説明

活性樹脂組成物及び表面実装技術

【課題】表面実装技術において、フラックスの洗浄工程を不要とし、製造コストの削減、生産性を向上させ、硬化後の塗布樹脂及びアンダーフィル樹脂等に気泡やボイド等が全く生じない活性樹脂組成物の提供。
【解決手段】プリント配線基板1表面の少なくとも一部に下記活性樹脂組成物3を塗布し、表面実装部品4をプリント配線基板1上に搭載し、リフロー半田付けを行い、アンダーフィル樹脂11を充填し、その後、塗布樹脂3及びアンダーフィル樹脂11を加熱硬化する表面実装技術であって、アンダーフィル樹脂11の充填前及び/又は後に、真空操作及び/又は塗布樹脂3とアンダーフィル樹脂11の何れの硬化温度よりも低い温度での加熱を行う。活性樹脂組成物3は、エポキシ樹脂100重量部に対し、ブロックカルボン酸化合物1〜50重量部カルボン酸化合物1〜10重量部、並びに硬化反応開始温度150℃以上の硬化剤1〜30重量部を含有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願発明は、Flip Chip実装等に有用な活性樹脂組成物、それを用いた表面実装技術、及びその表面実装技術により製造されたプリント配線板に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、表面実装部品、例えばBGA部品の表面実装は、プリント配線基板表面へのフラックス塗布→プリント配線基板上へのBGA部品搭載→リフロー半田付け→フラックスの洗浄・除去→プリント配線基板とBGA部品の間隙へのアンダーフィル樹脂の充填・硬化、という工程により行われる。フラックスとしては、ロジンのようなカルボン酸基を持った化合物を活性剤として含有するものが知られる(特許文献1、請求項2)。
【0003】
ところで、近年、BGA部品は、高機能化のため複数のチップが搭載されており、次第にボディサイズは大きくなる傾向にある。
【0004】
しかしながら、BGA部品のボディサイズが大きくなると、フラックスを洗浄・除去する際、BGA部品自体が洗浄の障害となり、未除去のフラックス(フラックス残渣)が発生することがある。その結果、後工程のアンダーフィル樹脂の加熱硬化時に、フラックス残渣中の活性剤成分が腐食反応を惹き起こす、といった問題があった。
【0005】
一方、活性剤の活性力が低く腐食原因となりにくい無洗浄(洗浄の必要が無い)フラックスも知られている(特許文献2)。しかし、無洗浄フラックスを用いた場合、アンダーフィル樹脂の加熱硬化時に、今度は無洗浄フラックス自体が分解ガスを発生し、BGA部品を破壊してしまう、という問題がある。
【0006】
更に、BGA部品のボディサイズが大きくなると、アンダーフィル樹脂を充填する際、BGA部品の接合部が充填の障害となってくる。特に、プリント配線基板表面上に表面凹凸(回路の凹凸、ソルダーレジストの凹凸等)があるときは、凹凸部の隅々にまで完全にアンダーフィル樹脂を充填できず、ボイドや未充填空隙が生じることがある。その結果、製品の品質・信頼性等が著しく低下する。更に、このようなボイド等が見逃され、後工程のアンダーフィル樹脂の硬化が行われた場合、もはや製品のリペアは不可能となり、廃棄するしかなく、歩留まりは低下する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2004−152936号公報
【特許文献2】特開2002−237676号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本願発明は、下記のような効果を奏することができる活性樹脂組成物、及びそれを用いた表面実装技術を提供することを目的とする。
【0009】
1)表面実装技術において、フラックスの洗浄工程が不要であり、製造コストの削減、及び生産性の向上を可能とする。
【0010】
2)硬化後の塗布樹脂及びアンダーフィル樹脂等には気泡やボイド等が全く存在せず、製品の信頼性を向上できる。
【0011】
3)硬化後の塗布樹脂は、非常に熱的安定であり、高温暴露時でも腐食反応や分解ガスを発生することがない。
【0012】
4)アンダーフィル樹脂の充填を容易にする。その結果、大型のBGA部品を実装した場合でも、アンダーフィル樹脂の充填硬化部に気泡、ボイド、その他未充填空隙が生じず、確実な接合(接着)ができ、製品の信頼性を向上できる。
更に、好ましくは、本願発明は、
5)保存安定性が向上した活性樹脂組成物を提供する、ことを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0013】
上記課題を解決するため、本願発明者が鋭意、検討した結果、以下の本願発明を成すに到った。
【0014】
即ち、本願第1発明は、エポキシ樹脂100重量部に対しそれぞれ、ブロックカルボン酸化合物1〜50重量部及び/又はカルボン酸化合物1〜10重量部、並びに硬化反応開始温度150℃以上の硬化剤1〜30重量部を含有する活性樹脂組成物、を提供する。
【0015】
本願第2発明は、プリント配線基板表面の少なくとも一部に本願第1発明の活性樹脂組成物を塗布し、表面実装部品をプリント配線基板上に搭載し、リフロー半田付けを行い、その後、塗布樹脂を加熱硬化する表面実装技術であって、塗布樹脂の加熱硬化前に、真空操作及び/又は塗布樹脂の硬化温度未満の加熱を行うことを特徴とする表面実装技術、を提供する。
【0016】
本願第3発明は、プリント配線基板表面の少なくとも一部に本願第1発明の活性樹脂組成物を塗布し、表面実装部品をプリント配線基板上に搭載し、リフロー半田付けを行い、アンダーフィル樹脂を充填し、その後、塗布樹脂及びアンダーフィル樹脂を加熱硬化する表面実装技術であって、アンダーフィル樹脂の充填前及び/又は後に、真空操作及び/又は塗布樹脂とアンダーフィル樹脂の何れの硬化温度よりも低い温度での加熱を行うことを特徴とする表面実装技術、を提供する。
【0017】
本願第4発明は、プリント配線基板上の少なくとも金属表面の一部に活性樹脂組成物を塗布することを特徴とする本願第2発明又は第3発明の表面実装技術、を提供する。
【0018】
本願第5発明は、表面実装部品のプリント配線基板上への搭載前に、塗布樹脂の乾燥及び/又は塗布樹脂の軟化点温度以上且つ硬化温度未満の加熱を行うことを特徴とする本願第2発明〜第4発明の何れかの表面実装技術、を提供する。
【0019】
本願第6発明は、本願第2発明〜第5発明の何れかの表面実装技術により製造されたプリント配線板、を提供する。
【発明の効果】
【0020】
本願に係る活性樹脂組成物を用いることにより、下記のような効果を奏することができる。
【0021】
1)表面実装技術において、フラックスの洗浄工程が不要となり、製造コストの削減、及び生産性の向上が可能となる。
【0022】
2)硬化後の塗布樹脂及びアンダーフィル樹脂には気泡やボイド等が全く存在せず、製品の信頼性が向上する。
【0023】
3)硬化後の塗布樹脂は、非常に熱的安定であり、高温暴露時でも腐食反応や分解ガスを発生することがない。
【0024】
4)アンダーフィル樹脂の充填が、容易になる。その結果、大型のBGA部品を実装した場合でも、アンダーフィル樹脂の充填硬化部に気泡、ボイド、その他未充填空隙が生じず、確実な接合(接着)ができ、製品の信頼性が向上する。
【0025】
更に、本願に係る活性樹脂組成物の好ましい態様においては、
5)活性樹脂組成物の保存安定性を向上させる、ことができる。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【図1】本願の表面実装技術の一態様を説明するための、工程断面図である。
【0027】
【図2】本願の表面実装技術の別の態様を説明するための、工程断面図である。
【0028】
【図3】実施例にて用いたプリント配線基板の、平面図(A)及びそのa−a’切断断面図(B)である。
【0029】
【図4】実施例にて示した表面実装技術の一態様を説明するための、工程断面図である。
【0030】
【図5】実施例にて用いた半導体チップの、底面図(A)及びそのa−a’切断断面図(B)である。
【0031】
【図6】実施例にて用いた別のプリント配線基板の、平面図(A)及びそのa−a’切断断面図(B)である。
【0032】
【図7】実施例にて用いたBGA部品の、底面図(A)及びそのa−a’切断断面図(B)である。
【発明を実施するための形態】
【0033】
以下、本願発明の最良の実施形態を、図面を用い詳述する。
本願の表面実装技術に用いられる活性樹脂組成物には、エポキシ樹脂を含有する。エポキシ樹脂は、マトリックス樹脂としての機能を有する。また、エポキシ樹脂は、硬化反応時に後述の活性剤とも反応し、活性剤を失活させる機能を有する。これに拠り、硬化後の塗布樹脂は、非常に熱的安定となり、加熱時(例えば、アンダーフィル樹脂の加熱硬化時)、腐食反応や分解ガスを発生することがない。
【0034】
そのようなエポキシ樹脂としては、室温にて固体状のエポキシ樹脂が挙げられる。エポキシ樹脂の軟化点温度としては、例えば70〜150(特に80〜100)℃が好ましい。具体的には、固体状のエポキシ樹脂としては、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエン系エポキシ樹脂、ビフェニル系エポキシ樹脂、ビスフェノールA型固形エポキシ樹脂、固形の脂環式エポキシ樹脂等が挙げられる。
【0035】
他のエポキシ樹脂としては、室温にて液状のエポキシ樹脂が挙げられる。液状エポキシ樹脂とは、常温で液状又は半固体状態のエポキシ樹脂をいい、例えば、常温で流動性をもつエポキシ樹脂が挙げられる。そのような液状エポキシ樹脂としては、例えば粘度(室温、mPa・s)が20000以下、特に1000〜10000が好ましい。
【0036】
具体的には、液状エポキシ樹脂としては、液状ビスフェノールA型エポキシ樹脂、例えば次式
【化1】

【0037】
[上記式中、nは0若しくは1を表す。Gは、グリシジル基を表す。]で表されるもの等が挙げられ、これらの一種以上、用いてよい。更に、他の液状エポキシ樹脂の具体例としては、液状ビスフェノールF型エポキシ樹脂、例えば次式
【化2】

[上記式中、nは0若しくは1を表す。Gは、グリシジル基を表す。]で表されるもの等が挙げられ、これらの一種以上、用いてよい。
【0038】
更に、他の液状エポキシ樹脂としては、具体的にはナフタレン型のもの、ジフェニルチオエーテル(スルフィド)型のもの、トリチル型のもの、脂環式タイプのもの、アルコール類から調製されるもの、ジアリルビスA型のもの、メチルレゾルシノール型のもの、ビスフェノールAD型のもの、及びN,N,O−トリス(グリシジル)−p−アミノフェノール等が挙げられ、これらの一種以上、用いてよい。
【0039】
好ましくは、液状エポキシ樹脂としては、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、N,N,O−トリス(グリシジル)−p−アミノフェノール、ビスフェノールAD型エポキシ樹脂等が挙げられ、これらの1種以上、用いてよい。
【0040】
活性樹脂組成物には、ブロックカルボン酸化合物及び/又はカルボン酸化合物を含有する。これらは、活性剤としての機能を有する。
【0041】
ブロックカルボン酸化合物は、カルボン酸化合物とブロック化剤とを反応させることにより、合成される。ブロックカルボン酸化合物を用いた場合、低温副反応を抑えることができ、活性樹脂組成物の保存安定性を向上させることができる。
【0042】
ブロックカルボン酸化合物の一方の合成原料であるカルボン酸化合物としては、1価(モノ)カルボン酸化合物が挙げられる。合成原料のカルボン酸化合物の具体例としては、芳香族1価カルボン酸[(ヒドロキシ)安息香酸、ジヒドロキシ安息香酸、フェニル酢酸、安息香酸、トルイル酸、ナフトエ酸等]、飽和1価カルボン酸[酢酸、プロピオン酸、酪酸、2−メチルプロパン酸(イソ酪酸)、2−エチルヘキシル酸、ラウリン酸、シクロヘキ酸カルボン酸等]、不飽和1価カルボン酸(アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、オレイン酸等)、アビエチン酸類等が挙げられる。
【0043】
合成原料のカルボン酸化合物の他の具体例としては、多価(ポリ)カルボン酸化合物が挙げられる。具体的には、脂肪族多価カルボン酸(シュウ酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸、デカメチレンジカルボン酸、ブタンテトラカルボン酸、1,2,3,4−ブタンテトラカルボン酸等)、芳香族多価カルボン酸[フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、トリメリット酸、ピロメリット酸、ナフタレンジカルボン酸、ベンゼンカルボン酸(特に、カルボキシル基数が3〜4のもの)等]、脂環族多価カルボン酸(テトラヒドロカルボン酸、ヘキサヒドロカルボン酸、テトラヒドロフタル酸、ヘキサヒドロフタル酸等)、不飽和脂肪族多価カルボン酸(マレイン酸、フマル酸、イタコン酸等)、ヒドロキシル基を2個以上(好ましくは2〜50個)有するポリオールと酸無水物をハーフエステル化し得られる多価カルボン酸類、イソシアネート基を2個以上(好ましくは2〜50個)有するポリイソシアネートとヒドロキシカルボン酸又はアミノ酸とを付加反応させて得られる多価カルボン酸類、不飽和カルボン酸を単独又は共重合して得られる多価カルボン酸類、ポリオールと多価カルボン酸を反応させて得られるポリエステル型の多価カルボン酸、カルボン酸ポリマー(スチレンマレイン酸コポリマー、アクリル酸コポリマー等)が挙げられる。
【0044】
ブロックカルボン酸化合物の他方の合成原料であるブロック化剤としては、活性樹脂組成物の硬化反応開始温度において、カルボキシル基のブロック(保護)基が外れているようなものが好ましい。合成原料のブロック化剤の具体例としては、分子中にビニルエーテル基を1個有する化合物[脂肪族ビニルエーテル類(メチルビニルエーテル、エチルビニルエーテル、イソプロピルビニルエーテル、n−プロピルビニルエーテル、イソブチルビニルエーテル、n−ブチルビニルエーテル、シクロヘキシルビニルエーテル、プロピルビニルエーテル、ブチルビニルエーテル、2−エチルシクロヘキシルビニルエーテル、t−ブチルビニルエーテル、2−エチルヘキシルビニルエーテル等)、環状ビニルエーテル類(2,3−ジヒドロフラン、2,3−ジヒドロ−2H−ピラン、3,4−ジヒドロ−2H−ピラン、3,4−ジヒドロ−2−メトキシ−2H−ピラン、3,4−ジヒドロ−4,4−ジメチル−2H−ピラン−2−オン、3,4−ジヒドロ−2−エトキシ−2H−ピラン、3,4−ジヒドロ−2H−ピラン−2−カルボン酸ナトリウム、3,4−ジヒドロフラン等)、脂肪族ビニルチオエーテル化合物(ジヒドロフラン類等)、環状ビニルエーテル化合物(ジヒドロ−2H−ピラン等)、及び環状ビニルチオエーテル化合物等]が挙げられる。
【0045】
合成原料のブロック化剤の他の具体例としては、分子中にビニルエーテル基を2個以上有する化合物[ジビニルエーテル化合物(エチレングリコールジビニルエーテル、1,2−プロピレングリコールジビニルエーテル、1,3−プロピレングリコールジビニルエーテル、1,3−ブタンジオールジビニルエーテル、1,4−ブタンジオールジビニルエーテル、2,3−ブタンジオールジビニルエーテル、1,6−ヘキサンジオールジビニルエーテル、ジエチレングリコールジビニルエーテル、トリエチレンジュリコールジビニルエーテル、ペンタンジオールジビニルエーテル、ジメチルブタンジオールジビニルエーテル、3−メチル−1,5−ペンタンジオールジビニルエーテル、水添ビスフェノールAジビニルエーテル、ネオペンチルグリコールジビニルエーテル、1,8−オクタンジオールジビニルエーテル、1,4−シクロヘキサンジメタノールジビニルエーテル、2−メチル−1,3−プロパンジオールジビニルエーテル、1,4−シクロヘキサンジオールジビニルエーテル、1,9−ノナンジオールジビニルエーテル、トリエチレングリコールジビニルエーテル、テトラエチレングリコールジビニルエーテル、ビスフェノールAジビニルエーテル、水添ビスフェノールAジビニルエーテル等)、ジビニルチオエーテル化合物等]が挙げられる。
【0046】
ブロックカルボン酸化合物としては、具体的にはシクロヘキサンジカルボン酸のビスアルキルエステル、1−イソプロポキシエチル(メタ)アクリレート、1−エトキシエチル(メタ)アクリレート、1−t−ブトキシエチル(メタ)アクリレート、1−(1−メチルヘキシロキシ)エチル(メタ)アクリレート、1−(1,1−ジメチルプロポキシ)エチル(メタ)アクリレート、1−イソプロポキシエチル(メタ)アクリルアミド、1−エトキシエチル(メタ)アクリルアミド、1−t−ブトキシエチル(メタ)アクリルアミド、1−(1−メチルヘキシロキシ)エチル(メタ)アクリルアミド、1−(1,1−ジメチルプロポキシ)エチル(メタ)アクリルアミド、1,2,4−ベンゼントリカルボン酸−2,4−ビス(プロポキシエチル)−1−((メタ)アクリロキシエチル)エステル、及びこれらの(共)重合体等が挙げられ、これらの1種以上、用いてよい。
【0047】
市販品のブロックカルボン酸化合物としては、具体的にはサンタシッドG、サンタシッドFK−03、サンタシッドFK−05、サンタシッドFK−16、サンタシッドKM−01、ノフキュアーTN−2、ノフキュアーOP、及びノフキュアーTY501(何れも日本油脂社製)等が挙げられ、これらの1種以上、用いてよい。
【0048】
ブロックカルボン酸化合物の替わりに又はこれと併用して、カルボン酸化合物それ自体を用いることができる。カルボン酸化合物としては、上記ブロックカルボン酸化合物の合成原料として例示したものの一種以上、用いてよい。
【0049】
活性樹脂組成物には、硬化剤を含有する。硬化剤の硬化反応開始温度としては、150℃以上(好ましくは160〜200℃)である。このように高温反応性の硬化剤を用いることにより、短時間の加熱では硬化反応は起きず、従ってリフロー時であっても活性樹脂組成物が硬化するのを防ぐことができる。具体的には、硬化剤としては、ジシアンジアミド等が挙げられる。
【0050】
活性樹脂組成物には、溶剤を含有してもよい。特に、固体状物(固体状エポキシ樹脂等)を用いる場合は、溶剤を含有するのが好ましい。溶剤の沸点は、硬化反応開始温度未満、特に150〜200℃が好ましい。具体的には、溶剤としては、グリコールエーテル類、エチレングリコールエーテルエステル類、プロピレングリコールエーテルエステル類、N−メチルピロリドン等が挙げられる。
【0051】
活性樹脂組成物には、その他添加剤として、ポリジメチルシロキサン等の消泡剤、シランカップリング剤、アエロジル等を含有してもよい。
【0052】
活性樹脂組成物の組成において、エポキシ樹脂100重量部に対し、各成分を、以下のとおり、それぞれ含有する。即ち、ブロックカルボン酸化合物1〜50(好ましくは10〜40)重量部及び/又はカルボン酸化合物1〜10(好ましくは2〜5)重量部、並びに硬化剤1〜30(好ましくは2〜7)重量部、含有する。溶剤は、10〜300(特に30〜100)重量部が好ましい。
【0053】
活性樹脂組成物は、溶剤を含む場合又は含まない場合に、固体状でも液状でもよい。しかし、好ましくは、活性樹脂組成物は、溶剤除去(又は樹脂乾燥)後に、軟化点温度50〜150(特に80〜120)℃の固体状となるものである。軟化点温度が低過ぎると室温においてもタック性が発現しゴミ等の付着により異物が混入する虞があり、逆に高過ぎるとリフロー実装後の真空脱泡が不十分となることがある。更に、活性樹脂組成物としては、冷却後、固化しても、加熱により再軟化し得るものが好ましい。
【0054】
本願の表面実装技術の一態様において、先ず、プリント配線基板(図1A,1)表面上の少なくとも一部(全表面を含む。)に、本願の活性樹脂組成物(図1B,3)を塗布する。例えば、プリント配線基板上の少なくとも金属表面の一部に塗布してよい。金属としては、例えば純金属(銅等)及び合金(半田等)が挙げられ、これらの一種以上であってよい。より具体的には、少なくとも回路の一部及び/又は少なくともパッド部(図1A,2)の一部に塗布してよい。更に、接合相手の表面実装部品(図1C,4)の少なくとも半田表面に塗布していてよい。具体的には、表面実装部品の全表面又はバンプ部(図1C,9)のみに塗布してもよい。塗布樹脂の層厚は、通常10〜50μmである。
【0055】
その後、必要に応じ(例えば、固体状エポキシ樹脂及び溶剤を用いた場合)、塗布樹脂を乾燥し、溶剤を除去してよい。この乾燥後の塗布樹脂は、通常、タックフリーの塗膜となる。乾燥条件としては、例えば80〜120℃、10〜30分間であってよい。
【0056】
更に、必要に応じ(例えば、乾燥後の塗布樹脂が固体状となる場合等)、塗布樹脂を、塗布樹脂の軟化点温度以上且つ硬化反応開始温度未満の加熱(「加熱A」とも言う。)を行ってよい。この加熱Aにより、塗布樹脂は、通常、タック性が発現し、表面実装部品を実装し易くなる。加熱条件としては、例えば80〜180℃、10秒〜10分間であってよい。
【0057】
塗布樹脂の乾燥と加熱Aは、何れか一方のみを、又は両方を(順序は問わず)順次若しくは同時に、行ってよい。
【0058】
その後、表面実装部品(図1C,4)をプリント配線基板(図1C,1)上に搭載する。本願発明は、大型の表面実装部品、例えば50mm角以上のものでも用いることができる。表面実装部品としては、具体的にはパッケージ部品(BGA部品、CSP部品、MCM部品、IPM部品、IGBT部品等)、半導体チップ等が挙げられる。
【0059】
その後、リフロー半田付けを行う(図1D)。リフロー条件としては、例えば240〜300℃、10秒〜10分間であってよい。加熱時間が長過ぎると、塗布樹脂の硬化反応が起こることがあるので、好ましくない。
【0060】
その後、真空操作及び/又は塗布樹脂の硬化温度未満の加熱(「加熱B」とも言う。)を行う。
真空操作は、以下の理由等に因り、行われる。即ち、リフロー半田付けの際、溶融半田の表面にある酸化物等が塗布樹脂(活性樹脂組成物)により還元等され、その結果、水等が生成することがある。この生成水等が、塗布樹脂中にそのまま残留した場合、塗布樹脂の加熱硬化の際、蒸発膨張し、硬化後の塗布樹脂中に気泡やボイド等が生ずる虞がある。そこで、予めこのような生成水等を除去すべく、真空操作を行う。更に、真空操作により、塗布樹脂等の脱泡も行われる。真空操作条件は、例えば真空度10〜80000(特に100〜50000)Pa、1〜60(特に5〜30)分間、が好ましい。
【0061】
加熱Bは、塗布樹脂の硬化温度未満にて行われるが、塗布樹脂が固体状である場合はその軟化点温度以上にて行うのが好ましい。加熱Bにより、樹脂等の脱水・脱泡が行われる。更に、塗布樹脂が固体状である場合、加熱Bにより塗布樹脂は軟化し、この軟化した塗布樹脂によりプリント配線基板表面上の凹凸が吸収(平坦化)・均される。その結果、後工程においてアンダーフィル樹脂の充填を行う場合、その充填が容易になり、アンダーフィル樹脂の充填硬化部に気泡、ボイド、その他未充填空隙が生じなくなる。具体的に、加熱条件としては、例えば60〜150(特に80〜120)℃、0.1〜60(特に1〜10)分間、が好ましい。
【0062】
真空操作と上記加熱Bは、何れか一方のみを、又は両方を同時に若しくは(順序は問わず)順次、行ってよい。好ましくは、少なくとも真空操作を行う。
【0063】
その後、塗布樹脂を加熱硬化する(図1E,10)。加熱硬化条件としては、硬化剤の硬化反応開始温度以上、具体的には150〜200℃、1〜4時間であってよい。この際、ブロックカルボン酸化合物及び/又はカルボン酸化合物は、エポキシ樹脂と反応し、活性剤としての活性力を失う。従って、腐食などによる信頼性を低下させる原因は無くなる。
上記のようにして、本願に係るプリント配線板が、製造される。
【0064】
本願の表面実装技術の別の態様においては、先ず、上述と同様にして、リフロー半田付け迄の工程を行う。即ち、プリント配線基板(図2A,1)表面の少なくとも一部に前記活性樹脂組成物(図2B,3)を塗布し、表面実装部品(図2C,4)をプリント配線基板(図2C,1)上に搭載し、リフロー半田付け(図2D)を行う。
【0065】
そして、パッケージ化等の目的で、アンダーフィル樹脂(図2E,11)の充填を行う。具体的には、プリント配線基板と表面実装部品との間隙へ、アンダーフィル樹脂を充填する。アンダーフィル樹脂としては、硬化反応開始温度100〜250(特に150〜200)℃のものが好ましい。具体的には、アンダーフィル樹脂として、エポキシ系樹脂、シリコーン系樹脂、ポリイミド系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、シアネートエステル系樹脂、フェノール系樹脂、ナフタレン系樹等の一種以上を用いることができる。
【0066】
アンダーフィル樹脂の充填前及び/又は後に、真空操作及び/又は塗布樹脂とアンダーフィル樹脂の何れの硬化温度よりも低い温度での加熱(「加熱C」とも言う。)を行う。例えば、リフロー半田付けした後、下記工程i)〜iii)の何れかを行い、その後、樹脂(塗布樹脂及びアンダーフィル樹脂)を加熱硬化する。
i)真空操作及び/又は加熱Cを行い、アンダーフィル樹脂を充填する工程。
ii)真空操作及び/又は加熱Cを行い、アンダーフィル樹脂を充填し、真空操作及び/又は加熱Cを行う工程。
iii)アンダーフィル樹脂を充填し、真空操作及び/又は加熱Cを行う工程。
【0067】
真空操作と加熱Cは、何れか一方のみを、又は両方を同時に若しくは(順序は問わず)順次、行ってよいが、好ましくは少なくとも真空操作を行い、また好ましくはアンダーフィル樹脂の充填前に加熱Cを行う。
【0068】
真空操作は、前述と同様にして、行うことができる。真空操作により、脱水等及び樹脂(塗布樹脂、充填樹脂等)の脱泡等が行われる。
【0069】
加熱Cは、前記加熱Bと同様に、行うことができる。加熱Cにより、脱水・脱泡、更にはアンダーフィル樹脂の充填を容易にすることができる。但し、アンダーフィル樹脂充填後、加熱Cを行う場合は、塗布樹脂及びアンダーフィル樹脂が硬化反応を起こさないよう、これらの何れの硬化温度よりも低い温度で加熱する。
【0070】
その後、塗布樹脂及びアンダーフィル樹脂を加熱硬化(図2F,各10,6)する。加熱硬化条件としては、硬化剤の硬化反応開始温度以上且つアンダーフィル樹脂の硬化温度以上、具体的には150〜200℃、1〜12時間時間であってよい。
上記のようにして、本願に係るアンダーフィル樹脂充填プリント配線板が、製造される。
【実施例】
【0071】
以下、本願発明を、実施例にて具体的に説明する。
<活性樹脂組成物の調製>
・調製実施例1〜5
表1に示す配合組成に従って、各配合成分を均一に混合し、活性樹脂組成物(各調製実施例1〜5)を調製した。
<プリント配線板の製造>
・実施例1〜5
【0072】
10mm角のプリント配線基板[パッド(図4A,2)ピッチ0.6mm、パッド径0.3mm、パッド数25個](図3;図4A)全面に、上記活性樹脂組成物(各調製実施例1〜5)(図4B,3)をスクリーン印刷にて塗布した(図4B)。
【0073】
その後、このプリント配線基板を100℃、20分間、加熱し、塗布樹脂を乾燥した。室温に冷却後のプリント配線基板の塗布樹脂は、タック性の無い固体状であり、表面の鉛筆硬度はHBであった。
【0074】
その後、上記プリント配線基板を120℃に加熱すると、塗布樹脂は軟化し、タック性が発現した。
【0075】
その後、塗布樹脂が軟化した状態にて、4mm角の半導体チップ[バンプ(図4C,9)ピッチ0.6mm、バンプ径0.3mm、バンプ数25個](図5;図4C,4)を、マウンターでプリント配線基板上に設置した(図4C)。
【0076】
その後、半導体チップ(図4C,4)をマウントしたプリント配線基板(図4C,1)を、リフロー装置(プリヒート加熱条件:150〜180℃、60秒、リフロー加熱条件:220〜260℃、30秒)通過させ、半田付けを行った(図4D)。
【0077】
上記半導体チップを半田付けしたプリント配線基板を冷却すると、塗布樹脂は表面の鉛筆硬度がHBの固体状となった。
【0078】
その後、上記プリント配線基板を、再度120℃に加熱したところ、塗布樹脂は再び軟化し、タック性が発現した。そして、この温度下、真空操作(真空度100Pa、2分)を行った。
【0079】
その後、上記プリント配線基板を、加熱(190℃、2時間)し、活性樹脂組成物を硬化させ、プリント配線板(各実施例1〜5)を作製した。硬化後の塗布樹脂は、表面の鉛筆硬度が8Hであり、完全に硬化していた(図4E)。
【0080】
上記作製したプリント配線板(各実施例1〜5)から半導体チップを物理的に剥がし、硬化した活性樹脂組成物を20倍の拡大鏡で観察したところ、気泡及びボイドは確認されなかった。
【0081】
・比較例1
活性樹脂組成物の加熱硬化前の、120℃の加熱及び真空操作を行わなかった以外は、前記プリント配線板(実施例1)の製造方法と同様にして、プリント配線板(比較例1)を作製した。
【0082】
上記作製したプリント配線板(比較例1)から半導体チップを物理的に剥がし、硬化した活性樹脂組成物を20倍の拡大鏡で観察したところ、気泡及びボイドは17個確認され、その大きさは0.5〜2mmであった。
【0083】
・実施例6
先ず、下記組成の均一なペースト状活性樹脂組成物(調製実施例6)を調製した。
組成)クレゾールノボラック型エポキシ樹脂(軟化点温度94℃)100重量部、p−ヒドロキシ安息香酸4重量部、ジシアンジアミド5重量部、プロピレングリコールメチルエーテルアセテート50重量部。
【0084】
100mm角のプリント配線基板[パッドピッチ0.6mm、パッド径0.3mm、パッド数1010個](図6)全面に、上記ペースト状活性樹脂組成物(調製実施例6)をスクリーン印刷にて塗布した。
【0085】
その後、このプリント配線基板を100℃、20分間、加熱し、塗布樹脂を乾燥した。室温に冷却後のプリント配線基板の塗布樹脂は、タック性の無い固体状であり、表面の鉛筆硬度はHBであった。
【0086】
その後、上記プリント配線基板を120℃に加熱すると、塗布樹脂は軟化し、タック性が発現した。
【0087】
その後、塗布樹脂が軟化した状態にて、70mm角のBGA部品[バンプピッチ0.6mm、バンプ径0.3mm、バンプ数1010個](図7)を、マウンターでプリント配線基板上に設置した。
【0088】
その後、BGA部品をマウントしたプリント配線基板を、ピーク温度260℃に設定したリフロー装置を通過させ、半田付けを行った。
【0089】
上記BGA部品を半田付けしたプリント配線基板を冷却すると、塗布樹脂は表面の鉛筆硬度がHBの固体状となった。
【0090】
その後、上記プリント配線基板を、再度120℃に加熱したところ、塗布樹脂は再び軟化し、タック性が発現した。そして、この温度下、真空操作(真空度150Pa、60分)を行った。
【0091】
その後、上記プリント配線基板を、加熱(190℃、2時間)し、活性樹脂組成物を硬化させ、プリント配線板(実施例6)を作製した。硬化後の塗布樹脂は、表面の鉛筆硬度が8Hであり、完全に硬化していた。
【0092】
上記作製したプリント配線板(実施例6)からBGA部品を物理的に剥がし、硬化した活性樹脂組成物を20倍の拡大鏡で観察したところ、気泡及びボイドは確認されなかった。
【0093】
・実施例7
先ず、リフロー半田付け迄の工程を、前記プリント配線板(実施例6)の製造方法と同様にして、行った。
【0094】
上記BGA部品を半田付けしたプリント配線基板を冷却すると、塗布樹脂は表面の鉛筆硬度がHBの固体状であった。
【0095】
その後、上記塗布樹脂を、再度120℃に加熱したところ、再び軟化し、タック性が発現した。
【0096】
その後、この温度下、アンダーフィル樹脂(日立化成工業社製、「CEL‐C−3720」)の充填を行った。
その後、この温度下、真空操作(真空度150Pa、30分)を行った。
【0097】
その後、上記プリント配線基板を、加熱(190℃、2時間)し、活性樹脂組成物及びアンダーフィル樹脂を硬化させ、プリント配線板(実施例7)を作製した。
【0098】
上記作製したプリント配線板(実施例7)について、X線にて観察したところ、硬化した活性樹脂組成物及びアンダーフィル樹脂の何れにも気泡及びボイドは確認されず、またアンダーフィル樹脂の未充填空隙も確認されなかった。
【0099】
・実施例8〜12
調製実施例6の活性樹脂組成物の替わりに各調製実施例1〜5のものを用いた以外は、前記プリント配線板(実施例7)の製造方法と同様にして、プリント配線板(各実施例8〜12)を作製した。
【0100】
上記作製したプリント配線板(各実施例8〜12)について、X線にて観察したところ、硬化した活性樹脂組成物及びアンダーフィル樹脂の何れにも気泡及びボイドは確認されず、またアンダーフィル樹脂の未充填空隙も確認されなかった。
【0101】
・比較例2
活性樹脂組成物及びアンダーフィル樹脂の加熱硬化前の、120℃の加熱及び真空操作を行わなかった以外は、前記プリント配線板(実施例8)の製造方法と同様にして、プリント配線板(比較例2)を作製した。
【0102】
上記作製したプリント配線板(比較例2)について、X線にて観察したところ、硬化した活性樹脂組成物及びアンダーフィル樹脂の気泡及びボイドは22個確認され、その大きさは0.5〜2mmであり、またアンダーフィル樹脂の未充填空隙は2か所確認され、その大きさは4mm及び7mmであった。
【0103】
<活性樹脂組成物の各種性能試験>
・半田接続性試験
活性樹脂組成物として保存期間0日のものを用い、リフロー半田付け迄の工程を、前記プリント配線板(各実施例1〜5)の製造方法と同様にして、行った。その後、プリント配線基板を冷却し、BGA部品をプリント配線基板から強制的に剥がした。そして、プリント配線基板のランド上に、バンプ半田25個の内、何個が付着しているかを調べた。表1に、付着している半田の割合(半田付着率)を示す。
【0104】
・25℃保存安定性試験
保存期間が0日の活性樹脂組成物の替わりに、保存期間が種々、異なる活性樹脂組成物を用い、上記半田接続性試験を行った。そして、保存期間0日のときの半田付着率を達成(維持)できる活性樹脂組成物の保存期間を調べた。表1に、その保存期限を示す。
【0105】
【表1】

1)日本化薬社製、「EOCN−103」。
2)日本化薬社製、「RE‐310S」。
【符号の説明】
【0106】
1,7 プリント配線基板
2 パッド半田
3 未硬化の活性樹脂組成物(塗布樹脂)
4 表面実装部品(半導体チップ又はBGA部品)
5 ベアチップ
6 硬化したアンダーフィル樹脂
8 回路
9 バンプ半田
10 硬化した活性樹脂組成物(塗布樹脂)
11 未硬化のアンダーフィル樹脂

【特許請求の範囲】
【請求項1】
エポキシ樹脂100重量部に対しそれぞれ、ブロックカルボン酸化合物1〜50重量部及び/又はカルボン酸化合物1〜10重量部、並びに硬化反応開始温度150℃以上の硬化剤1〜30重量部を含有する活性樹脂組成物。
【請求項2】
プリント配線基板表面の少なくとも一部に請求項1に記載の活性樹脂組成物を塗布し、表面実装部品をプリント配線基板上に搭載し、リフロー半田付けを行い、その後、塗布樹脂を加熱硬化する表面実装技術であって、塗布樹脂の加熱硬化前に、真空操作及び/又は塗布樹脂の硬化温度未満の加熱を行うことを特徴とする表面実装技術。
【請求項3】
プリント配線基板表面の少なくとも一部に請求項1に記載の活性樹脂組成物を塗布し、表面実装部品をプリント配線基板上に搭載し、リフロー半田付けを行い、アンダーフィル樹脂を充填し、その後、塗布樹脂及びアンダーフィル樹脂を加熱硬化する表面実装技術であって、アンダーフィル樹脂の充填前及び/又は後に、真空操作及び/又は塗布樹脂とアンダーフィル樹脂の何れの硬化温度よりも低い温度での加熱を行うことを特徴とする表面実装技術。
【請求項4】
プリント配線基板上の少なくとも金属表面の一部に活性樹脂組成物を塗布することを特徴とする請求項2又は3に記載の表面実装技術。
【請求項5】
表面実装部品のプリント配線基板上への搭載前に、塗布樹脂の乾燥及び/又は塗布樹脂の軟化点温度以上且つ硬化温度未満の加熱を行うことを特徴とする請求項2〜4の何れかに記載の表面実装技術。
【請求項6】
請求項2〜5の何れかに記載の表面実装技術により製造されたプリント配線板。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2013−59807(P2013−59807A)
【公開日】平成25年4月4日(2013.4.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−280439(P2011−280439)
【出願日】平成23年12月5日(2011.12.5)
【出願人】(591028980)山栄化学株式会社 (45)
【Fターム(参考)】