説明

絶縁膜形成用インキ組成物、該インキ組成物から形成された絶縁膜、該絶縁膜を有する電子素子

【課題】 第一に、低温での焼成が可能であり、耐溶剤性、絶縁性を十分に兼ね備えた絶縁膜を形成するための絶縁性インキ組成物を提供する。第二に、該インキ組成物から形成される絶縁性膜を提供する。更に第三に、該インキ組成物を用いた柔軟性基材上に絶縁膜を設けた電子素子を提供する。
【解決手段】 第一に、有機溶剤、固形多官能型変性エポキシ樹脂、及び架橋剤を必須成分として含有することを特徴とする絶縁膜形成用インキ組成物を提供する。特に、前記固形多官能型変性エポキシ樹脂をインキ組成物中の全固形成分に対し70%以上含有する絶縁膜形成用インキ組成物を提供する。第二に、前記絶縁膜形成用インキ組成物より形成される絶縁膜、第三に、前記した絶縁膜をゲート絶縁膜としての構成部材とする有機トランジスタ素子を提供する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子素子の製造に相応しく使用できる絶縁膜形成用インキ組成物、該インキ組成物から形成される絶縁膜、更に、印刷法により形成された該絶縁膜を有する電子素子に関する。
【背景技術】
【0002】
トランジスタはテレビやコンピュータ機器を構成する重要な電子素子(電子部品)として広く活用されており、現在、シリコン等の無機物を主材料にして製造されている。近年、こうしたトランジスタの部材に有機物を使った有機トランジスタ(OFET)が注目を集めている(非特許文献1参照)。OFETは、柔らかくフレキシブルである上、単位面積あたりで考えると原料が低価格で生産できるというメリットがあり、ユビキタス時代の必須アイテム、すなわち、フレキシブル&低コスト端末の実現には欠かせない構成要素と考えられている。OFETは三つの電極、絶縁層および半導体層を必須部材とする電子素子である。素子構造の一例を図1に示す。この中で、今回の発明は特に図中番号3に該当するゲート絶縁層(GI)を形成するためのインキ組成物に関するものである。GIの形成法には、ウエットプロセス(印刷法)とドライプロセス(真空蒸着やスパッタリング)があるが、低価格化を考えるとウエットプロセスが好ましい(非特許文献2参照)。一方で、溶液プロセスは通常、製膜後に過熱(焼成)過程を経る必要がある。耐熱温度の低いフレキシブル材料を基板に用いる場合には、この過熱(焼成)過程がより低温でなされることが求められる。例えば、ポリエチレンナフタレート(PEN)を基材に使用した場合には150℃以下の焼成温度が求められる。
【0003】
一方、GI自体に求められている諸特性には、素子製造プロセスに関係するものと素子電気特性(FET特性)に関係するものがある。前者には、GI上層にくる有機半導体層に使用される溶剤に溶解しない特性、すなわち、耐溶剤性がある。後者では、薄膜状態での絶縁性が高く(漏れ電流が小さい)、表面の平滑度が高いほど、素子特性が向上するとされている。絶縁膜形成用材料として、例えば、(I)ポリイミド系材料やメラミン系樹脂を硬化剤としたポリビニルフェノール系材料が知られている(ポリイミド系材料については非特許文献3参照、メラミン系樹脂を硬化剤としたポリビニルフェノール系材料については非特許文献4参照)。しかしながら、こうした材料は、200℃程度の高温焼成が必要であり、通常、ガラス素材を基板として使用する場合に相応しく用いられるが、柔軟性を特徴とし耐熱温度の低いプラスチック基材への適用は困難である。高温焼成工程を省くために、(II)ポリメチルメタクリレート系やポリスチレン系に代表される熱可塑性樹脂も知られている(非特許文献5参照)。しかしながら、熱可塑性樹脂は耐溶剤性に劣り、その上層に、導電性層、半導体層等を印刷法で積層することが困難であり、蒸着等の設備を要するドライプロセス工程が必要となってくる。又、(III)ビスフェノール型汎用エポキシ樹脂(固形又は液状)も知られている(非特許文献6参照)。しかしながら、この材料により形成される絶縁膜は漏れ電流が大きいことが知られている。特許文献1には、シランカップリング剤とエポキシ樹脂を含有する絶縁材料が開示されている(特許文献1参照)。また、特許文献2には、凸版反転印刷法による回路素子の製造方法が開示されているが、低温での焼成に関する記載が無い(特許文献2参照)。従って、柔軟性を有する基材上に絶縁膜を設けて電子素子を形成するために、焼成温度、耐溶剤性、絶縁性を十分に兼ね備えた技術が無いのが現状である。
【0004】
【非特許文献1】アドバンスドマテリアルズ(Advanced Materials) 2002年、第14号, P.99
【非特許文献2】ケミストリーオブマテリアルズ(Chemistry of Materials)2004年、第16号、P.4543
【非特許文献3】アプライドフィジクスレターズ(Applied Physics Letters)1998年、第72号、P.2716
【非特許文献4】ジャーナルオブアプライドフィジクス(Journal of Applied Physics)2002年、第92号、P.5259
【非特許文献5】サイエンス(Science)2007年、第318号、P.76
【非特許文献6】ジャパニーズジャーナルオブアップライドフィジクス(Japanese Journal of Applied Physics)2003年、第42号、P.L523
【特許文献1】特開2007−305950号公報
【特許文献2】特開2007−273712号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明における第一の課題は、焼成温度、耐溶剤性、絶縁性を十分に兼ね備えた絶縁膜を形成するための絶縁性インキ組成物を提供することにある。第二の課題は、該インキ組成物から形成される絶縁性膜を提供することにある。更に第三の課題は、該インキ組成物を用いて、柔軟性基材上に印刷法によって絶縁膜を設けた電子素子を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、本発明は、第一に、有機溶剤、固形多官能型変性エポキシ樹脂、及び架橋剤を必須成分として含有することを特徴とする絶縁膜形成用インキ組成物を提供する。本発明は、第二に、前記した固形多官能型変性エポキシ樹脂をインキ組成物中の全固形成分に対し70%以上含有する絶縁膜形成用インキ組成物を提供する。本発明は、第三に、前記絶縁膜形成用インキ組成物より形成される絶縁膜を提供する。更に、本発明は、第四に、前記した絶縁膜をゲート絶縁膜としての構成部材とする有機トランジスタ素子を提供する。
【発明の効果】
【0007】
本発明の絶縁膜形成用インキ組成物を用いることにより、焼成温度が100〜140℃であるため、PEN等の柔軟性基材上に絶縁膜を形成することが可能となる。更に、形成された絶縁膜は耐溶剤性があり、その上層に、導電層、半導体層等、他の層を印刷法により積層することが可能になる。又、漏れ電流も小さく、該絶縁膜をゲート絶縁膜として有する有機電界効果型トランジスタ(OFET)は良好なFET特性を示す。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
本発明の絶縁膜形成用インキ組成物は、有機溶剤、固形多官能型変性エポキシ樹脂、及び架橋剤を必須成分として含有する絶縁膜形成用インキ組成物である。
【0009】
本発明の絶縁膜形成用インキ組成物に用いる有機溶剤としては、前記多官能型固形エポキシ樹脂を溶解するものであれば任意の溶剤を使用することが出来、例えば、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、デカン、ドデカン、イソペンタン、イソヘキサン、イソオクタン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、シクロペンタンなどの脂肪族炭化水素系有機溶剤、ベンゼン、トルエン、o-キシレン、m-キシレン、p-キシレン、エチルベンゼン、メシチレン、ナフタレン、シクロヘキシルベンゼン、ジエチルベンゼンなどの芳香族炭化水素系溶剤、蟻酸メチル、蟻酸エチル、蟻酸プロピル、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸イソプロピル、酢酸n-プロピル、酢酸イソブチル、酢酸n−ブチル、プロピオン酸メチル、プロピオン酸エチルなどのエステル系溶剤、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、sec-ブタノール、tert-ブタノール、シクロヘキサノール、α-テルピネオールなどのアルコール系溶剤、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン、2-ヘキサノン、2-ヘプタノン、2-オクタノンなどのケトン系溶剤、ジエチレングリコールエチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノプロピルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールメチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールプロピルエーテルアセテート、ジエチレングリコールイソプロピルエーテルアセテート、ジエチレングリコールブチルエーテルアセテート、ジエチレングリコール-t-ブチルエーテルアセテート、トリエチレングリコールメチルエーテルアセテート、トリエチレングリコールエチルエーテルアセテート、トリエチレングリコールプロピルエーテルアセテート、トリエチレングリコールイソプロピルエーテルアセテート、トリエチレングリコールブチルエーテルアセテート、トリエチレングリコール-t-ブチルエーテルアセテート、ジプロピレングリコールジメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノブチルエーテルなどのアルキレングリコール系溶剤、ジエチルエーテル、ジプロピルエーテル、ジイソプロピルエーテル、ジブチルエーテル、ジヘキシルエーテル、エチルビニルエーテル、ブチルビニルエーテル、アニソール、ブチルフェニルエーテル、ペンチルフェニルエーテル、メトキシトルエン、ベンジルエチルエーテル、ジフェニルエーテル、ジベンジルエーテル、ジオキサン、フラン、テトラヒドロフランなどのエーテル系溶剤、N、N-ジメチルホルムアミド、N、N-ジメチルアセタミド、N-メチルピロリドンなどのアミド系溶媒などがあるが、特に限定するものではない。また、これらは単独または二種類以上を併用してもよい。
【0010】
本発明の絶縁膜形成用インキ組成物に用いる固形多官能型変性エポキシ樹脂とは、常温下で固体であり、エポキシ基を分子長軸方向末端以外にも有するエポキシ樹脂である。これらの固形多官能型変性エポキシ樹脂は特に制限されるものではなく、例えば、フルオレン系エポキシ樹脂、シクロペンタジエン型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、ハロゲン化フェノールノボラック型エポキシ樹脂、アルキルフェノールノボラック型エポキシ樹脂、特殊ノボラック型エポキシ樹脂、4官能脂環式エポキシ樹脂、エポキシ化ポリブタジエン樹脂などがある。これら固形多官能型変性エポキシ樹脂は単独で使用しても良いし、2種以上を併用しても良い。市販品として、JER154、157S70、1031S、1032H60(以上、ジャパンエポキシレジン製)、オンコートEXシリーズ(長瀬産業)エピクロンN740、N770−70M、N865、N600シリーズ、HP7200シリーズ、5100、5500、5800(大日本インキ化学製)などが好ましく用いられる。
【0011】
本発明に於いて、固形多官能型変性エポキシ樹脂は、絶縁膜形成用インキ組成物の全固形分中に70質量%以上含有することが好ましい。より好ましくは80質量%以上である。
【0012】
本発明の絶縁膜形成用インキ組成物に用いる架橋剤としては、酸無水物類、アミン系化合物、フェノ-ル系化合物、ポリアミド樹脂、イミダゾール類、ポリメルカプタン系、その他、慣用されている硬化剤のいずれでもよい。これらの架橋剤は単独で使用しても良いし、2種以上を併用しても良い。室温安定性と150℃以下での低温硬化の観点からは、2−エチル−4−メチルイミダゾールとフェノールノボラック樹脂の組み合わせが好ましい。
【0013】
本発明の絶縁膜形成用インキ組成物は、表面エネルギー調整剤、界面活性剤、レベリング剤、離型剤等を必要に応じて添加して使用することが出来る。
【0014】
電子素子を形成する基板としては、例えば、ガラス織布エポキシ積層板、ガラス不織布エポキシ積層板、紙エポキシ積層板、紙フェノール積層板、ガラス織布ポリイミド積層板などのガラス繊維強化プラスチック、ポリエチレンナフタレート、ポリイミド、ポリエチレンテレフタレート、ポリカーボネートなどのプラスチックフィルム、絶縁体で被覆された銅、アルミニウム、ステンレス、鉄などの金属板または箔、板状のガラス、アルミナ、ジルコニア、シリカなどがあるが、ポリエチレンナフタレート、ポリエチレンテレフタレート、ポリカーボネート等の柔軟性を有するプラスチック素材を用いることで、本発明の特徴である低温硬化性を活かすことが出来る。
【0015】
本発明の絶縁膜形成用インキ組成物の製膜化には、各種の印刷方式を採用することが出来るが、印刷方式に特に制限はなく、公知慣用の方式を使用でき、単層または複数層構成の塗布物製造方式を採用して製造することができる。具体的には、例えばグラビア法、オフセット法、凸版法、スクリーン法、リバース法、エアドクターコーター法、ブレードコーター法、エアナイフコーター法、スクイズコーター法、含浸コーター法、トランスファーロールコーター法、キスコーター法、キャストコーター法、スプレイコーター法、ダイ法、スピンコーター法、バーコーター法等が挙げられる。本発明のインキ組成物は、各印刷方式に応じて、印刷方式に適した添加剤を含有し、印刷方式に適した溶剤が選択され、印刷方式に適した樹脂成分濃度で調製される。
【0016】
印刷方式の中で、精密な回路を形成するためには、細線等を再現良くパターンできる凸版反転印刷方式がより好ましく用いられる。この場合、本発明の絶縁膜形成用インキ組成物は、必須成分以外に、二種以上の速乾性及び遅乾性溶剤、顔料、表面エネルギー調整剤、離型剤を含むことが好ましい。
【実施例】
【0017】
以下、実験例により本発明をさらに具体的に説明するが、本発明は以下の実験例に限定されるものではない。
【0018】
(実施例1)
固形多官能型変性エポキシ樹脂として、エピクロン5800(大日本インキ化学製)を40.0g、架橋剤として、TD2090(大日本インキ化学製)を5.5g、架橋助剤として、2−エチル−4−メチルイミダゾールを0.5gに、溶剤として、シクロヘキサノンを190.0gを混合して実施例1インキを調製した。
【0019】
(実施例2)
固形多官能型変性エポキシ樹脂として、エピクロン5800(大日本インキ化学製)を20.0g、架橋剤として、マルカリンカーM(丸善石油化学製)を3.0g、架橋助剤として、2−エチル−4−メチルイミダゾールを0.2gに、溶剤として、シクロヘキサノン95.0gを混合して実施例2インキを調製した。
【0020】
(比較例1)
樹脂成分として固形多官能型変性エポキシ樹脂の代わりに、アクリル樹脂であるポリメチルメタクリレート(PMMA)(アルドリッチ社製:Mw120,000)20.0gを、溶剤シクロヘキサノン80.0gと混合して比較例1インキを調製した。
【0021】
(比較例2)
樹脂成分として固形多官能型変性エポキシ樹脂の代わりに、ポリスチレン樹脂(アルドリッチ社製:Mw44,000)20.0gを、溶剤シクロヘキサノン80.0gと混合して比較例2インキを調製した。
【0022】
(比較例3)
樹脂成分として固形多官能型変性エポキシ樹脂の代わりに、ビニルフェノール樹脂であるマルカリンカーM(丸善石油化学社製)20.0g、架橋剤サイメル303(日本サイテック製)8.0g、溶剤シクロヘキサノン100.0gを混合して比較例3インキを調製した。
【0023】
(比較例4)
樹脂成分として固形多官能型変性エポキシ樹脂の代わりに、液状型エポキシ樹脂であるJER871(ジャパンエポキシレジン社製)を20.0g、架橋剤として、TD2090(大日本インキ化学製)を5.0g、架橋助剤として、2−エチル−4−メチルイミダゾールを0.3gに、溶剤として、シクロヘキサノン120.0gを混合して比較例4インキを調製した。
【0024】
(耐溶剤性評価)
上記の実施例1インキから比較例4インキを、厚さ1.5mmのガラス板上に、スピンコーター印刷方式で、乾燥膜厚1μmの厚さに調製した。その後、140℃で30分焼成し、耐溶剤性評価サンプルを形成した。耐溶剤性評価は、上記のようにして作製した薄膜をガラス板ごと酢酸ブチルカルビトールに20時間浸漬し、薄膜が残留しているかどうかで評価した。結果を表1に示す。
【0025】
(漏れ電流評価)
前記の耐溶剤性評価サンプルと同様に、厚さ1.5mmのITO付きガラス板上に、前記各インキ組成物を印刷し、140℃で30分焼成して、乾燥膜厚1μmの絶縁膜を得た。該絶縁膜上部に銀電極を真空蒸着法により形成し、絶縁膜に150V印加したときの電流値を測定した。単位はAcm−2である。
【0026】
(FET特性評価)
図1に示す構造の素子を形成した。ポリイミド板(1)を基材に用いて、基材表面にPt電極(2)をスパッタリングにより作製した。次に、このPt電極(2)を覆うように、本発明の実施例インキ乃至は比較例インキをスピンコーター法により塗布し、140℃30分熱処理して絶縁膜(3)を1μm形成した。次に、有機半導体(4)として、ペンタセンを真空蒸着法により50nm積層した。最後に、メタルマスクを用いて、Au電極(5)を厚さ30nm、75μmの間隔でパターン形成した。測定方法は、デジタルマルチメーター(ケースレー製237)を用いて、Pt電極に0〜―80V電圧(Vg)をスイープ印加し、−80V印加したAu電極間の電流(Id)を測定することで行なった。移動度は、√Id−Vgの傾きから、周知の方法により求めた。ON/OFF比は最大Id/最小Idより求めた。
【0027】
【表1】

【産業上の利用可能性】
【0028】
本発明の絶縁膜形成用インキ組成物は、低温での焼成を可能にしており、広く、電子素子の製造に相応しく応用できる。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【図1】本発明における電子素子の一例を模式的に示す概略構成図である。
【符号の説明】
【0030】
1.ポリイミド基板
2.Pt電極
3.絶縁膜
4.有機半導体層
5.Au電極

【特許請求の範囲】
【請求項1】
有機溶剤、固形多官能型変性エポキシ樹脂、及び、架橋剤を必須成分として含有することを特徴とする絶縁膜形成用インキ組成物。
【請求項2】
インキ中の全固形成分に対し、前記固形多官能型変性エポキシ樹脂を70質量%以上有する請求項1に記載の絶縁膜形成用インキ組成物。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の絶縁膜形成用インキ組成物より形成されることを特徴とする絶縁膜。
【請求項4】
前記した絶縁膜をゲート絶縁膜構成部材とすることを特徴とする有機トランジスタ素子。

【図1】
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【公開番号】特開2009−256414(P2009−256414A)
【公開日】平成21年11月5日(2009.11.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−104523(P2008−104523)
【出願日】平成20年4月14日(2008.4.14)
【出願人】(000002886)DIC株式会社 (2,597)
【Fターム(参考)】