説明

無線通信機器、無線通信方法、及びコンピュータプログラム

【課題】無線送信機の消費電力低減を図り、長時間動作を可能とする
【解決手段】無線送信機20は、無線送信機20を一意に識別するための2桁以上から成るID値の全桁の情報を含む第一の送信信号と、ID値の一部の桁のみの情報を含む複数の第二の送信信号を生成する送信モジュール21と、第一の送信信号及び複数の第二の送信信号をそれぞれ異なる送信タイミングで無線伝送するアンテナ22を備える。無線受信機30は、第二の送信信号に基づいて無線送信機20を認証する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はセキュリティ分野等で用いられる無線通信機器、無線通信方法、及びコンピュータプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、携帯電話やパソコン等においては、パスワードロック/アンロック、又は電源オン/オン等の自動化が要望されており、また自動車においては、ドアロック/アンロック等の自動化が要望されている。これらの要望に応えるべく、近年、様々な手法が考案されている。例えば、ユニークなIDが割り当てられた無線送信機をユーザが携帯することによって、ユーザが離れた場合に携帯電話やパソコン等の端末機器のパスワードロックが行われ、ユーザが近づいた場合にアンロックが行われる手法が考案されている。この種の無線送信機では、無線送信機から端末機器に送信されるIDデータを暗号化し、セキュリティを高めている。例えば、特許文献1には、暗証コードを用いたキーレスエントリーシステムが開示されている。
【特許文献1】特開平8−144594号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
ところで、この種の無線送信機では、省電力化が強く望まれている。特に、内蔵電池からの電力供給により動作する無線通信機器では、電池交換や充電を長時間不要とし、長時間の連続動作を可能とする省電力機能が要求される。従来の無線送信機では、送信モードとスリープモードとを交互に繰り返す間欠動作により電池の電力消費を可能な限り抑制している。送信モードでは、無線送信機を認証するためのIDデータが端末機器へ送信されるので、このような間欠動作に基づくIDデータの送信方法では、無線送信機から端末機器へIDデータが定期的かつ断続的に送信されることとなる。無線送信機によって消費される電力のうちIDデータの送信に要する電力は、大部分を占めているので、IDデータの送信に要する電力を低減することが無線送信機の長時間動作の課題となっている。
【0004】
そこで、本発明は、無線送信機の長時間動作を可能とする無線通信機器、無線通信方法及びコンピュータプログラムを提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上述の課題を解決するため、本発明に係わる無線通信機器は、無線送信機と無線受信機とを備える。無線送信機は、無線送信機を一意に識別するための2桁以上から成るID値の全桁の情報を含む第一の送信信号と、ID値の一部の桁のみの情報又はID値の一部の桁のみの情報を所定の変換規則に基づいて変換した変換情報を含む複数の第二の送信信号を生成する送信モジュールと、第一の送信信号及び複数の第二の送信信号をそれぞれ異なる送信タイミングで無線伝送するアンテナとを備える。無線受信機は、第二の送信信号に基づいて無線送信機を認証する。ID値の一部の桁のみの情報又はこれを変換規則に基づいて変換した変換情報の受信を以って、正規のID値の受信と看做して無線送信機を認証することにより、ID値送信時の通信データ量を削減できる。これにより、無線送信機の消費電力は低減され、長時間動作が可能になる。
【0006】
ここで、変換情報としては、ID値の符号体系とは異なる符号体系の情報を用いてもよい。また、無線送信機は、送信モジュールに電力を供給する電池と、電池から送信モジュールへ電力を供給又は遮断するスイッチを更に備えてもよい。送信モジュールは、スイッチへの操作により電池から送信モジュールに電力が供給される都度に、ID値の一部の桁のみの情報の送信順番を変更してもよい。
【0007】
本発明に係わる無線通信方法は、無線送信機を一意に識別するための2桁以上から成るID値の全桁の情報を含む第一の送信信号を無線送信機が無線受信機に送信するステップと、ID値の一部の桁のみの情報又はID値の一部の桁のみの情報を所定の変換規則に基づいて変換した変換情報を含む複数の第二の送信信号を無線送信機が無線受信機に送信するステップと、無線受信機が第二の送信信号に基づいて、無線送信機を認証するステップと、を備える。この無線通信方法によれば、無線送信機によるID値送信時の通信データ量を削減できるので、無線送信機の消費電力は低減され、長時間動作が可能になる。
【0008】
本発明に係わるコンピュータプログラムは、無線送信機と無線受信機とを備える無線通信機器に上述の無線通信方法を実行させるためのものである。このコンピュータプログラムによれば、無線送信機の消費電力は低減され、長時間動作が可能になる。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、無線送信機の長時間動作を可能とする無線通信機器、無線通信方法、及びコンピュータプログラムを提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
以下、各図を参照しながら本発明の好適な実施形態について説明する。
図1は無線通信機器10の機能ブロック図を示す。無線通信機器10は、無線送信機20、及び端末機器30を備える。無線送信機20は、送信モジュール21、アンテナ22、電池23、及びスイッチ24を備える。送信モジュール21は、信号処理回路25、及び高周波回路26を備える。
【0011】
信号処理回路25は、CPUとメモリICとから構成されており、消費電力を抑える制御やIDデータの出力処理等を行う。メモリICには、IDデータと、通信フォーマットとが予め記憶されている。IDデータは、無線送信機20を一意に識別するために割り当てられた2桁以上の識別情報である。通信フォーマットは、所定の通信プロトコル(例えば、400MHz帯特定省電力無線用の通信プロトコル)に準拠している。メモリICとしては、不揮発性メモリや揮発性メモリ等の各種のメモリを適用できる。CPUは、IDデータと共に通信フォーマットをメモリICから読み出し、所定の転送レート(例えば、9600bps)で変調された所定のインターフェース形式(例えば、UARTシリアルインターフェース形式)の変調信号を高周波回路26へ断続的かつ定期的に出力する。CPUとしては、例えば、8ビットマイコンを用いることができる。
【0012】
信号処理回路25は、消費電力を抑えるための制御として、間欠動作を実施する。例えば、所定時間(例えば、15秒間隔)の送信サイクルのうち、送信モードとして動作する送信期間では、信号処理回路25は、IDデータを所定の通信フォーマットに格納して出力し、スリープモードとして動作するスリープ期間では、信号処理回路25及び高周波回路26の動作は待機状態になる。信号処理回路25及び高周波回路26は、送信モードとスリープモードとを交互に繰り返すことにより、電池23の消費電力を抑えている。
【0013】
高周波回路26は、チップインダクタ、チップコンデンサ、チップ抵抗等の受動部品、トランジスタ等の半導体素子等により構成される。高周波回路26は、信号処理回路25からの変調信号を受信し、通信フォーマットに従って、無線送信機20のIDデータの情報を含む送信信号(例えば、300MHz帯の2値FSK変調信号)に変調する。アンテナ22は、高周波回路26によって生成された送信信号を電磁波に変換して放射する。アンテナ22から放射される電磁波は、基本周波数315MHzの微弱無線規格を遵守する仕様に設計されている。
【0014】
電池23は、信号処理回路25及び高周波回路26へ電力を供給する。電池23は、例えば、リチウムイオン電池であり、定格でDC3Vの電圧を出力する。電池23では、信号処理回路25及び高周波回路26での最低動作電圧レベルにもよるが、1.8V〜3.3V程度の範囲で電力が消費される。スイッチ24は、電池23から信号処理回路25及び高周波回路26へ電力を供給又は遮断するための電源スイッチである。無線送信機20からの送信信号出力を一時的に停止させたい場合には、スイッチ24をオフにすることで、電池23から信号処理回路25及び高周波回路26への電力供給を遮断できる。また、無線送信機20からの送信信号出力を再開させたい場合には、スイッチ24をオンにすることで、電池23から信号処理回路25及び高周波回路26への電力供給を再開できる。
【0015】
端末機器30は、例えば、携帯電話やパソコン等の無線通信機能を搭載した電子機器であり、無線受信機40、及びCPU31を備える。無線受信機40は、アンテナ41、高周波回路42、及び信号処理回路43を備える。無線送信機20から無線電波として放射された送信信号に含まれるIDデータは、アンテナ41にて受信され、高周波回路42にて復調され、信号処理回路43にて復号されて、所定のインターフェース形式(例えば、UARTシリアルインターフェース形式)でCPU31に出力される。CPU31は、無線受信機40が受信したIDデータに基づいて、無線送信機20を識別する。例えば、端末機器30が携帯電話の場合、無線送信機20を携帯するユーザが移動することにより、無線送信機20と端末機器30とがある一定の距離以上離れると、端末機器30はロックし、無線送信機20と端末機器30とがある一定の距離以内に近づくと、端末機器30はアンロックする。
【0016】
次に、無線送信機20から無線受信機40へIDデータを送信する方法について説明する。本実施形態では、IDデータとして、20桁の10進数を例示する。例えば、20桁のうち上位10桁は、無線送信機20を一意に識別するためのID値「0123456789」であり、下位10桁は、所定の暗号アルゴリズムに従い、ID値に基づいて生成される暗号値「9876543210」とする。説明を簡略化するため、暗号アルゴリズムとして、ID値の各桁を逆に並べ替えることにより、暗号値を生成するアルゴリズムを例示する。なお、セキュリティを高める観点から、IDデータに暗号値を付加するのが好ましいが、本実施形態に係わるIDデータの送信方法において、暗号値は必須ではないことに留意されたい。暗号値を使用しない場合、ID値とIDデータは等しい。また、ID値は2桁以上であればよく、その桁数は特に限られるものではない。更に、ID値及び暗号値は、10進数である必要はなく、N進数でもよい(Nは2以上の整数)。
【0017】
送信モジュール21は、ID値及び暗号値から成るIDデータの全桁の情報を含む第一の送信信号と、ID値の一部の桁のみの情報を含む複数の第二の送信信号を生成する。第二の送信信号は、ID値に関する限りその一部の桁のみの情報を含むものであるが、ID値の一部の桁のみの情報以外の情報(例えば、通信プロトコル上必要な同期コードや、誤りチェック用のCRCなど)を含むものでもよい。それぞれの第二の送信信号は、ID値の異なる桁の情報を含む。アンテナ22は、第一の送信信号及び複数の第二の送信信号をそれぞれ異なる送信タイミングで無線伝送する。無線受信機40は、第一の送信信号を受信すると、予め定められた暗号アルゴリズムに基づいて、IDデータからID値の全桁の情報を復号する。上述の例では、IDデータの上位10桁を抽出することにより、10桁のID値を得ることができる。ID値の一部の桁のみの情報の送信順番は、無線送信機20及び無線受信機40の間で予め認識されているので、無線受信機40は、第二の送信信号を受信すると、その受信した第二の送信信号に含まれているID値の一部の桁のみの情報が、予め定められた送信順番に従って送信されるべき情報に一致するか否かを判定し、一致するものと判定すると、送信モジュール21から正規のIDデータ(全桁のIDデータ)を受信したときと同様に振舞い、ID値の全桁の情報を端末機器30に出力する。このようにして、無線受信機40は、ID値の一部の桁のみの情報しか含まない第二の送信信号を受信しているにも関らず、あたかも正規のIDデータを受信しているかのように振る舞い、第二の送信信号を受信する度にID値の全桁の情報を端末機器30に出力することで、ID送信に要するデータ量を大幅に削減し、無線送信機20で消費される電力を抑制できる。
【0018】
図2は、無線送信機20から無線受信機40に送信されるIDデータと、無線受信機40から端末機器30に出力されるID値との関係を示している。スイッチ24がオンになって以来、初めての送信タイミングでは、IDデータの全桁の情報「01234567899876543210」を含む第一の送信信号が無線送信器20から無線受信機40に送信される。無線受信機40では、受信した第一の送信信号からID値の全桁の情報を復号し、これを端末機器30に出力する。2回目〜21回目の各送信タイミングでは、予め定められた送信順番に従って、IDデータの1桁の情報を含む第2の送信信号が順次送信される。例えば、2回目の送信タイミングでは、IDデータの1桁目の情報「0」を含む第二の送信信号が送信され、3回目の送信タイミングでは、IDデータの2桁目の情報「1」を含む第二の送信信号が送信される。無線受信機40は、2回目〜21回目の各送信タイミングで送信される第二の送信信号を受信する度に、ID値の全桁の情報を端末機器30に出力する。なお、22回目以降の送信では、1回目〜21回目の送信を周期的に繰り返してもよく、或いは2回目〜21回目の送信を周期的に繰り返してもよい。
【0019】
図3はIDデータを送信する送信信号の無線通信フォーマットを示す。この無線通信フォーマットは、パケットの先頭を示すプリアンブル(PR)、同期を確立するための同期コード(SNC)、制御情報(CTL)、IDデータを格納するデータ部(DATA)、及び巡回冗長符号(CRC)を含む。ここで、プリアンブル、同期コード、制御情報、及び巡回冗長符号のそれぞれのビット数は、32ビット、32ビット、8ビット、及び16ビットである。20桁のIDデータの情報を一度に全て送信する第一の送信信号では、データ部に48ビットのデータを格納する必要があるのに対して、1桁のID値の情報を送信する第二の送信信号では、データ部に2ビットのデータを格納するだけで足りる。その結果、IDデータの全桁の情報を第一の送信信号に格納して送信する送信モードでは、図4に示すように、15msecの送信時間を要し、そのときの消費電流は1.0mAである。これに対し、1桁のID値の情報を第二の送信信号に格納して送信する送信モードでは、図5に示すように、僅か9.9msecの送信時間で足り、そのときの消費電流は1.0mAである。なお、何れの場合でも、スリープモードの時間は1485msecであり、そのときの消費電流は1.0μAである。以上の分析を基に平均消費電力を算出すると、20桁のIDデータの情報を一度に全て送信するときに消費される電流の平均値は、2.0μAであるのに対し、1桁のID値の情報を送信するときに消費される電流の平均値は、1.66μAである。電池23の電池容量が60mAhである場合、平均消費電流が2.0μAのときでは、電池寿命は3.4年であるのに対し、平均消費電流が1.66μAのときでは、電池寿命は4.1年まで延ばすことができる。
【0020】
なお、上述の説明では、ID値の各桁の情報を1桁ずつ送信する場合を例示したが、これに限られるものではなく、ID値の2桁以上の情報を第二の送信信号に格納して送信してもよい。また、ID値の各桁の送信順番については、必ずしも上位桁から下位桁にかけて順番に送信する必要はなく、無線通信機20と無線受信機40とが予め認識する送信順番であればよい。また、ID値の各桁の送信順番は、無線送信機20が主導権を持って決定してもよい。例えば、無線送信機20から無線受信機40に向けてID値の各桁の情報をランダムに送信する。無線受信機40は、これを受信するとともに、各桁の送信順番を記憶する。然る後、無線送信機20は、再度、同じ送信順番でID値の各桁の情報を送信する。無線受信機40は、既にID値の各桁の送信順番を記憶しているので、受信したID値の一部の桁のみの情報が、予め記憶してある送信順番に従って送信されるべき情報に一致するか否かを判定できる。また、ID値の一部の桁のみの情報それ自体を必ずしも送信する必要はなく、無線送信機20及び無線受信機40が予め認識する変換規則に基づいて、ID値の一部の桁のみの情報を変換した変換情報を無線受信機40に送信してもよい。この変換情報は、例えば、ID値の符号体系とは異なる符号体系の情報である。例えば、変換規則として、数字をアルファベットに変換する変換規則などを用いることができる。無線受信機40は、変換規則を予め認識しているので、受信した変換情報をID値の一部の桁のみの情報に逆変換できる。また、無線送信機20は、ID値の一部の桁のみの情報の送信順番をスイッチ24への操作により、電池23から送信モジュール21に電力が供給される都度に変更してもよい。
【0021】
なお、ID値の一部の桁のみの情報又はこれを変換規則に基づいて変換した変換情報の受信を以って、正規のID値の受信と看做すことは、セキュリティの低下に繋がる可能性も考えられる。しかし、無線送信機20は、上述の例に示すように、デューティ0.1%の間欠動作をしているため、異なる複数の無線送信機20からのIDデータの送信タイミングが競合することは、確率的にほぼゼロに近いものと考えられる。また、本実施形態では、無線送信機20と無線受信機40との間の通信可能距離は、約1.5m〜3m程度に設定しているので、異なる複数の無線送信機20から無線受信機40へIDデータが送信されること自体が稀である。このような理由により、ID値の一部の桁のみの情報又はこれを変換規則に基づいて変換した変換情報の受信を以って、正規のID値の受信と看做すことにより、送信モード時の通信データ量を低減し、低消費電力化を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】本実施形態に係わる無線通信機器の機能ブロック図である。
【図2】無線送信機から無線受信機に送信されるIDデータと、無線受信機から端末機器に出力されるID値との関係を示す図である。
【図3】無線通信フォーマットの説明図である。
【図4】IDデータの全桁の情報を送信する送信モードの説明図である。
【図5】ID値の一部の桁のみの情報を送信する送信モードの説明図である。
【符号の説明】
【0023】
10…無線通信機器 20…無線通信機 21…送信モジュール 22…アンテナ 23…電池 24…スイッチ 25…信号処理回路 26…高周波回路 30…無線受信機 31…CPU 40…無線受信機 41…アンテナ 42…高周波回路 43…信号処理回路

【特許請求の範囲】
【請求項1】
無線送信機と無線受信機とを備える無線通信機器であって、
前記無線送信機は、
前記無線送信機を一意に識別するための2桁以上から成るID値の全桁の情報を含む第一の送信信号と、前記ID値の一部の桁のみの情報又は前記一部の桁のみの情報を所定の変換規則に基づいて変換した変換情報を含む複数の第二の送信信号を生成する送信モジュールと、
前記第一の送信信号及び前記複数の第二の送信信号をそれぞれ異なる送信タイミングで無線伝送するアンテナを備え、
前記無線受信機は、
前記第二の送信信号に基づいて前記無線送信機を認証する、無線通信機器。
【請求項2】
請求項1に記載の無線通信機器であって、
前記変換情報は、前記ID値の符号体系とは異なる符号体系の情報である、無線通信機器。
【請求項3】
請求項1又は請求項2に記載の無線通信機器であって、
前記無線送信機は、前記送信モジュールに電力を供給する電池と、前記電池から前記送信モジュールへ電力を供給又は遮断するスイッチを更に備え、
前記送信モジュールは、前記スイッチへの操作により前記電池から前記送信モジュールに電力が供給される都度に、前記ID値の一部の桁のみの情報の送信順番を変更する、無線通信機器。
【請求項4】
無線送信機を一意に識別するための2桁以上から成るID値の全桁の情報を含む第一の送信信号を前記無線送信機が無線受信機に送信するステップと、
前記ID値の一部の桁のみの情報又は前記一部の桁のみの情報を所定の変換規則に基づいて変換した変換情報を含む複数の第二の送信信号を前記無線送信機が前記無線受信機に送信するステップと、
前記無線受信機が前記第二の送信信号に基づいて、前記無線送信機を認証するステップと、
を備える無線通信方法。
【請求項5】
請求項4に記載の無線通信方法であって、
前記変換情報は、前記ID値の符号体系とは異なる符号体系の情報である、無線通信方法。
【請求項6】
請求項4又は請求項5に記載の無線通信方法であって、
前記無線送信機は、前記第一及び前記第二の送信信号を生成する送信モジュールと、電池から前記送信モジュールへ電力を供給又は遮断するスイッチを更に備え、
前記スイッチへの操作により前記電池から前記送信モジュールに電力が供給される都度に、前記ID値の一部の桁のみの情報の送信順番を前記送信モジュールが変更するステップを更に備える、無線通信方法。
【請求項7】
無線送信機と無線受信機とを備える無線通信機器に請求項4乃至請求項6のうち何れか1項に記載の無線通信方法を実行させるためのコンピュータプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2010−16457(P2010−16457A)
【公開日】平成22年1月21日(2010.1.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−172307(P2008−172307)
【出願日】平成20年7月1日(2008.7.1)
【出願人】(000003067)TDK株式会社 (7,238)
【Fターム(参考)】