説明

画像処理装置、画像処理方法、そのブログラム及びそのプログラムを記録した記録媒体

【課題】、歪補正における計算量を低減することができる画像処理装置、画像処理方法、そのブログラム及びそのプログラムを記録した記録媒体を提供すること。
【解決手段】広視野の全体画像内で選択された選択領域の画像が歪補正されるとき、その歪補正処理により座標計算された点pの座標(x,y)が、小数点を含む実数である場合が多い。4点の画素データ(4点それぞれの輝度データ(Yデータ)及び色差データ(CrCbデータ))が読み出されると、そのうち、点pの輝度データについては、直線補間し、色差データについてはその色差データそのものを使用する。これにより、歪補正における計算量を低減することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、広角レンズを用いて撮像された画像の歪を補正処理する画像処理装置、画像処理方法、そのプログラム及び記録媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、カメラにより撮像された画像の幾何学的な歪(ディストーション)を補正する技術として次のような技術がある。例えば演算により歪のある画像データをYUVデータに変換し近似多項式演算した後、輝度信号と色差信号とでそれぞれ異なる補間演算する、といった技術である。具体的には、YUVデータのうち、Yデータについては、9点の画素データからラグランジュの補間公式を応用して2次の多項式で補間計算が行われている。一方、YUVデータのうち、UVデータについては4点の画素データから線形補間公式を用いて多項式の補間計算が行われている。このようにするのは、輝度情報については、人間の視覚感度が高いため計算量が多くても画質の劣化が少ない補間法を選ばなければならないが、色情報は視覚感度が低いため計算量の少ない補間法を選択しても視覚上での大きな画質劣化が起こらないからである(例えば、特許文献1参照。)。
【0003】
【特許文献1】特開平11−250239号公報(段落[0017]、図7)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、最近では、撮像素子の画素数が増えているため、歪補正の計算量も増えており、処理に時間がかかる。特に、撮像される画像が動画の場合、歪補正の計算量が膨大になり、あるいは、歪補正のリアルタイム性を要求される場合には、高速な演算処理が要求される。
【0005】
以上のような事情に鑑み、本発明の目的は、歪補正における計算量を低減することができる画像処理装置、画像処理方法、そのブログラム及びそのプログラムを記録した記録媒体を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するため、本発明に係る画像処理装置は、広角レンズを用いて撮像された該広角レンズによる歪を含む広視野画像のうち選択された選択領域の画像の前記歪を補正するために、前記選択領域画像の補正座標を計算する座標計算手段と、前記算出された前記補正座標に対応する、前記選択領域画像の所定の各画素データを補間する補間手段とを具備する。
【0007】
本発明では、例えば広角視野画像のうち選択された選択領域画像の歪補正が実行される際、画素データの補間処理が行われる。特に、例えば広角視野画像のうち選択された選択領域画像の歪補正が実行されるので、広視野画像全体が補正される場合より計算量を低減できる。
【0008】
「画素データ」とは、RGBデータであってもよいし、後述するように、RGBデータから変換された輝度/色差データであってもよい。「輝度/色差データ」とは、輝度データ及び色差データを含む、YUVデータまたはYCrCbデータである。
【0009】
「対応する所定の各画素データ」とは、例えば補間手段による補間処理の対象となる、ある点の周辺の画素データである。
【0010】
「画像」には、主に動画を意味するが、もちろん静止画も含まれる。
【0011】
本発明の一の形態によれば、当該画像処理装置は、前記広視野画像のRGBデータを、輝度データ及び色差データを含む輝度/色差データに変換する変換手段をさらに具備し、前記座標計算手段は、前記輝度/色差データのうち、前記選択領域画像に対応する選択領域輝度/色差データの前記補正座標を算出する。
【0012】
本発明の一の形態によれば、前記補間手段は、前記広視野画像のRGBデータのうち、前記選択領域画像に対応する選択領域RGBデータを、当該選択領域画像の各画素について補間するRGB補間手段と、前記補間された選択領域RGBデータと前記選択領域輝度/色差データとに基づき、補間値を算出する算出手段とを有する。本発明では、補間値を算出するために、RGB補間手段により補間された選択領域RGBデータが用いられるので、画質の劣化を抑えながら計算量を減らすことができる。
【0013】
本発明の一の形態によれば、前記座標計算手段は、小数点を含む実数を前記補正座標として算出し、前記補間手段は、前記実数の小数点を切り上げまたは切り下げることにより得られる4つの画素の輝度データについて直線補間する輝度データ補間手段を有する。歪補正のために算出された補正座標は、歪を含む広視野画像(あるいは歪を含む選択領域画像)を構成する各画素に1:1で対応しない場合が多い。そこで、本発明では、小数点を切り上げまたは切り下げることにより得られる4つの画素の輝度データについて補間される。
【0014】
本発明の一の形態によれば、前記補間手段は、前記4つの画素のうち2つの画素を直線補間する色差データ補間手段を有する。あるいは、前記補間手段は、前記4つの画素のうちの所定の画素の色差データを選択する色差データ補間手段を有する。本発明では、色差データは所定の画素を選択するのみなので、さらに計算量が低減される。
【0015】
本発明の一の形態によれば、当該画像処理装置は、前記選択領域を示す情報に応じて前記選択領域を更新する更新手段をさらに具備する。本発明では、選択領域画像が更新されるたびに、補間処理が実行され、歪補正が行われる。このような場合であっても、本発明では計算量を極力低減しているので、スムーズな処理を実行することができる。
【0016】
本発明の一の形態によれば、当該画像処理装置は、前記広視野画像内に前記選択領域が強調された強調領域を含む画像を、全体画像として出力する第1の出力手段と、前記選択領域画像の前記歪が補正された歪補正画像を出力する第2の出力手段と、全体画像と選択領域画像とが一画面の画像データとして合成された合成画像を出力する合成画像出力手段とをさらに具備する。本発明では、強調領域を含む全体画像と、歪が補正された歪補正画像とが一画面で出力可能であることにより、例えば全体画像の中のどの部分が選択されているかをユーザが認識することができ、便利である。また、本発明においても、上記したように計算量を極力低減しているので、スムーズな合成画像の出力処理を実行することができる。
【0017】
「全体画像」とは、広視野画像のうち強調領域を含む画像であればよく、広視野画像自体とは限らない。
【発明の効果】
【0018】
以上のように、本発明によれば、歪補正における計算量を低減することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照しながら説明する。
【0020】
図1は、本発明の一実施の形態に係る画像処理システムの構成を示すブロック図である。画像処理システム100は、広角レンズ1、画像処理装置10、表示部12を備え、そのほか外部機器13や入力機器14等を備える。画像処理装置10は、イメージセンサ2、カラー処理回路3、歪補正処理回路4、コントローラ5、メモリ6、画像圧縮回路7、表示インターフェース8、USB(Universal Serial Bus)インターフェース9、入力機器インターフェース11を備える。
【0021】
イメージセンサ2は、広角レンズ1を介して取り込まれた光を電気信号に変換するセンサである。例えばCMOS(Complementary Metal-Oxide Semiconductor)センサや、CCD(Charge Coupled Device)等が用いられる。広角レンズ1としては、広視野角あるいは広画角のレンズが用いられ、例えば画角がおよそ45度以上のものが用いられるが、これに限られるわけではない。例えば魚眼レンズ、あるいは環状の画像が得られるPAL(Panoramic Annular Lens)(環状のレンズ)等が挙げられる。あるいは、画角が180°程度の魚眼レンズが2つ用いられることにより、全方位(球空間(360°))の視野で撮像することもできる。
【0022】
カラー処理回路3は、図2に示すように、例えばイメージセンサ2のBayerデータのRGBデータを補間するRGB補間回路17を有する。また、カラー処理回路3は、補間されたRGBデータをYCrCbデータに変換するYCrCb変換回路18を有する。カラー処理回路3は、そのほか、図示しないが、光量を制御するAE(Automatic Exposure)演算回路、ホワイトバランスを制御するAWB(Automatic White Balance)演算回路、RGrGbB画素フィルタごとに非線形テーブルによりゲイン調整するゲイン調整回路を有する。さらに、カラー処理回路は、図4(C)で説明するように、データが間引きされた広視野の全体画像25を、表示部12に表示される画像の一部に付加する画面付加処理回路、その他、必要な、または付加的な回路を備えている。
【0023】
歪補正処理回路4は、カラー処理回路3で処理された歪を含む画像に対し、主に歪補正処理を行う。また、歪補正処理回路4は、歪補正処理の際、輝度データ及び色差データを含む画素データ(上記YCrCbデータ)の補間処理を行う。メモリ6は、歪補正処理回路4の処理時におけるバッファとして機能し、あるいは、画像出力用のフレームメモリとしての機能を有する。特に、メモリ6は、後述する選択領域画像の画素データ(RGBデータまたはYCrCbデータ)を記憶する機能を有する。メモリ6には、図示しないDMA(Direct Memory Access)回路が接続されていてもよい。その場合、コントローラ5の制御によらないでメモリ6に対してデータが入出力される。
【0024】
コントローラ5は、画像処理装置10全体を統括的に制御し、例えばCPU(Central Processing Unit)により構成される。
【0025】
画像圧縮回路7は、歪補正処理回路4で処理された画像を所定の形式で圧縮する。圧縮の形式としては、例えばJPEG(Joint Photographic Expert Group)が用いられる。しかし、適宜その他の公知の形式が用いられてもよい。
【0026】
表示インターフェース8は、歪補正処理回路4で処理された画像を表示部12に出力するインターフェースである。表示インターフェース8は、例えばNTSC(National Television System Committee)方式、またはPAL(Phase Alternating Line)方式等の出力データを生成する。
【0027】
USBインターフェース9は、外部コンピュータ等の外部機器13に対して、画像圧縮回路7で処理された画像の入出力を制御する。なお、上記表示インターフェース8も、画像圧縮回路7で圧縮された画像を出力するようにしてもよい。
【0028】
入力機器インターフェース11は、例えばユーザによる操作入力の信号を受信したりする。入力機器14としては、例えばマウス、キーボード、スイッチ機器、タッチセンサ、ゲーム機器のコントローラ、ユーザが把持可能なスティック状の操作機器等が挙げられる。
【0029】
なお、本実施の形態でいう「画像」とは、静止画も含まれるが、現実には、動画として処理されることが多い。
【0030】
カラー処理回路3、歪補正処理回路4、コントローラ5等は、例えばFPGA(Field Programmable Gate Array)及びDSP(Digital Signal Processor)のうちの少なくとも一方により、処理を実現させることができる。
【0031】
図3は、上記歪補正処理回路4の構成を示すブロック図である。歪補正処理回路4は、更新処理回路24、画素データ補間回路19、出力画素合成回路20、フィルタ回路21を含む。
【0032】
更新処理回路24は、座標計算部22、表示方向指定レジスタ23を有する。表示方向指定レジスタ23は、入力機器インターフェース11からの入力情報に応じてコントローラ5により解析された選択領域を示す情報を記憶する。座標計算部22は、選択領域を示す情報に応じて、広角レンズ1を介してイメージセンサ2で撮像された広視野画像25(図4(A)参照)内の選択領域を計算する。後でも説明するが、歪補正処理回路4では、主にこの選択領域の画像の歪を補正し、その歪補正された歪補正画像を各種のインターフェース12、13または14から出力する。「選択領域を示す情報」とは、例えば広視野画像25内で、ユーザにより選択された領域の位置情報である。すなわち、更新処理回路24は、選択領域の位置情報(の変化)に応じて、選択領域の歪補正画像を更新する。
【0033】
画素データ補間回路は、画素データ、つまり画素ごとの輝度データ及び色差データについて、メモリに蓄えられた歪を含む画像の座標計算により直線補間等の処理を行う。
【0034】
出力画素合成回路20は、形式的に例えば一旦YCrCb4:4:4形式とされた画素データを、平均化処理することにより4:2:2形式、または4:2:0形式に変換する。フィルタ回路21は、出力画像に対して平均化や先鋭化のフィルタをかける処理を行う。出力画素合成回路20やフィルタ回路21は、本実施の形態では特に重要な要素ではない。
【0035】
図4は、この画像処理装置10により画像処理されて表示部12で表示される各種画像の例を示す。図4(A)は、広視野画像25内に、選択領域が強調された強調領域16を含む全体画像を示す。強調領域16は、例えば枠状のカーソルである。しかし、強調領域16は、このようなカーソル16に限られず、全体画像25中で強調領域16以外の部分とは色を変えて表示されるような形態であってもよい。すなわち、強調領域16は、ユーザが広視野画像25を見てその強調された領域が他の領域と識別できるような形態であればよい。ユーザは、入力機器を用いて、カーソル16により全体画像25中の所望の領域(カーソル16で囲まれる範囲)を選択し、コントローラ5は、その範囲を選択領域として種々の処理を行う。
【0036】
以降、図4(A)の画像であって強調領域16を含まない画像を「広視野画像」という。また、図4(A)に示すように広視野画像に強調領域16を含む画像を「全体画像25」として、「広視野画像」と「全体画像25」とを区別する。また、以下、強調領域16で囲われる範囲の画像を「選択領域画像」という。
【0037】
全体画像25内の選択領域は、ユーザが選択する形態に限られない。例えば、全体画像25内の予め設定された領域が選択される形態も考えられる。その場合の当該領域を示す情報(位置情報等)は、予め図示しないROMや、外部の記憶装置等に格納されていればよい。このように予め選択領域が設定されている場合に限らず、全体画像25内のある特定の領域が自動認識される場合に、その自動認識された「特定の領域」が「選択領域」として処理される形態も考えられる。あるいは、図示しない様々なセンサによって、全体画像25内で検出された部分の画像領域が「選択領域」として処理される形態もある。その場合、センサとは、例えば光センサ、温度センサ、圧力センサ、音センサ、湿度センサ、振動センサ、ガスセンサ、その他様々なセンサが挙げられる。
【0038】
図4(B)は、選択領域の歪が補正された歪補正画像を示す図である。図4(C)は、上記全体画像25が間引きされた全体画像間引き画面45と、歪が補正された歪補正画像35とが一画面の画像データとして合成された合成画像36を示す。歪補正処理回路4は、このような合成画像をも生成し、表示部12等に出力する。合成画像36の生成には、例えばOSD(On Screen Display)等の技術が用いられればよい。コントローラ5は、例えば入力機器インターフェース11による入力情報に応じて、これら図4(A)、(B)及び(C)に示す全体画像25、歪補正画像35及び合成画像36の出力を切り替えることができる。つまり、コントローラ5は、主に3つの表示モードを持ち、これらを適宜切り替える。なお、図4(A)の全体画像25が表示されるモードは、強調領域16が表示されない広視野画像が表示されるモードであってもよい。図14は、表示モードが順に切り替えられるときの表示部に表示される表示画像を示す。図14(A)は、広視野画像(全体画像25でもよい。)のみの画像である。図14(B)は、選択領域の歪が補正された歪補正画像35のみの画像である。図14(C)は、当該両者を含む合成画像36である。
【0039】
次に、広角レンズ1を搭載したカメラの設置状態の態様について説明する。
【0040】
図5を参照して、球31の中心Oに視点がある場合、その視点Oが捉えることが可能な視野は球31で表される3次元空間になる。広角レンズ1として例えば視野180°程度の魚眼レンズが用いられる場合、その魚眼レンズで捉えられる視野は、球31のうち半球部分である。例えば図6(A)は、球31のうち上半分(現実の3次元空間で上方向)の視野(以下、上半球視野という。)を示す。図6(B)は、球31のうち下半分(現実の3次元空間で下方向)の視野(以下、下半球視野という。)を示す。図6(C)は、球31のうち横半分の視野(以下、横半球視野という。)を示す。特に、図6(A)の例では、地面、床上、机上から上方向を見る場合が想定される。図6(B)の例では、天井や上空から下方向を見る場合が想定される。図6(C)の例では、地面に垂直な壁等から水平方向あるいは横方向を見る場合が想定される。
【0041】
これらのほか、斜め上半分や斜め下半分の視野も考えられる。これらのように、魚眼レンズが設置されるときの魚眼レンズの向き、あるいは傾きが種々設定されることにより、様々な半球の視野が得られる。
【0042】
なお、図6では、魚眼レンズが用いられる場合について説明した。これに限られず、様々な広角レンズ1が用いられる場合も、もちろんレンズの向きや傾きによって視野が変わる。
【0043】
次に、以上のように構成された画像処理装置10の動作について説明する。図7は、その動作を示すフローチャートである。
【0044】
コントローラ5は、広角レンズ1を介して取り込まれた光をイメージセンサ2で電気信号に変換させる(ステップ701)。コントローラ5は、カラー処理回路3によりカラー処理する(ステップ702)。カラー処理では、特に、上述したようにRGBデータが補間され(ステップ702−1)、補間されたRGBデータがYCrCbデータに変換される(ステップ702−2)。この変換処理では、4:4:4方式で行われればよい。あるいは、4:2:2方式、4:1:1方式、または4:2:0方式で間引きされてもよい。
【0045】
なお、RGBからYCrCbの変換式は、下式(1)〜(3)で表せる。しかし、この式において各項の数値が多少異なる場合もあり得る。
Y=0.299R+0.587G+0.114B・・・(1)
Cr=0.500R-0.419G-0.081B・・・(2)
Cb= -0.169R-0.331G+0.500B・・・(3)
【0046】
図8は、イメージセンサ2のBayer配列を示す図である。赤の各画素をr mnとし、緑の各画素をg mnとし、青の各画素をb mnとしている。上記ステップ702−1のRGBデータの補間は、次のように行われる。例えばg11(=p11)、r12(=p12)、b21(=p21)、g22(=p22)の4つの画素のRGB値を周辺画素のRGB値を用いてラフに合成する。そうすると、4つの画素p11、p12、p21、p22のRGB値は、以下のようになる。
p11=(r11=(r10+r12)/2 , g11 , b11=(b01+b21)/2) ・・・(4)
p12=(r12 , g12=(g02+g11+g13+g22)/4, b12=(b01+b03+b21+b23)/4) ・・・(5)
p21=(r21=(r10+r12+r30+r32)/4 , g21=(g11+g20+g22+g31)/4 , b21) ・・・(6)
p22=(r22=(r12+r32)/2 , g22 , b22=(b21+b23)/2) ・・・(7)
コントローラ5は、以上のようなRGB補間処理を、全体画像25のRGBデータすべてについて行うのではなく、選択領域画像におけるRGBデータ(選択領域RGBデータ)について行うようにしてもよい。
【0047】
ここで、コントローラ5は、補間されたRGB値に対し、下記数1に示したマトリクスAを乗ずることで色ずれを抑えるように調整し、最終的なRGB値を求める。
【0048】
【数1】

【0049】
その場合、色ずれ調整後の画素値P11、P12、P21、P22は、
P11=(R11,G11,B11)=Ap11・・・(8)
P12=(R12,G12,B12)=Ap12・・・(9)
P21=(R21,G21,B21)=Ap21・・・(10)
P22=(R22,G22,B22)=Ap22・・・(11)
と表せる。なお、本実施の形態においては、この色ずれの調整処理は、必ずしも行われる必要はない。この色ずれ調整処理も、上記選択領域RGBデータについて行われるようにしてもよい。
【0050】
コントローラ5は、式(4)〜(7)(または、(8)〜(11))により求められたRGB値を最終的なRGB値とし、上記したように、このRGBデータをYCrCbデータに変換する。YCrCbデータはメモリ6に保存される(ステップ703)。
【0051】
図7の説明に戻る。コントローラ5は、歪補正処理回路4により、入力機器インターフェース11からの入力情報に応じて全体画像25内の選択領域画像を歪補正処理し、歪補正画像を生成する(ステップ704)。歪補正処理回路4は、後に詳述するが、座標計算部22の処理によって、表示部12により表示される表示平面の画素の座標に相当するメモリ6のアドレスを計算により求める。すなわち座標変換処理が行われる。当該メモリ6のアドレスは、選択領域画像の補正座標に相当する。計算により求められた補正座標、すなわちメモリアドレスは、小数点を含む場合が多い。したがって、画素データ補間回路19は、座標補間により画素データを生成し、歪補正画像を生成する(ステップ704)。
【0052】
コントローラ5は、生成された歪補正画像を、表示部12や外部機器13等に対応した画素フォーマットに変換する。コントローラ5は、出力用メモリに保存した後、各種のインターフェース8、9、11を介して、歪補正画像を出力する(ステップ705)。
【0053】
次に、上記した更新処理回路24の動作について説明する。図9は、その動作を示すフローチャートである。画像処理装置10の待機状態から、入力機器14からの情報に変化があった場合(ステップ901のYES)、コントローラ5は入力機器インターフェース11を介してその入力情報を取得する(ステップ902)。コントローラ5は、全体画像25内における強調領域16の位置情報の算出、歪補正処理のための演算処理、上記表示モードを切り替えるための演算処理、あるいは、後述する2つの表示方向のモード(直行モード及び周回モード)を切り替えるための演算処理等を行う(ステップ903)。特に、上記位置情報や表示方向のモードの切り替え情報は、表示方向指定レジスタ23に記憶される。
【0054】
次に、歪補正処理回路4の動作についてさらに詳しく説明する。
【0055】
図10(A)では、視点o(0,0,0)を中心とした、上述した上半球視野の上半球を横から見ている。図中、点P(u,v,w)は周囲の被写点、点Qは魚眼画像である全体画像25の結像点、角度θは点Pから視点への入射角、距離hは像高を示す。点Pと点Qとは像高特性によって対応付けられる。図10(B)は、当該像高特性を示したグラフである。横軸が角度(入射角)θ、縦軸が像高hを示している。当該データは、変換テーブルとして予めメモリ6や図示しない他のメモリに記憶されていればよい。
【0056】
ここで、図11(A)は、表示部12に表示される範囲の平面である表示平面を示す。図11(B)は、図11(A)に示す上半球を3次元で示した図である。図11(B)に示す球面33をx−y平面上に投影した画像が、図11(C)で示す全体画像25となる。この全体画像25がイメージセンサ2により得られる歪補正前の画像である。上記表示平面32の中心Oが、上半球視野により形成される球面33に接しており、表示平面32は、上記全体画像25内の選択領域を表示した画面となる。
【0057】
座標変換処理を説明するにあたり、説明を分かりやすくするため、まずズーム処理、パン処理(垂直パン処理、水平パン処理)について説明する。ズーム処理とは、入力機器インターフェース11からの入力情報に応じて、コントローラ5が選択領域の大きさを変化させることにより、歪補正画像の大きさを変化させる処理である。なお、この選択領域の大きさの変化も上記位置情報の変化の概念に含まれる。パン処理とは、入力機器インターフェース11からの入力情報に応じて、コントローラ5が選択領域の位置を変化させる処理である。
【0058】
図12を参照して、まず表示平面32(選択領域)の中心Oを半径R(=像高100%)の球面33のパンの初期位置P0(x0,y0,z0)=P0(R,0,0)で接触させる。ズーム処理において、ある点P(X,Y)からズーム処理によりP0(x0,y0,z0)に変換される場合、変換式は下記のようになる。なお、このズーム処理では、説明をわかりやすくするため、上記表示平面32の中心Oが点Pと一致しているとする。
0=R・・・・・・・・(12)
0=X×Zoom・・・(13)
0=Y×Zoom・・・(14)
「Zoom」はズーム倍率である。ズーム処理では、図4(A)及び図4(C)において、入力された選択領域の位置情報に応じて、コントローラ5がカーソル16の大きさを変形させる。ズーム処理では、表示平面32の拡大または縮小だけであるので、x0=Rの位置は変わらない。
【0059】
垂直パン処理を説明する。中心Oを球面33に接触させたまま、初期位置P0からy軸を中心に垂直パン角Vだけ表示平面32を移動させた位置がP1(x1,y1,z1)である。P0からP1への移動は、図4(A)で説明すると、カーソル16が垂直方向(図中縦方向)へ移動に相当する。この場合、表示部12で表示される歪補正画像は、地平線に垂直方向に移動するように表示される。ただし、図4(A)では横半球視野であり、図12では上半球視野であることころが違う点に注意を要し、説明の便宜上、今図4(A)の視野が上半球視野であると仮定して説明している。垂直パン角の座標変換式は、下記のようになる。
1=x0cosV+z0sinV・・・・(15)
1=y0・・・・・・・・・・・・・・(16)
1=−x0sinV+z0cosV・・・(17)
つまり、これらの式は、y軸を中心とした回転行列の変換式である。
【0060】
水平パン処理を説明する。中心Oを球面33に接触させたまま、Pからz軸を中心に水平パン角Hだけ移動させた位置がP2(x2,y2,z2)である。P1からP2への移動は、図4(A)で説明すると、カーソル16が全体画像25の中心を中心として回転角Hで移動したことに相当する。この場合、表示部で表示される歪補正画像は、地平線に平行に水平方向に移動するように表示される。水平パン角の座標変換式は、下記のようになる。
2=x1cosH−y1sinH・・・・(18)
2=x1sinH+y1cosH・・・・(19)
2=z1・・・・・・・・・・・・・・(20)
つまり、これらの式は、z軸を中心とした回転行列の変換式である。
【0061】
図16に、以上説明した各回転行列を示す。図16に示すように、[X]はx軸を中心とする回転行列、[Y]はy軸を中心とする回転行列、[Z]はz軸を中心とする回転行列、[M]はズーム倍率を示す。そうすると、[P2]は、直行モードで下式(21)、周回モードで(22)で表せる。
[P2]=[Z][Y][X][M][P0] ・・・(21)
[P2]=[Z][Y][M][P0] ・・・・(22)
「直行モード」、「周回モード」とは、上記式(12)〜(20)を用いて、全体画像25上での選択領域の位置情報を定義するためのモードである。
【0062】
「直行モード」は、上記P0を初期位置とし、上式(21)により3軸すべての周りに点Pを移動させることが可能であって、その結果、最終的に位置した点P(つまりP2)の位置を定義するモードである。これは、図6(C)で示したように、横半球視野が得られるようにカメラが設置された場合に主に用いられるモードである。横半球視野では、図11〜図13で示したz軸方向が、水平線の方向と一致する。
【0063】
「周回モード」は、上記P0を初期位置とし、上式(22)によりz軸及びy軸の2軸の周りに点Pを移動させることが可能であって、その結果、最終的に位置した点Pの位置を定義するモードである。これは、図6(A)及び図6(B)で示したように、上及び下半球視野が得られるようにカメラが設置された場合に主に用いられるモードである。
【0064】
次に、歪補正のための座標変換処理について説明する。図13を参照して、まずP2(x2,y2,z2)の入射角(仰角)θを求める。図13において、座標中心をo(0,0,0)とすると、
OP2=(x22+y22+z221/2・・・・(23)
であるので、θは以下の式で表せる。
θ=arccos(z2/OP2)・・・(24)
なお、図12、図13に示したP2(x2,y2,z2)は、図10、図11で示した点P(u,v,w)に相当する座標と考えてよい。
【0065】
式(24)で求められたθから像高h(図10(A)参照)が求められる。像高hは、上記したように、図10(B)の像高特性から求められる。
【0066】
図12を参照して、像高hが求められると、点P2から垂直に下りた点P2’(x2,y2,0)を像高hの位置である点Q(x,y)(図10(A)参照)に拡大または縮小させる。具体的には、下記の式から点Qの座標が求められる。
OP2’=OP2sinθ・・・(25)
x=x2h/OP2’・・・・・(26)
y=y2h/OP2’・・・・・(27)
以上のように、点Qの座標(補正座標)が計算されると、図11(C)に示した点Qの座標を、図11(D)に示す点P(u,v,w)の座標と対応させる。すなわち、点Qの座標が計算されれば、その点Qに対応するメモリアドレス上の画素データ(上記ステップ703で保存された画素データのうちの点Qに対応する座標の画素データ)が、当該メモリから読み出される。このような点Qの座標計算が、表示平面32上の全ての点について行われることにより、表示平面32に対応する選択領域の歪補正画像35(図11(D)参照)が生成される。
【0067】
ここで、歪補正のために演算により求められた点Qの座標(演算により求められたメモリアドレス)は、上述したように、表示平面32の歪補正画像35を構成する各画素に1:1で対応しない場合が多い。したがって、画素データ補間回路19は、その演算により求められた座標を用いて、次に説明するように画素データについての補間処理を行う。
【0068】
図14は、当該補間処理の動作を説明するための図である。例えば、画素データ補間回路19は、図8を参照して、計算により求められたある点p(上記説明における点Qに相当する)の座標の画素データを補間により求めるとする。図14に示すように、今、例えば、点pの座標(x,y)が、小数点を含む実数である(256.7,678.9)であったとする。この点pを含む周辺4つの画素データがメモリ6から読み出される。すなわち、小数点を切り上げまたは切り下げることにより得られる4つの画素の画素データが読み出される。その4つの画素の座標は、下記のようになる。
左上(256,678)
右上(256,679)
左下(257,678)
右下(257,679)
これら4点は、図8におけるg11、r12、b21、g22に相当する。これらの4点の画素データ(4点それぞれの輝度データ(Yデータ)及び色差データ(CrCbデータ))が読み出されると、そのうち、点pの輝度データについては、直線補間し、色差データについてはその色差データそのものを使用する。これは、人間が、色差に対する感度が輝度に対する感度の半分程度でしかないことによる。あるいは、色差データについても直線補間を行ってもよい。
【0069】
直線補間は、各種の方法がある。例えば4点の画素データから平均値を算出したり、中央値を算出したりすることにより点pの画素データが求められる。あるいは、次のように補間処理されてもよい。
【0070】
上記式(8)〜(11)(また、式(4)〜(7)でもよい。)で示した4つの点のRGB値から、下記のように点pについて補間されたRGB値であるP(1.m,1.n)が求められる。
P(1.m,1.n)=(1-m)(1-n)P11+(1-m)nP12+m(1-n)P21+mnP22・・・(28)
より厳密には、
P(1+(0.m),1+(0.n))=(1-(0.m))(1-(0.n))P11+(1-(0.m))(0.n)P12
+(0.m)(1-(0.n))P21+(0.m)(0.n)P22・・・(29)
m、nは整数であり、図8において画素g11(=p11)、r12(=p12)、b21(=p21)、g22(=p22)の中心点をCとする。また、点Cから垂直方向に1画素分離れた点の座標をm=1、点Cから水平方向に1画素分離れた点の座標をn=1とする。m、nについて、点Cから上下方向で正負が定められ、また、左右方向で正負が定められる。
【0071】
上記したように、人間が、色差に対する感度が輝度に対する感度の半分程度でしかないことから、点pの補間処理の方法として下式(30)の近似式が成立する。この式(30)の例では、上記ステップ702−2において4:2:0方式で変換されたYCrCbデータを扱っている。
YCrCbP(1+(0.m),1+(0.n))
=YCrCb{(1-(0.m))(1-(0.n))P11+(1-(0.m))(0.n)P12 +(0.m)(1-(0.n))P21+(0.m)(0.n)P22}
=(1-(0.m))(1-(0.n))YCrCbP11+(1-(0.m))(0.n)YCrCbP12+(0.m)(1-(0.n))YCrCbP21
+(0.m)(0.n)YCrCbP22
≒((1-(0.m))(1-(0.n))YP11+(1-(0.m))(0.n)YP12+(0.m)(1-n)YP21+(0.m)(0.n)YP22,
CrP12, CbP21)・・・(30)
この式(30)では、輝度のみを計算すればよいので、計算量が1/3程度になる。また、補間値を算出するために、RGB補間回路により補間された選択領域RGBデータと、YCrCbデータが乗算されるので、画質の劣化を抑えながら計算量を減らすことができる。この式(30)は、上記のように4:2:0方式で変換されたYCrCbデータを扱っている。しかし、もちろん、他の方式で変換されたYCrCbデータに対し、補間された選択領域RGBが用いられてもよい。
【0072】
図14に示すように、出力画素合成回路は、4:2:0方式で求められた画素データを一旦4:4:4方式にする。そして、出力形式に合わせて適宜4:2:2等の方式に変換される。もちろん、4:2:2方式のほか、4:2:0方式、またはその他の方式であってもよい。出力画素合成回路20での処理が終了すると、コントローラ5は、画素データを出力用のフレームメモリに書き込む。
【0073】
以上のように、本実施の形態では、全体画像25のうち選択された選択領域画像の歪補正が実行される際、画素データの補間処理が行われる。特に、例えば全体画像25のうち選択された選択領域画像の歪補正が実行されるので、全体画像25の全体が補正される場合より計算量を低減できる。
【0074】
本実施の形態では、上記したように、更新処理回路24において選択領域画像が更新されるたびに、画素データ補間回路19により補間処理が実行される。このような場合であっても、上記のように計算量が低減されているので、スムーズな処理を実行することができる。
【0075】
本実施の形態では、カーソル16を含む全体画像25と、歪が補正された歪補正画像35とが一画面で出力可能であることにより、例えば全体画像25の中のどの部分が選択されているかをユーザが認識することができ、便利である。また、この場合においても、上記したように計算量を極力低減しているので、スムーズな合成画像の出力処理を実行することができる。
【0076】
本発明に係る実施の形態は、以上説明した実施の形態に限定されず、他の種々の実施形態が考えられる。
【図面の簡単な説明】
【0077】
【図1】本発明の一実施の形態に係る画像処理システムの構成を示すブロック図である。
【図2】図1に示すカラー処理回路の構成を示すブロック図である。
【図3】図1に示す歪補正処理回路の構成を示すブロック図である。
【図4】画像処理装置により画像処理されて表示部で表示される各種画像の例を示す。
【図5】球体で表される視野を示す図である。
【図6】広角レンズを用いたカメラにより撮像されるときの視野(撮像範囲)をそれぞれ示す図である。
【図7】画像処理装置の動作を示すフローチャートである。
【図8】イメージセンサのBayer配列を示す図である。
【図9】更新処理回路の動作を示すフローチャートである。
【図10】座標変換の原理の一例を説明するための図である。
【図11】座標変換の原理の一例を説明するための図である。
【図12】パン処理の座標変換を説明するための図である。
【図13】座標変換の原理の一例を説明するための図である。
【図14】補間処理の動作を説明するための図である。
【図15】表示モードが順に切り替えられるときの表示部に表示される表示画像を示す図である。
【図16】各回転行列及びP2の位置を説明するための図である。
【符号の説明】
【0078】
4…歪補正処理回路
5…コントローラ
6…メモリ
10…画像処理装置
16…強調領域(カーソル)
17…RGB補間回路
18…YCrCb変換回路
19…画素データ補間回路
22…座標計算部
23…表示方向指定レジスタ
24…更新処理回路
25…広視野画像、全体画像
35…歪補正画像
36…合成画像

【特許請求の範囲】
【請求項1】
広角レンズを用いて撮像された該広角レンズによる歪を含む広視野画像のうち選択された選択領域の画像の前記歪を補正するために、前記選択領域画像の補正座標を計算する座標計算手段と、
前記算出された前記補正座標に対応する、前記選択領域画像の所定の各画素データを補間する補間手段と
を具備することを特徴とする画像処理装置。
【請求項2】
請求項1に記載の画像処理装置であって、
前記広視野画像のRGBデータを、輝度データ及び色差データを含む輝度/色差データに変換する変換手段をさらに具備し、
前記座標計算手段は、前記輝度/色差データのうち、前記選択領域画像に対応する選択領域輝度/色差データの前記補正座標を算出することを特徴とする画像処理装置。
【請求項3】
請求項2に記載の画像処理装置であって、
前記補間手段は、
前記広視野画像のRGBデータのうち、前記選択領域画像に対応する選択領域RGBデータを、当該選択領域画像の各画素について補間するRGB補間手段と、
前記補間された選択領域RGBデータと前記選択領域輝度/色差データとに基づき、補間値を算出する算出手段と
を有することを特徴とする画像処理装置。
【請求項4】
請求項2に記載の画像処理装置であって、
前記座標計算手段は、小数点を含む実数を前記補正座標として算出し、
前記補間手段は、前記実数の小数点を切り上げまたは切り下げることにより得られる4つの画素の輝度データについて直線補間する輝度データ補間手段を有することを特徴とする画像処理装置。
【請求項5】
請求項3に記載の画像処理装置であって、
前記補間手段は、前記4つの画素のうち2つの画素を直線補間する色差データ補間手段を有することを特徴とする画像処理装置。
【請求項6】
請求項3に記載の画像処理装置であって、
前記補間手段は、前記4つの画素のうちの所定の画素の色差データを選択する色差データ補間手段を有することを特徴とする画像処理装置。
【請求項7】
請求項1に記載の画像処理装置であって、
前記選択領域を示す情報に応じて前記選択領域を更新する更新手段をさらに具備することを特徴とする画像処理装置。
【請求項8】
請求項1に記載の画像処理装置であって、
前記広視野画像内に前記選択領域が強調された強調領域を含む画像を、全体画像として出力する第1の出力手段と、
前記選択領域画像の前記歪が補正された歪補正画像を出力する第2の出力手段と、
全体画像と選択領域画像とが一画面の画像データとして合成された合成画像を出力する合成画像出力手段と
をさらに具備することを特徴とする画像処理装置。
【請求項9】
広角レンズを用いて撮像された該広角レンズによる歪を含む広視野画像のうち選択された選択領域の画像の前記歪を補正するために、前記選択領域画像の補正座標を算出し、
前記算出された前記補正座標に対応する、前記選択領域画像の所定の各画素データを補間する
ことを特徴とする画像処理方法。
【請求項10】
広角レンズを用いて撮像された該広角レンズによる歪を含む広視野画像のうち選択された選択領域の画像の前記歪を補正するために、前記選択領域画像の補正座標を算出し、
前記算出された前記補正座標に対応する、前記選択領域画像の所定の各画素データを補間する
ことをコンピュータに実行させるプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【公開番号】特開2008−61172(P2008−61172A)
【公開日】平成20年3月13日(2008.3.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−238779(P2006−238779)
【出願日】平成18年9月4日(2006.9.4)
【出願人】(000002185)ソニー株式会社 (34,172)
【Fターム(参考)】