説明

半導体装置およびその製造方法

【課題】ゲート電極からチャネル層までの距離のばらつきが低減されたHEMT半導体装置およびその製造方法を提供する。
【解決手段】半導体装置の製造方法は、リセスエッチング工程後に酸化膜形成工程を行う。リセスエッチングを行った後に、HEMT構造基板の加熱や過酸化水素への浸漬によって、強制的に酸化膜6’’及び7’’を形成する。このような酸化膜6’’及び7’’は、面内均一性に優れ、かつ、ある厚さで安定するため、大気中に暴露してもそれ以上酸化は進まない。酸化膜6’’及び7’’は、例えば、濃度3%の過酸化水素水にHEMT構造基板を3分間浸漬させることや、120℃のホットプレート上で2分間HEMT構造基板を加熱させることにより形成することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、半導体装置およびその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、衛星放送の送受信用増幅素子等に代表されるGHz帯の高周波素子として、HEMTが知られている。代表的なものには、GaAs基板上のGaAs層やInP基板上のIn0.53Ga0.47As層をチャネル層として用いたものなどがあり、これらはいずれも、GaAsとAlGaAs、InGaAsとInAlAs等のヘテロ構造界面に蓄積する2次元電子ガス層を利用したものである。
【0003】
HEMTを用いて十数GHz帯の電波の送受信が可能な素子を得るためには、0.2μm以下の極めて短いゲート長が必要になる。このような長さのゲート電極の形成には光リソグラフイーや電子ビーム描画機が用いられるが、高度の技術が必要になり安定的な生産が容易でない。
【0004】
図1(a)〜(o)を参照して、基板材料としてGaAsを用いたHEMTの従来の製造方法を説明する。チャネル層3をInGaAsとした場合、用いられる基板1はGaAs基板の他に、InP基板、GaP基板、表面に単結晶のGaAsを成長させたSi基板、サファイア基板等が好適である。以下、GaAs基板を例に説明する。
【0005】
まず、分子線エピタキシー法(MBE法)、有機金属気相成長法(MOCVD法)等を用いて、GaAs基板1上に、バッファ層2、チャネル層3、スペーサー層4、電子供給層5、バリア層6、キャップ層7を積層した多層膜構造を作製する(図1(a))。以下、この積層構造を有する半導体基板を「HEMT構造基板」と呼ぶ。
【0006】
次に、HEMT構造基板の表面全体にレジスト8を塗布した後、メサ分離のためのパターニングを施してメサエッチングを行う(図1(b)、(c))。バッファ層2が半絶縁性であるため、バッファ層2が露出すれば素子の絶縁性は保たれる。また、メサエッチングに用いるエッチング溶液は、過酸化水素水と酸の混合液で、酸としてはリン酸、塩酸、硫酸等が一般的に用いられる。これによって、HEMT構造基板は順テーパー形状の積層構造となる。
【0007】
次に、アセトンやN‐メチル‐2‐ピロリドン(NMP)などの有機溶剤を用いてレジスト8を除去するか、酸素アッシングなどを用いてレジスト8を灰化させて除去する。その後、HEMT構造基板の表面全体にレジスト9を塗布し、ソース電極およびドレイン電極となるオーミック電極をキャップ層7上に形成するためのパターニングを行う。次いで、EB蒸着機、スパッタ装置等を用いてオーミック電極10を堆積させる(図1(d)、(e))。オーミック電極10は、AuGe/Ni/AuやTi/Pt/Auなどを用いるのが一般的である。
【0008】
その後、公知のリフトオフ法により、レジストとレジスト上の不要なオーミック電極を除去する。次いで、HEMT構造基板にレジスト11を塗布し、リセス及びゲート電極を形成するためのパターニングを行う(図1(f)、(g))。
【0009】
次いで、バリア層6が露出するまでキャップ層7を選択的にエッチングして、リセスを形成する(図1(h)、(i))。この選択エッチャントには、過酸化水素水とクエン酸やコハク酸との混合液を用いるのが一般的である。酸を用いた半導体のウェットエッチング処理は、過酸化水素水などの酸化剤による酸化反応と、酸またはアルカリ溶液による溶解が同時に起こることでエッチングが進行する。リセスエッチング後のレジスト開口部では、バリア層6及びキャップ層7の露出部分が酸化して酸化膜6’及び7’となっている(図1(j))。チャネル層3とキャップ層7の材料が同じ場合、キャップ層7がエッチングされてリセスを形成すると同時に、チャネル層3のサイドエッチングも進行する。
【0010】
次いで、EB蒸着機、スパッタ装置等を用いてゲート電極12を堆積させる。ゲート電極12は、Ti/Pt/AuやTi/AuやPt/Ti/Pt/Auなどを用いるのが一般的である。次に、公知のリフトオフ法により、レジストとレジスト上の不要なゲート電極を除去し、半導体装置が形成される(図1(k)、(l))。
【0011】
その後、SiN、SiO等の保護膜13をウェハ全面に形成し、オーミック電極10と半導体層の接合をオーミック接合とするために第1のアニール処理を行う。さらにその後、HEMT構造基板の表面全体にレジストを塗布し、プローブを接触する部分等の不要な保護膜をエッチングするためのパターニングを行い、保護膜をエッチングする。その際、一般的にはCF4(四フッ化炭素)ガスやSF6などを用いたドライエッチング装置で保護膜のエッチングを行う。次に、NMPなどの有機溶剤を用いてレジストを除去するか、酸素アッシングなどを用いてレジストを灰化させて除去する。
【0012】
その後、ゲート電極12のバリア層6への拡散を飽和させる目的で、第2のアニール処理を施す(図1(m)、(n)、(o))。
【0013】
この例では、メサ分離にウェットエッチング法を用いているが、Arイオンなどを用いてイオンミリングやドライエッチングによりメサ分離を行ってもよい。また、酸素などを用いたイオン注入法により半導体装置間の絶縁性を保ってもよい。また、この例ではアニール処理を保護膜形成後に行っているが、アニール処理はオーミック電極10を形成した後に行ってもよい。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0014】
【特許文献1】特開平09−008284号公報
【非特許文献】
【0015】
【非特許文献1】“Measurements of thermally induced nanometer-scale diffusion depth of Pt/Ti/Pt/Au gate metallization on InAlAs/InGaAs high-electron-mobility transistors”, APPLIED PHYSICS LETTERS, 87, 232102 (2005)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0016】
前述のように、酸を用いた半導体のウェットエッチング処理は、過酸化水素水等の酸化剤による酸化反応と、酸またはアルカリ溶液による溶解が同時に起こることでエッチングが進行する。従来技術の場合、リセスエッチング後のレジスト開口部においてバリア層6及びキャップ層7の露出部分が酸化して酸化膜6’及び7’となっているが(図1(j))、バリア層6とその酸化膜6’との膜厚の和はプロセスバッチ間で安定しない。エッチングは、リセスエッチャントの混合比や水洗槽中の溶存酸素に依存し、酸化は、リセスエッチングから蒸着までの間の搬送における大気暴露等に依存するからである。
【0017】
そこで、特許文献1に記載の技術では、このようなゲート電極からチャネル層までの距離のばらつきを抑えることと、リセスエッチング時の残渣を除去することとを目的として、酸化膜ごと残渣を除去することにより、ゲート電極蒸着前のバリア層6の厚さの安定化と、界面にエッチング残渣のない確実なショットキー接合の実現とを両立している。
【0018】
しかしながら、酸化膜を除去しても、表面に酸化膜の存在しないバリア層6を大気中に暴露する際、結局バリア層6の表面に自然酸化膜が成長することとなる。しかも、その自然酸化膜の膜厚は時間とともに増大し、大気の温湿度によっても増加率は変動する。例えば、酸化膜の除去から蒸着機に仕込むまでの搬送などによる大気暴露の時間やその時の温湿度により自然酸化膜6’の膜厚が異なり、プロセスバッチ間の特性ばらつきを誘発している。
【0019】
また、非特許文献1にあるように、熱を加えなくても表面酸化膜を突き抜けてゲート金属がバリア層中に拡散し、バリア層中に金属と半導体との新たな界面を形成する。このゲート金属の拡散は半導体装置の特性変動をもたらすため、通常は半導体装置の作製工程であらかじめアニール処理を施してゲート金属の拡散を飽和させる。ゲート電極からチャネル層までの距離のばらつきを抑えるためには、この拡散長も制御しなければならない。こうした観点からも、拡散を阻害する表面酸化膜の厚さばらつきを低減する必要がある。従来の技術においては、前記バリア層6の表面に成長する自然酸化膜6’の膜厚はプロセスバッチ間のばらつきが大きく、例えば0nm以上2nm未満であり、トランジスタ特性のばらつきをもたらす原因となっていた。
【0020】
本発明は、このような問題点に鑑みてなされたもので、その目的は、ゲート電極からチャネル層までの距離のばらつきが低減された半導体装置およびその製造方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0021】
このような目的を達成するために、本発明の第1の態様は、ゲート電極を備える半導体装置の製造方法であって、チャネル層と前記チャネル層の上方のバリア層と前記バリア層に隣接して形成されたキャップ層とを有する多層膜構造の前記キャップ層表面の一部を、酸化剤を含む酸またはアルカリ性溶液によって前記バリア層が露出するまでエッチングしてリセスを形成するリセスエッチング工程と、前記リセスエッチング工程とは独立の工程であり、前記リセスの表面に酸化膜を形成する酸化膜形成工程と、前記酸化膜の表面に前記ゲート電極を形成するゲート電極形成工程と、前記ゲート電極を構成する金属を、加熱により前記酸化膜および前記バリア層中に拡散させる拡散工程とを含むことを特徴とする。
【0022】
また、本発明の第2の態様は、第1の態様において、前記酸化膜形成工程が、前記多層膜構造を酸およびアルカリを含まない過酸化水素水に浸漬させることにより酸化膜を形成する工程を含むことを特徴とする。
【0023】
また、本発明の第3の態様は、第1の態様において、前記酸化膜形成工程が、前記多層膜構造を加熱することにより酸化膜を形成する工程を含むことを特徴とする。
【0024】
また、本発明の第4の態様は、チャネル層と前記チャネル層の上方のバリア層と前記バリア層に隣接して形成されたキャップ層とを有する多層膜構造と、前記多層膜構造の前記キャップ層の一部を前記バリア層が露出するまでエッチングして形成されたリセスの表面を覆い、酸化膜形成工程により形成された酸化膜と、前記酸化膜上に金属からなるゲート電極とを備え、前記ゲート電極を構成する金属部が前記酸化膜およびバリア層中に拡散していることを特徴とする半導体装置である。
【0025】
また、本発明の第5の態様は、第4の態様において、前記酸化膜の厚さが2nm以上5nm以下であることを特徴とする。
【0026】
また、本発明の第6の態様は、第4、または第5の態様において、前記酸化膜のうち、前記金属が拡散している部分には、構成元素として少なくともAl、Pt、Oが含まれることを特徴とする。
【発明の効果】
【0027】
本発明によれば、リセスエッチング後のリセス表面の強制的な酸化により、ゲート電極からチャネル層までの距離のプロセスバッチ間および面内のばらつきが低減された半導体装置およびその製造方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【図1】HEMTの従来の製造方法を説明するための図である。
【図2】本発明の実施形態によるHEMTの製造方法を説明するための図である。
【図3】(a)及び(b)は、従来の方法で作製したトランジスタと、本発明の方法で作製した実施例1のトランジスタの特性であり、ともにソース電極とドレイン電極を0Vとし、ゲート電極を0Vから−1Vに掃引した場合のI−V特性をそれぞれ示す図である。
【図4】本発明の方法で作製した実施例2のトランジスタのソース電極とドレイン電極を0Vとし、ゲート電極を0Vから−1Vに掃引した場合のI−V特性を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0029】
以下、図面を参照して本発明の実施形態を詳細に説明する。
実施例1
本発明による半導体装置の製造方法は、図1を参照して説明した従来の製造方法と、リセスエッチング工程(図1(h)〜(j))後に酸化膜形成工程を行う点が相違する。本発明による製造方法では、リセスエッチングを行った後に、HEMT構造基板を過酸化水素に浸漬させることで化学的な反応によって強制的に酸化膜6’’及び7’’を形成し(図2)、それからPt/Ti/Pt/Auのゲート電極12を形成した。このような酸化膜6’’及び7’’は、面内均一性に優れ、かつ、ある厚さで安定するため、大気中に暴露してもそれ以上酸化は進まない。つまり、大気に暴露しても酸化が進まないような酸化膜が表面に存在すれば、酸化膜厚の経時変化および面内分布を抑えることができ、ウェハ面内およびプロセスバッチ間の特性ばらつきは低減する。
【0030】
過酸化水素への浸漬による酸化膜6’’及び7’’の形成は、濃度1%以上10%以下の過酸化水素水に1分以上10分以下の間HEMT構造基板を浸漬させる。濃度が1%以下の場合安定な酸化膜を得るのに時間がかかり、酸化膜の膜厚ばらつきを助長する。また、浸漬時間が1分以下の場合、時間が十分でないために面内の酸化膜厚がばらついてしまう。浸漬時間が10分あれば酸化膜の増加は飽和するため、それ以上の浸漬はスループットの低下を招く。
【0031】
また、リセスエッチング後の自然酸化による酸化膜は、これまでの我々の検討の結果、0nm以上2nm未満であった。本発明ではさらに酸化膜形成工程において強制的に酸化しているため酸化膜は厚くなっており、その膜厚は2nm以上5nm以下である。2nm未満では酸化膜厚が十分でなく、大気暴露による酸化が進行してしまい、酸化膜厚の面内均一性が低下する。5nm以上ではゲート金属の拡散が極端に阻害されてしまい、理想的なショットキー障壁を形成することができない。GaAsやInGaAsをチャネル層としているHEMT構造基板では、バリア層6は通常AlGaAsやInAlAsであるため、ゲート金属のPtが拡散した箇所の酸化膜6’’の構成元素には少なくともAlとOとPtが含まれている。
【0032】
図3(a)及び(b)は、従来の方法(図1参照)で作製したトランジスタと、本発明の方法で作製したトランジスタの特性であり、ともにソース電極とドレイン電極を0Vとし、ゲート電極を0Vから−1Vに掃引した場合のI−V特性をそれぞれ示す図である。トランジスタは4インチウェハの面内9素子を測定した。本発明のトランジスタは、リセスエッチング後に3%の過酸化水素にHEMT構造基板を3分間浸漬させてからゲート電極を形成している。このI−V特性から分かるように、過酸化水素に浸漬することによって、ゲート電流は小さく、かつ、そのばらつきは少なく抑えられている。
【0033】
本実施形態によるトランジスタの遮断周波数のウェハ面内及びプロセスバッチ間の均一性は、従来技術により作製されたトランジスタよりも優れていた。
【0034】
実施例2
上記実施例1では、リセスエッチング後にHEMT構造基板を過酸化水素へ浸漬することにより、大気に暴露しても酸化が進まないようなウェハ面内及びプロセスバッチ間において均一な酸化膜を得た。実施例2の製造方法では、リセスエッチングを行った後に、HEMT構造基板を加熱することで強制的に酸化膜を形成する。
【0035】
加熱による酸化膜の形成は、空気中で80℃以上140℃以下の温度で、30秒以上5分以下で処理する。温度が80℃以下の場合、安定な酸化膜を得るのに時間がかかり、酸化膜の膜厚ばらつきを助長する。温度が140℃以上の場合、温度が高すぎるためレジストが固化してしまい、ゲート電極のリフトオフ性が損なわれてしまう。また、加熱時間が30秒以下の場合、時間が十分でないために面内の酸化膜厚がばらついてしまう。加熱時間が5分以上の場合、5分あれば酸化膜の増加は飽和するため、それ以上の加熱はスループットの低下を招く。
【0036】
図4に、本発明の方法で作製したトランジスタのソース電極とドレイン電極を0Vとし、ゲート電極を0Vから−1Vに掃引した場合のI−V特性を示す。トランジスタは4インチウェハの面内9素子を測定した。本発明のトランジスタは、リセスエッチング後にホットプレートを用いて空気中で120℃で2分間加熱してからゲート電極(Pt/Ti/Pt/Au)を形成している。加熱処理を行うことにより、ゲート電流のばらつきは改善している。さらに、本実施形態によるトランジスタの遮断周波数のウェハ面内及びプロセスバッチ間の均一性は、従来技術により作製されたトランジスタよりも優れていた。
【0037】
以上の例では、過酸化水素水への浸漬とホットプレートによる加熱により酸化膜を強制的に成長させているが、オゾン水への浸漬、オゾンや酸素プラズマへの暴露によっても酸化膜6’’及び7’’の形成を行うことができる。
【符号の説明】
【0038】
1 GaAs基板
2 バッファ層
3 チャネル層
4 スペーサー層
5 電子供給層
6 バリア層
6’ 酸化膜
6’’ 酸化膜
7 キャップ層
7’ 酸化膜
7’’ 酸化膜
8、9、11 レジスト
10 オーミック電極
12 ゲート電極
13 保護膜

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ゲート電極を備える半導体装置の製造方法であって、
チャネル層と前記チャネル層の上方のバリア層と前記バリア層に隣接して形成されたキャップ層とを有する多層膜構造の前記キャップ層表面の一部を、酸化剤を含む酸またはアルカリ性溶液によって前記バリア層が露出するまでエッチングしてリセスを形成するリセスエッチング工程と、
前記リセスエッチング工程とは独立の工程であり、前記リセスの表面に酸化膜を形成する酸化膜形成工程と、
前記酸化膜の表面に前記ゲート電極を形成するゲート電極形成工程と、
前記ゲート電極を構成する金属を、加熱により前記酸化膜および前記バリア層中に拡散させる拡散工程と
を含むことを特徴とする製造方法。
【請求項2】
前記酸化膜形成工程は、前記多層膜構造を酸およびアルカリを含まない過酸化水素水に浸漬させることにより酸化膜を形成する工程を含むことを特徴とする請求項1に記載の製造方法。
【請求項3】
前記酸化膜形成工程は、前記多層膜構造を加熱することにより酸化膜を形成する工程を含むことを特徴とする請求項1に記載の製造方法。
【請求項4】
チャネル層と前記チャネル層の上方のバリア層と前記バリア層に隣接して形成されたキャップ層とを有する多層膜構造と、
前記多層膜構造の前記キャップ層の一部を前記バリア層が露出するまでエッチングして形成されたリセスの表面を覆い、酸化膜形成工程により形成された酸化膜と、
前記酸化膜上に金属からなるゲート電極と
を備え、
前記ゲート電極を構成する金属が前記酸化膜およびバリア層中に拡散していることを特徴とする半導体装置。
【請求項5】
前記酸化膜の厚さが2nm以上5nm以下であることを特徴とする請求項4に記載の半導体装置。
【請求項6】
前記酸化膜のうち、前記金属が拡散している部分には、構成元素として少なくともAl、Pt、Oが含まれることを特徴とする請求項4、または請求項5に記載の半導体装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2011−49314(P2011−49314A)
【公開日】平成23年3月10日(2011.3.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−195785(P2009−195785)
【出願日】平成21年8月26日(2009.8.26)
【出願人】(303046277)旭化成エレクトロニクス株式会社 (840)
【Fターム(参考)】