説明

薄膜太陽電池の基板加熱装置

【課題】フィルム基板の温度を、基板の温度計測値に基づき目標値に制御する温度制御手段を備えることにより、輻射以外の光を熱と除外して正確な温度制御を可能とする薄膜太陽電池の基板加熱装置を提供することにある。
【解決手段】フィルム状の基板10上に、少なくとも電極膜及び1つまたは複数の光電変換ユニットをプラズマCVDにより形成してなる薄膜太陽電池において、光電変換ユニットをプラズマCVDにより形成する際に、フィルム状の基板10を加熱する赤外線ヒータ9と、加熱された基板10の温度を計測する放射熱温度計11と、放射熱温度計11による基板10の温度計測値に基づき基板10の温度を目標値に制御する温度制御器13とを備えている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、住宅の屋根、ビルディングの屋上等に設置することにより太陽光を利用して電力を発生する薄膜太陽電池の製造に用いられ、フィルム状の基板上にプラズマCVDにより、太陽電池の光電変換ユニットを形成する際に、基板の温度を赤外線によって加熱する基板加熱装置に関する。
【背景技術】
【0002】
住宅の屋根、ビルディングの屋上等の屋外に敷設することにより、太陽光を利用して電力を発生する太陽電池は、その資源(太陽光)が無限であること、無公害であることから注目を集めている。そして、同一基板上に形成された複数の光電変換素子が直列接続されている太陽電池(光電変換装置)の代表例としては、薄膜太陽電池がある。
薄膜太陽電池は、薄型で軽量、製造コストの安さ、大面積化が容易であることなどから、今後の太陽電池の主流となると考えられ、電力供給用以外に、建物の屋根や窓などに取付けて利用される業務用、一般住宅用にも需要が広がって来ている。
【0003】
薄膜太陽電池には、その中核をなす光電変換ユニットを作成するのにプラズマCVD(Chemical Vapor Deposition)法が広く用いられている。このプラズマCVD法よる薄膜太陽電池は、バルク結晶シリコン太陽電池に比べて原料が少なくて済むことや、軽量でフレキシブルなフィルム基板への形成が可能なこと等の特徴がある。かかるプラズマCVD法よる薄膜太陽電池に用いられる材料としては、シリコン系薄膜がある。
このシリコン系薄膜は、水素で希釈したシランガスを原料にプラズマ中で分解して基板上に堆積するもので、基板温度やシランガスの希釈率などを制御することで、水素化アモルファスシリコン膜や微結晶シリコン膜を得ることができる。
【0004】
このようなシリコン系薄膜を形成する際に、不純物元素を含むポスフィンやジボランガスを原料ガスに添加することによって、n型やp型の半導体膜が得られる。上記薄膜太陽電池は、n型、不純物をドープしないi型とp型半導体を積層することによって得られる。
良質のシリコン系薄膜を得るためには、高い基板温度が必要であり、水素化アモルファスシリコン膜では300℃以上、微結晶シリコン薄膜でも200℃程度必要とされている。
このため、基板を加熱することが必須となっている。高い基板温度に耐えるフィルム基板としては、軟化点が約300℃のポリイミドフィルムが主に使用されている。
【0005】
特許文献1(特開平9−59775号公報)においては、ロールツーロール方式で可撓性基板面にスパッタリングで成膜する場合、かかる成膜時に基板を加熱する手段、つまり直線状に張って移動しながら成膜する基板を加熱し、該基板の温度を、赤外線温度計あるいはシート状熱電対で測定するとともに、放電電源出力にフィードバックして、基板の温度を制御し、あるいは基板の温度測定値をフィードバックして、温度を調節したロール間に基板を通すことにより基板の温度を制御している。
これにより、輻射の影響で時間の経過とともに基板の温度が変化するのを防止し、一様なテクステャ化電極面を形成している。
【0006】
【特許文献1】特開平9−59775号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
フィルム基板の特徴として、ロール上に1000m以上の長さのフィルムを巻くことが可能であり、このフィルムを連続的に搬送しながら表面に膜を形成することができる。このとき、プラズマCVDより薄膜を形成する場合、フィルム基板に接触することなく、高い温度を確保するとともに温度の時間変化がないようにする必要がある。
連続的に搬送されるフィルム基板にスパッタ法によって電極を形成する方法として上記特許文献1(特開平9−59775号公報)が提供されており、かかる発明においては、スパッタ室でフィルム基板をヒータで加熱して、赤外線温度計で温度を測定している。
【0008】
しかしながら、上述した従来技術においては、基板の温度を赤外線温度計あるいはシート状熱電対で測定し、放電電源出力にフィードバックして基板の温度を制御しているものの、具体的な基板温度を制御する手段は開示されていない。
また、物質からの輻射光を測定する温度計においては、輻射以外の光は外乱となり正確な温度を測定できなくなるが、上記従来技術においては、輻射以外の光を除外する手段は設けられていない。
【0009】
本発明はこのような実状に鑑みてなされたものであって、その目的は、フィルム基板の温度を、基板の温度計測値に基づき目標値に制御する温度制御手段を備えることにより、輻射以外の光を熱と除外して正確な温度制御を可能とする薄膜太陽電池の基板加熱装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記従来技術の有する課題を解決するために、本発明は、フィルム状の基板上に、少なくとも電極膜及び1つまたは複数の光電変換ユニットをプラズマCVDにより形成してなる薄膜太陽電池において、前記光電変換ユニットを前記プラズマCVDにより形成する際に、前記フィルム状の基板を加熱する赤外線ヒータと、前記加熱された基板の温度を計測する放射熱温度計と、該放射熱温度計による基板の温度計測値に基づき前記基板の温度を目標値に制御する温度制御手段とを備えている。
本発明において、前記放射熱温度計に、前記加熱用の赤外線ヒータからの熱の入射を阻止し、かつ前記プラズマCVDからの発光の入射を阻止するカバーを設けることが好ましい。
【0011】
また、本発明において、上記した放射熱温度計及びカバーを次のように配置することが好ましい。
(1)前記放射熱温度計及び前記カバーを、前記赤外線ヒータが設置された加熱室に設置している。
(2)前記放射熱温度計及び前記カバーを、前記プラズマCVDが設置されたプラズマCVD室に設置している。
(3)前記放射熱温度計及び前記カバーを、前記プラズマCVD処理後のフィルム状の基板が巻き取られる巻取り室に設置している。
【0012】
さらに、本発明は次のように構成することが好ましい。
(1)前記電極膜を形成したフィルム状の基板が連続的に移動しながら前記赤外線ヒータにて赤外線加熱され、前記プラズマCVDにより光電変換ユニットが形成されるように構成している。
(2)前記フィルム状の基板の片面に前記電極膜を形成され、前記加熱用の赤外線ヒータは前記電極膜と反対側の面に設置されている。
(3)前記フィルム状の基板がポリイミドフィルムである。
(4)前記プラズマCVDが、容量結合型のプラズマCVDから構成されている。
(5)水素及びシランなどのSi化合物ガスを原料とする前記プラズマCVDによって、アモルファスSiや微結晶SiなどのSi系薄膜を形成している。
(6)かかる構成において、n型及びp型半導体を得るために不純物ガスを原料ガスに添加している。
【発明の効果】
【0013】
上述の如く、本発明においては、フィルム状の基板上に、少なくとも電極膜及び1つまたは複数の光電変換ユニットをプラズマCVDにより形成し、前記光電変換ユニットを前記プラズマCVDにより形成する際に、前記フィルム状の基板を加熱する赤外線ヒータと、前記加熱された基板の温度を計測する放射熱温度計と、該放射熱温度計による基板の温度計測値に基づき前記基板の温度を目標値に制御する温度制御手段とを備えているので、赤外線ヒータでフィルム状の基板を加熱し、その基板の温度を放射熱温度計により計測して温度制御手段に入力し、該温度制御手段によって前記赤外線ヒータを操作し、前記基板の温度が目標温度になるように基板の温度を制御するという制御ループを構成することにより、前記基板の温度を予め設定した目標温度に常時制御でき、基板の温度管理を正確に行うことができる。
【0014】
また、本発明において、前記放射熱温度計に、前記加熱用の赤外線ヒータからの熱の入射を阻止し、かつ前記プラズマCVDからの発光の入射を阻止するカバーを設けることによって、前記放射熱温度計にカバーを配置したので、該カバーにより加熱用の赤外線ヒータからの熱の入射を阻止できるとともに、前記プラズマCVDからの発光の入射を阻止でき、輻射以外の光(外乱)を確実に除外することが可能となり、正確な温度を測定できる。
【0015】
さらに、本発明において、前記フィルム状の基板の片面に電極膜が形成され、前記加熱用の赤外線ヒータは電極膜と反対側の面に設置されているので、フィルム状の基板の片面には反射率の良いAgなどの電極膜が形成されることになる。その結果、光が透過し難く輻射の障害となっているが、赤外線ヒータでの加熱は電極膜の形成していないフィルム面が露出した側から行われることにより、光の透過を容易にし、輻射の障害となるのを防止できる。
しかも、フィルム面が露出した側から放射熱温度計により温度を測定しているので、放射熱温度計での測定精度も上昇することになる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
以下、本発明の薄膜太陽電池の基板加熱装置について、図面を参照しながら、その実施形態に基づき詳細に説明する。
【0017】
[第1実施形態]
図1は、本発明の第1実施形態を示す容量結合型平行平板プラズマCVD装置の概略図である。
本実施形態のプラズマCVD装置は、図1に示すように、Ag電極膜付きのフィルム10を巻き取った送りロール5を収めている送り室1、当該フィルム10を巻き取る巻取りロール6を収めている巻取り室4、当該フィルム10を赤外線ヒータ9で加熱する加熱室2、及び当該フィルム10に形成したAg電極膜にシリコン薄膜を形成する真空のプラズマCVD室3から構成されている。赤外線ヒータ9は、加熱室2内に搬送されるフィルム10から間隔を開けながら、当該フィルム10に対向して配置されている。
このフィルム10は、送りロール5からガイドロール5a及びガイドロール6aを経て巻取りロール6へ連続的に搬送されるようになっている。
【0018】
上記フィルム10のAg電極は、赤外線ヒータ9の加熱側とは反対側に形成されており、これによりAg電極付きのフィルム10は赤外線ヒータ9と非接触で加熱できるようになっている。
赤外線ヒータ9で加熱されたフィルム10は、赤外線ヒータ9の後流に設置された放射熱温度計11によって温度が計測されるようになっている。この放射熱温度計11を囲うように、その周辺及びフィルム10の反対側には、外部光遮断用のカバー12が設置されており、該カバー12によって温度計測の妨げとなる外部からの光を遮蔽している。
【0019】
上記放射熱温度計11での温度計測値は、温度制御器(温度制御手段)13に入力されるようになっており、該温度制御器13は、赤外線ヒータ9と放射熱温度計11とに電気的にそれぞれ接続されている。また、この温度制御器13においては、フィルム10の温度の目標温度が設定されており、前記温度計測値が目標温度となるように赤外線ヒータ9の熱量を調整して、フィルム10の温度を常時目標温度に設定すべく、制御している。
すなわち、温度制御器13によってフィルム10の温度が目標温度となるように赤外線ヒータ9にフィードバックし、赤外線ヒータ9の熱量を調整して、フィルム10の温度を目標温度に制御するという制御ループを構成することにより、フィルム10の温度を予め設定した目標温度に常時制御しているため、フィルム10の温度管理を正確に行うことができる。また、フィルム面が露出した側から放射熱温度計11により温度を測定しているので、放射熱温度計11での測定精度も上昇することになる。
【0020】
一方、上記プラズマCVD室3の内部には、搬送されるフィルム10を間に置いて、カソード電極7とアノード電極8とが対応して設置されており、原料ガスが図示しないマスフローコントローラによって流量を調整されてカソード電極7の表面からシャワー状に供給され、プラズマCVD室3の真空槽内の圧力が真空ポンプと真空槽との間に設けられた圧力コントローラ(図示せず)を用いて任意の圧力に設定されるように構成されている。また、カソード電極7は、図示しないコンデンサを介して高周波電源に接続されており、アノード電極8との間にプラズマを発生させるようになっている。
【実施例1】
【0021】
フィルム10の基板は、50μm厚さのポリイミドフィルムにAg電極をスパッタ法で200nm形成したものを使用した。フィルム10の幅は300mmであり、約50Nの張力を掛け、巻き取り速度1mm/sで搬送した。加熱用の赤外線ヒータ9は500wである。
放射熱温度計11で計測したフィルム10の温度を、温度制御器13に入力し、該温度制御器13により赤外線ヒータ9の入力電圧をオン、オフすることで、フィルム10の温度を200℃に調整した。
このとき、外部光遮断用のカバー12は、アルマイト表面処理を施したAl製であり、放射熱温度計11の周辺部の厚さを15mm、フィルム10の反対側のとの間の距離を5mmとした。
カソード電極7とアノード電極8はステンレス製で300mm角で、電極間距離は30mmとした。フィルム10はアノード電極8より5mm位置を通過するように配置した。原料ガスとして、シランと水素ガスを35sccmと2000sccm導入し、圧力を4torrとなるように制御した。高周波電源は27MHzで電極に300Wの電力を供給し、プラズマを発生させた。
【0022】
以上の条件で形成されたSi膜は、厚さが320nmであり、ラマン分光測定で波長520cm−1の結晶Siピーク高さと波数が480cm−1のアモルファスSiピーク高さの比(lc/la)が3の微結晶率Si膜であることが分かった。
そして、上記外部光遮断用のカバー12を付けないときには、放射熱温度計11の計測データは測定圏外であった。すなわち、外部光の影響により計測データは測定圏外となっており、外部光遮断用のカバー12の装着が必須であることが分かる。
一方、フィルム10の面を反対にして、Ag電極が赤外線ヒータ9側となるように設定したときには、温度が120℃までしか上がらなかった。これは、Ag電極は反射率が高く、フィルム10に赤外線が吸収しなかったものと考えられる。
【実施例2】
【0023】
上記実施例1と同様のフィルム加熱条件で、以下の(1)、(2)、(3)に示す製膜条件にてn層、i層、p層を積層して光電変換ユニットを形成した。各層を形成した後、巻き戻しを行い次の層を形成した。そのときのn層、i層、p層の製膜条件は、
(1)n層:原料ガスとして、シラン、水素ガス及びホスフィンを5sccm、500sccm、0.05sccm導入し、圧力が1torrとなるように制御した。高周波熱源は27MHzで、電極に40wの電力を供給し、プラズマを発生させた。
(2)i層:上記実施例1と同じ条件で5層積層した(必要なi層の厚さを得るのに5回分の時間を必要とした)。
(3)p層:基板温度を150℃とし、原料ガスとしてシラン、水素ガス及びジボランを、5sccm,400sccm、0.05sccm導入して、圧力が1torrとなるように制御した。高周波熱源は27MHzで、電極に40wの電力を供給し、プラズマを発生させた。
【0024】
このように、光電変換ユニットに、ITOをスパッタ法で70nm形成し、さらに集電電極としてTi/Ag膜を形成し、1cm2のセルを作成した。光電変換効率は4%くらいだが、太陽電池として動作していることを確認できた。
【0025】
[第2実施形態]
図2は本発明の第2実施形態を示す容量結合型平行平板プラズマCVD装置の概略図である。
この第2実施形態では、放射熱温度計11は、上記第1実施形態と同様に、当該放射熱温度計11を囲うようにその周辺及びフィルム10の反対側には外部光遮断用のカバー12が設置されて温度計測の妨げとなる外部からの光を遮蔽する構造となっており、かかるカバー12付きの放射熱温度計11をプラズマCVDが設置されたプラズマCVD室3に設置している。
そして、放射熱温度計11で検出されたプラズマCVD室3の温度計測値は、温度制御器13に入力されるように構成されている。
その他の構成は上記第1実施形態と同様であり、これと同一の部材は同一の符号で示している。
【0026】
[第3実施形態]
図3は本発明の第3実施形態を示す容量結合型平行平板プラズマCVD装置の概略図である。
この第3実施形態では、放射熱温度計11は、上記第1実施形態と同様に、当該放射熱温度計11を囲うようにその周辺及びフィルム10の反対側には外部光遮断用のカバー12が設置されて温度計測の妨げとなる外部からの光を遮蔽する構造となっており、かかるカバー12付きの放射熱温度計11を、プラズマCVD処理後のフィルム10が巻き取られる巻取り室4に設置している。
そして、放射熱温度計11で検出された巻取り室4の温度計測値は、温度制御器13に入力されるように構成されている。
その他の構成は上記第1実施形態と同様であり、これと同一の部材は同一の符号で示している。
【0027】
上記第2実施形態及び第3実施形態ともに、放射熱温度計11で検出されたプラズマCVD室3及び巻取り室4の温度を、温度制御器13において、上記第1実施形態と同様に、赤外線ヒータ9の入力電圧をコントロールして、フィルム10の温度を同一温度に制御している。
【0028】
以上、本発明の実施の形態につき述べたが、本発明は既述の実施の形態に限定されるものではなく、本発明の技術的思想に基づいて各種の変更及び変形が可能である。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【図1】本発明の第1実施形態を示す容量結合型平行平板プラズマCVD装置の概略図である。
【図2】本発明の第2実施形態を示す容量結合型平行平板プラズマCVD装置の概略図である。
【図3】本発明の第3実施形態を示す容量結合型平行平板プラズマCVD装置の概略図である。
【符号の説明】
【0030】
1 送り室
2 加熱室
3 プラズマCVD室
4 巻取り室
5 送りロール
6 巻取りロール
7 カソード電極
8 アノード電極
9 赤外線ヒータ
10 Ag電極膜フィルム(基板)
11 放射熱温度計
12 外部光遮断用のカバー
13 温度制御器(温度制御手段)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
フィルム状の基板上に、少なくとも電極膜及び1つまたは複数の光電変換ユニットをプラズマCVDにより形成してなる薄膜太陽電池において、前記光電変換ユニットを前記プラズマCVDにより形成する際に、前記フィルム状の基板を加熱する赤外線ヒータと、前記加熱された基板の温度を計測する放射熱温度計と、該放射熱温度計による基板の温度計測値に基づき前記基板の温度を目標値に制御する温度制御手段とを備えたことを特徴とする薄膜太陽電池の基板加熱装置。
【請求項2】
前記放射熱温度計に、前記加熱用の赤外線ヒータからの熱の入射を阻止し、かつ前記プラズマCVDからの発光の入射を阻止するカバーを設けたことを特徴とする請求項1に記載の薄膜太陽電池の基板加熱装置。
【請求項3】
前記放射熱温度計及び前記カバーを、前記赤外線ヒータが設置された加熱室に設置したことを特徴とする請求項2に記載の薄膜太陽電池の基板加熱装置。
【請求項4】
前記放射熱温度計及び前記カバーを、前記プラズマCVDが設置されたプラズマCVD室に設置したことを特徴とする請求項2に記載の薄膜太陽電池の基板加熱装置。
【請求項5】
前記放射熱温度計及び前記カバーを、前記プラズマCVD処理後のフィルム状の基板が巻き取られる巻取り室に設置したことを特徴とする請求項2に記載の薄膜太陽電池の基板加熱装置。
【請求項6】
前記電極膜を形成したフィルム状の基板が連続的に移動しながら前記赤外線ヒータにて赤外線加熱され、前記プラズマCVDにより光電変換ユニットが形成されるように構成したことを特徴とする請求項1に記載の薄膜太陽電池の基板加熱装置。
【請求項7】
前記フィルム状の基板の片面に前記電極膜を形成され、前記加熱用の赤外線ヒータは前記電極膜と反対側の面に設置されていることを特徴とする請求項1に記載の薄膜太陽電池の基板加熱装置。
【請求項8】
前記フィルム状の基板がポリイミドであることを特徴とする請求項1に記載の薄膜太陽電池の基板加熱装置。
【請求項9】
前記プラズマCVDが、容量結合型のプラズマCVDから構成されていることを特徴とする請求項1に記載の薄膜太陽電池の基板加熱装置。
【請求項10】
水素及びシランなどのSi化合物ガスを原料とする前記プラズマCVDによって、アモルファスSiや微結晶SiなどのSi系薄膜を形成していることを特徴とする請求項1に記載の薄膜太陽電池の基板加熱装置。
【請求項11】
n型及びp型半導体を得るために不純物ガスを原料ガスに添加していることを特徴とする請求項10に記載の薄膜太陽電池の基板加熱装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2009−64947(P2009−64947A)
【公開日】平成21年3月26日(2009.3.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−231286(P2007−231286)
【出願日】平成19年9月6日(2007.9.6)
【出願人】(591083244)富士電機システムズ株式会社 (1,717)
【Fターム(参考)】