説明

半導体装置の製造方法および半導体装置

【課題】シリコン層におけるトレンチの近傍に熱処理に起因する結晶欠陥が発生することを防止できる、半導体装置の製造方法および半導体装置を提供する。
【解決手段】LOCOS法(熱酸化法)により、シリコン層5の表面にLOCOS酸化膜6が形成される。そして、シリコン層5に不純物が導入されることにより、シリコン層5にソース領域12およびドレイン領域13が形成される。その後、LOCOS酸化膜6およびシリコン層5が連続して掘り下げられることにより、トレンチ7が形成されて、素子形成領域10が絶縁分離される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、半導体装置の製造方法および半導体装置に関する。
【背景技術】
【0002】
高耐圧MOSFET(Metal Oxide Semiconductor Field Effect Transistor)などの高耐圧素子と他の素子とを電気的に分離する素子分離技術として、DTI(Deep Trench Isolation)技術が知られている。
図9は、DTI技術が採用された半導体装置の構造を示す模式的な断面図である。
半導体装置101は、厚膜SOI(Silicon On Insulator)基板102を備えている。厚膜SOI基板102は、シリコン基板103上に、SiO(酸化シリコン)からなるBOX(Buried Oxide)層104を介して、Si(シリコン)からなるN型のエピタキシャル層105を積層した構造を有している。
【0003】
エピタキシャル層105には、環状のディープトレンチ106が層厚方向に貫通して形成されている。ディープトレンチ106の側面上には、SiOからなる酸化膜107が形成されている。そして、ディープトレンチ106内は、酸化膜107を介して、ポリシリコン108で埋め尽くされている。これにより、ディープトレンチ106に囲まれる領域は、その周囲から絶縁分離された素子形成領域109となっている。
【0004】
素子形成領域109におけるエピタキシャル層105の表面には、LOCOS酸化膜110が選択的に形成されている。また、素子形成領域109には、高耐圧素子(たとえば、MOSFET)111およびフローティングキャパシタ112が形成されている。また、厚膜SOI基板102上は、SiOからなる層間絶縁膜113により覆われている。
半導体装置101の形成に際しては、まず、トレンチ106が形成され、このトレンチ106内に酸化膜107を介してポリシリコン108が埋設される。これにより、素子形成領域109がその周囲から絶縁分離される。その後、LOCOS(Local Oxidation of Silicon)法により、素子形成領域109におけるエピタキシャル層105の表面にLOCOS酸化膜110が形成される。そして、イオン注入法により、素子形成領域におけるエピタキシャル層105の表層部に不純物が選択的に注入され、PチャネルMOSFET111のソース領域およびドレイン領域などの不純物領域が形成される。
【特許文献1】特開2006−186392号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
LOCOS酸化膜110の形成時には、熱処理が行われる。また、不純物領域の形成時には、エピタキシャル層105に注入された不純物を活性化するための熱処理が行われる。熱処理が行われると、エピタキシャル層105と酸化膜107との材質の相違に起因する応力(ストレス)がエピタキシャル層105におけるトレンチ106の上端近傍および下端近傍に集中する。そのため、熱処理が繰り返し行われると、エピタキシャル層105におけるトレンチ106の上端近傍および下端近傍に、ストレスの集中による結晶欠陥114が生じるおそれがある。
【0006】
そこで、本発明の目的は、シリコン層におけるトレンチの近傍に熱処理に起因する結晶欠陥が発生することを防止できる、半導体装置の製造方法および半導体装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前記の目的を達成するための請求項1記載の発明は、LOCOS法により、シリコン層の表面にLOCOS酸化膜を形成する工程と、前記シリコン層に不純物を導入することにより、前記シリコン層に不純物領域を形成する工程と、前記LOCOS酸化膜および前記不純物領域の形成後、前記LOCOS酸化膜および前記シリコン層を連続して掘り下げることにより、前記不純物領域の絶縁分離のためのトレンチを形成する工程とを含む、半導体装置の製造方法である。
【0008】
この方法によれば、シリコン層の表面にLOCOS酸化膜が形成され、シリコン層に不純物領域が形成された後、LOCOS酸化膜およびシリコン層を連続して掘り下がるトレンチが形成される。すなわち、トレンチの形成に先立ち、LOCOS酸化膜および不純物領域が形成される。LOCOS酸化膜および不純物領域の形成のための熱処理がトレンチの形成前に完了しているので、シリコン層におけるトレンチの近傍に、それらの熱処理によるストレス(熱ストレス)が加わることがない。よって、シリコン層におけるトレンチの近傍に熱ストレスに起因する結晶欠陥が生じることを防止できる。
【0009】
請求項2に記載のように、前記トレンチの側面上にトレンチ酸化膜を形成する工程が行われてもよい。
その場合、請求項3,4に記載のように、トレンチ酸化膜は、熱酸化法またはTEOS−CVD法により形成されてもよいし、熱酸化法およびTEOS−CVD法の組合せにより形成されてもよい。TEOS−CVD法では、熱酸化法と比較して、相対的に低い温度でSiOを形成することができる。したがって、トレンチ酸化膜が比較的厚く形成される場合には、TEOS−CVD法単独または熱酸化法およびTEOS−CVD法の組合せによりトレンチ酸化膜が形成されることが好ましい。これにより、トレンチ酸化膜の形成時に、シリコン層におけるトレンチの近傍に熱ストレスによる結晶欠陥が生じることを防止できる。
【0010】
請求項5に記載のように、前記LOCOS酸化膜および前記不純物領域の形成後、前記トレンチの形成に先立ち、前記シリコン層上にSiNからなるSiN層およびSiOからなるSiO層をこの順に積層する工程と、フォトリソグラフィおよびエッチングにより、前記SiN層および前記SiO層に前記LOCOS酸化膜の表面を選択的に露出させる開口を形成する工程とが行われ、前記開口の形成後に、前記SiN層および前記SiO層をマスクとするエッチングにより、前記トレンチが形成されてもよい。
【0011】
さらに、請求項6に記載のように、前記マスクを利用して、前記トレンチ内にポリシリコンを堆積させ、前記トレンチをポリシリコンで埋め尽くす工程と、前記トレンチがポリシリコンで埋め尽くされた後、エッチバックにより、前記SiO層を除去する工程とが行われてもよい。
SiO層をエッチバックにより除去する場合、SiO層の一部がSiN層上に残留することがある。
【0012】
そこで、請求項7に記載のように、前記SiO層の除去後、前記SiN層を除去する工程と、前記SiN層の除去後、前記シリコン層上にSiOからなる層間絶縁膜を形成する工程とがさらに行われてもよい。SiO層の除去後にSiN層が除去されることにより、SiN層とともにそのSiN層上に残留しているSiO層を除去することができる。その後、シリコン層上に層間絶縁膜が形成されることにより、シリコン層をSiOからなる単層の層間絶縁膜で良好に被覆することができる。
【0013】
また、請求項8に記載のように、前記SiO層の除去後、前記SiN層が除去されずに、前記SiN層上にSiOからなる層間絶縁膜が形成されてもよい。SiN層上にSiO層の一部が残留していても、層間絶縁膜が形成されると、その残留しているSiO層の一部と層間絶縁膜とが一体化される。そして、SiN層も絶縁性を有しているので、SiN層がシリコン層と層間絶縁膜との間に介在されていても、層間絶縁膜上に形成される配線などとシリコン層との絶縁に問題は生じない。その一方で、SiN層を除去する工程が省略されるので、半導体装置の製造工程の簡素化を達成することができる。
【0014】
また、請求項9に記載のように、前記LOCOS酸化膜および前記不純物領域の形成後、前記トレンチの形成に先立ち、前記シリコン層上にSiOからなるSiO層を積層する工程と、フォトリソグラフィおよびエッチングにより、前記SiO層に前記LOCOS酸化膜の表面を選択的に露出させる開口を形成する工程とが行われ、前記開口の形成後に、前記SiO層をマスクとするエッチングにより、前記トレンチが形成されてもよい。
【0015】
この場合、請求項10に記載のように、前記マスクを利用して、前記トレンチ内にポリシリコンを堆積させ、前記トレンチをポリシリコンで埋め尽くす工程と、前記トレンチがポリシリコンで埋め尽くされた後、前記SiO層の表面を平坦化する工程とが行われてもよい。
また、請求項11に記載のように、前記マスクを利用して、前記トレンチ内にポリシリコンを堆積させ、前記トレンチをポリシリコンで埋め尽くす工程と、前記トレンチがポリシリコンで埋め尽くされた後、エッチバックにより、前記SiO層を除去する工程と、前記SiO層の除去後、前記シリコン層上にSiOからなる層間絶縁膜を形成する工程とが行われてもよい。
【0016】
請求項1に記載の製造方法により、請求項12に記載の半導体装置を製造することができる。この半導体装置は、シリコン層と、前記シリコン層の表面に選択的に形成されたLOCOS酸化膜と、前記シリコン層に不純物を導入することにより形成された不純物領域と、前記LOCOS酸化膜および前記シリコン層を連続して掘り下げることにより形成され、前記不純物領域の絶縁分離のためのトレンチとを備えている。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
以下では、本発明の実施の形態を、添付図面を参照して詳細に説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係る半導体装置の構造を示す図解的な断面図である。
半導体装置1は、厚膜SOI基板2を備えている。厚膜SOI基板2は、シリコン基板3上に、SiOからなるBOX層4を介して、SiからなるN型のシリコン層5を積層した構造を有している。シリコン層5の表面には、LOCOS酸化膜6が選択的に形成されている。
【0018】
厚膜SOI基板2には、環状のトレンチ7が形成されている。トレンチ7は、LOCOS酸化膜6およびシリコン層5をLOCOS酸化膜6の表面から掘り下げて形成され、シリコン層5を貫通している。トレンチ7の側面上には、SiOからなるトレンチ酸化膜8が形成されている。そして、トレンチ7内は、トレンチ酸化膜8を介して、ポリシリコン9により埋め尽くされている。これにより、トレンチ7に囲まれる領域は、トレンチ酸化膜8により、その周囲から絶縁分離(誘電体分離)された素子形成領域10となっている。
【0019】
素子形成領域10には、たとえば、PチャネルMOSFET11が形成されている。具体的には、素子形成領域10におけるシリコン層5の表層部に、P型のソース領域12およびP型のドレイン領域13が互いに間隔を空けて形成されている。ソース領域12およびドレイン領域13の間におけるシリコン層5の表面には、LOCOS酸化膜6がソース領域12と間隔を空けて形成されている。そして、そのLOCOS酸化膜6とソース領域12との間におけるシリコン層5の表面上には、ゲート酸化膜(図示せず)を介して、金属材料からなるゲート電極14が形成されている。ゲート電極14の一部は、LOCOS酸化膜6上に乗り上げ、フィールドプレートとして機能する。また、ゲート電極14の側面は、サイドウォール15により覆われている。
【0020】
また、素子形成領域10には、フローティングキャパシタ16が形成されている。具体的には、素子形成領域10において、PチャネルMOSFET11の側方のLOCOS酸化膜6上には、金属材料からなる下部電極17が形成されている。下部電極17上には、絶縁膜18および金属材料からなる上部電極19がこの順に積層されている。また、下部電極17および上部電極19の各側面は、サイドウォール20により覆われている。
【0021】
そして、シリコン層5の表面上には、SiOからなる層間絶縁膜21が積層されている。
図2A〜2Lは、図1に示す半導体装置の製造方法を工程順に示す図解的な断面図である。
まず、図2Aに示すように、BOX層4を有するシリコン基板3が用意され、エピタキシャル成長法により、BOX層4上にシリコン層5が形成される。
【0022】
次いで、図2Bに示すように、LOCOS法により、シリコン層5上に、LOCOS酸化膜6が形成される。具体的には、シリコン層5上に、LOCOS酸化膜6が形成されるべき部分を選択的に露出させる開口を有するマスク22が形成される。そして、シリコン層5におけるマスク22の開口から露出する部分が熱酸化されることにより、LOCOS酸化膜6が形成される。LOCOS酸化膜6の形成後、マスク22は除去される。
【0023】
次に、図2Cに示すように、シリコン層5上に、ソース領域12およびドレイン領域13が形成されるべき部分を選択的に露出させる開口を有するマスク23が形成される。そして、イオン注入法により、マスク23を介して、シリコン層5の表層部にP型の不純物が注入される。このシリコン層5の表層部に注入された不純物が熱処理によって活性化されることにより、ソース領域12およびドレイン領域13が形成される。ソース領域12およびドレイン領域13の形成後、マスク23は除去される。
【0024】
その後、図2Dに示すように、シリコン層5およびLOCOS酸化膜6上において、素子形成領域10(図1参照)となるべき部分に、PチャネルMOSFET11のゲート電極14およびフローティングキャパシタ16が形成される。
次いで、図2Eに示すように、LPCVD(Low Pressure Chemical Vapor Deposition)法により、シリコン層5上に、SiN(窒化シリコン)からなるSiN層24およびSiOからなるSiO層25がシリコン層5側からこの順に積層される。
【0025】
そして、図2Fに示すように、フォトリソグラフィおよびエッチングにより、SiN層24、SiO層25およびLOCOS酸化膜6が選択的に除去され、SiN層24、SiO層25およびLOCOS酸化膜6にシリコン層5の表面の一部を露出させる開口26が貫通形成される。
その後、図2Gに示すように、開口26が形成されたSiN層24、SiO層25およびLOCOS酸化膜6を介して、シリコン層5がエッチングされる。これにより、シリコン層5に、開口26と連通するトレンチ7が形成される。シリコン層5のエッチングは、BOX層4が露出した時点で停止される。
【0026】
次に、図2Hに示すように、熱酸化法により、トレンチ7の側面上に、トレンチ酸化膜8が形成される。
その後、図2Iに示すように、CVD法により、トレンチ7内を含むSiO層25上に、ポリシリコン9が堆積される。このポリシリコン9は、トレンチ7を埋め尽くし、SiO層25の表面を覆いつくすような厚さに形成される。
【0027】
次いで、ポリシリコン9がエッチバック(全面ドライエッチング)される。このエッチバックにより、図2Jに示すように、トレンチ7上のみにポリシリコン9が残される。
その後、エッチバックにより、SiO層25が除去される。これにより、図2Kに示すように、SiN層24の表面が露出する。このとき、SiN層24における段差部分に、SiO層25の残渣27がわずかに残留する。
【0028】
その後、図2Lに示すように、ウェットエッチングにより、SiN層24がその段差部分に残留した残渣27とともに除去される。そして、CVD法により、シリコン層5上に、SiOからなる層間絶縁膜21が積層される。これにより、図1に示す半導体装置1が得られる。
以上のように、LOCOS酸化膜6およびソース領域12およびドレイン領域13の形成のための熱処理がトレンチ7の形成前に完了しているので、シリコン層5におけるトレンチ7の近傍に、それらの熱処理によるストレス(熱ストレス)が加わることがない。よって、シリコン層5におけるトレンチ7の近傍に熱ストレスに起因する結晶欠陥が生じることを防止できる。
【0029】
トレンチ酸化膜8は、熱酸化法に限らず、TEOS−CVD法により形成されてもよいし、熱酸化法およびTEOS−CVD法の組合せにより形成されてもよい。TEOS−CVD法では、熱酸化法と比較して、相対的に低い温度でSiOを形成することができる。したがって、トレンチ酸化膜8が比較的厚く形成される場合には、TEOS−CVD法単独または熱酸化法およびTEOS−CVD法の組合せによりトレンチ酸化膜8が形成されることが好ましい。たとえば、熱酸化法により、相対的に小さい厚さ(たとえば、65nm)の酸化膜を形成した後、この酸化膜上に、TEOS−CVD法により、相対的に大きい厚さ(たとえば、660nm)のTEOS膜を積層することにより形成されてもよい。これにより、トレンチ酸化膜8の形成時に、シリコン層5におけるトレンチ7の近傍に熱ストレスによる結晶欠陥が生じることを防止できる。
【0030】
また、SiO層25がエッチバックにより除去されると、SiO層25の一部が残渣27としてSiN層24上に残留する。SiO層25の除去後にSiN層24が除去されることにより、SiN層24とともにそのSiN層24上に残留しているSiO層25の残渣27を除去することができる。その後、シリコン層5上に層間絶縁膜21が形成されることにより、シリコン層5をSiOからなる単層の層間絶縁膜21で良好に被覆することができる。
【0031】
図3A〜3Kは、図1に示す半導体装置の他の製造方法を工程順に示す図解的な断面図である。
まず、図3Aに示すように、BOX層4を有するシリコン基板3が用意され、エピタキシャル成長法により、BOX層4上にシリコン層5が形成される。
次いで、図3Bに示すように、LOCOS法により、シリコン層5上に、LOCOS酸化膜6が形成される。具体的には、シリコン層5上に、LOCOS酸化膜6が形成されるべき部分を選択的に露出させる開口を有するマスク22が形成される。そして、シリコン層5におけるマスク22の開口から露出する部分が熱酸化されることにより、LOCOS酸化膜6が形成される。LOCOS酸化膜6の形成後、マスク22は除去される。
【0032】
次に、図3Cに示すように、シリコン層5上に、ソース領域12およびドレイン領域13が形成されるべき部分を選択的に露出させる開口を有するマスク23が形成される。そして、イオン注入法により、マスク23を介して、シリコン層5の表層部にP型の不純物が注入される。このシリコン層5の表層部に注入された不純物が熱処理によって活性化されることにより、ソース領域12およびドレイン領域13が形成される。ソース領域12およびドレイン領域13の形成後、マスク23は除去される。
【0033】
その後、図3Dに示すように、シリコン層5およびLOCOS酸化膜6上において、素子形成領域10(図1参照)となるべき部分に、PチャネルMOSFET11およびフローティングキャパシタ16が形成される。
次いで、図3Eに示すように、LPCVD法により、シリコン層5上に、SiOからなるSiO層25が積層される。
【0034】
そして、図3Fに示すように、フォトリソグラフィおよびエッチングにより、SiO層25およびLOCOS酸化膜6が選択的に除去され、SiO層25およびLOCOS酸化膜6にシリコン層5の表面の一部を露出させる開口26が貫通形成される。
その後、図3Gに示すように、開口26が形成されたSiO層25およびLOCOS酸化膜6を介して、シリコン層5がエッチングされる。これにより、シリコン層5に、開口26と連通するトレンチ7が形成される。シリコン層5のエッチングは、BOX層4が露出した時点で停止される。
【0035】
次に、図3Hに示すように、たとえば、熱酸化法により、トレンチ7の側面上に、トレンチ酸化膜8が形成される。
その後、図3Iに示すように、CVD法により、トレンチ7内を含むSiO層25上に、ポリシリコン9が堆積される。このポリシリコン9は、トレンチ7を埋め尽くし、SiO層25の表面を覆いつくすような厚さに形成される。
【0036】
次いで、ポリシリコン9がエッチバック(全面ドライエッチング)される。このエッチバックにより、図3Jに示すように、トレンチ7上のみにポリシリコン9が残される。
その後、エッチバックにより、SiO層25が除去される。これにより、図3Kに示すように、シリコン層5の表面が露出する。このとき、サイドウォール15,20の側方などに、SiO層25の残渣27がわずかに残留する。
【0037】
その後、CVD法により、シリコン層5上に、層間絶縁膜21が積層される。これにより、図1に示す半導体装置1が得られる。シリコン層5上における段差部分に残留する残渣27は、層間絶縁膜21と同じSiOからなるので、層間絶縁膜21の形成に伴って実質的に一体となる。
この方法によれば、LOCOS酸化膜6、PチャネルMOSFET11およびフローティングキャパシタ16を含むシリコン層5上に、図2A〜2Lに示すSiN層24を形成する必要がないので、半導体装置1の製造工程数の低減を図ることができる。
【0038】
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は、さらに他の形態で実施することもできる。
図4は、本発明の第2の実施形態に係る半導体装置の構造を示す図解的な断面図である。
半導体装置31は、厚膜SOI基板32を備えている。厚膜SOI基板32は、シリコン基板33上に、SiOからなるBOX層34を介して、SiからなるN型のシリコン層35を積層した構造を有している。シリコン層35の表面には、LOCOS酸化膜36が選択的に形成されている。
【0039】
厚膜SOI基板2には、環状のトレンチ37が形成されている。トレンチ37は、LOCOS酸化膜36およびシリコン層35をLOCOS酸化膜36の表面から掘り下げて形成され、シリコン層35を貫通している。トレンチ37の側面上には、SiOからなるトレンチ酸化膜38が形成されている。そして、トレンチ37内は、トレンチ酸化膜38を介して、ポリシリコン39により埋め尽くされている。これにより、トレンチ37に囲まれる領域は、トレンチ酸化膜38により、その周囲から絶縁分離(誘電体分離)された素子形成領域40となっている。
【0040】
素子形成領域40には、たとえば、PチャネルMOSFET41が形成されている。具体的には、素子形成領域40におけるシリコン層35の表層部に、P型のソース領域42およびP型のドレイン領域43が互いに間隔を空けて形成されている。ソース領域42およびドレイン領域43の間におけるシリコン層35の表面には、LOCOS酸化膜36がソース領域42と間隔を空けて形成されている。そして、そのLOCOS酸化膜36とソース領域42との間におけるシリコン層35の表面上には、ゲート酸化膜(図示せず)を介して、金属材料からなるゲート電極44が形成されている。ゲート電極44の一部は、LOCOS酸化膜36上に乗り上げ、フィールドプレートとして機能する。また、ゲート電極44の側面は、サイドウォール45により覆われている。
【0041】
また、素子形成領域40には、フローティングキャパシタ46が形成されている。具体的には、素子形成領域40において、PチャネルMOSFET41の側方のLOCOS酸化膜36上には、金属材料からなる下部電極47が形成されている。下部電極47上には、絶縁膜48および金属材料からなる上部電極49がこの順に積層されている。また、下部電極47および上部電極49の各側面は、サイドウォール50により覆われている。
【0042】
そして、シリコン層35の表面上には、SiNからなるSiN層51が積層されている。SiN層51には、トレンチ37内に埋設されたポリシリコン39と対向する部分に、開口52が貫通形成されている。そして、SiN層51上およびポリシリコン39上には、SiOからなる層間絶縁膜53が積層されている。
図5A〜5Kは、図4に示す半導体装置の製造方法を工程順に示す図解的な断面図である。
【0043】
まず、図5Aに示すように、BOX層34を有するシリコン基板33が用意され、エピタキシャル成長法により、BOX層34上にシリコン層35が形成される。
次いで、図5Bに示すように、LOCOS法により、シリコン層35上に、LOCOS酸化膜36が形成される。具体的には、シリコン層35上に、LOCOS酸化膜36が形成されるべき部分を選択的に露出させる開口を有するマスク54が形成される。そして、シリコン層35におけるマスク54の開口から露出する部分が熱酸化されることにより、LOCOS酸化膜36が形成される。LOCOS酸化膜36の形成後、マスク54は除去される。
【0044】
次に、図5Cに示すように、シリコン層35上に、ソース領域42およびドレイン領域43が形成されるべき部分を選択的に露出させる開口を有するマスク55が形成される。そして、イオン注入法により、マスク55を介して、シリコン層35の表層部にP型の不純物が注入される。このシリコン層35の表層部に注入された不純物が熱処理によって活性化されることにより、ソース領域42およびドレイン領域43が形成される。ソース領域42およびドレイン領域43の形成後、マスク55は除去される。
【0045】
その後、図5Dに示すように、シリコン層35およびLOCOS酸化膜36上において、素子形成領域40(図4参照)となるべき部分に、PチャネルMOSFET41のゲート電極44およびフローティングキャパシタ46が形成される。
次いで、図5Eに示すように、LPCVD法により、シリコン層35上に、SiNからなるSiN層51およびSiOからなるSiO層56がシリコン層35側からこの順に積層される。
【0046】
そして、図5Fに示すように、フォトリソグラフィおよびエッチングにより、SiN層51、SiO層56およびLOCOS酸化膜36が選択的に除去され、SiN層51、SiO層56およびLOCOS酸化膜36にシリコン層35の表面の一部を露出させる開口52が貫通形成される。
その後、図5Gに示すように、開口52が形成されたSiN層51、SiO層56およびLOCOS酸化膜36を介して、シリコン層35がエッチングされる。これにより、シリコン層35に、開口52と連通するトレンチ37が形成される。シリコン層35のエッチングは、BOX層34が露出した時点で停止される。
【0047】
次に、図5Hに示すように、たとえば、熱酸化法により、トレンチ37の側面上に、トレンチ酸化膜38が形成される。トレンチ酸化膜38は、トレンチ酸化膜8と同様に、熱酸化法に限らず、TEOS−CVD法により形成されてもよいし、熱酸化法およびTEOS−CVD法の組み合わせにより形成されてもよい。
その後、図5Iに示すように、CVD法により、トレンチ37内を含むSiO層56上に、ポリシリコン39が堆積される。このポリシリコン39は、トレンチ37を埋め尽くし、SiO層56の表面を覆いつくすような厚さに形成される。
【0048】
次いで、ポリシリコン39がエッチバック(全面ドライエッチング)される。このエッチバックにより、図5Jに示すように、トレンチ37上のみにポリシリコン39が残される。
その後、エッチバックにより、SiO層56が除去される。これにより、図5Kに示すように、SiN層51の表面が露出する。このとき、SiN層51における段差部分には、SiO層56の残渣57がわずかに残留する。
【0049】
その後、CVD法により、SiN層51上に層間絶縁膜53が積層される。これにより、図4に示す半導体装置31が得られる。SiN層51における段差部分に残留する残渣57は、層間絶縁膜53と同じSiOからなるので、層間絶縁膜53の形成に伴って実質的に一体となる。
この方法によれば、SiO層56の除去後、SiN層51が除去されずに、SiN層51上にSiOからなる層間絶縁膜53が形成される。SiN層51上にSiO層56の一部(残渣57)が残留していても、層間絶縁膜53が形成されると、その残渣57と層間絶縁膜53とが一体化される。そして、SiN層51も絶縁性を有しているので、SiN層51がシリコン層35と層間絶縁膜53との間に介在されていても、層間絶縁膜53上に形成される配線などとシリコン層35との絶縁に問題は生じない。その一方で、SiN層51を除去する工程が省略されるので、この半導体装置31の製造方法では、図2A〜図2Lに示す製造方法と比較して、工程の簡素化を達成することができる。
【0050】
図6は、本発明の第3の実施形態に係る半導体装置の構造を示す図解的な断面図である。
半導体装置61は、厚膜SOI基板62を備えている。厚膜SOI基板62は、シリコン基板63上に、SiOからなるBOX層64を介して、SiからなるN型のシリコン層65を積層した構造を有している。シリコン層65上には、LOCOS酸化膜66が選択的に形成されている。
【0051】
厚膜SOI基板62には、環状のトレンチ67が形成されている。トレンチ67は、LOCOS酸化膜66およびシリコン層65をLOCOS酸化膜66の表面から掘り下げて形成され、シリコン層65を貫通している。トレンチ67の側面上には、SiOからなるトレンチ酸化膜68が形成されている。そして、トレンチ67内は、トレンチ酸化膜68を介して、ポリシリコン69により埋め尽くされている。これにより、トレンチ67に囲まれる領域は、トレンチ酸化膜68により、その周囲から絶縁分離(誘電体分離)された素子形成領域70となっている。
【0052】
素子形成領域70には、たとえば、PチャネルMOSFET71が形成されている。具体的には、素子形成領域70におけるシリコン層65の表層部に、P型のソース領域72およびP型のドレイン領域73が互いに間隔を空けて形成されている。ソース領域72およびドレイン領域73の間におけるシリコン層65の表面には、LOCOS酸化膜66がソース領域72と間隔を空けて形成されている。そして、そのLOCOS酸化膜66とソース領域72との間におけるシリコン層65の表面上には、ゲート酸化膜(図示せず)を介して、金属材料からなるゲート電極74が形成されている。ゲート電極74の一部は、LOCOS酸化膜66上に乗り上げ、フィールドプレートとして機能する。また、ゲート電極74の側面は、サイドウォール75により覆われている。
【0053】
また、素子形成領域70には、フローティングキャパシタ76が形成されている。具体的には、素子形成領域70において、PチャネルMOSFET71の側方のLOCOS酸化膜66上には、金属材料からなる下部電極77が形成されている。下部電極77上には、絶縁膜78および金属材料からなる上部電極79がこの順に積層されている。また、下部電極77および上部電極79の各側面は、サイドウォール80により覆われている。
【0054】
そして、シリコン層5の表面上には、SiOからなる層間絶縁膜81が積層されている。層間絶縁膜81の表面は、平坦化されている。
図7A〜7Kは、図6に示す半導体装置の製造方法を工程順に示す図解的な断面図である。
まず、図7Aに示すように、BOX層64を有するシリコン基板63が用意され、エピタキシャル成長法により、BOX層64上にシリコン層65が形成される。
【0055】
次いで、図7Bに示すように、LOCOS法により、シリコン層65上に、LOCOS酸化膜66が形成される。具体的には、シリコン層65上に、LOCOS酸化膜66が形成されるべき部分を選択的に露出させる開口を有するマスク82が形成される。そして、シリコン層65におけるマスク82の開口から露出する部分が熱酸化されることにより、LOCOS酸化膜66が形成される。LOCOS酸化膜66の形成後、マスク82は除去される。
【0056】
次に、図7Cに示すように、シリコン層65上に、ソース領域72およびドレイン領域73が形成されるべき部分を選択的に露出させる開口を有するマスク83が形成される。そして、イオン注入法により、マスク83を介して、シリコン層65の表層部にN型またはP型の不純物が注入される。このシリコン層65の表層部に注入された不純物が熱処理によって活性化されることにより、ソース領域72およびドレイン領域73が形成される。ソース領域72およびドレイン領域73の形成後、マスク83は除去される。
【0057】
その後、図7Dに示すように、シリコン層65およびLOCOS酸化膜66上において、素子形成領域70(図6参照)となるべき部分に、PチャネルMOSFET71のゲート電極74およびフローティングキャパシタ76が形成される。
次いで、図7Eに示すように、LPCVD法により、シリコン層65上に、SiOからなるSiO層84が積層される。
【0058】
そして、図7Fに示すように、フォトリソグラフィおよびエッチングにより、SiO層84およびLOCOS酸化膜66が選択的に除去され、SiO層84およびLOCOS酸化膜66にシリコン層65の表面の一部を露出させる開口85が貫通形成される。
その後、図7Gに示すように、開口85が形成されたSiO層84およびLOCOS酸化膜66を介して、シリコン層65がエッチングされる。これにより、シリコン層65に、開口85と連通するトレンチ67が形成される。シリコン層65のエッチングは、BOX層64が露出した時点で停止される。
【0059】
次に、図7Hに示すように、たとえば、熱酸化法により、トレンチ67の側面上に、トレンチ酸化膜68が形成される。トレンチ酸化膜68は、トレンチ酸化膜8と同様に、熱酸化法に限らず、TEOS−CVD法により形成されてもよいし、熱酸化法およびTEOS−CVD法の組み合わせにより形成されてもよい。
その後、図7Iに示すように、CVD法により、トレンチ67内を含むSiO層84上に、ポリシリコン69が堆積される。このポリシリコン69は、トレンチ67を埋め尽くし、SiO層84の表面を覆いつくすような厚さに形成される。
【0060】
次いで、ポリシリコン69がエッチバック(全面ドライエッチング)される。このエッチバックにより、図7Jに示すように、トレンチ67上のみにポリシリコン69が残される。
その後、図7Kに示すように、LPCVD法により、SiO層84およびポリシリコン69における開口85に臨む部分上に、SiOからなる第2SiO層86が積層される。これにより、開口85は、第2SiO層86により埋め尽くされる。また、SiO層84および第2SiO層86は、ともにSiOからなるので、第2SiO層86の積層後、SiO層84と第2SiO層86とは、実質的に一体となり、層間絶縁膜81をなす。
【0061】
その後、CMP(Chemical Mechanical Polishing:化学的機械的研磨)法により、層間絶縁膜81の表面が平坦化される。これにより、図6に示す半導体装置61が得られる。
このような方法により形成された半導体装置61によっても、図1に示す半導体装置1と同様の効果を奏することができる。
【0062】
なお、図7Kに示す工程に代えて、図7Jに示す工程の後、図8Aおよび図8Bに示す工程が行われてもよい。
具体的には、図7Jに示す工程の後、図8Aに示すように、エッチバックにより、SiO層84がシリコン層65上から除去される。このとき、サイドウォール75,80の側方には、SiO層84の残渣87がわずかに残留する。
【0063】
その後、CVD法により、LOCOS酸化膜66、ポリシリコン69、PチャネルMOSFET71およびフローティングキャパシタ76を含むシリコン層65上にSiOからなる層間絶縁膜81が積層される。このとき、シリコン層65上における段差部分に残留する残渣87は、層間絶縁膜81と同じSiOからなるので、層間絶縁膜81の形成に伴って実質的に一体となる。
【0064】
そして、CMP(Chemical Mechanical Polishing:化学的機械的研磨)法により、層間絶縁膜81の表面が平坦化される。この方法によっても、図6に示す半導体装置61を得ることができる。
その他、特許請求の範囲に記載された事項の範囲で種々の設計変更を施すことが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0065】
【図1】図1は、本発明の一実施形態に係る方法により製造される半導体装置の構造を示す模式的な断面図である。
【図2A】図2Aは、本発明の一実施形態に係る半導体装置の製造方法を説明するための模式的な断面図である。
【図2B】図2Bは、図2Aの次の工程を示す模式的な断面図である。
【図2C】図2Cは、図2Bの次の工程を示す模式的な断面図である。
【図2D】図2Dは、図2Cの次の工程を示す模式的な断面図である。
【図2E】図2Eは、図2Dの次の工程を示す模式的な断面図である。
【図2F】図2Fは、図2Eの次の工程を示す模式的な断面図である。
【図2G】図2Gは、図2Fの次の工程を示す模式的な断面図である。
【図2H】図2Hは、図2Gの次の工程を示す模式的な断面図である。
【図2I】図2Iは、図2Hの次の工程を示す模式的な断面図である。
【図2J】図2Jは、図2Iの次の工程を示す模式的な断面図である。
【図2K】図2Kは、図2Jの次の工程を示す模式的な断面図である。
【図2L】図2Lは、図2Kの次の工程を示す模式的な断面図である。
【図3A】図3Aは、本発明の一実施形態に係る半導体装置の製造方法を説明するための模式的な断面図である。
【図3B】図3Bは、図3Aの次の工程を示す模式的な断面図である。
【図3C】図3Cは、図3Bの次の工程を示す模式的な断面図である。
【図3D】図3Dは、図3Cの次の工程を示す模式的な断面図である。
【図3E】図3Eは、図3Dの次の工程を示す模式的な断面図である。
【図3F】図3Fは、図3Eの次の工程を示す模式的な断面図である。
【図3G】図3Gは、図3Fの次の工程を示す模式的な断面図である。
【図3H】図3Hは、図3Gの次の工程を示す模式的な断面図である。
【図3I】図3Iは、図3Hの次の工程を示す模式的な断面図である。
【図3J】図3Jは、図3Iの次の工程を示す模式的な断面図である。
【図3K】図3Kは、図3Jの次の工程を示す模式的な断面図である。
【図4】図4は、本発明の第2の実施形態に係る半導体装置の構造を示す図解的な断面図である。
【図5A】図5Aは、図4に示す半導体装置の製造方法を説明するための模式的な断面図である。
【図5B】図5Bは、図5Aの次の工程を示す模式的な断面図である。
【図5C】図5Cは、図5Bの次の工程を示す模式的な断面図である。
【図5D】図5Dは、図5Cの次の工程を示す模式的な断面図である。
【図5E】図5Eは、図5Dの次の工程を示す模式的な断面図である。
【図5F】図5Fは、図5Eの次の工程を示す模式的な断面図である。
【図5G】図5Gは、図5Fの次の工程を示す模式的な断面図である。
【図5H】図5Hは、図5Gの次の工程を示す模式的な断面図である。
【図5I】図5Iは、図5Hの次の工程を示す模式的な断面図である。
【図5J】図5Jは、図5Iの次の工程を示す模式的な断面図である。
【図5K】図5Kは、図5Jの次の工程を示す模式的な断面図である。
【図6】図6は、本発明の第3の実施形態に係る半導体装置の構造を示す図解的な断面図である。
【図7A】図7Aは、図6に示す半導体装置の製造方法を説明するための模式的な断面図である。
【図7B】図7Bは、図7Aの次の工程を示す模式的な断面図である。
【図7C】図7Cは、図7Bの次の工程を示す模式的な断面図である。
【図7D】図7Dは、図7Cの次の工程を示す模式的な断面図である。
【図7E】図7Eは、図7Dの次の工程を示す模式的な断面図である。
【図7F】図7Fは、図7Eの次の工程を示す模式的な断面図である。
【図7G】図7Gは、図7Fの次の工程を示す模式的な断面図である。
【図7H】図7Hは、図7Gの次の工程を示す模式的な断面図である。
【図7I】図7Iは、図7Hの次の工程を示す模式的な断面図である。
【図7J】図7Jは、図7Iの次の工程を示す模式的な断面図である。
【図7K】図7Kは、図7Jの次の工程を示す模式的な断面図である。
【図8A】図8Aは、図6に示す半導体装置の他の製造方法を説明するための模式的な断面図である。
【図8B】図8Bは、図8Aの次の工程を示す模式的な断面図である。
【図9】図9は、DTI技術が採用された半導体装置の構造を示す模式的な断面図である。
【符号の説明】
【0066】
1 半導体装置
5 シリコン層
6 LOCOS酸化膜
7 トレンチ
8 トレンチ酸化膜
9 ポリシリコン
11 PチャネルMOSFET
12 ソース領域(不純物領域)
13 ドレイン領域(不純物領域)
21 層間絶縁膜
24 SiN層
25 SiO
26 開口
31 半導体装置
35 シリコン層
36 LOCOS酸化膜
37 トレンチ
38 トレンチ酸化膜
39 ポリシリコン
41 PチャネルMOSFET
42 ソース領域(不純物領域)
43 ドレイン領域(不純物領域)
51 SiN層
52 開口
53 層間絶縁膜
56 SiO
61 半導体装置
65 シリコン層
66 LOCOS酸化膜
67 トレンチ
68 トレンチ酸化膜
69 ポリシリコン
71 PチャネルMOSFET
72 ソース領域(不純物領域)
73 ドレイン領域(不純物領域)
81 層間絶縁膜
84 SiO
85 開口
86 第2SiO

【特許請求の範囲】
【請求項1】
LOCOS法により、シリコン層の表面にLOCOS酸化膜を形成する工程と、
前記シリコン層に不純物を導入することにより、前記シリコン層に不純物領域を形成する工程と、
前記LOCOS酸化膜および前記不純物領域の形成後、前記LOCOS酸化膜および前記シリコン層を連続して掘り下げることにより、前記不純物領域の絶縁分離のためのトレンチを形成する工程とを含む、半導体装置の製造方法。
【請求項2】
前記トレンチの側面上にトレンチ酸化膜を形成する工程をさらに含む、請求項1に記載の半導体装置の製造方法。
【請求項3】
前記トレンチ酸化膜は、熱酸化法により形成される、請求項2に記載の半導体装置の製造方法。
【請求項4】
前記トレンチ酸化膜は、TEOS−CVD法により形成される、請求項2または3に記載の半導体装置の製造方法。
【請求項5】
前記LOCOS酸化膜および前記不純物領域の形成後、前記トレンチの形成に先立ち、前記シリコン層上にSiNからなるSiN層およびSiOからなるSiO層をこの順に積層する工程と、
フォトリソグラフィおよびエッチングにより、前記SiN層および前記SiO層に前記LOCOS酸化膜の表面を選択的に露出させる開口を形成する工程とをさらに含み、
前記開口の形成後に、前記SiN層および前記SiO層をマスクとするエッチングにより、前記トレンチが形成される、請求項1〜4のいずれか一項に記載の半導体装置の製造方法。
【請求項6】
前記マスクを利用して、前記トレンチ内にポリシリコンを堆積させ、前記トレンチをポリシリコンで埋め尽くす工程と、
前記トレンチがポリシリコンで埋め尽くされた後、エッチバックにより、前記SiO層を除去する工程とをさらに含む、請求項5に記載の半導体装置の製造方法。
【請求項7】
前記SiO層の除去後、前記SiN層を除去する工程と、
前記SiN層の除去後、前記シリコン層上にSiOからなる層間絶縁膜を形成する工程とをさらに含む、請求項6に記載の半導体装置の製造方法。
【請求項8】
前記SiO層の除去後、前記SiN層上にSiOからなる層間絶縁膜を形成する工程をさらに含む、請求項6に記載の半導体装置の製造方法。
【請求項9】
前記LOCOS酸化膜および前記不純物領域の形成後、前記トレンチの形成に先立ち、前記シリコン層上にSiOからなるSiO層を積層する工程と、
フォトリソグラフィおよびエッチングにより、前記SiO層に前記LOCOS酸化膜の表面を選択的に露出させる開口を形成する工程とをさらに含み、
前記開口の形成後に、前記SiO層をマスクとするエッチングにより、前記トレンチが形成される、請求項1〜4のいずれか一項に記載の半導体装置の製造方法。
【請求項10】
前記マスクを利用して、前記トレンチ内にポリシリコンを堆積させ、前記トレンチをポリシリコンで埋め尽くす工程と、
前記トレンチがポリシリコンで埋め尽くされた後、前記SiO層の表面を平坦化する工程とをさらに含む、請求項9に記載の半導体装置の製造方法。
【請求項11】
前記マスクを利用して、前記トレンチ内にポリシリコンを堆積させ、前記トレンチをポリシリコンで埋め尽くす工程と、
前記トレンチがポリシリコンで埋め尽くされた後、エッチバックにより、前記SiO層を除去する工程と、
前記SiO層の除去後、前記シリコン層上にSiOからなる層間絶縁膜を形成する工程とをさらに含む、請求項9に記載の半導体装置の製造方法。
【請求項12】
シリコン層と、
前記シリコン層の表面に選択的に形成されたLOCOS酸化膜と、
前記シリコン層に不純物を導入することにより形成された不純物領域と、
前記LOCOS酸化膜および前記シリコン層を連続して掘り下げることにより形成され、前記不純物領域の絶縁分離のためのトレンチとを含む、半導体装置。

【図1】
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【図2A】
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【図2B】
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【図2C】
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【図2D】
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【図2E】
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【図2F】
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【図2G】
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【図2H】
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【図2I】
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【図2J】
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【図2K】
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【図2L】
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【図3A】
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【図3B】
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【図3C】
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【図3D】
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【図3E】
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【図3F】
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【図3G】
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【図3H】
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【図3I】
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【図3J】
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【図3K】
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【図4】
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【図5A】
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【図5B】
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【図5C】
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【図5D】
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【図5E】
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【図5F】
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【図5G】
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【図5H】
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【図5I】
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【図5J】
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【図5K】
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【図6】
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【図7A】
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【図7B】
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【図7C】
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【図7D】
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【図7E】
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【図7F】
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【図7G】
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【図7H】
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【図7I】
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【図7J】
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【図7K】
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【図8A】
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【図8B】
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【図9】
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【公開番号】特開2010−103242(P2010−103242A)
【公開日】平成22年5月6日(2010.5.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−272142(P2008−272142)
【出願日】平成20年10月22日(2008.10.22)
【出願人】(000116024)ローム株式会社 (3,539)
【Fターム(参考)】