免疫関連障害に対する局部治療に使用するための局所LFA−1アンタゴニスト
本発明は、局所送達のために適した特に製剤化されたLFA−Iアンタゴニストまたは薬学的に許容されるその塩を提供する。詳細には、LFA−Iアンタゴニストは、急速な全身クリアランス速度を有することにより、局部治療に特によく適している。本発明はまた、本発明のLFA−I局所製剤を使用して免疫関連障害を治療および予防する方法を包含する。一態様では、局所投与のために製剤化されるLFA−1アンタゴニストまたは薬学的に許容されるその塩もしくはエステルと賦形剤とを含み、ここで、前記LFA−1アンタゴニストが、被験体に投与された場合に約2mL/分/kgを超える全身クリアランス速度を有する医薬製剤を提供する。
Notice: Undefined index: DEJ in /mnt/www/gzt_disp.php on line 298
【特許請求の範囲】
【請求項1】
局所投与のために製剤化される、LFA−1アンタゴニストまたは薬学的に許容されるその塩もしくはエステルと賦形剤とを含み、前記LFA−1アンタゴニストが、被験体に投与された場合に約2mL/分/kgを超える全身クリアランス速度を有する医薬製剤。
【請求項2】
前記LFA−1アンタゴニストが、被験体への投与後約4時間以内に、約1μMを超える局所組織濃度を達成する、請求項1に記載の製剤。
【請求項3】
前記LFA−1アンタゴニストの前記局所組織濃度が、被験体に投与された場合に少なくとも約8時間は約10nMを超える濃度で維持される、請求項2に記載の製剤。
【請求項4】
前記LFA−1アンタゴニストが、直接競合アンタゴニストである、請求項1に記載の製剤。
【請求項5】
前記LFA−1アンタゴニストが、下記の構造を有する式IまたはIIの化合物および/または薬学的に許容されるその塩もしくはエステルを含む、請求項1に記載の製剤:
【化13】
[式中、R1およびR2は、それぞれ独立に、水素、アミノ酸側鎖、−(CH2)mOH、−(CH2)mアリール、−(CH2)mヘテロアリール(ここで、mは0〜6である)、−CH(R1A)(OR1B)、−CH(R1A)(NHR1B)、U−T−Q、またはU−T−Qで場合により置換されている脂肪族、脂環式、ヘテロ脂肪族もしくはヘテロ脂環式部分であり、
Uは、存在しないか、−O−、−S(O)0〜2−、−SO2N(R1A)、−N(R1A)−、−N(R1A)C(=O)−、−N(R1A)C(=O)−O−、−N(R1A)C(=O)−N(R1B)−、−N(R1A)−SO2−、−C(=O)−、−C(=O)−O−、−O−C(=O)−、アリール、ヘテロアリール、アルキルアリール、アルキルヘテロアリール、−C(=O)−N(R1A)−、−OC(=O)N(R1A)−、−C(=N−R1E)−、−C(=N−R1E)−O−、−C(=N−R1E)−N(R1A)−、−O−C(=N−R1E)−N(R1A)−、−N(R1A)C(=N−R1E)−、−N(R1A)C(=N−R1E)−O−、−N(R1A)C(=N−R1E)−N(R1B)−、−P(=O)(OR1A)−O−、または−P(=O)(R1A)−O−であり;
Tは、存在しないか、脂肪族、ヘテロ脂肪族、アリール、ヘテロアリール、アルキルアリールまたはアルキルヘテロアリール部分であり;
Qは、水素、ハロゲン、シアノ、イソシアネート、−OR1B;−SR1B;−N(R1B)2、−NHC(=O)OR1B、−NHC(=O)N(R1B)2、−NHC(=O)R1B、−NHSO2R1B、−NHSO2N(R1B)2、−NHSO2NHC(=O)OR1B、−NHC(=O)NHSO2R1B、−C(=O)NHC(=O)OR1B、−C(=O)NHC(=O)R1B、−C(=O)NHC(=O)N(R1B)2、−C(=O)NHSO2R1B、−C(=O)NHSO2N(R1B)2、C(=S)N(R1B)2、−SO2R1B、−SO2OR1B、−SO2N(R1B)2、−SO2−NHC(=O)OR1B、−OC(=O)−N(R1B)2、−OC(=O)R1B、−OC(=O)NHC(=O)R1B、−OC(=O)NHSO2R1B、−OSO2R1B、または脂肪族 ヘテロ脂肪族、アリールもしくはヘテロアリール部分であるか、またはR1およびR2は一緒になって、脂環式または複素環式部分であるか、または一緒に、
【化14】
であり、
R1AおよびR1Bの各々の出現は独立に、水素、脂肪族、脂環式、ヘテロ脂肪族、複素環式、アリール、ヘテロアリール、アルキルアリールまたはアルキルヘテロアリール部分、−C(=O)R1C、または−C(=O)NR1CR1Dであり;ここで、R1CおよびR1Dの各々の出現は独立に、水素、ヒドロキシル、または脂肪族、ヘテロ脂肪族、アリール、ヘテロアリール、アルキルアリールまたはアルキルヘテロアリール部分であり;R1Eは、水素、脂肪族、脂環式、ヘテロ脂肪族、複素環式、アリール、ヘテロアリール、アルキルアリールもしくはアルキルヘテロアリール部分、−CN、−OR1C、−NR1CR1Dまたは−SO2R1Cであり;
R3は、−C(=O)OR3A、−C(=O)H、−CH2OR3A、−CH2OC(=O)−アルキル、−C(=O)NH(R3A)、−CH2X0であり;R3Aの各々の出現は独立に、水素、保護基、脂肪族、脂環式、ヘテロ脂肪族、ヘテロ脂環式、アリール、ヘテロアリール、アルキルアリール、アルキルヘテロアリール、ヘテロアルキルアリール ヘテロアルキルヘテロアリール部分、または薬学的に許容される塩もしくはエステルであるか、またはR3Aは、R1およびR2と一緒になって、複素環式部分を形成し;ここで、X0は、F、BrまたはIから選択されるハロゲンであり;
R4AおよびR4Bは独立に、F、Cl、BrまたはIから選択されるハロゲンであり;RB1、RB2およびREは独立に、水素または置換もしくは非置換低級アルキルであり;
AR1は、単環式または多環式アリール、ヘテロアリール、アルキルアリール、アルキルヘテロアリール、脂環式または複素環式部分であり;
Lは、存在しないか、またはV−W−X−Y−Zであり、ここで、V、W、X、YおよびZの各々の出現は独立に、存在しないか、C=O、NRL1、−O−、−C(RL1)=、=C(RL1)−、−C(RL1)(RL2)、C(=N−ORL1)、C(=NRL1)、−N=、S(O)0〜2;置換もしくは非置換C1〜6アルケニリデンまたはC2〜6アルケニリデン(alkenylidine)鎖であり、ここで、2個までの非隣接メチレン単位は独立に、場合により−C(=O)−、−CO2−、−C(=O)C(=O)−、−C(C=O)NRL3−、−OC(=O)−、−OC(=O)NRL3−、−NRL3NRL4−、−NRL3NRL4C(=O)−、−NRL3C(=O)−、NRL3CO2−、NRL3C(=O)NRL4−、−S(=O)−、−SO2−、−NRL3SO2−、−SO2NRL3、−NRL3SO2NRL4、−O−、−S−、または−NRL3−により置き換えられており;RL3およびRL4の各々の出現は独立に、水素、アルキル、ヘテロアルキル、アリール、ヘテロアリールもしくはアシル;または脂肪族、脂環式、ヘテロ脂肪族、ヘテロ脂環式、アリール、ヘテロアリール、アルキルアリールもしくはアルキルヘテロアリール部分であり;RLIおよびRL2の各々の出現は独立に、水素、ヒドロキシル、保護ヒドロキシル、アミノ、保護アミノ、チオ、保護チオ、ハロゲン、シアノ、イソシアネート、カルボキシ、カルボキシアルキル、ホルミル、ホルミルオキシ、アジド、ニトロ、ウレイド、チオウレイド、チオシアナト、アルコキシ、アリールオキシ、メルカプト、スルホンアミド、ベンズアミド、トシル、または脂肪族、脂環式、ヘテロ脂肪族、ヘテロ脂環式、アリール、ヘテロアリール、アルキルアリールまたはアルキルヘテロアリール部分であるか、またはRL1およびRL2の1つまたは複数の出現は、一緒になって、またはV、W、X、YまたはZの1つと一緒になって、脂環式または複素環式部分を形成しているか、またはアリールまたはヘテロアリール部分を形成している]。
【請求項6】
前記LFA−1アンタゴニストが下記式の1つを有する、請求項5に記載の製剤。
【化15】
【化16】
【請求項7】
前記LFA−1アンタゴニストがナトリウム塩、カリウム塩、リチウム塩、マグネシウム塩、亜鉛塩またはカルシウム塩である、請求項5または6に記載の製剤。
【請求項8】
前記LFA−1アンタゴニストが、T細胞のICAM−1への結合を、約100nMの濃度で約50%以上阻害する、請求項1に記載の製剤。
【請求項9】
前記製剤が、ゲル剤、クリーム剤、ローション剤、液剤、懸濁液剤、乳剤、軟膏剤、散剤、結晶形態、噴霧剤、フォーム剤、軟膏剤、ペースト剤、硬膏剤、塗布剤、緩速放出ナノ粒子、緩速放出微粒子または生体接着剤の形態である、請求項1に記載の製剤。
【請求項10】
前記賦形剤が、水、緩衝水溶液、界面活性剤、揮発性液体、デンプン、ポリオール、造粒剤、微晶性セルロース、希釈剤、潤滑剤、酸、塩基、塩、乳剤、油、湿潤剤、キレート剤、抗酸化剤、滅菌液、錯化剤または崩壊剤である、請求項1に記載の製剤。
【請求項11】
前記界面活性剤が、オレイン酸、塩化セチルピリジニウム、大豆レシチン、ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレート、ポリオキシエチレンソルビタンモノステアレート、ポリオキシエチレンソルビタンモノオレエート、ポリオキシエチレンステアリルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル、ポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレン−エチレンジアミンブロックコポリマー、ポリオキシプロピレン−ポリオキシエチレンブロックコポリマーまたはヒマシ油エトキシレートである、請求項10に記載の製剤。
【請求項12】
局所浸透増強剤をさらに含む、請求項1に記載の製剤。
【請求項13】
前記局所浸透増強剤が、スルホキシド、エーテル、界面活性剤、アルコール、脂肪酸、脂肪酸エステル、ポリオール、アミド、テルペン、アルカノンまたは有機酸である、請求項12に記載の製剤。
【請求項14】
少なくとも1種の追加的な治療剤をさらに含む、請求項1に記載の製剤。
【請求項15】
前記追加的な治療剤が、抗酸化剤、抗炎症剤、抗菌剤、抗脈管形成剤、抗アポトーシス剤、血管内皮成長因子阻害剤、抗ウイルス剤、カルシニューリン阻害剤、コルチコステロイド、免疫調節剤または潤滑点眼剤である、請求項14に記載の製剤。
【請求項16】
前記追加的な治療剤が、シクロスポリン、レバミピド、ジクアホソルまたは潤滑点眼剤である、請求項15に記載の製剤。
【請求項17】
前記製剤が、LFA−1アンタゴニスト約1%W/V;ジメチルイソソルビド約15%W/Vまで;トランスクトール約25%W/Vまで;ヒドロキシエチルセルロース約1%W/Vまで;ヘキシレングリコール約12%W/Vまで、メチルパラベン約0.15%W/Vまで;プロピルパラベン約0.05%W/Vまで;および水を含むゲル剤である、請求項1に記載の製剤。
【請求項18】
前記製剤が、LFA−1アンタゴニスト約1%W/V、ジメチルイソソルビド約10%W/Vまで;ブチル化ヒドロキシトルエン約0.02%W/Vまで;Span80約2%W/Vまで;白ろう約10%W/Vまで;および白色ワセリンを含む軟膏剤である、請求項1に記載の製剤。
【請求項19】
前記製剤が、LFA−1アンタゴニスト約1%W/V、ジメチルイソソルビド約15%W/Vまで;トランスクトール約25%W/Vまで;ヘキシレングリコール約12%W/Vまで;プロピレングリコール約5%W/Vまで;およびpH6.0の25%トロラミンを含む水ベースのローション剤であり、ここで、前記ローション剤は、約4.0から約7.5のpHに緩衝化されている、請求項1に記載の製剤。
【請求項20】
前記製剤が、LFA−1アンタゴニスト約1%W/V、EDTA約0.1%W/Vまでならびに、場合によって、メチルパラベン約0.4%w/wまでおよびプロピルパラベン約0.02%w/wまでを含み、リン酸一ナトリウムで約6.0から約8.0のpHに緩衝化された水性液剤である、請求項1に記載の製剤。
【請求項21】
前記LFA−1アンタゴニストが、下記の式を有する化合物である、請求項6に記載の製剤。
【化17】
【請求項22】
前記LFA−1アンタゴニストが、請求項21に記載の化合物の形態A、形態B、形態C、形態D、形態E、非晶質形態またはこれらの組合せのいずれかである、請求項21に記載の製剤。
【請求項23】
前記LFA−1アンタゴニストが、請求項21に記載の化合物の形態Aである、請求項22に記載の製剤。
【請求項24】
被験体における炎症性関連障害または免疫関連障害を治療する方法であって、それを必要とする前記被験体に、LFA−1アンタゴニストまたは薬学的に許容されるその塩もしくはエステルと、薬学的に許容される賦形剤とを含み、前記LFA−1アンタゴニストが、被験体に投与された場合に約2mL/分/kgを超える全身クリアランス速度を有する製剤を局所投与する工程を含む方法。
【請求項25】
投与後に、投与後約4時間以内は、前記LFA−1アンタゴニストが、前記製剤が適用される上皮表面の約1mm以内において治療有効濃度で存在し、血漿中では治療有効レベル未満で存在する、請求項24に記載の方法。
【請求項26】
投与後に、投与後約4時間以内は、前記LFA−1アンタゴニストが、前記製剤が適用される上皮表面の約1mm以内において治療有効濃度で存在し、血漿中では治療有効レベル未満で存在する、請求項24に記載の方法。
【請求項27】
前記LFA−1アンタゴニストが、投与後約4時間以内は、約10nMより高い局所組織濃度を有する、請求項24に記載の方法。
【請求項28】
前記LFA−1アンタゴニストが、投与後約4時間以内は、約1μMより高い局所組織濃度および血漿中で測定して約100nM未満の全身濃度を有する、請求項24に記載の方法。
【請求項29】
前記LFA−1アンタゴニストの前記局所組織濃度が、投与後少なくとも約8時間は、約10nMより高くに維持される、請求項27に記載の方法。
【請求項30】
前記LFA−1アンタゴニストが直接競合アンタゴニストである、請求項24に記載の方法。
【請求項31】
前記LFA−1アンタゴニストが、下記の構造を有する式(I)または(II)の化合物および/または薬学的に許容されるその塩またはエステルである、請求項24に記載の方法:
【化18】
[式中、R1およびR2は、それぞれ独立に、水素、アミノ酸側鎖、−(CH2)mOH、−(CH2)mアリール、−(CH2)mヘテロアリール(ここで、mは0〜6である)、−CH(R1A)(OR1B)、−CH(R1A)(NHR1B)、U−T−Q、またはU−T−Qで場合により置換されている脂肪族、脂環式、ヘテロ脂肪族もしくはヘテロ脂環式部分であり、
Uは、存在しないか、−O−、−S(O)0〜2−、−SO2N(R1A)、−N(R1A)−、−N(R1A)C(=O)−、−N(R1A)C(=O)−O−、−N(R1A)C(=O)−N(R1B)−、−N(R1A)−SO2−、−C(=O)−、−C(=O)−O−、−O−C(=O)−、アリール、ヘテロアリール、アルキルアリール、アルキルヘテロアリール、−C(=O)−N(R1A)−、−OC(=O)N(R1A)−、−C(=N−R1E)−、−C(=N−R1E)−O−、−C(=N−R1E)−N(R1A)−、−O−C(=N−R1E)−N(R1A)−、−N(R1A)C(=N−R1E)−、−N(R1A)C(=N−R1E)−O−、−N(R1A)C(=N−R1E)−N(R1B)−、−P(=O)(OR1A)−O−または−P(=O)(R1A)−O−であり;
Tは、存在しないか、脂肪族、ヘテロ脂肪族、アリール、ヘテロアリール、アルキルアリールまたはアルキルヘテロアリール部分であり;
Qは、水素、ハロゲン、シアノ、イソシアネート、−OR1B;−SR1B;−N(R1B)2、−NHC(=O)OR1B、−NHC(=O)N(R1B)2、−NHC(=O)R1B、−NHSO2R1B、NHSO2N(R1B)2、−NHSO2NHC(=O)OR1B、−NHC(=O)NHSO2R1B、−C(=O)NHC(=O)OR1B、C(=O)NHC(=O)R1B、−C(=O)NHC(=O)N(R1B)2、−C(=O)NHSO2R1B、−C(=O)NHSO2N(R1B)2、C(=S)N(R1B)2、−SO2R1B、−SO2OR1B、−SO2N(R1B)2、−SO2−NHC(=O)OR1B、−OC(=O)−N(R1B)2、−OC(=O)R1B、−OC(=O)NHC(=O)R1B、−OC(=O)NHSO2R1B、−OSO2R1B、または脂肪族 ヘテロ脂肪族、アリールもしくはヘテロアリール部分であるか、またはR1およびR2は一緒になって、脂環式または複素環式部分であるか、または一緒に、
【化19】
であり、
R1AおよびR1Bの各々の出現は独立に、水素、脂肪族、脂環式、ヘテロ脂肪族、複素環式、アリール、ヘテロアリール、アルキルアリールまたはアルキルヘテロアリール部分、−C(=O)R1C、または−C(=O)NR1CR1Dであり;ここで、R1CおよびR1Dの各々の出現は独立に、水素、ヒドロキシル、または脂肪族、ヘテロ脂肪族、アリール、ヘテロアリール、アルキルアリールまたはアルキルヘテロアリール部分であり;R1Eは、水素、脂肪族、脂環式、ヘテロ脂肪族、複素環式、アリール、ヘテロアリール、アルキルアリールもしくはアルキルヘテロアリール部分、−CN、−OR1C、−NR1CR1Dまたは−SO2R1Cであり;
R3は、−C(=O)OR3A、−C(=O)H、−CH2OR3A、−CH2OC(=O)−アルキル、−C(=O)NH(R3A)、−CH2X0であり;R3Aの各々の出現は独立に、水素、保護基、脂肪族、脂環式、ヘテロ脂肪族、ヘテロ脂環式、アリール、ヘテロアリール、アルキルアリール、アルキルヘテロアリール、ヘテロアルキルアリール ヘテロアルキルヘテロアリール部分、または薬学的に許容される塩もしくはエステルであるか、またはR3Aは、R1およびR2と一緒になって、複素環式部分を形成し;ここで、X0は、F、BrまたはIから選択されるハロゲンであり;
R4AおよびR4Bは独立に、F、Cl、BrまたはIから選択されるハロゲンであり;RB1、RB2およびREは独立に、水素または置換もしくは非置換低級アルキルであり;
AR1は、単環式または多環式アリール、ヘテロアリール、アルキルアリール、アルキルヘテロアリール、脂環式または複素環式部分であり;
Lは、存在しないか、またはV−W−X−Y−Zであり、ここで、V、W、X、YおよびZの各々の出現は独立に、存在しないか、C=O、NRL1、−O−、−C(RL1)=、=C(RL1)−、−C(RL1)(RL2)、C(=N−ORL1)、C(=NRL1)、−N=、S(O)0〜2;置換もしくは非置換C1〜6アルケニリデンまたはC2〜6アルケニリデン鎖であり、ここで、2個までの非隣接メチレン単位は独立に、場合により−C(=O)−、−CO2−、−C(=O)C(=O)−、−C(C=O)NRL3−、−OC(=O)−、−OC(=O)NRL3−、−NRL3NRL4−、−NRL3NRL4C(=O)−、−NRL3C(=O)−、NRL3CO2−、NRL3C(=O)NRL4−、−S(=O)−、−SO2−、−NRL3SO2−、−SO2NRL3、−NRL3SO2NRL4、−O−、−S−、または−NRL3−により置き換えられており;RL3およびRL4の出現はそれぞれ独立に、水素、アルキル、ヘテロアルキル、アリール、ヘテロアリールもしくはアシル;または脂肪族、脂環式、ヘテロ脂肪族、ヘテロ脂環式、アリール、ヘテロアリール、アルキルアリールもしくはアルキルヘテロアリール部分であり;RLIおよびRL2の各々の出現は独立に、水素、ヒドロキシル、保護ヒドロキシル、アミノ、保護アミノ、チオ、保護チオ、ハロゲン、シアノ、イソシアネート、カルボキシ、カルボキシアルキル、ホルミル、ホルミルオキシ、アジド、ニトロ、ウレイド、チオウレイド、チオシアナト、アルコキシ、アリールオキシ、メルカプト、スルホンアミド、ベンズアミド、トシル、または脂肪族、脂環式、ヘテロ脂肪族、ヘテロ脂環式、アリール、ヘテロアリール、アルキルアリールまたはアルキルヘテロアリール部分であるか、またはRL1およびRL2の1つまたは複数の出現は、一緒になって、またはV、W、X、YまたはZの1つと一緒になって、脂環式または複素環式部分を形成しているか、またはアリールまたはヘテロアリール部分を形成している]。
【請求項32】
前記LFA−1アンタゴニストが下記式の1つを有する、請求項31に記載の方法。
【化20】
【化21】
【請求項33】
前記LFA−1アンタゴニストが、下記の式を有する化合物である、請求項32に記載の方法。
【化22】
【請求項34】
前記LFA−1アンタゴニストが、請求項33に記載の化合物の形態A、形態B、形態C、形態D、形態E、非晶質形態、またはこれらの組合せである、請求項33に記載の方法。
【請求項35】
前記LFA−1アンタゴニストが請求項33に記載の化合物の形態Aである、請求項34に記載の方法。
【請求項36】
前記LFA−1アンタゴニストが、T細胞のICAM−1への結合を、約100nMの濃度で約50%以上阻害する、請求項24に記載の方法。
【請求項37】
前記製剤を、皮膚、眼、口、鼻、膣粘膜または肛門粘膜に局所適用する、請求項24に記載の方法。
【請求項38】
前記製剤が、ゲル剤、クリーム剤、ローション剤、液剤、懸濁液剤、乳剤、軟膏剤、散剤、結晶形態、噴霧剤、フォーム剤、軟膏剤、ペースト剤、硬膏剤、塗布剤、緩速放出ナノ粒子、緩速放出微粒子または生体接着剤の形態である、請求項24に記載の方法。
【請求項39】
前記製剤が少なくとも1種の追加的な治療剤をさらに含む、請求項24に記載の方法。
【請求項40】
前記追加的な治療剤が、抗酸化剤、抗炎症剤、抗菌剤、抗脈管形成剤、抗アポトーシス剤、血管内皮成長因子阻害剤または抗ウイルス剤である、請求項39に記載の方法。
【請求項41】
前記製剤を、約0.01から約5mgの用量で投与する、請求項24に記載の方法。
【請求項42】
前記炎症性障害または免疫障害が、眼内炎症、眼周囲炎症、眼表面炎症、角結膜炎、乾性角結膜炎(KCS、別名ドライアイ)、シェーグレン症候群の患者でのKCS、加齢性黄斑変性(AMD)、アレルギー性結膜炎、ブドウ膜炎、コンタクトレンズの装着による眼の炎症、コンタクトレンズの装着による角膜の炎症、コンタクトレンズの装着による眼周囲組織の炎症、手術後の眼の炎症、眼内炎症、網膜炎、浮腫、網膜障害、角膜炎症、グレーブス病(バセドウ病)またはグレーブス眼症である、請求項24に記載の方法。
【請求項43】
前記炎症性障害または免疫障害が、乾癬、刺激性接触皮膚炎、湿疹性皮膚炎、脂漏性皮膚炎、免疫媒介障害の皮膚発現、脱毛症、円形脱毛症、成人呼吸窮迫症候群、肺線維症、水腫性硬化症(scleredoma)、瘢痕形成、慢性閉塞性肺疾患(COPD)、アトピー性皮膚炎、腎臓移植による炎症、喘息、化膿性汗腺炎、関節リウマチ、乾癬性関節炎、シェーグレン症候群、ブドウ膜炎、移植片対宿主疾患(GVHD)、口腔扁平苔癬、関節痛または膵島細胞移植炎症である、請求項24に記載の方法。
【請求項1】
局所投与のために製剤化される、LFA−1アンタゴニストまたは薬学的に許容されるその塩もしくはエステルと賦形剤とを含み、前記LFA−1アンタゴニストが、被験体に投与された場合に約2mL/分/kgを超える全身クリアランス速度を有する医薬製剤。
【請求項2】
前記LFA−1アンタゴニストが、被験体への投与後約4時間以内に、約1μMを超える局所組織濃度を達成する、請求項1に記載の製剤。
【請求項3】
前記LFA−1アンタゴニストの前記局所組織濃度が、被験体に投与された場合に少なくとも約8時間は約10nMを超える濃度で維持される、請求項2に記載の製剤。
【請求項4】
前記LFA−1アンタゴニストが、直接競合アンタゴニストである、請求項1に記載の製剤。
【請求項5】
前記LFA−1アンタゴニストが、下記の構造を有する式IまたはIIの化合物および/または薬学的に許容されるその塩もしくはエステルを含む、請求項1に記載の製剤:
【化13】
[式中、R1およびR2は、それぞれ独立に、水素、アミノ酸側鎖、−(CH2)mOH、−(CH2)mアリール、−(CH2)mヘテロアリール(ここで、mは0〜6である)、−CH(R1A)(OR1B)、−CH(R1A)(NHR1B)、U−T−Q、またはU−T−Qで場合により置換されている脂肪族、脂環式、ヘテロ脂肪族もしくはヘテロ脂環式部分であり、
Uは、存在しないか、−O−、−S(O)0〜2−、−SO2N(R1A)、−N(R1A)−、−N(R1A)C(=O)−、−N(R1A)C(=O)−O−、−N(R1A)C(=O)−N(R1B)−、−N(R1A)−SO2−、−C(=O)−、−C(=O)−O−、−O−C(=O)−、アリール、ヘテロアリール、アルキルアリール、アルキルヘテロアリール、−C(=O)−N(R1A)−、−OC(=O)N(R1A)−、−C(=N−R1E)−、−C(=N−R1E)−O−、−C(=N−R1E)−N(R1A)−、−O−C(=N−R1E)−N(R1A)−、−N(R1A)C(=N−R1E)−、−N(R1A)C(=N−R1E)−O−、−N(R1A)C(=N−R1E)−N(R1B)−、−P(=O)(OR1A)−O−、または−P(=O)(R1A)−O−であり;
Tは、存在しないか、脂肪族、ヘテロ脂肪族、アリール、ヘテロアリール、アルキルアリールまたはアルキルヘテロアリール部分であり;
Qは、水素、ハロゲン、シアノ、イソシアネート、−OR1B;−SR1B;−N(R1B)2、−NHC(=O)OR1B、−NHC(=O)N(R1B)2、−NHC(=O)R1B、−NHSO2R1B、−NHSO2N(R1B)2、−NHSO2NHC(=O)OR1B、−NHC(=O)NHSO2R1B、−C(=O)NHC(=O)OR1B、−C(=O)NHC(=O)R1B、−C(=O)NHC(=O)N(R1B)2、−C(=O)NHSO2R1B、−C(=O)NHSO2N(R1B)2、C(=S)N(R1B)2、−SO2R1B、−SO2OR1B、−SO2N(R1B)2、−SO2−NHC(=O)OR1B、−OC(=O)−N(R1B)2、−OC(=O)R1B、−OC(=O)NHC(=O)R1B、−OC(=O)NHSO2R1B、−OSO2R1B、または脂肪族 ヘテロ脂肪族、アリールもしくはヘテロアリール部分であるか、またはR1およびR2は一緒になって、脂環式または複素環式部分であるか、または一緒に、
【化14】
であり、
R1AおよびR1Bの各々の出現は独立に、水素、脂肪族、脂環式、ヘテロ脂肪族、複素環式、アリール、ヘテロアリール、アルキルアリールまたはアルキルヘテロアリール部分、−C(=O)R1C、または−C(=O)NR1CR1Dであり;ここで、R1CおよびR1Dの各々の出現は独立に、水素、ヒドロキシル、または脂肪族、ヘテロ脂肪族、アリール、ヘテロアリール、アルキルアリールまたはアルキルヘテロアリール部分であり;R1Eは、水素、脂肪族、脂環式、ヘテロ脂肪族、複素環式、アリール、ヘテロアリール、アルキルアリールもしくはアルキルヘテロアリール部分、−CN、−OR1C、−NR1CR1Dまたは−SO2R1Cであり;
R3は、−C(=O)OR3A、−C(=O)H、−CH2OR3A、−CH2OC(=O)−アルキル、−C(=O)NH(R3A)、−CH2X0であり;R3Aの各々の出現は独立に、水素、保護基、脂肪族、脂環式、ヘテロ脂肪族、ヘテロ脂環式、アリール、ヘテロアリール、アルキルアリール、アルキルヘテロアリール、ヘテロアルキルアリール ヘテロアルキルヘテロアリール部分、または薬学的に許容される塩もしくはエステルであるか、またはR3Aは、R1およびR2と一緒になって、複素環式部分を形成し;ここで、X0は、F、BrまたはIから選択されるハロゲンであり;
R4AおよびR4Bは独立に、F、Cl、BrまたはIから選択されるハロゲンであり;RB1、RB2およびREは独立に、水素または置換もしくは非置換低級アルキルであり;
AR1は、単環式または多環式アリール、ヘテロアリール、アルキルアリール、アルキルヘテロアリール、脂環式または複素環式部分であり;
Lは、存在しないか、またはV−W−X−Y−Zであり、ここで、V、W、X、YおよびZの各々の出現は独立に、存在しないか、C=O、NRL1、−O−、−C(RL1)=、=C(RL1)−、−C(RL1)(RL2)、C(=N−ORL1)、C(=NRL1)、−N=、S(O)0〜2;置換もしくは非置換C1〜6アルケニリデンまたはC2〜6アルケニリデン(alkenylidine)鎖であり、ここで、2個までの非隣接メチレン単位は独立に、場合により−C(=O)−、−CO2−、−C(=O)C(=O)−、−C(C=O)NRL3−、−OC(=O)−、−OC(=O)NRL3−、−NRL3NRL4−、−NRL3NRL4C(=O)−、−NRL3C(=O)−、NRL3CO2−、NRL3C(=O)NRL4−、−S(=O)−、−SO2−、−NRL3SO2−、−SO2NRL3、−NRL3SO2NRL4、−O−、−S−、または−NRL3−により置き換えられており;RL3およびRL4の各々の出現は独立に、水素、アルキル、ヘテロアルキル、アリール、ヘテロアリールもしくはアシル;または脂肪族、脂環式、ヘテロ脂肪族、ヘテロ脂環式、アリール、ヘテロアリール、アルキルアリールもしくはアルキルヘテロアリール部分であり;RLIおよびRL2の各々の出現は独立に、水素、ヒドロキシル、保護ヒドロキシル、アミノ、保護アミノ、チオ、保護チオ、ハロゲン、シアノ、イソシアネート、カルボキシ、カルボキシアルキル、ホルミル、ホルミルオキシ、アジド、ニトロ、ウレイド、チオウレイド、チオシアナト、アルコキシ、アリールオキシ、メルカプト、スルホンアミド、ベンズアミド、トシル、または脂肪族、脂環式、ヘテロ脂肪族、ヘテロ脂環式、アリール、ヘテロアリール、アルキルアリールまたはアルキルヘテロアリール部分であるか、またはRL1およびRL2の1つまたは複数の出現は、一緒になって、またはV、W、X、YまたはZの1つと一緒になって、脂環式または複素環式部分を形成しているか、またはアリールまたはヘテロアリール部分を形成している]。
【請求項6】
前記LFA−1アンタゴニストが下記式の1つを有する、請求項5に記載の製剤。
【化15】
【化16】
【請求項7】
前記LFA−1アンタゴニストがナトリウム塩、カリウム塩、リチウム塩、マグネシウム塩、亜鉛塩またはカルシウム塩である、請求項5または6に記載の製剤。
【請求項8】
前記LFA−1アンタゴニストが、T細胞のICAM−1への結合を、約100nMの濃度で約50%以上阻害する、請求項1に記載の製剤。
【請求項9】
前記製剤が、ゲル剤、クリーム剤、ローション剤、液剤、懸濁液剤、乳剤、軟膏剤、散剤、結晶形態、噴霧剤、フォーム剤、軟膏剤、ペースト剤、硬膏剤、塗布剤、緩速放出ナノ粒子、緩速放出微粒子または生体接着剤の形態である、請求項1に記載の製剤。
【請求項10】
前記賦形剤が、水、緩衝水溶液、界面活性剤、揮発性液体、デンプン、ポリオール、造粒剤、微晶性セルロース、希釈剤、潤滑剤、酸、塩基、塩、乳剤、油、湿潤剤、キレート剤、抗酸化剤、滅菌液、錯化剤または崩壊剤である、請求項1に記載の製剤。
【請求項11】
前記界面活性剤が、オレイン酸、塩化セチルピリジニウム、大豆レシチン、ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレート、ポリオキシエチレンソルビタンモノステアレート、ポリオキシエチレンソルビタンモノオレエート、ポリオキシエチレンステアリルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル、ポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレン−エチレンジアミンブロックコポリマー、ポリオキシプロピレン−ポリオキシエチレンブロックコポリマーまたはヒマシ油エトキシレートである、請求項10に記載の製剤。
【請求項12】
局所浸透増強剤をさらに含む、請求項1に記載の製剤。
【請求項13】
前記局所浸透増強剤が、スルホキシド、エーテル、界面活性剤、アルコール、脂肪酸、脂肪酸エステル、ポリオール、アミド、テルペン、アルカノンまたは有機酸である、請求項12に記載の製剤。
【請求項14】
少なくとも1種の追加的な治療剤をさらに含む、請求項1に記載の製剤。
【請求項15】
前記追加的な治療剤が、抗酸化剤、抗炎症剤、抗菌剤、抗脈管形成剤、抗アポトーシス剤、血管内皮成長因子阻害剤、抗ウイルス剤、カルシニューリン阻害剤、コルチコステロイド、免疫調節剤または潤滑点眼剤である、請求項14に記載の製剤。
【請求項16】
前記追加的な治療剤が、シクロスポリン、レバミピド、ジクアホソルまたは潤滑点眼剤である、請求項15に記載の製剤。
【請求項17】
前記製剤が、LFA−1アンタゴニスト約1%W/V;ジメチルイソソルビド約15%W/Vまで;トランスクトール約25%W/Vまで;ヒドロキシエチルセルロース約1%W/Vまで;ヘキシレングリコール約12%W/Vまで、メチルパラベン約0.15%W/Vまで;プロピルパラベン約0.05%W/Vまで;および水を含むゲル剤である、請求項1に記載の製剤。
【請求項18】
前記製剤が、LFA−1アンタゴニスト約1%W/V、ジメチルイソソルビド約10%W/Vまで;ブチル化ヒドロキシトルエン約0.02%W/Vまで;Span80約2%W/Vまで;白ろう約10%W/Vまで;および白色ワセリンを含む軟膏剤である、請求項1に記載の製剤。
【請求項19】
前記製剤が、LFA−1アンタゴニスト約1%W/V、ジメチルイソソルビド約15%W/Vまで;トランスクトール約25%W/Vまで;ヘキシレングリコール約12%W/Vまで;プロピレングリコール約5%W/Vまで;およびpH6.0の25%トロラミンを含む水ベースのローション剤であり、ここで、前記ローション剤は、約4.0から約7.5のpHに緩衝化されている、請求項1に記載の製剤。
【請求項20】
前記製剤が、LFA−1アンタゴニスト約1%W/V、EDTA約0.1%W/Vまでならびに、場合によって、メチルパラベン約0.4%w/wまでおよびプロピルパラベン約0.02%w/wまでを含み、リン酸一ナトリウムで約6.0から約8.0のpHに緩衝化された水性液剤である、請求項1に記載の製剤。
【請求項21】
前記LFA−1アンタゴニストが、下記の式を有する化合物である、請求項6に記載の製剤。
【化17】
【請求項22】
前記LFA−1アンタゴニストが、請求項21に記載の化合物の形態A、形態B、形態C、形態D、形態E、非晶質形態またはこれらの組合せのいずれかである、請求項21に記載の製剤。
【請求項23】
前記LFA−1アンタゴニストが、請求項21に記載の化合物の形態Aである、請求項22に記載の製剤。
【請求項24】
被験体における炎症性関連障害または免疫関連障害を治療する方法であって、それを必要とする前記被験体に、LFA−1アンタゴニストまたは薬学的に許容されるその塩もしくはエステルと、薬学的に許容される賦形剤とを含み、前記LFA−1アンタゴニストが、被験体に投与された場合に約2mL/分/kgを超える全身クリアランス速度を有する製剤を局所投与する工程を含む方法。
【請求項25】
投与後に、投与後約4時間以内は、前記LFA−1アンタゴニストが、前記製剤が適用される上皮表面の約1mm以内において治療有効濃度で存在し、血漿中では治療有効レベル未満で存在する、請求項24に記載の方法。
【請求項26】
投与後に、投与後約4時間以内は、前記LFA−1アンタゴニストが、前記製剤が適用される上皮表面の約1mm以内において治療有効濃度で存在し、血漿中では治療有効レベル未満で存在する、請求項24に記載の方法。
【請求項27】
前記LFA−1アンタゴニストが、投与後約4時間以内は、約10nMより高い局所組織濃度を有する、請求項24に記載の方法。
【請求項28】
前記LFA−1アンタゴニストが、投与後約4時間以内は、約1μMより高い局所組織濃度および血漿中で測定して約100nM未満の全身濃度を有する、請求項24に記載の方法。
【請求項29】
前記LFA−1アンタゴニストの前記局所組織濃度が、投与後少なくとも約8時間は、約10nMより高くに維持される、請求項27に記載の方法。
【請求項30】
前記LFA−1アンタゴニストが直接競合アンタゴニストである、請求項24に記載の方法。
【請求項31】
前記LFA−1アンタゴニストが、下記の構造を有する式(I)または(II)の化合物および/または薬学的に許容されるその塩またはエステルである、請求項24に記載の方法:
【化18】
[式中、R1およびR2は、それぞれ独立に、水素、アミノ酸側鎖、−(CH2)mOH、−(CH2)mアリール、−(CH2)mヘテロアリール(ここで、mは0〜6である)、−CH(R1A)(OR1B)、−CH(R1A)(NHR1B)、U−T−Q、またはU−T−Qで場合により置換されている脂肪族、脂環式、ヘテロ脂肪族もしくはヘテロ脂環式部分であり、
Uは、存在しないか、−O−、−S(O)0〜2−、−SO2N(R1A)、−N(R1A)−、−N(R1A)C(=O)−、−N(R1A)C(=O)−O−、−N(R1A)C(=O)−N(R1B)−、−N(R1A)−SO2−、−C(=O)−、−C(=O)−O−、−O−C(=O)−、アリール、ヘテロアリール、アルキルアリール、アルキルヘテロアリール、−C(=O)−N(R1A)−、−OC(=O)N(R1A)−、−C(=N−R1E)−、−C(=N−R1E)−O−、−C(=N−R1E)−N(R1A)−、−O−C(=N−R1E)−N(R1A)−、−N(R1A)C(=N−R1E)−、−N(R1A)C(=N−R1E)−O−、−N(R1A)C(=N−R1E)−N(R1B)−、−P(=O)(OR1A)−O−または−P(=O)(R1A)−O−であり;
Tは、存在しないか、脂肪族、ヘテロ脂肪族、アリール、ヘテロアリール、アルキルアリールまたはアルキルヘテロアリール部分であり;
Qは、水素、ハロゲン、シアノ、イソシアネート、−OR1B;−SR1B;−N(R1B)2、−NHC(=O)OR1B、−NHC(=O)N(R1B)2、−NHC(=O)R1B、−NHSO2R1B、NHSO2N(R1B)2、−NHSO2NHC(=O)OR1B、−NHC(=O)NHSO2R1B、−C(=O)NHC(=O)OR1B、C(=O)NHC(=O)R1B、−C(=O)NHC(=O)N(R1B)2、−C(=O)NHSO2R1B、−C(=O)NHSO2N(R1B)2、C(=S)N(R1B)2、−SO2R1B、−SO2OR1B、−SO2N(R1B)2、−SO2−NHC(=O)OR1B、−OC(=O)−N(R1B)2、−OC(=O)R1B、−OC(=O)NHC(=O)R1B、−OC(=O)NHSO2R1B、−OSO2R1B、または脂肪族 ヘテロ脂肪族、アリールもしくはヘテロアリール部分であるか、またはR1およびR2は一緒になって、脂環式または複素環式部分であるか、または一緒に、
【化19】
であり、
R1AおよびR1Bの各々の出現は独立に、水素、脂肪族、脂環式、ヘテロ脂肪族、複素環式、アリール、ヘテロアリール、アルキルアリールまたはアルキルヘテロアリール部分、−C(=O)R1C、または−C(=O)NR1CR1Dであり;ここで、R1CおよびR1Dの各々の出現は独立に、水素、ヒドロキシル、または脂肪族、ヘテロ脂肪族、アリール、ヘテロアリール、アルキルアリールまたはアルキルヘテロアリール部分であり;R1Eは、水素、脂肪族、脂環式、ヘテロ脂肪族、複素環式、アリール、ヘテロアリール、アルキルアリールもしくはアルキルヘテロアリール部分、−CN、−OR1C、−NR1CR1Dまたは−SO2R1Cであり;
R3は、−C(=O)OR3A、−C(=O)H、−CH2OR3A、−CH2OC(=O)−アルキル、−C(=O)NH(R3A)、−CH2X0であり;R3Aの各々の出現は独立に、水素、保護基、脂肪族、脂環式、ヘテロ脂肪族、ヘテロ脂環式、アリール、ヘテロアリール、アルキルアリール、アルキルヘテロアリール、ヘテロアルキルアリール ヘテロアルキルヘテロアリール部分、または薬学的に許容される塩もしくはエステルであるか、またはR3Aは、R1およびR2と一緒になって、複素環式部分を形成し;ここで、X0は、F、BrまたはIから選択されるハロゲンであり;
R4AおよびR4Bは独立に、F、Cl、BrまたはIから選択されるハロゲンであり;RB1、RB2およびREは独立に、水素または置換もしくは非置換低級アルキルであり;
AR1は、単環式または多環式アリール、ヘテロアリール、アルキルアリール、アルキルヘテロアリール、脂環式または複素環式部分であり;
Lは、存在しないか、またはV−W−X−Y−Zであり、ここで、V、W、X、YおよびZの各々の出現は独立に、存在しないか、C=O、NRL1、−O−、−C(RL1)=、=C(RL1)−、−C(RL1)(RL2)、C(=N−ORL1)、C(=NRL1)、−N=、S(O)0〜2;置換もしくは非置換C1〜6アルケニリデンまたはC2〜6アルケニリデン鎖であり、ここで、2個までの非隣接メチレン単位は独立に、場合により−C(=O)−、−CO2−、−C(=O)C(=O)−、−C(C=O)NRL3−、−OC(=O)−、−OC(=O)NRL3−、−NRL3NRL4−、−NRL3NRL4C(=O)−、−NRL3C(=O)−、NRL3CO2−、NRL3C(=O)NRL4−、−S(=O)−、−SO2−、−NRL3SO2−、−SO2NRL3、−NRL3SO2NRL4、−O−、−S−、または−NRL3−により置き換えられており;RL3およびRL4の出現はそれぞれ独立に、水素、アルキル、ヘテロアルキル、アリール、ヘテロアリールもしくはアシル;または脂肪族、脂環式、ヘテロ脂肪族、ヘテロ脂環式、アリール、ヘテロアリール、アルキルアリールもしくはアルキルヘテロアリール部分であり;RLIおよびRL2の各々の出現は独立に、水素、ヒドロキシル、保護ヒドロキシル、アミノ、保護アミノ、チオ、保護チオ、ハロゲン、シアノ、イソシアネート、カルボキシ、カルボキシアルキル、ホルミル、ホルミルオキシ、アジド、ニトロ、ウレイド、チオウレイド、チオシアナト、アルコキシ、アリールオキシ、メルカプト、スルホンアミド、ベンズアミド、トシル、または脂肪族、脂環式、ヘテロ脂肪族、ヘテロ脂環式、アリール、ヘテロアリール、アルキルアリールまたはアルキルヘテロアリール部分であるか、またはRL1およびRL2の1つまたは複数の出現は、一緒になって、またはV、W、X、YまたはZの1つと一緒になって、脂環式または複素環式部分を形成しているか、またはアリールまたはヘテロアリール部分を形成している]。
【請求項32】
前記LFA−1アンタゴニストが下記式の1つを有する、請求項31に記載の方法。
【化20】
【化21】
【請求項33】
前記LFA−1アンタゴニストが、下記の式を有する化合物である、請求項32に記載の方法。
【化22】
【請求項34】
前記LFA−1アンタゴニストが、請求項33に記載の化合物の形態A、形態B、形態C、形態D、形態E、非晶質形態、またはこれらの組合せである、請求項33に記載の方法。
【請求項35】
前記LFA−1アンタゴニストが請求項33に記載の化合物の形態Aである、請求項34に記載の方法。
【請求項36】
前記LFA−1アンタゴニストが、T細胞のICAM−1への結合を、約100nMの濃度で約50%以上阻害する、請求項24に記載の方法。
【請求項37】
前記製剤を、皮膚、眼、口、鼻、膣粘膜または肛門粘膜に局所適用する、請求項24に記載の方法。
【請求項38】
前記製剤が、ゲル剤、クリーム剤、ローション剤、液剤、懸濁液剤、乳剤、軟膏剤、散剤、結晶形態、噴霧剤、フォーム剤、軟膏剤、ペースト剤、硬膏剤、塗布剤、緩速放出ナノ粒子、緩速放出微粒子または生体接着剤の形態である、請求項24に記載の方法。
【請求項39】
前記製剤が少なくとも1種の追加的な治療剤をさらに含む、請求項24に記載の方法。
【請求項40】
前記追加的な治療剤が、抗酸化剤、抗炎症剤、抗菌剤、抗脈管形成剤、抗アポトーシス剤、血管内皮成長因子阻害剤または抗ウイルス剤である、請求項39に記載の方法。
【請求項41】
前記製剤を、約0.01から約5mgの用量で投与する、請求項24に記載の方法。
【請求項42】
前記炎症性障害または免疫障害が、眼内炎症、眼周囲炎症、眼表面炎症、角結膜炎、乾性角結膜炎(KCS、別名ドライアイ)、シェーグレン症候群の患者でのKCS、加齢性黄斑変性(AMD)、アレルギー性結膜炎、ブドウ膜炎、コンタクトレンズの装着による眼の炎症、コンタクトレンズの装着による角膜の炎症、コンタクトレンズの装着による眼周囲組織の炎症、手術後の眼の炎症、眼内炎症、網膜炎、浮腫、網膜障害、角膜炎症、グレーブス病(バセドウ病)またはグレーブス眼症である、請求項24に記載の方法。
【請求項43】
前記炎症性障害または免疫障害が、乾癬、刺激性接触皮膚炎、湿疹性皮膚炎、脂漏性皮膚炎、免疫媒介障害の皮膚発現、脱毛症、円形脱毛症、成人呼吸窮迫症候群、肺線維症、水腫性硬化症(scleredoma)、瘢痕形成、慢性閉塞性肺疾患(COPD)、アトピー性皮膚炎、腎臓移植による炎症、喘息、化膿性汗腺炎、関節リウマチ、乾癬性関節炎、シェーグレン症候群、ブドウ膜炎、移植片対宿主疾患(GVHD)、口腔扁平苔癬、関節痛または膵島細胞移植炎症である、請求項24に記載の方法。
【図1A】
【図1B】
【図1C】
【図1D】
【図1E】
【図1F】
【図1G】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図1B】
【図1C】
【図1D】
【図1E】
【図1F】
【図1G】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【公表番号】特表2011−521896(P2011−521896A)
【公表日】平成23年7月28日(2011.7.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−505028(P2011−505028)
【出願日】平成21年4月15日(2009.4.15)
【国際出願番号】PCT/US2009/002389
【国際公開番号】WO2009/128934
【国際公開日】平成21年10月22日(2009.10.22)
【出願人】(510274005)サーコード コーポレイション (6)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成23年7月28日(2011.7.28)
【国際特許分類】
【出願日】平成21年4月15日(2009.4.15)
【国際出願番号】PCT/US2009/002389
【国際公開番号】WO2009/128934
【国際公開日】平成21年10月22日(2009.10.22)
【出願人】(510274005)サーコード コーポレイション (6)
【Fターム(参考)】
[ Back to top ]