説明

α−アリールメトキシアクリレート誘導体を含有する代謝性骨疾患の予防及び治療用医薬組成物

本発明は特定α−アリールメトキシアクリレート誘導体、またはその薬理学的に許容される塩または溶媒和物の代謝性骨疾患の予防及び治療用途に関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はα−アリールメトキシアクリレート誘導体、またはその薬理学的に許容される塩、または溶媒和物を活性成分として含む代謝性骨疾患の予防及び治療用医薬組成物に関する。
【背景技術】
【0002】
骨粗鬆症のような代謝性骨疾患は、通常、骨の中のタンパク質、カルシウム及びリンなどの減少に起因する。骨粗鬆症は年齢及び性別を問わず発生し、特に閉経女性に高い頻度で起き、年齢が増加することにつれ発生頻度が高くなる。最近は全世界的な人口の老齢化によって骨粗鬆症患者が幾何級数的に増えていく趨勢であり、このため骨粗鬆症の予防及び治療に效果的な薬剤の開発が求められている。
【0003】
現在利用可能な骨粗鬆症治療剤は、ビスフォスフォネート類、ホルモン製剤、ビタミンD及びその類似体、カルシトニン及びカルシウムを含む。ビスフォスフォネート類の代表的な例としては、アレンドロネート(メルク社製)、リセドロネート(エフ・ホフマンラ・ロシュ社製)、ゾレドロネーと(ノバルティス社製;ヨーロッパ特許第275、821号)、イバンドロネート(エフ・ホフマンラ・ロシュ社製、米国特許第4、942、157号)及びミノドロネート(山之内製薬株式会社製;ヨーロッパ特許第354、806号)が挙げられる。このようなビスフォスフォネートは骨粗鬆症に対する主な治療剤であるが、その胃腸管吸収率が低く、かつ複雑な投与指示に従わない場合、食道炎が誘発され得るという短所がある。
【0004】
ホルモン製剤としては、ラロキシフェン(イーライリリー社製)、ドロキシフェン(ファイザー社製、ヨーロッパ特許第54168号)、ラソフォキシフェン(ファイザー社製、WO97/16434)、FC−1271(Homosmedical社及びオリオン社製、WO96/7402)、TES−424(リガンド社及びウェイヤーズ社(Weyers Co.,)製、米国特許第5、948、775号)などが挙げられる。しかし、これらのホルモン製剤は乳房癌及び子宮癌誘発の危険があって、長期服用が求められる骨粗鬆症治療剤として使うのには制限がある。
【0005】
また、ビタミンD及びその類似体は高価で且つその骨粗鬆症の治療效果が確かではなく、またカルシトニンは高価でかつ投与方法が難しく、カルシウムは副作用はほとんどないが骨粗鬆症の治療ではなく予防にのみ效果がある。
【特許文献1】ヨーロッパ特許第275、821号
【特許文献2】米国特許第4、942、157号
【特許文献3】ヨーロッパ特許第354、806号
【特許文献4】ヨーロッパ特許第54168号
【特許文献5】WO97/16434
【特許文献6】WO96/7402
【特許文献7】米国特許第5、948、775号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
したがって、本発明の主な目的は、優秀な效能及び低い副作用を示す新規な代謝性骨疾患の治療及び予防用医薬組成物を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一態様によれば、活性成分として下記の式(1)の化合物又はその薬理学的に許容される塩または溶媒和物を含む代謝性骨疾患の予防及び治療用医薬組成物が提供される。
【化1】

(式中、
AはO、S、CH、O−N=CHまたはO−N=C(CH)で;
XはHまたはハロゲンで;
YはNまたはCHで;
ZはOまたはNHで;
はHまたはC1−4アルキルで;
は置換されたか置換されていないアリールまたはヘテロアリールである。)
本発明の他の態様によれば、代謝性骨疾患の予防及び治療のための前記式(1)の化合物又はその薬理学的に許容される塩または溶媒和物の使用が提供される。
本発明のまた他の様態によれば、前記式(1)の化合物又はその薬理学的に許容される塩または溶媒和物を用いて代謝性骨疾患を予防及び治療する方法が提供される。
【発明の効果】
【0008】
本発明によるα−アリールメトキシアクリレート系化合物は骨粗鬆症のような代謝性骨疾患の予防及び治療に有用である
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
式(1)の化合物において、Rはフェニル又はナフチルのようなアリール基であるか、あるいはO、S及びNから選ばれた少なくとも一つの元素を含む五員複素環式芳香族環または六員複素環式芳香族環、例えばピリジン、ピリミディン、オキサゾロン、1、3、4−チアジアゾル、クロメン、インドール、ホルホリン、チオホルホリン、ピロリジン、ピペリジン、ピペラジン、N−メチルピペラジン、N−アセチルピペラジン、ピロリドン、ピペリドン、オキサゾリジノン、チアゾリジノン及びイミダゾロンであることができる。
で示されるアリールまたはヘテロアリール基は、ハロゲン、シアノ、ニトロ、C1〜4ハロアルキル、C1〜4ハロアルケニル、ヒドロキシ、C1〜8アルキル、C2〜8アルケニル、C2〜4アルキニル、C3〜6シクロアルキル、C1〜8アルコキシ、C1〜4アルコキシC1〜4アルキル、C3〜6シクロアルキルC1〜4アルキル、C1〜4ジアルコキシC1〜4アルキル、1、3−ジオキソラン−2−イル、1、3−ジオキサン−2−イル、C2〜8アルケニルオキシ、C2〜4アルキニルオキシ、C3〜6シクロアルキルC1〜4アルコキシ、ヒドロキシC1〜4アルキル、C1〜4アシルオキシ、C1〜4アルキルカルボニル、C1〜4アルキルカルボニルオキシ、C3〜6シクロアルキルカルボニルオキシ、C1〜4アルコキシカルボニル、C1〜4ジアルキルアミノC1〜4アルコキシ、少なくとも1つのNまたはOを含有するC2〜5複素環C1〜4アルコキシ、2−モルホリノエトキシ、2−(ピペリジン−1−イル)エトキシ、置換されていないか又は置換された含Nヘテロアリール、置換されていないか又は置換されたアミノ、及び置換されていないか又は置換されたアミノC1〜2アルキルからなる群から選ばれた少なくとも1つの置換基で置換されることができる。
【0010】
置換されていないか又は置換されたアミノまたはアミノC1〜2アルキルは、−(CH−NRで示され、この際nは0、1または2であり、RとRはそれぞれ独立的にH、C1〜8アルキル、C1〜8ハロアルキル、ヒドロキシ、C2〜8アルケニル、C2〜4アルキニル、C3〜8シクロアルキル、C3〜8シクロアルキルC1〜4アルキル、C1〜4アルコキシC1〜4アルキル、C3〜8シクロアルコキシC1〜4アルキル、C1〜8アルキルスルホニル、少なくとも1つのN、OまたはSを含有するC2〜5複素環C1〜4アルキル、または任意に置換されたアリールであるか、またはRとRは一緒にそれらが結合している窒素原子とともに融合して複素環を形成することができる。
【0011】
で示されるアリール又はヘテロアリール基の含Nヘテロアリール置換基は、ピロリル、イミダゾリル、オキサゾリル、チアゾリル、トリアゾリル、ピラゾリル、テトラゾリル、インダゾリル、ベンゾオキサゾリル、ベンゾチアゾリル、ベンゾイミダゾリル、ベンゾトリアゾリル、イソキノリル及びキナゾリルであることができ、さらに、ハロゲン、シアノ、ニトロ、C1〜6ハロアルキル、C1〜6ハロアルケニル、ヒドロキシ、C1〜8アルキル、C2〜8アルケニルである、C2〜4アルキニル、C3〜8シクロアルキル、C1〜8アルコキシ、C1〜4アルコキシC1〜4アルキル、C3〜8シクロアルキルC1〜4アルキル、C1〜4ジアルコキシC1〜4アルキル、C2〜8アルケニルオキシ、C2〜4アルキニルオキシ、C3〜8シクロアルキルC1〜4アルコキシ、ヒドロキシC1〜4アルキル、C1〜4アシルオキシ、C1〜4アルキルカルボニル、C1〜4アルキルカルボニルオキシ、C3〜8シクロアルキルカルボニルオキシ、C1〜4アルコキシカルボニル、C1〜4ジアルキルアミノ及びSONR(ここでR及びRは独立的に水素またはC1〜6アルキルである)からなる群から選ばれた少なくとも1つの置換基で置換されることができる。
【0012】
前記式(1)の化合物の代表的な例は下記の表1a乃至1l、及び後述する表3a乃至3nに示したものを含む。
【表1】


【表2】

【表3】

【表4】

【表5】

【表6】

【表7】

【表8】

【表9】

【表10】

【表11】

【表12】

【0013】
前記式(1)の化合物のうち、AがOまたはO−N=C(CH)、XがH、FまたはCl、YがCH、ZがO、Rがメチル、Rが置換されているか又は置換されていないアリールである化合物が好ましい。
【0014】
特に好ましい化合物は下記式(1a)の化合物である。
【化2】

式中、
AはOまたはO−N=C(CH);
XはH、FまたはCl;
はハロゲン、C1〜4ハロアルキル、C1〜4ハロアルケニル、C1〜8アルキル、C2〜8アルケニル、C2〜4アルキニル、C3〜6シクロアルキル、C1〜8アルコキシ、C1〜4アルコキシC1〜4アルキル、C3〜6シクロアルキルC1〜4アルキル、C1〜4ジアルコキシC1〜4アルキル、1、3−ジオキソラン−2−イル、1、3−ジオキサン−2−イル、C2〜8アルケニルオキシ、C2〜4アルキニルオキシ、C3〜6シクロアルキルC1〜4アルコキシ、ヒドロキシC1〜4アルキル、C1〜4ジアルキルアミノ−C1〜4アルコキシ、少なくとも1つのNまたはOを含有するC2〜5複素環C1〜4アルコキシ、2−モルホリノエトキシ、2−(ピペリジン1−イル)エトキシ、置換されていないか又は置換された含Nヘテロアリール、置換されていないか又は置換されたアミノ、及び置換されていないか又は置換されたアミノC1〜2アルキルからなる群から選ばれた少なくとも1つの基である。
【0015】
前記式(1)の化合物の具体的な例としては下記の化合物が含まれる:
(E)−メチル2−(2−((4−オクチルフェノキシ)メチル)−3−メトキシアクリレート;
(E)−メチル2−(2−((4−(シクロプロピルメトキシ)フェノキシ)メチル)−4−クロロフェニル)−3−メトキシアクリレート;
(E)−メチル2−(2−((4−(2−メトキシエトキシ)フェノキシ)メチル)−4−クロロフェニル)−3−メトキシアクリレート;
(E)−メチル2−(2−((4−(アリルオキシ)フェノキシ)メチル)−4−クロロフェニル)−3−メトキシアクリレート;
(E)−メチル2−(2−((4−(2−メトキシエトキシ)フェノキシ)メチル)−4−フルオロフェニル)−3−メトキシアクリレート;
(E)−メチル2−(2−((4−(アリルオキシ)フェノキシ)メチル)−4−フルオロフェニル)−3−メトキシアクリレート;
(E)−メチル2−(2−((4−(1−メチルプロパンオキシ)フェノキシ)メチル)−4−フルオロフェニル)−3−メトキシアクリレート;
(E)−メチル2−(2−((3−(2−モルホリノエトキシ)フェノキシ)メチル)フェニル−3−メトキシアクリレート;
(E)−メチル2−(2−((3−(1、3−ジオキサン−2−イル)フェノキシ)メチル)フェニル−3−メトキシアクリレート;
(E)−メチル2−(2−(4−(アリルオキシ)フェネチル)フェニル)−3−メトキシアクリレート;
(E)−メチル2−((((1E−1−(3−(n−ヘキシルオキシ)フェニル)エチリデン)アミノ)オキシ)メチル)フェニル−3−メトキシアクリレート;
(E)−メチル2−((((1E−1−(3−(シアノメチルオキシ)フェニル)エチリデン)アミノ)オキシ)メチル)フェニル−3−メトキシアクリレート;
(E)−メチル2−[2−((3−モルホリノフェノキシ)メチル)フェニル]−3−メトキシアクリレート;
(E)−メチル2−[2−((3−モルホリノフェノキシ)メチル)−4−クロロフェニル]−3−メトキシアクリレート;
(E)−メチル2−[2−((3−(ピペリジン−1−イル)フェノキシ)メチル)フェニル]−3−メトキシアクリレート;
(E)−メチル2−[2−((4−(ピペリジン−1−イル)フェノキシ)メチル)フェニル]−3−メトキシアクリレート;
(E)−メチル2−[2−((3−(4−メチルピペラジン−1−イル)フェノキシ)メチル)フェニル]−3−メトキシアクリレート;
(E)−メチル2−[2−((4−(N−イソブチルアミノ)−2−フルオロフェノキシ)メチル)フェニル]−3−メトキシアクリレート;
(E)−メチル2−[2−((4−(N−イソブチル−N−メチルアミノ)−2−フルオロフェノキシ)メチル)フェニル]−3−メトキシアクリレート;
(E)−メチル2−[2−((4−(N−シクロプロピルメチルアミノ)−2−フルオロフェノキシ)メチル)フェニル]−3−メトキシアクリレート;
(E)−メチル2−[2−((4−(N−シクロプロピルメチル−N−メチルアミノ)−2−フルオロフェノキシ)メチル)フェニル]−3−メトキシアクリレート;
(E)−メチル2−[2−((3−フルオロ−4−(ピペリジン−1−イル)フェノキシ)メチル)フェニル]−3−メトキシアクリレート;
(E)−メチル2−[2−((2−フルオロ−4−モルホリノフェノキシ)メチル)フェニル]−3−メトキシアクリレート;
(E)−メチル2−[2−((3−(モルホリノメチル)フェノキシ)メチル)フェニル]−3−メトキシアクリレート;
(E)−メチル2−[2−((3−(N−メチル−N−フェニルアミノ)フェノキシ)メチル)−4−クロロフェニル]−3−メトキシアクリレート;
(E)−メチル2−[2−((3−((4−メチルピペラジン−1−イル)メチル)フェノキシ)メチル)フェニル]−3−メトキシアクリレート;
(E)−メチル2−[2−((6−(ピロリジン−1−イル)ピリジン−2−イルオキシ)メチル)フェニル]−3−メトキシアクリレート;
(E)−メチル2−[2−((6−(ピペリジン−1−イル)ピリジン−2−イルオキシ)メチル)フェニル]−3−メトキシアクリレート;
(E)−メチル2−[2−((5−(モルホリノ)ピリジン−2−イルオキシ)メチル)−4−クロロフェニル]−3−メトキシアクリレート;及び
(E)−メチル2−[2−((6−(モルホリノ)ピリジン−2−イルオキシ)メチル)フェニル]−3−メトキシアクリレート。
【0016】
本発明による組成物の活性成分としては式(1)の化合物の生理学的及び薬学的に許容される塩を用いることができる。前記薬学的に許容される塩は無毒性水溶性塩であり、その代表的な例としては、カリウム及びナトリウム塩のようなアルカリ金属塩;カルシウム及びマグネシウム塩のようなアルカリ土類金属塩;テトラメチルアンモニウム塩のようなアンモニウム塩;トリエチルアミン、メチルアミン、ジメチルアミン、シクロペンチルアミン、ベンジルアミン、フェネチルアミン、ピペリジン、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン、リシン、アルギニン及びN−メチル−D−グルコサミン塩のようなアミン塩;塩酸、臭化水素酸、ヨウ化水素酸、硫酸、リン酸、及び硝酸塩のような無機酸塩;酢酸、乳酸、酒石酸、安息香酸、クエン酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、トルエンスルホン酸、イセチオン酸、グルクロン酸、及びグルコン酸塩のような有機酸塩;溶媒和物;及びアルコキシド(例えば、エトキシド)のような溶媒和物が含まれる。
【0017】
本発明に用いられた式(1)の化合物はヨーロッパ特許第278、595号に記載された方法によって製造することができる。例えば、式(1a)の化合物は塩基の存在下で式(2)の化合物と式(3)の化合物とを反応させて製造できる。
【化3】

式中、
X、Y、A及びAは前述した通りである。
【0018】
また、前記反応において、出発物質として使われた式(2)の化合物は下記の反応式1に示した方法で製造することができる。
【化4】

式中、
Xは前述した通りであり、Qはヨウ素、臭素、及び塩素のようなハロゲンである。
【0019】
反応式1に示したように、式(2)の化合物は、式4のハロゲン化アリール(望ましくは、Qはヨウ素または臭素)をn−ブチルリチウムのような塩基の存在下でボロン酸トリイソプロピルと反応させた後、生成混合物を酸性溶液、例えば塩酸で処理して式(5)の化合物を形成する段階(参考文献:W Li et al., J. Org. Chem., 67, 5394, 2002);式(5)の化合物をパラジウム触媒、例えばPd(OAc)またはPd(PPh及び無機塩基、例えばKCO、NaCO、KPOまたはCsCOの存在下で式(6)のメチルα−ハロメトキシアクリレート(望ましくは、Qはヨウ素または臭素)(これは出発物質としてプロピオン酸メチルを用い、参考文献[R.E.Ireland et al., J. Org. Chem., 56, 3572, 1991 ]及び[D.M.Hodgson et al., Synlett, 32, 1995]に記載された方法によって製造される。) と反応させて式(7)の化合物を形成する段階;及び式7の化合物をN−ブロモコハク酸イミドで処理する段階を含む方法によって製造することができる。
【0020】
式(2)の特定の化合物、(E)−メチル−2−(2−ブロモメチルフェニル)−3−メトキシアクリレート(すなわち、式(2)におけるXが水素である化合物)はヨーロッパ特許第278、595号に記載された方法によって製造することができる。
また、式(3)の化合物は通常の方法で製造でき、特にA基としてO−N=C(CH)を有する化合物は韓国特許第31195号及び第31196号に記載された方法によって得られ、Aが酸素でありAがアミノである化合物は参考文献[Hassen, J. et al., Chemical Review, 102, 1359, 2002]に記載された方法によって製造できる。
【0021】
また、式(1a)の化合物は下記の反応式2に示した工程によって製造することができる。
【化5】

【0022】
前記反応式において、X、A及びQは前述した通りである。
前記反応式2によれば、式(1a)の化合物は、式(8)のハロトルエン化合物(好ましくは、Qはヨウ素及びヨウ素及び臭素である)をN−ブロモコハク酸イミドで処理して式9の臭化ベンジルを形成する段階;式(9)の化合物を式(3a)のフェノール化合物と反応させて式(10)の化合物を製造する段階;式(10)の化合物をn−ブチルリチウムのような塩基の存在下でボロン酸トリイソプロピルと反応させた後、生成混合物を酸性溶液、例えば塩酸で処理して式(11)の化合物を形成する段階;式(11)の化合物をパラジウム触媒、例えばPd(OAc)またはPd(PPh及び無機塩基、例えばKCO、NaCO、KPOまたはCsCOの存在下で式(6)の化合物と反応させる段階を含む方法によって製造することができる。
【0023】
前記方法に用いられた式(3a)の化合物は公知の方法によって製造できるが、Aがアミノ基である化合物は参考文献[Hassen, J. et al., Chemical Review, 102, 1359, 2002]及び[Wolfe, J. P. et al., J. Org. Chem., 65, 1158, 2000]に記載された方法で合成することができ、 AbgがNR である化合物(式(3a−1)は、下記の反応式4に示した工程によって製造できる。
【化6】

【0024】
前記反応式において、R及びRは前述した通りであり、LはハロゲンまたはOSOCFで;PGはメチル、ベンジルまたはトリアルキルシリル(例えば、トリメチルシリル、トリエチルシリル、トリイソプロピルシリルまたはt−ブチルジメチルシリル)である。
【0025】
すなわち、式(3a−1)の化合物は、式(12)の化合物をアミン化した後、アミン化によって得られた式(13)の化合物を脱保護することで製造することができる。
式(12)の化合物のアミン化は、通常の方法(参考文献[Smith, M. B. et al., Advanced Organic Chemistry, 5th Ed., pp 850−893, 2001) によって行うことができ、脱保護工程は通常の脱保護方法(参考文献[Greene, T. W. et al., Protective Groups in Organic Synthesis, 3rd Ed., pp 23−148, 1999])によって遂行できる。アミン化反応はパラジウム触媒、塩基及びホスフィンリガンドの存在下で、不活性溶媒中で遂行することができる。前記パラジウム触媒としては、酢酸パラジウム(II)、塩化パラジウム(II)、臭化パラジウム(II)、ジクロロビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)及びトリス(ジベンジリデンアセトン)ジパルラジウム(0)が挙げられるが、これらに限定されるわけではない。前記ホスフィンリガンドとしては、2、2´−ビス(ジフェニルホスフィノ)−1、1´−ビナフチル(BINAP)、トリ−O−トリルホスフィン、トリ−t−ブチルホスフィン、1、1´−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン、ビス[(2−ジフェニルホスフィノ)フェニル]エーテル(DPEphos)、2−ジシクロヘキシルホスファニル−2´−ジメチルアミノビフェニル、2−(ジ−t−ブチルホスフィノ)ビフェニル、9、9−ジメチル−4、6−ビス(ジフェニルホスフィノ)キサンテン(Xanthaphos)及びこれらのラセミ体が挙げられるが、これらに限定されるわけではない。前記塩基の例としては、ナトリウムt−ブトキシド(t−BuONa)あるいは無機塩(例:KCO、NaCO、KPOまたはCsCO)が含まれる。前記不活性溶媒の例としては1、4−ジオキサン、トルエン、ベンゼン、アセトニトリル、ジメチルホルムアミド及びテトラヒドロフランが含まれる。前記パラジウム触媒及びホスフィンリガンドは触媒量、好ましくは式(12)の化合物を基準として0.1ないし10mol%範囲で用いられる。前記アミン化工程はアルゴンまたは窒素などの不活性ガス下で80乃至150℃で30分間遂行することができる。
【0026】
前記反応式3に示したように、式13の化合物は式14のニトロ基含有化合物を還元した後、生成されたアミノ含有化合物、つまり式15の化合物をアルキル化して製造してもよい。
【0027】
また、Aとして置換されたアミノメチル基(−CH−NR)を有する式3aの化合物(式(3a−2)の化合物)は下記の反応式4に示した方法によって製造することができる。
【0028】
【化7】

前記反応式において、R及びRは前述した通りである。
すなわち、式(3a−2)の化合物は式(16)のアルデヒド化合物を通常の方法でアミン化して製造することができる。前記反応式4のアミン化は還元剤存在のもとで不活性溶媒中で行われることができる。前記還元剤としては、水素化ホウ素ナトリウム(NaBH)、水素化シアノホウ素ナトリウム(NaBHCN)及びトリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム(NaBH(OAc))が含まれ、これらに限定されるわけではない。
【0029】
前記式(1)の化合物は薬学的に許容される担体と一緒に骨粗鬆症予防及び治療用の医薬組成物に活性成分として用いられる。前記薬学的に許容される担体としては、賦形剤、崩壊剤、甘味剤、滑沢剤、及び香料などが挙げられる。本発明の組成物は必要によって健康増進用のビタミンCのような他の成分を更に含むこともできる。
【0030】
本発明による医薬組成物は、錠剤、カプセル剤、粉剤、顆粒剤、懸濁剤、液剤、及び経口/非経口投与用その他製剤などの多様な形態で製剤化することができる。本発明による医薬組成物は単回投与又は分割投与で投与できるが、通常、非経口投与の場合は、活性成分の一日投与用量は0.5〜5mg/kg体重、好ましくは1〜4mg/kg体重、経口投与の場合は、5〜50mg/kg体重、好ましくは10〜40mg/kg体重の範囲である。しかし、前記活性成分の量は、実際に、様々な関連要素、例えば、処理対象の状態、選択された投与経路、各患者の年齢、性別、及び体重や患者疾患の重症度を鑑みて決めなければならず、したがって前記用量が決して本発明の範囲を限定するものではない。
【0031】
本発明によれば、式(1)の化合物を活性成分として含む、骨粗鬆症のような代謝性骨疾患を予防または治療するための健康食品または飲料組成物が提供される。式(1)の化合物が適用されることができる食品または飲料としては、肉類、飲料水、チョコレート、スナック類、お菓子類、ピザ、ラーメン、その他麺類、ガム類、アイスクリーム類、アルコール飲料、及び複合ビタミン剤などが含まれる。健康食品または飲料組成物において、式(1)の化合物は組成物の0.1ないし80重量%の範囲の量で用いられることができる。
以下、本発明を実施例により詳しく説明する。しかし、本発明がこれらの実施例によって制限されるものではない。
【実施例】
【0032】
実施例1
(E)−メチル2−(2−((4−(シクロプロピルメチル)フェノキシ)メチル)−4−クロロフェニル)−3−メトキシアクリレート(化合物番号:267)の製造
(段階1)
2−ブロモ−5−クロロトルエン13.3ml(0.1mol)を無水THF200mlに溶かした後、これにホウ酸トリイソプロピル27.7ml(0.12mol)を添加した。反応混合物をドライアイス−アセトン浴(bath)上で−78℃まで凍結した後、n−BuLi溶液48ml(ヘキサン中の2.5M、0.12mol)を1時間滴加してから、ドライアイス−アセトン浴を取り除き、3NHCl溶液150mlを加えた。生成混合物を1時間攪拌した後、分離した水層を酢酸エチル100mlで2回抽出した。有機層を合わせて塩水で洗浄して、無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、減圧濾過して溶媒を除去した。残渣を再結晶(10%酢酸エチル/ヘキサン)して白色の固体化合物である4−クロロ−2−ホウ酸メチル13.8g(収率81%)を得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) d 8.07 (dd, 1H, J = 5.7 Hz, 2.8 Hz), 7.28-7.26 (m, 2H), 2.76 (s, 3H)
【0033】
(段階2)
前記段階1で得た化合物13.8g(80mmol)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム3.1g(2.7mmol)及びKPO 42.7g(200mmol)を順にフラスコに入れた後、ジオキサン450ml及び水90mlを加えた。これに(E)−メチル2−ヨード−3−メトキシ−2−プロペン酸16.2g(67mmol)を加えた後、得られた混合物を90℃で22時間攪拌した後、室温に冷却し、これに酢酸エチル200mlを加えた。分離された水層を酢酸エチル50mlで2回抽出して、有機層を合わせて水100ml及び塩水100mlで洗浄した。この有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、減圧濃縮した。濃縮液を10%酢酸エチル/ヘキサン混合物を溶離剤として用いてカラムクロマトグラフィで精製して(E)−メチル2−(4−クロロ−2−メチルフェニル)−3−メトキシアクリレート12.6g(収率78%)を固体の形態で得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) d 7.56 (s, 1H), 7.22-7.14 (m, 2H), 7.03 (d, 1H, J = 8.2 Hz), 3.83 (s, 3H), 3.70 (s, 3H), 2.15 (s, 3H)
【0034】
(段階3)
段階2で得た化合物9.7g(40mmol)を四塩化炭素200mlに溶解させた後、AIBN 0.7g(4mmol)及びN−ブロモコハク酸イミド7.9g(44mmol)を加えた。この混合物を5時間還流させた後、室温に冷却した。得られた反応混合物を水50mlで2回、塩水50mlで洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、減圧蒸留して出発物質が少し含むオイル状の(E)−メチル2−(2−ブロモメチル−4−クロロフェニル)−3−メトキシアクリレートを得た。
【0035】
(段階4)
段階3で得た化合物0.6g(1.8mmol)をアセトニトリル5mlに溶かし、これにKCO 0.5g(3.6mmol)及び4−シクロプロピルメトキシフェノル0.27g(1.8mmol)を添加し、この混合物を15時間還流させた後、減圧蒸留して溶媒を取り除いた。残渣に酢酸エチル30mlを加え、得られた生成混合物を水で2回洗浄した後、無水硫酸マグネシウムで乾燥して減圧濃縮した。濃縮液をカラムクロマトグラフィにより精製して白色固体の(E)−メチル2−(2−((4−(シクロプロピルメトキシ)フェノキシ)メチル)−4−クロロフェニル)−3−メトキシアクリレート0.6g(収率85%)を得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) d 7.58 (s, 1H), 7.55 (d, J = 2.4 Hz, 1H), 7.26 (dd, J = 8.1 Hz, 2.1 Hz, 1H), 7.07 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 6.83 (s, 4H), 4.85 (s, 2H), 3.82 (s, 3H), 3.73 (d, J = 7.2 Hz, 2H), 3.69 (s, 3H), 1.27-1.22 (m, 1H), 0.65-0.59 (m, 2H), 0.35-0.30 (m, 2H)
【0036】
実施例2
(E)−メチル2−(2−((4−(2−メトキシエトキシ)フェノキシ)メチル)−4−クロロフェニル)−3−メトキシアクリレート(化合物番号:274)の合成
(段階1)
2−ブロモ−5−クロロトルエン20.5g(100mmol)を四塩化炭素200mlに溶解させて、これにAIBN 0.2g(1mmol)及びN−ブロモコハク酸イミド19.6g(110mmol)を加え、生成混合物を2時間還流させた後、室温に冷却させた。反応混合物を水50mlで2回、塩水50mlで洗浄して、無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、減圧蒸留して出発物質が少し含まれたオイルを得た。前記オイルをヘキサン20mlに溶かした後、室温で再結晶して白色固体の2−ブロモ−1−ブロモメチル−5−クロロベンゼン22.7g(収率80%)を得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) d 7.50 (d, 1H, J = 8.7 Hz), 7.45 (d, 1H, J = 2.4 Hz), 7.15 (dd, 1H, J = 8.7 Hz, 2.4 Hz), 4.53 (s, 2H)
【0037】
(段階2)
前記段階1で得た化合物1.42g(5mmol)をアセトニトリル20mlに溶かした後、KCO1.38g(10mmol)及び4−(2−メトキシエトキシ)フェノール0.84g(5mmol)を加え、15時間還流させた。生成混合物を減圧蒸留して溶媒を取り除いて、酢酸エチル20mlを添加した。生成混合物を水で2回洗浄して、無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、減圧濃縮した。濃縮液を、20%酢酸エチル/ヘキサンを溶離剤として用いるカラムクロマトグラフィにより精製して1−(2−ブロモ−5−クロロベンジルオキシ)−4−(2−メトキシエトキシ)ベンゼン1.76g(収率95%)を得た。
【0038】
(段階3)
前記段階2で得た化合物1.8g(4.8mmol)をフラスコで無水THF10mlに溶かした後、ホウ酸トリイソプロピル1.34ml(5.8mmol)を添加した。反応フラスコをドライアイス−アセトン浴で−78℃まで凍結した後、n−BuLi溶液 2.3ml(ヘキサン中の2.5M、5.8mmol)を15分間かけて適加した。生成混合物を1時間攪拌した後、ドライアイス−アセトン浴を取り除き、混合物に2N HCl溶液5mlを添加した。生成混合物を1時間攪拌した後、水層を分離して酢酸エチル10mlで2回抽出した。有機層を合わせて塩水で洗浄して無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、減圧下で濾過して溶媒を取り除いた。残渣をエチルエーテル/ヘキサンで再結晶して2−((4−(2−メトキシエトキシ)フェノキシ)メチル)−4−ボロン酸クロロフェニル1.12g(収率69%)を得た。
【0039】
(段階4)
前記段階3で得た化合物1.1g(3.3mmol)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム0.17g(0.15mmol)及びKPO 1.96g(9.0mmol)を順にフラスコに入れた後、ジオキサン5ml及び水1mlを加えた。これに(E)−メチル2−ヨード−3−メトキシ−2−プロペン酸0.73g(3.0mmol)を加えた後、生成混合物を90℃で22時間攪拌した。混合物を室温に冷却した後、これに酢酸エチル10mlを加えた。水層を分離して酢酸エチル10mlで2回抽出して、有機層を合わせて水20ml及び塩水20mlで洗浄して、無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、減圧濃縮した。生成された残渣を、20%酢酸エチル/ヘキサンを溶離剤として用いてカラムクロマトグラフィーで精製し(E)−メチル2−(2−((4−(2−メトキシエトキシ)フェノキシ)メチル)−4−クロロフェニル)−3−メトキシアクリレート0.87g(収率71%)を得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) d 7.58 (s, 1H), 7.56 (d, J = 2.3 Hz, 1H), 7.26 (dd, J = 8.1 Hz, 2.1 Hz, 1H), 7.00 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 6.83 (s, 4H), 4.85 (s, 2H), 4.06 (t, J = 6.1 Hz, 2H), 3.82 (s, 3H), 3.73 (t, J = 6.1 Hz, 2H), 3.70 (s, 3H), 3.44 (s, 3H)
【0040】
前記実施例1及び2の工程と類似に行って前記表1aないし表1lに示したα−アリールメトキシアクリレート誘導体を得、製造された代表的な化合物の水素核磁気共鳴分析及び質量分析結果を下記の表2aないし表2cに示す。
【表13】

【表14】

【表15】

【0041】
実施例3
(E)−メチル2−[2−((3−モルホリノフェノキシ)メチル)−4−クロロフェニル]−3−メトキシアクリレート(化合物番号:386)の合成
(段階1)
方法1
1−(ベンジルオキシ)−3−ブロモベンゼン526mg(2.0mmol)、モルホリン209μl(2.4mmol)、ナトリウムt−ブトキシド283mg(2.8mmol)、トリス(ジベンジルリジンアセトン)ジパラジウム(0)9mg(0.005mmol)及び(±)−BINAP19mg(0.015mmol)を順にフラスコに入れた後、ここにトルエン5mlを加えて、生成混合物を80℃で20時間攪拌した。反応混合物を室温に冷却した後、これに酢酸エチル20mlを加えてセライトを利用して濾過した。生成ろ液を減圧濃縮した後、残渣を、30%酢酸エチル/ヘキサンを溶離剤として用いてカラムクロマトグラフィで精製して4−(3−(ベンジルオキシ)フェニル)モルホリン430mg(収率80%)を得た。
【0042】
方法2
密閉されたマイクロ波(microwave)反応器内で120℃で10分間反応を遂行することを除いては、前記方法1の工程を繰り返して4−(3−(ベンジルオキシ)フェニル)モルホリン450mg(収率85%)を得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 7.44-7.32 (m, 5H), 7.18 (t, 1H, J = 8.7 Hz), 6.55-6.53 (m, 3H), 5.04 (s, 2H), 3.84 (t, 4H, J = 4.7 Hz), 3.14 (t, 4H, J = 4.9 Hz)
【0043】
(段階2)
前記段階1で得られた化合物400mg(1.4mmol)をメタノール10mlと酢酸エチル5mlとの混合溶液に溶かした後、これに10%パラジウム/炭素32mgを添加した。生成混合物を水素化反応器に入れて30ないし40psiで36時間反応させた後、セライトを利用して濾過し、減圧濃縮した。生成された残渣を、5%メタノール/ジクロロメタンを溶離剤として用いてカラムクロマトグラフィで精製して3−モルホリノフェノール240mg(収率80%)を固体形態で得た。
融点:116〜118℃;
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 7.13 (t, 1H, J = 8.3 Hz), 6.50 (dd, 1H, J = 8.3, 2.5 Hz), 6.40-6.32 (m, 2H), 4.73 (s, 1H), 3.85 (t, 4H, J = 4.8 Hz), 3.15 (t, 4H, J = 4.8 Hz);
MS (EI) M+ 計算値:179.0946 (C10H13NO2)、実測値:179
【0044】
(段階3)
(E)−メチル2−(2−ブロモメチル−4−クロロ)フェニル−3−メトキシアクリレート58mg(0.42mmol)をアセトニトリル2mlに溶かし、これにKCO110mg(0.84mmol)及び3−モルホリノフェノール50mg(0.28mmol)を添加した後、生成混合物を15時間還流させた。反応混合物を減圧蒸留して溶媒を取り除き、これに酢酸エチル10mlを添加した。生成混合物を水で2回洗浄して、無水硫酸マグネシウムで乾燥した後減圧濃縮した。濃縮液を、20%酢酸エチル/ヘキサンを溶離剤として用いてカラムクロマトグラフィで精製してオイル状の(E)−メチル2−[2−((3−モルホリノフェノキシ)メチル)−4−クロロフェニル]−3−メトキシアクリレート70mg(収率60%)を得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 7.58 (s, 1H), 7.56-7.09 (m, 4H), 6.54-6.39 (m, 3H), 4.95 (s, 2H), 3.87-3.83 (m, 4H), 3.81 (s, 3H), 3.68 (s, 3H), 3.07-3.02 (m, 4H);
MS (EI) M+ 計算値: 417.1343(C22H24ClNO5、実測値:417)
【0045】
実施例4
(E)−メチル2−[2−((3−(ピペリジン1−イル)フェノキシ)メチル)フェニル]−3−メトキシアクリレート(化合物番号:388)の合成
(段階1)
3−アミノフェノール10.91g(100mmol)をトルエン100mlに溶かした後、これに重炭酸ナトリウム18.5g(220mmol)及び1、5−ジブロモペンタン16.0ml(110mmol)を加えて、生成混合物を17時間還流させた。反応混合物を室温に冷却した後、これに酢酸エチル100ml及び水100mlを加えた。水層を分離して酢酸エチル100mlで2回抽出して、有機層を合わせて無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、減圧濃した。濃縮液を、20%酢酸エチル/ヘキサンを溶離剤として用いてカラムクロマトグラフィで精製して3−(ピペリジン−1−イル)フェノール 12.9g(収率73%)を固体形態で得た。
融点:112〜114℃;
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 7.09 (t, 1H, J = 7.9 Hz), 6.52 (dd, 1H, J = 8.3, 2.3 Hz), 6.41 (t, 1H, J = 2.3 Hz), 6.26 (dd, 1H, J = 8.2, 2.4 Hz), 4.60 (s, 1H), 3.17-3.12 (m, 4H), 1.69-1.55 (m, 6H);
MS (EI) M+ 計算値:177.1154(C10H15NO)、実測値:177
【0046】
(段階2)
(E)−メチル2−(2−ブロモメチル)フェニル−3−メトキシアクリレート96mg(0.33mmol)をアセトニトリル2mlに溶かした後、これにKCO 58mg(0.42mmol)及び前記段階1で得られた化合物50mg(0.28mmol)を添加して、生成混合物を15時間還流させた。反応混合物を減圧蒸留して溶媒を取り除き、これに酢酸エチル10mlを添加した。生成混合物を水で2回洗浄して、無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、減圧濃縮した。残渣を、20%酢酸エチル/ヘキサンを溶離剤として用いてカラムクロマトグラフィで精製して白色固体状の(E)−メチル2−[2−((3−(ピペリジン−1−イル)フェノキシ)メチル)フェニル]−3−メトキシアクリレート56mg(収率52%)を得た。
融点:64〜66℃;
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 7.58 (s, 1H), 7.53-7.06 (m, 5H), 6.55-6.34 (m, 3H), 4.93 (s, 2H), 3.81 (s, 3H), 3.69 (s, 3H), 3.15-3.10 (m, 4H), 1.68-1.54 (m, 6H);
MS (EI) M+ 計算値:381.194 (C23H27NO4)、実測値:381 (10, M+), 205 (11), 145 (36), 43 (100)
【0047】
実施例5
(E)−メチル2−[2−((4−(N−イソブチルアミノ)−2−フルオロフェノキシ)メチル)フェニル]−3−メトキシアクリレート(化合物番号:425)及び(E)−メチル2−[2−((4−(N−イソブチル−N−メチルアミノ)−2−フルオロフェノキシ)メチル)フェニル]−3−メトキシアクリレート(化合物番号:426)の合成
(段階1)
(E)−メチル2−(2−ブロモメチル)フェニル−3−メトキシアクリレート1.2g(3.6mmol)をアセトニトリル20mlに溶かした後、これにKCO 1.0g(7.2mmol)及び2−フルオロ−4−ニトロフェノール 0.57g(3.6mmol)を添加して、生成混合物を15時間還流させた。反応混合物を減圧蒸留して溶媒を取り除き、これに酢酸エチル50mlを添加した。生成混合物を水で2回洗浄したし、無水硫酸マグネシウムで乾燥した後減圧濃縮した。残渣を、30%酢酸エチル/ヘキサンを溶離剤として用いてカラムクロマトグラフィで精製して白色固体状の(E)−メチル2−[2−((2−フルオロ−4−ニトロフェノキシ)メチル)フェニル]−3−メトキシアクリレート 1.07g(収率82%)を得た。
【0048】
(段階2)
前記段階1で得られた化合物1.0g(2.7mmol)をメタノール5mlと酢酸エチル5mlとの混合溶液に溶かした後、これに10%パラジウム/炭素200mgを添加した。生成混合物を水素化反応器に取り込んで反応器内で水素ガスを取り入れながら18時間攪拌した。反応混合物を、セライトを利用して濾過した後減圧濃縮こんにチはだった。残渣を、40%酢酸エチル/ヘキサンを溶離剤として用いてカラムクロマトグラフィして(E)−メチル2−[2−((2−フルオロ−4−アミノ−フェノキシ)メチル)フェニル]−3−メトキシアクリレート0.84g(収率92%)を得た。
【0049】
(段階3)
前記段階2で得られた化合物150mg(0.45mmol)をジクロロメタン2mlに溶かした後、これにNaBH(OAc)134mg(0.63mmol)及びイソブチルアルデヒド41μl(0.45mmol)を添加した。反応混合物を室温で6時間攪拌した後、飽和重炭酸ナトリウム溶液で処理した後、水層を分離してジクロロメタン10mlで2回抽出した。有機層を合わせて無水硫酸マグネシウムで乾燥した後減圧濃縮した。残渣を、20%酢酸エチル/ヘキサンを溶離剤として用いてカラムクロマトグラフィで精製してオイル状の(E)−メチル2−[2−((4−(N−イソブチルアミノ)2−フルオロフェノキシ)メチル)フェニル]−3−メトキシアクリレート103mg(収率60%)を得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 7.59 (s, 1H), 7.58-7.56 (m, 1H), 7.34-7.29 (m, 2H), 7.16-7.13 (m, 1H), 6.76-6.70 (m, 1H), 6.38-6.21 (m, 2H), 4.90 (s, 2H), 3.79 (s, 3H), 3.68 (s, 3H), 3.54 (bs, 1H), 2.83 (d, J = 6.6, 2H), 1.88-1.79 (m, 1H), 0.96-0.94 (m, 6H)
【0050】
(段階4)
前記段階3で得られた化合物70mg(0.18mmol)をジクロロメタン1.5mlに溶かした後、これにNaBH(OAc)57mg(0.27mmol)及びホルムアルデヒド30μl(0.40mmol)を添加した。反応混合物を常温で22時間攪拌して飽和重炭酸ナトリウム溶液で処理した後、水層を分離してジクロロメタン10mlで2回抽出した。有機層を合わせて無水硫酸マグネシウムで乾燥して減圧濃縮した。残渣を、20%酢酸エチル/ヘキサンを溶離剤として用いてカラムクロマトグラフィで精製してオイル状の(E)−メチル2−[2−((4−(N−イソブチル−N−メチルアミノ)−2−フルオロフェノキシ)メチル)フェニル]−3−メトキシアクリレート50mg(収率73%)を得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 7.60 (s, 1H), 7.59-7.57 (m, 1H), 7.34-7.30 (m, 2H), 7.16-7.13 (m, 1H), 6.82-6.76 (m, 1H), 6.45-6.23 (m, 2H), 4.91 (s, 2H), 3.80 (s, 3H), 3.68 (s, 3H), 2.98 (d, J = 7.2, 2H), 2.86 (s, 3H), 2.03-1.94 (m, 1H), 0.91-0.88 (m, 6H)
【0051】
実施例6
(E)−メチル2−[2−((3−(モルホリノメチル)フェノキシ)メチル)フェニル]−3−メトキシアクリレート(化合物番号:404)の合成
(段階1)
(E)−メチル2−(2−ブロモメチル)フェニル−3−メトキシアクリレート1.2g(4.0mmol)をアセトニトリル20mlに溶かして、これにKCO 1.11g(8.0mmol)及び3−ヒドロキシベンズアルデヒド0.59g(4.8mmol)を加えた後、生成混合物を15時間還流させた。反応混合物を減圧蒸留して溶媒を取り除いた後、酢酸エチル50mlを添加した。生成された混合物を水で2回洗浄した後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、減圧濃縮した。残渣を、30%酢酸エチル/ヘキサンを溶離剤として用いてカラムクロマトグラフィで精製して白色固体状の(E)−メチル2−[2−((3−ホルミルフェノキシ)メチル)フェニル]−3−メトキシアクリレート0.98g(収率75%)を得た。
【0052】
(段階2)
前記段階1で得られた化合物326mg(1.0mmol)をジクロロメタン5mlに溶かした後、これにNaBH(OAc)297mg(1.4mmol)及びモルホリン87μl(1.0mmol)を添加した。反応混合物を室温で4時間攪拌した後、飽和重炭酸ナトリウム水溶液で処理して、水層を分離してジクロロメタン20mlで2回抽出した。有機層を合わせて無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、減圧濃縮した。残渣を、3%メタノール/クロロホルムを溶離剤として用いてカラムクロマトグラフィで精製してオイル状の(E)−メチル2−[2−((3−(モルホリノメチル)フェノキシ)メチル)フェニル]−3−メトキシアクリレート385mg(収率97%)を得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 7.57 (s, 1H), 7.54-7.51 (m, 1H), 7.31-7.28 (m, 2H), 7.17-7.14 (m, 2H), 6.89-6.86 (m, 2H), 6.80-6.79 (m, 1H), 4.95 (s, 2H), 3.78 (s, 3H), 3.68 (s, 3H), 3.65-3.61 (m, 4H), 3.44 (m, 2H), 2.44-2.34 (m, 4H)
【0053】
実施例7
(E)−メチル2−[2−((6−(ピロリジン−1−イル)ピリジン−4−イルオキシ)メチル)フェニル]−3−メトキシアクリレート(化合物番号:415)の合成
(段階1)
方法1
乾燥したマイクロ波反応器に2−(ベンジルオキシ)−6−ブロモピリジン526mg(2.0mmol)及びピロリジン1.70ml(20mmol)を入れて、マイクロ波(microwave)を利用して混合物を150℃で10分間反応させた。反応混合物を水20mlと混合した後、酢酸エチル100mlで2回抽出して、有機層を分離して無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、減圧下で溶媒を取り除いた。残渣を、10%酢酸エチル/ヘキサンを溶離剤として用いてカラムクロマトグラフィで精製して2−(ベンジルオキシ)−6−(ピロリジン−1−イル)ピリジン485mg(収率95%)を得た。
【0054】
方法2
乾燥したマイクロ波反応器にアルゴンガスを取り入れながら2−(ベンジルオキシ)−6−ブロモピリジン526mg(2.0mmol)、ピロリジン200μl(2.4mmol)、ナトリウムt−ブトキシド283mg(2.8mmol)、トリス(ジベンジルリデンアセトン)ジパラジウム(0)(Pd0.5mol%)9mg(0.005mmol)、(±)−BINAP 19mg(0.015mmol、1.5mol%)及びトルエン3mlを入れて攪拌した後、生成混合物をマイクロ波を利用して120℃で10分間反応させた。反応混合物を酢酸エチル20mlで希釈しセライトで濾過した後、減圧下で溶媒を取り除いた。残渣を、10%酢酸エチル/ヘキサンを溶離剤として用いてカラムクロマトグラフィで精製して2−(ベンジルオキシ)−6−(ピロリジン−1−イル)ピリジン470mg(収率92%)を得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 7.48-7.23 (m, 6H), 6.03-5.99 (m, 1H), 5.89-5.85 (m, 1H), 5.36 (s, 2H), 3.45-3.39 (m, 4H), 2.00-1.93 (m, 4H);
MS (EI) M+ 計算値:164.095(C9H12N2O)、実測値: 254 (23, M+), 163 (52), 91 (100), 70 (40), 65 (40)
【0055】
(段階2)
前記段階1で得た化合物450mg(1.7mmol)をメタノール5mlと酢酸エチル5mlとの混合溶液に溶かした後、これに10%パラジウム/炭素30mgを添加した。生成混合物を水素化反応器に位置させた後、水素ガスを取り入れながら混合物を室温で18時間攪拌させた。反応混合物を、セライトを利用して濾過した後、減圧濃縮した。残渣を、50%酢酸エチル/ヘキサンを溶離剤として用いてカラムクロマトグラフィで精製して6−(ピロリジン−1−イル)ピリジン−2−オル 260mg(収率92%)を得た。
融点:154〜158℃;
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 7.26 (td, 1H, J = 8.7, 0.8 Hz), 5.75-5.70 (m, 1H), 5.25-5.21 (m, 1H), 4.65 (s, 1H), 3.45- 3.39 (m, 4H), 2.00-1.93 (m, 4H);
MS (EI) M+ 計算値:164.095(C9H12N2O)、実測値:164 (52, M+), 135 (45), 70 (85), 66 (28), 43 (100)
【0056】
(段階3)
乾燥した反応器で、KCO 63mg(0.46mmol)及び前記段階2で得られた化合物50mg(0.30mmol)をアセトニトリル4mlに加えた。生成混合物を20分間攪拌した後、これに(E)−メチル2−(2−(ブロモメチル)フェニル)−3−メトキシアクリレート104mg(0.36mmol)を添加した。生成混合物を16時間加熱還流させた後、冷却した後、減圧蒸留して溶媒を取り除き、引き続いてこれに酢酸エチル10mlを加えた。有機層を分離して水で2回洗浄して無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、減圧濃縮した。残渣を、30%酢酸エチル/ヘキサンを溶離剤として用いてカラムクロマトグラフィで精製して(E)−メチル2−[2−((6−(ピロリジン−1−イル)ピリジン−2−イルオキシ)メチル)フェニル]−3−メトキシアクリレート70mg(収率64%)を得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 7.58 (s, 1H), 7.56-7.13 (m, 5H), 5.97-5.25 (m, 2H), 5.25 (s, 2H), 3.79 (s, 3H), 3.68 (s, 3H), 3.43-3.36 (m, 4H), 2.04-1.92 (m, 4H);
MS (EI) M+ 計算値:368.1736(C21H24N2O4、実測値368 (31, M+), 205 (44), 163 (46), 145 (100), 103 (36), 40 (74))
【0057】
前記実施例3〜7と類似に遂行して、多様なα−アリールメトキシアクリレート誘導体を得、製造された代表的な化合物の水素核磁気共鳴分析及び質量分析結果を下記の表3aないし表3nに示す。
【表16】

【表17】

【表18】

【表19】

【表20】

【表21】

【表22】

【表23】

【表24】

【表25】

【表26】

【表27】

【表28】

【表29】

【0058】
実験例1
破骨細胞生成に対する抑制效果
前記実施例で合成したα−アリールメトキシアクリレート誘導体の破骨細胞の成長及び活性に対する抑制作用を次のように分析した。
【0059】
(1−1)破骨前駆細胞の単離及び成熟した破骨細胞への分化誘導
まず、次のようにしてマウスから破骨前駆細胞を含む骨髓を単離した。7〜9週齢の雄性マウスを脛部捻りで犠牲させた後、大腿骨及び脛骨を無菌状態で摘出し、摘出された骨の軟組織を除去した。長骨の両端を切断した後、26G注射針を用いて骨髄腔の一端に0.1%コラゲナーゼ(Gibco)、0.05%トリプシン及び0.5mM EDTA(Gibco)が含まれた酵素溶液1mlを注射し、骨髓を取り出した。これを30分間攪拌した後、沈殿した骨髓細胞を集め、10%FBS(Fetal bovine serum)が含まれたα−MEM倍地で24時間培養した。次いで、破骨細胞の前駆細胞になる未付着細胞を収集し、培養板上に1ウェル(well)当たり2×10個の細胞となるように分株し、20ng/mlマクロファージコロニー刺激因子(macrophage−colony stimulating factor;M−CSF、Peprotech社製、USA)、30ng/ml RANKL(Peptotech社製、USA)及び0.1、0.3、1.0及び3μM濃度の実施例化合物を含むα−MEM倍地条件で8日間前記細胞を培養した。この時、実施例の化合物を添加しないことを除いた同一の条件で細胞を対照群として培養した。
【0060】
(1−2)破骨細胞(TRAP陽性多核細胞)生成抑制に対する評価
細胞培養8日後、付着細胞をPBSで洗浄してから、シトレート−アセテート−ホルムアルデヒドで5分間固定した。固定された細胞に、ナフトールAS−BIフォスフェート、ファストガーネット(fast Garnet)GBC溶液及び7mMタートレートバッファ(tartrate buffer、pH5)を含むアセテートバッファ(pH5.0)を添加して37℃で1時間にわたり培養し、TRAP(tartrate−resistant acid phosphatase)染色を行った。染色後、3つ個以上の核を有するTRAP陽性の多核細胞を破骨細胞とみなして(Minkin, C., Calcif. Tissue Int. 34:285−290. 1982参照)、対照群対比本発明の実施例化合物(0.3、1.0及び3.0μM濃度)の破骨細胞の生成抑制活性を下記の表4a及び4bに示した。
【表30】

【表31】

【0061】
前記表4a及び4bから分かるように、本発明によるα−アリールメトキシアクリレート化合物は破骨細胞生成に対して著しい抑制效果を有する。
【0062】
(1−3)破骨細胞吸収抑制效果評価
前記実施例で合成した化合物が分化した破骨細胞の吸収活性に及ぼす影響を調べるために、カルシウム−フォスフェートで被膜されたプレート(OAASTM、OCT社製、韓国)にて分化させた(differentiated)破骨細胞を培養した(参考文献[Choi et al., Eur. J. Immunol. 31:2179−2188, 2001)参照)。細胞培養後、培養プレートを蒸留水で洗浄して5%次亜塩素酸ナトリウム溶液をウェル当たり50μl加えた。前記プレートを5分間放置し、その後再び蒸留水で十分に洗浄して付着した細胞を除去した後、室温で乾燥した。その後、形成された吸収窩(resorption pit)面積をイメージ プロ プラス(Image pro plus)ソフトウェア(Media Cybernetics Ver. 3.0)を用いて分析した。実施例の化合物で処理しなかった対照群対比実施例の化合物で処理した破骨細胞の吸収窩の面積減少率(%)を下記の表5に示す。
【表32】

【0063】
前記表5から分かるように、対照群に比べて実施例の化合物で処理した破骨細胞のプレートで吸収窩の面積が大きく減少し、実施例の化合物の濃度が0.1μM以上であるときは破骨細胞の吸収活性をほとんど完全に抑制した。この結果は、本発明によるα−アリールメトキシアクリレート化合物が優れた破骨細胞抑制效果を有することを立証する。
【0064】
実験例2
細胞毒性実験
(2−1)破骨前駆細胞に対する毒性実験
破骨前駆細胞に対する前記実施例の化合物の毒性を測定するため、96−ウェル培養プレートにウェル当たり2×10個の破骨前駆細胞を分株した後、試験化合物2、4及び8μMで処理し、37℃培養器(5% CO)を用いて20ng/ml M−CSF(Peprotech社製、USA)が含まれたα−MEM倍地条件にて48時間培養した。培養終了の3時間前にMTT(3−(4、5−ジメチルチアゾル−2−イル)−2、5−臭化ジフェニルテトラゾリウム)溶液(濃度:50ug/ml)をウェル当たり50μlずつ添加した。培養が終わった後、上澄み液を取り除き、沈殿した染色剤を0.04NHCl中のイソプロパノール100μlと室温で30分間反応させて沈殿した染色剤を溶解した。550nmで前記ウェルの吸光度を測定し、各ウェルの吸光度を対照群の吸光度に対する百分率で計算してその結果を下記の表6に示した。
【表33】

【0065】
前記表6から分かるように、本発明によるα−アリールメトキシアクリレート化合物は未分化骨髓細胞に対する細胞毒性をほとんど示さない。
【0066】
(2−2)造骨細胞に対する毒性実験
実施例の化合物が造骨細胞(osteoblast)に対して毒性を示すかどうかを調べるために、ヒトの骨肉腫来由細胞株であるMG−63(ATCC No.CRL−1427)細胞を0.1、0.3、1.0及び3.0μMの実施例の化合物で処理して10%FBS(fetal bovine serum)を含むDMEMで培養した。前記(2−1)に提示の破骨前駆細胞に対する毒性実験方法によって細胞毒性を確認し、その結果を下記の表7a及び7bに示した。
【表34】

【表35】

【0067】
前記表7a及び7bから分かるように、実施例の化合物は造骨細胞に対する細胞毒性をほとんど示さない。
【0068】
実験例3
臨床実験
(3−1)卵巣摘出術(ovariectomy)を受けた雌性マウスの骨密度(BMD)測定(対照群)
本発明による化合物番号274及び388が卵巣摘出術(ovariectomy)により骨粗鬆症が誘導された雌性マウスの骨密度に及ぼす影響を下記のように調べた。
具体的に、対照群として用いられた雌性マウスの腹腔にケタミン(Ketamin)HCl(ケタラ(Ketara)、10mg/kg体重)及び2%キシラジン(xylazine)HCl(Roupun社製、0.15ml/kg体重)の混合液を投与して全身痲酔をかけた後、手術のために除毛及び術前無菌処理(10%ポビドン−ヨウ素で洗浄した後、70%アルコールで拭いた)を行った。マウスの腹側中央を1cmほどの切開を施してから、横隔膜や肝臓など主要臓器に損傷が加えられないように注意しながら、子宮に沿う卵巣を確認し、縫合用の糸で卵巣を結紮した後、卵巣摘出を行った。卵巣摘出後、各臓器を腹腔内に戻した後、縫合用の糸で層別縫合を行った。手術後、マウスに感染防止のためにゲンタマイシン(gentamycin)を0.088mg/kg体重の量で注射投与した。
【0069】
前記マウスのBMD変化を測定するために、XCT540リサーチSA(Stratec社製、ドイツ)を用いて、手術前及び手術後の各2週間隔で8週間骨密度を測定した。具体的に、ボクセル(voxel)寸法0.1mm×0.1mm、閾値(threshold)280mg/cm2(海面骨測定)及び500mg/cm2(緻密骨測定)に設定し、スカウトスキャン(Scout scan)(10mm/sec)を通じて脛骨近位(proximal tibia)の測定位置を決めた。CTスキャン(7mm/sec)を通じて決められた位置で3つのスライス(slice)におけるBMDを測定し、同一の位置において2回以上撮影した。
【0070】
(3−2)出産経験のあるマウスの卵巣摘出後のBMD測定
出産経験のある250〜350gのマウスを前記(3−1)の方法によって卵巣摘出製述を行った。卵巣摘出後2日後から8週後まで化合物番号274及び388の化合物を0.5及び1mg/kg体重/日の条件下で皮下注射した。または、前記マウスに化合物番号274及び388の化合物2.5及び7.5mg/kg体重/日の条件下で経口投与した。BMDは摘出前、摘出後の2週乃至11週の期間中に測定した。
図1a及び図1bは化合物番号274の化合物を用いて得られた結果を示すが、これから化合物274を投与しなかった対照群はBMDの減少(皮下注射:4.0%、経口投与:6.3%)を示したが、化合物274を皮下注射投与したマウスは皮下注射の場合にはBMDの減少を示さず、経口投与の場合には非常に低いBMDの減少量(0.8%)を示した。
【0071】
一方、図2a及び図2bは化合物番号388の化合物を用いて得られた結果を示すが、前記化合物388で処理しなかった対照群は8週後に急激なBMD減少(皮下注射:15.4%、経口投与:15.6%)を示し、化合物388で処理した場合には緩やかな減少(皮下注射:0.5mg/kg〜5.0%、1mg/kg〜6.7%;経口投与:2.5mg/kg〜10.6%及び7.5mg/kg〜10.2%)を示した。
したがって、本発明のα−アリールメトキシアクリレート化合物が骨粗鬆症予防及び治療に效果があることが分かる。
【0072】
実験例4
薬物動態学実験
(4−1)試験管内(in vitro)薬物動態学測定
ヒトの肝から製造されたミクロソーム(microsome)を用いて実施例の化合物の代謝安定性を確認した。
前記化合物20μMを肝ミクロソーム1mg/mlと反応させた後、前記化合物の半減期及び1時間の安全性を評価した。その結果は下記の表8に示した。
【表36】

【0073】
前記結果は本発明のα−アリールメトキシアクリレート誘導体は高い代謝安全性を有することを見せる。
【0074】
(4−2)雌性マウスを用いた生体内薬物動態学測定
(4−2−1)化合物の投与及び血清分離
約250gの雌性マウスを5匹からなる5群に分けた。前記マウスをエーテル(Ether)で痲酔した後、大腿静脈と動脈にカテーテルを挿入して、化合物番号234及び274はそれぞれ0.5mg/kg体重の量、化合物番号388、404及び415はそれぞれ5mg/kg体重の量で静脈注射した。また、化合物番号274は15mg/kg体重、化合物番号234は10mg/kg体重の量でマウスに経口投与した。
静脈注射してから0、5、10、15及び30分、及び1、2、4、6、9及び12時間ごとに、または経口投与してから0、10、20及び40分、及び1、2、4、6、9及び12時間ごとに、大腿動脈を通じて血液サンプルを0.3ml採集した。各血液サンプルを直ちに氷浴(ice bath)に30分間放置した後、3、000rpmで10分間遠心分離して上澄み(血清)を得た。前記上澄みサンプルを−20℃で保管した。
【0075】
(4−2−2)血清中における化合物の濃度測定
下記の実験ではHPLC級のメタノールとアセトニトリル(メルク社製)及びHPLCシステム(島津LC−10AD)を用いた。
標準溶液(Standard solution):化合物番号234、274、388、404及び415をそれぞれメタノールに1mg/mlとなるように溶かして標準原液(stock solution)を得た。前記標準原液をメタノールで希釈してそれぞれ40、20、10、2、1、0.5、0.2、0.05及び0.02μg/mlの濃度を有する標準溶液(standard solution)を作製した。
標準検量曲線(Standard calibration curve):検量(calibration)濃度0.002、0.005、0.02、0.05、0.1、0.2、1、2及び4μg/mlを用いて標準検量曲線を作成した。
【0076】
正常血清サンプル100μlに前記標準溶液をそれぞれ10μlずつ添加して10倍希釈した。生成された希釈液にそれぞれアセトニトリル250μlを添加して混合物を10分間遠心分離して上澄み液を取った。上澄み液300μlを窒素ガス雰囲気で蒸発乾燥した後、メタノール50μlを加えて再構成(reconstitution)した。生成溶液20μlをそれぞれHPLCで分析して標準検量曲線を作成した。この時、HPLC分析は移動相方法で行い、1.2ml/分の流速のメタノール/水の混合物(90/10(v/v))及び島津ODS2(4.6×250mm、5μm)を用いて240nmでの吸光度を測定することで遂行した。
【0077】
抽出(extraction):前記(4−2−1)で分離した各血清100μlを1mlマイクロチューブ(microtube)に分株した後、これにメタノール10μlを添加し、これにアセトニトリル250μlを添加して得られた混合物を10分間遠心分離して上澄み液を取った。前記上澄み液300μlを窒素ガス雰囲気で蒸発乾燥した後、メタノール50μlを加えて再構成(reconstitution)した。生成溶液20μlを前記のHPLC方法によって分析した。
【0078】
(4−2−3)薬物動態学的パラメーター算出
投与後、経時による血清サンプルの中で化合物の平均濃度を半対数スケール(semilog scale)でプロット(plot)した後、WinNonlinプログラム(Pharsight社製)を用いて非区画開放モデル(non−compartment open model)でそれぞれの薬物動態学的パラメーターを算出した。前記薬物動態学的パラメーターの平均値を下記の表9に示した。
【表37】

【0079】
表9に示したように、本発明の化合物の静脈投与時半減期は3.5ないし11時間であった。この結果は、本発明の化合物が薬物として使用するに適切な生体内安全性を有することを示す。
【0080】
実験例5:生体内毒性実験
実施例で製造した化合物の急性毒性を測定するために、6週齢20g内外の特定病原体未感染(specific pathogen−free、SPF)マウスを各群当たり10匹ずつの群に分けた。
【0081】
皮下投与の場合、それぞれの化合物を5%PEG400溶液に20mg/mlの濃度で溶解させた後、生成溶液を更に5%PEG400溶液に継代希釈して5、2.5、1.25及び0.625mg/mlの濃度にし、各希釈液を10ml/kg体重の用量で1回皮下注射した。
【0082】
経口投与の場合は、それぞれの化合物を大豆油に180mg/mlの濃度で溶解させた後、生成溶液を大豆油で継代希釈して80、20及び5mg/mlの濃度にし、各希釈液を20ml/kg体重の用量で1回単回経口投与した。
シトレート−フォスフェートバッファ(pH4.0)を前記注射及び経口製剤の製造用溶媒として用いた。
【0083】
前記化合物を投与してから2週間マウスの斃死有無、臨床症状及び体重変化を観察し、血液サンプルに対する血液学的及び血液生化学的検査を行った。それから、鼠を部検して肉眼で腹腔臓器及び胸腔臓器の異常有無を観察した。
投与経路による化合物のLD50値を下記の表10に示す。
【表38】

【0084】
表10に示したように、大部分の化合物は非常に低い毒性程度を示した。
以上、本発明を特定の実施形態について説明したが、当業者にとって添付された特許請求の範囲で定義した本発明の範疇を逸脱しない範囲内で、本発明を多様に変更及び修正できることは自明である。
【図面の簡単な説明】
【0085】
【図1a】本発明による化合物を、卵巣摘出術によって骨粗鬆症が誘導された、出産経験のあるマウスに皮下注射した時の骨密度(BMD)の変化を示す図である。
【図1b】本発明による化合物を、卵巣摘出術によって骨粗鬆症が誘導された、出産経験のあるマウスに皮下注射した時の骨密度(BMD)の変化を示す図である。
【図2a】本発明による化合物を、卵巣摘出術によって骨粗鬆症が誘導された、出産経験のあるマウスに経口投与した時の骨密度(BMD)の変化を示す図である。
【図2b】本発明による化合物を、卵巣摘出術によって骨粗鬆症が誘導された、出産経験のあるマウスに経口投与した時の骨密度(BMD)の変化を示す図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
代謝性骨疾患の予防及び治療のための下記式(1)の化合物又はその薬理学的に許容される塩または溶媒和物の使用:
【化1】

(式中、
AはO、S、CH、O−N=CHまたはO−N=C(CH);
XはHまたはハロゲン;
YはNまたはCH;
ZはOまたはNH;
はHまたはC1−4アルキル;及び
は置換されたか置換されていないアリールまたはヘテロアリールである。)。
【請求項2】
のアリール基がフェニル又はナフチルであることを特徴とする、請求項1記載の使用。
【請求項3】
のヘテロアリール基がO、S及びNから選ばれた少なくとも一つの元素を含む五員複素環式芳香族環または六員複素環式芳香族環であることを特徴とする、請求項1記載の使用。
【請求項4】
ヘテロアリール基がピリジニル、ピリミジニル、オキサゾール−5−オニル、1、3、4−チアジアゾリル、クロメン−2−イル、クロメン−4−イル及びインドリルからなる群から選ばれることを特徴とする、請求項3記載の使用。
【請求項5】
の置換されたアリールまたはヘテロアリールが、ハロゲン、シアノ、ニトロ、C1〜4ハロアルキル、C1〜4ハロアルケニル、ヒドロキシ、C1〜8アルキル、C2〜8アルケニル、C2〜4アルキニル、C3〜6シクロアルキル、C1〜8アルコキシ、C1〜4アルコキシC1〜4アルキル、C3〜6シクロアルキルC1〜4アルキル、C1〜4ジアルコキシC1〜4アルキル、1、3−ジオキソラン−2−イル、1、3−ジオキサン−2−イル、C2〜8アルケニルオキシ、C2〜4アルキニルオキシ、C3〜6シクロアルキルC1〜4アルコキシ、ヒドロキシC1〜4アルキル、C1〜4アシルオキシ、C1〜4アルキルカルボニル、C1〜4アルキルカルボニルオキシ、C3〜6シクロアルキルカルボニルオキシ、C1〜4アルコキシカルボニル、C1〜4ジアルキルアミノC1〜4アルコキシ、少なくとも1つのNまたはOを含有するC2〜5複素環C1〜4アルコキシ、2−モルホリノエトキシ、2−(ピペリジン−1−イル)エトキシ、置換されていないか又は置換された含Nヘテロアリール、置換されていないか又は置換されたアミノ、及び置換されていないか又は置換されたアミノC1〜2アルキルからなる群から選ばれた少なくとも1つの置換基を有することを特徴とする、請求項3記載の使用。
【請求項6】
置換されていないか又は置換されたアミノまたはアミノC1〜2アルキルが−(CH−NRで示され、この際nは0、1または2であり、RとRはそれぞれ独立にH、C1〜8アルキル、C1〜8ハロアルキル、ヒドロキシ、C2〜8アルケニル、C2〜4アルキニル、C3〜8シクロアルキル、C3〜8シクロアルキルC1〜4アルキル、C1〜4アルコキシC1〜4アルキル、C3〜8シクロアルコキシC1〜4アルキル、C1〜8アルキルスルホニル、少なくとも1つのN、OまたはSを含有するC2〜5複素環C1〜4アルキル、または任意に置換されたアリールであるか、またはRとRは一緒にそれらが結合している窒素原子とともに結合して複素環を形成することを特徴とする、請求項5記載の使用。
【請求項7】
含Nヘテロアリールがピロリル、イミダゾリル、オキサゾリル、チアゾリル、トリアゾリル、ピラゾリル、テトラゾリル、インダゾリル、ベンゾオキサゾリル、ベンゾチアゾリル、ベンゾイミダゾリル、ベンゾトリアゾリル、イソキノリル及びキナゾリルからなる群から選ばれることを特徴とする、請求項5記載の使用。
【請求項8】
置換された含Nヘテロアリールが、ハロゲン、シアノ、ニトロ、C1〜6ハロアルキル、C1〜6ハロアルケニル、ヒドロキシ、C1〜8アルキル、C2〜8アルケニルである、C2〜4アルキニル、C3〜8シクロアルキル、C1〜8アルコキシ、C1〜4アルコキシC1〜4アルキル、C3〜8シクロアルキルC1〜4アルキル、C1〜4ジアルコキシC1〜4アルキル、C2〜8アルケニルオキシ、C2〜4アルキニルオキシ、C3〜8シクロアルキルC1〜4アルコキシ、ヒドロキシC1〜4アルキル、C1〜4アシルオキシ、C1〜4アルキルカルボニル、C1〜4アルキルカルボニルオキシ、C3〜8シクロアルキルカルボニルオキシ、C1〜4アルコキシカルボニル、C1〜4ジアルキルアミノ及びSONR(ここでR及びRは独立的に水素またはC1〜6アルキルである)からなる群から選ばれた少なくとも1つの置換基を有することを特徴とする、請求項5記載の使用。
【請求項9】
式(1)の化合物が下記式(1a)であることを特徴とする、請求項1記載の使用:
【化2】

(式中、
AはOまたはO−N=C(CH)で;
XはH、FまたはClで;
はハロゲン、C1〜4ハロアルキル、C1〜4ハロアルケニル、C1〜8アルキル、C2〜8アルケニル、C2〜4アルキニル、C3〜6シクロアルキル、C1〜8アルコキシ、C1〜4アルコキシC1〜4アルキル、C3〜6シクロアルキルC1〜4アルキル、C1〜4ジアルコキシC1〜4アルキル、1、3−ジオキソラン−2−イル、1、3−ジオキサン−2−イル、C2〜8アルケニルオキシ、C2〜4アルキニルオキシ、C3〜6シクロアルキルC1〜4アルコキシ、ヒドロキシC1〜4アルキル、C1〜4ジアルキルアミノ−C1〜4アルコキシ、少なくとも1つのNまたはOを含有するC2〜5複素環C1〜4アルコキシ、2−モルホリノエトキシ、2−(ピペリジン1−イル)エトキシ、置換されていないか又は置換された含Nヘテロアリール、置換されていないか又は置換されたアミノ、及び置換されていないか又は置換されたアミノC1〜2アルキルからなる群のうち選ばれた少なくとも1つの基であることを特徴とする、請求項1記載の使用。
【請求項10】
式(1)の化合物が、
(E)−メチル2−(2−((4−オクチルフェノキシ)メチル)−3−メトキシアクリレート;
(E)−メチル2−(2−((4−(シクロプロピルメトキシ)フェノキシ)メチル)−4−クロロフェニル)−3−メトキシアクリレート;
(E)−メチル2−(2−((4−(2−メトキシエトキシ)フェノキシ)メチル)−4−クロロフェニル)−3−メトキシアクリレート;
(E)−メチル2−(2−((4−(アリルオキシ)フェノキシ)メチル)−4−クロロフェニル)−3−メトキシアクリレート;
(E)−メチル2−(2−((4−(2−メトキシエトキシ)フェノキシ)メチル)−4−フルオロフェニル)−3−メトキシアクリレート;
(E)−メチル2−(2−((4−(アリルオキシ)フェノキシ)メチル)−4−フルオロフェニル)−3−メトキシアクリレート;
(E)−メチル2−(2−((4−(1−メチルプロパンオキシ)フェノキシ)メチル)−4−フルオロフェニル)−3−メトキシアクリレート;
(E)−メチル2−(2−((3−(2−モルホリノエトキシ)フェノキシ)メチル)フェニル−3−メトキシアクリレート;
(E)−メチル2−(2−((3−(1、3−ジオキサン−2−イル)フェノキシ)メチル)フェニル−3−メトキシアクリレート;
(E)−メチル2−(2−(4−(アリルオキシ)フェネチル)フェニル)−3−メトキシアクリレート;
(E)−メチル2−((((1E−1−(3−(n−ヘキシルオキシ)フェニル)エチリデン)アミノ)オキシ)メチル)フェニル−3−メトキシアクリレート;
(E)−メチル2−((((1E−1−(3−(シアノメチルオキシ)フェニル)エチリデン)アミノ)オキシ)メチル)フェニル−3−メトキシアクリレート;
(E)−メチル2−[2−((3−モルホリノフェノキシ)メチル)フェニル]−3−メトキシアクリレート;
(E)−メチル2−[2−((3−モルホリノフェノキシ)メチル)−4−クロロフェニル]−3−メトキシアクリレート;
(E)−メチル2−[2−((3−(ピペリジン−1−イル)フェノキシ)メチル)フェニル]−3−メトキシアクリレート;
(E)−メチル2−[2−((4−(ピペリジン−1−イル)フェノキシ)メチル)フェニル]−3−メトキシアクリレート;
(E)−メチル2−[2−((3−(4−メチルピペラジン−1−イル)フェノキシ)メチル)フェニル]−3−メトキシアクリレート;
(E)−メチル2−[2−((4−(N−イソブチルアミノ)−2−フルオロフェノキシ)メチル)フェニル]−3−メトキシアクリレート;
(E)−メチル2−[2−((4−(N−イソブチル−N−メチルアミノ)−2−フルオロフェノキシ)メチル)フェニル]−3−メトキシアクリレート;
(E)−メチル2−[2−((4−(N−シクロプロピルメチルアミノ)−2−フルオロフェノキシ)メチル)フェニル]−3−メトキシアクリレート;
(E)−メチル2−[2−((4−(N−シクロプロピルメチル−N−メチルアミノ)−2−フルオロフェノキシ)メチル)フェニル]−3−メトキシアクリレート;
(E)−メチル2−[2−((3−フルオロ−4−(ピペリジン−1−イル)フェノキシ)メチル)フェニル]−3−メトキシアクリレート;
(E)−メチル2−[2−((2−フルオロ−4−モルホリノフェノキシ)メチル)フェニル]−3−メトキシアクリレート;
(E)−メチル2−[2−((3−(モルホリノメチル)フェノキシ)メチル)フェニル]−3−メトキシアクリレート;
(E)−メチル2−[2−((3−(N−メチル−N−フェニルアミノ)フェノキシ)メチル)−4−クロロフェニル]−3−メトキシアクリレート;
(E)−メチル2−[2−((3−((4−メチルピペラジン−1−イル)メチル)フェノキシ)メチル)フェニル]−3−メトキシアクリレート;
(E)−メチル2−[2−((6−(ピロリジン−1−イル)ピリジン−2−イルオキシ)メチル)フェニル]−3−メトキシアクリレート;
(E)−メチル2−[2−((6−(ピペリジン−1−イル)ピリジン−2−イルオキシ)メチル)フェニル]−3−メトキシアクリレート;
(E)−メチル2−[2−((5−(モルホリノ)ピリジン−2−イルオキシ)メチル)−4−クロロフェニル]−3−メトキシアクリレート;及び
(E)−メチル2−[2−((6−(モルホリノ)ピリジン−2−イルオキシ)メチル)フェニル]−3−メトキシアクリレートからなる群から選ばれることを特徴とする、請求項1記載の使用。
【請求項11】
化合物が破骨細胞形成及び吸収活性を抑制することを特徴とする、請求項1記載の使用。
【請求項12】
代謝性骨疾患が骨粗鬆症であることを特徴とする、請求項1記載の使用。
【請求項13】
(E)−メチル2−(2−((4−オクチルフェノキシ)メチル)−3−メトキシアクリレート;
(E)−メチル2−(2−((4−(シクロプロピルメトキシ)フェノキシ)メチル)−4−クロロフェニル)−3−メトキシアクリレート;
(E)−メチル2−(2−((4−(2−メトキシエトキシ)フェノキシ)メチル)−4−クロロフェニル)−3−メトキシアクリレート;
(E)−メチル2−(2−((4−(アリルオキシ)フェノキシ)メチル)−4−クロロフェニル)−3−メトキシアクリレート;
(E)−メチル2−(2−((4−(2−メトキシエトキシ)フェノキシ)メチル)−4−フルオロフェニル)−3−メトキシアクリレート;
(E)−メチル2−(2−((4−(アリルオキシ)フェノキシ)メチル)−4−フルオロフェニル)−3−メトキシアクリレート;
(E)−メチル2−(2−((4−(1−メチルプロパンオキシ)フェノキシ)メチル)−4−フルオロフェニル)−3−メトキシアクリレート;
(E)−メチル2−(2−((3−(2−モルホリノエトキシ)フェノキシ)メチル)フェニル−3−メトキシアクリレート;
(E)−メチル2−(2−((3−(1、3−ジオキサン−2−イル)フェノキシ)メチル)フェニル−3−メトキシアクリレート;
(E)−メチル2−(2−(4−(アリルオキシ)フェネチル)フェニル)−3−メトキシアクリレート;
(E)−メチル2−((((1E−1−(3−(n−ヘキシルオキシ)フェニル)エチリデン)アミノ)オキシ)メチル)フェニル−3−メトキシアクリレート;
(E)−メチル2−((((1E−1−(3−(シアノメチルオキシ)フェニル)エチリデン)アミノ)オキシ)メチル)フェニル−3−メトキシアクリレート;
(E)−メチル2−[2−((3−モルホリノフェノキシ)メチル)フェニル]−3−メトキシアクリレート;
(E)−メチル2−[2−((3−モルホリノフェノキシ)メチル)−4−クロロフェニル]−3−メトキシアクリレート;
(E)−メチル2−[2−((3−(ピペリジン−1−イル)フェノキシ)メチル)フェニル]−3−メトキシアクリレート;
(E)−メチル2−[2−((4−(ピペリジン−1−イル)フェノキシ)メチル)フェニル]−3−メトキシアクリレート;
(E)−メチル2−[2−((3−(4−メチルピペラジン−1−イル)フェノキシ)メチル)フェニル]−3−メトキシアクリレート;
(E)−メチル2−[2−((4−(N−イソブチルアミノ)−2−フルオロフェノキシ)メチル)フェニル]−3−メトキシアクリレート;
(E)−メチル2−[2−((4−(N−イソブチル−N−メチルアミノ)−2−フルオロフェノキシ)メチル)フェニル]−3−メトキシアクリレート;
(E)−メチル2−[2−((4−(N−シクロプロピルメチルアミノ)−2−フルオロフェノキシ)メチル)フェニル]−3−メトキシアクリレート;
(E)−メチル2−[2−((4−(N−シクロプロピルメチル−N−メチルアミノ)−2−フルオロフェノキシ)メチル)フェニル]−3−メトキシアクリレート;
(E)−メチル2−[2−((3−フルオロ−4−(ピペリジン−1−イル)フェノキシ)メチル)フェニル]−3−メトキシアクリレート;
(E)−メチル2−[2−((2−フルオロ−4−モルホリノフェノキシ)メチル)フェニル]−3−メトキシアクリレート;
(E)−メチル2−[2−((3−(モルホリノメチル)フェノキシ)メチル)フェニル]−3−メトキシアクリレート;
(E)−メチル2−[2−((3−(N−メチル−N−フェニルアミノ)フェノキシ)メチル)−4−クロロフェニル]−3−メトキシアクリレート;
(E)−メチル2−[2−((3−((4−メチルピペラジン−1−イル)メチル)フェノキシ)メチル)フェニル]−3−メトキシアクリレート;
(E)−メチル2−[2−((6−(ピロリジン−1−イル)ピリジン−2−イルオキシ)メチル)フェニル]−3−メトキシアクリレート;
(E)−メチル2−[2−((6−(ピペリジン−1−イル)ピリジン−2−イルオキシ)メチル)フェニル]−3−メトキシアクリレート;
(E)−メチル2−[2−((5−(モルホリノ)ピリジン−2−イルオキシ)メチル)−4−クロロフェニル]−3−メトキシアクリレート;及び
(E)−メチル2−[2−((6−(モルホリノ)ピリジン−2−イルオキシ)メチル)フェニル]−3−メトキシアクリレートからなる群から選ばれることを特徴とする、メトキシアクリレート誘導体。

【図1a】
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【図1b】
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【図2a】
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【図2b】
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【公表番号】特表2008−503567(P2008−503567A)
【公表日】平成20年2月7日(2008.2.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−517956(P2007−517956)
【出願日】平成17年6月22日(2005.6.22)
【国際出願番号】PCT/KR2005/001935
【国際公開番号】WO2005/123054
【国際公開日】平成17年12月29日(2005.12.29)
【出願人】(594007788)コリア・リサーチ・インスティテュート・オブ・ケミカル・テクノロジー (8)
【氏名又は名称原語表記】KOREA RESEARCH INSTITUTE OF CHEMICAL TECHNOLOGY
【出願人】(307020110)オスコテック・インコーポレイテッド (1)
【Fターム(参考)】