説明

クロック配線構造、半導体装置、及び半導体装置の製造方法

【課題】配線形状のばらつきを効果的に抑制することのできる配線構造、半導体装置、及び半導体装置の製造方法を提供すること
【解決手段】本発明にかかる配線構造は、クロック配線11と、クロック配線11と同層において、クロック配線11に沿ってその両側に設けられた一対の第1シールド配線12と、クロック配線11と絶縁層を介した異なる層において、クロック配線11及び一対の第1シールド配線12の対向する領域を覆うように設けられた第2シールド配線13と、一対の電極(上部電極17、下部電極18)が絶縁層を介して対向配置されたMIM容量30と、を備え、MIM容量30の一対の電極のうち少なくとも一方が、第2シールド配線13と同層に設けられているものである。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、半導体集積回路のクロック配線構造、半導体装置、及び半導体装置の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
大規模、高性能のLSIでは、クロックのスキューやジッタを小さく抑えるために、等長配線によるツリー構造やメッシュ構造などの特殊なクロック分配手法が用いられている。このクロック配線に隣接して、その上下層や同層に配線がランダムに配置されていると、寄生容量や寄生インダクタンスを精度良く見積もることが困難になる。そして、波形なまりやクロストークの正確な見積もりが困難になる。この問題を解決するために、クロック配線の上下左右にシールド配線を設ける手法が考案されている(例えば、特許文献1、2)。
【0003】
図6は、特許文献2に開示された従来のクロック配線構造を示す部分斜視図である。図6において、クロック配線101の両側には、一対の第1シールド配線102が平行に配置されている。一対の第1シールド配線102はクロック配線101と同層に形成されている。そして、クロック配線101及び第1シールド配線102の下には、太幅配線の第2シールド配線103が配置されている。この第2シールド配線103は、少なくともクロック配線101及び一対の第1シールド配線102に対応する部分を覆う、幅の広い一本の配線からなる。第2シールド配線103は、クロック配線101より下層の配線層で形成されている。また、第2シールド配線103は、他の配線層の信号配線104より上層の配線層で形成されている。
【0004】
一対の第1シールド配線102と太幅線幅の第2シールド配線103は、配線層間をつなぐVia配線(不図示)を介して電気的に接続されている。第1シールド配線102及び第2シールド配線103は、ともにグランド(接地)電位に接続されている。このように、太幅線幅の第2シールド配線103を、信号配線104とクロック配線101との間の配線層に形成することで、信号配線104とのクロストークに起因するクロックスキューを低減することができる。
【0005】
下層の第2シールド配線103は、クロック配線101と同程度の線幅を持つ配線として形成することも可能であるが、図6に示すようなプレート状の太幅配線とすることで、擬似的なマイクロストリップ構造が形成される。これにより、スキュー低減の効果を高めることができる。この場合、第2シールド配線103は、少なくとも対象となるクロック配線101及びその両側のシールド配線102に対向する領域を覆っている必要がある。
【特許文献1】特開平8−274167号公報
【特許文献2】特開2003−158186号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
図6に示す特許文献2のクロック配線構造では、太幅線幅の第2シールド配線103は、対象となるクロック配線101に対向する所定の領域に配設されている。従って、第2シールド配線103を通常配線として用いられるCu(銅)にて形成する場合、第2シールド配線103と同層に他の通常配線を設けることができる。すなわち、第2シールド配線103の形成された配線層の他の領域は、クロック配線101以外の通常の信号や電源の配線層として用いられている。
【0007】
しかしながら、通常の配線を、太幅線幅の第2シールド配線103と同じ層に精度良く形成することは困難である。すなわち、線幅が太くパターン面積の大きい第2シールド配線103と、線幅が細くパターン面積の小さい通常配線との両方を、同じCuによって同層に精度良く形成することは難しい。このようなパターンの粗密差に起因して、リソグラフィ時の近接効果やエッチング時のマイクロローディング効果、CMP工程のディッシング(配線へこみ)などが発生し、配線形状にばらつきが発生してしまう。上記を回避するために、通常配線とは別に、太幅線幅の第2シールド配線103の専用配線層を設けて、これをCuとは異なる金属、例えばTiNやTaN等のスパッタリングにて形成すれば、リソグラフィやエッチング時に他の通常配線へ影響を与えることなく、大面積の太幅シールド配線を形成することができるが、このような専用配線層の導入は製造コストの増大を招いてしまう。すなわち、従来のクロック配線構造では、高性能化と同時に、低コスト化を実現することが困難であった。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明にかかる配線構造は、クロック配線と、前記クロック配線と同層において、前記クロック配線に沿ってその両側に設けられた一対の第1シールド配線と、前記クロック配線と絶縁層を介した異なる層において、前記クロック配線及び前記一対の第1シールド配線の対向する領域を覆うように設けられた第2シールド配線と、一対の電極が絶縁層を介して対向配置されたMIM容量と、を備え、前記MIM容量の前記一対の電極のうち少なくとも一方が、前記第2シールド配線と同層に設けられているものである。このような構成にすることにより、太幅配線の第2シールド配線は、通常配線とは異なる配線層に形成することができる。従って、リソグラフィやエッチング時に他の通常配線へ影響を与えることなく、パターン面積の大きい第2シールド配線を形成することができる。さらに、デカップリング容量として形成されるMIM容量の電極と配線層を共有することで、製造コストの増大を抑えることができる。
【0009】
また、本発明にかかる半導体装置の製造方法は、クロック配線と、MIM容量とを有する半導体装置の製造方法であって、基板上に、前記クロック配線と、前記クロック配線に沿ってその両側に設けられた一対の第1シールド配線とを形成し、前記クロック配線及び前記一対の第1シールド配線の形成前又は形成後に、前記MIM容量の一対の電極と、前記一対の電極のうち少なくとも一方と同層に設けられ、前記クロック配線及び前記一対の第1シールド配線の対向する領域を覆う第2シールド配線とを、前記クロック配線と絶縁層を介した異なる層に形成するものである。これにより、太幅配線の第2シールド配線は、通常配線とは異なる配線層に形成することができる。従って、リソグラフィやエッチング時に他の通常配線へ影響を与えることなく、パターン面積の大きい第2シールド配線を形成することができる。さらに、デカップリング容量として形成されるMIM容量の電極と配線層を共有することで、製造コストの増大を抑えることができる。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、配線形状のばらつきを効果的に抑制することのできる配線構造、半導体装置、及び半導体装置の製造方法を低コストで提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
以下に、本発明の好ましい実施の形態を説明する。以下の説明は、本発明の実施の形態を説明するものであり、本発明が以下の実施形態に限定されるものではない。説明の明確化のため、以下の記載及び図面は、適宜、省略及び簡略化がなされている。また、説明の明確化のため、必要に応じて重複説明は省略されている。尚、各図において同一の符号を付されたものは同様の要素を示しており、適宜、説明が省略されている。
【0012】
実施の形態1.
初めに、本実施の形態1に係る半導体装置について、図1及び図2を用いて説明する。図1は、実施の形態1に係るクロック配線構造を示す部分斜視図である。図2は、実施の形態1に係るクロック配線構造を示す上面図である。なお、図1では、各構成要素の一部分のみを切断して記載している。
【0013】
図1及び図2において、本実施の形態に係る半導体装置1は、クロック配線11と、MIM容量30と、信号配線14とを備える配線構造が設けられた図示しない配線基板を有している。
【0014】
クロック配線11の両側には、一対の第1シールド配線12が平行に配置されている。一対の第1シールド配線12はクロック配線11と同層に形成されている。それぞれの第1シールド配線12は、クロック配線11に沿って設けられている。一方の第1シールド配線12と他方の第1シールド配線12との間に、クロック配線11が配設される。クロック配線11は、それぞれの第1シールド配線12と離間して設けられている。
【0015】
これらクロック配線11及び第1シールド配線12の下には、太幅配線の第2シールド配線13が配置されている。この第2シールド配線13は、少なくともクロック配線11及び一対の第1シールド配線12の対向する領域を覆うように、幅の広い一本の配線からなる。第2シールド配線13は、クロック配線11より下層の配線層で形成されている。すなわち、第2シールド配線13が、図示しない絶縁層を介してクロック配線11及び一対の第1シールド配線12の対面に配設されている。また、第2シールド配線13は、信号配線14の設けられた配線層より上の配線層で形成されている。従って、信号配線14とクロック配線11の間の配線層に、第2シールド配線13が形成されている。第2シールド配線13と信号配線14とは、これらの間に設けられた図示しない絶縁層により、互いに絶縁されている。
【0016】
一対の第1シールド配線12は、図2に示すように、配線層間をつなぐVia配線19を介して太幅線幅の第2シールド配線13と電気的に接続されている。Via配線19は、シールド配線12とシールド配線13の間の図示しない絶縁層に形成されたスルーホールに埋め込まれた導電層である。そして、これら第1シールド配線12及び第2シールド配線13は、グランド(接地)電位に接続される。
【0017】
このように構成されたクロック配線構造では、第1シールド配線12及び第2シールド配線13を、クロック配線11のノイズシールドとして機能させることができる。すなわち、第2シールド配線13は、信号配線14等、第2シールド配線13より下層に設けられた他の配線とのクロストークに起因するクロックスキューを低減できる。また、第1シールド配線12は、後述する電源配線15やグランド配線16等、クロック配線11と同層に形成された他の配線とのクロストークに起因するクロックスキューを低減する。
【0018】
また、本実施の形態にかかる半導体装置1は、電源ノイズ低減のためのデカップリング容量として、MIM(Metal−Insulator−Metal)容量30が設けられている。このMIM容量30は、図示しない絶縁層を介して対向配置された2つの平板状電極(上部電極17、下部電極18)を有している。2つの電極のうち、上側に形成された上部電極17は、図2に示すように、Via配線20を介して電源配線15と接続されている。また、下側に形成された下部電極18は、Via配線21を介してグランド配線16と接続されている。
【0019】
ここで、本実施の形態では、図1に示すように、クロック配線11の第2シールド配線13とMIM容量30の下部電極18とが同層に設けられている。すなわち、太幅配線の第2シールド配線13が、MIM容量30の下部電極18と同一の配線層によって形成されている。MIM容量30の平板状電極については、TaN等の通常配線とは異なる金属にて薄膜として形成されることが"Application of on-chip MIM decoupling capacitor for 90nm SOI microprocessor", D. Roberts et al., IEDM 2005, Pages 72 - 75に開示されている。従って、本実施の形態では、第2シールド配線13を下部電極18と同じ通常配線とは異なる金属によって形成している。ここでは、クロック配線11、シールド配線12、信号配線14、電源配線15、及びグランド配線16は、通常配線に用いられる金属として、例えばCuによって形成されている。一方、第2シールド配線13、上部電極17、及び下部電極18は、通常配線と異なる金属として、例えばTiNによって形成される。
【0020】
続いて、本実施の形態にかかる半導体装置1の製造方法について説明する。まず始めに、ウェハー等の配線基板上に、信号配線14を形成する。溝エッチング工程、めっき工程、及びCMP工程などの工程を経て、信号配線14としてCu配線を形成する。
【0021】
次に、この信号配線14の上に絶縁層を形成した後、スパッタリングによって第2シールド配線13及び下部電極18となる材料を配線基板上全面に成膜する。本実施の形態では、第2シールド配線13及び下部電極18となる材料として、通常配線とは異なる金属を用いる。例えば、ここでは、第2シールド配線13及び下部電極18となる材料としてTiNを成膜する。そして、フォトリソグラフィ工程、エッチング工程、レジスト除去工程などの工程を経て、成膜された材料を所定の形状にパターニングして、第2シールド配線13及び下部電極18を形成する。
【0022】
さらに、これらを覆う絶縁層を形成した後、再度スパッタリングによって上部電極17となる材料を配線基板上全面に成膜する。ここでは、上部電極17となる材料として、同様に、通常配線とは異なる金属であるTiNを成膜する。そして、フォトリソグラフィ工程、エッチング工程、レジスト除去工程などの工程を経て、成膜された材料をパターニングして、上部電極17を形成する。
【0023】
次に、上部電極17を覆う絶縁層を形成した後、第2シールド配線13、上部電極17、及び下部電極18上の絶縁膜にスルーホールを開口する。これにより、第2シールド配線13、上部電極17、及び下部電極18に到達するスルーホールが形成され、第2シールド配線13、上部電極17、及び下部電極18の表面が露出する。そして、このスルーホールにVia配線19、20、21を形成する。
【0024】
その後、溝エッチング工程、めっき工程、及びCMP工程などの工程を経て、クロック配線11、第1シールド配線12、電源配線15、及びグランド配線16としてCu配線を形成する。これにより、Via配線19を介して第2シールド配線と電気的に接続する第1シールド配線12が形成される。また、Via配線20を介して上部電極17と電気的に接続する電源配線15が形成される。さらに、Via配線21を介して下部電極18と電気的に接続するグランド配線16が形成される。以上の工程を経て、本実施の形態の半導体装置1が完成する。
【0025】
なお、上記説明では、第2シールド配線13をMIM容量30の下部電極18と同一の配線層にて形成したが、MIM容量30の上部電極17と同一の配線層で形成してもよい。また、第2シールド配線13は1つの配線層によって構成される単層構造に限らず、第2シールド配線13を、上部電極17と同一の配線層と、下部電極18と同一の配線層との両方によって形成して、二重構造にしてもよい。
【0026】
このように、本実施の形態では、太幅配線の第2シールド配線13を、MIM容量30の電極の少なくとも一方と同層に形成する。すなわち、線幅が太くパターン面積の大きい第2シールド配線13を、同様にパターン面積の大きい上部電極17や下部電極18と同層に形成することで、パターンの粗密差を低減できる。これにより、第2シールド配線13及びMIM容量30の形成において、パターンの粗密差に起因した、リソグラフィ時の近接効果やエッチング時のマイクロローディング効果の発生を抑制できる。また、第2シールド配線13を、デカップリング容量として形成されるMIM容量30の電極と配線層を共有することで、製造コストの増大を抑えることができる。
【0027】
さらに、第2シールド配線13が、通常配線とは異なる専用の配線層で形成される。これにより、通常配線と第2シールド配線13の両方を、それぞれ最適なプロセス条件で形成することができる。従って、通常配線へ影響を与えることなく、パターン面積の大きい第2シールド配線13を形成することができる。さらに、第2シールド配線13となる材料はスパッタリングを用いて成膜される。これにより、均一な膜厚を有する第2シールド配線13を、CMP工程を経ることなく形成できるため、ディッシングの発生がない。以上のことから、本実施の形態によれば、配線形状のばらつきを効果的に抑制することのできる配線構造、半導体装置、及び半導体装置の製造方法を低コストで提供することができる。
【0028】
なお、本実施の形態では、第2シールド配線13をMIM容量30と離間して形成する場合について例示的に説明をしたが、第2シールド配線13をMIM容量30から延在して形成することも可能である。図3は、実施の形態1の別の実施例に係るクロック配線構造を示す部分斜視図である。図3に示すように、第2シールド配線13を下部電極18から延在して形成してもよい。すなわち、図1及び図2のように、第2シールド配線13と下部電極18とをそれぞれ別々のパターンとして離間して形成してもよいし、図3のように、第2シールド配線13と下部電極18とを1つのパターンとして一体的に形成してもよい。また、図4は、実施の形態1のさらに別の実施例に係るクロック配線構造を示す部分斜視図である。図4に示すように、第2シールド配線13を上部電極17、下部電極18の両方から延在して形成してもよい。
【0029】
その他の実施の形態.
クロック配線は、上記配線構造のみに限られるものではない。図5は、その他の実施の形態に係るクロック配線構造を示す部分斜視図である。なお、図5にはMIM容量30は不図示であるが、図1に示す半導体装置1と同様、第2シールド配線13はMIM容量30の下部電極18と同層に形成されている。図5に示す半導体装置2には、2つのクロック配線11により差動クロックペア配線が形成されている。これら2つのクロック配線11の外側に、一対の第1シールド配線12が配置される。そして、クロック配線11と信号配線14との間の配線層には、太幅配線の第2シールド配線13がクロック配線11及び第1シールド配線12の対向する部分を覆うように形成されている。図5には図示していないが、第2シールド配線13は、MIM容量の下部電極18と同一の配線層に設けられている。従って、第2シールド配線13は、クロック配線11、第1シールド配線12、信号配線14などの通常配線とは異なる金属によって形成されている。
【0030】
なお、実施の形態1と同様、差動クロックペア配線の第2シールド配線13は、下部電極18と同一の配線層に限らず、MIM容量30の上部電極17と同一の配線層であってもよい。また、第2シールド配線13が、上部電極17と同一の配線層と、下部電極18と同一の配線層との両方によって形成された、二重構造であってもよい。さらに、第2シールド配線は、上部電極17、下部電極18、又はこれら両方から延在されていてもよい。このように、差動クロックペア配線の第2シールド配線13が、MIM容量30の電極の少なくとも一方と同層、且つ、通常配線とは異なる配線層に形成された配線構造であれば、実施の形態1と同様の効果を奏することができる。これにより、通常配線に影響を与えることなく、パターン面積の大きい第2シールド配線13を形成することができる。従って、実施の形態1と同様、配線形状のばらつきを効果的に抑制することのできる配線構造、半導体装置、及び半導体装置の製造方法を低コストで提供することがすることができる。
【0031】
また、第2シールド配線13がクロック配線11の下層に設けられる上記配線構造に限られるものではない。クロック配線11及び第1シールド配線12に沿って、クロック配線11の上層、又は上層と下層の両方に、第2シールド配線13を設けてもよいことは言うまでもない。
【0032】
なお、図1、図3、及び図4では、クロック配線11、第1シールド配線12、電源配線15、及びグランド配線16より下側には、第2シールド配線13、信号配線14、上部電極17、及び下部電極18の部分を除いて絶縁層で充たされているが、図では絶縁層を省略して示している。また、図2には、図1に示す信号配線14は省略して記載している。図5では、同様に、クロック配線11及び第1シールド配線12より下側には、第2シールド配線13及び信号配線14の部分を除いて絶縁層で充たされているが、図では絶縁層を省略して示している。
【0033】
また、図1〜図5では、各構成要素の一部分のみを切断して記載している。一般には、クロック配線11は、長く延在し、途中に屈曲部、分岐部を含む場合も多いが、第1シールド配線12もクロック配線11が屈曲すればこれに従って屈曲し、クロック配線11が分岐すればこれに従って分岐し、クロック配線11に沿って配設されている。第2シールド配線13も同様にクロック配線11及び第1シールド配線12に沿って配設される。
【0034】
以上の説明は、本発明の実施の形態を説明するものであり、本発明が以上の実施の形態に限定されるものではない。また、当業者であれば、以上の実施の形態の各要素を、本発明の範囲において、容易に変更、追加、変換することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0035】
【図1】実施の形態1に係るクロック配線構造を示す部分斜視図である。
【図2】実施の形態1に係るクロック配線構造を示す上面図である。
【図3】実施の形態1の別の実施例に係るクロック配線構造を示す部分斜視図である。
【図4】実施の形態1のさらに別の実施例に係るクロック配線構造を示す部分斜視図である。
【図5】その他の実施の形態に係るクロック配線構造を示す部分斜視図である。
【図6】従来のクロック配線構造を示す部分斜視図である。
【符号の説明】
【0036】
1、2 半導体装置、11 クロック配線、
12 第1シールド配線、13 第2シールド配線、
14 信号配線、15 電源配線、16 グランド配線、
17 上部電極、18 下部電極、30 MIM容量、
101 クロック配線、102 第1シールド配線、
103 第2シールド配線、104 信号配線

【特許請求の範囲】
【請求項1】
クロック配線と、
前記クロック配線と同層において、前記クロック配線に沿ってその両側に設けられた一対の第1シールド配線と、
前記クロック配線と絶縁層を介した異なる層において、前記クロック配線及び前記一対の第1シールド配線の対向する領域を覆うように設けられた第2シールド配線と、
一対の電極が絶縁層を介して対向配置されたMIM容量と、を備え、
前記MIM容量の前記一対の電極のうち少なくとも一方が、前記第2シールド配線と同層に設けられている配線構造。
【請求項2】
前記第2シールド配線は、前記クロック配線及び前記第1シールド配線と異なる金属によって形成されている請求項1に記載の配線構造。
【請求項3】
前記第2シールド配線は、前記MIM容量の前記一対の電極の両方と同層に設けられた二重構造を有することを特徴とする請求項1又は2に記載の配線構造。
【請求項4】
前記第2シールド配線は、前記MIM容量の前記電極から延在して形成されている請求項1乃至3のいずれか1項に記載の配線構造。
【請求項5】
請求項1乃至4のいずれかに記載の配線構造が設けられた半導体装置。
【請求項6】
クロック配線と、MIM容量とを有する半導体装置の製造方法であって、
基板上に、前記クロック配線と、前記クロック配線に沿ってその両側に設けられた一対の第1シールド配線とを形成し、
前記クロック配線及び前記一対の第1シールド配線の形成前又は形成後に、前記MIM容量の一対の電極と、前記一対の電極のうち少なくとも一方と同層に設けられ、前記クロック配線及び前記一対の第1シールド配線の対向する領域を覆う第2シールド配線とを、前記クロック配線と絶縁層を介した異なる層に形成する半導体装置の製造方法。
【請求項7】
前記MIM容量の前記一対の電極のうち少なくとも一方と、前記第2シールド配線とは、
前記クロック配線及び前記第1シールド配線と異なる金属をスパッタリングによって成膜し、
前記成膜された金属をエッチングによりパターニングして形成する請求項6に記載の半導体装置の製造方法。
【請求項8】
クロック配線と、
前記クロック配線と同一レイヤであって前記クロック配線の延在方向に隣接する第1シールド配線と、
前記クロック配線と異なるレイヤであって少なくとも前記クロック配線の下に配置される第2シールド配線と、
前記第2シールド配線がその上部電極または下部電極となるMIM容量と、を備える半導体装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2009−218526(P2009−218526A)
【公開日】平成21年9月24日(2009.9.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−63608(P2008−63608)
【出願日】平成20年3月13日(2008.3.13)
【出願人】(302062931)NECエレクトロニクス株式会社 (8,021)
【Fターム(参考)】