説明

エッチングプロセス監視方法及びエッチングプロセス制御方法

【課題】
非破壊でエッチング後パターンの立体形状を定量的に評価する方法がなかった
。このため、エッチング条件出しに多くの時間とコストがかかっていた。また、
従来の寸法測定のみでは、立体形状の異常を検知することができず、エッチング
プロセス制御が困難であった。
【解決手段】
SEM画像の信号量変化を利用して、エッチング加工ステップに対応したパタ
ーンの立体形状情報を算出することにより、立体形状を定量的に評価する。また
、えられた立体形状情報に基づいて、エッチングプロセス条件出しやプロセス制
御を行う。
【効果】
非破壊で、エッチング後パターンの立体形状を定量的に評価することが可能と
なる。また、エッチングプロセスの条件出しの効率化がはかれる。さらに、エッ
チングプロセスの監視あるいは制御を行うことにより、安定なエッチングプロセ
スを実現できる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、半導体の製造工程においてウェーハ上に形成された回路パターンの
加工形状の良否を、回路パターンの電子線像を用いて評価する方法及びそのシス
テムに関する。
【背景技術】
【0002】
エッチング工程において所望の加工性能を得るためには、通常、事前に複数の
加工条件をパラメータにした確認実験を行い、最適と思える加工条件を決定し、
エッチング装置にレシピとして登録する。この条件出し作業の過程においては、
エッチング性能の良否は、主にパターンの断面観察により確認されている。
【0003】
図2にエッチング後のパターン断面形状の違いの例を示す。図2は、ゲート配
線の断面図を示しており、これらの形状はプロセスの条件により変化する。一般
に、ゲート工程では、パターン底部の形状がその後のイオン打ち込み工程の処理
結果に影響を与えること、また、パターン底部の寸法そのものが素子特性に大き
な影響を与えることなどから、この底部の形状制御は非常に重要である。図2(
a)は、一般的に最も望ましいと考えられている形状であり、パターン側壁の傾
斜角がほぼ垂直であり、かつ、パターン底部に裾引きなどを生じていない。これ
に対して、(b)順テーパ、(c)逆テーパ、および(d)裾引きなどは、プロ
セス条件が不適切なために生じる形状異常であり、加工条件変更により(a)の
状態を実現する必要がある。
【0004】
次に、図3を用いて、ゲートエッチング工程の概要と、加工条件と最終形状の
関係について説明する。ホト工程において形成されたレジストパターンを元に、
被加工膜のエッチング加工を行う。近年の微細プロセスでは、一般的に、レジス
トの下にBARC(Bottom Anti-Reflective Coating:露光時の反射防止膜)層が
形成されていることが多く、図3でもその場合の例を示す。ここでは、BARC
エッチ1ステップ、Poly Siエッチ2ステップの例を示すが、さらに多く
のステップを経て加工を行うこともある。
【0005】
露光後は、図3(a)に示すように、被加工膜(図3ではPoly Si膜)
の上にBARC層があり、その上にレジストパターンが形成されている。つうじ
ょうの生産ラインでは、この状態でレジストパターンの寸法を測定し、露光工程
に異常がないか確認を行う。次のエッチング工程では、まずはじめにBARC層
のエッチングを行う(図3(b))。次に、レジストおよびBARC膜のパター
ンをマスクとしてエッチング条件を切り替えてPoly Siエッチングを実施
する。このとき、Poly Si膜のエッチングは通常いくつかのステップに分
けて加工する。まずはじめは、比較的異方性の高い条件で垂直に加工を行い(図
3(c)Poly Siエッチステップ1)、下端の近くでは、多少異方性を犠
牲にしても、酸化膜を突き抜けたり、ダメージを与えることのないように、下地
の酸化膜との選択比の高い条件に切り替えて加工を行う(図3(d)Poly
Siエッチステップ2)といった処理が行われる。これら図3(b)〜(d)の
加工は1台のエッチング装置の中で条件を切り替えることで連続的に行われる。
エッチング処理後に、アッシングおよび洗浄によるレジスト除去処理を行い、図
3(e)に示すようなゲートパターンが形成される。このように、一連の処理の
中でも、いくつかの条件を切り替えているため、断面写真を用いた加工結果の評
価では、異常有無の確認だけではなく、問題ステップの確定を行う必要がある。
例えば、側壁の傾斜角に異常がある場合にはPoly Siエッチのステップ1
が主な原因であり、裾引きの状態が悪いのはPoly Siエッチのステップ2
が悪いといったような判断を行い、各ステップの条件最適化を行う。
【0006】
この条件出し作業により加工条件が決定されると、エッチング装置のレシピに
登録して、実際の生産ラインでのエッチング処理が行われる。このときのエッチ
ング性能は、事前に条件出しを行ったときと全く同一であることが理想的である
が、エッチング処理室の内壁状態、雰囲気の経時的な変化等によりエッチング速
度の増減などが起こる。近年のLSIの高集積化に伴い、加工寸法の微細化、及
び高アスペクト比化に対応できるプロセス性能が要求されており、このようなプ
ロセス変動に対して、形状の違いも考慮した高精度なプロセス制御が望まれてい
る。現在、これらのエッチング条件変動により生じるパターン加工形状変動の検
出は、測長SEMによる寸法測定や、異なる傾斜角のSEM画像を取得し、ステ
レオ視の原理で立体形状を計測することにより行われている。
【0007】
【非特許文献1】日本学術振興会荷電粒子ビームの工業への応用第132委員会第98回研究資料「電子ビームテスティングハンドブック」P.261
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
上記のように、従来のエッチング加工条件出しにおいては、加工形状の良否を
パターンの断面観察により確認していた。しかし、この断面形状の確認は、ウェ
ハを劈開して断面SEMなどを用いて行うため、非常に多くの時間を要し、効率
のよい条件出しは困難である。断面観察用の試料作成や観察作業には、エッチン
グ条件出しとは異なる技能が必要であり、コストも高い。また、破壊評価となる
ため、観察後のウェハは廃棄するしかなかった。条件だしはもとより、プロセス
制御を行うためには、非破壊での形状評価は必須である。これに対し、測長SE
Mによる寸法測定は、非破壊で容易な測定が可能だが、単にパターン寸法の違い
しかわからないため、エッチング工程の条件設定に十分な情報が得られないとい
う問題がある。
【0009】
以下に、本発明の解決しようとする技術課題である、従来のSEMによる形状
評価(寸法測定)の問題点を示す。
【0010】
測長SEM上での寸法計測は二次電子像のラインプロファイルを用いて行うこ
とが一般的なため、まず始めに日本学術振興会荷電粒子ビームの工業への応用第
132委員会第98回研究資料「電子ビームテスティングハンドブック」P.2
61に述べられている、断面形状と二次電子強度のラインプロファイルの一般的
な関係について紹介する。
【0011】
図4において、
A)電子ビームが基板部を照射しているときは、検出二次電子信号の強度は基板
材料の二次電子の放出効率による一定値を示し、
B)ビーム照射点がパターンに接近するにつれ、発生した二次電子のうちパター
ンの傾斜部に衝突する二次電子が増加することにより二次電子の補集効率が低下
するため信号強度が若干低下し、
C)二次電子信号強度は、パターンのボトムエッジからビーム径の半分だけ外側
にシフトした位置で最小値を示す。
D)C点の通過後は試料傾斜角の変化に対応した二次電子放出効率の変化により
ほぼ直線的に急激に増大し、
E)ビーム照射点がトップエッジ付近に近づくにつれ傾斜部の各照射点からの放
出二次電子の補集効率の違いにより信号強度の増大が穏やかになる。
F)二次電子信号強度はパターンのトップエッジからビーム径の半分だけ外側に
シフトした位置で最大値を示し、
G)F点の経過後低下していき、パターン材料の二次電子放出効率で決まる一定
値に落ち着く。
【0012】
図4はホトレジストの場合を示しているが、他の材料の場合にも同様のことが
言える。
【0013】
このようなラインプロファイルから寸法を測定するには、ラインプロファイル
から、パターンのエッジ位置を検出することが必要である。測長SEM上に搭載
されているエッジ位置の検出手法としては、図5(a)に示すように最大傾斜位
置を検出する方法(最大傾斜法)、図5(b)に示すように所定のしきい値でエ
ッジ位置検出を行うしきい値法や、図5(c)に示すようにエッジ部と基材部に
直線をあてはめこれらの交点を検出する直線近似法などが知られる。
【0014】
しかし、図5(a)や(b)の方式では、実際のパターン断面のどの高さの部
分の寸法を測っているのか正確に知ることはできない。図2に示したように、エ
ッチング工程の問題はパターン形状の違いであるから、どの高さのエッジ位置が
検出されているのか明らかにできる手法が必要である。また、図4に示したよう
な波形を持つサンプルであれば、図5(c)の直線近似法でほぼパターン底部の
寸法を測定できるが、形状によっては、必ずしも正しい測定値を得ることはでき
ない。SEMの2次電子信号量は、パターン表面の傾斜角に依存するため、パタ
ーン側壁部で傾斜角が変化する場合などは、波形形状も直線状にならず、直線近
似法では正しい寸法を測ることができなくなる。また、パターンの上部あるいは
底部どちらかの幅だけを測定してもエッチング工程の状態を正しく評価すること
はできない。図3に示したように、どのステップが問題であるのかを確定するた
めには、各ステップに対応した形状情報が必要であるからである。立体情報の取
得に有効な、ステレオ視を利用した立体形状測定手法をもちいても、エッチング
条件だしに有用な情報を十分に得ることは難しい。ステレオ視を行うためには、
ビーム照射角度が異なる2枚以上の画像間で対応する点を確定する必要があるが
、図3(e)のパターン底部のように、パターン形状が連続的に滑らかに変化す
る場合には、適当な対応点を得ることができないため、十分な評価が行えないと
いう問題がある。
【0015】
本発明が解決しようとする課題は、従来の手法では不十分であった、エッチン
グプロセス条件決定に有効なパターン断面形状情報の取得を非破壊で観察可能な
インラインSEMの画像を用いて行うことである。またもう一つの課題は、コス
トの高い断面観察を行うかわりに、非破壊で比較的容易に測定が可能なSEMに
よって断面形状情報を取得することで、効率のよいプロセス条件出しやプロセス
制御を実現することにある。
【課題を解決するための手段】
【0016】
本発明では、収束させた電子線を測定試料上に走査しながら照射する電子線照
射手段と、上記電子線照射により試料から発生した2次電子を検出する信号検出
手段と、該信号検出手段からの信号を演算処理する信号演算処理手段により得ら
れた信号波形を、信号量の変化量に基づいて複数の領域に分割し、該分割された
領域の大きさにより上記測定試料の立体形状を定量評価する。また、分割された
上記信号波形の大きさを元に、パターンの断面形状をも定量的に推定する。
【0017】
また、本発明では、上記手段により評価および推定されたパターン立体形状情
報をエッチング加工ステップに対応させることにより、エッチング加工条件とパ
ターン形状の関係を定量的に評価することでエッチングプロセス条件出しやプロ
セス制御を行う。
【0018】
また、本発明ではチルト画像や反射電子画像を用いたパターン形状評価によっ
ても、同様にパターン形状を評価し、エッチングプロセス条件出しやプロセス制
御を実現する。
【発明の効果】
【0019】
本発明によれば、非破壊で容易に半導体回路パターンの立体形状を評価するこ
とができる。その結果として、従来、断面観察によって行われていたプロセス条
件出しの効率を大幅に向上することが可能となる。また、従来、経験と勘に頼っ
ていたプロセス条件出しを、定量的な評価結果に基づいて容易に行うことが可能
となる。さらに、従来の寸法計測では見逃されていた立体形状の異常が検出可能
となり、再生がきかないエッチングパターンにおける不良の作り込みが防げるよ
うになる。さらにまた、高精度なプロセスの制御が可能となり安定したエッチン
グプロセスを提供することが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
以下、本発明の実施例を図面を参照しながら説明する。
【0021】
図6は、本発明による第1の実施の形態に係る、測長SEM200(図10に
概略構成を図示)上に構築したパターン形状評価システムを用いたエッチング条
件出し手順の概念図である。本実施例においては、はじめに適当な初期条件でB
ARCエッチ(工程1001)、Poly Siエッチ(1)(工程1002)
、Poly Siエッチ(2)(工程1003)からなるエッチング処理および
、アッシングおよび洗浄からなるレジスト除去処理(1004)を実施して、パ
ターンを形成する。ここで、工程1001から1003は同一のエッチング装置
600内にて連続して実施される。次に、測長SEM200を用いて、エッチン
グ後の回路パターンの電子線画像を取得した後(工程1005)、電子線画像を
用いてパターンの形状を評価し(工程1006)、得られた結果を画面表示する
(工程1007)。得られた評価結果に基づき、オペレータはパターン形状の良
否を評価し、良好な形状が得られていない場合には、得られた立体形状情報を元
に、加工条件変更を行うステップの確定と新たな条件設定を行う(工程1008
、1009)。断面形状情報の取得方法については別途詳述する。
【0022】
図7は本パターン形状評価システムで用いる測長SEM200の構成を示すブ
ロック図である。図7において、電子銃201より出た一次電子線202はコン
デンサレンズ203で収束され、ビーム偏向器204、ExB偏向器205、対
物レンズ206を経てステージ101上におかれたウェーハ100上に焦点を結
んで照射される。電子線が照射されると、ウェーハ100からは二次電子が発生
する。試料ウェーハ100から発生した二次電子は、ExB偏向器205により
偏向され、二次電子検出器207で検出される。偏向器204による電子線の二
次元走査、あるいは偏向器204による電子線のX方向の繰り返し走査と、ステ
ージ101によるウェーハのY方向の連続的な移動に同期して試料から発生する
電子を検出することで、2次元の電子線像が得られる。
【0023】
二次電子検出器207で検出された信号はA/D変換器208によってディジ
タル信号に変換され、画像処理部300に送られる。画像処理部300はディジ
タル画像を一時記憶するための画像メモリと、画像メモリ上の画像からのライン
プロファイルや特徴量の算出を行うCPUを有する。さらにまた、検出した画像
あるいはラインプロファイルあるいは算出されたパターン形状情報などを保存す
るための記憶媒体301を有す。画像処理部には表示装置302が接続され、必
要な装置の操作、検出結果の確認等をグラフィカルユーザーインタフェース(以
下、GUIと表記する)によって実現できるようになっている。
【0024】
つぎに、画像処理部300で行う立体形状情報の算出手順を図8から図11を
用いて説明する。まず図8に示すように、S/Nを改善するために、取得した電
子線画像001について、各ラインの波形002をNライン平均することにより
、滑らかなラインプロファイル003を作成する。このラインプロファイル00
3は、パターン側壁の形状に応じた信号量を示す。この信号量とパターン断面形
状の関係の詳細について、図9を用いて説明する。図4において説明したように
、側壁の傾斜角に応じて信号量は変化し、パターンのトップエッジからビーム径
の半分だけ外側にシフトしたあたりで2次電子信号量は最大値を示す。このパタ
ーン側壁部の信号量は傾斜角θに対して、1/cosθに比例して2次電子信号
量は増大することが知られている。このため、図9(a)のように、断面形状1
10に裾引きがなく、側壁全体が比較的高い傾斜角を保っている場合には、ライ
ンプロファイル011はボトムエッジから急激に増加するが、図9(b)のよう
に、断面形状020に裾引きがある場合には、比較的高傾斜角である上部022
に比べ、裾引き部分023の2次電子信号量は小さくなる。これを利用して、以
下の手順にて、断面形状情報を取得する。まずはじめに、比較的信号量の小さい
部分と大きい部分を分けることで、試料上面から観察したSEM像だけで、高傾
斜角の部分022と裾引きの部分023を分ける。図10は図9(b)の、図1
1は図9(a)の詳細説明である。図10に示すように、得られたラインプロフ
ァイル021の微分波形025を作成すると、元のラインプロファイル021で
急激に明るさが変化しているところで極値(DLP1、DLP2)を持つ波形と
なる。このため、これら極値DLP1、DLP2の間の部分が、側壁の中でも比
較的傾斜角の高い部分022に相当する。そこで、この極値間の距離を傾斜角の
指標値Tとする。これに対して、エッジ部分の微分波形の外側の極値(DLP1
)から微分波形がゼロになる点(DZ1)、すなわち下地と同じ明るさになる点
までの間は、比較的傾斜角が低い裾引き部分を表すため、これらの距離を裾引き
の指標値Fとする。同様に、図9(a)の形状について指標値を求めた結果を図
11に示す。図10と図11を比べてわかるように、傾斜角指標値Tは、パター
ン高さHが一定であれば、tan(π−θ)に比例し、θが垂直に近づくほど値
が小さくなる。逆テーパでは側壁部分の情報がなくなり、エッジ効果による部分
のみが検出されるため、傾斜角指標値Tは一定値に留まる。対して、裾引きの指
標値Fは、裾引きが大きいほど大きな値をとる。このように、これらの指標値に
より、特にエッチング工程で重要なパターンの立体形状情報を得ることができる。
【0025】
また、これらの指標値を利用して、パターン断面形状の概略を推定することも
できる。まず、上記のT、Fに対して、エッジ効果やSEM画像の分解能を考慮
して次のような補正を行う。
【0026】
T' = T − c_t (数1)
F' = F − c_f (数2)
(数1)のc_t、c_fは定数である。c_tは、パターンが完全に垂直で
あっても観測されるエッジ部の幅である。これは、主にパターントップ部のエッ
ジ効果により決まる値であり、適当なサンプルで予め測定しておけばよい。(数
2)のc_fは、裾引きが全くない場合にも観測されるオフセット成分である。
これは、1次ビームのビーム径や、対象物内部で発生する2次電子の分布など、
SEM画像の分解能に主に依存する。
【0027】
これらT'およびF'を用いて、1次微分の外側のピークDLP1を基準に外
側F'かつ高さゼロ(下地と同じ高さ)の点EAと、内側T'かつ高さH(被加
工膜上面と同じ高さ)の点EBを決める。この、エッチング対象となる被加工膜
の膜厚Hは、通常の生産ラインでは膜厚計などを用いて高精度に制御されている
ため、Hを既知の値として扱うことができる。Hの値は、実際に計測された測定
対象ウェハの膜厚計測結果を用いてもよいし、成膜時の仕様値を用いても良い。
次に適当な高さhを仮定して、基準点(DLP1)に高さhの点ECを定める。
これらの点EA、EB、ECをつなぐことで、図10および図11に示すように
、おおよそのパターン断面形状を推定することができる。ここで、hは図3で説
明した、エッチング条件の切り替え箇所に相当する高さであり、予め、各ステッ
プのエッチレートとレシピに設定した処理時間などから大まかな値を調べておけ
ばよいが、さほど正確である必要はない。点ECの正確な高さhがわからなくと
も、問題ステップの確定と対策には十分な情報を得ることができる。
【0028】
また、図5に示した従来の測長方式では、パターン上のどの点の幅を測ってい
るのか確定できなかったが、図10あるいは図11に示す点EBを左右のエッジ
について求めて、その幅を求めれば、トップ部の幅が、点EAを用いれば、ボト
ム部の幅が、また点ECを用いれば裾引きを除いたテーパの底部のおおよその幅
を求めることができる。このように、本発明の方式を用いれば、高精度に所望の
箇所のパターン寸法を測定することができる。配線幅が正しく測れれば、予め測
定しておいた露光後のレジストパターンからの寸法変換差を正確に把握すること
ができる。図3に示したステップでエッチングを実施する場合には、レジストパ
ターンからエッチング後のトップ部寸法への寸法変換差は、BARCエッチによ
り調整することが多い(一般的に、BARC膜はレジストと同様の有機材料であ
ることが多く、BARCエッチ時にレジストのエッチングも可能であるため)。
このため、トップ部の寸法が正しく測れれば、BARCエッチの条件適正化も可
能となる。
【0029】
このようにして、大まかなパターン形状がわかれば、スタッフは図2(a)の
ような所望の形状を実現するエッチング条件を効率よく設定することが可能とな
る。この、エッチング条件出しに用いる立体形状情報としては、図10あるいは
図11に示した推定形状126、116の他に、裾引き指標値T(あるいはT'
)、傾斜角指標値F(あるいはF')、トップおよびボトムのパターン寸法など
をそのまま用いてもよいし、あるいは傾斜角指標値Tから傾斜角θを算出した結
果を示してもよい。各指標値の示すパターン断面形状と、図3に示したエッチン
グ処理の各ステップとの対応がついていれば、各指標値が所望の形状を示す値に
なるように、対応するステップの条件のみを変更すればよい。
【0030】
なお、側壁傾斜角θは、次の(式3)で求めることができる。
【0031】
θ = π/2 − atan(T'/H) (数3)
上記の実施の形態では、1次微分の値を用いて、信号波形を高傾斜角部分と低
傾斜角部分に分割したが、適当なしきい値を用いて信号量そのものの値により、
プロファイル波形の領域分割を行っても同様の結果を得ることができる。
【0032】
次に、このエッチング後のパターン形状評価を実施する場所について図12を
用いて説明する。エッチング装置においては、処理チャンバ内のプラズマ密度分
布などの影響により、ウェハ上の位置によりエッチング加工性能が均一に得られ
ない場合が多いため、ウェハ面内の均一性も、エッチング条件出しの重要な項目
となる。そこで図12(a)に示すように、上記の方法によりパターンの形状情
報をウェハ100の面内数点で測定し、それらの変化をわかりやすく表示するこ
とが有効である。図12(a)は、ウェハ面内における評価位置の一例であり、
例えば、黒く塗りつぶした評価対象チップ110(図12(a)では9チップ)
において形状評価を行えば、ウェハ面内の形状分布を知ることができる。エッチ
ング工程においては、ウェハ面内で同心円状に状態が変化することが多いため、
図12(b)に示すように、ウェハ中央からの距離に応じた形状の指標値(例え
ば傾斜角指標値T)をグラフ表示すると、処理ウェハの状態を容易に確認するこ
とができる。同様に、パターン密度の影響などでも形状が変化するため、チップ
内数カ所で測定を行って、チップ内の位置依存性を表示してもよい。
【0033】
次にこれらの形状評価結果を確認するための、結果表示の実施の形態について
説明する。図13は、ウェハ面内の形状変化を、推定された断面形状を用いて表
示する例である。画像を取得して形状評価を実施したチップをウェハマップ12
0上に表示し、その各チップに対応する断面形状の推定結果121や立体形状指
標値122を表示する。このとき、チップ番号や、ウェハ中央からの距離などに
よって、結果表示の順番を並べ替えることができると、さらによい。また、図1
2(b)で示したように、指標値ごとにウェハ面内位置との関係を表すグラフを
表示してもよい。また、画面には、対象ウェハの加工処理条件123も併せて表
示しておくとよい。
【0034】
また、条件出し時においては、複数のウェーハを処理して、これらのウェハ間
で形状を比較する。その場合には、図14(a)に示すように、各ウェハの断面
形状推定値を、その加工処理条件と併せて並べて表示することが有効である。図
14(a)では、エッチング条件の異なるウェハのうち、左上に示したウェハマ
ップ120上のチップ位置のパターン評価結果を並べて表示している。図14(
a)では、断面形状推定結果121や立体形状情報122を、各々のウェハのエ
ッチング条件124と併せて表示している。このとき、ユーザが指定した主要パ
ラメタを基準に順番を並べ替えることができると、さらに有用な情報を得ること
ができる。また、図14(b)に示すように、各パラメタ(Φxはあるエッチン
グ条件のパラメータのセットを示す)に対する立体形状評価結果をグラフ表示し
たり、図14(c)に示すように、そのうちの主要なパラメータを横軸にとって
グラフ表示したりしてもよい。図14(b)(c)の網掛け部分は立体形状の目
標範囲125を示しており、特に図14(c)のように表示しておけば、所望の
形状が得られるエッチング条件126をおおまかに推定することもできる。また
、図14(b)(c)に示しているように、例えばウェハ上の位置によって異な
るマークを用いるといった表示方法も効果的である。
【0035】
以上のように、本発明を用いることにより、容易で、高速なパターン断面情報
の取得が行える。特に、従来の測長方式では対応できなかった、エッチング処理
のステップに対応した形状評価が可能であり、エッチング条件出しの効率化が可
能となる。
【0036】
従来の条件出しで行われていた断面観察では、多くの時間を要するだけではな
く、試料作成、断面SEM写真の取得など、エッチング装置を扱うのとは異なる
技術が作業者に要求される。これに対し、本発明の形状評価は生産ライン内にあ
るSEMを用いて、自動で行うことができるため、短時間で誰でも評価を行うこ
とができる。また、ウェハ内、チップ内で多くの点を容易に測定可能なため、チ
ップ内やウェハ面内の分布も容易に把握することができる。
【0037】
さらに、形状評価時に試料にダメージを与えることもないため、良好な形状が
得られている場合には、当該ウェーハを次工程の処理へとすすめることができる。
【0038】
また、本発明では、加工条件の変更によるパターン形状の変化が定量的に評価
可能なため、所望の条件を実現する加工条件の設定が容易となり、条件の最適化
が効率良く行える。
【0039】
なお、上記の例では傾斜角と裾引き、パターン幅を指標値として用いているが
、同様に、内側のピークとゼロ点との間の距離を測れば、パターントップ部分の
丸みを示す指標としても用いることができる。工程に応じて制御すべき形状が異
なるため、必要に応じてこれらの指標値を組み合わせて用いればよい。例えば、
埋め込み性向上のためにパターン上部を丸めた形状とする、素子分離工程のSi
エッチングなどでは、トップ部の丸みを有効な指標値として用いることができる。
【0040】
次に第2の実施の形態について説明する。第1の実施の形態では、SEMによ
り推定されたパターンの断面形状から、人間が条件変更を行うステップと加工条
件変更量を確定していたが、第2の実施の形態では、これらの条件変更を自動的
に行う。
【0041】
本実施の形態では、まず主要なパターン形状指標値と、それに対応する各ステ
ップの加工条件調整パラメータを予め指定しておく。また、パターン形状指標値
には目標値および許容値を記憶しておく。条件出し用のウェハにエッチング処理
を施し、SEM画像によりパターン形状を評価し、目標値との違いに基づいて、
予め指定しておいた加工条件調整パラメータを変更して、加工・評価を繰り返し
、目標形状となるまで処理を繰り返す。
【0042】
本発明第2の実施の形態であるエッチング条件出し手順について、図1を用い
て説明する。本実施例においては、はじめに適当な初期条件でBARCエッチ(
工程1001)、Poly Siエッチ(1)(工程1002)、Poly S
iエッチ(2)(工程1003)からなるエッチング処理および、アッシングお
よび洗浄からなるレジスト除去処理(1004)を実施して、パターンを形成す
る。次に、測長SEM200を用いて、エッチング後の回路パターンの電子線画
像を取得した後(工程1005)、電子線画像を用いてパターンの断面形状を評
価する(工程1006)。この、電子線画像を取得するSEMおよび画像処理手
順は上記第1の実施の形態と同様であるので、説明を省略する。得られた形状評
価結果を元に、各形状指標値と目標値の差によりパターン形状の良否を評価する
(工程1010)。良好な形状が得られていない場合には、得られた立体形状情
報を元に、条件変更を行うステップの確定と新たな条件設定を行う(工程101
1)。ここで、各形状指標値と対応するステップの関係およびその目標値は、予
め記憶装置に記憶しておいたものを参照する(詳細は後述)。新たに設定された
エッチング条件により別のウェハを加工(工程1012)して、SEM画像を用
いた評価、条件設定を繰り返し、目標の形状が得られるまで処理を繰り返す。
【0043】
一例として、トップ部配線幅に影響を与える主なエッチングパラメタとして、
BARCエッチのエッチング時間を用いる場合について説明する。まず、オペレ
ーターはトップ部配線幅Wを制御する主要なパラメタと目標値を設定する。図1
5(a)は設定画面の一例である。まず、トップ部配線幅Wの目標範囲420を
下限値と上限値で設定する。次に、変更パラメタ421として、BARCエッチ
のエッチング時間を選択する。このとき、ステップに応じて変更可能なパラメタ
が適宜選択可能となっている。この、選択されたパラメタについて、定性的な傾
向(パラメタを大きくすると、指標値がどのように変化するか)がわかっている
場合には、そのパラメタ特性422を予め指定しておく。図15(a)のデータ
の他に、エッチング条件の初期値および、それぞれのパラメタの変更可能範囲な
どの条件も併せて、記憶装置301に記憶しておく。図15(a)では、トップ
部幅に対してBARCエッチ時間の条件のみを設定しているが、目的の最終形状
に応じた形状指標値と、それぞれの形状に影響を与えるパラメタを適宜用いる。
1つの形状指標値に対して、複数の加工パラメタの相乗効果を考慮してももちろ
んよい。
【0044】
次に、初期条件においてエッチング加工処理を実施し、SEM画像により測定
された形状指標値を目標範囲と比較する。本例では、トップ部分の配線幅を図1
5(a)で設定した目標値と比較する。目標値と比較し、現在の形状が目標範囲
外であれば、新たな条件を設定する。図12(b)は条件変更方法の説明図であ
る。図15(b)に示すように、初期値430の形状指標値が目標値よりも大き
な値をとっているとすると、次の処理条件は、形状指標値がより小さくなる値を
設定すればよい。このとき、図15(a)でパラメタ特性422が設定されてい
る場合には、その特性に従って次のパラメタを設定する。図15の場合は、エッ
チング時間tを長くすると、トップ部幅Wが狭くなるという特性がわかっている
ため、初期条件よりもエッチング時間を長く設定して、次のウェハの処理を行う
。ここで、第1回目の条件変更において、パラメタ特性422が不明であったと
しても、1回条件変更を行えば、特性は明らかになるため、処理回数が1回増え
る可能性はあるが、特に問題はない。このようにしてエッチング処理を行った結
果を元に、2回目以降の条件変更を以下のように行う。初期条件をt(0)、そ
のときのトップ部幅をw(0)、i回目の条件変更後のエッチング時間をt(i
)、そのときのトップ部幅をw(i)とすると、第i+1回目のエッチング時間
設定値t(i+1)を以下の式で設定することができる。
【0045】
t(i+1)=(Wt−W(i))*(t(i)−t(i−1))/(W(i
)−W(i−1))+t(i) (数4)
ここで、Wtは形状指標値の目標値(下限と上限の平均値)である。このよう
にして、形状評価結果と目標値との違いから、次の加工条件を設定し、目標形状
が得られるまで加工評価を繰り返す。図15では、トップ部幅とエッチング時間
について説明したが、他の形状指標値とエッチング条件についても同様に条件設
定を行うことができる。
【0046】
このように、本発明の形状評価手法では、パターンの立体形状の違いを定量的
に評価することが可能であるため、各形状指標値に応じて、その形状を制御する
ためのパラメータを指定しておくことで、自動で条件出しを行うことができる。
【0047】
これら条件出しの全てを自動で行っても良いし、はじめに加工条件の自動設定
と処理をいくつか繰り返しておいて、その結果を元にスタッフが詳細な条件出し
を行っても良い。また、与えたパラメタが適切ではない場合には、加工後の形状
が目標範囲に収束しない場合もあるため、条件変更回数には上限値を設けておき
、それを超えた場合には警告を発するようにしておくとよい。ここで、図1のエ
ッチング条件(ΦBARC、ΦP1、ΦP2)は、それぞれのステップのエッチングパラ
メタの組を表している。また、図15における条件決定のステップを簡易的に関
数f(ΔW、ΔT、ΔF)、g(ΔW、ΔT、ΔF)、h(ΔW、ΔT、ΔF)
を用いて表している。図1では工程1005、1006をSEM200上で行っ
ているが、画像取得(工程1005)以外のデータ処理は、SEM200上でお
こなっても、エッチング装置6000上で行っても、あるいはこれらとは別の計
算機上で行ってもよい。これらの装置間はネットワークを介してつながっている
のが望ましい。
【0048】
このように、第2の実施の形態では、パターン形状の定量評価結果に基づき、
自動でパラメタ設定することができる。特に、エッチング処理のステップに対応
した形状評価に基づいて条件変更を行うため、エッチング条件出しの効率化が可
能となる。このため、第1の実施の形態と共通の効果に加え、誰でも高速かつ容
易にエッチングの加工条件出しを行えるという利点がある。
【0049】
次に、第3の実施の形態について図16および図17を用いて説明する。第1
および第2の実施の形態で説明した方法によりSEM画像から取得した立体形状
情報を用いれば、生産ラインにおいてプロセスの状態を監視することもできる。
図16は本発明を適用する生産ラインの構築例を示している。各々の製造装置は
、装置管理システム500にネットワークを介してつながっており、装置管理シ
ステム500は、これら装置の稼働状態やメンテナンスの状況に加え、各品種・
工程の製造条件などの情報を管理している。また、膜厚計測装置506や測長S
EM200などの計測装置は、QCデータ収集・解析システム501とつながっ
ており、膜厚や測長の結果を収集管理している。また、このQCデータ収集・解
析システム501は異常監視システム502につながっており、測長結果に何ら
かの異常が発生した場合には、表示連絡手段503を通じて、製造ラインの管理
者505に連絡される。また、各々のウェーハが、いつどの工程をどの装置で着
工したかという情報は着工来歴管理システム504により管理されている。この
ため、必要に応じて、全てのウェーハについての処理来歴を参照することが可能
となっている。このような生産ラインであれば、断面形状推定時に用いる膜厚情
報も、現在のウェハの値を確実に用いることができる。
【0050】
図17に、本発明に係るエッチングプロセス監視システムの処理実施の形態を
示す。プロセス監視を実施するラインにおいては、予めパターンの配線幅、傾斜
角、裾引きなどのパターン形状について、許容値を設定しておく。これらの設定
値は記録媒体301に記録しておく。生産ラインでは、エッチング加工(工程1
001〜1003)とアッシング・洗浄(工程1004)を経たウェハ上のパタ
ーンをSEM画像を用いて評価する(工程1005、1006)。この、電子線
画像を取得するSEMおよび画像処理手順は上記第1の実施の形態と同様である
ので、説明を省略する。SEM画像から得られたパターンの立体形状情報と目標
値および許容値と比較し(工程1010)、許容値を超過している場合には、連
絡手段(図16の503)を用いて、異常の警告をライン管理者に連絡し(10
20)、その後のウェハの処理を中断する(1021)。このとき、許容値を超
過したパターン形状とそれに相当するエッチングのステップを併せて表示すると
、どのステップにおいて問題が発生したのかを容易につきとめることができ、迅
速な対応が可能となる。この対応するエッチングのステップの情報は、第2の実
施例で示したように、予め登録して記憶媒体に記録しておけばよい。また、第1
の実施の形態と同様に、ウェハ内あるいはチップ内における形状変化をモニタす
ることもできる。
【0051】
本発明の形状評価は生産ライン内にあるSEMを用いて、自動で行うことがで
きる。このように、本発明の形状評価システムを用いてパターン立体形状の監視
を行うことにより、エッチングプロセスの異常を早期に発見し、不良の作り込み
を防止することができる。特に、従来の測長方式では対応できなかった、エッチ
ング処理のステップに対応した形状評価が可能であり、迅速な原因究明が行える
ため、エッチング装置の稼働率を上げることが可能となる。また、ウェハ内、チ
ップ内で多くの点を容易に測定可能なため、チップ内やウェハ面内の分布も容易
に把握することができる。
【0052】
次に、第4の実施の形態について図18を用いて説明する。第1および第2の
実施の形態では、SEMの画像から立体形状情報を取得する方法と、得られた立
体形状情報を元にエッチング条件出しを行う方法について説明した。このような
エッチング条件出し過程において、図15(b)に示したような、各ステップに
おけるエッチング条件と加工形状の関係の情報を収集することができる。このエ
ッチング条件と加工形状の関係の情報をデータベースとして記録しておけば、生
産がはじまった後も、エッチング条件の変動に応じて、加工条件パラメタを変更
することで、常に良好なパターン加工形状を維持することが可能となる。
【0053】
図18に、本発明のエッチングプロセス制御処理の流れを示す。第3の実施の
形態と同様に一通りのエッチング加工(1001〜1003)とアッシング・洗
浄(1004)を経て、加工後のパターンをSEM画像を用いて評価する(10
05、1006)。このようにして得られた立体形状情報を目標値と比較し(1
025)その結果をもとに、予め調べておいた、エッチング条件パラメタとパタ
ーン形状の関係から、所望の形状からのずれ量を補正する加工条件を算出する(
1026)。次のウェハの加工時には、この補正された加工条件を用いて処理を
行い、その後のウェハについても同様にエッチング処理・形状評価・加工条件修
正を繰り返すことで、常に安定なパターン形状を保つことができる。また、形状
評価結果により、許容値を超える異常が検知された場合には、連絡手段(図16
の503)を用いて、異常の警告をライン管理者に連絡し、その後のウェハの処
理を中断する(1027)。このとき、許容値を超過したパターン形状とそれに
相当するエッチングのステップを併せて表示すると、どのステップにおいて問題
が発生したのかを容易につきとめることができ、迅速な対応が可能となる。図1
9に示すように、条件出し時に得られた加工条件パラメタとパターン形状の関係
を表すデータを、適当な関数530に当てはめて、エッチングプロセスのモデル
を構築しておけば、適切な加工条件修正量を容易に算出することができる。この
関数530を用いて、現在のウェハの加工形状指標値531に対応する加工条件
532と、目標形状533に対応する加工条件534との差分を加工条件の修正
量535とすればよい。図19はBARCエッチ時間と配線幅の関係について説
明しているが、他のパラメタについても同様に行えばよい。
【0054】
図20は、図18に示したプロセス制御において、得られたエッチングプロセ
スに関する情報を表示する実施の形態の一例である。エッチング装置では、加工
中に発生する副生成物のチャンバ内付着や、部品の消耗などが原因でパターン形
状が変動するため、定期的にクリーニングや部品交換が行われる。本発明では、
これらの装置のメンテナンス記録とSEM画像から得られた立体形状情報の推移
を併せて表示する。図20(a)に示すように、立体形状情報別に時系列データ
510をグラフ表示すると同時に、メンテナンス記録511の表を表示する。グ
ラフ表示内のメンテナンス記録は色が変わって表示され、グラフ上にも対応する
時間がわかるようにメンテナンス記録表示512が示される。なお、時系列デー
タグラフには目標値513と許容値514も併せて表示されている。
【0055】
これらの表示はエッチング装置毎に行う。同一エッチング装置のデータが異な
る測長SEM上にあり、かつ図16のようにお互いにネットワーク上でつながっ
ている場合には、それらのデータを転送して表示することもできる。また、リフ
ァレンスデータベースは必ずしもSEM上にある必要はなく、ネットワークで接
続された他の場所にあってもよい。横軸は、該当ウェハの着工日時や該当エッチ
ング装置の累積稼働時間、または該当エッチング装置の着工ウェハ累積枚数など
、該当装置の着工順に対応するものを用いる。図20(a)では立体形状情報別
に表示するようになっているが、一つのグラフに複数の立体形状情報を同時に表
示してもよいし、これらの和など、全体の様子を表す値に変換して表示してもよ
い。
【0056】
また、図20(a)は立体形状情報別に表示しているが、図20(b)に示す
ように、得られた特徴量から推定されたエッチングパラメタの変動量を表示して
ももちろんよい。図20(b)の例では、エッチング条件の変動量520と併せ
て調整量521を表示している。このようにすれば、どの程度の条件変更が実行
されているのか、また条件変更によっても対応できない変動がどの程度あるのか
を容易に確認することができる。また、図20(a)あるいは(b)と併せて、
エッチング装置に搭載されている各種センサ(圧力計など)の出力を表示しても
よい。これらのセンサ出力は、ウェハを加工した際の装置の状態を示すため、同
時に表示することで、装置の変動がパターン形状に与える影響を容易に確認する
ことができる。
【0057】
本発明の形状評価は生産ライン内にあるSEMを用いて、自動で行うことがで
きる。このように、本発明の形状評価システムを用いてパターン立体形状の変動
を検知し、それを修正するようにエッチング条件を制御することにより、常に安
定なエッチングプロセスを実現することができる。特に、従来の測長方式では対
応できなかった、エッチング処理のステップに対応した形状評価が可能であり、
プロセス変動の起きたステップに着目して制御できるという利点がある。
【0058】
第5の実施の形態について図21を用いて説明する。第1から第4の実施例で
は上面から観察したSEM画像のみを用いる場合について説明したが、第5の実
施例では、チルト画像を用いて立体形状情報を取得する方法について説明する。
【0059】
図21に示すように、本実施例で用いるCD−SEMは、XY平面内で移動可
能で更にチルト機能を備えたチルトステージ102を有し、通常のtop−do
wn view像の他、チルト像を得ることができる。
【0060】
チルト像においては、左側のレジスト側壁相当部は画素数が増し、右側の側壁
相当部の画素数は減少する(チルトステージの傾斜が試料にとって右上がりの場
合)。本実施の形態で着目するのは、画素数が増加する側のレジスト側壁相当部
のラインプロファイルである。傾斜面を十分な広さで検出できれば、エッジ効果
やビーム分解能の影響を避けることができるため、より高精度に形状指標値を得
ることができる。また、ポリメタルゲートなどの異種膜が多層積層されている多
層膜の場合には、top−down view像では、側壁部に相当する画素数
が少ないため、その境界位置の検出は困難であったが、図22に示すように、チ
ルト画像を用いれば容易に境界を検出することができる。多層膜の境界位置を検
出することができれば、それぞれの膜厚の情報を元に、第1の実施例と同様にパ
ターンの断面形状を推定することもできる。多層膜の場合も、膜の材質に応じて
エッチング条件を切り替えているため、第1から第4の実施の形態と同様に、立
体形状に基づいた条件出しやプロセス制御を行うことができる。
【0061】
また、top−down viewでは、図2に示した逆テーパを正常パター
ンと見分けるのは困難であったが、チルトにより傾斜角の指標値にオフセットを
加えることができ、逆テーパの検知が可能となる。また、パターン底部に発生す
るノッチなどの検知にも有効である。
【0062】
また、本実施例においては、CD−SEMは、通常のtop−down vi
ew像、および、チルト像を取得し、ステレオ視の原理によりパターンの高さを
算出することもできる。
【0063】
上記第1の実施の形態で説明した断面形状推定方法では、膜厚情報を利用して
いた。しかし、素子分離工程など、ストッパーとなる膜がない場合には、エッチ
ングレートの変動も検出する必要がある。本実施例では、パターンの絶対高さを
直接検出できるため、このような工程にも対応可能である。
【0064】
なお、ステージをチルトさせる代わりに電子光学系のカラムをチルトさせても
、あるいは、照射電子線の偏向角度を変えることによって、試料への入射角度を
変えるようにしても良い。
【0065】
本実施の形態による立体形状評価を、第1から第4の実施の形態と組み合わせ
て用いれば、これまでの実施の形態で述べたのと同様の効果に加え、チルト画像
を用いることにより側壁部に相当する画素数が増すため、より精度の高い形状情
報が得られ、ひいては、より正確な条件出しやプロセスの制御が可能となる。さ
らにまた、top−down viewでは計測不可能な逆テーパの計測も一定
範囲について可能となる。
【0066】
第6の実施の形態について図23を用いて説明する。第1から第4の実施の形
態では上面から観察したSEM画像のみを用いる場合について、第5の実施の形
態ではチルト像を組み合わせる方法について説明したが、第6の実施例では、反
射電子画像を用いて立体形状情報を取得する方法について説明する。
【0067】
本実施例で用いるCD−SEMは図23に示すように反射電子検出器209、
210を有し、通常のtop−down view像の他、図23(a)、(b
)に示すような陰影像を得ることができる。このような陰影像を取得した後、陰
影像からパターンのエッジ部の傾斜強度を算出し、第1の実施例で用いた形状指
標値と組み合わせて用いることで、さらに精度の高い傾斜角の推定を行う。
【0068】
また、反射電子は2次電子に比べ、材質依存性が強いため、これを利用して異
種の膜が積層された多層膜に対応することも可能となる。一般に、反射電子像は
、対象物の原子番号に依存して、信号量が変化することが知られている。このた
め、傾斜角の違いだけではなく、材質の違いによっても信号量の変化が現れる。
そこで、第5の実施の形態と同様に、この信号量の変化に着目して、材質の境目
に応じてラインプロファイルを分割すれば、それぞれの膜厚の情報を元に、第1
の実施例と同様にパターンの断面形状を推定することもできる。多層膜の場合も
、膜の材質に応じてエッチング条件を切り替えているため、第1から第4の実施
の形態と同様に、立体形状に基づいた条件出しやプロセス制御を行うことができ
る。
【0069】
また、第5の実施例と同様に、反射電子についてもチルト像を用いてパターン
の高さ検出や、側壁の特徴量を得てもよい。
【0070】
本実施の形態を第1から第4の実施の形態と組み合わせて用いることで、既に
述べたのと同様の効果に加え、パターンエッジ部の傾斜強度という情報が加わる
ため、より正確にエッチング工程の条件出しやプロセス制御が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0071】
【図1】本発明の第2の実施の形態におけるエッチング条件出し手順の説明図。
【図2】エッチング工程により形成すべきパターンの形状および異常形状の説明図。
【図3】エッチング工程の説明図。
【図4】レジストの断面形状と二次電子信号強度の関係を示す模式図。
【図5】ラインプロファイルのエッジ検出手法の説明図。
【図6】本発明の第1の実施の形態におけるエッチング条件出し手順の説明図。
【図7】第1の実施の形態に係るCD−SEMの全体構成図。
【図8】第1の実施の形態に係るラインプロファイル処理の説明図。
【図9】断面形状の違いによるSEM画像のラインプロファイルの違いの説明図。
【図10】第1の実施の形態に係る、立体形状指標値算出方法説明図。
【図11】第1の実施の形態に係る、立体形状指標値算出方法説明図。
【図12】第1の実施の形態における、立体形状指標値取得箇所の説明図(a)と立体形状指標値の位置依存性表示方法の説明図(b)。
【図13】第1の実施の形態における立体形状情報取得結果の表示方法説明図。
【図14】第1の実施の形態における、複数ウェハの立体形状情報取得結果の表示方法説明図(a)、ウェハ依存性表示方法の説明図(b)、エッチング条件依存性表示方法の説明図(c)。
【図15】第2の実施の形態における、各種形状指標値に対応するエッチング条件パラメタを設定するGUI画面の説明図(a)、エッチング条件の設定方法説明図(b)。
【図16】本発明の第3の実施の形態に係る、半導体製造ラインの構築例。
【図17】第3の実施の形態におけるエッチングプロセスモニタ方法の説明図。
【図18】第4の実施の形態におけるエッチングプロセス制御方法の説明図。
【図19】第4の実施の形態におけるエッチング条件変更量算出方法の説明図。
【図20】第4の実施の形態におけるエッチングプロセスの状態を表示する方法の説明図。
【図21】第5の実施の形態におけるステージチルト機能を有するSEMの説明図。
【図22】第5の実施の形態に係るチルト画像による立体形状情報取得方法の説明図。
【図23】第6の実施の形態における反射電子検出機能を有するSEMの説明図。
【図24】第6の実施の形態に係る反射電子像(陰影像)の説明図。
【符号の説明】
【0072】
001…画像、002…1ライン波形、003…ラインプロファイル、010
…断面形状(順テーパ)、011…ラインプロファイル(順テーパ)、015…
1次微分波形(順テーパ)、016…断面形状推定結果(順テーパ)、020…
断面形状(裾引き)、021…ラインプロファイル(裾引き)、022…高傾斜
角部分、023…裾引き部分、025…1次微分波形(裾引き)、026…断面
形状推定結果(裾引き)、100…ウェーハ、101…ステージ、102…チル
トステージ、110…評価対象チップ、120…ウェハマップ、121…断面形
状推定結果、122…立体形状情報(指標値)、123…加工処理条件、124
…エッチング条件、125…エッチング条件推定値、200…SEM、201…
電子銃、202…一次電子線、203…コンデンサレンズ、204…偏向器、2
05…ExB偏向器、206…対物レンズ、207…二次電子検出器、208…A
/D変換器、209…反射電子検出器、210…反射電子検出器、300…画像
処理部、301…記憶媒体、302…表示装置、420…形状目標範囲設定、4
21…変更パラメタおよびステップ選択、422…エッチングパラメタ特性選択
、430…エッチングパラメタ初期値と形状評価値、500…装置管理システム
、501…QCデータ収集・解析システム、502…異常監視システム、503
…表示・連絡手段、504…着工来歴管理システム、505…製造ライン管理者
、506…膜厚計、600…エッチング装置。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
収束させた電子線を測定試料上に走査しながら照射する電子線照射手段と、上
記電子線照射により試料から発生した2次電子を検出する信号検出手段と、該信
号検出手段からの信号を演算処理する信号演算処理手段を有し、
上記信号検出手段により得られた信号波形を、信号量の変化量に基づいて複数
の領域に分割し、該分割された領域の大きさにより上記測定試料の立体形状を評
価する機能を有することを特徴とする立体形状測定装置。
【請求項2】
収束させた電子線を測定試料上に走査しながら照射する電子線照射手段と、上
記電子線照射により試料から発生した2次電子を検出する信号検出手段と、該信
号検出手段からの信号を演算処理する信号演算処理手段を有し、
上記信号検出手段により得られた信号波形を、信号量の変化量に基づいて複数
の領域に分割し、該分割された領域の大きさにより上記測定試料の立体形状を推
定する機能を有することを特徴とする立体形状測定装置。
【請求項3】
前記照射される電子線と測定試料表面とのなす角が異なる複数の電子線信号を
用いて立体形状評価を行うことを特徴とする、前記請求項1あるいは2に記載の
立体形状測定装置。
【請求項4】
前記電子線照射により試料から発生した反射電子を検出する手段を有し、前記
2次電子信号と上記反射電子信号を用いて立体形状評価を行うことを特徴とする
、前記請求項1あるいは2に記載の立体形状測定装置。
【請求項5】
非破壊で立体形状情報を取得する形状情報取得手段を用いるエッチング工程の
条件出し方法であって、上記形状情報取得手段により得られる立体形状情報と該
立体形状情報に対応する加工ステップを予め対応付けておき、エッチング条件出
し時には、上記立体形状情報取得手段によりエッチング加工後の立体形状情報を
取得し、該立体形状情報に対応する加工ステップの条件を立体形状の変化量に応
じて変更することを特徴とするエッチング条件出し方法。
【請求項6】
上記請求項1〜4のいずれかの立体形状情報取得手段を用いることを特徴とす
る上記請求項5のエッチング条件出し方法。
【請求項7】
非破壊で立体形状情報を取得する形状情報取得手段を用いるエッチング工程の
プロセス監視方法であって、上記形状情報取得手段により得られる立体形状情報
の許容範囲と、予め対応付けておいた上記立体形状情報に対応する加工ステップ
を記憶しておき、プロセス監視時には、上記立体形状情報取得手段によりエッチ
ング加工後の立体形状情報を取得し、上記許容範囲を超過した場合には異常と判
定し、該異常と判定された立体形状情報に対応する加工ステップを表示すること
を特徴とするエッチングプロセス監視方法。
【請求項8】
上記請求項1〜4のいずれかの立体形状情報取得手段を用いることを特徴とす
る上記請求項7のエッチングプロセス監視方法。
【請求項9】
非破壊で立体形状情報を取得する形状情報取得手段を用いるエッチング工程の
プロセス制御方法であって、上記形状情報取得手段により得られる立体形状情報
の目標値およびその許容範囲と、予め対応付けておいた上記立体形状情報に対応
する加工ステップを記憶しておき、プロセス制御時には、上記立体形状情報取得
手段によりエッチング加工後の立体形状情報を取得し、上記目標値からのずれ量
に応じて対応する加工ステップのエッチング加工条件を変更することを特徴とす
るエッチングプロセス制御方法。
【請求項10】
上記請求項1〜4のいずれかの立体形状情報取得手段を用いることを特徴とす
る上記請求項9のエッチングプロセス制御方法。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
非破壊で立体形状情報を取得する立体形状情報取得手段を用いて得られる試料上に形成された立体形状を有するパターンの立体形状情報の許容範囲と、予め対応付けておいた上記立体形状情報に対応するエッチングの加工ステップを記憶しておき、プロセス監視時には、上記立体形状情報取得手段によりエッチング加工後の立体形状情報を取得し、上記許容範囲を超過した場合には異常と判定し、該異常と判定された立体形状情報に対応する加工ステップを表示するエッチングプロセス監視方法であって、
上記立体形状情報取得手段は、収束させた電子線を表面に立体形状を有するパターンが形成された測定試料上に走査しながら照射する電子線照射部と、上記電子線の照射により前記立体形状を有するパターンが形成された試料から発生した2次電子を検出する信号検出部と、該信号検出部で検出して得た信号を演算処理する信号演算処理部を有し、該信号演算処理部において、上記信号検出部で得られた信号波形を信号量の変化量に基づいて裾引き領域と傾斜領域とを含む複数の領域に分割して各領域の大きさを求め、該求めた各領域の大きさの情報を用いて上記測定試料上に形成された立体形状を有するパターンの幅、該立体形状を有するパターンの側面の傾斜角、および該立体形状を有するパターンの裾引きの情報を求め、該求めた立体形状を有するパターンの幅、傾斜角および裾引きの情報を用いて該立体形状を有するパターンの立体形状情報を得ることを特徴とするエッチングプロセス監視方法
【請求項2】
非破壊で立体形状情報を取得する立体形状情報取得手段を用いて得られる立体形状情報の目標値およびその許容範囲と、予め対応付けておいた上記立体形状情報に対応する加工ステップを記憶しておき、プロセス制御時には、上記立体形状情報取得手段によりエッチング加工後の立体形状情報を取得し、上記目標値からのずれ量に応じて対応する加工ステップのエッチング加工条件を変更するエッチングプロセス制御方法であって、
上記立体形状情報取得手段は、収束させた電子線を表面に立体形状を有するパターンが形成された測定試料上に走査しながら照射する電子線照射部と、上記電子線の照射により前記立体形状を有するパターンが形成された試料から発生した2次電子を検出する信号検出部と、該信号検出部で検出して得た信号を演算処理する信号演算処理部を有し、該信号演算処理部において、上記信号検出部で得られた信号波形を信号量の変化量に基づいて裾引き領域と傾斜領域とを含む複数の領域に分割して各領域の大きさを求め、該求めた各領域の大きさの情報を用いて上記測定試料上に形成された立体形状を有するパターンの幅、該立体形状を有するパターンの側面の傾斜角、および該立体形状を有するパターンの裾引きの情報を求め、該求めた立体形状を有するパターンの幅、傾斜角および裾引きの情報を用いて該立体形状を有するパターンの立体形状情報を得ることを特徴とするエッチングプロセス監視方法

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【公開番号】特開2006−324682(P2006−324682A)
【公開日】平成18年11月30日(2006.11.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−174729(P2006−174729)
【出願日】平成18年6月26日(2006.6.26)
【分割の表示】特願2002−172198(P2002−172198)の分割
【原出願日】平成14年6月13日(2002.6.13)
【出願人】(000005108)株式会社日立製作所 (27,607)
【Fターム(参考)】