説明

5,6−ビスアリール−2−ピリジン−カルボキサミド誘導体、これらの調製およびウロテンシンII受容体アンタゴニストとしてのこれらの治療における使用

本発明は、式(I)


[式中、X、Y、U、A、B、W、Z、R1およびR2は、詳細な説明に定義したとおりである。]を有する化合物に関する。調製方法および治療における使用。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、5,6−ビスアリール−2−ピリジン−カルボキサミドの誘導体、これらの調製およびウロテンシンII受容体のアンタゴニストとしてのこれらの治療における使用に関する。
【背景技術】
【0002】
ウロテンシンIIは、11個のアミノ酸を含む環状ペプチドであり、これまで知られている最も強力な血管収縮物質の1つであると考えられている(Amesら、1999、Nature 401、282−286頁)。この生物学的活性は、GPR14と称され、国際薬理学連合(IUPHAR)によりUT(ウロテンシンII受容体)と改称された7回膜貫通ドメインを有するGタンパク質共役型受容体の活性化により媒介される。ウロテンシンII受容体の活性化は、細胞内カルシウムの動員をもたらす。ウロテンシンIIおよびこの受容体は、心血管系においてならびに腎臓および脳レベルでならびに内分泌系において強く発現される(RichardsおよびCharles、2004、Peptides 25、1795−1802頁)。単離された血管上において、ヒトウロテンシンIIは、特定の領域および種に関して強度が変動する血管収縮を引き起こす(Douglasら、2000、Br.J.Phamacol.131、1262−1274頁)。麻酔下の霊長類におけるウロテンシンIIの投与は、高用量で心血管虚脱をもたらし、最終的に動物の死をもたらし得る末梢血管抵抗の増大ならびに収縮および心拍出量の低下を誘導する(Amesら、1999、Nature 401、282−286頁)。さらに、ウロテンシンIIは、血管平滑筋細胞の増殖を刺激し、セロトニンおよび酸化LDL(低密度リポタンパク質)のマイトジェニック活性と相乗的に作用する(Watanabeら、2001、Circulation 104;16−18頁)。培養中の心筋細胞上においては、ウロテンシンIIは、細胞の肥大および細胞外マトリックスの合成の増大を誘導する(Tzanidis A.ら、2003、Circ.Res.93、246−253頁)。
【0003】
ウロテンシンIIの血漿および尿レベルは、一定数のヒトの心血管、腎臓および代謝の病態において増大すると報告されている。これらの病態は、動脈性高血圧症、心不全、腎不全、糖尿病および肝硬変を含む(RichardsおよびCharles、2004、Peptides 25、1795−1802頁;Doggrell、2004、Expert Opin Investig Drugs 13、479−487頁)。
【0004】
ウロテンシンIIの中心的な効果についても記載されている(Matsumoto Y.ら、Neurosci.Lett.、2004、358、99頁)。
【0005】
最後に、いくつかの腫瘍細胞系はウロテンシンII受容体を過剰発現することが示されている(Takahashi K.ら、Peptides、2003、24、301頁)。
【0006】
ウロテンシンII受容体のアンタゴニストは、鬱血性心不全、虚血性心疾患、心筋梗塞、心臓肥大および線維症、冠動脈疾患およびアテローム性動脈硬化症、全身性高血圧症および肺動脈性高血圧症、血管形成術後再狭窄、糖尿病および/または高血圧由来の急性および慢性腎不全、糖尿病、血管炎症ならびに動脈瘤の治療に有用であり得る。さらに、ウロテンシンII受容体のアンタゴニストは、神経変性疾患、脳血管障害、ストレス、不安、攻撃性、鬱および統合失調症を含む中枢神経系の障害ならびに嘔吐および睡眠障害の治療に有用であり得る。
【0007】
最後に、ウロテンシンII受容体のアンタゴニストは、いくつかの癌の治療に有用であり得る。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0008】
【非特許文献1】Amesら、1999、Nature 401、282−286頁
【非特許文献2】RichardsおよびCharles、2004、Peptides 25、1795−1802頁
【非特許文献3】Douglasら、2000、Br.J.Phamacol.131、1262−1274頁
【非特許文献4】Watanabeら、2001、Circulation 104;16−18頁
【非特許文献5】Tzanidis A.ら、2003、Circ.Res.93、246−253頁
【非特許文献6】Doggrell、2004、Expert Opin Investig Drugs 13、479−487頁
【非特許文献7】Matsumoto Y.ら、Neurosci.Lett.、2004、358、99頁
【非特許文献8】Takahashi K.ら、Peptides、2003、24、301頁
【発明の概要】
【0009】
本発明による化合物は、式(I)
【0010】
【化1】

[式中、
XおよびYは、互いに独立して、窒素原子または−CR3−基を表し、ここで、R3は、水素もしくはハロゲン原子またはアルキルもしくはアルコキシ基を表し;
Uは、水素原子またはNHR7基を表し、ここで、R7は、水素原子またはアルキル基であり;
Aは、アリール、ヘテロアリールまたはヘテロシクロアルキル基を表し;
Wは、ハロゲン原子、アルキル基またはハロアルキル基を表し;
Zは、結合を表し、ハロゲン原子ならびにアルキル、ヒドロキシおよびアルコキシ基から選択される1個もしくは複数の基で場合により置換されているシクロアルキレン基またはアルキレン基を表し;
Bは、−NR4R5基を表し、ここで、R4およびR5は、互いに独立して、アルキル、シクロアルキル、ヒドロキシアルキルまたはフルオロアルキル基を表し、または代替的に、R4およびR5は、これらが結合している窒素原子と一緒になって、アルキル基で場合により置換されている5員環または6員環、例えばピロリジニルまたはピペリジニル環を形成し、または
Bは、以下の式
【0011】
【化2】

(式中、mおよびnは、互いに独立して、0、1または2を表し、R6およびR7は、互いに独立して、水素原子またはアルキルもしくはシクロアルキル基を表す。)の複素環を表し;
R1およびR2は、互いに独立して、水素原子またはアルキル、シクロアルキル、フェニル、ベンジルもしくは−CH−インドリル基を表し、これらの基は、ハロゲン原子ならびにアルキル、フルオロアルキル、アルコキシ、ヒドロキシおよび−O−CO−アルキル基から選択される1個または複数の基で場合により置換されており、R1またはR2の少なくとも一方は水素原子とは異なっており、または
R1およびR2は、これらが結合している炭素原子と一緒になって、シクロアルキル、インダニル、テトラヒドロピラニル、ピペリジン、テトラヒドロナフチル、ビシクロ[2.2.1]ヘプチル、ビシクロ[3.3.1]ノニルおよびアダマンチルから選択される単環系または多環系を形成し、前記単環系または多環系は、ハロゲン原子ならびにアルキル、フルオロアルキル、ヒドロキシ、アルコキシ、−O−CO−アルキルおよびアシル基から選択される1個または複数の基によりいずれかの位置(適切であれば、窒素原子上を含む。)にて場合により置換されており;
pは、0または1の整数を表す。]に対応する。
【0012】
式(I)の化合物は、1個または複数の不斉炭素原子を有し得る。したがって、これらはエナンチオマーまたはジアステレオ異性体の形態であり得る。これらのエナンチオマー、ジアステレオ異性体またはこれらの混合物は、ラセミ混合物を含め、本発明の一部を形成する。
【0013】
式(I)の化合物は、塩基の状態であり得るまたは酸もしくは塩基、特に医薬として許容される酸もしくは塩基により塩にされ得る。前記付加塩は、本発明の一部を形成する。
【0014】
これらの塩は、有利には、医薬として許容される酸により調製されるが、例えば式(I)の化合物の精製または単離に使用され得る他の酸の塩も本発明の一部を形成する。
【0015】
式(I)の化合物はまた、水和物または溶媒和物の形態、すなわち1個もしくは複数の水分子または溶媒との会合または組み合わせの形態であり得る。前記水和物および溶媒和物も、本発明の一部を形成する。
【0016】
式(I)の化合物の中には、式(I’)
【0017】
【化3】

[式中、
XおよびYは、互いに独立して、窒素原子または−CR3−基を表し、ここで、R3は、水素もしくはハロゲン原子またはアルキルもしくはアルコキシ基を表し;
Aは、フェニル、チエニル、チアゾリル、ピリジニル、ピリミジニル、ピリダジニル、ピラジニル、ピラゾリルおよびピロリジノン基から選択されるアリール、ヘテロアリールまたはヘテロシクロアルキル基を表し、前記アリール、ヘテロアリールまたはヘテロシクロアルキル基は、ハロゲン原子ならびにアルキル、フルオロアルキル、ヒドロキシ、アルコキシ、−NRR’、−NR−CO−アルキル、−SO−および−SO−アルキル基から選択される1個から3個の基によりいずれかの位置で場合により置換されており、ここで、RおよびR’は、互いに独立して、水素原子またはアルキル基を表し;
Wは、ハロゲン原子、アルキル基またはフルオロアルキル基を表し;
Zは、結合を表し、ハロゲン原子ならびにアルキル、ヒドロキシおよびアルコキシ基から選択される1個もしくは2個の基で場合により置換されているシクロアルキレン基またはアルキレン基を表し;
Bは、−NR4R5基を表し、ここで、R4およびR5は、互いに独立して、アルキル、シクロアルキルまたはフルオロアルキル基を表し、または代替的に、R4およびR5は、これらが結合している窒素原子と一緒になって、アルキル基で場合により置換されている5員環または6員環、例えばピロリジニルまたはピペリジニル環を形成し、または
Bは、以下の式
【0018】
【化4】

[式中、mおよびnは、互いに独立して、0、1または2を表し、R6およびR7は、互いに独立して、水素原子またはアルキル基を表す。]の複素環を表し;
R1およびR2は、互いに独立して、水素原子またはアルキル、シクロアルキル、フェニル、ベンジルもしくは−CH−インドリル基を表し、これらの基は、ハロゲン原子ならびにアルキル、フルオロアルキル、アルコキシ、ヒドロキシおよび−O−CO−アルキル基から選択される1個または複数の基で場合により置換されており、R1またはR2の少なくとも一方は、水素原子とは異なっており、または
R1およびR2は、これらが結合している炭素原子と一緒になって、シクロアルキル、インダニル、テトラヒドロピラニル、ピペリジン、テトラヒドロナフチル、ビシクロ[2.2.1]ヘプチル、ビシクロ[3.3.1]ノニルおよびアダマンチルから選択される単環系または多環系を形成し、前記単環系または多環系は、ハロゲン原子ならびにアルキル、フルオロアルキル、ヒドロキシ、アルコキシ、ホルミルおよびアセチル基から選択される1個または複数の基によりいずれかの位置で場合により置換されており;
pは、0または1を表す。]
の化合物を挙げることができる。
【0019】
本発明による式(I)の化合物の中には、以下に規定する下位グループの化合物を挙げることができる。
XおよびYが、互いに独立して、窒素原子または−CR3−基を表し、ここで、R3は、水素原子またはアルコキシ基を表す;
および/または
Uが、水素原子またはNHR7基を表し、ここで、R7は、水素原子またはアルキル基である;
および/または
Aが、フェニル、ベンゾジオキソリル、チエニル、チアゾリル、ピリジニル、ピラゾリルおよびピロリジノン基から選択されるアリール、ヘテロアリールまたはヘテロシクロアルキル基を表し、前記アリールまたはヘテロアリール基は、ハロゲン原子ならびにシアノ、アルキル、ハロアルキル、ヒドロキシ、アルコキシ、−O−(CH−O−アルキル、ハロアルコキシ、−NRR’、−NR−CO−アルキルおよび−SO−アルキル基から選択される1個または複数の基によりいずれかの位置において場合により置換されており、ここで、RおよびR’は、互いに独立して、水素原子またはアルキル基を表し、pは、1から5の整数、さらに特定すると、1から3の整数を表す;
および/または
Wが、ハロゲン原子、アルキル基またはハロアルキル基を表す;
および/または
Zが、結合を表し、またはハロゲン原子ならびにアルキルおよびヒドロキシ基から選択される少なくとも1個の基で場合により置換されているアルキレン基を表す;
および/または
Bが、−NR4R5基を表し、ここで、R4およびR5は、互いに独立して、アルキル、ヒドロキシアルキル基を表し、または代替的に、R4およびR5は、これらが結合している窒素原子と一緒になって、5員環または6員環、例えばピロリジニルまたはピペリジニル環を形成し、または
Bが、以下の式
【0020】
【化5】

[式中、mおよびnは、互いに独立して、0、1または2を表し、R6およびR7は、互いに独立して、水素原子またはアルキルもしくはシクロアルキル基を表す。]の複素環を表す;
および/または
R1およびR2が、互いに独立して、水素原子またはアルキル、シクロアルキル、フェニル、ベンジルもしくは−CH−インドリル基を表し、これらの基は、1個または複数のヒドロキシ基で場合により置換されており、R1またはR2の少なくとも一方が水素原子とは異なっており、または
R1およびR2が、これらが結合している炭素原子と一緒になって、シクロアルキル、インダニル、テトラヒドロピラニル、ピペリジン、ビシクロ[2.2.1]ヘプチル、ビシクロ[3.3.1]ノニルおよびアダマンチルから選択される単環系または多環系を形成し、前記単環系または多環系は、アルキル、ヒドロキシ、アセチルおよびアルコキシ基から選択される1個または複数の基によりいずれかの位置(適切であれば、窒素原子上を含む。)で場合により置換されている;
および/または
pが、0または1の整数を表す。
【0021】
本発明による式(I)の化合物の中には、XおよびYが、互いに独立して、窒素原子または−CR3−基を表し、ここで、R3は、水素もしくはハロゲン原子またはアルキルもしくはアルコキシ基を表す、第2の下位グループの化合物を挙げることができる。
【0022】
さらに特定すると、本発明による第2の下位グループの式(I)の化合物の中には、XおよびYが、互いに独立して、窒素原子または−CR3−基を表し、ここで、R3は、水素原子またはアルコキシ基を表す、下位グループの化合物を挙げることができる。
【0023】
本発明による式(I)の化合物の中には、Uが、水素原子またはNHR7基を表し、ここで、R7は、水素原子またはアルキル基である、第3の下位グループの化合物を挙げることができる。
【0024】
本発明による式(I)の化合物の中には、Aが、場合により置換されているアリール、ヘテロアリールまたはヘテロシクロアルキル基を表す、第4の下位グループの化合物を挙げることができる。
【0025】
さらに特定すると、本発明による第4の下位グループの式(I)の化合物の中には、Aが、フェニル、ベンゾジオキソリル、チエニル、チアゾリル、ピリジニル、ピリミジニル、ピリダジニル、ピラジニル、ピラゾリルおよびピロリジノン基から選択されるアリール、ヘテロアリールまたはヘテロシクロアルキル基を表し、前記アリール、ヘテロアリールまたはヘテロシクロアルキル基は、ハロゲン原子ならびにシアノ、アルキル、ハロアルキル、ヒドロキシ、アルコキシ、−O−(CH−O−アルキル、ハロアルコキシ、−NRR’、−NR−CO−アルキル、−SO−および−SO−アルキル基から選択される1個または複数の基によりいずれかの位置で場合により置換されており、ここで、RおよびR’は、互いに独立して、水素原子またはアルキル基を表し、pは、1から5の整数である、下位グループの化合物を挙げることができる。
【0026】
さらにいっそう特定すると、本発明による第4の下位グループの式(I)の化合物の中には、Aが、フェニル、ベンゾジオキソリル、チエニル、チアゾリル、ピリジニル、ピラゾリルおよびピロリジノン基から選択される基を表し、前記アリール、またはヘテロアリール基は、ハロゲン原子ならびにシアノ、アルキル、ハロアルキル、ヒドロキシ、アルコキシ、−O−(CH−O−アルキル、ハロアルコキシ、−NRR’、−NR−CO−アルキルおよび−SO−アルキル基から選択される1個から3個の基によりいずれかの位置で場合により置換されており、ここで、RおよびR’は、互いに独立して、水素原子またはアルキル基を表し、pは、1から3の整数を表す、下位グループの化合物を挙げることができる。
【0027】
本発明による式(I)の化合物の中には、Wが、ハロゲン原子、アルキル基またはハロアルキル基を表す、第5の下位グループの化合物を挙げることができる。
【0028】
本発明による式(I)の化合物の中には、Zが、結合を表し、ハロゲン原子ならびにアルキル、ヒドロキシおよびアルコキシ基から選択される1個もしくは2個の基で場合により置換されているシクロアルキレン基またはアルキレン基を表す、第6の下位グループの化合物を挙げることができる。
【0029】
さらに特定すると、本発明による第6の下位グループの式(I)の化合物の中には、Zが、結合を表し、またはハロゲン原子ならびにアルキルおよびヒドロキシ基から選択される少なくとも1個の基で場合により置換されているアルキレン基を表す、下位グループの化合物を挙げることができる。
【0030】
本発明による式(I)の化合物の中には、
Bが、−NR4R5基を表し、ここで、R4およびR5は、互いに独立して、アルキル、シクロアルキル、ヒドロキシアルキルまたはフルオロアルキル基を表し、または代替的に、R4およびR5は、これらが結合している窒素原子と一緒になって、アルキル基で場合により置換されている5員環または6員環、例えばピロリジニルまたはピペリジニル環を形成し、または
Bが、以下の式
【0031】
【化6】

[式中、mおよびnは、互いに独立して、0、1または2であり、R6およびR7は、互いに独立して、水素原子またはアルキルもしくはシクロアルキル基を表す。]の複素環を表す、第7の下位グループの化合物を挙げることができる。
【0032】
さらに特定すると、本発明による第7の下位グループの式(I)の化合物の中には、Bが、−NR4R5基を表し、ここで、R4およびR5は、互いに独立して、アルキル、シクロアルキル、ヒドロキシアルキルまたはフルオロアルキル基を表す、または代替的に、R4およびR5は、これらが結合している窒素原子と一緒になって、アルキル基で場合により置換されている5員環または6員環、例えばピロリジニルまたはピペリジニル環を形成する、下位グループの化合物を挙げることができる。
【0033】
さらにいっそう特定すると、本発明による第7の下位グループの式(I)の化合物の中に、Bが、−NR4R5基を表し、ここで、R4およびR5は、互いに独立して、アルキル、ヒドロキシアルキルまたはフルオロアルキル基を表す、または代替的に、R4およびR5は、これらが結合している窒素原子と一緒になって、5員環または6員環、例えばピロリジニルまたはピペリジニル環を形成する、下位グループの化合物を挙げることができる。
【0034】
さらに特定すると、本発明による第7の下位グループの式(I)の化合物の中には、Bが、以下の式
【0035】
【化7】

[式中、mおよびnは、互いに独立して、0、1または2を表し、R6およびR7は、互いに独立して、水素原子またはアルキルもしくはシクロアルキル基を表す。]の複素環を表す、下位グループの化合物を挙げることができる。
【0036】
本発明による式(I)の化合物の中には、
R1およびR2が、互いに独立して、水素原子またはアルキル、シクロアルキル、フェニル、ベンジルまたは−CH−インドリル基を表し、これらの基は、ハロゲン原子ならびにアルキル、フルオロアルキル、アルコキシ、ヒドロキシおよび−O−CO−アルキル基から選択される1個または複数の基で場合により置換されており、R1またはR2の少なくとも一方が水素原子とは異なっている、または
R1およびR2が、これらが結合している炭素原子と一緒になって、シクロアルキル、インダニル、テトラヒドロピラニル、ピペリジン、テトラヒドロナフチル、ビシクロ[2.2.1]ヘプチル、ビシクロ[3.3.1]ノニルおよびアダマンチルから選択される単環系または多環系を形成し、前記単環系または多環系は、ハロゲン原子ならびにアルキル、フルオロアルキル、ヒドロキシ、アルコキシ、−O−CO−アルキルおよびアシル基から選択される1個または複数の基によりいずれかの位置(適切であれば、窒素原子上を含む。)で場合により置換されている、第8の下位グループの化合物を挙げることができる。
【0037】
さらに特定すると、本発明による第8の下位グループの式(I)の化合物の中には、R1およびR2が、互いに独立して、水素原子またはアルキル、シクロアルキル、フェニル、ベンジルもしくは−CH−インドリル基を表し、これらの基は、ハロゲン原子ならびにアルキル、フルオロアルキル、アルコキシ、ヒドロキシおよび−O−CO−アルキル基から選択される1個または複数の基で場合により置換されており、R1またはR2の少なくとも一方は水素原子とは異なっている、下位グループの化合物を挙げることができる。
【0038】
さらにいっそう特定すると、本発明による第8の下位グループの式(I)の化合物の中には、R1およびR2が、互いに独立して、水素原子またはアルキル、シクロアルキル、フェニル、ベンジルもしくは−CH−インドリル基を表し、これらの基は、1個または複数のヒドロキシ基で場合により置換されており、R1またはR2の少なくとも一方は水素原子とは異なっている、下位グループの化合物を挙げることができる。
【0039】
さらに特定すると、本発明による第8の下位グループの式(I)の化合物の中には、R1およびR2が、これらが結合している炭素原子と一緒になって、シクロアルキル、インダニル、テトラヒドロピラニル、ピペリジン、テトラヒドロナフチル、ビシクロ[2.2.1]ヘプチル、ビシクロ[3.3.1]ノニルおよびアダマンチルから選択される単環系または多環系を形成し、前記単環系または多環系は、ハロゲン原子ならびにアルキル、ヒドロキシおよびアルコキシ基から選択される1個または複数の基によりいずれかの位置(適切であれば、窒素原子上を含む。)で場合により置換されている、下位グループの化合物を挙げることができる。
【0040】
さらにいっそう特定すると、本発明による第8の下位グループの式(I)の化合物の中には、R1およびR2が、これらが結合している炭素原子と一緒になって、シクロアルキル、インダニル、テトラヒドロピラニル、ピペリジン、ビシクロ[2.2.1]ヘプチル、ビシクロ[3.3.1]ノニルおよびアダマンチルから選択される単環系または多環系を形成し、前記単環系または多環系は、アルキル、ヒドロキシおよびアルコキシ基から選択される1個または複数の基によりいずれかの位置(適切であれば、窒素原子上を含む。)にて場合により置換されている、下位グループの化合物を挙げることができる。
【0041】
さらにいっそう特定すると、本発明による第8の下位グループの式(I)の化合物の中には、R1およびR2が、これらが結合している炭素原子と一緒になって、シクロアルキル、インダニル、テトラヒドロピラニル、ピペリジン、ビシクロ[2.2.1]ヘプチル、ビシクロ[3.3.1]ノニルおよびアダマンチルから選択される単環系または多環系を形成し、前記単環系または多環系は、アルキル、ヒドロキシおよびアルコキシ基から選択される1個または複数の基で炭素原子上で場合により置換されている、下位グループの化合物を挙げることができる。
【0042】
さらにいっそう特定すると、本発明による第8の下位グループの式(I)の化合物の中には、R1およびR2が、これらが結合している炭素原子と一緒になって、シクロアルキル、インダニル、テトラヒドロピラニル、ピペリジン、ビシクロ[2.2.1]ヘプチル、ビシクロ[3.3.1]ノニルおよびアダマンチルから選択される単環系または多環系を形成し、前記単環系または多環系は、アルキルおよびアシル基から選択される基で窒素原子上で場合により置換されている、下位グループの化合物を挙げることができる。
【0043】
本発明による式(I)の化合物の中には、pが、0または1の整数を表す、第9の下位グループの化合物を挙げることができる。
【0044】
本発明の範囲内においては、本文中に特に記載のない限り、以下の定義が使用される:
ハロゲン原子:フッ素、塩素、臭素またはヨウ素原子;
アルキル基:1個から5個の炭素原子を含む飽和直鎖脂肪族基、またはアルキル鎖が少なくとも3個の炭素原子を有する場合、アルキル基は直鎖、分枝鎖または部分環式であり得る;例としては、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、tertブチル、ペンチル、メチレン−シクロプロピル基を挙げることができる;
アルキレン基:2価である上記定義のアルキル基。例としては、ジメチレン(−CH−CH−)、プロピレン、ブチレン、エチレン、または2−メチルプロピレン基を挙げることができる;
シクロアルキル基:3個から8個の炭素原子を有し、環式である飽和環式基。例としては、シクロプロピル、シクロペンチル、シクロヘキシルおよびシクロヘプチル基を挙げることができる;
ヘテロシクロアルキル基:1個または2個の炭素が窒素原子で置換されている上記定義のシクロアルキル基。例としては、ピロリジノン基およびピペリジン基を挙げることができる;
アリール基:5個または6個の炭素原子を含む単環式芳香族基、例えばフェニル基;
ヘテロアリール基:1個または複数の原子がヘテロ原子、例えばNおよび/またはSである5個または6個の原子を含む環式芳香族基。ヘテロアリール基の例としては、チエニル、チアゾリル、ピリジニル、ピリミジニル、ピリダジニル、ピラジニル、ピラゾリル基を挙げることができる;
シクロアルキレン基:2価である上記定義のシクロアルキル基;
フルオロアルキル基:1個または複数の水素原子がフッ素原子で置換されている上記定義のアルキル基;例としては、トリフルオロメチル基を挙げることができる;
アルコキシ基:アルキル基が上記定義のとおりである式−O−アルキルの基。
【0045】
本発明において記載されている化合物の中には、
XおよびYが、互いに独立して、窒素原子またはCH基を表し;
Aが、ハロゲン原子、例えば塩素またはフッ素ならびにアルキル、トリフルオロメチル、メトキシおよびN,N−ジメチルアミン基から選択される1個から2個の基によりいずれかの位置にて置換されているフェニル、ピリジニル、またはピロリジノン基を表し;
Uが、水素原子またはNHR7基を表し、ここで、R7は、水素原子であり;
Wが、塩素原子またはトリフルオロメチル基を表し;
Zが、結合を表し、またはメチル基で場合により置換されているアルキレン基を表し;
Bが、−NR4R5基を表し、ここで、R4およびR5は、互いに独立して、アルキル基を表し、または代替的に、R4およびR5は、これらが結合している窒素原子と一緒になって、5員環または6員環を形成し、または
Bが、以下の式
【0046】
【化8】

[式中、m=1または2、R6は、エチルまたはメチル基を表す。]の複素環を表し;
R1およびR2が、互いに独立して、水素原子またはイソプロピル、tertブチル基を表し;または
R1およびR2が、これらが結合している炭素原子と一緒になって、シクロアルキル(例えば、シクロペンチル、シクロヘキシル、またはシクロヘプチル)、テトラヒドロピラニル、ビシクロ[2.2.1]ヘプチル、ビシクロ[3.3.1]ノニルおよびアダマンチルから選択される単環系または多環系を形成し、前記シクロアルキル基は、メチル、ヒドロキシもしくはメトキシ基または1個もしくは2個のハロゲン原子、例えばフッ素で3位および4位で場合により置換されており;
pが、0または1を表す、式(I)に対応する下位グループの化合物を挙げることができる。
【0047】
Xが窒素原子を表し、YがCH基を表し;
Aが、ハロゲン原子(例えば塩素またはフッ素)ならびにアルキル基(例えばメチル、エチルまたはイソプロピル)、トリフルオロメチル、メトキシおよびN,N−ジメチルアミンから選択される1個または2個の基で2位、4位、5位および6位で置換されているフェニルまたはピリジニル基を表し;
Uが、水素原子またはNHR7基を表し、ここで、R7は、水素原子であり;
Wが、塩素原子またはトリフルオロメチル基を表し;
Zが、結合またはエチレン、プロピレンまたはメチルプロピレン基を表し;
Bが、−NR4R5基を表し、ここで、R4およびR5は、互いに独立して、メチル、エチルまたはプロピル基を表し、またはこれらが結合している窒素原子と一緒になって、5員環または6員環を形成し、または
Bが、以下の式
【0048】
【化9】

の複素環を表し;
R1およびR2が、R1が水素原子であり、R2がイソプロピル、tertブチル基であり、炭素原子を担持するR1基および基R2が、絶対立体配置Sをとり、または
R1およびR2が、これらが結合している炭素原子と一緒になって、シクロアルキル基(例えば、シクロヘキシルまたはシクロヘプチル)、およびアダマンチルを形成し、前記シクロアルキル基は、メチル、ヒドロキシまたはメトキシ基で3位および4位で場合により置換されており、
pが、0または1を表す、
式(I)に対応する好ましい化合物の中の第2の下位グループの化合物を挙げることができる。
【0049】
本発明による化合物の中には、以下の化合物を特に挙げることができる:
2−({[6−{4−クロロ−3−[3−(ジメチルアミノ)プロポキシ]フェニル}−5−(2,6−ジメトキシフェニル)ピリジン−2−イル]カルボニル}アミノ)アダマンタン−2−カルボン酸塩酸塩
1−({[6−{4−クロロ−3−[3−(ジメチルアミノ)プロポキシ]フェニル}−4−メトキシ−5−(2−メチルフェニル)ピリジン−2−イル]カルボニル}アミノ)シクロヘキサンカルボン酸塩酸塩
(3S)−3−({[6−{4−クロロ−3−[3−(ジメチルアミノ)プロポキシ]フェニル}−5−(2,4−ジメチルフェニル)ピリジン−2−イル]カルボニル}アミノ)−4,4−ジメチルペンタン酸塩酸塩
1−({[6−{4−クロロ−3−[3−(ジメチルアミノ)プロポキシ]フェニル}−5−(2,6−ジフルオロフェニル)ピリジン−2−イル]カルボニル}アミノ)シクロヘキサンカルボン酸塩酸塩
1−({[6−{4−クロロ−3−[3−(ジメチルアミノ)プロポキシ]フェニル}−5−(5−エトキシ−2−メチルフェニル)ピリジン−2−イル]カルボニル}アミノ)シクロヘキサンカルボン酸塩酸塩
1−({[6−{4−クロロ−3−[3−(ジメチルアミノ)プロポキシ]フェニル}−5−(2,6−ジクロロフェニル)ピリジン−2−イル]カルボニル}アミノ)シクロヘキサンカルボン酸塩酸塩
1−({[6−{4−クロロ−3−[3−(ジメチルアミノ)プロポキシ]フェニル}−5−(2−フルオロ−6−メチルフェニル)ピリジン−2−イル]カルボニル}アミノ)シクロヘキサンカルボン酸塩酸塩
1−{[(6−{4−クロロ−3−[3−(ジメチルアミノ)プロポキシ]フェニル}−5−[2−メチル−5−(1−メチルエチル)フェニル]ピリジン−2−イル)カルボニル]アミノ}シクロヘキサンカルボン酸塩酸塩
1−{[(6−{4−クロロ−3−[3−(ジメチルアミノ)プロポキシ]フェニル}−5−[2−クロロ−5−(2−メトキシエトキシ)フェニル]ピリジン−2−イル)カルボニル]アミノ}シクロヘキサンカルボン酸塩酸塩
1−({[6−{4−クロロ−3−[3−(ジメチルアミノ)プロポキシ]フェニル}−5−(2,4−ジメチルフェニル)ピラジン−2−イル]カルボニル}アミノ)シクロヘキサンカルボン酸塩酸塩
(3S)−3−({[6−{4−クロロ−3−[3−(ジメチルアミノ)プロポキシ]フェニル}−5−(2−クロロ−5−エトキシフェニル)ピラジン−2−イル]カルボニル}アミノ)−4,4−ジメチルペンタン酸塩酸塩
1−{[(6−{4−クロロ−3−[3−(ジメチルアミノ)プロポキシ]フェニル}−5−[2−(メトキシメチル)フェニル]ピリジン−2−イル)カルボニル]アミノ}シクロヘキサンカルボン酸塩酸塩
1−{[(6−{4−クロロ−3−[3−(ジメチルアミノ)プロポキシ]フェニル}−5−[2−クロロ−5−(1−メチルエトキシ)フェニル]ピリジン−2−イル)カルボニル]アミノ}シクロヘキサンカルボン酸塩酸塩
1−({[6−{4−クロロ−3−[3−(ジメチルアミノ)プロポキシ]フェニル}−5−(2−クロロ−5−エトキシフェニル)ピラジン−2−イル]カルボニル}アミノ)シクロヘキサンカルボン酸塩酸塩
1−{[(5−[2−クロロ−5−(ジメチルアミノ)フェニル]−6−{4−クロロ−3−[3−(ジメチルアミノ)プロポキシ]フェニル}ピリジン−2−イル)カルボニル]アミノ}シクロヘキサンカルボン酸塩酸塩
1−({[6−{4−クロロ−3−[3−(ジメチルアミノ)プロポキシ]フェニル}−5−(2−エチル−6−フルオロフェニル)ピリジン−2−イル]カルボニル}アミノ)シクロヘキサンカルボン酸塩酸塩
1−({[6−{4−クロロ−3−[3−(ジメチルアミノ)プロポキシ]フェニル}−5−(2−メチル−5−プロピルフェニル)ピリジン−2−イル]カルボニル}アミノ)シクロヘキサンカルボン酸塩酸塩
1−{[(6−{4−クロロ−3−[3−(ジメチルアミノ)プロポキシ]フェニル}−5−[2−(ジフルオロメチル)−4−メチルフェニル]ピリジン−2−イル)カルボニル]アミノ}シクロヘキサンカルボン酸塩酸塩
1−{[(3−クロロ−2’−{4−クロロ−3−[3−(ジメチルアミノ)プロポキシ]フェニル}−6−エトキシ−2,3’−ビピリジン−6’−イル)カルボニル]アミノ}シクロヘキサンカルボン酸塩酸塩
1−({[3−アミノ−6−{4−クロロ−3−[3−(ジメチルアミノ)プロポキシ]フェニル}−5−(2−クロロ−5−エトキシフェニル)ピラジン−2−イル]カルボニル}アミノ)シクロヘキサンカルボン酸塩酸塩
1−({[6−{4−クロロ−3−[3−(ジメチルアミノ)−2−フルオロプロポキシ]フェニル}−5−(2−メチルフェニル)ピリジン−2−イル]カルボニル}アミノ)シクロヘキサンカルボン酸塩酸塩
2−({[6−{4−クロロ−3−[3−(ジメチルアミノ)プロポキシ]フェニル}−5−(2−クロロフェニル)ピリジン−2−イル]カルボニル}アミノ)アダマンタン−2−カルボン酸塩酸塩
1−{[(6−{4−クロロ−3−[3−(ジメチルアミノ)プロポキシ]フェニル}−5−[2−(ジフルオロメチル)−5−メチルフェニル]ピリジン−2−イル)カルボニル]アミノ}シクロヘキサンカルボン酸塩酸塩
1−{[(6−{4−クロロ−3−[3−(ジメチルアミノ)プロポキシ]フェニル}−5−[5−(2−メトキシエトキシ)−2−メチルフェニル]ピリジン−2−イル)カルボニル]アミノ}シクロヘキサンカルボン酸塩酸塩
1−{[(6−{4−クロロ−3−[3−(ジメチルアミノ)プロポキシ]フェニル}−5−[5−(メトキシメチル)−2−メチルフェニル]ピリジン−2−イル)カルボニル]アミノ}シクロヘキサンカルボン酸塩酸塩
1−{[(6−{4−クロロ−3−[3−(ジメチルアミノ)プロポキシ]フェニル}−5−[2−メチル−5−(1−メチルエトキシ)フェニル]ピリジン−2−イル)カルボニル]アミノ}シクロヘキサンカルボン酸塩酸塩
1−{[(6−{4−クロロ−3−[3−(ジメチルアミノ)プロポキシ]フェニル}−5−[2−メチル−5−(2−メチルプロポキシ)フェニル]ピリジン−2−イル)カルボニル]アミノ}シクロヘキサンカルボン酸塩酸塩
1−{[(6−{4−クロロ−3−[3−(ジメチルアミノ)プロポキシ]フェニル}−5−[5−(シクロプロピルメトキシ)−2−メチルフェニル]ピリジン−2−イル)カルボニル]アミノ}シクロヘキサンカルボン酸塩酸塩
1−({[6−{4−クロロ−3−[3−(ジメチルアミノ)プロポキシ]フェニル}−5−(2−メチル−5−プロポキシフェニル)ピリジン−2−イル]カルボニル}アミノ)シクロヘキサンカルボン酸塩酸塩
2−({[6−{4−クロロ−3−[3−(ジメチルアミノ)プロポキシ]フェニル}−5−(2,6−ジメトキシフェニル)ピリジン−2−イル]カルボニル}アミノ)−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−2−カルボン酸
1−({[6−{4−クロロ−3−[3−(ジメチルアミノ)プロポキシ]フェニル}−5−(2,6−ジメトキシフェニル)ピリジン−2−イル]カルボニル}アミノ)シクロペンタンカルボン酸
2−({[6−{4−クロロ−3−[3−(ジメチルアミノ)プロポキシ]フェニル}−5−(2,6−ジメトキシフェニル)ピリジン−2−イル]カルボニル}アミノ)ビシクロ[2.2.1]ヘプタン−2−カルボン酸塩酸塩
N−{[6−{4−クロロ−3−[3−(ジメチルアミノ)プロポキシ]フェニル}−5−(2,6−ジメトキシフェニル)ピリジン−2−イル]カルボニル}フェニルアラニン
1−({[6−{4−クロロ−3−[3−(ジメチルアミノ)プロポキシ]フェニル}−5−(2−メチルフェニル)ピリジン−2−イル]カルボニル}アミノ)シクロヘキサンカルボン酸塩酸塩
3−({[6−{4−クロロ−3−[3−(ジメチルアミノ)プロポキシ]フェニル}−5−(2,6−ジメトキシフェニル)ピリジン−2−イル]カルボニル}アミノ)−4−メチルペンタン酸
3−({[6−{4−クロロ−3−[3−(ジメチルアミノ)プロポキシ]フェニル}−5−(2,6−ジメトキシフェニル)ピリジン−2−イル]カルボニル}アミノ)−4−フェニルブタン酸
3−({[6−{4−クロロ−3−[3−(ジメチルアミノ)プロポキシ]フェニル}−5−(2,6−ジメトキシフェニル)ピリジン−2−イル]カルボニル}アミノ)−4−(1H−インドール−3−イル)ブタン酸
({[6−{4−クロロ−3−[3−(ジメチルアミノ)プロポキシ]フェニル}−5−(2,6−ジメトキシフェニル)ピリジン−2−イル]カルボニル}アミノ)(フェニル)酢酸
3−({[6−{4−クロロ−3−[3−(ジメチルアミノ)プロポキシ]フェニル}−5−(2,6−ジメトキシフェニル)ピリジン−2−イル]カルボニル}アミノ)−3−シクロヘキシルプロパン酸
1−({[6−{4−クロロ−3−[3−(ジメチルアミノ)プロポキシ]フェニル}−5−(2,6−ジメトキシフェニル)ピリジン−2−イル]カルボニル}アミノ)シクロヘキサンカルボン酸
N−{[6−{4−クロロ−3−[3−(ジメチルアミノ)プロポキシ]フェニル}−5−(2,6−ジメトキシフェニル)ピリジン−2−イル]カルボニル}−α−メチルフェニルアラニン
N−{[6−{4−クロロ−3−[3−(ジメチルアミノ)プロポキシ]フェニル}−5−(2,6−ジメトキシフェニル)ピリジン−2−イル]カルボニル}−3−メチルイソバリン
2−({[6−{4−クロロ−3−[(1−メチルピロリジン−3−イル)オキシ]フェニル}−5−(2,6−ジメトキシフェニル)ピリジン−2−イル]カルボニル}アミノ)アダマンタン−2−カルボン酸塩酸塩
2−({[6−{4−クロロ−3−[(1−メチルピペリジン−4−イル)オキシ]フェニル}−5−(2,6−ジメトキシフェニル)ピリジン−2−イル]カルボニル}アミノ)アダマンタン−2−カルボン酸塩酸塩
2−({[6−{4−クロロ−3−[3−(ジメチルアミノ)プロポキシ]フェニル}−5−(2−メトキシフェニル)ピリジン−2−イル]カルボニル}アミノ)アダマンタン−2−カルボン酸塩酸塩
2−({[6−{4−クロロ−3−[3−(ジメチルアミノ)プロポキシ]フェニル}−5−(2−メチルフェニル)ピリジン−2−イル]カルボニル}アミノ)アダマンタン−2−カルボン酸塩酸塩
2−({[6−{4−クロロ−3−[2−(ジメチルアミノ)エトキシ]フェニル}−5−(2,6−ジメトキシフェニル)ピリジン−2−イル]カルボニル}アミノ)アダマンタン−2−カルボン酸塩酸塩
2−({[6−{4−クロロ−3−[(1−エチルピロリジン−3−イル)オキシ]フェニル}−5−(2,6−ジメトキシフェニル)ピリジン−2−イル]カルボニル}アミノ)アダマンタン−2−カルボン酸塩酸塩
2−{[(6−{4−クロロ−3−[3−(ジメチルアミノ)プロポキシ]フェニル}−5−フェニルピリジン−2−イル)カルボニル]アミノ}アダマンタン−2−カルボン酸塩酸塩
2−({[6−{4−クロロ−3−[3−(ジメチルアミノ)プロポキシ]フェニル}−5−(2−オキソピロリジン−1−イル)ピリジン−2−イル]カルボニル}アミノ)アダマンタン−2−カルボン酸塩酸塩
9−({[6−{4−クロロ−3−[3−(ジメチルアミノ)プロポキシ]フェニル}−5−(2,6−ジメトキシフェニル)ピリジン−2−イル]カルボニル}アミノ)ビシクロ[3.3.1]ノナン−9−カルボン酸塩酸塩
2−({[6−{4−クロロ−3−[3−(ジエチルアミノ)プロポキシ]フェニル}−5−(2,6−ジメトキシフェニル)ピリジン−2−イル]カルボニル}アミノ)アダマンタン−2−カルボン酸塩酸塩
2−{[(2−{4−クロロ−3−[3−(ジメチルアミノ)プロポキシ]フェニル}−3.4’−ビピリジン−6−イル)カルボニル]アミノ}アダマンタン−2−カルボン酸塩酸塩
2−{[(2’−{4−クロロ−3−[3−(ジメチルアミノ)プロポキシ]フェニル}−2,3’−ビピリジン−6’−イル)カルボニル]アミノ}アダマンタン−2−カルボン酸塩酸塩
3−[({4”−クロロ−3”−[3−(ジメチルアミノ)プロポキシ]−2,6−ジメトキシ−1,1’:2’,1”−ターフェニル−4’−イル}カルボニル)アミノ]−4−メチルペンタン酸
3−({[5−{4−クロロ−3−[3−(ジメチルアミノ)プロポキシ]フェニル}−6−(2−メチルフェニル)ピリジン−3−イル]カルボニル}アミノ)−4−メチルペンタン酸塩酸塩
N−{[6−{4−クロロ−3−[3−(ジメチルアミノ)プロポキシ]フェニル}−5−(2−メチルフェニル)ピリジン−2−イル]カルボニル}−3−ヒドロキシフェニルアラニン塩酸塩
2−({[6−{4−クロロ−3−[2−(1−メチルピロリジン−2−イル)エトキシ]フェニル}−5−(2−メチルフェニル)ピリジン−2−イル]カルボニル}アミノ)アダマンタン−2−カルボン酸塩酸塩
2−({[6−{4−クロロ−3−[2−(1−メチルピペリジン−2−イル)エトキシ]フェニル}−5−(2−メチルフェニル)ピリジン−2−イル]カルボニル}アミノ)アダマンタン−2−カルボン酸塩酸塩
2−({[6−{3−[3−(ジメチルアミノ)プロポキシ]−4−(トリフルオロメチル)フェニル}−5−(2−メチルフェニル)ピリジン−2−イル]カルボニル}アミノ)アダマンタン−2−カルボン酸塩酸塩
2−({[6−{4−クロロ−3−[3−(ジメチルアミノ)プロポキシ]フェニル}−5−(2−エチルフェニル)ピリジン−2−イル]カルボニル}アミノ)アダマンタン−2−カルボン酸塩酸塩
2−{[(6−{4−クロロ−3−[3−(ジメチルアミノ)プロポキシ]フェニル}−5−[2−(トリフルオロメチル)フェニル]ピリジン−2−イル)カルボニル]アミノ}アダマンタン−2−カルボン酸塩酸塩
2−({[6−(4−クロロ−3−{3−[シクロプロピル(メチル)アミノ]プロポキシ}フェニル)−5−(2−メチルフェニル)ピリジン−2−イル]カルボニル}アミノ)アダマンタン−2−カルボン酸塩酸塩
2−{[(6−{4−クロロ−3−[3−(ジメチルアミノ)プロポキシ]フェニル}−5−[2−(ジメチルアミノ)フェニル]ピリジン−2−イル)カルボニル]アミノ}アダマンタン−2−カルボン酸塩酸塩
1−{[(3,5−ジクロロ−2’−{4−クロロ−3−[3−(ジメチルアミノ)プロポキシ]フェニル}−2,3’−ビピリジン−6’−イル)カルボニル]アミノ}シクロヘキサンカルボン酸塩酸塩
1−({[6−{4−クロロ−3−[3−(ジメチルアミノ)プロポキシ]フェニル}−5−(2,4−ジメチルフェニル)ピリジン−2−イル]カルボニル}アミノ)シクロヘキサンカルボン酸塩酸塩
4−({[6−{4−クロロ−3−[3−(ジメチルアミノ)プロポキシ]フェニル}−5−(2−メチルフェニル)ピリジン−2−イル]カルボニル}アミノ)テトラヒドロ−2H−ピラン−4−カルボン酸塩酸塩
(3R)−3−({[6−{4−クロロ−3−[3−(ジメチルアミノ)プロポキシ]フェニル}−5−(2−メチルフェニル)ピリジン−2−イル]カルボニル}アミノ)−4−メチルペンタン酸塩酸塩
2−[({6−[4−クロロ−3−(3−ピペリジン−1−イルプロポキシ)フェニル]−5−(2−メチルフェニル)ピリジン−2−イル}カルボニル)アミノ]アダマンタン−2−カルボン酸塩酸塩
2−({[6−{4−クロロ−3−[3−(ジメチルアミノ)ブトキシ]フェニル}−5−(2−メチルフェニル)ピリジン−2−イル]カルボニル}アミノ)アダマンタン−2−カルボン酸塩酸塩
2−[({6−[4−クロロ−3−(2−ピペリジン−1−イルエトキシ)フェニル]−5−(2−メチルフェニル)ピリジン−2−イル}カルボニル)アミノ]アダマンタン−2−カルボン酸塩酸塩
(3S)−3−({[6−{4−クロロ−3−[3−(ジメチルアミノ)プロポキシ]フェニル}−5−(2−メチルフェニル)ピリジン−2−イル]カルボニル}アミノ)−4−メチルペンタン酸塩酸塩
2−[({6−[4−クロロ−3−(2−ピロリジン−1−イルエトキシ)フェニル]−5−(2−メチルフェニル)ピリジン−2−イル}カルボニル)アミノ]アダマンタン−2−カルボン酸塩酸塩
2−[({6−[4−クロロ−3−(3−ピロリジン−1−イルプロポキシ)フェニル]−5−(2−メチルフェニル)ピリジン−2−イル}カルボニル)アミノ]アダマンタン−2−カルボン酸塩酸塩
2−{[(2’−{4−クロロ−3−[3−(ジメチルアミノ)プロポキシ]フェニル}−3−メチル−2,3’−ビピリジン−6’−イル)カルボニル]アミノ}アダマンチン−2−カルボン酸塩酸塩
1−({[6−{4−クロロ−3−[3−(ジメチルアミノ)プロポキシ]フェニル}−5−(2−メチルフェニル)ピリジン−2−イル]カルボニル}アミノ)−4−メチルシクロヘキサンカルボン酸塩酸塩
2−({[6−{4−クロロ−3−[3−(ジメチルアミノ)−1−メチルプロポキシ]フェニル}−5−(2−メチルフェニル)ピリジン−2−イル]カルボニル}アミノ)アダマンタン−2−カルボン酸塩酸塩
1−({[6−{4−クロロ−3−[3−(ジメチルアミノ)プロポキシ]フェニル}−5−(2−クロロ−4−フルオロフェニル)ピリジン−2−イル]カルボニル}アミノ)シクロヘキサンカルボン酸塩酸塩
1−({[6−{4−クロロ−3−[3−(ジメチルアミノ)プロポキシ]フェニル}−5−(2−クロロ−4−メトキシフェニル)ピリジン−2−イル]カルボニル}アミノ)シクロヘキサンカルボン酸塩酸塩
(3S)−3−({[6−{4−クロロ−3−[3−(ジメチルアミノ)プロポキシ]フェニル}−5−(2−クロロフェニル)ピリジン−2−イル]カルボニル}アミノ)−4−メチルペンタン酸塩酸塩
1−({[6−{4−クロロ−3−[3−(ジメチルアミノ)プロポキシ]フェニル}−5−(2−メチルフェニル)ピリジン−2−イル]カルボニル}アミノ)−4−ヒドロキシシクロヘキサンカルボン酸塩酸塩
1−({[6−{4−クロロ−3−[3−(ジメチルアミノ)プロポキシ]フェニル}−5−(2−クロロフェニル)ピリジン−2−イル]カルボニル}アミノ)シクロヘキサンカルボン酸塩酸塩
2−({[6−(4−クロロ−3−{[(2R)−3−(ジメチルアミノ)−2−ヒドロキシプロピル]オキシ}フェニル)−5−(2−メチルフェニル)ピリジン−2−イル]カルボニル}アミノ)アダマンタン−2−カルボン酸塩酸塩
2−({[6−(4−クロロ−3−{[(2S)−3−(ジメチルアミノ)−2−ヒドロキシプロピル]オキシ}フェニル)−5−(2−メチルフェニル)ピリジン−2−イル]カルボニル}アミノ)アダマンタン−2−カルボン酸塩酸塩
アセチル−4−({[6−{4−クロロ−3−[3−(ジメチルアミノ)プロポキシ]フェニル}−5−(2−メチルフェニル)ピリジン−2−イル]カルボニル}アミノ)ピペリジン−4−カルボン酸塩酸塩
2−({[6−{4−クロロ−3−[2−(ジエチルアミノ)エトキシ]フェニル}−5−(2−メチルフェニル)ピリジン−2−イル]カルボニル}アミノ)アダマンタン−2−カルボン酸塩酸塩
1−{[(6−{4−クロロ−3−[3−(ジメチルアミノ)プロポキシ]フェニル}−5−[2−(ジフルオロメチル)フェニル]ピリジン−2−イル)カルボニル]アミノ}シクロヘキサンカルボン酸塩酸塩
[1−({[6−{4−クロロ−3−[3−(ジメチルアミノ)プロポキシ]フェニル}−5−(2−メチルフェニル)ピリジン−2−イル]カルボニル}アミノ)シクロヘキシル]酢酸塩酸塩
1−({[6−{4−クロロ−3−[3−(ジメチルアミノ)プロポキシ]フェニル}−5−(2−クロロフェニル)ピリジン−2−イル]カルボニル}アミノ)−4−ヒドロキシシクロヘキサンカルボン酸塩酸塩
1−{[(3−クロロ−2’−{4−クロロ−3−[3−(ジメチルアミノ)プロポキシ]フェニル}−2,3’−ビピリジン−6’−イル)カルボニル]アミノ}シクロヘキサンカルボン酸塩酸塩
1−{[(3−アミノ−2’−{4−クロロ−3−[3−(ジメチルアミノ)プロポキシ]フェニル}−2,3’−ビピリジン−6’−イル)カルボニル]アミノ}シクロヘキサンカルボン酸塩酸塩
1−({[6−{4−クロロ−3−[3−(ジメチルアミノ)プロポキシ]フェニル}−5−(2−メチルフェニル)ピリジン−2−イル]カルボニル}アミノ)−3−ヒドロキシシクロヘキサンカルボン酸塩酸塩
1−({[6−{4−クロロ−3−[3−(ジメチルアミノ)プロポキシ]フェニル}−5−(2−メチルフェニル)ピリジン−2−イル]カルボニル}アミノ)−3−ヒドロキシシクロヘキサンカルボン酸塩酸塩
cis−1−({[6−{4−クロロ−3−[3−(ジメチルアミノ)プロポキシ]フェニル}−5−(2−クロロフェニル)ピリジン−2−イル]カルボニル}アミノ)−4−メトキシシクロヘキサンカルボン酸塩酸塩
trans−1−({[6−{4−クロロ−3−[3−(ジメチルアミノ)プロポキシ]フェニル}−5−(2−クロロフェニル)ピリジン−2−イル]カルボニル}アミノ)−4−メトキシシクロヘキサンカルボン酸塩酸塩
trans−1−({[6−{4−クロロ−3−[3−(ジメチルアミノ)プロポキシ]フェニル}−5−(2−メチルフェニル)ピリジン−2−イル]カルボニル}アミノ)−4−ヒドロキシシクロヘキサンカルボン酸塩酸塩
1−{[(6−{4−クロロ−3−[3−(ジメチルアミノ)プロポキシ]フェニル}−5−[2−(メチルスルホニル)フェニル]ピリジン−2−イル)カルボニル]アミノ}シクロヘキサンカルボン酸塩酸塩
1−{[(6−{4−クロロ−3−[3−(ジメチルアミノ)プロポキシ]フェニル}−5−[2−(メチルスルホニル)フェニル]ピリジン−2−イル)カルボニル]アミノ}シクロヘキサンカルボン酸塩酸塩
1−{[(2’−{4−クロロ−3−[3−(ジメチルアミノ)プロポキシ]フェニル}−3−メチル−2,3’−ビピリジン−6’−イル)カルボニル]アミノ}シクロヘキサンカルボン酸塩酸塩
1−{[(5−[2−(アセチルアミノ)フェニル]−6−{4−クロロ−3−[3−(ジメチルアミノ)プロポキシ]フェニル}ピリジン−2−イル)カルボニル]アミノ}シクロヘキサンカルボン酸塩酸塩
N−{[6−{4−クロロ−3−[3−(ジメチルアミノ)プロポキシ]フェニル}−5−(2−クロロフェニル)ピリジン−2−イル]カルボニル}−D−バリン塩酸塩
1−{[(2−{4−クロロ−3−[3−(ジメチルアミノ)プロポキシ]フェニル}−2’−メチル−3.3’−ビピリジン−6−イル)カルボニル]アミノ}シクロヘキサンカルボン酸塩酸塩
1−{[(2−{4−クロロ−3−[3−(ジメチルアミノ)プロポキシ]フェニル}−4’−メチル−3.3’−ビピリジン−6−イル)カルボニル]アミノ}シクロヘキサンカルボン酸塩酸塩
1−[({6−[4−クロロ−3−(2−ピロリジン−1−イルエトキシ)フェニル]−5−(2−メチルフェニル)ピリジン−2−イル}カルボニル)アミノ]−4−ヒドロキシシクロヘキサンカルボン酸塩酸塩
1−({[6−(4−クロロ−3−{3−[エチル(メチル)アミノ]プロポキシ}フェニル)−5−(2−メチルフェニル)ピリジン−2−イル]カルボニル}アミノ)−4−ヒドロキシシクロヘキサンカルボン酸塩酸塩
1−({[6−{4−クロロ−3−[3−(ジエチルアミノ)プロポキシ]フェニル}−5−(2−メチルフェニル)ピリジン−2−イル]カルボニル}アミノ)−4−ヒドロキシシクロヘキサンカルボン酸塩酸塩
1−({[6−{4−クロロ−3−[4−(ジメチルアミノ)ブトキシ]フェニル}−5−(2−メチルフェニル)ピリジン−2−イル]カルボニル}アミノ)−4−ヒドロキシシクロヘキサンカルボン酸塩酸塩
1−{[(6−{4−クロロ−3−[3−(ジメチルアミノ)プロポキシ]フェニル}−5−[2−(1−メチルエチル)フェニル]ピリジン−2−イル)カルボニル]アミノ}−4−ヒドロキシシクロヘキサンカルボン酸塩酸塩
1−({[6−{4−クロロ−3−[3−(ジメチルアミノ)プロポキシ]フェニル}−5−(2−エチルフェニル)ピリジン−2−イル]カルボニル}アミノ)−4−ヒドロキシシクロヘキサンカルボン酸塩酸塩
1−({[6−{4−クロロ−3−[3−(ジメチルアミノ)プロポキシ]フェニル}−5−(5−クロロ−2−メチルフェニル)ピリジン−2−イル]カルボニル}アミノ)−4−ヒドロキシシクロヘキサンカルボン酸塩酸塩
1−({[6−{4−クロロ−3−[3−(ジメチルアミノ)プロポキシ]フェニル}−5−(2,4−ジメチルフェニル)ピリジン−2−イル]カルボニル}アミノ)−4−ヒドロキシシクロヘキサンカルボン酸塩酸塩
1−({[6−{4−クロロ−3−[3−(ジメチルアミノ)プロポキシ]フェニル}−5−(2,5−ジメチルフェニル)ピリジン−2−イル]カルボニル}アミノ)−4−ヒドロキシシクロヘキサンカルボン酸塩酸塩
1−({[6−(4−クロロ−3−{3−[エチル(メチル)アミノ]プロポキシ}フェニル)−5−(2,4−ジメチルフェニル)ピリジン−2−イル]カルボニル}アミノ)−4−ヒドロキシシクロヘキサンカルボン酸塩酸塩
1−({[6−{4−クロロ−3−[3−(ジメチルアミノ)プロポキシ]フェニル}−5−(4−フルオロ−2−メチルフェニル)ピリジン−2−イル]カルボニル}アミノ)−4−ヒドロキシシクロヘキサンカルボン酸塩酸塩
1−({[6−(4−クロロ−3−{3−[メチル(プロピル)アミノ]プロポキシ}フェニル)−5−(2−エチルフェニル)ピリジン−2−イル]カルボニル}アミノ)−4−ヒドロキシシクロヘキサンカルボン酸塩酸塩
1−({[6−{4−クロロ−3−[3−(ジエチルアミノ)プロポキシ]フェニル}−5−(2,4−ジメチルフェニル)ピリジン−2−イル]カルボニル}アミノ)−4−ヒドロキシシクロヘキサンカルボン酸塩酸塩
1−({[6−(4−クロロ−3−{3−[エチル(メチル)アミノ]プロポキシ}フェニル)−5−(2−エチルフェニル)ピリジン−2−イル]カルボニル}アミノ)−4−ヒドロキシシクロヘキサンカルボン酸塩酸塩
1−({[6−{4−クロロ−3−[3−(ジメチルアミノ)プロポキシ]フェニル}−5−(2−エチルフェニル)ピリジン−2−イル]カルボニル}アミノ)シクロヘキサンカルボン酸塩酸塩
1−({[6−{4−クロロ−3−[3−(ジメチルアミノ)−2−メチルプロポキシ]フェニル}−5−(2−エチルフェニル)ピリジン−2−イル]カルボニル}アミノ)−3−ヒドロキシシクロヘキサンカルボン酸塩酸塩
1−({[6−{4−クロロ−3−[3−(ジメチルアミノ)プロポキシ]フェニル}−5−(2−プロピルフェニル)ピリジン−2−イル]カルボニル}アミノ)−4−ヒドロキシシクロヘキサンカルボン酸塩酸塩
1−{[(3−クロロ−2’−{4−クロロ−3−[3−(ジメチルアミノ)プロポキシ]フェニル}−5−フルオロ−2,3’−ビピリジン−6’−イル)カルボニル]アミノ}シクロヘキサンカルボン酸塩酸塩
1−({[6−{4−クロロ−3−[3−(ジメチルアミノ)プロポキシ]フェニル}−5−(2−クロロ−5−メチルフェニル)ピリジン−2−イル]カルボニル}アミノ)−4−ヒドロキシシクロヘキサンカルボン酸塩酸塩
1−({[3−クロロ−2’−(4−クロロ−3−{3−[エチル(メチル)アミノ]プロポキシ}フェニル)−2,3’−ビピリジン−6’−イル]カルボニル}アミノ)シクロヘキサンカルボン酸塩酸塩
1−({[6−{4−クロロ−3−[3−(ジメチルアミノ)プロポキシ]フェニル}−5−(2,5−ジメチルフェニル)ピリジン−2−イル]カルボニル}アミノ)シクロヘキサンカルボン酸塩酸塩
1−({[6−{4−クロロ−3−[3−(ジメチルアミノ)プロポキシ]フェニル}−5−(2−メチルフェニル)ピリジン−2−イル]カルボニル}アミノ)シクロヘプタンカルボン酸塩酸塩
(3S)−3−({[6−{4−クロロ−3−[3−(ジメチルアミノ)プロポキシ]フェニル}−5−(2−クロロ−5−メチルフェニル)ピリジン−2−イル]カルボニル}アミノ)−4−メチルペンタン酸塩酸塩
1−({[6−{4−クロロ−3−[3−(ジメチルアミノ)プロポキシ]フェニル}−5−(2−クロロ−5−フルオロフェニル)ピリジン−2−イル]カルボニル}アミノ)シクロヘキサンカルボン酸塩酸塩
1−({[6−{4−クロロ−3−[3−(ジメチルアミノ)プロポキシ]フェニル}−5−(3,5−ジメチル−1H−ピラゾール−1−イル)ピリジン−2−イル]カルボニル}アミノ)シクロヘキサンカルボン酸塩酸塩
1−({[6−{4−クロロ−3−[3−(ジメチルアミノ)プロポキシ]フェニル}−5−(2−クロロ−5−メトキシフェニル)ピリジン−2−イル]カルボニル}アミノ)シクロヘキサンカルボン酸塩酸塩
1−({[6−{3−[3−(ジメチルアミノ)プロポキシ]−4−エチルフェニル}−5−(2−メチルフェニル)ピリジン−2−イル]カルボニル}アミノ)シクロヘキサンカルボン酸塩酸塩
3−({[6−{4−クロロ−3−[3−(ジメチルアミノ)プロポキシ]フェニル}−5−(2−クロロ−5−メチルフェニル)ピリジン−2−イル]カルボニル}アミノ)−3−シクロブチルプロパン酸塩酸塩
1−({[6−{4−クロロ−3−[3−(ジメチルアミノ)プロポキシ]フェニル}−5−(2−メチルチオフェン−3−イル)ピリジン−2−イル]カルボニル}アミノ)シクロヘキサンカルボン酸塩酸塩
3−({[6−{4−クロロ−3−[3−(ジメチルアミノ)プロポキシ]フェニル}−5−(2−クロロ−5−メチルフェニル)ピリジン−2−イル]カルボニル}アミノ)−3−シクロプロピルプロパン酸塩酸塩
1−({[6−{4−クロロ−3−[3−(ジメチルアミノ)プロポキシ]フェニル}−5−(2−メチルフェニル)ピラジン−2−イル]カルボニル}アミノ)シクロヘキサンカルボン酸塩酸塩
1−({[6−{4−クロロ−3−[3−(ジメチルアミノ)プロポキシ]フェニル}−5−(2−クロロ−4−ヒドロキシフェニル)ピリジン−2−イル]カルボニル}アミノ)シクロヘキサンカルボン酸塩酸塩
1−({[6−{4−クロロ−3−[3−(ジメチルアミノ)プロポキシ]フェニル}−5−(2−クロロ−4,5−ジメチルフェニル)ピリジン−2−イル]カルボニル}アミノ)シクロヘキサンカルボン酸塩酸塩
1−({[6−{4−クロロ−3−[3−(ジメチルアミノ)プロポキシ]フェニル}−5−(5−メチル−1,3−チアゾール−4−イル)ピリジン−2−イル]カルボニル}アミノ)シクロヘキサンカルボン酸塩酸塩
4−({[6−{4−クロロ−3−[3−(ジメチルアミノ)プロポキシ]フェニル}−5−(2−メチルフェニル)ピリジン−2−イル]カルボニル}アミノ)オキセパン−4−カルボン酸塩酸塩
3−({[6−{4−クロロ−3−[3−(ジメチルアミノ)プロポキシ]フェニル}−5−(2−クロロフェニル)ピリジン−2−イル]カルボニル}アミノ)−4,4−ジメチルペンタン酸塩酸塩
1−({[6−{4−クロロ−3−[3−(ジメチルアミノ)プロポキシ]フェニル}−5−(2−シアノフェニル)ピリジン−2−イル]カルボニル}アミノ)シクロヘキサンカルボン酸塩酸塩
1−({[6−{4−クロロ−3−[3−(ジメチルアミノ)プロポキシ]フェニル}−5−(4−ヒドロキシ−2−メチルフェニル)ピリジン−2−イル]カルボニル}アミノ)シクロヘキサンカルボン酸塩酸塩
1−({[6−{4−クロロ−3−[3−(ジメチルアミノ)プロポキシ]フェニル}−5−(3−フルオロ−2−メチルフェニル)ピリジン−2−イル]カルボニル}アミノ)シクロヘキサンカルボン酸塩酸塩
1−({[6−{4−クロロ−3−[3−(ジメチルアミノ)プロポキシ]フェニル}−5−(5−ヒドロキシ−2−メチルフェニル)ピリジン−2−イル]カルボニル}アミノ)シクロヘキサンカルボン酸塩酸塩
1−({[6−{4−クロロ−3−[3−(ジメチルアミノ)プロポキシ]フェニル}−5−(2−クロロ−6−フルオロフェニル)ピリジン−2−イル]カルボニル}アミノ)シクロヘキサンカルボン酸塩酸塩
1−({[6−(4−クロロ−3−{3−[(2−ヒドロキシエチル)(メチル)アミノ]プロポキシ}フェニル)−5−(2,4−ジメチルフェニル)ピリジン−2−イル]カルボニル}アミノ)シクロヘキサンカルボン酸塩酸塩
1−({[6−{4−クロロ−3−[3−(ジメチルアミノ)プロポキシ]フェニル}−5−(3−ヒドロキシ−2−メチルフェニル)ピリジン−2−イル]カルボニル}アミノ)シクロヘキサンカルボン酸塩酸塩
1−({[6−{4−クロロ−3−[3−(ジメチルアミノ)プロポキシ]フェニル}−5−(4,5−ジフルオロ−2−メチルフェニル)ピリジン−2−イル]カルボニル}アミノ)シクロヘキサンカルボン酸塩酸塩
1−({[6−{4−クロロ−3−[3−(ジメチルアミノ)プロポキシ]フェニル}−5−(6−メチル−1,3−ベンゾジオキソール−5−イル)ピリジン−2−イル]カルボニル}アミノ)シクロヘキサンカルボン酸塩酸塩
1−({[6−{4−クロロ−3−[3−(ジメチルアミノ)プロポキシ]フェニル}−5−(3,5−ジエチル−1H−ピラゾール−1−イル)ピリジン−2−イル]カルボニル}アミノ)シクロヘキサンカルボン酸塩酸塩
1−({[6−{4−クロロ−3−[3−(ジメチルアミノ)プロポキシ]フェニル}−5−(2−クロロ−5−エトキシフェニル)ピリジン−2−イル]カルボニル}アミノ)シクロヘキサンカルボン酸塩酸塩
1−({[5−クロロ−2’−{4−クロロ−3−[3−(ジメチルアミノ)プロポキシ]フェニル}−3−(ジフルオロメチル)−2,3’−ビピリジン−6’−イル]カルボニル}アミノ)シクロヘキサンカルボン酸塩酸塩
1−{[(6−{4−クロロ−3−[3−(ジメチルアミノ)プロポキシ]フェニル}−5−[2−メチルフェニル]ピリジン−2−イル)カルボニル]アミノ}シクロヘキサンカルボン酸塩酸塩
1−{[(6−{4−クロロ−3−[3−(ジメチルアミノ)プロポキシ]フェニル}−5−[2−メチルフェニル]−3−[メチルアミノ]ピリジン−2−イル)カルボニル]アミノ}シクロヘキサンカルボン酸塩酸塩
1−({[6−{4−クロロ−3−[3−(ジメチルアミノ)プロポキシ]フェニル}−5−(5−エチル−3−メチル−1H−ピラゾール−1−イル)ピリジン−2−イル]カルボニル}アミノ)シクロヘキサンカルボン酸塩酸塩
1−{[(5−[2−クロロ−4−(ジメチルアミノ)フェニル]−6−{4−クロロ−3−[3−(ジメチルアミノ)プロポキシ]フェニル}ピリジン−2−イル)カルボニル]アミノ}シクロヘキサンカルボン酸塩酸塩
(3S)−3−({[6−{4−クロロ−3−[3−(ジメチルアミノ)プロポキシ]フェニル}−5−(2−クロロフェニル)ピリジン−2−イル]カルボニル}アミノ)−4,4−ジメチルペンタン酸塩酸塩
1−{[(6−{4−クロロ−3−[3−(ジメチルアミノ)プロポキシ]フェニル}−5−[2−クロロ−5−(トリフルオロメトキシ)フェニル]ピリジン−2−イル)カルボニル]アミノ}シクロヘキサンカルボン酸塩酸塩
1−({[3−アミノ−6−{4−クロロ−3−[3−(ジメチルアミノ)プロポキシ]フェニル}−5−(2−メチルフェニル)ピラジン−2−イル]カルボニル}アミノ)シクロヘキサンカルボン酸塩酸塩
1−({[6−{4−クロロ−3−[3−(ジメチルアミノ)プロポキシ]フェニル}−5−(2,4−ジクロロフェニル)ピリジン−2−イル]カルボニル}アミノ)シクロヘキサンカルボン酸塩酸塩
1−({[6−{4−クロロ−3−[3−(ジメチルアミノ)プロポキシ]フェニル}−5−(2−メチルフェニル)ピリジン−2−イル]カルボニル}アミノ)−4,4−ジフルオロシクロヘキサンカルボン酸塩酸塩
1−({[6−{4−クロロ−3−[3−(ジメチルアミノ)プロポキシ]フェニル}−3−(メチルアミノ)−5−(2−メチルフェニル)ピリジン−2−イル]カルボニル}アミノ)シクロヘキサンカルボン酸塩酸塩
1−({[6−{4−クロロ−3−[3−(ジメチルアミノ)プロポキシ]フェニル}−5−(2−クロロ−4−フルオロフェニル)ピリジン−2−イル]カルボニル}アミノ)シクロヘキサンカルボン酸塩酸塩
1−({[6−{4−クロロ−3−[3−(ジメチルアミノ)プロポキシ]フェニル}−5−(2−クロロ−4−メトキシフェニル)ピリジン−2−イル]カルボニル}アミノ)シクロヘキサンカルボン酸塩酸塩
1−{[(6−{4−クロロ−3−[3−(ジメチルアミノ)プロポキシ]フェニル}−5−[2−(ジフルオロメチル)フェニル]ピリジン−2−イル)カルボニル]アミノ}シクロヘキサンカルボン酸塩酸塩。
【0050】
本発明によれば、一般式(I)の化合物は、以下に挙げられ、スキーム1に示されている方法により調製することができる。
【0051】
式(XI)の出発化合物において、Xが窒素原子を表し、Yが炭素原子(すなわち、本発明による式(I)の化合物に関して定義されている式−CR−の基)を表し、Uが水素原子を表す場合、または代替的に、Xが炭素原子を表し、Yが窒素原子を表し、Uが水素原子を表す場合、または代替的に、XおよびYが窒素原子を表し、Uが水素原子を表す場合、段階(i)において、パラジウム(0)誘導体、例えばテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)[Pd(PPh]により触媒される、式(XI)の化合物(式中、Q=OHまたはBr、T=ハロゲン原子、例えば臭素またはヨウ素原子)と式(IX)のボロン酸(式中、GPは、1個または複数のアルコキシ基で場合により置換されているベンジル基を表す。)とのSUZUKIタイプのカップリング反応を、塩基、例えばリン酸カリウムの存在下で、溶媒、例えばN,N−ジメチルホルムアミド(DMF)中で約95℃の温度で実施することができる。この反応により、官能基Tのフェノキシ核による位置選択性置換が可能になり、化合物(VIII)を生じさせる。
【0052】
次いで、化合物(VIII)のOH官能基を、段階(ii)において、塩基、例えばトリエチルアミン(TEA)の存在下で、溶媒、例えばジクロロメタン(DCM)中で、無水トリフルオロメタンスルホン酸により、脱離基、例えばトリフルオロメタンスルホネート(OTf)に変換して化合物(VII)を生じさせる。
【0053】
こうして得られたトリフルオロメタンスルホネート基により、この反応性のため、段階(iii)において以下のタイプの有機パラジウムカップリング反応により核Aを導入することが可能になる:
SUZUKI、化合物(VII)とボロン酸またはそれぞれの式A−B(OH)または
【0054】
【化10】

のエステルとを、触媒量のパラジウム誘導体、例えばPd(PPhの存在下で、塩基、例えばリン酸カリウムおよび溶媒、例えばDMFの存在下で90℃の温度で反応させる;または、
STILLE、化合物(VII)とアリールトリブチルスタンナンまたはヘテロアリールスタンナン誘導体ASnBuとを、触媒量のヨウ化銅(CuI)およびパラジウム(II)の誘導体、例えば[1,1’−ビス(シクロペンタジエニルジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウム(II)ジクロリド[PdCl(dppf)]および溶媒、例えば1,4−ジオキサンの存在下で90℃の温度で反応させる;または
HARTWIG−BUCHWALD、化合物(VII)とアミド、例えば2−ピロリジノンとを、触媒量のホスフィン、例えば9,9−ジメチル−4,5−ビス−(ジフェニルホスフィノ)キサンタン(XantPhos)およびパラジウム(0)の誘導体、例えばトリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)[Pd(dba)]の存在下で、塩基、例えば炭酸セシウムを使用する、溶媒、例えばDMF中で70℃の温度で反応させる。
【0055】
こうして化合物(VI)を得る。
【0056】
代替的に、式(XI)の出発化合物において、XおよびYが炭素原子を表し、Uが水素原子を表し、Qがヨウ素原子を表し、Tが臭素原子を表す場合、または代替的に、XおよびYが窒素原子を表し、Uが基NHR(本発明による式(I)の化合物に関して定義されている。)を表し、QおよびTが塩素、臭素またはヨウ素の原子を表す場合、A基およびフェノキシ基の出発フェニル核上への導入の順序が逆になる(スキーム1)。
【0057】
この場合、ボロン酸A−B(OH)によるSUZUKIタイプの第1の反応(段階(iv))により、ハロゲン原子Qに代わるA基の選択的導入が可能になる。この反応は、触媒量のパラジウム誘導体、例えばPd(PPhおよび塩基、例えば炭酸セシウムの存在下で、溶媒、例えばDMF中で90℃の温度で実施する。次いで、ボロン酸エステル(XII)またはボロン酸(IX)と化合物(X)とのSUZUKIタイプの第2の反応を、触媒量のパラジウム誘導体、例えばPd(PPhおよび塩基、例えば炭酸セシウムの存在下で、溶媒、例えばDMF中で、90℃の温度で実施する(段階(v))。こうして、化合物(VI)を得る。
【0058】
式(VI)の化合物のフェノール官能基は、DCM中で、−78℃で三臭化ホウ素により、室温でトリフルオロ酢酸(TFA)により、または0℃で塩化水素により脱保護されて(段階(vi))、式(V)の化合物がもたらされる。
【0059】
段階(vii)におけるZ−B基の導入は、
化合物(V)を、弱無機塩基、例えば炭酸セシウムの存在下で極性非プロトン性溶媒、例えばDMF中で80℃から100℃、例えば90℃の温度で塩素誘導体Cl−Z−Bによりアルキル化する、または
化合物(V)と式HO−Z−Bのアルコールとを、トリフェニルホスフィン、ジイソプロピルアゾジカルボキシレート(DIAD)、および触媒量の弱有機塩基、例えばTEAの存在下で0℃で非プロトン性溶媒、例えばテトラヒドロフラン(THF)中でMITSUNOBU反応させる
ことにより実施することができる。
【0060】
次いで、式(IV)の化合物を、段階(viii)において、室温(RT)で維持または還流下で加熱した水/メタノール混合物中で強無機塩基、例えば水酸化カリウムによりけん化して、強酸、例えば1N塩酸(HCl)により酸性化した後、化合物(III)を生じさせる。
【0061】
本発明の範囲内においては、室温は、20℃から25℃の温度を意味する。
【0062】
化合物(III)と式(II)のアミンとを、カップリング剤、例えばカルボニルジイミダゾール(CDI)、N−[(1H−ベンゾトリアゾール−1−イルオキシ)(ジメチルアミノ)メチリデン]−N−メチルメタンアミニウムテトラフルオロボレート(TBTU)またはN−[3−(ジメチルアミノ)プロピル−N’−エチルカルボジイミド塩酸塩(EDC.HCl)および有機塩基、例えばN,N’−ジイソプロピルエチルアミン(DIEA)の存在下で、極性非プロトン性溶媒、例えばDMF中で、室温でペプチドカップリング反応させて(段階(ix))、本発明による式(I)の化合物をもたらす。
【0063】
スキーム2は、ボロン酸誘導体(IX)および(XII)の合成を記載している。
【0064】
W=CFの場合
2−アミノ−5−ニトロフェノール(XVI)は、水性環境中で0℃でヨウ化ナトリウムの存在下で共溶媒、例えばジメチルスルホキシド(DMSO)を用いてSANDMEYER反応させることによりヨウ素誘導体(XV)に変換される。ベンジル基によるフェノール官能基の保護(段階i)は、ハロゲン誘導体、例えば臭化ベンジルにより、塩基、例えば炭酸カリウム(KCO)の存在下で、溶媒、例えばDMF中で60℃で行う。ヨウ素原子のトリフルオロメチル基による置換(Eur.J.Org.Chem.(2003)1559−1568頁)を、CuIおよびフッ化カリウムの存在下で、溶媒、例えばN−メチルピロリジノン(NMP)で45℃でトリフルオロメチルトリメチルシランにより実施し(段階ii)、化合物(XIV)がもたらされ、化合物(XIV)は、エタノール(EtOH)/水/酢酸(AcOH)混合物中で、70℃で、還元剤、例えば鉄によりニトロ官能基をアミノ官能基に還元した後、第2のSANDMEYER反応によりヨウ素誘導体(XIII)に変換される(段階iii)。
【0065】
段階(iv)において、化合物(XIII)とイソプロピルマグネシウムクロリド(iPrMgCl)との金属−ハロゲン交換の反応を、溶媒、例えばTHF中で−50℃で行い、次いでホウ酸トリイソプロピルを添加して、酸、例えば5NのHClにより加酸分解した後、ボロン酸(IX)がもたらされる。
【0066】
W=Clの場合
2−クロロ−5−ヨードフェノール(XVIIa)は、段階(i)において記載されているベンジルまたはパラメトキシベンジル基により保護されて、ヨウ素誘導体(XVII)がもたらせれ、ヨウ素誘導体(XVII)を:
段階(iv)において、上述のボロン酸(IX)に変換することができる、または
段階(v)において、塩基、例えば酢酸カリウム(KOAc)および触媒量のパラジウム誘導体(II)、例えば[PdCl(dppf)]の存在下、溶媒、例えばDMSO中で、100℃で4,4,4’,4’,5,5,5’,5’−オクタメチル−2,2’−ビ−ジオキサボロランとカップリング反応させることによりボロン酸エステル(XII)に変換することができる。
【0067】
あるいは、A基が2,6−ジメトキシベンゼン核を表す、本発明による式(Ia)の下位グループの化合物は、以下の方法において調製された(スキーム3):
2,6−ジメトキシベンズアルデヒドを、溶媒、例えばトルエンを還流下で加熱しながら、酢酸アンモニウムおよび塩基、例えばピリジンの存在下で2−シアノ酢酸により縮合させて(段階i)、誘導体(XX)がもたらされる。
次いで、誘導体(XX)を、水素化ジイソブチルアルミニウム(DIBAL−H)により溶媒、例えばトルエン中で0℃で処理する。こうして得られたアルデヒドとエチル2−アジドアセテートとを、塩基、例えばナトリウムエトキシドの存在下で、溶媒、例えばエタノール中で、−10℃で反応させて(段階ii)、ジエン(XIX)を得る。段階(iii)において、ジエン(XIX)を、溶媒、例えばDCM中でRTでトリフェニルホスフィンにより処理して、アザトリフェニルホスホラニリデン(XVIII)がもたらされる。
誘導体(XVIII)とアルデヒド(XVII)とを、溶媒、例えばアセトニトリル中で反応させて(段階iv)、電子環状環化/脱水素多段階プロセスによる中間体イミンのin situでの100℃での環化を介して、ピリジン誘導体(IVa)がもたらされる。
スキーム1において上述されているアルキル化またはMITSUNOBU反応(段階v)、けん化(段階vi)、次いでペプチドカップリング(段階vii)の工程を誘導体(IVa)に適用して、本発明による式(Ia)の化合物がもたらされる。
【0068】
スキーム1および2において、出発化合物、中間体および試薬の調製方法が記載されていない場合、これらは市販されているもしくは文献に記載されているあるいはまたは代替当業者に公知の方法により調製することができる。
【0069】
【化11】

【0070】
【化12】

【0071】
【化13】

【0072】
以下の実施例は、本発明によるいくつかの化合物の調製を例示する。実施例中の化合物の番号付けは、本発明によるいくつかの化合物の化学構造および物理的特性を示す後述の表を参照するものとする。
【0073】
以下の略語を使用する。
EtOAc 酢酸エチル
AcOH 酢酸
BSA N,O−ビス(トリメチルシリル)アセトアミド
CDI カルボニルジイミダゾール
CuI ヨウ化銅
DCM ジクロロメタン
DIBAL−H 水素化ジイソブチルアルミニウム
DIAD ジイソプロピルアゾジカルボキシレート
DME ジメトキシエタン
DMF ジメチルホルムアミド
DMSO ジメチルスルホキシド
EDC.HCl N−[3−(ジメチルアミノ)プロピル−N’−エチルカルボジイミド塩酸塩
EtOH エタノール
h 時間
HCl 塩酸
CO 炭酸カリウム
KOAc 酢酸カリウム
PO リン酸カリウムまたはテトラオキソリン酸三カリウム
NaCO 炭酸ナトリウム
NHCl 塩化アンモニウム
NaHCO 重炭酸ナトリウム
NaSO 硫酸ナトリウム
NMP N−メチルピロリジノン
PdCl(dppf) [1,1’−ビス(シクロペンタジエニルジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウム(II)ジクロリド
Pd(PPh テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)
Pd(dba) トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)
TBTU N−[(1H−ベンゾトリアゾール−1−イルオキシ)(ジメチルアミノ)メチリデン]−N−メチルメタンアミニウムテトラフルオロボレート
TEA トリエチルアミン
TFA トリフルオロ酢酸
THF テトラヒドロフラン
RT 室温
【実施例1】
【0074】
1−({[6−{4−クロロ−3−[3−(ジメチルアミノ)プロポキシ]フェニル}−5−(2,6−ジメトキシフェニル)ピリジン−2−イル]カルボニル}アミノ)シクロヘキサンカルボン酸
(化合物番号12)
1.1. (2E)−3−(2,6−ジメトキシフェニル)アクリロニトリル
1.13g(14.7mmol)の酢酸アンモニウム、40.4mL(500mmol)のピリジンおよび31.2g(367mmol)の2−シアノ酢酸を、360mLのトルエン中の61g(367mmol)の2,6−ジメトキシベンズアルデヒドの溶液に順次に添加する。反応混合物を15h還流させ、トルエン−水共沸混合物をDean−Stark装置中で蒸留させる。溶液を500mLのトルエンおよび40mLのピリジン中に取り、Dean−Stark装置中で再度48h還流させる。減圧下で濃縮した後、残留物を800mLのジクロロメタン(DCM)中に取り、1Lの1NのHCl水溶液、500mLの炭酸ナトリウム(NaCO)飽和水溶液および1Lの水により連続的に洗浄する。硫酸ナトリウム(NaSO)上で乾燥させ、減圧下で濃縮した後、62gの(2E)−3−(2,6−ジメトキシフェニル)アクリロニトリルを褐色の油状物の形態で得て、次の段階に「このまま」使用する。
収率=89%。
【0075】
1.2. (2E)−3−(2,6−ジメトキシフェニル)アクリルアルデヒド
トルエン中の水素化ジイソブチルアルミニウム(DIBAL−H)(355mmol)の355mLの1M溶液を、600mLの無水トルエン中の61g(322mmol)の(2E)−3−(2,6−ジメトキシフェニル)アクリロニトリルの溶液にアルゴン下で添加し、0℃に冷却し、温度を0℃で維持する。次いで、反応混合物を室温(RT)にして、3h撹拌する。次いで、13mL(322mmol)のメタノールを添加し、次いで170g(174mmol)の硫酸の10重量%水溶液を滴加する。懸濁液を1時間撹拌し、次いでセライト床上で濾過する。濾液を500mLの水により洗浄し、次いでNaSO上で乾燥させ、減圧下で濃縮する。得られた残留物を500mLのDCM中に取り、シリカカラム中で濾過し、DCMにより溶出させる。減圧下で濃縮した後、37gの(2E)−3−(2,6−ジメトキシフェニル)アクリルアルデヒドを無色の油状物の形態で得る。
収率=60%。
【0076】
1.3. エチル(2E,4E)−2−アジド−5−(2,6−ジメトキシフェニル)ペンタ−2,4−ジエノエート
200mLの絶対エタノールEtOH中の37g(192mmol)の(2E)−3−(2,6−ジメトキシフェニル)アクリルアルデヒドおよび85.7g(664mmol)のエチル2−アジドアセテートの溶液を、−10℃に冷却し、アルゴン下で保持した500mLの絶対EtOH中の15.5g(673mmol)のナトリウムの溶液に撹拌しながら滴加し、温度を−10℃で維持する。−10℃で3h撹拌した後、反応混合物をRTで15h撹拌し、次いで600mLの塩化アンモニウム(NHCl)の30重量%水溶液中に注ぐ。フリット上で濾過し、2×200mLの水によりリンスした後、沈殿物を600mLのDCM中に取り、NaSO上で乾燥させ、減圧下で濃縮し、42gのエチル(2E,4E)−2−アジド−5−(2,6−ジメトキシフェニル)ペンタ−2,4−ジエノエートを黄色の固体の形態でもたらす。
収率=80%
M.p.(℃)=138。
【0077】
1.4 エチル(2E,4E)−5−(2,6−ジメトキシフェニル)−2−[(トリフェニルホスホラニリデン)アミノ]ペンタ−2,4−ジエノエート
60mLのDCM中の5gのエチル(2E,4E)−2−アジド−5−(2,6−ジメトキシフェニル)ペンタ−2,4−ジエノエート(16.5mmol)の溶液を、40mLのDCM中の4.37g(16.7mmol)のトリフェニルホスフィンの溶液に滴加する。反応混合物をRTで2h撹拌し、次いで減圧下で濃縮する。得られた残留物を100mLのイソプロピルエーテル中で固化させ、次いでフリット上で濾過し、50mLのイソプロピルエーテルによりリンスして、7.9gのエチル(2E,4E)−5−(2,6−ジメトキシフェニル)−2−[(トリフェニルホスホラニリデン)アミノ]ペンタ−2,4−ジエノエートを白色の固体の形態で生じさせる。
収率=91%
M.p.(℃)=172。
【0078】
1.5. エチル6−(4−クロロ−3−ヒドロキシフェニル)−5−(2,6−ジメトキシフェニル)ピリジン−2−カルボキシレート
280mLの無水アセトニトリル中の7.54g(14mmol)のエチル(2E,4E)−5−(2,6−ジメトキシフェニル)−2−[(トリフェニルホスホラニリデン)アミノ]ペンタ−2,4−ジエノエートおよび2.42g(15.4mmol)の4−クロロ−3−ヒドロキシベンズアルデヒドの溶液を96h還流させる。RTに冷却した後、反応混合物を減圧下で濃縮し、得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し、シクロヘキサン/酢酸エチル(EtOAc)の0%から30%のEtOAc勾配により溶出させる。減圧下で濃縮した後、2.4gのエチル6−(4−クロロ−3−ヒドロキシフェニル)−5−(2,6−ジメトキシフェニル)ピリジン−2−カルボキシレートを白色の粉末の形態で得る。
収率=41%
M.p.(℃)=182。
【0079】
1.6. エチル6−{4−クロロ−3−[3−(ジメチルアミノ)プロポキシ]フェニル}−5−(2,6−ジメトキシフェニル)ピリジン−2−カルボキシレート
0.257g(2.11mmol)の3−クロロ−N,N−ジメチルプロパン−1−アミン塩酸塩および3.40g(1.34mmol)の炭酸セシウムを、20mLの無水DMF中の0.5g(1.21mmol)のエチル6−(4−クロロ−3−ヒドロキシフェニル)−5−(2,6−ジメトキシフェニル)ピリジン−2−カルボキシレートの溶液にアルゴン下で添加する。反応混合物をRTで15分間撹拌し、次いで80℃で2h加熱する。RTに冷却した後、1mLのクエン酸の5%水溶液を添加し、全体を減圧下で濃縮する。残留物を50mLのEtOAc中に取り、10mLのNaCOの5%溶液、次いで10mLの水により洗浄する。NaSO上で乾燥させ、減圧下で濃縮した後、残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し、DCM/メタノールの1%から15%メタノール勾配により溶出させる。減圧下で濃縮した後、0.55gのエチル6−{4−クロロ−3−[3−(ジメチルアミノ)プロポキシ]フェニル}−5−(2,6−ジメトキシフェニル)ピリジン−2−カルボキシレートを油状物の形態で得る。
収率=91%。
【0080】
1.7. 6−{4−クロロ−3−[3−(ジメチルアミノ)プロポキシ]フェニル}−5−(2,6−ジメトキシフェニル)ピリジン−2−カルボン酸
3.16g(56.38mmol)の水酸化カリウムを、132mLのEtOH中の5.63g(11.28mmol)のエチル6−{4−クロロ−3−[3−(ジメチルアミノ)プロポキシ]フェニル}−5−(2,6−ジメトキシフェニル)ピリジン−2−カルボキシレートの溶液に添加する。反応混合物を2h還流させ、次いで減圧下で濃縮する。得られた残留物を10mLの水中に取り、次いで56.5mL(56.5mmol)の1NのHCl水溶液により中和する。得られた沈殿物をフリット上で濾過し、2×10mLの水によりリンスする。減圧下で乾燥させた後、5.25gの6−{4−クロロ−3−[3−(ジメチルアミノ)プロポキシ]フェニル}−5−(2,6−ジメトキシフェニル)ピリジン−2−カルボン酸を白色の粉末の形態で得る。
収率=100%
M.p.(℃)=215。
【0081】
1.8. 1−({[6−{4−クロロ−3−[3−(ジメチルアミノ)プロポキシ]フェニル}−5−(2,6−ジメトキシフェニル)ピリジン−2−イル]カルボニル}アミノ)シクロヘキサンカルボン酸
0.74mL(0.41mmol)のジイソプロピルエチルアミンおよび409mg(1.28mmol)のTBTUを、50mLの無水DMF中の200mg(0.42mmol)の6−{4−クロロ−3−[3−(ジメチルアミノ)プロポキシ]フェニル}−5−(2,6−ジメトキシフェニル)ピリジン−2−カルボン酸の溶液にアルゴン下で添加する。並行して、5mLの無水アセトニトリル中の84mg(0.59mmol)の2−アミノシクロヘキサン−2−カルボン酸と0.18mL(0.76mmol)のN,O−ビス(トリメチルシリル)アセトアミド(BSA)との混合物を、アルゴン下で撹拌しながら90℃に加熱する。2h後、混合物は完全に溶解した。溶液をRTに冷却し、次いでこれを、TBTUにより活性化させた6−{4−クロロ−3−[3−(ジメチルアミノ)プロポキシ]フェニル}−5−(2,6−ジメトキシフェニル)ピリジン−2−カルボン酸の溶液に添加する。RTで18h撹拌した後、10mLの0.5NのHCl水溶液を添加し、撹拌を3h継続する。次いで、反応混合物を、20mLのEtOAc/エーテル1:1混合物および10mLの水中に配する。抽出後、水相を10mLの1:1エーテル/EtOAc混合物により再度抽出する。有機相を合わせ、2×10mLの水により洗浄し、NaSO上で乾燥させ、減圧下で濃縮する。次いで、残留物を逆相HPLC(RP18)により精製し、0.01NのHCl/アセトニトリルの5%から100%のアセトニトリル勾配により溶出させる。減圧下で濃縮し、凍結乾燥した後、106mgの1−({[6−{4−クロロ−3−[3−(ジメチルアミノ)プロポキシ]フェニル}−5−(2,6−ジメトキシフェニル)ピリジン−2−イル]カルボニル}アミノ)シクロヘキサンカルボン酸塩酸塩を白色の粉末の形態で得る。
収率=41%
M.p.(℃)>200。
M=C3238ClN=595;M+H=596
H NMR(ppm,d6−DMSO,400MHz):8.70(s,1H);7.80(d,1H);7.65(d,1H)7.15(m,2H);7.05(d,1H);6.60(d,1H);6.50(d,2H);3.85(t,2H);3.35(s,6H);2.75(m,2H);2.45(s,6H);2.15(m,2H);1.90(m,2H)1.55(m,4H);1.25(m,4H)。
【実施例2】
【0082】
9−({[6−{4−クロロ−3−[3−(ジメチルアミノ)プロポキシ]フェニル}−5−(2,6−ジメトキシフェニル)ピリジン−2−イル]カルボニル}アミノ)ビシクロ[3.3.1]ノナン−9−カルボン酸塩酸塩
(化合物番号25)
2.1. 9−アミノビシクロ[3.3.1.]ノナン−9−カルボニトリル
21mLの水、1.12g(22.8mmol)のシアン化ナトリウム、4.52mL(54.27mmol)の12Nアンモニア水溶液および2.32g(43.41mmol)のNHClを、40mLのEtOH中の3g(21.7mmol)のビシクロ[3.3.1.]ノナン−9−オンの溶液に連続的に添加する。反応混合物を、50℃で18h撹拌する。次いで、5mLの12Nアンモニア水溶液を添加し、混合物を再度50℃で4h加熱する。溶液をRTに冷却し、次いで100mLのエーテル/1Nのソーダ水溶液の1:1混合物中に配する。抽出後、有機相を3×50mLの水により洗浄し、NaSO上で乾燥させ、減圧下で濃縮する。得られた残留物を50mLのエーテル中に取り、次いで緩やかな流れの塩化水素により1分間処理する。こうして得られた塩酸塩を濾過し、20mLのエーテルにより洗浄し、100mLのDCM/NaCO飽和水溶液の1:1混合物中に配する。水相を50mLのDCMにより再度抽出し、次いで有機相を合わせ、2×20mLの水により洗浄し、NaSO上で乾燥させる。減圧下で濃縮した後、1.88gの9−アミノビシクロ[3.3.1.]ノナン−9−カルボニトリルを油状物の形態で得る。
収率=52%。
【0083】
2.2. N−(9−シアノビシクロ[3.3.1]ノン−9−イル)ベンズアミド
30mLの水中の2.37g(17.17mmol)の炭酸カリウムの溶液、次いで1.37mL(11.8mmol)の塩化ベンゾイルを、20mLのTHF中の1.88g(11.45mmol)の9−アミノビシクロ[3.3.1]ノナン−9−カルボニトリルの溶液に添加する。反応混合物をRTで1h撹拌し、次いで100mLのDCM/水の1:1混合物中に配する。有機相を50mLの水により洗浄し、NaSO上で乾燥させ、減圧下で濃縮する。得られた残留物を100mLのペンタン中で固化させ、濾過し、ペンタンにより洗浄した後、2.81gのN−(9−シアノビシクロ[3.3.1]ノン−9−イル)ベンズアミドを白色の粉末の形態で生じさせる。
収率=92%
M.p.(℃)>200。
【0084】
2.3. 9−アミノビシクロ[3.3.1]ノナン−9−カルボン酸
200mLの12NのHCl水溶液を、80mLのTHF中の2.8g(10.43mmol)のN−(9−シアノビシクロ[3.3.1]ノン−9−イル)ベンズアミドの溶液に添加する。溶液をRTで20h撹拌すると、白色の沈殿物が徐々に現れる。沈殿物をフリット上で濾過し、3×200mLの水によりリンスした後、3.6gの湿潤した9−ベンゾイルアミノビシクロ[3.3.1]ノナン−9−カルボン酸を得る。
【0085】
3g(10.44mmol)の9−ベンゾイルアミノビシクロ[3.3.1]ノナン−9−カルボン酸を、200mLのAcOHおよび50mLの6NのHCl水溶液中に溶解させ、混合物を18h還流させ、次いで150mLの溶媒の蒸留により部分的に濃縮する。冷却した後、反応混合物を濾過し、150mLの1NのHCl水溶液/エーテルの1:2混合物中に配する。抽出した後、水相を濃縮し、次いでこれをソーダ(NaOH)の12N水溶液により滴下処理して、pHを5−6に調整する。こうして沈澱したアミノ酸を濾過し、3×50mLの水により洗浄し、減圧下で乾燥させ、1.88gの9−アミノビシクロ[3.3.1]ノナン−9−カルボン酸を白色の結晶の形態で生じさせる。
収率=98%
M.p.(℃)>250。
【0086】
2.4. 9−({[6−{4−クロロ−3−[3−(ジメチルアミノ)プロポキシ]フェニル}−5−(2,6−ジメトキシフェニル)ピリジン−2−イル]カルボニル}アミノ)ビシクロ[3.3.1]ノナン−9−カルボン酸塩酸塩
実施例1.8に記載されている方法により、400mg(0.85mmol)の6−{4−クロロ−3−[3−(ジメチルアミノ)プロポキシ]フェニル}−5−(2,6−ジメトキシフェニル)ピリジン−2−カルボン酸および218mg(1.19mmol)の9−アミノビシクロ[3.3.1]ノナン−9−カルボン酸から出発して、逆相精製し、凍結乾燥した後、220mgの9−({[6−{4−クロロ−3−[3−(ジメチルアミノ)プロポキシ]フェニル}−5−(2,6−ジメトキシフェニル)ピリジン−2−イル]カルボニル}アミノ)ビシクロ[3.3.1]ノナン−9−カルボン酸塩酸塩を白色の粉末の形態で得る。
収率=41%
M.p.(℃):197
M=C3542ClN=635;M+H=636
H NMR(ppm,d6−DMSO,400MHz):8.45(s,1H);8.00(d,1H);7.80(d,1H);7.30(t,2H);7.25(s,1H);7.05(d,1H);6.95(dd,1H);6.70(d,1H);3.85(t,2H);3.50(s,6H);3.05(m,2H);2.70(s,6H);2.2−1.4(m,16H)。
【実施例3】
【0087】
2−({[6−{4−クロロ−3−[(1−メチルピロリジン−3−イル)オキシ]フェニル}−5−(2,6−ジメトキシフェニル)ピリジン−2−イル]カルボニル}アミノ)アダマンタン−2−カルボン酸塩酸塩
(化合物番号15)
3.1. エチル6−{4−クロロ−3−[(1−メチルピロリジン−3−イル)オキシ]フェニル}−5−(2,6−ジメトキシフェニル)ピリジン−2−カルボキシレート
88mg(0.87mmol)の1−メチル−3−ヒドロキシピロリジン、246mg(1.09mmol)のトリフェニルホスフィンおよび0.01mL(0.07mmol)のTEAを、0℃に冷却し、アルゴン下で装入した2.5mLの無水THF中の300mg(0.72mmol)のエチル6−(4−クロロ−3−ヒドロキシフェニル)−5−(2,6−ジメトキシフェニル)ピリジン−2−カルボキシレートの溶液に添加する。溶解させた後、2.5mLの無水THF中の0.24mL(1.09mmol)のDIADの溶液を0℃で滴加する。反応混合物をRTにして、18h撹拌し、次いで50mLのEtOAc中に取る。有機相を、20mLの重炭酸ナトリウム(NaHCO)の飽和水溶液、次いで20mLの水により連続的に洗浄する。NaSO上で乾燥させ、減圧下で濃縮した後、得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し、DCM/メタノールの0%から20%のメタノール勾配により溶出させる。減圧下で濃縮した後、250mgのエチル6−{4−クロロ−3−[(1−メチルピロリジン−3−イル)オキシ]フェニル}−5−(2,6−ジメトキシフェニル)ピリジン−2−カルボキシレートを油状物の形態で得る。
収率=70%。
【0088】
3.2. 2−({[6−{4−クロロ−3−[(1−メチルピロリジン−3−イル)オキシ]フェニル}−5−(2,6−ジメトキシフェニル)ピリジン−2−イル]カルボニル}アミノ)アダマンタン−2−カルボン酸塩酸塩
実施例1.7および1.8にそれぞれ記載されているけん化/ペプチドカップリング工程により、250mg(0.5mmol)のエチル6−{4−クロロ−3−[(1−メチルピロリジン−3−イル)オキシ]フェニル}−5−(2,6−ジメトキシフェニル)ピリジン−2−カルボキシレートおよび100mg(0.51mmol)の2−アミノアダマンタン−2−カルボン酸から出発して、160mgの2−({[6−{4−クロロ−3−[2−(ジメチルアミノ)エトキシ]フェニル}−5−(2,6−ジメトキシフェニル)ピリジン−2−イル]カルボニル}アミノ)アダマンタン−2−カルボン酸を白色の粉末の形態で得る。
収率=47%
M.p.(℃)=215
M=C3640ClN=645;M+H=646
H NMR(ppm,d6−DMSO,400MHz):8.40(s,1H);8.00(d,1H);7.85(d,1H);7.35(m,2H);7.05(dd,1H);6.95(t,1H);6.65(d,2H);4.90(m,1H);3.80(m,2H);3.50(s,6H);3.15(m,2H);2.85(m,3H);2.55(s,2H);2.2−1.6(m,14H)。
【実施例4】
【0089】
2−({[6−{4−クロロ−3−[3−(ジメチルアミノ)プロポキシ]フェニル}−5−(2−メチルフェニル)ピリジン−2−イル]カルボニル}アミノ)アダマンタン−2−カルボン酸塩酸塩
(化合物番号18)
メチル6−ブロモ−5−ヒドロキシ−2−ピリジンカルボキシレートを、文献(J.Org.Chem.、1996、4623−4633頁)に既に記載されている方法により合成する。
【0090】
4.1. 2−(ベンジルオキシ)−1−クロロ−4−ヨードベンゼン
1.2Lの無水DMF中の300g(1179mmol)の2−クロロ−5−ヨードフェノール、140mL(1179mmol)の臭化ベンジルおよび195.5g(1415mmol)の無水炭酸カリウムの懸濁液を、70℃で5h撹拌し、次いでRTに冷却する。次いで、反応混合物を3Lの2:1エーテル/水混合物中に配する。有機相を2×1Lの水により洗浄し、NaSO上で乾燥させ、減圧下で濃縮し、得られた残留物をペンタン中で固化させる。こうして376gの2−(ベンジルオキシ)−1−クロロ−4−ヨードベンゼンをベージュ色の粉末の形態で得る。
収率=92%
M.p.(℃)=72。
【0091】
4.2. [3−(ベンジルオキシ)−4−クロロフェニル]ボロン酸
THF中の374mL(748mmol)のiPrMgClの2N溶液を、1.2Lの無水THF中の198g(575mmol)の2−(ベンジルオキシ)−1−クロロ−4−ヨードベンゼンの溶液にアルゴン下で滴加し、−50℃で撹拌し、−40℃から−50℃の温度を維持する。反応混合物を−10℃に戻し、撹拌を1h継続する。次いで、172mL(748mmol)のホウ酸トリイソプロピルを添加し、反応混合物をゆっくりとRTに戻しておく。2h撹拌した後、混合物を1LのHClの5N水溶液により処理し、次いでエーテル(2×600mL)により抽出する。有機相を2×1Lの水により洗浄し、NaSO上で乾燥させ、次いで減圧下で濃縮する。得られた残留物をペンタン中で固化させ、フリット上で濾過し、ペンタンにより洗浄する。こうして113gの[3−(ベンジルオキシ)−4−クロロフェニル]ボロン酸を白色の固体の形態で得る。
収率=76%
M.p.(℃)=148(分解点)。
【0092】
4.3. メチル6−[3−(ベンジルオキシ)−4−クロロフェニル]−5−ヒドロキシピリジン−2−カルボキシレート
300mLの無水DMF中の37g(163mmol)のメチル6−ブロモ−5−ヒドロキシ−2−ピリジンカルボキシレートおよび51g(196mmol)の[3−(ベンジルオキシ)−4−クロロフェニル]ボロン酸の溶液を、アルゴンを通気しながら15分間撹拌し、次いで63.8g(196mmol)の無水炭酸セシウムおよび5g(4.33mmol)のPd(PPhを添加する。反応混合物をアルゴン下で90℃で10h撹拌し、RTに冷却し、次いで1Lのエーテル/EtOAc1:1混合物および1Lの0.5NのHCl水溶液中に配する。水相を、500mLのEtOAc/エーテル1:1混合物により再度抽出する。有機相を合わせ、4×500mLの水により洗浄する。NaSO上で乾燥させ、減圧下で濃縮した後、沈殿物を500mLのペンタン/DCMの7:3混合物により取り、濾過し、ペンタンにより洗浄する。こうして32gのメチル6−[3−(ベンジルオキシ)−4−クロロフェニル]−5−ヒドロキシピリジン−2−カルボキシレートを黄土色の粉末の形態で得る。
収率=53%
M.p.(℃)=202。
【0093】
4.4. メチル6−[3−(ベンジルオキシ)−4−クロロフェニル]−5−{[(トリフルオロメチル)スルホニル]オキシ}ピリジン−2−カルボキシレート
17.7mL(126mmol)のTEAを、200mLのDCM中の38.8g(105mmol)のメチル6−[3−(ベンジルオキシ)−4−クロロフェニル]−5−ヒドロキシピリジン−2−カルボキシレートの混合物に添加する。混合物は徐々に溶解し、アルゴン下で−5℃に冷却する。19.42mL(115.4mmol)の無水トリフルオロメタンスルホン酸を滴加し、温度を0℃で維持する。0℃で3h後、反応混合物を300mLのDCM中に取り、2×200mLの水により洗浄し、NaSO上で乾燥させ、次いで減圧下で濃縮する。得られた残留物をクロマトグラフィーによりシリカカラム上で精製し、ペンタン/EtOAcの0%から30%のEtOAc勾配により溶出させる。減圧下で濃縮した後、47.5gのメチル6−[3−(ベンジルオキシ)−4−クロロフェニル]−5−{[(トリフルオロメチル)スルホニル]オキシ}ピリジン−2−カルボキシレートを白色の結晶の形態で得る。
収率=90%
M.p.(℃)=89。
【0094】
4.5. メチル6−[3−(ベンジルオキシ)−4−クロロフェニル]−5−(2−メチルフェニル)ピリジン−2−カルボキシレート
200mLの無水DMF中の25g(48.8mmol)のメチル6−[3−(ベンジルオキシ)−4−クロロフェニル]−5−{[(トリフルオロメチル)スルホニル]オキシ}ピリジン−2−カルボキシレートおよび8.8g(64.8mmol)の2−メチルフェニルボロン酸の溶液をアルゴンを通気しながら15分間撹拌し、次いで12.7g(60mmol)の無水リン酸カリウム(KPO)および5.76g(5mmol)のPd(PPhを添加し、反応混合物をアルゴン下で90℃で18h撹拌する。次いで、反応混合物を600mLのエーテル/EtOAc1:1混合物および600mlの水中にRTで配する。抽出した後、水相を100mLのEtOAcにより再度抽出し、有機相を合わせ、4×300mLの水により洗浄し、NaSO上で乾燥させ、次いで減圧下で濃縮する。得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し、ヘプタン/EtOAcの0%から20%のEtOAc勾配により溶出させる。減圧下で濃縮した後、18gのメチル6−[3−(ベンジルオキシ)−4−クロロフェニル]−5−(2−メチルフェニル)ピリジン−2−カルボキシレートを油状物の形態で得る。
収率=81%。
【0095】
4.6. メチル6−(4−クロロ−3−ヒドロキシ]フェニル)−5−(2−メチルフェニル)ピリジン−2−カルボキシレート
DCM中の85.6mL(85.6mmol)の三臭化ホウ素の1N溶液を、アルゴン下で−70℃に冷却した70mLの無水DCM中の19g(42.8mmol)のメチル6−[3−(ベンジルオキシ)−4−クロロフェニル]−5−(2−メチルフェニル)ピリジン−2−カルボキシレートの溶液に1h30分間滴加し、温度を−65℃で維持する。−70℃で2h撹拌した後、20mL(520mmol)の無水メタノールを滴加し、温度を−65℃で維持する。反応混合物をRTにして、次いで減圧下で濃縮する。残留物を100mLのトルエン中に取り、再度濃縮する。操作を2回以上繰り返す。得られた残留物を100mLのメタノール中に取り、アルゴン下で0℃で冷却し、次いで9mL(128mmol)の塩化チオニルを滴加する。反応混合物をRTで48h撹拌し、次いで減圧下で濃縮する。得られた残留物を200mLのEtOAc中に取り、0℃に冷却し、300mLのNaHCO飽和水溶液により処理する。抽出した後、水相を100mLのEtOAcにより再度抽出する。有機相を合わせ、100mLの水により洗浄し、NaSO上で乾燥させ、減圧下で濃縮する。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し、ヘプタン/EtOAcの0%から30%のEtOAc勾配により溶出させる。減圧下で濃縮した後、14.7gのメチル6−(4−クロロ−3−ヒドロキシフェニル)−5−(2−メチルフェニル)ピリジン−2−カルボキシレートを白色の粉末の形態で得る。
収率=97%
M.p.(℃)=190。
【0096】
4.7. メチル6−{4−クロロ−3−[3−(ジメチルアミノ)プロポキシ]フェニル}−5−(2−メチルフェニル)ピリジン−2−カルボキシレート
実施例1.6に記載されている方法により、60mLのDMF中の5.4g(15.26mmol)のメチル6−(4−クロロ−3−ヒドロキシフェニル)−5−(2−メチルフェニル)ピリジン−2−カルボキシレート、9.95g(30.53mmol)の炭酸セシウムおよび2.9g(18.3mmol)の3−クロロ−N,N−ジメチルプロパン−1−アミン塩酸塩から出発して、6gのメチル6−{4−クロロ−3−[3−(ジメチルアミノ)プロポキシ]フェニル}−5−(2−メチルフェニル)ピリジン−2−カルボキシレートを油状物の形態で得る。
収率=90%。
【0097】
4.8. 2−({[6−{4−クロロ−3−[3−(ジメチルアミノ)プロポキシ]フェニル}−5−(2−メチルフェニル)ピリジン−2−イル]カルボニル}アミノ)アダマンタン−2−カルボン酸塩酸塩
実施例1.7および1.8にそれぞれ記載されているけん化/ペプチドカップリング工程により、4.65g(10.6mmol)のメチル6−{4−クロロ−3−[3−(ジメチルアミノ)プロポキシ]フェニル}−5−(2−メチルフェニル)ピリジン−2−カルボキシレートおよび2.38g(12.18mmol)の2−アミノアダマンタン−2−カルボン酸から出発して、4.1gの2−({[6−{4−クロロ−3−[3−(ジメチルアミノ)プロポキシ]フェニル}−5−(2−メチルフェニル)ピリジン−2−イル]カルボニル}アミノ)アダマンタン−2−カルボン酸塩酸塩を白色の粉末の形態で得る。
収率=54%
M.p.(℃):224。
M=C3540ClN=601;M+H=602
H NMR(ppm,d6−DMSO,400MHz):8.50(s,1H);8.05(d,1H);7.90(d,1H);7.25(m,5H);7.10(dd,1H);6.95(dd,1H);3.80(m,2H);3.1(m,2H);2.75(s,6H);2.60(s,2H);1.90(s,3H);2.2−1.6(m,14H)。
【実施例5】
【0098】
2−({[6−{4−クロロ−3−[3−(ジメチルアミノ)プロポキシ]フェニル}−5−(2−オキソピロリジン−1−イル)ピリジン−2−イル]カルボニル}アミノ)アダマンタン−2−カルボン酸塩酸塩
(化合物番号23)
5.1. メチル6−[3−(ベンジルオキシ)−4−クロロフェニル]−5−(2−オキソピロリジン−1−イル)ピリジン−2−カルボキシレート
10mLの無水1,4−ジオキサン中の500mg(1mmol)のメチル6−[3−(ベンジルオキシ)−4−クロロフェニル]−5−{[(トリフルオロメチル)スルホニル]オキシ}ピリジン−2−カルボキシレート、0.1mL(1.1mmol)の2−ピロリジノンおよび450mg(1.4mmol)の炭酸セシウムの溶液をアルゴンを通気しながら10分間撹拌し、次いで9mg(0.01mmol)のPd(dba)および17mg(0.03mmol)のXantphosを添加し、反応混合物を撹拌しながら70℃で6h加熱する。次いで、混合物を100mLのエーテル/EtOAc1:1混合物および50mLのNHCl飽和水溶液中に配する。抽出した後、有機相を2×50mLの水により洗浄し、NaSO上で乾燥させ、減圧下で濃縮する。得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し、ヘプタン/EtOAcの0%から30%のEtOAc勾配により溶出させる。減圧下で濃縮した後、293mgのメチル6−[3−(ベンジルオキシ)−4−クロロフェニル]−5−(2−オキソピロリジン−1−イル)ピリジン−2−カルボキシレートを油状物の形態で得る。
収率=67%。
【0099】
5.2. メチル6−{4−クロロ−3−[3−(ジメチルアミノ)プロポキシ]フェニル}−5−(2−オキソピロリジン−1−イル)ピリジン−2−カルボキシレート
実施例4.6および1.6にそれぞれ記載されている脱ベンジル化/O−アルキル化工程により、511mg(1.17mmol)のメチル6−[3−(ベンジルオキシ)−4−クロロフェニル]−5−(2−オキソピロリジン−1−イル)ピリジン−2−カルボキシレートから出発して、391mgのメチル6−{4−クロロ−3−[3−(ジメチルアミノ)プロポキシ]フェニル}−5−(2−オキソピロリジン−1−イル)ピリジン−2−カルボキシレートを油状物の形態で得る。
収率=77%。
【0100】
5.3. 2−({[6−{4−クロロ−3−[3−(ジメチルアミノ)プロポキシ]フェニル}−5−(2−オキソピロリジン−1−イル)ピリジン−2−イル]カルボニル}アミノ)アダマンタン−2−カルボン酸塩酸塩
実施例1.7および1.8にそれぞれ記載されているけん化/ペプチドカップリング工程により、391mg(0.91mmol)のメチル6−{4−クロロ−3−[3−(ジメチルアミノ)プロポキシ]フェニル}−5−(2−オキソピロリジン−1−イル)ピリジン−2−カルボキシレートおよび265mg(1.36mmol)の2−アミノアダマンタン−2−カルボン酸から出発して、241mgの2−({[6−{4−クロロ−3−[3−(ジメチルアミノ)プロポキシ]フェニル}−5−(2−オキソピロリジン−1−イル)ピリジン−2−イル]カルボニル}アミノ)アダマンタン−2−カルボン酸塩酸塩を白色の粉末の形態で得る。
収率=39%
M.p.(℃):199
M=C3239ClN=594;M+H=595
H NMR(ppm,d6−DMSO,400MHz):8.40(s,1H);8.05(t,2H);7.55(d,1H);7.50(s,1H);7.20(dd,1H);4.15(t,2H);3.65(t,2H);2.75(s,6H);2.55(s,2H);2.2−1.6(m,20H)。
【実施例6】
【0101】
2−{[(2’−{4−クロロ−3−[3−(ジメチルアミノ)プロポキシ]フェニル}−2,3’−ビピリジン−6’−イル)カルボニル]アミノ}アダマンタン−2−カルボン酸塩酸塩
(化合物番号27)
6.1. メチル2’−[3−(ベンジルオキシ)−4−クロロフェニル]−2,3’−ビピリジン−6’−カルボキシレート
2mLの無水DMF中の0.5g(1mmol)のメチル6−[3−(ベンジルオキシ)−4−クロロフェニル]−5−{[(トリフルオロメチル)スルホニル]オキシ}ピリジン−2−カルボキシレート、0.44g(1.2mmol)の2−トリ−n−ブチルスタンニルピリジンおよび42mg(1mmol)の無水塩化リチウムの懸濁液をアルゴンを通気しながら10分間撹拌し、次いで9.5mg(0.05mmol)のCuI、45mg(0.05mmol)のPd(dba)および27mg(0.05mmol)のPdCl(dppf)を添加し、次いで反応混合物を90℃に加熱する。90℃で5h撹拌した後、混合物をRTに冷却し、30mlのEtOAc中に取り、30mLのフッ化カリウムの5重量%水溶液により処理し、15分間撹拌する。次いで、2相混合物をセライトの床上で濾過し、セライトを30mLのEtOAcによりリンスする。有機相を4×60mLの水により洗浄し、NaSO上で乾燥させ、減圧下で濃縮する。得られた残留物をクロマトグラフィーによりシリカカラム上で精製し、トルエン/EtOAcの0%から15%のEtOAc勾配により溶出させる。減圧下で濃縮した後、240mgのメチル2’−[3−(ベンジルオキシ)−4−クロロフェニル]−2,3’−ビピリジン−6’−カルボキシレートを油状物の形態で得る。
収率=55%。
【0102】
6.2. メチル2’−{4−クロロ−3−[3−(ジメチルアミノ)プロポキシ]フェニル}−2,3’−ビピリジン−6’−カルボキシレート
実施例4.6および1.6にそれぞれ記載されている脱ベンジル化/O−アルキル化工程により、680mg(1.58mmol)のメチル2’−[3−(ベンジルオキシ)−4−クロロフェニル]−2,3’−ビピリジン−6’−カルボキシレートから出発して、580mgのメチル2’−{4−クロロ−3−[3−(ジメチルアミノ)プロポキシ]フェニル}−2,3’−ビピリジン−6’−カルボキシレートを油状物の形態で得る。
収率=86%。
【0103】
6.3. 2−{[(2’−{4−クロロ−3−[3−(ジメチルアミノ)プロポキシ]フェニル}−2,3’−ビピリジン−6’−イル)カルボニル]アミノ}アダマンタン−2−カルボン酸塩酸塩
実施例1.7および1.8にそれぞれ記載されているけん化/ペプチドカップリング工程により、581mg(1.36mmol)のメチル2’−{4−クロロ−3−[3−(ジメチルアミノ)プロポキシ]フェニル}−2,3’−ビピリジン−6’−カルボキシレートおよび365mg(1.87mmol)の2−アミノアダマンタン−2−カルボン酸から出発して、435mgの2−{[(2’−{4−クロロ−3−[3−(ジメチルアミノ)プロポキシ]フェニル}−2,3’−ビピリジン−6’−イル)カルボニル]アミノ}アダマンタン−2−カルボン酸塩酸塩を白色の粉末の形態で得る。
収率=48%
M.p.(℃):209
M=C3337ClN=588;M+H=589
H NMR(ppm,d6−DMSO,400MHz):10.55(s,1H);8.65(s,1H);8.50(s,1H);8.25(d,1H);8.10(d,1H);7.80(t,1H);7.40(dd,1H);7.35(d,2H);7.25(s,1H);6.80(d,1H);3.95(t,2H);3.15(m,2H);2.75(s,3H);2.70(s,3H);2.60(s,2H);2.2−1.6(m,14H)。
【実施例7】
【0104】
2−({[6−{4−クロロ−3−[3−(ジメチルアミノ)プロポキシ]フェニル}−5−(2−クロロフェニル)ピリジン−2−イル]カルボニル}アミノ)アダマンタン−2−カルボン酸塩酸塩
(化合物番号22)
7.1. メチル6−{4−クロロ−3−[3−(ジメチルアミノ)プロポキシ]フェニル}−5−(2−クロロフェニル)ピリジン−2−カルボキシレート
実施例4.6および1.6にそれぞれ記載されている脱ベンジル化/O−アルキル化工程により、625mg(1.35mmol)のメチル6−[3−(ベンジルオキシ)−4−クロロフェニル]−5−(2−クロロフェニル)ピリジン−2−カルボキシレートから出発して、173mgのメチル6−{4−クロロ−3−[3−(ジメチルアミノ)プロポキシ]フェニル}−5−(2−クロロフェニル)ピリジン−2−カルボキシレートを油状物の形態で得る。
収率=28%。
【0105】
7.2. 2−({[6−{4−クロロ−3−[3−(ジメチルアミノ)プロポキシ]フェニル}−5−(2−クロロフェニル)ピリジン−2−イル]カルボニル}アミノ)アダマンタン−2−カルボン酸塩酸塩
実施例1.7および1.8にそれぞれ記載されているけん化/ペプチドカップリング工程により、290mg(0.63mmol)のメチル6−{4−クロロ−3−[3−(ジメチルアミノ)プロポキシ]フェニル}−5−(2−クロロフェニル)ピリジン−2−カルボキシレートおよび184mg(0.94mmol)の2−アミノアダマンタン−2−カルボン酸から出発して、120mgの2−({[6−{4−クロロ−3−[3−(ジメチルアミノ)プロポキシ]フェニル}−5−(2−クロロフェニル)ピリジン−2−イル]カルボニル}アミノ)アダマンタン−2−カルボン酸塩酸塩を白色の粉末の形態で得る。
収率=29%
M.p.(℃):214
M=C3437Cl=621;M+H=622
H NMR(ppm,d6−DMSO,400MHz):8.50(s,1H);8.10(d,1H);8.00(d,1H);7.45(m,2H);7.40(d,2H);7.35(d,1H);7.20(dd,1H);6.90(dd,1H);3.90(m,2H);3.15(m,2H);2.75(s,6H);2.60(s,2H);2.2−1.6(m,14H)。
【実施例8】
【0106】
1−({[6−{4−クロロ−3−[3−(ジメチルアミノ)プロポキシ]フェニル}−5−(2−メチルフェニル)ピリジン−2−イル]カルボニル}アミノ)シクロヘキサンカルボン酸塩酸塩
(化合物番号34)
実施例1.7および1.8にそれぞれ記載されているけん化/ペプチドカップリング工程により、465mg(1.06mmol)のメチル6−{4−クロロ−3−[3−(ジメチルアミノ)プロポキシ]フェニル}−5−(2−メチルフェニル)ピリジン−2−カルボキシレート(実施例4.7)および174mg(1.22mmol)の2−アミノシクロヘキサン−2−カルボン酸から出発して、330mgの1−({[6−{4−クロロ−3−[3−(ジメチルアミノ)プロポキシ]フェニル}−5−(2−メチルフェニル)ピリジン−2−イル]カルボニル}アミノ)シクロヘキサンカルボン酸塩酸塩を白色の粉末の形態で得る。
収率=53%
M.p.(℃)=146−150
M=C3136ClN=549;M+H=550
H NMR(ppm,d6−DMSO,400MHz):10.5(s,1H);8.40(s,1H);8.05(d,1H);7.90(d,1H);7.35(d,1H);7.25(m,5H);7.05(dd,1H);3.80(m,2H);3.1(m,2H);2.75(s,6H);1.75(s,3H);2.2−1.6(m,12H)。
【実施例9】
【0107】
シス−1−({[6−{4−クロロ−3−[3−(ジエチルアミノ)プロポキシ]フェニル}−5−(2−メチルフェニル)ピリジン−2−イル]カルボニル}アミノ)−4−ヒドロキシシクロヘキサンカルボン酸塩酸塩
(化合物番号147)
127mg(1.1mmol)のN−ヒドロキシスクシンイミドおよび211mg(1.1mmol)のEDC.HClを、5mLの無水DMF中の490mg(1mmol)の6−{4−クロロ−3−[3−(ジエチルアミノ)プロポキシ]フェニル}−5−(2−メチルフェニル)ピリジン−2−カルボン酸塩酸塩の混合物にアルゴン下でRTで連続的に添加する。18h撹拌した後、(山吹色の澄明な)反応混合物に、0.9mL(5.4mmol)のDIEAおよび215mg(1.1mmol)のシス−1−アミノ−4−ヒドロキシシクロヘキサンカルボン酸(J.Chem.Soc.、Perkin Trans.1(1999)3375−3379頁)を連続的に添加する。撹拌をRTで18h継続し、次いで反応混合物を減圧下で濃縮する。次いで、得られた残留物を7mL(7mmol)の1NのHClによりRTで18h処理し、次いで減圧下で濃縮する。残留物をHPLCによりRP18カラム上で精製し、10−2NのHCl/アセトニトリルの0%から100%のアセトニトリル勾配により溶出させる。凍結乾燥した後、350mgのシス−1−({[6−{4−クロロ−3−[3−(ジエチルアミノ)プロポキシ]フェニル}−5−(2−メチルフェニル)ピリジン−2−イル]カルボニル}アミノ)−4−ヒドロキシシクロヘキサンカルボン酸塩酸塩を白色の粉末の形態で得る。
収率=55%
M.p.(℃)=168
M=C3340ClN=565;M+H=566
H NMR(ppm,d6−DMSO,400MHz):8.55(s,1H);8.05(d,1H);7.90(d,1H);7.25(m,6H);6.90(dd,1H);4.65(sl,1H);3.90(m,2H);3.50(m,1H);3.10(m,2H);2.95(q,4H);2.30(m,2H);2.05(m,2H);1.90(s,3H);1.80(m,4H);1.35(m,2H);1.10(t,6H)
【実施例10】
【0108】
3−[({4’’−クロロ−3’’−[3−(ジメチルアミノ)プロポキシ]−2,6−ジメトキシ−1,1’:2’,1’’−ターフェニル−4’−イル}カルボニル)アミノ]−4−メチルペンタン酸塩酸塩
(化合物番号28)
10.1. 2−[3−(ベンジルオキシ)−4−クロロフェニル]−4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン
280mLの無水DMSO中の20g(67.2mmol)の2−ベンジルオキシ−4−ブロモ−1−クロロベンゼン、28g(94mmol)の4,4,4’,4’,5,5,5’,5’−オクタメチル−2,2’−ビ−1,3,2−ジオキサボロランおよび26.4g(26.9mmol)の酢酸カリウムの懸濁液をアルゴン下で10分間撹拌し、次いで2.46g(3.4mmol)のPdCl(dppf)を添加し、110℃で1h加熱する。1Lの1:1エーテル/水混合物中に配し、セライトの床上で濾過した後、有機相を100mLの水により洗浄し、NaSO上で乾燥させ、次いで減圧下で濃縮する。得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し、ヘプタン/EtOAcの0%から10%のEtOAc勾配により溶出させる。減圧下で濃縮した後、17.5gの2−[3−(ベンジルオキシ)−4−クロロフェニル]−4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロランを油状物の形態で得る。
収率=74%。
【0109】
10.2. メチル2−ブロモ−2’,6’−ジメトキシビフェニル−4−カルボキシレート
120mLのDMF中の4.84g(14.2mmol)のメチル3−ブロモ−4−ヨードベンゾエート(J.Med.Chem.、1999、42、4088頁)および3.88g(21.29mmol)の2,6−ジメトキシフェニルボロン酸の溶液ならびに14.2mLの炭酸セシウムの2M水溶液をアルゴン下で15分間撹拌し、次いで984mg(0.85mmol)のPd(PPhを添加し、85℃で2.5h加熱する。減圧下で濃縮した後、得られた残留物を600mLの1:1DCM/水混合物中に配する。有機相を100mLの水により洗浄し、MgSO上で乾燥させ、減圧下で濃縮する。得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し、ヘプタン/EtOAcの0%から10%のEtOAc勾配により溶出させる。減圧下で濃縮した後、2.79gのメチル2−ブロモ−2’,6’−ジメトキシビフェニル−4−カルボキシレートを油状物の形態で得る。
収率=56%。
【0110】
10.3. メチル3’’−(ベンジルオキシ)−4’’−クロロ−2,6−ジメトキシ−1,1’:2’,1’’−ターフェニル−4’−カルボキシレート
実施例10.2に記載されている方法により、2.79g(7.94mmol)のメチル2−ブロモ−2’,6’−ジメトキシビフェニル−4−カルボキシレートおよび3.28g(9.53mmol)の2−[3−(ベンジルオキシ)−4−クロロフェニル]−4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロランから出発して、1.75gのメチル3’’−(ベンジルオキシ)−4’’−クロロ−2,6−ジメトキシ−1,1’:2’,1’’−ターフェニル−4’−カルボキシレートを油状物の形態で得る。
収率=45%。
【0111】
10.4. メチル4’’−クロロ−3’’−[3−(ジメチルアミノ)プロポキシ]−2,6−ジメトキシ−1,1’:2’,1’’−ターフェニル−4’−カルボキシレート
実施例4.6および1.6にそれぞれ記載されている脱ベンジル化/O−アルキル化工程により、1.75g(3.58mmol)のメチル3’’−(ベンジルオキシ)−4’’−クロロ−2,6−ジメトキシ−1,1’:2’,1’’−ターフェニル−4’−カルボキシレートから出発して、900mgのメチル4’’−クロロ−3’’−[3−(ジメチルアミノ)プロポキシ]−2,6−ジメトキシ−1,1’:2’,1’’−ターフェニル−4’−カルボキシレートを油状物の形態で得る。
収率=52%。
【0112】
10.5. 4’’−クロロ−3’’−[3−(ジメチルアミノ)プロポキシ]−2,6−ジメトキシ−1,1’:2’,1’’−ターフェニル−4’−カルボン酸
実施例1.7に記載されている方法により、900mg(1.86mmol)のメチル4’’−クロロ−3’’−[3−(ジメチルアミノ)プロポキシ]−2,6−ジメトキシ−1,1’:2’,1’’−ターフェニル−4’−カルボキシレートから出発して、700mgの4’’−クロロ−3’’−[3−(ジメチルアミノ)プロポキシ]−2,6−ジメトキシ−1,1’:2’,1’’−ターフェニル−4’−カルボン酸を桃色を帯びた固体の形態で得る。
収率=82%
M.p.(℃)=230。
【0113】
10.6. 3−[({4’’−クロロ−3’’−[3−(ジメチルアミノ)プロポキシ]−2,6−ジメトキシ−1,1’:2’,1’’−ターフェニル−4’−イル}カルボニル)アミノ]−4−メチルペンタン酸塩酸塩
141mg(0.87mmol)のCDIを、7mLの無水THF中の315mg(0.67mmol)の4’’−クロロ−3’’−[3−(ジメチルアミノ)プロポキシ]−2,6−ジメトキシ−1,1’:2’,1’’−ターフェニル−4’−カルボン酸の溶液に添加し、反応混合物をアルゴン下で55℃で1h撹拌する。70mg(0.43mmol)のカルボニル−1,1’−ジイミダゾールを添加し、反応を50℃で1h継続する。次いで、4mLのTHFと0.8mLのDMFとの混合物中の97mg(0.74mmol)のラセミ3−アミノ−4−メチルペンタン酸の懸濁液を添加し、撹拌を55℃で15h継続する。減圧下で濃縮した後、得られた残留物を30mLの2:1DCM/水混合物中に配する。有機相を10mLの水により洗浄し、硫酸マグネシウム(MgSO)上で乾燥させ、減圧下で濃縮する。得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し、DCM/メタノールの0%から5%のメタノール勾配により溶出させる。減圧下で濃縮した後、残留物をエーテル中で固化させ、フリット上で濾過し、エーテルにより洗浄する。こうして91mgの3−[({4’’−クロロ−3’’−[3−(ジメチルアミノ)プロポキシ]−2,6−ジメトキシ−1,1’:2’,1’’−ターフェニル−4’−イル}カルボニル)アミノ]−4−メチルペンタン酸塩酸塩を白色の粉末の形態で得る。
収率=23%
M.p.(℃)=152
M=C3239ClN=582;M+H=583
H NMR(ppm,d6−DMSO,400MHz):8.3(d,1H);7.75(d,1H);7.7(s,1H);7.2(m,3H);6.7(m,2H);6.55(d,2H);4.1(q,1H)3.8(t,2H);3.5(s,6H);2.45(m,4H);2.3(s,6H)1.8(m,3H);0.9(d,6H)。
【実施例11】
【0114】
3−({[5−{4−クロロ−3−[3−(ジメチルアミノ)プロポキシ]フェニル}−6−(2−メチルフェニル)ピリジン−3−イル]カルボニル}アミノ)−4−メチルペンタン酸塩酸塩
(化合物29)
11.1. メチル5−[3−(ベンジルオキシ)−4−クロロフェニル]−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリジン−3−カルボキシレート
160mLのジメトキシエタン(DME)と80mLのEtOHと120mLのNaHCO飽和水溶液との混合物中の4g(14.35mmol)のメチル5−ヨード−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリジン−3−カルボキシレートおよび6.42g(18.64mmol)の2−[3−(ベンジルオキシ)−4−クロロフェニル]−4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロランの溶液を、アルゴン下で15分間撹拌し、次いで662mgのPd(PPhを添加し、反応混合物を90℃で4h30分間加熱する。減圧下で濃縮した後、得られた残留物を200mLのDCMと10mLの水との混合物中に配する。水相を100mLのDCMにより再度抽出し、有機相を合わせ、MgSO上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮する。得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し、DCM/メタノールの0%から2%のメタノール勾配により溶出させる。減圧下で濃縮した後、残留物を5/95のメタノール/エーテル混合物中で固化させ、次いで濾過し、エーテルにより洗浄する。こうして1.99gのメチル5−[3−(ベンジルオキシ)−4−クロロフェニル]−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリジン−3−カルボキシレートをベージュ色の固体の形態で得る。
収率=40%
M.p.(℃):190。
【0115】
11.2. メチル5−[3−(ベンジルオキシ)−4−クロロフェニル]−6−{[(トリフルオロメチル)スルホニル]オキシ}ニコチネート
実施例4.4に記載されている方法により、1.99g(5.38mmol)のメチル5−[3−(ベンジルオキシ)−4−クロロフェニル]−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリジン−3−カルボキシレートおよび2.26ml(13.45mmol)の無水トリフルオロメタンスルホン酸から出発して、1.6gのメチル5−[3−(ベンジルオキシ)−4−クロロフェニル]−6−{[(トリフルオロメチル)スルホニル]オキシ}ニコチネートを油状物の形態で得る。
収率=60%。
【0116】
11.3. メチル5−[3−(ベンジルオキシ)−4−クロロフェニル]−6−(2−メチルフェニル)ニコチネート
実施例4.5に記載されている方法により、1.5g(2.99mmol)のメチル5−[3−(ベンジルオキシ)−4−クロロフェニル]−6−{[(トリフルオロメチル)スルホニル]オキシ}ニコチネートおよび508mg(3.74mmol)の2−メチルフェニルボロン酸から出発して、1.26gのメチル5−[3−(ベンジルオキシ)−4−クロロフェニル]−6−(2−メチルフェニル)ニコチネートを油状物の形態で得る。
収率=95%。
【0117】
11.4. メチル5−{4−クロロ−3−[3−(ジメチルアミノ)プロポキシ]フェニル}−6−(2−メチルフェニル)ニコチネート
実施例4.6および1.6にそれぞれ記載されている脱ベンジル化/O−アルキル化工程により、1.26g(2.84mmol)のメチル5−[3−(ベンジルオキシ)−4−クロロフェニル]−6−(2−メチルフェニル)ニコチネートから出発して、843mgのメチル5−{4−クロロ−3−[3−(ジメチルアミノ)プロポキシ]フェニル}−6−(2−メチルフェニル)ニコチネートを油状物の形態で得る。
収率=68%。
【0118】
11.5. 3−({[5−{4−クロロ−3−[3−(ジメチルアミノ)プロポキシ]フェニル}−6−(2−メチルフェニル)ピリジン−3−イル]カルボニル}アミノ)−4−メチルペンタン酸塩酸塩
実施例1.7および10.6にそれぞれ記載されているけん化/ペプチドカップリング工程により、835mg(1.90mmol)のメチル5−{4−クロロ−3−[3−(ジメチルアミノ)プロポキシ]フェニル}−6−(2−メチルフェニル)ニコチネートおよび258mg(1.97mmol)のラセミ3−アミノ−4−メチルペンタン酸から出発して、130mgの3−({[5−{4−クロロ−3−[3−(ジメチルアミノ)プロポキシ]フェニル}−6−(2−メチルフェニル)ピリジン−3−イル]カルボニル}アミノ)−4−メチルペンタン酸塩酸塩を白色の固体の形態で得る。
収率=13%
M.p.(℃)=139
M=C3036ClN=537;M+H=538
H NMR(ppm,d6−DMSO,400MHz):9.05(d,1H);9.5(d,1H);9.25(d,1H);8.3(d,1H);7.3(d,1H)7.15(d,1H);7.15(m,4H);4.25(m,1H);3.8(t,2H);2.65(t,2H);2.45(s,6H)1.95(s,3H);1.85(m,5H);0.90(d,6H)。
【実施例12】
【0119】
2−({[6−[3−[3−(ジメチルアミノ)プロポキシ]−4−(トリフルオロメチル)フェニル]−5−(2−メチルフェニル)ピリジン−2−イル]カルボニル}アミノ)アダマンタン−2−カルボン酸塩酸塩
(化合物番号43)
12.1. 2−ヨード−5−ニトロフェノール
100mLの水中の20.7g(300mmol)の亜硝酸ナトリウム(NaNO)の溶液を、5℃に冷却した500mLの30重量%硫酸と500mLのDMSOとの混合物中の30.81g(200mmol)の2−アミノ−5−ニトロフェノールの溶液に滴加し、温度を5℃で維持する。5℃で30分後、100mLの水中の90g(600mmol)のヨウ化ナトリウムの溶液を滴加し、次いで反応混合物をRTまでにする。2h撹拌した後、反応混合物を2Lのエーテル/重亜硫酸ナトリウム10重量%水溶液の1:1混合物中に配する。水相を200mLのエーテルにより再度抽出し、有機相を合わせ、3×1Lの水により洗浄し、次いでNaSO上で乾燥させる。減圧下で濃縮した後、得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し、シクロヘキサン/EtOAcの0%から10%のEtOAc勾配により溶出させる。減圧下で濃縮した後、39.8gの2−ヨード−5−ニトロフェノールを褐色の固体の形態で得る。
収率=75%
M.p.(℃)=150。
【0120】
12.2. 2−(ベンジルオキシ)−1−ヨード−4−ニトロベンゼン
実施例4.1に記載されている方法により、20.8g(78.5mmol)の2−ヨード−5−ニトロフェノールおよび9.3mL(78.5mmol)の臭化ベンジルから出発して、25.2gの2−(ベンジルオキシ)−1−ヨード−4−ニトロベンゼンを油状物の形態で得る。
収率=90%。
【0121】
12.3. 2−(ベンジルオキシ)−4−ニトロ−1−(トリフルオロメチル)ベンゼン
10.4mL(70.18mmol)のトリフルオロメチルトリメチルシランを、77mLの無水NMP中の4.08g(70.2mmol)の無水フッ化カリウムと13.36g(70.18mmol)の無水CuIと19.17g(54mmol)の2−(ベンゾオキシ)−1−ヨード−ニトロベンゼンとの混合物に添加し、反応混合物をアルゴン下で45℃で18h加熱する。懸濁液を1Lの1:1エーテル/水混合物中にRTで配し、次いで有機相を4×300mLの水により洗浄し、NaSO上で乾燥させ、減圧下で濃縮する。こうして15gの2−(ベンジルオキシ)−4−ニトロ−1−(トリフルオロメチル)ベンゼンを油状物の形態で得る。
収率=94%。
【0122】
12.4. 3−(ベンジルオキシ)−4−(トリフルオロメチル)アニリン
14.1g(252mmol)の鉄充填物を、200mLのEtOH、10mLのAcOHおよび100mLの水中の15g(50.3mmol)の2−(ベンジルオキシ)−4−ニトロ−1−(トリフルオロメチル)ベンゼンの混合物に添加し、次いで反応混合物を70℃で20分間激しく撹拌する。RTに冷却した後、反応混合物を、300mLのエーテルと1LのNaCO飽和水溶液との混合物にゆっくりと添加する。中和した後、水相を2×100mLのエーテルにより再度抽出する。有機相を合わせ、100mLの水により洗浄し、塩化カルシウム上で乾燥させ、減圧下で濃縮する。得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し、ペンタン/EtOAcの0%から50%のEtOAc勾配により溶出させる。減圧下で濃縮した後、8.1gの3−(ベンジルオキシ)−4−(トリフルオロメチル)アニリンを油状物の形態で得る。
収率=60%。
【0123】
12.5. 2−(ベンジルオキシ)−4−ヨード−1−(トリフルオロメチル)ベンゼン
実施例12.1.に記載されている方法により、8g(30mmol)の3−(ベンジルオキシ)−4−(トリフルオロメチル)アニリンから出発して、8gの2−(ベンジルオキシ)−4−ヨード−1−(トリフルオロメチル)ベンゼンを油状物の形態で得る。
収率=70%。
【0124】
12.6. [3−(ベンジルオキシ)−4−(トリフルオロメチル)フェニル]ボロン酸
実施例4.2に記載されている方法により、8g(21.2mmol)の2−(ベンジルオキシ)−4−ヨード−1−(トリフルオロメチル)ベンゼン、11.1mL(22.2mmol)のiPrMgClおよび5mL(21.6mmol)のホウ酸トリイソプロピルから出発して、4.95gの[3−(ベンジルオキシ)−4−(トリフルオロメチル)フェニル]ボロン酸を油状物の形態で得る。
収率=79%。
【0125】
12.7. メチル6−[3−(ベンジルオキシ)−4−(トリフルオロメチル)フェニル]−5−ヒドロキシピリジン−2−カルボキシレート
実施例4.3に記載されている方法により、4.95g(16.7mmol)の[3−(ベンジルオキシ)−4−(トリフルオロメチル)フェニル]ボロン酸および3.88g(16.72mmol)のメチル6−ブロモ−5−ヒドロキシピリジン−2−カルボキシレートから出発して、4.38gのメチル6−[3−(ベンジルオキシ)−4−(トリフルオロメチル)フェニル]−5−ヒドロキシピリジン−2−カルボキシレートを白色の固体の形態で得る。
収率=65%。
M.p.(℃)=82
【0126】
12.8. メチル6−[3−(ベンジルオキシ)−4−(トリフルオロメチル)フェニル]−5−(2−メチルフェニル)ピリジン−2−カルボキシレート
実施例4.4および4.5にそれぞれ記載されているトリフラート/Suzukiカップリング工程により、4.38g(10.9mmol)のメチル6−[3−(ベンジルオキシ)−4−(トリフルオロメチル)フェニル]−5−ヒドロキシピリジン−2−カルボキシレートおよび1.8g(13.1mmol)の2−メチルフェニルボロン酸から出発して、4.63gのメチル6−[3−(ベンジルオキシ)−4−(トリフルオロメチル)フェニル]−5−(2−メチルフェニル)ピリジン−2−カルボキシレートを白色の固体の形態で得る。
収率=89%
M.p.(℃)=226。
【0127】
12.9. メチル6−[3−[3−(ジメチルアミノ)プロポキシ]−4−(トリフルオロメチル)フェニル]−5−(2−メチルフェニル)ピリジン−2−カルボキシレート
実施例4.6および1.6にそれぞれ記載されている脱ベンジル化/O−アルキル化工程により、2.57g(5.38mmol)のメチル6−[3−(ベンジルオキシ)−4−(トリフルオロメチル)フェニル]−5−(2−メチルフェニル)ピリジン−2−カルボキシレートから出発して、2.26gのメチル6−[3−[3−(ジメチルアミノ)プロポキシ]−4−(トリフルオロメチル)フェニル]−5−(2−メチルフェニル)ピリジン−2−カルボキシレートを白色の固体の形態で得る。
収率=89%
M.p.(℃)=142。
【0128】
12.10. 2−({[6−[3−[3−(ジメチルアミノ)プロポキシ]−4−(トリフルオロメチル)フェニル]−5−(2−メチルフェニル)ピリジン−2−イル]カルボニル}アミノ)アダマンタン−2−カルボン酸塩酸塩
実施例1.7および1.8にそれぞれ記載されているけん化/ペプチドカップリング工程により、565mg(1.19mmol)のメチル6−[3−[3−(ジメチルアミノ)プロポキシ]−4−(トリフルオロメチル)フェニル]−5−(2−メチルフェニル)ピリジン−2−カルボキシレートおよび256mg(1.31mmol)の2−アミノ−アダマンタン−2−カルボン酸から出発して、440mgの2−({[6−[3−[3−(ジメチルアミノ)プロポキシ]−4−(トリフルオロメチル)フェニル]−5−(2−メチルフェニル)ピリジン−2−イル]カルボニル}アミノ)アダマンタン−2−カルボン酸塩酸塩を白色の粉末の形態で得る。
収率=55%
M.p.(℃)=231
M=C3640=634;M+H=635
H NMR(ppm,d6−DMSO,400MHz):8.50(s,1H);8.10(d,1H);7.95(d,1H);7.55(d,1H);7.25(m,5H);7.10(d,1H);3.90(m,2H);3.05(m,2H);2.70(s,6H);2.60(s,2H);2.05(m,7H);1.90(s,3H);1.65(m,7H)。
【実施例13】
【0129】
1−{[(3−クロロ−2’−{4−クロロ−3−[3−(ジメチルアミノ)プロポキシ]フェニル}−2,3’−ビピリジン−6’−イル)カルボニル]アミノ}シクロヘキサンカルボン酸塩酸塩
(化合物番号55)
13.1. メチル6−[3−(ベンジルオキシ)−4−クロロフェニル]−5−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ピリジン−2−カルボキシレート
50mLの無水1,4−ジオキサン中の5g(10mmol)のメチル6−[3−(ベンジルオキシ)−4−クロロフェニル]−5−{[(トリフルオロメチル)スルホニル]オキシ}ピリジン−2−カルボキシレートおよび2.78g(11mmol)の4,4,4’,4’,5,5,5’,5’−オクタメチル−2,2’−ビ−1,3,2−ジオキサボロランの溶液をアルゴンを通気しながら15分間撹拌し、次いで2.93g(30mmol)の無水酢酸カリウムおよび0.37g(0.45mmol)のPdCl(dppf)を添加し、反応混合物を80°で26h加熱する。次いで、反応混合物を100mLのEtOAc/ブライン1:1混合物中に配する。有機相をNaSO上で乾燥させ、濾過し、次いで減圧下で濃縮する。得られた残留物をクロマトグラフィーによりシリカカラム上で精製し、シクロヘキサン/EtOAcの0%から20%のEtOAc勾配により溶出させる。減圧下で濃縮した後、3.2gのメチル6−[3−(ベンジルオキシ)−4−クロロフェニル]−5−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ピリジン−2−カルボキシレートをワックスの形態で得る。
収率=67%。
【0130】
13.2. メチル2’−[3−(ベンジルオキシ)−4−クロロフェニル]−3−クロロ−2,3’−ビピリジン−6’−カルボキシレート
4mLのDMEと2mLの水との混合物中の850mg(1.77mmol)のメチル6−[3−(ベンジルオキシ)−4−クロロフェニル]−5−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ピリジン−2−カルボキシレートおよび524mg(3.54mmol)の2,3−ジクロロピリジンの溶液をアルゴン下で15分間撹拌し、次いで734mg(5.32mmol)のKCOおよび61mg(0.05mmol)のPd(PPhを連続的に添加し、反応混合物を85℃で4h加熱する。次いで、反応混合物を10mLのEtOAcおよび10mLのブラインに配する。有機相をNaSO上で乾燥させ、濾過し、次いで減圧下で濃縮する。得られた残留物をシリカカラム上で精製し、シクロヘキサン/EtOAcの0%から20%のEtOAc勾配により溶出させる。減圧下で濃縮した後、237mgのメチル2’−[3−(ベンジルオキシ)−4−クロロフェニル]−3−クロロ−2,3’−ビピリジン−6’−カルボキシレートを油状物の形態で得る。
収率=28%。
【0131】
13.3. メチル3−クロロ−2’−{4−クロロ−3−[3−(ジメチルアミノ)プロポキシ]フェニル}−2,3’−ビピリジン−6’−カルボキシレート
実施例4.6および1.6にそれぞれ記載されている脱ベンジル化/O−アルキル化工程により、360mg(0.77mmol)のメチル2’−[3−(ベンジルオキシ)−4−クロロフェニル]−3−クロロ−2,3’−ビピリジン−6’−カルボキシレートから出発して、130mgのメチル3−クロロ−2’−{4−クロロ−3−[3−(ジメチルアミノ)プロポキシ]フェニル}−2,3’−ビピリジン−6’−カルボキシレートを油状物の形態で得る。
収率=37%。
【0132】
13.4. 1−{[(3−クロロ−2’−{4−クロロ−3−[3−(ジメチルアミノ)プロポキシ]フェニル}−2,3’−ビピリジン−6’−イル)カルボニル]アミノ}シクロヘキサンカルボン酸塩酸塩
実施例1.7および1.8にそれぞれ記載されているけん化/ペプチドカップリング工程により、130mg(0.28mmol)のメチル3−クロロ−2’−{4−クロロ−3−[3−(ジメチルアミノ)プロポキシ]フェニル}−2,3’−ビピリジン−6’−カルボキシレートおよび44mg(0.31mmol)の2−アミノシクロヘキサンカルボン酸から出発して、120mgの1−{[(3−クロロ−2’−{4−クロロ−3−[3−(ジメチルアミノ)プロポキシ]フェニル}−2,3’−ビピリジン−6’−イル)カルボニル]アミノ}シクロヘキサンカルボン酸塩酸塩を白色の粉末の形態で得る。
収率=70%
M.p.(℃)=140
M=C2932Cl=570;M+H=571
H NMR(ppm,d6−DMSO,400MHz):10.45(s,1H);8.65(d,1H);8.45(s,1H);8.10(s,2H);7.95(d,1H);7.50(dd,1H);7.35(d,1H);7.25(d,1H);6.90(dd,1H);3.95(t,2H);3.15(m,2H);2.80(d,6H);2.20(m,4H);1.80(t,2H);1.70−1.2(m,6H)。
【実施例14】
【0133】
(3S)−3−({[6−{4−クロロ−3−[3−(ジメチルアミノ)プロポキシ]フェニル}−5−(2−クロロ−5−メチルフェニル)ピリジン−2−イル]カルボニル}アミノ)−4−メチルペンタン酸塩酸塩
(化合物番号72)
14.1. メチル6−{4−クロロ−3−[3−(ジメチルアミノ)プロポキシ]フェニル}−5−(2−クロロ−5−メチルフェニル)ピリジン−2−カルボキシレート
実施例4.6および1.6にそれぞれ記載されている脱ベンジル化/O−アルキル化工程により、743mg(1.55mmol)の6−[3−(ベンジルオキシ)−4−クロロフェニル]−5−(2−クロロ−5−メチルフェニル)ピリジン−2−カルボキシレートから出発して、530mgの6−{4−クロロ−3−[3−(ジメチルアミノ)プロポキシ]フェニル}−5−(2−クロロ−5−メチルフェニル)ピリジン−2−カルボキシレートを油状物の形態で得る。
収率=72%。
【0134】
14.2. (3S)−3−({[6−{4−クロロ−3−[3−(ジメチルアミノ)プロポキシ]フェニル}−5−(2−クロロ−5−メチルフェニル)ピリジン−2−イル]カルボニル}アミノ)−4−メチルペンタン酸塩酸塩
実施例1.7および9にそれぞれ記載されているけん化/ペプチドカップリング工程により、385mg(0.84mmol)の6−{4−クロロ−3−[3−(ジメチルアミノ)プロポキシ]フェニル}−5−(2−クロロ−5−メチルフェニル)ピリジン−2−カルボキシレートおよび130mg(1mmol)の(3S)−3−アミノ−4−メチルペンタン酸(J.Org.Chem.、1999、6411−6417頁)から出発して、333mgの(3S)−3−({[6−{4−クロロ−3−[3−(ジメチルアミノ)プロポキシ]フェニル}−5−(2−クロロ−5−メチルフェニル)ピリジン−2−イル]カルボニル}アミノ)−4−メチルペンタン酸塩酸塩を白色の粉末の形態で得る。
収率=67%
M.p.(℃)=157
[α]22=−18°;(c=0.1;MeOH)
M=C3035Cl=571;M+H=572
H NMR(ppm,d6−DMSO,400MHz):8.60(dd,1H);8.10(d,1H);7.95(d,1H);7.40−7.15(m,5H);6.90(d,1H);4.15(m,1H);3.90(m,2H);3.15(t,2H);2.75(s,6H);2.55(t,2H);2.25(d,3H(配座異性体));2.10(m,2H);1.90(m,1H);0.85(dd,6H(配座異性体))。
【実施例15】
【0135】
1−({[6−{4−クロロ−3−[3−(ジメチルアミノ)プロポキシ]フェニル}−5−(2,4−ジメチルフェニル)ピリジン−2−イル]カルボニル}アミノ)シクロヘキサンカルボン酸塩酸塩
(化合物番号66)
15.1. メチル6−[3−(ベンジルオキシ)−4−クロロフェニル]−5−(2,4−ジメチルフェニル)ピリジン−2−カルボキシレート
実施例4.5に記載されている方法により、1g(2mmol)のメチル6−[3−(ベンジルオキシ)−4−クロロフェニル]−5−{[(トリフルオロメチル)スルホニル]オキシ}ピリジン−2−カルボキシレートと418mg(2.8mmol)の2,4−ジメチルフェニルボロン酸とのSuzukiカップリングを行い、820mgのメチル6−[3−(ベンジルオキシ)−4−クロロフェニル]−5−(2,4−ジメチルフェニル)ピリジン−2−カルボキシレートを油状物の形態でもたらす。
収率=90%。
【0136】
15.2. 6−{4−クロロ−3−[3−(ジメチルアミノ)プロポキシ]フェニル}−5−(2,4−ジメチルフェニル)ピリジン−2−カルボン酸塩酸塩
実施例4.6、1.6および1.7にそれぞれ記載されている脱ベンジル化/O−アルキル化/けん化工程により、820mg(1.8mmol)のメチル6−[3−(ベンジルオキシ)−4−クロロフェニル]−5−(2,4−ジメチルフェニル)ピリジン−2−カルボキシレートから出発して、659mgの6−{4−クロロ−3−[3−(ジメチルアミノ)プロポキシ]フェニル}−5−(2,4−ジメチルフェニル)ピリジン−2−カルボン酸塩酸塩をゴム状物の形態で得る。
収率=77%。
【0137】
15.3. 1−({[6−{4−クロロ−3−[3−(ジメチルアミノ)プロポキシ]フェニル}−5−(2,4−ジメチルフェニル)ピリジン−2−イル]カルボニル}アミノ)シクロヘキサンカルボン酸塩酸塩
実施例1.8に記載されている方法により、356mg(0.75mmol)の6−{4−クロロ−3−[3−(ジメチルアミノ)プロポキシ]フェニル}−5−(2,4−ジメチルフェニル)ピリジン−2−カルボン酸塩酸塩と113mg(0.79mmol)の2−アミノシクロヘキサン−2−カルボン酸とのペプチドカップリングを行い、160mgの1−({[6−{4−クロロ−3−[3−(ジメチルアミノ)プロポキシ]フェニル}−5−(2,4−ジメチルフェニル)ピリジン−2−イル]カルボニル}アミノ)シクロヘキサンカルボン酸塩酸塩を白色の粉末の形態でもたらす。
収率=38%
M.p.(℃)=158
M=C3238ClN=563;M+H=564
H NMR(ppm,d6−DMSO,400MHz):12.45(s,1H);10.40(s,1H);8.45(s,1H);8.05(d,1H);7.95(d,1H);7.40(d,1H);7.20(s,1H);7.15(s,2H);2.75(s,6H);7.10(d,1H);7.05(d,1H);3.90(m,2H);3.20(t,2H);2.70(s,6H);2.35(s,3H);2.2−2.05(m,4H);1.90(s,3H);1.85(t,2H);1.75−1.30(m,6H)。
【実施例16】
【0138】
(3S)−3−({[6−{4−クロロ−3−[3−(ジメチルアミノ)プロポキシ]フェニル}−5−(2,4−ジメチルフェニル)ピリジン−2−イル]カルボニル}アミノ)−4,4−ジメチルペンタン酸塩酸塩
(化合物番号117)
実施例9に記載されている方法により、950mg(2mmol)の6−{4−クロロ−3−[3−(ジメチルアミノ)プロポキシ]フェニル}−5−(2,4−ジメチルフェニル)ピリジン−2−カルボン酸塩酸塩と412mg(2.05mmol)のtert−ブチル(3S)−3−アミノ−4,4−ジメチルペンタノエート(J.Org.Chem.、1999、64、6411−6417頁)とのペプチドカップリングを行い、830mgの(3S)−3−({[6−{4−クロロ−3−[3−(ジメチルアミノ)プロポキシ]フェニル}−5−(2,4−ジメチルフェニル)ピリジン−2−イル]カルボニル}アミノ)−4,4−ジメチルペンタン酸塩酸塩を白色の粉末の形態でもたらす。
収率=70%
M.p.(℃)=130
[α]22=−5°;(c=0.1;MeOH)
M=C3240ClN=565;M+H=566
H NMR(ppm,d6−DMSO,400MHz):10.09(s,1H);8.2(d,1H);7.85(d,1H);7.70(d,1H);7.10(d,1H);6.95(d,1H);6.85(m,3H);6.80(t,1H);4.10(t,1H);3.65(m,2H);2.95(m,2H);2.50(d,6H);2.40(dd,1H);2.30(dd,1H);2.10(s,3H);1.85(m,2H);1.65(s,3H);0.70(d,9H,配座異性体)。
【実施例17】
【0139】
1−{[(3,5−ジクロロ−2’−{4−クロロ−3−[3−(ジメチルアミノ)プロポキシ]フェニル}−2,3’−ビピリジン−6’−イル)カルボニル]アミノ}シクロヘキサンカルボン酸塩酸塩
(化合物番号65)
17.1. メチル2’−[3−(ベンジルオキシ)−4−クロロフェニル]−3,5−ジクロロ−2,3’−ビピリジン−6’−カルボキシレート
実施例13.2に記載されている方法により、4.4g(9.17mmol)のメチル6−[3−(ベンジルオキシ)−4−クロロフェニル]−5−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ピリジン−2−カルボキシレートと2.5g(11mmol)の2−ブロモ−3,5−ジクロロピリジンとのSuzuki−Myauraカップリングを行い、3gのメチル2’−[3−(ベンジルオキシ)−4−クロロフェニル]−3,5−ジクロロ−2,3’−ビピリジン−6’−カルボキシレートを油状物の形態でもたらす。
収率=65%。
【0140】
17.2. メチル3,5−ジクロロ−2’−{4−クロロ−3−[3−(ジメチルアミノ)プロポキシ]フェニル}−2,3’−ビピリジン−6’−カルボキシレート
実施例4.6および1.6にそれぞれ記載されている脱ベンジル化/O−アルキル化工程により、3g(6.2mmol)のメチル2’−[3−(ベンジルオキシ)−4−クロロフェニル]−3,5−ジクロロ−2,3’−ビピリジン−6’−カルボキシレートから出発して、1.8gのメチル3,5−ジクロロ−2’−{4−クロロ−3−[3−(ジメチルアミノ)プロポキシ]フェニル}−2,3’−ビピリジン−6’−カルボキシレートをゴム状物の形態で得る。
収率=58%。
【0141】
17.3. 1−{[(3,5−ジクロロ−2’−{4−クロロ−3−[3−(ジメチルアミノ)プロポキシ]フェニル}−2,3’−ビピリジン−6’−イル)カルボニル]アミノ}シクロヘキサンカルボン酸塩酸塩
実施例1.7および1.8にそれぞれ記載されているけん化/ペプチドカップリング工程により、1.8g(3.62mmol)のメチル3,5−ジクロロ−2’−{4−クロロ−3−[3−(ジメチルアミノ)プロポキシ]フェニル}−2,3’−ビピリジン−6’−カルボキシレートおよび472mg(3.3mmol)の2−アミノシクロヘキサン−2−カルボン酸から出発して、1.12gの1−{[(3,5−ジクロロ−2’−{4−クロロ−3−[3−(ジメチルアミノ)プロポキシ]フェニル}−2,3’−ビピリジン−6’−イル)カルボニル]アミノ}シクロヘキサンカルボン酸塩酸塩を白色の粉末の形態で得る。
収率=50%
M.p.(℃)=165
M C2931Cl=604;M+H=605
H NMR(ppm,d6−DMSO,400MHz):8.75(s,1H);8.45(s,1H);8.30(d,1H);8.15(dd,2H);7.35(d,1H);7.30(s,1H);6.75(dd,1H);4.00(t,2H);3.20(m,2H);2.75(d,6H);2.3−1.3(m,12H)。
【実施例18】
【0142】
1−({[6−{4−クロロ−3−[3−(ジメチルアミノ)プロポキシ]フェニル}−5−(3,5−ジメチル−1H−ピラゾール−1−イル)ピリジン−2−イル]カルボニル}アミノ)シクロヘキサンカルボン酸塩酸塩
(化合物番号75)
18.1. メチル6−[3−(ベンジルオキシ)−4−クロロフェニル]−5−[2−(ジフェニルメチリデン)ヒドラジノ]ピリジン−2−カルボキシレート
2g(4mmol)のメチル6−[3−(ベンジルオキシ)−4−クロロフェニル]−5−{[(トリフルオロメチル)スルホニル]オキシ}ピリジン−2−カルボキシレートを、スクリュートップボトル中の10mLの無水トルエン中に入れる。溶液に、938mg(4.78mmol)のベンゾフェノンヒドラゾン、1.95g(6mmol)の炭酸セシウムおよび65mg(0.08mmol)のPdCl(dppf)をアルゴン下で連続的に添加する。反応混合物を撹拌しながら90℃で3h加熱し、次いで100mLのエーテル/水1:1混合物中に配する。有機相をNaSO上で乾燥させ、減圧下で濃縮する。得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し、DCM/0%から5%のアセトンのアセトン勾配により溶出させる。減圧下で濃縮した後、1.94gのメチル6−[3−(ベンジルオキシ)−4−クロロフェニル]−5−[2−(ジフェニルメチリデン)ヒドラジノ]ピリジン−2−カルボキシレートを油状物の形態で得る。
収率=88%。
【0143】
18.2. エチル6−[3−(ベンジルオキシ)−4−クロロフェニル]−5−(3,5−ジメチル−1H−ピラゾール−1−イル)ピリジン−2−カルボキシレート
600mg(1.08mmol)のメチル6−[3−(ベンジルオキシ)−4−クロロフェニル]−5−[2−(ジフェニルメチリデン)ヒドラジノ]ピリジン−2−カルボキシレート、378mg(3.78mmol)の2,4−ペンタンジオン、186mg(1.08mmol)のパラトルエンスルホン酸および5mLのエタノールをスクリュートップボトル中に入れる。混合物を撹拌しながら120℃で48h加熱し、次いで冷却し、減圧下で濃縮する。次いで、残留物を50mLのEtOAcおよび50mLのNaHCO飽和水溶液中に配する。有機相をNaSO上で乾燥させ、減圧下で濃縮する。得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し、ヘプタン/EtOAcの0%から50%のEtOAc勾配により溶出させる。減圧下で濃縮した後、235mgのエチル6−[3−(ベンジルオキシ)−4−クロロフェニル]−5−(3,5−ジメチル−1H−ピラゾール−1−イル)ピリジン−2−カルボキシレートを油状物の形態で得る。
収率=47%。
【0144】
18.3. 6−{4−クロロ−3−[3−(ジメチルアミノ)プロポキシ]フェニル}−5−(3,5−ジメチル−1H−ピラゾール−1−イル)ピリジン−2−カルボン酸塩酸塩
実施例4.6、1.6および1.7にそれぞれ記載されている脱ベンジル化/O−アルキル化/けん化工程により、1g(2.25mmol)のエチル6−[3−(ベンジルオキシ)−4−クロロフェニル]−5−(3,5−ジメチル−1H−ピラゾール−1−イル)ピリジン−2−カルボキシレートから出発して、460mgの6−{4−クロロ−3−[3−(ジメチルアミノ)プロポキシ]フェニル}−5−(3,5−ジメチル−1H−ピラゾール−1−イル)ピリジン−2−カルボン酸塩酸塩を得る。
収率=43%。
【0145】
18.4. 1−({[6−{4−クロロ−3−[3−(ジメチルアミノ)プロポキシ]フェニル}−5−(3,5−ジメチル−1H−ピラゾール−1−イル)ピリジン−2−イル]カルボニル}アミノ)シクロヘキサンカルボン酸塩酸塩
実施例9に記載されている方法により、460mg(1mmol)の6−{4−クロロ−3−[3−(ジメチルアミノ)プロポキシ]フェニル}−5−(3,5−ジメチル−1H−ピラゾール−1−イル)ピリジン−2−カルボン酸塩酸塩と156mg(1.09mmol)の2−アミノシクロヘキサン−2−カルボン酸とのペプチドカップリングを行い、270mgの1−({[6−{4−クロロ−3−[3−(ジメチルアミノ)プロポキシ]フェニル}−5−(3,5−ジメチル−1H−ピラゾール−1−イル)ピリジン−2−イル]カルボニル}アミノ)シクロヘキサンカルボン酸塩酸塩を白色の粉末の形態でもたらす。
収率=46%
M.p.(℃)=202
M C2936ClN=553;M+H=554
H NMR(ppm,d6−DMSO,400MHz):12.45(s,1H);10.3(s,1H);8.40(s,1H);8.15(s,2H);7.45(d,1H);7.00(m,2H);6.05(s,1H);3.95(t,2H);3.15(m,2H);2.75(d,6H);2.20(s,3H);2.15(m,4H);1.70(s,3H);2.9−1.2(m,8H)。
【実施例19】
【0146】
1−({[6−{4−クロロ−3−[3−(ジメチルアミノ)プロポキシ]フェニル}−5−(2−メチルフェニル)ピラジン−2−イル]カルボニル}アミノ)シクロヘキサンカルボン酸塩酸塩
(化合物番号80)
19.1. 5−アミノピラジン−2−カルボニトリル
20mlのDMF中の1.85g(20.7mmol)のシアン化銅および1g(20.7mmol)のシアン化ナトリウムの懸濁液を撹拌しながら135℃に加熱する。3.6g(20.7mmol)の5−ブロモピラジン−2−アミンを得られた溶液に添加し、135℃の温度を18h維持する。次いで、2当量のシアン化ナトリウムおよびシアン化銅を添加し、加熱をさらに24h継続する。冷却した後、100mLのシアン化ナトリウムの0.3N水溶液を添加し、混合物を40℃で1h撹拌し、次いでそれを300mLのEtOAc/水1:1混合物中に配する。2×100mLの水により洗浄した後、有機相をNaSO上で乾燥させ、減圧下で濃縮する。得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し、シクロヘキサン/EtOAcの0%から100%のEtOAc勾配により溶出させる。減圧下で濃縮した後、1.24gの5−アミノピラジン−2−カルボニトリルを油状物の形態で得る。
収率=50%。
【0147】
19.2. メチル5−アミノピラジン−2−カルボキシレート
50mLのメタノール中の2.24g(18.65mmol)の5−アミノピラジン−2−カルボニトリルおよび9.45mL(74.40mmol)の三フッ化ホウ素エーテラートの溶液を、2h還流させる。反応混合物を減圧下で濃縮し、得られた残留物を200mLのEtOAcおよび10mLのNaHCO飽和水溶液中に取る。有機相をNaSO上で乾燥させ、減圧下で濃縮する。得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し、シクロヘキサン/EtOAc1:1混合物により溶出させる。減圧下で濃縮した後、1.4gのメチル5−アミノピラジン−2−カルボキシレートを油状物の形態で得る。
収率=49%。
【0148】
19.3. メチル5−アミノ−6−ブロモピラジン−2−カルボキシレート
1.79g(10.05mmol)のN−ブロモスクシンイミドを、10mLのアセトニトリル中の1.4g(9.14mmol)のメチル5−アミノピラジン−2−カルボキシレートの溶液に添加する。反応混合物を20℃で2h撹拌し、次いで100mLのEtOAc/水1:1混合物中に配する。有機相を2×50mLの水により洗浄し、NaSO上で乾燥させ、減圧下で濃縮する。得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し、シクロヘキサン/EtOAcの0%から50%のEtOAc勾配により溶出させる。減圧下で濃縮した後、1.66gのメチル5−アミノ−6−ブロモピラジン−2−カルボキシレートを黄色のワックスの形態で得る。
収率=78%。
【0149】
19.4. メチル5−アミノ−6−[3−(ベンジルオキシ)−4−クロロフェニル]ピラジン−2−カルボキシレート
7mLのトルエン中の137mg(0.36mmol)の(ビス−ベンゾニトリル)−パラジウムIIジクロリドおよび183mg(0.43mmol)のジフェニルホスフィノブタンの懸濁液を、アルゴン下で室温で30分間撹拌する。次いで、アルゴンを通気しながら、1.66g(7.15mmol)のメチル5−アミノ−6−ブロモピラジン−2−カルボキシレート、1.97g(7.51mmol)の[3−(ベンジルオキシ)−4−クロロフェニル]ボロン酸、2.4mLのエタノールおよび3.58mL(7.15mmol)の炭酸ナトリウムの2N水溶液を添加する。反応混合物を5h30分間還流させ、次いで100mLの水/EtOAc1:1混合物中に配する。有機相を50mLの水により洗浄し、NaSO上で乾燥させ、減圧下で濃縮する。得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し、シクロヘキサン/EtOAcの50%から100%のEtOAc勾配により溶出させる。減圧下で濃縮した後、1.33gのメチル5−アミノ−6−[3−(ベンジルオキシ)−4−クロロフェニル]ピラジン−2−カルボキシレートを黄色のワックスの形態で得る。
収率=50%。
【0150】
19.5. メチル6−[3−(ベンジルオキシ)−4−クロロフェニル]−5−ブロモピラジン−2−カルボキシレート
0.82mL(6.9mmol)の亜硝酸tert−ブチルを、0℃に冷却した10mLの無水アセトニトリル中の1.28g(3.46mmol)のメチル5−アミノ−6−[3−(ベンジルオキシ)−4−クロロフェニル]ピラジン−2−カルボキシレートの溶液にアルゴン下で滴加する。0℃で2h後、1.54gの臭化銅(II)を添加し、得られた懸濁液を65℃で1h30分間撹拌する。冷却した後、反応混合物を100mLのEtOAc/水1:1混合物中に配する。有機相を3×50mLの水および50mLのブラインにより洗浄し、次いでNaSO上で乾燥させ、減圧下で濃縮する。得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し、シクロヘキサン/EtOAcの0%から30%のEtOAc勾配により溶出させる。減圧下で濃縮した後、645mgのメチル6−[3−(ベンジルオキシ)−4−クロロフェニル]−5−ブロモピラジン−2−カルボキシレートを黄色のワックスの形態で得る。
収率=43%。
【0151】
19.6. メチル6−[3−(ベンジルオキシ)−4−クロロフェニル]−5−(2−メチルフェニル)ピラジン−2−カルボキシレート
実施例4.5に記載されている方法により、545mg(1.26mmol)のメチル6−[3−(ベンジルオキシ)−4−クロロフェニル]−5−ブロモピラジン−2−カルボキシレートと205mg(1.51mmol)の2−メチルフェニルボロン酸とのSuzukiカップリングを行い、430mgのメチル6−[3−(ベンジルオキシ)−4−クロロフェニル]−5−(2−メチルフェニル)ピラジン−2−カルボキシレートをワックスの形態でもたらす。
収率=76%。
【0152】
19.7. 1−({[6−{4−クロロ−3−[3−(ジメチルアミノ)プロポキシ]フェニル}−5−(2−メチルフェニル)ピラジン−2−イル]カルボニル}アミノ)シクロヘキサンカルボン酸塩酸塩
実施例4.6、1.6、1.7および9に記載されている脱ベンジル化/O−アルキル化/けん化/ペプチドカップリング工程により、485mg(1.09mmol)のメチル6−[3−(ベンジルオキシ)−4−クロロフェニル]−5−(2−メチルフェニル)ピラジン−2−カルボキシレートから出発して、154mgの1−({[6−{4−クロロ−3−[3−(ジメチルアミノ)プロポキシ]フェニル}−5−(2−メチルフェニル)ピラジン−2−イル]カルボニル}アミノ)シクロヘキサンカルボン酸塩酸塩を白色の粉末の形態で得る。
収率=20%
M.p.(℃)=162
M C3035ClN=550。;M+H=551
H NMR(ppm,d6−DMSO,400MHz):10.40(s,1H);9.15(s,1H);8.40(s,1H);7.40(d,1H);7.30(m,5H);7.10(dd,1H);3.85(t,2H);3.15(m,2H);2.75(d,6H);1.95(s,3H);2.3−1.3(m,12H)。
【実施例20】
【0153】
1−({[3−アミノ−6−{4−クロロ−3−[3−(ジメチルアミノ)プロポキシ]フェニル}−5−(2−メチルフェニル)ピラジン−2−イル]カルボニル}アミノ)シクロヘキサンカルボン酸塩酸塩
(化合物番号129)
20.1. メチル3−アミノ−6−クロロ−5−(2−メチルフェニル)ピラジン−2−カルボキシレート
5g(22.5mmol)のメチル3−アミノ−5,6−ジクロロピラジン−2−カルボキシレート、3.2g(23.65mmol)の2−メチルフェニルボロン酸を、スクリュートップボトル中の45mLの無水トルエン中に入れる。溶解させた後、34mL(67.6mmol)の炭酸ナトリウムの2N水溶液を添加し、2相混合物をアルゴンによるバブリングにより30分間ガス抜きする。次いで、1.3g(1.13mmol)のPd(PPhを添加し、反応混合物を110℃で48h激しく撹拌する。冷却した後、溶液を500mLのEtOAc/ブライン1:1混合物中に配し、水相を4×50mLのEtOAcにより再度抽出する。有機相を合わせ、NaSO上で乾燥させ、減圧下で濃縮する。得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し、シクロヘキサン/EtOAcの0%から20%のEtOAc勾配により溶出させる。減圧下で濃縮した後、2gのメチル3−アミノ−6−クロロ−5−(2−メチルフェニル)ピラジン−2−カルボキシレートを黄色のワックスの形態で得る。
収率 50%。
【0154】
20.2. メチル3−アミノ−6−[3−(ベンジルオキシ)−4−クロロフェニル]−5−(2−メチルフェニル)ピラジン−2−カルボキシレート
上述(実施例20.1)の方法により、1.7g(6.12mmol)のメチル3−アミノ−6−クロロ−5−(2−メチルフェニル)ピラジン−2−カルボキシレートと3.2g(12.24mmol)のメチル5−アミノ−6−ブロモピラジン−2−カルボキシレート、1.97g(7.51mmol)の[3−(ベンジルオキシ)−4−クロロフェニル]ボロン酸とのSuzukiカップリングを行い、2.7gのメチル3−アミノ−6−[3−(ベンジルオキシ)−4−クロロフェニル]−5−(2−メチルフェニル)ピラジン−2−カルボキシレートをゴム状物の形態でもたらす。
収率=80%。
【0155】
20.3. 1−({[3−アミノ−6−{4−クロロ−3−[3−(ジメチルアミノ)プロポキシ]フェニル}−5−(2−メチルフェニル)ピラジン−2−イル]カルボニル}アミノ)シクロヘキサンカルボン酸塩酸塩
実施例4.6、1.6、1.7および9に記載されている脱ベンジル化/O−アルキル化/けん化/ペプチドカップリング工程により、263mg(0.57mmol)のメチル3−アミノ−6−[3−(ベンジルオキシ)−4−クロロフェニル]−5−(2−メチルフェニル)ピラジン−2−カルボキシレートから出発して、40mgの1−({[3−アミノ−6−{4−クロロ−3−[3−(ジメチルアミノ)プロポキシ]フェニル}−5−(2−メチルフェニル)ピラジン−2−イル]カルボニル}アミノ)シクロヘキサンカルボン酸塩酸塩を白色の粉末の形態で得る。
収率=12.5%
M.p.(℃)=138
M C3036ClN=565;M+H=566
H NMR(ppm,d6−DMSO,400MHz):12.40(s,1H);10.1(s,1H);8.30(s,1H);7.55(s,2H);7.30(q,1H);7.20(m,4H);7.05(s,1H);6.85(d,1H);3.80(t,2H);3.10(m,2H);2.70(s,6H);2.15(d,2H);2.05(m,2H);1.95(s,3H);1.75(t,2H);1.55(m,3H);1.40(m,2H);1.25(m,1H)。
【実施例21】
【0156】
1−({[6−{4−クロロ−3−[3−(ジメチルアミノ)プロポキシ]フェニル}−5−(2−クロロ−5−エトキシフェニル)ピリジン−2−イル]カルボニル}アミノ)シクロヘキサンカルボン酸塩酸塩
(化合物番号105)
21.1. 4−クロロ−3−ヨードフェノール
実施例12.4および12.1にそれぞれ記載されている還元/Sandmeyer反応の工程により、25g(144mmol)の4−クロロ−3−ニトロフェノールから出発して、24gの4−クロロ−3−ヨードフェノールを油状物の形態で得る。
収率=66%。
【0157】
21.2. 1−クロロ−2−ヨード−4−エトキシベンゼン
2g(14.5mmol)のKCOおよび1.16mL(14.5mmol)のヨードエタンを、30mLのDMF中の2.45g(9.6mmol)の4−クロロ−3−ヨードフェノールの溶液に添加する。反応混合物を撹拌しながら50℃で3h加熱し、次いで200mLのエーテル/水1:1混合物中に配する。有機相を3×50mLの水により洗浄し、次いでNaSO上で乾燥させ、減圧下で濃縮する。2.38gの1−クロロ−2−ヨード−4−エトキシベンゼンを油状物の形態で得る。
収率=87%。
【0158】
21.3. (2−クロロ−5−エトキシフェニル)ボロン酸
5.5mL(8.8mmol)のヘキサン中のブチルリチウムの1.6N溶液を、アルゴン下で−78℃に冷却した50mLの無水THF中の2.38g(8.4mmol)の1−クロロ−2−ヨード−4−エトキシベンゼンの溶液に30分以内に滴加する。−70℃で2h後、1.74g(9.2mmol)のホウ酸トリイソプロピルを添加し、反応混合物を室温で3h撹拌し、次いで200mLのEtOAc/HClの5N水溶液の1:1混合物中に配する。有機相を50mLの水により洗浄し、NaSO上で乾燥させ、減圧下で濃縮する。得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し、DCM/メタノールの0%から10%のメタノール勾配により溶出させる。減圧下で濃縮した後、990mgの(2−クロロ−5−エトキシフェニル)ボロン酸を油状物の形態で得る。
収率=59%。
【0159】
21.4. メチル5−(2−クロロ−5−エトキシフェニル)−6−{4−クロロ−3−[(4−メトキシベンジル)オキシ]フェニル}ピリジン−2−カルボキシレート
実施例4.5に記載されている方法により、452mg(2.26mmol)の(2−クロロ−5−エトキシフェニル)ボロン酸と1g(1.88mmol)のメチル6−{4−クロロ−3−[(4−メトキシベンジル)オキシ]フェニル}−5−{[(トリフルオロメチル)スルホニル]オキシ}ピリジン−2−カルボキシレート(実施例4.2、4.3および4.4にそれぞれ記載されているホウ素化/Suzukiカップリング/トリフラート工程により、1−クロロ−4−ヨード−2−[(4−メトキシベンジル)オキシ]ベンゼンから3段階で得られる。)とのSuzuki反応を行い、700mgのメチル5−(2−クロロ−5−エトキシフェニル)−6−{4−クロロ−3−[(4−メトキシベンジル)オキシ]フェニル}ピリジン−2−カルボキシレートを油状物の形態でもたらす。
収率=70%。
【0160】
21.5. メチル5−(2−クロロ−5−エトキシフェニル)−6−(4−クロロ−3−ヒドロキシフェニル)ピリジン−2−カルボキシレート
1mL(13mmol)のトリフルオロ酢酸を、0℃で撹拌した10mLのDCM中の700mg(1.3mmol)のメチル5−(2−クロロ−5−エトキシフェニル)−6−{4−クロロ−3−[(4−メトキシベンジル)オキシ]フェニル}ピリジン−2−カルボキシレートの溶液に添加する。反応混合物を20℃で2h撹拌し、次いで減圧下で濃縮する。残留物を50mLのDCM中に取り、50mLのNaHCO飽和水溶液により洗浄する。有機相をNaSO上で乾燥させ、減圧下で濃縮する。得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し、シクロヘキサン/EtOAcの0%から30%のEtOAc勾配により溶出させる。減圧下で濃縮した後、524mgのメチル5−(2−クロロ−5−エトキシフェニル)−6−(4−クロロ−3−ヒドロキシフェニル)ピリジン−2−カルボキシレートを油状物の形態で得る。
収率=96%。
【0161】
21.6. 1−({[6−{4−クロロ−3−[3−(ジメチルアミノ)プロポキシ]フェニル}−5−(2−クロロ−5−エトキシフェニル)ピリジン−2−イル]カルボニル}アミノ)シクロヘキサンカルボン酸塩酸塩
実施例1.6、1.7および9に記載されているO−アルキル化/けん化/ペプチドカップリング工程により、524mg(1.25mmol)のメチル6−{4−クロロ−3−[(4−メトキシベンジル)オキシ]フェニル}−5−{[(トリフルオロメチル)スルホニル]オキシ}ピリジン−2−カルボキシレートから出発して、125mgの1−({[6−{4−クロロ−3−[3−(ジメチルアミノ)プロポキシ]フェニル}−5−(2−クロロ−5−エトキシフェニル)ピリジン−2−イル]カルボニル}アミノ)シクロヘキサンカルボン酸塩酸塩を白色の粉末の形態で得る。
収率=18%
M.p.(℃)=160
M C3237Cl=613;M+H=614
H NMR(ppm,d6−DMSO,400MHz):8.45(s,1H);8.10(d,1H);8.00(d,1H);7.40(d,2H);7.35(s,1H);7.00(m,3H);4.05(m,2H);3.95(m,2H);3.20(m,2H);2.80(s,6H);2.20(d,2H);2.15(m,2H);1.85(t,2H);1.65(m,3H);1.45(m,2H);1.35(m,1H);1.30(t,3H)。
【0162】
本発明による化合物のいくつかの実施例の化学構造および物理的特性を、以下の表に示す。
【0163】
【表1】






















【0164】
【表2】




【0165】
本発明による化合物について、特に以下のものを含む本発明の化合物の特性を決定するための薬理学試験を行った:
ヒトGPR14受容体のウロテンシンIIアンタゴニスト(本発明の化合物)を使用する、細胞内カルシウム動員のインビトロ試験(FlipR試験)、
同様に本発明の化合物により表されるウロテンシンIIアンタゴニストを使用する、ラット大動脈輪の収縮の機能試験。
【0166】
これらの2種の試験を以下に記載する:
1. FlipR(Fluorometric Imaging Plate Reader)プロトコール
1.1 目的
本目的は、ヒトウロテンシンIIによるGPR14受容体の活性化を測定することである。
【0167】
1.2. 試験原理
GPR14は、7膜貫通ドメインを有するGp−共役型受容体である。これが特異的リガンドにより活性化すると、PLC(ホスホリパーゼC)、IP3(イノシトール−1,4,5−三リン酸)DAG(ジアシルグリセロール)経路を介して細胞内においてCa2+の増大が引き起こされる。細胞内におけるCa2+の増大は、遊離Ca2+に結合し、520nmで発光するFluo4AM透過性プローブ(単励起、単発光プローブ)により測定する。遊離プローブは、Ca2+の不存在下では蛍光を発しない。
【0168】
1.3. プロトコール
実験計画
1)D−1(1日目)またはD−2の細胞の播種
2)プローブの取り込み/ロード(D0)(1h)
3)FlipRへの生成物の添加および測定
4)生成物の存在下でのFlipRへのリガンドの添加および測定
5)データの加工およびエクスポート。
【0169】
CHOGPR14細胞
細胞は、FlaskT225中の完全培地中で培養される。実験のために、細胞は、96ウェル(黒色、透明底)プレート中の200μlの培養培地中で、D+1の使用のために60000細胞/ウェルまたはD+2の使用のために40000細胞/ウェルの割合で移植される。
【0170】
Fluo4Mの取り込み
Fluo4−AMは20mMで調製され、次いでアリコートを取り(50μl)、光から離して−20℃で貯蔵する。また、DMSO中の200mg/mlのプルロニック酸の溶液を調製する(これは、光から離して室温で1週間の保存期限を有する。)。
【0171】
細胞に、測定緩衝液中で1/100に希釈したFluo−4AM+プルロニック酸混合物(アリコート50μl+50μlのプルロニック酸)を供給する。
【0172】
ウェルを150μlの測定緩衝液(付属資料を参照のこと。)により洗浄した後、次いで細胞に以下のとおり供給する:
100μlの測定緩衝液を各ウェル中に分注する
1/100に希釈した10μlのFluo−4AM+プルロニック酸混合物を添加する。
【0173】
細胞は、光から離してインキュベーター中で5%COの存在下で37℃で1h温置する。
【0174】
次いで、細胞を150μlの測定緩衝液により3回洗浄して過剰のプローブを除去する。洗浄の終了時に、150μlの容量の緩衝液を各ウェルに添加する。
【0175】
プレートを光から離して室温で20分間温置した後、これらを蛍光の測定のためにFlipR中に装入する。
【0176】
Fluo−4の基準の取り込みのレベルは、最初の注入の前に各プレート(sd<10%)について確認する。
【0177】
基準のシグナルを安定化させた後、GPR14阻害化合物を、測定緩衝液中でBiomek2000により作製した希釈プレートから50μlの容量でFlipRにより注入する。ウロテンシンII(最終3nM、EC50に等しい濃度)は、測定緩衝液中で希釈した15nMで貯蔵プレートから細胞上にFlipRにより50μlの容量で添加する。データの記録は、実験を通して継続的に実施する。
【0178】
1.4. データ分析
各プレートについて、化合物の注入前の基準の蛍光は、FlipRの「空間均一補正(spatial uniformity correction)」機能により標準化する。ウロテンシンIIの注入直前に測定した蛍光値(最小)およびウロテンシンIIの効果のピーク時に測定した蛍光値(最大)を、Excelに移す。各プレートにおいては、一連のウェルを阻害化合物の不存在下でウロテンシン単独で処理する。これらのウェルについての最小および最大の蛍光値は、ウロテンシンIIの100%の効果を規定するために平均化する。
【0179】
各濃度の阻害剤について算出する阻害パーセントは、以下のとおり算出する:
UroII(ウロテンシンII)+阻害剤を有する各ウェルについては、デルタ生成物値の算出=最大−最小
UroIIを単独で有するウェルについては、デルタUroII値の算出(平均最大−平均最小)。
【0180】
各濃度の生成物についての阻害パーセントは、以下のとおり算出する:
阻害(%)=100×(デルタUroII−デルタ生成物)/デルタUroII。
【0181】
1.5. 付属資料
【0182】
【表3】

【0183】
Oの容量を調節し、1N水酸化ナトリウム中に溶解させたプロベネシドを添加する。
【0184】
【表4】

【0185】
pH7.4について確認する。
【0186】
1.6. 用具および材料
ヒトウロテンシンII(Bachem H−4768)
Fluo−4AM(Molecular Probes(F14202 5×1mg)
プロベネシド(Sigma P8761 100g)
プルロニック酸(Molecular Probes P6867)
HBSS10×(Gibco 14185−045)
HEPES(酸)(Sigma H3375)
炭酸ナトリウム(Sigma S7795)NaCO
硫酸マグネシウム(Sigma M7774)MgSO
塩化カルシウム(Sigma C5080)CaCl
黒色チップ(Molecular Devices 9000−0549)
黒色プレート、96ウェル(Beckton Dickinson 356640)
DMSO(Sigma D5879)。
【0187】
1.7. 結果
試験した化合物は、FlipR試験において10000nM未満のIC50を有する。これらのいくつかの化合物は、FlipR試験において100nM未満のIC50を有する。例えば、表中の化合物番号18、34、37、58、61、65、66、67、70、71、75、79、120、123、129は、それぞれ、19nM、25nM、72nM、28nM、9nM、32nM、4.2nM、13nM、32nM、24nM、21nM、31nM、16nM、4.2nMおよび15nMのIC50を有する。
【0188】
2. ラット大動脈の収縮
2.1. プロトコール
雄のSprague−Dawleyラット(400−500g;C.River、France)を、腹腔内注射(0.4−0.5ml)により6%のペントバルビタールナトリウム(Ceva Sante Animale)により麻酔し、次いで放血安楽死させる。大動脈を採取し、洗浄し、血管内皮を除去した後、約0.2−0.3cmの4つの輪に切断する。各断片を、以下の組成(mM):NaCl118;KCl4.7;MgCl1.2;CaCl2.6;NaHCO25;グルコース11.1を有する20mLのKrebs溶液(pH=7.4)を含有する単離器官用の容器中に装入する。
【0189】
組織を37°で維持し、カルボゲン(95%O−5%CO)流により曝気させ、GrassFT03アイソメトリックセンサーに2gの基準の負荷下で接続し、負荷の変動を記録するためにGould系6600増幅器に接続する。データの取得は、HP Compaq PC上で、Emka社からのIOXソフトウエア(バージョン2.2)を使用して自動的に行う。
【0190】
60分間安定化させた後、調製物のバイアビリティを、60mMのKClによる予備刺激により試験する。この収縮は再度繰り返され、発現した歪は、ウロテンシンIIへの応答を標準化するための基準(100%)として役立つ。
【0191】
次いで、濃度対ウロテンシンIIに対する収縮応答の曲線を最大応答が得られるまで累積的に構築する。
【0192】
単一濃度−応答曲線は、ウロテンシンIIにより誘導される脱感作作用により記録する。
【0193】
アンタゴニストまたはビヒクル(DMSO 最大0.15%)は、アゴニストの30分前に容器に添加する。
【0194】
2.2. 化合物
ヒトウロテンシンIIはBachem Ltd(UK)から入手し、0.1%のBSA中に溶解させる。
【0195】
2.3. データ分析
応答は、KClにより観察される最大収縮のパーセントとして表現する。結果は、個々の応答の平均+/−標準誤差を表す。Nは、バッチ当たりの動物数に対応する。
【0196】
シグモイド曲線をEverstatソフトウエア(De Lean A、Munson PJ、Rodbard D.、Am J Physiol 1978;235(2):E97−102。)を使用して分析すると、EC50(最大応答の50%をもたらす濃度)およびEmax(最大効果)を決定することができる。
【0197】
単一濃度に基づくアンタゴニストの効力を評価するために、式:pKb=−log[アンタゴニスト]M+log(濃度比−1)(Furchgott RF、Blaschko H、Muscholl E、編、Handbook of Exp Pharmacol、Catecholamines、Springer、Berlin Heidelberg New York;1972;33:283−335頁)(式中、濃度比は、アンタゴニストの存在下でのアゴニストのEC50を、アンタゴニストの不存在下でのアゴニストのEC50により割ったものである。)によりpKbを算出した。
【0198】
いくつかの濃度のアンタゴニストを試験する場合、Schildプロット法(Arunlakshana OおよびSchild HO、Br J Pharmacol、1959;14:48−58頁)によりpA(±信頼限界)を算出する。
【0199】
2.4.結果
試験した化合物は、5.5から8.15のpKbを有する。例としては、表中の化合物番号18、34、37、58、61、65、66、67、70、71、75、79、120、123、129は、それぞれ、6.5;7.1;7.5;6.6;7.1;6.5;6.7;6.7;6.2;6.3;6.6;6.8;7.1;6.5;6.8のpKbを有する。
【0200】
したがって、本発明による化合物は、医薬製品、特にウロテンシンII受容体の阻害剤である医薬製品の調製に使用することができる。
【0201】
したがって、本発明の別の態様によれば、本発明は、式(I)の化合物、または式(I)の化合物の、医薬として許容される式(I)の化合物の酸への付加塩を含む医薬製品に関する。
【0202】
これらの医薬製品は、特に、鬱血性心不全、虚血性心疾患、心筋梗塞、心臓肥大および線維症、冠動脈疾患およびアテローム性動脈硬化症、全身性高血圧症および肺高血圧症、門脈圧亢進症、血管形成術後再狭窄、腎不全、さらに特定すると、糖尿病および/または高血圧由来の急性ならびに慢性腎不全、糖尿病、一般的な炎症、一般的な線維症ならびに動脈瘤の治療および/または予防において、治療上適用される。これらの医薬製品はまた、特に、神経変性疾患、脳血管障害、ストレス、不安、攻撃性、鬱、統合失調症または睡眠障害を含む中枢神経系の障害の治療および/または予防において、治療上適用される。
【0203】
ウロテンシンIIのアンタゴニストである化合物、例えば本発明による化合物を含む医薬製品はまた、嘔吐の治療および/または予防において、治療上適用される。
【0204】
これらの医薬製品はまた、いくつかの癌の治療において、治療上適用される。
【0205】
これらの医薬製品はまた、喘息および呼吸器疾患の治療および/または予防において、治療上適用される。
【0206】
本発明の別の態様によれば、本発明は、活性成分として本発明による化合物を含む医薬組成物に関する。これらの医薬組成物は、有効用量の少なくとも1種の本発明による化合物、または医薬として許容される前記化合物の塩と、少なくとも1種の医薬として許容される賦形剤とを含有する。
【0207】
前記賦形剤は、医薬形態および所望の投与方法に応じて、当業者に公知の通例の賦形剤から選択される。
【0208】
経口投与、舌下投与、皮下投与、筋肉内投与、静脈内投与、局所投与、局部投与、気管内投与、鼻腔内投与、経皮投与または直腸投与のための本発明の医薬組成物において、上述の式(I)の活性成分またはこの塩は、上述の障害または疾患の予防または治療のために、慣用の医薬賦形剤と混合した単位剤形で動物およびヒトに投与することができる。
【0209】
適切な単位剤形は、経口経路による投与のための形態、例えば錠剤、軟カプセル剤もしくは硬カプセル剤、散剤、顆粒剤および経口液剤または懸濁剤、舌下投与、口内投与、気管内投与、眼内投与、鼻腔内投与、吸入による投与のための形態、局所投与、経皮投与、皮下投与、筋肉内投与または静脈内投与のための形態、直腸投与のための形態およびインプラントを含む。局所適用のために、本発明による化合物をクリーム剤、ゲル剤、軟膏剤またはローション剤中で使用することができる。
【0210】
例としては、錠剤の形態の本発明による化合物の単位剤形は、以下の成分を含むことができる。
本発明による化合物 50.0mg
マンニトール 223.75mg
クロスカルメロースナトリウム 6.0mg
トウモロコシデンプン 15.0mg
ヒドロキシプロピルメチルセルロース 2.25mg
ステアリン酸マグネシウム 3.0mg。
【0211】
本発明の別の態様によれば、本発明はまた、患者に有効用量の本発明による化合物、または医薬として許容されるこの塩の1種を投与することを含む、上述の病態を治療する方法に関する。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
式(I)
【化14】

[式中、
XおよびYは、互いに独立して、窒素原子または−CR3−基を表し、ここで、R3は、水素もしくはハロゲン原子またはアルキルもしくはアルコキシ基を表し;
Uは、水素原子またはNHR7基を表し、ここで、R7は、水素原子またはアルキル基であり;
Aは、場合により置換されているアリール、ヘテロアリールまたはヘテロシクロアルキル基を表し;
Wは、ハロゲン原子、アルキル基またはハロアルキル基を表し;
Zは、結合を表し、ハロゲン原子ならびにアルキル、ヒドロキシおよびアルコキシ基から選択される1個もしくは複数の基で場合により置換されているシクロアルキレン基またはアルキレン基を表し;
Bは、−NR4R5基を表し、ここで、R4およびR5は、互いに独立して、アルキル、シクロアルキル、ヒドロキシアルキルまたはフルオロアルキル基を表し、または代替的に、R4およびR5は、これらが結合している窒素原子と一緒になって、アルキル基で場合により置換されている5員環または6員環、例えばピロリジニルまたはピペリジニル環を形成し、または
Bは、以下の式
【化15】

(式中、mおよびnは、互いに独立して、0、1または2を表し、R6およびR7は、互いに独立して、水素原子またはアルキルもしくはシクロアルキル基を表す。)の複素環を表し;
R1およびR2は、互いに独立して、水素原子またはアルキル、シクロアルキル、フェニル、ベンジルもしくは−CH−インドリル基を表し、これらの基は、ハロゲン原子ならびにアルキル、フルオロアルキル、アルコキシ、ヒドロキシおよび−O−CO−アルキル基から選択される1個または複数の基で場合により置換されており、R1またはR2の少なくとも一方は水素原子とは異なっており、または
R1およびR2は、これらが結合している炭素原子と一緒になって、シクロアルキル、インダニル、テトラヒドロピラニル、ピペリジン、テトラヒドロナフチル、ビシクロ[2.2.1]ヘプチル、ビシクロ[3.3.1]ノニルおよびアダマンチルから選択される単環系または多環系を形成し、前記単環系または多環系は、ハロゲン原子ならびにアルキル、フルオロアルキル、ヒドロキシ、アルコキシ、−O−CO−アルキルおよびアシル基から選択される1個または複数の基によりいずれかの位置(適切であれば、窒素原子上を含む。)にて場合により置換されており;
pは、0または1の整数を表す。]
に対応する化合物、これらの塩、これらの水和物または溶媒和物ならびにラセミ混合物を含むこれらのエナンチオマーおよびジアステレオ異性体。
【請求項2】
XおよびYが、互いに独立して、窒素原子または−CR3−基を表し、ここで、R3は、水素もしくはハロゲン原子またはアルキルもしくはアルコキシ基を表す、請求項1に記載の化合物、これらの塩、これらの水和物または溶媒和物ならびにラセミ混合物を含むこれらのエナンチオマーおよびジアステレオ異性体。
【請求項3】
Uが、水素原子またはNHR7基を表し、ここで、R7は、水素原子またはアルキル基である、請求項1に記載の化合物、これらの塩、これらの水和物または溶媒和物ならびにラセミ混合物を含むこれらのエナンチオマーおよびジアステレオ異性体。
【請求項4】
Aが、フェニル、ベンゾジオキソリル、チエニル、チアゾリル、ピリジニル、ピリミジニル、ピリダジニル、ピラジニル、ピラゾリルおよびピロリジノン基から選択されるアリール、ヘテロアリールまたはヘテロシクロアルキル基を表し、前記アリール、ヘテロアリールまたはヘテロシクロアルキル基は、ハロゲン原子ならびにシアノ、アルキル、ハロアルキル、ヒドロキシ、アルコキシ、−O−(CH−O−アルキル、ハロアルコキシ、−NRR’、−NR−CO−アルキル、−SO−および−SO−アルキル基から選択される1個または複数の基によりいずれかの位置にて場合により置換されており、ここで、RおよびR’は、互いに独立して、水素原子またはアルキル基を表し、pは、1から5の整数である、請求項1に記載の化合物、これらの塩、これらの水和物または溶媒和物ならびにラセミ混合物を含むこれらのエナンチオマーおよびジアステレオ異性体。
【請求項5】
Wが、ハロゲン原子、アルキル基またはハロアルキル基を表す、請求項1に記載の化合物、これらの塩、これらの水和物または溶媒和物ならびにラセミ混合物を含むこれらのエナンチオマーおよびジアステレオ異性体。
【請求項6】
Zが、結合を表し、ハロゲン原子ならびにアルキル、ヒドロキシおよびアルコキシ基から選択される1個もしくは複数の基で場合により置換されているシクロアルキレン基またはアルキレン基を表す、請求項1に記載の化合物、これらの塩、これらの水和物または溶媒和物ならびにラセミ混合物を含むこれらのエナンチオマーおよびジアステレオ異性体。
【請求項7】
Bが、−NR4R5基を表し、ここで、R4およびR5は、互いに独立して、アルキル、シクロアルキル、ヒドロキシアルキルまたはフルオロアルキル基を表す、または代替的に、R4およびR5は、これらが結合している窒素原子と一緒になって、アルキル基で場合により置換されている5員環または6員環、例えばピロリジニルまたはピペリジニル環を形成する、請求項1に記載の化合物、これらの塩、これらの水和物または溶媒和物ならびにラセミ混合物を含むこれらのエナンチオマーおよびジアステレオ異性体。
【請求項8】
Bが、以下の式
【化16】

[式中、mおよびnは、互いに独立して、0、1または2を表し、R6およびR7は、互いに独立して、水素原子またはアルキルもしくはシクロアルキル基を表す。]の複素環を表す、請求項1に記載の化合物、これらの塩、これらの水和物または溶媒和物ならびにラセミ混合物を含むこれらのエナンチオマーおよびジアステレオ異性体。
【請求項9】
R1およびR2が、互いに独立して、水素原子またはアルキル、シクロアルキル、フェニル、ベンジルもしくは−CH−インドリル基を表し、これらの基は、ハロゲン原子ならびにアルキル、フルオロアルキル、アルコキシ、ヒドロキシおよび−O−CO−アルキル基から選択される1個または複数の基で場合により置換されており、R1またはR2の少なくとも一方は水素原子とは異なっている、請求項1に記載の化合物、これらの塩、これらの水和物または溶媒和物ならびにラセミ混合物を含むこれらのエナンチオマーおよびジアステレオ異性体。
【請求項10】
R1およびR2が、これらが結合している炭素原子と一緒になって、シクロアルキル、インダニル、テトラヒドロピラニル、ピペリジン、テトラヒドロナフチル、ビシクロ[2.2.1]ヘプチル、ビシクロ[3.3.1]ノニルおよびアダマンチルから選択される単環系または多環系を形成し、前記単環系または多環系は、ハロゲン原子ならびにアルキル、フルオロアルキル、ヒドロキシ、アルコキシ、−O−CO−アルキルおよびアシル基から選択される1個または複数の基によりいずれかの位置(適切であれば、窒素原子上を含む。)にて場合により置換されている、請求項1に記載の化合物、これらの塩、これらの水和物または溶媒和物ならびにラセミ混合物を含むこれらのエナンチオマーおよびジアステレオ異性体。
【請求項11】
XおよびYが、互いに独立して、窒素原子または−CR3−基を表し、ここで、R3は、水素原子またはアルコキシ基を表し;
Uが、水素原子またはNHR7基を表し、ここで、R7は、水素原子またはアルキル基であり;
Aが、フェニル、ベンゾジオキソリル、チエニル、チアゾリル、ピリジニル、ピラゾリルおよびピロリジノン基から選択されるアリール、ヘテロアリールまたはヘテロシクロアルキル基を表し、前記アリールまたはヘテロアリール基は、ハロゲン原子ならびにシアノ、アルキル、ハロアルキル、ヒドロキシ、アルコキシ、−O−(CH−O−アルキル、ハロアルコキシ、−NRR’、−NR−CO−アルキルおよび−SO−アルキル基から選択される1個または複数の基によりいずれかの位置にて場合により置換されており、ここで、RおよびR’は、互いに独立して、水素原子またはアルキル基を表し、pは、1から5の整数を表し;
Wが、ハロゲン原子、アルキル基またはハロアルキル基を表し;
Zが、結合を表し、またはハロゲン原子ならびにアルキルおよびヒドロキシ基から選択される少なくとも1個の基で場合により置換されているアルキレン基を表し;
Bが、−NR4R5基を表し、ここで、R4およびR5は、互いに独立して、アルキル、ヒドロキシアルキル基を表し、または代替的に、R4およびR5は、これらが結合している窒素原子と一緒になって、5員環または6員環、例えばピロリジニルまたはピペリジニル環を形成し、または
Bが、以下の式
【化17】

[式中、mおよびnは、互いに独立して、0、1または2を表し、R6およびR7は、互いに独立して、水素原子またはアルキルもしくはシクロアルキル基を表す。]の複素環を表し;
R1およびR2が、互いに独立して、水素原子またはアルキル、シクロアルキル、フェニル、ベンジルもしくは−CH−インドリル基を表し、これらの基は、1個または複数のヒドロキシ基で場合により置換されており、R1またはR2の少なくとも一方は水素原子とは異なっており、または
R1およびR2が、これらが結合している炭素原子と一緒になって、シクロアルキル、インダニル、テトラヒドロピラニル、ピペリジン、ビシクロ[2.2.1]ヘプチル、ビシクロ[3.3.1]ノニルおよびアダマンチルから選択される単環系または多環系を形成し、前記単環系または多環系は、アルキル、ヒドロキシおよびアルコキシ基から選択される1個または複数の基によりいずれかの位置(適切であれば、窒素原子上を含む。)にて場合により置換されている;
pが、0または1の整数を表す、
請求項1に記載の化合物、これらの塩、これらの水和物または溶媒和物ならびにラセミ混合物を含むこれらのエナンチオマーおよびジアステレオ異性体。
【請求項12】
XおよびYが、互いに独立して、窒素原子またはCH基を表し;
Aが、ハロゲン原子ならびにアルキル、トリフルオロメチル、メトキシおよびN,N−ジメチルアミン基から選択される1個から2個の基によりいずれかの位置で置換されているフェニル、ピリジニル、またはピロリジノン基を表し;
Uが、水素原子またはNHR7基を表し、ここで、R7は、水素原子であり;
Wが、塩素原子またはトリフルオロメチル基を表し;
Zが、結合を表し、またはメチル基で場合により置換されているアルキレン基を表し;
Bが、−NR4R5基を表し、ここで、R4およびR5は、互いに独立して、アルキル基を表し、または代替的に、R4およびR5は、これらが結合している窒素原子と一緒になって、5員環または6員環を形成し、または
Bが、以下の式
【化18】

[式中、m=1または2、R6は、エチルまたはメチル基を表す。]の複素環を表し;
R1およびR2が、互いに独立して、水素原子またはイソプロピル、tertブチル基を表し、または
R1およびR2が、これらが結合している炭素原子と一緒になって、シクロアルキル、テトラヒドロピラニル、ビシクロ[2.2.1]ヘプチル、ビシクロ[3.3.1]ノニルおよびアダマンチルから選択される単環系または多環系を形成し、前記シクロアルキル基は、メチル、ヒドロキシもしくはメトキシ基または1個もしくは2個のハロゲン原子で3位および4位で場合により置換されており;
pが、0または1を表す、
請求項1に記載の化合物、これらの塩、これらの水和物または溶媒和物ならびにラセミ混合物を含むこれらのエナンチオマーおよびジアステレオ異性体。
【請求項13】
Xが窒素原子を表し、YがCH基を表し;
Aが、ハロゲン原子(例えば塩素またはフッ素)ならびにアルキル基(例えばメチル、エチルまたはイソプロピル)、トリフルオロメチル、メトキシおよびN,N−ジメチルアミンから選択される1個または2個の基で2位、4位、5位および6位で置換されているフェニルまたはピリジニル基を表し;
Uが、水素原子またはNHR7基を表し、ここで、R7は、水素原子であり;
Wが、塩素原子またはトリフルオロメチル基を表し;
Zが、結合またはエチレン、プロピレンもしくはメチルプロピレン基を表し;
Bが、−NR4R5基を表し、ここで、R4およびR5は、互いに独立して、メチル、エチルまたはプロピル基を表し、またはこれらが結合している窒素原子と一緒になって、5員環または6員環を形成し、または
Bが、以下の式
【化19】

の複素環を表し;
R1およびR2が、R1が水素原子であり、R2がイソプロピル、tertブチル基であり、炭素原子を担持するR1基およびR2基が、絶対立体配置Sをとり、または
R1およびR2が、これらが結合している炭素原子と一緒になって、シクロアルキルおよびアダマンチル基を形成し、前記シクロアルキル基は、メチル、ヒドロキシまたはメトキシ基で3位および4位で場合により置換されており、
pが、0または1を表す、
請求項1から12の少なくとも一項に記載の化合物、これらの塩、これらの水和物または溶媒和物ならびにラセミ混合物を含むこれらのエナンチオマーおよびジアステレオ異性体。
【請求項14】
式(III)
【化20】

[式中、X、Y、Z、W、AおよびBは、請求項1に定義したとおりである。]の化合物を、式(II)
【化21】

[式中、p、R1およびR2は、請求項1に定義したとおりである。]の化合物と、カップリング剤、弱有機塩基および極性非プロトン性溶媒の存在下に室温で反応させることを特徴とする、請求項1から13のいずれか一項に記載の式(I)の化合物を調製する方法。
【請求項15】
以下の段階
a)式(V)
【化22】

[式中、X、Y、WおよびAは、請求項1に定義したとおりである。]の化合物を、
塩素誘導体Cl−Z−Bと、弱無機塩基の存在下、極性非プロトン性溶媒中で80℃から100℃の温度にて反応させて、または
式HO−Z−Bのアルコールと、トリフェニルホスフィン、ジイソプロピルアゾジカルボキシレート(DIAD)および触媒量の弱有機塩基の存在下、0℃で非プロトン性溶媒中で反応させて
(ここで、ZおよびBは、請求項1に定義したとおりである。)
式(IV)
【化23】

[式中、X、Y、W、A、ZおよびBは、請求項1に定義したとおりである。]の化合物を得る段階、
b)式(IV)の前記化合物を、室温で維持または還流下で加熱した水/メタノール混合物中で強無機塩基によりけん化し、次いで酸性化して請求項14に定義の式(III)の化合物を得る段階;
c)前記化合物(III)を、請求項14に定義の式(II)の化合物と反応させる段階
を含む、請求項1から13のいずれか一項に記載の式(I)の化合物を調製する方法。
【請求項16】
請求項1から13のいずれか一項に記載の式(I)の化合物またはこの化合物の医薬として許容される酸への付加塩または水和物もしくは溶媒和物を含むことを特徴とする、医薬製品。
【請求項17】
請求項1から13のいずれか一項に記載の式(I)の化合物またはこの化合物の医薬として許容される酸への付加塩、水和物もしくは溶媒和物とおよび少なくとも1種の医薬として許容される賦形剤とを含むことを特徴とする医薬組成物。
【請求項18】
鬱血性心不全、虚血性心疾患、心筋梗塞、心臓肥大および線維症、冠動脈疾患およびアテローム性動脈硬化症、全身性高血圧症および肺動脈性高血圧症、血管形成術後再狭窄、糖尿病および/または高血圧由来の急性および慢性腎不全、糖尿病、炎症、線維症ならびに動脈瘤、神経変性疾患、脳血管障害、ストレス、不安、攻撃性、鬱、統合失調症または睡眠障害を含む中枢神経系の障害ならびに癌または呼吸器疾患、喘息の治療および/または予防用の医薬製品の調製のための、請求項1から13のいずれか一項に記載の式(I)の化合物の使用。
【請求項19】
嘔吐の治療および/または予防用の医薬製品の調製のための、請求項1から13のいずれか一項に記載の式(I)の化合物の使用。
【請求項20】
嘔吐の治療および/または予防用の医薬製品の調製のための、ウロテンシンIIアンタゴニストの使用。

【公表番号】特表2010−500332(P2010−500332A)
【公表日】平成22年1月7日(2010.1.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−523317(P2009−523317)
【出願日】平成19年8月9日(2007.8.9)
【国際出願番号】PCT/FR2007/001357
【国際公開番号】WO2008/020124
【国際公開日】平成20年2月21日(2008.2.21)
【出願人】(504456798)サノフイ−アベンテイス (433)
【Fターム(参考)】