説明

エッチング装置及びエッチング方法

【課題】エッチングエンドのタイミングを確実に判別し、エッチングに必要な薬液の使用量を低減する。
【解決手段】エッチング室の入口から導入された処理基板を傾斜した状態で搬送する送りローラと、エッチング室内において送りローラによって搬送される処理基板に向けてエッチングに必要な薬液を吐出する吐出ノズルと、エッチング室内の入口側に設けられ傾斜した状態で搬送される処理基板の傾斜上方に位置する一端部に対向する第1センサ、エッチング室内の入口側に設けられ傾斜した状態で搬送される処理基板の傾斜下方に位置する他端部に対向する第2センサ、エッチング室内の出口側に設けられ処理基板の一端部と他端部との間の中央部に対向する第3センサを含むセンサ群と、センサ群に含まれる第1乃至第3センサの各々からの出力信号に基づいてエッチングエンドを判別する演算装置と、を備えたエッチング装置。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、エッチング装置及びエッチング方法に関する。
【背景技術】
【0002】
液晶表示装置に代表される平面表示装置を製造する過程においては、各種導電膜や各種絶縁膜をエッチングによってパターニングする工程が含まれている。エッチングの手法には、エッチングに必要な薬液(エッチング液)を利用してレジスト膜の塗布部分以外を除去するウエットエッチングがある。
【0003】
このようなウエットエッチングにおいては、エッチングの進行状態を検出する技術が各種提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2010−30021号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本実施形態の目的は、エッチングエンドのタイミングを確実に判別し、エッチングに必要な薬液の使用量を低減することが可能なエッチング装置及びエッチング方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本実施形態によれば、
処理基板を導入する入口及び処理基板を排出する出口を有するエッチング室と、水平面に対して傾斜した方向を第1方向とし、水平面と略平行であって且つ第1方向に対して略直交する方向を第2方向としたとき、前記エッチング室の入口から導入された処理基板を第1方向に傾斜させた状態で第2方向に沿って搬送し、前記エッチング室の出口から処理基板を排出する送りローラと、前記エッチング室内において、前記送りローラによって搬送される処理基板に向けてエッチングに必要な薬液を吐出する吐出ノズルと、前記エッチング室内の入口側に設けられ前記送りローラによって傾斜した状態で搬送される処理基板の傾斜上方に位置する一端部に対向する第1センサ、前記エッチング室内の入口側に設けられ前記送りローラによって傾斜した状態で搬送される処理基板の傾斜下方に位置する他端部に対向する第2センサ、前記エッチング室内の出口側に設けられ処理基板の一端部と他端部との間の中央部に対向する第3センサを含み、処理基板のエッチングエンドポイントを光学的に検知するセンサ群と、前記センサ群に含まれる前記第1センサ、前記第2センサ、及び、前記第3センサの各々からの出力信号に基づいてエッチングエンドを判別する演算装置と、を備えたことを特徴とするエッチング装置が提供される。
【0007】
本実施形態によれば、
水平面に対して傾斜した方向を第1方向とし、水平面と略平行であって且つ第1方向に対して略直交する方向を第2方向としたとき、エッチング室の入口から導入された処理基板を第1方向に傾斜させた状態で第2方向に沿って搬送し、エッチング室内において、第2方向に沿って搬送される処理基板に向けてエッチングに必要な薬液を吐出し、エッチング室内の入口側に設けられ傾斜した状態で搬送される処理基板の傾斜上方に位置する一端部に対向する第1センサからの第1出力信号、エッチング室内の入口側に設けられ傾斜した状態で搬送される処理基板の傾斜下方に位置する他端部に対向する第2センサからの第2出力信号、エッチング室内の出口側に設けられ処理基板の一端部と他端部との間の中央部に対向する第3センサからの第3出力信号に基づいて処理基板のエッチングエンドを判別し、エッチングエンドを判別したのに基づいて、エッチング室の出口から処理基板を排出する、ことを特徴とするエッチング方法が提供される。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】図1は、本実施形態におけるエッチング装置の構成を概略的に示す斜視図である。
【図2】図2は、処理基板SUBの上方に位置するセンサ群13を構成する各センサのレイアウトの一例を示す上面図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、各図において、同一又は類似した機能を発揮する構成要素には同一の参照符号を付し、重複する説明は省略する。
【0010】
図1は、本実施形態におけるエッチング装置1の構成を概略的に示す斜視図である。
【0011】
すなわち、エッチング装置1は、ウエットエッチングを行う装置であって、エッチング室10及び水洗室20を備えている。エッチング室10は、処理基板SUBの搬送方向に沿った上流側に配置されている。水洗室20は、エッチング室10と繋がっており、エッチング室10に対して処理基板SUBの搬送方向に沿った下流側に配置されている。
【0012】
なお、本実施形態においては、水平面Hに対して傾斜した方向を第1方向Xとし、水平面Hと略平行であって且つ第1方向Xに対して略直交する方向を第2方向Yとする。水平面Hに対する第1方向Xのなす角度(あるいは、第1方向X及び第2方向Yによって規定される傾斜面Iと水平面Hとのなす角度)θは適宜設定される。処理基板SUBの搬送方向は、第2方向Yに相当する。
【0013】
このエッチング装置1によって処理される処理基板SUBとは、例えば、ガラス基板などの絶縁基板上に形成された配線用の導電膜や、この導電膜上に配線パターンに対応して形成されたレジスト膜などを備えたものである。このエッチング装置1によるエッチングによって除去すべき部分(ここでは導電膜の一部)は、レジスト膜から露出している。
【0014】
エッチング室10の内部においては、送りローラ11、吐出ノズル12、センサ群13などが配置されている。
【0015】
エッチング室10は、概略箱状に形成されている。このエッチング室10は、処理基板SUBをエッチング室10の内部に導入するための入口10in、及び、処理基板SUBをエッチング室10の外部に排出する出口10outを有している。入口10inは、処理基板SUBの搬送方向に沿った上流側に形成されている。出口10outは、処理基板SUBの搬送方向に沿った下流側に形成されている。この出口10outは、水洗室20の入口であってもよい。
【0016】
送りローラ11は、エッチング室10の入口10inから導入された処理基板SUBを第1方向Xに傾斜させた状態で第2方向Yに沿って搬送し、エッチング室10の出口10outから処理基板SUBを排出するものである。このような送りローラ11は、第1方向Xに沿って配置され、その回転軸O1は、第1方向Xに沿って延出している。また、送りローラ11は、間隔をおいて第2方向Yに並んで配置されている。つまり、送りローラ11は、傾斜面Iを形成するように配置されている。
【0017】
これらの送りローラ11の少なくとも一部は、図示しない駆動機構により回転する。これにより、エッチング室10に導入された処理基板SUBは、送りローラ11によって形成された傾斜面Iの上を水洗室20に向けて搬送される。このような送りローラ11によって搬送される処理基板SUBは、一端部SUBT、他端部SUBB、及び、中央部SUBMを有している。
【0018】
一端部SUBTは、水平面Hに対して処理基板SUBの傾斜上方に位置している。他端部SUBBは、水平面Hに対して処理基板SUBの傾斜下方に位置している。中央部SUBMは、処理基板SUBの一端部SUBTと他端部SUBBとの間に位置している。
【0019】
吐出ノズル12は、第1方向Xに沿って配置され、送りローラ11によって搬送される処理基板SUBに向けてエッチングに必要な薬液を吐出するものである。吐出ノズル12から吐出された薬液は、放射状に広がって処理基板SUBの表面に供給される。吐出ノズル12の各々から処理基板SUBまでの距離は略同一である。
【0020】
ここでは、第1方向Xに沿って配置された吐出ノズル12は、薬液が供給される薬液供給パイプPAに設けられている。薬液供給パイプPAは、第1方向Xに延出しており、処理基板SUBに対して略平行に対向している。このような薬液供給パイプPAに対して、複数の吐出ノズル12が間隔をおいて第1方向Xに沿って一直線状に並んで配置されている。
【0021】
また、吐出ノズル12は、間隔をおいて第2方向Yに並んで配置されている。ここに示した例では、4本の薬液供給パイプPAが図示されており、それぞれが間隔をおいて第2方向Yに並んで配置されている。薬液供給パイプPAの各々には、複数の吐出ノズル12が間隔をおいて配置されている。
【0022】
なお、吐出ノズル12は、詳述しないが、処理基板SUBの上方において、千鳥配列されている。つまり、1本おきの薬液供給パイプPAにそれぞれ設けられた吐出ノズル12は、第2方向Yに平行な同一直線上に位置している。換言すると、隣接する2本の薬液供給パイプPAにそれぞれ設けられた吐出ノズル12は、第2方向Yに平行な同一直線上に位置しない。このような吐出ノズル12の配置により、処理基板SUBの上に隙間なく均等に薬液を供給することが可能となる。
【0023】
センサ群13は、複数のセンサを含んでおり、図示した例では、第1センサS1、第2センサS2、及び、第3センサS3を含んでいる。これらの第1センサS1、第2センサS2、及び、第3センサS3は、処理基板SUBのエッチングエンドポイントを光学的に検知するものである。ここで、光学的に検知するセンサとは、例えば、透過型センサ、あるいは、反射型センサであり、処理基板SUBに向けて出射した光の透過率、あるいは、反射率に対応した出力信号を出力するものである。
【0024】
第1センサS1は、エッチング室10の内部における入口10in側に設けられ、送りローラ11によって傾斜した状態で搬送される処理基板SUBの一端部SUBTに対向する。第2センサS2は、エッチング室10の内部における入口10in側に設けられ、送りローラ11によって傾斜した状態で搬送される処理基板SUBの他端部SUBBに対向する。第3センサS3は、エッチング室10の内部における出口10out側に設けられ、処理基板SUBの中央部SUBMに対向する。
【0025】
このようなエッチング室10における各構成要素の制御は、演算装置30によってなされる。この演算装置30には、センサ群13を構成するセンサの各々から出力された出力信号を集約するセンサコントローラ40が接続されている。
【0026】
演算装置30は、吐出ノズル12からの薬液の吐出動作を制御する一方で、センサコントローラ40を経由したセンサの各々からの出力信号に基づいてエッチングエンドを判別する。
【0027】
水洗室20においては、送りローラ21、水洗ノズル22などが配置されている。
【0028】
送りローラ21は、送りローラ11と同様に、処理基板SUBを第1方向Xに傾斜させた状態で第2方向Yに沿って搬送するものである。このような送りローラ21は、第1方向Xに沿って配置され、その回転軸O2は、第1方向Xに沿って延出している。また、送りローラ21は、間隔をおいて第2方向Yに並んで配置されている。これらの送りローラ21の少なくとも一部は、図示しない駆動機構により回転し、処理基板SUBを第2方向Yに沿って搬送する。これにより、水洗室20に導入された処理基板SUBは、エッチング装置1の外部に向けて搬送される。
【0029】
水洗ノズル22は、第1方向Xに沿って配置され、送りローラ21によって搬送されている処理基板SUBに向けて水などのリンス液を吐出するものである。水洗ノズル22から吐出されたリンス液は、放射状に広がって処理基板SUBの表面に供給される。
【0030】
このようなエッチング装置1においては、まず、入口10inから処理基板SUBがエッチング室10の内部に導入される。このとき、処理基板SUBは、除去すべき部分(ここでは、レジスト膜から露出した導電膜)が吐出ノズル12及びセンサ群13の側を向くように、送りローラ11の上に配置される。送りローラ11の回転に伴い、処理基板SUBは、第1方向Xに傾斜した状態で第2方向Yに沿って搬送される。
【0031】
演算装置30は、エッチング室10の内部を搬送されている処理基板SUBに対して、吐出ノズル12から薬液を吐出させ、処理基板SUBの表面(つまり、エッチング対象である導電膜)に薬液を供給する。これにより、エッチング対象が薬液によってエッチングされる。
【0032】
このとき、センサ群13を構成する第1センサS1、第2センサS2、及び、第3センサS3の各々は、処理基板SUBに向けて出射した光の透過率、あるいは、反射率に対応した出力信号を出力する。第1センサS1からの第1出力信号、第2センサS2からの第2出力信号、及び、第3センサS3からの第3出力信号は、それぞれセンサコントローラ40で集約された後に、演算装置30に入力される。
【0033】
一方で、演算装置30は、第1出力信号、第2出力信号、及び、第3出力信号に基づいて、エッチングエンドを判別する。この演算装置30によるエッチングエンドの判別手法については、後に詳述する。
【0034】
演算装置30がエッチングエンドと判定したのに基づいて、エッチング室10におけるエッチング処理を終了する。これに伴い、処理基板SUBは、エッチング室10の出口10outから排出され、水洗室20に搬送される。水洗室20では、送りローラ21の回転に伴い、処理基板SUBは、傾斜した状態で第2方向Yに沿って搬送される。水洗室20の内部を搬送されている処理基板SUBに対しては、水洗ノズル22からリンス液を吐出し、処理基板SUBの表面にリンス液が供給される。これにより、処理基板SUBのリンス処理が行われる。
【0035】
このような水洗室20におけるリンス処理が終了すると、処理基板SUBは、エッチング装置1の外部に搬送される。
【0036】
次に、エッチング室10におけるセンサ群13について、より詳細に説明する。
【0037】
図2は、処理基板SUBの上方に位置するセンサ群13を構成する各センサのレイアウトの一例を示す上面図である。
【0038】
第1センサS1は、エッチング室10に形成された入口10inの近傍に配置されている。この第1センサS1は、処理基板SUBの一端部SUBTに対向するように配置されている。このような第1センサS1は、処理基板SUBが入口10inから出口10outに向かって第2方向Yに沿って移動するのに伴って、図中の破線で示した処理基板SUBの一端部SUBTの全領域における表面状態に対応した第1出力信号を出力可能である。
【0039】
特に、この第1センサS1は、処理基板SUBが図示したようにエッチング室10の内部に位置し、処理基板SUBの搬送方向(ここでは第2方向Y)に沿った後端SUBRが入口10inの近傍に位置するとともに処理基板SUBの搬送方向に沿った先端SUBFが出口10outの近傍に位置している状態で、処理基板SUBの表面状態に対応した第1出力信号を出力する。このときに出力される第1出力信号は、処理基板SUBの一端部SUBTにおける後端SUBR側の領域における透過率、あるいは、反射率に対応した信号である。
【0040】
第2センサS2は、エッチング室10の入口10inの近傍に配置されている。この第2センサS2は、処理基板SUBの他端部SUBBに対向するように配置されている。このような第2センサS2は、処理基板SUBが入口10inから出口10outに向かって第2方向Yに沿って移動するのに伴い、図中の破線で示した処理基板SUBの他端部SUBBの全領域における表面状態に対応した第2出力信号を出力可能である。
【0041】
特に、この第2センサS2は、処理基板SUBが図示したようにエッチング室10の内部に位置している状態で、処理基板SUBの表面状態に対応した第2出力信号を出力する。このときに出力される第2出力信号は、処理基板SUBの他端部SUBBにおける後端SUBR側の領域における透過率、あるいは、反射率に対応した信号である。
【0042】
第3センサS3は、エッチング室10に形成された出口10outの近傍に配置されている。この第3センサS3は、処理基板SUBの中央部SUBMに対向するように配置されている。このような第3センサS3は、処理基板SUBが入口10inから出口10outに向かって第2方向Yに沿って移動するのに伴い、図中の破線で示した処理基板SUBの中央部SUBMの全領域における表面状態に対応した第3出力信号を出力可能である。
【0043】
特に、この第3センサS3は、処理基板SUBが図示したようにエッチング室10の内部に位置している状態で、処理基板SUBの表面状態に対応した第3出力信号を出力する。このときに出力される第3出力信号は、処理基板SUBの中央部SUBMにおける先端SUBF側の領域における透過率、あるいは、反射率に対応した信号である。
【0044】
本実施形態においては、信号演算を以下のように行い、エッチング終了タイミング(エンドポイント)を判定する。ここでは、第1センサS1、第2センサS2、及び、第3センサS3が処理基板SUBの表面での反射率に対応した出力信号を各々出力する場合を例に説明する。
【0045】
まず、演算装置30は、第1センサS1からの第1出力信号、第2センサS2からの第2出力信号、及び、第3センサS3からの第3出力信号に基づいて、所定のエッチング量を超えた場合に示す反射率を計測しているか否かを判定する。つまり、ここでは、処理基板SUBの面内における3点で、所定のエッチング量に達したか否かが判定される。
【0046】
演算装置30は、第1出力信号、第2出力信号、及び、第3出力信号が所定のエッチング量を超えた場合に示す反射率に対応するものであると判定した場合には、各センサの出力を2箇所ずつ3組の差分を取り、一定の差分以下になっているか否かを判別する。
【0047】
すなわち、第1出力信号と第3出力信号との差分を取り、その差分デルタAが規定の中に入れば、処理基板SUBの先端SUBF側と一端部SUBTの後端SUBR側とでエッチング量が同等になったことが判別できる。同様に、第2出力信号と第3出力信号との差分を取り、その差分デルタBが規定の中に入れば、処理基板SUBの先端SUBF側と他端部SUBBの後端SUBR側とでエッチング量が同等になったことが判別できる。さらに、第1出力信号と第2出力信号との差分を取り、その差分デルタCが規定の中に入れば、処理基板SUBの一端部SUBTと他端部SUBBとのエッチング量が同等になったことが判別できる。
【0048】
これにより、センサ群13を構成する少なくとも3個のセンサにより、処理基板SUBの全面のエッチング量を最適に判別でき、演算装置30では、各センサからの出力信号に基づいてエッチングエンドのタイミングを確実に判別し、エッチング処理を終了させることができるので、オーバーエッチングによる余分な処理時間と薬液の使用量を低減することが可能となる。
【0049】
以上説明したように、本実施形態によれば、エッチングエンドのタイミングを確実に判別し、エッチングに必要な薬液の使用量を低減することが可能なエッチング装置及びエッチング方法を提供することができる。
【0050】
なお、本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これらの新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これらの実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0051】
1…エッチング装置
10…エッチング室
11…送りローラ
12…吐出ノズル
13…センサ群(S1…第1センサ、S2…第2センサ、S3…第3センサ)
20…水洗室
21…送りローラ
22…水洗ノズル
30…演算装置
SUB…処理基板

【特許請求の範囲】
【請求項1】
処理基板を導入する入口及び処理基板を排出する出口を有するエッチング室と、
水平面に対して傾斜した方向を第1方向とし、水平面と略平行であって且つ第1方向に対して略直交する方向を第2方向としたとき、前記エッチング室の入口から導入された処理基板を第1方向に傾斜させた状態で第2方向に沿って搬送し、前記エッチング室の出口から処理基板を排出する送りローラと、
前記エッチング室内において、前記送りローラによって搬送される処理基板に向けてエッチングに必要な薬液を吐出する吐出ノズルと、
前記エッチング室内の入口側に設けられ前記送りローラによって傾斜した状態で搬送される処理基板の傾斜上方に位置する一端部に対向する第1センサ、前記エッチング室内の入口側に設けられ前記送りローラによって傾斜した状態で搬送される処理基板の傾斜下方に位置する他端部に対向する第2センサ、前記エッチング室内の出口側に設けられ処理基板の一端部と他端部との間の中央部に対向する第3センサを含み、処理基板のエッチングエンドポイントを光学的に検知するセンサ群と、
前記センサ群に含まれる前記第1センサ、前記第2センサ、及び、前記第3センサの各々からの出力信号に基づいてエッチングエンドを判別する演算装置と、
を備えたことを特徴とするエッチング装置。
【請求項2】
前記演算装置は、前記第1センサからの第1出力信号と前記第3センサからの第3出力信号との差分、前記第2センサからの第2出力信号と前記第3出力信号との差分、及び、前記第1出力信号と前記第2出力信号との差分に基づいてエッチングエンドを判別することを特徴とする請求項1に記載のエッチング装置。
【請求項3】
前記吐出ノズルは、第1方向に延出した第1薬液供給パイプに設けられたことを特徴とする請求項1または2に記載のエッチング装置。
【請求項4】
前記エッチング室に対して処理基板の搬送方向に沿った下流側に配置された水洗室を備えたことを特徴とする1乃至3のいずれか1項に記載のエッチング装置。
【請求項5】
水平面に対して傾斜した方向を第1方向とし、水平面と略平行であって且つ第1方向に対して略直交する方向を第2方向としたとき、エッチング室の入口から導入された処理基板を第1方向に傾斜させた状態で第2方向に沿って搬送し、
エッチング室内において、第2方向に沿って搬送される処理基板に向けてエッチングに必要な薬液を吐出し、
エッチング室内の入口側に設けられ傾斜した状態で搬送される処理基板の傾斜上方に位置する一端部に対向する第1センサからの第1出力信号、エッチング室内の入口側に設けられ傾斜した状態で搬送される処理基板の傾斜下方に位置する他端部に対向する第2センサからの第2出力信号、エッチング室内の出口側に設けられ処理基板の一端部と他端部との間の中央部に対向する第3センサからの第3出力信号に基づいて処理基板のエッチングエンドを判別し、
エッチングエンドを判別したのに基づいて、エッチング室の出口から処理基板を排出する、
ことを特徴とするエッチング方法。
【請求項6】
エッチングエンドを判別するに際して、前記第1出力信号と前記第3出力信号との差分、前記第2出力信号と前記第3出力信号との差分、及び、前記第1出力信号と前記第2出力信号との差分に基づいてエッチングエンドを判別することを特徴とする請求項5に記載のエッチング方法。
【請求項7】
前記エッチング室の出口から排出された処理基板を水洗室に搬送することを特徴とする請求項5または6に記載のエッチング方法。

【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2012−156455(P2012−156455A)
【公開日】平成24年8月16日(2012.8.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−16529(P2011−16529)
【出願日】平成23年1月28日(2011.1.28)
【出願人】(302020207)株式会社ジャパンディスプレイセントラル (2,170)
【Fターム(参考)】