説明

複数の導電性層を有する基板並びにその製造方法及び使用方法

透明な導電性材料の層が基板の表面上に配置される。導電性材料の更なる層がこの透明な導電性材料の層上又はこの基板の反対側の表面上に付着される。これらの層が選択的にエッチングされ、電気部品及び電気回路を形成する導電性配線を搭載するためのパッドの配置を得る。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願への相互参照
本出願は、2003年4月22日に出願された「ITO回路上の銅バス」という名称の米国仮特許出願番号第60/464,438号及び2004年2月12日に出願された「ITO回路上の銅バスの作製方法」という名称の米国仮特許出願番号第60/543,883号についての優先権を主張するものであり、参照によりそれらの開示内容は本明細書の記載の一部とする。
発明の背景
1.技術分野
本発明は、電気回路基板、特に、透明電極並びにその他の電極及び回路要素を含む電気回路基板に関する。本発明は更に、そのような基板の製作及びそのような基板を使用した電気回路の製作に関する。
【背景技術】
【0002】
2.関連技術
透明タッチパネル基板及び透明回路、例えば、インジウムスズ酸化物(ITO)電極やガラスパネル又は柔軟基板上の配線は、タッチパネル設計技術において公知である。これらの特長は、例えば、図様その他の表示を、タッチパネルを通してユーザーに見えるようにし、パネルのバックライトがユーザーに届くようにすることによって、ユーザーインターフェイスを改善することを可能とする。
【0003】
そのようなパネルはたいていの場合望ましいが、それらの設計者はある障害に直面する。例えば、透明導電体は一般的にハンダ特性が低く、そのため、抵抗、キャパシター、トランジスター及び集積回路のようなその他の電気回路部品を受入れ、それらと結合させるために非常に適しているというわけではない。また、透明導電体は理想的な電気導電体ではない。事実、普通に使用される透明導電体であるITOの導電性は、一般的に銅又はその他の通常使用される電気導電体の導電性よりも劣っている。この理由により、設計者らはしばしば透明導電体の使用を透明性が要求されるようなタッチパネル領域に限定し、一般的には透明性が要求されない場合には銅などの従来型導電体の使用の方を好んでいる。
【0004】
しかしながら、透明回路部分と従来型回路部分との間に存在し得る多くのインターフェイスを設ける際に問題が生じる。例えば、透明回路部分と従来型回路部分が、物理的及び電気的に実質的に結合された別々の基板上に設置されることがよくある。そのような別々の基板を結合させるには正確な配置が必要となり、そのことが、結合されるべき種々の部品の間の許容範囲の積算によって悪影響を及ぼし得る。別々の基板を結合させるには、透明回路部分とその他の回路部分を橋架けするために、圧縮コネクター、異方性接着剤及び銀又はその他の金属を充填したインクを使用するなどの正確な結合技術も必要となる。一度結合されたら、このような方法で結合された個別の基板は、最初の組立て後及び使用中に取り扱い、振動及び二つの板の間の収縮と膨張の差異のために、電気的及び/又は物理的な分離を受け易い。更に、前述の技術の適用は、最小ピッチつまり個々のタッチパネルパッド間の間隔を制限する傾向にあるため、タッチパネル全体の小型化に限界を生じせしめる。
【0005】
透明回路と従来型導電性回路の部分の両方を単一の基板上に組込むための試みがなされてきた。しかしながら、これらの試みには、薄膜のスクリーン印刷プロセス及び/又は連続的なパターニングとエッチングを用いて、従来型導電性層の上に透明導電性層を適用することが含まれる。例えば、そのような試みの一つには、銅の薄膜を基板に適用する工程、この銅膜上へ追加の銅をメッキする工程、この銅層にパターニングとエッチングを施す工程、透明導電性材料の薄膜を基板及び従来型回路の部分上に適用する工程、次いでその透明導電性材料層にパターニングとエッチングを施す工程が含まれる。これらの工程は、さまざまな生産ライン上で従来から実施される種々の異なる過程を含む。従って、この技法は比較的に時間がかかり、費用がかさむ。更に、こうして得られる構造体は、透明層が従来型回路部の上に重なる性質上、透明回路部分と従来型回路部分の間の結合部に鋭い変移を当然に生じさせる。これらの鋭い変移は、透明回路部分と従来型回路部分の間に信頼性を欠く電気的結合をもたらす。
【0006】
発明の概要
本発明は複数の薄膜導電性層を有する電気回路プラットフォーム並びにその製造方法及び使用方法を対象とする。好ましい態様において、導電性材料の(好ましくは透明な)層が剛直又は柔軟な誘電体基板の表面上に配置される。導電性材料の一つ又はより多くの追加の層が、この第一層及び/又はこの基板の反対側の表面上に配置される。そのいくつかの層は選択的にマスキングされエッチングされて、電気部品及び、電気回路を形成する導電性配線を搭載するための結合パッドの所望のパターンを得る。
【0007】
柔軟電気回路プラットフォームは、柔軟基板を供給ロールから巻き戻し、基板を、連続的に又は指標通りに導電性層をその基板に適用する装置に通し、その基板を、適用された導電性層と一緒に、引取りロール上に巻取ることによってバルク生産できる。
【発明の開示】
【課題を解決するための手段】
【0008】
例示的態様の詳細な説明
図1は、本発明による複数の導電性層を有する基板を含む電気回路プラットフォーム10の一態様を断面で表す。基板12は、電気回路基板としての使用に適する任意の剛直又は柔軟材料、例えば、ガラス、ポリエステルフィルム、樹脂などから作成できる。基板12は不透明とすることができるが、特に、基板12を通過すべきバックライトを含む用途において使用する場合には、透明又は半透明であることが好ましい。基板12は、必須ではないが、グラフィック又はその他の図様を含み得る。
【0009】
図1の態様において、透明導電性層14が基板12の上に配置される。透明導電性層14は、当業者に知られているように、適切な厚みで適用される任意の適切な透明導電性材料とすることができる(本明細書で用いられる用語「導電性材料」は、記載された目的のために使用することを当業者が知り得る半導電性材料を含む)。好ましい態様において、透明導電性層14は、1平方当たり50から200オームの抵抗値を与える厚みを有するITOの層であるが、1平方当たり5から1000オームの抵抗値を与える厚みが許容できる結果を与えるようである。その他の材料厚みも許容できる。代替態様において、透明導電性層14は薄膜状で実質的に透明な金、クロム又は他の導電性材料の適切な層とすることができる。
【0010】
任意の適切な技法を使用して透明導電性層14を基板12上に付着させることができる。透明導電性層14を基板12上に付着させるための好ましい技法には、当業者に知られているとおり、熱間圧縮並びに冷間圧縮及びその他のITO標的を用いた、スパッタリング、蒸着、蒸発及び真空プロセスが挙げられる。直流マグネトロンスパッタリングのようなスパッタリング法は、とりわけ、平面状、有形状、円筒状及び回転可能な標的を用いて使用できるという点において特に有利である。透明導電性層14の付着の前に基板12を処理して、透明層と基板との接着を改善することができる。例えば、透明導電性層14がその上に付着させられるべき基板12の表面を、任意の適切な技法を用いて粗面化することができる。グロー放電、RFプラズマ及びその他のエネルギー技法が、この点に関して良好な結果を生むようである。
【0011】
任意選択的な界面層16が透明導電性層14上に付着される。界面層16は本発明に必須ではないが、それは以下に論じるように、更なる導電性層の透明導電性層14への接着を改善するためにある種の態様において望ましい。更に、界面層16はその光学的性質のために望ましいであろう。界面層16は、使用される場合、ユーザーが基板12上または反対側でバックライト又は図様を見ることができるよう、好ましくは透明である。界面層16は、基板12及び/又は透明導電性層14に類似の光学的性質を有し、この要素組合せの透明性を確保することができる。或いは、基板12、透明導電性層14及び界面層16の光学的特性は、この要素組合せが光学フィルターとして作用するように選択することができる。例えば、これら要素の光学的特性は、光の或る波長をフィルターし、その他の波長のみがそこを通過するように選択することができる。種々の材料、例えば、クロムまたはニオブ酸化物が界面層16に使用できる。これらの材料は、スパッタリング又はその他の適切な技法によって適切な厚み、例えば、400から10,000オングストロームに適用できる。
【0012】
従来型導電性層18は、界面層16の上に配置される。界面層16が省略される態様においては、従来型導電性層18が、透明導電性層14の上に配置されるであろう。従来型導電性層18は、例えば、適切な厚みに適用される銅、アルミニウム又は金のような任意の適切な導電性材料とすることができる。コスト、導電性及びハンダのし易さを考慮すれば、銅が好ましい。好ましい一態様において、従来型導電性層18は、1平方当たり0.025オーム未満の抵抗値を与える厚みに付着される銅である。実用的には、400から10,000オングストロームの銅厚みが許容できるようである。その他の材料厚みも同様に許容できる。従来型導電性層18を界面層16上(又は界面層16が使用されない場合は透明導電性層14上)に付着させるために任意の適切な技法を使用することができる。従来型導電性層18を付着するための好ましい技法としては、当業者に知られているとおり、とりわけ、スパッタリング、蒸着、蒸発及び真空プロセスが挙げられる。
【0013】
1平方当たり0.025オーム未満の抵抗値を与える厚みを有する従来型導電性層18は、電気回路プラットフォーム10の上に構築される回路にとって許容できる電気的性質を提供し、例えば、抵抗、キャパシター及び集積回路のような回路部品を従来型導電性層18にハンダ付けすることを可能ならしめるようである。しかしながら、回路設計者はより厚い導電性層を望むであろうし、又は用途上それが要求されるであろう。この要求は、従来型導電性層18を十分な厚みに付着させることによって満足させることができる。或いは、図1に示されるように、導電性材料20の追加の層を従来型導電性層18の上に任意の適切な技法、例えば、電気メッキを用いて付着させることができる。
【0014】
一代替態様(図示されていない)においては、基板12の反対側も上述のように製作し、両面電気回路プラットフォーム10を得る。もう一つの代替態様(図示されていない)においては、透明導電性層14が基板12の第一側に適用され、従来型導電性層18が基板12の第二側に適用される。導電性材料20の追加層は、そのような従来型導電性層18の上に配置することができる。上で論じたように、接着を改善するため又は光学的目的で、更なる層(図示されていない)を基板12のどちらかの側上(種々の導電性層の上か下)に配置することができるであろう。透明導電性層14と従来型導電性層18は、基板12を貫通する媒体を用いて電気的に結合されるであろう。この態様において、基板12は、予め穴を開け又は予めパンチし、そのような電気的結合を容易にすることができる。
【0015】
図2は、一般的に上述のそして図1に示される構造を有する柔軟電気回路プラットフォーム10のバルク製作のための好ましいプロセスとシステムを模式的に示すものである。このプロセスは、透明導電体を有する電気回路についての使用に適切な柔軟電気基板材料、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンテレナフタレート及びその他の誘電体フィルムが、スプール150のように、スプール上で大量に利用可能であるという事実において利点を有する。(そのようなフィルムは典型的には12から125ミクロンの厚みを有する)。図2の態様において、柔軟基板12は、供給スプール150から巻き戻されて、処理中はドラム154によって支持される。そのような処理には、台162での透明導電性層14の付着及び台164での従来型導電性層18の付着が含まれる。そのような処理には、界面層(図示されていない)の付着及び台160での基板12の前処理も含めることができる。ここにおいて、基板12は洗浄され、さもなければ導電性層14及び18並びに任意選択的な界面層を受入れるように調整される。得られた柔軟電気回路プラットフォーム10は、引取りスプール158に巻取られる。前述の処理は、基板12とその上に付着される薄膜層の汚染リスクを減じ、かつ種々の薄膜層の間の緊密なオーム結合の形成を助けるべく、好ましくは真空槽166の内部で行われる。
【0016】
類似の処理工程を用いて、別の形態で供給される基板原材料から電気回路プラットフォーム10を製造することができる。例えば、電気回路プラットフォーム10は、剛直又は柔軟な基板原材料のパネルから、基板原材料を前処理するための従来プロセスを用い、透明導電性層を適用し、界面層を適用し、及び/又は一つ又は複数の従来型導電性層を適用することによって製造することができる。
【0017】
電気回路プラットフォーム10は、従来型導電性層18と透明導電性層14を選択的にエッチングして、例えば、抵抗、キャパシター、トランジスター及び集積回路のような別個の回路部品及び回路部品を相互結合するための導電性回路配線を搭載するための導電性パッドを得ることにより、電気回路を製作するためのプリント基板として使用できる。図3は本発明を具現した電気回路プラットフォームを示し、ここでは従来型導電性層と透明導電性層が選択的にエッチングされて、近接センサーのためのプラットフォーム200が得られている。上述のように、近接センサープラットフォーム200は、透明導電性内部タッチパッド電極202、透明導電性外部タッチパッド電極204、従来型導電性配線206及び個別の電気部品を受入れることができる従来型導電性結合パッド208を含む。簡明化するために、そのような個別の回路部品は図3には示されていない。
【0018】
図4は、本発明による電気回路プラットフォーム10を製作し使用するための方法1000を流れ図の形式で示すものである。基板原材料は工程1002で供給され、必要に応じて、工程1004で前処理されて存在するかもしれない表面汚染物を除去する。透明導電性層材料は工程1006で基板上に付着される。任意選択的に、工程1008で界面層が透明導電性材料層上に付着される。従来型導電性材料が工程1010で透明層(又は使用される場合、界面層)上に付着される。任意選択的に、工程1012で、更なる導電性材料が従来型導電性層上に付着される。
【0019】
このように調製されたプラットフォーム10は、工程1014で任意の適切な技法、例えば、化学的又はプラズマエッチングを用いて洗浄される。第一マスクが工程1016で任意の適切な技法、例えば、高分解能リソグラフィー及びフォトレジスト技法を用いて従来型導電性層18の上にパターン化される。好ましくは、この第一マスクは、望ましい従来型導電性材料の電気的配線とパッド設計を真似たものである。そのような設計の一例が図3に示され、そして図3に関連して上述されている。工程1018で、プラットフォーム10は、従来型導電性層18(及びもし使用される場合は追加の導電性層20)の未パターン化部分をエッチングするが、その下の透明層14はエッチングしない(又は透明層14を従来型層18及び/又は追加の層20よりも遅い速度でエッチングする)第一エッチング液の中に浴されるか、さもなければ供される。界面層16が透明導電性層14と従来型導電性層18の間に適用される態様においては、界面層16もエッチングするように又はエッチングしないように、第一エッチング液を選択することができる。工程1018が完了すると、電気回路プラットフォーム10は、透明導電性材料の実質的に接触しない層の下に横たわる基板及び上を覆う電気回路配線と従来型導電性材料を含むパッドの配置を含む(界面層を使用する態様においては、従来型導電材料層と透明導電材料層の間の界面材料の同様の配置を有する)。界面層16が透明導電性層14と従来型導電性層18の間に適用された態様においては、界面層16は使用されるエッチング液によって、透明導電性層14の上部と実質的に接触してもよく、接触しなくてもよい。
【0020】
工程1020で、第二マスクが透明導電性層14の上又は、(もし使用され、かつ、エッチング液でエッチングされない場合)界面層16の上にパターン化される。好ましくは、この第二マスクは、図3に示され、そして図3に関連して上述されているように、望ましい透明導電性材料の電気的配線設計を真似たものである。工程1022で、プラットフォーム10が、透明層14の未パターン化部分及び、もし使用され、かつ、第一エッチング液でエッチングされない場合は、界面層16の未パターン化部分をエッチングするが、従来型導電性層18(又はもし存在する場合は追加層20)はエッチングしない(又は層18、20を、透明層をエッチングするよりも遅い速度でエッチングする)第二エッチング液の中に浴されるか、さもなければ供される。(界面層16を使用する態様においては、図示されていない追加工程を採用して、従来型導電性層18、20及び透明導電性層14とは別個に界面層16をマスクしてエッチングすることができる)。事実上、従来型導電性層18及び/又は追加層20は、エッチング工程1022においてマスクとして作用する。工程1022が完了すると、電気回路プラットフォーム10は、透明電極並びに従来型電極及び結合パッドの所望のパターンを有することになる。そのようなパターンの一例が図3に示され、そしてそれに関連して述べられている。
【0021】
任意選択的に、工程1024において、ハンダマスク又は積層カバーフィルムを適用し、導電性パッドと前述のパターニングとエッチング工程で得られる配線を覆う。工程1026において、個別の回路部品が追加され、導電性パッドと配線に電気的に結合される。所望又は必要により、当業者に知られているとおり、追加の洗浄、乾燥、部品取付け及びその他の工程を前述の処理で使用できる。
【0022】
図5は、本発明による電気回路プラットフォーム10を製造し使用するための代替法2000を流れ図の形式で示すものである。工程2002から2014は、上述の工程1002から1016に対応する。工程2016で、第一マスクが任意の適切な技法、例えば、高分解能リソグラフィーを用いて従来型導電性層18の上にパターン化される。好ましくは、この第一マスクは、全体的な電気的配線と結合パッド設計(透明導電性部分と従来型導電性部分の両方を含む)を真似たものである。そのようなパターンの一例が図3に示され、そして図3に関連して上述されている。工程2018で、プラットフォーム10は、(もし存在すれば)従来型導電性層20、従来型導電性層18、(もし存在すれば)界面層16及び透明層14の未パターン化部分をエッチングするエッチング液の中に浴されるか、さもなければ供される。工程2018が完了すると、電気回路プラットフォーム10は、透明導電性部分が従来型の導電性材料の被覆層(のみならず、もし使用されるならば、界面材料と追加の従来型導電性材料の被覆層)を有することを除いて、透明電極及び従来型電極並びに結合パッドの所望のパターンを有することになる。もし使用される場合、界面層16は図4に関連して上述したようにエッチングすることができる。
【0023】
工程2020で、第二マスクが任意の適切な技法、例えば、高分解能リソグラフィーを用いて従来型導電性層18の上にパターン化される。好ましくは、この第二マスクは、所望の従来型導電性材料の電気的配線とパッド設計を真似たものである。工程2022で、プラットフォーム10は、従来型導電性層18(及びもし存在する場合は追加の層20)の未パターン化部分をエッチングするが、その下の透明導電性層14はエッチングしない(又は透明導電性層14を、層18、20をエッチングするよりも遅い速度でエッチングする)エッチング液の中に浴されるか、さもなければ供される。このようにして、従来型導電層18及び/又は追加層20がエッチング工程20220においてマスクとして作用する。工程2022が完了すると、電気回路プラットフォーム10は透明電極及び従来型電極並びに結合パッドの所望のパターン、例えば、図3に示され、これに関連して述べられた構造を有することになる。
【0024】
本発明の数種の態様が示され、上述されたが、多くの修正が、下記請求項によってその範囲が定義される本発明の精神から逸脱することなく成し得ることは当業者にとって明白であろう。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【図1】図1は、本発明による複数の導電性層をその上に有する基板を含む電気回路プラットフォームの断面図である。
【図2】図2は、本発明による複数の導電性層をその上に有する電気回路プラットフォームを製造するためのプロセス及びシステムの模式図である。
【図3】図3は、本発明による複数の導電性層をその上に有する基板を含む電気回路プラットフォームの上に構築された電気回路の平面図である。
【図4】図4は、本発明による複数の導電性層をその上に有する基板を含む電気回路プラットフォームの上に構築された電気回路を製造するためのプロセスを表す流れ図である。
【図5】図5は、本発明による複数の導電性層をその上に有する基板を含む電気回路プラットフォームの上に構築された電気回路を製造するための代替プロセスを表す流れ図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第一導電性材料の層を基板の表面上に付着させる工程;
第二導電性材料の層を前記第一導電性材料の層上に付着させる工程;
前記第二導電性材料の層の一部分を選択的にエッチングする工程;及び
前記第一導電性材料の層の一部分を選択的にエッチングする工程
を含む、電気回路を製造するための方法。
【請求項2】
前記第一導電性材料の層が実質的に透明である、請求項1記載の方法。
【請求項3】
前記第一導電性材料がインジウムスズ酸化物である、請求項1記載の方法。
【請求項4】
前記第二導電性材料が銅である、請求項1記載の方法。
【請求項5】
電気部品を前記第二導電性材料に電気的に結合する工程を更に含む、請求項4記載の方法。
【請求項6】
前記電気部品を前記第二導電性材料に電気的に結合する前記工程が、前記電気部品を前記第二導電性材料にハンダ付けすることを含む、請求項5記載の方法。
【請求項7】
第三導電性材料の層を前記第二導電性材料の層上に付着させる工程を更に含む、請求項1記載の方法。
【請求項8】
前記第二導電性材料の層が実質的に透明である、請求項7記載の方法。
【請求項9】
前記第二導電性材料がニオブの酸化物である、請求項7記載の方法。
【請求項10】
前記第三導電性材料が銅である、請求項7記載の方法。
【請求項11】
電気部品を前記第二導電性材料に電気的に結合する工程を更に含む、請求項7記載の方法。
【請求項12】
前記電気部品を前記第二導電性材料に電気的に結合する前記工程が、前記電気部品を前記第二導電性材料にハンダ付けすることを含む、請求項11記載の方法。
【請求項13】
前記付着工程の少なくとも一つが実質的に真空中で起こる、請求項1記載の方法。
【請求項14】
前記基板の前記表面を前処理して前記第一導電性材料の層の前記基板への接着を高める工程を更に含む、請求項1記載の方法。
【請求項15】
第一導電性材料の層を基板の表面上に付着させる工程;
第二導電性材料の層を前記第一導電性材料の層上に付着させる工程;
前記第二導電性材料の層の第一部分及び前記第一導電性材料の層の一部分を選択的にエッチングする工程;及び
前記第二導電性材料の層の第二部分を選択的にエッチングする工程
を含む、電気回路を製造するための方法。
【請求項16】
前記第一導電性材料の層の前記部分が前記第二導電性材料の層の前記第一部分に実質的に対応する、請求項15記載の方法。
【請求項17】
第三導電性材料の層を前記第二導電性材料の層上に付着させる工程;及び
前記第三導電性材料の層の第一部分を選択的にエッチングする工程
を更に含む、請求項15記載の方法。
【請求項18】
前記第三導電性材料の層の前記部分が、前記第一導電性材料の層の前記部分及び前記第二導電性材料の層の前記第一部分に実質的に対応する、請求項15記載の方法。
【請求項19】
第一導電性材料の層を基板の第一表面上に付着させる工程;
第二導電性材料の層を前記基板の第二表面上に付着させる工程;
前記第一導電性材料の層の一部分を選択的にエッチングする工程;
前記第二導電性材料の層の一部分を選択的にエッチングする工程;
所定の位置で前記基板に穴をあける工程;及び
前記第一導電性材料の層を前記第二導電性材料の層に電気的に結合させる工程
を含む、電気回路を製造するための方法。
【請求項20】
少なくとも一部が透明な基板;
第一所定パターンで前記基板上に配置された第一導電性材料の層;及び
第二所定パターンで前記第一導電性材料上に配置された第二導電性材料の層
を含む、透明回路部分及び従来型回路部分を有する電気回路プラットフォーム。
【請求項21】
前記第一導電性材料の層が実質的に透明である、請求項20記載の電気回路プラットフォーム。
【請求項22】
前記第二導電性材料が従来型導電性材料である、請求項20記載の電気回路プラットフォーム。
【請求項23】
第三所定パターンで前記第二導電性材料上に配置された第三導電性材料の層を更に含む、請求項20記載の電気回路プラットフォーム。
【請求項24】
前記第二導電性材料の層が実質的に透明である、請求項23記載の電気回路プラットフォーム。
【請求項25】
前記第三導電性材料が従来型導電性材料である、請求項24記載の電気回路プラットフォーム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公表番号】特表2006−524750(P2006−524750A)
【公表日】平成18年11月2日(2006.11.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−513188(P2006−513188)
【出願日】平成16年4月21日(2004.4.21)
【国際出願番号】PCT/US2004/012297
【国際公開番号】WO2004/095544
【国際公開日】平成16年11月4日(2004.11.4)
【出願人】(505287047)タッチセンサー テクノロジーズ,エルエルシー (17)
【Fターム(参考)】