説明

フラッシュメモリ素子の製造方法

【課題】フラッシュメモリ素子の製造方法を提供する。
【解決手段】セル領域及び周辺領域を含む半導体基板10を用意するステップと、半導体基板10のセル領域に第1ウェルを形成した上でONO膜を形成するステップと、第1ウェルを含む半導体基板10の周辺領域に第2ウェルを形成した上で第1酸化膜21を形成するステップと、第1ポリシリコン膜51を形成した後にONO膜パターン及び第1ポリシリコンパターン61から形成されたメモリゲートを形成するステップと、メモリゲートの両側壁に第2酸化膜パターン26及び第2ポリシリコンパターン62(残留パターン)を形成した上でゲートを形成するステップと、メモリゲートの片方側壁のみに残留パターンを残してセレクトゲートを形成するステップと、互いに隣接したメモリゲートの間の半導体基板10に第3不純物領域15を形成するステップとを含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
実施の形態は、フラッシュメモリ素子の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
フラッシュメモリ素子は、電源が消えても保存されたデータが損傷されない不揮発性記憶媒体であり、かつデータの記録、読み出し、削除などの処理速度が比較的速いという長所がある。
【0003】
これにより、フラッシュメモリ素子は、PCのBios用、セットトップボックス、プリンタ及びネットワークサーバなどのデータ保存用として広く使用されつつあり、最近では、デジタルカメラと携帯電話などでも多く利用されている。
【0004】
フラッシュメモリ素子において、SONOS(Silicon-Oxide-Nitride-Oxide-Silicon)構造を利用した半導体素子が使用されており、このようなSONOSメモリ素子の形成は、パターン形成のための多くのマスクを利用して行われる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、上記の問題点を解決するために案出されたものであって、本発明の目的は、フラッシュメモリ素子の製造方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
実施の形態によるフラッシュメモリ素子の製造方法は、セル領域及び周辺領域を含む半導体基板を用意するステップと、前記半導体基板のセル領域に第1ウェル(well)を形成し、前記セル領域の半導体基板上にONO(oxide-nitride-oxide)膜を形成するステップと、前記第1ウェルを含む前記半導体基板の周辺領域に第2ウェルを形成し、前記周辺領域の半導体基板上に第1酸化膜を形成するステップと、前記ONO膜及び第1酸化膜上に第1ポリシリコン膜を形成した後、第1エッチング工程を行って前記セル領域上にONO膜パターン及び第1ポリシリコンパターンから形成されたメモリゲートを形成するステップと、前記メモリゲートの両側壁に第2酸化膜パターン及び第2ポリシリコンパターンを形成し、前記周辺領域にゲートを形成するステップと、前記半導体基板に第3エッチング工程を行って、前記メモリゲートの片方側壁のみに前記第2酸化膜パターン及び第2ポリシリコンパターンを残してセレクトゲートを形成するステップと、互いに隣接した前記メモリゲートの間の前記半導体基板に第1不純物領域を形成するステップとを含む。
【0007】
実施の形態によるフラッシュメモリ素子の製造方法は、セル領域及び周辺領域を含む半導体基板を用意するステップと、前記半導体基板のセル領域に第1ウェルを形成し、周辺領域に第2ウェルを形成するステップと、前記セル領域の半導体基板上にONO膜パターン及び第1ポリシリコンパターンからなるメモリゲートを形成するステップと、前記メモリゲートを含む前記半導体基板上に第1酸化膜及び第2ポリシリコン膜を形成するステップと、前記メモリゲートの両側壁に第2酸化膜パターン及び第2ポリシリコンパターンを形成し、同時に前記周辺領域にゲートを形成するステップと、前記半導体基板に第1エッチング工程を行って、前記メモリゲートの片方側壁のみに前記第2酸化膜パターン及び第2ポリシリコンパターンを残してセレクトゲートを形成するステップと、互いに隣接した前記メモリゲート間の前記半導体基板に第1不純物領域を形成するステップとを含む。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】第1の実施の形態によるフラッシュメモリ素子の工程平面図及び断面図である。
【図2】第1の実施の形態によるフラッシュメモリ素子の工程平面図及び断面図である。
【図3】第1の実施の形態によるフラッシュメモリ素子の工程平面図及び断面図である。
【図4】第1の実施の形態によるフラッシュメモリ素子の工程平面図及び断面図である。
【図5】第1の実施の形態によるフラッシュメモリ素子の工程平面図及び断面図である。
【図6】第1の実施の形態によるフラッシュメモリ素子の工程平面図及び断面図である。
【図7】第1の実施の形態によるフラッシュメモリ素子の工程平面図及び断面図である。
【図8】第1の実施の形態によるフラッシュメモリ素子の工程平面図及び断面図である。
【図9】第1の実施の形態によるフラッシュメモリ素子の工程平面図及び断面図である。
【図10】第1の実施の形態によるフラッシュメモリ素子の工程平面図及び断面図である。
【図11】第1の実施の形態によるフラッシュメモリ素子の工程平面図及び断面図である。
【図12】第1の実施の形態によるフラッシュメモリ素子の工程平面図及び断面図である。
【図13】第1の実施の形態によるフラッシュメモリ素子の工程平面図及び断面図である。
【図14】第1の実施の形態によるフラッシュメモリ素子の工程平面図及び断面図である。
【図15】第1の実施の形態によるフラッシュメモリ素子の工程平面図及び断面図である。
【図16】第1の実施の形態によるフラッシュメモリ素子の工程平面図及び断面図である。
【図17】第2の実施の形態によるフラッシュメモリ素子の工程平面図及び断面図である。
【図18】第2の実施の形態によるフラッシュメモリ素子の工程平面図及び断面図である。
【図19】第2の実施の形態によるフラッシュメモリ素子の工程平面図及び断面図である。
【図20】第2の実施の形態によるフラッシュメモリ素子の工程平面図及び断面図である。
【図21】第2の実施の形態によるフラッシュメモリ素子の工程平面図及び断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、実施の形態を添付した図面を参照して説明する。
【0010】
本発明による実施の形態の説明において、各層(膜)、領域、パターン又は構造物が基板、各層(膜)、領域、パッド又はパターンの「上(on)」に又は「下(under)」に形成されることと記載される場合において、「上」と「下」は、「直接(directly)」又は「他の層を介在して(indirectly)」形成されることをすべて含む。また、各層の上又は下に対する基準は、図面を基準に説明する。
【0011】
図において各層の厚さや大きさは、説明の便宜及び明確性のために誇張若しくは省略されるか、又は概略的に示された。また、各構成要素の大きさは、実際の大きさを全的に反映するものではない。
【0012】
図1〜図16は、第1の実施の形態によるフラッシュメモリ素子の工程平面図及び断面図である。
【0013】
以下の表1は、第1の実施の形態によるフラッシュメモリ素子の工程順序を示したフォトステップである。
【0014】
【表1】

【0015】
まず、図1に示すように、セル領域(cell area)と周辺領域(peripheral area)とを含む半導体基板10に素子分離膜(図示せず)を形成して活性領域(active area)を形成した後(S1)、セル領域に第1不純物領域12を形成する(S2)。
【0016】
第1不純物領域12は、半導体基板10上に周辺領域のみを覆うように第1フォトレジストパターン1を形成した後、第1イオン注入工程を行って形成されることができる。
【0017】
第1不純物領域12は、第1ウェル(well)になりうる。
【0018】
そして、図示していないが、第1不純物領域12を形成した後、メモリゲートのしきい電圧(threshold voltage)を調節するためのイオン注入をさらに行うことができる(S3)。
【0019】
次に、図2に示すように、半導体基板10上のセル領域に第1酸化膜21、第1窒化膜41及び第2酸化膜22からなるONO膜(Oxide-Nitride-Oxide)を形成する(S4)。
【0020】
第1酸化膜21、第1窒化膜41及び第2酸化膜22は、半導体基板10上に第1酸化膜、第1窒化膜及び第2酸化膜を順に形成した後、周辺領域に形成されたONO膜を除去して形成されることができる。
【0021】
このとき、第1酸化膜21、第1窒化膜41及び第2酸化膜22は、セル領域の活性領域をすべて覆うように形成される。
【0022】
第1酸化膜21及び第2酸化膜22は、誘電率(k)が約4であるSiO又は誘電率が4より大きいHfO、ZrO、HfSi(x、yは、自然数)等の高誘電率(high−k)を使用することができる。
【0023】
また、以後トラップ層になる第1窒化膜41の代わりに、メタルナノクリスタル(metal nano-crystal)又はGe、Siなどのナノクリスタルを使用することができる。
【0024】
そして、図3に示すように、半導体基板10に第2イオン注入工程を行って、第2不純物領域14を形成する(S5〜S8)。
【0025】
このとき、セル領域と周辺領域の両方で第2イオン注入工程が行われることができる。
【0026】
このとき、第2イオン注入工程は、複数のステップのマスクを利用して行われることができるが、これは、ゲートで使用される電圧値に応じて、イオン注入濃度とイオンの種類が異なるため、マスクを利用して各々のゲートに応じてイオン注入を行うできる。
【0027】
第2不純物領域14は、第2ウェルになりうる。
【0028】
図示していないが、第2イオン注入工程を行うとき、高電圧を使用するゲートの形成される領域のウェルも同時に形成されることができる。
【0029】
次に、第2不純物領域14の形成された半導体基板10の周辺領域上に第3酸化膜23を形成する(S9)。
【0030】
そして、図4に示すように、セル領域及び周辺領域の第3酸化膜23及び第2酸化膜22上に第1ポリシリコン膜51及びハードマスク膜46を形成する(S10)。
【0031】
次に、図5に示すように、ハードマスク膜46上に第2フォトレジストパターン2を形成した後、第2フォトレジストパターン2をマスクとして第1エッチング工程を行って、第1酸化膜パターン25、第1窒化膜パターン43、第2酸化膜パターン26、第1ポリシリコンパターン61及びハードマスクパターン47を形成する。
【0032】
このとき、周辺領域は、第2フォトレジストパターン2により覆われているから、セル領域の第1ポリシリコン膜51とハードマスク膜46のみがパターニングされ、周辺領域の第1ポリシリコン膜51とハードマスク膜46は、そのまま残される(S10)。
【0033】
ハードマスク膜46は、酸化膜又は窒化膜から形成されることができ、これに限定されず、ポリシリコン層にエッチング工程を行う際にマスクとして使用されうる物質であれば、すべて適用可能である。
【0034】
そして、図6に示すように、第2フォトレジストパターン2を除去する。
【0035】
このとき、第1ポリシリコンパターン61は、メモリゲートになることができ、下部に第1酸化膜パターン25、第1窒化膜パターン43及び第2酸化膜パターン26が配置されて、SONOS(Silicon-Oxide-Nitride-Oxide-Silicon)構造をなすことができる。
【0036】
次に、図7に示すように、半導体基板10上に第4酸化膜27及び第2ポリシリコン膜52を形成する。
【0037】
そして、図8に示すように、半導体基板10に第2エッチング工程を行って、第1ポリシリコンパターン61及び第4酸化膜27の側壁に第2ポリシリコンパターン62を形成する(S11)。
【0038】
このとき、周辺領域に形成された第2ポリシリコン膜52もすべて除去されうる。
【0039】
次に、図9に示すように、半導体基板10に第3エッチング工程を行って、第1ポリシリコンパターン61、半導体基板10と第2ポリシリコンパターン62の間に第4酸化膜パターン28を形成する。
【0040】
このときも、周辺領域に形成された第4酸化膜27とハードマスクパターン47がすべて除去されうる。
【0041】
また、第1ポリシリコンパターン61上に形成されたハードマスクパターン47も除去されうる。
【0042】
そして、図10に示すように、半導体基板10上に第3フォトレジストパターン3を形成し、第4エッチング工程を行って、半導体基板10の周辺領域に第5酸化膜パターン31及び第3ポリシリコンパターン63を形成する(S12)。
【0043】
このとき、セル領域は、第3フォトレジストパターン3によりすべて覆われ、周辺領域上に形成された第3酸化膜23と第1ポリシリコンパターン61とがエッチングされて、第5酸化膜パターン31及び第3ポリシリコンパターン63を形成する。
【0044】
第5酸化膜パターン31及び第3ポリシリコンパターン63は、周辺領域に形成されて、ゲートとして動作されうる。
【0045】
次に、図11に示すように、半導体基板10上に第4フォトレジストパターン4を形成し、第5エッチング工程を行ってセル領域の第1ポリシリコンパターン61の間に配置された第4酸化膜パターン28と第2ポリシリコンパターン62とを除去する。
【0046】
このとき、第4フォトレジストパターン4は、第1ポリシリコンパターン61の間である、共通ソースラインの形成される領域のみを開放して、第1ポリシリコンパターン61の間に形成された第4酸化膜パターン28と第2ポリシリコンパターン62とを除去する。
【0047】
したがって、第1酸化膜パターン25、第1窒化膜パターン43、第2酸化膜パターン26及び第1ポリシリコンパターン61の片方側壁のみに第4酸化膜パターン28と第2ポリシリコンパターン62とが形成される。
【0048】
第1ポリシリコンパターン61の片方側壁のみに形成された第2ポリシリコンパターン62は、セレクトゲートになりうる。
【0049】
このとき、周辺領域に第5酸化膜パターン31及び第3ポリシリコンパターン63を形成した後、第1ポリシリコンパターン61の間に形成された第4酸化膜パターン28と第2ポリシリコンパターン62とを除去したが、工程順序は変更されうる。
【0050】
すなわち、第1ポリシリコンパターン61の間に形成された第4酸化膜パターン28と第2ポリシリコンパターン62とを除去した後、周辺領域に第5酸化膜パターン31及び第3ポリシリコンパターン63を形成することができる。
【0051】
そして、図12に示すように、第4フォトレジストパターン4をマスクとして、半導体基板10に第3イオン注入工程を行って、第1ポリシリコンパターン61の間の半導体基板10に第3不純物領域15を形成する(S13)。
【0052】
第3不純物領域15は、ソース領域になりうる。
【0053】
次に、図13に示すように、半導体基板10に第4イオン注入工程を行って、第4不純物領域16を形成する。
【0054】
第4不純物領域16は、セル領域と周辺領域とが同時に形成されることができ、LDD(Lightly Doped Drain)領域になりうる。
【0055】
そして、図14に示すように、第1ポリシリコンパターン61、第2ポリシリコンパターン62及び第3ポリシリコンパターン63の側壁にスペーサを形成する。
【0056】
スペーサは、半導体基板10に酸化膜、窒化膜、酸化膜を順に積層した後、第6エッチング工程を行って第6酸化膜パターン29、第2窒化膜パターン45及び第7酸化膜パターン30に形成されることができる。
【0057】
このとき、第1ポリシリコンパターン61と第2ポリシリコンパターン62とは、第4酸化膜パターン28を間に置いて接しているので、互いに接しない第1ポリシリコンパターン61と第2ポリシリコンパターン62の側壁にスペーサが形成される。
【0058】
実施の形態において、スペーサは、ONO(Oxide-Nitride-Oxide)の構造で形成されるが、これに限定されず、ON(Oxide-Nitride)の構造で形成されることができる。
【0059】
次に、図15に示すように、半導体基板10に第5イオン注入工程を行って、第5不純物領域17を形成する(S14〜S19)。
【0060】
第5不純物領域17は、セル領域では、ドレイン(drain)領域になりえ、周辺領域では、ソース(source)又はドレイン領域になりうる。
【0061】
このとき、第5イオン注入工程は、複数のステップのマスクを利用して行われることができるが、これは、ゲートに応じてn型、p型などのイオン注入を異なって行うために、マスクを利用して各々のゲートに応じてイオン注入を行うことができる。
【0062】
そして、第1ポリシリコンパターン61、第2ポリシリコンパターン62、第3ポリシリコンパターン63、第3不純物領域15及び第5不純物領域17の露出した部分にシリサイド(silicide)層70を形成する(S20)。
【0063】
シリサイド層70は、半導体基板10にチタン(Ti)、コバルト(Co)、ニッケル(Ni)などの物質を利用したサリサイド(salicide)工程を行って形成されることができ、以後、コンタクトの形成される領域に形成されることができる。
【0064】
次に、図16に示すように、半導体基板10上に層間絶縁膜80を形成し、層間絶縁膜80にコンタクト85を形成することができる(S21)。
【0065】
このとき、第1ポリシリコンパターン61と第2ポリシリコンパターン62とに接続されるコンタクト85は、第1ポリシリコンパターン61と第2ポリシリコンパターン62が同時に接続されるように、一つのコンタクト85で形成されることができる。
【0066】
そして、図示していないが、半導体基板10上に窒化膜をさらに形成した後、層間絶縁膜80を形成することができ、また、コンタクト85の形成された層間絶縁膜80上に金属配線を形成する工程が行われることができる。
【0067】
図17〜図21は、第2の実施の形態によるフラッシュメモリ素子の工程平面図及び断面図である。
【0068】
以下の表2は、第2の実施の形態によるフラッシュメモリ素子の工程順序を示したフォトステップである。
【0069】
【表2】

【0070】
まず、図17に示すように、セル領域と周辺領域とを含む半導体基板10に素子分離膜(図示せず)を形成して、活性領域を形成する(S1)。
【0071】
そして、半導体基板10に第1イオン注入工程を行って、セル領域に第1不純物領域12を形成し、周辺領域に第2不純物領域14を形成する(S2〜S6)。
【0072】
このとき、第1イオン注入工程は、複数のステップのマスクを利用して行われることができるが、これは、ゲートで使用される電圧値に応じてイオン注入濃度とイオンの種類とが異なるため、マスクを利用して各々のゲートに応じてイオン注入を行うことができる。
【0073】
第1不純物領域12及び第2不純物領域14は、ウェルになりうる。
【0074】
図示していないが、第1イオン注入工程を行う際に、高電圧を使用するゲートが形成される領域のウェルも同時に形成されることができる。
【0075】
そして、第1不純物領域12及び第2不純物領域14を形成するための第1イオン注入工程時に、メモリゲートのしきい電圧を調節するためのイオン注入をさらに行うことができる。
【0076】
このとき、第1不純物領域12及び第2不純物領域14を形成するために使用されるマスクを使用して、第1不純物領域12及び第2不純物領域14の形成と同時にしきい電圧を調節するためのイオン注入を行うから、マスクを使用するステップ(step)を減らすことができる。
【0077】
次に、図18に示すように、第1不純物領域12及び第2不純物領域14の形成された半導体基板10の上に第1酸化膜21、第1窒化膜41及び第2酸化膜22からなるONO膜(Oxide-Nitride-Oxide)、第1ポリシリコン膜51及びハードマスク膜46を形成する(S7)。
【0078】
そして、ハードマスク膜46の上には、第5フォトレジストパターン5が形成されることができる。
【0079】
このとき、第1酸化膜21、第1窒化膜41及び第2酸化膜22、第1ポリシリコン膜51及びハードマスク膜46は、セル領域と周辺領域の両方に形成されることができる。
【0080】
そして、図19に示すように、第5フォトレジストパターン5をマスクとして第7エッチング工程を行って、セル領域の半導体基板10上のみに第1酸化膜パターン25、第1窒化膜パターン43、第2酸化膜パターン26、第1ポリシリコンパターン61及びハードマスクパターン47を形成する(S8)。
【0081】
このとき、周辺領域に形成された第1酸化膜21、第1窒化膜41及び第2酸化膜22、第1ポリシリコン膜51及びハードマスク膜46は、第7エッチング工程によりすべて除去されうる。
【0082】
そして、第1酸化膜パターン25、第1窒化膜パターン43、第2酸化膜パターン26、第1ポリシリコンパターン61及びハードマスクパターン47を含む半導体基板10のセル領域と周辺領域とに第4酸化膜27と第2ポリシリコン膜52とを形成する。
【0083】
次に、図20に示すように、セル領域に形成された第1ポリシリコンパターン61の側壁に第4酸化膜パターン28と第2ポリシリコンパターン62とを形成し、周辺領域には、第5酸化膜パターン31と第3ポリシリコンパターン63とを形成する(S9、S10)。
【0084】
このとき、第4酸化膜パターン28、第2ポリシリコンパターン62及び第3ポリシリコンパターン63は、周辺領域の第2ポリシリコン膜52上に第6フォトレジストパターン6を形成し、半導体基板10に第8エッチング工程を行って形成されることができる。
【0085】
第8エッチング工程を行う際に、ハードマスクパターン47も同時に除去されうる。
【0086】
そして、図21に示すように、半導体基板10上に第4フォトレジストパターン4を形成し、セル領域の第1ポリシリコンパターン61の間に配置された第4酸化膜パターン28と第2ポリシリコンパターン62とを除去する。
【0087】
このとき、第4フォトレジストパターン4は、第1ポリシリコンパターン61の間である、共通ソースラインの形成される領域のみを開放して、第1ポリシリコンパターン61の間に形成された第4酸化膜パターン28と第2ポリシリコンパターン62とを除去する。
【0088】
したがって、第1酸化膜パターン25、第1窒化膜パターン43、第2酸化膜パターン26及び第1ポリシリコンパターン61の片方側壁のみに第4酸化膜パターン28と第2ポリシリコンパターン62とが形成される。
【0089】
第1ポリシリコンパターン61の片方側壁のみに形成された第2ポリシリコンパターン62は、セレクトゲート(select gate)になりうる。
【0090】
そして、以後の図面は図示していないが、以後の工程は、第1の実施の形態の図12から同様に行われることができる。
【0091】
すなわち、第2の実施の形態によるフラッシュメモリ素子の製造方法は、セル領域と周辺領域のウェルを形成する際に、しきい電圧を調節するためのイオン注入が同時に行われるからフォトマスク進行ステップが簡素化されうる。
【0092】
また、メモリゲート下部のONO膜を形成する際に、周辺領域のONO膜を除去せずに、メモリゲートインポリシリコンパターンを形成するためのエッチング工程時に周辺領域のONO膜も共に除去されるので、マスクの数を減らすことができる。
【0093】
以下の表3は、実施の形態によるフラッシュメモリ素子の動作条件である。
【0094】
【表3】

【0095】
表3に記載されたように、プログラム(program)は、CHE(Channel hot electron)方式で、消去(erase)は、BTBT(band-to-band-tunneling)induced hot hole方式で駆動する。
【0096】
そして、読み出し(read)方式は、リバース(reverse)方式で駆動できる。
【0097】
また、動作モード(Operation mode)は、プログラム(program)はビット(bit)単位、消去(erase)はセクター(sector)単位、読み出し(read)はランダムアクセスが可能である。
【0098】
また、表3に記載された事項の中で、バックバイアス(back bias)は、電流(current)を制御するためにかけることができる。
【0099】
以上の説明は、本発明の技術思想を例示的に説明したものに過ぎず、本発明の属する技術分野における通常の知識を有した者であれば、本発明の本質的な特性から外れない範囲で多様な修正及び変形が可能であろう。したがって、本発明に開示された実施の形態は、本発明の技術思想を限定するためのものではなく、説明するためのものであり、このような実施の形態によって本発明の技術思想の範囲が限定されるものではない。本発明の保護範囲は、特許請求の範囲によって解析されてはならず、それと同等な範囲内にあるすべての技術思想は、本発明の権利範囲に含まれるものと解析されなければならない。
【符号の説明】
【0100】
1 第1フォトレジストパターン
2 第2フォトレジストパターン
3 第3フォトレジストパターン
4 第4フォトレジストパターン
5 第5フォトレジストパターン
6 第6フォトレジストパターン
10 半導体基板
12 第1不純物領域
14 第2不純物領域
15 第3不純物領域
16 第4不純物領域
17 第5不純物領域
21 第1酸化膜
22 第2酸化膜
23 第3酸化膜
25 第1酸化膜パターン
26 第2酸化膜パターン
27 第4酸化膜
28 第4酸化膜パターン
29 第6酸化膜パターン
30 第7酸化膜パターン
31 第5酸化膜パターン(ゲート)
41 第1窒化膜
43 第1窒化膜パターン
45 第2窒化膜パターン
46 ハードマスク膜
47 ハードマスクパターン
51 第1ポリシリコン膜
52 第2ポリシリコン膜
61 第1ポリシリコンパターン(メモリゲート)
62 第2ポリシリコンパターン(セレクトゲート)
63 第3ポリシリコンパターン(ゲート)
70 シリサイド層
80 層間絶縁膜
85 コンタクト

【特許請求の範囲】
【請求項1】
セル領域及び周辺領域を含む半導体基板を用意するステップと、
前記半導体基板のセル領域に第1ウェル(well)を形成し、前記セル領域の半導体基板上にONO(oxide-nitride-oxide)膜を形成するステップと、
前記第1ウェルを含む前記半導体基板の周辺領域に第2ウェルを形成し、前記周辺領域の半導体基板上に第1酸化膜を形成するステップと、
前記ONO膜及び第1酸化膜上に第1ポリシリコン膜を形成した後、第1エッチング工程を行って前記セル領域上にONO膜パターン及び第1ポリシリコンパターンから形成されたメモリゲートを形成するステップと、
前記メモリゲートの両側壁に第2酸化膜パターン及び第2ポリシリコンパターンを形成し、前記周辺領域にゲートを形成するステップと、
前記半導体基板に第3エッチング工程を行って、前記メモリゲートの片方側壁のみに前記第2酸化膜パターン及び第2ポリシリコンパターンを残してセレクトゲートを形成するステップと、
互いに隣接した前記メモリゲートの間の前記半導体基板に第3不純物領域を形成するステップとを含むフラッシュメモリ素子の製造方法。
【請求項2】
第1エッチング工程時に、前記周辺領域の半導体基板上には、第1酸化膜と第1ポリシリコン膜とが残されたことを含む請求項1に記載のフラッシュメモリ素子の製造方法。
【請求項3】
前記周辺領域に形成されたゲートは、前記第1酸化膜と第1ポリシリコン膜とに第2エッチング工程を行って形成されたことを含む請求項2に記載のフラッシュメモリ素子の製造方法。
【請求項4】
前記周辺領域に形成されたゲートは、第3酸化膜パターン及び第3ポリシリコンパターンからなることを含む請求項3に記載のフラッシュメモリ素子の製造方法。
【請求項5】
前記第3エッチング工程は、互いに隣接した前記メモリゲートの間に形成された前記第2酸化膜パターン及び第2ポリシリコンパターンを除去して、前記メモリゲートの片方側壁のみに前記第2酸化膜パターン及び第2ポリシリコンパターンを残すことを含む請求項1に記載のラッシュメモリ素子の製造方法。
【請求項6】
前記第1不純物領域を含む前記半導体基板の全面にイオン注入工程を行って、前記メモリゲートの前記第2酸化膜パターン及び第2ポリシリコンパターンが残された側の前記半導体基板と前記ゲートの半導体基板に第2不純物領域を形成するステップを含む請求項1に記載のフラッシュメモリ素子の製造方法。
【請求項7】
前記メモリゲートの側壁及び前記ゲートの側壁にスペーサを形成するステップを含む請求項1に記載のフラッシュメモリ素子の製造方法。
【請求項8】
前記スペーサの形成された半導体基板に層間絶縁膜を形成した後、
前記層間絶縁膜にコンタクトを形成するステップを含み、
前記メモリゲートと接続するコンタクトは、前記第1ポリシリコンパターン及び第2ポリシリコンパターンが同時に接続するように形成されたことを含む請求項7に記載のフラッシュメモリ素子の製造方法。
【請求項9】
セル領域及び周辺領域を含む半導体基板を用意するステップと、
前記半導体基板のセル領域に第1ウェルを形成し、周辺領域に第2ウェルを形成するステップと、
前記セル領域の半導体基板上にONO膜パターン及び第1ポリシリコンパターンからなるメモリゲートを形成するステップと、
前記メモリゲートを含む前記半導体基板上に第1酸化膜及び第2ポリシリコン膜を形成するステップと、
前記メモリゲートの両側壁に第2酸化膜パターン及び第2ポリシリコンパターンを形成し、同時に前記周辺領域にゲートを形成するステップと、
前記半導体基板に第1エッチング工程を行って、前記メモリゲートの片方側壁のみに前記第2酸化膜パターン及び第2ポリシリコンパターンを残してセレクトゲートを形成するステップと、
互いに隣接した前記メモリゲート間の前記半導体基板に第3不純物領域を形成するステップとを含むフラッシュメモリ素子の製造方法。
【請求項10】
前記セル領域の半導体基板上にONO膜パターン及び第1ポリシリコンパターンからなるメモリゲートを形成するステップは、
前記半導体基板のセル領域及び周辺領域上にONO膜及び第1ポリシリコン膜を形成するステップと、
前記ONO膜及び第1ポリシリコン膜に第2エッチング工程を行って、ONO膜パターン及び第1ポリシリコンパターンからなるメモリゲートを形成するステップとを含み、
前記メモリゲートを形成するための第2エッチング工程時に、前記周辺領域上の前記ONO膜及び第1ポリシリコン膜はすべて除去されることを含む請求項9に記載のフラッシュメモリ素子の製造方法。
【請求項11】
前記周辺領域に形成された前記ゲートは、前記第1酸化膜及び第2ポリシリコン膜に第3エッチング工程を行って形成されることを含む請求項9に記載のフラッシュメモリ素子の製造方法。
【請求項12】
前記第1エッチング工程は、互いに隣接した前記メモリゲートの間に形成された前記第2酸化膜パターン及び第2ポリシリコンパターンを除去して、前記メモリゲートの片方側壁のみに前記第2酸化膜パターン及び第2ポリシリコンパターンを残すことを含む請求項9に記載のフラッシュメモリ素子の製造方法。
【請求項13】
前記第1不純物領域を含む前記半導体基板の全面にイオン注入工程を行って、前記メモリゲートの前記第2酸化膜パターン及び第2ポリシリコンパターンが残された側の前記半導体基板と前記ゲートの半導体基板に第2不純物領域を形成するステップを含む請求項9に記載のフラッシュメモリ素子の製造方法。
【請求項14】
前記メモリゲートの側壁及び前記ゲートの側壁にスペーサを形成するステップを含む請求項9に記載のフラッシュメモリ素子の製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【公開番号】特開2010−153780(P2010−153780A)
【公開日】平成22年7月8日(2010.7.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−197184(P2009−197184)
【出願日】平成21年8月27日(2009.8.27)
【出願人】(507246796)ドンブ ハイテック カンパニー リミテッド (189)
【氏名又は名称原語表記】Dongbu HiTeK Co.,Ltd
【住所又は居所原語表記】Dongbu Finance Center,891−10,Daechi−dong,Gangnam−gu,Seoul,Republic of Korea
【Fターム(参考)】