説明

CB2受容体を調節するピロリジン化合物

CB2受容体を調節する化合物が開示される。本発明による化合物は、CB2受容体に結合し、またCB2受容体の作動薬であり、炎症の治療に有用である。作動薬であるそれらの化合物は、さらに、疼痛の治療に有用である。


(I)

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、CB2受容体を調節する新規化合物およびその医薬としての使用に関する。
【背景技術】
【0002】
カンナビノイドは、大麻(Cannabis sativa)(マリファナとしても知られる)中に見られる約60種の異なる化合物の一群であり、カンナビノール、カンナビジオールおよびΔ9−テトラヒドロカンナビノール(THC)が最も代表的な分子である。大麻の治療上の使用は、古代中国王朝まで遡ることができ、食欲不振、嘔吐、腹痛、生理痛、痙縮からリウマチに至る様々な病気への適用を含む。大麻の使用の長い歴史は、いくつかの製剤の開発へと至った。例えば、それぞれTHCおよびその類似体ナビロンをベースとしたマリノールおよびセサメットは、制吐薬および食欲増進薬として使用される。臨床的利点にもかかわらず、大麻の治療上の使用は、幻覚、中毒性および依存性を含むその精神活性作用により制限されている。Mechoulam R編、Cannabinoids as Therapeutic Agents、Boca Raton、FL;CRC Press、1986には、大麻の薬学的使用に関する概説が記載されている。
【0003】
カンナビノイドの生理学的効果は、少なくとも2種のGタンパク質共役受容体、CB1およびCB2により媒介される。オートラジオグラフィー研究では、主に中枢神経系において、具体的には大脳皮質、海馬、大脳基底核および小脳において、CB1受容体が発現することが実証されている。また、生殖器系、および免疫系の組織を含む他の末梢組織においても、より低い程度でCB1受容体が見られる。CB1受容体は、シナプス前ニューロンからの神経伝達物質の放出を調整し、THC誘発性リングカタレプシー(ring−catalepsy)、低可動性、および低体温等の大麻の陶酔作用および他の中枢神経系作用のほとんどを媒介すると考えられ、これらは、CB1遺伝子が欠失したマウスにおいては全く見られないことが判明した(Zimmerら、Increased mortality, hypoactivity, and hypoalgesia in cannabinoid CB1 receptor knockout mice.Proc Natl Acad Sci USA.(1999)96:5780−5785)。
【0004】
CB2受容体は、ほぼ免疫系にのみ見られ、脾臓において最も高密度に見られる。免疫細胞内のCB2の発現レベルは、CB1よりも約10〜100倍高いと推定される。免疫系内では、CB2は、B細胞、NK細胞、単球、小グリア細胞、好中球、T細胞、樹枝状細胞および肥満細胞を含む様々な細胞型で見られ、これは広範な免疫機能がCB2調節因子により調整され得ることを示唆している(Kleinら、The cannabinoid system and immune system.J Leukoc Biol(2003)74:486−496)。これは、THCの免疫調節効果がCB2欠失マウスにおいて見られないという所見(Bickletら、Immunomodulation by cannabinoid is absent in mice deficient for the cannabinoid CB2 receptor.Eur J Pharmacol(2000)396:141−149)により裏付けられる。CB2選択的リガンドが開発され、様々な炎症状況におけるその効果について試験された。例えば、炎症の動物モデルにおいて、CB2選択的作動薬、逆作動薬および拮抗薬は、炎症の抑制において効果的であることが示されている(Hanusら、HU−308: a specific agonist for CB(2), a peripheral cannabinoid receptor.Proc Natl Acad Sci USA.(1999)96:14228−14233、Uedaら、Involvement of cannabinoid CB(2) receptor−mediated response and efficacy of cannabinoid CB(2) receptor inverse agonist, JTE−907, in cutaneous inflammation in mice.Eur J Pharmacol.(2005)520:164−171およびSmithら、The anti−inflammatory activities of cannabinoid receptor ligands in mouse peritonitis models Eur J Pharmacol.(2001)432:107−119)。さらに、CB2選択的作動薬は、多発性硬化症の動物モデルにおいて、疾患重症度および痙縮を阻害する(Bakerら、Cannabinoids control spasticity and tremor in a multiple sclerosis model.Nature(2000)404:84−87.Arevalo−Martinら、Therapeutic action of cannabinoids in a murine model of multiple sclerosis J Neurosci.(2003)23:2511−2516)。総合すると、これらの結果は、炎症性要素を有する病状の治療にCB2受容体調節因子を使用することができるという考えを支持している。
【0005】
炎症に加えて、CB2作動薬は、疼痛および嘔吐を阻害することが示されている。例えば、CB2選択的作動薬は、熱刺激またはその他の刺激により誘発される疼痛反応を鈍らせる(Malanら、CB2 cannabinoid receptor−mediated peripheral antinociception. Pain.(2001)93:239−45およびNackleyら、Selective activation of cannabinoid CB(2) receptors suppresses spinal fos protein expression and pain behavior in a rat model of inflammation.Neuroscience(2003)119:747−57)。また、CB2活性化は、神経因性疼痛反応を阻害することが実証されている(Ibrahimら、Activation of CB2 cannabinoid receptors by AM1241 inhibits experimental neuropathic pain: pain inhibition by receptors not present in the CNS.Proc Natl Acad Sci USA.(2003)100:10529−33)。最後に、脳内にCB2が見られなかった初期のデータとは対照的に、最近の論文では、脾臓内のレベルの約1.5%のレベルでの脳内CB2発現が実証された。この論文により、CB2活性化は、内在性カンナビノイドの制吐作用を担っていることが示されている(Van Sickleら、Identification and functional characterization of brainstem cannabinoid CB2 receptors.Science.2005 310:329−332)。上記の結果は、炎症性および神経因性疼痛、ならびに嘔吐の治療にCB2作動薬を使用することができることを裏付けている。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、CB2受容体に結合して調節する新規化合物を提供する。本発明はまた、治療量のこれらの化合物の投与により炎症を治療するための方法および医薬組成物を提供する。最後に、本発明は、治療量のCB2作動薬である新規化合物の投与により疼痛を治療するための方法および医薬組成物を提供する。
【発明を実施するための形態】
【0007】
本発明の1つの一般的態様において、式(I)
【0008】
【化1】

(I)
【0009】
(Xは、NHまたはNであり、
Ar1は、炭素環、ヘテロシクリルおよびヘテロアリールから選択され、それぞれ、1〜3個のC1-10アルキル、C1-10アルコキシ、CN、ハロゲン、NO2、−S(O)m−C1-10アルキル、−CO2−C1-10アルキル、−NH(C1-5アルキル)−CO2−C1-10アルキル、−C(O)−NH(C1-5アルキル)、−C(O)−N(C1-5アルキル)2、−NH(C1-5アルキル)、−N(C1-5アルキル)−C(O)−C1-10アルキル、−N(C1-5アルキル)−S(O)m−C1-10アルキルおよびヘテロシクリルで置換されていてもよく、
Ar2は、炭素環、ヘテロシクリルおよびヘテロアリールから選択され、それぞれ、1〜3個のC1-10アルキル炭素環、ヘテロアリール、CN、ハロゲン、C1-10アシル、ヒドロキシルまたはオキソ(=O)で置換されていてもよく、C1-10アルキルおよび炭素環は、ヒドロキシル、C1-5アルコキシカルボニル、またはC1-5アルコキシで置換されていてもよく、
1およびL2は、それぞれ独立して、結合またはC1-10アルキル鎖から選択され、前記鎖の各−CH2−は、−O−、S(O)mまたは−NH−で置き換えられていてもよく、
可能な場合は、各L1およびL2は、ハロゲンまたはC1-3アルキルで置換されていてもよく、
1は、オキソ(=O)およびOHから選択され、
mは、0、1または2であり、
各Ar1およびAr2、またはその置換基は、部分的または完全にハロゲン化されていてもよく、
XがNである場合、環化して5〜7員ヘテロ環を形成することができる)
の化合物、またはその薬学的に許容される塩が提供される。
【0010】
すぐ上に記載の実施形態による化合物であって、
Xが、NHであり、
Ar1が、フェニル、C3-6シクロアルキル、ベンゾオキサゾリル、ベンゾチアゾリル、ベンゾイミダゾリル、ジオキサニル、テトラヒドロフラニル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、チアゾリル、ピラゾリル、ピロリル、イミダゾリル、チエニル、チアジアゾリル、トリアゾリル、チオモルホリニル、1,1−ジオキソ−1λ6−チオモルホリニル、モルホリニル、ピリジニル、ピリミジニル、ピリダジニル、ピラジニル、トリアジニル、ピロリジニル、ピペリジニル、ピペラジニル、プリニル、キノリニル、ジヒドロ−2H−キノリニル、イソキノリニル、キナゾリニル、インダゾリル、インドリル、イソインドリル、ベンゾフラニル、ベンゾピラニルおよびベンゾジオキソリルから選択され、それぞれ、1〜3個のC1-6アルキル、C1-6アルコキシ、CN、ハロゲン、NO2、−S(O)2−C1-3アルキル、−CO2−C1-4アルキル、−NH(C1-3アルキル)−CO2−C1-4アルキル、−C(O)−NH(C1-3アルキル)、−C(O)−N(C1-3アルキル)2、−NH(C1-3アルキル)、−N(C1-3アルキル)−C(O)−C1-4アルキル、−N(C1-3アルキル)−S(O)2−C1-3アルキル、モルホリニルまたはピペラジニルで置換されていてもよく、
Ar2が、シクロヘキシル、シクロヘキセニル、フェニル、ベンゾオキサゾリル、ベンゾチアゾリル、ベンゾイミダゾリル、テトラヒドロピラニル、ジオキサニル、テトラヒドロフラニル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、チアゾリル、ピラゾリル、ピロリル、イミダゾリル、チエニル、チアジアゾリル、トリアゾリル、チオモルホリニル、1,1−ジオキソ−1λ6−チオモルホリニル、モルホリニル、ピリジニル、ピリミジニル、ピリダジニル、ピラジニル、トリアジニル、ピロリジニル、ピペリジニル、ピペラジニル、プリニル、キノリニル、ジヒドロ−2H−キノリニル、イソキノリニル、キナゾリニル、インダゾリル、チエノ[2,3−d]ピリミジニル、インドリル、イソインドリル、ベンゾフラニル、ベンゾピラニル、ベンゾジオキソリル、[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリミジニルおよびフラザニルから選択され、それぞれ、1〜3個のC1-6アルキル、シクロプロピル、シクロヘキシル、フェニル、CN、ハロゲン、ピリミジニル、アセチルまたはオキソ(=O)で置換されていてもよく、
1が、オキソ(=O)であり、
1が、結合であり、
2が、結合、−CH2−および−CH2−CH2−から選択され、
可能な場合は、L2が、ハロゲンまたはC1-3アルキルで置換されていてもよい化合物が提供される。
【0011】
すぐ上に記載の実施形態による化合物であって、
Ar1が、フェニル、チエニル、ピリジニル、ピリミジニル、ピラジン、トリアジン、およびC3-6シクロアルキルから選択され、それぞれ、1〜3個のC1-6アルキル、C1-6アルコキシ、CN、ハロゲン、NO2、−S(O)2−C1-3アルキル、−CO2−C1-4アルキル、−NH(C1-3アルキル)−CO2−C1-4アルキル、−C(O)−NH(C1-3アルキル)、−C(O)−N(C1-3アルキル)2、−NH(C1-3アルキル)、−N(C1-3アルキル)−C(O)−C1-4アルキル、−N(C1-3アルキル)−S(O)2−C1-3アルキル、モルホリニルまたはピペラジニルで置換されていてもよく、
Ar2が、シクロヘキシル、シクロヘキセニル、フェニル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、チアジアゾリル、ピラゾリル、トリアゾリル、チアゾリル、テトラヒドロピラニル、ピペラジニル、ピペラジニル、ピリジニル、ベンゾイミダゾリル、ベンゾチアゾリル、ベンゾオキサゾリル、[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリミジニル、フラザニルおよび1,1−ジオキソ−1λ6−チオモルホリンから選択され、それぞれ、1〜3個のC1-5アルキル、シクロプロピル、シクロヘキシル、フェニル、CN、ハロゲン、ピリミジニル、アセチルまたはオキソ(=O)で置換されていてもよく、
2が、結合および−CH2−から選択される化合物が提供される。
【0012】
すぐ上に記載の実施形態による化合物であって、
Ar1が、ピリジニル、フェニルおよびチエニルから選択され、それぞれ、1〜3個のC1-6アルキル、C1-6アルコキシ、CN、ハロゲン、NO2、−S(O)2−C1-3アルキル、−CO2−C1-4アルキル、−NH(C1-3アルキル)−CO2−C1-4アルキル、−C(O)−NH(C1-3アルキル)、−C(O)−N(C1-3アルキル)2、−NH(C1-3アルキル)、−N(C1-3アルキル)−C(O)−C1-4アルキルまたは−N(C1-3アルキル)−S(O)2−C1-3アルキルで置換されていてもよく、
Ar2が、1〜3個のC1-5アルキルおよびシクロプロピルで置換されていてもよいイソオキサゾリルから選択される化合物が提供される。
【0013】
すぐ上に記載の実施形態による化合物であって、
Ar2が、
【0014】
【化2】

から選択される化合物が提供される。
【0015】
本発明の別の実施形態において、式(I)の上述の実施形態のいずれに対しても、矢印で示される立体中心炭素は、(S)配置にある。
【0016】
本発明の別の一般的態様において、式(II)
【0017】
【化3】

(II)
(式中、
aは、C1-6アルキルおよびAr1から選択され、各Raは、1〜3個のC1-10アルキル、C1-10アルコキシ、CN、ハロゲン、NO2、−S(O)m−C1-10アルキル、−CO2−C1-10アルキル、−NH(C1-5アルキル)−CO2−C1-10アルキル、−C(O)−NH(C1-5アルキル)、−C(O)−N(C1-5アルキル)2、−NH(C1-5アルキル)、−N(C1-5アルキル)−C(O)−C1-10アルキル、−N(C1-5アルキル)−S(O)m−C1-10アルキルおよびヘテロシクリルで置換されていてもよく、ヘテロシクリルは、C1-5アルキルでさらに置換されていてもよく、
Ar1は、炭素環、ヘテロシクリルおよびヘテロアリールから選択され、
Ar2は、C1-6アルキル、炭素環、ヘテロシクリルおよびヘテロアリールから選択され、それぞれ、1〜3個のC1-10アルキル、炭素環、ヘテロアリール、CN、ハロゲン、C1-10アシルまたはオキソ(=O)で置換されていてもよく、C1-6アルキルおよび炭素環は、ヒドロキシル、C1-5アルコキシカルボニルまたはC1-5アルコキシで置換されていてもよく、
1およびL2は、それぞれ独立して、結合またはC1-10アルキル鎖から選択され、前記鎖の各−CH2−は、−O−、C(O)、S(O)mまたは−NH−で置き換えられていてもよく、
可能な場合は、各L1およびL2は、ハロゲンまたはC1-3アルキルで置換されていてもよく、
1は、水素およびハロゲンから選択され、
2は、水素、ハロゲンおよびOHから選択され、
あるいは、R1およびR2は結合してオキソ(=O)であり、
3は、水素またはC1-3アルキルであり、
mは、0、1または2であり、
各Ra、Ar2、L1、L2もしくはR3またはその置換基は、部分的または完全にハロゲン化されていてもよい)
の化合物、またはその薬学的に許容される塩が提供される。
【0018】
すぐ上に記載の実施形態による化合物であって、
i)L1が、結合または−CH2−から選択され、
aが、テトラヒドロピラニルであり、
Ar2が、C1-5アルキル、シクロヘキシル、シクロヘキセニル、フェニル、ベンゾオキサゾリル、ベンゾチアゾリル、ベンゾイミダゾリル、テトラヒドロピラニル、ジオキサニル、テトラヒドロフラニル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、チアゾリル、ピラゾリル、ピロリル、イミダゾリル、チエニル、チアジアゾリル、トリアゾリル、チオモルホリニル、1,1−ジオキソ−1λ6−チオモルホリニル、モルホリニル、ピリジニル、ピリミジニル、ピリダジニル、ピラジニル、トリアジニル、ピロリジニル、ピペリジニル、ピペラジニル、プリニル、キノリニル、ジヒドロ−2H−キノリニル、イソキノリニル、キナゾリニル、インダゾリル、チエノ[2,3−d]ピリミジニル、インドリル、イソインドリル、ベンゾフラニル、ベンゾピラニル、ベンゾジオキソリル、[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリミジニルおよびフラザニルから選択され、それぞれ、1〜3個のC1-5アルキル、シクロプロピル、シクロヘキシル、フェニル、CN、ハロゲン、ピリミジニル、アセチルまたはオキソ(=O)で置換されていてもよく、Ar2置換基C1-5アルキル、シクロプロピル、シクロヘキシルおよびフェニルは、ヒドロキシル、C1-5アルコキシカルボニルまたはC1-5アルコキシで置換されていてもよく、
あるいは、
【0019】
ii)L2が、結合であり、
Ar2が、イソオキサゾリルおよびチアジアゾリルから選択され、それぞれ、1〜3個のC1-3アルキル、シクロプロピル、シクロヘキシル、フェニル、CN、ハロゲン、ピリミジニル、アセチルまたはオキソ(=O)で置換されていてもよく、
aが、C1-5アルキル、フェニル、C3-6シクロアルキル、ベンゾオキサゾリル、ベンゾチアゾリル、ベンゾイミダゾリル、テトラヒドロピラニル、ジオキサニル、テトラヒドロフラニル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、チアゾリル、ピラゾリル、ピロリル、イミダゾリル、チエニル、チアジアゾリル、トリアゾリル、チオモルホリニル、1,1−ジオキソ−1λ6−チオモルホリニル、モルホリニル、ピリジニル、ピリミジニル、ピリダジニル、ピラジニル、トリアジニル、ピロリジニル、ピペリジニル、ピペラジニル、プリニル、キノリニル、ジヒドロ−2H−キノリニル、イソキノリニル、キナゾリニル、インダゾリル、インドリル、イソインドリル、ベンゾフラニル、ベンゾピラニルおよびベンゾジオキソリルから選択され、それぞれ、1〜3個のC1-6アルキル、C1-6アルコキシ、CN、ハロゲン、NO2、−S(O)2−C1-3アルキル、−CO2−C1-4アルキル、−NH(C1-3アルキル)、モルホリニルまたはピペラジニルで置換されていてもよく、これらの基はそれぞれ、C1-3アルキルでさらに置換されていてもよい化合物が提供される。
【0020】
すぐ上に記載の実施形態による化合物であって、
i)Ar2が、C1-5アルキル、シクロヘキシル、シクロヘキセニル、フェニル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、チアジアゾリル、ピラゾリル、トリアゾリル、チアゾリル、テトラヒドロピラニル、ピペラジニル、ピペラジニル、ピリジニル、ベンゾイミダゾリル、ベンゾチアゾリル、ベンゾオキサゾリル、[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリミジニル、フラザニルから選択され、それぞれ、1〜3個のC1-5アルキル、シクロプロピル、シクロヘキシル、フェニル、CN、ハロゲン、ピリミジニル、アセチルまたはオキソ(=O)で置換されていてもよく、Ar2置換基C1-5アルキル、シクロプロピル、シクロヘキシルおよびフェニルは、ヒドロキシル、C1-5アルコキシカルボニルまたはC1-5アルコキシで置換されていてもよく、
ii)Raが、C1アルキル、フェニル、テトラヒドロピラニル、テトラヒドロフラニル、チエニル、ピリジニル、ピリミジニル、1,1−ジオキソ−1λ6−チオモルホリン、モルホリニルおよびC3-6シクロアルキルから選択され、それぞれ、1〜3個のC1-6アルキル、C1-6アルコキシ、CN、ハロゲン、−S(O)2−C1-3アルキル、−CO2−C1-4アルキル、−NH(C1-3アルキル)、モルホリニルまたはピペラジニルで置換されていてもよく、これらの基は、C1-2アルキルでさらに置換されていてもよい化合物が提供される。
本発明の別の実施形態において、式(II)の上述の実施形態のいずれに対しても、矢印で示される立体中心炭素は、(S)配置にある。
本発明の別の実施形態において、式(II)の上述の実施形態のいずれに対しても、矢印で示される立体中心炭素は、(R)配置にある。
本発明の別の一般的態様において、式(III)
【0021】
【化4】

(III)
(式(III)の
【0022】
【化5】

は、表IのA1〜A56から選択され、式(III)の
【0023】
【化6】

は、表IのB1〜B37から選択される)
【0024】
表I

【0025】
(表I続き)

【0026】
(表I続き)

【0027】
(表I続き)

【0028】
(表I続き)

【0029】
(表I続き)

【0030】
(表I続き)

【0031】
(表I続き)

【0032】
(表I続き)

【0033】
(表I続き)

【0034】
(表I続き)

の化合物、またはその薬学的に許容される塩が提供される。
本発明の別の実施形態において、式(III)中矢印で示される立体中心炭素は、(S)配置にある。
本発明の別の一般的態様において、式(IV)
【0035】
【化7】

(IV)
(式(IV)の
【0036】
【化8】

は、表IIのA1〜A72から選択され、式(IV)の
【0037】
【化9】

は、表IIのB1〜B55から選択される)
【0038】
表II

【0039】
(表II続き)

【0040】
(表II続き)

【0041】
(表II続き)

【0042】
(表II続き)

【0043】
(表II続き)

【0044】
(表II続き)

【0045】
(表II続き)

【0046】
(表II続き)

【0047】
(表II続き)

【0048】
(表II続き)

【0049】
(表II続き)

【0050】
(表II続き)

の化合物、またはその薬学的に許容される塩が提供される。
【0051】
本発明の別の実施形態、表II中の化合物において、式(IV)中矢印で示される立体中心炭素は、(S)配置にある。
【0052】
本発明の別の実施形態、表II中の化合物において、式(IV)中矢印で示される立体中心炭素は、(R)配置にある。
【0053】
本発明の別の実施形態において、本明細書に示される方法および例、ならびに当技術分野において知られた方法により作製することができる、表III
【0054】
表III

【0055】
(表III続き)

【0056】
(表III続き)

【0057】
(表III続き)


【0058】
(表III続き)

【0059】
(表III続き)

【0060】
(表III続き)

【0061】
(表III続き)

【0062】
(表III続き)

【0063】
(表III続き)

【0064】
(表III続き)

【0065】
(表III続き)

【0066】
(表III続き)

【0067】
(表III続き)

【0068】
(表III続き)

【0069】
(表III続き)

【0070】
(表III続き)

【0071】
(表III続き)

【0072】
(表III続き)

【0073】
(表III続き)

【0074】
(表III続き)

【0075】
(表III続き)

【0076】
(表III続き)

【0077】
(表III続き)

【0078】
(表III続き)

【0079】
(表III続き)

【0080】
(表III続き)

【0081】
(表III続き)

【0082】
(表III続き)

【0083】
(表III続き)

【0084】
(表III続き)

【0085】
(表III続き)

【0086】
(表III続き)

【0087】
(表III続き)

【0088】
(表III続き)

【0089】
(表III続き)

【0090】
(表III続き)

【0091】
(表III続き)

【0092】
(表III続き)

【0093】
(表III続き)

【0094】
(表III続き)

【0095】
(表III続き)

【0096】
(表III続き)

【0097】
(表III続き)

【0098】
(表III続き)

【0099】
(表III続き)

【0100】
(表III続き)

【0101】
(表III続き)

【0102】
(表III続き)

【0103】
(表III続き)

【0104】
(表III続き)

【0105】
(表III続き)

【0106】
(表III続き)

【0107】
の化合物、またはその薬学的に許容される塩が提供される。
【0108】
上記化合物のうち、以下が好ましいCB2作動薬である:
【0109】
表(IV)

【0110】
(表(IV)続き)

【0111】
(表(IV)続き)

【0112】
(表(IV)続き)

【0113】
(表(IV)続き)

【0114】
(表(IV)続き)

【0115】
(表(IV)続き)

【0116】
(表(IV)続き)

【0117】
(表(IV)続き)

【0118】
(表(IV)続き)

【0119】
(表(IV)続き)

【0120】
(表(IV)続き)

【0121】
(表(IV)続き)

【0122】
(表(IV)続き)

【0123】
(表(IV)続き)

【0124】
(表(IV)続き)

【0125】
(表(IV)続き)

【0126】
(表(IV)続き)

【0127】
(表(IV)続き)

【0128】
(表(IV)続き)

【0129】
本発明はまた、従来の賦形剤および/または担体と組み合わされてもよい、活性物質として1種または複数の本発明の化合物またはその薬学的に許容される誘導体を含有する医薬調製物に関する。
【0130】
本発明の化合物はまた、その同位体標識化形態を含む。本発明の組合せの活性薬剤の同位体標識化形態は、前記活性薬剤の1個または複数の原子が、通常天然に見られる前記原子の原子量または質量数とは異なる原子量または質量数を有する原子(複数可)により置換されている点を除いて、前記活性薬剤と同一である。商業的に容易に入手可能であり、十分確立された手順に従い本発明の組合せの活性薬剤中に組み込むことができる同位体の例には、水素、炭素、窒素、酸素、リン、フッ素および塩素の同位体、例えば、それぞれ2H、3H、13C、14C、15N、18O、17O、31P、32P、35S、18F、および36Clが含まれる。上記同位体および/または他の原子のその他の同位体の1つまたは複数を含有する、本発明の組合せの活性薬剤、そのプロドラッグ、またはそのいずれかの薬学的に許容される塩は、本発明の範囲に含まれることが企図される。
【0131】
本発明は、ラセミ化合物およびラセミ混合物、単一の鏡像異性体、ジアステレオマー混合物および個々のジアステレオマーとして生じ得る1個または複数の不斉炭素原子を含有する上述の任意の化合物の使用を含む。異性体は、鏡像異性体およびジアステレオマーとして定義されるものとする。これらの化合物のそのような異性体型のすべてが本発明に明示的に含められる。各立体中心炭素は、RもしくはS配置、またはこの配置の組合せであってもよい。
【0132】
本発明の化合物のいくつかは、複数の互変異性型で存在し得る。本発明は、すべてのそのような互変異性体を使用する方法を含む。
【0133】
本明細書において使用される全ての用語は、特に指定されない限り、当技術分野において知られるその通常の意味で理解されたい。例えば、「C1-4アルコキシ」は、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、ブトキシ等の末端酸素を有するC1-4アルキルである。すべてのアルキル、アルケニルおよびアルキニル基は、構造的に可能な場合であって特に指定されない限り、分岐または非分岐であると理解されたい。他のより具体的な定義は以下の通りである。
【0134】
炭素環またはシクロアルキル基には、3〜12個の炭素原子を含有する炭化水素環が含まれる。これらの炭素環またはシクロアルキル基は、芳香族または非芳香族環系であってもよい。非芳香環系は、単不飽和または多不飽和であってもよい。好ましい炭素環には、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロペンテニル、シクロヘキシル、シクロヘキセニル、シクロヘプタニル、シクロヘプテニル、フェニル、インダニル、インデニル、ベンゾシクロブタニル、ジヒドロナフチル、テトラヒドロナフチル、ナフチル、デカヒドロナフチル、ベンゾシクロヘプタニルおよびベンゾシクロヘプテニルが含まれるが、これらに限定されない。シクロブタニルおよびシクロブチル等、シクロアルキルに対するある特定の用語は交換可能に使用されるものとする。
【0135】
「複素環」という用語は、安定な非芳香族4〜8員(ただし好ましくは5員もしくは6員)単環式または非芳香族8〜11員二環式もしくはスピロ環式複素環基を指し、飽和または不飽和であってもよい。各複素環は、炭素原子と、窒素、酸素および硫黄から選択される1個または複数の、好ましくは1〜4個のヘテロ原子とからなる。複素環は環の任意の原子で結合していてもよく、それにより安定な構造が形成される。
「ヘテロアリール」という用語は、N、OおよびS等の1〜4個のヘテロ原子を含有する芳香族5〜8員単環式または8〜11員二環式環を意味すると理解されたい。
特に指定されない限り、複素環およびヘテロアリールには、例えば、フラニル、ピラニル、ベンゾオキサゾリル、ベンゾチアゾリル、ベンゾイミダゾリル、テトラヒドロピラニル、ジオキサニル、テトラヒドロフラニル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、オキサジアゾリル、トリアゾリル、チアゾリル、ピラゾリル、ピロリル、イミダゾリル、チエニル、チアジアゾリル、チオモルホリニル、1,1−ジオキソ−1λ6−チオモルホリニル、モルホリニル、ピリジニル、ピリミジニル、ピリダジニル、ピラジニル、トリアジニル、ピロリジニル、ピペリジニル、ピペラジニル、プリニル、キノリニル、ジヒドロ−2H−キノリニル、イソキノリニル、キナゾリニル、インダゾリル、チエノ[2,3−d]ピリミジニル、インドリル、イソインドリル、ベンゾフラニル、ベンゾピラニルおよびベンゾジオキソリル、または2−アザ−スピロ[4.5]デカ−2−イル、1−アザ−スピロ[4.5]デカ−1−イル、1−アザ−スピロ[4.4]ノナ−1−イル、2−アザ−スピロ[4.4]ノナ−2−イル、2−アザ−スピロ[5.5]ウンデカ−2−イル、1−アザ−スピロ[5.5]ウンデカ−1−イルが含まれるが、これらに限定されない。
【0136】
「ヘテロ原子」という用語は、本明細書で使用される場合、O、N、SおよびP等の、炭素以外の原子を意味すると理解されたい。
すべてのアルキル基または炭素鎖において、1個または複数の炭素原子は、ヘテロ原子O、SまたはNで置換されていてもよいが、Nが置換されていない場合NHであることを理解されたく、またヘテロ原子は、分岐または非分岐炭素鎖内の末端炭素原子または内部炭素原子と置換されてもよいことを理解されたい。そのような基は、上述のようにオキソ等の基で置換されてもよく、これらに限定されないが、アルコキシカルボニル、アシル、アミドおよびチオキソ等の定義が得られる。
「アリール」という用語は、本明細書で使用される場合、本明細書に定義されるような芳香族炭素環を意味すると理解されたい。特に指定されない限り、各アリールには、その部分的または完全に水素化された誘導体が含まれる。例えば、ナフチルには、テトラヒドロナフチル(tetrahydranaphthyl)等の水素化誘導体が含まれてもよい。本明細書に記載のアリール化合物の他の部分的または完全に水素化された誘導体は、当業者に明らかである。
【0137】
本明細書で使用される場合、「窒素」および「硫黄」には、窒素および硫黄の任意の酸化形態、ならびに任意の塩基性窒素の四級化形態が含まれる。例えば、−S−C1-6アルキル基の場合、特に指定されない限り、−S(O)−C1-6アルキルおよび−S(O)2−C1-6アルキルがこれに含まれることを理解されたい。
【0138】
「アルキル」という用語は、1〜10個の炭素原子を含有する飽和脂肪族基または2〜12個の炭素原子を含有する単不飽和もしくは多不飽和脂肪族炭化水素基を指す。単不飽和または多不飽和脂肪族炭化水素基は、それぞれ、少なくとも1つの二重結合または三重結合を含有する。「アルキル」は、分岐および非分岐アルキル基の両方を指す。「アルク」または「アルキル」の接頭辞を使用した任意の合成語は、「アルキル」の上記定義に従う類似体を指すことを理解されたい。例えば、「アルコキシ」、「アルキルチオ(alkythio)」等の用語は、酸素または硫黄原子を介して第2の基に結合したアルキル基を指す。「アルカノイル」は、カルボニル基(C=O)に結合したアルキル基を指す。
本明細書で使用される場合、「ハロゲン」という用語は、臭素、塩素、フッ素またはヨウ素、好ましくはフッ素を意味すると理解されたい。「ハロゲン化」、「部分的または完全にハロゲン化された」、部分的または完全にフッ素化された、「1個または複数のハロゲン原子で置換された」の定義には、例えば、1個または複数の炭素原子上のモノ、ジまたはトリハロ誘導体が含まれる。アルキルの場合、制限されない例は、−CH2CHF2、−CF3等である。
【0139】
本明細書に記載の各アルキル、炭素環、複素環もしくはヘテロアリール、またはこれらの類似体は、部分的または完全にハロゲン化されていてもよいことを理解されたい。
本発明の化合物は、当業者には理解されるように、「化学的に安定」であることが企図されるもののみである。例えば、「未結合原子価」または「カルボアニオン」を有する化合物は、本明細書に開示される本発明の方法により企図される化合物ではない。
本発明は、本発明の化合物の薬学的に許容される誘導体を含む。「薬学的に許容される誘導体」は、任意の薬学的に許容される塩もしくはエステル、または患者に投与されると本発明に有用な化合物を(直接的または間接的に)提供することができるその他の任意の化合物、またはそれらの薬理学的に活性な代謝産物もしくは薬理学的に活性な残渣を指す。薬理学的に活性な代謝産物は、酵素的または化学的に代謝され得る本発明の任意の化合物を意味することを理解されたい。これには、例えば、本発明の水酸化または酸化誘導体化合物が含まれる。
薬学的に許容される塩には、薬学的に許容される無機および有機酸および塩基から誘導される塩が含まれる。好適な酸の例には、塩酸、臭化水素酸、硫酸、硝酸、過塩素酸、フマル酸、マレイン酸、リン酸、グリコール酸、乳酸、サリチル酸、コハク酸、トルエン−p−スルホン(toluene−p−sulfuric)酸、酒石酸、酢酸、クエン酸、メタンスルホン酸、ギ酸、安息香酸、マロン酸、ナフタレン−2−スルホン(naphthalene−2−sulfuric)酸およびベンゼンスルホン酸が含まれる。それ自体は薬学的に許容されないシュウ酸等のその他の酸が、化合物およびその薬学的に許容される酸付加塩を得る上での中間体として有用な塩の調製において使用されてもよい。適切な塩基から誘導される塩には、アルカリ金属(例えばナトリウム)、アルカリ土類金属(例えばマグネシウム)、アンモニウムおよびN−(C1−C4アルキル)4+塩が含まれる。
【0140】
さらに、本発明の化合物のプロドラッグの使用も、本発明の範囲内である。プロドラッグには、単純な化学転換により本発明の化合物を生成するように改質される化合物が含まれる。単純な化学転換には、加水分解、酸化および還元が含まれる。具体的には、プロドラッグが患者に投与されると、プロドラッグは上で開示された化合物に転換され、それにより所望の薬理効果をもたらすことができる。
本発明の化合物は、これも本発明の一部を構成する後述の一般的合成法を使用して作製することができる。
【0141】
一般的合成法
本発明はまた、式(I)、(II)、(III)および(IV)の化合物を作製するためのプロセスを提供する。全てのスキームにおいて、特に指定されない限り、以下の式中のR1、R2、R3、L1、L2、X、Ar1、Ar2、AおよびBは、上記の本発明の式(I)、(II)、(III)および(IV)中のR1、R2、R3、L1、L2、X、Ar1、Ar2、AおよびBの意味を有するものとする。
【0142】
最適な反応条件および反応時間は、使用される特定の反応物質に依存して変動し得る。特に指定されない限り、溶媒、温度、圧力、およびその他の反応条件は、当業者により容易に選択され得る。具体的な手順を合成例の項に記載する。典型的には、反応の進行は、所望により、薄層クロマトグラフィー(TLC)で監視することができ、中間体および生成物は、シリカゲル上のクロマトグラフィーおよび/または再結晶化により精製することができる。
以下に続く例は例示的であり、当業者に認識されるように、特定の試薬または条件は、必要以上の実験を行うことなく、個々の化合物に対して必要に応じて修正され得る。以下のスキームにおいて使用される出発材料および中間体は、市販されているか、または当業者により市販の材料から容易に調製される。
【0143】
式(IおよびIII)の化合物は、スキーム1で概説される方法により合成することができる。
【0144】
【化10】

スキーム1
スキーム1に示されるように、例16のステップ1に記載のような標準アリール化条件下での、適切に置換された2−オキソプロリン(V)とボロン酸または式(VI)のエステルとの反応により、式(VII)の酸が得られる。あるいは、式(VII)の中間体は、式(VIII)の化合物を好適なハライドHal−L1−Ar1(IX)(式中、Hal=F、Cl、BrまたはIである)と好適な溶媒中で反応させて式(X)のエステルを得ることにより、例20のステップ1に記載のように標準SNAr化学を介して調製することができる。Protは、tert−ブチルエステル等の酸保護基である。トリフルオロ酢酸の存在下等の標準条件下での式(X)の加水分解により、式(VII)の酸が得られる。例1のカップリング方法A〜Jに記載のような標準カップリング条件下での酸(VII)と式(XI)(式中、X=NHまたはNH2である)のアミンとの反応により、式(I)の化合物が得られる。
【0145】
式(III)の化合物はまた、スキーム1により、適切に置換されたオキソ−プロリン出発材料(V)を使用して調製することができる。
【0146】
式(IIおよびIV)の化合物は、スキーム2および3で概説される方法により合成することができる。
【0147】
【化11】

スキーム2
【0148】
スキーム2に示されるように、標準カップリング条件下での、例1のカップリング方法A〜Jに記載のような、適切に置換されたプロリン(XII)と式(XI)(式中、X=NHまたはNH2である)のアミンとの反応により、式(XIII)のアミドが得られる。Prot.は、BOC等のアミン保護基である。好適な溶媒中での中間体(XIII)と塩酸等の酸との反応により、脱保護されたアミン中間体(XIV)が得られる。好適な溶媒中での中間体(XIV)と好適なハライドHal−L1−Ar1(IX)(式中、Hal=F、Cl、BrまたはIである)との反応により、式(II)の化合物が得られる。また、還元アミノ化条件下で、中間体(XIV)を式(XV)のカルボニル化合物と反応させて、式(II)の化合物を得ることもできる。標準カップリング条件下での中間体(XIV)と式(XVI)の酸との反応により、式(II)の化合物が得られる。標準スルホニル化条件下での中間体(XIV)と式(XVII)の塩化スルホニル化合物との反応により、式(II)の化合物が得られる。あるいは、標準アシル化条件下での中間体(XIV)と式(XVIII)の塩化カルボニルとの反応により、式(II)の化合物が得られる。
式(IV)の化合物はまた、スキーム2により、適切に置換されたプロリン出発材料(XII)を使用して調製することができる。
式(IIおよびIV)の化合物は、スキーム3に従い調製することができる。
【0149】
【化12】

スキーム3
【0150】
スキーム3に概説されるように、好適な溶媒中での式(XIX)のプロリン出発材料と好適なハライドHal−L1−Ar1(IX)(式中、Hal=F、Cl、BrまたはIである)との反応により、式(XX)の化合物が得られる。また、還元アミノ化条件下で、式(XIX)の化合物を式(XV)のカルボニル化合物と反応させて、式(XX)の中間化合物を得ることができる。
標準カップリング条件下での、例1のカップリング方法A〜Jに記載のような、中間体(XX)と式(XI)(式中、X=NHまたはNH2である)のアミンとの反応により、式(II)の化合物が得られる。
式(IV)の化合物はまた、スキーム3により、適切に置換されたプロリン出発材料(XIX)を使用して調製することができる。
当業者に知られた方法による、および以下の例において示される、式(I)、(II)、(III)および(IV)の最初の生成物のさらなる改質により、本発明の追加の化合物が得られる。
【実施例】
【0151】
例1:1−(3−クロロ−5−トリフルオロメチル−ピリジン−2−イル)−ピロリジン−2−カルボン酸(5−tert−ブチル−イソオキサゾール−3−イル)−アミドの合成
【0152】
【化13】

【0153】
ステップ1:(S)−2−(5−tert−ブチル−イソオキサゾール−3−イルカルバモイル)−ピロリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステルの合成
カップリング方法A:
0℃のN−(tert−ブトキシカルボニル)−L−プロリン(0.5g;2.323mmol)および3−アミノ−5−tert−ブチルイソオキサゾール(0.228g;1.626mmol)のピリジン(9.3mL;2.323mmol)中のスラリーに、オキシ塩化リン(0.213mL;2.323mmol)を添加する。混合物を0℃で30分間撹拌し、次いで水で希釈し、酢酸エチルで数回抽出する。有機物を合わせ、水およびブラインで洗浄し、乾燥させ(Na2SO4)、濾過し、真空下で濃縮すると、表題化合物が得られる。ESI m/z 338 [M+H]+
【0154】
これは、アミド結合カップリングの1つの方法を示すが、いくつかの他の方法が使用された。以下は、中間体を作製するための一般的カップリング方法である。
【0155】
カップリング方法B:
酸(0.5g;2.323mmol)のアセトニトリル(2mL)中の溶液に、アミン(0.377g、2.323mmol)、およびN,N−ジイソプロピルエチルアミン(diisopropyethylamine)(0.809mL;4.646mmol)を添加する。O−(7−アザベンゾトリアゾール−1−イル)−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェート(0.516g;2.788mmol)を添加し、混合物を150℃で45分間、マイクロ波反応器内で加熱する。混合物を濃縮し、続いて酢酸エチルで希釈した後、飽和重炭酸ナトリウム水溶液、1N塩酸、およびブラインで洗浄する。フラッシュクロマトグラフィーおよび16カラム体積にわたり0〜20%のメタノール:ジクロロメタン勾配を使用して、粗材料を精製する。生成物の分画を合わせ、濃縮すると、中間体が得られた。ESI m/z 360 [M+H]+
【0156】
カップリング方法C:
酸(0.5g;2.323mmol)をテトラヒドロフラン(2mL)に溶解し、−10℃に冷却する。4−メチルモルホリン(0.306mL;2.788mmol)、続いてイソブチルクロロホルメート(0.452mL;3.485mmol)を添加する。混合物を低温で30分間撹拌し、その後にアミン(0.427g;2.788mmol)を添加し、混合物を室温で一晩撹拌する。この後に、混合物を酢酸エチルで希釈し、1N塩酸、飽和重炭酸ナトリウム水溶液、およびブラインで洗浄する。次いで有機層を乾燥させ(Na2SO4)、濾過し、真空下で濃縮すると、粗材料が得られ、これをフラッシュクロマトグラフィーで精製すると、中間体が得られる。ESI m/z 351 [M+H]+
【0157】
カップリング方法D:
ジクロロメタン(10mL)およびN,N−ジイソプロピルアミン(2.428mL;13.938mmol)中にアミン(0.726g;4.646mmol)および酸(1g;4.646mmol)を含有する溶液を、0℃に冷却し、クロロトリピロリジノホスホニウム(chlorotripyrrolidinophosphonijum)ヘキサフルオロホスフェート(1.959g;4.646mmol)を添加する。反応混合物を徐々に室温まで温め、一晩撹拌する。この後に、混合物を濃縮し、フラッシュクロマトグラフィーで精製する。生成物の分画を溜めて真空下で濃縮すると、中間体が得られる。ESI m/z 354 [M+H]+
【0158】
カップリング方法E:
周囲温度の酸の1,2−ジクロロエタン中の撹拌溶液に、N,N−ジイソプロピルエチルアミン、2−クロロ−1−メチルピリジニウムヨージド、およびアミンを添加する。油浴内で反応混合物を80℃で90分間加熱する。この後に、反応混合物を冷却し、ジクロロメタンで希釈する。溶液を重炭酸ナトリウム水溶液、1N硫酸およびブライン溶液で洗浄する。抽出物を合わせ、乾燥させ(Na2SO4)、濾過し、真空下で濃縮すると、中間体が得られる。ESI m/z 339 [M+H]+
【0159】
カップリング方法F:
2−エトキシ−1−エトキシカルボニル−1,2−ジヒドロキノリン(1.604g;6.486mmol)を、アミン(0.606g;4.324mmol)および酸(1g;4.324mmol)のトルエン(20mL)中の溶液に室温で添加し、混合物を48時間撹拌する。この後に、混合物を真空下で濃縮し、酢酸エチル:ヘキサン勾配を使用するフラッシュクロマトグラフィーで精製する。生成物の分画を溜めて真空下で濃縮すると、中間体が得られた。ESI m/z 354 [M=H]+
カップリング方法G:
カップリング試薬としてブロモトリピロリジノホスホニウム(bromotripyrrolidinophosphonijum)ヘキサフルオロホスフェートを使用する以外、カップリング方法Dと同じである。
【0160】
カップリング方法H:
丸底フラスコに撹拌棒を装着し、酸(0.5g;2.162mmol)およびジメチルアミノピリジンのチップを入れる。フラスコをアルゴンの不活性雰囲気下に設置する。塩化メチレン(6mL)およびピリジン(0.367mL;4.54mmol)をフラスコに添加し、続いてクロロトリメチルシラン(0.576mL;4.54mmol)を滴下により添加する。反応物を室温で3時間撹拌し、この後に、0℃に冷却し、2〜3滴のジメチルホルムアミド、続いて塩化オキサリル(0.189mL;2.162mmol)を添加する。反応物を0℃で1時間撹拌し、室温まで30分間温め、0℃に冷却してから、ピリジン(0.577mL;7.135mmol)中のアニリン(0.333g;2.378mmol)に添加する。混合物を周囲温度で一晩撹拌する。この後に、メタノール(4.3mL)中のクエン酸(0.457g;2.378mmoL)を添加し、混合物を2時間撹拌し、酢酸エチルで希釈し、1N塩酸で洗浄する。水層を酢酸エチルで抽出し、有機物を合わせる。合わせた有機物を飽和重炭酸ナトリウム水溶液およびブラインで洗浄し、乾燥させ(Na2SO4)、濾過して濃縮する。粗材料を、酢酸エチルで溶出するフラッシュクロマトグラフィーで精製すると、最終化合物が中間体として得られる。ESI m/z 354 [M+H]+
【0161】
カップリング方法I:
室温のアミン(0.30mmol)および酸(45.1mg、0.20mmol)のジクロロメタン(200μL)中の溶液に、ジイソプロピルエチルアミン(139μL、0.80mmol)およびブロモトリピロリジノホスホニウムヘキサフルオロホスフェートのジクロロメタン中0.75M溶液(400μL、0.30mmol)を添加する。反応物を16時間振盪する。室温の反応溶液に、ジイソプロピルエチルアミン(52μL、0.30mmol)およびブロモトリピロリジノホスホニウムヘキサフルオロホスフェートのジクロロメタン中0.75M溶液(400μL、0.30mmol)を添加する。反応物を16時間振盪する。反応物を減圧下で濃縮する。調製HPLCでの精製により、所望の化合物が得られる。
【0162】
カップリング方法J:
室温の酸(200mg、0.862mmol)および1−ヒドロキシベンゾトリアゾール水和物(176mg、1.3mmol)のN,N−ジメチルホルムアミド(2mL)中の溶液に、1−(3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチルカルボジイミド塩酸塩(249mg、1.3mmol)を添加する。反応混合物を室温で20分間撹拌してから、アミン(0.11mL、0.865mmol)および4−ジメチルアミノピリジン(4.2mg、0.035mmol)を添加する。反応物を30分間撹拌し、水および酢酸エチルで希釈する。有機層を飽和重炭酸ナトリウム水溶液、飽和塩化アンモニウム水溶液およびブラインで洗浄し、乾燥させ(Na2SO4)、濾過して濃縮すると、中間体が得られる。
【0163】
アミド中間体およびそれらを合成するためのカップリング方法は、表1に記載されている。
【0164】
表1

【0165】
(表1続き)

【0166】
(表1続き)

【0167】
(表1続き)

【0168】
(表1続き)

【0169】
ステップ2:(S)−ピロリジン−2−カルボン酸(5−tert−ブチル−イソオキサゾール−3−イル)−アミド;塩酸塩の合成
(S)−2−(5−tert−ブチル−イソオキサゾール−3−イルカルバモイル)−ピロリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル(1.626mmol)を含有するフラスコに、ジオキサン中4N塩酸塩(8mL;32mmol)を添加する。溶液を室温で4時間撹拌し、真空下で濃縮すると、表題化合物が得られる。ESI m/z 238 [M+H]+
【0170】
表2中の中間体もまた、同様の様式で作製された。
【0171】
表2

【0172】
(表2続き)

【0173】
(表2続き)

【0174】
(表2続き)

【0175】
ステップ3:1−(3−クロロ−5−トリフルオロメチル−ピリジン−2−イル)−ピロリジン−2−カルボン酸(5−tert−ブチル−イソオキサゾール−3−イル)−アミドの合成
マイクロ波反応槽に、(S)−ピロリジン−2−カルボン酸(5−tert−ブチル−イソオキサゾール−3−イル)−アミド;塩酸塩、3−クロロ−2−フルオロ−5−トリフルオロメチルピリジン、トリエチルアミンおよびエタノールを入れる。反応器が停止しないようにするために60ワットに維持しながら、マイクロ波反応器内で混合物を175℃で1時間加熱する。反応物を室温まで冷却し、真空下で濃縮すると、油が得られ、これを逆相調製HPLCで精製する。生成物の分画を合わせて真空下で濃縮すると、表題化合物が得られる(64.4mg)。ESI m/z 417 [M+H]+。
【0176】
表III方法1の化合物は、同様の様式で調製される。
【0177】
例2:1−イソプロピル−ピロリジン−2−カルボン酸(5−tert−ブチル−イソオキサゾール−3−イル)−アミドの合成
【0178】
【化14】

【0179】
ステップ1および2は、カップリング方法Aを使用した例1と同じである。
ステップ3:1−イソプロピル−ピロリジン−2−カルボン酸(5−tert−ブチル−イソオキサゾール−3−イル)−アミドの合成
アセトンおよび(S)−ピロリジン−2−カルボン酸(5−tert−ブチル−イソオキサゾール−3−イル)−アミド;塩酸塩(0.2g;0.843mmol)のジクロロエタン(3mL)中の溶液に数滴の酢酸および約10当量の重硫酸ナトリウムを加えたものを、30分間撹拌し、続いてシアノ水素化ホウ素ナトリウム(0.079g;1.265mmol)を添加する。混合物を室温で一晩撹拌する。この後に、混合物を酢酸エチルで希釈し、重炭酸ナトリウム水溶液およびブラインで洗浄する。有機物を乾燥させ(Na2SO4)、濾過し、真空下で濃縮すると、粗材料が得られる。ジクロロメタン(5mL)中のポリスチレン結合イソシアネート樹脂(500mg:1.51mmol/g)を数時間使用して、過剰の出発物質を除去する。塩化メチレンおよびテトラヒドロフランを使用して、粗生成物を樹脂から溶出する。濾液を濃縮し、逆相調製HPLCを使用して最終精製を行うと、表題化合物が得られる。ESI m/z 280 [M+H]+
表III方法2の化合物は、同様の様式で調製される。
【0180】
例3:(S)−1−(4−トリフルオロメチル−フェニル)−ピロリジン−2−カルボン酸(5−トリフルオロメチル−ピリジン−2−イル)−アミドの合成
【0181】
【化15】

【0182】
ステップ1:(S)−1−(4−トリフルオロメチル−フェニル)−ピロリジン−2−カルボン酸の合成
L−プロリン、4−トリフルオロメチルベンゼンブロミド、炭酸カリウムおよびヨウ化銅を含有する反応槽に対し、排気およびアルゴンによるパージを数回行う。ジメチルホルムアミドを添加し、密封槽内で溶液を90℃で4日間加熱する。この後に、混合物を室温まで冷却し、酢酸エチルおよび水で希釈する。2つの層を分離し、濃塩酸を使用して水層をpH3に酸性化し、酢酸エチルで抽出する。合わせた有機物をブラインで洗浄し、乾燥させ(Na2SO4)、濾過し、真空下で濃縮すると、表題化合物が中間体として得られ、これを粗物質として続く反応に使用する。ESI m/z 260 [M+H]+
表3中の中間体は、同様の様式で作製される。
【0183】
表3

【0184】
(表3続き)

【0185】
ステップ2:(S)−1−(4−トリフルオロメチル−フェニル)−ピロリジン−2−カルボン酸(5−トリフルオロメチル−ピリジン−2−イル)−アミドの合成
例1カップリング方法Bに記載のアミド結合カップリング方法を使用して、表題化合物を合成する。ESI m/z 404 [M+H]+
【0186】
表III方法3の化合物は、同様の様式で調製される。
【0187】
表III方法5に記載の化合物は、カップリング方法Dを使用して例3と同様に調製される。
【0188】
表III方法6に記載の化合物は、カップリング方法Gを使用して例3と同様に調製される。
表III方法7に記載の化合物は、カップリング方法Aを使用して例3と同様に調製される。
表III方法8に記載の化合物は、カップリング方法Aを使用して例3と同様に調製される。
【0189】
例4:(S)−1−(4−クロロ−フェニル)−2−メチル−ピロリジン−2−カルボン酸(5−tert−ブチル−イソオキサゾール−3−イル)−アミドの合成
【0190】
【化16】

丸底フラスコに、(S)−1−(4−クロロ−フェニル)−2−メチル−ピロリジン−2−カルボン酸(0.260g;1.085mmol)、トリエチルアミン(0.529mL;3.798mmol)、およびテトラヒドロフラン(3mL)を入れる。プロピルリン酸塩無水物(酢酸エチル中50%)(0.678mL;1.139mmol)を滴下により添加し、30分間撹拌する。3−アミノ−5−tertブチルイソオキサゾール(0.152g;1.085mmol)を添加し、マイクロ波反応器内で反応物を80℃で40分間加熱する。この後に、反応混合物を室温まで冷却し、酢酸エチルで希釈し、重炭酸ナトリウム水溶液で洗浄する。水層を酢酸エチルで逆抽出し、有機物を合わせてブラインで洗浄し、乾燥させ(Na2SO4)、濾過して濃縮する。調製HPLCでの精製により、表題化合物が得られる。ESI m/z 362 [M+H]+
表III方法4に記載の化合物は、同様の様式で調製される。
【0191】
例5:(S)−1−(テトラヒドロ−ピラン−4−イルメチル)−ピロリジン−2−カルボン酸(4−tert−ブチル−チアゾール−2−イル)−アミドの合成
【0192】
【化17】

(S)−ピロリジン−2−カルボン酸(4−tert−ブチル−チアゾール−2−イル)−アミド;塩酸塩(0.310g;1.070mmol)の1,2−ジクロロエタン(2mL)中の溶液に、テトラヒドロ−ピラン−4−カルバルデヒド(0.244g;2.140mmol)、酢酸(0.2mL;3.497mmol)、および硫酸ナトリウム(5〜10当量)を添加した。混合物を30〜45分間撹拌してから、トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム(0.454g;2.140mmol)を添加し、室温で一晩撹拌する。この後に、混合物をシリカ/Celite(登録商標)のプラグを通して濾過し、真空下で濃縮する。粗材料を調製HPLCで精製する。生成物の分画を溜めて真空下で濃縮すると、表題化合物が油として得られる。ESI m/z 352 [M+H]+
表III方法9の化合物は、同様の様式で作製される。
例6:(S)−1−(3−クロロ−5−トリフルオロメチル−ピリジン−2−イル)−ピロリジン−2−カルボン酸(4−tert−ブチル−チアゾール−2−イル)−アミドの合成
【0193】
【化18】

ジメチルスルホキシド(2mL)中の(S)−ピロリジン−2−カルボン酸(4−tert−ブチル−チアゾール−2−イル)−アミド;塩酸塩(0.212g;0.731mmol)を含有するバイアルに、N,N−ジイソプロピルエチルアミン(0.127mL;0.731mmol)および3−クロロ−2−フルオロ−5−トリフルオロメチルピリジン(0.096mL;0.731mmol)を添加する。油浴内で混合物を100℃で1時間加熱し、次いで室温まで冷却する。粗混合物を濾過し、調製HPLCクロマトグラフィーで精製する。生成物の分画を溜めて真空下で濃縮すると、表題化合物が得られる。ESI m/z 433 [M+H]+
表III方法10の化合物は、同様の様式で作製される。
例7:(S)−1−(4,4−ジフルオロ−シクロヘキサンカルボニル)−ピロリジン−2−カルボン酸(5−tert−ブチル−イソオキサゾール−3−イル)−アミドの合成
【0194】
【化19】

最終化合物は、例1カップリング方法Aと同様の様式で、アミド結合カップリングにより達成された。
表III方法11の化合物は、同様の様式で調製される。
【0195】
例8:(S)−1−(1,1−ジオキソ−1λ6−チオモルホリン−4−カルボニル)−ピロリジン−2−カルボン酸(5−tert−ブチル−イソオキサゾール−3−イル)−アミドの合成
【0196】
【化20】

【0197】
ステップ1:1,1−ジオキソ−1λ6−チオモルホリン−4−カルボニルクロリドの合成
チオモルホリン1,1−ジオキシド(1g;7.397mmol)を、テトラヒドロフラン(50mL)に分散させ、続いてトリエチルアミン(1.238mL;8.88mmol)およびトルエン中20%ホスゲン(11.743mL;22.2mmol)を添加する。反応混合物を室温で一晩撹拌する。この後に、混合物をエーテルで希釈し、Celite(登録商標)を通して濾過する。Celite(登録商標)をエーテルで数回洗浄し、合わせた濾液を真空下で濃縮すると、表題化合物が白色固体として得られる。1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d) ppm 3.15 (4H, m), 4.13 (2H, s), 4.24 (2H, s).
ステップ2:(S)−1−(1,1−ジオキソ−1λ6−チオモルホリン−4−カルボニル)−ピロリジン−2−カルボン酸(5−tert−ブチル−イソオキサゾール−3−イル)−アミドの合成
(S)−ピロリジン−2−カルボン酸(5−tert−ブチル−イソオキサゾール−3−イル)−アミド;塩酸塩(0.092g;0.337mmol)のテトラヒドロフラン(2.5mL)中の溶液に、1,1−ジオキソ−1λ6−チオモルホリン−4−カルボニルクロリド(0.067g;0.337mmol)およびN,N−ジイソプロピルエチルアミン(0.123mL;0.708mmol)を添加する。混合物を室温で3時間撹拌してから、酢酸エチルで希釈し、1N塩酸およびブラインで洗浄する。有機物を真空下で濃縮し、調製HPLCで精製する。生成物の分画を溜めて真空下で濃縮すると、表題化合物が得られる。ESI m/z 399 [M+H]+/397 [M−H]−
表III方法12の化合物は、同様の様式で調製される。
【0198】
例9:(S)−1−シクロヘキシルメチル−ピロリジン−2−カルボン酸(3−tert−ブチル−イソオキサゾール−5−イル)−アミドの合成
【0199】
【化21】

【0200】
(S)−ピロリジン−2−カルボン酸(3−tert−ブチル−イソオキサゾール−5−イル)−アミド;塩酸塩(0.2g;0.731mmol)のN,N−ジメチルホルムアミド(4mL)中の溶液に、ブロモメチル−シクロヘキサン(0.153mL;1.097mmol)、ヨウ化カリウム(0.032mg、0.197mmoL)、および炭酸カリウム(0.505g;3.655mmol)を添加する。混合物を60℃で7日間加熱する。この後に、混合物を室温まで冷却し、水で希釈し、酢酸エチルで抽出する。合わせた有機物を水、1N塩酸およびブラインで洗浄し、乾燥させ(Na2SO4)、濾過し、真空下で濃縮する。粗材料を調製逆相HPLCで精製すると、表題化合物が得られる。ESI m/z 334 [M+H]+
表III方法13の化合物は、同様の様式で調製される。
例10:3−[(S)−2−(3−tert−ブチル−イソオキサゾール−5−イルカルバモイル)−ピロリジン−1−イル]−プロピオン酸tert−ブチルエステルの合成
【0201】
【化22】

【0202】
ステップ1:3−ブロモ−プロピオン酸tert−ブチルエステルの合成
3−ヒドロキシ−プロピオン酸tert−ブチルエステルをアセトニトリルに溶解し、四臭化炭素およびトリフェニルホスフィンを添加する。混合物を室温で一晩撹拌する。この後に、混合物を真空下で濃縮する。粘着性固体をヘキサンで磨砕し、液体をデカンテーションし、シリカのパッドに通過させてあらゆるトリフェニルホスフィンオキシドを除去し、真空下で濃縮する。1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d) ppm 1.3 (9H, s), 2.06-2.27 (2H, m), 4.07-4.25 (2H, m).
ステップ2:3−[(S)−2−(3−tert−ブチル−イソオキサゾール−5−イルカルバモイル)−ピロリジン−1−イル]−プロピオン酸tert−ブチルエステルの合成
合成は、例9と同様である。ESI m/z 366 [M+H]+/364 [M−H]−
【0203】
表III方法13の化合物は、同様の様式で調製される。
例11:(S)−1−シクロプロピル−ピロリジン−2−カルボン酸(3−tert−ブチル−イソオキサゾール−5−イル)−アミドの合成
【0204】
【化23】

【0205】
参考:Tetrahedron Letters 36(41)、7399−7402、1995。
(S)−ピロリジン−2−カルボン酸(5−tert−ブチル−イソオキサゾール−3−イル)−アミド;塩酸塩(0.2g;0.731mmol)をメタノールに溶解し、(1−エトキシ−シクロプロポキシ)−トリメチル−シラン(0.585mL;2.924mmol)および硫酸ナトリウムを添加し、続いて酢酸(0.419mL;7.310mmol)およびシアノ水素化ホウ素ナトリウム(0.138g;2.193mmol)を添加する。混合物を一晩還流加熱した。この後に、混合物を冷却し、濾過し、真空下で濃縮する。残渣を酢酸エチル中で抽出し、2M水酸化ナトリウム溶液およびブラインで洗浄し、乾燥させ(Na2SO4)、濾過し、真空下で濃縮する。粗材料を調製HPLCで精製すると、表題化合物が得られる。ESI m/z 278 [M+H]+/276 [M−H]−
表III方法14の化合物は、同様の様式で調製される。
【0206】
例12:(S)−1−(モルホリン−4−カルボニル)−ピロリジン−2−カルボン酸(3−tert−ブチル−イソオキサゾール−5−イル)−アミドの合成
【0207】
【化24】

ステップ1:3−tert−ブチル−イソオキサゾール−5−イルアミンの合成
硫酸ヒドロキシルアミン(27.575g、0.168mol)を、4,4−ジメチル−3−オキソペンタンニトリル(20g;0.160mol)および水酸化ナトリウム(26.24g;0.656mol)の水(160mL)中の撹拌溶液に添加する。混合物を2時間還流加熱し、次いで室温まで冷却し、塩化メチレンで抽出する。合わせた有機物を水で洗浄し、乾燥させ(Na2SO4)、濾過し、真空下で濃縮すると、表題化合物が白色固体として得られる。ESI m/z 141 [M+H]+
【0208】
ステップ2:(S)−ピロリジン−2−カルボン酸(3−tert−ブチル−イソオキサゾール−5−イル)−アミド;塩酸塩の合成
表題化合物は、例1の表2に示されるように作製される。
【0209】
ステップ3:(S)−1−(モルホリン−4−カルボニル)−ピロリジン−2−カルボン酸(3−tert−ブチル−イソオキサゾール−5−イル)−アミドの合成
(S)−ピロリジン−2−カルボン酸(3−tert−ブチル−イソオキサゾール−5−イル)−アミド;塩酸塩(0.2g;0.731mmol)のN,N−ジメチルホルムアミド(2mL)中の溶液に、モルホリンカルボニルクロリド(0.084mL;0.731mmol)およびN,N−ジイソプロピルエチルアミン(0.267mL;1.535mmol)を添加し、反応混合物を室温で一晩撹拌する。この後に、反応物を水で希釈し、酢酸エチルで抽出する。合わせた有機物を1N塩酸およびブラインで洗浄し、乾燥させ(Na2SO4)、濾過し、真空下で濃縮する。粗材料を調製HPLCで精製すると、表題化合物が得られる。ESI m/z 351 [M+H]+/349 [M−H]−
表III方法15の化合物は、同様の様式で調製される。
例13:[(S)−2−(3−tert−ブチル−イソオキサゾール−5−イルカルバモイル)−ピロリジン−1−イル]−酢酸の合成
【0210】
【化25】

塩化メチレン中20%トリフルオロ酢酸溶液(20mL)を、[(S)−2−(3−tert−ブチル−イソオキサゾール−5−イルカルバモイル)−ピロリジン−1−イル]−酢酸tert−ブチルエステル(0.23g;0.654mmol)に添加し、反応混合物を室温で一晩撹拌する。この後に、混合物を真空下で濃縮し、調製HPLCで精製すると、表題化合物が得られる。ESI m/z 296 [M+H]+/294 [M−H]−
表III方法16の化合物は、同様の様式で調製される。
【0211】
例14:(S)−1−(4−クロロ−フェニル)−ピロリジン−2−カルボン酸[5−クロロ−1−(テトラヒドロ−ピラン−4−イルメチル)−1H−ベンズイミダゾール−2−イル]−アミドの合成
【0212】
【化26】

【0213】
ステップ1:(4−クロロ−2−ニトロ−フェニル)−(テトラヒドロ−ピラン−4−イルメチル)−アミンの合成
2−フルオロ−5−クロロニトロベンゼン(0.762g;4.341mmol)、テトラヒドロピランメチルアミン(0.5g;4.341mmol)、N,N−ジイソプロピルエチルアミン(0.756mL;4.341mmol)およびジメチルスルホキシド(2mL)を、油浴内で80℃で4日間加熱する。この後に、反応物を室温まで冷却し、水で希釈し、酢酸エチルで抽出する。合わせた有機物を水およびブラインで洗浄し、真空下で濃縮すると、表題化合物が橙色油として得られ、これは静置すると固化し、これを粗物質として続く反応に使用した。ESI m/z 271 [M+H]+
【0214】
ステップ2:4−クロロ−N1−(テトラヒドロ−ピラン−4−イルメチル)−ベンゼン−1,2−ジアミンの合成
(4−クロロ−2−ニトロ−フェニル)−(テトラヒドロ−ピラン−4−イルメチル)−アミン(1.28g;4.729mmol)のテトラヒドロフラン(25mL)中の溶液に、金属スズ(1.740g;14.660mmol)および1N塩酸(32.157mL;32.157mmol)を添加し、反応物を室温で一晩撹拌する。この後に、混合物を1N水酸化ナトリウム溶液(1.6gNaOH/水40mL;40mmol)で希釈し、Celite(登録商標)を通して濾過し、酢酸エチルで洗浄する。濾液を酢酸エチルで抽出し、合わせた有機物を水およびブラインで洗浄し、乾燥させ(Na2SO4)、濾過し、真空下で濃縮すると、表題化合物が得られ、これをさらに精製することなく使用した。ESI m/z 241 [M+H]+
【0215】
ステップ3:5−クロロ−1−(テトラヒドロ−ピラン−4−イルメチル)−1H−ベンズイミダゾール−2−イルアミンの合成
4−クロロ−N1−(テトラヒドロ−ピラン−4−イルメチル)−ベンゼン−1,2−ジアミン(1.026g;4.261mmol)を、エタノール(65mL)に溶解し、臭化シアン(0.903g;8.522mmol)を添加する。反応物を室温で一晩撹拌する。この後に、混合物を真空下で濃縮すると、表題化合物が褐色固体として得られ、これをさらに精製することなく使用した。ESI m/z 266 [M+H]+/264 [M−H]−
【0216】
ステップ4:(S)−1−(4−クロロ−フェニル)−ピロリジン−2−カルボン酸[5−クロロ−1−(テトラヒドロ−ピラン−4−イルメチル)−1H−ベンズイミダゾール−2−イル]−アミドの合成
表題化合物は、Dにより説明される同様の手順で調製される。ESI m/z 473 [M+H]+/471 [M−H]−
表III方法5の化合物は、同様の様式で調製される。
例15:(S)−1−(テトラヒドロ−ピラン−4−イルメチル)−ピロリジン−2−カルボン酸(3−フェニル−1,2,4−チアジアゾール−5−イル)−アミドの合成
【0217】
【化27】

【0218】
ステップ1:(S)−1−(テトラヒドロ−ピラン−4−イルメチル)−ピロリジン−2−カルボン酸の合成
L−プロリン(1g;8.686mmol)の1,2−ジクロロエタン(10mL)/酢酸(1.98mL;33.007mmol)中の溶液に、テトラヒドロ−ピラン−4−カルバルデヒド(0.991g;8.686mmol)および硫酸ナトリウム(約10当量)を添加する。オービタルシェーカー上での45分の撹拌後、MP−トリアセトキシ水素化ホウ素樹脂(4.272g;10.423mmol)を添加する。混合物を室温で一晩撹拌して濾過し、樹脂を塩化メチレンで洗浄する。合わせた濾液を飽和重炭酸ナトリウム水溶液およびブラインで洗浄し、乾燥させ(Na2SO4)、濾過し、真空下で濃縮する。ロータリーエバポレータでのトルエンとの連続共沸蒸留により、過剰の酢酸を除去する。この方法により表題化合物が得られる。ESI m/z 214 [M+H]+
表4中の化合物は、同様の様式で作製される。
【0219】
表4

【0220】
ステップ2:(S)−1−(テトラヒドロ−ピラン−4−イルメチル)−ピロリジン−2−カルボン酸(3−フェニル−1,2,4−チアジアゾール−5−イル)−アミドの合成
表題化合物は、カップリング方法Gと同様の手順を使用して作製された。ESI m/z 373 [M+H]+/371 [M−H]−
表III方法6の化合物は、同様の手順を使用して調製される。
【0221】
例16:(S)−1−(4−クロロ−フェニル)−5−オキソ−ピロリジン−2−カルボン酸(5−tert−ブチル−イソオキサゾール−3−イル)−アミドの合成
【0222】
【化28】

ステップ1:(S)−1−(4−クロロ−フェニル)−5−オキソ−ピロリジン−2−カルボン酸の合成
(S)−5−オキソ−ピロリジン−2−カルボン酸(775mg、6mmol)のアセトニトリル(10mL)中の撹拌懸濁液に、1,8−ジアザビシクロ[5,4,0]ウンデカ−7−エン(DBU)(1.8mL、12mmol)を室温で添加する。10分後、ジ−μ−ヒドロキシ−ビス[N,N,N’,N’−テトラメチレンジアミン)−銅(II)クロリド(Cu−TMEDA)(300mg、0.65mmol)を、透明溶液に添加する。青緑色の混合物を10分間撹拌し、4−クロロフェニルボロン酸(1g、6.4mmol)を添加する。20時間後、アセトニトリルを真空下で蒸発させ、濃縮物を塩化アンモニウム(150mL)中で抽出し、水層を酢酸エチル(3×100mL)で洗浄する。水層を氷浴内で冷却し、1N硫酸でpH2まで処理し、酢酸エチル(3×100mL)で抽出する。合わせた有機抽出物をブライン(2×50mL)で洗浄し、無水Na2SO4上で乾燥させ、溶媒を真空下で除去すると、表題化合物がオフホワイトの固体として得られる。ESI m/z 240 [M+H]+。
同様の手順を使用して、表5に記載の5−オキソ−ピロリジン−2−カルボン酸が合成される。(S)−1−[4−(tert−ブトキシカルボニル−メチル−アミノ)−フェニル]−5−オキソ−ピロリジン−2−カルボン酸は、対応するボロン酸の代わりにメチル−[4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−フェニル]−カルバミン酸tert−ブチルエステルを使用することにより調製される。
【0223】
表5

【0224】
(表5続き)

【0225】
(表5続き)

【0226】
(表5続き)

【0227】
(表5続き)

【0228】
(表5続き)

【0229】
(表5続き)

【0230】
ステップ2:(S)−1−(4−クロロ−フェニル)−5−オキソ−ピロリジン−2−カルボン酸(5−tert−ブチル−イソオキサゾール−3−イル)−アミドの合成
表題化合物は、例1カップリング方法Dと同様の手順を使用して調製される。ESI m/z 362 [M+H]+
【0231】
表III方法5の化合物は、同様の様式で調製される。
表III方法6の化合物は、カップリング方法Gを使用して同様の様式で調製される。
表III方法7の化合物は、カップリング方法Aを使用して同様の様式で調製される。
表III方法17の化合物は、カップリング方法Iを使用して同様の様式で調製される。
【0232】
例17:(S)−1−(4−ニトロ−フェニル)−5−オキソ−ピロリジン−2−カルボン酸(5−tert−ブチル−イソオキサゾール−3−イル)−アミドの合成
【0233】
【化29】

【0234】
ステップ1:(S)−5−オキソ−ピロリジン−2−カルボン酸tert−ブチルエステルの合成
圧力フラスコに、(S)−(−)−2−ピロリドン−5−カルボン酸(25g、193.6mmol)およびジクロロメタン(100mL)を入れ、撹拌懸濁液をドライアイスアセトン浴内で冷却する。液体2−メチルプロペン(150mL)、続いて濃硫酸(0.5mL)を添加する。圧力フラスコを密封し、反応混合物を室温で48時間撹拌する。圧力フラスコをドライアイスアセトン浴(dry acetone bath)内で冷却し、反応混合物をジクロロメタン(500mL)で希釈し、発泡が止むまで飽和重炭酸ナトリウム溶液で処理する。有機層を分離し、飽和重炭酸ナトリウム溶液(300mL)、ブライン(300mL)で洗浄し、無水Na2SO4上で乾燥させ、溶媒を真空下で除去すると、表題化合物が白色結晶固体として得られる。粗材料を、精製することなく使用する。
【0235】
ステップ2:(S)−1−(4−ニトロ−フェニル)−5−オキソ−ピロリジン−2−カルボン酸tert−ブチルエステルの合成
室温の(S)−5−オキソ−ピロリジン−2−カルボン酸tert−ブチルエステル(1.85g、10mmol)のジメチルスルホキシド(10mL)中の撹拌溶液に、水素化ナトリウム(440mgの鉱物油中60%分散液、11mmol)を、20分間かけて数回に分け添加する。30分後、4−フルオロニトロベンゼン(1.06mL、10mmol)を添加し、80℃に維持された油浴内で4時間入れることにより混合物を加熱する。反応混合物を室温まで冷却し、飽和塩化アンモニウム溶液(150mL)で処理し、酢酸エチル(250mL)で抽出する。有機抽出物を合わせ、ブライン(100mL)で洗浄し、無水Na2SO4上で乾燥させ、溶媒を真空下で除去する。粗物質を、ヘキサン/酢酸エチルで溶出するシリカゲル上のクロマトグラフィーで精製すると、表題化合物(ESI m/z 307 [M+H]+)が淡黄色固体として得られる。
【0236】
同様の手順を使用して、表6に記載の5−オキソ−ピロリジン−2−カルボン酸tert−ブチルエステルが合成される。
【0237】
表6

【0238】
ステップ3:(S)−1−(4−ニトロ−フェニル)−5−オキソ−ピロリジン−2−カルボン酸の合成
(S)−1−(4−ニトロ−フェニル)−5−オキソ−ピロリジン−2−カルボン酸tert−ブチルエステル(800mg、2.6mmol)を、室温でトリフルオロ酢酸(5mL)で処理する。1時間後、トリフルオロ酢酸を真空下で蒸発させ、濃縮物を氷/水で処理する。沈殿した淡褐色固体を濾過し、水で洗浄し、乾燥させると、表題化合物(ESI m/z 251 [M+H]+)が得られる。
ステップ4:(S)−1−(4−ニトロ−フェニル)−5−オキソ−ピロリジン−2−カルボン酸(5−tert−ブチル−イソオキサゾール−3−イル)−アミドの合成
表題化合物(ESI m/z 373 [M+H]+)は、例16、ステップ2に記載の手順と同様の手順を使用して調製される。
表III方法18に記載の化合物は、同様の手順を使用して作製される。
【0239】
例18:(S)−1−(3−メチルカルバモイル−フェニル)−5−オキソ−ピロリジン−2−カルボン酸(5−tert−ブチル−イソオキサゾール−3−イル)−アミドの合成
【0240】
【化30】

【0241】
ステップ1:3−[(S)−2−(5−tert−ブチル−イソオキサゾール−3−イルカルバモイル)−5−オキソ−ピロリジン−1−イル]−安息香酸の合成
3−[(S)−2−(5−tert−ブチル−イソオキサゾール−3−イルカルバモイル)−5−オキソ−ピロリジン−1−イル]−安息香酸メチルエステル(870mg、2.23mmol)のメタノール(30mL)中の溶液に、水酸化ナトリウムの水中2M溶液(5mL、10mmol)を室温で添加する。18時間後、溶媒を真空下で蒸発させ、濃縮物を氷浴内で冷却し、1N硫酸を使用してpH2まで酸性化する。沈殿した白色固体を濾過し、水で洗浄し、乾燥させると、表題化合物(ESI m/z 372 [M+H]+)が得られる。
ステップ2:(S)−1−(3−メチルカルバモイル−フェニル)−5−オキソ−ピロリジン−2−カルボン酸(5−tert−ブチル−イソオキサゾール−3−イル)−アミドの合成
3−[(S)−2−(5−tert−ブチル−イソオキサゾール−3−イルカルバモイル)−5−オキソ−ピロリジン−1−イル]−安息香酸(75mg、0.2mmol)のジクロロメタン(1mL)中の撹拌溶液に、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル(dimethyllaminopropyl))カルボジイミド塩酸塩(EDC塩酸塩)(42mg、0.22mmol)を室温で添加する。5分後、メチルアミン(0.5mLのテトラヒドロフラン中2M溶液、1mmol)を添加する。2時間後、溶媒を真空下で除去し、粗材料を、メタノール/ジクロロメタンで溶出するシリカゲル上のクロマトグラフィーで精製すると、表題化合物が白色固体(ESI m/z 385 [M+H]+)として得られる。
【0242】
表III方法19に記載の例は、同様の手順に従い調製される。
【0243】
例19:(S)−1−(3−メチルカルバモイル−フェニル)−5−オキソ−ピロリジン−2−カルボン酸(5−tert−ブチル−イソオキサゾール−3−イル)−アミドの合成
【0244】
【化31】

【0245】
ステップ1:(S)−1−(4−メチルアミノ−フェニル)−5−オキソ−ピロリジン−2−カルボン酸(5−tert−ブチル−イソオキサゾール−3−イル)−アミドの合成
{4−[(S)−2−(5−tert−ブチル−イソオキサゾール−3−イルカルバモイル)−5−オキソ−ピロリジン−1−イル]−フェニル}−メチル−カルバミン酸tert−ブチルエステル(550mg、1.21mmol)のジクロロメタン(5mL)中の溶液を、氷浴内で冷却する。事前に冷却したトリフルオロ酢酸(15mL)を添加し、混合物を氷浴内で30分間維持する。トリフルオロ酢酸を真空下で蒸発させ、残渣を氷および重炭酸ナトリウム溶液で処理する。酢酸エチル(1×150mL)で抽出し、合わせた抽出物をブライン(50mL)で洗浄し、無水Na2SO4上で乾燥させ、溶媒を真空下で除去すると、表題化合物(ESI m/z 357 [M+H]+)が得られる。
ステップ2:(S)−1−(3−メチルカルバモイル−フェニル)−5−オキソ−ピロリジン−2−カルボン酸(5−tert−ブチル−イソオキサゾール−3−イル)−アミドの合成
(S)−1−(4−メチルアミノ−フェニル)−5−オキソ−ピロリジン−2−カルボン酸(5−tert−ブチル−イソオキサゾール−3−イル)−アミド(53mg、0.15mmol)およびピリジン(30μL、0.37mmol)のジクロロメタン(1mL)中の撹拌溶液を、氷浴内で冷却する。塩化アセチル(20μL、0.28mmol)を添加し、30分後に氷浴を取り外し、混合物を室温で2時間静置する。反応混合物をジクロロメタン(100mL)で希釈し、1N塩酸(30mL)、ブライン(30mL)で洗浄し、溶媒を真空下で蒸発させる。粗物質を、メタノール/ジクロロメタンで溶出するシリカゲル上のクロマトグラフィーで精製すると、表題化合物(ESI m/z 399 [M+H]+)が得られる。
表III方法20に記載の例は、同様の手順に従い調製される。
例20:(S)−1−(3−クロロ−5−トリフルオロメチル−ピリジン−2−イル)−5−オキソ−ピロリジン−2−カルボン酸(5−tert−ブチル−イソオキサゾール−3−イル)−アミドの合成
【0246】
【化32】

【0247】
ステップ1:(S)−1−(3−クロロ−5−トリフルオロメチル−ピリジン−2−イル)−5−オキソ−ピロリジン−2−カルボン酸tert−ブチルエステルの合成
(S)−5−オキソ−ピロリジン−2−カルボン酸tert−ブチルエステル(740mg、4mmol)のN,N−ジメチルホルムアミド(5mL)中の撹拌溶液に、水素化ナトリウム(180mgの鉱物油中60%分散液、4.5mmol)を室温で添加する。10分後、3−クロロ−2−フルオロ−5−トリフルオロメチルピリジン(1mL、8mmol)を添加し、懸濁液を室温で撹拌する。3時間後、反応混合物を飽和塩化アンモニウム溶液(150mL)で処理し、ジクロロメタン(2×100mL)で抽出する。合わせた抽出物をブライン(2×50mL)、水で洗浄し、無水Na2SO4上で乾燥させ、溶媒を真空下で除去する。粗物質を、ヘキサン/酢酸エチルで溶出するシリカゲル上のクロマトグラフィーで精製すると、表題化合物(ESI m/z 365 [M+H]+)が得られる。
ステップ2:(S)−1−(3−クロロ−5−トリフルオロメチル−ピリジン−2−イル)−5−オキソ−ピロリジン−2−カルボン酸の合成
(S)−1−(3−クロロ−5−トリフルオロメチル−ピリジン−2−イル)−5−オキソ−ピロリジン−2−カルボン酸tert−ブチルエステル(760mg、2.1mmol)を、事前に冷却したトリフルオロ酢酸(5mL)で処理する。透明溶液を室温で1時間維持する。トリフルオロ酢酸を真空下で蒸発させ、濃縮物を氷/水で処理する。沈殿した白色固体を濾過し、水で洗浄すると、表題化合物(ESI m/z 309 [M+H]+)が得られる。
ステップ3:(S)−1−(3−クロロ−5−トリフルオロメチル−ピリジン−2−イル)−5−オキソ−ピロリジン−2−カルボン酸(5−tert−ブチル−イソオキサゾール−3−イル)−アミドの合成
表題化合物(ESI m/z 431 [M+H]+)は、例16、ステップ2に記載の手順と同様の手順を使用して調製される。
表III方法21に記載の例は、同様の手順に従い調製される。
【0248】
例21:(S)−1−(4−クロロ−ベンゼンスルホニル)−ピロリジン−2−カルボン酸(5−tert−ブチル−イソオキサゾール−3−イル)−アミドの合成
【0249】
【化33】

(S)−ピロリジン−2−カルボン酸(5−tert−ブチル−イソオキサゾール−3−イル)−アミド;塩酸塩(0.150g;0.580mmol)のN,N−ジメチルホルムアミド(2mL)中の溶液に、4−クロロフェニルスルホニルクロリド(0.122g;0.580mmol)およびトリエチルアミン(0.243mL;1.740mmol)を添加する。混合物を室温で一晩撹拌する。この後に、反応物を水で希釈し、酢酸エチルで抽出する。合わせた有機層を飽和重炭酸ナトリウム水溶液、1N塩酸、およびブラインで洗浄し、乾燥させ(Na2SO4)、濾過し、真空下で濃縮する。粗材料を調製HPLCで精製すると、表題化合物が得られる。ESI m/z 412 [M+NH4]+
【0250】
表III方法22に記載の化合物は、同様の様式で作製される。
【0251】
例22:(2S,4R)−4−ヒドロキシ−1−(テトラヒドロ−ピラン−4−イルメチル)−ピロリジン−2−カルボン酸[4−(4−クロロ−フェニル)−チアゾール−2−イル]−アミドの合成
【0252】
【化34】

【0253】
ステップ1:(2S,4R)−4−tert−ブトキシ−1−(テトラヒドロ−ピラン−4−イルメチル)−ピロリジン−2−カルボン酸[4−(4−クロロ−フェニル)−チアゾール−2−イル]−アミドの合成
0℃の4−(4−クロロ−フェニル)−チアゾール−2−イルアミン(0.30mmol)および(2S,4R)−4−tert−ブトキシ−1−(テトラヒドロ−ピラン−4−イルメチル)−ピロリジン−2−カルボン酸(表III)(57.1mg、0.20mmol)のピリジン(500μL)中の溶液に、オキシ塩化リン(22.4μL、0.24mmol)を添加する。反応物を室温で16時間振盪する。反応物を減圧下で濃縮する。調製HPLCでの精製により、表題化合物が得られる。
ステップ2:(2S,4R)−4−ヒドロキシ−1−(テトラヒドロ−ピラン−4−イルメチル)−ピロリジン−2−カルボン酸[4−(4−クロロ−フェニル)−チアゾール−2−イル]−アミドの合成
HPLCから得られた生成物に、トリフルオロ酢酸(500μL)を添加する。反応物を室温で2時間振盪し、次いで減圧下で濃縮する。調製HPLCでの精製により、表題化合物が得られる。ESI m/z 422 [M+H]+;420 [M−H]−
【0254】
表III方法23の化合物は、同様の様式で作製された。
【0255】
例23:(2S,4S)−4−ヒドロキシ−1−(テトラヒドロ−ピラン−4−イルメチル)−ピロリジン−2−カルボン酸(3−フルオロ−4−トリフルオロメチル−フェニル)−アミドの合成
【0256】
【化35】

ステップ1:(2S,4S)−2−(3−フルオロ−4−トリフルオロメチル−フェニルカルバモイル)−4−ヒドロキシ−ピロリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステルの合成
0℃の3−フルオロ−4−トリフルオロメチル−フェニルアミン(0.30mmol)および(2S,4S)−4−ヒドロキシ−ピロリジン−1,2−ジカルボン酸1−tert−ブチルエステル(69.4mg、0.30mmol)のトルエン(600μL)中の溶液に、2−エトキシ−1−エトキシカルボニル−1,2−ジヒドロキノリンの1.13M溶液(400μL、0.45mmol)を添加する。反応物を室温で16時間振盪する。反応物を減圧下で濃縮する。調製HPLCでの精製により、表題化合物が得られる。
ステップ2:(2S,4S)−4−ヒドロキシ−ピロリジン−2−カルボン酸(3−フルオロ−4−トリフルオロメチル−フェニル)−アミド;塩酸塩の合成
HPLCから得られた(2S,4S)−2−(3−フルオロ−4−トリフルオロメチル−フェニルカルバモイル)−4−ヒドロキシ−ピロリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステルのジクロロメタン(1.0mL)中の溶液に、ジオキサン中4.0M塩酸(500μL)を添加する。反応物を室温で16時間振盪し、次いで減圧下で濃縮すると、表題化合物が得られる。
【0257】
ステップ3:(2S,4S)−4−ヒドロキシ−1−(テトラヒドロ−ピラン−4−イルメチル)−ピロリジン−2−カルボン酸(3−フルオロ−4−トリフルオロメチル−フェニル)−アミドの合成
ジメチルホルムアミドを(2S,4S)−4−ヒドロキシ−ピロリジン−2−カルボン酸(3−フルオロ−4−トリフルオロメチル−フェニル)−アミド;塩酸塩に添加すると、約0.1M溶液が得られる。溶液に、酢酸(53μL)およびテトラヒドロピラニル−4−カルボキシアルデヒドのジメチルホルムアミド中0.5M溶液(2.0当量)を添加する。反応物を4時間振盪する。反応物に、シアノ水素化ホウ素ナトリウムの0.75M溶液(3.0当量)を添加する。反応物を16時間振盪する。水(100μL)を添加し、反応物を減圧下で濃縮する。調製HPLCでの精製により、表題化合物が得られる。ESI m/z 391 [M+H]+;389 [M−H]−。
表III方法24の化合物は、同様の様式で作製される。
【0258】
例24:(2S,4R)−4−ヒドロキシ−1−(5−トリフルオロメチル−ピリジン−2−イル)−ピロリジン−2−カルボン酸シクロヘキシルメチル−アミドの合成
【0259】
【化36】

【0260】
(2S,4R)−4−ヒドロキシ−ピロリジン−2−カルボン酸シクロヘキシルメチル−アミド;塩酸塩(75mg、0.285mmol)、ジクロロビス(トリ−o−トリルホスフィン)パラジウム(II)(11mg、0.014mmol)、ヨウ化銅(2.7mg、0.014mmol)、炭酸カリウム(78.8mg、0.57mmol)、テトラエチルアンモニウムブロミド(10.2mg、0.048mmol)および2−ブロモ−5−トリフルオロメチルピリジン(64.4mg、0.285mmol)の混合物に対し、排気およびアルゴン充填を3サイクル行う。トリエチルアミン(0.16mL、1.14mmol)、N,N−ジメチルホルムアミド(1mL)および水(0.1mL)を添加し、反応混合物をアルゴン雰囲気下で100℃に加熱する。反応物を酢酸エチルで希釈し、濃縮する。残渣を、メタノール/ジクロロメタンで溶出するシリカ上のフラッシュクロマトグラフィーで精製すると、表題化合物(m/z 372 [M+H+])が得られる。
表III方法25の化合物は、同様の様式で調製される。
例25:(2S,4R)−1−(4,4−ジフルオロ−シクロヘキサンカルボニル)−4−ヒドロキシ−ピロリジン−2−カルボン酸(テトラヒドロ−ピラン−4−イルメチル)−アミドの合成
【0261】
【化37】

【0262】
例1、カップリング方法Jに記載のアミド結合カップリング方法を使用して、表題化合物を合成する。ESI m/z 373 [M+H+]。
表III方法26の化合物は、同様の様式で調製される。
例26:(2S,4R)−4−ヒドロキシ−1−(テトラヒドロ−ピラン−4−イルメチル)−ピロリジン−2−カルボン酸(5−tert−ブチル−イソオキサゾール−3−イル)−アミドの合成
【0263】
【化38】

(2S,4R)−4−ヒドロキシ−ピロリジン−2−カルボン酸(5−tert−ブチル−イソオキサゾール−3−イル)−アミド;塩酸塩(100mg、0.338mmol)のN,N−ジメチルホルムアミド(2mL)中の溶液に、テトラヒドロ−ピラン−4−カルバルデヒド(77mg、0.676mmol)および酢酸(0.073mL、1.28mmol)を添加する。反応物を室温で45分間撹拌してから、シアノ水素化ホウ素ナトリウム(42.5mg、0.676mmol)を添加する。反応物を室温で一晩撹拌する。反応物を飽和重炭酸ナトリウム水溶液でクエンチし、酢酸エチルで2回抽出する。有機物を合わせ、ブラインで洗浄し、Na2SO4上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮する。メタノール/ジクロロメタンで溶出するシリカ上のクロマトグラフィーでの精製により、表題化合物が低純度で得られ、調製HPLCでのさらなる精製により、純粋な表題化合物(m/z 352 [M+H+])が得られる。
表III方法27の化合物は、同様の様式で調製される。
【0264】
例27:(S)−1−(4,4−ジフルオロ−シクロヘキサンカルボニル)−4,4−ジフルオロ−ピロリジン−2−カルボン酸(5−tert−ブチル−イソオキサゾール−3−イル)−アミドの合成
【0265】
【化39】

例1カップリング方法Fに記載のアミド結合カップリング方法を使用して、表題化合物を調製する。ESI m/z 420 [M+H+]。
表III方法28の化合物は、同様の様式で調製される。
例28:(S)−1−(3−クロロ−5−トリフルオロメチル−ピリジン−2−イル)−4−オキソ−ピロリジン−2−カルボン酸(5−tert−ブチル−イソオキサゾール−3−イル)−アミドの合成
【0266】
【化40】

【0267】
(2S,4S)−1−(3−クロロ−5−トリフルオロメチル−ピリジン−2−イル)−4−ヒドロキシ−ピロリジン−2−カルボン酸(5−tert−ブチル−イソオキサゾール−3−イル)−アミド(183mg、0.423mmol)のジメチルスルホキシド(5mL)中の溶液に、トリエチルアミン(0.118mL、0.846mmol)および三酸化硫黄−ピリジン錯体(115mg、0.72mmol)を添加する。反応物を室温で4時間撹拌する。反応混合物にさらにトリエチルアミン(0.18mL、1.27mmol)および三酸化硫黄−ピリジン錯体(155mg、0.97mmol)を添加し、撹拌をさらに2時間継続する。反応物を1N塩酸水溶液でクエンチし、溶液から沈殿した固体を濾過し、ジクロロメタンに溶解し、飽和重炭酸ナトリウム水溶液およびブラインで洗浄し、Na2SO4上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮する。酢酸エチル/ヘキサンで溶出するシリカ上のクロマトグラフィーでの精製、および調製LC−MSを使用したさらなる精製により、表題化合物(ESI m/z 431 [M+H+])が得られる。
表III方法29の化合物は、同様の様式で調製される。
【0268】
例29:(2S,4R)−1−(4−クロロ−フェニル)−4−ヒドロキシ−ピロリジン−2−カルボン酸(5−tert−ブチル−イソオキサゾール−3−イル)−アミドの合成
【0269】
【化41】

【0270】
(2S,4R)−4−tert−ブトキシ−1−(4−クロロ−フェニル)−ピロリジン−2−カルボン酸(5−tert−ブチル−イソオキサゾール−3−イル)−アミド(45mg、0.107mmol)を、トリフルオロ酢酸(0.5mL、6.49mmol)に室温で溶解し、反応物を室温で1時間撹拌する。反応物を減圧下で濃縮し、酢酸エチル/ヘキサンで溶出するシリカ上のクロマトグラフィーでの精製により、表題化合物が得られる。ESI m/z 364 [M+H+]。
表III方法30の化合物は、同様の様式で調製される。
【0271】
例30:(2S,4R)−4−ヒドロキシ−1−(2−モルホリン−4−イル−ピリミジン−4−イル)−ピロリジン−2−カルボン酸(5−tert−ブチル−イソオキサゾール−3−イル)−アミドの合成
【0272】
【化42】

ステップ1:(2S,4R)−1−(2−クロロ−ピリミジン−4−イル)−4−ヒドロキシ−ピロリジン−2−カルボン酸(5−tert−ブチル−イソオキサゾール−3−イル)−アミドの合成
2,4−ジクロロピリミジン(33.2mg、0.223mmol)を、(2S,4R)−4−ヒドロキシ−ピロリジン−2−カルボン酸(5−tert−ブチル−イソオキサゾール−3−イル)−アミド;塩酸塩(66mg、0.223mmol)およびジイソプロピルエチルアミン(0.078mL、0.446mmol)のエタノール(2mL)中の溶液に添加する。反応物を室温で一晩撹拌する。反応物を飽和重炭酸ナトリウム水溶液でクエンチし、酢酸エチルで2回抽出する。有機物を合わせ、ブラインで洗浄し、Na2SO4上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮する。メタノール/ジクロロメタンで溶出するシリカ上のクロマトグラフィーでの精製により、表題化合物が得られる。ESI m/z 366 [M+H+]。
【0273】
ステップ2:(2S,4R)−4−ヒドロキシ−1−(2−モルホリン−4−イル−ピリミジン−4−イル)−ピロリジン−2−カルボン酸(5−tert−ブチル−イソオキサゾール−3−イル)−アミドの合成
モルホリン(0.01mL、0.115mmol)を、(2S,4R)−1−(2−クロロ−ピリミジン−4−イル)−4−ヒドロキシ−ピロリジン−2−カルボン酸(5−tert−ブチル−イソオキサゾール−3−イル)−アミド(42mg、0.115mmol)およびジイソプロピルエチルアミン(0.02mL、0.115mol)の溶液に添加する。反応物を60℃で一晩撹拌する。さらにモルホリン(0.01mL、0.115mmol)を添加し、反応物を80℃で3.5時間撹拌する。反応物を水で希釈し、酢酸エチルで2回抽出する。有機物を合わせ、ブラインで洗浄し、Na2SO4上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮する。メタノール/ジクロロメタンで溶出するシリカ上のクロマトグラフィーでの精製により、表題化合物が得られる。ESI m/z 417 [M+H+]。
表III方法31の化合物は、同様の様式で調製される。
【0274】
例31:(2S,4R)−4−ヒドロキシ−1−ピリミジン−4−イル−ピロリジン−2−カルボン酸(5−tert−ブチル−イソオキサゾール−3−イル)−アミドの合成
【0275】
【化43】

10%Pd/C(40mg)を、(2S,4R)−1−(2−クロロ−ピリミジン−4−イル)−4−ヒドロキシ−ピロリジン−2−カルボン酸(5−tert−ブチル−イソオキサゾール−3−イル)−アミド(100mg、0.273mmol)のエタノール(2mL)中の溶液に添加する。反応物を水素雰囲気下で室温で一晩撹拌する。反応物をCelite(登録商標)を通して濾過し、濾液を濃縮する。4〜45%アセトニトリル/水で溶出する調製HPLCでの精製により、表題化合物が得られる。ESI m/z 332 [M+H+]。
表III方法32に記載の化合物は、同様の様式で調製される。
【0276】
例32:(2R,4R)−4−ヒドロキシ−1−(5−トリフルオロメチル−ピリジン−2−イル)−ピロリジン−2−カルボン酸(5−トリフルオロメチル−ピリジン−2−イル)−アミドの合成
【0277】
【化44】

【0278】
ステップ1:(2S,4R)−4−tert−ブトキシ−1−(5−トリフルオロメチル−ピリジン−2−イル)−ピロリジン−2−カルボン酸の合成
表題化合物は、例26に記載の手順を使用して調製される。ESI m/z 323 [M+H]+
ステップ2:(2R,4R)−4−ヒドロキシ−1−(5−トリフルオロメチル−ピリジン−2−イル)−ピロリジン−2−カルボン酸(5−トリフルオロメチル−ピリジン−2−イル)−アミドの合成
表題化合物は、例1に記載のカップリング方法Eを使用して調製される。ESI m/z 421 [M+H]+
【0279】
表III方法33に記載の化合物は、この様式で調製される。
例33:5−オキソ−1−(6−トリフルオロメチル−ピリジン−3−イル)−ピロリジン−2−カルボン酸(3−tert−ブチル−イソオキサゾール−5−イル)−アミドの合成
【0280】
【化45】

【0281】
ステップ1:(S)−5−オキソ−1−(6−トリフルオロメチル−ピリジン−3−イル)−ピロリジン−2−カルボン酸tert−ブチルエステルの合成
炭酸セシウム(1.539g;4.725mmol)、臭化銅(0.032g;0.225mmol)およびエチル−2−オキソシクロヘキサンカルボキシレート(0.072;0.45mmol)の無水ジメチルスルホキシド(1.25mL)中の溶液をアルゴンで脱気し、30分間撹拌する。この溶液に、無水ジメチルスルホキシド1mL中の(S)−5−オキソ−ピロリジン−2−カルボン酸tert−ブチルエステル(0.5g;2.699mmol)および5−ブロモ−2−トリフルオロメチルピリジン(0.508g;2.25mmol)を添加する。密封管内で混合物を油浴内で60℃に加熱し、一晩撹拌する。反応混合物を室温まで冷却し、Celite(登録商標)を通して濾過し、酢酸エチルで洗浄する。合わせた有機物をブラインで洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、減圧下で濃縮する。ESI m/z 331 [M+H]+
【0282】
ステップ2:(S)−5−オキソ−1−(6−トリフルオロメチル−ピリジン−3−イル)−ピロリジン−2−カルボン酸の合成
例17、ステップ2と同様である。ESI m/z 275 [M+H]+
ステップ3:5−オキソ−1−(6−トリフルオロメチル−ピリジン−3−イル)−ピロリジン−2−カルボン酸(3−tert−ブチル−イソオキサゾール−5−イル)−アミドの合成
カップリング方法Aを使用する。ESI m/z 331 [M+H]+
表III方法36の化合物は、同様の手順を使用して作製される。
例34:(S)−1−(6−フルオロ−5−トリフルオロメチル−ピリジン−2−イル)−5−オキソ−ピロリジン−2−カルボン酸(3−tert−ブチル−イソオキサゾール−5−イル)−アミドの合成
【0283】
【化46】

カップリング方法Aを使用する以外、例17と同じ実験シーケンスである。ESI m/z 415 [M+H]+
表III方法37の化合物は、同様の手順を使用して作製される。
【0284】
例35:(S)−5−オキソ−1−(4−トリフルオロメチル−フェニル)−ピロリジン−2−カルボン酸[3−(2−ヒドロキシ−1,1−ジメチル−エチル)−イソオキサゾール−5−イル]−アミドの合成
【0285】
【化47】

例16、方法7と同様の様式で、(S)−5−オキソ−1−(4−トリフルオロメチル−フェニル)−ピロリジン−2−カルボン酸{3−[1,1−ジメチル−2−(テトラヒドロ−ピラン−2−イルオキシ)−エチル]−イソオキサゾール−5−イル}−アミドを合成する。(S)−5−オキソ−1−(4−トリフルオロメチル−フェニル)−ピロリジン−2−カルボン酸{3−[1,1−ジメチル−2−(テトラヒドロ−ピラン−2−イルオキシ)−エチル]−イソオキサゾール−5−イル}−アミド(0.546g;1.103mmol)を2mLエタノールに溶解し、p−トルエンスルホン酸ピリジニウム(0.055g;0.221mmol)を添加する。混合物を55℃で4時間加熱し、次いで濃縮し、逆相HPLCで精製すると、表題化合物が得られる。ESI m/z 412 [M+H]+
表III方法38の化合物は、同様の手順を使用して作製される。
例36:1−(4−ヒドロキシメチル−フェニル)−5−オキソ−ピロリジン−2−カルボン酸(5−tert−ブチル−イソオキサゾール−3−イル)−アミドの合成
【0286】
【化48】

【0287】
1−(4−メトキシメチル−フェニル)−5−オキソ−ピロリジン−2−カルボン酸(5−tert−ブチル−イソオキサゾール−3−イル)−アミド(0.130g;0.350mmol)を、エタンチオール(1.988mL;26.880mmol)で希釈し、0℃に冷却する。この溶液に、三塩化アルミニウム(0.793g;5.950mmol)を添加する。溶液を3時間撹拌し、徐々に室温まで温める。この溶液を、滴下により濃塩酸を含有する水の溶液に添加する。水層を酢酸エチルで抽出する。有機物を合わせ、ブラインで洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過して濃縮する。調製HPLCでの精製により、表題化合物が得られる。ESI m/z 358 [M+H]+
表III方法39の化合物は、同様の手順を使用して作製される。
【0288】
例37:(S)−5−オキソ−1−(4−トリフルオロメチル−フェニル)−ピロリジン−2−カルボン酸[5−(2−ヒドロキシ−1,1−ジメチル−エチル)−イソオキサゾール−3−イル]−アミドの合成
【0289】
【化49】

参考:Chem. Bull. Pharm.31、(11)4178−4180。
5−オキソ−1−(4−トリフルオロメチル−フェニル)−ピロリジン−2−カルボン酸[5−(2−メトキシ−1,1−ジメチル−エチル)−イソオキサゾール−3−イル]−アミド(0.025g;0.059mmol)およびヨウ化ナトリウム(0.088g;0.590mmol)を、ジクロロメタン(1mL)およびアセトニトリル(2mL;0.059mmol)で希釈し、溶液を0℃に冷却する。三塩化アルミニウム(0.079g;0.590mmol)を添加し、溶液を3時間撹拌し、徐々に室温まで温める。反応物を水で希釈し、ジクロロメタンで抽出する。有機物を合わせ、チオ硫酸ナトリウム水溶液で洗浄する。有機物を濃縮し、逆相HPLCで精製すると、表題化合物が得られる。ESI m/z 412 [M+H]+
表III方法40の化合物は、同様の手順を使用して作製される。
【0290】
例38:(S)−1−(4−クロロ−フェニル)−ピロリジン−2−カルボン酸[3−(2−ヒドロキシ−1,1−ジメチル−エチル)−イソオキサゾール−5−イル]−アミドの合成
【0291】
【化50】

(S)−1−(4−クロロ−フェニル)−ピロリジン−2−カルボン酸{3−[1,1−ジメチル−2−(テトラヒドロ−ピラン−2−イルオキシ)−エチル]−イソオキサゾール−5−イル}−アミド(130mg、0.29mmol)の水中メタノール(10:1、3mL)中の懸濁液に、p−トルエンスルホン酸一水和物(10mg、0.053mmol)およびアセトニトリル(1mL)を添加する。反応混合物を室温で18時間撹拌する。この後に、反応混合物を真空下で濃縮する。酢酸エチル/ヘキサンを使用するシリカゲル上のフラッシュクロマトグラフィーでの精製により、表題化合物(ESI m/z 364 [M+H+])が得られる。
表III方法41の化合物は、同様の手順を使用して作製される。
【0292】
例39:(S)−1−(5−フルオロ−ピリジン−2−イル)−5−オキソ−ピロリジン−2−カルボン酸(3−tert−ブチル−イソオキサゾール−5−イル)−アミドの合成
【0293】
【化51】

ステップ1:(S)−1−(5−フルオロ−ピリジン−2−イル)−5−オキソ−ピロリジン−2−カルボン酸tert−ブチルエステルの合成
(S)−5−オキソ−ピロリジン−2−カルボン酸tert−ブチルエステル(0.5g、2.699mmol)、2−ブロモ−5−フルオロピリジン(0.57g、3.239mmol)、炭酸セシウム(1.231g、3.779mmol)、Xantphos(0.156g、0.27mmol)およびトリス(ジベンジリデンアセトン)パラジウム(0)(0.247g、0.27mmol)を含有する圧力管に、13.5mLの脱気された無水1,4−ジオキサンを添加する。混合物をアルゴンの雰囲気下で120℃で一晩加熱する。溶液を室温まで冷却し、Celite(登録商標)を通して濾過し、減圧下で濃縮する。粗材料を、305酢酸エチル/ヘプタンで生成物を溶出するフラッシュクロマトグラフィーで精製する。生成物の分画を溜めて減圧下で濃縮すると、45mgの表題化合物が得られる。収率6%。ESI m/z 225=MH+
ステップ2:(S)−1−(5−フルオロ−ピリジン−2−イル)−5−オキソ−ピロリジン−2−カルボン酸の合成
条件は、例20ステップ2に使用される条件と同様である。ESI m/z 225=MH+
ステップ3:(S)−1−(5−フルオロ−ピリジン−2−イル)−5−オキソ−ピロリジン−2−カルボン酸(3−tert−ブチル−イソオキサゾール−5−イル)−アミドの合成
使用する条件は、例1、カップリング方法Aで使用した条件と同様であり、2mgの表題化合物が得られる。収率3%。ESI m/z 347=MH+
【0294】
表III方法42の化合物は、同様の手順を使用して作製される。
【0295】
例40:(S)−1−(5−クロロ−ピリミジン−2−イル)−5−オキソ−ピロリジン−2−カルボン酸(3−tert−ブチル−イソオキサゾール−5−イル)−アミドの合成
【0296】
【化52】

【0297】
ステップ1:(S)−5−オキソ−ピロリジン−2−カルボン酸(3−tert−ブチル−イソオキサゾール−5−イル)−アミドの合成
(S)−5−オキソ−ピロリジン−2−カルボン酸(6g、46.47mmol)のテトラヒドロフラン(50mL)中の溶液に、塩化チオニル(6.75ml、92.94mmol)を添加し、室温で2〜3時間撹拌する。溶媒を減圧下で除去し、残渣をテトラヒドロフラン(20mL)に溶解し、3−tert−ブチル−イソオキサゾール−5−イルアミン(6.514g、46.47mmol)およびジイソプロピルアミン(24.28ml、139.41mmol)のテトラヒドロフラン(50mL)中の溶液に、室温で滴下により添加する。反応物を室温で一晩撹拌し、次いでジクロロメタンで希釈し、水および飽和ブライン溶液で順次洗浄する。有機物を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、溶媒を真空下で除去する。粗残渣を、5〜10%メタノール/ジクロロメタンで溶出するフラッシュカラムクロマトグラフィーで精製する。生成物に富む分画を溜めて蒸発させると、3.02gの表題化合物が得られる(収率32.7%)。ESI m/z 252=MH+。
【0298】
ステップ2:(S)−1−(5−クロロ−ピリミジン−2−イル)−5−オキソ−ピロリジン−2−カルボン酸(3−tert−ブチル−イソオキサゾール−5−イル)−アミドの合成
使用する条件は、例39、ステップ1と同様である。収率8%。ESI m/z 364=MH+
表III方法43の化合物は、同様の手順を使用して作製される。
【0299】
例41:(2S,4R)−4−tert−ブトキシ−1−(4−クロロ−フェニル)−ピロリジン−2−カルボン酸[3−(2−ヒドロキシ−1,1−ジメチル−エチル)−イソオキサゾール−5−イル]−アミドの合成
【0300】
【化53】

(2S,4R)−4−tert−ブトキシ−1−(4−クロロ−フェニル)−ピロリジン−2−カルボン酸{3−[1,1−ジメチル−2−(テトラヒドロ−ピラン−2−イルオキシ)−エチル]−イソオキサゾール−5−イル}−アミド(123mg、0.237mmol)およびp−トルエンスルホン酸ピリジニウム(20mg、0.047mmol)のエタノール(2mL)中の溶液を、55℃で42時間加熱する。この後に、反応混合物を真空下で濃縮する。酢酸エチル/ヘキサンを使用するシリカゲル上のフラッシュクロマトグラフィーでの精製により、表題化合物(m/z 436 [M+H+])が得られる。
例42:(S)−1−(5−フルオロ−6−メチル−ピリジン−2−イル)−5−オキソ−ピロリジン−2−カルボン酸(3−tert−ブチル−イソオキサゾール−5−イル)アミドの合成
【0301】
【化54】

【0302】
ステップ1:(S)−5−オキソ−ピロリジン−2−カルボン酸(3−tert−ブチル−イソオキサゾール−5−イル)−アミドの合成
使用する条件は、例40、ステップ1と同様である。
【0303】
ステップ2 (S)−1−(5−フルオロ−6−メチル−ピリジン−2−イル)−5−オキソ−ピロリジン−2−カルボン酸(3−tert−ブチル−イソオキサゾール−5−イル)アミドの合成
(S)−5−オキソ−ピロリジン−2−カルボン酸(3−tert−ブチル−イソオキサゾール−5−イル)−アミド(300mg、1.19mmol)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)(32.80mg、0.036mmol)、Xantphos(登録商標)(62.20mg、0.011mmol)、炭酸セシウム(caesium carbonate)(654.16mg、2.01mmol)および6−ブロモ−3−フルオロ−2−メチルピリジン(226.90、1.20mmol)を槽に入れ、ジオキサン(無水、3ml)で希釈し、100℃に一晩加熱する。終了後、反応物を酢酸エチルで希釈し、水と分配する。有機相を分離し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、溶媒を真空下で除去する。粗残渣を、ヘプタン/酢酸エチル0〜50%の勾配溶液で溶出するフラッシュカラムクロマトグラフィーで精製すると、117mgの表題化合物が白色固体として単離される(収率27%)。ESI m/z 361=MH+
表III方法44に記載の化合物は、この様式で調製される。
【0304】
例43:(S)−1−(テトラヒドロ−ピラン−4−イル)−ピロリジン−2−カルボン酸[3−(2−ヒドロキシ−1,1−ジメチル−エチル)−イソオキサゾール−5−イル]−アミドの合成
【0305】
【化55】

【0306】
ステップ1:(S)−1−(テトラヒドロ−ピラン−4−イル)−ピロリジン−2−カルボン酸{3−[1,1−ジメチル−2−(テトラヒドロ−ピラン−2−イルオキシ)−エチル]−イソオキサゾール−5−イル}−アミドの合成
(S)−1−(テトラヒドロ−ピラン−4−イル)−ピロリジン−2−カルボン酸(0.2g;1.004mmol)をジメチルホルムアミド5mLに溶解し、O−(7−アザベンゾトリアゾール−1−イル)−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウムPF6(0.573g、1.506mmol)およびジエチルイソプロピルアミン(0.626mL、3.514mmol)を添加する。混合物を室温で30分間撹拌する。3−[1,1−ジメチル−2−(テトラヒドロ−ピラン−2−イルオキシ)−エチル]イソオキサゾール−5−イルアミン(0.241g、1.004mmol)をジメチルホルムアミド5mLに溶解し、水素化ナトリウム(鉱物油中60%、0.1g、2.510mmol)を0℃で添加する。上記溶液を添加し、混合物を室温まで温め、1時間撹拌する。反応を水およびメタノールでクエンチし、減圧下で濃縮する。粗混合物をフラッシュクロマトグラフィー(SiO2)で精製すると、0.075gの表題化合物が油として得られる。収率18%、ESI m/z 422=MH+。
【0307】
ステップ2(S)−1−(テトラヒドロ−ピラン−4−イル)−ピロリジン−2−カルボン酸[3−(2−ヒドロキシ−1,1−ジメチル−エチル)−イソオキサゾール−5−イル]−アミドの合成
混合物を75℃で加熱する以外、使用する条件は例35と同様である。収率33%、ESI m/z 338=MH+。
表III方法45に記載の化合物は、この様式で調製される。
【0308】
以下の方法は、記載される出発材料を調製するために使用される。
【0309】
(S)−4,4−ジフルオロ−ピロリジン−1,2−ジカルボン酸1−tert−ブチルエステルの合成
【0310】
【化56】

【0311】
ステップ1:(S)−4−オキソ−ピロリジン−1,2−ジカルボン酸1−tert−ブチルエステル2−メチルエステルの合成
Boc−HYP−OMe(3g、12.2mmol)のアセトン(150mL)中の溶液に、ジョーンズ試薬(11mL、88.5mmol)を滴下により5分間かけて添加する。撹拌をさらに30分間継続する。反応物をメタノール(3mL)でクエンチし、室温で一晩撹拌する。反応混合物をCelite(登録商標)を通して濾過し、濾液を減圧下で濃縮する。これを水で希釈し、ジクロロメタンで3回抽出する。有機物を合わせ、ブラインで洗浄し、Na2SO4上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮すると、表題化合物が得られる。ESI m/z 144 [M+H+−100]。
ジョーンズ試薬の一般的調製は、J.Chem.Soc.1953、2548に見出すことができる。
【0312】
ステップ2:(S)−4,4−ジフルオロ−ピロリジン−1,2−ジカルボン酸1−tert−ブチルエステル2−メチルエステルの合成
(ジエチルアミノ)三フッ化硫黄(2.2mL、16.8mmol)を、(S)−4−オキソ−ピロリジン−1,2−ジカルボン酸1−tert−ブチルエステル2−メチルエステル(1.36g、5.599mmol)のジクロロメタン(6mL)中の溶液に−78℃で添加する。反応物を徐々に室温まで温め、一晩撹拌する。反応混合物をジクロロメタンで希釈し、0℃に冷却し、飽和重炭酸ナトリウム水溶液で慎重にクエンチする。水層をジクロロメタンで2回抽出する。有機物を合わせ、ブラインで洗浄し、Na2SO4上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮すると、表題化合物が得られる。ESI m/z 166 [M+H+−100]。
【0313】
ステップ3:(S)−4,4−ジフルオロ−ピロリジン−1,2−ジカルボン酸1−tert−ブチルエステル
水酸化リチウム一水和物(469mg、11.2mmol)を、(S)−4,4−ジフルオロ−ピロリジン−1,2−ジカルボン酸1−tert−ブチルエステル2−メチルエステル(1.48g、5.59mmol)の3:1の水中アセトニトリル(20mL)中の溶液に添加する。反応物を室温で2時間撹拌する。反応混合物を減圧下で濃縮し、水で希釈し、エーテルで抽出する。水層を約PH1まで酸性化し、酢酸エチルで3回抽出する。有機物を合わせ、ブラインで洗浄し、Na2SO4上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮すると、表題化合物が得られる。ESI m/z 152 [M+H+−100]。
(2S,4R)−4−tert−ブトキシ−ピロリジン−1,2−ジカルボン酸1−tert−ブチルエステルの合成
【0314】
【化57】

【0315】
H−HYP(tBu)−OH(850mg、4.54mmol)の2:1テトラヒドロフラン/ジクロロメタン(15mL)中の懸濁液に、トリエチルアミン(1.36mL、9.76mmol)およびジ−t−ブチルジカーボネート(1.49g、6.81mmol)を添加する。反応物を室温で一晩撹拌する。反応物を減圧下で濃縮し、ジエチルエーテルに溶解し、1N水酸化ナトリウム水溶液で洗浄する。濃塩酸水溶液を添加することにより水層を約PH1まで酸性化し、酢酸エチルで2回抽出する。有機物を合わせ、ブラインで洗浄し、濾過し、減圧下で濃縮すると、表題化合物が得られる。ESI m/z 188 [M+H+−100]。
(S)−4−オキソ−ピロリジン−1,2−ジカルボン酸1−tert−ブチルエステルの合成
【0316】
【化58】

Boc−L−ヒドロキシプロリン(1g、4.3mmol)のアセトン(55mL)中の溶液に、ジョーンズ試薬(3.9mL、31.3mmol)を滴下により5分間かけて添加する。撹拌をさらに30分間継続する。反応物をメタノール(1mL)でクエンチし、室温で10分間撹拌する。反応混合物をCelite(登録商標)を通して濾過し、濾液を減圧下で濃縮する。これを水で希釈し、ジクロロメタンで3回抽出する。有機物を合わせ、ブラインで洗浄し、Na2SO4上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮すると、表題化合物が得られる。ESI m/z 130 [M+H+−100]。
3−[1,1−ジメチル−2−(テトラヒドロ−ピラン−2−イルオキシ)−エチル]−イソオキサゾール−5−イルアミンの合成
【0317】
【化59】

【0318】
ステップ1:2,2−ジメチル−3−(テトラヒドロ−ピラン−2−イルオキシ)−プロピオン酸メチルエステルの合成
ヒドロキシピバル酸メチルエステル(4mL、31.36mmol)のジクロロメタン(20mL)中の溶液に、3,4−ジヒドロ−2H−ピラン(5.84mL、63.99mmol)を添加する。反応混合物を0℃に冷却し、シリカゲル上の硫酸(125mg、0.2mL硫酸/10gシリカゲル)を添加し、反応混合物を室温で25分間撹拌する。この後に、反応混合物をガラス漏斗を通して濾過し、減圧下で濃縮すると、表題化合物が得られる。これを精製することなく使用する。
【0319】
ステップ2:4,4−ジメチル−3−オキソ−5−(テトラヒドロ−ピラン−2−イルオキシ)−ペンタンニトリルの合成
2,2−ジメチル−3−(テトラヒドロ−ピラン−2−イルオキシ)−プロピオン酸メチルエステル(7.67g、35.46mmol)およびアセトニトリル(2.6mL、49.65mmol)のトルエン(20mL)中の溶液を、鉱物油中60%水素化ナトリウム(1.99g、49.65mmol)のトルエン(40mL)中の還流下の懸濁液に滴下により添加する。添加後、反応混合物を還流下で3時間撹拌する。この後に、反応混合物を室温まで冷却し、1N塩酸水溶液を添加することにより水層を約PH6〜7まで中和する。層を合わせ、水層を酢酸エチルで抽出する。有機層を合わせ、ブラインで洗浄し、乾燥させ(Na2SO4)、濾過し、減圧下で濃縮すると、表題化合物が得られる。これを精製することなく使用する。
【0320】
ステップ3:3−[1,1−ジメチル−2−(テトラヒドロ−ピラン−2−イルオキシ)−エチル]−イソオキサゾール−5−イルアミンの合成
硫酸ヒドロキシルアミン(Hydroxyamine sulfate)(0.729g、4.439mmol)を、4,4−ジメチル−3−オキソ−5−(テトラヒドロ−ピラン−2−イルオキシ)−ペンタンニトリル(2g、8.878mmol)および水酸化ナトリウム(0.764g、19.1mmol)の水(20mL)中の撹拌溶液に添加する。反応混合物を還流下で18時間撹拌する。この後に、反応混合物を室温まで冷却し、酢酸エチルで抽出する。有機層を合わせ、ブラインで洗浄し、乾燥させ(Na2SO4)、濾過して濃縮すると、表題化合物(m/z 157 [M+H+−84])が得られる。1H NMR (400 MHz, DMSO-d) δ ppm 1.17 (6H, d), 1.45 (4H, br), 1.58 (1H, br), 1.68 (1H, br), 3.26 (1H, d), 3.4 (1H, br), 3.59 (1H, d), 3.68 (1H, br), 4.5 (1H, br), 4.88 (1H, s), 6.43 (2H, s).
【0321】
5−(2−メトキシ−1,1−ジメチル−エチル)−イソオキサゾール−3−イルアミンの合成
【0322】
【化60】

【0323】
ステップ1:3−メトキシ−2,2−ジメチル−プロピオン酸メチルエステルの合成
粉末水酸化カリウム(3.519g、62.712mmol)を、DMSO(30mL)中で5分間撹拌してから、ヒドロキシピバル酸メチルエステル(hydroxypivalic acid methyl eater)(2mL、15.678mmol)およびヨウ化メチル(3.904mL、62.712mmol)を添加する。反応混合物を室温で30分間撹拌する。混合物を水でクエンチし、ジクロロメタンで3回抽出する。有機物を合わせ、水で2回、次いでブラインで洗浄し、Na2SO4上で乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮すると、表題化合物が得られる。
ステップ2:5−メトキシ−4,4−ジメチル−3−オキソ−ペンタンニトリルの合成
トルエン(15mL)中の鉱物油中60%水素化ナトリウム(667.2mg、16.68mmol)を還流加熱する。3−メトキシ−2,2−ジメチル−プロピオン酸メチルエステル(1.742g、11.916mmol)およびアセトニトリル(0.878mL、16.68mmol)のトルエン(5mL)中の溶液を、添加用漏斗を介してNaHのトルエン中懸濁液に滴下により添加する。添加後、反応物を還流下で3時間撹拌する。冷却後、1N HCl水溶液を添加することにより、反応混合物を約PH7まで中和する。混合物を酢酸エチルで3回抽出する。有機物を合わせ、ブラインで洗浄し、Na2SO4上で乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮すると、表題化合物が得られる。
ステップ3:5−(2−メトキシ−1,1−ジメチル−エチル)−イソオキサゾール−3−イルアミンの合成
硫酸ヒドロキシルアミン(976mg、5.947mmol)の水(4mL)中の溶液を、5−メトキシ−4,4−ジメチル−3−オキソ−ペンタンニトリル(1.678g、10.812mmol)および水酸化ナトリウム(490.3mg、11.89mmol)の水(13mL)中の撹拌溶液に添加する。反応混合物を30分かけて還流加熱し、還流下で1時間維持した。冷却後、37%HCl水溶液(0.8mL、9.73mmol)を添加し、混合物を20分間還流加熱する。冷却後、40%水酸化ナトリウム水溶液を添加することにより、混合物のpHを約12に調節する。混合物を塩化メチレンで3回抽出する。有機物を合わせ、ブラインで洗浄し、Na2SO4上で乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮した。メタノール/塩化メチレンを使用するシリカゲル上のフラッシュクロマトグラフィーでの精製により、表題化合物(m/z 171 [M+H+])が得られる。
【0324】
3−(2−メトキシ−1,1−ジメチル−エチル)−イソオキサゾール−5−イルアミンの合成
【0325】
【化61】

【0326】
硫酸ヒドロキシルアミン(Hydroxyamine sulfate)(1.56g、9.504mmol)を、5−メトキシ−4,4−ジメチル−3−オキソ−ペンタンニトリル(2.95g、19.008mmol)および水酸化ナトリウム(1.635g、40.865mmol)の水(40mL)中の撹拌溶液に添加する。100℃の油浴内で反応混合物を6時間加熱する。この後に、反応混合物を水で希釈し、酢酸エチルで3回抽出する。有機物を合わせ、ブラインで洗浄し、Na2SO4上で乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮した。メタノール/塩化メチレンを使用するシリカゲル上のフラッシュクロマトグラフィーでの精製により、表題化合物(m/z 171 [M+H+])が得られる。
3−(4−メトキシ−フェニル)−1,2,4−チアジアゾール−5−イルアミンの合成
【0327】
【化62】

参考:BOMC 2001、9、3231−3241。
ステップ1:4−メトキシ−ベンズクロロアミジンの合成
次亜塩素酸ナトリウム(45mL、0.705M、48.2mmol)を、4−メトキシ−ベンズアミジン塩酸塩(9g、48.2mmol)の水90mL中の溶液に、0℃で添加する。混合物を0℃で2時間撹拌し、次いで塩化メチレンで抽出する。合わせた有機物を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮すると、5.5gの表題化合物が得られる。ESI m/z 185=MH+
ステップ2:3−(4−メトキシ−フェニル)−1,2,4−チアジアゾール−5−イルアミンの合成
4−メトキシ−ベンズクロロアミジン(5.5g、29.7mmol)を、メタノール100mLに溶解し、0℃に冷却する。チオシアン酸カリウム(5.7g、59.5mmol)を一部ずつ添加し、混合物を室温まで温め、一晩撹拌する。混合物を減圧下で濃縮し、水で希釈し、酢酸エチルで抽出する。合わせた有機物を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過して濃縮すると、4.3gの表題化合物が得られる。収率70%、ESI m/z 208=MH+。
3−tert−ブチル−イソチアゾール−5−イルアミンの合成
【0328】
【化63】

【0329】
ステップ1:4,4−ジメチル−3−オキソ−ペンタンニトリルの合成
水素化ナトリウム(33.18g、553.03mmol)のシクロヘキサン275mL中の還流溶液に、アセトニトリル79mL(553.03mmol)中の2,2−ジメチル−プロピオン酸エチルエステル(30g、230.43mmol)のシクロヘキサン25mL中の混合物に添加する。混合物を一晩80℃に維持する。混合物を室温まで冷却し、水で希釈し、酢酸エチルで抽出する。合わせた有機物を水で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過して濃縮すると、表題化合物が得られ、これを粗物質として続く反応に使用した。ESI m/z 124=MH−
【0330】
ステップ2:(Z)−3−アミノ−4,4−ジメチル−ペンタ−2−エンニトリルの合成
4,4−ジメチル−3−オキソ−ペンタンニトリル(22g、175.76mmol)のエタノール250mL中の溶液に、硝酸アンモニウム(21g;263.64mmol)を添加する。混合物を還流下で一晩撹拌しながら、アンモニアガスを溶液に吹き込む。混合物を室温まで冷却し、水100mLで希釈する。混合物を減圧下で濃縮し、エタノールのほとんどを除去する。水酸化ナトリウム水溶液(140mL、0.3N)を添加し、混合物をエーテル(2×200mL)で抽出する。合わせた有機層を水50mLで洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮すると、表題化合物が得られる。定量的収率を想定し、これを粗物質として続く反応に使用する。ESI m/z 125=MH+
ステップ3:(Z)−3−アミノ−4,4−ジメチル−ペンタ−2−エンチオ酸アミドの合成
ベンゼンおよび水(215mL、2.5:1、v/v)中の(Z)−3−アミノ−4,4−ジメチル−ペンタ−2−エンニトリル(26g、209.35mmol)、硫化ナトリウム十水和物(5.71g、73.27mmol)およびテトラブチルアンモニウムクロリド(9.31g、33.49mmol)を、硫化水素ガス下で、75℃で3日間撹拌する。酢酸エチル200mLを添加し、層を分離する。有機層を水で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮すると、表題化合物が得られる。3ステップにわたる収率は23%である。ESI m/z 159=MH+
【0331】
ステップ4:3−tert−ブチル−イソチアゾール−5−イルアミンの合成
(Z)−3−アミノ−4,4−ジメチル−ペンタ−2−エンチオ酸アミド(8.3g、525mmol)および炭酸カリウム(14.4g、105mmol)のジエチルエーテル140mL中の撹拌溶液に、ヨウ素(13.2g、52.5mmol)のジエチルエーテル20mL中の溶液を還流下で添加する。混合物を2時間還流し、冷却する。水を添加し、層を分離する。有機層を水で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮する。粗材料をフラッシュクロマトグラフィーで精製すると、表題化合物が53%の収率で得られる。ESI m/z 157=MH+
2,5−ジクロロ−ピリミジンの合成
【0332】
【化64】

オキシ塩化リン(7.013mL、76.610mmol)を、2−ヒドロキシ−5−クロロピリミジン(2g、15.322mmol)に添加し、混合物を30分間還流加熱する。粗混合物を減圧下で濃縮すると、1.120gの表題化合物が得られる。ESI m/z 149=MH+
【0333】
2−(4−フルオロメチル−フェニル)−4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロランの合成
【0334】
【化65】

【0335】
ステップ1:1−ブロモ−4−フルオロメチル−ベンゼンの合成
(4−ブロモ−フェニル)−メタノール(1g、5.347mmol)のジクロロメタン2mL中の溶液に、[ビス(2−メトキシエチル)アミノ]三フッ化硫黄(1.084mL、5.882mmol)を0℃で添加する。反応物を3時間かけて徐々に室温まで温め、その後飽和重炭酸ナトリウム水溶液でクエンチする。有機相を水相から分離し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮すると、990mgの黄色油が得られ、これを特性決定または精製することなく使用する。
【0336】
ステップ2:2−(4−フルオロメチル−フェニル)−4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロランの合成
フラスコに、1−ブロモ−4−フルオロメチル−ベンゼン(0.280g、1.481mmol)、ビス(ピナコラト)二ホウ素(0.752g、2.962mmol)、酢酸カリウム(0.436g、4.443mmol)、ジクロロメタンとの1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセンパラジウム(II)クロリド錯体(0.121g、0.148mmol)および脱気された無水1,4−ジオキサン15mLを入れる。アルゴンの雰囲気下で混合物を90℃で18時間撹拌する。混合物を室温まで冷却し、濾過し、酢酸エチルおよび5%塩化ナトリウム水溶液に分配する。水相を酢酸エチルで抽出し、合わせた有機物をブラインで洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮する。粗材料を、酢酸エチル/ヘプタンで溶出するフラッシュクロマトグラフィーで精製すると、270mgの表題化合物が得られる。1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d) δ ppm 1.23 (12H, s), 5.34 (1H, s), 5.45 (1H, s), 7.21 (2H, d, J=7.43Hz), 7.71 (2H, d, J=8.78Hz)
2−(4,4−ジフルオロメチル−フェニル)−4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロランの合成
【0337】
【化66】

【0338】
ステップ1:1−ブロモ−4,4−ジフルオロメチル−ベンゼンの合成
Synthesis、1973、787から採用した手順に従い、4−ブロモベンズアルデヒド(0.4g、2.162mmol)およびジエチルアミノ三フッ化硫黄(diethylaminosulfure trifluoride)(0.283mL、2.162mmol)の混合物を、初期の発熱反応まで慎重に加熱し、次いで60℃で15分間加熱する。混合物をジクロロメタンに溶解し、氷水に注ぐ。ジクロロエタンを使用して生成物を抽出し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮すると、0.380gの表題化合物の生成物が得られる(収率85%)。1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d) δ ppm 6.61 (1H, t, J=56.7Hz), 7.38 (2H, d, J=8.1Hz), 7.6 (2H, d, J=9.4Hz).
【0339】
ステップ2:2−(4,4−ジフルオロメチル−フェニル)−4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロランの合成
上記2−(4−フルオロメチル−フェニル)−4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロランと同様の様式で化合物を調製すると、0.44gの表題化合物が得られる(収率94%)。ESI m/z 255=MH+
【0340】
生物学的特性の評価
本発明の化合物の生物学的特性を、以下に記載するアッセイを使用して評価した。
【0341】
A.ヒトCB1およびCB2受容体結合:
実験方法:
CB2膜を購入し、ヒトCB2受容体cDNA(Perkin Elmer Life and Analytical Sciences社製)を安定にトランスフェクトしたHEK293 EBNA細胞から作製した。CB1膜は、ヒトCB1受容体およびGα16cDNAを安定に同時トランスフェクトしたHEK細胞から単離した。膜調製物は、50mM Tris、pH7.5、2.5mM EDTA、5mM MgCl2、0.8%脂肪酸不含ウシ血清アルブミンを含有するアッセイ緩衝液中で、室温で4時間、シンチレーションビーズ(Ysi−Poly−L−lysine SPA beads、GE Healthcare社製)に結合させた。非結合膜は、アッセイ緩衝液中で洗浄することにより除去した。膜−ビーズ混合物を、96ウェルアッセイプレートに、ウェル当たり15ugの膜(CB2)またはウェル当たり2.5ug(CB1)およびウェル当たり1mgのSPAビーズの量で添加した。化合物を、1×10-5M〜1×10-10Mの範囲の用量−反応濃度でDMSOの最終濃度が0.25%となるように、膜−ビーズ混合物に添加した。競合反応は、3H−CP55940(Perkin Elmer Life and Analytical Sciences社製)を1.5nM(CB2)または2.5nM(CB1)の最終濃度で添加することにより開始した。反応物を室温で18時間インキュベートし、TopCount NXTプレートリーダで計測した。全結合および非特異的結合は、1.25uM Win 55212(Sigma社製)の非存在下および存在下で決定した。各化合物に対するIC50値は、XLFit 4.1 4パラメータロジスティックモデルを使用して、受容体に対する放射線標識化リガンドの特異的結合を50%阻害する化合物の濃度として計算した。IC50値は、チェン−プルソフ(Cheng−Prusoff)式を用いて阻害定数(Ki)値に変換した。
【0342】
B.cAMP合成のCB2R媒介調節:
本発明の化合物は、以下の実験方法に従い、そのCB2作動薬または逆作動薬活性について評価した。上述の結合アッセイによりCB2に結合することが示されたが、このアッセイによりcAMP合成のCB2R媒介調節を見せることが示されなかった化合物は、CB2拮抗薬と推定した。
【0343】
実験方法:
ヒトCB2R(Euroscreen)を発現しているCHO細胞を、384ウェルプレートに、ウェルあたり5000細胞の密度で播種し、37℃で一晩インキュベートした。培地を除去した後、1mM IBMX、0.25%BSAおよび10uMフォルスコリンを含有する刺激緩衝液中に希釈された試験化合物で、細胞を処理した。分析試料を37℃で30分間インキュベートした。細胞を溶解し、DiscoverX−XS cAMPキットを使用して、製造者のプロトコルに従いcAMP濃度を測定した。この設定において、作動薬は、cAMPのフォルスコリン誘導産生を減少させ、一方逆作動薬は、cAMPのフォルスコリン誘導産生をさらに増加させる。作動薬のEC50は、以下のように計算した。1uM CP55940により阻害されたcAMPのレベルと比較したフォルスコリンにより産生されたcAMPの最大量を100%と定義する。各試験化合物のEC50値は、フォルスコリン刺激cAMP合成の50%が阻害された濃度として決定された。データは4パラメータロジスティックモデルを使用して分析した。(XLfit4.0のモデル205)。
【0344】
C.cAMP合成のCB1R媒介調節:
本発明の化合物は、以下の実験方法に従い、そのCB1作動薬または逆作動薬活性について評価した。上述の結合アッセイによりCB1に結合することが示されたが、このアッセイによりcAMP合成のCB1R媒介調節を見せることが示されなかった化合物は、CB1拮抗薬と推定した。
【0345】
実験方法:
ヒトCB1R(Euroscreen)を発現しているCHO細胞を、384ウェルプレートに、ウェルあたり5000細胞の密度で播種し、37℃で一晩インキュベートした。培地を除去した後、1mM IBMX、0.25%BSAおよび10uMフォルスコリンを含有する刺激緩衝液中に希釈された試験化合物で、細胞を処理した。分析試料を37℃で30分間インキュベートした。細胞を溶解し、DiscoverX−XS cAMPキットを使用して、製造者のプロトコルに従いcAMP濃度を測定した。この設定において、作動薬は、cAMPのフォルスコリン誘導産生を減少させ、一方逆作動薬は、cAMPのフォルスコリン誘導産生をさらに増加させる。作動薬のEC50は、以下のように計算した。1uM CP55940により阻害されたcAMPのレベルと比較したフォルスコリンにより産生されたcAMPの最大量を100%と定義する。各試験化合物のEC50値は、フォルスコリン刺激cAMP合成の50%が阻害された濃度として決定された。データは4パラメータロジスティックモデルを使用して分析した。(XLfit4.0のモデル205)。
作動薬活性を有する化合物
上述のアッセイの使用により、化合物は、作動薬活性を示すこと、ひいては特に疼痛の治療および炎症の治療に非常に適していることが判明した。好ましいCB2作動薬は、EC50nMでのCB2 CAMPが500nM未満である。
【0346】
治療上の用途
上述のアッセイにより実証され得るように、本発明の化合物は、CB2受容体機能の調節に有用である。この事実によって、これらの化合物は、CB2受容体機能が媒介する、またはCB2受容体機能の調節が有益となり得る病状および状態の処置における治療上の用途を有する。
【0347】
本発明の化合物は、CB2受容体機能を調節するため、非常に有用な抗炎症および免疫抑制活性を有し、病状および状態の治療のために、薬物として、特に以下に記載する医薬組成物の形態で患者に使用することができる。
【0348】
上述のように、CB2作動薬であるそれらの化合物は、疼痛の治療にも使用することができる。
【0349】
本発明による作動薬化合物は、以下の病状または炎症プロセスが伴う適応症の治療のための薬物として、患者に使用することができる。
(i)肺疾患:例えば、喘息、気管支炎、アレルギー性鼻炎、肺気腫、成人呼吸窮迫症候群(ARDS)、ハト愛好家病、農夫肺、慢性閉塞性肺疾患(COPD)、アレルギー性喘息(アトピー性または非アトピー性)および運動誘発性気管支収縮、職業性喘息、ウイルス性または細菌性の喘息の悪化、他の非アレルギー性喘息ならびに「喘鳴幼児症候群」を含む喘息、アルミニウム肺症、炭粉症、石綿肺症、石粉症、睫毛脱落、鉄沈着症、珪肺症、タバコ肺および綿肺症を含む塵肺;
(ii)リウマチ性疾患または自己免疫疾患または筋骨格疾患:全ての形態のリウマチ性疾患、特に、関節リウマチ、急性リウマチ熱、およびリウマチ性多発筋痛症;反応性関節炎;リウマチ性軟組織疾患;他の原因の炎症性軟組織疾患;変形性関節疾患における関節炎症状(関節症);腱炎、滑液包炎、変形性関節症、外傷性関節炎;任意の原因の膠原病、例えば全身性エリテマトーデス、強皮症、多発性筋炎、皮膚筋炎、シェーグレン症候群、スティル病、フェルティー症候群;ならびに骨粗しょう症および他の骨再吸収疾患;
(iii)アレルギー性疾患:全ての形態のアレルギー反応、例えば血管神経性浮腫、花粉症、虫刺され、薬物、血液製剤、造影剤等に対するアレルギー反応、アナフィラキシーショック(過敏症)、蕁麻疹、および接触性皮膚炎;
(iv)血管疾患:結節性汎動脈炎、結節性多発性動脈炎、結節性動脈周囲炎、側頭動脈炎、ウェゲナー肉芽腫症(Wegner granulomatosis)、巨細胞性動脈炎、アテローム性動脈硬化、再かん流傷害および結節性紅斑;
(v)皮膚疾患:例えば、皮膚炎、乾癬;日焼け、火傷、湿疹;
(vi)腎臓疾患:例えば、ネフローゼ症候群;および全てのタイプの腎炎、例えば、糸球体腎炎;膵炎;
(vii)肝疾患:例えば、急性肝細胞壊変;様々な原因の急性肝炎、例えばウィルス性、毒性、薬物誘導性;ならびに慢性侵攻性および/または慢性間欠性肝炎;
(viii)胃腸疾患:例えば、炎症性腸疾患、過敏性腸症候群、限局性腸炎(クローン病)、潰瘍性大腸炎;胃炎;アフタ性潰瘍、小児脂肪便症、限局性回腸炎、逆流性食道炎;
(ix)神経保護:例えば、脳卒中後の神経変性の治療において;心搏停止;心肺バイパス;外傷性脳損傷;脊髄損傷等;
(x)眼疾患:アレルギー性角膜炎、ぶどう膜炎または虹彩炎;結膜炎;眼瞼炎;視神経炎;脈絡膜炎;緑内障および交感性眼炎;
(xi)耳、鼻および喉(ENT)の領域の疾患:例えば、耳鳴;アレルギー性鼻炎または花粉症;外耳炎;接触性湿疹によって起こるもの、感染等および中耳炎;
(xii)神経性疾患:例えば、脳浮腫、特に腫瘍関連脳浮腫;多発性硬化症;急性脳脊髄炎;髄膜炎;急性脊髄損傷;外傷;認知症、特に変性認知症(老年性認知症、アルツハイマー病;パーキンソン病およびクロイツフェルト−ヤコブ病;ハンチントン舞踏病、ピック病;運動ニューロン疾患を含む)、血管性認知症(多発梗塞性認知症を含む)および頭蓋内占拠性病変に関連する認知症;感染および関連状態(HIV感染を含む);ギラン−バレー症候群;重症筋無力症、脳卒中;ならびに様々な形態の発作、例えば点頭痙攣;
【0350】
(xiii)血液疾患:後天性溶血性貧血;再生不良性貧血、および突発性血小板減少症;
(xiv)腫瘍疾患:急性リンパ性白血病;ホジキン病、悪性リンパ腫;リンパ肉芽腫症;リンパ肉腫;固形悪性腫瘍;広範な転移;
(xv)内分泌疾患:内分泌性眼症;内分泌性眼窩症;甲状腺クリーゼ;亜急性甲状腺炎;橋本甲状腺炎;バセドー氏病;肉芽腫性甲状腺炎;リンパ腫性甲状腺腫;およびグレーブス病;I型糖尿病(インスリン依存性糖尿病);
(xvi)臓器および組織移植ならびに移植片対宿主病;
(xvii)重篤なショック状態、例えば敗血症ショック、アナフィラキシーショック、および全身性炎症反応症候群(SIRS);
(xviii)歯痛、術中、術後の痛み、外傷痛、筋肉痛、火傷した皮膚の痛み、日焼け、三叉神経痛;胃腸管または子宮の痙攣、疝痛等の急性疼痛;
(xix)慢性骨盤疼痛、膵炎、消化性潰瘍、間質性膀胱炎、腎仙痛、アンギナ、月経困難症、月経、婦人科痛、過敏性腸症候群(IBS)、非潰瘍性消化不良、非心臓性胸痛、心筋虚血に関連する疼痛等の内臓痛;
【0351】
(xx)腰痛、非ヘルペス神経痛、ヘルペス後神経痛、糖尿病性神経障害、神経損傷、後天性免疫不全症候群(AIDS)関連神経因性疼痛、頭部外傷、有痛性外傷性単神経障害、毒素および化学療法誘導性疼痛、幻肢痛、有痛性多発神経障害、視床症候群、脳卒中後疼痛、中枢神経系損傷、術後痛、断端痛、反復運動痛、乳房切除後症候群に誘導される疼痛、多発性硬化症、神経根引き抜き損傷、開胸術後症候群、痛覚過敏及び異痛症に関連する神経因性疼痛等の神経因性疼痛;
(xxi)変形性関節症、関節リウマチ、リウマチ性疾患、腱鞘炎、痛風、外陰部痛、筋筋膜痛(筋肉損傷、線維筋痛症)、腱炎、若年性関節炎、脊椎炎、痛風性関節炎、乾癬性関節炎、筋骨格性疼痛、線維筋痛症、捻挫および筋違い、交感神経依存性疼痛、筋炎、片頭痛に関連する疼痛、歯痛、インフルエンザおよび感冒等の他のウイルス感染、リウマチ熱、全身性エリテマトーデス等の障害により誘導される、またはそれに関連する炎症性/侵害受容性疼痛;
(xxii)リンパ性白血病;ホジキン病、悪性リンパ腫;リンパ肉芽腫症;リンパ肉腫;固形悪性腫瘍;広範な転移等の腫瘍により誘導される、またはそれに関連する癌疼痛;
(xxiii)群発性頭痛、前兆を伴うまたは伴わない片頭痛、緊張型頭痛、異なる原因による頭痛、予防薬および急性使用を含む頭痛障害等の頭痛;
(xxiv)経皮経管冠動脈形成術に続く再狭窄、急性および慢性疼痛、アテローム性動脈硬化、再かん流傷害、鬱血性心不全、心筋梗塞、熱傷、外傷に伴う多臓器損傷、壊死性腸炎ならびに血液透析、白血球分離および顆粒球輸血に関連する症候群、サルコイドーシス、歯肉炎、発熱、火傷(bums)、捻挫または骨折に関連する外傷から生じる浮腫、脳浮腫および血管性浮腫、糖尿病性脈管障害、糖尿病性神経障害、糖尿病性網膜症、後毛細管抵抗または膵島炎に関連する糖尿病性症候群(例えば、高血糖、多尿、蛋白尿ならびに亜硝酸塩およびカリクレインの尿中排泄量の増加)等の糖尿病を含むさまざまな他の病状または状態。
【0352】
他の適応症には、てんかん、敗血症ショック、例えば抗血液減少および/または抗低血圧薬、癌、敗血症、骨粗しょう症、良性前立腺肥大および過活動膀胱、掻痒症、白斑、一般胃腸障害、呼吸器、泌尿生殖器、胃腸または血管領域における内臓運動の障害、創傷、火傷、組織損傷および術後の熱、掻痒に関連する症候群が含まれる。
【0353】
人間の治療に有用であることに加え、これらの化合物は、哺乳類、齧歯類等を含む、ペット、エキゾチックアニマルおよび家畜の獣医学的な治療にも有用である。
上述の疾患および状態の治療のために、治療有効量は、一般に、本発明の化合物の投薬当たり約0.01mg〜約100mg/体重kgの範囲内であり、好ましくは、投薬当たり約0.1mg〜約20mg/体重kgの範囲内である。例えば、70kgの人に対する投与では、用量範囲は、本発明の化合物の投薬当たり約0.7mg〜約7000mgであり、好ましくは投薬当たり約7.0mg〜約1400mgである。最適な投薬レベルおよびパターンを決定するために、ある程度の慣例的な用量最適化が必要となり得る。活性成分は、1日に1〜6回投与され得る。
【0354】
一般的投与および医薬組成物
医薬品として使用される場合、本発明の化合物は、典型的には、医薬組成物の形態で投与される。そのような組成物は、医薬分野において周知の手順を使用して調製することができ、本発明の少なくとも1種の化合物を含む。本発明の化合物はまた、単独で、または、例えば本発明の化合物の安定性を向上させ、ある特定の実施形態においてそれらを含有する医薬組成物の投与を容易化し、増加した溶解性もしくは分散性、増加した阻害活性を提供し、補助療法を提供するようなアジュバントと組み合わせて投与することができる。本発明による化合物は、それ自体で、または本発明による他の活性物質と併せて使用することができ、また、他の薬理学的に活性な物質と併せて使用されてもよい。一般に、本発明の化合物は、治療有効量または薬学的に効果的な量で投与されるが、診断またはその他の目的でより低い量で投与されてもよい。
【0355】
純粋な形態または適切な医薬組成物の形態での本発明の化合物の投与は、医薬組成物の許容される投与形態のいずれかを使用して行うことができる。したがって、投与は、例えば、経口的、口腔的(例えば舌下的)、経鼻的、非経口的、局所的、経皮的、経膣的、または経直腸的に、固体、半固体、凍結乾燥粉末、または液体の投薬形態、例えば錠剤、坐剤、丸薬、軟カプセル剤および硬ゼラチンカプセル剤、粉剤、液剤、懸濁剤、またはエアロゾル等で、好ましくは正確な用量の単純な投与に好適な単位投薬形態で行うことができる。医薬組成物は、一般に、従来の薬学的担体または賦形剤および活性薬剤としての本発明の化合物を含み、さらに、他の薬物、医薬品、担体、アジュバント、希釈剤、ビヒクル、またはこれらの組合せを含んでもよい。そのような薬学的に許容される賦形剤、担体または添加剤、および様々な投与形態のための医薬組成物を作成する方法は、当業者に周知である。最新技術は、例えば、Remington: The Science and Practice of Pharmacy、第20版、A.Gennaro編、Lippincott Williams & Wilkins、2000;Handbook of Pharmaceutical Additives、Michael&Irene Ash編、Gower、1995;Handbook of Pharmaceutical Excipients、A.H.Kibbe編、American Pharmaceutical Ass’n、2000;H.C.AnselおよびN.G.Popovish、Pharmaceutical Dosage Forms and Drug Delivery Systems、第5版、Lea and Febiger、1990において明らかにされており、それぞれ参照することにより本明細書にその全内容が組み込まれ、最新技術をより良く説明している。
【0356】
当業者には推測されるように、製剤が有効となるために必要とされる好適な物理的特性(例えば水溶性)を有する特定の医薬製剤に使用される本発明の化合物の形態(例えば塩)が選択される。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
式(I)
【化1】

(I)
(Xは、NHまたはNであり、
Ar1は、炭素環、ヘテロシクリルおよびヘテロアリールから選択され、それぞれ、1〜3個のC1-10アルキル、C1-10アルコキシ、CN、ハロゲン、NO2、−S(O)m−C1-10アルキル、−CO2−C1-10アルキル、−NH(C1-5アルキル)−CO2−C1-10アルキル、−C(O)−NH(C1-5アルキル)、−C(O)−N(C1-5アルキル)2、−NH(C1-5アルキル)、−N(C1-5アルキル)−C(O)−C1-10アルキル、−N(C1-5アルキル)−S(O)m−C1-10アルキルおよびヘテロシクリルで置換されていてもよく、
Ar2は、炭素環、ヘテロシクリルおよびヘテロアリールから選択され、それぞれ、1〜3個のC1-10アルキル炭素環、ヘテロアリール、CN、ハロゲン、C1-10アシル、ヒドロキシルまたはオキソ(=O)で置換されていてもよく、C1-10アルキルおよび炭素環は、ヒドロキシル、C1-5アルコキシカルボニル、またはC1-5アルコキシで置換されていてもよく、
1およびL2は、それぞれ独立して、結合またはC1-10アルキル鎖から選択され、前記鎖の各−CH2−は、−O−、S(O)mまたは−NH−で置き換えられていてもよく、
可能な場合は、各L1およびL2は、ハロゲンまたはC1-3アルキルで置換されていてもよく、
1は、オキソ(=O)およびOHから選択され、
mは、0、1または2であり、
各Ar1およびAr2、またはその置換基は、部分的または完全にハロゲン化されていてもよく、
XがNである場合、環化して5〜7員ヘテロ環を形成することができる)
の化合物、またはその薬学的に許容される塩。
【請求項2】
矢印で示される立体中心炭素が、(S)配置にあり、
Xが、NHであり、
Ar1が、フェニル、C3-6シクロアルキル、ベンゾオキサゾリル、ベンゾチアゾリル、ベンゾイミダゾリル、ジオキサニル、テトラヒドロフラニル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、チアゾリル、ピラゾリル、ピロリル、イミダゾリル、チエニル、チアジアゾリル、トリアゾリル、チオモルホリニル、1,1−ジオキソ−1λ6−チオモルホリニル、モルホリニル、ピリジニル、ピリミジニル、ピリダジニル、ピラジニル、トリアジニル、ピロリジニル、ピペリジニル、ピペラジニル、プリニル、キノリニル、ジヒドロ−2H−キノリニル、イソキノリニル、キナゾリニル、インダゾリル、インドリル、イソインドリル、ベンゾフラニル、ベンゾピラニルおよびベンゾジオキソリルから選択され、それぞれ、1〜3個のC1-6アルキル、C1-6アルコキシ、CN、ハロゲン、NO2、−S(O)2−C1-3アルキル、−CO2−C1-4アルキル、−NH(C1-3アルキル)−CO2−C1-4アルキル、−C(O)−NH(C1-3アルキル)、−C(O)−N(C1-3アルキル)2、−NH(C1-3アルキル)、−N(C1-3アルキル)−C(O)−C1-4アルキル、−N(C1-3アルキル)−S(O)2−C1-3アルキル、モルホリニルまたはピペラジニルで置換されていてもよく、
Ar2が、シクロヘキシル、シクロヘキセニル、フェニル、ベンゾオキサゾリル、ベンゾチアゾリル、ベンゾイミダゾリル、テトラヒドロピラニル、ジオキサニル、テトラヒドロフラニル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、チアゾリル、ピラゾリル、ピロリル、イミダゾリル、チエニル、チアジアゾリル、トリアゾリル、チオモルホリニル、1,1−ジオキソ−1λ6−チオモルホリニル、モルホリニル、ピリジニル、ピリミジニル、ピリダジニル、ピラジニル、トリアジニル、ピロリジニル、ピペリジニル、ピペラジニル、プリニル、キノリニル、ジヒドロ−2H−キノリニル、イソキノリニル、キナゾリニル、インダゾリル、チエノ[2,3−d]ピリミジニル、インドリル、イソインドリル、ベンゾフラニル、ベンゾピラニル、ベンゾジオキソリル、[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリミジニルおよびフラザニルから選択され、それぞれ、1〜3個のC1-6アルキル、シクロプロピル、シクロヘキシル、フェニル、CN、ハロゲン、ピリミジニル、アセチルまたはオキソ(=O)で置換されていてもよく、
1が、オキソ(=O)であり、
1が、結合であり、
2が、結合、−CH2−および−CH2−CH2−から選択され、
可能な場合は、L2が、ハロゲンまたはC1-3アルキルで置換されていてもよい、
請求項1に記載の化合物。
【請求項3】
Ar1が、フェニル、チエニル、ピリジニル、ピリミジニル、ピラジン、トリアジン、およびC3-6シクロアルキルから選択され、それぞれ、1〜3個のC1-6アルキル、C1-6アルコキシ、CN、ハロゲン、NO2、−S(O)2−C1-3アルキル、−CO2−C1-4アルキル、−NH(C1-3アルキル)−CO2−C1-4アルキル、−C(O)−NH(C1-3アルキル)、−C(O)−N(C1-3アルキル)2、−NH(C1-3アルキル)、−N(C1-3アルキル)−C(O)−C1-4アルキル、−N(C1-3アルキル)−S(O)2−C1-3アルキル、モルホリニルまたはピペラジニルで置換されていてもよく、
Ar2が、シクロヘキシル、シクロヘキセニル、フェニル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、チアジアゾリル、ピラゾリル、トリアゾリル、チアゾリル、テトラヒドロピラニル、ピペラジニル、ピペラジニル、ピリジニル、ベンゾイミダゾリル、ベンゾチアゾリル、ベンゾオキサゾリル、[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリミジニル、フラザニルおよび1,1−ジオキソ−1λ6−チオモルホリンから選択され、それぞれ、1〜3個のC1-5アルキル、シクロプロピル、シクロヘキシル、フェニル、CN、ハロゲン、ピリミジニル、アセチルまたはオキソ(=O)で置換されていてもよく、
2が、結合および−CH2−から選択される、
請求項2に記載の化合物。
【請求項4】
Ar1が、ピリジニル、フェニルおよびチエニルから選択され、それぞれ、1〜3個のC1-6アルキル、C1-6アルコキシ、CN、ハロゲン、NO2、−S(O)2−C1-3アルキル、−CO2−C1-4アルキル、−NH(C1-3アルキル)−CO2−C1-4アルキル、−C(O)−NH(C1-3アルキル)、−C(O)−N(C1-3アルキル)2、−NH(C1-3アルキル)、−N(C1-3アルキル)−C(O)−C1-4アルキルまたは−N(C1-3アルキル)−S(O)2−C1-3アルキルで置換されていてもよく、
Ar2が、1〜3個のC1-5アルキルおよびシクロプロピルで置換されていてもよいイソオキサゾリルから選択される、
請求項3に記載の化合物。
【請求項5】
Ar2が、
【化2】

から選択される、請求項4に記載の化合物。
【請求項6】
式(II)
【化3】

(式中、
aは、C1-6アルキルおよびAr1から選択され、各Raは、1〜3個のC1-10アルキル、C1-10アルコキシ、CN、ハロゲン、NO2、−S(O)m−C1-10アルキル、−CO2−C1-10アルキル、−NH(C1-5アルキル)−CO2−C1-10アルキル、−C(O)−NH(C1-5アルキル)、−C(O)−N(C1-5アルキル)2、−NH(C1-5アルキル)、−N(C1-5アルキル)−C(O)−C1-10アルキル、−N(C1-5アルキル)−S(O)m−C1-10アルキルおよびヘテロシクリルで置換されていてもよく、ヘテロシクリルは、C1-5アルキルでさらに置換されていてもよく、
Ar1は、炭素環、ヘテロシクリルおよびヘテロアリールから選択され、
Ar2は、C1-6アルキル、炭素環、ヘテロシクリルおよびヘテロアリールから選択され、それぞれ、1〜3個のC1-10アルキル、炭素環、ヘテロアリール、CN、ハロゲン、C1-10アシルまたはオキソ(=O)で置換されていてもよく、C1-6アルキルおよび炭素環は、ヒドロキシル、C1-5アルコキシカルボニルまたはC1-5アルコキシで置換されていてもよく、
1およびL2は、それぞれ独立して、結合またはC1-10アルキル鎖から選択され、前記鎖の各−CH2−は、−O−、C(O)、S(O)mまたは−NH−で置き換えられていてもよく、
可能な場合は、各L1およびL2は、ハロゲンまたはC1-3アルキルで置換されていてもよく、
1は、水素およびハロゲンから選択され、
2は、水素、ハロゲンおよびOHから選択され、
あるいは、R1およびR2は結合してオキソ(=O)であり、
3は、水素またはC1-3アルキルであり、
mは、0、1または2であり、
各Ra、Ar2、L1、L2もしくはR3またはその置換基は、部分的または完全にハロゲン化されていてもよい)
の化合物、またはその薬学的に許容される塩。
【請求項7】
i)L1が、結合または−CH2−から選択され、
aが、テトラヒドロピラニルであり、
Ar2が、C1-5アルキル、シクロヘキシル、シクロヘキセニル、フェニル、ベンゾオキサゾリル、ベンゾチアゾリル、ベンゾイミダゾリル、テトラヒドロピラニル、ジオキサニル、テトラヒドロフラニル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、チアゾリル、ピラゾリル、ピロリル、イミダゾリル、チエニル、チアジアゾリル、トリアゾリル、チオモルホリニル、1,1−ジオキソ−1λ6−チオモルホリニル、モルホリニル、ピリジニル、ピリミジニル、ピリダジニル、ピラジニル、トリアジニル、ピロリジニル、ピペリジニル、ピペラジニル、プリニル、キノリニル、ジヒドロ−2H−キノリニル、イソキノリニル、キナゾリニル、インダゾリル、チエノ[2,3−d]ピリミジニル、インドリル、イソインドリル、ベンゾフラニル、ベンゾピラニル、ベンゾジオキソリル、[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリミジニルおよびフラザニルから選択され、それぞれ、1〜3個のC1-5アルキル、シクロプロピル、シクロヘキシル、フェニル、CN、ハロゲン、ピリミジニル、アセチルまたはオキソ(=O)で置換されていてもよく、Ar2置換基C1-5アルキル、シクロプロピル、シクロヘキシルおよびフェニルは、ヒドロキシル、C1-5アルコキシカルボニルまたはC1-5アルコキシで置換されていてもよく、
あるいは、
ii)L2が、結合であり、
Ar2が、イソオキサゾリルおよびチアジアゾリルから選択され、それぞれ、1〜3個のC1-3アルキル、シクロプロピル、シクロヘキシル、フェニル、CN、ハロゲン、ピリミジニル、アセチルまたはオキソ(=O)で置換されていてもよく、
aが、C1-5アルキル、フェニル、C3-6シクロアルキル、ベンゾオキサゾリル、ベンゾチアゾリル、ベンゾイミダゾリル、テトラヒドロピラニル、ジオキサニル、テトラヒドロフラニル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、チアゾリル、ピラゾリル、ピロリル、イミダゾリル、チエニル、チアジアゾリル、トリアゾリル、チオモルホリニル、1,1−ジオキソ−1λ6−チオモルホリニル、モルホリニル、ピリジニル、ピリミジニル、ピリダジニル、ピラジニル、トリアジニル、ピロリジニル、ピペリジニル、ピペラジニル、プリニル、キノリニル、ジヒドロ−2H−キノリニル、イソキノリニル、キナゾリニル、インダゾリル、インドリル、イソインドリル、ベンゾフラニル、ベンゾピラニルおよびベンゾジオキソリルから選択され、それぞれ、1〜3個のC1-6アルキル、C1-6アルコキシ、CN、ハロゲン、NO2、−S(O)2−C1-3アルキル、−CO2−C1-4アルキル、−NH(C1-3アルキル)、モルホリニルまたはピペラジニルで置換されていてもよく、これらの基はそれぞれ、C1-3アルキルでさらに置換されていてもよい、
請求項6に記載の化合物。
【請求項8】
i)Ar2が、C1-5アルキル、シクロヘキシル、シクロヘキセニル、フェニル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、チアジアゾリル、ピラゾリル、トリアゾリル、チアゾリル、テトラヒドロピラニル、ピペラジニル、ピペラジニル、ピリジニル、ベンゾイミダゾリル、ベンゾチアゾリル、ベンゾオキサゾリル、[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリミジニル、フラザニルから選択され、それぞれ、1〜3個のC1-5アルキル、シクロプロピル、シクロヘキシル、フェニル、CN、ハロゲン、ピリミジニル、アセチルまたはオキソ(=O)で置換されていてもよく、Ar2置換基C1-5アルキル、シクロプロピル、シクロヘキシルおよびフェニルは、ヒドロキシル、C1-5アルコキシカルボニルまたはC1-5アルコキシで置換されていてもよく、
ii)Raが、C1アルキル、フェニル、テトラヒドロピラニル、テトラヒドロフラニル、チエニル、ピリジニル、ピリミジニル、1,1−ジオキソ−1λ6−チオモルホリン、モルホリニルおよびC3-6シクロアルキルから選択され、それぞれ、1〜3個のC1-6アルキル、C1-6アルコキシ、CN、ハロゲン、−S(O)2−C1-3アルキル、−CO2−C1-4アルキル、−NH(C1-3アルキル)、モルホリニルまたはピペラジニルで置換されていてもよく、これらの基はそれぞれ、C1-2アルキルでさらに置換されていてもよい、
請求項7に記載の化合物。
【請求項9】
式(II)中矢印で示される立体中心炭素が、(S)配置にある、請求項8に記載の化合物。
【請求項10】
式(II)中矢印で示される立体中心炭素が、(R)配置にある、請求項8に記載の化合物。
【請求項11】
式(III)
【化4】

(III)
(式(III)の
【化5】

は、表IのA1〜A56から選択され、式(III)の
【化6】

は、表IのB1〜B37から選択される)
表I



















の化合物、またはその薬学的に許容される塩。
【請求項12】
式(III)中矢印で示される立体中心炭素が、(S)配置にある、請求項11に記載の化合物。
【請求項13】
式(IV)
【化7】

(IV)
(式(IV)の
【化8】

は、表IIのA1〜A72から選択され、式(IV)の
【化9】

は、表IIのB1〜B55から選択される)
表II























の化合物、またはその薬学的に許容される塩。
【請求項14】
式(IV)中矢印で示される立体中心炭素が、(S)配置にある、請求項13に記載の化合物。
【請求項15】
式(IV)中矢印で示される立体中心炭素が、(R)配置にある、請求項13に記載の化合物。
【請求項16】















































から選択される化合物、またはその薬学的に許容される塩。
【請求項17】
治療有効量の請求項1に記載の化合物と、1種または複数の薬学的に許容される担体および/またはアジュバントとを含む、医薬組成物。
【請求項18】
治療有効量の請求項1に記載の化合物を投与するステップを含む、疼痛を治療する方法。
【請求項19】
肺疾患、リウマチ性疾患、自己免疫疾患、筋骨格疾患、アレルギー性疾患、アレルギー反応、血管疾患、皮膚疾患、腎疾患、肝疾患、胃腸疾患、神経変性、眼疾患、耳、鼻、および喉の疾患、神経疾患、血液疾患、腫瘍、内分泌疾患、臓器および組織移植ならびに移植片対宿主病、重篤なショック状態、急性疼痛、内臓痛、胃腸管または子宮の痙攣、疝痛、神経因性疼痛、炎症性および侵害受容性疼痛、癌疼痛、頭痛、再狭窄、アテローム性動脈硬化、再かん流傷害、鬱血性心不全、心筋梗塞、熱傷、外傷に伴う多臓器損傷、壊死性腸炎ならびに血液透析、白血球分離および顆粒球輸血に関連する症候群、サルコイドーシス、歯肉炎ならびに発熱から選択される疾患または状態を治療する方法であって、治療有効量の請求項1に記載の化合物を投与するステップを含む方法。

【公表番号】特表2012−514598(P2012−514598A)
【公表日】平成24年6月28日(2012.6.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−544459(P2011−544459)
【出願日】平成21年12月15日(2009.12.15)
【国際出願番号】PCT/US2009/067963
【国際公開番号】WO2010/077836
【国際公開日】平成22年7月8日(2010.7.8)
【出願人】(503385923)ベーリンガー インゲルハイム インターナショナル ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング (976)
【Fターム(参考)】