説明

タンデム作像装置およびそれを備える画像形成装置

【課題】 現像スリーブ上に現像剤溜りができないようにする一方、現像剤の循環をよくし、濃度ムラの発生を防止するとともに、隣接する作像手段間の間隔を小さくしてタンデム作像装置全体の小型化を図る。
【解決手段】 像担持体40のまわりに、現像装置61やクリーニング装置63などを備えて作像手段18を構成する。その作像手段を、ベルト状の中間転写体10の張り渡し方向に沿ってまたは転写材搬送路に沿って複数横に並べて配置してタンデム作像装置とする。そのようなタンデム作像装置において、隣接する作像手段18間で、一方の作像手段の現像装置61の上に他方の作像手段のクリーニング装置63を縦に重ねて設ける。例えば現像装置を攪拌部66と現像部67とで構成し、その攪拌部の上にクリーニング装置63を設ける。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、帯電・書込み・現像・転写・クリーニング等を繰り返して像担持体上に逐次トナー画像を形成する作像手段を、ベルト状中間転写体の張り渡し方向に沿ってまたは転写材搬送路に沿って複数横に並べて配置するタンデム作像装置に関する。および、そのようなタンデム作像装置を有する、カラーや2色などの複写機やプリンタやファクシミリ、またはそれらの複合機などの画像形成装置に関する。ならびに、そのようなタンデム作像装置における作像手段の配置方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、カラー画像形成装置の中には、像担持体のまわりに、帯電装置、露光装置、現像装置、転写装置、クリーニング装置などを備えて作像手段を構成し、その作像手段を複数横に並べて配置するタンデム作像装置を有するものがある。
【0003】
例えば特開平9-34205号公報に記載のものでは、作像手段を転写材搬送路に沿って単に順に横に並べて配置し、個々の作像手段でそれぞれ電子写真方式により個別に単色画像を形成し、その単色画像を順に転写して、用紙・OHPフィルム等の転写材に合成カラー画像を形成していた。
【0004】
しかし、このような画像形成装置では、作像手段を転写材搬送路に沿って単に順に横に並べて配置するのみであるから、隣接する作像手段間の間隔が大きくなって画像形成装置全体が大型化する問題があった。
【0005】
そこで、従来の画像形成装置の中には、例えば特開平9-160471号公報に記載されるように、作像手段を複数横に並べて配置するタンデム作像装置において、隣接する作像手段間で、一方の作像手段のクリーニング装置の上に他方の作像手段の現像装置を縦に重ねて設けるものがある。
【0006】
具体的には、キャリアとトナーとよりなる二成分現像剤を使用し、その二成分現像剤を攪拌しながら搬送して現像スリーブに付着する攪拌部と、その現像スリーブに付着した二成分現像剤のうちのトナーを像担持体に転移する現像部とで現像装置を構成し、その現像部より攪拌部を高い位置としてその攪拌部の下に、隣接する作像手段のクリーニング装置を設けていた。
【0007】
このようにすると、単に順に並べて配置するのではなく、互いに隣接する作像手段を一部重ねて配置することとなるから、それらの間の間隔を小さくしてタンデム作像装置、ひいては画像形成装置全体を小型化することができる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
ところが、このような従来の画像形成装置では、
1)現像部より高い位置に攪拌部を設けるから、攪拌部から現像部へと現像剤を供給すると、現像スリーブが現像剤で埋ってしまい、現像スリーブの上に現像剤溜りができる
2)現像後に現像部に残留する現像剤を攪拌部へと戻すとき、重力に逆らって移送するから、現像剤の循環が悪く、攪拌部で均一な混合ができない
問題があった。
【0009】
このため、連続して同じ画像パターンを出力すると、位置によってトナーの消費量が異なり、濃度ムラを生ずることがあった。
【0010】
そこで、この発明の第1の目的は、タンデム作像装置において、現像スリーブ上に現像剤溜りができないようにする一方、現像剤の循環をよくし、濃度ムラの発生を防止するとともに、隣接する作像手段間の間隔を小さくしてタンデム作像装置全体の小型化を図ることにある。
【0011】
第2の目的は、中間転写体を介してタンデム作像装置から転写材に画像を間接転写する画像形成装置において、同じく現像スリーブ上に現像剤溜りができないようにする一方、現像剤の循環をよくし、濃度ムラの発生を防止するとともに、隣接する作像手段間の間隔を小さくしてタンデム作像装置、ひいては画像形成装置全体の小型化を図ることにある。
【0012】
第3の目的は、タンデム作像装置の長さを短くして、さらに画像形成装置全体の小型化を図ることにある。
【0013】
第4の目的は、中間転写体クリーニング装置の配置を工夫して、画像形成装置全体の小型化を図ることにある。
【0014】
第5の目的は、動作異常により画像形成が中断されて画像形成に寄与しないトナーが中間転写体上に存在してしまったとき、該トナーの逆転写を抑制して混色を低減し、高品質な画像を形成することにある。
【0015】
第6の目的は、そのような第5の目的を、より簡単な構成で達成することにある。
【0016】
第7の目的は、同じく中間転写体を介してタンデム作像装置から転写材に画像を間接転写する画像形成装置において、中間転写体を工夫して画質の向上を図ることにある。
【0017】
第8の目的は、普通紙のように表面に凹部を有し平滑でない転写材であっても、濃度ムラ等の画質の劣化がなく、しかもトナー画像の伸縮のない良好な2次転写を行うことにある。
【0018】
第9の目的は、同じく中間転写体を介してタンデム作像装置から転写材に画像を間接転写する画像形成装置において、2次転写装置がタンデム作像装置より出っ張らないようにして画像形成装置全体の小型化を図ることにある。
【0019】
第10の目的は、同じく中間転写体を介してタンデム作像装置から転写材に画像を間接転写する画像形成装置において、定着装置がタンデム作像装置より大きく出っ張らないようにして画像形成装置全体の小型化を図ることにある。
【0020】
第11の目的は、同じく中間転写体を介してタンデム作像装置から転写材に画像を間接転写する画像形成装置において、2次転写装置を工夫し、部品点数を削減してコストダウンを図ることにある。
【0021】
第12の目的は、同じく中間転写体を介してタンデム作像装置から転写材に画像を間接転写する画像形成装置において、中間転写体がタンデム作像装置より出っ張らないようにして画像形成装置全体の小型化を図ることにある。
【0022】
第13の目的は、像担持体上のトナー画像に対する、ピックアップ時の転写材スリップ量をキャンセルし、また大まかに書込みタイミングを合わせるだけで、通常のレジストセンサのような正確な入力監視制御を不必要とすることにある。
【0023】
第14の目的は、ピックアップ部を通過した転写材先端を検知し、これを時間起点として大まかにタイミングを合わせて書込みを開始することにより、レジストローラ部で吸収できない程の画像位置ずれが発生する確率を大幅に削減することにある。
【0024】
第15の目的は、紙間距離が一定になるように給紙動作を行う画像形成装置においても、レジストローラ部で吸収できない程の画像位置ずれが発生する確率を大幅に削減することにある。
【0025】
第16の目的は、特別なセンサを設置せずに大まかに作像開始タイミングを調整するとともに、転写材検知のために優先割込を使用する必要もなく、制御部に対する負担を軽減することにある。
【0026】
第17の目的は、特別なセンサを必要とせず大まかに作像開始タイミングを調整するとともに、同様に転写材検知のために優先割込を使用する必要もなく、制御部に対する負担を軽減することにある。
【0027】
第18の目的は、中間転写体を介さずにタンデム作像装置から転写材に画像を直接転写する画像形成装置において、現像スリーブ上に現像剤溜りができないようにする一方、現像剤の循環をよくし、濃度ムラの発生を防止するとともに、隣接する作像手段間の間隔を小さくしてタンデム作像装置、ひいては画像形成装置全体の小型化を図ることにある。
【0028】
第19の目的は、特にカラー画像形成装置において、そのような目的を達成することにある。
【0029】
第20の目的は、特に2色の画像形成装置において、そのような目的を達成することにある。
【0030】
第21の目的は、画像形成装置において、作像手段のメンテナンス性を向上することにある。
【0031】
第22の目的は、画像形成装置において、特に現像装置で、現像スリーブ上に現像剤溜りができないようにする一方、現像剤の循環をよくし、濃度ムラの発生を一層防止することにある。
【0032】
第23の目的は、画像形成装置において、特に現像装置で、構成簡単にして混合性のよい攪拌性能を得、低コストで画質の向上を図ることにある。
【0033】
第24の目的は、画像形成装置において、特に現像装置で、粒状性の良好な画像を得ることにある。
【0034】
第25の目的は、画像形成装置において、特にクリーニング装置で、良好なクリーニング性能を得、画質の向上を図ることにある。
【0035】
第26の目的は、画像形成装置において、特にクリーニング装置で、さらに良好なクリーニング性能を得、画質の向上を図ることにある。
【0036】
第27の目的は、画像形成装置において、特に帯電装置で、小型化を図ることにある。
【0037】
第28の目的は、画像形成装置において、特に定着装置で、ニップ幅を広くして定着性能を向上し、高速化に対応可能とすることにある。
【0038】
第29の目的は、転写材反転装置を備える画像形成装置において、転写材反転装置がタンデム作像装置より大きく出っ張らないようにして画像形成装置全体の小型化を図ることにある。
【0039】
第30の目的は、作像手段を複数横に並べてタンデム型に配置する、タンデム作像装置における作像手段の配置方法において、現像スリーブ上に現像剤溜りができないようにする一方、現像剤の循環をよくし、濃度ムラの発生を防止するとともに、隣接する作像手段間の間隔を小さくしてタンデム作像装置、ひいては画像形成装置全体の小型化を図ることにある。
【課題を解決するための手段】
【0040】
そのため、請求項1に係る発明は、上述した第1の目的を達成すべく、像担持体のまわりに現像装置とクリーニング装置とを備えて作像手段を構成し、その作像手段を複数横に並べて配置するタンデム作像装置において、隣接する作像手段間で、一方の作像手段の現像装置の上に他方の作像手段のクリーニング装置を縦に重ねて設けてなる、ことを特徴とする。
【0041】
請求項2に係る発明は、上述した第2の目的を達成すべく、像担持体のまわりに現像装置とクリーニング装置とを備えて作像手段を構成し、その作像手段をベルト状中間転写体の張り渡し方向に沿って複数横に並べて配置したタンデム作像装置を有する画像形成装置において、隣接する作像手段間で、一方の作像手段の現像装置の上に他方の作像手段のクリーニング装置を縦に重ねて設けてなる、ことを特徴とする。
【0042】
請求項3に係る発明は、上述した第3の目的を達成すべく、請求項2に記載の画像形成装置において、複数の作像手段を、張り渡した中間転写体の上下に振り分けて配置してなる、ことを特徴とする。
【0043】
請求項4に係る発明は、上述した第4の目的を達成すべく、請求項2または3に記載の画像形成装置において、最も端に配置した作像手段で用いる現像装置の上に、中間転写体クリーニング装置を縦に重ねて配置してなる、ことを特徴とする。
【0044】
請求項5に係る発明は、上述した第5の目的を達成すべく、請求項2、3または4に記載の画像形成装置において、動作異常が発生して制御部から緊急停止命令を発したとき、すでに中間転写体上に転写したトナーを中間転写体クリーニング装置により除去するまでの間、下流側の1次転写装置に、トナーを像担持体から中間転写体側へと移動するバイアスを印加する逆転写抑制バイアス形成手段を有してなる、ことを特徴とする。
【0045】
請求項6に係る発明は、上述した第6の目的を達成すべく、請求項5に記載の画像形成装置において、逆転写抑制バイアス形成手段が、像担持体上のトナー画像を中間転写体上に1次転写するために1次転写装置に1次転写バイアスを形成する1次転写バイアス形成手段である、ことを特徴とする。
【0046】
請求項7に係る発明は、上述した第7の目的を達成すべく、請求項2、3、4、5または6に記載の画像形成装置において、中間転写体に弾性層を設け、その表面を平滑性のよいコート層で被ってなる、ことを特徴とする。
【0047】
請求項8に係る発明は、上述した第8の目的を達成すべく、請求項7に記載の画像形成装置において、中間転写体の周方向に対しては伸縮性を有しないが、少なくとも表面部は弾性を有する部材で構成し、2次転写で圧力をかけてなる、ことを特徴とする。
【0048】
請求項9に係る発明は、上述した第9の目的を達成すべく、請求項2、3、4、5、6、7または8に記載の画像形成装置において、中間転写体上の画像を転写材に転写する2次転写装置を、該中間転写体の張り渡し領域の下方作像手段と反対の側に備えてなる、ことを特徴とする。
【0049】
請求項10に係る発明は、上述した第10の目的を達成すべく、請求項9に記載の画像形成装置において、転写材上の転写画像を定着する定着装置の全部または一部を、中間転写体の張り渡し領域の下方作像手段と反対の側に入り込ませて備えてなる、ことを特徴とする。
【0050】
請求項11に係る発明は、上述した第11の目的を達成すべく、請求項9または10に記載の画像形成装置において、2次転写装置には、無端ベルトを用い、画像転写後の転写材を定着装置へと搬送する転写材搬送機能も備えてなる、ことを特徴とする。
【0051】
請求項12に係る発明は、上述した第12の目的を達成すべく、請求項9、10または11に記載の画像形成装置において、中間転写体の張り渡し方向に沿うタンデム作像装置の長さより、中間転写体の張り渡し方向張り渡し長さを短く形成してなる、ことを特徴とする。
【0052】
請求項13に係る発明は、上述した第13の目的を達成すべく、請求項2に記載の画像形成装置において、
給紙路中に設けて転写材の先端を検出するセンサによる検出タイミングを基準にし、像担持体への露光による作像動作を開始し、
転写位置の前に設けて転写材のスキュー補正を行うレジストローラから転写材が転写位置に到達するタイミングが画像形成動作完了タイミングに合うようにレジストローラの動作を開始してなる、ことを特徴とする。
【0053】
請求項14に係る発明は、上述した第14の目的を達成すべく、請求項2に記載の画像形成装置において、
連続プリント時、給紙路中に設けて、転写材の先端および後端を検出するセンサにより先行の転写材の先端を検出した検出タイミングを基準にして像担持体への露光による作像動作を開始し、先行の転写材の後端をセンサによって検出した時から一定期間後に後続の転写材の給紙を開始し、
転写位置の前に設けて転写材のスキュー補正を行うレジストローラから転写材が転写位置に到達するタイミングが画像形成動作完了タイミングに合うようにレジストローラの動作を開始してなる、ことを特徴とする。
【0054】
請求項15に係る発明は、上述した第15の目的を達成すべく、請求項2に記載の画像形成装置において、
連続プリント時、給紙路中に設けて、一定間隔で行われる給紙動作により給紙される転写材の先端を検出するセンサによる検出タイミングを基準にし、像担持体への露光による作像動作を開始し、
転写位置の前に設けて転写材のスキュー補正を行うレジストローラから転写材が転写位置に到達するタイミングが画像形成動作完了タイミングに合うようにレジストローラの動作を開始してなる、ことを特徴とする。
【0055】
請求項16に係る発明は、上述した第16の目的を達成すべく、請求項13、14または15に記載の画像形成装置において、センサが、給紙カセットの出口近傍に設けた給紙センサである、ことを特徴とする。
【0056】
請求項17に係る発明は、上述した第17の目的を達成すべく、請求項13、14または15に記載の画像形成装置において、センサが、像担持体上の露光位置から転写位置までの画像形成路の距離以上の給紙路中の位置に設け、転写材のジャム発生を検知するジャム検知センサである、ことを特徴とする。
【0057】
請求項18に係る発明は、上述した第18の目的を達成すべく、像担持体のまわりに現像装置とクリーニング装置とを備えて作像手段を構成し、その作像手段を転写材搬送路に沿って複数横に並べて配置したタンデム作像装置を有する画像形成装置において、隣接する作像手段間で、一方の作像手段の現像装置の上に他方の作像手段のクリーニング装置を縦に重ねて設けてなる、ことを特徴とする。
【0058】
請求項19に係る発明は、上述した第19の目的を達成すべく、請求項2または18に記載の画像形成装置において、個々の作像手段で単色画像を形成し、それらの単色画像を合成して転写材に合成カラー画像を形成してなる、ことを特徴とする。
【0059】
請求項20に係る発明は、上述した第20の目的を達成すべく、請求項2または18に記載の画像形成装置において、作像手段を2つ並べて設け、それらの作像手段で単色画像を形成し、それらの単色画像を合成して転写材に2色画像を形成してなる、ことを特徴とする。
【0060】
請求項21に係る発明は、上述した第21の目的を達成すべく、請求項2または18に記載の画像形成装置において、作像手段を構成する部分の全部または一部でプロセスカートリッジを形成してなる、ことを特徴とする。
【0061】
請求項22に係る発明は、上述した第22の目的を達成すべく、請求項2または18に記載の画像形成装置において、キャリアとトナーとよりなる二成分現像剤を使用し、その二成分現像剤を攪拌しながら搬送して現像スリーブに付着する攪拌部と、その現像スリーブに付着した二成分現像剤のうちのトナーを像担持体に転移する現像部とで現像装置を構成して、その現像部より攪拌部を低い位置とし、その攪拌部の上にクリーニング装置を縦に重ねて設けてなる、ことを特徴とする。
【0062】
請求項23に係る発明は、上述した第23の目的を達成すべく、請求項22に記載の画像形成装置において、攪拌部には平行な2本のスクリュを、現像部には現像スリーブを設けてなる、ことを特徴とする。
【0063】
請求項24に係る発明は、上述した第24の目的を達成すべく、請求項2または18に記載の画像形成装置において、重量平均径が4〜15μmの現像剤を使用してなる、ことを特徴とする。
【0064】
請求項25に係る発明は、上述した第25の目的を達成すべく、請求項2または18に記載の画像形成装置において、クリーニング装置には、クリーニングブレードとともにファーブラシを備えてなる、ことを特徴とする。
【0065】
請求項26に係る発明は、上述した第26の目的を達成すべく、請求項25に記載の画像形成装置において、ファーブラシにバイアスを印加する電界ローラを備えてなる、ことを特徴とする。
【0066】
請求項27に係る発明は、上述した第27の目的を達成すべく、請求項2または18に記載の画像形成装置において、作像手段には、像担持体に接触して電圧を印加することにより帯電を行う帯電装置を備えてなる、ことを特徴とする。
【0067】
請求項28に係る発明は、上述した第28の目的を達成すべく、請求項2または18に記載の画像形成装置において、転写材上の転写画像を定着する定着装置には、無端ベルトを使用してなる、ことを特徴とする。
【0068】
請求項29に係る発明は、上述した第29の目的を達成すべく、請求項2または18に記載の画像形成装置において、転写材の両面に画像を形成すべく転写材を反転する転写材反転装置を、タンデム作像装置と平行に備えてなる、ことを特徴とする。
【0069】
請求項30に係る発明は、上述した第30の目的を達成すべく、像担持体のまわりに現像装置とクリーニング装置とを備えた作像手段を複数横に並べてタンデム型に配置する、タンデム作像装置における作像手段の配置方法において、隣接する作像手段間で、一方の作像手段の現像装置の上に他方の作像手段のクリーニング装置を縦に重ねて設けてなる、ことを特徴とする。
【発明の効果】
【0070】
請求項1に係る発明によれば、タンデム作像装置において、隣接する作像手段間で現像装置の上にクリーニング装置を配置するから、現像装置を低い位置に配置して例えば像担持体側の現像スリーブを現像剤収納部より高い位置とすることを容易とし、現像スリーブ上に現像剤溜りができないようにする一方、現像剤の循環をよくし、濃度ムラの発生を防止することができる。
【0071】
また、隣接する作像手段間で、一方の作像手段の現像装置の上に他方の作像手段のクリーニング装置を縦に重ねて設けるから、隣接する作像手段を重ねて配置し、作像手段間の間隔を小さくしてタンデム作像装置、ひいては画像形成装置全体の小型化を図ることができる。
【0072】
請求項2に係る発明によれば、中間転写体を介してタンデム作像装置から転写材に画像を間接転写する画像形成装置において、同じく隣接する作像手段間で現像装置の上にクリーニング装置を配置するから、現像装置を低い位置に配置して例えば像担持体側の現像スリーブを現像剤収納部より高い位置とすることを容易とし、現像スリーブ上に現像剤溜りができないようにする一方、現像剤の循環をよくし、濃度ムラの発生を防止することができる。
【0073】
また、隣接する作像手段間で、一方の作像手段の現像装置の上に他方の作像手段のクリーニング装置を縦に重ねて設けるから、隣接する作像手段を重ねて配置し、作像手段間の間隔を小さくしてタンデム作像装置、ひいては画像形成装置全体の小型化を図ることができる。
【0074】
請求項3に係る発明によれば、複数の作像手段を、張り渡した中間転写体の上下に振り分けて配置するから、タンデム作像装置の長さを短くして、さらに画像形成装置全体の小型化を図ることができる。
【0075】
請求項4に係る発明によれば、最も端に配置した作像手段で用いる現像装置の上に中間転写体クリーニング装置を縦に重ねて配置するから、中間転写体クリーニング装置の配置を工夫して、画像形成装置全体の小型化を図ることができる。
【0076】
請求項5に係る発明によれば、動作異常が発生して制御部から緊急停止命令を発したとき、すでに中間転写体上に転写したトナーを中間転写体クリーニング装置により除去するまでの間、下流側の1次転写装置に、トナーを像担持体から中間転写体側へと移動するバイアスを印加する逆転写抑制バイアス形成手段を有するから、動作異常により画像形成が中断されて画像形成に寄与しないトナーが中間転写体上に存在してしまったとき、該トナーの逆転写を抑制して混色を低減し、高品質な画像を形成することができる。
【0077】
請求項6に係る発明によれば、逆転写抑制バイアス形成手段が、像担持体上のトナー画像を中間転写体上に1次転写するために1次転写装置に1次転写バイアスを形成する1次転写バイアス形成手段であるから、請求項5に係る発明の効果をより簡単な構成で達成することができる。
【0078】
また、制御部から緊急停止命令が出されてから逆転写を抑制するバイアスが形成されるまでのタイムラグがないので、緊急停止命令直後の逆転写をも安定して抑制することができるという優れた効果がある。さらに、1次転写バイアス形成手段という既存の手段を用いて逆転写を抑制するバイアスを形成するので、装置を大型化させずに済むとともに、コストをかけなくて済むという優れた効果もある。
【0079】
請求項7に係る発明によれば、中間転写材に弾性層を設け、その表面を平滑性のよいコート層で被うから、像担持体に中間転写体をなじませて密着し、画質の向上を図ることができる。
【0080】
請求項8に係る発明によれば、中間転写体の周方向に対しては伸縮性を有しないが、少なくとも表面部は弾性を有する部材で構成し、2次転写で圧力をかけるから、普通紙のように表面に凹部を有し平滑でない転写材であっても、濃度ムラ等の画質の劣化がなく、しかもトナー画像の伸縮のない良好な2次転写を行うことができる。また、中間転写体の安定した回転が得られる。これらのことにより、高品質な画像を形成することができるという優れた効果がある。特に、カラー画像形成装置では、中間転写体上の画像の伸縮による色ずれを防いで、高品質なカラー画像を形成することができる。
【0081】
請求項9に係る発明によれば、2次転写装置を中間転写体の張り渡し領域の下方作像手段と反対の側に備えるから、2次転写装置がタンデム作像装置より出っ張らないようにして画像形成装置全体の小型化を図ることができる。
【0082】
請求項10に係る発明によれば、定着装置の全部または一部を中間転写体の張り渡し領域の下方作像手段と反対の側に入り込ませて備えるから、定着装置がタンデム作像装置より大きく出っ張らないようにして画像形成装置全体の小型化を図ることができる。
【0083】
請求項11に係る発明によれば、2次転写装置には、無端ベルトを用い、画像転写後の転写材を定着装置へと搬送する転写材搬送機能も備えるから、別途転写材を搬送する搬送部材を設ける必要をなくし、2次転写装置を工夫し、部品点数を削減してコストダウンを図ることができる。
【0084】
請求項12に係る発明によれば、中間転写体の張り渡し方向に沿うタンデム作像装置の長さより、中間転写体の張り渡し方向張り渡し長さを短く形成するから、中間転写体がタンデム作像装置より出っ張らないようにして画像形成装置全体の小型化を図ることができる。
【0085】
請求項13に係る発明によれば、給紙路中に設けられ転写材の先端を検出するセンサによる検出タイミングを基準にし、像担持体への露光による作像動作を開始する。そして、転写位置の前に設けられ転写材のスキュー補正を行うレジストローラから転写材が転写位置に到達するタイミングが画像形成動作完了タイミングに合うようにレジストローラの動作を開始する。
【0086】
よって、像担持体上トナー像に対する、ピックアップ時の転写材スリップ量をキャンセルすることができる。また、大まかに書込みタイミングを合わせるだけなので、通常のレジストセンサのような正確な入力監視制御を必要としない。
【0087】
請求項14に係る発明によれば、連続プリント時、給紙路中に設けられ転写材の先端および後端を検出するセンサによって先行の転写材の先端を検出した検出タイミングを基準にして像担持体への露光による作像動作を開始する。そして、先行の転写材の後端をセンサによって検出した時から一定期間後に後続の転写材の給紙を開始する。その後、転写位置の前に設けられ転写材のスキュー補正を行うレジストローラから転写材が転写位置に到達するタイミングが画像形成動作完了タイミングに合うようにレジストローラの動作を開始する。
【0088】
一定の時間間隔で給紙動作を行う画像形成装置においては、書込み動作も給紙動作に対して固定タイミングで行うのが、プログラミング上素直で簡単である。しかし、レジストローラ部で吸収できない程大きなスリップが生じた場合には、転写材上の画像位置ずれとして不具合になってしまう。
【0089】
よって、このような作像タイミング制御を行うことにより、ピックアップ部を通過した転写材先端を検知し、これを時間起点として大まかにタイミングを合わせて書込みを開始することにより、レジストローラ部で吸収できない程の画像位置ずれが発生する確率を大幅に削減できる。
【0090】
請求項15に係る発明によれば、連続プリント時、給紙路中に設けられ一定間隔で行われる給紙動作によって給紙される転写材の先端を検出するセンサによる検出タイミングを基準にし、像担持体への露光による作像動作を開始する。そして、転写位置の前に設けられ転写材のスキュー補正を行うレジストローラから転写材が転写位置に到達するタイミングが画像形成動作完了タイミングに合うようにレジストローラの動作を開始する。
【0091】
よって、紙間距離が一定になるように給紙動作を行う画像形成装置においてもレジストローラ部で吸収できない程の画像位置ずれが発生する確率を大幅に削減できる。
【0092】
請求項16に係る発明によれば、センサが、給紙カセットの出口近傍に設けられた給紙センサであることから、特別なセンサを設置せずに大まかに作像開始タイミングを調整することができるとともに、転写材検知のために優先割込を使用する必要もなく制御部に対する負担を軽減できる。
【0093】
請求項17に係る発明によれば、センサが、像担持体上の露光位置から転写位置までの画像形成路の距離以上の給紙路中の位置に設けられ転写材のジャム発生を検知するジャム検知センサであることから、特別なセンサを必要とせず大まかに作像開始タイミングを調整することができるとともに、同様に転写材検知のために優先割込を使用する必要もなく制御部に対する負担を軽減できる。
【0094】
請求項18に係る発明によれば、中間転写体を介さずにタンデム作像装置から転写材に画像を直接転写する画像形成装置において、隣接する作像手段間で現像装置の上にクリーニング装置を配置するから、現像装置を低い位置に配置して例えば像担持体側の現像スリーブを現像剤収納部より高い位置とすることを容易とし、現像スリーブ上に現像剤溜りができないようにする一方、現像剤の循環をよくし、濃度ムラの発生を防止することができる。
【0095】
また、隣接する作像手段間で、一方の作像手段の現像装置の上に他方の作像手段のクリーニング装置を縦に重ねて設けるから、隣接する作像手段を重ねて配置し、作像手段間の間隔を小さくしてタンデム作像装置、ひいては画像形成装置全体の小型化を図ることができる。
【0096】
請求項19に係る発明によれば、特に個々の作像手段で形成した単色画像を合成して転写材に合成カラー画像を形成するカラー画像形成装置において、同様の効果を達成することができる。
【0097】
請求項20に係る発明によれば、特に2つの作像手段で形成した単色画像を合成して転写材に2色画像を形成する2色の画像形成装置において、同様の効果を達成することができる。
【0098】
請求項21に係る発明によれば、作像手段を構成する部分の全部または一部でプロセスカートリッジを形成するから、一括して着脱自在として作像手段のメンテナンス性を向上することができる。
【0099】
請求項22に係る発明によれば、現像装置の現像部より攪拌部を低い位置とし、その攪拌部の上にクリーニング装置を縦に重ねて設けるから、現像スリーブ上に現像剤溜りができないようにする一方、現像剤の循環をよくし、混合性をよくして、例えば連続画像形成しても濃度ムラの発生を一層防止することができる。
【0100】
請求項23に係る発明によれば、攪拌部には平行な2本のスクリュを、現像部には現像スリーブを設けるから、特に現像装置で、構成簡単にして混合性のよい攪拌性能を得、低コストで画質の向上を図ることができる。
【0101】
請求項24に係る発明によれば、重量平均径が4〜15μmの現像剤を使用するから、特に現像装置で、粒状性の良好な画質を得ることができる。
【0102】
請求項25に係る発明によれば、クリーニング装置には、クリーニングブレードとともにファーブラシを備えるから、特にクリーニング装置で、良好なクリーニング性能を得、画質の向上を図ることができる。
【0103】
請求項26に係る発明によれば、クリーニング装置には、ファーブラシにバイアスを印加する電界ローラを備えるから、さらに良好なクリーニング性能を得、画質の向上を図ることができる。
【0104】
請求項27に係る発明によれば、作像手段には、像担持体に接触して電圧を印加することにより帯電を行う帯電装置を備えるから、特に帯電装置で、小型化を図ることができる。
【0105】
請求項28に係る発明によれば、転写材上の転写画像を定着する定着装置には、無端ベルトを使用するから、特に定着装置で、ニップ幅を広くして定着性能を向上し、高速化に対応可能とすることができる。
【0106】
請求項29に係る発明によれば、転写材の両面に画像を形成すべく転写材を反転する転写材反転装置を、タンデム作像装置と平行に備えるから、転写材反転装置を備える画像形成装置において、転写材反転装置がタンデム作像装置より大きく出っ張らないようにして画像形成装置全体の小型化を図ることができる。
【0107】
請求項30に係る発明によれば、作像手段を複数横に並べてタンデム型に配置する、タンデム作像装置における作像手段の配置方法において、現像スリーブ上に現像剤溜りができないようにする一方、現像剤の循環をよくし、濃度ムラの発生を防止するとともに、隣接する作像手段間の間隔を小さくしてタンデム作像装置、ひいては画像形成装置全体の小型化を図ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0108】
以下、図面を参照しつつ、この発明の実施の形態につき説明する。
図1は、この発明の一実施の形態を示す、カラー複写機における全体概略構成図である。
【0109】
図中符号100は複写機本体、200はそれを載せる給紙テーブル、300は複写機本体100上に取り付けるスキャナ、400はさらにその上に取り付ける自動原稿搬送装置(ADF)である。
【0110】
複写機本体100には、中央に、無端ベルト状の中間転写体10を設ける。中間転写体10は、図2に示すように、ベース層11を、例えばフッ素樹脂や帆布などの周方向にのびにくい材料でつくり、その上に弾性層12を設ける。弾性層12は、例えばフッ素ゴムやアクリロニトリル−ブタジェン共重合ゴムなどでつくる。その弾性層12の表面は、例えばフッ素系樹脂をコーティングして平滑性のよいコート層13で被ってなる。
【0111】
そして、図1に示すとおり、図示例では3つの支持ローラ14・15・16に掛け回して図中時計回りに回転搬送可能に張り渡す。
【0112】
この図示例では、3つのうち第2の支持ローラ15の左に、画像転写後に中間転写体10上に残留する残留トナーを除去するベルトクリーニング装置17を設ける。
【0113】
また、3つのうちの第1の支持ローラ14と第2の支持ローラ15間にほぼ水平に張り渡した中間転写体10上には、その張り渡し方向に沿って、ブラック・シアン・マゼンタ・イエロの4つの作像手段18を横に並べて配置してタンデム作像装置20を有する。図示例では、図3に示すとおり、中間転写体10の張り渡し方向に沿うタンデム作像装置20の長さL1より、2つの支持ローラ14・15間に張り渡した中間転写体10の張り渡し方向長さL2を短く形成する。
【0114】
さて、図1に示すように、タンデム作像装置20の上には、さらに露光装置21を設ける。
【0115】
一方、中間転写体10の張り渡し領域の下方には、2次転写装置22を備える。2次転写装置22は、図示例では、2つのローラ23間に、無端ベルトである2次転写ベルト24を掛け渡して構成し、第3の支持ローラ16に押し当てて中間転写体10上の画像を転写材に転写する。
【0116】
2次転写装置22の横には、転写材上の転写画像を定着する定着装置25を設ける。定着装置25は、無端ベルトである定着ベルト26に加圧ローラ27を押し当てて構成する。そして、全部でもよいが、図示例ではその一部を、中間転写体10の張り渡し領域の下方に入り込ませて備えてなる。
【0117】
上述した2次転写装置22には、画像転写後の転写材をこの定着装置25へと搬送する転写材搬送機能も備えてなる。もちろん、2次転写装置22として、非接触のチャージャを配置してもよく、そのような場合は、この転写材搬送機能を併せて備えることは難しくなる。
【0118】
さて、このような2次転写装置22および定着装置25の下には、上述したタンデム作像装置20と平行に、転写材の両面に画像を形成すべく転写材を反転する転写材反転装置28を備える。
【0119】
ところで、いまこのカラー複写機を用いてコピーをとるときは、自動原稿搬送装置400の原稿台30上に原稿をセットする。または、自動原稿搬送装置400を開いてスキャナ300のコンタクトガラス32上に原稿をセットし、自動原稿搬送装置400を閉じてそれで押さえる。
【0120】
そして、不図示のスタートスイッチを押すと、自動原稿搬送装置400に原稿をセットしたときは、原稿を搬送してコンタクトガラス32上へと移動してから、スキャナ300を駆動し、第1走行体33および第2走行体34を走行する。そして、第1走行体33で光源からの光を原稿面で反射して第2走行体34に向け、その光を第2走行体34のミラーで反射して結像レンズ35を通して読取りセンサ36に入れ、原稿内容を読み取る。
【0121】
また、不図示のスタートスイッチを押すと、不図示の駆動モータで支持ローラ14・15・16の1つを回転駆動して他の2つのローラを従動回転し、中間転写体10を回転搬送する。同時に、個々の作像手段18でその像担持体40を回転して各像担持体40上にそれぞれ、ブラック・シアン・マゼンタ・イエロの単色画像を形成する。そして、中間転写体10の搬送とともに、それらの単色画像を順次転写して中間転写体10上に合成カラー画像を形成する。
【0122】
一方、不図示のスタートスイッチを押すと、給紙テーブル200の給紙ローラ42の1つを選択回転し、ペーパーバンク43に多段に備える給紙カセット44の1つから転写材を繰り出し、分離ローラ45で1枚ずつ分離して給紙路46に入れ、搬送ローラ47で搬送して複写機本体100内の給紙路48に導き、レジストローラ49に突き当てて止める。
【0123】
または、給紙ローラ50を回転して手差しトレイ51上の転写材を繰り出し、分離ローラ52で1枚ずつ分離して手差し給紙路53に入れ、同じくレジストローラ49に突き当てて止める。
【0124】
そして、中間転写体10上の合成カラー画像にタイミングを合わせてレジストローラ49を回転し、中間転写体10と2次転写装置22との間に転写材を送り込み、2次転写装置22で転写して転写材上にカラー画像を形成する。
【0125】
この2次転写部分において、転写材裏面に負極性のバイアス電圧、例えば−800〜−2000Vを印加し、また例えば50N/cm程度の圧力をかける。この印加電圧によって発生した電界による静電気力と圧力とによって、中間転写体10のトナーを転写材に引き寄せ、転写材に一括転写する(2次転写)。
【0126】
画像転写後の転写材は、2次転写装置22で搬送して定着装置25へと送り込み、定着装置25で熱と圧力とを加えて転写画像を定着して後、切換爪55で切り換えて排出ローラ56で排出し、排紙トレイ57上にスタックする。または、切換爪55で切り換えて転写材反転装置28に入れ、そこで反転して再び転写位置へと導き、裏面にも画像を形成して後、排出ローラ56で排紙トレイ57上に排出する。
【0127】
一方、画像転写後の中間転写体10は、ベルトクリーニング装置17で、画像転写後に中間転写体10上に残留する残留トナーを除去し、タンデム作像装置20による再度の画像形成に備える。
【0128】
さて、上述したタンデム作像装置20において、各作像手段18は、詳しくは、例えば図4に示すように、ドラム状の像担持体40のまわりに、帯電装置60、現像装置61、1次転写装置62、クリーニング装置63、除電装置64などを備えてなる。像担持体40は、図示例ではドラム状であるが、無端ベルト状であってもよい。
【0129】
図示省略するが、これら作像手段18を構成する部分の全部または一部でプロセスカートリッジを形成し、複写機本体100に対して一括して着脱自在としてメンテナンス性を向上するようにしてもよい。
【0130】
作像手段18を構成する部分のうち、帯電装置60は、図示例ではローラ状につくり、像担持体40に接触して電圧を印加することによりその像担持体40の帯電を行う。
【0131】
現像装置61は、図示例では、磁性キャリアと非磁性トナーとよりなる二成分現像剤を使用する。そして、その二成分現像剤を攪拌しながら搬送して現像スリーブ65に付着する攪拌部66と、その現像スリーブ65に付着した二成分現像剤のうちのトナーを像担持体40に転移する現像部67とで構成し、その現像部67より攪拌部66を低い位置とする。
【0132】
攪拌部66には、平行な2本のスクリュ68を設ける。2本のスクリュ68の間は、両端部を除いて仕切り板69で仕切る。また、現像ケース70にトナー濃度センサ71を取り付ける。
【0133】
一方、現像部67には、現像ケース70の開口を通して像担持体40と対向して現像スリーブ65を設けるとともに、その現像スリーブ65内にマグネット72を固定して設ける。また、その現像スリーブ65に先端を接近してドクタブレード73を設ける。
【0134】
そして、2成分現像剤を2本のスクリュ68で攪拌しながら搬送循環し、現像スリーブ65に供給する。現像スリーブ65に供給された現像剤は、マグネット72により汲み上げて保持し、現像スリーブ65上に磁気ブラシを形成する。磁気ブラシは、現像スリーブ65の回転とともに、ドクタブレード73によって適正な量に穂切りする。切り落とされた現像剤は、攪拌部66に戻される。
【0135】
他方、現像スリーブ65上の現像剤は、像担持体40に転移してその像担持体40上の静電潜像を可視像化する。可視像化後、現像スリーブ65上に残った現像剤は、マグネット72の磁力がないところで現像スリーブ65から離れて攪拌部66に戻る。この繰り返しにより、攪拌部66内のトナー濃度が薄くなると、それをトナー濃度センサ71で検知して攪拌部66にトナー補給する。
【0136】
1次転写装置62は、ローラ状とし、中間転写体10を挟んで像担持体40に押し当てて設ける。別に、ローラ状に限らず、非接触のチャージャであってもよい。
【0137】
クリーニング装置63は、先端を像担持体40に押し当てて、例えばポリウレタンゴム製のクリーニングブレード75を備えるとともに、外周を像担持体40に接触して導電性のファーブラシ76を矢示方向に回転自在に備える。また、ファーブラシ76にバイアスを印加する金属製電界ローラ77を矢示方向に回転自在に備え、その電界ローラ77にスクレーパ78の先端を押し当てる。さらに、除去したトナーを回収する回収スクリュ79を設ける。
【0138】
そして、像担持体40に対してカウンタ方向に回転するファーブラシ76で、像担持体40上の残留トナーを除去する。ファーブラシ76に付着したトナーは、ファーブラシ76に対してカウンタ方向に回転してバイアスを印加する電界ローラ77で取り除く。電界ローラ77は、スクレーパ78でクリーニングする。除去したトナーは、回収スクリュ79で不図示の廃トナーボトルへと搬送し、または現像装置61へと戻して再利用する。
【0139】
除電装置64は、例えばランプであり、光を照射して像担持体40の表面電位を初期化する。
【0140】
そして、像担持体40の回転とともに、まず帯電装置60で像担持体40の表面を一様に帯電し、次いでスキャナ300の読取り内容に応じて上述した露光装置21からレーザやLED等による書込み光Lを照射して像担持体40上に静電潜像を形成する。
【0141】
その後、現像装置61によりトナーを付着してその静電潜像を可視像化し、その可視像を1次転写装置62で中間転写体10上に転写する。画像転写後の像担持体40の表面は、クリーニング装置63で残留トナーを除去して清掃し、除電装置64で除電して再度の画像形成に備える。
【0142】
ところで、このような画像形成装置では、転写材搬送ジャムを検知したり、像担持体40への帯電動作・書込み動作・現像動作等でエラーを発生したりする動作異常を生ずることがある。一般に、画像形成装置では、そのような動作異常時、制御部から緊急停止命令を発して各駆動系や1次転写バイアスの印加等を緊急停止する。
【0143】
ところが、像担持体40の駆動系には通常フライホイールを使用するから、緊急停止命令があっても直ちに停止できず、像担持体40および中間転写体10は10〜20mm程度移動することとなる。すると、中間転写体10上のトナーが下流側の1次転写位置まで移動し、像担持体40に逆転写するおそれがある。
【0144】
そこで、図示例のカラー複写機では、動作異常発生時、緊急停止命令を発すると同時に、1次転写装置62にバイアスを印加する。そして、中間転写体10上のトナーを中間転写体クリーニング装置17により除去するまでの間、トナーを像担持体40から中間転写体10側へと移動して中間転写体10上のトナーが像担持体40に逆転写することを防止してなる。
【0145】
ところで、図示例のタンデム作像装置20では、互いに隣接する作像手段18間で、一方の作像手段18の現像装置61の攪拌部66上に、他方の作像手段18のクリーニング装置63を縦に重ねて設ける。
【0146】
このように、攪拌部66の上に、隣接する作像手段18のクリーニング装置63を縦に重ねて設けるから、隣接する作像手段18間の間隔を小さくしてタンデム作像装置20、ひいてはカラー複写機本体の小型化を図ることができる。
【0147】
また、図示例では、キャリアとトナーとよりなる二成分現像剤を使用し、現像装置61を攪拌部66と現像部67とで構成してその現像部67より攪拌部66を低い位置とするから、現像スリーブ65上に現像剤溜りができないようにする一方、現像剤の循環をよくし、濃度ムラの発生を防止することができる。
【0148】
次に、上述した図示レーザ複写機の作像タイミングの制御方法につき、以下説明する。
【0149】
上述した図示レーザ複写機では、給紙路46・48中に設けて転写材の先端を検出する不図示のセンサによる検出タイミングを基準にし、像担持体40への露光による作像動作を開始し、転写位置の前に設けて転写材のスキュー補正を行うレジストローラ49から転写材が転写位置に到達するタイミングが画像形成動作完了タイミングに合うようにレジストローラ49の動作を開始する。
【0150】
連続プリント時は、給紙路46・48中に設けて、転写材の先端および後端を検出する不図示のセンサにより先行の転写材の先端を検出した検出タイミングを基準にして像担持体40への露光による作像動作を開始し、先行の転写材の後端をセンサによって検出した時から一定期間後に後続の転写材の給紙を開始し、転写位置の前に設けて転写材のスキュー補正を行うレジストローラ49から転写材が転写位置に到達するタイミングが画像形成動作完了タイミングに合うようにレジストローラの動作を開始する。
【0151】
または、連続プリント時、給紙路46・48中に設けて、一定間隔で行われる給紙動作により給紙する転写材の先端を検出する不図示のセンサによる検出タイミングを基準にし、像担持体40への露光による作像動作を開始し、転写位置の前に設けて転写材のスキュー補正を行うレジストローラ49から転写材が転写位置に到達するタイミングが画像形成動作完了タイミングに合うようにレジストローラ49の動作を開始する。
【0152】
ここで、センサは、例えば、給紙カセット44の出口近傍に設けた給紙センサであり、また像担持体40上の露光位置から転写位置までの画像形成路の距離以上の給紙路46・48中の位置に設け、転写材のジャム発生を検知するジャム検知センサである。
【0153】
つまり、このレーザ複写機では、給紙搬送速度が速くなった場合のことを考え、給紙搬送速度が速くなった場合に大きくなるピックアップ時のスリップをキャンセルし、かつレジストローラ49でスキュー補正・画像位置調整を行うように作像タイミングを制御している。
【0154】
ピックアップ時のスリップをキャンセルするために、給紙路46・48に設置される紙検知センサを利用することにする。この紙検知センサは、レジストセンサのような精度良い監視を行うものではなく、定期割込によって監視されているものである。このような紙検知センサが、給紙路46・48には少なくとも一つ(典型的にはピックアップ部の直後)設置されており、このセンサにレジストセンサのような働きを持たせることにより、大まかな画像書込タイミングを測ることとする。
【0155】
正確な転写材上画像位置調整はレジストローラ49で行うし、この紙検知センサの検知精度はあまり良くないので大まかなタイミング調整を行うのみでよい。この紙検知センサを書込開始タイミングの起点とすることにより、ピックアップ時の転写材スリップ量はキャンセルすることができる。また、レジストローラ49を設置してあることにより、転写材スキューも補正することができる。
【0156】
さて、上述した例では、ベルト状の中間転写体10をほぼ水平に張り渡し、その中間転写体10上にブラック・シアン・マゼンタ・イエロの4つの作像手段18を横に並べて配置してタンデム作像装置20を設けた。
【0157】
しかし、例えば図5に示すように、中間転写体10を上流側を上にやや斜めに張り渡し、その斜めの中間転写体10上に複数の作像手段18を横に並べて配置してタンデム作像装置20を斜めに設け、隣接する作像手段18間で、一方の作像手段18の現像装置61の上に他方の作像手段18のクリーニング装置63を縦に重ねて設けるようにしてもよい。このようにすると、タンデム作像装置20の長さLを短くして画像形成装置の小型化を図ることができる。
【0158】
この図5に示す例では、図1ないし図4に示す例と異なり、定着装置25の一部ではなく全部を中間転写体10の張り渡し領域の下方に入り込ませてなる。また、図6に示す例のように、定着装置25の全部を中間転写体10の張り渡し領域の下方に入り込ませるようにしてもよい。なお、図5および図6に示す例では、図1ないし図4に示す例で対応部分に使用した符号をそのまま使用し、重複説明を省略する。
【0159】
このようにすると、定着装置25がタンデム作像装置20より出っ張らないようにして画像形成装置の小型化を図ることができる。
【0160】
さらに、図1ないし図4に示す例では、複数の作像手段18を中間転写体10上にその張り渡し方向に沿って横に並べて配置する場合について説明した。しかし、例えば図7に示すように、作像手段18を中間転写体10上に限らず、中間転写体10の下にもその張り渡し方向に沿って横に並べて配置するようにしてもよい。
【0161】
図7に示す例では、4つの作像手段18のうちのイエロの作像手段18Yとマゼンタの作像手段18Mを中間転写体10の上に、シアンの作像手段18Cとブラックの作像手段18BKを中間転写体10の下に、それぞれ中間転写体10の張り渡し方向に沿って横に並べて配置し、隣接する作像手段18間で、一方の作像手段18の現像装置61の上に他方の作像手段18のクリーニング装置63を縦に重ねて設けるようにしてもよい。
【0162】
もちろん、中間転写体10の上下に振り分けて配置する場合に限らず、複数の作像手段18のすべてを中間転写体10の下にその張り渡し方向に沿って横に並べて配置するようにしてもよい。
【0163】
なお、この図7に示す例では、最も端に配置した作像手段18Yで用いる現像装置61Yの上に中間転写体クリーニング装置17を縦に重ねて配置する。このようにすると、縦に重ねて配置する分、小さくして画像形成装置の小型化を図ることができる。この例においても、図1ないし図4で対応する部分に使用した符号をそのまま使用し、重複説明を省略する。
【0164】
ところで、上述した図示例では、像担持体40のまわりに現像装置61とクリーニング装置63とを備えて作像手段18を構成し、その作像手段18をベルト状中間転写体10の張り渡し方向に沿って複数横に並べて配置し、像担持体40上に形成した画像を中間転写体10を介して転写材に間接転写する場合について説明した。
【0165】
しかし、この発明は、図8に示すように、作像手段18を転写材搬送路80に沿って複数横に並べて配置し、像担持体40上に形成した画像を中間転写体を介さずに転写材に順次転写装置62で直接転写する画像形成装置にも、同様に適用することができる。
【0166】
なお、図8において、符号81は、転写材搬送路80に沿って転写材を搬送する転写材搬送ベルトであり、図示例では3つの支持ローラ82に掛け渡してなる。83は、転写材搬送ベルト81に付着したトナーを除去するベルトクリーニング装置である。
【0167】
また、上述した図示例では、個々の作像手段18で単色画像を形成し、それらの単色画像を合成して転写材に合成カラー画像を形成するカラー複写機に適用した場合について説明した。
【0168】
しかし、この発明は、カラー画像形成装置に限らず、作像手段18を2つ並べて設け、それらの作像手段18で単色画像を形成し、それらの単色画像を合成して転写材に2色画像を形成する2色画像形成装置にも、隣接する作像手段18間で、一方の作像手段18の現像装置61の上に他方の作像手段18のクリーニング装置63を縦に重ねて設けることにより、同様に適用することができる。
【0169】
さて、以下には、帯電装置60につき、図9を参照しながらさらに詳述する。
被帯電体である像担持体40は、矢印の方向に所定の速度(プロセススピード)で回転駆動される。この像担持体40に接触させた帯電装置60は、芯金85と、この芯金85の外周に同心一体にローラ状に形成した導電ゴム層86を基本構成とする。そして、芯金85の両端を不図示の軸受部材などで回転自由に保持させるとともに、不図示の加圧手段によって像担持体40に所定の加圧力で押圧させてなる。図示例の場合は、この帯電装置60が、像担持体40の回転駆動に従動して回転する。帯電装置60は、直径9mmの芯金85上に100000Ω・cm程度の中抵抗ゴム層86を被膜して直径16mmに形成されている。
【0170】
帯電装置60の芯金85と図示の電源87とは電気的に接続されており、電源87により帯電装置60に対して所定のバイアスが印加される。これにより、像担持体40の周面が所定の極性、電位に一様に帯電処理される。
【0171】
この発明で使われる帯電装置60の形状としては、ローラ状の他にも、磁気ブラシ状、ファーブラシ状など、どのような形態をとってもよく、画像形成装置の仕様や形態にあわせて選択可能である。磁気ブラシを用いる場合、磁気ブラシは例えばZn−Cuフェライト等、各種フェライト粒子を帯電装置60として用い、これを支持させるための非磁性の導電スリーブ、これに内包されるマグネットロールによって構成される。また、ファーブラシを用いる場合、例えばファーブラシの材質としては、カーボン、硫化銅、金属、および金属酸化物により導電処理されたファーを用い、これを金属や他の導電処理された芯金に巻き付けたり張り付けたりすることで帯電装置60とする。
【0172】
ファーブラシ帯電の場合は、例えば図10に示すように、被帯電体である像担持体40は、矢印の方向に所定の速度(プロセススピード)で回転駆動される。この像担持体40に対して、ファーブラシによって構成される帯電装置60が、ブラシ部89の弾性に抗して所定の押圧力をもって所定のニップ幅で接触させてある。
【0173】
図示例における帯電装置60は、電極を兼ねる直径6mmの金属製の芯金88に、ブラシ部89としてユニチカ(株)製の導電性レーヨン繊維REC−Bをパイル地にしたテープをスパイラル状に巻き付けて、外径14mm、長手長さ250mmのロールブラシとしたものである。ブラシ部89のブラシは、300デニール/50フィラメント、1平方ミリメートル当たり155本の密度である。このロールブラシを内径が12mmのパイプ内に一方向に回転させながらさし込み、ブラシと、パイプが同心となるように設定し、高温多湿雰囲気中に放置してクセ付けで斜毛させた。
【0174】
帯電装置60の抵抗値は、印加電圧100Vにおいて1×105Ωである。この抵抗値は、金属製の直径φ30mmのドラムに帯電装置60をニップ幅3mmで当接させ、100Vの電圧を印加したときに流れる電流から換算した。
【0175】
ファーブラシ帯電装置60の抵抗値は、被帯電体である像担持体40上にピンホール等の低耐圧欠陥部が生じた場合にもこの部分に過大なリーク電流が流れ込んで帯電ニップ部が帯電不良になる画像不良を防止するために104Ω以上必要であり、像担持体40表面に十分に電荷を注入させるために107Ω以下である必要がある。
【0176】
また、ブラシの材質としては、ユニチカ(株)製のREC−B以外にも、REC−C、REC−M1、REC−M10、さらに東レ(株)製のSA−7、日本蚕毛(株)製のサンダーロン、カネボウ製のベルトロン、クラレ(株)のクラカーボ、レーヨンにカーボンを分散したもの、三菱レーヨン(株)製のローバル等が考えられる。ブラシは一本が3〜10デニールで、10〜100フィラメント/束、80〜600本/mmの密度が好ましい。毛足は、1〜10mmが好ましい。
【0177】
このファーブラシ帯電装置60は、像担持体40の回転方向と逆方向(カウンタ)に所定の周速度(表面の速度)をもって回転駆動され、像担持体40面に対して速度差を持って接触する。そして、このファーブラシ帯電装置60に電源から所定の帯電電圧が印加されることで、像担持体40面が所定の極性・電位に一様に接触帯電処理される。この図示例では、該ファーブラシ帯電装置60による像担持体40の接触帯電は直接注入帯電が支配的となって行なわれる。像担持体40表面は、ファーブラシ帯電装置60に対する印加帯電電圧とほぼ等しい電位に帯電される。
【0178】
磁気ブラシ帯電の場合も、例えば図10に示すように、被帯電体である像担持体40は、矢印の方向に所定の速度(プロセススピード)で回転駆動される。この像担持体40に対し、磁気ブラシによって構成される帯電装置60が、ブラシ部89の弾性に抗して所定の押圧力をもって所定のニップ幅で接触させてある。
【0179】
この図示例における磁気ブラシとしては、平均粒径:25μmのZn−Cuフェライト粒子と、平均粒径10μmのZn−Cuフェライト粒子を、重量比1:0.05で混合して、それぞれの平均粒径の位置にピークを有する、平均粒径25μmのフェライト粒子を、中抵抗樹脂層でコートした、磁性粒子を用いた。接触帯電部材は、上述で作成された被覆磁性粒子、および、これを支持させるための非磁性の導電スリーブ、これに内包されるマグネットロールによって構成され、上記被覆磁性粒子をスリーブ上に、厚さ1mmでコートして、像担持体40との間に幅約5mmの帯電ニップを形成した。また、該磁性粒子保持スリーブと像担持体40との間隙は、約500μmとした。さらに、マグネットロールは、スリーブ表面が、像担持体40表面の周速に対して、その2倍の早さで逆方向に摺擦するように、回転され、像担持体40と磁気ブラシとが均一に接触するようにした。
【0180】
次には、現像剤につき詳述する。
現像剤の重量平均径が4〜15μmであれば、得られる画像の解像度が向上する。
【0181】
重量平均径の測定方法は、以下の手順にて行う。
まず、電解水溶液100〜150ml中に分散剤として界面活性剤(好ましくはアルキルベンゼンスルフォン酸塩)を0.1〜5ml加える。ここで、電解液とは1級塩化ナトリウムを用いて約1%NaCl水溶液を調製したもので、例えばISOTON−II(コールター社製)が使用できる。
【0182】
ここで、さらに測定試料を2〜20mg加える。試料を懸濁した電解液は、超音波分散器で約1〜3分間分散処理を行ない、前記測定装置により、アパーチャーとして100μmアパーチャーを用いて、トナー粒子またはトナーの体積、個数を測定して、体積分布と個数分布を算出する。得られた分布から、トナーの重量平均粒径(D4)、個数平均粒径を求めることができる。
【0183】
チャンネルとしては、2.00〜2.52μm未満;2.52〜3.17μm未満;3.17〜4.00μm未満;4.00〜5.04μm未満;5.04〜6.35μm未満;6.35〜8.00μm未満;8.00〜10.08μm未満;10.08〜12.70μm未満;12.70〜16.00μm未満;16.00〜20.20μm未満;20.20〜25.40μm未満;25.40〜32.00μm未満;32.00〜40.30μm未満の13チャンネルを使用し、粒径2.00μm以上乃至40.30μm未満の粒子を対象とする。
【0184】
トナー全体に占める割合は、結着樹脂が75%〜93%、着色剤が3%〜10%、離型剤が3%〜8%、その他の成分は1%〜7%である。
【0185】
使用される結着樹脂としては、例えば、ポリスチレン、ポリ−p−クロルスチレン、ポリビニルトルエンの如きスチレンおよびその置換体の単重合体;スチレン−p−クロルスチレン共重合体、スチレン−ビニルトルエン共重合体、スチレン−ビニルナフタリン共重合体、スチレン−アクリル酸エステル共重合体、スチレン−メタクリル酸エステル共重合体、スチレン−α−クロルメタクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−ビニルメチルエーテル共重合体、スチレン−ビニルエチルエーテル共重合体、スチレン−ビニルメチルケトンなどがあげられる。
【0186】
着色剤としては、従来より知られている無機または有機の染料/顔料が使用可能であり、例えば、カーボンブラック、アニリンブラック、アセチレンブラック、ナフトールイエロー、ハンザイエロー、ローダムンレーキ、アリザリンレーキ、ベンガラ、フタロシアニンブルー、インダスレンブルーがあげられる。
必要に応じて着色剤として磁性材料を用いることも可能である。
【0187】
磁性材料としては、マグネタイト、γ−酸化鉄、フェライト鉄、過剰型フェライトの如き酸化鉄;鉄、コバルト、ニッケルの如き磁性金属;酸化鉄または磁性金属と、コバルト、スズ、チタン、銅、鉛、亜鉛、マグネシウム、マンガン、アルミニウム、珪素の如き金属との複合金属酸化物合金または、混合物が挙げられる。
【0188】
これら磁性粒子は、平均粒径が0.05乃至1.0μmの範囲内であることが好ましく、より好ましくは0.1乃至0.6μmの範囲内、さらに好ましくは、0.1乃至0.4μmの範囲内であることがよい。
【0189】
これらの磁性粒子は、窒素吸着法によるBET比表面積が好ましくは1乃至20m2/gの範囲内、特に2.5乃至12m2/gの範囲内であることが良く、更にモース硬度が5〜7の範囲内であることがよい。
【0190】
磁性粒子の形状としては、8面体、6面体、球形、針状、鱗片状があるが、8面体、6面体、球形の異方性の少ないものが好ましい。
【0191】
磁性トナーとして用いる場合、磁性材料を含有する磁性トナー粒子は、結着樹脂100質量部に対し10〜150質量部、好ましくは20〜120質量部磁性材料を含有することがよい。
【0192】
この発明のトナーには、実質的な悪影響を与えない範囲内で添加剤を少量用いることができる。この添加剤としては、例えばテフロン(デュポン社製4フッ化エチレン系樹脂)粉末、ステアリン酸亜鉛粉末、ポリフッ化ビニリデン粉末の如き滑剤粉末;酸化セリウム粉末、炭化硅素粉末、チタン酸ストロンチウム粉末の如き研磨剤;例えば酸化チタン粉末、酸化アルミニウム粉末の如き流動性付与剤またはケーキング防止剤;例えばカーボンブラック粉末、酸化亜鉛粉末、酸化スズ粉末の如き導電性付与剤;および逆極性の有機微粒子または無機微粒子が挙げられる。
【0193】
また、定着性などを改善するために離型剤を添加することもできる。離型剤としては、パラフィンワックスおよびその誘導体、マイクロクリスタリンワックスおよびその誘導体、フィッシャートロプシュワックスおよびその誘導体、ポリオレフィンワックスおよびその誘導体、カルナバワックスおよびその誘導体が挙げられる。誘導体は、酸化物、ビニル系モノマーとのブロック共重合体、ビニル系モノマーのグラフト変性物を含む。
【0194】
その他、アルコール、脂肪酸、酸アミド、エステル、ケトン、硬化ヒマシ油およびその誘導体、植物系ワックス、動物性ワックス、鉱物系ワックス、ペトロラクタムも利用できる。
【0195】
そして、帯電制御剤については
トナーを負荷電性に制御する荷電制御剤としては、例えば有機金属錯体、キレート化合物が有効であり、モノアゾ金属錯体、アセチルアセトン金属錯体、芳香族ハイドロキシカルボン酸系金属錯体、芳香族ダイカルボン酸系金属錯体が挙げられる。他には、芳香族ハイドロキシカルボン酸、芳香族モノおよびポリカルボン酸およびその金属塩、その無水物、そのエステル類、ビスフェノールの如きフェノール誘導体類がある。
【0196】
トナーを正荷電性に制御する荷電制御剤としては、ニグロシンおよび脂肪酸金属塩による変性物;トリブチルベンジルアンモニウム−1−ヒドロキシ−4−ナフトスルフォン酸塩、テトラブチルアンモニウムテトラフルオロボレートの如き四級アンモニウム塩、およびこれらの類似体であるホスホニウム塩の如きオニウム塩およびこれらのレーキ顔料、トリフェニルメタン染料およびこれらのレーキ顔料(レーキ化剤としては、燐タングステン酸、燐モリブデン酸、燐タングステンモリブデン酸、タンニン酸、ラウリン酸、没食子酸、フェリシアン化物、フェロシアン化物)が挙げられる。
【0197】
この微粒子状の荷電制御剤の個数平均粒径は好ましくは、4μm以下、より好ましくは、3μm以下がよい。
【0198】
これらの荷電制御剤をトナー粒子中に内添する場合には、トナー粒子は、結着樹脂100質量部に対して好ましくは、0.1〜20質量部、より好ましくは、0.2〜10質量部含有することがよい。
【0199】
この発明にて製造されるトナーは、必要に応じて、一般に広く使用されているトナー用の添加剤、例えばコロイダルシリカのような流動化剤、酸化チタン、酸化アルミニウム等の金属酸化物や、炭化ケイ素等の研磨剤、脂肪酸金属塩などの滑剤等を含有させてもよい。
【0200】
無機微粉体はトナーに対して0.1〜2重量%使用されるのが好ましい。0.1重量%未満では、トナー凝集を改善する効果が乏しくなり、2重量%を超える場合は、細線間のトナー飛び散り,機内の汚染,感光体の傷や摩耗等の問題が生じやすい傾向がある。
【0201】
添加剤をトナーに混合する方法としては、従来公知の方法でよく、ヘンシェルミキサー、スピードニーダー等の装置により混合することができる。
【0202】
トナー混練・冷却後のトナー粉の製造方法としては、従来公知の方法でよく、例えば混練・冷却した後、これをジェットミルで粉砕し、分級して得られる。
【0203】
この発明にて製造される静電荷像現像用トナーは、乾式一成分現像および乾式二成分現像剤として使用できる。
【0204】
二成分現像剤として用いる場合、トナーとキャリアとの混合割合は、一般にキャリア100重量部に対しトナー0.5〜6.0重量部程度が適当である。
【0205】
乾式二成分現像剤として使用する場合、キャリアならびにこの発明のトナーの使用量としては、トナー粒子がキャリア粒子のキャリア表面に付着して、その表面積の30〜90%を占める程度に両粒子を混合するのが好ましい。
【0206】
この発明において現像剤を構成するキャリアの核体粒子としては、従来より公知のものでよく例えば鉄、コバルト、ニッケル等の強磁性金属;マグネタイト、ヘマタイト、フェライトなどの合金や化合物;前記強磁性体微粒子と樹脂との複合体等が挙げられる。
【0207】
これらこの発明で用いられるキャリアは耐久性を長くする目的で表面を樹脂で被覆することが好ましい。
【0208】
被覆層を形成する樹脂としては、例えばポリエチレン、ポリプロピレン、塩素化ポリエチレン、クロロスルホン化ポリエチレン等のポリオレフィン系樹脂;ポリスチレン、アクリル(例えばポリメチルメタクリレート)、ポリアクリロニトリル、ポリビニルアセテート、ポリビニルアルコール、ポリビニルブチラール、ポリ塩化ビニル、ポリビニルカルバゾール、ポリビニルエーテル、ポリビリケトン等のポリビニルおよびポリビニリデン系樹脂;塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体;;オルガノシロキサン結合からなるシリコーン樹脂またはその変成品(例えばアルキッド樹脂、ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、ポリウレタン等による変成品);ポリテトラフルオロエチレン、ポリ弗化ビニル、ポリ弗化ビニリデン、ポリクロロトリフルオロエチレン等の弗素樹脂;ポリアミド;ポリエステル;ポリウレタン;ポリカーボネート;尿素−ホルムアルデヒド樹脂等のアミノ樹脂;エポキシ樹脂等が挙げられる。
【0209】
中でもトナースペントを防止する点で好ましいのはシリコーン樹脂またはその変成品、弗素樹脂、特にシリコーン樹脂またはその変成品である。
【0210】
被覆層の形成法としては、従来と同様、キャリア核体粒子の表面に被覆層形成液を噴霧法、浸漬法等の手段で塗布すればよい。
被覆層の厚さは0.1〜20μmが好ましい。
【実施例1】
【0211】
二成分現像剤としての製造例
ポリエステル樹脂(重量平均粒径 300μm 軟化温度 80.2℃)
100重量部
カーボンブラック 10重量部
ポリプロピレン (重量平均粒径 180μm) 5重量部
四級アンモニウム塩 2重量部
上記組成の混合物を、溶融混練し、その後、粉砕、分級した。
さらに、母体着色粒子100重量部に対して、疎水性シリカ0.3重量部を混合し、平均粒径9.0μmのトナーを得た。
また、湿式法により作成したマグネタイト100重量部に対してポリビニルアルコール2重量部、水60重量部をボールミルに入れ12時間混合してマグネタイトのスラリーを調整した。
このスラリーをスプレードライヤーにて噴霧造粒し、球形粒子とした。
この粒子を窒素雰囲気中で1000℃の温度で3時間焼成後冷却し核体粒子1を得た。
シリコーン樹脂溶液 100重量部
トルエン 100重量部
γ―アミノプロピルトリメトキシシラン 15重量部
カーボンブラック 20重量部
上記混合物をホモミキサーで20分間分散し、被覆層形成液1を調整した。
この被覆層形成液を流動床型コーティング装置を用いて核体粒子1を1000重量部の表面にコーティングして、シリコーン樹脂被覆キャリアを得た。
上記磁性キャリアを97.5重量部に対し、トナー2.5重量部の割合で混合し、二成分現像剤を作成した。
【図面の簡単な説明】
【0212】
【図1】この発明の一実施の形態を示す、カラー複写機の全体概略構成図である。
【図2】そのカラー複写機で用いる、中間転写体の断面構成を示す部分拡大断面図である。
【図3】そのカラー複写機の要部拡大構成図である。
【図4】そのさらに部分拡大構成図である。
【図5】この発明の他の実施の形態を示す、カラー複写機における全体概略構成図である。
【図6】この発明のさらに他の実施の形態を示すカラー複写機における全体概略構成図である。
【図7】この発明のまたさらに他の実施の形態を示すカラー複写機における全体概略構成図である。
【図8】この発明の他の実施の形態を示すもので、中間転写体を介さずに像担持体上の画像を転写材に直接転写するタイプの画像形成装置の要部構成図である。
【図9】この発明で用いるローラ状帯電装置の構成説明図である。
【図10】この発明で用いるブラシ状帯電装置の構成説明図である。
【符号の説明】
【0213】
10 中間転写体
12 弾性層
13 コート層
14・15・16 支持ローラ
17 中間転写体クリーニング装置
18 作像手段
20 タンデム作像装置
22 2次転写装置
25 定着装置
26 定着ベルト(無端ベルト)
28 転写材反転装置
40 像担持体
44 給紙カセット
46 給紙路
48 給紙路
49 レジストローラ
60 帯電装置
61 現像装置
62 1次転写装置
63 クリーニング装置
65 現像スリーブ
66 攪拌部
67 現像部
68 スクリュ
75 クリーニングブレード
76 クリーニングブラシ
77 電界ローラ
80 転写材搬送路


【特許請求の範囲】
【請求項1】
像担持体のまわりに現像装置とクリーニング装置とを備えて作像手段を構成し、その作像手段を複数横に並べて配置するタンデム作像装置において、
隣接する前記作像手段間で、一方の作像手段の前記現像装置の上に他方の作像手段の前記クリーニング装置を縦に重ねて設けてなる、タンデム作像装置。
【請求項2】
像担持体のまわりに現像装置とクリーニング装置とを備えて作像手段を構成し、その作像手段をベルト状中間転写体の張り渡し方向に沿って複数横に並べて配置したタンデム作像装置を有する画像形成装置において、
隣接する前記作像手段間で、一方の作像手段の前記現像装置の上に他方の作像手段の前記クリーニング装置を縦に重ねて設けてなる、画像形成装置。
【請求項3】
複数の前記作像手段を、張り渡した前記中間転写体の上下に振り分けて配置してなる、請求項2に記載の画像形成装置。
【請求項4】
最も端に配置した前記作像手段で用いる現像装置の上に中間転写体クリーニング装置を縦に重ねて配置してなる、請求項2または3に記載の画像形成装置。
【請求項5】
動作異常が発生して制御部から緊急停止命令を発したとき、すでに前記中間転写体上に転写したトナーを前記中間転写体クリーニング装置により除去するまでの間、下流側の1次転写装置に、トナーを前記像担持体から前記中間転写体側へと移動するバイアスを印加する逆転写抑制バイアス形成手段を有してなる、請求項2、3または4に記載の画像形成装置。
【請求項6】
前記逆転写抑制バイアス形成手段が、前記像担持体上のトナー画像を前記中間転写体上に1次転写するために前記1次転写装置に1次転写バイアスを形成する1次転写バイアス形成手段である、請求項5に記載の画像形成装置。
【請求項7】
前記中間転写体に弾性層を設け、その表面を平滑性のよいコート層で被ってなる、請求項2、3、4、5または6に記載の画像形成装置。
【請求項8】
前記中間転写体の周方向に対しては伸縮性を有しないが、少なくとも表面部は弾性を有する部材で構成し、2次転写で圧力をかけてなる、請求項7に記載の画像形成装置。
【請求項9】
前記中間転写体上の画像を転写材に転写する2次転写装置を、該中間転写体の張り渡し領域の下方に備えてなる、請求項2、3、4、5、6、7または8に記載の画像形成装置。
【請求項10】
前記転写材上の転写画像を定着する定着装置の全部または一部を、前記中間転写体の張り渡し領域の下方に入り込ませて備えてなる、請求項9に記載の画像形成装置。
【請求項11】
前記2次転写装置には、無端ベルトを用い、画像転写後の転写材を定着装置へと搬送する転写材搬送機能も備えてなる、請求項9または10に記載の画像形成装置。
【請求項12】
前記中間転写体の張り渡し方向に沿う前記タンデム作像装置の長さより、前記中間転写体の張り渡し方向長さを短く形成してなる、請求項9、10または11に記載の画像形成装置。
【請求項13】
給紙路中に設けて転写材の先端を検出するセンサによる検出タイミングを基準にし、像担持体への露光による作像動作を開始し、
転写位置の前に設けて転写材のスキュー補正を行うレジストローラから転写材が前記転写位置に到達するタイミングが画像形成動作完了タイミングに合うように前記レジストローラの動作を開始してなる、
請求項2に記載の画像形成装置。
【請求項14】
連続プリント時、給紙路中に設けて、転写材の先端および後端を検出するセンサにより先行の転写材の先端を検出した検出タイミングを基準にして前記像担持体への露光による作像動作を開始し、先行の転写材の後端を前記センサによって検出した時から一定期間後に後続の転写材の給紙を開始し、
転写位置の前に設けて転写材のスキュー補正を行うレジストローラから転写材が前記転写位置に到達するタイミングが画像形成動作完了タイミングに合うように前記レジストローラの動作を開始してなる、
請求項2に記載の画像形成装置。
【請求項15】
連続プリント時、給紙路中に設けて、一定間隔で行われる給紙動作により給紙される転写材の先端を検出するセンサによる検出タイミングを基準にし、前記像担持体への露光による作像動作を開始し、
転写位置の前に設けて転写材のスキュー補正を行うレジストローラから転写材が前記転写位置に到達するタイミングが画像形成動作完了タイミングに合うように前記レジストローラの動作を開始してなる、
請求項2に記載の画像形成装置。
【請求項16】
前記センサが、給紙カセットの出口近傍に設けた給紙センサである、請求項13、14または15に記載の画像形成装置。
【請求項17】
前記センサが、前記像担持体上の露光位置から前記転写位置までの画像形成路の距離以上の前記給紙路中の位置に設け、転写材のジャム発生を検知するジャム検知センサである、請求項13、14または15に記載の画像形成装置。
【請求項18】
像担持体のまわりに現像装置とクリーニング装置とを備えて作像手段を構成し、その作像手段を転写材搬送路に沿って複数横に並べて配置したタンデム作像装置を有する画像形成装置において、
隣接する前記作像手段間で、一方の作像手段の前記現像装置の上に他方の作像手段の前記クリーニング装置を縦に重ねて設けてなる、画像形成装置。
【請求項19】
個々の前記作像手段で単色画像を形成し、それらの単色画像を合成して転写材に合成カラー画像を形成してなる、請求項2または18に記載の画像形成装置。
【請求項20】
前記作像手段を2つ並べて設け、それらの作像手段で単色画像を形成し、それらの単色画像を合成して転写材に2色画像を形成してなる、請求項2または18に記載の画像形成装置。
【請求項21】
前記作像手段を構成する部分の全部または一部でプロセスカートリッジを形成してなる、請求項2または18に記載の画像形成装置。
【請求項22】
キャリアとトナーとよりなる二成分現像剤を使用し、その二成分現像剤を攪拌しながら搬送して現像スリーブに付着する攪拌部と、その現像スリーブに付着した二成分現像剤のうちのトナーを前記像担持体に転移する現像部とで前記現像装置を構成して、その現像部より前記攪拌部を低い位置とし、その攪拌部の上に前記クリーニング装置を縦に重ねて設けてなる、請求項2または18に記載の画像形成装置。
【請求項23】
前記攪拌部には平行な2本のスクリュを、前記現像部には前記現像スリーブを設けてなる、請求項22に記載の画像形成装置。
【請求項24】
重量平均径が4〜15μmの現像剤を使用してなる、請求項2または18に記載の画像形成装置。
【請求項25】
前記クリーニング装置には、クリーニングブレードとともにファーブラシを備えてなる、請求項2または18に記載の画像形成装置。
【請求項26】
前記ファーブラシにバイアスを印加する電界ローラを備えてなる、請求項25に記載の画像形成装置。
【請求項27】
前記作像手段には、前記像担持体に接触して電圧を印加することにより帯電を行う帯電装置を備えてなる、請求項2または18に記載の画像形成装置。
【請求項28】
転写材上の転写画像を定着する定着装置には、無端ベルトを使用してなる、請求項2または18に記載の画像形成装置。
【請求項29】
転写材の両面に画像を形成すべく転写材を反転する転写材反転装置を、前記タンデム作像装置と平行に備えてなる、請求項2または18に記載の画像形成装置。
【請求項30】
像担持体のまわりに現像装置とクリーニング装置とを備えた作像手段を複数横に並べてタンデム型に配置する、タンデム作像装置における作像手段の配置方法において、
隣接する前記作像手段間で、一方の作像手段の前記現像装置の上に他方の作像手段の前記クリーニング装置を縦に重ねて設けてなる、作像手段の配置方法。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
像担持体、並びにその像担持体のまわりにともに設ける現像装置およびクリーニング装置をそれぞれ備えて構成する複数の作像手段を備え、
それらの作像手段をベルト状中間転写体の張り渡し方向に沿って配置したタンデム作像装置において、
前記現像装置を現像部とその現像部より低い位置に設ける攪拌部とで構成し、
隣接する前記作像手段間で、一方の作像手段の前記現像装置の前記攪拌部上に、他方の作像手段の前記クリーニング装置を縦に重ねて設けるとともに、
前記一方の作像手段と前記他方の作像手段とを横に並べて設けてなる、タンデム作像装置。
【請求項2】
前記ベルト状中間転写体の張り渡し方向を斜めとし、その斜めの張り渡し方向に沿って前記作像手段を配置してなる、請求項1に記載のタンデム作像装置。
【請求項3】
像担持体、並びにその像担持体のまわりにともに設ける現像装置およびクリーニング装置をそれぞれ備えて構成する複数の作像手段を備え、
それらの作像手段をベルト状中間転写体の張り渡し方向に沿って配置したタンデム作像装置を有する画像形成装置において、
前記現像装置を現像部とその現像部より低い位置に設ける攪拌部とで構成し、
隣接する前記作像手段間で、一方の作像手段の前記現像装置の前記攪拌部上に、他方の作像手段の前記クリーニング装置を縦に重ねて設けるとともに、
前記一方の作像手段と前記他方の作像手段とを横に並べて設けてなる、画像形成装置
【請求項4】
複数の前記作像手段を、張り渡した前記中間転写体の上下に振り分けて配置してなる、請求項3に記載の画像形成装置。
【請求項5】
最も端に配置した前記作像手段で用いる現像装置の上に中間転写体クリーニング装置を縦に重ねて配置してなる、請求項3または4に記載の画像形成装置。
【請求項6】
動作異常が発生して制御部から緊急停止命令を発したとき、すでに前記中間転写体上に転写したトナーを前記中間転写体クリーニング装置により除去するまでの間、下流側の1次転写装置に、トナーを前記像担持体から前記中間転写体側へと移動するバイアスを印加する逆転写抑制バイアス形成手段を有してなる、請求項3、4または5に記載の画像形成装置。
【請求項7】
前記逆転写抑制バイアス形成手段が、前記像担持体上のトナー画像を前記中間転写体上に1次転写するために前記1次転写装置に1次転写バイアスを形成する1次転写バイアス形成手段である、請求項6に記載の画像形成装置。
【請求項8】
前記中間転写体に弾性層を設け、その表面を平滑性のよいコート層で被ってなる、請求項3、4、5、6または7に記載の画像形成装置。
【請求項9】
前記中間転写体の周方向に対しては伸縮性を有しないが、少なくとも表面部は弾性を有する部材で構成し、2次転写で圧力をかけてなる、請求項8に記載の画像形成装置。
【請求項10】
前記中間転写体上の画像を転写材に転写する2次転写装置を、該中間転写体の張り渡し領域の下方に備えてなる、請求項3、4、5、6、7、8または9に記載の画像形成装置。
【請求項11】
前記転写材上の転写画像を定着する定着装置の全部または一部を、前記中間転写体の張り渡し領域の下方に入り込ませて備えてなる、請求項10に記載の画像形成装置。
【請求項12】
前記2次転写装置には、無端ベルトを用い、画像転写後の転写材を定着装置へと搬送する転写材搬送機能も備えてなる、請求項10または11に記載の画像形成装置。
【請求項13】
前記中間転写体の張り渡し方向に沿う前記タンデム作像装置の長さより、前記中間転写体の張り渡し方向長さを短く形成してなる、請求項10、11または12に記載の画像形成装置。
【請求項14】
給紙路中に設けて転写材の先端を検出するセンサによる検出タイミングを基準にし、像担持体への露光による作像動作を開始し、
転写位置の前に設けて転写材のスキュー補正を行うレジストローラから転写材が前記転写位置に到達するタイミングが画像形成動作完了タイミングに合うように前記レジストローラの動作を開始してなる、
請求項3に記載の画像形成装置。
【請求項15】
連続プリント時、給紙路中に設けて、転写材の先端および後端を検出するセンサにより先行の転写材の先端を検出した検出タイミングを基準にして前記像担持体への露光による作像動作を開始し、先行の転写材の後端を前記センサによって検出した時から一定期間後に後続の転写材の給紙を開始し、
転写位置の前に設けて転写材のスキュー補正を行うレジストローラから転写材が前記転写位置に到達するタイミングが画像形成動作完了タイミングに合うように前記レジストローラの動作を開始してなる、
請求項3に記載の画像形成装置。
【請求項16】
連続プリント時、給紙路中に設けて、一定間隔で行われる給紙動作により給紙される転写材の先端を検出するセンサによる検出タイミングを基準にし、前記像担持体への露光による作像動作を開始し、
転写位置の前に設けて転写材のスキュー補正を行うレジストローラから転写材が前記転写位置に到達するタイミングが画像形成動作完了タイミングに合うように前記レジストローラの動作を開始してなる、
請求項3に記載の画像形成装置。
【請求項17】
前記センサが、給紙カセットの出口近傍に設けた給紙センサである、請求項14、15または16に記載の画像形成装置。
【請求項18】
前記センサが、前記像担持体上の露光位置から前記転写位置までの画像形成路の距離以上の前記給紙路中の位置に設け、転写材のジャム発生を検知するジャム検知センサである、請求項14、15または16に記載の画像形成装置。
【請求項19】
個々の前記作像手段で単色画像を形成し、それらの単色画像を合成して転写材に合成カラー画像を形成してなる、請求項に記載の画像形成装置。
【請求項20】
前記作像手段を2つ並べて設け、それらの作像手段で単色画像を形成し、それらの単色画像を合成して転写材に2色画像を形成してなる、請求項に記載の画像形成装置。
【請求項21】
前記作像手段を構成する部分の全部または一部でプロセスカートリッジを形成してなる、請求項に記載の画像形成装置。
【請求項22】
前記攪拌部には平行な2本のスクリュを、前記現像部には前記現像スリーブを設けてなる、請求項3に記載の画像形成装置。
【請求項23】
重量平均径が4〜15μmの現像剤を使用してなる、請求項3に記載の画像形成装置。
【請求項24】
前記クリーニング装置には、クリーニングブレードとともにファーブラシを備えてなる、請求項3に記載の画像形成装置。
【請求項25】
前記ファーブラシにバイアスを印加する電界ローラを備えてなる、請求項24に記載の画像形成装置。
【請求項26】
前記作像手段には、前記像担持体に接触して電圧を印加することにより帯電を行う帯電装置を備えてなる、請求項3に記載の画像形成装置。
【請求項27】
転写材上の転写画像を定着する定着装置には、無端ベルトを使用してなる、請求項3に記載の画像形成装置。
【請求項28】
転写材の両面に画像を形成すべく転写材を反転する転写材反転装置を、前記タンデム作像装置と平行に備えてなる、請求項3に記載の画像形成装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2006−39593(P2006−39593A)
【公開日】平成18年2月9日(2006.2.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−301286(P2005−301286)
【出願日】平成17年10月17日(2005.10.17)
【分割の表示】特願2001−119381(P2001−119381)の分割
【原出願日】平成13年4月18日(2001.4.18)
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【Fターム(参考)】