説明

光学式エンコーダおよび操作装置

【課題】線状動力伝達部材を使用して駆動される変位機構の変位を検出する小型化に適した光学式エンコーダを提供する。
【解決手段】エンコーダーワイヤー250を使用して駆動される屈曲変位機構240が挿入部の屈曲部内に配置されている。エンコーダーワイヤー250はエンコーダーリンク部230のガイド穴を通って移動可能に保持されている。ガイド穴の内面には明暗パターンが形成されている。エンコーダーワイヤー250と共に移動する光ファイバー130を介して、検出部110内の光源から発せられた光が明暗パターンに照射され、明暗パターンで反射された光が検出部110内の光電変換系に伝送される。信号処理部160は、光電変換系から出力される電気信号からエンコーダーワイヤー250の移動量を検出することにより屈曲変位機構240の変位を算出する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、線状動力伝達部材を使用して駆動される変位機構を備えた操作装置に関する。
【背景技術】
【0002】
線状動力伝達部材を使用して駆動される変位機構を備えた操作装置としてはマニピユレーターや内視鏡や処置具などがあげられる。
【0003】
例えばマニピュレーターには、線状動力伝達部材であるワイヤーをモーター等での引っ張りまたは送り出しにより、力を伝達することによってワイヤーを移動させて、その関節を駆動するものがある。これらの関節角度を計測する場合は従来からポテンショメーターやエンコーダーを使用している。しかしながら小型のマニピュレーターではポテンショメーターやエンコーダーの内蔵が困難になることがある。
【0004】
これを解決するものとして特開2000−18921号公報に示されるような光ファイバーエンコーダーがある。光ファイバーエンコーダーは、光ファイバーとスリット部分をマニピュレーターに内蔵するので、信号処理回路や電気配線を外部に配置できることにより、計測に必要な部分を従来のものより小さくすることができ、小型のマニピュレーターにも内蔵することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2000−18921号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
マニピュレーター等の前述の操作装置がさらに小型化・細径化されると、光ファイバーを内蔵するスペースの確保が困難になる。
【0007】
本発明は、このような実状を考慮して成されたものであり、その目的は、線状動力伝達部材を使用して駆動される変位機構の変位を検出する小型化に適した光学式エンコーダを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、線状動力伝達部材を使用して駆動される変位機構の変位を検出する光学式エンコーダであり、前記線状動力伝達部材の移動に対して不動な明暗パターンと、前記明暗パターンに照射される光を発する光源と、前記明暗パターンで反射された光を電気信号に変換して出力する光電変換系と、前記光源から発せられた光を前記明暗パターンに照射するとともに前記明暗パターンで反射された光を前記光電変換系に伝送する、前記線状動力伝達部材と共に移動する線状光伝送体と、前記電気信号に基づいて前記線状動力伝達部材と前記明暗パターンの相対的な移動量を検出することにより前記変位機構の変位を算出する信号処理部とを備えている。
【0009】
本発明による操作装置は、線状動力伝達部材と、前記線状動力伝達部材を移動可能に保持する保持部材と、前記保持部材の先端側に配置された、前記線状動力伝達部材を使用して駆動される変位機構と、前記線状動力伝達部材を介して前記変位機構を操作する操作部と、前記保持部材に設けられた明暗パターンと、前記明暗パターンに照射される光を発する光源と、前記明暗パターンで反射された光を電気信号に変換して出力する光電変換系と、前記光源から発せられた光を前記明暗パターンに照射するとともに前記明暗パターンで反射された光を前記光電変換系に伝送する、前記線状動力伝達部材と共に移動する線状光伝送体と、前記電気信号に基づいて前記線状動力伝達部材と前記明暗パターンの相対的な移動量を検出することにより前記変位機構の変位を算出する信号処理部とを備えている。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、線状動力伝達部材を使用して駆動される変位機構の変位を検出する小型化に適した光学式エンコーダが提供される。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】光ファイバーエンコーダーの基本構成を示している。
【図2】明暗パターンを示している。
【図3】内視鏡の基本構成を示している。
【図4】実施形態に係る内視鏡の要部を示している。
【図5】エンコーダーリンク部の周辺部分の概観を示している。
【図6】エンコーダーリンク部のガイド穴を示している。
【図7】ガイド穴に沿ったエンコーダーリンク部の断面を示している。
【図8】エンコーダーワイヤーの径方向の断面を示した斜視図である。
【図9】エンコーダーワイヤーの軸方向の断面図である。
【図10】エンコーダーリンク部とエンコーダーワイヤーの断面を示している。
【図11】内視鏡の挿入部の先端部分の断面を示している。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態について説明する。本実施形態では、操作装置として内視鏡を例にあげて説明する。もちろん、本実施形態の構成は、マニピユレーターや処置具などの他の操作装置に適用されてよい。
【0013】
続く説明では、最初に、本実施形態の内視鏡に組み込まれている光ファイバーエンコーダーの基本構成について説明し、続いて内視鏡について説明する。
【0014】
光ファイバーエンコーダーの基本構成を図1に示す。図1に示すように、光ファイバーエンコーダー100は、検出部110と光ファイバー130と明暗パターン150とから構成される。
【0015】
光ファイバー130は、検出部110で発せられた光を明暗パターン150に照射するとともに、明暗パターン150で反射された光を検出部110に戻す。
【0016】
検出部110は、明暗パターン150に照射される光を発する光源112と、光源112から発せられた光をコリメートするレンズ114と、レンズ114によってコリメートされた光を集光するレンズ120と、レンズ120によって集光された光を光ファイバー130に結合する結合器122とを有している。これらのレンズ114とレンズ120と結合器122は、光源112と光ファイバー130を光学的に結合する光学系を構成している。
【0017】
また検出部110は、レンズ120とレンズ114の間に配置された1/4波長板118と、1/4波長板118とレンズ114の間に配置された偏光ビームスプリッター116と、偏光ビームスプリッター116で反射された光を集光するレンズ124と、レンズ124によって集光された光を光電変換する光電変換素子126とを有している。結合器122とレンズ120と1/4波長板118と偏光ビームスプリッター116とレンズ124と光電変換素子126は、明暗パターン150で反射された光を電気信号に変換して出力する光電変換系を構成している。
【0018】
明暗パターン150は、光ファイバー130から射出される光の射出方向に対して実質的に垂直な方向に移動可能になっている。明暗パターン150は、移動方向に沿って一定のピッチで周期的に変化する反射率を有している。例えば、明暗パターン150は、図2に示すように、高反射部152と低反射部154とが交互に一定のピッチで並んでいる構成をしている。
【0019】
図1において、光源112から発せられた光は、レンズ114を通って平行光となって偏光ビームスプリッター116に入射する。偏光ビームスプリッター116に入射した光は、所定の直線偏光成分だけが偏光ビームスプリッター116を透過する。偏光ビームスプリッター116を透過した光は1/4波長板118に入射し、1/4波長位相がずらされて1/4波長板118を透過する。1/4波長板118を透過した光は、レンズ120によって集光され、結合器122を介して光ファイバー130に入射する。光ファイバー130に入射した光は、光ファイバー130内を伝搬し、明暗パターン150に対向した端面から射出され、明暗パターン150に照射される。
【0020】
明暗パターン150で反射された光は、一部が光ファイバー130に入射する。光ファイバー130に入射した光は、結合器122から射出され、レンズ120を通って平行光となって1/4波長板118に入射する。1/4波長板118に入射した光は、1/4波長位相がずらされて1/4波長板118を透過する。その結果、1/4波長板118を透過した光は、偏光ビームスプリッター116を透過した直線偏光に対して偏光面が直交する直線偏光となって、偏光ビームスプリッター116に入射する。偏光ビームスプリッター116に入射した光は、偏光ビームスプリッター116で反射され、レンズ124に入射する。レンズ124に入射した光は集光され、光電変換素子126に入射する。光電変換素子126は、入射した光の強度に応じた電気信号を出力する。
【0021】
明暗パターン150は、移動方向に沿って一定のピッチで周期的に変化する反射率を有しているため、光電変換素子126から出力される電気信号の波形は、明暗パターン150の移動に応じて振幅が変化したものとなる。電気信号の波形の山は明暗パターン150の高反射部152に対応し、電気信号の波形の谷は明暗パターン150の低反射部154に対応する。例えば、電気信号の波形の山の数を検出することにより、明暗パターン150の移動量が求められる。
【0022】
図3に内視鏡の基本構成を示す。図3に示すように、内視鏡200は挿入部210と操作部220を有している。
【0023】
挿入部210は可撓部212と屈曲部214とを有している。屈曲部214は、挿入部210の先端部分にあたり、後述する屈曲変位機構が内蔵されている。可撓部212は、屈曲部214を除いた挿入部210の残りの部分にあたり、操作部220から延びている。
【0024】
操作部220は、屈曲部214を屈曲させるための駆動部222と、駆動部222を制御するための制御部224と、屈曲部214の屈曲の程度や方向を調節するための調節部226とを有している。駆動部222は、屈曲変位機構に連結された後述する線状動力伝達部材を押し引きするものであり、回転型モーターとプーリーや、リニア型モーターなどで構成されてよい。制御部224は、コンピュータなどで構成されてよい。調節部226は、ジョイスティックやハンドルなどで構成されてよい。
【0025】
内視鏡200には、表示装置260が接続されている。表示装置260は、挿入部210の先端に取り付けられた力メラの画像を表示するディスプレイである。
【0026】
操作者は表示装置260の画像を見ながら内視鏡200の挿入部210の屈曲部214を曲げたい方向へ調節部226を操作する。調節部226の操作を反映した信号が制御部224に送られる。制御部224では、駆動部222に必要な駆動量が計算される。計算結果は駆動部222へ送られ、駆動部222が駆動される。駆動部222が駆動されると、線状動力伝達部材が押し引きされることにより屈曲部214内の屈曲変位機構が屈曲される。その結果、調節部226の操作に対応した屈曲部214の屈曲変位が得られる。
【0027】
本実施形態に係る内視鏡の要部を図4に示す。図4に示すように、内視鏡200には、図1を参照しながら説明した光ファイバーエンコーダー100が組み込まれている。検出部110には信号処理部160が接続されている。
【0028】
線状動力伝達部材であるエンコーダーワイヤー250を移動可能に保持する保持部材であるエンコーダーリンク部230が挿入部210の可撓部212の先端に設置されている。エンコーダーワイヤー250を使用して駆動される屈曲変位機構240がエンコーダーリンク部230の先端側に位置する挿入部210の屈曲部214内に配置されている。屈曲変位機構240にはエンコーダーワイヤー250が接続されている。エンコーダーワイヤー250はまた駆動部222に接続されている。
【0029】
図4においてエンコーダーワイヤーは1本のみを図示し、他は省略している。エンコーダーワイヤーは1つの屈曲方向に対して対になっているワイヤーのうち最低どちらか1本がエンコーダーワイヤーであれば良いが、4本全てのワイヤーがエンコーダーワイヤーであることが望ましい。
【0030】
屈曲変位機構240は、関節を介して互いに連結された多数の駒242を有している。各駒242は、これに連結された別の駒242に対して関節を軸として所定の角度範囲内で回転可能となっている。先頭と最後尾を除くある駒242について、それの前方に連結された駒242の回転方向と、それの後方に連結された駒242の回転方向とは異なっており、たとえば直交している。このため、屈曲変位機構240は任意方向に屈曲可能となっている。
【0031】
エンコーダーリンク部230の周辺部分の概観を図5に示す。図5に示すように、エンコーダーリンク部230は4つのガイド穴232を有している。ガイド穴232は、エンコーダーリンク部230を直線的に貫通している。4つのガイド穴232にそれぞれ4本のエンコーダーワイヤー250が通っている。エンコーダーワイヤー250は、エンコーダーリンク部230に対して移動可能である。エンコーダーワイヤー250は、少なくとも明暗パターン150に面する範囲では直線的に移動する。
【0032】
エンコーダーリンク部230のガイド穴232を図6に示す。また、ガイド穴232に沿ったエンコーダーリンク部230の断面を図7に示す。図6と図7に示すように、ガイド穴232の内面には明暗パターン150が形成されている。明暗パターン150は、エンコーダーワイヤー250の移動方向に沿って反射率が一定のピッチで周期的に変化している。明暗パターン150の高反射部152と低反射部154は、エンコーダーワイヤー250の移動方向に沿って交互に一定のピッチで並んでいる。
【0033】
図8と図9にエンコーダーワイヤー250を示す。図8は、エンコーダーワイヤー250の径方向の断面を示した斜視図である。図9は、エンコーダーワイヤー250の軸方向の断面図である。図8と図9に示すように、エンコーダーワイヤー250は中空ワイヤーで構成されており、その全長にわたって延びている中空部252を有している。エンコーダーワイヤー250の中空部252内には、光ファイバー130の少なくとも一部が通されている。エンコーダーワイヤー250の中空部252内には、光ファイバー130の先端側の位置に、光ファイバー130から射出される光の光路を曲げる働きを持つ光路変換部としてプリズム140が設置されている。プリズム140は、例えば、光ファイバー130から射出される光の光路を90°折り曲げる。エンコーダーワイヤー250はまた、プリズム140とエンコーダーワイヤー250の外部空間との間の光の行き来を可能にする透光部である開口254を有している。ここで光路変換部とは偏向により光路を曲げる素子や、反射により光路を曲げる素子も含まれており、プリズム140はミラーなどで代替されてもよい。
【0034】
エンコーダーリンク部230とエンコーダーワイヤー250の断面を図10に示す。図10に示すように、エンコーダーワイヤー250に形成された開口254は、明暗パターン150に対向している。
【0035】
光ファイバー130とプリズム140は、エンコーダーワイヤー250と共に移動する線状光伝送体を構成している。この線状光伝送体は、光源112から発せられた光を明暗パターン150に照射するとともに明暗パターン150で反射された光を光電変換系に伝送する。
【0036】
図10において、屈曲変位機構240を屈曲変位させるために駆動部222を駆動すると、エンコーダーワイヤー250が移動される。このとき、エンコーダーリンク部230とエンコーダーワイヤー250の相対的な位置が変化する。図1の光ファイバーエンコーダー100の説明からわかるように、検出部110内の光電変換素子126は、明暗パターン150に対するエンコーダーワイヤー250の移動を反映した波形の電気信号を出力される。光電変換素子126から出力される電気信号を信号処理部160に入力される。信号処理部160は、光電変換素子126から出力される電気信号に基づいてエンコーダーワイヤー250と明暗パターン150の相対的な移動量を検出する。明暗パターン150に対するエンコーダーワイヤー250の移動量の検出は、例えば、この電気信号の波形の山の数を検出することにより行なわれる。信号処理部160はさらに、エンコーダーワイヤー250と明暗パターン150の相対的な移動量から屈曲変位機構240の屈曲変位を算出する。
【0037】
検出されたエンコーダーワイヤー250の移動量から屈曲変位機構240の屈曲変位すなわち屈曲角度を算出する方法を説明する。エンコーダーワイヤー250の移動量から屈曲変位機構240の屈曲角度を算出する方法は様々であるが、ひとつの方法は実際にエンコーダーワイヤー250の移動量を変化させて屈曲変位機構240の屈曲角度を測定して、その関係式を導くか、もしくはテーブルを作成しておいて、光ファイバーエンコーダーによってワイヤーの移動量が検出されたときにその関係式もしくはテーブルにあてはめて屈曲変位機構240の屈曲角度を算出する。
【0038】
別の方法について図11を用いて説明する。図11は、内視鏡200の挿入部210の先端部分(可撓部212の一部と屈曲部214)の断面を示している。屈曲部214の先端付近にエンコーダーワイヤー250が取付けてあるワイヤー取付位置P1がある。屈曲部214にはエンコーダーワイヤー250を引っ張ったときに屈曲する部分の最も根元側である屈曲開始位置P2がある。ワイヤー取付位置P1と屈曲開始位置P2の間の中心軸線C上の長さをLとする。また、中心軸線Cからワイヤー取付位置P1までの径方向の長さをrとする。図11の右側に示すように、一方のエンコーダーワイヤー250をΔxの長さだけ引っ張り、もう一方のエンコーダーワイヤー250をΔxの長さだけ送ったときに、屈曲している部分の曲率がどの位置においても同じであるとき、Lの長さは図11の左側に示される屈曲していないときと変わらない。このとき、屈曲開始位置P2とワイヤー取付位置P1の間の角度θに対するエンコーダーワイヤー250の移動量Δxの関係は、θ=Δx/rで求めることができる。
【0039】
ここでは上下の屈曲または左右の屈曲のどちらか一方の場合を説明したが、上下左右が同時に屈曲している場合でも上式は成り立つ。
【0040】
本実施形態の内視鏡200では、光ファイバー130とプリズム140からなる線状光伝送体がエンコーダーワイヤー250の中空部252を通っているため、線状光伝送体を配置するためのスペースを新たに確保する必要がないので、容易に小型化・細径化を図ることができる。また、エンコーダーリンク部230を直線的に貫通しているガイド穴232の内面に明暗パターン150が形成されているので、エンコーダーワイヤー250の直線的な移動量が検出できる。エンコーダーワイヤー250を中空ワイヤーで構成したことから、加工が容易で、コスト面でも良い。光ファイバー130は曲げても損失が小さいので、変位を確実に検出できる。また光ファイバー130は容易に極細化できるので、より小型化・より細径化が可能となる。
【0041】
これまで、図面を参照しながら本発明の実施形態を述べたが、本発明は、これらの実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において様々な変形や変更が施されてもよい。
【0042】
例えば、図1に示した検出部110の構成において、偏光ビームスプリッター116を無偏光ビームスプリッターに変更し、1/4波長板118を省略してもよい。
【0043】
エンコーダーワイヤー250は、中空ワイヤーで構成される代わりに、金属パイプやコイルパイプで構成されてもよい。またエンコーダーワイヤー250は、必ずしも全長にわたって中空部252を有している必要はなく、部分的に中空部252を有している構造であってもよい。さらには、エンコーダーワイヤー250は中空部252を有しておらず、光ファイバー130がエンコーダーワイヤー250に沿って延びている構成であってもよい。
【符号の説明】
【0044】
100…光ファイバーエンコーダー、110…検出部、112…光源、114…レンズ、116…偏光ビームスプリッター、118…波長板、120…レンズ、122…結合器、124…レンズ、126…光電変換素子、130…光ファイバー、140…プリズム、150…明暗パターン、152…高反射部、154…低反射部、160…信号処理部、200…内視鏡、210…挿入部、212…可撓部、214…屈曲部、220…操作部、222…駆動部、224…制御部、226…調節部、230…エンコーダーリンク部、232…ガイド穴、240…屈曲変位機構、242…駒、250…エンコーダーワイヤー、252…中空部、254…開口、260…表示装置、P1…ワイヤー取付位置、P2…屈曲開始位置。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
線状動力伝達部材を使用して駆動される変位機構の変位を検出する光学式エンコーダであり、
前記線状動力伝達部材の移動に対して不動な明暗パターンと、
前記明暗パターンに照射される光を発する光源と、
前記明暗パターンで反射された光を電気信号に変換して出力する光電変換系と、
前記光源から発せられた光を前記明暗パターンに照射するとともに前記明暗パターンで反射された光を前記光電変換系に伝送する、前記線状動力伝達部材と共に移動する線状光伝送体と、
前記電気信号に基づいて前記線状動力伝達部材と前記明暗パターンの相対的な移動量を検出することにより前記変位機構の変位を算出する信号処理部とを備えている光学式エンコーダ。
【請求項2】
前記線状動力伝達部材は、少なくとも前記明暗パターンに面する範囲では直線的に移動する、請求項1に記載の光学式エンコーダ。
【請求項3】
前記線状動力伝達部材は、少なくとも部分的に中空部を有し、
前記線状光伝送体は、少なくとも一部が前記中空部内に通された光ファイバーである、請求項2に記載の光学式エンコーダ。
【請求項4】
前記光ファイバーから射出される光の光路を曲げる前記中空部内に配設された光路変換部を有する請求項3に記載の光学式エンコーダ。
【請求項5】
前記線状動力伝達部材は、前記光路変換部と前記線状動力伝達部材の外部空間との間の光の行き来を可能にする透光部を有しており、前記透光部は前記明暗パターンに対向している、請求項4に記載の光学式エンコーダ。
【請求項6】
前記透光部が開ロで構成される、請求項5記載の光学式エンコーダ。
【請求項7】
前記線状動力伝達部材が中空ワイヤーで構成される、請求項1から6記載の光学式エンコーダ。
【請求項8】
前記明暗パターンは、前記線状動力伝達部材の移動方向に沿って反射率が一定のピッチで周期的に変化する請求項1から6記載の光学式エンコーダ。
【請求項9】
前記光電変換系がビームスプリッターと光電変換素子とを有している、請求項8に記載の光学式エンコーダ。
【請求項10】
線状動力伝達部材と、
前記線状動力伝達部材を移動可能に保持する保持部材と、
前記保持部材の先端側に配置された、前記線状動力伝達部材を使用して駆動される変位機構と、
前記線状動力伝達部材を介して前記変位機構を操作する操作部と、
前記保持部材に設けられた明暗パターンと、
前記明暗パターンに照射される光を発する光源と、
前記明暗パターンで反射された光を電気信号に変換して出力する光電変換系と、
前記光源から発せられた光を前記明暗パターンに照射するとともに前記明暗パターンで反射された光を前記光電変換系に伝送する、前記線状動力伝達部材と共に移動する線状光伝送体と、
前記電気信号に基づいて前記線状動力伝達部材と前記明暗パターンの相対的な移動量を検出することにより前記変位機構の変位を算出する信号処理部とを備えている操作装置。
【請求項11】
前記線状動力伝達部材は、少なくとも前記明暗パターンに面する範囲では直線的に移動する、請求項10記載の操作装置。
【請求項12】
前記線状動力伝達部材は、少なくとも部分的に中空部を有し、
前記線状光伝送体は、少なくとも一部が前記中空部内に通された光ファイバーである、請求項11記載の操作装置。
【請求項13】
前記光ファイバーから射出される光の光路を曲げる前記中空部内に配設された光路変換部とを有する請求項12記載の操作装置。
【請求項14】
前記線状動力伝達部材は、前記光路変換部と前記線状動力伝達部材の外部空間との間の光の行き来を可能にする透光部を有しており、前記透光部は前記明暗パターンに対向している、請求項13に記載の操作装置。
【請求項15】
前記透光部が開ロで構成される、請求項14記載の操作装置。
【請求項16】
前記線状動力伝達部材が中空ワイヤーで構成される、請求項10から15記載の操作装置。
【請求項17】
前記明暗パターンは、前記線状動力伝達部材の移動方向に沿って反射率が一定のピッチで周期的に変化する請求項10から15記載の操作装置。
【請求項18】
前記光電変換系がビームスプリッターと光電変換素子とを有している、請求項18に記載の操作装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2010−223723(P2010−223723A)
【公開日】平成22年10月7日(2010.10.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−70731(P2009−70731)
【出願日】平成21年3月23日(2009.3.23)
【出願人】(000000376)オリンパス株式会社 (11,466)
【Fターム(参考)】