説明

微細形状測定装置

【課題】本発明の目的は高精度な形状測定を行う微細形状測定装置を提供することにある。
【解決手段】固定端14bに保持された状態でワーク40をなぞるスタイラス34を自由端14aに持つ可撓性カンチレバー14と、該固定端14bを上下動する駆動手段20と、該ワーク40に対する位置及び姿勢が変化しない基準部材22と、該基準部材22とスタイラス34との上下方向の相対変位を測定し、自由端変位情報を出力する自由端変位計24と、該基準部材22と固定端14bとの上下方向の相対変位を測定し、固定端変位情報を出力する固定端変位計26と、該自由端変位情報及び固定端変位情報に基づきカンチレバー14の上下方向のたわみ量を求める演算手段28とを備え、該たわみ量が所定値となるように該固定端14bを上下させつつ該ワーク40を走査して得られた、該自由端変位情報に基づき、該ワーク40の形状を把握することを特徴とする微細形状測定装置10。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は微細形状測定装置、特にその測定誤差低減機構の改良に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、ワークの微細な形状を測定するため、例えば走査型プローブ顕微鏡等の微細形状測定装置が用いられている。走査型プローブ顕微鏡としては、例えば原子間力顕微鏡がある。これは、ワーク表面とスタイラス間に働く原子間力を検出し、これが一定になるようにワーク表面を走査することにより、ワーク表面の凹凸を把握するものである。(例えば特許文献1参照)。
微細形状測定装置のスタイラスの変位量を測定する方法としては、数多くの方法があり、例えばレーザ及び位置検出可能な光センサを用いた光てこ方式(例えば特許文献1,2)参照)、フォーカス誤差検出方式による測定(例えば特許文献3参照)、光ファイバー干渉計による測定(例えば特許文献4,5参照)等がある。
【0003】
光てこ方式は、例えば特許文献1の図1に示されている。これは、レーザをカンチレバー背面に照射し、その反射光を遠方に位置する位置センサで検出するものである。カンチレバーのスタイラスがワーク表面の凹凸にそって上下方向に変位すると、その変位量が反射光の角度変化に反映される。光てこ方式では、その角度変化が遠方で拡大され、前記位置センサで検出される。このため、反射光の角度変化を、前記光センサで受光される光強度信号から検出し、カンチレバーのスタイラスが指し示しているワーク表面上の高さを計測することができる。
また、光センサの光強度信号が常に所定値となるようにワーク表面を相対的に上下移動させつつワーク表面を走査することにより、ワーク表面上の高さを計測することができる。
微細形状測定装置によれば、このようにしてワーク表面上の高さを把握することにより、ワークの1ラインないし2次元エリアの微細形状を測定することができる。
【0004】
ところで、微細形状測定装置には、一般的な形状測定に比較し、非常に微細な形状を測定する必要があるため、より高精度な測定が要求される。
このような要望に応えるため、種々の微細形状測定装置が提案されている。例えば、特許文献4では、案内手段の捻じれ等の測定精度への悪影響を低減するため、測定子に直角三面反射体を設け、その変位量を複数の変位計で測定することにより、測定子の変位量を把握する技術が提案されている。
【0005】
【特許文献1】特開2002−181687号公報
【特許文献2】特開平9−72924号公報
【特許文献3】特開平9−61441号公報
【特許文献4】特開平7−301510号公報
【特許文献5】特許第3081979号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、前記従来方式にあっても、十分な測定精度が得られるものではなく、より一層の改善の余地が残されていた。
そして、この点について検討の結果、本発明者らによれば、以下の点がわかった。すなわち、ワーク上を走査して測定を行った際、高さを感知するセンサによって得られるデータは、カンチレバーがワークの形状に応じて上下した量と、走査手段で発生する運動誤差によってカンチレバーが上下した量との合算値であることがわかった。
このような測定誤差を低減するため、従来は、運動誤差のより少ない高精度な走査手段を用いることも考えられる。
しかしながら、運動誤差がない理想的な走査手段を用意すること自体、極めて困難である。また仮に、このような走査手段を用意できたとしても、極めて高価なものとなるので、低価格な装置製作が困難となる。
したがって、より高精度な走査手段の使用は、本発明の課題解決手段として採用するに至らなかった。
【0007】
また、別の従来方式、つまり走査手段で発生する運動誤差の影響を排除することが可能と提案されているものでも、特許文献4に示されているように直角三面反射体を用いた複雑な装置構成にしなければならなかったので、本発明の課題解決手段として採用するに至らなかった。
このように微細形状の測定分野では、より高精度な走査手段を用いることなく、測定の高精度化を実現することのできる技術の開発が強く求められていたものの、従来は、これを解決することのできる適切な技術が存在しなかった。
本発明は前記従来技術の課題に鑑みなされたものであり、その目的は、より高精度な微細形状測定を行うことのできる微細形状測定装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
前記微細形状測定の高精度化について本発明者らが鋭意検討を重ねた結果、ワークに対する位置及び姿勢が固定された基準部材を基準にスタイラスの上下方向の変位を測定することが極めて有効であり、その際に基準部材を基準に検出されたカンチレバー固定端変位に基づくカンチレバーの上下方向のたわみ量が所定値となるように、カンチレバー固定端を上下させつつワーク表面を走査することにより、前記測定を、極めて安定かつ高精度に行うことができることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0009】
すなわち、前記目的を達成するために本発明にかかる微細形状測定装置は、カンチレバーと、走査手段と、駆動手段と、基準部材と、自由端変位計と、固定端変位計と、演算手段と、制御手段と、を備えることを特徴とする。
ここで、前記カンチレバーは、固定端が保持された状態でワーク表面の凹凸をなぞるためのスタイラスを自由端に持ち、上下方向に可撓性を有する。
また、前記走査手段は、前記カンチレバーとワーク表面とを横方向に相対的に走査させる。
前記駆動手段は、前記カンチレバー固定端を上下動する。
前記基準部材は、前記走査によっても、ワークに対する相対的な位置及び姿勢が変化しないように設けられたものとする。
【0010】
前記自由端変位計は、前記基準部材とスタイラスとの上下方向の相対変位を測定し、自由端変位情報を出力する。
前記固定端変位計は、前記基準部材と実質的にカンチレバー固定端との上下方向の相対変位を測定し、固定端変位情報を出力する。
前記演算手段は、前記自由端変位計で得られた自由端変位情報、及び前記固定端変位計で得られた固定端変位情報に基づき、前記カンチレバーの上下方向のたわみ量を求める。
前記制御手段は、前記駆動手段の動作を制御し、前記演算手段で求められたたわみ量が所定値となるように、前記カンチレバー固定端の上下方向位置を制御するためのものとする。
そして、本発明においては、前記カンチレバーのたわみ量が所定値となるように前記カンチレバー固定端を上下させつつワーク表面を走査して得られた前記自由端変位情報に基づき、ワーク表面の形状を把握する。
【0011】
なお、本発明において、前記走査手段は、前記スタイラスの上下方向の変位軸と前記自由端変位計の持つ自由端測定軸とが常に一致し、かつ前記カンチレバー固定端の上下方向の変位軸と前記固定端変位計の持つ固定端測定軸とが常に一致するように、前記カンチレバー及び変位計に対するワーク及び基準部材の走査を行うこと、又は前記ワーク及び基準部材に対するカンチレバー及び変位計の走査を行うことが好適である。
【0012】
<光波干渉式変位計>
また、本発明において、前記自由端変位計は光波干渉式変位計であり、前記基準部材は光波干渉式変位計の参照鏡であり、前記自由端変位計は、可干渉光の一部を参照鏡に入射して得られた参照鏡での反射光である参照光と、参照鏡を透過しカンチレバー背面のスタイラス上に位置する自由端測定部位に入射して得られた反射光である測定光とを参照鏡で干渉させ、その干渉に基づく前記自由端変位情報を得ることが好適である。
また、本発明において、前記固定端変位計は光波干渉式変位計であり、前記基準部材は光波干渉式変位計の参照鏡であり、前記固定端変位計は、可干渉光の一部を参照鏡に入射して得られた参照鏡での反射光である参照光と、参照鏡を透過し実質的にカンチレバー固定端に入射して得られた反射光である測定光とを参照鏡で干渉させ、その干渉に基づく前記固定端変位情報を得ることが好適である。
【0013】
<レンズ>
また、本発明において、前記自由端光波干渉式変位計は、レンズを備えることが好適である。
ここで、前記レンズは、前記参照鏡からの可干渉性を有する平行光束中に挿入された状態で、前記カンチレバーと共に横方向に走査される。前記レンズは、該平行光束をカンチレバー背面の移動端測定部位に収束させて入射し、かつその反射光である測定光を自由端変位計の自由端測定軸上に射出する。
【0014】
<静電容量式変位計>
また、本発明において、前記固定端変位計は上下方向に相対向する二の電極である基準電極及び検出電極を備えた静電容量式変位計であり、前記基準電極は前記基準部材に設けられ、前記検出電極は実質的に前記カンチレバー固定端に設けられており、前記固定端変位計は、前記基準電極と前記検出電極間の静電容量の変化を測定し、該静電容量の変化に基づく前記固定端変位情報を得ることが好適である。
また、本発明においては、前記検出電極をリング状の電極とし、前記リング状検出電極の中心軸と前記自由端変位計の持つ自由端測定軸とが一致するように、該リング状検出電極を該自由端変位計の持つ自由端測定軸上に配置することも好適である。
【0015】
ここにいう「実質的にカンチレバー固定端」とは、カンチレバー固定端のみを意味するものでなく、基準部材を基準にカンチレバー固定端の上下方向の変位を測定することのできるところ、例えばカンチレバーホルダー等を含めていう。
【発明の効果】
【0016】
本発明にかかる微細形状測定装置によれば、前記基準部材と、前記自由端変位計と、前記固定端変位計と、前記制御手段と、を備え、カンチレバーのたわみ量が一定となるようにカンチレバー固定端を上下させつつワーク表面を走査することとしたので、安定かつ高精度な微細形状測定を行うことができる。
また、本発明においては、スタイラスの上下方向の変位軸と自由端変位計の持つ自由端測定軸とが常に一致し、かつカンチレバー固定端の上下方向の変位軸と固定端変位計の持つ固定端測定軸とが常に一致するように走査を行うことにより、より安定かつ高精度な微細形状測定を行うことができる。
【0017】
また、本発明においては、前記自由端変位計及び固定端変位計は光波干渉式変位計であり、前記基準部材は光波干渉式変位計の参照鏡であることにより、前記微細形状測定を、より安定かつ高精度に行うことができる。
また、本発明においては、前記自由端変位計は光波干渉式変位計であり、前記固定端変位計は静電容量式変位計であることにより、安定かつ高精度な微細形状測定と、構成の簡略化との双方を実現することができる。また、本発明においては、前記静電容量式変位計の検出電極をリング状の電極とし、前記リング状電極の中心軸と前記自由端変位計の持つ自由端測定軸とが一致するように、該リング状電極を該自由端変位計の持つ自由端測定軸上に配置することにより、安定かつ高精度な微細形状測定と、構成の簡略化との双方を、より確実に実現することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
以下、図面に基づき本発明の好適な一実施形態について説明する。
第一実施形態
図1には本発明の一実施形態にかかる微細形状測定装置の概略構成が示されている。本実施形態においては、カンチレバーをX方向に走査してZ変位を測定する場合を想定している。
同図に示す走査型プローブ顕微鏡(微細形状測定装置)10は、ベースプレート12と、カンチレバー14と、カンチレバーホルダー16と、走査ステージ(走査手段)18と、Z方向駆動機構(駆動手段)20と、光波干渉式変位計の参照鏡(基準部材)22と、自由端変位計24と、固定端変位計26と、演算手段28と、制御手段30と、解析手段32と、を備える。
【0019】
ここで、カンチレバー14は、固定端14bが保持された状態で、ワーク40表面の凹凸をなぞるためのスタイラス34を自由端14aに持ち、Z方向(上下方向)に可撓性を有する。
カンチレバーホルダー16は、カンチレバー固定端14bを保持する。
走査ステージ18は、ベースプレート12に設けられ、カンチレバー14をワーク40表面に沿ってX方向に走査させる。
Z方向駆動機構20は、弾性ヒンジ42と、圧電素子44と、を含む。Z方向駆動機構20は、カンチレバー固定端14bをZ方向に移動させる。このために本実施形態においては、Z方向駆動機構20がカンチレバーホルダー16をZ方向に移動させている。
【0020】
参照鏡22は、光波干渉式変位計の参照鏡であり、前記走査によってもワーク40に対して相対的な位置及び姿勢が変化しないようにベースプレート12に設置されており、ワーク40表面の測定領域とほぼ同等のサイズを有する。
自由端変位計24は、光波干渉式変位計よりなり、参照鏡22とスタイラス34とのZ方向の相対変位を測定し、自由端変位情報を出力する。
固定端変位計26は、光波干渉式変位計よりなり、参照鏡22とカンチレバー固定端14bとのZ方向の相対変位を測定し、固定端変位情報を出力する。このために本実施形態においては、参照鏡22とカンチレバーホルダー16とのZ方向の相対変位を測定している。
演算手段28は、カンチレバー14のたわみ量を、自由端変位計24で得られた自由端変位情報と、固定端変位計26で得られた固定端変位情報との差に基づき算出し、これをたわみ量測定値として出力する。
制御手段30は、演算手段28からのたわみ量測定値が、たわみ量設定値となるように、Z方向駆動機構20の駆動を制御することにより、カンチレバーホルダー16のZ位置を制御する。
解析手段32は、制御手段30によりカンチレバー14のたわみ量が所定値となるようにカンチレバーホルダー16を上下させつつワーク40表面を走査して得られた自由端変位情報に基づき、ワーク40表面の凹凸を把握する。
【0021】
なお、本実施形態においては、自由端変位計24は、光源50と、レンズ52と、ビームスプリッタ54と、ビームスプリッタ56と、参照鏡22と、λ/4板58と、レンズ60と、カンチレバー14背面のスタイラス34上に位置する自由端測定部位14cと、自由端位相検出部64と、を備える。
ここで、レンズ60は、可干渉性を有する平行光束中に挿入され、カンチレバー14と共にX方向に走査され、参照鏡22からの平行光束をカンチレバー14背面の自由端測定部位14aに収束させて入射し、その反射光である測定光を射出している。
固定端変位計26は、一の光源50と、レンズ52と、ビームスプリッタ54と、ミラー66と、ビームスプリッタ68と、参照鏡22と、λ/4板58と、ミラー70と、固定端相検出部72と、を備える。
移動端変位計24及び固定端変位計26は、一の光源50と、レンズ52と、ビームスプリッタ54と、参照鏡22と、λ/4板58とを共通の光学系構成部材として用いている。
【0022】
ワーク40と参照鏡22とは、ベースプレート12上に固定されており、走査によっても互いに相対変位が発生しないように設置されている。
また、レンズ60は、レンズホルダー74に保持されており、レンズホルダー74とカンチレバーホルダー16とは、互いに動かないように固定されている。
カンチレバーホルダー16はZ方向駆動機構20に固定され、Z方向駆動機構20は走査ステージ18に結合されている。この結果、カンチレバー14をXYZの任意方向、本実施形態ではX方向へ動かすことができる。また、移動端変位計24及び固定端変位計26は、走査ステージ18に固定されており、走査時にカンチレバー14及びレンズ60と共にX方向に走査される。
【0023】
本実施形態にかかる走査型プローブ顕微鏡10は概略以上のように構成され、以下にその作用について説明する。
本実施形態においては、参照鏡22を基準にスタイラス34のZ方向変位を測定することにより、高精度な測定を行うことができる。その際に参照鏡22を基準に検出されたカンチレバー14のたわみ量が一定となるようにカンチレバーホルダー16を上下させつつワーク40表面を走査することにより、より安定かつ高精度な測定を実現することができる。
ここで、本実施形態においては、参照鏡22が、ワーク40表面の測定領域以上のサイズを有することにより、スタイラス34のZ変位を参照鏡22を基準に確実に測定することができる。
また、本実施形態においては、走査によってもスタイラス34のZ方向変位軸と自由端変位計24が持つ自由端測定軸とが常に一致し、かつカンチレバー固定端14bのZ方向変位軸と固定端変位計26が持つ固定端測定軸とが常に一致するように走査を行うので、コサイン誤差の発生しない理想的なスタイラス34の変位測定、及びカンチレバー14のたわみ量測定を行うことができる。
【0024】
以下に、前記作用について、より具体的に説明する。
同図においては、参照鏡22及びワーク40はベースプレート12に固定されており、ベースプレート12に対しレンズ60を含む変位計24,26及びカンチレバー14をX方向へ走査している。
そして、光源50からのレーザー光(可干渉光)は、レンズ52でコリメートされ、さらにビームスプリッタ54で、カンチレバー自由端14a(スタイラス34)の自由端変位計測用の光と、カンチレバーホルダー16の固定端変位計測用の光とに分離される。自由端変位計測用の光の一部は、参照鏡22で反射されて参照光となり、残りの透過光はλ/4板58を透過した後、カンチレバー14背面の自由端測定部位14cで反射され、再びλ/4板58を透過して参照光と重ね合わされる。
このとき、参照光と反射光とは偏光面が互いに直交した光となっており、これらの位相差を自由端位相検出部24で検出し、適当な信号処理を施す。この結果、参照鏡22を基準にスタイラス34のZ変位情報を得ることができるので、ワーク40表面の凹凸を把握することができる。
【0025】
本実施形態にかかる形状測定装置10によれば、カンチレバー14の走査時に走査ステージ18の運動誤差が生じた場合であっても、スタイラス34がワーク40表面に接触している状態であれば、カンチレバー14に撓みが生じるだけで、運動誤差がカンチレバー14の撓みで吸収されるので、走査ステージ18の運動誤差がワーク40の測定結果に重畳されるのを防ぐことができる。
また、本実施形態においては、レンズ60が、参照鏡22からのレーザー光をカンチレバー14背面の自由端測定部位14cに収束させて入射し、かつその反射光である測定光を自由端変位計24が持つ自由端測定軸上に射出している。この結果、本実施形態においては、スタイラス34の撓みによるカンチレバー14背面の傾き変化の影響が懸念されるような場合であっても、カンチレバー14背面の自由端測定部位14cからの測定光は、確実にレンズ60より射出されて自由端変位計24で観測することができるので、スタイラス34のZ変位を正確に測定することができる。
【0026】
高精度化
ところで、本実施形態においては、より安定かつ高精度な測定を行うため、以下の点に着目することも非常に重要である。
本実施形態にかかる走査型プローブ顕微鏡10によれば、前述のように走査ステージ18の運動誤差に影響されない高精度な測定を実現することができる。これは、カンチレバー14のたわみの範囲内で測定可能な微細形状を測定対象としており、ワーク40表面の起伏が大きい場合には、走査時にスタイラス34がワーク40表面から離れてしまうことがあり、正しい測定ができなくなる。
また、レンズ60を用いて、カンチレバー14背面の高さがレンズ60の焦点位置から大きくずれてしまうと、カンチレバー14背面の傾きによる誤差量も除去することができなくなる。また、ワークによってはカンチレバー14のたわみ量が非常に大きくなり、過度の測定力がかかることがある。この結果、ワーク40表面を傷つけたり、また、スタイラス34が磨耗し、測定の横分解能が低下することもある。
【0027】
本実施形態においては、より安定かつ高精度な測定を行うため、これらの問題を解決することが非常に重要であり、起伏の大きなワーク表面に対しても安定かつ高精度な測定を実現するため、またワーク40表面の損傷を抑えたり、スタイラス34の磨耗を低減したりするためにも、測定時にカンチレバー14のたわみ量を一定に制御している。
本実施形態においては、カンチレバー14のたわみ量の一定制御を行うため、以下のようにしてカンチレバー14のたわみ量情報を得ている。
【0028】
ビームスプリッタ54で分離された自由端変位計測用の光と、固定端変位計測用の光との一部は、それぞれ参照鏡22で反射されて参照光となり、残りの透過光はλ/4板58を透過した後、それぞれカンチレバー14背面の自由端測定部位14c、及びカンチレバーホルダー16上のミラー70で反射され、再びλ/4板58を透過して参照光と重ね合わされる。このとき、参照光と反射光とは偏光面が互いに直交した光となっており、これらの位相差を位相検出部24,26で検出し、適当な信号処理を施す。この結果、参照鏡22を基準にカンチレバー14背面の自由端測定部位14c及びカンチレバーホルダー16のZ変位情報を得ることができる。カンチレバー14背面の自由端測定部位14c及びカンチレバーホルダー16のZ変位情報から、カンチレバー14のたわみの変化Δξを求めることができる。
【0029】
本実施形態においては、このようにして求められた、たわみの変化Δξが一定となるように、カンチレバーホルダー16のZ位置を制御することで、図2に示すように走査時にスタイラス34がワーク40表面から離れてしまうことを確実に回避し、正しい測定を行うことができる。
【0030】
以下に、カンチレバー14の走査時に得られた移動端変位情報及び固定端変位情報から、カンチレバー14のたわみの変化Δξを得る方法を、図3の模式図を用いて説明する。
ワーク40上の任意の測定開始点において、参照鏡22に対するカンチレバー14背面の距離をl、参照鏡22に対するカンチレバーホルダー16の距離をmとする。カンチレバー14を走査した時に、ワーク40の形状やカンチレバーホルダー16の上下変動によって、参照鏡22に対するカンチレバー14背面の距離l、参照鏡22に対するカンチレバーホルダー16の距離mが、それぞれ距離l、距離mに変化したとする。
測定開始点でのカンチレバー14のたわみ量がξで設定されていた場合、走査後に得られた距離lとmから、たわみの変化量Δξが、次式で得られる。
Δξ=(l−m)−(l−m)=ξ−ξ
つまり、移動端変位情報と固定端変位情報との差の変動は、測定開始点でのカンチレバー14のたわみに対する変化量を表す。
【0031】
本実施形態においては、この変化量Δξの情報を用いて、カンチレバー14のたわみ量を、たわみ量設定値に保つようにZ方向駆動機構20の駆動を制御する。
すなわち、本実施形態では、ワーク40表面の凹凸情報を取得するため、参照鏡22を基準にスタイラス34のZ変位を測定する際に、前述のようにして求められた、たわみ量測定値がたわみ量設定値となるように、カンチレバーホルダー16を上下させつつワーク40表面を走査している。
この結果、本実施形態においては、カンチレバー14のたわみの範囲を超えるような起伏を有するワーク40表面でもスタイラス34がワーク40表面から離れることなく安定して高精度な測定を行うことができる。
また、本実施形態においては、カンチレバー14背面の自由端測定部位14cが常にレンズ60の焦点付近に位置するため、カンチレバー14の傾きによる測定誤差を大幅に低減することができる。
また、本実施形態においては、カンチレバー14のたわみ量に応じて決まる測定力を所定の一定値にコントロールすることができるため、さらに、測定力を小さく保つこともできる。この結果、ワーク40の損傷を避けたり、スタイラス34の磨耗を極力抑えたりすることもできる。
したがって、本実施形態は、自由端位相検出部24からの自由端変位情報に基づき、ワーク表面の凹凸を的確に把握することができるので、参照鏡22を基準としたスタイラス34のZ変位測定の、より安定化及び高精度化を確実に実現することができる。
【0032】
変形例
なお、前記構成では、走査ステージ18が、ワーク40及び参照鏡22に対し、スタイラス34及び変位計24,26を、X方向に送り移動した例について説明したが、本発明は、これに限定されるものでなく、スタイラス34及び変位計24,26に対し、ワーク40及び参照鏡22を、X方向に送り移動することも好ましい。
また、X軸方向の1軸のみならず、Y方向にも同様の走査測定を行い、2次元領域でのワーク40の凹凸形状を測定することもできる。
【0033】
また、前記構成では、光波干渉式変位計の光学素子として、参照鏡22及びλ/4板58を設けた例について説明したが、本発明はこれに限定されるものでなく、参照鏡22及びλ/4板58に代えて、ワイヤーグリッドタイプの偏光板を用いることもできる。これを用いれば、反射光と透過光とで偏光面が直交し、一の光学素子で本実施形態の参照鏡22とλ/4板58の双方の機能を実現することができるので、構成の簡略化が図られる。
【0034】
また、前記構成では、カンチレバー固定端14bの変位として、カンチレバーホルダー16の変位を観測した例について説明したが、本発明はこれに限定されるものでなく、カンチレバー固定端14bと一体で可動し、カンチレバー固定端14bの変位を観測することができるのであれば、任意のところ、例えばレンズホルダー74等のZ変位を観測することにより、カンチレバー固定端14bのZ変位を観測することもできる。
【0035】
また、前記実施形態では、変位計24,26として光学干渉系を用いた例について説明したが、本発明はこれに限定されるものでなく、前記変位を観測することができるものであれば、他の変位計、例えば静電容量式変位計を用いることもできる。
【0036】
第二実施形態
図4には本発明の二実施形態にかかる微細形状測定装置の概略構成が示されている。前記第一実施形態と対応する部分には符号100を加えて示し説明を省略する。
本実施形態においては、固定端変位計126として、光波干渉式変位計に代えて静電容量式変位計を用いている。これをカンチレバーホルダー116の上部に設けている。
本実施形態の参照鏡122は、金属箔膜のコーティングが施されており、これを静電容量式変位計の基準電極180として用いている。静電容量式変位計126は、検出電極182を備える。
そして、固定端変位計126は、基準電極180と検出電極182間の静電容量の変化を測定しており、静電容量の変化に基づき固定端変位情報、つまり参照鏡122とカンチレバーホルダー116間のZ距離の変化を把握している。
本実施形態の固定端変位計126によれば、高精度な固定端変位情報を得ることができる
【0037】
また、自由端変位計124では、光源150からのレーザー光は、レンズ152でコリメートされた後、ビームスプリッタ156を透過する。自由端変位計測用の光の一部は、参照鏡122で反射されて参照光となり、残りの透過光はλ/4板158を透過した後、カンチレバー114背面の自由端測定部位114cで反射され、再びλ/4板158を透過して参照光と重ね合わされる。このとき、参照光と反射光との位相差を自由端位相検出部124で検出し、適当な信号処理を施すことで、自由端変位情報、つまり参照鏡122を基準にしたスタイラス134のZ変位情報を得ることができる。
【0038】
本実施形態の固定端変位計126によれば、前述のようにして得られた固定端変位情報、及び自由端変位計124で得られた自由端変位情報に基づき、カンチレバー114のたわみ量を高精度に求めることができる。本実施形態は、制御手段130により、このようなたわみ量測定値がたわみ量設定値となるように、カンチレバーホルダー116を上下させつつワーク140表面を走査して得られた自由端変位情報に基づき、ワーク140表面の形状を把握するので、前記実施形態と同様、より安定かつ高精度な微細形状測定を行うことができる。
【0039】
さらに、本実施形態においては、固定端変位計126として、カンチレバーホルダー116の上部に静電容量式変位計を設け、参照鏡122とカンチレバーホルダー16との距離の変化を測定している。この結果、本実施形態においては、変位測定用の光学系を1つ備えていればよいため、変位測定用の光学系を2つ備えたものに比較し、装置の簡素化を図ることができる。
【0040】
第三実施形態
図5には本発明の三実施形態にかかる微細形状測定装置の概略構成が示されている。前記第二実施形態と対応する部分には符号100を加えて示し説明を省略する。
本実施形態においては、固定端変位計226として、レンズホルダー274にリング状の検出電極282を設け、静電容量式変位計を構成している。
すなわち、本実施形態においては、静電容量式変位計の検出電極282をリング状とし、リング状検出電極282の中心軸と自由端変位計224が持つ自由端測定軸の中心線とが一致するように、リング状検出電極282を、自由端変位計224の持つ自由端測定軸上に配置している。また、自由端変位計224の持つλ/4板258を、固定端変位計226の持つリング状検出電極282内に配置している。
このように本実施形態によれば、固定端変位計226が参照鏡222とレンズホルダー274と距離の変化を測定しているので、高精度な固定端変位情報を得ることができる。
【0041】
本実施形態の固定端変位計226によれば、前述のようにして得られた固定端変位情報、及び自由端変位計224で得られた自由端変位情報に基づきカンチレバー214のたわみ量を高精度に求めることができる。本実施形態では、制御手段230が、カンチレバー214のたわみ量の測定値が設定値となるように、カンチレバーホルダー216を上下させつつワーク240表面を走査して得られた自由端変位情報に基づき、ワーク240表面の形状を把握するので、前記実施形態と同様、より安定かつ高精度な微細形状測定を行うことができる。
【0042】
さらに、本実施形態においては、レンズ260とカンチレバー214背面との相対距離を同一軸上で測定しているとみなすことができるので、カンチレバーホルダー216の姿勢に変化が生じた場合であっても、カンチレバー214のたわみ量を正確に算出することができる。この結果、カンチレバー214のたわみ量の一定制御を正確に行うことができるので、より安定かつ高精度な微細形状測定を行うこともできる。
【0043】
第四実施形態
図6には本発明の四実施形態にかかる微細形状測定装置の概略構成が示されている。前記第三実施形態と対応する部分には符号100を加えて示し説明を省略する。
本実施形態においては、参照鏡322の持つ金属薄膜380を検出電極として利用し、レンズホルダー374の上部に設けられた被検出面(基準電極)382との距離を測定している。本実施形態の固定端変位計326によれば、高精度な固定端変位情報を得ることができる。
【0044】
本実施形態によれば、このようにして得られた固定端変位情報、及び自由端変位計324で得られた自由端変位情報に基づきカンチレバー314のたわみ量を高精度に求めることができる。制御手段330は、このようにして求められたカンチレバー314のたわみ量の測定値が設定値となるように、カンチレバーホルダー316を上下させつつワーク340表面を走査して得られた自由端変位情報に基づき、ワーク340表面の形状を把握するので、前記実施形態と同様、より安定かつ高精度な微細形状測定を行うことができる。
【0045】
さらに、本実施形態の静電容量式変位計は、前記走査によっても常に固定された状態で使用されるため、静電容量式変位計のケーブルを固定したまま、カンチレバー314を走査することができる。この結果、本実施形態においては、静電容量式変位計のケーブル移動によるヒステリシス等の悪影響を大幅に低減することができる。
【0046】
なお、前記各実施形態では、干渉測長部を移動した例について説明したが、本発明はこれに限定されるものでなく、干渉測長部を固定することも好ましい。以下に、その具体例について説明する。
第五実施形態
図7には本発明の第五実施形態にかかる微細形状測定装置の概略構成が示されている。前記第一実施形態と対応する部分には符号400を加えて示し説明を省略する。
前記第一実施形態においては変位計等を含む干渉測長部を移動したが、本実施形態においては変位計424,426等を含む干渉測長部を固定している。
また、光源450からのレーザー光は、ワーク440と同程度の大きさに広げられている。そして、レーザー光のうち、遮光板490を通過した光の一部が参照鏡422で反射されて参照光となり、残りの透過光がそれぞれカンチレバー背面414c、反射ミラー470で反射され、参照光と重ね合わされて位相検出部464,472へ入射する。
そして、本実施形態においては、遮光板490を走査ステージ418に固定し、カンチレバー414及び反射ミラー470と共に移動させることにより、常に同じ場所の変位を観測することができる。
また、本実施形態においては、遮光板490の移動に応じて反射光の光路も移動するが、レンズ492,494を配置することにより、常に位相検出部464,472の所定の位置に光が入射するような構成となっている。
このように本実施形態によれば、変位計424,426等を含む干渉測長部を固定することにより、可動部の質量を減らすことができるので、走査ステージ418を高速に移動させることができる。これにより本実施形態においては、さらに、測定時間の短縮化を図ることもできる。
【図面の簡単な説明】
【0047】
【図1】本発明の第一実施形態にかかる微細形状測定装置の概略構成の説明図である。
【図2】本発明が解決しようとする課題の説明図である。
【図3】本実施形態にかかる微細形状測定装置の作用の説明図である。
【図4】本発明の第二実施形態にかかる微細形状測定装置の概略構成の説明図である。
【図5】本発明の第三実施形態にかかる微細形状測定装置の概略構成の説明図である。
【図6】本発明の第四実施形態にかかる微細形状測定装置の概略構成の説明図である。
【図7】本発明の第五実施形態にかかる微細形状測定装置の概略構成の説明図である。
【符号の説明】
【0048】
10,110,210,310,410 走査型プローブ顕微鏡(微細形状測定装置)
14,114,214,314,414 カンチレバー
18,118,218,318,418 走査ステージ(走査手段)
20,120,220,320,420 Z方向駆動機構(駆動手段)
22,122,222,322,422 参照鏡(基準部材)
24,124,224,324,424 移動端変位計
26,126,226,326,426 固定端変位計
28,128,228,328,428 演算手段
30,130,230,330,430 制御手段
32,132,232,332,432 解析手段
34,134,234,334,434 スタイラス

【特許請求の範囲】
【請求項1】
固定端が保持された状態でワーク表面の凹凸をなぞるためのスタイラスを自由端に持ち、上下方向に可撓性を有するカンチレバーと、
前記カンチレバーとワーク表面とを横方向に相対的に走査させる走査手段と、
前記カンチレバー固定端を上下動する駆動手段と、
前記走査によっても、ワークに対する相対的な位置及び姿勢が変化しないように設けられた基準部材と、
前記基準部材と前記スタイラスとの上下方向の相対変位を測定し、自由端変位情報を出力する自由端変位計と、
前記基準部材と前記カンチレバー固定端との上下方向の相対変位を測定し、固定端変位情報を出力する固定端変位計と、
前記自由端変位計で得られた自由端変位情報、及び前記固定端変位計で得られた固定端変位情報に基づき、前記カンチレバーの上下方向のたわみ量を求める演算手段と、
前記駆動手段の動作を制御し、前記演算手段で求められたたわみ量が所定値となるように、前記カンチレバー固定端の上下方向位置を制御するための制御手段と、
を備え、前記カンチレバーのたわみ量が所定値となるように前記カンチレバー固定端を上下させつつ前記ワーク表面を走査して得られた前記自由端変位情報に基づき、該ワーク表面の形状を把握することを特徴とする微細形状測定装置。
【請求項2】
請求項1記載の微細形状測定装置において、
前記走査手段は、前記スタイラスの上下方向の自由端変位軸と自由端変位計が持つ自由端測定軸とが常に一致し、かつ前記カンチレバー固定端の上下方向の固定端変位軸と固定端変位計が持つ固定端測定軸とが常に一致するように、前記カンチレバー及び変位計に対するワーク及び基準部材の走査を行うこと、又は前記ワーク及び基準部材に対するカンチレバー及び変位計の走査を行うことを特徴とする微細形状測定装置。
【請求項3】
請求項1又は2記載の微細形状測定装置において、
前記自由端変位計は光波干渉式変位計であり、前記基準部材は光波干渉式変位計の参照鏡であり、
前記自由端変位計は、可干渉光の一部を参照鏡に入射して得られた参照鏡での反射光である参照光と、参照鏡を透過しカンチレバー背面のスタイラス上に位置する自由端測定部位に入射して得られた反射光である測定光とを参照鏡で干渉させ、その干渉に基づく前記移動端変位情報を得ることを特徴とする微細形状測定装置。
【請求項4】
請求項3記載の微細形状測定装置において、
前記自由端変位計は、前記参照鏡からの可干渉性を有する平行光束中に挿入された状態で、前記カンチレバーと共に横方向に走査されるレンズを備え、
前記レンズは、前記参照鏡からの平行光束をカンチレバー背面の自由端測定部位に収束させて入射し、かつその反射光である測定光を自由端変位計の持つ自由端測定軸上に射出することを特徴とする微細形状測定装置。
【請求項5】
請求項1〜4のいずれかに記載の微細形状測定装置において、
前記固定端変位計は光波干渉式変位計であり、前記基準部材は光波干渉式変位計の参照鏡であり、
前記固定端変位計は、可干渉光の一部を参照鏡に入射して得られた参照鏡での反射光である参照光と、参照鏡を透過し実質的にカンチレバー固定端に入射して得られた反射光である測定光とを参照鏡で干渉させ、その干渉に基づく前記固定端変位情報を得ることを特徴とする微細形状測定装置。
【請求項6】
請求項1〜5のいずれかに記載の微細形状測定装置において、
前記固定端変位計は、上下方向に相対向する二の電極である基準電極及び検出電極を備えた静電容量式変位計であり、
前記基準電極は前記基準部材に設けられ、前記検出電極は実質的に前記カンチレバー固定端に設けられており、
前記固定端変位計は、前記基準電極と前記検出電極間の静電容量の変化を測定し、該静電容量の変化に基づく固定端変位情報を得ることを特徴とする微細形状測定装置。
【請求項7】
請求項6記載の微細形状測定装置において、
前記検出電極をリング状の電極とし、
前記リング状検出電極の中心軸と前記自由端変位計の持つ自由端測定軸とが一致するように、該リング状検出電極を該自由端変位計の持つ自由端測定軸上に配置することを特徴とする微細形状測定装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2008−76221(P2008−76221A)
【公開日】平成20年4月3日(2008.4.3)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−255544(P2006−255544)
【出願日】平成18年9月21日(2006.9.21)
【出願人】(000137694)株式会社ミツトヨ (979)
【Fターム(参考)】