説明

基板処理装置及び基板処理方法

【課題】基板上に複数の薬液や気体を供給して、基板を洗浄・乾燥する基板処理装置を提供する。
【解決手段】基板が在置されるチャックを有する基板支持機構と、基板の上面に乾燥用流体を噴射する第1のノズルユニットと、上部が開放され、チャックの周辺を囲むような形状を有する下部カバーと、基板に対する乾燥工程が外部と隔離された状態で行なわれるように、下部カバーの上部を開閉する上部カバーと、を含むことを特徴とする基板処理装置。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、基板処理装置及び基板処理方法に関し、さらに詳細には、基板上に複数の薬液や気体を供給して基板を洗浄及び乾燥する基板処理装置及び基板処理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、半導体製造工程では、絶縁膜及び金属物質の蒸着(deposition)、エッチング(etching)、感光剤(photo−resist)の塗布(coating)、現像(development)、アッシュ(ash)の除去などが数回繰り返されて、微細なパターニング(patterning)の配列を形成し、それぞれの工程で発生する異物質の除去のための工程には、純水(deionized water)または薬液(chemical)を用いる洗浄工程(wet cleaning process)などがある。
【0003】
一般の洗浄乾燥装置は、一枚のウェハーを処理できるウェハーチャック(wafer chuck)でウェハーを固定してから、モータによりウェハーを回転させながら、ウェハーの上部から噴射ノズルを介して薬液または純水を流して、ウェハーの回転力により薬液または純水がウェハーの全面に広がることで、洗浄乾燥工程が行われる。
【0004】
このように、枚葉式洗浄乾燥装置では、純水を用いるリンス処理の後Nガスで乾燥する方式により、洗浄乾燥工程が行われている。
【0005】
しかし、ウェハーの大型化、ウェハー上に形成されるパターンの微細化に伴って、洗浄工程で使用された純水の除去や乾燥が完璧に行われないことが発生している。尚、ウェハーが空気中に露出している状態で洗浄及び乾燥されるので、外部環境から多くの影響が与えられ、乾燥不良が発生する。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、上述の問題点を解決するためのものであって、その目的は、迅速に基板を乾燥することができる基板処理装置及び基板処理方法を提供することにある。
【0007】
また、本発明の他の目的は、外部汚染源から基板を保護することができる基板処理装置及び基板処理方法を提供することにある。
【0008】
また、本発明の他の目的は、基板乾燥過程で水斑点の発生を最小化することができる基板処理装置及び基板処理方法を提供することにある。
【0009】
また、本発明の他の目的は、外部環境からの影響を最小化することができる基板処理装置及び基板処理方法を提供することにある。
【0010】
さらに、本発明の他の目的は、基板が処理される空間に外部空気が流入することを遮断することができる基板処理装置及び基板処理方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記の目的を達成すべく、本発明の一実施形態によれば、基板が在置されるチャックを有する基板支持機構と、基板の上面に乾燥用流体を噴射する第1のノズルユニットと、上部が開放され、チャックの周辺を囲むような形状を有する下部カバーと、基板に対する乾燥工程が外部と隔離された状態で行なわれるように、下部カバーの上部を開閉する上部カバーと、を含むことができる。
【0012】
本発明の望ましい実施の形態によれば、下部カバーと上部カバーにより形成される密閉空間を減圧するための減圧ユニットをさらに含むことができる。
【0013】
本発明の望ましい実施の形態によれば、第1のノズルユニットを回転させるための第1の回転ユニットをさらに含むことができる。
【0014】
本発明の望ましい実施の形態によれば、第1のノズルユニットは、基板の中心からエッジにつながる水平線上に複数の噴射口が形成された複数のノズルを含むことができる。
【0015】
本発明の望ましい実施の形態によれば、上部カバーが下部カバーの上部を開閉するように、上部カバーを昇降させる昇降ユニットをさらに含むことができる。
【0016】
本発明の望ましい実施の形態によれば、第2のノズルユニットは複数の噴射口が形成された複数のノズルを含み、複数のノズルは、密閉空間の基板上部に位置することができる。
【0017】
本発明の望ましい実施の形態によれば、第1のノズルユニットを回転させるための第1の回転ユニットをさらに含むことができる。
【0018】
本発明の望ましい実施の形態によれば、第1のノズルユニットは、上部カバーに形成されることができる。
【0019】
本発明の望ましい実施の形態によれば、上部カバーを回転させるための第1の回転ユニットをさらに含むことができる。
【0020】
本発明の望ましい実施の形態によれば、複数のノズルは、基板の中心からエッジにつながる水平線上に、複数の噴射口を含むことができる。
【0021】
本発明の望ましい実施の形態によれば、複数の噴射口は、基板の中心からエッジに向かうほど、開口密度が高くなることができる 。
【0022】
本発明の望ましい実施の形態によれば、チャックは、基板を上方へ離隔した状態で支持する支持機構を含むことができる。
【0023】
本発明の望ましい実施の形態によれば、チャックに設けられ、基板の背面に流体を噴射する第2のノズルユニットをさらに含むことができる。
【0024】
本発明の望ましい実施の形態によれば、基板支持機構は、チャックを回転させるための第2の回転ユニットをさらに含むことができる。
【0025】
本発明の望ましい実施の形態によれば、乾燥用流体は有機溶剤及び窒素ガスを含むことができる。
【0026】
上記の目的を達成すべく、本発明の一実施形態によれば、下部カバーの内側に位置するチャックに基板をローディングし、チャックにローディングされた基板に薬液を供給して、基板を薬液処理し、基板が外部から密閉された空間内に位置する状態で、基板に乾燥用流体を供給して基板を乾燥することを含む。
【0027】
本発明の望ましい実施の形態によれば、基板の乾燥は、大気圧以下の圧力状態で行なわれる。
【0028】
本発明の望ましい実施の形態によれば、基板の薬液処理は、チャックが回転する状態で行われることを特徴とする請求項16又は17に記載の基板処理方法。
【0029】
本発明の望ましい実施の形態によれば、基板の薬液処理は、下部カバーの上部が開放された状態で行なわれる。
【0030】
本発明の望ましい実施の形態によれば、基板を乾燥する工程は、上部カバーが下部カバーの開放された上部を密閉した状態で行なわれる。
【0031】
本発明の望ましい実施の形態によれば、乾燥用流体は、上部カバーに設けられた複数のノズル部を介して基板に供給される。
【0032】
本発明の望ましい実施の形態によれば、基板の乾燥は、チャックとノズル部のうち少なくとも一つは回転しながら行なわれる。
【0033】
本発明の望ましい実施の形態によれば、乾燥用流体は、上部カバーが下部カバーの開放された上部を密閉し、上部カバーと下部カバーとにより形成された密閉空間が減圧されてから、基板に乾燥用流体が供給される。
【0034】
上記の目的を達成すべく、本発明の一実施形態によれば、基板が在置されるチャックと、チャックを支持するスピンドルと、を有する基板支持機構と、チャックが位置する密閉空間を提供し、スピンドルが貫通する第1の軸孔を有するチェンバーと、を含み、チェンバーは、スピンドルと第1軸孔との間にバッファ空間を形成するために、相違する高さに設けられる第1、2の密閉ユニットを含む。
【0035】
本発明の望ましい実施の形態によれば、密閉空間を大気圧以下の第1の圧力に減圧するための第1の減圧ユニットと、第1の密閉ユニットと第2の密閉ユニットとの間に形成されたバッファ空間を大気圧以下の第2の圧力に減圧するための第2の減圧ユニットと、をさらに含む。
【0036】
本発明の望ましい実施の形態によれば、外部空気が密閉空間に流入しないように、バッファ空間の第2の圧力は密閉空間の第1の圧力より低い。
【0037】
本発明の一つの実施の形態によれば、第1の密閉ユニットと第2の密閉ユニットとはベアリングである。
【0038】
本発明の望ましい実施の形態によれば、チェンバーは、上部が開放された下部カバーと、基板に対する処理が外部から隔離された状態で行なわれるように、下部カバーの上部を閉鎖する上部カバーと、を含む。
【0039】
本発明の望ましい実施の形態によれば、上部カバーが下部カバーの上部を開閉するように、上部カバーを昇降させる昇降ユニットをさらに含む。
【0040】
本発明の望ましい実施の形態によれば、基板の上面に乾燥用流体を噴射する複数の噴射口が形成された複数のノズルを有する第1のノズルユニットをさらに含み、第1のノズルユニットは密閉空間の基板上部に位置する。
【0041】
本発明の望ましい実施の形態によれば、基板の上面に乾燥用流体を噴射する複数の噴射口が形成された複数のノズルと、複数のノズルを支持するスピンドルと、を有する第1のノズルユニットをさらに含み、第1のノズルユニットは密閉空間の基板上部に位置し、チェンバーは、第1のノズルユニットのスピンドルが貫通する第2の軸孔と、第1のノズルユニットのスピンドルと第2の軸孔との間の空間を二重に密閉するために、相違する高さに設けられる第3、4の密閉ユニットと、を含む。
【0042】
上記の目的を達成すべく、本発明の一実施形態によれば、基板が在置されるチャックと、チャックを支持するスピンドルと、を有する基板支持機構と、基板の上面に乾燥用流体を噴射するノズルと、ノズルを支持するスピンドルと、を有する第1のノズルユニットと、上部が開放され、チャックの周辺を囲むような形状を有する下部カバーと、基板に対する乾燥が外部から隔離された状態で行なわれるように、下部カバーの上部を開閉する上部カバーと、下部カバーと上部カバーにより形成された密閉空間を減圧するための減圧ユニットと、を含み、下部カバーは、基板支持機構のスピンドルが貫通する第1の軸孔と、基板支持機構のスピンドルと第1の軸孔との間の空間を二重に密閉するために、相違する高さに設けられる第1、2の密閉ユニットを有し、上部カバーは、第1のノズルユニットのスピンドルが貫通する第2の軸孔と、第1のノズルユニットのスピンドルと第2の軸孔との間の空間を二重に密閉するために、相違する高さに設けられる第3、4の密閉ユニットと、を含む。
【0043】
本発明の望ましい実施の形態によれば、密閉空間を大気圧以下の第1の圧力に減圧するための第1の減圧ユニットと、第1の密閉ユニットと第2の密閉ユニットとの間に形成されたバッファ空間と、第3の密閉ユニットと第4の密閉ユニットとの間に形成されたバッファ空間を大気圧以下の第2の圧力に減圧するための第2の減圧ユニットと、をさらに含む。
【0044】
本発明の望ましい実施の形態によれば、外部空気が密閉空間に流入しないように、バッファ空間の第2の圧力は密閉空間の第1の圧力より低い。
【0045】
上記の目的を達成すべく、本発明の一実施形態によれば、密閉空間を提供し、第1の軸孔と第2の軸孔とを有するチェンバーと、第1の軸孔を介して密閉空間の上部に回転可能に設けられる第1のノズルユニットと、第2の軸孔を介して密閉空間の下部に回転可能に設けられる基板支持機構と、基板支持機構と第2の軸孔との間の空間を二重に密閉して、バッファ空間を形成する第1、2の密閉ユニットと、第1のノズルユニットと第1の軸孔との間の空間を二重に密閉して、バッファ空間を形成する第3、4の密閉ユニットと、密閉空間とバッファ空間の圧力を相違するように調節して、外部空気が密閉空間に流入することを遮断する減圧ユニットと、を含む。
【0046】
本発明の望ましい実施の形態によれば、バッファ空間の圧力は密閉空間の圧力より低い。
【0047】
上記の目的を達成すべく、本発明の一実施形態によれば、チャックのスピンドルと第1のノズルユニットのスピンドルが貫通する軸孔と、軸孔の内部空間を二重に密閉する密閉ユニットを有する基板処理装置における基板処理方法において、下部カバーの内側に位置するチャックに基板をローディングし、基板の処理空間を密閉した状態で基板に乾燥用流体を供給して、基板を乾燥すること、を含み、基板の乾燥は、乾燥用流体を供給する前に、密閉空間を大気圧以下の第1の圧力にし、密閉ユニット間のバッファ空間を第1の圧力より低い第2の圧力にする。
【0048】
本発明の望ましい実施の形態によれば、基板の乾燥は、チャックが回転する状態で行われる。
【0049】
本発明の望ましい実施の形態によれば、乾燥用流体は、密閉空間の上部に位置する第1のノズルユニットのノズル部を介して基板に供給される。
【0050】
本発明の望ましい実施の形態によれば、基板の乾燥は、チャックとノズルのうち少なくとも一つは回転しながら行なう。
【発明の効果】
【0051】
本発明によれば、迅速な基板乾燥ができる。また、基板乾燥時に外部汚染源から基板を保護することができる。また、基板乾燥過程で水斑点の発生を最小化することができる。また、基板乾燥時に外部環境からの影響を最小化することができる。また、基板が空気と接触することを防止することができる。また、基板乾燥のために供給される流体の濃度及び温度変化を最小化することができる。さらに、基板が処理される空間に外部空気が流入しない。
【発明を実施するための最良の形態】
【0052】
以下、添付の図面を参照して、本発明の好ましい実施の形態を詳細に説明する。しかし、本発明はここで説明された実施の形態に限定されず、他の形態に具体化することもできる。むしろ、ここで紹介される実施の形態は、開示された内容が徹底的に、且つ完全になるよう、そして当業者に本発明の思想が十分に伝達されるように提供されるものである。したがって、図面における要素の形状などは、より明確な説明のために誇張される。
【0053】
本発明の実施の形態を添付の図1〜図11に基づいて詳細に説明する。尚、前記図面において、同一な機能を有する構成要素に対しては同一な参照番号を付ける。
【0054】
本発明は、基板の乾燥効率の増大及び外部汚染の遮断などの効果が得られる基板処理装置を提供する。そのために、本発明は、基板の乾燥工程が大気圧以下で行われるように、基板処理空間を外部から隔離することができる上下分離構造の(上部カバーと下部カバーとからなる)チェンバーと、チェンバーの処理空間を減圧するための減圧部材とを有することに特徴がある。
【0055】
(第1の実施の形態)
図1は、本発明の第1の実施の形態に係る基板処理装置100を概略的に示す斜視図である。図2は、本発明の第1の実施の形態に係る基板処理装置100で、下部カバーアセンブリが開放された状態を示す図である。図3は、本発明の第1の実施の形態に係る基板処理装置100で、下部カバーアセンブリが閉鎖された状態を図である。
【0056】
図1〜図3に示すように、基板処理装置100は、基板Wをスピニングしながら、薬液洗浄、リンス、乾燥などの処理工程を行う。基板処理装置100は、基板Wが在置されるチャック112を有する基板支持機構110、下部カバー(low cover member)120、上部カバー(upper cover member)130、第1のノズルユニット140、第2のノズルユニット150、第3のノズルユニット160、及び減圧ユニット170を含む。
【0057】
基板支持機構110は、処理工程時に基板を支持する。基板支持機構110は、チャック112、スピンドル(spindle)114及び第2の回転ユニット116を有する。
【0058】
チャック112は、下部カバー120の内側の空間に配置される。チャック112は、上部に基板Wがローディング(loading)される上部面と、上部面から離隔した状態で基板Wを支持する支持ピン113aと、基板Wを固定するチャックピン113bを有する。支持ピン113aは、基板Wをチャック112の上部面から離隔した状態で支持し、チャックピン113bは、洗浄乾燥工程が行われる時、基板Wのエッジの一部をチャックする。
【0059】
チャック112のスピンドル114は、チャック112の中央下部と結合する。スピンドル114は、下部カバー120の挿入ポート124を貫通して設けられ、第2の回転ユニット116から回転力が伝達される。チャック112は、スピンドル114の回転に連動して回転する。
【0060】
第2の回転ユニット116は、回転力を発生するモータのような駆動部116aと、駆動部116aから発生した回転力をスピンドル114に伝達するベルト、チェーンのような動力伝達部116bを含むことができる。
【0061】
下部カバー120は、上部が開放され、チャック112の周辺を囲むような形状をしている下部コップ122を有する。下部コップ122は、底面123aと側面123bとを有するボウル(bowl)形状からなる。下部コップ122は、底面123aに、下部へ突出し通路124aが形成された挿入ポート124と、減圧ユニット170の真空ライン174と連結される真空ポート128を有する。挿入ポート124の通路124aには基板支持機構110のスピンドル114が通過し、通路124aには、スピンドル114を回転可能に支持し、通路124aをシーリングするベアリング180が設けられる。図示しないが、下部カバー120には、薬液及び流体を排出するための排出口を設けることができる。
【0062】
上部カバー130は、下部カバー120の上部を開放また閉鎖する上部コップ132と、上部コップ132が下部カバー120の上部を開放または閉鎖するように上部コップ132を昇降させる昇降ユニット136とを有する。上部コップ132は、下部コップ122の上部を十分にカバーできる大きさの上面133aと、上面133aのエッジから下側に突出する側面133bを有するボウル形状からなる。上部コップ132は、上面133aに、上部へ突出する通路134aが形成された挿入ポート134を有する。上部カバー130の上部コップ132の側面133bは、下部カバー120の下部コップ122の側面123bと接触する。下部カバー120には、上部コップ132と接する下部コップ122の側面123bに設けられ、基板Wが処理される空間をシーリングするためのシーリング材190を含む。挿入ポート134の通路134aには、第1のノズルユニット140のスピンドル146が通過し、通路134aには、スピンドル146を回転可能に支持し、通路134aをシーリングするベアリング180が設けられる。
【0063】
減圧ユニット170は、下部カバー120と上部カバー130との結合により形成される密閉空間sを減圧する。減圧ユニット170は、一端が真空ポンプ172と連結され、他端が下部カバー120の真空ポート128と連結される真空ライン174とを有する。
【0064】
前述したように、本発明の基板処理装置100は、上部カバー130により基板Wの処理空間が外部から隔離されるだけでなく、外部から隔離された基板Wの処理空間(密閉空間)が大気圧以下に減圧されることができる構造的な特徴を有する。このような構造的な特徴によれば、基板の乾燥工程で、外部環境による影響の最小化及び迅速な基板の乾燥が可能となる。
【0065】
図示しないが、下部カバー120と基板支持機構110のチャック112とは、相対的にまたは個別的に昇降するように構成されることが可能であり、これらが上昇・下降した状態で、基板Wを基板支持機構110のチャック112にローディングしたり、処理の終わった基板Wをアンローディングしたりすることができる。
【0066】
図1及び図2を参照すると、第3のノズルユニット160は基板Wの上面に洗浄用流体を噴射するためのものである。第3のノズルユニット160は、ノズル移動ユニット164により上下方向に直線移動したり、基板Wの中心上部から下部カバー120の下部コップ122の外側に回転移動したりするノズル162を含む。ノズル移動ユニット164は、ノズル162が結合される水平支持台166と、前記水平支持台166に結合され、モータ(図示せず)により回転可能な垂直支持台168とを有する。
【0067】
図2及び図3を参照すると、第2のノズルユニット150は、基板Wの底面に洗浄・乾燥用流体を選択的に噴射するためのものである。第2のノズルユニット150は、チャック112上に配置されるノズル152と、ノズル152に流体が供給される供給ライン154とを有する。供給ライン154は、基板支持機構110のスピンドル114の内部を介してノズル152と連結される。ノズル152は、中心から基板Wの半径方向に延長形成されたバー(Bar)を有し、その上面には複数の噴射ホール152aが形成されている。
【0068】
図1及び図4を参照すると、第1のノズルユニット140は、基板Wの上面に乾燥用流体を噴射するためのものである。第1のノズルユニット140は、ノズル142、スピンドル146及び第1の回転ユニット148を含む。
【0069】
ノズル142は、円形プレート形状からなり、内部に流体供給部から乾燥用流体が供給される流体通路142aと、流体通路142aと連結される複数の噴射口142bを含む。乾燥用流体は、スピンドル146の内部に形成された供給ライン(図示せず)を介して流体通路142aに提供される。複数の噴射口142bは、基板の中心からエッジにつながる水平線上に一定の間隔で形成される。複数の噴射口142bは、基板の中心からエッジに向かって開口密度が高くなるように形成されることが好ましい。
【0070】
開口密度を高める方法としては、図4のように、噴射口ら142bの開口面積をノズル142のエッジに向かって順次に大きくなるように形成する方法、または噴射口ら142bの間隔を順次に小さくする方法が選択的に使用できる。参考として、乾燥用流体には、有機溶剤(IPA)及び窒素ガスが含まれることができ、有機溶剤及び窒素ガスは、30℃以上90℃未満の温度で加熱されたものを使用することができる。
【0071】
第1のノズルユニット140のスピンドル146は、ノズル142の中央上部と結合される。スピンドル146は、上部カバー130の挿入ポート134を貫通して設けられ、外部に設けられた第1の回転ユニット148から回転力を伝達される。ノズル142は、スピンドル146の回転に連動して回転しながら、基板Wの上面に乾燥用流体を噴射する。
【0072】
第1の回転ユニット148は、ノズル142を回転させるように構成される。第1の回転ユニット148は、回転力を発生するモータのような駆動部148aと、駆動部148aから発生した回転力をスピンドル146に伝達するベルトのような動力伝達部148bとを含む。第1の回転ユニット148は、チャック112の回転速度とは相違する速度で第1のノズルユニット140のノズル142を回転させることができる。
【0073】
図2のように、乾燥工程が行われる時、第1のノズルユニット140のノズル142は、基板Wの上面から最小0.1mm、最大10mm離隔するように位置することが好ましい。例えば、第1のノズルユニット140のノズル142と基板Wの上面との間隔(上部領域)が狭いほど、毛細管現象によりパーティクル除去効率及び乾燥効率が良くなるが、0.1mmより小さければ、機械的公差及び基板の曲がる現象によるスクラッチが発生する可能性がある。一方、第1のノズルユニット140のノズル142と基板Wの上面との間隔が10mmより大きければ、乾燥効率などが悪くなる。
【0074】
このように、基板処理装置100は、第1のノズルユニット140のノズル142により基板Wの上部に制限された上部領域aを提供する。前記上部領域aにより、加熱された乾燥用流体が基板Wの上面に供給されても、温度の下降を抑制し、高温の雰囲気が維持されるという効果が得られる。特に、複数の噴射口142bを介して、基板Wの複数の地点に高温の乾燥用流体が供給されるので、基板Wの乾燥効率を高め、乾燥時間を短縮することができる。一方、基板Wの上部領域aに有機溶剤が含まれた高温の乾燥用流体を供給する場合、少量を供給しても、上部領域aの有機溶剤が高い濃度で、且つ均一に分布されるので、十分な乾燥効率が得られる。
【0075】
尚、上部領域aに提供される乾燥用流体の移動速度は、第1のノズルユニット140のノズル142及び基板Wの回転速度が高くなるほど増加するが、この時、乾燥用流体は流体の移動通路になる上部領域aが狭いため、より早く移動するようになる。したがって、基板Wの表面に残留するパーティクルの除去効率及び水分の除去効率が向上することができる。
【0076】
このように、本発明の基板処理装置100は、基板Wの洗浄及び乾燥方式によって、噴射口の個数または噴射口に供給される流体の種類を変更することができ、噴射口ら間の間隔を変更することもできる。例えば、洗浄用流体としては、脱イオン水とフッ酸が混合された混合液、脱イオン水、アンモニア溶液及び過酸化水溶液などが混合された混合液などを使用することができるがこれらに限定されるわけではない。乾燥用流体には、イソプロピルアルコール蒸気と窒素ガスとが混合されたガス、窒素ガスなどを使用することができるがこれらに限定されるわけではない。
【0077】
前記のような基板処理装置100を使用して基板を洗浄・乾燥する工程は次の通りである。
【0078】
図5は、本発明の実施の形態に係る基板処理方法を示したフローチャートである。
【0079】
図2、図3及び図5を参照すると、基板Wは、下部カバー120の開放された上部を介してチャック112にローディングされる(S110、S120)。基板Wは、支持ピン113aにより支持された状態で、チャックピン113bによりチャックされる。基板Wは、第2の回転ユニット116の動作によりチャック112と共に回転する。以降、回転する基板Wは、第3のノズルユニット160のノズル162を介して噴射される流体により、洗浄及びリンス処理される(図2参照、S130)。
【0080】
基板Wの洗浄及びリンス処理が完了すると、基板Wに対する乾燥処理が行なわれる(S140)。基板Wの乾燥処理は、基板Wの表面に水斑点が発生しないよう、大気圧以下の環境で迅速に行なわれる。
【0081】
乾燥過程を詳細に説明する。まず、上部カバー130の上部コップ132が図3に図示された位置まで下降すると、下部カバー120の上部は、上部コップ132により密閉される(S142)。そして、上部カバー130と下部カバー120により形成された密閉空間sは、減圧ユニット170により大気圧以下に減圧される(S144)。密閉空間sが大気圧以下に減圧されると、基板Wは、第1のノズルユニット140のノズル142を介して噴射される乾燥用流体により乾燥される(S146)。乾燥用流体は、回転するノズル142を介して基板Wの上部の上部領域aに噴射される。この時、乾燥用流体は、第1の回転ユニット148により回転するノズル148を介して基板Wの上部に噴射され、回転する基板Wの表面の遠心力により、素早く基板Wのエッジ側に移動する。乾燥用流体が供給される時、チャック112と第1のノズルユニット140のノズル142は、相違する速度で回転することができる。チャック112と第1のノズルユニット140のノズル142は、チャック112のみ回転することができる。又は第1のノズルユニット140のノズル142のみ回転することができる。基板Wの上部領域aには、基板Wの中央からエッジに向かうほど、多量の流体が供給されるようにする。乾燥用流体は、高温で加熱された状態で上部領域aに供給されて、基板Wの上面を迅速に乾燥することができる。本発明では、基板Wの上面と底面を同時に洗浄及び乾燥することができる。基板Wの底面の洗浄及び乾燥は、基板が回転する状態で第2のノズルユニット150のノズル152を介して基板W上部に提供される流体と同一な流体が基板Wの底面に供給されることで行われる。
【0082】
基板乾燥過程が完了すると、上部カバー130の上部コップ132が図2に示された位置まで上昇し、下部カバー120の上部が開放される(S150)。基板Wは、チャック112と第1のノズルユニット140のノズル142が停止した状態で、チャック112からアンローディングされる(S160)。
【0083】
本発明は、基板Wを液状(または気体状態)の流体で処理する全ての設備に適用することができる。本実施の形態は、そのような実施の形態のうち好ましい実施の形態として、半導体洗浄工程で使用される回転型洗浄装置を例に挙げただけで、本発明は回転型エッチング装置(rotary etching apparatus)などにも使用することができるがこれらに限定されるわけではない。
【0084】
(第2実施の形態)
図6は、本発明の第2実施の形態に係る基板処理装置1100は、上部カバー1130にノズル機能が付加された例を示す断面図である。
【0085】
図6に示すように、本発明の基板処理装置1100は、基板Wが在置されるチャック1112を有する基板支持機構1110、下部カバー1120、上部カバー1130、第2のノズルユニット1150、第3のノズルユニット1160、及び減圧ユニット1170を含み、これらについては前述したので、本実施の形態では省略する。
【0086】
但し、本実施の形態では、上部カバー1130が下部カバー1120の上部を開放または閉鎖する機能のほかに、基板Wの上面に乾燥用流体を噴射するノズル機能を有することにその特徴がある。上部カバー1130は、上部コップ1132、昇降ユニット1136、スピンドル1140及び第1の回転ユニット1148を含む。
【0087】
上部カバー1130の上部コップ1132は、下部コップ1122の上部を十分にカバーできる大きさの上面1133aと、上面1133aのエッジ下側に突出する側面1133bとを有するボウル(bowl)形状からなる。上部コップ1132は、側面1133bに、ベアリング1139aと、下部コップ1122の側面1123bに設けられたシーリング部材1190と接するリング形状の固定部分1139bとを有する。すなわち、上部コップ1132が下部コップ1122の上部を密閉した状態で回転しても、固定部分1139bはベアリング1139aにより、回転せずシーリング材1190と接触した状態を維持する。
【0088】
一方、上部コップ1132は、内部に、流体供給部から乾燥用流体が供給される流体通路1142aと、流体通路1142aと連結され、基板Wの上面に乾燥用流体を噴射する複数の噴射口1142bとを含む。乾燥用流体は、スピンドル1140の内部に形成された供給ライン(図示せず)を介して、流体通路1142aに提供される。噴射口1142bは、基板の中心からエッジにつながる水平線上に一定の間隔で形成される。
【0089】
スピンドル1140は、上部コップ1132の中央上部と結合される。スピンドル1140は、第1の回転ユニット1148から回転力が伝達される。上部コップ1132は、スピンドル1140の回転に連動して回転する。ここで、第1の回転ユニット1148は、回転力を発生するモータのような駆動部1148aと、駆動部1148aから発生した回転力をスピンドル1140に伝達するベルト、チェーンのような動力伝達部1148bとを含むことができる。
【0090】
(第3の実施の形態)
図7は、本発明の第3の実施の形態に係る基板処理装置2100を概略的に示す斜視図である。図8は、本発明の第3の実施の形態に係る基板処理装置2100で、下部カバーアセンブリが開放された状態を示す図である。図9は、本発明の第3の実施の形態に係る基板処理装置2100で、下部カバーアセンブリが閉鎖された状態を図である。
【0091】
図7〜図9に示すように、基板処理装置2100は、基板Wをスピニングしながら薬液洗浄、リンス、乾燥などの処理を行なう。基板処理装置2100は、基板Wが在置されるチャック2112を有する基板支持機構2110、下部カバー2120、上部カバー2130からなるチェンバー、第1のノズルユニット2140、第2のノズルユニット2150、第3のノズルユニット2160、及び第1、2の減圧ユニット2170a、2170bを含む。
【0092】
基板支持機構2110は、処理工程時に基板Wを支持する。基板支持機構2110は、チャック2112、スピンドル2114、及び第2の回転ユニット2116を有する。
【0093】
チャック2112は、下部カバー2120の内側の空間に配置される。チャック2112は、上部に基板Wがローディングされる上部面と、上部面から離隔した状態で基板Wを支持する支持ピン2113a、及び基板Wを固定するチャックピン2113bを有する。支持ピン2113aは、基板Wをチャック2112の上部面から離隔した状態で支持し、チャックピン2113bは洗浄乾燥工程が行われる時、基板Wのエッジの一部をチャックする。
【0094】
スピンドル2114は、チャック2112の中央下部と結合する。スピンドル2114は、下部カバー2120の挿入ポート2124の第1の軸孔2124aを貫通して設けられ、第2の回転ユニット2116からの回転力を伝達される。チャック2112はスピンドル2114の回転に連動して回転する。
【0095】
第2の回転ユニット2116は、回転力発生するモータのような駆動部2116aと、駆動部2116aから発生した回転力をスピンドル2114に伝達するベルト、チェーンのような動力伝達部2116bを含むことができる。
【0096】
下部カバー2120は、上部が開放され、チャックの周辺を囲むような形状からなる下部コップ2122を有する。下部コップ2122は、底面2123aと側面2123bを有するボウル形状からなり、底面2123aに、下部へ突出し第1の軸穴2124aが形成された挿入ポート2124と、第1の減圧ユニット2170aの真空ライン2174と連結される第1の真空ポート2128aと、第2の減圧ユニット2170bの真空ライン2174と連結される第2の真空ポート2128bとを有する。
【0097】
挿入ポート2124の第1の軸孔2124aには、基板支持機構2110のスピンドル2114が通過し、第1の軸孔2124aには、スピンドル2114を回転可能に支持し、第1の軸孔2124aをシーリングする密閉部材の第1、2のベアリング2181、2182が設けられる。第1の軸孔2124aには、第1、2のベアリング2181、2182によりバッファ空間bが形成され、第2の真空ポート2128bはバッファ空間bと連結されるように挿入ポート2124に設けられる。バッファ空間bは、基板Wが処理される空間sと外部空間との間に位置する。バッファ空間bは、第2の減圧ユニット2170bにより減圧され、基板Wが処理される密閉空間sより低い圧力を有することが好ましい。よって、前記バッファ空間bは、基板Wが処理される空間(密閉空間)に外部空気が流入することを遮断する。
【0098】
図示しないが、下部カバー2120には、薬液及び流体の排出のための排出口を設けることができる。
【0099】
上部カバー2130は、下部カバー2120の上部を開放または閉鎖できる上部コップ2132と、上部コップ2132が下部カバー2120の上部を開放または閉鎖するように上部コップ2132を昇降させる昇降ユニット2136とを有する。上部コップ2132は、下部コップ2122の上部を十分にカバーできる大きさの上面2133aと、上面2133aのエッジから下側に突出する側面2133bとを有するボウル形状を有する。上部コップ2132は、上面2133aに、上部に突出する第2の軸孔2134aが形成された挿入ポート2134と、挿入ポート2134に形成された第3の真空ポート2128cとを有する。上部カバー2130の上部コップ2132の側面2133bは、下部カバー2120の下部コップ2122の側面2123bと接触する。下部カバー2120は、上部コップ2132と接する下部コップ2122の側面2123bに、基板Wが処理される空間をシーリングするように設けられたシーリング材2190を含む。
【0100】
挿入ポート2134の第2の軸孔2134aには、第1のノズルユニット2140のスピンドル2146が通過し、第2の軸孔2134aには、スピンドル2146を回転可能に支持し、第2の軸孔2134aをシーリングする密閉ユニットの第3、4のベアリング2183、2184が設けられる。第2の軸孔2134aには、第3、4ベアリング2183、2184によりバッファ空間bが形成され、第3の真空ポート2128cは、バッファ空間bと連結されるように挿入ポート2134に設けられる。バッファ空間bは、基板Wが処理される空間sと外部空間との間に位置する。バッファ空間bは、第2の減圧ユニット2170bにより減圧され、基板Wが処理される密閉空間sより低い圧力を有することが好ましい。よって、前記バッファ空間bは、基板Wが処理される空間(密閉空間)に外部空気が流入することを遮断する。
【0101】
一般に、ベアリングは密閉性が劣るので、真空リークが発生するおそれがある。しかし、本発明ではベアリングを二重に設け、その間のバッファ空間bを密閉空間sの圧力より低く減圧することで、基板Wが処理される空間sに外部空気が流入することを事前に遮断することができる。
【0102】
第1の減圧ユニット2170aは、下部カバー2120と上部カバー2130との結合により形成される密閉空間sを減圧する。第1の減圧ユニット2170aは、一端が真空ポンプ2172と連結され、他端が下部カバー部材2120の第1の真空ポート2128aと連結される真空ライン2174とを有する。
【0103】
第2の減圧ユニット2170bは、バッファ空間bを減圧する。第2の減圧ユニット2170bは、一端が真空ポンプ2172と連結され、他端が第2の真空ポート2128bと第3の真空ポート2128cとにそれぞれ連結される真空ライン2174とを有する。
【0104】
第2の減圧ユニット2170bは、外部空気が密閉空間sに流入しないように、バッファ空間bの圧力を密閉空間sの第1の圧力より低く維持し、バッファ空間bの減圧は、上部カバー2130により基板Wの処理空間が外部から隔離されてから行なわれることが好ましい。
【0105】
前述したように、本発明の基板処理装置2100は、上部カバー2130により基板Wの処理空間が外部から隔離されるだけでなく、外部から隔離された基板Wの処理空間(密閉空間)が大気圧以下に減圧されることができる構造的な特徴を有する。このような構造的な特徴によれば、基板Wの乾燥工程で外部環境による影響の最小化及び、迅速な基板Wの乾燥が可能である。特に、本発明の基板処理装置2100は、ベアリングにより形成されるバッファ空間bを密閉空間sの圧力より低く減圧することで、基板Wが処理される空間sに外部空気が流入することを事前に遮断することができる。
【0106】
図示しないが、下部カバー2120と基板支持機構2110のチャック2112は、相対的にまたは個別的に昇降するように構成されることができ、これらを上昇・下降させた状態で、基板Wを基板支持機構2110のチャック2112にローディングしたり、処理の終わった基板Wをアンローディングしたりすることができる。
【0107】
図7及び図8を参照すると、第3のノズルユニット2160は、基板Wの上面に洗浄用流体を噴射するためのものである。第3のノズルユニット2160は、ノズル移動ユニット2164により上下方向に直線移動したり、基板Wの中心上部から下部カバー2120の下部コップ2132の外側に回転移動したりするノズル2162を含む。ノズル移動ユニット2164は、ノズル2162が結合される水平支持台2166と、水平支持台2166と結合され、モータ(図示せず)により回転可能な垂直支持台2168とを有する。
【0108】
図8及び図9を参照すると、第2のノズルユニット2150は、基板Wの底面に洗浄及び乾燥用流体を選択的に噴射するためのものである。第2のノズルユニット2150は、チャック2112上に配置されるノズル2152と、ノズル2152に流体が供給される供給ライン2154とを有する。供給ライン2154は、基板支持機構2110のスピンドル2114の内部を介してノズル2152と連結される。ノズル2152は、中心から基板Wの半径方向に延長形成されたバーを有し、その上面には複数の噴射ホール2152aが形成されている。
【0109】
図7及び図10を参照すると、第1のノズルユニット2140は、基板Wの上面に乾燥用流体を噴射するためのものであり、ノズル2142、スピンドル2146及び第1の回転ユニット2148を含む。
【0110】
ノズル2142は、円形プレート形状からなり、内部に、流体供給部から乾燥用流体が供給される流体通路2142aと、流体通路2142aと連結される複数の噴射口2142bとを含む。乾燥用流体は、スピンドル2146の内部に形成された供給ライン(図示せず)を介して流体通路2142aに提供される。噴射口2142bは、基板Wの中心からエッジにつながる水平線上に一定の間隔で形成される。噴射口2142bは、基板Wの中心からエッジに向かうほど、開口密度が高く形成されることが好ましい。
【0111】
開口密度を高くする方法としては、図10のように、噴射口2142bの開口面積を順次に大きく形成する方法、または噴射口2142bの間隔を順次に小さく形成する方法を選択的に使用することができる。参考として、乾燥用流体は、有機溶剤(IPA)及び窒素ガスを含むことができ、有機溶剤及び窒素ガスは、30℃以上90℃未満の温度で加熱したものを使用することができる。
【0112】
第1のノズルユニット2140のスピンドル2146は、ノズル2142の中央上部と結合される。スピンドル2146は、上部カバー2130の第2の軸孔2134aを貫通して設けられ、外部に設けられた第1の回転ユニット2148から回転力が伝達される。ノズル2142は、スピンドル2146の回転に連動して回転しながら、基板Wの上面に乾燥用流体を噴射する。
【0113】
第1の回転ユニット2148は、ノズル2142を回転させることができるように構成される。第1の回転ユニット2148は、回転力を発生するモータのような駆動部2148aと、駆動部2148aから発生した回転力をスピンドル2146に提供するベルトのような動力伝達部2148bとを含む。第1の回転ユニット2148は、チャック2112の回転速度とは相違する速度で第1のノズルユニット2140のノズル2142を回転させることができる。
【0114】
図8のように、乾燥工程が行なわれる時、第1のノズルユニット2140のノズル2142は、基板Wの上面から最小0.1mm、最大10mm離隔して位置することが好ましい。例えば、第1のノズルユニット2140のノズル2142と基板Wの上面との間隔(上部領域)が小さいほど、毛細管現象によりパーティクル除去効率及び乾燥効率が良くなるが、0.1mmより小さければ、機械的公差及び基板の曲がる現象によるスクラッチが発生する可能性がある。一方、第1のノズルユニット2140のノズル2142と基板Wの上面との間隔が10mmより大きければ、乾燥効率などが悪くなる。
【0115】
このように、本発明の基板処理装置2100は、第1のノズルユニット2140のノズル2142により基板Wの上部に制限された上部領域aを提供する。前記上部領域aにより、加熱された乾燥用流体が基板Wの上面に供給されても、温度の下降を抑制し、高温の雰囲気を維持できるという効果が得られる。特に、複数の噴射口2142bを介して基板Wの複数の地点に高温の乾燥用流体が供給されるので、基板Wの乾燥効率を高め、乾燥時間を短縮することができる。一方、基板Wの上部領域aに有機溶剤が含まれた高温の乾燥用流体を供給する場合、少量を供給しても、上部領域aの有機溶剤が高い濃度で、且つ均一に分布されることで、十分な乾燥効率が得られる。
【0116】
また、上部領域aに提供される乾燥用流体の移動速度は、第1のノズルユニット2140のノズル2142及び基板Wの回転速度が高くなるほど増加するが、この時、乾燥用流体は、流体の移動通路となる上部領域aが狭いため、より早く移動するようになる。したがって、基板W表面に残留するパーティクルの除去効率及び水分の除去効率が向上することができる。
【0117】
このように、本発明の基板処理装置2100は、基板Wの洗浄及び乾燥方式によって、噴射口の個数または噴射口に供給される流体の種類を変更することができ、噴射口の間隔を変更することもできる。例えば、洗浄用流体としては、脱イオン水とフッ酸が混合された混合液、脱イオン水、アンモニア溶液及び過酸化水溶液が混合された混合液などを使用することができるがこれらに限定されるわけではない。乾燥用流体としては、イソプロピルアルコール蒸気と窒素ガスが混合されたガス、窒素ガスなどを使用することができるがこれらに限定されるわけではない。
【0118】
前記のような基板処理装置2100を使用して基板を洗浄・乾燥する工程は次の通りである。
【0119】
図11は、本発明の実施の形態に係る基板処理方法を示したフローチャートである。
【0120】
図8、図9及び図11を参照すると、基板Wは、下部カバー2120の開放された上部を介してチャック2112にローディングされる(S210、220)。基板Wは、支持ピン2113aにより支持された状態で、チャックピン2113bによりチャックされる。基板Wは、第2の回転ユニット2116の動作によりチャック2112と共に回転する。以降、回転する基板Wは、第3のノズルユニット2160のノズル2162を介して噴射される流体により、洗浄及びリンス処理される(図8参照、S230)。
【0121】
基板Wの洗浄及びリンス処理が完了すると、基板Wに対する乾燥処理が行なわれる(S240)。基板Wの乾燥処理は、基板表面に水斑点が発生しないように、大気圧以下の環境で迅速に行なわれる。
【0122】
乾燥過程を詳細に説明する。まず、上部カバー2120の上部コップ2132が図9に図示された位置まで下降すると、下部カバー2120の上部は上部コップ2132により密閉される(S242)。上部カバー2130と下部カバー2120により形成された密閉空間sは、第1の減圧ユニット2170aにより大気圧以下に減圧される(S244)。そして、第1の軸孔2124aと第2の軸孔2134aとにより形成されたバッファ空間bは、第2の減圧ユニット2170bにより、密閉空間sより低い圧力に減圧される(S245)。密閉空間sとバッファ空間bが大気圧以下に減圧されると、基板Wは第1のノズルユニット2140のノズル2142を介して噴射される乾燥用流体により乾燥される(S246)。乾燥用流体は、回転するノズル2142を介して、基板Wの上部の上部領域aに噴射される。この時、乾燥用流体は、第1の回転ユニット2148により回転するノズル2142を介して基板Wの上部に噴射され、乾燥用流体は、回転する基板Wの表面の遠心力により素早く基板Wのエッジ側に移動する。乾燥用流体が供給される時、チャック2112と第1のノズルユニット2140のノズル2142は、相違する速度で回転することができる。チャック2112と第1のノズルユニット2140のノズル2142は、チャック2112のみ回転することができる。または、第1のノズルユニット2140のノズル2142のみ回転することができる。基板Wの上部領域aには、基板Wの中央からエッジに向かうほど多量の流体が供給される。乾燥用流体は、高温で加熱された状態で上部領域aに供給されて、基板Wの上面を迅速に乾燥することができる。本発明では、基板Wの上面と底面を同時に洗浄及び乾燥することができる。基板Wの底面洗浄及び乾燥は、基板Wが回転する状態で、第2のノズルユニット2150のノズル2152を介して、基板上部に提供される流体と同一な流体が基板の底面に供給されることで行われる。
【0123】
基板乾燥過程が完了すると、上部カバー2130の上部コップ2132が図8に示された位置まで上昇し、下部カバー2120の上部が開放される(S250)。基板Wは、チャック2112と第1のノズルユニット2140のノズル2142が停止した状態で、チャック2112からアンローディングされる(S260)。
【0124】
以上、本発明に係る基板処理装置の構成及び作用を図面を参照して説明したが、これは例を挙げたものに過ぎなく、本発明の技術的思想から逸脱しない範囲内で、様々な変化及び変更が可能であろう。
【図面の簡単な説明】
【0125】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る基板処理装置を概略的に示す斜視図である。
【図2】本発明の第1の実施の形態に係る基板処理装置で、下部カバーアセンブリが開放された状態を示す図である。
【図3】本発明の第1の実施の形態に係る基板処理装置で、下部カバーアセンブリが閉鎖された状態を図である。
【図4】上部カバーアセンブリで、ノズルに形成された噴射口を示す図である。
【図5】本発明の第1の実施の形態に係る基板処理方法を示すフローチャートである。
【図6】本発明の第2の実施の形態に係る基板処理装置を概略的に示す断面図である。
【図7】本発明の第3の実施の形態に係る基板処理装置を概略的に示す斜視図である。
【図8】本発明の第3の実施の形態に係る基板処理装置で、下部カバーアセンブリが開放された状態を示す図である。
【図9】本発明の第3の実施の形態に係る基板処理装置で、下部カバーアセンブリが閉鎖された状態を図である。
【図10】本発明の第3の実施の形態に係る上部カバーアセンブリで、ノズルに形成された噴射口を示す図である。
【図11】本発明の第3の実施の形態に係る基板処理方法を示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0126】
100 基板処理装置
110 基板支持機構
112 チャック
113a 支持ピン
113b チャックピン
114 スピンドル
116 第2の回転ユニット
116a 駆動部
116b 動力伝達部
120 下部カバー
122 下部コップ
123b 側面
124 挿入ポート
128 真空ポート
130 上部カバー
132 上部コップ
134 挿入ポート
134a 通路
136 昇降ユニット
140 第1のノズルユニット
146 スピンドル
148 第1の回転ユニット
150 第2のノズルユニット
152 ノズル
152a 噴射ホール
160 第3のノズルユニット
164 ノズル移動ユニット
166 水平支持台
168 垂直支持台
170 減圧ユニット
172 真空ポンプ
174 真空ライン
190 シーリング材

【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板が在置されるチャックを有する基板支持機構と、
前記基板の上面に乾燥用流体を噴射する第1のノズルユニットと、
上部が開放され、前記チャックの周辺を囲むような形状を有する下部カバーと、
前記基板に対する乾燥工程が外部と隔離された状態で行なわれるように、前記下部カバーの上部を開閉する上部カバーと、
を含むことを特徴とする基板処理装置。
【請求項2】
前記下部カバーと前記上部カバーにより形成される密閉空間を減圧するための減圧ユニットをさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の基板処理装置。
【請求項3】
前記第1のノズルユニットを回転させるための第1の回転ユニットをさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の基板処理装置。
【請求項4】
前記第1のノズルユニットは、前記基板の中心からエッジにつながる水平線上に複数の噴射口が形成された複数のノズルを含むことを特徴とする請求項3に記載の基板処理装置。
【請求項5】
前記上部カバーが前記下部カバーの上部を開閉するように、前記上部カバーを昇降させる昇降ユニットをさらに含むことを特徴とする請求項1又は2に記載の基板処理装置。
【請求項6】
前記第2のノズルユニットは複数の噴射口が形成された複数のノズルを含み、
前記複数のノズルは、密閉空間の前記基板上部に位置することを特徴とする請求項1又は2に記載の基板処理装置。
【請求項7】
前記第1のノズルユニットを回転させるための第1の回転ユニットをさらに含むことを特徴とする請求項6に記載の基板処理装置。
【請求項8】
前記第1のノズルユニットは、前記上部カバーに形成されることを特徴とする請求項1又は2に記載の基板処理装置。
【請求項9】
前記上部カバーを回転させるための第1の回転ユニットをさらに含むことを特徴とする請求項8に記載の基板処理装置。
【請求項10】
前記複数のノズルは、前記基板の中心からエッジにつながる水平線上に、複数の噴射口を含むことを特徴とする請求項6に記載の基板処理装置。
【請求項11】
前記複数の噴射口は、前記基板の中心からエッジに向かうほど、開口密度が高くなることを特徴とする請求項10に記載の基板処理装置。
【請求項12】
前記チャックは、前記基板を上方へ離隔した状態で支持する支持機構を含むことを特徴とする請求項1又は2に記載の基板処理装置。
【請求項13】
前記チャックに設けられ、前記基板の背面に流体を噴射する第2のノズルユニットをさらに含むことを特徴とする請求項12に記載の基板処理装置。
【請求項14】
前記基板支持機構は、前記チャックを回転させるための第2の回転ユニットをさらに含むことを特徴とする請求項1又は2に記載の基板処理装置。
【請求項15】
前記乾燥用流体は、有機溶剤及び窒素ガスを含むことを特徴とする請求項1に記載の基板処理装置。
【請求項16】
下部カバーの内側に位置するチャックに基板をローディングし、
前記チャックにローディングされた前記基板に薬液を供給して、前記基板を薬液処理し、
前記基板が外部から密閉された空間内に位置する状態で、前記基板に乾燥用流体を供給して前記基板を乾燥することを特徴とする基板処理方法。
【請求項17】
前記基板の乾燥は、大気圧以下の圧力状態で行なわれることを特徴とする請求項16に記載の基板処理方法。
【請求項18】
前記基板の薬液処理は、前記チャックが回転する状態で行われることを特徴とする請求項16又は17に記載の基板処理方法。
【請求項19】
前記基板の薬液処理は、前記下部カバーの上部が開放された状態で行なわれることを特徴とする請求項16又は17に記載の基板処理方法。
【請求項20】
前記基板の乾燥は、上部カバーが前記下部カバーの開放された上部を密閉した状態で行なわれることを特徴とする請求項16又は17に記載の基板処理方法。
【請求項21】
前記乾燥用流体は、前記上部カバーに設けられたノズル部を介して前記基板に供給されることを特徴とする請求項20に記載の基板処理方法。
【請求項22】
前記基板の乾燥は、前記チャックと前記ノズル部のうち少なくとも一つは回転しながら行なわれることを特徴とする請求項21に記載の基板処理方法。
【請求項23】
前記乾燥用流体は、前記上部カバーが前記下部カバーの開放された上部を密閉し、前記上部カバーと前記下部カバーとにより形成された密閉空間が減圧されてから、前記基板に前記乾燥用流体が供給されることを特徴とする請求項16に記載の基板処理方法。
【請求項24】
基板が在置されるチャックと、前記チャックを支持するスピンドルと、を有する基板支持機構と、
前記チャックが位置する密閉空間を提供し、前記スピンドルが貫通する第1の軸孔を有するチェンバーと、を含み、
前記チェンバーは、前記スピンドルと前記第1の軸孔との間にバッファ空間を形成するために、相違する高さに設けられる第1、2の密閉ユニットを含むことを特徴とする基板処理装置。
【請求項25】
前記密閉空間を大気圧以下の第1の圧力に減圧するための第1の減圧ユニットと、
前記第1の密閉ユニットと前記第2の密閉ユニットとの間に形成されたバッファ空間を大気圧以下の第2の圧力に減圧するための第2の減圧ユニットと、
をさらに含むことを特徴とする請求項24に記載の基板処理装置。
【請求項26】
外部空気が前記密閉空間に流入しないように、前記バッファ空間の第2の圧力は前記密閉空間の第1の圧力より低いことを特徴とする請求項25に記載の基板処理装置。
【請求項27】
前記第1の密閉ユニットと前記第2の密閉ユニットとはベアリングであることを特徴とする請求項25に記載の基板処理装置。
【請求項28】
前記チェンバーは、
上部が開放された前記下部カバーと、
前記基板に対する処理が外部から隔離された状態で行なわれるように、前記下部カバーの上部を閉鎖する前記上部カバーと、
を含むことを特徴とする請求項24又は25に記載の基板処理装置。
【請求項29】
前記上部カバーが前記下部カバーの上部を開閉するように、前記上部カバーを昇降させる昇降ユニットをさらに含むことを特徴とする請求項28に記載の基板処理装置。
【請求項30】
前記基板の上面に乾燥用流体を噴射する複数の噴射口が形成された複数のノズルを有する第1のノズルユニットをさらに含み、
前記第1のノズルユニットは前記密閉空間の前記基板上部に位置することを特徴とする請求項24又は25に記載の基板処理装置。
【請求項31】
前記基板の上面に乾燥用流体を噴射する複数の噴射口が形成された前記複数のノズルと、前記複数のノズルを支持するスピンドルと、を有する第1のノズルユニットをさらに含み、
前記第1のノズルユニットは前記密閉空間の前記基板上部に位置し、
前記チェンバーは、
前記第1のノズルユニットの前記スピンドルが貫通する第2の軸孔と、
前記第1のノズルユニットの前記スピンドルと前記第2の軸孔との間の空間を二重に密閉するために、相違する高さに設けられる第3、4の密閉ユニットと、
を含むことを特徴とする請求項24又は25に記載の基板処理装置。
【請求項32】
基板が在置されるチャックと、前記チャックを支持するスピンドルと、を有する基板支持機構と、
前記基板の上面に乾燥用流体を噴射するノズルと、前記ノズルを支持するスピンドルと、を有する第1のノズルユニットと、
上部が開放され、前記チャックの周辺を囲むような形状を有する下部カバーと、
前記基板に対する乾燥が外部から隔離された状態で行なわれるように、前記下部カバーの上部を開閉する上部カバーと、
前記下部カバーと前記上部カバーとにより形成された密閉空間を減圧するための減圧ユニットと、を含み、
前記下部カバーは、前記基板支持機構の前記スピンドルが貫通する第1の軸孔と、前記基板支持機構の前記スピンドルと前記第1の軸孔との間の空間を二重に密閉するために、相違する高さに設けられる第1、2の密閉ユニットを有し、
前記上部カバーは、前記第1のノズルユニットの前記スピンドルが貫通する第2の軸孔と、前記第1のノズルユニットの前記スピンドルと前記第2の軸孔との間の空間を二重に密閉するために、相違する高さに設けられる第3、4の密閉ユニットと、
を含むことを特徴とする基板処理装置。
【請求項33】
前記密閉空間を大気圧以下の第1の圧力に減圧するための第1の減圧機構と、
前記第1の密閉ユニットと前記第2の密閉ユニットとの間に形成されたバッファ空間と前記第3の密閉ユニットと前記第4の密閉ユニットとの間に形成されたバッファ空間を大気圧以下の第2の圧力に減圧するための第2の減圧ユニットと、
をさらに含むことを特徴とする請求項32に記載の基板処理装置。
【請求項34】
外部空気が前記密閉空間に流入しないように、前記バッファ空間の第2の圧力は前記密閉空間の第1の圧力より低いことを特徴とする請求項33に記載の基板処理装置。
【請求項35】
密閉空間を提供し、第1の軸孔と第2の軸孔とを有するチェンバーと、
前記第1の軸孔を介して前記密閉空間の上部に回転可能に設けられる第1のノズルユニットと、
前記第2の軸孔を介して前記密閉空間の下部に回転可能に設けられる基板支持機構と、
前記基板支持機構と前記第2の軸孔との間の空間を二重に密閉して、バッファ空間を形成する第1、2の密閉ユニットと、
前記第1のノズルユニットと前記第1の軸孔との間の空間を二重に密閉して、バッファ空間を形成する第3、4の密閉ユニットと、
前記密閉空間と前記バッファ空間との圧力を相違するように調節して、外部空気が前記密閉空間に流入することを遮断する減圧ユニットと、
を含むことを特徴とする基板処理装置。
【請求項36】
前記バッファ空間の圧力は前記密閉空間の圧力より低いことを特徴とする請求項35に記載の基板処理装置。
【請求項37】
チャックのスピンドルと第1のノズルユニットのスピンドルが貫通する軸孔と、前記軸孔の内部空間を二重に密閉する密閉ユニットを有する基板処理装置における基板処理方法において、
下部カバーの内側に位置する前記チャックに基板をローディングし、
前記基板の処理空間を密閉した状態で前記基板に乾燥用流体を供給して、前記基板を乾燥すること、を含み、
前記基板の乾燥は、
前記乾燥用流体を供給する前に、前記密閉空間を大気圧以下の第1の圧力にし、前記密閉ユニット間のバッファ空間を前記第1の圧力より低い第2の圧力にすることを特徴とする基板処理方法。
【請求項38】
前記基板の乾燥は、
前記チャックが回転する状態で行われることを特徴とする請求項37に記載の基板処理方法。
【請求項39】
前記乾燥用流体は、前記密閉空間の上部に位置する第1のノズルユニットのノズル部を介して前記基板に供給されることを特徴とする請求項38に記載の基板処理方法。
【請求項40】
前記基板の乾燥は、
前記チャックと前記ノズル部のうち少なくとも一つは回転しながら行なうことを特徴とする請求項39に記載の基板処理方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2007−335868(P2007−335868A)
【公開日】平成19年12月27日(2007.12.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−153919(P2007−153919)
【出願日】平成19年6月11日(2007.6.11)
【出願人】(598123150)セメス株式会社 (76)
【Fターム(参考)】