半導体装置
【課題】半導体装置の定格温度(−50℃〜+150℃)において高精度の温度検出を行うことのできる半導体装置を提供すること。
【解決手段】n型基板1の第1主面に、p型ベース領域3と該ベース領域3表面層のn型エミッタ領域4と、前記基板1からなるn型ドリフト層1表面と前記エミッタ領域4表面とに挟まれるp型ベース領域3表面上にゲート酸化膜7を介して設けられるゲート電極8と、前記エミッタ領域4表面と前記ベース領域3表面に共通に接触するエミッタ電極6と、第2主面のp型コレクタ層2とを有するIGBTと、該IGBTに離間して第1主面に形成されるn型ウェル領域15表面層にn型カソード領域11とp型アノード領域12を有する温度センサダイオードを備え、前記n型ウェル領域15がp型ウェル領域16の表面層に形成され、前記温度センサダイオードのライフタイムが1μs以下に設定されている半導体装置とする。
【解決手段】n型基板1の第1主面に、p型ベース領域3と該ベース領域3表面層のn型エミッタ領域4と、前記基板1からなるn型ドリフト層1表面と前記エミッタ領域4表面とに挟まれるp型ベース領域3表面上にゲート酸化膜7を介して設けられるゲート電極8と、前記エミッタ領域4表面と前記ベース領域3表面に共通に接触するエミッタ電極6と、第2主面のp型コレクタ層2とを有するIGBTと、該IGBTに離間して第1主面に形成されるn型ウェル領域15表面層にn型カソード領域11とp型アノード領域12を有する温度センサダイオードを備え、前記n型ウェル領域15がp型ウェル領域16の表面層に形成され、前記温度センサダイオードのライフタイムが1μs以下に設定されている半導体装置とする。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、IGBT(絶縁ゲートバイポーラトランジスタ)と温度センサダイオードとを同一基板に設けて一体化した半導体装置に関する。
【背景技術】
【0002】
少数キャリア注入型のいわゆるバイポーラ半導体素子(lGBT、バイポーラトランジスタ等)はインバータ等に使用され、最近では、IGBTがバイポーラトランジスタに置き代わって市場を拡大してきている。IGBTは主に総合損失と安全動作領域の特性向上を重点に開発されてきたが、近年は高機能化および取扱の容易さに関しての要求が強まってきている。これらの多彩な要求に応えるにはIGBT単体では限界が出てきており、IGBT等のパワーデバイスのインテリジェント化によって対応しようとしている。インテリジェント化とは、パワーデバイスと、関連する外部回路とを一体化することによって多機能化を図るものであり、例えば、IPM(インテリジェントパワーモジュール)はそのような多機能化を狙いとして登場したデバイスである。IGBTをインバータ等で使用した場合、負荷短絡という、過電圧、過電流が印加されるモードがある。このようなモードにあった場合でもパワーデバイス自体で耐過電圧、耐過電流特性を備えることが必要であるが、その他に、IPMの機能の一つとして、一体化した外部回路によりデバイスの過熱を検出し、保護する機能がある。過熱を検出するためのセンサとしては、サーミスタがあるが、その他にダイオードを用いることもできる。ダイオードのある一定電流(例えば200μA)における順電圧VFの温度依存性を利用して過熱を検出する方法が一般的である。しかし、温度の検知は通常、パワーデバイスの近傍で行われ、パワーデバイスの接合部自体の温度を直接検知していないので、パワーデバイスの温度が急激に上昇するような異常モードに対しては温度検出に遅延が生じ、保護は不十分となり易い。このことはパワーデバイスの信頼性の観点では大きな問題となる。一般的にも、半導体素子の温度検知では、温度検知対象の半導体素子と温度検知部はできるだけ近いことが好ましいとされる。理想的には半導体素子自体に温度検知部を備える構造が望ましい。これらの問題を解決する半導体装置として、パワーデバイスと温度センサダイオードとを同一半導体基板上に一体化して形成する半導体装置を記載した文献が公開されている(特許文献1)。
【0003】
図14は、そのような特許文献1に記載されている半導体装置相当の要部断面図であり、パワーデバイスとしてIGBT100を用い、温度センサダイオード200と同一半導体基板上に一体化形成されている。図14の温度センサダイオード200について順電圧VFの温度依存性の概略を図15に示す。図15によれば、低温側ではIGBT100がオンしている時とオフしている時とで順電圧VFが異なっている。しかし、図15中Aに示す温度においてオフ時の順電圧VFが著しく下がり、A点よりも高温側ではこれらIGBT100のオン/オフでの順電圧VFの値が等しくなる。図15中のこれらの現象は次のように説明されている。
まず、IGBT部のゲート電極8に例えば15Vを印加すると、ゲート電極8直下のpベース領域3の表面層にチャネル領域を生じ、n+エミッタ領域4とnベース層(=n-ドリフト層)1とがつながる。この状態で電流源から温度センスダイオード200に電流を流すと、p+アノード領域12から正孔電流がn+カソード領域11に流れ、逆にn+カソード領域11から電子がp+アノード領域12に流れる。しかし、この時にn+カソード領域11に接触しているカソード電極13が主IGBT部のエミッタ電極6と接続されているため、p+アノード領域12とnベース層1との間のpn接合も同様に順バイアス状態となって、nベース層1中に正孔電流が流れ込む。また、n+エミッタ領域4からnベース層1に電子が供給される。この電流は、p+アノード領域12、nベース層1およびpベース領域3、p引き抜き領域23、24からなるpnpトランジスタのベース電流となり、そのpnpトランジスタがオンしてこれらのpベース領域3およびp引き抜き領域23、24に流れ込む。すなわち、ゲートオン時にはp+アノード領域12とn+カソード領域11とからなる温度センスダイオード200の他に、n+エミッタ領域4、pベース領域3、nベース層1およびp+アノード領域12からなる横型IGBTがオンして、引き抜き領域23、24にも電流が流れる。更に、ゲートオン時(VG =15V)には、nベース層1中には、多数のキャリアが発生し、そのクーロン力によって、後者のpnpトランジスタの方が電流は流れやすい状態になる。このために、ゲートオン時には、温度センスダイオード200の順電圧VF が小さくなる。
一方、ゲートオフ(VG =0V)時においては、ゲートがオフしているために、ゲート電極8直下のpベース領域3の表面層にチャネル領域を生じないため、n+エミッタ領域4とnベース層1がつながらず、p+アノード領域12からnベース層1へ電流が流れない。従って、p+アノード領域12から流れる電流は、n+カソード領域11にしか流れ込めず、順電圧VF がゲートオン時に比べて高くなる。しかし、図15中A部に示すようにある温度に達すると、ゲートオフ時の順電圧VFはゲートオン時の順電圧VF と一致する。これは、温度が上昇することによって、p+アノード領域12とn+カソード領域11で形成される接合電圧が低下するのと、nベース層1中に正孔の発生量が増し、nベース層1中での伝導度変調が温度の上昇に伴い、増すためである。
これらの特性を踏まえた上で、IGBT100が、オンの時あるいはオフの時のいずれか一方で温度検出を行えば良いことが記述されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平9−36356号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1では動作条件の定格温度の全温度範囲(例えば−50℃〜+150℃)での検出については触れられていない。全温度範囲で高精度の温度検出を行うためにはダイオードの順電圧VFの温度依存性について1次関数近似を良くする必要があり、IGBT100のオン/オフで順電圧VFが変動せず、高精度の温度検出を常時行えるようにしなければならない。ところが、特許文献1ではIGBT100と温度センサダイオード200とが同一半導体基板上に形成され、電気的には充分に素子分離されていないため、IGBT100のオン/オフで内蔵する寄生pnpトランジスタもオン/オフして低温側でのダイオードの順電圧VFが変動し、高精度の温度検出を常時行うのは不可能となる。
【0006】
本発明は、以上説明した点に鑑みてなされたものであり、本発明の目的は、半導体装置の定格温度の全温度範囲(−50℃〜+150℃)において高精度の温度検出を行うことのできる、温度センサダイオードとIGBTとを同一半導体基板に一体化した半導体装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、前記発明の目的を達成するために、第1導電型半導体基板1の第1主面に、第2導電型ベース領域3と、該第2導電型ベース領域3の表面層に設けられる第1導電型エミッタ領域4と、前記第1導電型半導体基板1からなる第1導電型ドリフト層1の表面と前記第1導電型エミッタ領域4表面とに挟まれる第2導電型ベース領域表3面上にゲート酸化膜7を介して設けられるゲート電極8と、前記第1導電型エミッタ領域4表面および前記第2導電型ベース領域3表面に共通に接触するエミッタ電極6と、第2主面に設けられる第2導電型コレクタ層2とを有するIGBTと、該IGBTに対して離間して前記第1導電型半導体基板1の第1主面に形成される第1導電型ウェル領域15内の表面層にそれぞれ離間して形成される第1導電型カソード領域11と第2導電型アノード領域12からなる温度センサダイオードを備える半導体装置において、前記第1導電型ウェル領域15が第2導電型ウェル領域16の表面層に形成され、前記温度センサダイオードのホールおよび電子のライフタイムが1μs以下に設定されている半導体装置とする。
【0008】
前記IGBTの活性領域のライフタイムが前記温度センサダイオードのライフタイムの10倍以上であることが好ましい。また、前記IGBTをトレンチゲート型IGBTとすることもできる。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、半導体装置の定格温度の全温度範囲(−50℃〜+150℃)において高精度の温度検出を行うことのできる、温度センサダイオードとIGBTとを同一半導体基板に一体化した半導体装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】本発明の実施例1にかかる半導体装置の要部断面図である。
【図2】ライフタイムが10μs程度の場合の順電圧VFの温度依存性を示す関係図である。
【図3】ライフタイムを1μs以下に落とした場合の順電圧VFの温度依存性を示す関係図である。
【図4】ライフタイムを0.1μs以下に落とした場合の順電圧VFの温度依存性を示す関係図である。
【図5】図2に対して、1次関数近似を用いて順電圧VF計測値から温度を算出し、計測誤差を温度の関数として示す計測誤差と温度の関係図である。
【図6】図3に対して、1次関数近似を用いて順電圧VF計測値から温度を算出し、計測誤差を温度の関数として示す計測誤差と温度の関係図である。
【図7】図4に対して、1次関数近似を用いて順電圧VF計測値から温度を算出し、計測誤差を温度の関数として示す計測誤差と温度の関係図である。
【図8】ライフタイムをパラメータとした、誤差ε1と電流密度との関係図である。
【図9】本発明の実施例2にかかる半導体装置の要部断面図である。
【図10】本発明の実施例3にかかる半導体装置の要部断面図である(その1)。
【図11】本発明の実施例3にかかる半導体装置の要部断面図である(その2)。
【図12】本発明の実施例3にかかる半導体装置の要部断面図である(その3)。
【図13】本発明の実施例3にかかる半導体装置の要部断面図である(その4)。
【図14】従来の半導体装置の要部断面図である
【図15】従来の半導体装置の順電圧VFの温度依存性を示す関係図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明にかかる半導体装置にかかる実施例について、図面を参照して詳細に説明する。本発明はその要旨を超えない限り、以下に説明する実施例の記載に限定されるものではない。
【実施例1】
【0012】
図1は、本発明の半導体装置にかかる実施例1の要部断面図を表す。本発明の半導体装置はIGBT10と温度センサダイオード20とを同一半導体基板1に一体形成したものである。まず、IGBT10はプレーナーゲート型であり、n型半導体基板1をn-ドリフト層1とし、一方の主面(裏面とする)側にpコレクタ層2を、他方の主面(表面とする)側にpベース領域3を有する。このpベース領域3の表面にn+エミッタ領域4を形成し、このn+エミッタ領域4およびpベース領域3の表面に共通にエミッタ電極6がオーミック接触し電気的に接続され、裏面側のpコレクタ層2にはコレクタ電極5が電気的に接続されている。n-ドリフト層1の表面とn+エミッタ領域4表面とに挟まれるpベース領域3の表面上にはゲート絶縁膜7を介してゲート電極8が設けられる。前記ゲート電極8とこのゲート電極8の上を覆うエミッタ電極6とを絶縁するために層間絶縁膜9が間に挿入されている。
【0013】
温度センサダイオード20はn+ウェル領域15内の表面層にn+カソード領域11とp+アノード領域12とが離れて形成されている。n+カソード領域11の表面にはカソード電極13が、p+アノード領域12の表面にはアノード電極14がそれぞれオーミック接触で接続されている。なお、前述の図1では、IGBT10と温度センサダイオード20の外周を取り巻く終端耐圧構造部は図示されていない。また、温度センサダイオード20のn+ウェル領域15とIGBT10のn-ドリフト層1とは、その聞に設けられるp+ウェル領域16により電気的に分離されている。このような構成にすることでIGBT10のオン/オフによらず温度センサダイオード20の順電圧VF変動を大幅に抑えることができる。ここで、前記温度センサダイオード20のn+ウェル内の電子とホールのライフタイム(以下、ライフタイム)が1μs以下にされていることが実施例1にかかる本発明の半導体装置の特徴である。
【0014】
このような構成の半導体装置にすることで期待される効果を図2のシミュレーション結果とともに説明する。図2〜図4は、ライフタイムが10μs程度の場合(以下、通常条件とする)と、1μs以下(通常条件の1/10程度)および0.1μs以下(通常条件の1/100程度)にそれぞれ落とした場合の順電圧VFの温度依存性を示す関係図である。図2〜図4では順方向電流密度JFが2nA/μm2〜2μA/μm2の範囲の温度依存性を示している。これら順電圧VFは一般に温度で1次関数近似できる。逆にこの1次関数近似を用いて順電圧VF計測値から温度を算出し、実際の温度との差分(計測誤差)を温度の関数としてとったものが図5〜図7となる。図5に示すように、通常条件では計測誤差が±3℃と順電圧VFの温度依存性の1次関数近似(順電圧VFの線形性)が悪くなるが、図6、図7では、ライフタイムを低くするほど順電圧VFの線形性が改善されることを示している。
【0015】
ダイオードの順方向電流は、良く知られているように拡散電流と再結合電流とからなるが、ライフタイムが10μs程度の場合(通常条件)では拡散電流が支配的と考えられる。図5に示すように拡散電流が支配的な場合、計測誤差の温度依存性は下に凸の波形となり、温度計測誤差が大きい。これに対して、図6、図7ではライフタイムを落とすことにより再結合電流の寄与が増えて計測誤差の温度依存性の波形を上に凸にする方向に働くため、拡散電流による計測誤差を相殺して順電圧VFの線形性が改善すると考えられる。
【0016】
図8はライフタイムを振ったときの温度計測誤差の±ε1変動と電流密度との関係を表す図である。図8はライフタイムを1μs以下にすることで、順方向電流密度JFの高いところでも温度計測誤差を抑えることができることを示している。
【0017】
以上述べたように、実施例1では、ライフタイムキラーを半導体装置に導入することにより、少なくともダイオード20のn+ウェル内の電子とホールのライフタイムを1μs程度(ライフタイムの通常条件の1/10)以下とすることにより、順電圧VFの温度依存性の1次関数近似が良くなるので、温度計測誤差を±1℃以内にすることができる。なお、実施例1の半導体装置では、コレクタ層2は高不純物濃度であっても低不純物濃度であってもかまわない。コレクタ層2の不純物濃度を変えても温度センサダイオード20の順電圧VFの線形性に全く影響を及ぼさないので、温度センサダイオード20の順電圧VFの線形性改善効果はコレクタ層2の不純物濃度に依存しないからである。なお、コレクタ層2の不純物濃度制御によりキャリアの注入効率をコントロールすることができる。
【実施例2】
【0018】
図9は本発明の実施例2にかかる半導体装置の要部断面図を表す。図1に示す実施例1の半導体装置との違いは、図9では温度センサダイオード20部分のみにライフタイムキラーを導入することにより、温度センサダイオード20部分のライフタイムを、ライフタイムキラーを導入しない領域(例えばIGBT)より1/10以下にしている点である。逆に言えば、IGBT10の活性領域(主電流の流れる領域)のライフタイムが温度センサダイオード20部分のライフタイムの10倍以上にされていることになる。すなわち、温度センサダイオード20にはライフタイムキラーを導入することにより、ライフタイムを1μs以下にし、IGBTにはライフタイムキラーを導入しない構成にする。ノンライフタイムキラーのIGBTのライフタイムは通常10μs程度である。よって、実施例2ではIGBT10のライフタイムは10μsと長いので、実施例1に比べ、オン電圧Vonは低くできる効果を得られる。
【実施例3】
【0019】
前述の実施例1および実施例2では、半導体基板1上に温度センサダイオード20と一体化するIGBT10をプレーナーゲート型としていたが、例えば図10や図12に示すようにIGBT10がトレンチゲート型であってもかまわない。前述の実施例1および実施例2で、IGBT10をトレンチゲート型に置き換えた場合の効果はそれぞれ実施例1および実施例2と同様である。なお、実施例3においてコレクタ層2とn-ドリフト層1との聞に、例えば図11や図13に示すようにnフィールドストップ層21を設けてもかまわない。nフィールドストップ層21の有無によらず温度センサダイオード20の順電圧VFの線形性は変わらないので、温度センサダイオード20の順電圧VFの線形性改善効果はnフィールドストップ層の有無によらず変わらない。なお、nフィールドストップ層21を設けることでIGBT10のオン電圧とターンオフ損失とのトレードオフが改善できる。
【符号の説明】
【0020】
1 第1導電型半導体基板、n-ドリフト層
2 pコレクタ層
3 pベース領域
4 n+エミッタ領域
5 コレクタ電極
6 エミッタ電極
7 ゲート絶縁膜
8 ゲート電極
9 層間絶縁膜
10 IGBT
11 n+カソード領域
12 p+アノード領域
13 カソード電極
14 アノード電極
15 n+ウェル領域
16 p+ウェル領域
20 温度センサダイオード
21 nフィールドストップ層
23 p引き抜き領域
24 p引き抜き領域
【技術分野】
【0001】
本発明は、IGBT(絶縁ゲートバイポーラトランジスタ)と温度センサダイオードとを同一基板に設けて一体化した半導体装置に関する。
【背景技術】
【0002】
少数キャリア注入型のいわゆるバイポーラ半導体素子(lGBT、バイポーラトランジスタ等)はインバータ等に使用され、最近では、IGBTがバイポーラトランジスタに置き代わって市場を拡大してきている。IGBTは主に総合損失と安全動作領域の特性向上を重点に開発されてきたが、近年は高機能化および取扱の容易さに関しての要求が強まってきている。これらの多彩な要求に応えるにはIGBT単体では限界が出てきており、IGBT等のパワーデバイスのインテリジェント化によって対応しようとしている。インテリジェント化とは、パワーデバイスと、関連する外部回路とを一体化することによって多機能化を図るものであり、例えば、IPM(インテリジェントパワーモジュール)はそのような多機能化を狙いとして登場したデバイスである。IGBTをインバータ等で使用した場合、負荷短絡という、過電圧、過電流が印加されるモードがある。このようなモードにあった場合でもパワーデバイス自体で耐過電圧、耐過電流特性を備えることが必要であるが、その他に、IPMの機能の一つとして、一体化した外部回路によりデバイスの過熱を検出し、保護する機能がある。過熱を検出するためのセンサとしては、サーミスタがあるが、その他にダイオードを用いることもできる。ダイオードのある一定電流(例えば200μA)における順電圧VFの温度依存性を利用して過熱を検出する方法が一般的である。しかし、温度の検知は通常、パワーデバイスの近傍で行われ、パワーデバイスの接合部自体の温度を直接検知していないので、パワーデバイスの温度が急激に上昇するような異常モードに対しては温度検出に遅延が生じ、保護は不十分となり易い。このことはパワーデバイスの信頼性の観点では大きな問題となる。一般的にも、半導体素子の温度検知では、温度検知対象の半導体素子と温度検知部はできるだけ近いことが好ましいとされる。理想的には半導体素子自体に温度検知部を備える構造が望ましい。これらの問題を解決する半導体装置として、パワーデバイスと温度センサダイオードとを同一半導体基板上に一体化して形成する半導体装置を記載した文献が公開されている(特許文献1)。
【0003】
図14は、そのような特許文献1に記載されている半導体装置相当の要部断面図であり、パワーデバイスとしてIGBT100を用い、温度センサダイオード200と同一半導体基板上に一体化形成されている。図14の温度センサダイオード200について順電圧VFの温度依存性の概略を図15に示す。図15によれば、低温側ではIGBT100がオンしている時とオフしている時とで順電圧VFが異なっている。しかし、図15中Aに示す温度においてオフ時の順電圧VFが著しく下がり、A点よりも高温側ではこれらIGBT100のオン/オフでの順電圧VFの値が等しくなる。図15中のこれらの現象は次のように説明されている。
まず、IGBT部のゲート電極8に例えば15Vを印加すると、ゲート電極8直下のpベース領域3の表面層にチャネル領域を生じ、n+エミッタ領域4とnベース層(=n-ドリフト層)1とがつながる。この状態で電流源から温度センスダイオード200に電流を流すと、p+アノード領域12から正孔電流がn+カソード領域11に流れ、逆にn+カソード領域11から電子がp+アノード領域12に流れる。しかし、この時にn+カソード領域11に接触しているカソード電極13が主IGBT部のエミッタ電極6と接続されているため、p+アノード領域12とnベース層1との間のpn接合も同様に順バイアス状態となって、nベース層1中に正孔電流が流れ込む。また、n+エミッタ領域4からnベース層1に電子が供給される。この電流は、p+アノード領域12、nベース層1およびpベース領域3、p引き抜き領域23、24からなるpnpトランジスタのベース電流となり、そのpnpトランジスタがオンしてこれらのpベース領域3およびp引き抜き領域23、24に流れ込む。すなわち、ゲートオン時にはp+アノード領域12とn+カソード領域11とからなる温度センスダイオード200の他に、n+エミッタ領域4、pベース領域3、nベース層1およびp+アノード領域12からなる横型IGBTがオンして、引き抜き領域23、24にも電流が流れる。更に、ゲートオン時(VG =15V)には、nベース層1中には、多数のキャリアが発生し、そのクーロン力によって、後者のpnpトランジスタの方が電流は流れやすい状態になる。このために、ゲートオン時には、温度センスダイオード200の順電圧VF が小さくなる。
一方、ゲートオフ(VG =0V)時においては、ゲートがオフしているために、ゲート電極8直下のpベース領域3の表面層にチャネル領域を生じないため、n+エミッタ領域4とnベース層1がつながらず、p+アノード領域12からnベース層1へ電流が流れない。従って、p+アノード領域12から流れる電流は、n+カソード領域11にしか流れ込めず、順電圧VF がゲートオン時に比べて高くなる。しかし、図15中A部に示すようにある温度に達すると、ゲートオフ時の順電圧VFはゲートオン時の順電圧VF と一致する。これは、温度が上昇することによって、p+アノード領域12とn+カソード領域11で形成される接合電圧が低下するのと、nベース層1中に正孔の発生量が増し、nベース層1中での伝導度変調が温度の上昇に伴い、増すためである。
これらの特性を踏まえた上で、IGBT100が、オンの時あるいはオフの時のいずれか一方で温度検出を行えば良いことが記述されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平9−36356号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1では動作条件の定格温度の全温度範囲(例えば−50℃〜+150℃)での検出については触れられていない。全温度範囲で高精度の温度検出を行うためにはダイオードの順電圧VFの温度依存性について1次関数近似を良くする必要があり、IGBT100のオン/オフで順電圧VFが変動せず、高精度の温度検出を常時行えるようにしなければならない。ところが、特許文献1ではIGBT100と温度センサダイオード200とが同一半導体基板上に形成され、電気的には充分に素子分離されていないため、IGBT100のオン/オフで内蔵する寄生pnpトランジスタもオン/オフして低温側でのダイオードの順電圧VFが変動し、高精度の温度検出を常時行うのは不可能となる。
【0006】
本発明は、以上説明した点に鑑みてなされたものであり、本発明の目的は、半導体装置の定格温度の全温度範囲(−50℃〜+150℃)において高精度の温度検出を行うことのできる、温度センサダイオードとIGBTとを同一半導体基板に一体化した半導体装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、前記発明の目的を達成するために、第1導電型半導体基板1の第1主面に、第2導電型ベース領域3と、該第2導電型ベース領域3の表面層に設けられる第1導電型エミッタ領域4と、前記第1導電型半導体基板1からなる第1導電型ドリフト層1の表面と前記第1導電型エミッタ領域4表面とに挟まれる第2導電型ベース領域表3面上にゲート酸化膜7を介して設けられるゲート電極8と、前記第1導電型エミッタ領域4表面および前記第2導電型ベース領域3表面に共通に接触するエミッタ電極6と、第2主面に設けられる第2導電型コレクタ層2とを有するIGBTと、該IGBTに対して離間して前記第1導電型半導体基板1の第1主面に形成される第1導電型ウェル領域15内の表面層にそれぞれ離間して形成される第1導電型カソード領域11と第2導電型アノード領域12からなる温度センサダイオードを備える半導体装置において、前記第1導電型ウェル領域15が第2導電型ウェル領域16の表面層に形成され、前記温度センサダイオードのホールおよび電子のライフタイムが1μs以下に設定されている半導体装置とする。
【0008】
前記IGBTの活性領域のライフタイムが前記温度センサダイオードのライフタイムの10倍以上であることが好ましい。また、前記IGBTをトレンチゲート型IGBTとすることもできる。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、半導体装置の定格温度の全温度範囲(−50℃〜+150℃)において高精度の温度検出を行うことのできる、温度センサダイオードとIGBTとを同一半導体基板に一体化した半導体装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】本発明の実施例1にかかる半導体装置の要部断面図である。
【図2】ライフタイムが10μs程度の場合の順電圧VFの温度依存性を示す関係図である。
【図3】ライフタイムを1μs以下に落とした場合の順電圧VFの温度依存性を示す関係図である。
【図4】ライフタイムを0.1μs以下に落とした場合の順電圧VFの温度依存性を示す関係図である。
【図5】図2に対して、1次関数近似を用いて順電圧VF計測値から温度を算出し、計測誤差を温度の関数として示す計測誤差と温度の関係図である。
【図6】図3に対して、1次関数近似を用いて順電圧VF計測値から温度を算出し、計測誤差を温度の関数として示す計測誤差と温度の関係図である。
【図7】図4に対して、1次関数近似を用いて順電圧VF計測値から温度を算出し、計測誤差を温度の関数として示す計測誤差と温度の関係図である。
【図8】ライフタイムをパラメータとした、誤差ε1と電流密度との関係図である。
【図9】本発明の実施例2にかかる半導体装置の要部断面図である。
【図10】本発明の実施例3にかかる半導体装置の要部断面図である(その1)。
【図11】本発明の実施例3にかかる半導体装置の要部断面図である(その2)。
【図12】本発明の実施例3にかかる半導体装置の要部断面図である(その3)。
【図13】本発明の実施例3にかかる半導体装置の要部断面図である(その4)。
【図14】従来の半導体装置の要部断面図である
【図15】従来の半導体装置の順電圧VFの温度依存性を示す関係図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明にかかる半導体装置にかかる実施例について、図面を参照して詳細に説明する。本発明はその要旨を超えない限り、以下に説明する実施例の記載に限定されるものではない。
【実施例1】
【0012】
図1は、本発明の半導体装置にかかる実施例1の要部断面図を表す。本発明の半導体装置はIGBT10と温度センサダイオード20とを同一半導体基板1に一体形成したものである。まず、IGBT10はプレーナーゲート型であり、n型半導体基板1をn-ドリフト層1とし、一方の主面(裏面とする)側にpコレクタ層2を、他方の主面(表面とする)側にpベース領域3を有する。このpベース領域3の表面にn+エミッタ領域4を形成し、このn+エミッタ領域4およびpベース領域3の表面に共通にエミッタ電極6がオーミック接触し電気的に接続され、裏面側のpコレクタ層2にはコレクタ電極5が電気的に接続されている。n-ドリフト層1の表面とn+エミッタ領域4表面とに挟まれるpベース領域3の表面上にはゲート絶縁膜7を介してゲート電極8が設けられる。前記ゲート電極8とこのゲート電極8の上を覆うエミッタ電極6とを絶縁するために層間絶縁膜9が間に挿入されている。
【0013】
温度センサダイオード20はn+ウェル領域15内の表面層にn+カソード領域11とp+アノード領域12とが離れて形成されている。n+カソード領域11の表面にはカソード電極13が、p+アノード領域12の表面にはアノード電極14がそれぞれオーミック接触で接続されている。なお、前述の図1では、IGBT10と温度センサダイオード20の外周を取り巻く終端耐圧構造部は図示されていない。また、温度センサダイオード20のn+ウェル領域15とIGBT10のn-ドリフト層1とは、その聞に設けられるp+ウェル領域16により電気的に分離されている。このような構成にすることでIGBT10のオン/オフによらず温度センサダイオード20の順電圧VF変動を大幅に抑えることができる。ここで、前記温度センサダイオード20のn+ウェル内の電子とホールのライフタイム(以下、ライフタイム)が1μs以下にされていることが実施例1にかかる本発明の半導体装置の特徴である。
【0014】
このような構成の半導体装置にすることで期待される効果を図2のシミュレーション結果とともに説明する。図2〜図4は、ライフタイムが10μs程度の場合(以下、通常条件とする)と、1μs以下(通常条件の1/10程度)および0.1μs以下(通常条件の1/100程度)にそれぞれ落とした場合の順電圧VFの温度依存性を示す関係図である。図2〜図4では順方向電流密度JFが2nA/μm2〜2μA/μm2の範囲の温度依存性を示している。これら順電圧VFは一般に温度で1次関数近似できる。逆にこの1次関数近似を用いて順電圧VF計測値から温度を算出し、実際の温度との差分(計測誤差)を温度の関数としてとったものが図5〜図7となる。図5に示すように、通常条件では計測誤差が±3℃と順電圧VFの温度依存性の1次関数近似(順電圧VFの線形性)が悪くなるが、図6、図7では、ライフタイムを低くするほど順電圧VFの線形性が改善されることを示している。
【0015】
ダイオードの順方向電流は、良く知られているように拡散電流と再結合電流とからなるが、ライフタイムが10μs程度の場合(通常条件)では拡散電流が支配的と考えられる。図5に示すように拡散電流が支配的な場合、計測誤差の温度依存性は下に凸の波形となり、温度計測誤差が大きい。これに対して、図6、図7ではライフタイムを落とすことにより再結合電流の寄与が増えて計測誤差の温度依存性の波形を上に凸にする方向に働くため、拡散電流による計測誤差を相殺して順電圧VFの線形性が改善すると考えられる。
【0016】
図8はライフタイムを振ったときの温度計測誤差の±ε1変動と電流密度との関係を表す図である。図8はライフタイムを1μs以下にすることで、順方向電流密度JFの高いところでも温度計測誤差を抑えることができることを示している。
【0017】
以上述べたように、実施例1では、ライフタイムキラーを半導体装置に導入することにより、少なくともダイオード20のn+ウェル内の電子とホールのライフタイムを1μs程度(ライフタイムの通常条件の1/10)以下とすることにより、順電圧VFの温度依存性の1次関数近似が良くなるので、温度計測誤差を±1℃以内にすることができる。なお、実施例1の半導体装置では、コレクタ層2は高不純物濃度であっても低不純物濃度であってもかまわない。コレクタ層2の不純物濃度を変えても温度センサダイオード20の順電圧VFの線形性に全く影響を及ぼさないので、温度センサダイオード20の順電圧VFの線形性改善効果はコレクタ層2の不純物濃度に依存しないからである。なお、コレクタ層2の不純物濃度制御によりキャリアの注入効率をコントロールすることができる。
【実施例2】
【0018】
図9は本発明の実施例2にかかる半導体装置の要部断面図を表す。図1に示す実施例1の半導体装置との違いは、図9では温度センサダイオード20部分のみにライフタイムキラーを導入することにより、温度センサダイオード20部分のライフタイムを、ライフタイムキラーを導入しない領域(例えばIGBT)より1/10以下にしている点である。逆に言えば、IGBT10の活性領域(主電流の流れる領域)のライフタイムが温度センサダイオード20部分のライフタイムの10倍以上にされていることになる。すなわち、温度センサダイオード20にはライフタイムキラーを導入することにより、ライフタイムを1μs以下にし、IGBTにはライフタイムキラーを導入しない構成にする。ノンライフタイムキラーのIGBTのライフタイムは通常10μs程度である。よって、実施例2ではIGBT10のライフタイムは10μsと長いので、実施例1に比べ、オン電圧Vonは低くできる効果を得られる。
【実施例3】
【0019】
前述の実施例1および実施例2では、半導体基板1上に温度センサダイオード20と一体化するIGBT10をプレーナーゲート型としていたが、例えば図10や図12に示すようにIGBT10がトレンチゲート型であってもかまわない。前述の実施例1および実施例2で、IGBT10をトレンチゲート型に置き換えた場合の効果はそれぞれ実施例1および実施例2と同様である。なお、実施例3においてコレクタ層2とn-ドリフト層1との聞に、例えば図11や図13に示すようにnフィールドストップ層21を設けてもかまわない。nフィールドストップ層21の有無によらず温度センサダイオード20の順電圧VFの線形性は変わらないので、温度センサダイオード20の順電圧VFの線形性改善効果はnフィールドストップ層の有無によらず変わらない。なお、nフィールドストップ層21を設けることでIGBT10のオン電圧とターンオフ損失とのトレードオフが改善できる。
【符号の説明】
【0020】
1 第1導電型半導体基板、n-ドリフト層
2 pコレクタ層
3 pベース領域
4 n+エミッタ領域
5 コレクタ電極
6 エミッタ電極
7 ゲート絶縁膜
8 ゲート電極
9 層間絶縁膜
10 IGBT
11 n+カソード領域
12 p+アノード領域
13 カソード電極
14 アノード電極
15 n+ウェル領域
16 p+ウェル領域
20 温度センサダイオード
21 nフィールドストップ層
23 p引き抜き領域
24 p引き抜き領域
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1導電型半導体基板の第1主面に、第2導電型ベース領域と、該第2導電型ベース領域の表面層に設けられる第1導電型エミッタ領域と、前記第1導電型半導体基板からなる第1導電型ドリフト層の表面と前記第1導電型エミッタ領域表面とに挟まれる第2導電型ベース領域表面上にゲート酸化膜を介して設けられるゲート電極と、前記第1導電型エミッタ領域表面および前記第2導電型ベース領域表面に共通に接触するエミッタ電極と、第2主面に設けられる第2導電型コレクタ層とを有するIGBTと、該IGBTに対して離間して前記第1導電型半導体基板の第1主面に形成される第1導電型ウェル領域内の表面層にそれぞれ離間して形成される第1導電型カソード領域と第2導電型アノード領域からなる温度センサダイオードを備える半導体装置において、前記第1導電型ウェル領域が第2導電型ウェル領域の表面層に形成され、前記温度センサダイオードのホールおよび電子のライフタイムが1μs以下に設定されていることを特徴とする半導体装置。
【請求項2】
前記IGBTの活性領域のライフタイムが前記温度センサダイオードのライフタイムの10倍以上であることを特徴とする請求項1記載の半導体装置。
【請求項3】
前記IGBTがトレンチゲート型IGBTであることを特徴とする請求項1または2記載半導体装置。
【請求項1】
第1導電型半導体基板の第1主面に、第2導電型ベース領域と、該第2導電型ベース領域の表面層に設けられる第1導電型エミッタ領域と、前記第1導電型半導体基板からなる第1導電型ドリフト層の表面と前記第1導電型エミッタ領域表面とに挟まれる第2導電型ベース領域表面上にゲート酸化膜を介して設けられるゲート電極と、前記第1導電型エミッタ領域表面および前記第2導電型ベース領域表面に共通に接触するエミッタ電極と、第2主面に設けられる第2導電型コレクタ層とを有するIGBTと、該IGBTに対して離間して前記第1導電型半導体基板の第1主面に形成される第1導電型ウェル領域内の表面層にそれぞれ離間して形成される第1導電型カソード領域と第2導電型アノード領域からなる温度センサダイオードを備える半導体装置において、前記第1導電型ウェル領域が第2導電型ウェル領域の表面層に形成され、前記温度センサダイオードのホールおよび電子のライフタイムが1μs以下に設定されていることを特徴とする半導体装置。
【請求項2】
前記IGBTの活性領域のライフタイムが前記温度センサダイオードのライフタイムの10倍以上であることを特徴とする請求項1記載の半導体装置。
【請求項3】
前記IGBTがトレンチゲート型IGBTであることを特徴とする請求項1または2記載半導体装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【公開番号】特開2012−195339(P2012−195339A)
【公開日】平成24年10月11日(2012.10.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−56317(P2011−56317)
【出願日】平成23年3月15日(2011.3.15)
【出願人】(000005234)富士電機株式会社 (3,146)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年10月11日(2012.10.11)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年3月15日(2011.3.15)
【出願人】(000005234)富士電機株式会社 (3,146)
【Fターム(参考)】
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