説明

ガスの混合物を分析するための装置

本明細書に開示されているのは、化学センサーおよび化学センサーアレイを使用して、多成分ガス系の中のNO、アンモニア、炭化水素、一酸化炭素および酸素など各種のガスの存在および/または濃度に関する情報を、分析、検出および/または測定するための装置である。そのセンサーおよびセンサーアレイには、ガスの存在を分析および/または検知するための化学/電気活性材料を使用する。

【発明の詳細な説明】
【関連出願との関係】
【0001】
本出願は、米国特許仮出願第457,754号(出願日2003年3月26日)および米国特許仮出願第457,761号(出願日2003年3月26日)の利益を主張するものであり、すべての目的において上記出願のそれぞれのすべてを、本明細書の一部に援用するものとする。
【技術分野】
【0002】
本発明には、化学センサーおよび化学センサーアレイ(array)を使用して、多成分ガス系の中の各種ガス、たとえば、NO、炭化水素、一酸化炭素および酸素を検出および分析するための装置が含まれる。このセンサーおよびセンサーアレイでは化学/電気活性材料を使用して、多成分ガス系の中の個々のガスの存在を検知し、および/またはその濃度を計算する。
【背景技術】
【0003】
ある種のガスを検知するために化学的検出機器を使用することは公知である。特定のガスについての選択性と感度を有する材料を見出すために、多くの試みがなされてきた。たとえば、特許文献1には、酸素を測定するための、抵抗センサーが開示されている。さらに、非特許文献1も参照されたい。検知すべきガスそれぞれに、異なった材料を使用しなければならないということは、自明である。しかしながら、ガスが多成分系の一部であるような場合には、混合物の中の各種成分ガスに対してその材料が交差感度(cross−sensitivities)を有するために、特定のガスを検知するための1つの材料を使用することは困難である。
【0004】
多成分ガス系の1つの例は燃焼ガス排気であって、それには酸素、一酸化炭素、窒素酸化物、炭化水素、CO、HS、二酸化硫黄、水素、水蒸気、ハロゲンおよびアンモニアなどが含まれている可能性がある。非特許文献2を参照されたい。多くの燃焼プロセスにおいて、そのガス排気が、連邦および州の大気品質規制によって決められている要求を満たしているかどうか、を測定する必要がある。この必要を満たす目的で、いくつかのタイプのガスセンサーが開発されてきた。たとえば、特許文献2(電気化学的酸素センサーが開示されている);特許文献3(酸素および窒素の酸化物を検知するためのセンサーが開示されている);および特許文献1(酸素を測定するための抵抗センサーが開示されている)などを参照されたい。燃焼ガス排気のような混合物の中の2種以上の成分を同時に分析し、たとえば、1つのセンサーにそれらのガスを直接接触させることにより得られるデータだけで濃度が計算することができ、混合物の中のガスを一切分離する必要がないようになれば、都合がよいであろう。現時点では、従来技術による方法ではこの要求は満たせない。
【0005】
食品から発生するガスを検知したり、比較的温度の低いところでの他の用途で使用したりするための、多くのセンサーが開示されている。非特許文献3を参照されたい。450℃までの各種の燃焼ガスを検知するのに使用するための、いくつかのドーピングしたあるいはドーピングしない酸化スズセンサーのアレイもまた開示されており[非特許文献4および非特許文献5を参照];また、450℃までの、酸化スズをベースにしたセンサーアレイの応答に対する操作温度の影響も検討されている。非特許文献6を参照されたい。しかしながら、燃焼ガスをモニターするために化学センサーを使用したい、より高い温度およびより腐食性の高い環境では、低温用途のために開発されたセンサーアレイの性能が、変化したり損なわれたりする可能性がある。したがって、高温環境では、当業者に従来公知であったものとは異なった、化学的、熱的いずれにも安定で、そのような厳しい条件下でも、対象とするガスに測定可能な応答を維持できるような材料が求められる。
【0006】
【特許文献1】米国特許第4,535,316号明細書
【特許文献2】米国特許第5,630,920号明細書
【特許文献3】米国特許第4,770,760号明細書
【非特許文献1】H.マイクスナー(H.Meixner)ら、センサーズ・アンド・アクチュエーターズ(Sensors and Actuators)第33巻(1996)、p.198〜202
【非特許文献2】H.マイクスナー(H.Meixner)ら、フレセニウスズ・ジャーナル・オブ・アナリティカル・ケミストリー(Fresenius’ J.Anal.Chem.)第348巻(1994)、p.536〜541
【非特許文献3】K.アルバート(K.Albert)ら、ケミカル・レビューズ(Chem.Rev.)第200巻(2000)、p.2595〜2626
【非特許文献4】C.ディ・ナターレ(C.Di Natale)ら、センサーズ・アンド・アクチュエーターズ(Sensors and Actuators)、第B20巻(1994)、p.217〜224
【非特許文献5】J.ジェティーノ(J.Getino)ら、センサーズ・アンド・アクチュエーターズ(Sensors and Actuators)、第B33巻(1996)、p.128〜133
【非特許文献6】C.ディ・ナターレ(C.Di Natale)、センサーズ・アンド・アクチュエーターズ(Sensors and Actuators)第B23巻(1995)、p.187〜191
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
そのような要求に応えることにより、燃焼排気、たとえば自動車の排気を測定し、そのような排気が機能上および規制上の要求を満たしているかどうかを知るための、化学センサーの使用が可能となる。さらに、驚くべきことには、高温ガス、たとえば自動車の排気を分析するために有用である本発明の装置が、低温のガスを分析する際に使用しても同等の効果を有しているということが見出された。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、多成分ガス系中のガス成分を直接検出するための方法を提供するが、それに含まれる工程は、(i)多成分ガス系に少なくとも2種の化学/電気活性材料のアレイを含んでなる化学センサーを暴露する工程、応答を検知する工程、およびそれぞれの化学/電気活性材料の応答を直接測定する工程である。その化学/電気活性材料が半導体材料であり、その多成分ガス系が燃焼プロセス排気であるのが好ましい。測定される応答は、キャパシタンス、電圧、電流、ACインピーダンス、またはDC抵抗の測定であってよい。
【0009】
本発明はさらに、多成分ガス系中のガス成分の存在を直接検出するための化学センサーを提供し、それに含まれるのは、基材;前記基材の上の少なくとも2種の化学/電気活性材料のアレイ;および、系の中の前記分析対象ガス成分に暴露させたときに、前記化学/電気活性材料からの応答を検知するための手段である。その化学/電気活性材料が半導体材料であり、その多成分ガス系が燃焼プロセス排気であるのが好ましい。検知される応答は、キャパシタンス、電圧、電流、ACインピーダンス、またはDC抵抗のような、電気的な性質であってよい。その機器にさらに、ハウジング、検知された応答を測定するための手段、および測定した応答の結果を解析して分析対象ガス成分の存在および/または濃度を測定するための手段が含まれていてよい。
【0010】
本発明はさらに、多成分ガス系におけるガス成分の存在および/または濃度を直接検出するための化学センサー機器も提供し、それに含まれるのは:基材;前記基材の上に析出させた少なくとも2種の化学/電気活性材料のアレイ;前記多成分ガス成分に暴露させた際に生じる、前記化学/電気活性材料の電気的性質における変化を検知するための手段;前記ガス成分の存在および/または濃度を測定するための、検知された電気的性質の変化の結果を解析するための手段;およびハウジング、である。その化学/電気活性材料は半導体材料であってもよい。
【0011】
本発明のさらに別な実施態様は、多成分ガス混合物を分析するための装置であって、それに含まれるのは:(a)少なくとも3種の化学/電気活性材料のアレイであって、それぞれの化学/電気活性材料が、ガス混合物に暴露させた際に、それぞれ他の化学/電気活性材料とは異なった電気的応答特性を示す、アレイ;(b)アレイをガス混合物に暴露させた際のそれぞれの化学/電気活性材料の電気的応答を測定するための手段;および(c)(i)少なくとも2種の化学/電気活性材料の第1のグループの応答から、混合物中のガスのサブグループの存在を検知し、そして(ii)少なくとも2種の化学/電気活性材料の第2のグループの応答から、混合物中の個々の成分ガスの存在を検知するための手段、である。
【0012】
本発明のさらに別な実施態様は、多成分ガス混合物を分析するための装置であって、それに含まれるのは:
(a)2種以上の化学/電気活性材料のアレイであって、それぞれの化学/電気活性材料が、選択された温度でガス混合物に暴露させた際に、それぞれ他の化学/電気活性材料とは異なった電気的応答特性を示し;
ここで化学/電気活性材料は、(i)Mを含んでなる化学/電気活性材料、(ii)Mを含んでなる化学/電気活性材料、および(iii)Mを含んでなる化学/電気活性材料よりなる群の1つもしくはそれ以上の要素のいずれかから選択され;
ここでMは、Al、Ce、Cr、Cu、Fe、Ga、Mn、Nb、Nd、Ni、Pr、Sb、Sn、Ta、Ti、WおよびZnよりなる群から選択され;
ここでMおよびMはそれぞれ独立してGa、La、Mn、Ni、Sn、Sr、Ti、W、Y、Znよりなる群から選択され;
ここでMとMは、Mの中においてはそれぞれ異なり、そしてMとMとMは、Mの中においてはそれぞれ異なり;
ここでa、bおよびcはそれぞれ独立して、約0.0005〜約1であり;そして
ここでxは、化学/電気活性材料中で、存在している酸素が他の元素の電荷とバランスがとれるのに充分な数である、アレイ;および
(b)アレイをガス混合物に暴露させた際のそれぞれの化学/電気活性材料の電気的応答を測定するための手段、である。
【0013】
各種の詳述した実施態様において、その装置には、場合によってはさらに、
化学/電気活性材料を、約500℃またはそれ以上の最低限の温度に連続的に維持するためのヒーター;および
化学/電気活性材料の個々の電気的応答以外にはそのガス混合物に関する情報が無い場合にも、ガス混合物中の成分の存在または濃度に関連する測定値を得るための手段、を含んでいてもよい。
【0014】
本発明がさらに提供するのは、ガスを分析する、たとえばガス混合物中の1つもしくはそれ以上の成分の存在または相対濃度に関連する情報を求めるための方法;または本発明の装置を提供および/または使用することにより、プロセスまたは機器の操作を調節するための方法である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
本発明は、各種の温度条件下で多成分ガス系中の1つもしくはそれ以上の分析対象ガスを直接検出するための方法および装置である。「直接検出する」ということは、ガス検出材料のアレイを、たとえば流動ガスの流れのような、多成分ガス系を構成しているガスの混合物に暴露することを意味している。このアレイは、ガス混合物内、より具体的には、所望によりガス混合物の供給源の中に置くことができる。それとは別な方法で、アレイをチャンバーの中に置き、それに他の場所にある供給源からガス混合物を送ることもできる。アレイを設置したチャンバーにガスを送るとき、そのガス混合物は、パイプ、導管、その他各種ガス輸送機器によって、チャンバーへの出入りをさせることができる。
【0016】
多成分ガス混合物に対してガス検出材料を暴露させることにより応答が得られ、その応答は、ガス混合物中の1つもしくはそれ以上の分析対象ガスそれ自体の濃度の関数となるであろう。センサー材料は、それぞれの分析対象ガスに同時に(あるいは実質的に同時に)暴露されるが、個々の分析対象ガスを多成分ガス混合物から物理的に分離しなくても、混合物としての分析および/またはその中の1つもしくはそれ以上の分析対象成分の分析を実施することができる。本発明は、各種の温度の、自動車の排気のようなガス混合物中の燃焼ガス、たとえば酸素、一酸化炭素、窒素酸化物、ブタンのような炭化水素、CO、HS、二酸化硫黄、ハロゲン、水素、水蒸気、有機リンのガス、およびアンモニアの濃度に応答し、その結果、検知および/または測定することに使用することができる。
【0017】
本発明で使用するのは、ガス混合物および/またはそれらの成分を分析するための検出材料のアレイであって、系内の1つもしくはそれ以上の個々の分析対象ガス成分に応答し、存在を検知し、および/またはそれらの濃度を計算する。「アレイ」という用語は、たとえば図1に示したような、空間的に分離された少なくとも2種の異なった材料を意味する。アレイには、たとえば、3、4、5、6、8、10または12種のガス検出材料を含むことができるが、所望によりそれらよりも多い、または少ない数であってもよい。分析すべき混合物の中の個々のガスまたはガスのサブグループのそれぞれに対して、少なくとも1種のセンサー材料が備えられているのが好ましい。しかしながら、混合物中の個々のガス成分および/または特定のガスのサブグループに対して応答性のある2種以上のセンサー材料を備えておくのが望ましい。たとえば、少なくとも2、3、4、5、6、7、8、9、10、11または12種のセンサーの群を用いて、混合物中の1つもしくはそれ以上の個々の成分ガスおよび/または1つもしくはそれ以上のガスのサブグループの存在を検知および/または濃度の計算をすることができる。センサーの群は、共通の要素の有無にかかわらず、混合物中にある個々のガス成分またはガスのサブグループである分析対象に対する応答を得るのに使用することができる。サブグループとして分析対象となっているガスのサブグループには、それ自体もまた分析対象である個々のガスを、要素の1つとして含んでいてもいなくてもよい。
【0018】
本発明は、ガス流れの中に存在していると予想されるガスを検知するのに有用である。たとえば、燃焼プロセスにおいては、存在すると予想されるガスとしては、酸素、窒素酸化物(たとえばNO、NO、NOまたはN)、一酸化炭素、炭化水素(たとえばC2n+2、それらは飽和であっても不飽和であってもよく、あるいは、場合によってはヘテロ原子で置換されていてもよく;およびそれらの環状および芳香族類似体)、アンモニアもしくは硫化水素、二酸化硫黄、CO、またはメタノールが挙げられる。その他の対象とするガスとしては、アルコール蒸気、溶媒蒸気、水素、水蒸気、および飽和および不飽和炭化水素から誘導されたもの,エーテル、ケトン、アルデヒド、カルボニル、生体分子および微生物などが挙げられる。関連する分析対象である多成分ガス混合物の成分は、一酸化炭素のような個々のガスであってもよいし;窒素酸化物(NO)または炭化水素のような混合物に含まれるガスの全部ではないが一部のサブグループであってもよいし;あるいは1つもしくはそれ以上の個々のガスと1つもしくはそれ以上のサブグループとを組み合わせたものであってもよい。ガスのサブグループを分析対象とする場合には、化学/電気活性材料は、多成分ガス混合物中での、サブグループの要素をまとめた合計の濃度に応答する。
【0019】
化学/電気活性材料を暴露させる混合物中に含まれる分析対象ガスは、単一のガス、ガスを合わせたサブグループ、あるいは窒素のような不活性ガスと混合した1つもしくはそれ以上のガスまたはサブグループであってよい。対象とする特定のガスは、ドナーおよびアクセプターガスである。それらのガスは、半導体材料に電子を供与する、たとえば一酸化炭素、HSおよび炭化水素類であっても、あるいは、半導体材料から電子を受容する、たとえばO、窒素酸化物(一般にNOとして表される)およびハロゲン類であってもよい。ドナーガスに暴露させると、n−型半導体材料では電気抵抗が減少し、電流が増加し、その結果それはIR加熱のための温度上昇を示す。アクセプターガスに暴露させると、n−型半導体材料では電気抵抗が増加し、電流が減少し、その結果それはIR加熱のための温度低下を示す。p−型半導体材料の場合には、それぞれの場合で逆の現象が起きる。
【0020】
それらのセンサー材料を使用してたとえばガス濃度の測定をすることにより、ガス混合物の組成含有率に関する情報を取得するということは、1つもしくはそれ以上の分析対象ガスを含む混合物にその材料を暴露させることによって、材料の少なくとも1つ、好ましくはそれぞれおよび全部の電気的性質、たとえばACインピーダンスが変化することに基づいている。ガス混合物の分析はさらに、センサー材料のその他の電気的性質、たとえばキャパシタンス、電圧、電流またはACもしくはDC抵抗における変化の大きさを基にして実施することも可能である。DC抵抗の変化はたとえば、一定電圧下での温度の変化を測定することによって求めることができる。それら例示したセンサー材料の性質の1つにおける変化は、ガス混合物内の分析対象ガスの分圧の関数であって、それが次に、分析対象ガスの分子がセンサー材料の表面上に吸着されその材料の電気的応答特性に影響を及ぼしている場合における、濃度を与える。化学/電気活性材料のアレイを使用することによって、その材料を1つもしくはそれ以上の分析対象ガスを含む混合物に暴露させることによって示される個々の応答のパターンを使用すれば、同時かつ直接に、多成分ガス系中の少なくとも1種のガスの存在を検知したり、および/または濃度を測定したりすることが可能となる。そのため本発明は、ガス系の組成物を求めるために使用することもできる。その概念について図1に模式的に示し、以下において例を挙げて説明する。
【0021】
説明のため、分析対象ガスを含む混合物に対してセンサー材料を暴露させた、以下に示す理論例を考えられたい。応答が得られた場合、その事象をプラス(+)と表し、応答が得られない場合、その事象をマイナス(−)と表す。材料1は、ガス1とガス2とには応答するが、ガス3には応答を示さない。材料2は、ガス1とガス3とには応答するが、ガス2には応答を示さず、材料3は、ガス2とガス3とには応答するが、ガス1には応答を示さない。
【0022】
【表1】

【0023】
したがって、材料1、2および3からなるアレイが、未知ガスに対して以下のような応答を示した場合には、
【0024】
【表2】

【0025】
この未知ガスはガス2であると同定される。それぞれのセンサー材料の応答は、混合物内における分圧、したがって、分析対象ガスの濃度、または分析対象ガスのサブグループの総合的な濃度の関数となり、そしてその応答は、処理可能な値、たとえば数値として定量化または記録することができる。そのような場合、1つもしくはそれ以上の応答の値を使用して、1つもしくはそれ以上の分析対象ガスの混合物内における存在に関する定性的な情報を発生させることができる。多成分ガス系において、計量化学法、神経回路網またはその他のパターン認識技術を使用して、系の混合物の1つもしくはそれ以上の分析対象ガスの濃度を計算することができる。
【0026】
使用される検出材料は化学/電気活性材料である。「化学/電気活性材料」とは、混合物中の少なくとも1種の個々のガスに対して電気的応答を示す材料である。ある種の金属酸化物半導体材料、それらの混合物、または金属酸化物半導体と他の無機化合物との混合物は、化学/電気活性を有していて、本発明においては特に有用である。本明細書において使用される各種の化学/電気活性材料のそれぞれは、混合物および/または分析対象ガスに暴露させたときに、他の化学/電気活性材料のそれぞれとは異なった種類および/または大きさの、電気的に検知可能な応答を示すのが好ましい。その結果、適切に選択した化学/電気活性材料を有するアレイを、多成分ガス混合物を分析するために使用することができるが、そのためには、その中に対象としていない妨害ガスの存在がたとえ有ったとしても、たとえば分析対象ガスとの相互作用、分析対象ガスの検出、または混合物中の1つもしくはそれ以上の分析対象ガスまたはサブグループの存在および/または濃度の決定をおこなう。それぞれのガス検出材料の主成分のモルパーセントがそれぞれ互いに他とは違っているのが好ましい。
【0027】
化学/電気活性材料はどのようなタイプのものであってもよいが、特に有用なのは、半導体金属酸化物の、たとえばSnO、TiO、WOおよびZnOである。これら具体的に挙げた材料は、化学的安定性および熱安定性を有しているので、有利である。化学/電気活性材料は、2種もしくはそれ以上の半導体材料の混合物や、半導体材料と無機材料との混合物や、それらの組合せであってもよい。対象としている半導体材料は、絶縁材であってその多成分ガス混合物のある条件下で安定な適当な固体基材の上に析出させることができるが、そのような基材としては、たとえばアルミナまたはシリカが挙げられるが、これらに限定される訳ではない。したがってこのアレイは、基材の上に析出させたセンサー材料の形をとっている。その他好適なセンサー材料としては、バルクまたは薄膜のタイプの単結晶または多結晶半導体、非晶質半導体材料、および非金属酸化物からなる半導体材料が挙げられる。好ましい実施態様においては、基材はジルコニアではない。
【0028】
各種の実施態様において、この基材は、Al、AlNならびに少量のBeOおよびSiCから調製される、高温多層セラミックとすることができる。しかしながら、アルミナ含量が組成物の約92〜96重量%と圧倒的に高く、これはAlである。その構造は、セラミックの多層と、層の間の金属処理と、電気的な接続のための層の間のバイアホールとからなっている。セラミックの多層を有する大型のモジュールのよく知られた用途は、IBMが1983年にメインフレームコンピュータのために使用した、先駆的な製品の「サーマル・コンダクション・モジュール(Thermal Conduction Module)」(TCM)である。このモジュールには33層あって、133個のシリコンチップがフリップチップソルダリングによって搭載されていた。
【0029】
このタイプの非焼結の曲げやすいセラミックは、アルミナ粉末、有機バインダーおよび溶媒からできている。その材料を容器から、その下の輸送担体の上に広げる。そのセラミック「テープ」(「グリーンシート」)を、間隔を厳密に調節した「ドクターブレード」の下を通過させて、その輸送担体の上に適当な厚みをつくりだす。そのテープを適当な大きさに切断し、数値制御のパンチングマシンを使用するか、または一定の製品を大量に生産する場合ならば専用のその製品のためのパンチングマシンを使用して、ホールと構成要素のキャビティを開ける。バイアホールの金属処理および導体の取り付けは、タングステン(またはモリブデン)のスクリーン印刷により行う。これらは、それに続けて実施する焼結工程の際の高い加工温度に耐えうる唯一の金属である。すべての層を静水圧(または単軸圧)下、高温(500〜600℃)で積層して、バインダーと溶媒を蒸発させる。次いで全体の構造を水素雰囲気下、1370〜1650℃で30〜50時間かけて焼結させる。
【0030】
小さな回路の場合、1つの基材の上に多くのモジュールを作成し、その個々の回路は工程の最後に基材を切断することによって分離できる。次いで外部接点を基材に蝋付けし、最後に、タングステンの上の拡散障壁としてのニッケルと共に、金を表面にメッキする。このメッキは、導体パターンの全体を導電性とすることができるのならば、充分な厚みと良好な導電性が得られるように、電気メッキとするのが好ましい。それ以外の場合には、化学メッキを使用する。
【0031】
この工程の間に、セラミックは長さで約18%収縮する。このことは、特性インピーダンスに影響を及ぼす横方向および厚み方向の両方において、回路の設計時に考慮に入れてある。収縮は材料と工程に依存するので、仕上がった回路は典型的には、長さの寸法公差を0.5〜1%見込んである。これらのセラミック基材は、低TCE性、SiおよびGaAsさらには無鉛SMD要素に対する良好な熱的適合性、特性インピーダンスに対する良好な調節性、および良好な高周波特性などを有している。多くの層では高い生産性を有することが可能であるが、それは、積層させる前にそれぞれの層を検査して不良な層を除去しておくことが可能であるからである。いくつかの欠点としては、内側層における電導性が低いこと(面積抵抗率約15mΩ/sq)および誘電率が高いことがあり、そのために、遅延、パルス立上がり時間不良および電力損失の増大および超短波領域でのクロストークなどが起きる。
【0032】
2種以上の金属を含む化学/電気活性材料は化合物または固溶体である必要はなく、離散した金属および/または金属酸化物の多相物理的混合物であってもよい。化学/電気活性材料形成の原料となる前駆体材料による固相拡散の程度に差があるので、最終的な材料が組成勾配を示すこともあり得るし、またそれらは結晶質であっても非晶質であってもよい。好適な金属酸化物は以下の性質を有する:
i)温度が約400℃もしくはそれ以上である場合には、その電気固有抵抗が約1〜約10Ω・cm、好ましくは約1〜約10Ω・cm、より好ましくは約10〜約10Ω・cmであり;
ii)対象とする少なくとも1種のガスに化学/電気的応答を示し;そして
iii)安定で機械的結着性を有する、すなわち、基材に接着することが可能で操作温度において劣化しない。
それらの金属酸化物には、少量または微量の水和物および前駆体材料中に存在している元素がさらに含まれていてもよい。
【0033】
場合により、このセンサー材料には、基材に対する接着性を向上させたり、センサー材料のコンダクタンス、電気抵抗または選択性を変化させたりするような、1つもしくはそれ以上の添加物を加えることもできる。センサー材料のコンダクタンス、電気抵抗または選択性を変化させる添加物の例としては、Ag、AuまたはPt、さらにはフリットなどが挙げられる。接着性を向上させるための添加物の例としては、加熱によりガラス質またはエナメル質に転換される、微粉砕された無機鉱物質であるフリットや、固相になってもその非晶質な性質を維持している急冷ガラス、などが挙げられる。フリット前駆体化合物は、高温で溶融させてから急冷させるが、通常は水のような流体の中に溶融物を急速に注入するか、またはスピニング金属ローラーの間に注入する。前駆体化合物は通常、酸化物、硝酸塩または炭酸塩などのような固体化合物の機械的な混合物であるが、溶液から共沈またはゲル化させたものでもよい。フリットのための好適な前駆体としては、アルカリおよびアルカリ土類のアルミノ−シリケートおよびアルミノ−ボロ−シリケート、銅、鉛、リン、チタン、亜鉛、およびジルコニウムなどが挙げられる。添加物としてのフリットは、そのセンサーの製造原料となる化学/電気活性材料の全容積の30容積パーセントまで、好ましくは10容積パーセントまでの量で使用するのがよい。
【0034】
所望により、センサー材料にはさらに、たとえば、対象とするガスの酸化の触媒となったり、特定の分析対象ガスの選択性を向上させたりする添加物を含んでいたり;あるいはn型半導体をp型半導体に、あるいはその逆に転換させる、1つもしくはそれ以上のドーパントを含んでいてもよい。これらの添加物は、そのセンサーの製造原料となる化学/電気活性材料の30重量パーセントまで、好ましくは10重量パーセントまでの量で使用するのがよい。
【0035】
使用するフリットやその他の添加物はいずれも、組み込む際にそのセンサー材料の全体にわたって均質、均一に分散させる必要はなく、目的に応じて、それらの特定の表面上または表面近くに局在化させてもよい。それぞれの化学/電気活性材料は、所望により、多孔質誘電体オーバーレイヤーで覆ってもよい。
【0036】
本発明においてセンサー材料として使用される化学/電気活性材料は、たとえば、式M、M、またはMで表される金属酸化物;またはそれらの混合物で、ここで、
、MおよびMは、500℃より高温で酸素の存在下で焼成したときに安定な酸化物を形成する金属であり;
は、周期律表第2〜15族およびランタニド族から選択され;
およびMはそれぞれ独立して、周期律表第1〜15族およびランタニド族から選択され;
とMは、Mの中では同一ではなく、そしてMとMとMは、Mの中では同一ではなく;
a、b、およびcはそれぞれ独立して、約0.0005〜約1の範囲にあり;そして
xは、化学/電気活性材料中で、存在している酸素が存在している他の元素の電荷とバランスがとれるのに充分な数である。
【0037】
ある種の好ましい実施態様においては、この金属酸化物材料としては、以下の条件のものが含まれる:
が、Ce、Co、Cu、Fe、Ga、Nb、Nd、Ni、Pr、Ru、Sn、Ti、Tm、W、Yb、Zn、およびZrよりなる群から選択され;および/または
およびMがそれぞれ独立して、Al、Ba、Bi、Ca、Cd、Ce、Co、Cr、Cu、Fe、Ga、Ge、In、K、La、Mg、Mn、Mo、Na、Nb、Ni、Pb、Pr、Rb、Ru、Sb、Sc、Si、Sn、Sr、Ta、Ti、Tm、V、W、Y、Yb、Zn、およびZrよりなる群から選択されるが;
とMは、Mの中では同一ではなく、そしてMとMとMは、Mの中では同一ではない。
【0038】
ある種の他の好ましい実施態様においては、この金属酸化物材料としては、以下の条件のものが含まれる:
が、CeO、CoO、CuO、FeO、GaO、NbO、NiO、PrO、RuO、SnO、TaO、TiO、TmO、WO、YbO、ZnO、ZrO、SnOプラスAg添加物、ZnOプラスAg添加物、TiOプラスPt添加物、ZnOプラスフリット添加物、NiOプラスフリット添加物、SnOプラスフリット添加物、またはWOプラスフリット添加物;および/または
が、AlCr、AlFe、AlMg、AlNi、AlTi、Al、BaCu、BaSn、BaZn、BiRu、BiSn、BiZn、CaSn、CaZn、CdSn、CdZn、CeFe、CeNb、CeTi、Ce、CoCu、CoGe、CoLa、CoMg、CoNb、CoPb、CoSn、Co、Co、CoZn、CrCu、CrLa、CrMn、CrNi、CrSi、CrTi、CrYbO、CrZn、CuFe、CuGa、CuLa、CuNa、CuNi、CuPb、CuSn、CuSr、CuTi、CuZn、CuZr、FeGa、FeLa、FeMo、FeNb、FeNi、FeSn、FeTi、Fe、FeZn、FeZr、GaLa、GaSn、GeNb、GeTi、InSn、KNb、MnNb、MnSn、MnTi、MnYbO、MnZn、MoPb、MoRb、MoSn、MoTi、MoZn、NbNi、NbNi、NbSr、NbTi、Nb、NbZr、NiSi、NiSn、NiYbO、NiZn、NiZr、PbSn、PbZn、Rb、RuSn、Ru、RuZn、SbSn、SbZn、ScZr、SiSn、SiTi、Si、SiZn、SnTa、SnTi、Sn、SnZn、SnZr、SrTi、TaTi、TaZn、TaZr、Ti、Ti、TiZn、TiZr、VZn、VZr、WZn、WZr、YZr、ZnZr、AlNiプラスフリット添加物、CrTiプラスフリット添加物、FeLaプラスフリット添加物、FeNiプラスフリット添加物、FeTiプラスフリット添加物、NbTiプラスフリット添加物、Nbプラスフリット添加物、NiZnプラスフリット添加物、NiZrプラスフリット添加物、SbSnプラスフリット添加物、TaTiプラスフリット添加物、またはTiZnプラスフリット添加物;および/または
が、AlMgZn、AlSi、BaCuTi、CaCeZr、CoNiTi、CoNiZr、CoPbSn、CoPbZn、CrSrTi、CuFeMn、CuLaSr、FeNbTi、FePbZn、FeSrTi、FeTaTi、FeZr、GaTiZn、LaMnNa、LaMnSr、MnSrTi、MoPbZn、NbSrTi、NbSr、NbTiZn、NiSrTi、SnZn、SrTi、SrTiZn、またはTiZr
【0039】
ある種のその他の好ましい実施態様においては、その金属酸化物材料に、第1および第2の化学/電気活性材料のアレイの中にあるものが含まれていてもよく、ここで、その化学/電気活性材料は以下のものよりなる群の組合せから選択される:
(i)第1の材料がM、第2の材料がM
(ii)第1の材料がM、第2の材料がM
(iii)第1の材料がM、第2の材料がM
(iv)第1の材料が第1のM、第2の材料が第2のM
(v)第1の材料が第1のM、第2の材料が第2のM;そして
(vi)第1の材料が第1のM、第2の材料が第2のM
ここで
が、Ce、Co、Cu、Fe、Ga、Nb、Nd、Ni、Pr、Ru、Sn、Ti、Tm、W、Yb、Zn、およびZrよりなる群から選択され;
およびMがそれぞれ独立して、Al、Ba、Bi、Ca、Cd、Ce、Co、Cr、Cu、Fe、Ga、Ge、In、K、La、Mg、Mn、Mo、Na、Nb、Ni、Pb、Pr、Rb、Ru、Sb、Sc、Si、Sn、Sr、Ta、Ti、Tm、V、W、Y、Yb、Zn、およびZrよりなる群から選択されるが;
とMは、Mの中では同一ではなく、そしてMとMとMは、Mの中では同一ではなく;
a、bおよびcはそれぞれ独立して、約0.0005〜約1であり;そして
xは、化学/電気活性材料中で、存在している酸素が存在している他の元素の電荷とバランスがとれるのに充分な数である。
【0040】
ある種の他の好ましい実施態様においては、2種もしくはそれ以上の化学/電気活性材料のアレイは、(i)Mを含む化学/電気活性材料、(ii)Mを含む化学/電気活性材料、および(iii)Mを含む化学/電気活性材料、よりなる群から選択することができるが;
ここでMは、Al、Ce、Cr、Cu、Fe、Ga、Mn、Nb、Nd、Ni、Pr、Sb、Sn、Ta、Ti、WおよびZnよりなる群から選択され;
ここでMおよびMはそれぞれ独立してGa、La、Mn、Ni、Sn、Sr、Ti、W、Y、Znよりなる群から選択され;
ここでMとMは、Mの中においてはそれぞれ異なり、そしてMとMとMは、Mの中においてはそれぞれ異なり;
ここでa、bおよびcはそれぞれ独立して、約0.0005〜約1であり;そして
ここでxは、化学/電気活性材料中で、存在している酸素が他の元素の電荷とバランスがとれるのに充分な数である。
【0041】
はたとえば、Al、Cr、Fe、Ga、Mn、Nb、Nd、Ni、Sb、Sn、Ta、TiおよびZnよりなる群から選択されるか、または、Ga、Nb、Ni、Sb、Sn、Ta、TiおよびZnよりなる群から選択され、M、M、またはMとMは、La、Ni、Sn、TiおよびZnよりなる群から選択されるか、またはSn、TiおよびZnよりなる群から選択される。
【0042】
アレイには、その他の数、たとえば4、5、6、7または8種の化学/電気活性材料が含まれていてもよく、そのそれぞれが、たとえば上述のようなMを含んでなる化学/電気活性材料であってもよい。しかしながら、他の実施態様においては、アレイには以下のような他の種類の材料のグループを含んでいてもよい:
(a)そのアレイに4、5、6、7もしくは8種またはそれ以上の化学/電気活性材料を含む場合、その化学/電気活性材料を、(i)Mを含んでなる少なくとも1種の化学/電気活性材料、および(ii)それぞれがMを含んでなる、少なくとも3、4、5、6もしくは7種またはそれ以上の化学/電気活性材料、よりなる群から選択することができる;
(b)そのアレイに4、5、6、7もしくは8種またはそれ以上の化学/電気活性材料を含む場合、その化学/電気活性材料を、(i)それぞれがMを含んでなる少なくとも2種の化学/電気活性材料、および(ii)それぞれがMを含んでなる、少なくとも2、3、4、5、もしくは6種またはそれ以上の化学/電気活性材料、よりなる群から選択することができる;
(c)そのアレイに4、5、6、7もしくは8種またはそれ以上の化学/電気活性材料を含む場合、その化学/電気活性材料を、(i)Mを含んでなる少なくとも1種の化学/電気活性材料、(ii)それぞれがMを含んでなる少なくとも2、3、4、5もしくは6種またはそれ以上の化学/電気活性材料、および(iii)Mを含んでなる少なくとも1種の化学/電気活性材料、よりなる群から選択することができる;
(d)そのアレイに4、5、6、7もしくは8種またはそれ以上の化学/電気活性材料を含む場合、その化学/電気活性材料を、(i)Mを含んでなる少なくとも2種の化学/電気活性材料、(ii)それぞれがMを含んでなる少なくとも1、2、3、4もしくは5種またはそれ以上の化学/電気活性材料、および(iii)Mを含んでなる少なくとも1種の化学/電気活性材料、よりなる群から選択することができる;または、
(e)そのアレイに4、5、6、7もしくは8種またはそれ以上の化学/電気活性材料を含む場合、その化学/電気活性材料を、(i)それぞれがMを含んでなる少なくとも3種の電気活性材料、および(ii)Mを含んでなる少なくとも1、2、3、4もしくは5種またはそれ以上の化学/電気活性材料、よりなる群から選択することができる。
【0043】
本発明の装置において有用な化学/電気活性材料は、以下のものよりなる群からの1つもしくはそれ以上の要素から選択することができる:
AlNiを含んでなる化学/電気活性材料、
CeOを含んでなる化学/電気活性材料、
CrMnを含んでなる化学/電気活性材料、
CrTiを含んでなる化学/電気活性材料、
Crを含んでなる化学/電気活性材料、
CuGaを含んでなる化学/電気活性材料、
CuLaを含んでなる化学/電気活性材料、
CuOを含んでなる化学/電気活性材料、
FeLaを含んでなる化学/電気活性材料、
FeNiを含んでなる化学/電気活性材料、
FeTiを含んでなる化学/電気活性材料、
GaTiZnを含んでなる化学/電気活性材料、
MnTiを含んでなる化学/電気活性材料、
NdSrを含んでなる化学/電気活性材料、
NbTiを含んでなる化学/電気活性材料、
NbTiZnを含んでなる化学/電気活性材料、
Nbを含んでなる化学/電気活性材料、
NiOを含んでなる化学/電気活性材料、
NiZnを含んでなる化学/電気活性材料、
Pr11を含んでなる化学/電気活性材料、
SbSnを含んでなる化学/電気活性材料、
SnOを含んでなる化学/電気活性材料、
TaTiを含んでなる化学/電気活性材料、および
TiZnを含んでなる化学/電気活性材料、
WOを含んでなる化学/電気活性材料、および
ZnOを含んでなる化学/電気活性材料。
ここでa、bおよびcはそれぞれ独立して、約0.0005〜約1であり;そしてここでxは、化学/電気活性材料中で、存在している酸素が他の元素の電荷とバランスがとれるのに充分な数である。
【0044】
下記の材料において、a、bおよびcの好適な範囲は、おおよそ次の通りである:
AlNiでは、a=0.005〜0.25でb=0.75〜0.995;
CrMnでは、a=0.4〜0.6でb=0.4〜0.6;
CrTiOxでは、a=0.985〜0.9925でb=0.0075〜0.025、またはa=0.025〜0.075でb=0.925〜0.975;
Crでは、a=0.4〜0.6でb=0.4〜0.6;
CuGaでは、a=0.4〜0.6でb=0.4〜0.6;
CuLaでは、a=0.15〜0.45でb=0.55〜0.85;
FeLaでは、a=0.965〜0.995でb=0.005〜0.035;
FeNiでは、a=0.55〜0.85でb=0.15〜0.45;
FeTiでは、a=0.4〜0.6でb=0.4〜0.6;
GaTiZnでは、a=0.005〜0.015でb=0.1〜0.3でc=0.65〜0.95;
MnTiでは、a=0.4〜0.6でb=0.4〜0.6;
NdSrでは、a=0.925〜0.975でb=0.025〜0.075;
NbTiでは、a=0.005〜0.15でb=0.85〜0.995;
NbTiZnでは、a=0.005〜0.015でb=0.1〜0.3でc=0.65〜0.95;
Nbでは、a=0.925〜0.975でb=0.025〜0.075;
NiZnでは、a=0.4〜0.97でb=0.03〜0.6;
SbSnでは、a=0.025〜0.075でb=0.925〜0.975;
TaTiでは、a=0.005〜0.15でb=0.85〜0.995;そして
TiZnでは、a=0.085〜0.175でb=0.825〜0.915。
【0045】
本発明において有用な化学/電気活性材料はさらに、上に列記した全体のグループからいずれか1つもしくはそれ以上の要素を省くことによって形成される、先行するもののサブグループから選択することも可能である。その結果、そのような場合には、その化学/電気活性材料が、上に列記した全体のグループから形成することが可能な各種サイズの各種のサブグループから選択される1つもしくはそれ以上の要素であってよいだけでなく、前記サブグループがそのサブグループを形成させるために全体のグループから省かれた要素を除外することも可能である。上に列記した全体のグループから各種の要素を省くことによって形成されたサブグループには、さらに、全体のグループのいくつかの要素を含み、それによって、そのサブグループを形成するために除外された全体のグループのそれらの要素が、そのサブグループには存在しないようにすることもできる。代表的なサブグループを以下に示す。
【0046】
たとえば、Mを含んでなる化学/電気活性材料は、以下のものよりなる群から選択することができる:
CeOを含んでなる化学/電気活性材料、
CuOを含んでなる化学/電気活性材料、
NiOを含んでなる化学/電気活性材料、
Pr11を含んでなる化学/電気活性材料、
SnOを含んでなる化学/電気活性材料、
WOを含んでなる化学/電気活性材料、および
ZnOを含んでなる化学/電気活性材料。
【0047】
上記の内で、以下のものよりなる群の1つもしくはそれ以上の要素:
CeOを含んでなる化学/電気活性材料、
SnOを含んでなる化学/電気活性材料、および
ZnOを含んでなる化学/電気活性材料、
にはフリット添加物を含んでいてもよいが、場合によっては、Mを含んでなるその他の材料がフリット添加物を含んでいてもよい。
【0048】
を含んでなる化学/電気活性材料、またはMを含んでなる化学/電気活性材料は、以下のものよりなる群から選択することができる:
AlNiを含んでなる化学/電気活性材料、
CrMnを含んでなる化学/電気活性材料、
CrTiを含んでなる化学/電気活性材料、
Crを含んでなる化学/電気活性材料、
CuGaを含んでなる化学/電気活性材料、
CuLaを含んでなる化学/電気活性材料、
FeLaを含んでなる化学/電気活性材料、
FeNiを含んでなる化学/電気活性材料、
FeTiを含んでなる化学/電気活性材料、
GaTiZnを含んでなる化学/電気活性材料、
MnTiを含んでなる化学/電気活性材料、
NdSrを含んでなる化学/電気活性材料、
NbTiを含んでなる化学/電気活性材料、
NbTiZnを含んでなる化学/電気活性材料、
Nbを含んでなる化学/電気活性材料、
NiZnを含んでなる化学/電気活性材料、
SbSnを含んでなる化学/電気活性材料、
TaTiを含んでなる化学/電気活性材料、および
TiZnを含んでなる化学/電気活性材料。
【0049】
上記の内で、以下のものよりなる群の1つもしくはそれ以上の要素:
AlNiを含んでなる化学/電気活性材料、
CrTiを含んでなる化学/電気活性材料、
CuLaを含んでなる化学/電気活性材料、
FeLaを含んでなる化学/電気活性材料、
FeNiを含んでなる化学/電気活性材料、
FeTiを含んでなる化学/電気活性材料、
GaTiZnを含んでなる化学/電気活性材料、
NbTiを含んでなる化学/電気活性材料、
NbTiZnを含んでなる化学/電気活性材料、
Nbを含んでなる化学/電気活性材料、
NiZnを含んでなる化学/電気活性材料、
SbSnを含んでなる化学/電気活性材料、
TaTiを含んでなる化学/電気活性材料、および
TiZnを含んでなる化学/電気活性材料、
にはフリット添加物を含んでいてもよいが、場合によっては、Mを含んでなるかまたはMを含んでなるその他の材料がフリット添加物を含んでいてもよい。
【0050】
本発明の装置において、Mを含んでなる化学/電気活性材料が選択できるのは、以下のものよりなる要素の1つもしくはそれ以上、または全てから:
AlNiを含んでなる化学/電気活性材料、
CrTiを含んでなる化学/電気活性材料、および
FeLaを含んでなる化学/電気活性材料、
または、以下のものよりなる要素の1つもしくはそれ以上、または全てから:
CrTiを含んでなる化学/電気活性材料、
FeLaを含んでなる化学/電気活性材料、および
FeNiを含んでなる化学/電気活性材料、
または、以下のものよりなる要素の1つもしくはそれ以上、または全てから:
FeLaを含んでなる化学/電気活性材料、
FeNiを含んでなる化学/電気活性材料、および
NiZnを含んでなる化学/電気活性材料、
または、以下のものよりなる要素の1つもしくはそれ以上、または全てから:
FeNiを含んでなる化学/電気活性材料、
NiZnを含んでなる化学/電気活性材料、および
SbSnを含んでなる化学/電気活性材料、
または、以下のものよりなる要素の1つもしくはそれ以上、または全てから:
AlNiを含んでなる化学/電気活性材料、
CrTiを含んでなる化学/電気活性材料、
FeLaを含んでなる化学/電気活性材料、
FeNiを含んでなる化学/電気活性材料、
NiZnを含んでなる化学/電気活性材料、および
SbSnを含んでなる化学/電気活性材料、
または、以下のものよりなる要素の1つもしくはそれ以上、または全てから:
AlNiを含んでなる化学/電気活性材料、
CrTiを含んでなる化学/電気活性材料、および
MnTiを含んでなる化学/電気活性材料、
または、以下のものよりなる要素の1つもしくはそれ以上、または全てから:
NbTiを含んでなる化学/電気活性材料、
NiZnを含んでなる化学/電気活性材料、および
SbSnを含んでなる化学/電気活性材料、
または、以下のものよりなる要素の1つもしくはそれ以上、または全てから:
NiZnを含んでなる化学/電気活性材料、
SbSnを含んでなる化学/電気活性材料、および
TaTiを含んでなる化学/電気活性材料、
または、以下のものよりなる要素の1つもしくはそれ以上、または全てから:
SbSnを含んでなる化学/電気活性材料、
TaTiを含んでなる化学/電気活性材料、および
TiZnを含んでなる化学/電気活性材料、
または、以下のものよりなる要素の1つもしくはそれ以上、または全てから:
CrMnを含んでなる化学/電気活性材料、
CrTiを含んでなる化学/電気活性材料、および
Crを含んでなる化学/電気活性材料、
または、以下のものよりなる要素の1つもしくはそれ以上、または全てから:
CrTiを含んでなる化学/電気活性材料、
Crを含んでなる化学/電気活性材料、および
CuGaを含んでなる化学/電気活性材料、
または、以下のものよりなる要素の1つもしくはそれ以上、または全てから:
Crを含んでなる化学/電気活性材料、
CuGaを含んでなる化学/電気活性材料、および
CuLaを含んでなる化学/電気活性材料、
または、以下のものよりなる要素の1つもしくはそれ以上、または全てから:
CuGaを含んでなる化学/電気活性材料、
CuLaを含んでなる化学/電気活性材料、および
FeLaを含んでなる化学/電気活性材料、
または、以下のものよりなる要素の1つもしくはそれ以上、または全てから:
CrMnを含んでなる化学/電気活性材料、
CrTiを含んでなる化学/電気活性材料、
Crを含んでなる化学/電気活性材料、
CuGaを含んでなる化学/電気活性材料、
CuLaを含んでなる化学/電気活性材料、および
FeLaを含んでなる化学/電気活性材料、
または、以下のものよりなる要素の1つもしくはそれ以上、または全てから:
Crを含んでなる化学/電気活性材料、
CuGaを含んでなる化学/電気活性材料、および
CuLaを含んでなる化学/電気活性材料、
または、以下のものよりなる要素の1つもしくはそれ以上、または全てから:
CuGaを含んでなる化学/電気活性材料、
CuLaを含んでなる化学/電気活性材料、および
FeTiを含んでなる化学/電気活性材料、
または、以下のものよりなる要素の1つもしくはそれ以上、または全てから:
CrMnを含んでなる化学/電気活性材料、
MnTiを含んでなる化学/電気活性材料、および
NdSrを含んでなる化学/電気活性材料、
である。
【0051】
本発明の装置において、Mを含んでなる化学/電気活性材料、またはMを含んでなる化学/電気活性材料が選択できるのは、以下のものよりなる要素の1つもしくはそれ以上、または全てから:
CrTiを含んでなる化学/電気活性材料、
MnTiを含んでなる化学/電気活性材料、および
NbTiZnを含んでなる化学/電気活性材料、
または、以下のものよりなる要素の1つもしくはそれ以上、または全てから:
MnTiを含んでなる化学/電気活性材料、
NbTiZnを含んでなる化学/電気活性材料、および
TaTiを含んでなる化学/電気活性材料、
または、以下のものよりなる要素の1つもしくはそれ以上、または全てから:
NbTiZnを含んでなる化学/電気活性材料、
TaTiを含んでなる化学/電気活性材料、および
TiZnを含んでなる化学/電気活性材料、
または、以下のものよりなる要素の1つもしくはそれ以上、または全てから:
AlNiを含んでなる化学/電気活性材料、
CrTiを含んでなる化学/電気活性材料、
MnTiを含んでなる化学/電気活性材料、
NbTiZnを含んでなる化学/電気活性材料、
TaTiを含んでなる化学/電気活性材料、および
TiZnを含んでなる化学/電気活性材料、
または、以下のものよりなる要素の1つもしくはそれ以上、または全てから:
GaTiZnを含んでなる化学/電気活性材料、
NbTiを含んでなる化学/電気活性材料、および
NiZnを含んでなる化学/電気活性材料、
または、以下のものよりなる要素の1つもしくはそれ以上、または全てから:
GaTiZnを含んでなる化学/電気活性材料、
NbTiを含んでなる化学/電気活性材料、
NiZnを含んでなる化学/電気活性材料、
SbSnを含んでなる化学/電気活性材料、
TaTiを含んでなる化学/電気活性材料、および
TiZnを含んでなる化学/電気活性材料、
または、以下のものよりなる要素の1つもしくはそれ以上、または全てから:
CuLaを含んでなる化学/電気活性材料、
FeTiを含んでなる化学/電気活性材料、および
GaTiZnを含んでなる化学/電気活性材料、
または、以下のものよりなる要素の1つもしくはそれ以上、または全てから:
FeTiを含んでなる化学/電気活性材料、
GaTiZnを含んでなる化学/電気活性材料、および
Nbを含んでなる化学/電気活性材料、
または、以下のものよりなる要素の1つもしくはそれ以上、または全てから:
Crを含んでなる化学/電気活性材料、
CuGaを含んでなる化学/電気活性材料、
CuLaを含んでなる化学/電気活性材料、
FeTiを含んでなる化学/電気活性材料、
GaTiZnを含んでなる化学/電気活性材料、および
Nbを含んでなる化学/電気活性材料、
または、以下のものよりなる要素の1つもしくはそれ以上、または全てから:
MnTiを含んでなる化学/電気活性材料、
NdSrを含んでなる化学/電気活性材料、および
NbTiZnを含んでなる化学/電気活性材料、
である。
【0052】
本発明の装置においては、Mを含んでなる化学/電気活性材料、Mを含んでなる化学/電気活性材料、またはMを含んでなる化学/電気活性材料が選択できるのは、以下のものよりなる要素の1つもしくはそれ以上、または全てから:
GaTiZnを含んでなる化学/電気活性材料、
NbTiを含んでなる化学/電気活性材料、
NiZnを含んでなる化学/電気活性材料、および
SnOを含んでなる化学/電気活性材料、
または、以下のものよりなる要素の1つもしくはそれ以上、または全てから:
GaTiZnを含んでなる化学/電気活性材料、
NbTiを含んでなる化学/電気活性材料、
NiZnを含んでなる化学/電気活性材料、
SnOを含んでなる化学/電気活性材料、
TaTiを含んでなる化学/電気活性材料、および
TiZnを含んでなる化学/電気活性材料、
または、以下のものよりなる要素の1つもしくはそれ以上、または全てから:
NdSrを含んでなる化学/電気活性材料、
NbTiZnを含んでなる化学/電気活性材料、および
Pr11を含んでなる化学/電気活性材料、
または、以下のものよりなる要素の1つもしくはそれ以上、または全てから:
NbTiZnを含んでなる化学/電気活性材料、
Pr11を含んでなる化学/電気活性材料、および
TiZnを含んでなる化学/電気活性材料、
または、以下のものよりなる要素の1つもしくはそれ以上、または全てから:
CrMnを含んでなる化学/電気活性材料、
MnTiを含んでなる化学/電気活性材料、
NdSrを含んでなる化学/電気活性材料、
NbTiZnを含んでなる化学/電気活性材料、
Pr11を含んでなる化学/電気活性材料、および
TiZnを含んでなる化学/電気活性材料。
【0053】
本発明の装置において、Mを含んでなる化学/電気活性材料、またはMを含んでなる化学/電気活性材料が選択できるのは、以下のものよりなる要素の1つもしくはそれ以上、または全てから:
NbTiを含んでなる化学/電気活性材料、
NiZnを含んでなる化学/電気活性材料、および
SnOを含んでなる化学/電気活性材料、
または、以下のものよりなる要素の1つもしくはそれ以上、または全てから:
NiZnを含んでなる化学/電気活性材料、
SnOを含んでなる化学/電気活性材料、および
TaTiを含んでなる化学/電気活性材料、
または、以下のものよりなる要素の1つもしくはそれ以上、または全てから:
SnOを含んでなる化学/電気活性材料、
TaTiを含んでなる化学/電気活性材料、および
TiZnを含んでなる化学/電気活性材料、
または、以下のものよりなる要素の1つもしくはそれ以上、または全てから:
NbTiを含んでなる化学/電気活性材料、
NiZnを含んでなる化学/電気活性材料、
SbSnを含んでなる化学/電気活性材料、および
ZnOを含んでなる化学/電気活性材料、
または、以下のものよりなる要素の1つもしくはそれ以上、または全てから:
NiZnを含んでなる化学/電気活性材料、
SbSnを含んでなる化学/電気活性材料、
TaTiを含んでなる化学/電気活性材料、および
ZnOを含んでなる化学/電気活性材料、
または、以下のものよりなる要素の1つもしくはそれ以上、または全てから:
SbSnを含んでなる化学/電気活性材料、
TaTiを含んでなる化学/電気活性材料、
TiZnを含んでなる化学/電気活性材料、および
ZnOを含んでなる化学/電気活性材料、
または、以下のものよりなる要素の1つもしくはそれ以上、または全てから:
TaTiを含んでなる化学/電気活性材料、
TiZnを含んでなる化学/電気活性材料、および
ZnOを含んでなる化学/電気活性材料、
または、以下のものよりなる要素の1つもしくはそれ以上、または全てから:
NbTiを含んでなる化学/電気活性材料、
NiZnを含んでなる化学/電気活性材料、
SbSnを含んでなる化学/電気活性材料、
TaTiを含んでなる化学/電気活性材料、
TiZnを含んでなる化学/電気活性材料、および
ZnOを含んでなる化学/電気活性材料、
または、以下のものよりなる要素の1つもしくはそれ以上、または全てから:
AlNiを含んでなる化学/電気活性材料、
CrMnを含んでなる化学/電気活性材料、および
CuOを含んでなる化学/電気活性材料、
または、以下のものよりなる要素の1つもしくはそれ以上、または全てから:
CrMnを含んでなる化学/電気活性材料、
CuOを含んでなる化学/電気活性材料、および
NdSrを含んでなる化学/電気活性材料、
または、以下のものよりなる要素の1つもしくはそれ以上、または全てから:
CuOを含んでなる化学/電気活性材料、
NdSrを含んでなる化学/電気活性材料、および
Pr11を含んでなる化学/電気活性材料、
または、以下のものよりなる要素の1つもしくはそれ以上、または全てから:
NdSrを含んでなる化学/電気活性材料、
Pr11を含んでなる化学/電気活性材料、および
WOを含んでなる化学/電気活性材料、
または、以下のものよりなる要素の1つもしくはそれ以上、または全てから:
AlNiを含んでなる化学/電気活性材料、
CrMnを含んでなる化学/電気活性材料、
CuOを含んでなる化学/電気活性材料、
NdSrを含んでなる化学/電気活性材料、
Pr11を含んでなる化学/電気活性材料、および
WOを含んでなる化学/電気活性材料、
である。
【0054】
またはMである化学/電気活性材料を形成させるためには、成分の金属酸化物を粉末の形態でn-プロパノールと混合し、篩にかけて微細粉体とし、ボールミルにかけるか、ロールミルにかけるか、またはミュラー(Mueller)ガラスプレートミキサーを用いてペーストとして調製することができる。化学/電気活性材料を基材に析出させるためには、好適ならばどのような方法を用いてもよい。析出のために使用される1つの技術は、半導体材料をアルミナ基材のうえに塗布し、その上に電極をスクリーン印刷する方法がある。半導体材料を電極の上に析出させるには、基材の上への半導体の手による塗布、材料のウェル中へのピペッティング、薄膜析出、または厚膜印刷法などを用いることができる。たいていの方法では、その後で「か焼」し、最終的には850〜1050℃で焼成して、半導体材料を焼結させる。
【0055】
電極および化学/電気活性材料を基材にスクリーン印刷する方法を、図2〜3に示す。図2には、誘電材料でオーバーレイしたインターデジテーティッド電極を使用し、ブランクウェルを形成させ、その中に化学/電気活性材料を析出させることが可能な方法を示している。図3には、6個の材料のアレイのための電極のスクリーンパターンを示しているが、それは基材の両面に印刷されて、12個の材料のアレイチップを与える。電極の内の2つは並列であるので、独自には6個の材料が保持される。図3に示したアレイの上から下へと順に数えていくが、上の2つの材料は、それらが共通の接点を有するスプリット電極によって同時にのみアクセスすることが可能である。その下にあるのが、誘電材料のためのスクリーンパターンで、これは基材の両面の上の電極上にスクリーン印刷されて、ガス混合物と接触することによりその材料が汚れること、たとえば、センサー材料のガスに対する感度を低下させたり、短絡を起こさせたりする可能性がある煤の析出を防止するためのものである。その下が、実際のセンサー材料のスクリーンパターンである。これは、電極の上にある誘電体の中の孔に印刷される。アレイに2種以上の材料を使用する場合には、個々の材料を同時に印刷する。
【0056】
アレイに組み込むセンサー材料の寸法は、その厚み、センサーとして使用する化合物または組成物の選択、およびアレイにかける電圧などの特性を含めて、必要とされる感度に合わせて変えることができる。所望により、装置を、その用途での必要に合わせて、その直径が約150mm以下、または約100mm以下、または約50mm以下、または約25mm以下、または約18mm以下の円の大きさの開口部分を通ることができるような大きさに作ることができる。センサー材料は、センサー材料に対して約1〜約20ボルト、好ましくは約1〜約12ボルトの電圧をかける回路に、並列で接続するのが好ましい。
【0057】
上述のように、測定可能な電気的応答特性のタイプとしては、ACインピーダンスまたは電気抵抗、キャパシタンス、電圧、電流またはDC電気抵抗などが含まれる。ガス混合物および/またはその中の成分の分析をするために測定する、センサー材料の電気的応答特性としては、電気抵抗を使用するのが好ましい。たとえば、好適なセンサー材料は、約400℃またはそれ以上の温度における電気固有抵抗が、少なくとも約1Ω・cm、好ましくは少なくとも約10Ω・cm、そして約10Ω・cm以下、好ましくは約10Ω・cm以下、より好ましくは約10Ω・cm以下のものである。そのようなセンサー材料は、好ましくは約400℃またはそれ以上の温度においてガス混合物に暴露させたときに、暴露させない場合の電気抵抗と比較して、その電気抵抗の変化が少なくとも約0.1パーセント、好ましくは少なくとも約1パーセントであることを特徴とするものでもよい。
【0058】
混合物および/またはその中の対象とするガス成分を分析する目的で測定される、応答特性のタイプのいかんに関わらず、長期間にわたってその応答特性の定量化された値が安定であるような、センサー材料を使用するのが望ましい。分析対象を含む混合物にセンサー材料を暴露させた場合に、その分析対象の濃度が、それが含まれる特定のガス混合物の組成の関数であるので、センサー材料の応答の値は、一定の温度で長期間にわたって混合物に暴露させている間、一定に維持されるか、ほんのわずかしか変化しないのが好ましい。たとえば応答の値は、たとえ変化するとしても、その変化が、少なくとも約1分の期間、好ましくは数時間、たとえば少なくとも約1時間、好ましくは少なくとも約10時間、より好ましくは少なくとも約100時間、そして最も好ましくは少なくとも約1000時間の間にわたって、約20パーセント以下、好ましくは約10パーセント以下、より好ましくは約5パーセント以下、最も好ましくは約1パーセント以下であるのが好ましい。上記のタイプのセンサー材料の利点の1つは、それらがこのタイプの応答安定性を有していることを特徴としていることにある。
【0059】
電気的応答は、アレイをガス混合物に暴露させることによってそれぞれの化学/電気活性材料について求め、そしてその応答を求める手段としては、センサー材料を相互に接続している導体がある。この導体は次いで、電気的な入出力回路、たとえばセンサー材料によって電気信号の形で示される応答を測定および記録するのに適したデータ取得および操作機器に接続されている。応答の数値、たとえば電気抵抗に関する測定値は、信号の大きさとして示すことができる。その分析対象が1つもしくはそれ以上の個々のガスおよび/または1つもしくはそれ以上のガスのサブグループのいずれであったとしても、1つもしくはそれ以上の信号を、混合物中のそれぞれの分析対象成分に関するセンサーのアレイによって発生させることができる。
【0060】
電気的応答は、個々の化学/電気活性材料それぞれで、他の化学/電気活性材料のそれぞれのものとは別個に求める。このことは、たとえば、時間領域または周波数領域における、1つの材料と他の材料との間で区別した信号を得るためのマルチプレクサーを使用して、それぞれの化学/電気活性材料に順に電流でアクセスすることによって達成することができる。したがって、化学/電気活性材料はすべて、他のそのような材料と直列回路で結合しないことが好ましい。それにも関わらず、それによって電流を化学/電気活性材料に通す1つの電極を重ねて、2種以上の材料と接触させることは可能である。1つの電極を、アレイの中の全部の、あるいは全部よりは少ない化学/電気活性材料と接触させることができる。たとえば、アレイに12個の化学/電気活性材料がある場合に、1つの電極を、化学/電気活性材料の2、3、4、5または6(あるいは場合により、それぞれの場合でもっと多く)のグループのそれぞれの要素と接続させることができる。この電極は、化学/電気活性材料のそのようなグループのそれぞれの要素に、順を追って電流が通ることができるように重ねるのが好ましい。
【0061】
印刷回路のような導体を用いて、電圧源をセンサー材料に接続することができ、電圧をセンサー材料にかけたときに、相当する電流がその材料の中で流れる。その電圧はACでもDCでもよいが、その電圧の大きさは典型的には、一定に保たれる。得られる電流は、加えた電圧と、センサー材料の電気抵抗の両方に比例する。電流、電圧または電気抵抗のいずれかの形による材料の応答を求めることができるが、それを実施するための手段としては、精密抵抗器、フィルタリングコンデンサーおよび演算増幅器(たとえば、OPA4340)などの、市販のアナログ回路部品などが挙げられる。電圧と電流と電気抵抗はそれぞれ、他の2つの電気的性質の関数として知られており、1つの性質についての量が判れば、他の量に容易に変換することができる。
【0062】
電気抵抗は、たとえば、電気的応答の数値化に関連して、求めることができる。電気的応答を数値化するための手段としては、当業者には公知のアナログ−デジタル(A/D)コンバーターがあるし、また、たとえば、コンパレーターの操作を含む電気的な要素および回路であってもよい。上記のように、センサー材料に対して電圧をかけた結果として得られる、電圧信号の形の電気的応答は、コンパレーターセクション(たとえば、LM339)への入力として使用される。コンパレーターへのその他の入力は、演算増幅器(たとえばLT1014)および外部トランジスター(たとえばPN2007a)で形成される定電流源を用いて、コンデンサーに充電することによって作られる、直線ランプでドライブされる。このランプは、マイクロコンピュータ(たとえばT89C51CC01)によって、調節および監視する。第2のコンパレーターセクションもまたランプ電圧でドライブされ、正確な基準電圧と比較される。このマイクロコンピュータが、ランプのスタートからコンパレーターの活性化までの時間の長さを捕らえ、カウント時間を基準として信号を発生させる。
【0063】
次いでマイクロコンピュータによって、材料からの電圧出力から得られる時間信号と、公知のルックアップ電圧に相当する時間信号との比、究極的にはルックアップ電圧の関数である電気抵抗によって、センサー材料の電気抵抗を計算するか、または数値として定量化する。この機能のためには、マイクロプロセッサーチップ、たとえばT89C51CC01を使用することができる。このマイクロプロセッサーチップはさらに、センサー材料の電気抵抗における変化を求める手段としても使用することができ、その際には、上記のようにして求めた電気抵抗を、先に求めた電気抵抗の値と比較する方法を用いる。
【0064】
インピーダンスまたはキャパシタンスのような電気的性質は、たとえば、インピーダンスメーター、キャパシタンスメーターまたはインダクタンスメーターなどの回路要素を使用することによって、求めることができる。
【0065】
化学/電気活性材料のアレイの温度を数値化するための手段としては、たとえば、温度測定機器の物理的性質、状態または条件を代表する信号をカウント時間に基づく信号に変換する、上述の要素が挙げられる。
【0066】
1つの実施態様においては、多成分ガス混合物の分析は、上述のように、電気的応答、たとえば電気抵抗が生成したところで完了している。ガス混合物に暴露させることによってセンサー材料で示される電気抵抗の測定は、混合物内での1つもしくはそれ以上の成分ガスの分圧の関数となるので、電気抵抗がガス混合物の組成に関する有用な情報を提供している。その情報は、たとえば、混合物内での、特定のガスまたはガスのサブグループの有無を表すものであってもよい。しかしながら、別な実施態様においては、混合物内の1つもしくはそれ以上の特定の成分ガスまたはガスのサブグループの濃度に関する情報を得たり、あるいは混合物内の1つもしくはそれ以上の成分ガスまたはサブグループの実際の濃度を計算したりするために必要な状態にするために、電気的応答を処理、あるいは再処理することが好ましい場合もある。
【0067】
混合物内の1つもしくはそれ以上の個々の成分ガスおよび/または1つもしくはそれ以上のガスのサブグループの相対的な濃度の測定値またはそれに関する情報を得るための手段、または、混合物内の1つもしくはそれ以上の個々の成分ガスおよび/またはサブグループの存在の確認または実際の濃度の計算をすることに関する情報を得るための手段には、信号前処理および出力後処理と併せて、PLS(プロジェクション・オントゥ・ラテント・システムズ(Projection onto Latent Systems))モデル、逆行性伝播神経回路網モデルのいずれか、またはそれらの組合せを取り込んだモデリング・アルゴリズムを含んでいてもよい。信号前処理に含まれるものとしては、主成分分析、単純線形変換ならびにスケーリング、対数および自然対数変換、未加工信号値(たとえば、電気抵抗)の差分、対数値の差分、などのような演算が挙げられるが、これらに限定される訳ではない。そのアルゴリズムには、そのパラメーターが前もって求められているモデルで、前処理された入力信号と、対象としている種のガス濃度に関する情報との間の関係を実験的にモデル化するようなモデルが含まれる。出力の後処理には、上述のすべての演算と、さらにはそれらの逆演算が含まれるが、これらだけに限定される訳ではない。
【0068】
分析対象の混合物内の成分として存在が予想される特定の個々のガスまたはサブグループに対する、個々のセンサー材料の正確に測定した電気的応答の、予め求められた数値特性から定数、係数またはその他の因子が誘導された数式を使用して、そのモデルは構築されている。それらの数式は、センサー材料をガス混合物に暴露させることによって示される電気的応答からは独立した別個の値として、温度を考慮に入れるような方式で構築されていてもよい。アレイ中のそれぞれ個々のセンサー材料は、混合物中の少なくとも1種の成分ガスまたはサブグループに対する応答において、他のそれぞれのセンサーとは異なっていて、このような、それぞれのセンサーの応答における差を求め、モデルに使用する数式を構築するのに使用する。
【0069】
アレイ内での温度の変化は、センサー材料の電気的応答特性、たとえば電気抵抗の定量化された数値の中の変化により示すことができる。混合物中での対象とするガスの分圧が一定の場合には、センサー材料の電気的応答特性の値は、アレイ、したがってその材料の温度が変化すると共に、変化する可能性がある。電気的応答特性の値におけるこの変化は、温度の変化の大きさ、したがって温度の数値を求めたり測定したりすることを目的として、測定することができる。この温度の測定は、ガス混合物の組成含有率に関する情報とは独立して実施するのが、必須とは言わないが、好ましい。これは、温度測定を付随的な目的として組成に関する情報を得るセンサーを使用することによっては実施することができず、場合によっては、センサー材料と直列の回路ではなく、並列の回路で温度測定機器と接続させることによって可能となる。温度を測定する手段としては、センサーのアレイに組み込んだ、熱電対または高温計などが挙げられる。温度測定機器が、典型的には分析対象ガスには応答しない材料であるサーミスターである場合には、そのサーミスターは、ガスセンサーの原料となった材料とは異なった材料で作成するのが好ましい。温度または温度変化を求める方法のいかんに関わらず、温度の値または定量化されたアレイの温度変化の値は、好ましくは数値化した形とすると、望ましい入力値であって、それからガスの混合物および/またはその中の成分の分析を行うことができる。
【0070】
本発明の方法および装置において、各種の先行技術と異なっているのは、分析を実施する目的で混合物の成分ガスを、たとえば膜や電解セルを用いたりして分離する必要がないということである。本発明の手段による分析を実施する際には、応答や分析結果をベースライン値にまで戻したり、あるいは分析結果を標準状態に調整したりするために、標準ガスを使用する必要もない。それぞれ個々のセンサー材料のそれぞれ個々の分析対象ガスへの暴露に対して当てはめる標準化させた応答値を求めるための予備試験の場合は、例外として、センサー材料は、分析対象ガスおよび/またはサブグループが含まれる混合物だけに暴露される。そのセンサー材料は、分析対象ガスを含む混合物への暴露から得られる数値に比較できるような、応答値が得られるその他のどのようなガスにも暴露されない。したがって、混合物の分析は、その分析対象ガスを含む混合物へ化学/電気活性材料を暴露させることによって得られる電気的応答からのみ、連続モードで実行される。そのセンサー材料を、混合物内に含まれる分析対象ガスそのもの以外のいかなるガスに対して暴露させても、分析対象ガスおよび/またはサブグループに関する情報は何も得られない。したがって、ガス混合物中の1つの成分の存在または濃度に関連する測定結果は、アレイの中の化学/電気活性材料の個々の電気的応答以外には、そのガス混合物についての情報が無くても得ることができる。
【0071】
したがって本発明は、自動車の排気系に見られるような高温、典型的には約400℃〜約1000℃の範囲において有用である。しかしながら、ガソリンおよびディーゼル内燃機関に加えて、本発明が適用できるその他各種の燃焼プロセスが存在し、そのようなものとしては、たとえば化学品製造、発電、ごみ焼却および空気加熱などから出てくる、すべてのタイプの煙道ガスやバーナー排気が挙げられる。それらの用途においては、窒素酸化物、アンモニア、一酸化炭素、炭化水素および酸素のようなガスをppmレベルから、典型的には腐蝕性の高い環境においてはパーセントレベルで、検知する必要がある。
【0072】
多成分ガス混合物が、酸化窒素、炭化水素、アンモニアまたは本明細書で述べてきたその他の各種ガスの、いずれかまたは全部を含んでなる場合、この装置を使用して、多成分ガス混合物中の酸化窒素、アンモニアおよび/または炭化水素の存在および/または濃度を求めることができる。この装置は、多成分ガス混合物中に存在しうる、本明細書に記載したいずれか1つもしくはそれ以上のその他のガスの存在および/または濃度を求めるためにも、使用することが可能である。この目的のためには、本発明の装置においては、Mを含んでなる化学/電気活性材料、Mを含んでなる化学/電気活性材料、およびMを含んでなる化学/電気活性材料の1つもしくはそれ以上の電気的応答を、ガス混合物中での酸化窒素の存在、ガス混合物中でのアンモニアの存在、ガス混合物中での炭化水素の存在、ガス混合物中での全部の窒素酸化物を合計した濃度、ガス混合物中でのアンモニアの濃度、および/またはガス混合物中での炭化水素の濃度の、1つもしくはそれ以上と関連付けることができる。本発明の装置においては、1つもしくはそれ以上の化学/電気活性材料電気的応答によって、酸化窒素およびアンモニアの間の存在および/または濃度を区別することもでき、また、燃焼排ガスの中の空気/燃料比であるラムダ値を求めるのに使用したり、別のラムダセンサーと組み合わせたりすることもできる。
【0073】
本発明はさらに、臭気の検知が重要であったり、および/または低温であったりするようなその他のシステムにおけるガスの検知および測定にも有用であり、そのような例としては、たとえば、医薬、農業、食品および飲料水産業や、建物や輸送車両の換気システムなどがある。化学/電気活性材料のアレイを用いることで、たとえば、ガスクロマトグラフの結果を補ったり、較正したりすることもできる。
【0074】
したがって本発明は、多成分ガス系の中の1つもしくはそれ以上のガスの存在および/または濃度を直接に検出するための方法および装置を提供し、多成分ガス流れ中の分析対象ガスまたはガスのサブグループを検知するために選択した少なくとも2種の化学/電気活性材料のアレイを含んでなる。この多成分ガス系は実質的にはいかなる温度であってもよいが、ただし、あまりにも低すぎたり高すぎたりして、そのセンサー材料が劣化したり、そのセンサー装置が悪影響を受けたりしない限りにおいてである。1つの実施態様においては、そのガス系は、室温(約25℃)のような低温や、場合によっては約0℃から約100℃未満のような範囲であってもよいし、また別な実施態様においては、ガス混合物が、約400℃から約1000℃もしくはそれ以上の範囲のような高温であってもよい。したがってそのガス混合物の温度は、約0℃もしくはそれ以上、約100℃もしくはそれ以上、約200℃もしくはそれ以上、約300℃もしくはそれ以上、約400℃もしくはそれ以上、約500℃もしくはそれ以上、約600℃もしくはそれ以上、約700℃もしくはそれ以上、または約800℃もしくはそれ以上であり、しかも、約1000℃未満、約900℃未満、約800℃未満、約700℃未満、約600℃未満、約500℃未満、約400℃未満、約300℃未満、約200℃未満、または約100℃未満であってよい。
【0075】
ガス混合物の温度が約400℃を超えるような用途においては、センサー材料およびアレイの温度は、ガス分析計が含まれているガス混合物の温度の実質的に唯一の結果、そして好ましくは、それだけによる結果である。これは、温度可変の場合の典型例である。もっと高温のガスを分析する場合には、アレイにヒーターを取り付けて、センサー材料が速やかに最低限の温度に達するようにするのが望ましい。しかしながら、いったん分析が始まれば、典型的にはそのヒーター(使用した場合であるが)の電源を切り、そのセンサー材料を予め定めた温度に維持するための方法を使用することはない。この場合そのセンサー材料の温度は、周辺環境の温度に合わせて、同じように上下する。周辺環境の温度、したがってこのセンサーおよびアレイの温度は典型的には、実質的にアレイが暴露されているガス混合物の温度の結果である。
【0076】
ガス混合物の温度が約400℃より低い用途においては、センサー材料およびアレイを、予め定めた約200℃もしくはそれ以上の温度、好ましくは400℃もしくはそれ以上の温度に維持するのが好ましい。この予め定めた温度というのは、実質的に一定、好ましくは一定とする。この予め定めた温度は、約500℃もしくはそれ以上、約600℃もしくはそれ以上、約700℃もしくはそれ以上、約800℃もしくはそれ以上、約900℃もしくはそれ以上、または約1000℃もしくはそれ以上とすることができる。これは、当業者には公知の方法であるが、アレイにヒーターを取り付けることにより、都合よく実施できる。所望により、個別のマイクロヒーターの手段をそれぞれ個別の化学/電気活性材料に与えることも可能で、1つもしくはそれ以上の材料はどれでも、同一または異なった温度に加熱することができる。そのような場合のガス混合物の温度は、約300℃未満、約200℃未満、約100℃未満、または約50℃未満であってもよい。そのような低温での用途では、化学/電気活性材料を加熱するための手段は、約10−3〜約10−6ボルトの範囲の電圧を有する電源とすることができる。その上に材料を搭載する基材は、抵抗性ドーパントを含むケイ素、炭化ケイ素、窒化ケイ素、およびアルミナよりなる群の1つもしくはそれ以上から選択される材料から製造することができる。それらの低温用途で使用される機器は、人の手で持てるくらい小さなものであることが多い。
【0077】
しかしながら、この加熱方法は、高温のガスを分析する場合にも適用できる。ガス混合物の温度が約400℃を超えるような場合には、そのセンサー材料はまた別な実施態様をとって、ヒーターにより、そのガス混合物の温度よりも高い予め定めた最低限の温度となるように連続的に維持するのがよい。そのような予め定めた温度は、約500℃もしくはそれ以上、約600℃もしくはそれ以上、約700℃もしくはそれ以上、約800℃もしくはそれ以上、約900℃もしくはそれ以上、または約1000℃もしくはそれ以上とすることができる。場合によっては、ガスの温度がこの予め定めた温度よりも高くなることもあろうが、そのような場合であっても、センサー材料を予め定めた温度の最低値に連続的に維持する必要があるのなら、ヒーターに周期的に入力して(cycle on)使うことができる。
【0078】
分析対象の混合物は、プロセスからの排気であってもよいし、あるいは、化学反応生成物で機器に送られてくるものであってもよい。そのような場合、本発明の装置にはさらに、アレイの電気的応答および場合により温度測定を、プロセスまたは機器を調節する目的で使用する手段が含まれていてもよい。
【0079】
プロセスまたは機器を調節する目的で、センサー材料の電気的応答、および場合により温度測定を使用する手段としては、たとえば、内燃機関の中で起きている燃焼の化学反応を調節したり、エンジンそのもの、またはそれに伴う成分もしくは機器を調節したりするための意志決定ルーチンが含まれる。
【0080】
燃焼は、炭化水素燃料の酸化化学反応がエンジンのシリンダーの中で起きるプロセスである。エンジンは、化学反応の結果が伝達される機器であり、その結果が、燃焼反応によって発生する力であり、シリンダー内のピストンを動かすのに必要な仕事となる。ガスの多成分混合物を排出するプロセスのまた別な例は、燃料電池の中で起きる化学反応であり、また、化学反応の生成物が伝達される別な機器の例としては、たとえば、炉の中や発電において使用されるような、ボイラーや、汚染低減処理のために排ガスが送り込まれるスタックの中のスクラバーなどが挙げられる。
【0081】
エンジンの場合、燃焼のプロセスや、あるいはエンジンそのものの運転操作を調節するために、マイクロコンピュータ(たとえば、T89C51CC01)によって、燃焼のプロセスの各種パラメーターについて、またはエンジンの操作特性についての、多数の意志決定ルーチンを実施することができる。マイクロコンピュータがエンジンの排気の組成的な含量についての情報を集めるが、それによって排気の流れに暴露された化学/電気活性材料のアレイの応答を得て、場合により温度の測定値も得る。その情報は一時的にランダムアクセスメモリーの中に貯蔵され、次いでマイクロコンピュータが、その情報に対して、1つもしくはそれ以上の意志決定ルーチンを適用する。
【0082】
意志決定ルーチンは、1つもしくはそれ以上のアルゴリズムおよび/または数学的操作を用いて、得られた情報を操作して、プロセスの特定のパラメーターによるかまたは機器の操作特性によって維持されるべき、所望の状態または条件に相当する数値の形で、結論をだす。意志決定ルーチンの結果に基づいて、マイクロコンピュータによる指示または調節が行われ、それにより、プロセスパラメーターの状態または条件や機器の操作特性の調整が行われる。燃焼の化学反応によって具体化されるプロセスの場合には、そのプロセスは、たとえばその中に供給される反応剤の相対量のような、その反応のパラメーターを調整することにより調節することができる。たとえば、シリンダーの中への燃料または空気の流れを増減させることが可能である。燃焼反応の結果が伝達される機器である、エンジンそのものの場合、トルクやエンジン速度などのエンジン特性の操作を調整することによって、調節可能である。
【0083】
本発明の方法と装置により調節されているような内燃機関および関連する構成成分または機器は、各種多くの用途に使用することが可能で、そのような例を挙げれば、たとえば、乗用車、トラック、バス、機関車、航空機、宇宙船、ボート、ジェットスキー、全地形型車両、もしくはスノーモービルなど、各種輸送用、リクレーション用車両;または、建設、保守、または工業的操作のための機器、たとえば、ポンプ、リフト、ホイスト、クレーン、発電機、または、取り壊し用、地ならし、採掘、掘削、採鉱もしくは用地整備などがある。
【0084】
要約すれば、これまでの説明で明らかになったように、本発明が提供するのは、ガス混合物に暴露させた場合に、アレイの中に存在するそれぞれの化学/電気活性材料の示す応答を、求め、測定し、そして記録する手段である。電気的性質における変化を求め、測定し、そして記録する各種の手段を使用することが可能で、そのような手段としては、その表面に吸着されたガス分子の濃度に応じた、材料のACインピーダンスにおける変化を測定することができるような機器が挙げられる。電気的性質を求めるためのその他の手段としては、たとえば、キャパシタンス、電圧、電流またはDC抵抗を測定するのに適した機器がある。別な方法として、検出材料における温度の変化を測定し、記録することもできる。さらに、化学的な検出方法および装置も、混合物および/または検知されたガスの測定または分析をするための手段を与えることができ、それにより、ガスの存在を検出したり、および/またはそれらの濃度を測定したりすることができる。これらの手段には、たとえば、計量化学法、神経回路網またはパターン認識技術を実施できるような設備や機器が含まれていてもよい。その化学センサー装置はさらに、化学/電気活性材料のアレイのためのハウジング、検知のための手段、および分析のための手段を含んでなる。
【0085】
その機器には、基材と、多成分ガス流れ中の1つもしくはそれ以上の予め定めたガスを検知するために選択された少なくとも2種の化学/電気活性材料のアレイと、そのガス系に暴露されることによる、存在しているそれぞれの化学/電気活性材料における電気的性質の変化を検知するための手段、とが含まれる。センサー材料のアレイは、多成分混合物中のいくつかの他の成分の存在によってもたらされる競走反応があったとしても、分析対象ガスを検知することができるようにするべきである。この目的のために、本発明では、本明細書に記述してきたように、アレイまたは複数のセンサー材料を使用しており、その1つ1つが、検知すべき混合物の少なくとも1つのガス成分に対して、異なった感度を有している。必要な感度を有し、上記のような各種分析測定および結果をもたらすように操作できるセンサーは、センサーの原料となる材料の適当な組成を選択することによって得ることができる。この目的のために適した各種のタイプの材料を、上に記載してきた。アレイの中のセンサーの数は典型的には、混合物の中で分析する個々のガス成分の数と同じかそれよりも多い。
【0086】
本発明の装置、その装置の使用、およびその装置の使用方法に関するさらなる記述は、米国仮出願第60/370,445号明細書(出願日2002年4月5日)および米国特許出願第10/117,472号明細書(出願日2002年4月5日)に見いだすことができるが、これらの出願それぞれのすべてを、すべての目的において本明細書の一部として援用するものとする。
【0087】
本発明の装置または方法が、ある種の成分または工程を、含んでなる(comprising)、含む(including)、含む(containing)または有している(having)と言明したり(state)記述したり(description)している場合には、その言明または記述が明確に逆のことを示唆しないかぎり、明確に言明、記述されたこと以外の1つもしくはそれ以上の成分または工程は、その装置または方法の中に存在していると理解されたい。しかしながら、また別な実施態様においては、本発明の装置または方法を、「ある種の成分または工程から実質的になる」と、言明または記述しているが、そのような実施態様では、材料的に操作の原理または装置もしくは方法の独自性(distinguishing characteristics)を変更するような成分や工程は、その中には存在しない。さらに別な実施態様においては、本発明の装置または方法は、「ある種の成分または工程からなる」と、言明または記述しているが、そのような実施態様では、言明されたものとは異なる成分や工程は、その中には存在しない。
【0088】
不定冠詞の「a」または「an」が、本発明の装置の中の成分や方法の中の工程の存在についての言明または記述に関連して用いられている場合には、その言明または記述が明確に逆のことを示唆しないかぎり、そのような不定冠詞を使用しても、装置の中の成分や方法の中の工程の存在を、数字としての1つに限定するものではない、と理解されたい。
【0089】
本発明の利点を、以下に記述する実験作業で示す。その実験作業が関連する本発明の実施態様は、説明のためだけのものであって、本発明の範囲を限定するものではない。
【0090】
各種の化学/電気活性材料を試験して、ガスの混合物を分析するための装置の中で使用するアレイの要素として、良好な選択候補とするための性能特性を示すのはどれかを調べた。最初のスクリーニング評価においては、材料をプロパンバーナーの排気ガスに暴露させ、それによって得られる、それぞれの材料に接続させた回路の抵抗の変化を記録した。材料を一定の時間排気ガスの流れに暴露させるにつれて、それぞれの材料の抵抗がどう増減するかを記録し、アルゴリズムを使用して、その抵抗の読みから、プロパンバーナーの燃焼からの排気ガスとして発生させたガス混合物の中で、各種の成分ガスの存在および/または濃度の予想をした。排気ガス流れの成分は、低速型(slow)化学発光測定器(「CLD」)でも同時に測定したが、それにより、予想ガス組成と測定ガス組成を直接比較することが可能となった。このデータはすべて主成分分析にかけ、そして、それぞれの材料のACインピーダンスを見直すことによっても、ガス混合物に暴露させた際の、安定な周波数領域により材料を特徴づけることができることを立証した。
【0091】
第2のスクリーニング評価においては、アルミナ基材への接着性がよくない傾向を有する化学/電気活性材料をフリットと混合した。次いで、フリットと混合したものおよび混合しないものすべての材料を、管式反応器の中で合成ガスに暴露させた。その混合物を作った合成ガスは、NO、C、O、およびCOであった。各種のガス混合物に暴露させて起きる、それぞれの材料に結合させた回路の抵抗の変化を記録した。材料を一定の時間ガス混合物に暴露させるにつれて、それぞれの材料の抵抗がどう増減するかを記録し、アルゴリズムを使用して、その抵抗の読みから、そのガス混合物の中で、各種の成分ガスの存在および/または濃度の予想をした。ガス混合物の成分は、低速型CLDでも同時に測定したが、それにより、予想ガス組成と測定ガス組成を直接比較することが可能となった。このデータはすべて主成分分析にかけ、そして、試験した材料についても、材料の安定性と接着性に関して化学的な見地から見直した。
【0092】
これら2つのスクリーニング評価により、本発明のガス分析装置におけるアレイの要素として選択するのに良好な候補となるであろうと考えられる材料のリストを作成した。それらの材料を、金属酸化物、または金属酸化物の混合物として表し、以下のリストに示す。
【0093】
【表3】

【0094】
【表4】

【0095】
上表に挙げた材料は、温度370℃〜430℃のプロパンバーナーの中で試験することにより、49相評価(49−state evaluation)にかけた。それらの材料を試験した49相は、プロパンバーナーの排気に異なった混合比の合成ガス(たとえば、NO、C、O、およびCO)を添加することにより作り出したもので、全部で49種の異なったガス混合物を作った。この試験のための、個々の金属酸化物、または混合物に組み入れるための成分金属酸化物は、たとえばアルドリッチ(Aldrich)、ジョンソン・マッセイ(Johnson Matthey)、フィッシャー(Fisher)またはアルファ(Alfa)などの供給業者から購入した。材料混合物のそれぞれを、示したようなモル比になるように、成分金属酸化物から形成させた。金属酸化物の混合物を使用する場合、その混合物から形成される材料が単一相を持つか複数の相を持つかについては、試験しなかった。上のリストにあるように、ある種の材料には、フリットを10容積パーセントで添加した。
【0096】
混合物を形成させるためには、その成分金属酸化物を粉末の形でn−プロパノールを用いて混合した。個々の金属酸化物であるか混合物であるかには関わらず、またフリットを含むか含まないかにも関わらず、それぞれの材料は、試験のための小さなバッチ(〜20グラム)で調製し、篩いにかけて−325メッシュとして、ボールミルにかけた後で「か焼」し、1050℃で焼成した。ほとんどの材料は、ミュラー(Mueller)ガラスプレートミキサーを用いてペーストとして調製したが、下記のリストで「RM」と記入されている2つのものはロールミルにかけたものである。
【0097】
49相評価の材料を、合成ガスを加えたプロパンバーナーからの排気ガスに暴露させ、それぞれの材料に接続した回路における抵抗値の変化を記録した。材料を一定の時間排気ガスの流れに暴露させるにつれて、それぞれの材料の抵抗がどう増減するかを記録し、アルゴリズムを使用して、その抵抗の読みから、プロパンバーナーの燃焼からの排気ガスとして発生させたガス混合物の中で、各種の成分ガスの存在および/または濃度の予想をした。排気ガス流れの成分は、低速型CLDでも同時に測定し、それにより、予想ガス組成と測定ガス組成を直接比較することが可能となった。このデータはすべて主成分分析にかけ、その分析から、以下のサブグループをさらなる試験対象に選択した。
【0098】
【表5】

【0099】
【表6】

【0100】
49相評価から選択した、上に挙げた材料を模擬実用評価にかけたが、そこでは、ガソリン直接噴射エンジンシステムの中でそれらを試験した。それらの材料は、エンジンの排気に暴露される装置の中で使用した。それらの材料は、49相評価で試験した場合と実質的に同様な方法でエンジン試験のために調製したが、ただし、バッチサイズを大きくして100グラムとした。エンジン評価において、それらの材料は、NO貯留(NO storage)触媒を有する希薄燃焼エンジンの排気ガスに暴露させた。その試験は、RPMと負荷を一定として、5つの異なった状態でエンジンを運転することからなっていた。その上に材料を搭載した基材を、少なくとも約480℃の温度にまで加熱した。エンジン排気に暴露させて起きる、それぞれの材料に結合させた回路の抵抗の変化を記録した。材料を排気ガスに暴露させたときの、それぞれの材料の抵抗値の増減を、試験時間の間記録して、プロジェクション・オントゥ・ラテント・システムズ(Projection onto Latent Systems、PLS)モデルを含むアルゴリズムを使用して、抵抗値の読みから、排気ガスの流れの中のNO濃度の予想を行った。その排気ガスは、高速型(fast)CLDを用いて同時に測定し、それにより、予想されたNO濃度と実測のNO濃度とを直接比較することが可能となった。CLDによって測定された量と比較した場合の、PLSモデルによって求めたNOの量の2乗平均平方根誤差(root mean square error)は19.5ppmであった。NO濃度のそれぞれの予測値の量を、同時に測定したCLDの量に対してプロットした。全部の測定をプロットしたものを、図4に示したが、それからは、化学/電気活性材料のアレイを使用してガス混合物中の成分の存在または濃度を求めることが、誤差の許容範囲内で可能となると、考えられる。
【図面の簡単な説明】
【0101】
【図1】化学/電気活性材料のアレイを示す図である。
【図2】誘電体のオーバーレイヤーにより覆い、化学/電気活性材料のアレイ中に16個のブランクウェルを形成する、インターデジテーティッド電極のパターンの模式図である。
【図3】化学/電気活性材料のアレイ中の電極パターン、誘電体パターン、およびセンサー材料パターンを示す図である。
【図4】本発明の装置によりNOの濃度を測定した、試運転の結果のプロットである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
多成分ガス混合物を分析するための装置であって:
(a)4種以上の化学/電気活性材料のアレイであって、それぞれの化学/電気活性材料が、選択された温度でガス混合物に暴露させた際に、それぞれ他の化学/電気活性材料とは異なった電気的応答特性を示し;
ここで化学/電気活性材料は、(i)Mを含んでなる少なくとも1種の化学/電気活性材料、および(ii)それぞれがMを含んでなる少なくとも3種の化学/電気活性材料、よりなる群から選択され;
ここでMは、Al、Ce、Cr、Cu、Fe、Ga、Mn、Nb、Nd、Ni、Pr、Sb、Sn、Ta、Ti、WおよびZnよりなる群から選択され;
ここでMは、Ga、La、Mn、Ni、Sn、Sr、Ti、W、Y、Znよりなる群から選択され;
ここでMおよびMは、Mにおいてそれぞれ異なっており;
ここでa、bおよびcはそれぞれ独立して、約0.0005〜約1であり;そして
ここでxは、化学/電気活性材料中で、存在している酸素が他の元素の電荷とバランスがとれるのに充分な数である、アレイ;および
(b)アレイをガス混合物に暴露させた際のそれぞれの化学/電気活性材料の電気的応答を測定するための手段、
を含んでなる装置。
【請求項2】
5種以上の化学/電気活性材料のアレイを含んでなり、ここで、化学/電気活性材料が、それぞれがMを含んでなる少なくとも4種の化学/電気活性材料よりなる群から選択される請求項1に記載の装置。
【請求項3】
6種以上の化学/電気活性材料のアレイを含んでなり、ここで、化学/電気活性材料が、それぞれがMを含んでなる少なくとも5種の化学/電気活性材料よりなる群から選択される請求項1に記載の装置。
【請求項4】
多成分ガス混合物を分析するための装置であって:
(a)4種以上の化学/電気活性材料のアレイであって、それぞれの化学/電気活性材料が、選択された温度でガス混合物に暴露させた際に、それぞれ他の化学/電気活性材料とは異なった電気的応答特性を示し;
ここで化学/電気活性材料は、(i)それぞれがMを含んでなる少なくとも2種の化学/電気活性材料、および(ii)それぞれがMを含んでなる少なくとも2種の化学/電気活性材料、よりなる群から選択され;
ここでMは、Al、Ce、Cr、Cu、Fe、Ga、Mn、Nb、Nd、Ni、Pr、Sb、Sn、Ta、Ti、WおよびZnよりなる群から選択され;
ここでMは、Ga、La、Mn、Ni、Sn、Sr、Ti、W、Y、Znよりなる群から選択され;
ここでMおよびMは、Mにおいてそれぞれ異なっており;
ここでa、bおよびcはそれぞれ独立して、約0.0005〜約1であり;そして
ここでxは、化学/電気活性材料中で、存在している酸素が他の元素の電荷とバランスがとれるのに充分な数である、アレイ;および
(b)アレイをガス混合物に暴露させた際のそれぞれの化学/電気活性材料の電気的応答を測定するための手段、
を含んでなる装置。
【請求項5】
5種以上の化学/電気活性材料のアレイを含んでなり、ここで、化学/電気活性材料が、それぞれがMを含んでなる少なくとも3種の化学/電気活性材料よりなる群から選択される請求項4に記載の装置。
【請求項6】
6種以上の化学/電気活性材料のアレイを含んでなり、ここで、化学/電気活性材料が、それぞれがMを含んでなる少なくとも4種の化学/電気活性材料よりなる群から選択される請求項4に記載の装置。
【請求項7】
多成分ガス混合物を分析するための装置であって:
(a)4種以上の化学/電気活性材料のアレイであって、それぞれの化学/電気活性材料が、選択された温度でガス混合物に暴露させた際に、それぞれ他の化学/電気活性材料とは異なった電気的応答特性を示し;
ここで化学/電気活性材料は、(i)Mを含んでなる少なくとも1種の化学/電気活性材料、(ii)それぞれがMを含んでなる少なくとも2種の化学/電気活性材料、および(iii)Mを含んでなる少なくとも1種の化学/電気活性材料よりなる群から選択され;
ここでMは、Al、Ce、Cr、Cu、Fe、Ga、Mn、Nb、Nd、Ni、Pr、Sb、Sn、Ta、Ti、WおよびZnよりなる群から選択され;
ここでMおよびMはそれぞれ独立してGa、La、Mn、Ni、Sn、Sr、Ti、W、Y、Znよりなる群から選択され;
ここでMとMは、Mの中においてはそれぞれ異なり、そしてMとMとMは、Mの中においてはそれぞれ異なり;
ここでa、bおよびcはそれぞれ独立して、約0.0005〜約1であり;そして
ここでxは、化学/電気活性材料中で、存在している酸素が他の元素の電荷とバランスがとれるのに充分な数である、アレイ;および
(b)アレイをガス混合物に暴露させた際のそれぞれの化学/電気活性材料の電気的応答を測定するための手段、
を含んでなる装置。
【請求項8】
5種以上の化学/電気活性材料のアレイを含んでなり、ここで、化学/電気活性材料が、それぞれがMを含んでなる少なくとも3種の化学/電気活性材料よりなる群から選択される請求項7に記載の装置。
【請求項9】
6種以上の化学/電気活性材料のアレイを含んでなり、ここで、化学/電気活性材料が、それぞれがMを含んでなる少なくとも4種の化学/電気活性材料よりなる群から選択される請求項7に記載の装置。
【請求項10】
多成分ガス混合物を分析するための装置であって:
(a)4種以上の化学/電気活性材料のアレイであって、それぞれの化学/電気活性材料が、選択された温度でガス混合物に暴露させた際に、それぞれ他の化学/電気活性材料とは異なった電気的応答特性を示し;
ここで化学/電気活性材料は、(i)Mを含んでなる少なくとも2種の化学/電気活性材料、(ii)それぞれがMを含んでなる少なくとも1種の化学/電気活性材料、および(iii)Mを含んでなる少なくとも1種の化学/電気活性材料よりなる群から選択され;
ここでMは、Al、Ce、Cr、Cu、Fe、Ga、Mn、Nb、Nd、Ni、Pr、Sb、Sn、Ta、Ti、WおよびZnよりなる群から選択され;
ここでMおよびMはそれぞれ独立してGa、La、Mn、Ni、Sn、Sr、Ti、W、Y、Znよりなる群から選択され;
ここでMとMは、Mの中においてはそれぞれ異なり、そしてMとMとMは、Mの中においてはそれぞれ異なり;
ここでa、bおよびcはそれぞれ独立して、約0.0005〜約1であり;そして
ここでxは、化学/電気活性材料中で、存在している酸素が他の元素の電荷とバランスがとれるのに充分な数である、アレイ;および
(b)アレイをガス混合物に暴露させた際のそれぞれの化学/電気活性材料の電気的応答を測定するための手段、
を含んでなる装置。
【請求項11】
5種以上の化学/電気活性材料のアレイを含んでなり、ここで、化学/電気活性材料が、それぞれがMを含んでなる少なくとも2種の化学/電気活性材料よりなる群から選択される請求項10に記載の装置。
【請求項12】
6種以上の化学/電気活性材料のアレイを含んでなり、ここで、化学/電気活性材料が、それぞれがMを含んでなる少なくとも3種の化学/電気活性材料よりなる群から選択される請求項10に記載の装置。
【請求項13】
多成分ガス混合物を分析するための装置であって:
(a)4種以上の化学/電気活性材料のアレイであって、それぞれの化学/電気活性材料が、選択された温度でガス混合物に暴露させた際に、それぞれ他の化学/電気活性材料とは異なった電気的応答特性を示し;
ここで化学/電気活性材料は、(i)それぞれがMを含んでなる少なくとも3種の化学/電気活性材料、および(ii)Mを含んでなる少なくとも1種の化学/電気活性材料、よりなる群から選択され;
ここでMは、Al、Ce、Cr、Cu、Fe、Ga、Mn、Nb、Nd、Ni、Pr、Sb、Sn、Ta、Ti、WおよびZnよりなる群から選択され;
ここでMおよびMはそれぞれ独立してGa、La、Mn、Ni、Sn、Sr、Ti、W、Y、Znよりなる群から選択され;
ここでMとMは、Mの中においてはそれぞれ異なり、そしてMとMとMは、Mの中においてはそれぞれ異なり;
ここでa、bおよびcはそれぞれ独立して、約0.0005〜約1であり;そして
ここでxは、化学/電気活性材料中で、存在している酸素が他の元素の電荷とバランスがとれるのに充分な数である、アレイ;および
(b)アレイをガス混合物に暴露させた際のそれぞれの化学/電気活性材料の電気的応答を測定するための手段、
を含んでなる装置。
【請求項14】
5種以上の化学/電気活性材料のアレイを含んでなり、ここで、化学/電気活性材料が、それぞれがMを含んでなる少なくとも4種の化学/電気活性材料よりなる群から選択される請求項13に記載の装置。
【請求項15】
6種以上の化学/電気活性材料のアレイを含んでなり、ここで、化学/電気活性材料が、それぞれがMを含んでなる少なくとも5種の化学/電気活性材料よりなる群から選択される請求項13に記載の装置。
【請求項16】
多成分ガス混合物を分析するための装置であって:
(a)4種以上の化学/電気活性材料のアレイであって、それぞれの化学/電気活性材料が、選択された温度でガス混合物に暴露させた際に、それぞれ他の化学/電気活性材料とは異なった電気的応答特性を示し;
ここで化学/電気活性材料は、(i)Mを含んでなる化学/電気活性材料、(ii)Mを含んでなる化学/電気活性材料、および(iii)Mを含んでなる化学/電気活性材料よりなる群から選択され;
ここでMは、Al、Ce、Cr、Cu、Fe、Ga、Mn、Nb、Nd、Ni、Pr、Sb、Sn、Ta、Ti、WおよびZnよりなる群から選択され;
ここでMおよびMはそれぞれ独立してGa、La、Mn、Ni、Sn、Sr、Ti、W、Y、Znよりなる群から選択され;
ここでMとMは、Mの中においてはそれぞれ異なり、そしてMとMとMは、Mの中においてはそれぞれ異なり;
ここでa、bおよびcはそれぞれ独立して、約0.0005〜約1であり;そして
ここでxは、化学/電気活性材料中で、存在している酸素が他の元素の電荷とバランスがとれるのに充分な数である、アレイ;および
(b)化学/電気活性材料を、約500℃またはそれ以上の最低限の温度に連続的に維持するためのヒーター;および
(c)アレイをガス混合物に暴露させた際のそれぞれの化学/電気活性材料の個々の電気的応答を測定するための手段;および
(d)化学/電気活性材料の個々の電気的応答以外にはそのガス混合物に関する情報が無い場合にも、ガス混合物中の成分の存在または濃度に関連する測定値を得るための手段、
を含んでなる装置。
【請求項17】
を含んでなる化学/電気活性材料が、
AlNiを含んでなる化学/電気活性材料、
CrMnを含んでなる化学/電気活性材料、
Crを含んでなる化学/電気活性材料、
CuGaを含んでなる化学/電気活性材料、
CuLaを含んでなる化学/電気活性材料、
FeLaを含んでなる化学/電気活性材料、
FeNiを含んでなる化学/電気活性材料、
FeTiを含んでなる化学/電気活性材料、
MnTiを含んでなる化学/電気活性材料、
NdSrを含んでなる化学/電気活性材料、
NbTiを含んでなる化学/電気活性材料、
Nbを含んでなる化学/電気活性材料、
NiZnを含んでなる化学/電気活性材料、
SbSnを含んでなる化学/電気活性材料、
TaTiを含んでなる化学/電気活性材料、および
TiZnを含んでなる化学/電気活性材料、
よりなる群から選択される請求項1、4、7、10、13および16のいずれか1項に記載の装置。
【請求項18】
を含んでなる化学/電気活性材料が、
GaTiZnを含んでなる化学/電気活性材料、
NbTiZnを含んでなる化学/電気活性材料、
よりなる群から選択される請求項1、4、7、10、13および16のいずれか1項に記載の装置。
【請求項19】
多成分ガス混合物を分析するための装置であって:
(a)3種以上の化学/電気活性材料のアレイであって、それぞれの化学/電気活性材料が、選択された温度でガス混合物に暴露させた際に、それぞれ他の化学/電気活性材料とは異なった電気的応答特性を示し;
ここで化学/電気活性材料は、(i)Mを含んでなる化学/電気活性材料、(ii)Mを含んでなる化学/電気活性材料、および(iii)Mを含んでなる化学/電気活性材料よりなる群から選択され;
ここでMは、Al、Ce、Cr、Cu、Fe、Ga、Mn、Nb、Nd、Ni、Pr、Sb、Sn、Ta、Ti、WおよびZnよりなる群から選択され;
ここでMおよびMはそれぞれ独立してGa、La、Mn、Ni、Sn、Sr、Ti、W、Y、Znよりなる群から選択され;
ここでMとMは、Mの中においてはそれぞれ異なり、そしてMとMとMは、Mの中においてはそれぞれ異なり;
ここでa、bおよびcはそれぞれ独立して、約0.0005〜約1であり;そして
ここでxは、化学/電気活性材料中で、存在している酸素が他の元素の電荷とバランスがとれるのに充分な数である、アレイ;および
(b)アレイをガス混合物に暴露させた際のそれぞれの化学/電気活性材料の個々の電気的応答を測定するための手段;を含んでなり、
ここで、少なくとも3種の化学/電気活性材料が、以下の群:
それぞれAlNi、CrTi、およびFeLaを含んでなる化学/電気活性材料の群;
それぞれCrTi、FeLa、およびFeNiを含んでなる化学/電気活性材料の群;
それぞれFeLa、FeNi、およびNiZnを含んでなる化学/電気活性材料の群;
それぞれFeNi、NiZn、およびSbSnを含んでなる化学/電気活性材料の群;
それぞれAlNi、CrTi、およびMnTiを含んでなる化学/電気活性材料の群;
それぞれNbTi、NiZn、およびSbSnを含んでなる化学/電気活性材料の群;
それぞれNiZn、SbSn、およびTaTiを含んでなる化学/電気活性材料の群;
それぞれSbSn、TaTi、およびTiZnを含んでなる化学/電気活性材料の群;
それぞれCrMn、CrTi、およびCrを含んでなる化学/電気活性材料の群;
それぞれCrTi、Cr、およびCuGaを含んでなる化学/電気活性材料の群;
それぞれCr、CuGa、およびCuLaを含んでなる化学/電気活性材料の群;
それぞれCuGa、CuLa、およびFeLaを含んでなる化学/電気活性材料の群;
それぞれCr、CuGa、およびCuLaを含んでなる化学/電気活性材料の群;
それぞれCuGa、CuLa、およびFeTiを含んでなる化学/電気活性材料の群;
それぞれCrMn、MnTi、およびNdSrを含んでなる化学/電気活性材料の群;
それぞれCrTi、MnTi、およびNbTiZnを含んでなる化学/電気活性材料の群;
それぞれMnTi、NbTiZn、およびTaTiを含んでなる化学/電気活性材料の群;
それぞれNbTiZn、TaTi、およびTiZnを含んでなる化学/電気活性材料の群;
それぞれGaTiZn、NbTi、およびNiZnを含んでなる化学/電気活性材料の群;
それぞれNbTi、NiZn、およびSnOを含んでなる化学/電気活性材料の群;
それぞれNiZn、SnO、およびTaTiを含んでなる化学/電気活性材料の群;
それぞれSnO、TaTi、およびTiZnを含んでなる化学/電気活性材料の群;
それぞれTaTi、TiZn、およびZnOを含んでなる化学/電気活性材料の群;
それぞれAlNi、CrMn、およびCuOを含んでなる化学/電気活性材料の群;
それぞれCrMn、CuO、およびNdSrを含んでなる化学/電気活性材料の群;
それぞれCuO、NdSr、およびPr11を含んでなる化学/電気活性材料の群;
それぞれNdSr、Pr11、およびWOを含んでなる化学/電気活性材料の群;
それぞれCuLa、FeTi、およびGaTiZnを含んでなる化学/電気活性材料の群;
それぞれFeTi、GaTiZn、およびNbを含んでなる化学/電気活性材料の群;
の1つから選択される3種の材料の群を含み;
ここでa、b、cおよびxは、先に定義したものである、
装置。
【請求項20】
多成分ガス混合物を分析するための装置であって:
(a)4種以上の化学/電気活性材料のアレイであって、それぞれの化学/電気活性材料が、選択された温度でガス混合物に暴露させた際に、それぞれ他の化学/電気活性材料とは異なった電気的応答特性を示し;
ここで化学/電気活性材料は、(i)Mを含んでなる化学/電気活性材料、(ii)Mを含んでなる化学/電気活性材料、および(iii)Mを含んでなる化学/電気活性材料よりなる群から選択され;
ここでMは、Al、Ce、Cr、Cu、Fe、Ga、Mn、Nb、Nd、Ni、Pr、Sb、Sn、Ta、Ti、WおよびZnよりなる群から選択され;
ここでMおよびMはそれぞれ独立してGa、La、Mn、Ni、Sn、Sr、Ti、W、Y、Znよりなる群から選択され;
ここでMとMは、Mの中においてはそれぞれ異なり、そしてMとMとMは、Mの中においてはそれぞれ異なり;
ここでa、bおよびcはそれぞれ独立して、約0.0005〜約1であり;そして
ここでxは、化学/電気活性材料中で、存在している酸素が他の元素の電荷とバランスがとれるのに充分な数である、アレイ;および
(b)アレイをガス混合物に暴露させた際のそれぞれの化学/電気活性材料の個々の電気的応答を測定するための手段であって;
ここで、少なくとも4種の化学/電気活性材料が、以下の群:
それぞれGaTiZn、NbTi、NiZn、およびSnOを含んでなる化学/電気活性材料の群;
それぞれNbTi、NiZn、SbSn、およびZnOを含んでなる化学/電気活性材料の群;
それぞれNiZn、SbSn、TaTi、およびZnOを含んでなる化学/電気活性材料の群;
それぞれSbSn、TaTi、TiZn、およびZnOを含んでなる化学/電気活性材料の群;
の1つから選択される4種の材料の群を含み;
ここでa、b、cおよびxは、先に定義したものである、手段、
を含んでなる装置。
【請求項21】
多成分ガス混合物を分析するための装置であって:
(a)6種以上の化学/電気活性材料のアレイであって、それぞれの化学/電気活性材料が、選択された温度でガス混合物に暴露させた際に、それぞれ他の化学/電気活性材料とは異なった電気的応答特性を示し;
ここで化学/電気活性材料は、(i)Mを含んでなる化学/電気活性材料、(ii)Mを含んでなる化学/電気活性材料、および(iii)Mを含んでなる化学/電気活性材料よりなる群から選択され;
ここでMは、Al、Ce、Cr、Cu、Fe、Ga、Mn、Nb、Nd、Ni、Pr、Sb、Sn、Ta、Ti、WおよびZnよりなる群から選択され;
ここでMおよびMはそれぞれ独立してGa、La、Mn、Ni、Sn、Sr、Ti、W、Y、Znよりなる群から選択され;
ここでMとMは、Mの中においてはそれぞれ異なり、そしてMとMとMは、Mの中においてはそれぞれ異なり;
ここでa、bおよびcはそれぞれ独立して、約0.0005〜約1であり;そして
ここでxは、化学/電気活性材料中で、存在している酸素が他の元素の電荷とバランスがとれるのに充分な数である、アレイ;および
(b)アレイをガス混合物に暴露させた際のそれぞれの化学/電気活性材料の個々の電気的応答を測定するための手段;を含んでなり、
ここで、少なくとも6種の化学/電気活性材料が、以下の群:
それぞれCrMn、MnTi、NdSr、NbTiZn、Pr11、およびTiZnを含んでなる化学/電気活性材料の群;
それぞれAlNi、CrTi、FeLa、FeNi、NiZn、およびSbSnを含んでなる化学/電気活性材料の群;
それぞれAlNi、CrTi、MnTi、NbTiZn、TaTi、およびTiZnを含んでなる化学/電気活性材料の群;
それぞれGaTiZn、NbTi、NiZn、SbSn、TaTi、およびTiZnを含んでなる化学/電気活性材料の群;
それぞれGaTiZn、NbTi、NiZn、SnO、TaTi、およびTiZnを含んでなる化学/電気活性材料の群;
それぞれNbTi、NiZn、SbSn、TaTi、TiZn、およびZnOを含んでなる化学/電気活性材料の群;
それぞれCrMn、CrTi、Cr、CuGa、CuLa、およびFeLaを含んでなる化学/電気活性材料の群;
それぞれAlNi、CrMn、CuO、NdSr、Pr11、およびWOを含んでなる化学/電気活性材料の群;
それぞれCr、CuGa、CuLa、FeTi、GaTiZn、およびNbを含んでなる化学/電気活性材料の群;および
それぞれCrMn、MnTi、NdSr、NbTiZn、Pr11、およびTiZnを含んでなる化学/電気活性材料の群;
の1つから選択される4種の材料の群を含み;
ここでa、b、cおよびxは、先に定義したものである、
装置。
【請求項22】
化学/電気活性材料がフリット添加物をさらに含んでなる請求項1、4、7、10、13、16、19、20および21のいずれか1項に記載の装置。
【請求項23】
多成分ガス混合物中の酸化窒素の存在または濃度を測定する請求項1に記載の装置。
【請求項24】
多成分ガス混合物中の炭化水素の存在または濃度を測定する請求項1に記載の装置。
【請求項25】
多成分ガス混合物中の酸化窒素および炭化水素の存在または濃度を測定する請求項1に記載の装置。
【請求項26】
ガス混合物中の成分ガスが分離されない請求項1に記載の装置。
【請求項27】
化学/電気活性材料の電気的応答が、多成分ガス混合物だけに暴露させることにより測定される請求項1に記載の装置。
【請求項28】
ガス混合物の中の少なくとも1種の個別のガス成分の濃度を計算する手段をさらに含んでなる請求項1に記載の装置。
【請求項29】
多成分ガス混合物が、プロセスにより排出されるか、または機器に送り込まれる化学反応生成物であって、装置が、プロセスまたは機器の操作を調節するための、電気的応答を利用するための手段をさらに含んでなる請求項1に記載の装置。
【請求項30】
請求項1に記載の装置を含んでなる、交通用車両。
【請求項31】
請求項1に記載の装置を含んでなる、建設、保守、または工業的操作のための機器。
【請求項32】
それぞれの化学/電気活性材料を個別に加熱するための加熱手段をさらに含んでなる請求項1に記載の装置。
【請求項33】
それぞれの化学/電気活性材料を同一温度に加熱する請求項1に記載の装置。
【請求項34】
1つもしくはそれ以上の化学/電気活性材料を別な化学/電気活性材料とは異なった温度に加熱する請求項1に記載の装置。
【請求項35】
化学/電気活性材料が、抵抗性ドーパントを含むケイ素、炭化ケイ素、窒化ケイ素、およびアルミナよりなる群から選択される材料から製造した基材の上にある請求項1に記載の装置。
【請求項36】
ガス混合物が有機リンガスを含んでなる請求項1に記載の装置。
【請求項37】
人の手で持つことができる請求項1に記載の装置。
【請求項38】
建造物または車両の排気システムに設置される請求項1に記載の装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公表番号】特表2006−521568(P2006−521568A)
【公表日】平成18年9月21日(2006.9.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−509419(P2006−509419)
【出願日】平成16年4月26日(2004.4.26)
【国際出願番号】PCT/US2004/009537
【国際公開番号】WO2004/086021
【国際公開日】平成16年10月7日(2004.10.7)
【出願人】(390023674)イー・アイ・デュポン・ドウ・ヌムール・アンド・カンパニー (2,692)
【氏名又は名称原語表記】E.I.DU PONT DE NEMOURS AND COMPANY
【Fターム(参考)】