説明

車両の制御装置、制御方法、その方法を実現するプログラムおよびそのプログラムを記録した記録媒体

【課題】ハイブリッド車両の運転者がEVスイッチおよびクルーズスイッチの双方をオンしている場合において、運転者の意図と著しく異なる走行状態になることを抑制する。
【解決手段】ECUは、EVスイッチ406のオンオフを検出するステップ(S100)と、クルーズスイッチ408のオンオフを検出するステップ(S102)と、EVスイッチおよびクルーズスイッチの双方がオンであるか否かを判断するステップ(S104)と、双方がオンであると(S104にてYES)、インバータ240およびエンジンECU280に対するEV走行制御指令の送信を禁止するステップ(S106)と、クルーズ走行制御指令を送信するステップ(S108)とを含む、プログラムを実行する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ハイブリッド車両の制御に関し、特に、モータの動力のみによる走行(モータ走行)と、車速および車間距離の少なくともいずれかを自動的に一定に維持する走行(クルーズ走行)とが可能なハイブリッド車両の制御に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、エンジンとモータとを備え、エンジンとモータとの少なくともいずれか一方の動力により走行するハイブリッド車両が公知である。このようなハイブリッド車両においては、主としてエンジンの動力による走行を行なうエンジン走行モードと、モータの動力のみによる走行(以下、モータ走行あるいはEV(Electric Vehicle)走行とも記載する)を行なうモータ走行モードとを、車両の運転状態に基づいて切り換えることにより、燃費の向上が図られている。さらに、ハイブリッド車両において、運転者の操作により、車速および車間距離の少なくともいずれかを自動的に一定に維持する走行(以下、クルーズ走行とも記載する)を行なう制御装置を備えた車両も存在する。このようなクルーズ走行が可能なハイブリッド車両の制御に関する技術が、たとえば、特開2005−133682号公報(特許文献1)に開示されている。
【0003】
特許文献1に開示された制御装置は、車両の駆動力としてエンジン出力とモータ出力のいずれか一方もしくは両方の利用が可能であり、エンジンにより駆動される発電機と、発電機により充電され、またモータの駆動源であるバッテリと、を備えるハイブリッド車両を定速走行するように制御する。この制御装置は、走行中に運転者の操作により車両の目標車速を設定するための手段と、目標車速で定速走行を行なうようにエンジン出力およびモータ出力を制御するための手段と、車両停止時、駆動力の小さい領域で、かつバッテリの充電量が所定値以上のときに、エンジンのアイドルストップを行なうための手段と、エンジン出力による走行中に目標車速が設定された場合にはアイドルストップを禁止し、モータ出力のみによる走行中に目標車速が設定された場合にはアイドルストップを解除してエンジンを始動するための手段とを含む。
【0004】
特許文献1に開示された制御装置によると、定速走行制御中には、モータ出力による走行が可能な車速領域であり、かつバッテリの充電量がアイドルストップを行なうのに十分であってもアイドルストップを禁止し、エンジンを駆動させる。そのため、運転者の意思とは関係なくバッテリ充電量の変動に応じてエンジンの始動および停止が繰り返えされてショックが発生することを防止できる。
【0005】
また、特開2003−333705号公報(特許文献2)には、車両の運転者の操作によりEV走行を可能とするEV走行スイッチが設けられたハイブリッド車両が開示されている。
【0006】
特許文献2に開示されたハイブリッド車両によると、EV走行スイッチ(EVスイッチ)が運転者によりオンされることにより、車両が強制的にEV走行を行なうモードに切り換えられる。これにより、通常ではエンジンが作動すべき状態であっても、運転者は、自らの意思により、強制的にエンジンを停止させてモータの動力のみにより車両を走行させることができる。
【特許文献1】特開2005−133682号公報
【特許文献2】特開2003−333705号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
上述のように、特許文献1に開示された制御装置においては、モータ出力のみによる走行(モータ走行)中に、定速走行(クルーズ走行)を行なうための目標車速が運転者により設定された場合には、アイドルストップを解除してエンジンを始動させる。しかしながら、特許文献1に開示された制御装置には、EVスイッチが設けられていない。そのため、特許文献1においては、EVスイッチおよびクルーズスイッチの双方を運転者がオンした場合の制御については何ら言及されていない。また、特許文献2には、EVスイッチおよびEVスイッチが運転者によりオンされた場合の制御について開示されているが、クルーズスイッチが設けられていない。そのため、特許文献2においては、特許文献1と同様に、EVスイッチおよびクルーズスイッチの双方を運転者がオンした場合の制御については何ら言及されていない。
【0008】
本発明は、上述の課題を解決するためになされたものであって、その目的は、ハイブリッド車両の運転者がモータ走行およびクルーズ走行の双方を選択している場合において、運転者の意図と著しく異なる走行状態になることを抑制することができる制御装置、制御方法、その方法を実現するプログラムおよびそのプログラムを記録した記録媒体を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
第1の発明に係る制御装置は、内燃機関および回転電機を搭載して、内燃機関および回転電機の少なくともいずれかの動力により走行する車両を制御する。この制御装置は、内燃機関を停止して回転電機の動力で車両を走行させるモータ走行を運転者が選択していることを検出するための手段と、車両の状態に基づいて、予め定められたモータ走行条件が成立しているか否かを判断するための手段と、モータ走行を運転者が選択していることが検出され、かつモータ走行条件が成立していると判断されると、モータ走行を実行するように車両を制御するためのモータ走行手段と、車両の速度および他の車両との距離の少なくともいずれかを予め定められた値に自動的に維持するクルーズ走行を運転者が選択していることを検出するための手段と、クルーズ走行を運転者が選択していることが検出されると、クルーズ走行を実行するように車両を制御するためのクルーズ走行手段と、モータ走行およびクルーズ走行の双方を運転者が選択していることが検出された場合、モータ走行よりもクルーズ走行を優先して実行するように、モータ走行手段とクルーズ走行手段とを制御するための制御手段とを含む。第6の発明に係る制御方法は、第1の発明に係る制御装置と同様の要件を備える。
【0010】
第1または6の発明によると、モータ走行時は、内燃機関を停止して燃費の向上および静寂な走行が可能となる一方、回転電機の動力のみで車両を走行させるため、運転者が要求する駆動力を十分に発生させることができない場合がある。そのため、モータ走行を運転者が選択している場合であっても、モータ走行条件(たとえば、回転電機に電力を供給する走行用バッテリの残存容量がしきい値以上の場合や、車速がしきい値以下であるという条件)が成立していない場合には、モータ走行の実行が制限される。そのため、運転者がモータ走行およびクルーズ走行の双方を選択している場合にモータ走行を優先すると、モータ走行の実行が制限されて、クルーズ走行だけでなくモータ走行も実行されない状態になってしまう場合がある。そこで、運転者によりモータ走行およびクルーズ走行の双方が選択されている場合には、モータ走行よりもクルーズ走行が優先される。これにより、少なくともクルーズ走行を確実に実行することができる。そのため、運転者によりモータ走行およびクルーズ走行の双方が選択されているにも関わらす双方が実行されないという、運転者の意図と著しく異なる走行状態になることを抑制することができる。その結果、ハイブリッド車両の運転者がモータ走行およびクルーズ走行の双方を選択している場合において、運転者の意図と著しく異なる走行状態になることを抑制することができる制御装置および制御方法を提供することができる。
【0011】
第2の発明に係る制御装置においては、第1の発明の構成に加えて、制御手段は、モータ走行およびクルーズ走行の双方を運転者が選択していることが検出されたことに加えて、モータ走行条件が成立していないと判断された場合に、クルーズ走行を優先して実行するための手段を含む。第7の発明に係る制御方法は、第2の発明に係る制御装置と同様の要件を備える。
【0012】
第2または7の発明によると、運転者によりモータ走行およびクルーズ走行の双方が選択されている場合において、モータ走行条件が成立していないと判断された場合に、クルーズ走行が優先される。そのため、単にクルーズ走行が優先される場合に比べて、モータ走行時間を極力長くして、燃費をより向上させるとともに静寂な走行をより長く行なうことができる。
【0013】
第3の発明に係る制御装置は、第1または2の発明の構成に加えて、モータ走行条件は、回転電機の要求出力値が予め定められたしきい値以下であるという条件を含む。第8の発明に係る制御方法は、第3の発明に係る制御装置と同様の要件を備える。
【0014】
第3または8の発明によると、たとえば、モータ走行中において、クルーズ走行を実行するために回転電機の要求出力値(たとえば、回転電機に要求されるトルク値)がしきい値を越えると、モータ走行の実行が制限されてしまう。一方、たとえば、モータ走行を実行するために回転電機の要求出力値をしきい値以下に制限すると、車両の速度を維持しずらくなり、クルーズ走行の実行が制限されてしまう。すなわち、モータ走行とクルーズ走行との両立は難しい。そのため、いずれか一方を優先することが望ましい。ここで、モータ走行を優先した場合、モータ走行条件が成立しない限り、結局モータ走行およびクルーズ走行の双方が制限されてしまう。そこで、クルーズ走行を優先する。これにより、少なくともクルーズ走行を確実に実行することができる。他のモータ走行条件(たとえば、走行用バッテリの残存容量がしきい値以上の場合や、車速がしきい値以下であるという条件)が成立している場合であっても、
第4の発明に係る制御装置は、第3の発明の構成に加えて、モータ走行が実行される場合は、要求出力値がしきい値以下になるように回転電力を制御するための手段をさらに含む。第9の発明に係る制御方法は、第4の発明に係る制御装置と同様の要件を備える。
【0015】
第4または9の発明によると、モータ走行が実行される場合は、回転電機の要求出力値がしきい値以下に制御される。そのため、モータ走行条件をより成立しやすくして、燃費をより向上させるとともに静寂な走行をより長く行なうことができる。しかし、モータ走行を実行するために回転電機の出力を低下させているため、車両の速度を維持しずらくなり、クルーズ走行の実行が制限されてしまう。このようにモータ走行とクルーズ走行との両立がより難しい状況において、クルーズ走行を優先する。これにより、少なくともクルーズ走行を確実に実行することができる。
【0016】
第5の発明に係る制御装置においては、第1〜4のいずれかの発明の構成に加えて、クルーズ走行手段は、クルーズ走行を運転者が選択していることが検出されたことに加えて、車両の出力に関する制約がモータ走行条件より少ないクルーズ走行条件が成立している場合に、クルーズ走行を実行するための手段を含む。第10の発明に係る制御方法は、第5の発明に係る制御装置と同様の要件を備える。
【0017】
第5または10の発明によると、モータ走行およびクルーズ走行は、それぞれモータ走行条件およびクルーズ走行条件が成立していない場合は実行されない。ここで、クルーズ走行条件は、モータ走行条件より車両の出力に関する制約が少ない。そのため、モータ走行を優先した場合にモータ走行が実行される頻度より、クルーズ走行を優先した場合にクルーズ走行が実行される頻度が高くなる。そこで、クルーズ走行を優先する。これにより、モータ走行およびクルーズ走行の双方が選択されているにも関わらす双方が実行されなくなる頻度を低減することができる。
【0018】
第11の発明に係るプログラムにおいては、第6〜10のいずれかの発明に係る制御方法をコンピュータに実行させる。第12の発明に係る記録媒体は、第6〜10のいずれかの発明に係る制御方法をコンピュータに実行させるためのプログラムをコンピュータ読み取り可能に記録する。
【0019】
第11または12の発明によると、コンピュータ(汎用でも専用でもよい)を用いて、第6〜10のいずれかの発明に係る制御方法を実現することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
以下、図面を参照しつつ、本発明の実施の形態について説明する。以下の説明では、同一の部品には同一の符号を付してある。それらの名称および機能も同じである。したがって、それらについての詳細な説明は繰返さない。
【0021】
<第1の実施の形態>
図1を参照して、本実施の形態に係る制御装置を備えたハイブリッド車両全体の制御ブロック図を説明する。なお、本発明は、図1に示すハイブリッド車両に限定されない。本発明は、動力源としての、たとえばガソリンエンジン等の内燃機関(以下、エンジンとして説明する)が、車両を走行させる駆動源(走行源)であって、かつ、ジェネレータの駆動源であればよい。さらに、駆動源がエンジンおよびモータジェネレータであって、モータジェネレータの動力により走行可能な車両であればよく(エンジンを停止させても停止させなくても)、走行用のバッテリを搭載し、EVモードを有するとともに、回生制動制御を行なうことができる他の態様を有するハイブリッド車両であってもよい(いわゆるパラレル型であってもよくパラレルシリーズ型であってもよい)。このバッテリは、リチウムイオン電池やニッケル水素電池などであって、その種類は特に限定されるものではない。また、バッテリの代わりにキャパシタでも構わない。
【0022】
ハイブリッド車両は、エンジン120と、モータジェネレータ(MG)140とを含む。なお、以下においては、説明の便宜上、モータジェネレータ140を、モータジェネレータ140A(MG(2)140A)と、モータジェネレータ140B(MG(1)140B)とも表現するが、ハイブリッド車両の走行状態に応じて、モータジェネレータ140Aがジェネレータとして機能したり、モータジェネレータ140Bがモータとして機能したりする。このモータジェネレータがジェネレータとして機能する場合に回生制動が行なわれる。モータジェネレータがジェネレータとして機能するときには、車両の運動エネルギが電気エネルギに変換されて、車両が減速される。
【0023】
ハイブリッド車両は、この他に、エンジン120やモータジェネレータ140で発生した動力を駆動輪160に伝達したり、駆動輪160の駆動をエンジン120やモータジェネレータ140に伝達したりする減速機180と、エンジン120の発生する動力を駆動輪160とMG(1)140Bとの2経路に分配する動力分割機構200と、モータジェネレータ140を駆動するための電力を充電する走行用バッテリ220と、走行用バッテリ220の直流とMG(2)140AおよびMG(1)140Bの交流とを変換しながら電流制御を行なうインバータ240と、走行用バッテリ220の充放電状態(たとえば、SOC(State Of Charge))を管理制御するバッテリ制御ユニット(以下、バッテリECU(Electronic Control Unit)という)260と、エンジン120の動作状態を制御するエンジンECU280と、ハイブリッド車両の状態に応じてモータジェネレータ140およびバッテリECU260、インバータ240等を制御するMG_ECU300と、バッテリECU260、エンジンECU280およびMG_ECU300等を相互に管理制御して、ハイブリッド車両が最も効率よく運行できるようにハイブリッドシステム全体を制御するHV_ECU320等を含む。
【0024】
なお、図1においては、各ECUを別構成としているが、2個以上のECUを統合したECUとして構成してもよい(たとえば、図1に、点線で示すように、MG_ECU300とHV_ECU320とを統合したECU400とすることがその一例である)。
【0025】
動力分割機構200は、エンジン120の動力を、駆動輪160とMG(1)140Bとの両方に振り分けるために、プラネタリーキャリア(C)、サンギヤ(S)およびリングギヤ(R)を備えた遊星歯車機構(プラネタリーギヤ)が使用される。エンジン120はプラネタリーキャリア(C)に、MG(1)140Aはサンギヤ(S)に、MG(2)140Bおよび駆動輪160はリングギヤ(R)に、それぞれ接続される。MG(1)140Bの回転数を制御することにより、動力分割機構200は無段変速機としても機能する。エンジン120の回転力はプラネタリーキャリア(C)に入力され、それがサンギヤ(S)によってMG(1)140Aに、リングギヤ(R)によってMG(2)140Bおよび駆動輪160に伝えられる。回転中のエンジン120を停止させる時には、エンジン120が回転しているので、この回転の運動エネルギをMG(1)140Bで電気エネルギに変換して、エンジン120の回転数を低下させる。
【0026】
インバータ240は、6つのIGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)と、IGBTのエミッタ側からコレクタ側に電流を流すように、各IGBTにそれぞれ並列に接続された6つのダイオードとを含む。
【0027】
インバータ240は、ECU400からの制御信号に基づいて、モータジェネレータ140をモータまたはジェネレータとして機能させる。インバータ240は、モータジェネレータ140をモータとして機能させる場合、各IGBTのゲートをオン/オフ(通電/遮断)して走行用バッテリ220から供給された直流電力を交流電力に変換し、モータジェネレータ140に供給する。インバータ240は、モータジェネレータ140をジェネレータとして機能させる場合、各IGBTのゲートをオン/オフ(通電/遮断)してモータジェネレータ140が発電した交流電力を直流電力に変換し、走行用バッテリ220に充電する。なお、インバータ240およびIGBTには、周知の技術を利用すればよいため、ここではさらなる詳細な説明は繰返さない。
【0028】
さらに、走行用バッテリ220とインバータ240との間には、昇圧コンバータ242が設けられている。これは、走行用バッテリ220の定格電圧が、MG(2)140AやMG(1)140Bの定格電圧よりも低いので、走行用バッテリ220からMG(2)140AやMG(1)140Bに電力を供給するときには、昇圧コンバータ242で電力を昇圧する。なお、充電する場合にはこの昇圧コンバータで降圧して走行用バッテリ220に充電電力が供給される。
【0029】
ECU400には、アクセル開度センサ402と、車速センサ404と、EVスイッチ406と、クルーズスイッチ408とがハーネスなどにより接続されている。
【0030】
アクセル開度センサ402は、アクセルペダル(図示せず)の開度(実アクセル開度)を検出し、検出結果を表わす信号をECU400に送信する。
【0031】
車速センサ404は、ドライブシャフトの回転数から車両の速度を検出し、検出結果を表わす信号をECU400に送信する。
【0032】
EVスイッチ406は、エンジン120を停止して車両を走行させるEV走行モードを運転者が選択するためのスイッチである。運転者によりEVスイッチ406がオンされてEV走行モードが選択されると、EVスイッチ406は、ECU400にEV走行を要求する信号を送信する。
【0033】
クルーズスイッチ408は、車速および先行車両との車間距離の少なくともいずれかを自動的に維持するクルーズ走行モードを運転者が選択するとともに、維持される目標車速および目標車間距離を運転者が設定するためのスイッチである。運転者によりクルーズスイッチ408がオンされてクルーズ走行モードが選択されると、クルーズスイッチ408は、目標車速および目標車間距離の情報を含むクルーズ走行を要求する信号をECU400に送信する。なお、クルーズスイッチ408が、目標車速を予め定められた範囲で設定する車速設定スイッチ、目標車速を増加させたり減少させたりする増減スイッチ、目標車間距離をたとえば「長」「中」「短」の3段階に切り換える切換スイッチなどを備えるようにしてもよい。
【0034】
ECU400は、バッテリECU260、アクセル開度センサ402、車速センサ404、EVスイッチ406、クルーズスイッチ408などから送られてきた信号、ROM(Read Only Memory)に記憶されたマップおよびプログラムに基づいて、車両が所望の走行状態となるように、機器類を制御する。
【0035】
ECU400は、車両を効率よく走行させて燃費を向上するために、車両の運転状態に基づいて、エンジン走行モードとEV走行モードとを切り換える。
【0036】
ECU400は、EVスイッチ406からEV走行を要求する信号を受信すると、車両の状態がEV走行可能な状態である場合には、EV走行モードに切り換えて、EV走行制御を実行する。ECU400は、EV走行制御の実行中は、エンジン120を停止してモータジェネレータ140の動力のみで車両を走行させるように、エンジンECU280およびインバータ240を制御する。
【0037】
ECU400は、エンジン走行モードにおいては、図2に示すように、制御アクセル開度が大きいほど車両に要求される駆動力の値(要求出力トルク値)が大きくなるように、エンジンECU280およびインバータ240を制御する。なお、ここでいう制御アクセル開度とは、車両の出力の制御に用いるアクセル開度を意味し、通常は実アクセル開度が設定され、クルーズ走行モード時にはECU400により適宜設定される。
【0038】
一方、EV走行モードにおいては、図3に示すように、ECU400は、制御アクセル開度がA(1)からA(2)までの値である場合には、要求出力トルク値をTM(EV)以下の一定値TM(1)に制限するように、インバータ240を制御する。これにより、要求出力トルク値がTM(EV)より増大してEV解除領域となる時間を極力遅らせて、EV走行時間が長く確保される。
【0039】
ECU400は、クルーズスイッチ408からクルーズ走行を要求する信号を受信すると、クルーズ走行制御を実行する。ECU400は、クルーズ走行制御の実行中、先行車両がいないときには車速を目標車速に維持し、先行車両がいる場合には目標車速を上限として目標車間距離を維持するように、エンジンECU280およびインバータ240を制御する。
【0040】
図4を参照して、本実施の形態に係る制御装置の機能ブロック図について説明する。図4に示すように、この制御装置は、EV走行可否判断部410と、走行制御決定部420と、EV走行制御指令部430と、クルーズ走行制御指令部440とを含む。
【0041】
EV走行可否判断部410は、バッテリECU260、アクセル開度センサ402および車速センサ404からの信号に基づいて、車両の状態がEV走行可能な状態であるか否かを判断する。
【0042】
走行制御決定部420は、EVスイッチ406からの信号、クルーズスイッチ408からの信号およびEV走行可否判断部410の判断結果に基づいて、EV走行制御およびクルーズ走行制御を実行するか否かを決定する。
【0043】
EV走行制御指令部430は、走行制御決定部420からの指令に基づいて、エンジン120およびモータジェネレータ140を制御してEV走行制御を実行するように、インバータ240およびエンジンECU280に制御信号を送信する。
【0044】
クルーズ走行制御指令部440は、走行制御決定部420からの指令に基づいて、エンジン120およびモータジェネレータ140を制御してクルーズ走行制御を実行するように、インバータ240およびエンジンECU280に制御信号を送信する。
【0045】
このような機能ブロックを有する本実施の形態に係る制御装置は、デジタル回路やアナログ回路の構成を主体としたハードウェアでも、ECUに含まれるCPU(Central Processing Unit)およびメモリとメモリから読み出されてCPUで実行されるプログラムとを主体としたソフトウェアでも実現することが可能である。一般的に、ハードウェアで実現した場合には動作速度の点で有利で、ソフトウェアで実現した場合には設計変更の点で有利であると言われている。以下においては、ソフトウェアとして制御装置を実現した場合を説明する。なお、このようなプログラムを記録した記録媒体についても本発明の一態様である。
【0046】
図5を参照して、本実施の形態に係る制御装置であるECU400が実行するプログラムの制御構造について説明する。なお、このプログラムは、予め定められたサイクルタイムで繰り返し実行される。
【0047】
ステップ(以下、ステップをSと略す。)100にて、ECU400は、EVスイッチ406からの信号に基づいて、EVスイッチ406のオンオフを検出する。
【0048】
S102にて、ECU400は、クルーズスイッチ408からの信号に基づいて、クルーズスイッチ408のオンオフを検出する。
【0049】
S104にて、ECU400は、EVスイッチ406およびクルーズスイッチ408の双方がオンであるか否かを判断する。双方がオンであると(S104にてYES)、処理はS106に移される。そうでないと(S104にてNO)、処理はS110に移される。
【0050】
S106にて、ECU400は、インバータ240およびエンジンECU280に対するEV走行制御指令の送信を禁止する。
【0051】
S108にて、ECU400は、インバータ240およびエンジンECU280にクルーズ走行制御指令を送信する。
【0052】
S110にて、ECU400は、EVスイッチ406がオンであるか否かを判断する。EVスイッチ406がオンであると(S110にてYES)、処理はS112に移される。そうでないと(S110にてNO)、処理はS116に移される。
【0053】
S112にて、ECU400は、バッテリECU260、アクセル開度センサ402および車速センサ404からの信号に基づいて、車両の状態がEV走行可能な状態であるか否かを判断する。ECU400は、たとえば、走行用バッテリ220のSOCが予め定められた値以上、かつ車速が予め定められた車速以下、かつ要求出力トルク値が上述のTM(EV)以下である場合に、車両の状態がEV走行可能な状態であると判断する。なお、これらのしきい値は、モータ走行を安定して行なうことができるように、走行用バッテリ220やモータジェネレータ140の出力特性等に基づいて予め定められる。なお、EV走行可能な状態であるか否かの判断方法はこれに限定されない。EV走行が可能な状態であると(S112にてYES)、処理はS114に移される。そうでないと(S112にてNO)、この処理は終了する。
【0054】
S114にて、ECU400は、インバータ240およびエンジンECU280にEV走行制御指令を送信する。
【0055】
S116にて、ECU400は、クルーズスイッチ408がオンであるか否かを判断する。クルーズスイッチ408がオンであると(S116にてYES)、処理はS118に移される。そうでないと(S116にてNO)、この処理は終了する。
【0056】
S118にて、ECU400は、インバータ240およびエンジンECU280にクルーズ走行制御指令を送信する。
【0057】
以上のような構造およびフローチャートに基づく、本実施の形態に係る制御装置により制御されるハイブリッド車両の動作について説明する。
【0058】
運転者がクルーズスイッチ408をオフしている状態でEVスイッチ406をオンすると(S104にてNO、S110にてYES)、車両の状態がEV走行可能な状態であれば(S112にてYES)には、運転者の要求通り、EV走行制御が実行される(S114)。これにより、エンジン120が停止され燃費の向上および静寂な走行が可能となる。
【0059】
このような状態において、運転者がクルーズスイッチ408をオンする場合、運転者はEV走行でクルーズ走行することを望んでいると考えられる。
【0060】
EV走行中は、上述の図3で示したように、制御アクセル開度がA(1)からA(2)までの値である場合には、要求出力トルク値がTM(EV)以下の一定値TM(0)に制限される。そのため、EV走行可能な状態を維持しやすくなる反面、要求出力トルク値が制限されることにより、クルーズ走行がしにくくなる。
【0061】
一方、クルーズ走行制御において実際の車速を目標車速に近づけるために、制御アクセル開度が増大されA(2)を超えると、要求出力トルク値の制限が解除されて要求出力トルクがTM(EV)を越えるため、EV走行は実行されなくなる(S112)。すなわち、EV走行とクルーズ走行との両立は難しく、EV走行制御とクルーズ走行制御とのいずれか一方を優先することが望ましい。
【0062】
ここで、EV走行制御を優先したとすると、要求出力トルク値がTM(EV)以下の一定値TM(0)に制限されてはいるが、その後、要求出力トルク値がTM(EV)より増大したり、走行用バッテリ220のSOCが予め定められた値より小さくになったり、車速が予め定められた車速より大きくなったりしてEV走行可能な状態ではなくなると、EV走行が実行されなくなる。そのため、EV走行とクルーズ走行との双方が実行されなくなってしまう。
【0063】
そこで、図6に示すように、EVスイッチ406がオンされてEV走行制御が行なわれていた時刻T(1)において、クルーズスイッチ408がオンされると、EVスイッチ406およびクルーズスイッチ408の双方がオンであると判断され(S104にてYES)、EV走行制御指令の送信が禁止されるとともに(S106)、クルーズ走行制御指令が送信される(S108)。すなわち、クルーズ走行が優先される。これにより、少なくともクルーズ走行を確実に実行することができる。そのため、クルーズ走行だけでなくモータ走行も実行されず、運転者の意図と著しく異なる走行状態になってしまうことを抑制することができる。
【0064】
以上のように、本実施の形態に係る制御装置によれば、EVスイッチおよびクルーズスイッチの双方がオンされている場合において、EV走行よりクルーズ走行が優先して実行される。これにより、クルーズ走行制御をより確実に実行することができる。
【0065】
なお、本実施の形態においては、クルーズスイッチ408がオンされた場合(S116にてYES)に、クルーズ走行を実行する場合(S118)について説明したが、クルーズ走行を実行する条件については、これに限定されない。たとえば、クルーズスイッチ408がオンされた場合(S116にてYES)であって、モータ走行可能条件より車両の出力に関する制約が少ないクルーズ走行可能条件を満足した場合に、クルーズ走行を実行するようにしてもよい。これにより、クルーズスイッチ408がオンされた場合であってもクルーズ走行制御が実行されない場合が発生するが、少なくとも、モータ走行を優先した場合にモータ走行が実行される頻度より、クルーズ走行を優先した場合にクルーズ走行が実行される頻度が高い。これにより、モータ走行およびクルーズ走行の双方が選択されているにも関わらす双方が実行されなくなる頻度を低減することができる。
【0066】
また、本実施の形態においては、EVスイッチ406およびクルーズスイッチ408の双方がオンである場合には、必ずEV走行をキャンセルしてクルーズ走行を実行する場合について説明したが、車両の走行状態がEV走行およびクルーズ走行の両立が可能な状態であれば、双方を両立するように制御し、その後、両立が可能な状態でなくなった場合に、クルーズ走行を優先するようにしてもよい。
【0067】
なお、EV走行およびクルーズ走行の双方を両立するように制御する場合には、要求出力トルク値の制限を禁止してクルーズ走行しやすくするために、EV走行モード時の要求出力トルク値(図3参照)ではなく、エンジン走行モード時の要求出力トルク値(図2参照)を出力するようにしてもよい。
【0068】
<第2の実施の形態>
以下、本実施の形態に係る制御装置について説明する。本実施の形態に係る制御装置は、上述の第1の実施の形態に係る制御装置の構成と比較して、ECU400で実行されるプログラムの制御構造のみが異なる。これ以外の構成は、上述の第1の実施の形態に係る制御装置の構成と同じ構成である。同じ構成については同じ参照符号が付してある。それらの機能も同じである。したがって、それらについての詳細な説明はここでは繰返さない。
【0069】
図7を参照して、本実施の形態に係る制御装置であるECU400が実行するプログラムの制御構造について説明する。なお、図7に示したフローチャートの中で、前述の図5に示したフローチャートと同じ処理については同じステップ番号を付してある。それらについて処理も同じである。したがって、それらについての詳細な説明はここでは繰返さない。
【0070】
S200にて、ECU400は、EVスイッチ406およびクルーズスイッチ408の双方がオンであるか否かを判断する。双方がオンであると(S200にてYES)、処理はS202に移される。そうでないと(S200にてNO)、処理はS110に移される。
【0071】
S202にて、ECU400は、バッテリECU260、車速センサ404およびアクセル開度センサ402からの信号に基づいて、車両の状態がEV走行可能な状態であるか否かを判断する。EV走行が可能な状態であると(S202にてYES)、処理はS204に移される。そうでないと(S202にてNO)、処理はS106に移される。
【0072】
S204にて、ECU400は、インバータ240およびエンジンECU280に対するクルーズ走行制御指令の送信を禁止する。
【0073】
S206にて、ECU400は、インバータ240およびエンジンECU280にEV走行制御指令を送信する。
【0074】
以上のような構造およびフローチャートに基づく本実施の形態に係る制御装置により制御されるハイブリッド車両の動作について説明する。
【0075】
図8に示すように、EVスイッチ406がオンされてEV走行制御が行なわれていた時刻T(2)において、クルーズスイッチ408がオンされると、EVスイッチ406およびクルーズスイッチ408の双方がオンであると判断される(S104にてYES)。時刻T(2)においては、車両の状態がEV走行可能な状態であるため(S202にてYES)、クルーズ走行制御指令の送信が禁止されるとともに(S204)、EV走行制御指令が送信される(S206)。すなわち、EV走行が継続して実行される。これにより、時刻T(2)においてクルーズ走行を優先する場合に比べて、モータ走行時間を極力長くして、燃費をより向上させるとともに静寂な走行をより長く行なうことができる。
【0076】
時刻T(3)において、車両の状態がEV走行可能な状態でなくなると(S202にてNO)、第1の実施の形態と同様に、クルーズ走行が優先される(S106、S108)。これにより、モータ走行ができない時刻T(3)以降において、少なくともクルーズ走行を実行することができる。
【0077】
以上のように、本実施の形態に係る制御装置によれば、運転者によりモータ走行およびクルーズ走行の双方が選択されている場合において、車両の状態がモータ走行可能な状態でない場合に、クルーズ走行が優先される。そのため、モータ走行が可能な状態でない場合には、第1の実施の形態と同様に、クルーズ走行制御をより確実に実行することができる。さらに、単にクルーズ走行が優先される場合に比べて、モータ走行時間を長くして、燃費をより向上させるとともに静寂な走行をより長く行なうことができる。
【0078】
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【図面の簡単な説明】
【0079】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る制御装置が搭載される車両の構造を示す図である。
【図2】制御アクセル開度と要求出力トルク値との関係を示す図(その1)である。
【図3】制御アクセル開度と要求出力トルク値との関係を示す図(その2)である。
【図4】本発明の第1の実施の形態に係る制御装置の機能ブロック図である。
【図5】本発明の第1の実施の形態に係る制御装置であるECUの制御構造を示すフローチャートである。
【図6】本発明の第1の実施の形態に係る制御装置で制御される車両の動作を示すタイミングチャートである。
【図7】本発明の第2の実施の形態に係る制御装置であるECUの制御構造を示すフローチャートである。
【図8】本発明の第2の実施の形態に係る制御装置で制御される車両の動作を示すタイミングチャートである。
【符号の説明】
【0080】
120 エンジン、140 モータジェネレータ、160 駆動輪、180 減速機、200 動力分割機構、220 走行用バッテリ、240 インバータ、242 昇圧コンバータ、260 バッテリECU、280 エンジンECU、300 MG_ECU、320 HV_ECU、400 ECU、402 アクセル開度センサ、404 車速センサ、406 EVスイッチ、408 クルーズスイッチ。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
内燃機関および回転電機を搭載して、前記内燃機関および前記回転電機の少なくともいずれかの動力により走行する車両の制御装置であって、
前記内燃機関を停止して前記回転電機の動力で前記車両を走行させるモータ走行を運転者が選択していることを検出するための手段と、
前記車両の状態に基づいて、予め定められたモータ走行条件が成立しているか否かを判断するための手段と、
前記モータ走行を運転者が選択していることが検出され、かつ前記モータ走行条件が成立していると判断されると、前記モータ走行を実行するように前記車両を制御するためのモータ走行手段と、
前記車両の速度および他の車両との距離の少なくともいずれかを予め定められた値に自動的に維持するクルーズ走行を運転者が選択していることを検出するための手段と、
前記クルーズ走行を運転者が選択していることが検出されると、前記クルーズ走行を実行するように前記車両を制御するためのクルーズ走行手段と、
前記モータ走行および前記クルーズ走行の双方を運転者が選択していることが検出された場合、前記モータ走行よりも前記クルーズ走行を優先して実行するように、前記モータ走行手段と前記クルーズ走行手段とを制御するための制御手段とを含む、制御装置。
【請求項2】
前記制御手段は、前記モータ走行および前記クルーズ走行の双方を運転者が選択していることが検出されたことに加えて、前記モータ走行条件が成立していないと判断された場合に、前記クルーズ走行を優先して実行するための手段を含む、請求項1に記載の制御装置。
【請求項3】
前記モータ走行条件は、前記回転電機の要求出力値が予め定められたしきい値以下であるという条件を含む、請求項1または2に記載の制御装置。
【請求項4】
前記制御装置は、前記モータ走行が実行される場合は、前記要求出力値が前記しきい値以下になるように前記回転電力を制御するための手段をさらに含む、請求項3に記載の制御装置。
【請求項5】
前記クルーズ走行手段は、前記クルーズ走行を運転者が選択していることが検出されたことに加えて、前記車両の出力に関する制約が前記モータ走行条件より少ないクルーズ走行条件が成立している場合に、前記クルーズ走行を実行するための手段を含む、請求項1〜4のいずれかに記載の制御装置。
【請求項6】
内燃機関および回転電機を搭載して、前記内燃機関および前記回転電機の少なくともいずれかの動力により走行する車両の制御方法であって、
前記内燃機関を停止して前記回転電機の動力で前記車両を走行させるモータ走行を運転者が選択していることを検出するステップと、
前記車両の状態に基づいて、予め定められたモータ走行条件が成立しているか否かを判断するステップと、
前記モータ走行を運転者が選択していることが検出され、かつ前記モータ走行条件が成立していると判断されると、前記モータ走行を実行するように前記車両を制御するモータ走行ステップと、
前記車両の速度および他の車両との距離の少なくともいずれかを予め定められた値に自動的に維持するクルーズ走行を運転者が選択していることを検出するステップと、
前記クルーズ走行を運転者が選択していることが検出されると、前記クルーズ走行を実行するように前記車両を制御するクルーズ走行ステップと、
前記モータ走行および前記クルーズ走行の双方を運転者が選択していることが検出された場合、前記モータ走行よりも前記クルーズ走行を優先して実行するように前記車両を制御する制御ステップとを含む、制御方法。
【請求項7】
前記制御ステップは、前記モータ走行および前記クルーズ走行の双方を運転者が選択していることが検出されたことに加えて、前記モータ走行条件が成立していないと判断された場合に、前記クルーズ走行を優先して実行するステップを含む、請求項6に記載の制御方法。
【請求項8】
前記モータ走行条件は、少なくとも前記回転電機の要求出力値が予め定められたしきい値以下であるという条件を含む、請求項6または7に記載の制御方法。
【請求項9】
前記制御方法は、前記モータ走行が実行される場合は、前記要求出力値が前記しきい値以下になるように前記回転電力を制御するステップをさらに含む、請求項8に記載の制御方法。
【請求項10】
前記クルーズ走行ステップは、前記クルーズ走行を運転者が選択していることが検出されたことに加えて、前記車両の出力に関する制約が前記モータ走行条件より少ないクルーズ走行条件が成立している場合に、前記クルーズ走行を実行するステップを含む、請求項6〜9のいずれかに記載の制御方法。
【請求項11】
請求項6〜10のいずれかに記載の制御方法をコンピュータに実行させるプログラム。
【請求項12】
請求項6〜11のいずれかに記載の制御方法をコンピュータに実行させるプログラムをコンピュータ読み取り可能に記録した記録媒体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2008−213727(P2008−213727A)
【公開日】平成20年9月18日(2008.9.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−55987(P2007−55987)
【出願日】平成19年3月6日(2007.3.6)
【出願人】(000003207)トヨタ自動車株式会社 (59,920)
【Fターム(参考)】