが見つかったら、そこを集合場所として決定する(ステップS407)。
【0160】
図16は、図12のシーケンス図におけるステップS405、S406を説明するための図である。いまユーザA宅からユーザB宅までの到達時間Tは10分とする。図16において、36aは経由地であるユーザB宅を出発地とする20分移動後の到達可能範囲Raである。36cは、移動体情報端末1cの現在地を出発地とする30分移動後の到達可能範囲Rcである。37は、全到達可能範囲36a、36cが交わる領域である。このように、途中の経由地がある場合でも、ユーザA、ユーザCにとって同程度の所要時間以内の集合場所を決定することができる。ステップS408では、余裕時間の算出を行う。これは、余裕時間算出部215によって行われる。
【0161】
次いで、サーバー装置2は、移動体情報端末1a、1cに対して、集合場所及び余裕時間を通知する(ステップS409〜S410)。
【0162】
サーバー装置2から、集合場所及び余裕時間を受信した移動体情報端末1aは、経由地到着後、集合場所を目的地設定、経路探索、案内を開始する(ステップS411)。
【0163】
一方、移動体情報端末1cは、集合場所を目的地設定、経路探索、案内を開始する(ステップS412)。また、集合場所表示部112によって、表示装置151へ集合場所と余裕時間が表示される。また、サーバー装置2は、余裕時間の通知を定期的に行うことが望ましい。
【0164】
これによって、経由地が存在するような利用場面でも最適な集合場所を決定することができる。
【0165】
なお、スレーブはマスターとだけ通信のやり取りを行い、サーバー装置2との通信はマスターだけが行うようにしても良い。これにより、サーバー装置の負荷を低減することができる。
【0166】
また、利用場面4においても、利用場面1と同様に集合場所が決定された後、サーバー装置2の監視部216が依然として適した場所に集合場所が存在するかを監視することができる。詳細なシーケンス図は省略するが、図7のシーケンス図におけるステップS116、S117の代わりに移動体情報端末1aの経由地を出発地とする到達可能範囲Raと、移動体情報端末1cの現在地を出発地とする到達可能範囲Rcを算出し、Rc−Ra=Tとなる交わりが発生するまで繰り返すようにすれば良い。
【0167】
なお、サーバー装置2は介在せず、すべての処理を移動体情報端末同士で通信を行うことで集合場所を決定することもできる。このとき、サーバー装置2の機能をマスターに持たせれば良い。
【0168】
なお、表示装置151に他の移動体情報端末の移動状況に加え、到達可能範囲を図14で示したように地図と共に表示することもできる。これによって、余裕時間を数値としてユーザへ告知するのと比べ、自身の移動状況が他のユーザの移動状況に対して、どの程度の時間的又は距離的余裕があるのかを直感的に把握することができる。
【0169】
以上説明した、実施の形態4の集合場所決定方法により、所定所要時間又は所定距離以内の集合場所を地形に影響を受けず高精度で決定することができる。
【0170】
また、集合場所に到着した後、全員が集合するまでにどの程度時間に余裕があるのか各ユーザが都度知ることが可能となる。
【0171】
以上、本発明を詳細に説明してきたが、前述の説明はあらゆる点において本発明の例示にすぎず、その範囲を限定しようとするものではない。本発明の範囲を逸脱することなく種々の改良や変形を行うことができることは言うまでもない。
【0172】
例えば、パソコンにおける地図表示アプリケーションとしても利用可能であり、各移動体情報端末の位置をマウス等の入力機器でクリックすることによって求め、入力された各地点を出発地とする到達可能範囲を算出するとともに、その交わりに存在する施設等を集合場所の候補として提案することができる。
【産業上の利用可能性】
【0173】
本発明に係る集合場所決定方法は、携帯電話やナビゲーション装置などの移動体情報端末、さらに、サーバー装置に対して適用可能である。さらには、パソコン上の地図表示アプリケーションとしても適用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0174】
【図1】本発明に係るシステムを構成する装置の概観を示す図である。
【図2】移動体情報端末1aの構成を示す構成図である。
【図3】サーバー装置2の構成を示す構成図である。
【図4】地図情報格納部12、22に格納される地図情報の格納形式を表す図である。
【図5】利用場面1における集合場所決定処理動作を示すシーケンス図である。
【図6】図5のシーケンス図におけるステップS105、S106を説明するための図である。
【図7】集合場所が決定された後、サーバー装置2の監視部216が依然として適した場所に存在するかを監視する動作を示すシーケンス図である。
【図8】利用場面2における集合場所決定処理動作を示すシーケンス図である。
【図9】図8のシーケンス図におけるステップS205、S206を説明するための図である。
【図10】経路探索部212の探索範囲を例示する模式図である。
【図11】図10の外接円9を探索範囲とした場合の到達可能範囲と交わりを示す図である。
【図12】利用場面3における集合場所決定処理動作を示すシーケンス図である。
【図13】図12のシーケンス図におけるステップS305、S306を説明するための図である。
【図14】図13の到達可能範囲がそれぞれ広がって、行為内容を満たす施設が交わり31に入った様子を示す図である。
【図15】利用場面4における集合場所決定処理動作を示すシーケンス図である。
【図16】図15のシーケンス図におけるステップS405、S406を説明するための図である。
【図17】従来技術としての特許文献2の集合場所決定方法を例示する模式図である。
【符号の説明】
【0175】
1a、1b、1c 移動体情報端末
2 サーバー装置
3 最終目的地
4、8、30、33、35、37 全到達可能範囲を表す曲線の交わり
5a、5b、5c、7a、7b、7c、10a、10b、10c、32a、32b、32c、34a、34b、34c、36a、36c 到達可能範囲を表す曲線
9 外接円
11、21 制御部
12、22 地図情報格納部
13 測位部
14 入力部
15 出力部
16、23 交通情報受信部
17、25 ワーキングエリア部
18、24 通信部
31 行為内容を満たす施設
100 基準位置(重心)
111、211 通信制御部
112 集合場所表示部
113、212 経路探索部
114 経路案内部
151 表示装置
152 音声再生装置
213 到達可能範囲算出部
214 集合場所決定部
215 余裕時間算出部
216 監視部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
移動体情報端末を有する複数のユーザが集合するための場所を決定する集合場所決定方法であって、
複数のユーザの各現在地を起点として、時間コスト又は距離コストを累積加算する経路探索を行うことによって、一定の時間または一定の距離の移動により各ユーザが到達可能な範囲を算出する到達可能範囲算出ステップと、
算出された複数の前記到達可能範囲の交わりを検知する交わり検知ステップと、
前記検知された交わりに存在する施設を集合場所の候補として決定する集合場所候補決定ステップとを含む集合場所決定方法。
【請求項2】
前記到達可能範囲算出ステップにおいて、前記複数のユーザの各現在地に代えて、一部または全部のユーザの各経由地を起点とする
請求項1に記載の集合場所決定方法。
【請求項3】
前記到達可能範囲算出ステップにおいて、前記複数のユーザの各現在地に代えて、または、前記複数のユーザの各現在地に加えて、前記複数のユーザに共通の目的地を起点とする
請求項1に記載の集合場所決定方法。
【請求項4】
前記集合場所候補決定ステップは、前記検知された交わりに予めユーザが設定した行為内容を満たす施設が存在するかを判断するステップと、
前記交わりに前記行為内容を満たす施設が存在する場合には、前記施設を集合場所の候補として決定するステップを含む、
請求項1または請求項2に記載の集合場所決定方法。
【請求項5】
前記集合場所候補決定ステップにおいて、前記検知された交わりに存在し、かつ、少なくとも前記ユーザが乗車する車の台数分の駐車スペースが存在する施設を集合場所の候補として決定する
請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の集合場所決定方法。
【請求項6】
さらに、前記移動体情報端末の各自の移動状況を検出するステップと、
前記集合場所候補決定ステップにおいて決定された前記集合場所の候補が依然として前記交わりに存在するか否かを継続的に判断する監視ステップと、
前記監視ステップにおいて前記集合場所の候補が前記交わりに存在しないと判断された場合に、新たな集合場所の候補を決定する新集合場所候補決定ステップとを含む、
請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載の集合場所決定方法。
【請求項7】
全ての前記移動体情報端末が前記集合場所の候補に到達するまでに要する最短到達時間を算出するステップと、
前記算出された最短到達時間の中で最長の時間を求め、自移動体情報端末が前記集合場所の候補に到達するまでに要する最短到達時間を減じることで余裕時間を算出するステップとを含む、
請求項1〜請求項6のいずれか1項に記載の集合場所決定方法。
【請求項8】
前記到達可能範囲算出ステップにおいて、前記複数のユーザの現在地を直線によって結合することで形成される多角形の外接円を最大の探索範囲として、複数のユーザの各現在地を起点として、時間コスト又は距離コストを累積加算する経路探索を行うことによって、各ユーザの到達可能範囲を算出する
請求項1または請求項2に記載の集合場所決定方法。
【請求項9】
前記到達可能範囲算出ステップにおいて、前記複数のユーザの現在地及び前記目的地を直線によって結合することで形成される多角形の外接円を最大の探索範囲として、複数のユーザの各現在地を起点として、時間コスト又は距離コストを累積加算する経路探索を行うことによって、各ユーザの到達可能範囲を算出する
請求項3に記載の集合場所決定方法。
【請求項10】
移動体情報端末を有する複数のユーザが集合するための場所を決定する集合場所決定装置であって、
複数のユーザの各現在地を起点として、時間コスト又は距離コストを累積加算する経路探索を行うことによって、各ユーザの到達可能範囲を算出する到達可能範囲算出手段と、
算出された複数の前記到達可能範囲の交わりを検知する交わり検知手段と、
前記検知された交わりに存在する施設を集合場所の候補として決定する集合場所候補決定手段とを備える集合場所決定装置。
【請求項11】
移動体情報端末を有する複数のユーザが集合するための場所を決定する集合場所決定プログラムであって、
複数のユーザの各現在地を起点として、時間コスト又は距離コストを累積加算する経路探索を行うことによって、各ユーザの到達可能範囲を算出する到達可能範囲算出ステップと、
算出された複数の前記到達可能範囲の交わりを検知する交わり検知ステップと、
前記検知された交わりに存在する施設を集合場所の候補として決定する集合場所候補決定ステップとをコンピュータに実行させる集合場所決定プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【公開番号】特開2008−32563(P2008−32563A)
【公開日】平成20年2月14日(2008.2.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−206950(P2006−206950)
【出願日】平成18年7月28日(2006.7.28)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.VICS
【出願人】(000005821)松下電器産業株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】