説明

窒化膜サイドウォール付きゲートを有する半導体装置の製造方法

【課題】 ストッパー窒化膜肩部の形状が垂直化され、コンタクトホールエッチングでの窒化膜の後退を低減することができる窒化膜サイドウォール付きゲートを有する半導体装置の製造方法を提供する。
【解決手段】 自己整合プロセスによりコンタクトを形成する窒化膜サイドウォール付きゲートを有する半導体装置の製造方法において、オフセット窒化膜32付きゲート31を生成後、ストッパー窒化膜を堆積させ、サイドウォールエッチング後、絶縁膜34を生成しCMP処理を施し、更に平坦化された前記ゲート31上に層間絶縁膜36を生成し、この層間絶縁膜36生成後のCMP処理を省くようにしたものである。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、窒化膜サイドウォール付きゲートを有する半導体装置の製造方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
現在、半導体デバイス(半導体装置)の高集積化に伴ってデザインルールの微細化が進んでいる。その中でもコンタクトホールエッチングに対するホール径縮小化への要求は非常に高い。
【0003】
現在開発されている0.20μmデバイスでのゲート間隔は0.22μmで設計されているが、ゲート間に形成されるコンタクトホール径に求められている寸法は、0.06μm程度である。ホトリソグラフィのパターンニングの限界が超解像技術を用いても0.18μm程度であり、ホトリソグラフィのみで0.1μm以下のホールを形成することは不可能である。
【0004】
そこで、ポリシリコンのサイドウォールを用いたPSC(Poly−Si・Shrunken Contact)によって0.1μm以下のパターンニングを行っているが、さらに微細化が進んだ場合、PSCによるコンタクトホール形成は非常に難しくなる。それはホトリソグラフィの合わせ余裕が装置のアライメントのずれやマスク精度、短絡防止膜厚の確保などにより0.07〜0.08μmを下回ることができないためである。
【0005】
現在のステッパーやスキャナのような機械的な合わせ込みでは、合わせ精度を急速に向上させることは難しく、今後のデバイスで大いに必要となると予測される0.1μm以下のコンタクトホールを、安定にホトリソグラフィ技術のみでパターンニングすることはできない。
【0006】
そこで、ホトリソグラフィの合わせ精度の限界から考え出されたのが、SAC(Self Aligned Contact)プロセスである。SACプロセスはゲートを形成する際、ゲート上にオフセット窒化膜を、ゲート側壁に窒化膜サイドウォールを形成し、これらの窒化膜をストッパー膜とすることによってホトリソグラフィの合わせ精度の向上を行う技術である。
【0007】
図6は従来のSACプロセスでのゲート構造の形成工程図である。
【0008】
まず、図6(a)に示すように、シリコン基板1上にゲート酸化膜2、ポリシリコン膜3、WSi膜4、オフセット窒化膜5を順次形成する。
【0009】
次に、図6(b)に示すように、ホトリソ、エッチングにより、オフセット窒化膜5、WSi膜4、ポリシリコン膜3、ゲート酸化膜2を加工し、ゲート構造を得た後に、ストッパー窒化膜6を堆積する。
【0010】
次いで、図6(c)に示すように、ストッパー窒化膜6を用いて窒化膜サイドウォール7を形成する。
【0011】
ここでは窒化膜がストッパーとしての役目を果たすようなプロセス条件、つまり、窒化膜/酸化膜の選択比が高い条件が要求される。高選択比はガス種を変化させ、フロロカーボン膜を保護膜として窒化膜上に堆積させることにより可能であるが、問題なのは入射イオンによるスパッタリングが起こるということである。
【0012】
ゲート上に生成した窒化膜サイドウォール7は曲率を持っているので、入射イオンによって非常にスパッタリングされやすく、窒化膜/酸化膜の選択比は大きく低下する。スパッタリング率は曲率に大きく依存するので、このサイドウォール7の曲率を小さくすることがスパッタリングの抑制に大いに有用である。
【0013】
また、更に微細化が進むと、ゲート間のスリット部においてエッチストップが起こることも考えられる。エッチストップの要因の一つとして、入射イオンのフラックスが小さいことが挙げられるが、フラックスを大きくしすぎるとスパッタリングが増大してしまう。このエッチストップとスパッタリングというトレードオフの関係をいかに解決するかが、微細SACプロセスの鍵となる。
【特許文献1】なし
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0014】
しかしながら、上記した窒化膜サイドウォールを利用したSACプロセスでは、サイドウォールの窒化膜肩部が必ず曲率を持った形状となるため、コンタクトホールエッチング時の入射イオンのスパッタリングによって肩部が後退し、図7に示すように、ゲート8とのショートが起こるという問題があった。なお、図7において、9Aは層間絶縁膜、9Bはレジストパターンである。
【0015】
このイオンスパッタによる後退量は形状が大きな曲率を持つ程多くなり、逆に垂直な程少なくなる。現在窒化膜上にフロロカーボン膜を保護膜として生成するようなプロセス条件によってSAC構造におけるコンタクトホールエッチングはなされているが、更に微細化が進みエッチストップが顕著に起こるレベルまでホール径が縮小された場合、ホールエッチングの抜け性を向上させるため入射イオンのフラックスを上げる必要性が生じる。
【0016】
曲率の大きいサイドウォールではイオンのフラックスの増加によりスパッタリングが促進され、選択比が減少すると思われる。そこでスパッタリング率の小さい垂直なサイドウォール形状をSACプロセスに適用することができれば、イオンスパッタによる後退量を減少させることが可能となり、高選択性を実現することができる。
【0017】
本発明は、上記問題点を除去し、ストッパー窒化膜肩部の形状が垂直化され、コンタクトホールエッチングでの窒化膜の後退を低減することができる窒化膜サイドウォール付きゲートを有する半導体装置の製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0018】
本発明は、上記目的を達成するために、
〔1〕自己整合プロセスによりコンタクトを形成する窒化膜サイドウォール付きゲートを有する半導体装置の製造方法において、オフセット窒化膜付きゲートを生成後、ストッパー窒化膜を堆積させ、サイドウォールエッチング後、絶縁膜を生成しCMP処理を施し、更に平坦化された前記ゲート上に層間絶縁膜を生成し、この層間絶縁膜生成後のCMP処理を省くようにしたものである。
【0019】
〔2〕自己整合プロセスによりコンタクトを形成する窒化膜サイドウォール付きゲートを有する半導体装置の製造方法において、オフセット窒化膜上に犠牲膜の付いたゲートを生成後、ストッパー窒化膜を堆積させ、サイドウォールエッチング後、絶縁膜を生成しCMP処理を施し、更に平坦化された前記ゲート上に層間絶縁膜を生成し、この層間絶縁膜生成後のCMP処理を省くようにしたものである。
【発明の効果】
【0020】
本発明によれば、次のような効果を奏することができる。
【0021】
(A)ストッパー窒化膜肩部の形状がほぼ垂直化され、コンタクトホールエッチングでの窒化膜の後退を低減することができる。これにより、コンタクトホールのエッチング時間のマージンを大きくすることができ、マイクロローディング効果の影響を受けやすい微細SAC構造やプロセス条件でもエッチング時間を延ばすことによりエッチングが可能となる。さらに、窒化膜/酸化膜の選択比もあがるので窒化膜を薄膜化することができる。
【0022】
(B)上記(A)におけるCMP工程をサイドウォールエッチング前に行うのではなく、サイドウォールエッチング後に行うことで、コンタクトホールエッチングによる窒化膜肩部の後退を更に低減することができる。
【0023】
また、サイドウォールエッチング後にCMP処理を行うため、オフセット窒化膜(ゲート上)の膜厚を考慮しつつ、窒化膜肩部の垂直化に必要なCMP研磨量を設定することができる。
【0024】
(C)CMP処理前にウエハ全面に絶縁膜を生成することにより、パターン密度による研磨量の不均一を抑制することができる。
【0025】
また、従来のプロセスにおいて層間絶縁膜生成後に行われているCMP処理をサイドウォール垂直化時に行うことによって、総工程数を変えることなく、工程の順序を変えただけで窒化膜サイドウォール形状の垂直化と層間絶縁膜の平坦化を同時に行うことができる。
【0026】
更に、これにより層間絶縁膜の厚さをCMP研磨率ではなく、層間絶縁膜の堆積率によって設定することができ、より緻密な膜厚の制御が可能となる。
【0027】
(D)ゲート形成前にオフセット窒化膜上に犠牲膜を生成し、その後、ゲートエッチングを行いゲートを形成することにより、CMP処理時の膜質による研磨量の均一性を上げることができる。CMP処理では同時にサイドウォール窒化膜も研磨されるが、上記(C)に比べ、ウエハ内の研磨量の膜質による差は小さいものとなる。上記(C)同様、層間絶縁膜の平坦化と同時にCMP後に層間絶縁膜を生成することによって、層間絶縁膜厚の制御も絶縁膜の堆積率により可能となる。
【0028】
(E)SAC構造の欠点であるワードライン平行方向への合わせがストッパー窒化膜によって保証される。サイドウォールエッチング後に窒化膜を生成するので、CMPによりゲート上のストッパー窒化膜は研磨されるが、ゲートの側壁と下地上には残る。この下地上に残った窒化膜によりコンタクトホールエッチングの際にアクティブ領域や素子分離領域が削られることはない。
【発明を実施するための最良の形態】
【0029】
本発明の自己整合プロセスによりコンタクトを形成する窒化膜サイドウォール付きゲートを有する半導体装置の製造方法は、オフセット窒化膜付きゲートを生成後、ストッパー窒化膜を堆積させ、サイドウォールエッチング後、絶縁膜を生成しCMP処理を施し、更に平坦化されたゲート上に層間絶縁膜を生成し、この層間絶縁膜生成後のCMP処理を省くようにしたものである。
【実施例】
【0030】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。
【0031】
図1は本発明の第1実施例を示すSACプロセスでのゲート構造の形成工程図である。
【0032】
(1)まず、図1(a)に示すように、ゲートを形成する前にシリコン基板10上にゲート(ゲート材)11を、そのゲート11上にオフセット窒化膜12を生成する。その後、ゲートエッチングを行い、オフセット窒化膜12付きのゲートを形成し、そのゲート上に窒化膜を堆積させる。オフセット窒化膜12の膜厚はCMP処理での膜減りを考慮して従来よりも厚くする。
【0033】
(2)次に、ストッパー窒化膜13堆積後、図1(b)に示すように、イオンスパッタされやすい曲率を持つ窒化膜肩部を垂直化するため、ここで、CMP(化学的機械的研磨)処理を行う。
【0034】
(3)その後、図1(c)に示すように、サイドウォール窒化膜エッチングを行い、窒化膜サイドウォール14を形成する。
【0035】
このように第1実施例によれば、ストッパー窒化膜(サイドウォール)肩部の形状がほぼ垂直化され、コンタクトホールエッチングでの窒化膜の後退を低減することができる。これにより、コンタクトホールのエッチング時間のマージンを大きくすることができ、マイクロローディング効果の影響を受けやすい微細SAC構造やプロセス条件でもエッチング時間を延ばすことによりエッチングが可能となる。さらに、窒化膜/酸化膜の選択比もあがるので窒化膜を薄膜化することができる。
【0036】
次に、本発明の第2実施例について説明する。
【0037】
図2は本発明の第2実施例を示すSACプロセスでのゲート構造の形成工程図である。
【0038】
(1)まず、図2(a)に示すように、ゲートを形成する前にシリコン基板20上にゲート21を、このゲート21上にオフセット窒化膜22を生成する。その後、ゲートエッチングを行い、オフセット窒化膜22付きのゲートを形成し、そのゲート上にストッパー窒化膜23を堆積させる。オフセット窒化膜22の膜厚はCMP処理での膜減りを考慮して従来よりも厚くする。
【0039】
(2)次いで、図2(b)に示すように、ストッパー窒化膜を形成した後、サイドウォールエッチングにより、窒化膜サイドウォール24を形成する。
【0040】
(3)次に、図2(c)に示すように、CMP処理をサイドウォールエッチング後に行なう。
【0041】
このように第2実施例では、CMP処理を窒化膜サイドウォールエッチング前でなく、窒化膜サイドウォールエッチング後に行う。第1実施例のように、窒化膜堆積後CMP処理を行い、その後サイドウォールエッチングを行う方法では、CMP処理で垂直化したストッパー窒化膜がサイドウォールエッチングによって再び曲率を持つ形状になることが考えられる。
【0042】
したがって、第2実施例のように、CMP処理をサイドウォールエッチング後に行えば、その形状がストッパー窒化膜の最終形状、最終膜厚となるため、より垂直な窒化膜サイドウォールの形成が可能となる。
【0043】
このように第2実施例によれば、CMP工程をサイドウォールエッチング前に行うのではなく、サイドウォールエッチング後に行うことで、コンタクトホールエッチングによる窒化膜肩部の後退を更に低減することができる。
【0044】
また、サイドウォールエッチング後にCMP処理を行うため、オフセット窒化膜(ゲート上)の膜厚を考慮しつつ、窒化膜肩部の垂直化に必要なCMP研磨量を設定することができる。
【0045】
次に、本発明の第3実施例について説明する。
【0046】
図3は本発明の第3実施例を示すSACプロセスでのゲート構造の形成工程図である。
【0047】
(1)まず、図3(a)に示すように、ゲートを形成する前にシリコン基板30上にゲート31を、このゲート31上にオフセット窒化膜32を生成する。その後、ゲートエッチングを行い、オフセット窒化膜32付きのゲート31を形成し、そのゲート31上に窒化膜を堆積させる。オフセット窒化膜32の膜厚はCMP処理での膜減りを考慮して従来よりも厚くする。次に、ストッパー窒化膜(図示なし)を形成した後、サイドウォールエッチングにより、窒化膜サイドウォール33を形成する。そして、その上に絶縁膜34を堆積する。
【0048】
(2)次いで、図3(b)に示すように、CMP処理を行い、窒化膜サイドウォール33を有するゲートを形成する。
【0049】
(3)次に、図3(c)に示すように、層間絶縁膜36を形成し、その後、レジストを塗布して、コンタクトホールを形成するためのレジストパターン37を形成する。
【0050】
前記第2実施例におけるCMP処理において、パターン密度により研磨量のウエハ内不均一が生じることが考えられる。そこで、第3実施例ではこの問題を防止するため、サイドウォールエッチング後、CMP処理前にウエハ全面に絶縁膜34を生成する。これによって、パターン密度による研磨量のウエハ内不均一性は減少する。また、CMP処理後に層間絶縁膜36を生成することによって層間絶縁膜36生成後にCMP処理を行わなくても、平坦化を期待することができる。
【0051】
このように第3実施例によれば、CMP処理前にウエハ全面に絶縁膜を生成することにより、パターン密度による研磨量の不均一を抑制することができる。また、従来のプロセスにおいて層間絶縁膜生成後に行われているCMP処理をサイドウォール垂直化時に行うことによって、総工程数を変えることなく、工程の順序を変えただけで窒化膜サイドウォール形状の垂直化と層間絶縁膜の平坦化を同時に行うことができる。
【0052】
更に、これにより層間絶縁膜の厚さをCMP研磨率ではなく、層間絶縁膜の堆積率によって設定することができ、より緻密な膜厚の制御が可能となる。
【0053】
次に、本発明の第4実施例について説明する。
【0054】
図4は本発明の第4実施例を示すSACプロセスでのゲート構造の形成工程図である。
【0055】
(1)まず、図4(a)に示すように、ゲートを形成する前にシリコン基板40上のゲート41上にオフセット窒化膜42を生成し、その上に犠牲膜43を形成する。その後、ゲートエッチングを行い、ストッパー窒化膜(図示なし)を形成した後、サイドウォールエッチングにより、窒化膜サイドウォール44を形成する。そして、その上に絶縁膜45を堆積する。
【0056】
(2)次いで、図4(b)に示すように、CMP処理を行い、窒化膜サイドウォール44を有するゲートを形成する。
【0057】
(3)次に、図4(c)に示すように、層間絶縁膜47を形成し、その後、レジストを塗布して、コンタクトホールを形成するためのレジストパターン48を形成する。
【0058】
前記第3実施例におけるCMP処理において、膜質により研磨量の不均一が生じることが懸念される。前記第2実施例のようにサイドウォールエッチング後にCMP処理を行う場合、オフセット窒化膜(ゲート上)の残膜厚をCMPの研磨量によって設定することができるので、膜質による研磨量の差を減らすため、オフセット窒化膜を薄膜化し、CMP処理前にウエハ全面に生成する絶縁膜と同様の犠牲膜をオフセット窒化膜上に生成する。ゲートエッチングを行いゲートを形成し、第3実施例と同様に、ストッパー窒化膜堆積、サイドウォール窒化膜エッチング、絶縁膜生成、CMPの工程を経て、平坦化された構造上に層間絶縁膜を生成する。
【0059】
このように第4実施例によれば、ゲート形成前にオフセット窒化膜42上に犠牲膜43を生成し、その後、ゲートエッチングを行いゲートを形成することにより、CMP処理時の膜質による研磨量の均一性を上げることができる。CMP処理では同時に窒化膜サイドウォールも研磨されるが、第3実施例に比べ、ウエハ内の研磨量の膜質による差は小さいものとなる。第3実施例同様、層間絶縁膜の平坦化と同時にCMP後に層間絶縁膜を生成することによって、層間絶縁膜厚の制御も絶縁膜の堆積率により可能となる。
【0060】
次に、本発明の第5実施例について説明する。
【0061】
図5は本発明の第5実施例を示すSACプロセスでのゲート構造の形成工程図である。
【0062】
(1)まず、図5(a)に示すように、ゲートを形成する前にシリコン基板50上のゲート51上にオフセット窒化膜52を生成する。その後、ゲートエッチングを行い、ストッパー窒化膜(図示なし)を形成した後、サイドウォールエッチングにより、窒化膜サイドウォール53を形成する。また、その上に薄膜化された窒化膜54を形成する。
【0063】
(2)次いで、図5(b)に示すように、CMP処理を行い、窒化膜サイドウォール53を有するゲートを形成する。
【0064】
これまで述べてきたSAC構造では、ワードラインに垂直方向に対するホトリソの合わせずれを吸収することはできるが、ワードラインの平行方向に対して構造的な利点はない。そこでサイドウォールエッチング後にストッパーとして窒化膜を薄く生成し、その後、CMP処理を行いサイドウォールの垂直化を図る。CMP後に窒化膜を生成しても良いが窒化膜肩部が曲率を持つことになるので、ストッパーとしての窒化膜54を薄膜化することが重要となる。
【0065】
このように第5実施例によれば、SAC構造の欠点であるワードライン平行方向への合わせがストッパー窒化膜によって保証される。サイドウォールエッチング後に窒化膜を生成するので、CMPによりゲート上のストッパー窒化膜は研磨されるが、ゲートの側壁と下地上には残る。この下地上に残った窒化膜によりコンタクトホールエッチングの際にアクティブ領域や素子分離領域が削られることはない。
【0066】
なお、本発明は上記実施例に限定されるものではなく、本発明の趣旨に基づいて種々の変形が可能であり、これらを本発明の範囲から排除するものではない。
【産業上の利用可能性】
【0067】
本発明の半導体装置の製造方法は、窒化膜サイドウォール付きゲートを有する半導体装置の製造方法として利用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0068】
【図1】本発明の第1実施例を示すSACプロセスでのゲート構造の形成工程図である。
【図2】本発明の第2実施例を示すSACプロセスでのゲート構造の形成工程図である。
【図3】本発明の第3実施例を示すSACプロセスでのゲート構造の形成工程図である。
【図4】本発明の第4実施例を示すSACプロセスでのゲート構造の形成工程図である。
【図5】本発明の第5実施例を示すSACプロセスでのゲート構造の形成工程図である。
【図6】従来のSACプロセスでのゲート構造の形成工程図である。
【図7】従来技術の問題点説明図である。
【符号の説明】
【0069】

10,20,30,40,50 シリコン基板
11,21,31,41,51 ゲート
12,22,32,42,52 オフセット窒化膜
13,23 ストッパー窒化膜
14,24,33,44,53 窒化膜サイドウォール
34,45 絶縁膜
36,47 層間絶縁膜
37,48 レジストパターン
43 犠牲膜
54 薄膜化された窒化膜

【特許請求の範囲】
【請求項1】
自己整合プロセスによりコンタクトを形成する窒化膜サイドウォール付きゲートを有する半導体装置の製造方法において、
オフセット窒化膜付きゲートを生成後、ストッパー窒化膜を堆積させ、サイドウォールエッチング後、絶縁膜を生成しCMP処理を施し、更に平坦化された前記ゲート上に層間絶縁膜を生成し、該層間絶縁膜生成後のCMP処理を省くことを特徴とする半導体装置の製造方法。
【請求項2】
自己整合プロセスによりコンタクトを形成する窒化膜サイドウォール付きゲートを有する半導体装置の製造方法において、
オフセット窒化膜上に犠牲膜の付いたゲートを生成後、ストッパー窒化膜を堆積させ、サイドウォールエッチング後、絶縁膜を生成しCMP処理を施し、更に平坦化された前記ゲート上に層間絶縁膜を生成し、該層間絶縁膜生成後のCMP処理を省くことを特徴とする半導体装置の製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2007−158370(P2007−158370A)
【公開日】平成19年6月21日(2007.6.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−20651(P2007−20651)
【出願日】平成19年1月31日(2007.1.31)
【分割の表示】特願平10−254454の分割
【原出願日】平成10年9月9日(1998.9.9)
【出願人】(000000295)沖電気工業株式会社 (6,645)
【Fターム(参考)】