表示パネル、表示装置
【課題】接触式タッチパネルにおいて押圧力の階調入力を可能とする。
【解決手段】対向する第1,第2の基板部の間に、一方の電極と他方の電極が電極間ギャップを介して配置され、第1の基板部の加圧変形により電極間ギャップが解消されて両電極が接触するセンサーS1,S2,S3をマトリクス状に配置する。そして各センサーは、それぞれに複数種類の電極間ギャップ長Z1,Z2,Z3が設定されているようにする。
【解決手段】対向する第1,第2の基板部の間に、一方の電極と他方の電極が電極間ギャップを介して配置され、第1の基板部の加圧変形により電極間ギャップが解消されて両電極が接触するセンサーS1,S2,S3をマトリクス状に配置する。そして各センサーは、それぞれに複数種類の電極間ギャップ長Z1,Z2,Z3が設定されているようにする。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば液晶表示パネル等の表示パネルと、該表示パネルを備えた表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
【特許文献1】特開2005−275644号公報
【特許文献2】特開2001−75074号公報
【特許文献3】特開2007−52369号公報
【0003】
液晶パネルにセンサー機能を持たせて、いわゆるタッチパネル方式で入力が可能なディスプレイが各種提案されている。
例えば上記特許文献1では、近接する対象物によるバックライトの光の反射をパネル内に一体化形成した光センサーで検出する方法が提案されている。
また、上記特許文献2では、パネルを押すことによりパネル内に形成した電極が直接接触することで位置検出を行なう方法が述べられている。
また、上記特許文献3では、カラーフィルタの色による段差により電極間ギャップを形成する手法も提案されている。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら従来のセンサー機能を有する表示パネルでは、指やタッチペン等によるパネル上の押圧位置を検出するものであって、その押圧力を多段階で検出できるものは提案されていない。
例えば上記特許文献2の場合のように、パネルを押すことによりパネル内に形成した電極が直接接触することで位置検出を行な直接接触方式では、ある閾値で押し圧を検出することしかできないため、押し圧の諧調入力ができない。
【0005】
また特許文献3のようにカラーフィルタの色による段差により電極間ギャップを形成する場合においては、カラーフィルタの段差は、光学仕様である色度、コントラスト、透過率やカラーフィルタ材料組成により決定されてしまうため、意図する段差を得ることができない。
また、一番厚い色に共用している柱を立てるために、それ以外の色の数しか複数段差を形成することができず、押し圧の分解能は2水準にとどまる。
【0006】
そこで本発明では、接触式の入力を用い、電極間距離の工夫による多段階の階調入力、即ち押圧力に多段階に検出できる入力を実現する表示パネル、及び印加された力の強弱を判別する機能を持つ表示装置を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の表示パネルは、表示パネルの表面側を形成する第1の基板部と、上記第1の基板と対向する第2の基板部と、上記第1,第2の基板部の間にマトリクス状に形成される複数の画素部と、それぞれが、上記第1,第2の基板部の間において一方の電極と他方の電極が電極間ギャップを介して配置され、上記第1の基板部の加圧変形により上記電極間ギャップが解消されて上記一方の電極と上記他方の電極が接触する構造とされるとともに、それぞれに複数種類の電極間ギャップ長が設定されて上記第1,第2の基板の間に配列された状態とされている複数のセンサ部とを備える。
【0008】
また、上記画素部は液晶画素部とする。
また、上記センサ部は、上記液晶画素部毎に形成され、上記一方の電極と他方の電極として、上記液晶画素部を駆動する画素電極と共通電極が用いられるようにする。
また上記センサ部における上記一方の電極は、上記第1の基板上に形成され、上記他方の電極は、上記第2の基板上に形成される。
また電極間ギャップ長が異なる複数の上記センサ部は、所定の規則性をもって上記第1,第2の基板の間に配列されている。
【0009】
また上記複数のセンサ部は、上記第2の基板上に異なる高さの凸部を形成し、該凸部上に上記他方の電極を配置することで、複数種類の電極間ギャップ長が形成されるようにする。
また上記複数のセンサ部は、上記第1の基板上に異なる高さの凸部を形成し、該凸部上に上記一方の電極を配置することで、複数種類の電極間ギャップ長が形成されるようにする。
また上記複数のセンサ部は、上記第2の基板上に異なる深さの凹部を形成し、該凹部上に上記他方の電極を配置することで、複数種類の電極間ギャップ長が形成されるようにする。
また上記複数のセンサ部は、上記第1の基板上に異なる深さの凹部を形成し、該凹部上に上記一方の電極を配置することで、複数種類の電極間ギャップ長が形成されるようにする。
また上記複数種類の電極間ギャップ長のそれぞれは、上記第1の基板部に与えられる加圧力と上記第1の基板部の変形量との関係に基づいて設定される。
【0010】
本発明の表示装置は、上記表示パネルの構成に加え、上記複数の画素部を駆動して画像表示を実行させる表示駆動部と、上記複数のセンサ部のそれぞれの電極接触状態を検出することで、上記第1の基板部に対する加圧位置及び加圧力を判別するセンサ読出部とを備える。
【0011】
即ち本発明では、各センサ部においては、それぞれが電極間ギャップ長として、複数種類の長さのうちの1つのギャップ長が設定されるようにし、これによって複数種類の電極間ギャップ長のセンサ部が、第1,第2の基板の間に配列される。例えば各画素に1つのセンサ部が形成される。
すると、第1の基板部の表面側の或る平面位置に対し、或る押圧力の力が印加された際には、その平面位置の近辺に配列されているいくつかのセンサ部のうち、電極間ギャップ長に応じて電極同士の接触状態が異なるものとなる。つまり電極間ギャップ長が短いセンサ部は、弱い押圧力でも電極同士が接触する。一方電極間ギャップ長が長いセンサ部は、強い押圧力が印加されるまでは電極同士が接触しない。
従って、電極間ギャップ長として多数種類の長さとされたセンサ部を配列することで、押圧力に応じて反応する(つまり電極同士が接触する)センサ部が異なる。このため反応するセンサ部を検出することで、押圧位置だけでなく押圧力の階調を検出できることになる。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、液晶表示装置等において、従来は、接触の有無の2段階の判別しか行なえなかった接触式入力において、押し圧の違いを判別する諧調入力が容易に可能となるという効果がある。
そして、このような諧調入力が実現できることで、例えば筆圧の変動を読み取り、ペン入力でありながら、筆書き風の文字、画像を描画する機能を持ったアプリケーションの提供などが可能となるなど、タッチパネル入力の多様な利用や機能拡張を実現できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
以下、本発明の実施の形態としての液晶表示パネル及び液晶表示装置について、次の順序で説明する。
[1.液晶パネル構成]
[2.センサ構造]
[3.電極間ギャップ長の異なるセンサ構造例]
[4.電極間ギャップ長の設定例]
[5.センサ配置例]
[6.実施の形態の効果及び変形例]
【0014】
[1.液晶パネル構成]
図1に本実施の形態の液晶表示装置(液晶表示パネル)を映像記録装置(カムコーダ)100に搭載した例を示している。
映像記録装置100において液晶表示パネル1が設けられており、この液晶表示パネル1は動画記録時のモニタ画像表示、動画再生時の再生画像表示などを行う。また液晶表示パネル1では操作メニュー表示、アイコン表示、サムネイル画像表示なども行われる。そしてこの液晶表示パネル1はタッチパネル操作が可能とされ、操作メニュー表示、アイコン表示などに対してユーザが指等で触れることで、操作入力が可能とされている。
【0015】
このような液晶表示パネル1を有する液晶表示装置の構成例を図2に示す。また動作のタイミングチャートを図3に示す。
液晶表示装置は、リード回路2、ライト回路3、駆動回路4、及び画素回路5が配列されて成る画素アレイを有する。
駆動回路4は、画素アレイに対して水平ライン毎に配設された各ゲート線(ゲート電極)GLに対し、水平期間毎に順次駆動パルスを供給する。
ライト回路3は、画素アレイに対して垂直ラインとして配設された信号線LSに対し、駆動回路4による水平ライン毎の駆動に同期して、図示しない表示用映像信号処理回路系から供給される表示データに基づいて、信号値を出力する。信号値を出力するタイミングでは、書込スイッチSwがオンとされることで、ライト回路3と各信号線LSが接続される。
リード回路2は、駆動回路4による水平ライン毎の駆動に同期して、画素回路5内に形成されたセンサSのオン/オフの情報を読み出す。センサSの情報を読み出すタイミングでは、読出スイッチSrがオンとされることで、リード回路2と各信号線LSが接続される。センサSの出力はリード回路2によりデジタルデータに変換されるとともに、1画面分でのオン/オフ情報の検出結果から、押圧された水平方向位置(表示パネル上の位置)及び押圧力が判定されることになる。
【0016】
画素回路5は、対向する電極間(画素電極と共通電極(COM電極))間に液晶が封入されて成る液晶セルLCを有する。
また画素回路5は、画素トランジスタTrを有する。画素トランジスタTrは、ゲートノードにゲート線GL、ソースノードに信号線LS、そしてドレインノードに液晶セルLCの画素電極が接続されている。
また各画素回路5にはセンサSが設けられる。センサSは、ユーザの指による押圧等による外部圧力により、画素電極とCOM電極とが電気的に接続する構造とされる。
【0017】
図3により液晶表示装置の動作を説明する。
図3では、駆動回路4によって或るゲート線GLに与えられるゲート電極パルス(Gate)、読出スイッチSrをオン/オフ制御するセンサー読込信号(Read)、書込スイッチSwをオン/オフ制御する書込信号(WriteB、WriteG、WriteR)を示している。またCOM電極の電位及び信号線LSの電位も示している。センサー読込信号(Read)及び書込信号(WriteB、WriteG、WriteR)は、それぞれ図示しない制御回路部により、水平期間内の所定タイミングで、読出スイッチSr、書込スイッチSwをオンとするように発生される。
【0018】
基本駆動タイミングとしては、まずCOM電極が反転する。図3ではL(Low)レベルからH(High)レベルに変化する場合を示している。
次に書込信号(WriteB、WriteG、WriteR)のすべてがHレベルとなり、すべての書込スイッチSwがオンとなる。このとき、全ての信号線LSがCOM電極の逆相にプリチャージされる。
その後、書込信号(WriteB、WriteG、WriteR)がLレベルとなり、全ての書込スイッチSwがオフとなる。
続いて駆動回路4がゲート電極パルス(Gate)をHレベルとすることで、当該ゲート線GLに接続された水平方向の各画素回路5における画素トランジスタTrがオンとなる。これによって画素電極と信号線LSが接続される。
【0019】
次にセンサー読込信号(Read)がHレベルとされ、全ての読出スイッチがオンとなる。このときに、現在ゲート電極パルス(Gate)により画素トランジスタTrがオンとされている或る水平ラインの画素回路5についてのセンサーSの情報(センサーオン/オフの情報)が、リード回路2に入力されることになる。
例えば、パネル外部からの入力(圧力)がない部分の画素回路5におけるセンサーSでは、COM電極と画素電極は電気的に分離された状態(センサーSはオフ状態)にあり、このセンサーSからのリード回路2への入力、つまり信号線LSの電位はプリチャージレベルから変化しない。
一方、パネル外部からの入力(圧力)があった部分の画素回路5におけるセンサーSでは、COM電極と画素電極が電気的に接続され(センサーSはオン状態)、このセンサーSからのリード回路2への入力、つまり信号線LSのレベルはプリチャージレベルからCOM電極レベルへと上昇して行くことになる。
リード回路2は、このCOM電極と画素電極の接触/非接触状態に伴う信号線レベルの変化を、読出期間中(センサー読込信号(Read)のHレベル期間)に1/0のデジタルデータに変換して検出する。
【0020】
リード回路2は、各水平期間毎に、1ラインの画素回路5について、このようなセンサー読出を行っていくことで、1フレーム期間において全画素回路5についてのセンサーSの情報を読み込むことになる。
そして、読込の結果から、画面上でのタッチ操作位置と、タッチ操作の押圧力(加圧の階調)を判定する。押圧力の判定は、各センサーSの構造が、後述するように異なる電極間ギャップ長を持って形成されていることで可能となる。
【0021】
センサーSの情報の読出期間を終え、センサー読込信号(Read)がLレベルとなると、続いて画素回路5への信号値の書込が行われる。
即ち書込信号(WriteB)(WriteG)(WriteR)が順次Hレベルとなり、書込スイッチSwがオンとなる毎に、ライト回路3から、青色画素、緑色画素、赤色画素のそれぞれに、映像信号値の書込が行われる。
【0022】
[2.センサ構造]
以上のような構成及び動作による液晶表示装置において、画素回路5内に形成されているセンサーSの構造について説明する。
ここでは図4,図5により基本的な構造を述べる。
【0023】
図4は液晶表示パネル1の1画素の断面構造を模式的に示すものである。
カラーフィルタ側ガラス基板10が、パネル表面側の基板となる。そしてカラーフィルタ側ガラス基板10に対向して、TFT側ガラス基板19が配される。この両ガラス基板11,19の間に液晶画素構造が形成される。
【0024】
本例では、図示するように、カラーフィルタ側ガラス基板10には、有機膜によるカラーフィルタ11と、オーバーコート材12が形成され、このオーバーコート材12上にセンサーSを構成する一方の電極となる対向接触用電極13が形成されている。この対向接触用電極13としては、図2に示したCOM電極が用いられる。つまり図2の画素回路5からもわかるようにセンサーSはCOM電極をそのままセンサースイッチの電極として共用する構成となっている。
また、TFT側ガラス基板19には、絶縁膜18、平坦化膜17を介して、液晶に電界を印加するための画素電極16が形成される。
この画素電極16は、図2の画素トランジスタTrのドレインノードの電極である。そして画素電極16が、対向接触用電極13(COM電極)と対向する状態とされ、その間に液晶15が封入されることで液晶セルLCが形成される。
【0025】
ここで、画素電極16と対向接触用電極13(COM電極)とは、液晶ギャップを形成するためのスペーサ14により所定距離だけ離間されて対向するようにされる。
その上で、平坦化膜17上には、センサー用中空柱(以下「センサー柱」という)20が形成されており、画素電極16は、センサー柱20上にも連続している。
画素電極16において、このセンサー柱20の上部となる部分と、その部分に対向する対向接触用電極13(COM電極)が、センサーSとしてのスイッチ構造を形成することになる。
【0026】
図5は、カラーフィルタ側ガラス基板10の表面から指またはスタイラス等で接触した状態を示しているが、押圧によってカラーフィルタ側ガラス基板10の一部が変形することにより、センサー柱20の上部に形成した画素電極16と、対向接触用電極13とが接触する。一方、指等で押圧されない画素では、図4のように画素電極16と対向接触用電極13は離間している。
図5のように押圧されて画素電極16と対向接触用電極13が接触すると、その画素回路5が接続されている信号線LSは、プリチャージレベルからCOM電極レベルに変化していく。一方、図4の状態では、その画素回路5が接続されている信号線LSは、プリチャージレベルを維持することになる。
上記図3で説明した読出期間(センサー読込信号(Read)がHレベルとされる期間)では、リード回路2は、このような信号線LSの電位状態を判別することで、当該画素回路5のセンサーSのオン/オフを判別することになる。
【0027】
[3.電極間ギャップ長の異なるセンサ構造例]
以上の構造のセンサーSが各画素回路5に設けられていることで、リード回路2は、1フレーム期間での各センサーSのオン/オフを判定すれば、画面上のどの位置が押圧されているかを検出できる。即ちセンサーSがオンとなっている画素位置を判定すればよい。
ところが本実施の形態では、単にタッチ操作位置を判定するだけでなく、そのタッチ操作の押圧力を多段階に判定するようにする。つまり押圧力の階調を判定する。
このために、各画素回路5におけるセンサーSは、それぞれに複数種類の電極間ギャップ長(画素電極16と対向接触用電極13の離間距離)が設定された状態で、カラーフィルタ側ガラス基板10とTFT側ガラス基板19の間に配列された状態とされている。
【0028】
以下、図6〜図12で、各種の構造例を説明する。
図6は、上記図4の基本的構成において、各センサーS毎に異なる電極間ギャップ長を有するようにした例を示している。
【0029】
なお、スペーサ14は、各画素の間の全てに形成されるわけではなく、実際には所定の画素ブロック(n×m個の画素)ごとに配設される。以下の図6〜図12では、図示の都合上、水平もしくは垂直方向において、3つの画素が、1対のスペーサ14の間に存在する状態を例として示している。実際には、スペーサ14は平面方向にさらに離散的に配設されることが想定される。
また図6〜図12では、説明及び図示の簡略化のため、各画素では、3種類の電極間ギャップ長のうちの1つが設定されるものとして説明する。
なお、図6〜図12では、カラーフィルタ側ガラス基板10側ではカラーフィルタ11及びオーバーコート材12は図示を省略している。またTFT側ガラス基板19側では絶縁膜18及び平坦化膜17の図示を省略している。
【0030】
例えば図6の例では、各画素毎に、センサー柱20の高さが異なるものとされている。即ち画素電極16−1を有する画素では、比較的高いセンサー柱20−1が形成され、そのセンサーS1は、画素電極16−1と対向接触用電極13の電極間ギャップ長Z1が短いものとされる。
また画素電極16−2を有する画素では、多少低いセンサー柱20−2が形成され、そのセンサーS2は、画素電極16−2と対向接触用電極13の電極間ギャップ長Z2が、電極間ギャップ長Z1より長いものとされる。
また画素電極16−3を有する画素では、さらに低いセンサー柱20−3が形成され、そのセンサーS3は、画素電極16−3と対向接触用電極13の電極間ギャップ長Z3が、電極間ギャップ長Z2より長いものとされる。
【0031】
つまりこの図6の構造の場合、各画素毎に異なる高さのセンサー柱20−1,20−2,20−3を形成することで、各画素毎に電極間ギャップ長が異なるセンサーS1、S2,S3が形成されているものである。
このように各センサーS毎に異なる電極間ギャップ長を有するようにすることで、押圧力を判定できるようにする。
カラーフィルタ側ガラス基板10側から押圧された際には、図5で示したようなカラーフィルタ側ガラス基板10がたわむが、そのたわみ具合が、その押圧力によって異なる。すると、押圧力により、センサーS1、S2,S3のどこまでがオンとなるかが異なることになる。
例えば弱い力で押圧すると、センサーS1のみがオンとなる。より力を入れて押圧すると、センサーS1、S2がオンとなる。さらに力を加えて押圧すると、センサーS1、S2,S3がオンとなる。
【0032】
従って、リード回路2では、各画素位置のセンサーSが、センサーS1,S2,S3のいずれの構造であるかを予め把握していることにより、どの画素がオンとなっているかを判定すれば、同時にどの程度の力で押圧されたかも判定できる。
通常、指等で液晶表示パネル1の表面を押圧すると、その押圧位置に相当する部分には多数の画素が存在することになる。従って、もし従来のように電極間ギャップ長が全て同一であれば、その押圧位置の多数の画素についてセンサーSのオンが検出される。これは画面上での押圧位置を検出できることになるが、押圧力は判定できない。
ところが本例のように、押圧位置に対応する多数の画素について、3種類の電極間ギャップ長のセンサーS1,S2,S3が存在するとすると、少なくともセンサーS1の画素でセンサーオンが検出されることでパネル上での押圧位置を検出できる。その上で、当該押圧位置に相当する範囲で、センサーS1の画素のみがセンサーオンであれば、比較的弱い押圧力が与えられたことが判別できる。また、センサーS1、S2の画素がセンサーオンとなっていれば、若干強い押圧力が与えられたことが判別できる。さらに当該押圧位置に相当する範囲でセンサーS1、S2、S3の画素がセンサーオンとなっていれば、さらに強い押圧力が与えられたことが判別できる。
【0033】
このように複数種類の電極間ギャップ長Z1,Z2,Z3を有するセンサーS1,S2,S3が、各画素に振り分けられていることで、押圧力を判定できるようにしている。
ここでは説明の簡略化のために3段階の階調で押圧力を判定できるものとしているが、もちろんn種類の電極間ギャップ長Z1〜Znを有するセンサーS1〜Snを各画素に振り分けられて配設することで、押圧力をn段階の階調で判定できる。
【0034】
図7〜図12では、異なる電極間ギャップ長を形成する構造例を示していく。
図7では、センサーS1,S2,S3において、センサー柱20−1,20−2,20−3の高さは同一としている。この場合、カラーフィルタ側ガラス基板10側に凹部を形成し、対向接触用電極13において、画素電極16−2,16−3に対向する部分を、深さの異なる凹状に形成することで、異なる電極間ギャップ長Z1,Z2,Z3が形成されるようにする構造である。
【0035】
図8の構造では、画素電極16−1,16−2,16−3は、TFT側ガラス基板19側に平面的に配設する。
そしてカラーフィルタ側ガラス基板10側において、高さの異なるセンサー柱21−1,21−2,21−3を形成し、対向接触用電極13は、このセンサー柱21−1,21−2,21−3の上に連続するようにする。これによって異なる電極間ギャップ長Z1,Z2,Z3を有するセンサーS1,S2,S3が形成されるようにする。
【0036】
図9の構造では、カラーフィルタ側ガラス基板10側において、高さが同じセンサー柱21−1,21−2,21−3を形成し、対向接触用電極13が、このセンサー柱21−1,21−2,21−3の上に連続するように形成する。一方、TFT側ガラス基板19側では、深さの異なる凹部を形成する。画素電極16−1は平坦部分上に形成し、画素電極16−2は浅い凹部内に沿って形成されるようにする。また画素電極16−3は深い凹部内に沿って形成されるようにする。これによって異なる電極間ギャップ長Z1,Z2,Z3を有するセンサーS1,S2,S3を形成する。
この構造の場合、TFTアレイ側のフォトプロセス中に、凹部の構造形成を取り込めることで、プロセス増加なく、異なる電極間ギャップ長Z1,Z2,Z3を有するセンサーS1,S2,S3を形成できるという利点がある。
【0037】
図10の構造では、TFT側ガラス基板19側に、異なる高さのセンサー柱20−1,20−2,20−3を形成する。一方、カラーフィルタ側ガラス基板10上では、センサー柱20−1,20−2,20−3上の画素電極16−1、16−2,16−3と対向する範囲に、均一な凸形状の構造物22を形成し、対向接触用電極13がこの構造物22上に連続する構造としている。これによって異なる電極間ギャップ長Z1,Z2,Z3を有するセンサーS1,S2,S3を形成する。
この構造の場合、構造物22上はPIをはじくため、電極が自動でむき出しになるという利点がある。
【0038】
図11の構造では、TFT側ガラス基板19側で、スペーサ14と同一の高さのセンサー柱20−1,20−2,20−3を設ける。そしてカラーフィルタ側ガラス基板10側に凹部を形成し、対向接触用電極13において、画素電極16−1、16−2,16−3に対向する部分を、深さの異なる凹状に形成することで、異なる電極間ギャップ長Z1,Z2,Z3が形成されるようにしている。
この構造の場合、スペーサ14と各センサー柱20−1,20−2,20−3が、一工程で一括形成できるという利点がある。
【0039】
図12の構造では、カラーフィルタ側ガラス基板10上に、スペーサ14と同一の高さのセンサー柱21−1,21−2,21−3を設ける。そしてTFT側ガラス基板19側に凹部を形成し、画素電極16−1,16−2,16−3が、それぞれ異なる深さの凹部内に沿って形成されるようにして、異なる電極間ギャップ長Z1,Z2,Z3が形成されるようにしている。
この構造の場合も、スペーサ14と各センサー柱21−1,21−2,21−3が、一工程で一括形成できるという利点がある。
【0040】
以上、異なる電極間ギャップ長Z1,Z2,Z3を有するセンサーS1,S2,S3の構造例を示したが、もちろんこれ以外にも構造例は考えられる。
また、4種類以上の電極間ギャップ長を形成する場合も、上記図6から図12の構造例を適用できることはいうまでもない。
【0041】
[4.電極間ギャップ長の設定例]
本実施の形態では、例えば以上の例のように、各画素に異なる電極間ギャップ長とされたセンサーSを振り分けて配置することで、タッチ操作の位置だけでなく、押圧力の階調を判定できるようにしている。
【0042】
なお、画素回路における画素電極16と対向接触用電極13(COM電極)を利用して画素内にセンサーSを設ける場合、一画素内(1つの画素回路5内)に複数のセンサーSを構成することも可能であるが、一画素内には異なる電極間ギャップ長の複数のセンサーSを設けることはない。つまり一画素内で異なる電極間ギャップ長の複数のセンサーSを設けたとしても、リード回路2によって検出される電位は、最初に接触した電極からの電位に固定されるため、次のセンサーSが接触しても電位に変動はなく、次段の接触が判別できないためである。
従って、異なる電極間ギャップ長のセンサーSは、各画素毎に振り分けられて形成されることになる。
【0043】
ところで、押圧力を適切に判別するには、複数種類の各電極間ギャップ長のそれぞれは、カラーフィルタ側ガラス基板10に与えられる加圧力と、それによるカラーフィルタ側ガラス基板10の変形量との関係に基づいて設定されることが必要である。以下、この点について述べる。
【0044】
ガラス基板(カラーフィルタ側ガラス基板10)への押し圧と電極間距離変量(電極間ギャップ長Zの変量)の関係は、ガラス厚、スペーサ密度(スペーサ14の配設密度)、材料物性によって一義的に決まる。
またガラス厚、スペーサ密度、材料物性が同じ場合、押し圧と電極間距離の変量は比例関係にある。
上記例のように、センサーSのうちで電極間ギャップ長が一番狭いものをセンサーS1、次に狭いものをセンサーS2と順次呼び、n番目の電極間ギャップ長が狭いものをセンサーSnと呼ぶ。またその電極間ギャップ長をそれぞれ、Z1,Z2,Z3・・・Znとし、それぞれが接触するのに必要な押し圧をそれぞれF1,F2,F3・・・Fnとする。すると、
Z1=k1×F1 ・・・(式1)
で表される。但しkは上記因子によって決まる定数である。
【0045】
更にセンサーS1が接触したのち、センサーS2が接触するのに必要な力は、Z2=k1×F2とはならない。これは、センサーS1が接触した瞬間から、センサーS1もスペーサとして働くため、上記のスペーサ密度が変わり、定数kが小さくなるためである。
センサーS1が接触してから、センサーS2が接触するまでのFとZの関係は、
Z2−Z1=k2×(F2−F1) ・・・(式2)
となる。但しk1>k2である。
【0046】
ここでZ2について上記式2を解くと、k1>k2、及び上記式1、式2から、
Z1/F1>(Z2−Z1)/(F2−F1)
Z1×(F2−F1)/F1+Z1>Z2 ・・・(式3)
と表すことができる。k1、k2の関係については、スペーサ密度とセンサーS1の密度の設定により変動する値である。
更に第n−1センサーと第nセンサーとの関係を同様に表すと(k(n-1)>kn)、
(Z(n-1)−Z(n-2))/F(n-1)>(Zn−Z(n-1))/(Fn−F(n-1))
(Z(n-1)−Z(n-2))×(Fn−F(n-1))/F(n-1)+Z(n-1)>Zn
・・・(式4)
で表すことができる。
【0047】
図13(a)は、図13(b)のように、電極間ギャップ長Zが、Z1〜Z6として異なるセンサーS1〜S6がある構造で、押し圧と電極間距離の変動量を示した一例である。
センサーS1が接触するまでは、スペーサ密度、ガラス厚、材料物性が固定のため、押し圧と変形量は直線性を持った関係を示す。
センサーS1の電極同士が接触する(オンとなる)と、センサーS1はスペーサとして機能するために、スペーサ密度が増加する。同様に、センサーS2、S3・・・と、それぞれのセンサーSの電極同士が接触するたびに、スペーサ密度が増加してギャップの変形率が減少する。
【0048】
ここで、押圧力として0.2Nが加わる毎に、次のセンサーがオンとなる構造とするには、各センサーS1〜S6の電極間ギャップ長Z1〜Z6は、図13(a)に破線で示す距離Z1〜Z6として設定すればよいことになる。
このようにすることで、押圧力を単に大小の階調だけでなく、定量的に判定できることにもなる。例えばセンサーS1〜S3がオンであれば、0.8Nの押圧力が印加されたと判定できる。
【0049】
もちろん以上は一例であり、センサーS1〜Snの種類の数は多様に考えられる。
また、必ずしも押圧力について等間隔(例えば0.2N毎)というように電極間ギャップ長Zを設定しなくてはならないものではない。
さらに、単に押圧力の階調として、段階のみを判定できれば良く、押圧力自体を判定する必要がなければ、ギャップ長Z1〜Znをガラス基板の変形量に応じた距離に設定しなくてもよい。
【0050】
[5.センサ配置例]
続いてセンサーS1〜Snの配置例について説明する。
図14(a)では、図14(h)のようにセンサーS1〜S6が設けられる場合の配置例を示している。この図ではセンサーS1〜S6を有するストライプタイプの画素の構成の一例である。同じ電極間ギャップ長のセンサーは図示のように規則性をもって配置されるようにしている。図14(b)〜(g)では、押圧力の差によって電極同士が接触することになるセンサーを斜線を付して示している。
【0051】
図15(a)(b)、図16(a)(b)には、図14(b)(c)(d)(e)の各接触状態の際の断面構造例を示している。
図15(a)は、弱い加圧力によってセンサーS1のみがオンとなる状態である。
図15(b)は、さらに加圧されることでセンサーS1、S2がオンとなった状態である。
図16(a)は、さらに加圧されることでセンサーS1、S2、S3がオンとなった状態である。
図16(b)は、さらに加圧されることでセンサーS1、S2、S3、S4がオンとなった状態である。
【0052】
このように加圧力によって、電極間ギャップ長の短いセンサーから順次オンとなっていくが、図14(a)のように規則性をもって配置されることで、適切な押圧力判定ができる。即ちオンとなったセンサーがスペーサとして機能するときのスペーサ密度の変動も定量的に把握でき、上記図13で説明したような、押圧力の判定の的確性や、そのための電極間ギャップ長の設定の容易化を実現できる。
【0053】
図17(a)は、他のセンサー配置例である。この図ではセンサーS1〜S4を有するデルタタイプの画素の構成例を示している。この場合も、図示のように同じ電極間ギャップ長のセンサーは規則性をもって配置されることが好適となる。
図17(b)〜(e)では、押圧力の差によってオンになるセンサーを斜線を付して示している。
【0054】
[6.実施の形態の効果及び変形例]
以上、説明してきたように本実施の形態によれば、液晶表示装置において、従来は、接触の有無の2水準の判別しか行なえなかった構造で、接触の押し圧の違いを判別する諧調入力が可能となる。
この押圧力の強弱による諧調入力により、例えば、筆圧の変動を読み取ることで、ペン入力でありながら、筆書き風の文字、画像を描画する機能を持ったアプリケーションの提供などが可能となる。また、指等の押圧の強弱で異なる入力を行うようにするアプリケーションも可能となる。
【0055】
また例えば、接触式タッチパネルの保護として、押し圧を計測することで、パネルの押し過ぎによるパネルやセンサー構造の破壊に対して、アラームを発する機能を盛り込むことが可能となり、適切な押し圧で接触式タッチパネルを使用できるようにする機能も実現できる。
また例えば、液晶パネルの画質について、パネルを強く押すことにより液晶の配向が乱れることがあるが、強く押されたときだけ、押された画素を特定して、一定の領域の画素電位を調整することで、乱れを修正することも可能となる。
【0056】
なお、実施の形態では、液晶画素内に画素電極及びCOM電極を利用したセンサーSを設ける例を述べたが、液晶画素とは独立してセンサーを平面方向に配置するセンサーマトリクスアレイを構成する場合も、本発明を適用できる。
【0057】
また、本発明の表示装置(表示パネル)は、映像記録装置に搭載されるものに限定されず、映像再生装置、オーディオ再生装置、オーディオ記録装置、携帯電話機、パーソナルコンピュータやPDA等の情報処理装置、家電機器など、多様な電子機器に適用できるものである。
また、液晶表示パネル以外の表示パネル、例えば有機EL(Electroluminescence)パネルなどをタッチパネルとする場合にも本発明は適用できる。
【図面の簡単な説明】
【0058】
【図1】本発明の実施の形態の液晶表示装置を搭載した映像記録装置の説明図である。
【図2】実施の形態の液晶表示装置の構成の説明図である。
【図3】実施の形態の液晶表示装置の動作タイミングを説明する波形図である。
【図4】実施の形態の基本的なセンサー構造の説明図である。
【図5】実施の形態のセンサーの押圧時の状態の説明図である。
【図6】実施の形態の異なる電極間ギャップ長のセンサー構造例の説明図である。
【図7】実施の形態の異なる電極間ギャップ長のセンサー構造例の説明図である。
【図8】実施の形態の異なる電極間ギャップ長のセンサー構造例の説明図である。
【図9】実施の形態の異なる電極間ギャップ長のセンサー構造例の説明図である。
【図10】実施の形態の異なる電極間ギャップ長のセンサー構造例の説明図である。
【図11】実施の形態の異なる電極間ギャップ長のセンサー構造例の説明図である。
【図12】実施の形態の異なる電極間ギャップ長のセンサー構造例の説明図である。
【図13】実施の形態の電極間ギャップ長の設定例の説明図である。
【図14】実施の形態の各センサーの配置例の説明図である。
【図15】実施の形態のセンサー接触状態の説明図である。
【図16】実施の形態のセンサー接触状態の説明図である。
【図17】実施の形態の各センサーの配置例の説明図である。
【符号の説明】
【0059】
1 液晶表示パネル、2 リード回路、3 ライト回路、4 駆動回路、5 画素回路、10 カラーフィルタ側ガラス基板、11 カラーフィルタ、12 オーバーコート材、13 対向接触用電極、14 スペーサ、15 液晶、16,16−1,16−2,16−3 画素電極、17 平坦化膜、18 絶縁膜、19 TFT側ガラス基板、20、20−1,20−2,20−3,21−1,21−2,21−3 センサー柱、22 構造物
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば液晶表示パネル等の表示パネルと、該表示パネルを備えた表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
【特許文献1】特開2005−275644号公報
【特許文献2】特開2001−75074号公報
【特許文献3】特開2007−52369号公報
【0003】
液晶パネルにセンサー機能を持たせて、いわゆるタッチパネル方式で入力が可能なディスプレイが各種提案されている。
例えば上記特許文献1では、近接する対象物によるバックライトの光の反射をパネル内に一体化形成した光センサーで検出する方法が提案されている。
また、上記特許文献2では、パネルを押すことによりパネル内に形成した電極が直接接触することで位置検出を行なう方法が述べられている。
また、上記特許文献3では、カラーフィルタの色による段差により電極間ギャップを形成する手法も提案されている。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら従来のセンサー機能を有する表示パネルでは、指やタッチペン等によるパネル上の押圧位置を検出するものであって、その押圧力を多段階で検出できるものは提案されていない。
例えば上記特許文献2の場合のように、パネルを押すことによりパネル内に形成した電極が直接接触することで位置検出を行な直接接触方式では、ある閾値で押し圧を検出することしかできないため、押し圧の諧調入力ができない。
【0005】
また特許文献3のようにカラーフィルタの色による段差により電極間ギャップを形成する場合においては、カラーフィルタの段差は、光学仕様である色度、コントラスト、透過率やカラーフィルタ材料組成により決定されてしまうため、意図する段差を得ることができない。
また、一番厚い色に共用している柱を立てるために、それ以外の色の数しか複数段差を形成することができず、押し圧の分解能は2水準にとどまる。
【0006】
そこで本発明では、接触式の入力を用い、電極間距離の工夫による多段階の階調入力、即ち押圧力に多段階に検出できる入力を実現する表示パネル、及び印加された力の強弱を判別する機能を持つ表示装置を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の表示パネルは、表示パネルの表面側を形成する第1の基板部と、上記第1の基板と対向する第2の基板部と、上記第1,第2の基板部の間にマトリクス状に形成される複数の画素部と、それぞれが、上記第1,第2の基板部の間において一方の電極と他方の電極が電極間ギャップを介して配置され、上記第1の基板部の加圧変形により上記電極間ギャップが解消されて上記一方の電極と上記他方の電極が接触する構造とされるとともに、それぞれに複数種類の電極間ギャップ長が設定されて上記第1,第2の基板の間に配列された状態とされている複数のセンサ部とを備える。
【0008】
また、上記画素部は液晶画素部とする。
また、上記センサ部は、上記液晶画素部毎に形成され、上記一方の電極と他方の電極として、上記液晶画素部を駆動する画素電極と共通電極が用いられるようにする。
また上記センサ部における上記一方の電極は、上記第1の基板上に形成され、上記他方の電極は、上記第2の基板上に形成される。
また電極間ギャップ長が異なる複数の上記センサ部は、所定の規則性をもって上記第1,第2の基板の間に配列されている。
【0009】
また上記複数のセンサ部は、上記第2の基板上に異なる高さの凸部を形成し、該凸部上に上記他方の電極を配置することで、複数種類の電極間ギャップ長が形成されるようにする。
また上記複数のセンサ部は、上記第1の基板上に異なる高さの凸部を形成し、該凸部上に上記一方の電極を配置することで、複数種類の電極間ギャップ長が形成されるようにする。
また上記複数のセンサ部は、上記第2の基板上に異なる深さの凹部を形成し、該凹部上に上記他方の電極を配置することで、複数種類の電極間ギャップ長が形成されるようにする。
また上記複数のセンサ部は、上記第1の基板上に異なる深さの凹部を形成し、該凹部上に上記一方の電極を配置することで、複数種類の電極間ギャップ長が形成されるようにする。
また上記複数種類の電極間ギャップ長のそれぞれは、上記第1の基板部に与えられる加圧力と上記第1の基板部の変形量との関係に基づいて設定される。
【0010】
本発明の表示装置は、上記表示パネルの構成に加え、上記複数の画素部を駆動して画像表示を実行させる表示駆動部と、上記複数のセンサ部のそれぞれの電極接触状態を検出することで、上記第1の基板部に対する加圧位置及び加圧力を判別するセンサ読出部とを備える。
【0011】
即ち本発明では、各センサ部においては、それぞれが電極間ギャップ長として、複数種類の長さのうちの1つのギャップ長が設定されるようにし、これによって複数種類の電極間ギャップ長のセンサ部が、第1,第2の基板の間に配列される。例えば各画素に1つのセンサ部が形成される。
すると、第1の基板部の表面側の或る平面位置に対し、或る押圧力の力が印加された際には、その平面位置の近辺に配列されているいくつかのセンサ部のうち、電極間ギャップ長に応じて電極同士の接触状態が異なるものとなる。つまり電極間ギャップ長が短いセンサ部は、弱い押圧力でも電極同士が接触する。一方電極間ギャップ長が長いセンサ部は、強い押圧力が印加されるまでは電極同士が接触しない。
従って、電極間ギャップ長として多数種類の長さとされたセンサ部を配列することで、押圧力に応じて反応する(つまり電極同士が接触する)センサ部が異なる。このため反応するセンサ部を検出することで、押圧位置だけでなく押圧力の階調を検出できることになる。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、液晶表示装置等において、従来は、接触の有無の2段階の判別しか行なえなかった接触式入力において、押し圧の違いを判別する諧調入力が容易に可能となるという効果がある。
そして、このような諧調入力が実現できることで、例えば筆圧の変動を読み取り、ペン入力でありながら、筆書き風の文字、画像を描画する機能を持ったアプリケーションの提供などが可能となるなど、タッチパネル入力の多様な利用や機能拡張を実現できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
以下、本発明の実施の形態としての液晶表示パネル及び液晶表示装置について、次の順序で説明する。
[1.液晶パネル構成]
[2.センサ構造]
[3.電極間ギャップ長の異なるセンサ構造例]
[4.電極間ギャップ長の設定例]
[5.センサ配置例]
[6.実施の形態の効果及び変形例]
【0014】
[1.液晶パネル構成]
図1に本実施の形態の液晶表示装置(液晶表示パネル)を映像記録装置(カムコーダ)100に搭載した例を示している。
映像記録装置100において液晶表示パネル1が設けられており、この液晶表示パネル1は動画記録時のモニタ画像表示、動画再生時の再生画像表示などを行う。また液晶表示パネル1では操作メニュー表示、アイコン表示、サムネイル画像表示なども行われる。そしてこの液晶表示パネル1はタッチパネル操作が可能とされ、操作メニュー表示、アイコン表示などに対してユーザが指等で触れることで、操作入力が可能とされている。
【0015】
このような液晶表示パネル1を有する液晶表示装置の構成例を図2に示す。また動作のタイミングチャートを図3に示す。
液晶表示装置は、リード回路2、ライト回路3、駆動回路4、及び画素回路5が配列されて成る画素アレイを有する。
駆動回路4は、画素アレイに対して水平ライン毎に配設された各ゲート線(ゲート電極)GLに対し、水平期間毎に順次駆動パルスを供給する。
ライト回路3は、画素アレイに対して垂直ラインとして配設された信号線LSに対し、駆動回路4による水平ライン毎の駆動に同期して、図示しない表示用映像信号処理回路系から供給される表示データに基づいて、信号値を出力する。信号値を出力するタイミングでは、書込スイッチSwがオンとされることで、ライト回路3と各信号線LSが接続される。
リード回路2は、駆動回路4による水平ライン毎の駆動に同期して、画素回路5内に形成されたセンサSのオン/オフの情報を読み出す。センサSの情報を読み出すタイミングでは、読出スイッチSrがオンとされることで、リード回路2と各信号線LSが接続される。センサSの出力はリード回路2によりデジタルデータに変換されるとともに、1画面分でのオン/オフ情報の検出結果から、押圧された水平方向位置(表示パネル上の位置)及び押圧力が判定されることになる。
【0016】
画素回路5は、対向する電極間(画素電極と共通電極(COM電極))間に液晶が封入されて成る液晶セルLCを有する。
また画素回路5は、画素トランジスタTrを有する。画素トランジスタTrは、ゲートノードにゲート線GL、ソースノードに信号線LS、そしてドレインノードに液晶セルLCの画素電極が接続されている。
また各画素回路5にはセンサSが設けられる。センサSは、ユーザの指による押圧等による外部圧力により、画素電極とCOM電極とが電気的に接続する構造とされる。
【0017】
図3により液晶表示装置の動作を説明する。
図3では、駆動回路4によって或るゲート線GLに与えられるゲート電極パルス(Gate)、読出スイッチSrをオン/オフ制御するセンサー読込信号(Read)、書込スイッチSwをオン/オフ制御する書込信号(WriteB、WriteG、WriteR)を示している。またCOM電極の電位及び信号線LSの電位も示している。センサー読込信号(Read)及び書込信号(WriteB、WriteG、WriteR)は、それぞれ図示しない制御回路部により、水平期間内の所定タイミングで、読出スイッチSr、書込スイッチSwをオンとするように発生される。
【0018】
基本駆動タイミングとしては、まずCOM電極が反転する。図3ではL(Low)レベルからH(High)レベルに変化する場合を示している。
次に書込信号(WriteB、WriteG、WriteR)のすべてがHレベルとなり、すべての書込スイッチSwがオンとなる。このとき、全ての信号線LSがCOM電極の逆相にプリチャージされる。
その後、書込信号(WriteB、WriteG、WriteR)がLレベルとなり、全ての書込スイッチSwがオフとなる。
続いて駆動回路4がゲート電極パルス(Gate)をHレベルとすることで、当該ゲート線GLに接続された水平方向の各画素回路5における画素トランジスタTrがオンとなる。これによって画素電極と信号線LSが接続される。
【0019】
次にセンサー読込信号(Read)がHレベルとされ、全ての読出スイッチがオンとなる。このときに、現在ゲート電極パルス(Gate)により画素トランジスタTrがオンとされている或る水平ラインの画素回路5についてのセンサーSの情報(センサーオン/オフの情報)が、リード回路2に入力されることになる。
例えば、パネル外部からの入力(圧力)がない部分の画素回路5におけるセンサーSでは、COM電極と画素電極は電気的に分離された状態(センサーSはオフ状態)にあり、このセンサーSからのリード回路2への入力、つまり信号線LSの電位はプリチャージレベルから変化しない。
一方、パネル外部からの入力(圧力)があった部分の画素回路5におけるセンサーSでは、COM電極と画素電極が電気的に接続され(センサーSはオン状態)、このセンサーSからのリード回路2への入力、つまり信号線LSのレベルはプリチャージレベルからCOM電極レベルへと上昇して行くことになる。
リード回路2は、このCOM電極と画素電極の接触/非接触状態に伴う信号線レベルの変化を、読出期間中(センサー読込信号(Read)のHレベル期間)に1/0のデジタルデータに変換して検出する。
【0020】
リード回路2は、各水平期間毎に、1ラインの画素回路5について、このようなセンサー読出を行っていくことで、1フレーム期間において全画素回路5についてのセンサーSの情報を読み込むことになる。
そして、読込の結果から、画面上でのタッチ操作位置と、タッチ操作の押圧力(加圧の階調)を判定する。押圧力の判定は、各センサーSの構造が、後述するように異なる電極間ギャップ長を持って形成されていることで可能となる。
【0021】
センサーSの情報の読出期間を終え、センサー読込信号(Read)がLレベルとなると、続いて画素回路5への信号値の書込が行われる。
即ち書込信号(WriteB)(WriteG)(WriteR)が順次Hレベルとなり、書込スイッチSwがオンとなる毎に、ライト回路3から、青色画素、緑色画素、赤色画素のそれぞれに、映像信号値の書込が行われる。
【0022】
[2.センサ構造]
以上のような構成及び動作による液晶表示装置において、画素回路5内に形成されているセンサーSの構造について説明する。
ここでは図4,図5により基本的な構造を述べる。
【0023】
図4は液晶表示パネル1の1画素の断面構造を模式的に示すものである。
カラーフィルタ側ガラス基板10が、パネル表面側の基板となる。そしてカラーフィルタ側ガラス基板10に対向して、TFT側ガラス基板19が配される。この両ガラス基板11,19の間に液晶画素構造が形成される。
【0024】
本例では、図示するように、カラーフィルタ側ガラス基板10には、有機膜によるカラーフィルタ11と、オーバーコート材12が形成され、このオーバーコート材12上にセンサーSを構成する一方の電極となる対向接触用電極13が形成されている。この対向接触用電極13としては、図2に示したCOM電極が用いられる。つまり図2の画素回路5からもわかるようにセンサーSはCOM電極をそのままセンサースイッチの電極として共用する構成となっている。
また、TFT側ガラス基板19には、絶縁膜18、平坦化膜17を介して、液晶に電界を印加するための画素電極16が形成される。
この画素電極16は、図2の画素トランジスタTrのドレインノードの電極である。そして画素電極16が、対向接触用電極13(COM電極)と対向する状態とされ、その間に液晶15が封入されることで液晶セルLCが形成される。
【0025】
ここで、画素電極16と対向接触用電極13(COM電極)とは、液晶ギャップを形成するためのスペーサ14により所定距離だけ離間されて対向するようにされる。
その上で、平坦化膜17上には、センサー用中空柱(以下「センサー柱」という)20が形成されており、画素電極16は、センサー柱20上にも連続している。
画素電極16において、このセンサー柱20の上部となる部分と、その部分に対向する対向接触用電極13(COM電極)が、センサーSとしてのスイッチ構造を形成することになる。
【0026】
図5は、カラーフィルタ側ガラス基板10の表面から指またはスタイラス等で接触した状態を示しているが、押圧によってカラーフィルタ側ガラス基板10の一部が変形することにより、センサー柱20の上部に形成した画素電極16と、対向接触用電極13とが接触する。一方、指等で押圧されない画素では、図4のように画素電極16と対向接触用電極13は離間している。
図5のように押圧されて画素電極16と対向接触用電極13が接触すると、その画素回路5が接続されている信号線LSは、プリチャージレベルからCOM電極レベルに変化していく。一方、図4の状態では、その画素回路5が接続されている信号線LSは、プリチャージレベルを維持することになる。
上記図3で説明した読出期間(センサー読込信号(Read)がHレベルとされる期間)では、リード回路2は、このような信号線LSの電位状態を判別することで、当該画素回路5のセンサーSのオン/オフを判別することになる。
【0027】
[3.電極間ギャップ長の異なるセンサ構造例]
以上の構造のセンサーSが各画素回路5に設けられていることで、リード回路2は、1フレーム期間での各センサーSのオン/オフを判定すれば、画面上のどの位置が押圧されているかを検出できる。即ちセンサーSがオンとなっている画素位置を判定すればよい。
ところが本実施の形態では、単にタッチ操作位置を判定するだけでなく、そのタッチ操作の押圧力を多段階に判定するようにする。つまり押圧力の階調を判定する。
このために、各画素回路5におけるセンサーSは、それぞれに複数種類の電極間ギャップ長(画素電極16と対向接触用電極13の離間距離)が設定された状態で、カラーフィルタ側ガラス基板10とTFT側ガラス基板19の間に配列された状態とされている。
【0028】
以下、図6〜図12で、各種の構造例を説明する。
図6は、上記図4の基本的構成において、各センサーS毎に異なる電極間ギャップ長を有するようにした例を示している。
【0029】
なお、スペーサ14は、各画素の間の全てに形成されるわけではなく、実際には所定の画素ブロック(n×m個の画素)ごとに配設される。以下の図6〜図12では、図示の都合上、水平もしくは垂直方向において、3つの画素が、1対のスペーサ14の間に存在する状態を例として示している。実際には、スペーサ14は平面方向にさらに離散的に配設されることが想定される。
また図6〜図12では、説明及び図示の簡略化のため、各画素では、3種類の電極間ギャップ長のうちの1つが設定されるものとして説明する。
なお、図6〜図12では、カラーフィルタ側ガラス基板10側ではカラーフィルタ11及びオーバーコート材12は図示を省略している。またTFT側ガラス基板19側では絶縁膜18及び平坦化膜17の図示を省略している。
【0030】
例えば図6の例では、各画素毎に、センサー柱20の高さが異なるものとされている。即ち画素電極16−1を有する画素では、比較的高いセンサー柱20−1が形成され、そのセンサーS1は、画素電極16−1と対向接触用電極13の電極間ギャップ長Z1が短いものとされる。
また画素電極16−2を有する画素では、多少低いセンサー柱20−2が形成され、そのセンサーS2は、画素電極16−2と対向接触用電極13の電極間ギャップ長Z2が、電極間ギャップ長Z1より長いものとされる。
また画素電極16−3を有する画素では、さらに低いセンサー柱20−3が形成され、そのセンサーS3は、画素電極16−3と対向接触用電極13の電極間ギャップ長Z3が、電極間ギャップ長Z2より長いものとされる。
【0031】
つまりこの図6の構造の場合、各画素毎に異なる高さのセンサー柱20−1,20−2,20−3を形成することで、各画素毎に電極間ギャップ長が異なるセンサーS1、S2,S3が形成されているものである。
このように各センサーS毎に異なる電極間ギャップ長を有するようにすることで、押圧力を判定できるようにする。
カラーフィルタ側ガラス基板10側から押圧された際には、図5で示したようなカラーフィルタ側ガラス基板10がたわむが、そのたわみ具合が、その押圧力によって異なる。すると、押圧力により、センサーS1、S2,S3のどこまでがオンとなるかが異なることになる。
例えば弱い力で押圧すると、センサーS1のみがオンとなる。より力を入れて押圧すると、センサーS1、S2がオンとなる。さらに力を加えて押圧すると、センサーS1、S2,S3がオンとなる。
【0032】
従って、リード回路2では、各画素位置のセンサーSが、センサーS1,S2,S3のいずれの構造であるかを予め把握していることにより、どの画素がオンとなっているかを判定すれば、同時にどの程度の力で押圧されたかも判定できる。
通常、指等で液晶表示パネル1の表面を押圧すると、その押圧位置に相当する部分には多数の画素が存在することになる。従って、もし従来のように電極間ギャップ長が全て同一であれば、その押圧位置の多数の画素についてセンサーSのオンが検出される。これは画面上での押圧位置を検出できることになるが、押圧力は判定できない。
ところが本例のように、押圧位置に対応する多数の画素について、3種類の電極間ギャップ長のセンサーS1,S2,S3が存在するとすると、少なくともセンサーS1の画素でセンサーオンが検出されることでパネル上での押圧位置を検出できる。その上で、当該押圧位置に相当する範囲で、センサーS1の画素のみがセンサーオンであれば、比較的弱い押圧力が与えられたことが判別できる。また、センサーS1、S2の画素がセンサーオンとなっていれば、若干強い押圧力が与えられたことが判別できる。さらに当該押圧位置に相当する範囲でセンサーS1、S2、S3の画素がセンサーオンとなっていれば、さらに強い押圧力が与えられたことが判別できる。
【0033】
このように複数種類の電極間ギャップ長Z1,Z2,Z3を有するセンサーS1,S2,S3が、各画素に振り分けられていることで、押圧力を判定できるようにしている。
ここでは説明の簡略化のために3段階の階調で押圧力を判定できるものとしているが、もちろんn種類の電極間ギャップ長Z1〜Znを有するセンサーS1〜Snを各画素に振り分けられて配設することで、押圧力をn段階の階調で判定できる。
【0034】
図7〜図12では、異なる電極間ギャップ長を形成する構造例を示していく。
図7では、センサーS1,S2,S3において、センサー柱20−1,20−2,20−3の高さは同一としている。この場合、カラーフィルタ側ガラス基板10側に凹部を形成し、対向接触用電極13において、画素電極16−2,16−3に対向する部分を、深さの異なる凹状に形成することで、異なる電極間ギャップ長Z1,Z2,Z3が形成されるようにする構造である。
【0035】
図8の構造では、画素電極16−1,16−2,16−3は、TFT側ガラス基板19側に平面的に配設する。
そしてカラーフィルタ側ガラス基板10側において、高さの異なるセンサー柱21−1,21−2,21−3を形成し、対向接触用電極13は、このセンサー柱21−1,21−2,21−3の上に連続するようにする。これによって異なる電極間ギャップ長Z1,Z2,Z3を有するセンサーS1,S2,S3が形成されるようにする。
【0036】
図9の構造では、カラーフィルタ側ガラス基板10側において、高さが同じセンサー柱21−1,21−2,21−3を形成し、対向接触用電極13が、このセンサー柱21−1,21−2,21−3の上に連続するように形成する。一方、TFT側ガラス基板19側では、深さの異なる凹部を形成する。画素電極16−1は平坦部分上に形成し、画素電極16−2は浅い凹部内に沿って形成されるようにする。また画素電極16−3は深い凹部内に沿って形成されるようにする。これによって異なる電極間ギャップ長Z1,Z2,Z3を有するセンサーS1,S2,S3を形成する。
この構造の場合、TFTアレイ側のフォトプロセス中に、凹部の構造形成を取り込めることで、プロセス増加なく、異なる電極間ギャップ長Z1,Z2,Z3を有するセンサーS1,S2,S3を形成できるという利点がある。
【0037】
図10の構造では、TFT側ガラス基板19側に、異なる高さのセンサー柱20−1,20−2,20−3を形成する。一方、カラーフィルタ側ガラス基板10上では、センサー柱20−1,20−2,20−3上の画素電極16−1、16−2,16−3と対向する範囲に、均一な凸形状の構造物22を形成し、対向接触用電極13がこの構造物22上に連続する構造としている。これによって異なる電極間ギャップ長Z1,Z2,Z3を有するセンサーS1,S2,S3を形成する。
この構造の場合、構造物22上はPIをはじくため、電極が自動でむき出しになるという利点がある。
【0038】
図11の構造では、TFT側ガラス基板19側で、スペーサ14と同一の高さのセンサー柱20−1,20−2,20−3を設ける。そしてカラーフィルタ側ガラス基板10側に凹部を形成し、対向接触用電極13において、画素電極16−1、16−2,16−3に対向する部分を、深さの異なる凹状に形成することで、異なる電極間ギャップ長Z1,Z2,Z3が形成されるようにしている。
この構造の場合、スペーサ14と各センサー柱20−1,20−2,20−3が、一工程で一括形成できるという利点がある。
【0039】
図12の構造では、カラーフィルタ側ガラス基板10上に、スペーサ14と同一の高さのセンサー柱21−1,21−2,21−3を設ける。そしてTFT側ガラス基板19側に凹部を形成し、画素電極16−1,16−2,16−3が、それぞれ異なる深さの凹部内に沿って形成されるようにして、異なる電極間ギャップ長Z1,Z2,Z3が形成されるようにしている。
この構造の場合も、スペーサ14と各センサー柱21−1,21−2,21−3が、一工程で一括形成できるという利点がある。
【0040】
以上、異なる電極間ギャップ長Z1,Z2,Z3を有するセンサーS1,S2,S3の構造例を示したが、もちろんこれ以外にも構造例は考えられる。
また、4種類以上の電極間ギャップ長を形成する場合も、上記図6から図12の構造例を適用できることはいうまでもない。
【0041】
[4.電極間ギャップ長の設定例]
本実施の形態では、例えば以上の例のように、各画素に異なる電極間ギャップ長とされたセンサーSを振り分けて配置することで、タッチ操作の位置だけでなく、押圧力の階調を判定できるようにしている。
【0042】
なお、画素回路における画素電極16と対向接触用電極13(COM電極)を利用して画素内にセンサーSを設ける場合、一画素内(1つの画素回路5内)に複数のセンサーSを構成することも可能であるが、一画素内には異なる電極間ギャップ長の複数のセンサーSを設けることはない。つまり一画素内で異なる電極間ギャップ長の複数のセンサーSを設けたとしても、リード回路2によって検出される電位は、最初に接触した電極からの電位に固定されるため、次のセンサーSが接触しても電位に変動はなく、次段の接触が判別できないためである。
従って、異なる電極間ギャップ長のセンサーSは、各画素毎に振り分けられて形成されることになる。
【0043】
ところで、押圧力を適切に判別するには、複数種類の各電極間ギャップ長のそれぞれは、カラーフィルタ側ガラス基板10に与えられる加圧力と、それによるカラーフィルタ側ガラス基板10の変形量との関係に基づいて設定されることが必要である。以下、この点について述べる。
【0044】
ガラス基板(カラーフィルタ側ガラス基板10)への押し圧と電極間距離変量(電極間ギャップ長Zの変量)の関係は、ガラス厚、スペーサ密度(スペーサ14の配設密度)、材料物性によって一義的に決まる。
またガラス厚、スペーサ密度、材料物性が同じ場合、押し圧と電極間距離の変量は比例関係にある。
上記例のように、センサーSのうちで電極間ギャップ長が一番狭いものをセンサーS1、次に狭いものをセンサーS2と順次呼び、n番目の電極間ギャップ長が狭いものをセンサーSnと呼ぶ。またその電極間ギャップ長をそれぞれ、Z1,Z2,Z3・・・Znとし、それぞれが接触するのに必要な押し圧をそれぞれF1,F2,F3・・・Fnとする。すると、
Z1=k1×F1 ・・・(式1)
で表される。但しkは上記因子によって決まる定数である。
【0045】
更にセンサーS1が接触したのち、センサーS2が接触するのに必要な力は、Z2=k1×F2とはならない。これは、センサーS1が接触した瞬間から、センサーS1もスペーサとして働くため、上記のスペーサ密度が変わり、定数kが小さくなるためである。
センサーS1が接触してから、センサーS2が接触するまでのFとZの関係は、
Z2−Z1=k2×(F2−F1) ・・・(式2)
となる。但しk1>k2である。
【0046】
ここでZ2について上記式2を解くと、k1>k2、及び上記式1、式2から、
Z1/F1>(Z2−Z1)/(F2−F1)
Z1×(F2−F1)/F1+Z1>Z2 ・・・(式3)
と表すことができる。k1、k2の関係については、スペーサ密度とセンサーS1の密度の設定により変動する値である。
更に第n−1センサーと第nセンサーとの関係を同様に表すと(k(n-1)>kn)、
(Z(n-1)−Z(n-2))/F(n-1)>(Zn−Z(n-1))/(Fn−F(n-1))
(Z(n-1)−Z(n-2))×(Fn−F(n-1))/F(n-1)+Z(n-1)>Zn
・・・(式4)
で表すことができる。
【0047】
図13(a)は、図13(b)のように、電極間ギャップ長Zが、Z1〜Z6として異なるセンサーS1〜S6がある構造で、押し圧と電極間距離の変動量を示した一例である。
センサーS1が接触するまでは、スペーサ密度、ガラス厚、材料物性が固定のため、押し圧と変形量は直線性を持った関係を示す。
センサーS1の電極同士が接触する(オンとなる)と、センサーS1はスペーサとして機能するために、スペーサ密度が増加する。同様に、センサーS2、S3・・・と、それぞれのセンサーSの電極同士が接触するたびに、スペーサ密度が増加してギャップの変形率が減少する。
【0048】
ここで、押圧力として0.2Nが加わる毎に、次のセンサーがオンとなる構造とするには、各センサーS1〜S6の電極間ギャップ長Z1〜Z6は、図13(a)に破線で示す距離Z1〜Z6として設定すればよいことになる。
このようにすることで、押圧力を単に大小の階調だけでなく、定量的に判定できることにもなる。例えばセンサーS1〜S3がオンであれば、0.8Nの押圧力が印加されたと判定できる。
【0049】
もちろん以上は一例であり、センサーS1〜Snの種類の数は多様に考えられる。
また、必ずしも押圧力について等間隔(例えば0.2N毎)というように電極間ギャップ長Zを設定しなくてはならないものではない。
さらに、単に押圧力の階調として、段階のみを判定できれば良く、押圧力自体を判定する必要がなければ、ギャップ長Z1〜Znをガラス基板の変形量に応じた距離に設定しなくてもよい。
【0050】
[5.センサ配置例]
続いてセンサーS1〜Snの配置例について説明する。
図14(a)では、図14(h)のようにセンサーS1〜S6が設けられる場合の配置例を示している。この図ではセンサーS1〜S6を有するストライプタイプの画素の構成の一例である。同じ電極間ギャップ長のセンサーは図示のように規則性をもって配置されるようにしている。図14(b)〜(g)では、押圧力の差によって電極同士が接触することになるセンサーを斜線を付して示している。
【0051】
図15(a)(b)、図16(a)(b)には、図14(b)(c)(d)(e)の各接触状態の際の断面構造例を示している。
図15(a)は、弱い加圧力によってセンサーS1のみがオンとなる状態である。
図15(b)は、さらに加圧されることでセンサーS1、S2がオンとなった状態である。
図16(a)は、さらに加圧されることでセンサーS1、S2、S3がオンとなった状態である。
図16(b)は、さらに加圧されることでセンサーS1、S2、S3、S4がオンとなった状態である。
【0052】
このように加圧力によって、電極間ギャップ長の短いセンサーから順次オンとなっていくが、図14(a)のように規則性をもって配置されることで、適切な押圧力判定ができる。即ちオンとなったセンサーがスペーサとして機能するときのスペーサ密度の変動も定量的に把握でき、上記図13で説明したような、押圧力の判定の的確性や、そのための電極間ギャップ長の設定の容易化を実現できる。
【0053】
図17(a)は、他のセンサー配置例である。この図ではセンサーS1〜S4を有するデルタタイプの画素の構成例を示している。この場合も、図示のように同じ電極間ギャップ長のセンサーは規則性をもって配置されることが好適となる。
図17(b)〜(e)では、押圧力の差によってオンになるセンサーを斜線を付して示している。
【0054】
[6.実施の形態の効果及び変形例]
以上、説明してきたように本実施の形態によれば、液晶表示装置において、従来は、接触の有無の2水準の判別しか行なえなかった構造で、接触の押し圧の違いを判別する諧調入力が可能となる。
この押圧力の強弱による諧調入力により、例えば、筆圧の変動を読み取ることで、ペン入力でありながら、筆書き風の文字、画像を描画する機能を持ったアプリケーションの提供などが可能となる。また、指等の押圧の強弱で異なる入力を行うようにするアプリケーションも可能となる。
【0055】
また例えば、接触式タッチパネルの保護として、押し圧を計測することで、パネルの押し過ぎによるパネルやセンサー構造の破壊に対して、アラームを発する機能を盛り込むことが可能となり、適切な押し圧で接触式タッチパネルを使用できるようにする機能も実現できる。
また例えば、液晶パネルの画質について、パネルを強く押すことにより液晶の配向が乱れることがあるが、強く押されたときだけ、押された画素を特定して、一定の領域の画素電位を調整することで、乱れを修正することも可能となる。
【0056】
なお、実施の形態では、液晶画素内に画素電極及びCOM電極を利用したセンサーSを設ける例を述べたが、液晶画素とは独立してセンサーを平面方向に配置するセンサーマトリクスアレイを構成する場合も、本発明を適用できる。
【0057】
また、本発明の表示装置(表示パネル)は、映像記録装置に搭載されるものに限定されず、映像再生装置、オーディオ再生装置、オーディオ記録装置、携帯電話機、パーソナルコンピュータやPDA等の情報処理装置、家電機器など、多様な電子機器に適用できるものである。
また、液晶表示パネル以外の表示パネル、例えば有機EL(Electroluminescence)パネルなどをタッチパネルとする場合にも本発明は適用できる。
【図面の簡単な説明】
【0058】
【図1】本発明の実施の形態の液晶表示装置を搭載した映像記録装置の説明図である。
【図2】実施の形態の液晶表示装置の構成の説明図である。
【図3】実施の形態の液晶表示装置の動作タイミングを説明する波形図である。
【図4】実施の形態の基本的なセンサー構造の説明図である。
【図5】実施の形態のセンサーの押圧時の状態の説明図である。
【図6】実施の形態の異なる電極間ギャップ長のセンサー構造例の説明図である。
【図7】実施の形態の異なる電極間ギャップ長のセンサー構造例の説明図である。
【図8】実施の形態の異なる電極間ギャップ長のセンサー構造例の説明図である。
【図9】実施の形態の異なる電極間ギャップ長のセンサー構造例の説明図である。
【図10】実施の形態の異なる電極間ギャップ長のセンサー構造例の説明図である。
【図11】実施の形態の異なる電極間ギャップ長のセンサー構造例の説明図である。
【図12】実施の形態の異なる電極間ギャップ長のセンサー構造例の説明図である。
【図13】実施の形態の電極間ギャップ長の設定例の説明図である。
【図14】実施の形態の各センサーの配置例の説明図である。
【図15】実施の形態のセンサー接触状態の説明図である。
【図16】実施の形態のセンサー接触状態の説明図である。
【図17】実施の形態の各センサーの配置例の説明図である。
【符号の説明】
【0059】
1 液晶表示パネル、2 リード回路、3 ライト回路、4 駆動回路、5 画素回路、10 カラーフィルタ側ガラス基板、11 カラーフィルタ、12 オーバーコート材、13 対向接触用電極、14 スペーサ、15 液晶、16,16−1,16−2,16−3 画素電極、17 平坦化膜、18 絶縁膜、19 TFT側ガラス基板、20、20−1,20−2,20−3,21−1,21−2,21−3 センサー柱、22 構造物
【特許請求の範囲】
【請求項1】
表示パネルの表面側を形成する第1の基板部と、
上記第1の基板と対向する第2の基板部と、
上記第1,第2の基板部の間にマトリクス状に形成される複数の画素部と、
それぞれが、上記第1,第2の基板部の間において一方の電極と他方の電極が電極間ギャップを介して配置され、上記第1の基板部の加圧変形により上記電極間ギャップが解消されて上記一方の電極と上記他方の電極が接触する構造とされるとともに、それぞれに複数種類の電極間ギャップ長が設定されて上記第1,第2の基板の間に配列された状態とされている複数のセンサ部と、
を備えた表示パネル。
【請求項2】
上記画素部は液晶画素部である請求項1に記載の表示パネル。
【請求項3】
上記センサ部は、上記液晶画素部毎に形成され、上記一方の電極と他方の電極として、上記液晶画素部を駆動する画素電極と共通電極が用いられている請求項2に記載の表示パネル。
【請求項4】
上記センサ部における上記一方の電極は、上記第1の基板上に形成され、上記他方の電極は、上記第2の基板上に形成されている請求項1に記載の表示パネル。
【請求項5】
電極間ギャップ長が異なる複数の上記センサ部は、所定の規則性をもって上記第1,第2の基板の間に配列されている請求項1に記載の表示パネル。
【請求項6】
上記複数のセンサ部は、上記第2の基板上に異なる高さの凸部を形成し、該凸部上に上記他方の電極を配置することで、複数種類の電極間ギャップ長が形成される請求項1に記載の表示パネル。
【請求項7】
上記複数のセンサ部は、上記第1の基板上に異なる高さの凸部を形成し、該凸部上に上記一方の電極を配置することで、複数種類の電極間ギャップ長が形成される請求項1に記載の表示パネル。
【請求項8】
上記複数のセンサ部は、上記第2の基板上に異なる深さの凹部を形成し、該凹部上に上記他方の電極を配置することで、複数種類の電極間ギャップ長が形成される請求項1に記載の表示パネル。
【請求項9】
上記複数のセンサ部は、上記第1の基板上に異なる深さの凹部を形成し、該凹部上に上記一方の電極を配置することで、複数種類の電極間ギャップ長が形成される請求項1に記載の表示パネル。
【請求項10】
上記複数種類の電極間ギャップ長のそれぞれは、上記第1の基板部に与えられる加圧力と上記第1の基板部の変形量との関係に基づいて設定される請求項1に記載の表示パネル。
【請求項11】
表示パネルの表面側を形成する第1の基板部と、
上記第1の基板と対向する第2の基板部と、
上記第1,第2の基板部の間にマトリクス状に形成される複数の画素部と、
それぞれが、上記第1,第2の基板部の間において一方の電極と他方の電極が電極間ギャップを介して配置され、上記第1の基板部の加圧変形により上記電極間ギャップが解消されて上記一方の電極と上記他方の電極が接触する構造とされるとともに、それぞれに複数種類の電極間ギャップ長が設定されて上記第1,第2の基板の間に配列された状態とされている複数のセンサ部と、
上記複数の画素部を駆動して画像表示を実行させる表示駆動部と、
上記複数のセンサ部のそれぞれの電極接触状態を検出することで、上記第1の基板部に対する加圧位置及び加圧力を判別するセンサ読出部と、
を備えた表示装置。
【請求項1】
表示パネルの表面側を形成する第1の基板部と、
上記第1の基板と対向する第2の基板部と、
上記第1,第2の基板部の間にマトリクス状に形成される複数の画素部と、
それぞれが、上記第1,第2の基板部の間において一方の電極と他方の電極が電極間ギャップを介して配置され、上記第1の基板部の加圧変形により上記電極間ギャップが解消されて上記一方の電極と上記他方の電極が接触する構造とされるとともに、それぞれに複数種類の電極間ギャップ長が設定されて上記第1,第2の基板の間に配列された状態とされている複数のセンサ部と、
を備えた表示パネル。
【請求項2】
上記画素部は液晶画素部である請求項1に記載の表示パネル。
【請求項3】
上記センサ部は、上記液晶画素部毎に形成され、上記一方の電極と他方の電極として、上記液晶画素部を駆動する画素電極と共通電極が用いられている請求項2に記載の表示パネル。
【請求項4】
上記センサ部における上記一方の電極は、上記第1の基板上に形成され、上記他方の電極は、上記第2の基板上に形成されている請求項1に記載の表示パネル。
【請求項5】
電極間ギャップ長が異なる複数の上記センサ部は、所定の規則性をもって上記第1,第2の基板の間に配列されている請求項1に記載の表示パネル。
【請求項6】
上記複数のセンサ部は、上記第2の基板上に異なる高さの凸部を形成し、該凸部上に上記他方の電極を配置することで、複数種類の電極間ギャップ長が形成される請求項1に記載の表示パネル。
【請求項7】
上記複数のセンサ部は、上記第1の基板上に異なる高さの凸部を形成し、該凸部上に上記一方の電極を配置することで、複数種類の電極間ギャップ長が形成される請求項1に記載の表示パネル。
【請求項8】
上記複数のセンサ部は、上記第2の基板上に異なる深さの凹部を形成し、該凹部上に上記他方の電極を配置することで、複数種類の電極間ギャップ長が形成される請求項1に記載の表示パネル。
【請求項9】
上記複数のセンサ部は、上記第1の基板上に異なる深さの凹部を形成し、該凹部上に上記一方の電極を配置することで、複数種類の電極間ギャップ長が形成される請求項1に記載の表示パネル。
【請求項10】
上記複数種類の電極間ギャップ長のそれぞれは、上記第1の基板部に与えられる加圧力と上記第1の基板部の変形量との関係に基づいて設定される請求項1に記載の表示パネル。
【請求項11】
表示パネルの表面側を形成する第1の基板部と、
上記第1の基板と対向する第2の基板部と、
上記第1,第2の基板部の間にマトリクス状に形成される複数の画素部と、
それぞれが、上記第1,第2の基板部の間において一方の電極と他方の電極が電極間ギャップを介して配置され、上記第1の基板部の加圧変形により上記電極間ギャップが解消されて上記一方の電極と上記他方の電極が接触する構造とされるとともに、それぞれに複数種類の電極間ギャップ長が設定されて上記第1,第2の基板の間に配列された状態とされている複数のセンサ部と、
上記複数の画素部を駆動して画像表示を実行させる表示駆動部と、
上記複数のセンサ部のそれぞれの電極接触状態を検出することで、上記第1の基板部に対する加圧位置及び加圧力を判別するセンサ読出部と、
を備えた表示装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【公開番号】特開2010−85812(P2010−85812A)
【公開日】平成22年4月15日(2010.4.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−256073(P2008−256073)
【出願日】平成20年10月1日(2008.10.1)
【出願人】(000002185)ソニー株式会社 (34,172)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成22年4月15日(2010.4.15)
【国際特許分類】
【出願日】平成20年10月1日(2008.10.1)
【出願人】(000002185)ソニー株式会社 (34,172)
【Fターム(参考)】
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