システム構成要素の状態をモニタリングするための方法
バッチ式プロセスシステムのプロセスチャンバにおけるシステム構成要素の状態をモニタリングするための方法及びシステムが提供されている。この方法は、システム構成要素を光源からの光に露出させることと、システム構成要素の状態を決定するためにシステム構成要素との光の相互作用をモニタリングすることとを有している。この方法は、チャンバクリーニングプロセス、チャンバコンディショニングプロセス、基板エッチングプロセス及び基板フィルム形成プロセスを含み得るプロセスの間のシステム構成要素からの光の透過並びに/もしくは光の反射を検出することができる。システム構成要素は、プロセスチューブ、シールド、リング、バッフル及びライナーのようなシステムの消耗する部分であり得て、保護コーティングをさらに有することができる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、チャンバプロセスに関し、特に、バッチ式プロセスシステムで実行されているプロセスの間にシステム構成要素の状態をモニタするための方法に関する。
【背景技術】
【0002】
多くの半導体製造プロセスは、例えば、プラズマエッチングチャンバ、プラズマ堆積チャンバ、熱プロセスチャンバ、化学蒸着チャンバ、原子層堆積チャンバなどのようなプロセスチャンバの中で実行されている。基板をプロセスすることは、結果として、プロセスチャンバにおけるシステム構成要素への物質の堆積を生じ得る。プロセスチャンバを周期的にドライクリーニングすることを、チャンバの堆積物を除去するように実行することができ、クリーニングプロセスは、システム構成要素から様々な物質を取り除く。
【0003】
プロセスシステムの様々な部分が、消耗するすなわち交換可能なシステム構成要素を有しえて、これらを、例えば、石英、シリコン、アルミナ、炭素、又は炭化珪素から製造することができる。交換可能な構成要素の消耗する特色によりプロセスシステムの頻繁なメインテナンスが必要とされる。例えば、連続して若しくは有害なプロセス条件の後で、運転されるように計画されている複数の両立しがたい(incompatible)プロセスの間に、又は、悪いプロセス結果が観測された時に、フィルムの蓄積が異物(particle)の問題の前兆を示した後で、システムの消耗する部分は、普通、交換されるか、クリーニングされる。代わりに、システムの消耗する部分を、例えば、運転時間数に基づいて決められる所定のメインテナンススケジュールにしたがってクリーニングし、又は交換することができる。このようなメインテナンスのアプローチは、しばしば、結果として、システムの消耗する構成要素を期限の過ぎて、又は、時期早尚に交換することになる。
【0004】
結果として過去にシステム構成要素の適当なクリーニングをすることになると証明された、固定された時間周期に基づいたクリーニングプロセスの長さが、システム構成要素の履歴に依存して異なり得るために、さらに複雑なことが生じる。したがって、この固定された時間周期は、不必要に長くなりえて、結果としてシステム構成要素の好ましくないエッチング(エロージョン)を生じ得て並びに/もしくはシステム構成要素を不適当に復帰させ(restore)得る。
【0005】
チャンバのコンディショニングプロセス(パッシベーション(passivation)プロセスとも称される)は、最適なパフォーマンスのためにプロセスチャンバを準備するために、半導体製造において、普通、実行される。例えば、チャンバコンディショニングプロセスを、長期のチャンバのアイドル(idle)期間の後、又は、始めのチャンバでの製造プロセスの前に、チャンバのクリーニングに続いて実行することができる。プラズマチャンバと共に用いられる時、製品ウェーハ(production wafers)に伴うプラズマプロセスの来たる実行のために、チャンバコンディショニングプロセスは、チャンバを準備するすなわち「コンディショニングする(condition)」ために典型的に、プラズマチャンバの中の「コンディショニングプラズマ」を、所定の長さの時間、用いることを伴う。このコンディショニングプロセスのパラメータ(例えば、RF電力、チャンバ及び基板の温度、供給ガスの堆積及び圧力)は、普通、チャンバがコンディショニングされている理由の対応する製造プロセスのパラメータで、又は、その近傍で、維持されている。このように、コンディショニングプロセスは、プロセスチャンバの中で実行されている全てのプロセスが所望の範囲内で結果を生じることを確実にすることを補助することができる。
【0006】
コンディショニングプロセスを、複数のウェーハ又は複数組のウェーハで実行することができる。コンディショニングの程度を、プロセスのコンプライアンス(compliance)を決定する、コンディショニングの手続の間に、ウェーハを定期的に解析することによりモニタすることができる。しかしながら、長期間実行されるコンディショニングプロセスは、多数の試験ウェーハの使用を伴い、これらは、高い開始費用を生じる結果となっている。代わりに、コンディショニングの範囲を製造プロセスのコンプライアンスを与えることが証明された固定期間の間、実行することができる。しかしながら、コンディショニングプロセスの有効性が実際にモニタされていないので、コンディショニングプロセスの様々な運転のためのプロセスコンプライアンスを達成するために必要とされる、変化するコンディショニング時間の理由を説明するために、固定期間は不必要に長くなりうる。このことは、結果として、プロセスチャンバに対する処理量の望ましくない減少を生じ得る。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
したがって、本発明の1つの目的は、プロセスシステムのシステム構成要素のin−situモニタリングのための機構を提供することである。
【0008】
本発明の他の目的は、バッチ式のプロセスシステムのプロセスチャンバの中のシステム構成要素の状態をモニタリングするための方法とシステムとを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明のこれらの並びに/もしくは他の目的のいくつかは、システム構成要素の状態を決定するために、システム構成要素を光源からの光に露出しこのシステム構成要素との光の相互作用をモニタリングすることにより、バッチ式のプロセスシステムのプロセスチャンバの中のシステム構成要素の状態をモニタリングするための方法により提供されている。
【0010】
本発明の一態様において、この方法は、プラセスチャンバの中でプロセスを実行することを有し、このプロセスは、チャンバクリーニングプロセス、チャンバコンディショニングプロセス、基板エッチングプロセス及び基板堆積プロセスを有することができる。
【0011】
本発明の他の態様において、システム構成要素の状態をモニタリングするためのプロセスシステムが提供されている。このプロセスシステムは、プロセスを実行するために構成されているプロセスチャンバと、システム構成要素を露光させるための光源と、システム構成要素の状態を決定するためにシステム構成要素との光の相互作用をモニタリングするために構成されている光学モニタリングシステムと、このプロセスシステムを制御するように構成されているコントローラとを有している。
【0012】
本発明の他の態様において、プロセスシステムは、プロセスチャンバの中でのプロセスを促進するために、プロセスチャンバの中にプロセスガスを導入するために構成されているガス注入システムを有している。
【0013】
モニタリングされているシステム構成要素は、例えば、プロセスチューブ、シールド、リング、バッフル及びライナー(liner)のようなシステムの消耗する部分を有しうる。さらに、モニタリングされている、システムの消耗する部分を含む、システム構成要素は、保護コーティングを有することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
本発明と本発明の付随する有利な点の多くとは、添付されている図面に関連させて考えられた時に以下の詳細な説明を参照してこの発明がよりよく理解された時に、直ちに得られる。
【0015】
上に記されているように、バッチ式プロセスシステムにおいてシステム構成要素をクリーニングしコンディショニングするためのプロセスは、システム構成要素の状態のために、典型的には、モニタリングされない。したがって、クリーニングとコンディショニングとのプロセスは、期限を過ぎているか、時期早尚か、又は、短すぎるか若しくは不必要に長い時間の間実行されうる。それにもかかわらず、あるいはシステム構成要素のin−situモニタリングをプロセスシステムに一体化するための効果的な方法の欠如のために、そして、あるいは、定期的なチャンバのクリーニングの間のシステム構成要素のエロージョンが、システム構成要素の光学的な特性に重大な変化を引き起こすという認識のために、システム構成要素の状態のin−situモニタリングは、実行されてこなかった。しかしながら、本発明は、光源からの光へのシステム構成要素のin−situの露光と、光のシステム構成要素との相互作用のモニタリングとが、システム構成要素の状態をモニタリングするための実行可能な機構を与えることができ、バッチ式のプロセスシステムのプロセスチャンバの中に効果的に一体化されることができることを実現している。
【0016】
ここで、複数の図を通して同一の又は対応する部分を同一の参照符号が示している図を参照すると、特に、図1を参照して、図1Aは、本発明の実施の形態に係るプロセスシステムの単純化されたブロックダイヤグラムを示している。バッチ式のプロセスシステム100は、例えば、熱プロセスシステム、プラズマを維持することができるプラズマプロセスシステム、化学蒸着プロセスシステム、又は、原子層堆積システムでよい。図1に示されているように、このバッチ式のプロセスシステム100は、プロセスチャンバ102と、ガス注入システム104と、ヒータ122と、真空ポンプシステム106と、チャンバ保護システム108と、コントローラ124とを有している。複数の基板110をプロセスチャンバ102の中へと装填することができ、基板ホルダ112を用いてプロセスすることができる。さらに、このプロセスチャンバ102は、外側部分114と内側部分116とを有している。本発明の一実施の形態において、この内側部分116は、プロセスチューブを有している。
【0017】
ガス注入システム104は、プロセスチャンバ102をパージすることと、プロセスチャンバ102を準備することと、プロセスチャンバ102をクリーニングすることと、基板110をプロセスすることとを有するがこれらに限定されない複数の目的のために、複数のガスをプロセスチャンバ102の中へと導入する。複数のガス注入器ラインを、ガスをプロセスチャンバ102の中へと流すように配置することができる。これらガスを、内側部分116により規定されている空間118の中へと導入し、複数の基板110へとさらすことができる。この後、これらガスは、内側部分114と外側部分116とにより規定されている空間120の中へと流れ込み、プロセスチャンバ102から真空ポンプシステム106により排出される。
【0018】
複数の基板110をプロセスチャンバ102の中へと装填し、基板ホルダ112を用いてプロセスすることができる。バッチ式のプロセスシステム100は、プロセスされる多くの密に積み重ねられた基板110に備えることができ、それにより、結果として、高い基板処理量を生じる。基板のバッチサイズは、例えば、約100枚の基板(ウェーハ)か、それ未満になりうる。代わって、このバッチサイズは、約25枚かそれ未満になりうる。プロセスシステム100は、様々なサイズの基板、例えば、200mm基板、300mm基板又はそれより大きな基板をプロセスするように構成されることができる。基板110は、例えば、半導体基板(例えば、Si又は化合物の半導体)、LCD基板及びガラス基板を有している。
【0019】
バッチ式プロセスシステム100を、このバッチ式プロセスシステム100の入力を伝達し作動させ、このバッチ式プロセスシステム100からの出力をモニタするのに十分な制御電圧を発生することができるコントローラ124によりコントロールすることができる。さらに、このコントローラ124は、プロセスチャンバ102と、ガス注入システム104と、ヒータ122と、チャンバ保護システム108と、真空ポンプシステム106とに結合され、これらと情報を交換することができる。例えば、このコントローラ124のメモリに記憶されているプログラムを、所望のプロセスにしたがってバッチ式プロセスシステム100の前述の構成要素を制御し、プロセスをモニタリングすることに関連するどんな機能も実行するために用いることができる。コントローラ124の一例は、テキサス、ダラスのDell Corporationから入手可能なDELL PRECISION WORKSTATION 610(商標)である。
【0020】
リアルタイムプロセスモニタリングを、チャンバ保護システム108を用いて実行することができる。このチャンバ保護システム108は、プロセスチャンバ102のガス環境をモニタするように位置することができる。代わりに、チャンバ保護システム108は、プロセスチャンバの流出(effluent)をモニタするために位置することができる。一般に、このチャンバ保護システム108は、多用途のモニタリングシステムであり、例えば、質量センサ(質量分析器)又は、プロセスガスによる光吸収と反応副生成物とをモニタリングするための光学的モニタリングシステム(例えば、フーリエ変換赤外(FTIR)分光計)を有することができる。プロセスモニタリングシステムである、チャンバモニタリングシステム108は、プロセスチャンバ102の中のガス環境の質的な及び量的な分析を与えることができる。チャンバ保護システム108を用いてモニタリングされることができるプロセスパラメータは、プロセスガス流、ガス圧力、ガス種の比率、ガスの純度及びエッチング生成物を含む反応副生成物を有している。
【0021】
質量センサは、プロセスシステムの中のガス環境の検出、同定及びモニタリングのための直ちに入手可能な器械である。質量センサは、極少量(trace amount)の気体物質を検出するために著しい感受性を与えることができる。典型的なプロセスのプロセスのモニタリング点における比較的高い圧力のために、ガスのサンプリングは、減圧システムを有しうる。減圧を、ある長さの毛細管又は絞り弁を用いて実行することができ、質量センサそれ自身が連続的にポンピングされることができる。赤外分光は、ガスの光吸収を測定するための十分に確立された解析方法であり、これが、真空及び非真空の環境の両方に用いられることができ、プロセスの間の豊富な価値ある情報を提供することができるため、半導体プロセスのモニタリングには理想的である。
【0022】
図1Bは、本発明の他の実施の形態に係るプロセスシステムの単純化されたブロックダイヤグラムを示している。バッチ式プロセスシステム1は、例えば、熱プロセスシステムでありえて、又は、代わりに、このバッチ式プロセスシステムは、プラズマを維持することができるプラズマプロセスシステムでありうる。このバッチ式プロセスシステム1は、プロセスチャンバ10と、排気パイプ80に接続されている上側端と、円筒状の多岐管(manifold)2の蓋27に密閉されて接続されている下側端とを有し、この円筒状の多岐管27(which)は、プロセスチューブ25の中にあり、これから取り外し可能であるシステム1の構成要素と、蓋27とこれの操作のための構成要素とを有している。排気パイプ80は、プロセスチューブ25から真空ポンプシステム88にガスを排出し、プロセスシステム1の中の所定の大気圧又は大気圧以下の圧力を維持している。複数の基板(ウェーハ)40を階層のように(tire-like)(垂直な間隔のそれぞれの水平な平面に)保持するための基板ホルダ35は、プロセスチューブ25のプロセス領域77の中に位置している。基板ホルダ35は、蓋27を貫通し、モータ28により駆動されている回転可能なシャフト21に取り付けられているターンテーブル26に位置している。このターンテーブル26は、プロセスの間、全体のフィルム一様性を改良するために回転されることができ、又は代わって、このターンテーブル26は、プロセスの間静止していることができる。蓋27は、反応チューブ25に基板ホルダ35を出し入れするためのエレベータ22に取り付けられている。蓋27が、図1Bに示されているように、最も上の位置に位置している時は、多岐管2の開放端を閉じるように適合されている。
【0023】
プロセスシステム1は、さらに、基板ホルダ35と多岐管2との間の熱的な絶縁を与えるように(図示されていない)ペデスタルを有することができる。加えて、プロセスシステム1は、蓋27をプロセス環境から保護するために(図示されていない)キャップカバーを有することができる。これらペデスタルとキャップカバーは、例えば、石英又はSiCから作られることができる。
【0024】
複数のガス注入器ライン45が、このガス注入器ライン45を通して複数のガスをプロセスチューブ25の中へと供給するように多岐管2の周りに配置されることができる。図1Bにおいて、これら複数のガス注入器ラインのうちただ1つのガス注入器ライン45が示されている。このガス注入器ライン45は、ガス注入システム94に接続されている。プロセスチャンバ10は、鏡面仕上げされた内側面30を有し、主ヒータ20、底部ヒータ65、上部ヒータ15と排気パイプヒータ70とにより放射されている放射熱の放散を抑制している。(図示されていない)らせんの冷却水通路が、プロセスチャンバ10の壁の中に冷却媒体の通路として形成されている。
【0025】
真空ポンプシステム88は、典型的には、真空ポンプ86、トラップ84及び自動圧力コントローラ(APC)82を有している。真空ポンプ86は、例えば、毎秒20,000リットル(そしてこれ以上)に上るポンプスピードを可能とするドライ真空ポンプを有することができる。プロセスの間、ガスは、ガス注入システム94を通してプロセスチャンバ10の中へと導入されることができ、プロセス圧力は、APC82により調整されている。トラップ84は、反応しなかった前駆物質(precursor material)と副生成物とをプロセスチャンバ10から収集することができる。
【0026】
チャンバ保護システム92が、プロセスチャンバ10の中のガス環境をモニタリングするように位置することができる。代わりに、このチャンバ保護システム92は、プロセスチャンバの流出をモニタするように位置することができる。このチャンバ保護システムは、リアルタイムのプロセスモニタリングが可能なセンサ75を有しており、例えば、MS若しくはFTIR分光器を有することができる。コントローラ90は、プロセスシステム1への入力を伝達し作動させ、このプロセスシステム1からの出力をモニタするのに十分な制御電圧を発生させることができるマイクロプロセッサ、メモリ及びデジタルI/Oポートを有している。さらに、このコントローラ90は、ガス注入システム94、モータ28、チャンバ保護システム92、ヒータ20、15、65、70と、真空ポンプシステム88とに結合され、これらと情報を交換することができる。
【0027】
特定のハードウェアとソフトウェアとの多くの変形が本発明が実施されることができるシステムを実行するために用いられることができるため、図1A及び図1Bにおけるプロセスシステムは、例示的な目的だけであり、これらの変形は、当業者にとって明らかであることが理解されるべきである。図1A及び図1Bのプロセスシステムは、エロージョンをしえて、物質の堆積でコートされえて、また、プロセスの間に物質の堆積を除去させ得る。システムの消耗する構成要素は、プロセスチューブ、シールド、リング、バッフル、ライナー及びバッチ式のプロセスシステムに見出される他のシステム構成要素を有している。本発明の一実施の形態において、システム構成要素は、光に対して透明な様々な材料から製造されることができる。システムの消耗する構成要素は、例えば、酸化物(例えば、石英(SiO2)及びアルミナ(Al2O3))、窒化物(例えば、窒化珪素(SiN))、炭化物(例えば、炭化珪素(SiC))のようなセラミック材料を有することができる。システム構成要素は、単一のタイプの材料から構成されることができ、又は、代わって、1つより多くのタイプの材料から構成されることができる。
【0028】
プロセスシステムにおける基板のプロセスにより、システム構成要素に物質の堆積物が形成され得る。物質の堆積物は、1つ以上のタイプの材料、例えば、シリコン(Si)、シリコンゲルマニウム(SiGe)、窒化珪素(SiN)、二酸化珪素(SiO2)、ドープされたシリコン及びHfO2、HfSiOx、ZrO2、ZrSiOxのような高k金属酸化物を有することができる。多くの様々な堆積物(material deposits)のエッチングからのエッチング生成物をモニタリングすることは、モニタリングを必要としうるエッチング生成物が多くの数であるために、非実際的でありうる。
【0029】
本発明の一実施の形態において、プロセスシステムは、保護コーティングを有するシステム構成要素を有することができる。保護コーティングは、例えば、プロセスの間、システムの消耗する構成要素をプロセス環境から保護することができ、システムの消耗する構成要素の寿命を延ばすことができる。保護コーティングは、システム構成要素にin−situに、例えば、チャンバのコンディショニングプロセスの間に堆積されることができ、又は、代わりに、保護コーティングは、システム構成要素の製造の間にシステム構成要素にあらかじめ堆積されることができる。保護コーティングは、例えば、SiN、SiC、SiO2、Y2O3、Sc2O3、Sc2F3、YF3、La2O3、CeO2、Eu2O3、DyO3、SiO2、MgO、Al2O3、ZnO、SnO2及びIn2O3を有することができる。
【0030】
本発明の一実施の形態において、システム構成要素を光源からの光に露出し、光のシステム構成要素との相互作用をモニタリングし、システム構成要素の状態を決定することにより、バッチ式プロセスシステムのプロセスチャンバにおけるシステム構成要素の状態をモニタリングするための方法が提供されている。プロセスがプロセスチャンバの中で実行されていない時にモニタリングを実行することができ、または、代わりに、モニタリングをプロセスの間に実行することができる。プロセスチャンバの中で実行されているプロセスは、例えば、基板エッチングプロセス、基板フィルム形成プロセス、チャンバクリーニングプロセス及びチャンバコンディショニングプロセスを有する。
【0031】
システム構成要素の状態は、例えば、堆積物がシステム構成要素から取り除かれている、チャンバのクリーニングプロセスの間にシステム構成要素に残っている堆積物の相対的な量を示すことができ、若しくは、基板エッチングプロセス、基板フィルム形成プロセス又はチャンバコンディショニングプロセスのうちの1つ以上の間にシステム構成要素に形成され得る堆積物の相対的な量を示すことができる。
【0032】
システム構成要素への堆積物は、1つ以上のタイプの物質、例えば、Siと、SiGeと、SiNと、SiO2と、ドープされたSiと、HfO2、HfSiOx、ZrO2、ZrSiOxのような金属酸化物、を有することができる。堆積物を、システム構成要素をプロセスガスに露出させることにより、クリーニングプロセスにおいて除去することができる。堆積物が、堆積された物質から実質的に除去された時に、システム構成要素の材料それ自身がエロージョンされるようになる前に、クリーニングプロセスを停止することができる。
【0033】
図2Aは、本発明の実施の形態に係る、堆積物を中に有するシステム構成要素との光の相互作用の断面図を概略的に示している。システム構成要素200は、例えば、プロセスチューブ、シールド、リング、バッフル、又は、ライナーであることができる。システム構成要素200は、様々な材料、例えば、石英、SiC及びAl2O3から製造されることができる。図2Aのシステム構成要素200は、システム構成要素材料205へと形成されている、連続的で滑らかな堆積物210を有している。堆積物210は、1つ以上のタイプの物質、例えば、Siと、SiGeと、SiNと、SiO2と、ドープされたSiと、HfO2、HfSiOx、ZrO2、ZrSiOxのような金属酸化物、を有することができる。
【0034】
図2Aにおいて、(図示されていない)光源からの光223がシステム構成要素材料205の表面と相互作用しているのが示されており、結果として、反射光215と透過光224とを生じている。この後、透過光224は、システム構成要素材料205と堆積物210との界面で光225として反射され、堆積物210を通して光221として透過されているのが示されている。当業者により認められるように、光223のシステム構成要素200との上述の相互作用は、光223の波長と、この光223とシステム構成要素200との間の入射角と、システム構成要素材料205及び堆積物210の厚さと、反射率と、透過率と、タイプとの関数でありうる。したがって、本発明の一実施の形態において、透過光221並びに/もしくは反射光225の強度の変化は、システム構成要素材料205への堆積物210の除去又は集積を含む、システム構成要素200の状態をモニタリングするために、用いられることができる。
【0035】
一般に、透過光221の信号強度は、堆積物210がクリーニングプロセスの間にシステム構成要素200から除去されるにつれて増加し、いくつかの場合には、反射光225の信号強度は、クリーニングプロセスの間に減少しうることが期待される。上述のように、光223のシステム構成要素200との観測される相互作用は、システム構成要素200の物質特性と光学的パラメータ(例えば、光223の波長)の選択とに依存し得る。システム構成要素200の状態をモニタリングすることを可能にする適当な設定は、直接の実験並びに/もしくは実験計画(DOE)により決定されることができる。
【0036】
図2Bは、本発明の実施の形態に係る、清浄なシステム構成要素との光の相互作用の断面図を示している。図2Bにおいて、図2Aにおいて概略的に示されていた堆積物210は、プロセスにおいて除去され、結果として、清浄なシステム構成要素200を生じている。堆積物210は、例えば、システム構成要素205をプロセスガスに露出させることにより、クリーニングプロセスにおいて、除去されることができる。堆積物210の除去により、結果として、図2Aの光221よりも大きな強度を有する透過光222を生ずることができる。さらに、図2Bにおける反射光226の強度は、反射された光ビーム225の強度よりも小さくなりうる。図2Bにおいて、堆積物210がシステム構成要素材料205から除去された時、システム構成要素材料205がエロージョンされるようになる前に、物質除去プロセスは、停止される。システム構成要素の重大なエロージョンの前にクリーニングを停止することにより、本発明は、システム構成要素の光学的特性の変化を減少することができ、これにより、本発明を用いる将来のモニタリングを容易にしている。
【0037】
図2Aと図2Bとは、システム構成要素の、堆積物面に対向している面への光の入射を用いることによる光学的なモニタリングを示しているが、本発明は、この構成に限定されない。本発明の他の実施の形態において、入射光223は、堆積物210とシステム構成要素205との界面からの反射と、システム構成要素材料205を通して透過されることとより前に、まず、堆積物210に入射し、ここから反射されることができる。システム構成要素を通る、透過ビーム並びに/もしくは反射ビームは、システム構成要素の状態をモニタリングするために用いられることができる。さらに、光の入射を堆積物側にすることにより、不透明なシステム構成要素が必要とされている場合、反射光により、堆積物210をモニタリングすることを可能にすることができる。
【0038】
図3は、本発明の実施の形態に係る、光学的なモニタリングシステムを有するプロセスシステムの部分の断面図を概略的に示している。図3に示されている概略図は、例示的な目的のみのためであり、図1Aと図1Bとのバッチ式プロセスシステムの部分を表している。プロセスシステム300は、システム構成要素材料305及び堆積物310を有するシステム構成要素301と、光源310と、光検出器350、380と、光学モニタリングシステム360と、コントローラ370と、プロセス領域345とを有している。光検出器350は、透過光324を検出するように構成されることができる。光検出器380は、反射光325と、光源330からの参照光315とを検出するように構成されることができる。光検出器350、380と光源330とは、例えば、光学的モニタリングシステム360へ光信号を転送し、そして、そこから光信号を転送するためのファイバ光学器械構成要素を有することができる。光源330は、バッチ式プロセスシステムのプロセス領域の外側又は内側に位置することができる。
【0039】
光源300は、例えば、レーザであることができる。代わりに、光源300は、例えば、ランプ又は発光ダイオード(LED)であることができ、これらは、紫外から赤外までの波長を有する光を放射することができる。光源300は、単一の波長を有する光を放射することができ、又は、代わって、複数の波長を有する光を放射することができる。光源300は、例えば、ファイバ光学機器構成要素を有することができる。一例では、光源300は、図1Bにおけるヒータ20のようなヒータであることができる。このようなヒータは、白色光を放射することができ、又は、黒体放射を放射することができ、それによって、光源として働く。
【0040】
プロセス環境に露出されている、光源300又は光検出器350、380に堆積物が堆積させ、又は、堆積物を除去することは、プロセスの間のこれらの光学構成要素の光学的特性(例えば、光源300からの光強度又は光検出器350、380の感受性)に影響を与え得る。これらの光学構成要素の光学的特性を維持するために、これらは、例えば、プロセスの間、不活性ガスでパージされることができる。当業者は、パージガス流は、プロセスチャンバの中で実行されているプロセスに影響を与えないように選ばれることができる一方で、同時に光源300と光検出器350、380との光学的な特性を維持できるように選ばれることができることを直ちに認める。代わりに、上述の光学的構成要素は、これらの光学的構成要素への物質の堆積を減少させるようにプロセス温度よりも高い温度まで加熱されることができる。
【0041】
図4は、本発明の実施の形態に係る、プロセスシステムにおけるシステム構成要素の状態をモニタリングする方法を示すフローチャートである。工程400において、システム構成要素が、光源からの光に露出されている。工程402において、システム構成要素との光の相互作用が、構成要素の状態を決定するようにモニタリングされている。本発明の一実施の形態に係われば、システム構成要素との光の相互作用は、図3に概略的に示されているように透過光又は反射光の検出及び解析によりモニタリングされることができる。
【0042】
本発明の他の実施の形態において、この方法は、図4のフローチャートで示されているように、プロセスが、チャンバの中で実行され、システム構成要素の状態に影響を与える準備プロセス又は製造プロセスである得る場合に、さらに、システム構成要素をプロセスに露出させることを有することができる。例えば、プロセスは、プロセスガスを用い、チャンバの中の基板で実行される堆積又はエッチングプロセスのどんなタイプでもあることができ、若しくは、半導体プロセスのためのチャンバを準備するために用いられるチャンバコンディショニングプロセス又はチャンバクリーニングプロセスであることができる。チャンバの中のプロセスの間、プロセスのために用いられている物質は、システム構成要素(及び、プロセスチャンバの内側の他の面)に堆積されるか、これから除去されることができ、プロセスがプロセスチャンバの中で続くにつれて、システム構成要素との光の相互作用からの透過光又は反射光の信号を変える。この信号の変化は、光学的モニタリングシステムにより検出され、システム構成要素の状態に相関させることができる。
【0043】
本発明の一実施の形態において、クリーニングプロセスの間のシステム構成要素の状態をモニタリングするための方法が提供されている。クリーニングプロセスは、システム構成要素から堆積物を除去することができるプロセスガスを有することができる。本発明の一実施の形態において、システム構成要素は、石英を有することができ、プロセスガスは、例えば、ハロゲンを含有するガス(例えば、ClF3、F2、NF3及びHF)を有するクリーニングガスを有することができる。プロセスガスは、Ar、He、Ne、Kr、Xe及びN2のうち少なくとも1つから選ばれた不活性ガスをさらに有することができる。
【0044】
クリーニングプロセスをモニタリングすることは、システム構成要素からの透過光又は反射光の強度レベルが閾値に到達しているかどうかを測定することと、システム構成要素が十分にクリーニングされているかどうかの決定に到達することと、この決定に基づいた、クリーニングプロセスを連続することか、クリーニングプロセスを停止することかのいずれか一方とをさらに有することができる。
【0045】
本発明の一実施の形態において、プロセスの間、チャンバの温度は、約100℃と約1000℃との間であり得る。本発明の他の実施の形態において、チャンバの圧力は、約10mTorr(約0.0133hPa)と約760Torr(約1013.25hPa)との間であることができる。本発明のこの上他の実施の形態において、システム構成要素は、石英で作られることができ、チャンバクリーニングプロセスは、約300℃のチャンバ温度と約200mTorr(約0.267hPa)のチャンバ圧力とを有することができる。
【0046】
本発明の他の実施の形態において、システム構成要素は、保護コーティングを有することができ、プロセスガスは、システム構成要素から(例えば、高kの金属酸化物のような)堆積物を除去することができうる。本発明の一実施の形態において、システム構成要素は、例えば、石英から製造されることができ、SiNの保護コーティングと高kの堆積物とを有している。
【0047】
本発明のこの上他の実施の形態において、コンディショニングプロセス、基板フィルム形成プロセス又は基板エッチングプロセスの間に、システム構成要素への物質の堆積の程度をモニタリングすることにより、システム構成要素の状態をモニタリングための方法が提供されている。プロセスガスは、チャンバをコンディショニングするためのチャンバコンディショニングガス、例えば、ジクロロシラン(DCS)のような珪素を含有するガス及びNH3のような窒素を含有するガス、を、皮膜で保護し(passivate)汚染物質の脱ガス(outgassing)を防ぐようにシステム構成要素に窒化珪素のコーティングを形成するために含み、基板にフィルムを形成するためのフィルム形成ガス、例えば、NO又はN2Oのような窒素を含有するガスを基板に酸化物のフィルム又はオキシニトライド(oxynitride)のフィルムを形成するために、テトラエチルオルソシリケート(tetraethyl orthosilicate)(TEOS)のような珪素を含有するガスを基板にSiO2を堆積するために、又は、金属を含有するガスを金属酸化物のフィルム(例えば、HfO2)を基板に形成するために含み、若しくは、基板から物質を取り除くために基板エッチングガス、例えば、SiO2のフィルムの除去のためにHFのようなハロゲンを含有するガスを有することができる。プロセスガスは、Ar、He、Ne、Kr、Xe及びN2のうちの少なくとも1つから選択された不活性ガスをさらに有することができる。
【0048】
チャンバコンディショニングプロセス、基板フィルム形成プロセス又は基板エッチングプロセスのモニタリングは、さらにシステム構成要素からの透過光又はシステム構成要素からの反射光の強度レベルが閾値に到達しているかどうか測定することと、システム構成要素への物質の堆積の程度の決定に到達することと、この決定に基づいて、いずれの場合にも(either event)、プロセスを続けるか又はプロセスを停止することとをさらに有することができる。
【0049】
図5は、本発明の実施の形態に係る、バッチ式プロセスシステムにおけるシステム構成要素の状態をモニタリングする方法を示しているフローチャートである。工程500において、プロセスは、開始される。工程502において、システム構成要素は、光源からの光に露出され、工程504において、システム構成要素からの光伝達がモニタリングされている。工程506において、もし、透過光の検出された信号強度が、閾値に到達していないならば、プロセスは、工程504において、続けられ、また、もし、工程506における信号が閾値に到達しているならば、工程508において工程504でプロセスを続けるか工程510でプロセスを停止するかの決定がなされる。
【0050】
図6は、本発明の実施の形態に係る、プロセスシステムのシステム構成要素の状態をモニタリングする方法を示すフローチャートである。工程600において、プロセスが開始されている。工程602において、システム構成要素が、光源からの光に露出され、工程604において、システム構成要素からの光の反射がモニタリングされている。工程604において、もし、反射光の検出された信号強度が閾値に到達していないならば、プロセスは、工程604において続けられ、また、もし、工程606における信号が閾値に到達しているならば、工程604でプロセスを続けるか工程610でプロセスを停止するかの決定が工程608でなされる。
【0051】
一例において、システム構成要素からの透過光と反射光との信号が、システム構成要素の状態をモニタリングするために結合されることができる。一例において、透過光と反射光との強度の比率が改良された検出感受性を与えるように、システム構成要素の状態をモニタリングするために用いられることができる。他の一例において、光源からの参照光が、透過光並びに/もしくは反射光の強度と比較されることができる。
【0052】
システム構成要素との光の相互作用からの光信号の強度が、プロセスの終点を決定するためにモニタリングされることができる。信号強度のプロセスの終点への相関は、信号強度を検出しシステム構成要素をモニタリングする間に実行される試験プロセスにより実行されることができる。システム構成要素の状態は、例えば、試験プロセスの間にシステム構成要素の検査を行い、検査された結果を、プロセスの所望の終点が観測された時に記録された、検出された閾値強度(threshold intensity)に関連付けることにより評価されることができる。この閾値強度は、固定された強度値、測定された信号強度と参照信号強度との比率、又は、(プロセスの開始時に測定された)測定された信号強度と初期信号強度との比率であることができる。
【0053】
図7Aは、本発明の実施の形態に係る、プロセスの間のシステム構成要素をモニタリングするための信号強度をプロセス時間の関数として示したグラフである。このシステム構成要素は、例えば、石英を有することができる。曲線740は、堆積物がシステム構成要素から取り除かれているクリーニングプロセスの間に、システム構成要素からの透過光(例えば、図3の光324)をモニタリングすることにより得られることができる。代わりに、この曲線740は、堆積物がシステム構成要素に形成されているプロセスの間にシステム構成要素からの反射光(例えば、図3の光325)をモニタリングすることにより得られることができる。プロセスは、例えば、チャンバコンディショニングプロセス、基板フィルム形成プロセス又は基板エッチングプロセスであり得る。曲線740により見られるように、検出された信号強度は、一般にプロセスが起こるにつれて、増加する。図7Aの中で見られるように、閾値強度750は、時刻760において検出されている。この閾値強度750は、例えば、システム構成要素が、いつ所望のプロセスのための許容レベルにあると知られるかを示している。閾値強度は、例えば、いつシステム構成要素がクリーニングプロセスのための許容できるクリーニングレベルにあるか、又は、コンディショニングプロセスのための許容できるコンディショニングレベルにあるのかを示している。許容できるクリーニング又はコンディショニングのレベルは、チャンバの中で実行される製造プロセスに依存して変わり得ることを理解されるべきである。図7Aの中の曲線740は、信号強度が実質的に直線的な増加を示しているが、信号強度の曲線はクリーニングプロセスの特性に依存し非直線であり得ることが理解されるべきである。
【0054】
図7Bは、本発明の実施の形態に係る、プロセスの間のシステム構成要素をモニタリングするための信号強度をプロセス時間の関数として示すグラフである。図7Bでは、信号強度曲線は、非直線であり、閾値強度712はプロセスの間に時刻714で検出され、より長いプロセス時間において、曲線710における信号は、飽和されている。時刻714における閾値強度712は、システム構成要素の所望の状態(例えば、クリーニングレベル)、例えば、クリーニングプロセスにおいてシステム構成要素から堆積物のほとんど完全な除去、が達成された時刻において検出された信号強度に対応し得る。もし、クリーニングプロセスがシステム構成要素をエロージョンしてしまう可能性があり、プロセスが時刻714を過ぎて実行されているときには、システム構成要素のエロージョンが起こり得る。
【0055】
図5と図6とに戻って、信号強度がプロセスの間に工程502又は工程602において検出されているので、コントローラは、工程504又は工程604において検出された信号強度を以前の記憶されている信号強度又は参照信号強度と比較し、検出された信号強度が所定の閾値強度に到達しているかどうかを測定している。信号の閾値強度が工程506又は工程606においてまだ検出されていない時は、モニタリングは、工程504又は工程604に戻って、プロセスは、続く。閾値の信号強度が工程506又は工程606において検出されている時には、工程504又は工程604においてプロセスを続けるか、工程510または工程610においてプロセスを停止するかの決定が、工程508又は工程608においてなされる。
【0056】
図7Cは、本発明の実施の形態に係る、システム構成要素の状態をモニタリングするための光強度をプロセス時間の関数として示したグラフである。曲線770は、例えば、堆積物がシステム構成要素に形成されているプロセス、例えば、チャンバコンディショニングプロセス、基板フィルム形成プロセス又は基板エッチングプロセス、の間にシステム構成要素からの透過光をモニタリングすることにより、得られることができる。代わりに、曲線770は、堆積物がシステム構成要素から除去されているクリーニングプロセスの間の、システム構成要素からの反射光をモニタリングすることにより得られることができる。曲線770により見られるように、検出された信号強度は、一般的に、クリーニングプロセスが起こるにつれて、減少し、図7Cにおける曲線770は、信号強度がほぼ直線的に減少しているのをしめしているが、信号強度の曲線は、プロセスの特性に依存し、非直線であり得ることを理解されるべきである。図7Cにも見られるように、閾値強度780は、時刻790において検出されている。この閾値強度は、例えば、いつシステム構成要素がクリーニングプロセスのための許容レベルにあるか又はコンディショニングプロセスのための許容できるコンディショニングレベルにあるかを知られるかを示している。許容できるクリーニング又はコンディショニングのレベルは、チャンバの中で実行される製造プロセスに依存して変化し得ることを理解されるべきである。
【0057】
図1Aと図1Bとのコントローラについて、コントローラ370は、DELL PRECISION WORKSTATION 610(商標)として与えられることができる。さらに、図1A、図1B及び図3のいずれのコントローラも、図8に関して説明されるような、一般的な目的のコンピュータシステムとして与えられることができる。図8は、本発明の実施の形態が実行されることができるコンピュータシステム1201を示している。コンピュータシステム1201は、図1A、図1B又は図3のコントローラとして、若しくは、上述の機能のうちのいずれもを又は全てを実行する、これらの図のシステムと共に用いられることができる同様のコントローラとして、用いられることができる。コンピュータシステム1201は、バス1202又は情報を伝達するための他の伝達機構と、情報を処理するためにバス1202と結合されているプロセッサ1203とを有している。コンピュータシステム1201は、また、情報と、プロセッサ1203により実行される命令とを記憶するためのバス1202に結合されている、ランダムアクセスメモリ(RAM)又は他の動的な記憶装置(例えば、ダイナミックRAM(DRAM)、スタティックRAM(SRAM)及びシンクロナスDRAM(SDRAM))のような主メモリ1204を有している。加えて、主メモリ1204は、プロセッサ1203による命令の実行の間、一時的な変数又は他の中間の情報を記憶するために用いられることができる。コンピュータシステム1201は、スタティックな情報と、プロセッサ1203のための命令とを記憶するために、バス1202に結合されている、読出し専用記憶装置(ROM)1205又は他のスタティックな記憶装置(例えば、プログラマブルROM(PROM)、消去可能なPROM(EPROM)、電気的に消去可能な(EEPROM))をさらに有している。
【0058】
コンピュータシステム1201は、また、磁気ハードディスク1207とリムーバルなメディアドライブ1208(例えば、フロッピー(登録商標)ディスクドライブ、読出し専用コンパクトディスクドライブ、読み書き(read/write)コンパクトディスクドライブ、コンパクトディスクジュークボックス、テープドライブ及びリムーバル光磁気ドライブ)のような、情報と命令とを記憶するための1つ以上の記憶装置を制御するための、バス1202に結合されている、ディスクコントローラ1206を有している。記憶装置を、適当なデバイスインターフェース(例えば、スモールコンピュータシステムインターフェース(SCSI)、インテグレイティドデバイスエレクトロニクス(IDE)、エンハンストIDE(E−IDE)、直接メモリアクセス(DMA)又はウルトラDMA)を用いてコンピュータシステム1201に加えることができる。
【0059】
コンピュータシステム1201は、また、専用論理素子(例えば、特定用途向け集積回路(ASIC))又は設定可能な論理素子(例えば、シンプルプログラム可能論理素子(simple programmable logic devices)(SPLD)、結合プログラム可能論理回路(CPLD)及びフィールドプログラム可能ゲートアレイ(field programmable gate arrays)(FPGA))を有することができる。このコンピュータシステムは、また、TEXAS InstrumentsのTMS320シリーズのチップと、MotorolaのDSP56000、DSP56100、DSP56300、DSP56600及びDSP96000シリーズのチップと、Lucent TechnologiesのDSP1600及びDSP3200シリーズ、又は、Analog DevicesのADSP2100及びADSP21000シリーズのような、1つ以上のデジタルシグナルプロセッサ(DSP)を有することができる。デジタル(digital domain)に変換されたアナログ信号を処理するように特にデザインされた他のプロセッサも用いられることができる。
【0060】
コンピュータシステム1201は、また、コンピュータの使用者に情報を表示するために、ブラウン管(CRT)のようなディスプレイ1210を制御するように、バス1202に結合されているディスプレイコントローラ1209を有することができる。このコンピュータシステムは、コンピュータの使用者とやりとりし、プロセッサ1203に情報を与えるために、キーボード1211及び位置支持装置1212のような入力装置を有している。位置支持装置1212は、方向情報を相互通信し、複数の選択をプロセッサ1203に命令するためと、ディスプレイ1210上のカーソルの動きを制御するために、例えば、マウス、トラックボール又はポインティングスティックであることができる。加えて、プリンタは、コンピュータシステム1201により記憶され、並びに/もしくは生成されたデータの印刷されたリストを与えることができる。
【0061】
コンピュータシステム1201は、主メモリ1204のようなメモリの中に保持されている1つ以上の命令の1つ以上のシーケンスを実行しているプロセッサ1203に応じて、本発明のプロセスの工程の一部又は全てを実行している。このような命令は、ハードディスク1207又はリムーバルメディアドライブ1208のような、コンピュータが読み込み可能な他の媒体から、主メモリ1204へと読み込まれることができる。マルチプロセシング装置の1つ以上のプロセッサが、また、主メモリ1204に保持されている命令のシークエンスを実行するように、用いられることができる。代わりの実施の形態において、ソフトウェアによる命令の代わりに又はソフトウェアによる命令と協働させて、結線による回路が用いられることができる。したがって、実施の形態は、ハードウェア回路とソフトウェアとのどんな特定の組合せにも限定されない。
【0062】
上で記されているように、コンピュータシステム1201は、本発明の技術に係るプログラムされた命令を保持するために、そして、データ構造、テーブル、レコード又はここで説明されている他のデータを保持するために少なくとも1つのコンピュータが読み込み可能な媒体又はメモリを有している。コンピュータが読み込み可能な媒体の例は、コンパクトディスク、ハードディスク、フロッピーディスク、テープ、光磁気ディスク、PROM(EPROM、EEPROM、フラッシュEPROM)、DRAM、SRAM、SDRAM又はどんな他の磁気媒体、コンパクトディスク(例えば、CD−ROM)又はどんな他の光媒体、パンチカード、紙テープ又は複数の穴のパターンを備えた他の物理的な媒体、(以下で説明される)搬送波又は他のコンピュータが読み込むことができるどんな媒体でもある。
【0063】
コンピュータが読み込み可能な媒体のどんな1つにも又はコンピュータが読み込み可能な媒体の組合せに記憶されて、本発明は、コンピュータシステム1201を制御するための、本発明を実行するための一装置又は複数の装置を駆動するための、そして、コンピュータシステム1201が人間の使用者(例えば、印刷物のための人員(print production personnel))とやり取りすることを可能にするためのソフトウェアを有している。このようなソフトウェアは、デバイスドライバ、オペレーティングシステム、開発ツール及びアプリケーションソフトウェアを有することができるが、これらに限定されない。このようなコンピュータが読み込み可能な媒体は、本発明を実行する際に実行される処理の全て又は(もし、処理が分散されていれば)一部分を実行するための本発明のコンピュータプログラム製品をさらに有している。
【0064】
本発明のコンピュータコード装置は、スクリプト、機械言語翻訳可能(interpretable)プログラム、動的リンクライブラリ(DLL)、Java(登録商標)、クラス及び完全実行可能(complete executable)プログラムを含む、どんな機械言語翻訳可能な又は実行可能なコード機構でもよい。さらに、本発明の処理の複数の部分は、より良好なパフォーマンス、信頼性並びに/もしくは費用のために分散されることができる。
【0065】
ここで用いられている「コンピュータが読み込み可能な媒体」という用語は、実行のためにプロセッサ1203に命令を供給することに関係するどんな媒体にも言及している。コンピュータが読み込み可能な媒質は、多くの形態をとることができ、不揮発性のメディア、揮発性のメディア及び伝送媒質(transmission media)を含むが、これらに限定されない。不揮発性のメディアは、例えば、ハードディスク1207又はリムーバルメディアドライブ1208のような、光ディスク、磁気ディスク及び光磁気ディスクを含んでいる。揮発性のメディアは、主メモリ1204のような動的なメモリを含んでいる。伝送媒質は、バス1202を構成しているワイヤを含む、同軸ケーブル、銅線及び光ファイバを含んでいる。伝送媒質は、また、ラジオ波及び赤外データ通信の間に発生されたもののような、音波又は光波の形態をとることができる。
【0066】
コンピュータが読み込み可能な媒質の様々な形態は、実行のためのプロセッサ1203への1つ以上の命令の1つ以上のシークエンスを実行することに関連され得る。例えば、命令が初期にはリモートコンピュータの磁気ディスクに保持されることができる。このリモートコンピュータは、本発明の全て又は一部を実行するための命令を動的なメモリにロードし、モデムを用いて電話線に渡ってこの命令を送信することができる。コンピュータシステム1201に局在しているモデムは、電話線上のこのデータを受信し、赤外送信機を用い、このデータを赤外信号に変換することができる。バス1202に結合されている赤外検出器は、この赤外信号に保持されているデータを受信し、バス1202にこのデータを渡すことができる。バス1202は、主メモリ1204にこのデータを運び、主メモリ1204からプロセッサ1203は、命令を受け実行する。主メモリ1204により受信される命令は、プロセッサ1203による実行の前か後かに、記憶装置1207又は記憶装置1208に随意に記憶されることができる。
【0067】
コンピュータシステム1201は、また、バス1202に結合されている通信インターフェース1213を有している。この通信インターフェース1213は、例えば、ローカルエリアネットワーク(LAN)1215又はインターネットのような他の通信ネットワーク1216に接続されているネットワークリンクに結合して、双方向データ通信を提供している。例えば、通信インターフェース1213は、どんなパケット交換LANにも装着するようなネットワークインターフェースカードでよい。他の例として、この通信インターフェース1213は、非対称デジタル加入者線(ADSL)カード、デジタル総合サービス網(ISDN)カード又は対応するタイプの通信線へのデータ通信接続を提供するモデムでよい。無線リンクも実行されている。どんなこのような実行でも、通信インターフェース1213は、電子的な、電磁気的な又は光の信号を送受信し、これら信号は、様々なタイプの情報を表現するデジタルデータストリームを搬送している。
【0068】
ネットワークリンク1214は、典型的に、1つ以上のネットワークを通して、他のデータ装置へのデータ通信を提供している。例えば、このネットワークリンク1214は、局所的なネットワーク1215(例えば、LAN)を通して、又は、通信ネットワーク1216を通して通信サービスを提供しているサービスプロバイダにより操作されている装置を通して、他のコンピュータへの接続を与えている。局所ネットワーク1215と通信ネットワーク1216とは、例えば、デジタルデータストリームを搬送する電気的な、電磁的な又は光の信号と、関連する物理層(例えば、CAT 5ケーブル、同軸ケーブル、光ファイバなど)とを用いる。コンピュータシステム1201にデジタルデータを搬送し、コンピュータシステム1201からデジタルデータを搬送する、様々なネットワークを通した信号と、ネットワークリンク1214の通信インターフェース1213を通した信号とは、ベースバンド信号又は搬送波に基づいた信号で実行されることができる。このベースバンド信号は、複数のデジタルデータビットを記述する、変調されていない電気パルスとしてデジタルデータを搬送する。ここで、「ビット」という用語は、各シンボルが少なくとも1つ以上のビットを搬送している場合に、広くシンボルを意味するように解釈される。デジタルデータは、また、伝導性の媒質に渡って伝播され、又は、伝播媒質を通して電磁波として伝達される、振幅、位相並びに/もしくは周波数偏移のある調和された信号(with amplitude, phase and/or frequency keyed signals)のような搬送波を変調するのに用いられることができる。したがって、デジタルデータは、「有線の」通信チャネルを通して変調されないベースバンドデータとして送られ、並びに/もしくは、搬送波を変調することによりベースバンドとは異なる所定の周波数バンドの中で送られることができる。コンピュータシステム1201は、プログラムコードを含むデータをネットワーク1215、1216と、ネットワークリンク1214と、通信インターフェース1213とを通して、送受信することができる。さらに、ネットワークリンク1214は、パーソナルデジタルアシスタント(PDA)、ラップトップコンピュータ又は携帯電話のようなモバイル機器1217への、LAN1215を通した、接続を提供することができる。
【0069】
本発明のある例示的な実施の形態だけが上では詳細に説明されてきたが、当業者は、本発明の新しい示唆と有利な点とを著しく出ることなく、例示的な実施の形態の中で多くの変更が可能であることを直ちに認める。したがって、全てのそのような変更は、本発明の範囲の中に含まれていることが意図されている。
【図面の簡単な説明】
【0070】
【図1A】本発明の一実施の形態に係るバッチ式プロセスシステムの単純化されたブロックダイヤグラムである。
【図1B】本発明の一実施の形態に係る他のバッチ式プロセスシステムの単純化されたブロックダイヤグラムである。
【図2A】本発明の実施の形態に係る、クリーニングシステム構成要素との光の相互作用の断面を示す概略図である。
【図2B】本発明の実施の形態に係る、クリーニングシステム構成要素との光の相互作用の断面を示す概略図である。
【図3】本発明の実施の形態に係る、光学的モニタリングシステムを有するプロセスシステムの部分の断面を示す概略図である。
【図4】本発明の実施の形態に係る、バッチ式プロセスシステムにおけるシステム構成要素の状態をモニタリングする方法を示すフローチャートである。
【図5】本発明の実施の形態に係る、バッチ式プロセスシステムにおけるシステム構成要素の状態をモニタリングする方法を示すフローチャートである。
【図6】本発明の実施の形態に係る、バッチ式プロセスシステムにおけるシステム構成要素の状態をモニタリングする方法を示すフローチャートである。
【図7A】本発明の実施の形態に係る、システム構成要素の状態をモニタリングするための光強度をプロセス時間の関数として示すグラフである。
【図7B】本発明の実施の形態に係る、システム構成要素の状態をモニタリングするための光強度をプロセス時間の関数として示すグラフである。
【図7C】本発明の実施の形態に係る、システム構成要素の状態をモニタリングするための光強度をプロセス時間の関数として示すグラフである。
【図8】本発明を実施するために使用することができる汎用コンピュータの図である。
【技術分野】
【0001】
本発明は、チャンバプロセスに関し、特に、バッチ式プロセスシステムで実行されているプロセスの間にシステム構成要素の状態をモニタするための方法に関する。
【背景技術】
【0002】
多くの半導体製造プロセスは、例えば、プラズマエッチングチャンバ、プラズマ堆積チャンバ、熱プロセスチャンバ、化学蒸着チャンバ、原子層堆積チャンバなどのようなプロセスチャンバの中で実行されている。基板をプロセスすることは、結果として、プロセスチャンバにおけるシステム構成要素への物質の堆積を生じ得る。プロセスチャンバを周期的にドライクリーニングすることを、チャンバの堆積物を除去するように実行することができ、クリーニングプロセスは、システム構成要素から様々な物質を取り除く。
【0003】
プロセスシステムの様々な部分が、消耗するすなわち交換可能なシステム構成要素を有しえて、これらを、例えば、石英、シリコン、アルミナ、炭素、又は炭化珪素から製造することができる。交換可能な構成要素の消耗する特色によりプロセスシステムの頻繁なメインテナンスが必要とされる。例えば、連続して若しくは有害なプロセス条件の後で、運転されるように計画されている複数の両立しがたい(incompatible)プロセスの間に、又は、悪いプロセス結果が観測された時に、フィルムの蓄積が異物(particle)の問題の前兆を示した後で、システムの消耗する部分は、普通、交換されるか、クリーニングされる。代わりに、システムの消耗する部分を、例えば、運転時間数に基づいて決められる所定のメインテナンススケジュールにしたがってクリーニングし、又は交換することができる。このようなメインテナンスのアプローチは、しばしば、結果として、システムの消耗する構成要素を期限の過ぎて、又は、時期早尚に交換することになる。
【0004】
結果として過去にシステム構成要素の適当なクリーニングをすることになると証明された、固定された時間周期に基づいたクリーニングプロセスの長さが、システム構成要素の履歴に依存して異なり得るために、さらに複雑なことが生じる。したがって、この固定された時間周期は、不必要に長くなりえて、結果としてシステム構成要素の好ましくないエッチング(エロージョン)を生じ得て並びに/もしくはシステム構成要素を不適当に復帰させ(restore)得る。
【0005】
チャンバのコンディショニングプロセス(パッシベーション(passivation)プロセスとも称される)は、最適なパフォーマンスのためにプロセスチャンバを準備するために、半導体製造において、普通、実行される。例えば、チャンバコンディショニングプロセスを、長期のチャンバのアイドル(idle)期間の後、又は、始めのチャンバでの製造プロセスの前に、チャンバのクリーニングに続いて実行することができる。プラズマチャンバと共に用いられる時、製品ウェーハ(production wafers)に伴うプラズマプロセスの来たる実行のために、チャンバコンディショニングプロセスは、チャンバを準備するすなわち「コンディショニングする(condition)」ために典型的に、プラズマチャンバの中の「コンディショニングプラズマ」を、所定の長さの時間、用いることを伴う。このコンディショニングプロセスのパラメータ(例えば、RF電力、チャンバ及び基板の温度、供給ガスの堆積及び圧力)は、普通、チャンバがコンディショニングされている理由の対応する製造プロセスのパラメータで、又は、その近傍で、維持されている。このように、コンディショニングプロセスは、プロセスチャンバの中で実行されている全てのプロセスが所望の範囲内で結果を生じることを確実にすることを補助することができる。
【0006】
コンディショニングプロセスを、複数のウェーハ又は複数組のウェーハで実行することができる。コンディショニングの程度を、プロセスのコンプライアンス(compliance)を決定する、コンディショニングの手続の間に、ウェーハを定期的に解析することによりモニタすることができる。しかしながら、長期間実行されるコンディショニングプロセスは、多数の試験ウェーハの使用を伴い、これらは、高い開始費用を生じる結果となっている。代わりに、コンディショニングの範囲を製造プロセスのコンプライアンスを与えることが証明された固定期間の間、実行することができる。しかしながら、コンディショニングプロセスの有効性が実際にモニタされていないので、コンディショニングプロセスの様々な運転のためのプロセスコンプライアンスを達成するために必要とされる、変化するコンディショニング時間の理由を説明するために、固定期間は不必要に長くなりうる。このことは、結果として、プロセスチャンバに対する処理量の望ましくない減少を生じ得る。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
したがって、本発明の1つの目的は、プロセスシステムのシステム構成要素のin−situモニタリングのための機構を提供することである。
【0008】
本発明の他の目的は、バッチ式のプロセスシステムのプロセスチャンバの中のシステム構成要素の状態をモニタリングするための方法とシステムとを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明のこれらの並びに/もしくは他の目的のいくつかは、システム構成要素の状態を決定するために、システム構成要素を光源からの光に露出しこのシステム構成要素との光の相互作用をモニタリングすることにより、バッチ式のプロセスシステムのプロセスチャンバの中のシステム構成要素の状態をモニタリングするための方法により提供されている。
【0010】
本発明の一態様において、この方法は、プラセスチャンバの中でプロセスを実行することを有し、このプロセスは、チャンバクリーニングプロセス、チャンバコンディショニングプロセス、基板エッチングプロセス及び基板堆積プロセスを有することができる。
【0011】
本発明の他の態様において、システム構成要素の状態をモニタリングするためのプロセスシステムが提供されている。このプロセスシステムは、プロセスを実行するために構成されているプロセスチャンバと、システム構成要素を露光させるための光源と、システム構成要素の状態を決定するためにシステム構成要素との光の相互作用をモニタリングするために構成されている光学モニタリングシステムと、このプロセスシステムを制御するように構成されているコントローラとを有している。
【0012】
本発明の他の態様において、プロセスシステムは、プロセスチャンバの中でのプロセスを促進するために、プロセスチャンバの中にプロセスガスを導入するために構成されているガス注入システムを有している。
【0013】
モニタリングされているシステム構成要素は、例えば、プロセスチューブ、シールド、リング、バッフル及びライナー(liner)のようなシステムの消耗する部分を有しうる。さらに、モニタリングされている、システムの消耗する部分を含む、システム構成要素は、保護コーティングを有することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
本発明と本発明の付随する有利な点の多くとは、添付されている図面に関連させて考えられた時に以下の詳細な説明を参照してこの発明がよりよく理解された時に、直ちに得られる。
【0015】
上に記されているように、バッチ式プロセスシステムにおいてシステム構成要素をクリーニングしコンディショニングするためのプロセスは、システム構成要素の状態のために、典型的には、モニタリングされない。したがって、クリーニングとコンディショニングとのプロセスは、期限を過ぎているか、時期早尚か、又は、短すぎるか若しくは不必要に長い時間の間実行されうる。それにもかかわらず、あるいはシステム構成要素のin−situモニタリングをプロセスシステムに一体化するための効果的な方法の欠如のために、そして、あるいは、定期的なチャンバのクリーニングの間のシステム構成要素のエロージョンが、システム構成要素の光学的な特性に重大な変化を引き起こすという認識のために、システム構成要素の状態のin−situモニタリングは、実行されてこなかった。しかしながら、本発明は、光源からの光へのシステム構成要素のin−situの露光と、光のシステム構成要素との相互作用のモニタリングとが、システム構成要素の状態をモニタリングするための実行可能な機構を与えることができ、バッチ式のプロセスシステムのプロセスチャンバの中に効果的に一体化されることができることを実現している。
【0016】
ここで、複数の図を通して同一の又は対応する部分を同一の参照符号が示している図を参照すると、特に、図1を参照して、図1Aは、本発明の実施の形態に係るプロセスシステムの単純化されたブロックダイヤグラムを示している。バッチ式のプロセスシステム100は、例えば、熱プロセスシステム、プラズマを維持することができるプラズマプロセスシステム、化学蒸着プロセスシステム、又は、原子層堆積システムでよい。図1に示されているように、このバッチ式のプロセスシステム100は、プロセスチャンバ102と、ガス注入システム104と、ヒータ122と、真空ポンプシステム106と、チャンバ保護システム108と、コントローラ124とを有している。複数の基板110をプロセスチャンバ102の中へと装填することができ、基板ホルダ112を用いてプロセスすることができる。さらに、このプロセスチャンバ102は、外側部分114と内側部分116とを有している。本発明の一実施の形態において、この内側部分116は、プロセスチューブを有している。
【0017】
ガス注入システム104は、プロセスチャンバ102をパージすることと、プロセスチャンバ102を準備することと、プロセスチャンバ102をクリーニングすることと、基板110をプロセスすることとを有するがこれらに限定されない複数の目的のために、複数のガスをプロセスチャンバ102の中へと導入する。複数のガス注入器ラインを、ガスをプロセスチャンバ102の中へと流すように配置することができる。これらガスを、内側部分116により規定されている空間118の中へと導入し、複数の基板110へとさらすことができる。この後、これらガスは、内側部分114と外側部分116とにより規定されている空間120の中へと流れ込み、プロセスチャンバ102から真空ポンプシステム106により排出される。
【0018】
複数の基板110をプロセスチャンバ102の中へと装填し、基板ホルダ112を用いてプロセスすることができる。バッチ式のプロセスシステム100は、プロセスされる多くの密に積み重ねられた基板110に備えることができ、それにより、結果として、高い基板処理量を生じる。基板のバッチサイズは、例えば、約100枚の基板(ウェーハ)か、それ未満になりうる。代わって、このバッチサイズは、約25枚かそれ未満になりうる。プロセスシステム100は、様々なサイズの基板、例えば、200mm基板、300mm基板又はそれより大きな基板をプロセスするように構成されることができる。基板110は、例えば、半導体基板(例えば、Si又は化合物の半導体)、LCD基板及びガラス基板を有している。
【0019】
バッチ式プロセスシステム100を、このバッチ式プロセスシステム100の入力を伝達し作動させ、このバッチ式プロセスシステム100からの出力をモニタするのに十分な制御電圧を発生することができるコントローラ124によりコントロールすることができる。さらに、このコントローラ124は、プロセスチャンバ102と、ガス注入システム104と、ヒータ122と、チャンバ保護システム108と、真空ポンプシステム106とに結合され、これらと情報を交換することができる。例えば、このコントローラ124のメモリに記憶されているプログラムを、所望のプロセスにしたがってバッチ式プロセスシステム100の前述の構成要素を制御し、プロセスをモニタリングすることに関連するどんな機能も実行するために用いることができる。コントローラ124の一例は、テキサス、ダラスのDell Corporationから入手可能なDELL PRECISION WORKSTATION 610(商標)である。
【0020】
リアルタイムプロセスモニタリングを、チャンバ保護システム108を用いて実行することができる。このチャンバ保護システム108は、プロセスチャンバ102のガス環境をモニタするように位置することができる。代わりに、チャンバ保護システム108は、プロセスチャンバの流出(effluent)をモニタするために位置することができる。一般に、このチャンバ保護システム108は、多用途のモニタリングシステムであり、例えば、質量センサ(質量分析器)又は、プロセスガスによる光吸収と反応副生成物とをモニタリングするための光学的モニタリングシステム(例えば、フーリエ変換赤外(FTIR)分光計)を有することができる。プロセスモニタリングシステムである、チャンバモニタリングシステム108は、プロセスチャンバ102の中のガス環境の質的な及び量的な分析を与えることができる。チャンバ保護システム108を用いてモニタリングされることができるプロセスパラメータは、プロセスガス流、ガス圧力、ガス種の比率、ガスの純度及びエッチング生成物を含む反応副生成物を有している。
【0021】
質量センサは、プロセスシステムの中のガス環境の検出、同定及びモニタリングのための直ちに入手可能な器械である。質量センサは、極少量(trace amount)の気体物質を検出するために著しい感受性を与えることができる。典型的なプロセスのプロセスのモニタリング点における比較的高い圧力のために、ガスのサンプリングは、減圧システムを有しうる。減圧を、ある長さの毛細管又は絞り弁を用いて実行することができ、質量センサそれ自身が連続的にポンピングされることができる。赤外分光は、ガスの光吸収を測定するための十分に確立された解析方法であり、これが、真空及び非真空の環境の両方に用いられることができ、プロセスの間の豊富な価値ある情報を提供することができるため、半導体プロセスのモニタリングには理想的である。
【0022】
図1Bは、本発明の他の実施の形態に係るプロセスシステムの単純化されたブロックダイヤグラムを示している。バッチ式プロセスシステム1は、例えば、熱プロセスシステムでありえて、又は、代わりに、このバッチ式プロセスシステムは、プラズマを維持することができるプラズマプロセスシステムでありうる。このバッチ式プロセスシステム1は、プロセスチャンバ10と、排気パイプ80に接続されている上側端と、円筒状の多岐管(manifold)2の蓋27に密閉されて接続されている下側端とを有し、この円筒状の多岐管27(which)は、プロセスチューブ25の中にあり、これから取り外し可能であるシステム1の構成要素と、蓋27とこれの操作のための構成要素とを有している。排気パイプ80は、プロセスチューブ25から真空ポンプシステム88にガスを排出し、プロセスシステム1の中の所定の大気圧又は大気圧以下の圧力を維持している。複数の基板(ウェーハ)40を階層のように(tire-like)(垂直な間隔のそれぞれの水平な平面に)保持するための基板ホルダ35は、プロセスチューブ25のプロセス領域77の中に位置している。基板ホルダ35は、蓋27を貫通し、モータ28により駆動されている回転可能なシャフト21に取り付けられているターンテーブル26に位置している。このターンテーブル26は、プロセスの間、全体のフィルム一様性を改良するために回転されることができ、又は代わって、このターンテーブル26は、プロセスの間静止していることができる。蓋27は、反応チューブ25に基板ホルダ35を出し入れするためのエレベータ22に取り付けられている。蓋27が、図1Bに示されているように、最も上の位置に位置している時は、多岐管2の開放端を閉じるように適合されている。
【0023】
プロセスシステム1は、さらに、基板ホルダ35と多岐管2との間の熱的な絶縁を与えるように(図示されていない)ペデスタルを有することができる。加えて、プロセスシステム1は、蓋27をプロセス環境から保護するために(図示されていない)キャップカバーを有することができる。これらペデスタルとキャップカバーは、例えば、石英又はSiCから作られることができる。
【0024】
複数のガス注入器ライン45が、このガス注入器ライン45を通して複数のガスをプロセスチューブ25の中へと供給するように多岐管2の周りに配置されることができる。図1Bにおいて、これら複数のガス注入器ラインのうちただ1つのガス注入器ライン45が示されている。このガス注入器ライン45は、ガス注入システム94に接続されている。プロセスチャンバ10は、鏡面仕上げされた内側面30を有し、主ヒータ20、底部ヒータ65、上部ヒータ15と排気パイプヒータ70とにより放射されている放射熱の放散を抑制している。(図示されていない)らせんの冷却水通路が、プロセスチャンバ10の壁の中に冷却媒体の通路として形成されている。
【0025】
真空ポンプシステム88は、典型的には、真空ポンプ86、トラップ84及び自動圧力コントローラ(APC)82を有している。真空ポンプ86は、例えば、毎秒20,000リットル(そしてこれ以上)に上るポンプスピードを可能とするドライ真空ポンプを有することができる。プロセスの間、ガスは、ガス注入システム94を通してプロセスチャンバ10の中へと導入されることができ、プロセス圧力は、APC82により調整されている。トラップ84は、反応しなかった前駆物質(precursor material)と副生成物とをプロセスチャンバ10から収集することができる。
【0026】
チャンバ保護システム92が、プロセスチャンバ10の中のガス環境をモニタリングするように位置することができる。代わりに、このチャンバ保護システム92は、プロセスチャンバの流出をモニタするように位置することができる。このチャンバ保護システムは、リアルタイムのプロセスモニタリングが可能なセンサ75を有しており、例えば、MS若しくはFTIR分光器を有することができる。コントローラ90は、プロセスシステム1への入力を伝達し作動させ、このプロセスシステム1からの出力をモニタするのに十分な制御電圧を発生させることができるマイクロプロセッサ、メモリ及びデジタルI/Oポートを有している。さらに、このコントローラ90は、ガス注入システム94、モータ28、チャンバ保護システム92、ヒータ20、15、65、70と、真空ポンプシステム88とに結合され、これらと情報を交換することができる。
【0027】
特定のハードウェアとソフトウェアとの多くの変形が本発明が実施されることができるシステムを実行するために用いられることができるため、図1A及び図1Bにおけるプロセスシステムは、例示的な目的だけであり、これらの変形は、当業者にとって明らかであることが理解されるべきである。図1A及び図1Bのプロセスシステムは、エロージョンをしえて、物質の堆積でコートされえて、また、プロセスの間に物質の堆積を除去させ得る。システムの消耗する構成要素は、プロセスチューブ、シールド、リング、バッフル、ライナー及びバッチ式のプロセスシステムに見出される他のシステム構成要素を有している。本発明の一実施の形態において、システム構成要素は、光に対して透明な様々な材料から製造されることができる。システムの消耗する構成要素は、例えば、酸化物(例えば、石英(SiO2)及びアルミナ(Al2O3))、窒化物(例えば、窒化珪素(SiN))、炭化物(例えば、炭化珪素(SiC))のようなセラミック材料を有することができる。システム構成要素は、単一のタイプの材料から構成されることができ、又は、代わって、1つより多くのタイプの材料から構成されることができる。
【0028】
プロセスシステムにおける基板のプロセスにより、システム構成要素に物質の堆積物が形成され得る。物質の堆積物は、1つ以上のタイプの材料、例えば、シリコン(Si)、シリコンゲルマニウム(SiGe)、窒化珪素(SiN)、二酸化珪素(SiO2)、ドープされたシリコン及びHfO2、HfSiOx、ZrO2、ZrSiOxのような高k金属酸化物を有することができる。多くの様々な堆積物(material deposits)のエッチングからのエッチング生成物をモニタリングすることは、モニタリングを必要としうるエッチング生成物が多くの数であるために、非実際的でありうる。
【0029】
本発明の一実施の形態において、プロセスシステムは、保護コーティングを有するシステム構成要素を有することができる。保護コーティングは、例えば、プロセスの間、システムの消耗する構成要素をプロセス環境から保護することができ、システムの消耗する構成要素の寿命を延ばすことができる。保護コーティングは、システム構成要素にin−situに、例えば、チャンバのコンディショニングプロセスの間に堆積されることができ、又は、代わりに、保護コーティングは、システム構成要素の製造の間にシステム構成要素にあらかじめ堆積されることができる。保護コーティングは、例えば、SiN、SiC、SiO2、Y2O3、Sc2O3、Sc2F3、YF3、La2O3、CeO2、Eu2O3、DyO3、SiO2、MgO、Al2O3、ZnO、SnO2及びIn2O3を有することができる。
【0030】
本発明の一実施の形態において、システム構成要素を光源からの光に露出し、光のシステム構成要素との相互作用をモニタリングし、システム構成要素の状態を決定することにより、バッチ式プロセスシステムのプロセスチャンバにおけるシステム構成要素の状態をモニタリングするための方法が提供されている。プロセスがプロセスチャンバの中で実行されていない時にモニタリングを実行することができ、または、代わりに、モニタリングをプロセスの間に実行することができる。プロセスチャンバの中で実行されているプロセスは、例えば、基板エッチングプロセス、基板フィルム形成プロセス、チャンバクリーニングプロセス及びチャンバコンディショニングプロセスを有する。
【0031】
システム構成要素の状態は、例えば、堆積物がシステム構成要素から取り除かれている、チャンバのクリーニングプロセスの間にシステム構成要素に残っている堆積物の相対的な量を示すことができ、若しくは、基板エッチングプロセス、基板フィルム形成プロセス又はチャンバコンディショニングプロセスのうちの1つ以上の間にシステム構成要素に形成され得る堆積物の相対的な量を示すことができる。
【0032】
システム構成要素への堆積物は、1つ以上のタイプの物質、例えば、Siと、SiGeと、SiNと、SiO2と、ドープされたSiと、HfO2、HfSiOx、ZrO2、ZrSiOxのような金属酸化物、を有することができる。堆積物を、システム構成要素をプロセスガスに露出させることにより、クリーニングプロセスにおいて除去することができる。堆積物が、堆積された物質から実質的に除去された時に、システム構成要素の材料それ自身がエロージョンされるようになる前に、クリーニングプロセスを停止することができる。
【0033】
図2Aは、本発明の実施の形態に係る、堆積物を中に有するシステム構成要素との光の相互作用の断面図を概略的に示している。システム構成要素200は、例えば、プロセスチューブ、シールド、リング、バッフル、又は、ライナーであることができる。システム構成要素200は、様々な材料、例えば、石英、SiC及びAl2O3から製造されることができる。図2Aのシステム構成要素200は、システム構成要素材料205へと形成されている、連続的で滑らかな堆積物210を有している。堆積物210は、1つ以上のタイプの物質、例えば、Siと、SiGeと、SiNと、SiO2と、ドープされたSiと、HfO2、HfSiOx、ZrO2、ZrSiOxのような金属酸化物、を有することができる。
【0034】
図2Aにおいて、(図示されていない)光源からの光223がシステム構成要素材料205の表面と相互作用しているのが示されており、結果として、反射光215と透過光224とを生じている。この後、透過光224は、システム構成要素材料205と堆積物210との界面で光225として反射され、堆積物210を通して光221として透過されているのが示されている。当業者により認められるように、光223のシステム構成要素200との上述の相互作用は、光223の波長と、この光223とシステム構成要素200との間の入射角と、システム構成要素材料205及び堆積物210の厚さと、反射率と、透過率と、タイプとの関数でありうる。したがって、本発明の一実施の形態において、透過光221並びに/もしくは反射光225の強度の変化は、システム構成要素材料205への堆積物210の除去又は集積を含む、システム構成要素200の状態をモニタリングするために、用いられることができる。
【0035】
一般に、透過光221の信号強度は、堆積物210がクリーニングプロセスの間にシステム構成要素200から除去されるにつれて増加し、いくつかの場合には、反射光225の信号強度は、クリーニングプロセスの間に減少しうることが期待される。上述のように、光223のシステム構成要素200との観測される相互作用は、システム構成要素200の物質特性と光学的パラメータ(例えば、光223の波長)の選択とに依存し得る。システム構成要素200の状態をモニタリングすることを可能にする適当な設定は、直接の実験並びに/もしくは実験計画(DOE)により決定されることができる。
【0036】
図2Bは、本発明の実施の形態に係る、清浄なシステム構成要素との光の相互作用の断面図を示している。図2Bにおいて、図2Aにおいて概略的に示されていた堆積物210は、プロセスにおいて除去され、結果として、清浄なシステム構成要素200を生じている。堆積物210は、例えば、システム構成要素205をプロセスガスに露出させることにより、クリーニングプロセスにおいて、除去されることができる。堆積物210の除去により、結果として、図2Aの光221よりも大きな強度を有する透過光222を生ずることができる。さらに、図2Bにおける反射光226の強度は、反射された光ビーム225の強度よりも小さくなりうる。図2Bにおいて、堆積物210がシステム構成要素材料205から除去された時、システム構成要素材料205がエロージョンされるようになる前に、物質除去プロセスは、停止される。システム構成要素の重大なエロージョンの前にクリーニングを停止することにより、本発明は、システム構成要素の光学的特性の変化を減少することができ、これにより、本発明を用いる将来のモニタリングを容易にしている。
【0037】
図2Aと図2Bとは、システム構成要素の、堆積物面に対向している面への光の入射を用いることによる光学的なモニタリングを示しているが、本発明は、この構成に限定されない。本発明の他の実施の形態において、入射光223は、堆積物210とシステム構成要素205との界面からの反射と、システム構成要素材料205を通して透過されることとより前に、まず、堆積物210に入射し、ここから反射されることができる。システム構成要素を通る、透過ビーム並びに/もしくは反射ビームは、システム構成要素の状態をモニタリングするために用いられることができる。さらに、光の入射を堆積物側にすることにより、不透明なシステム構成要素が必要とされている場合、反射光により、堆積物210をモニタリングすることを可能にすることができる。
【0038】
図3は、本発明の実施の形態に係る、光学的なモニタリングシステムを有するプロセスシステムの部分の断面図を概略的に示している。図3に示されている概略図は、例示的な目的のみのためであり、図1Aと図1Bとのバッチ式プロセスシステムの部分を表している。プロセスシステム300は、システム構成要素材料305及び堆積物310を有するシステム構成要素301と、光源310と、光検出器350、380と、光学モニタリングシステム360と、コントローラ370と、プロセス領域345とを有している。光検出器350は、透過光324を検出するように構成されることができる。光検出器380は、反射光325と、光源330からの参照光315とを検出するように構成されることができる。光検出器350、380と光源330とは、例えば、光学的モニタリングシステム360へ光信号を転送し、そして、そこから光信号を転送するためのファイバ光学器械構成要素を有することができる。光源330は、バッチ式プロセスシステムのプロセス領域の外側又は内側に位置することができる。
【0039】
光源300は、例えば、レーザであることができる。代わりに、光源300は、例えば、ランプ又は発光ダイオード(LED)であることができ、これらは、紫外から赤外までの波長を有する光を放射することができる。光源300は、単一の波長を有する光を放射することができ、又は、代わって、複数の波長を有する光を放射することができる。光源300は、例えば、ファイバ光学機器構成要素を有することができる。一例では、光源300は、図1Bにおけるヒータ20のようなヒータであることができる。このようなヒータは、白色光を放射することができ、又は、黒体放射を放射することができ、それによって、光源として働く。
【0040】
プロセス環境に露出されている、光源300又は光検出器350、380に堆積物が堆積させ、又は、堆積物を除去することは、プロセスの間のこれらの光学構成要素の光学的特性(例えば、光源300からの光強度又は光検出器350、380の感受性)に影響を与え得る。これらの光学構成要素の光学的特性を維持するために、これらは、例えば、プロセスの間、不活性ガスでパージされることができる。当業者は、パージガス流は、プロセスチャンバの中で実行されているプロセスに影響を与えないように選ばれることができる一方で、同時に光源300と光検出器350、380との光学的な特性を維持できるように選ばれることができることを直ちに認める。代わりに、上述の光学的構成要素は、これらの光学的構成要素への物質の堆積を減少させるようにプロセス温度よりも高い温度まで加熱されることができる。
【0041】
図4は、本発明の実施の形態に係る、プロセスシステムにおけるシステム構成要素の状態をモニタリングする方法を示すフローチャートである。工程400において、システム構成要素が、光源からの光に露出されている。工程402において、システム構成要素との光の相互作用が、構成要素の状態を決定するようにモニタリングされている。本発明の一実施の形態に係われば、システム構成要素との光の相互作用は、図3に概略的に示されているように透過光又は反射光の検出及び解析によりモニタリングされることができる。
【0042】
本発明の他の実施の形態において、この方法は、図4のフローチャートで示されているように、プロセスが、チャンバの中で実行され、システム構成要素の状態に影響を与える準備プロセス又は製造プロセスである得る場合に、さらに、システム構成要素をプロセスに露出させることを有することができる。例えば、プロセスは、プロセスガスを用い、チャンバの中の基板で実行される堆積又はエッチングプロセスのどんなタイプでもあることができ、若しくは、半導体プロセスのためのチャンバを準備するために用いられるチャンバコンディショニングプロセス又はチャンバクリーニングプロセスであることができる。チャンバの中のプロセスの間、プロセスのために用いられている物質は、システム構成要素(及び、プロセスチャンバの内側の他の面)に堆積されるか、これから除去されることができ、プロセスがプロセスチャンバの中で続くにつれて、システム構成要素との光の相互作用からの透過光又は反射光の信号を変える。この信号の変化は、光学的モニタリングシステムにより検出され、システム構成要素の状態に相関させることができる。
【0043】
本発明の一実施の形態において、クリーニングプロセスの間のシステム構成要素の状態をモニタリングするための方法が提供されている。クリーニングプロセスは、システム構成要素から堆積物を除去することができるプロセスガスを有することができる。本発明の一実施の形態において、システム構成要素は、石英を有することができ、プロセスガスは、例えば、ハロゲンを含有するガス(例えば、ClF3、F2、NF3及びHF)を有するクリーニングガスを有することができる。プロセスガスは、Ar、He、Ne、Kr、Xe及びN2のうち少なくとも1つから選ばれた不活性ガスをさらに有することができる。
【0044】
クリーニングプロセスをモニタリングすることは、システム構成要素からの透過光又は反射光の強度レベルが閾値に到達しているかどうかを測定することと、システム構成要素が十分にクリーニングされているかどうかの決定に到達することと、この決定に基づいた、クリーニングプロセスを連続することか、クリーニングプロセスを停止することかのいずれか一方とをさらに有することができる。
【0045】
本発明の一実施の形態において、プロセスの間、チャンバの温度は、約100℃と約1000℃との間であり得る。本発明の他の実施の形態において、チャンバの圧力は、約10mTorr(約0.0133hPa)と約760Torr(約1013.25hPa)との間であることができる。本発明のこの上他の実施の形態において、システム構成要素は、石英で作られることができ、チャンバクリーニングプロセスは、約300℃のチャンバ温度と約200mTorr(約0.267hPa)のチャンバ圧力とを有することができる。
【0046】
本発明の他の実施の形態において、システム構成要素は、保護コーティングを有することができ、プロセスガスは、システム構成要素から(例えば、高kの金属酸化物のような)堆積物を除去することができうる。本発明の一実施の形態において、システム構成要素は、例えば、石英から製造されることができ、SiNの保護コーティングと高kの堆積物とを有している。
【0047】
本発明のこの上他の実施の形態において、コンディショニングプロセス、基板フィルム形成プロセス又は基板エッチングプロセスの間に、システム構成要素への物質の堆積の程度をモニタリングすることにより、システム構成要素の状態をモニタリングための方法が提供されている。プロセスガスは、チャンバをコンディショニングするためのチャンバコンディショニングガス、例えば、ジクロロシラン(DCS)のような珪素を含有するガス及びNH3のような窒素を含有するガス、を、皮膜で保護し(passivate)汚染物質の脱ガス(outgassing)を防ぐようにシステム構成要素に窒化珪素のコーティングを形成するために含み、基板にフィルムを形成するためのフィルム形成ガス、例えば、NO又はN2Oのような窒素を含有するガスを基板に酸化物のフィルム又はオキシニトライド(oxynitride)のフィルムを形成するために、テトラエチルオルソシリケート(tetraethyl orthosilicate)(TEOS)のような珪素を含有するガスを基板にSiO2を堆積するために、又は、金属を含有するガスを金属酸化物のフィルム(例えば、HfO2)を基板に形成するために含み、若しくは、基板から物質を取り除くために基板エッチングガス、例えば、SiO2のフィルムの除去のためにHFのようなハロゲンを含有するガスを有することができる。プロセスガスは、Ar、He、Ne、Kr、Xe及びN2のうちの少なくとも1つから選択された不活性ガスをさらに有することができる。
【0048】
チャンバコンディショニングプロセス、基板フィルム形成プロセス又は基板エッチングプロセスのモニタリングは、さらにシステム構成要素からの透過光又はシステム構成要素からの反射光の強度レベルが閾値に到達しているかどうか測定することと、システム構成要素への物質の堆積の程度の決定に到達することと、この決定に基づいて、いずれの場合にも(either event)、プロセスを続けるか又はプロセスを停止することとをさらに有することができる。
【0049】
図5は、本発明の実施の形態に係る、バッチ式プロセスシステムにおけるシステム構成要素の状態をモニタリングする方法を示しているフローチャートである。工程500において、プロセスは、開始される。工程502において、システム構成要素は、光源からの光に露出され、工程504において、システム構成要素からの光伝達がモニタリングされている。工程506において、もし、透過光の検出された信号強度が、閾値に到達していないならば、プロセスは、工程504において、続けられ、また、もし、工程506における信号が閾値に到達しているならば、工程508において工程504でプロセスを続けるか工程510でプロセスを停止するかの決定がなされる。
【0050】
図6は、本発明の実施の形態に係る、プロセスシステムのシステム構成要素の状態をモニタリングする方法を示すフローチャートである。工程600において、プロセスが開始されている。工程602において、システム構成要素が、光源からの光に露出され、工程604において、システム構成要素からの光の反射がモニタリングされている。工程604において、もし、反射光の検出された信号強度が閾値に到達していないならば、プロセスは、工程604において続けられ、また、もし、工程606における信号が閾値に到達しているならば、工程604でプロセスを続けるか工程610でプロセスを停止するかの決定が工程608でなされる。
【0051】
一例において、システム構成要素からの透過光と反射光との信号が、システム構成要素の状態をモニタリングするために結合されることができる。一例において、透過光と反射光との強度の比率が改良された検出感受性を与えるように、システム構成要素の状態をモニタリングするために用いられることができる。他の一例において、光源からの参照光が、透過光並びに/もしくは反射光の強度と比較されることができる。
【0052】
システム構成要素との光の相互作用からの光信号の強度が、プロセスの終点を決定するためにモニタリングされることができる。信号強度のプロセスの終点への相関は、信号強度を検出しシステム構成要素をモニタリングする間に実行される試験プロセスにより実行されることができる。システム構成要素の状態は、例えば、試験プロセスの間にシステム構成要素の検査を行い、検査された結果を、プロセスの所望の終点が観測された時に記録された、検出された閾値強度(threshold intensity)に関連付けることにより評価されることができる。この閾値強度は、固定された強度値、測定された信号強度と参照信号強度との比率、又は、(プロセスの開始時に測定された)測定された信号強度と初期信号強度との比率であることができる。
【0053】
図7Aは、本発明の実施の形態に係る、プロセスの間のシステム構成要素をモニタリングするための信号強度をプロセス時間の関数として示したグラフである。このシステム構成要素は、例えば、石英を有することができる。曲線740は、堆積物がシステム構成要素から取り除かれているクリーニングプロセスの間に、システム構成要素からの透過光(例えば、図3の光324)をモニタリングすることにより得られることができる。代わりに、この曲線740は、堆積物がシステム構成要素に形成されているプロセスの間にシステム構成要素からの反射光(例えば、図3の光325)をモニタリングすることにより得られることができる。プロセスは、例えば、チャンバコンディショニングプロセス、基板フィルム形成プロセス又は基板エッチングプロセスであり得る。曲線740により見られるように、検出された信号強度は、一般にプロセスが起こるにつれて、増加する。図7Aの中で見られるように、閾値強度750は、時刻760において検出されている。この閾値強度750は、例えば、システム構成要素が、いつ所望のプロセスのための許容レベルにあると知られるかを示している。閾値強度は、例えば、いつシステム構成要素がクリーニングプロセスのための許容できるクリーニングレベルにあるか、又は、コンディショニングプロセスのための許容できるコンディショニングレベルにあるのかを示している。許容できるクリーニング又はコンディショニングのレベルは、チャンバの中で実行される製造プロセスに依存して変わり得ることを理解されるべきである。図7Aの中の曲線740は、信号強度が実質的に直線的な増加を示しているが、信号強度の曲線はクリーニングプロセスの特性に依存し非直線であり得ることが理解されるべきである。
【0054】
図7Bは、本発明の実施の形態に係る、プロセスの間のシステム構成要素をモニタリングするための信号強度をプロセス時間の関数として示すグラフである。図7Bでは、信号強度曲線は、非直線であり、閾値強度712はプロセスの間に時刻714で検出され、より長いプロセス時間において、曲線710における信号は、飽和されている。時刻714における閾値強度712は、システム構成要素の所望の状態(例えば、クリーニングレベル)、例えば、クリーニングプロセスにおいてシステム構成要素から堆積物のほとんど完全な除去、が達成された時刻において検出された信号強度に対応し得る。もし、クリーニングプロセスがシステム構成要素をエロージョンしてしまう可能性があり、プロセスが時刻714を過ぎて実行されているときには、システム構成要素のエロージョンが起こり得る。
【0055】
図5と図6とに戻って、信号強度がプロセスの間に工程502又は工程602において検出されているので、コントローラは、工程504又は工程604において検出された信号強度を以前の記憶されている信号強度又は参照信号強度と比較し、検出された信号強度が所定の閾値強度に到達しているかどうかを測定している。信号の閾値強度が工程506又は工程606においてまだ検出されていない時は、モニタリングは、工程504又は工程604に戻って、プロセスは、続く。閾値の信号強度が工程506又は工程606において検出されている時には、工程504又は工程604においてプロセスを続けるか、工程510または工程610においてプロセスを停止するかの決定が、工程508又は工程608においてなされる。
【0056】
図7Cは、本発明の実施の形態に係る、システム構成要素の状態をモニタリングするための光強度をプロセス時間の関数として示したグラフである。曲線770は、例えば、堆積物がシステム構成要素に形成されているプロセス、例えば、チャンバコンディショニングプロセス、基板フィルム形成プロセス又は基板エッチングプロセス、の間にシステム構成要素からの透過光をモニタリングすることにより、得られることができる。代わりに、曲線770は、堆積物がシステム構成要素から除去されているクリーニングプロセスの間の、システム構成要素からの反射光をモニタリングすることにより得られることができる。曲線770により見られるように、検出された信号強度は、一般的に、クリーニングプロセスが起こるにつれて、減少し、図7Cにおける曲線770は、信号強度がほぼ直線的に減少しているのをしめしているが、信号強度の曲線は、プロセスの特性に依存し、非直線であり得ることを理解されるべきである。図7Cにも見られるように、閾値強度780は、時刻790において検出されている。この閾値強度は、例えば、いつシステム構成要素がクリーニングプロセスのための許容レベルにあるか又はコンディショニングプロセスのための許容できるコンディショニングレベルにあるかを知られるかを示している。許容できるクリーニング又はコンディショニングのレベルは、チャンバの中で実行される製造プロセスに依存して変化し得ることを理解されるべきである。
【0057】
図1Aと図1Bとのコントローラについて、コントローラ370は、DELL PRECISION WORKSTATION 610(商標)として与えられることができる。さらに、図1A、図1B及び図3のいずれのコントローラも、図8に関して説明されるような、一般的な目的のコンピュータシステムとして与えられることができる。図8は、本発明の実施の形態が実行されることができるコンピュータシステム1201を示している。コンピュータシステム1201は、図1A、図1B又は図3のコントローラとして、若しくは、上述の機能のうちのいずれもを又は全てを実行する、これらの図のシステムと共に用いられることができる同様のコントローラとして、用いられることができる。コンピュータシステム1201は、バス1202又は情報を伝達するための他の伝達機構と、情報を処理するためにバス1202と結合されているプロセッサ1203とを有している。コンピュータシステム1201は、また、情報と、プロセッサ1203により実行される命令とを記憶するためのバス1202に結合されている、ランダムアクセスメモリ(RAM)又は他の動的な記憶装置(例えば、ダイナミックRAM(DRAM)、スタティックRAM(SRAM)及びシンクロナスDRAM(SDRAM))のような主メモリ1204を有している。加えて、主メモリ1204は、プロセッサ1203による命令の実行の間、一時的な変数又は他の中間の情報を記憶するために用いられることができる。コンピュータシステム1201は、スタティックな情報と、プロセッサ1203のための命令とを記憶するために、バス1202に結合されている、読出し専用記憶装置(ROM)1205又は他のスタティックな記憶装置(例えば、プログラマブルROM(PROM)、消去可能なPROM(EPROM)、電気的に消去可能な(EEPROM))をさらに有している。
【0058】
コンピュータシステム1201は、また、磁気ハードディスク1207とリムーバルなメディアドライブ1208(例えば、フロッピー(登録商標)ディスクドライブ、読出し専用コンパクトディスクドライブ、読み書き(read/write)コンパクトディスクドライブ、コンパクトディスクジュークボックス、テープドライブ及びリムーバル光磁気ドライブ)のような、情報と命令とを記憶するための1つ以上の記憶装置を制御するための、バス1202に結合されている、ディスクコントローラ1206を有している。記憶装置を、適当なデバイスインターフェース(例えば、スモールコンピュータシステムインターフェース(SCSI)、インテグレイティドデバイスエレクトロニクス(IDE)、エンハンストIDE(E−IDE)、直接メモリアクセス(DMA)又はウルトラDMA)を用いてコンピュータシステム1201に加えることができる。
【0059】
コンピュータシステム1201は、また、専用論理素子(例えば、特定用途向け集積回路(ASIC))又は設定可能な論理素子(例えば、シンプルプログラム可能論理素子(simple programmable logic devices)(SPLD)、結合プログラム可能論理回路(CPLD)及びフィールドプログラム可能ゲートアレイ(field programmable gate arrays)(FPGA))を有することができる。このコンピュータシステムは、また、TEXAS InstrumentsのTMS320シリーズのチップと、MotorolaのDSP56000、DSP56100、DSP56300、DSP56600及びDSP96000シリーズのチップと、Lucent TechnologiesのDSP1600及びDSP3200シリーズ、又は、Analog DevicesのADSP2100及びADSP21000シリーズのような、1つ以上のデジタルシグナルプロセッサ(DSP)を有することができる。デジタル(digital domain)に変換されたアナログ信号を処理するように特にデザインされた他のプロセッサも用いられることができる。
【0060】
コンピュータシステム1201は、また、コンピュータの使用者に情報を表示するために、ブラウン管(CRT)のようなディスプレイ1210を制御するように、バス1202に結合されているディスプレイコントローラ1209を有することができる。このコンピュータシステムは、コンピュータの使用者とやりとりし、プロセッサ1203に情報を与えるために、キーボード1211及び位置支持装置1212のような入力装置を有している。位置支持装置1212は、方向情報を相互通信し、複数の選択をプロセッサ1203に命令するためと、ディスプレイ1210上のカーソルの動きを制御するために、例えば、マウス、トラックボール又はポインティングスティックであることができる。加えて、プリンタは、コンピュータシステム1201により記憶され、並びに/もしくは生成されたデータの印刷されたリストを与えることができる。
【0061】
コンピュータシステム1201は、主メモリ1204のようなメモリの中に保持されている1つ以上の命令の1つ以上のシーケンスを実行しているプロセッサ1203に応じて、本発明のプロセスの工程の一部又は全てを実行している。このような命令は、ハードディスク1207又はリムーバルメディアドライブ1208のような、コンピュータが読み込み可能な他の媒体から、主メモリ1204へと読み込まれることができる。マルチプロセシング装置の1つ以上のプロセッサが、また、主メモリ1204に保持されている命令のシークエンスを実行するように、用いられることができる。代わりの実施の形態において、ソフトウェアによる命令の代わりに又はソフトウェアによる命令と協働させて、結線による回路が用いられることができる。したがって、実施の形態は、ハードウェア回路とソフトウェアとのどんな特定の組合せにも限定されない。
【0062】
上で記されているように、コンピュータシステム1201は、本発明の技術に係るプログラムされた命令を保持するために、そして、データ構造、テーブル、レコード又はここで説明されている他のデータを保持するために少なくとも1つのコンピュータが読み込み可能な媒体又はメモリを有している。コンピュータが読み込み可能な媒体の例は、コンパクトディスク、ハードディスク、フロッピーディスク、テープ、光磁気ディスク、PROM(EPROM、EEPROM、フラッシュEPROM)、DRAM、SRAM、SDRAM又はどんな他の磁気媒体、コンパクトディスク(例えば、CD−ROM)又はどんな他の光媒体、パンチカード、紙テープ又は複数の穴のパターンを備えた他の物理的な媒体、(以下で説明される)搬送波又は他のコンピュータが読み込むことができるどんな媒体でもある。
【0063】
コンピュータが読み込み可能な媒体のどんな1つにも又はコンピュータが読み込み可能な媒体の組合せに記憶されて、本発明は、コンピュータシステム1201を制御するための、本発明を実行するための一装置又は複数の装置を駆動するための、そして、コンピュータシステム1201が人間の使用者(例えば、印刷物のための人員(print production personnel))とやり取りすることを可能にするためのソフトウェアを有している。このようなソフトウェアは、デバイスドライバ、オペレーティングシステム、開発ツール及びアプリケーションソフトウェアを有することができるが、これらに限定されない。このようなコンピュータが読み込み可能な媒体は、本発明を実行する際に実行される処理の全て又は(もし、処理が分散されていれば)一部分を実行するための本発明のコンピュータプログラム製品をさらに有している。
【0064】
本発明のコンピュータコード装置は、スクリプト、機械言語翻訳可能(interpretable)プログラム、動的リンクライブラリ(DLL)、Java(登録商標)、クラス及び完全実行可能(complete executable)プログラムを含む、どんな機械言語翻訳可能な又は実行可能なコード機構でもよい。さらに、本発明の処理の複数の部分は、より良好なパフォーマンス、信頼性並びに/もしくは費用のために分散されることができる。
【0065】
ここで用いられている「コンピュータが読み込み可能な媒体」という用語は、実行のためにプロセッサ1203に命令を供給することに関係するどんな媒体にも言及している。コンピュータが読み込み可能な媒質は、多くの形態をとることができ、不揮発性のメディア、揮発性のメディア及び伝送媒質(transmission media)を含むが、これらに限定されない。不揮発性のメディアは、例えば、ハードディスク1207又はリムーバルメディアドライブ1208のような、光ディスク、磁気ディスク及び光磁気ディスクを含んでいる。揮発性のメディアは、主メモリ1204のような動的なメモリを含んでいる。伝送媒質は、バス1202を構成しているワイヤを含む、同軸ケーブル、銅線及び光ファイバを含んでいる。伝送媒質は、また、ラジオ波及び赤外データ通信の間に発生されたもののような、音波又は光波の形態をとることができる。
【0066】
コンピュータが読み込み可能な媒質の様々な形態は、実行のためのプロセッサ1203への1つ以上の命令の1つ以上のシークエンスを実行することに関連され得る。例えば、命令が初期にはリモートコンピュータの磁気ディスクに保持されることができる。このリモートコンピュータは、本発明の全て又は一部を実行するための命令を動的なメモリにロードし、モデムを用いて電話線に渡ってこの命令を送信することができる。コンピュータシステム1201に局在しているモデムは、電話線上のこのデータを受信し、赤外送信機を用い、このデータを赤外信号に変換することができる。バス1202に結合されている赤外検出器は、この赤外信号に保持されているデータを受信し、バス1202にこのデータを渡すことができる。バス1202は、主メモリ1204にこのデータを運び、主メモリ1204からプロセッサ1203は、命令を受け実行する。主メモリ1204により受信される命令は、プロセッサ1203による実行の前か後かに、記憶装置1207又は記憶装置1208に随意に記憶されることができる。
【0067】
コンピュータシステム1201は、また、バス1202に結合されている通信インターフェース1213を有している。この通信インターフェース1213は、例えば、ローカルエリアネットワーク(LAN)1215又はインターネットのような他の通信ネットワーク1216に接続されているネットワークリンクに結合して、双方向データ通信を提供している。例えば、通信インターフェース1213は、どんなパケット交換LANにも装着するようなネットワークインターフェースカードでよい。他の例として、この通信インターフェース1213は、非対称デジタル加入者線(ADSL)カード、デジタル総合サービス網(ISDN)カード又は対応するタイプの通信線へのデータ通信接続を提供するモデムでよい。無線リンクも実行されている。どんなこのような実行でも、通信インターフェース1213は、電子的な、電磁気的な又は光の信号を送受信し、これら信号は、様々なタイプの情報を表現するデジタルデータストリームを搬送している。
【0068】
ネットワークリンク1214は、典型的に、1つ以上のネットワークを通して、他のデータ装置へのデータ通信を提供している。例えば、このネットワークリンク1214は、局所的なネットワーク1215(例えば、LAN)を通して、又は、通信ネットワーク1216を通して通信サービスを提供しているサービスプロバイダにより操作されている装置を通して、他のコンピュータへの接続を与えている。局所ネットワーク1215と通信ネットワーク1216とは、例えば、デジタルデータストリームを搬送する電気的な、電磁的な又は光の信号と、関連する物理層(例えば、CAT 5ケーブル、同軸ケーブル、光ファイバなど)とを用いる。コンピュータシステム1201にデジタルデータを搬送し、コンピュータシステム1201からデジタルデータを搬送する、様々なネットワークを通した信号と、ネットワークリンク1214の通信インターフェース1213を通した信号とは、ベースバンド信号又は搬送波に基づいた信号で実行されることができる。このベースバンド信号は、複数のデジタルデータビットを記述する、変調されていない電気パルスとしてデジタルデータを搬送する。ここで、「ビット」という用語は、各シンボルが少なくとも1つ以上のビットを搬送している場合に、広くシンボルを意味するように解釈される。デジタルデータは、また、伝導性の媒質に渡って伝播され、又は、伝播媒質を通して電磁波として伝達される、振幅、位相並びに/もしくは周波数偏移のある調和された信号(with amplitude, phase and/or frequency keyed signals)のような搬送波を変調するのに用いられることができる。したがって、デジタルデータは、「有線の」通信チャネルを通して変調されないベースバンドデータとして送られ、並びに/もしくは、搬送波を変調することによりベースバンドとは異なる所定の周波数バンドの中で送られることができる。コンピュータシステム1201は、プログラムコードを含むデータをネットワーク1215、1216と、ネットワークリンク1214と、通信インターフェース1213とを通して、送受信することができる。さらに、ネットワークリンク1214は、パーソナルデジタルアシスタント(PDA)、ラップトップコンピュータ又は携帯電話のようなモバイル機器1217への、LAN1215を通した、接続を提供することができる。
【0069】
本発明のある例示的な実施の形態だけが上では詳細に説明されてきたが、当業者は、本発明の新しい示唆と有利な点とを著しく出ることなく、例示的な実施の形態の中で多くの変更が可能であることを直ちに認める。したがって、全てのそのような変更は、本発明の範囲の中に含まれていることが意図されている。
【図面の簡単な説明】
【0070】
【図1A】本発明の一実施の形態に係るバッチ式プロセスシステムの単純化されたブロックダイヤグラムである。
【図1B】本発明の一実施の形態に係る他のバッチ式プロセスシステムの単純化されたブロックダイヤグラムである。
【図2A】本発明の実施の形態に係る、クリーニングシステム構成要素との光の相互作用の断面を示す概略図である。
【図2B】本発明の実施の形態に係る、クリーニングシステム構成要素との光の相互作用の断面を示す概略図である。
【図3】本発明の実施の形態に係る、光学的モニタリングシステムを有するプロセスシステムの部分の断面を示す概略図である。
【図4】本発明の実施の形態に係る、バッチ式プロセスシステムにおけるシステム構成要素の状態をモニタリングする方法を示すフローチャートである。
【図5】本発明の実施の形態に係る、バッチ式プロセスシステムにおけるシステム構成要素の状態をモニタリングする方法を示すフローチャートである。
【図6】本発明の実施の形態に係る、バッチ式プロセスシステムにおけるシステム構成要素の状態をモニタリングする方法を示すフローチャートである。
【図7A】本発明の実施の形態に係る、システム構成要素の状態をモニタリングするための光強度をプロセス時間の関数として示すグラフである。
【図7B】本発明の実施の形態に係る、システム構成要素の状態をモニタリングするための光強度をプロセス時間の関数として示すグラフである。
【図7C】本発明の実施の形態に係る、システム構成要素の状態をモニタリングするための光強度をプロセス時間の関数として示すグラフである。
【図8】本発明を実施するために使用することができる汎用コンピュータの図である。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
バッチ式プロセスシステムのシステム構成要素を光源からの光に露出させることと、
前記システム構成要素の状態を決定するように、このシステム構成要素との光の相互作用をモニタリングすることとを具備するバッチ式プロセスシステムのプロセスチャンバ内のシステム構成要素の状態をモニタリングする方法。
【請求項2】
前記露出させることは、透明なシステム構成要素を露光させることを含む請求項1に係る方法。
【請求項3】
前記露出させることは、プロセスチューブ、シールド、リング、バッフル及びライナーのうちの少なくとも1つを露光させることを含む請求項1に係る方法。
【請求項4】
前記露出させることは、セラミック材料を含むシステム構成要素を露光させることを含む請求項1に係る方法。
【請求項5】
前記露出させることは、酸化物、窒化物、炭化物のうちの少なくとも1つを含むシステム構成要素を露光させることを含む請求項1に係る方法。
【請求項6】
前記露出させることは、石英、Al2O3、SiN及びSiCのうち少なくとも1つを含むシステム構成要素を露光させることを含む請求項1に係る方法。
【請求項7】
前記露出させることは、堆積物を有するシステム構成要素を露光させることを含む請求項1に係る方法。
【請求項8】
前記露出させることは、堆積物を有するシステム構成要素を露光させることを含み、この堆積物は、Si、SiGe、SiN、SiO2、ドープされたSi、HfO2、HfSiOx、ZrO2及びZrSiOxのうち少なくとも1種類を含んでいる請求項1に係る方法。
【請求項9】
前記露出させることは、前記光源として、レーザ、LED、ランプ又はヒータを用いることを含む請求項1に係る方法。
【請求項10】
前記露出させることは、チャンバのプロセス領域の外側に位置された光源からの光にシステム構成要素を露光させることを含む請求項1に係る方法。
【請求項11】
前記露出させることは、チャンバのプロセス領域の内側に位置された光源からの光にシステム構成要素を露光させることを含む請求項1に係る方法。
【請求項12】
前記露出させることは、単一の波長を有する光若しくは複数の波長を有する光にシステム構成要素を露出させることを含む請求項1に係る方法。
【請求項13】
前記プロセスチャンバの中でプロセスを実行することをさらに具備する請求項1に係る方法。
【請求項14】
前記実行することは、熱プロセス及びプラズマプロセスのうち少なくとも一方を実行することを含む請求項13に係る方法。
【請求項15】
前記実行することは、チャンバクリーニングプロセス、チャンバコンディショニングプロセス、基板エッチングプロセス及び基板フィルム形成プロセスのうち少なくとも1つを実行することを含む請求項13に係る方法。
【請求項16】
前記実行することは、チャンバクリーニングプロセスの間にハロゲンを含むガスを含むプロセスガスを流すことを含む請求項13に係る方法。
【請求項17】
前記実行することは、チャンバクリーニングプロセスの間に、ClF3、F2、NF3及びHFのうち少なくとも1種類を含むプロセスガスを流すことを含む請求項13に係る方法。
【請求項18】
前記実行することは、チャンバコンディショニングプロセスの間に、珪素を含むガス及び窒素を含むガスのうち少なくとも一方を含むプロセスガスを流すことを含む請求項13に係る方法。
【請求項19】
前記実行することは、チャンバコンディショニングプロセスの間に、DCS及びNH3のうち少なくとも一方を含むプロセスガスを流すことを含む請求項13に係る方法。
【請求項20】
前記実行することは、基板エッチングプロセスの間に、ハロゲンを含むガスを含むプロセスガスを流すことを含む請求項13に係る方法。
【請求項21】
前記実行することは、基板エッチングプロセスの間に、HFを含むプロセスガスを流すことを含む請求項13に係る方法。
【請求項22】
前記実行することは、基板フィルム形成プロセスの間に、珪素を含むガス及び窒素を含むガスのうち少なくとも一方を含むプロセスガスを流すことを含む請求項13に係る方法。
【請求項23】
前記実行することは、基板フィルム形成プロセスの間に、NO及びTEOSのうち少なくとも一方を含むプロセスガスを流すことを含む請求項13に係る方法。
【請求項24】
前記実行することは、基板フィルム形成プロセスの間に、金属を含むガスを含むプロセスガスを流すことを含む請求項13に係る方法。
【請求項25】
前記実行することは、Ar、He、Ne、Kr、Xe及びN2のうち少なくとも1種類を含む不活性ガスを流すことをさらに含む請求項13に係る方法。
【請求項26】
前記実行することは、システム構成要素を約100℃と約1000℃との間の温度に露出させることを含む請求項13に係る方法。
【請求項27】
前記実行することは、約10mTorr(約0.0133hPa)と約760Torr(約1013.25hPa)との間の圧力にシステム構成要素を露出させることを含む請求項13に係る方法。
【請求項28】
前記実行することは、チャンバクリーニングプロセスの間に約200mTorr(約0.267hPa)のチャンバ圧力と約300℃の温度とにシステム構成要素を露出させることを含む請求項13に係る方法。
【請求項29】
前記露出させることは、チャンバクリーニングプロセスの間に、SiNの保護コーティングと金属酸化物堆積物とを含む、石英のシステム構成要素を露光させることを含む請求項1に係る方法。
【請求項30】
前記モニタリングすることは、前記システム構成要素からの透過光の強度を検出する光学的モニタリングシステムを用いることを含む請求項1に係る方法。
【請求項31】
前記モニタリングすることは、前記システム構成要素からの前記透過光の強度レベルが閾値に達したかどうかを測定することをさらに含む請求項30に係る方法。
【請求項32】
前記モニタリングすることは、プロセスを停止するかどうかの決定に達する、光の透過成分の強度レベルを測定することをさらに含む請求項31に係る方法。
【請求項33】
前記モニタリングすることは、前記システム構成要素からの反射光の強度を検出する光学的モニタリングシステムを用いることを含む請求項1に係る方法。
【請求項34】
前記モニタリングすることは、前記反射光の強度レベルが閾値に達したかどうかを測定することをさらに含む請求項33に係る方法。
【請求項35】
前記モニタリングすることは、プロセスを停止するかどうかの決定に達するために前記反射光の強度レベルを測定することをさらに含む請求項34に係る方法。
【請求項36】
システム構成要素に保護コーティングを形成することをさらに具備する請求項1に係る方法。
【請求項37】
前記保護コーティングを形成することは、SiN、SiC、SiO2、Y2O3、Sc2F3、YF3、La2O3、CeO2、Eu2O3、DyO3、MgO、Al2O3、ZnO、SnO2及びIn2O3のうち少なくとも1種類を形成することを含む請求項36に係る方法。
【請求項38】
前記モニタリングすることは、
前記光の相互作用を検出するために光学的モニタリングシステムを使用することと、
このモニタリングシステムの光学的構成要素をパージガスでパージングすることとを含む請求項1に係る方法。
【請求項39】
プロセッサにより実行されると、バッチ式基板プロセス装置に
バッチ式のプロセスシステムのシステム構成要素を光源からの光に露光させる工程と、
前記システム構成要素の状態を決定するために、このシステム構成要素との光の相互作用をモニタリングする工程とを実行させる、前記プロセッサ上の実行のためのプログラム命令を有しているコンピュータが読み込み可能な媒体。
【請求項40】
プロセスチャンバの中でシステム構成要素を光に露光させるための手段と、
このシステム構成要素の状態を決定するために、このシステム構成要素との光の相互作用をモニタリングするための手段とを具備する、システム構成要素の状態をモニタリングするためのシステム。
【請求項41】
プロセスを実行するように構成されているプロセスチャンバと、
システム構成要素と、
このシステム構成要素を光に露出させるように構成されている光源と、
このシステム構成要素の状態を決定するために、このシステム構成要素との光の相互作用をモニタリングするように構成されている光学的モニタリングシステムと、
プロセスシステムを制御するように構成されているコントローラとを具備するバッチ式プロセスシステム。
【請求項42】
熱プロセスシステム、プラズマプロセスシステム、化学蒸着システム及び原子層堆積システムのうちの少なくとも1つを具備する請求項41に係るプロセスシステム。
【請求項43】
前記システム構成要素は、プロセスチューブ、シールド、リング、バッフル及びライナーのうちの少なくとも1つを含む請求項41に係るプロセスシステム。
【請求項44】
前記システム構成要素は、セラミック材料を有している請求項41に係るプロセスシステム。
【請求項45】
前記システム構成要素は、酸化物、窒化物及び炭化物のうちの少なくとも1つを有している請求項41に係るプロセスシステム。
【請求項46】
前記システム構成要素は、石英、Al2O3、SiN及びSiCのうちの少なくとも1種類を有している請求項41に係るプロセスシステム。
【請求項47】
前記システム構成要素は、保護コーティングをさらに含む請求項41に係るプロセスシステム。
【請求項48】
前記システム構成要素は、堆積物をさらに含む請求項41に係るプロセスシステム。
【請求項49】
前記システム構成要素は、Si、SiGe、SiN、SiO2、ドープされたSi、HfO2、HfSiOx、ZrO2及びZrSiOxのうちの少なくとも1種類を有している堆積物をさらに含む請求項41に係るプロセスシステム。
【請求項50】
前記光学的モニタリングシステムは、前記システム構成要素からの透過光を検出するための光学的検出器及びこのシステム構成要素からの反射光を検出するための光学的検出器のうち少なくとも一方を含む請求項41に係るプロセスシステム。
【請求項51】
前記光源は、チャンバプロセス領域の内側及び外側の少なくとも一方に位置されている請求項41に係るプロセスシステム。
【請求項52】
前記光源は、レーザ、LED、ランプ及びヒータのうちの少なくとも1つを有している請求項41に係るプロセスシステム。
【請求項53】
前記光源は、単一の波長を有する光及び複数の波長を有する光の少なくとも一方を供給する請求項41に係るプロセスシステム。
【請求項54】
前記プロセスチャンバの中にプロセスガスを導入するように構成されているガス注入システムをさらに具備する請求項41に係るプロセスシステム。
【請求項55】
前記ガス注入システムは、チャンバクリーニングプロセス、チャンバコンディショニングプロセス、基板エッチングプロセス及び基板フィルム形成プロセスのうち少なくとも1つを実行するためのプロセスガスを導入するように構成されている請求項54に係るプロセスシステム。
【請求項56】
プロセスを実行するように構成されているプロセスチャンバと、
システム構成要素と、
このシステム構成要素を光に露出させるように構成されている光源と、
このシステム構成要素からの光の透過並びに/もしくは反射をモニタリングするように構成されている光学的モニタリングシステムと、
プロセスシステムを制御するように構成されているコントローラとを具備し、前記光学的モニタリングシステムは、さらに、透過光並びに/もしくは反射光の強度レベルが閾値に到達したかどうかの測定をし、この測定に基づいて、前記プロセスを続けるのと、このプロセスを停止するのとの少なくとも一方を行う、プロセスシステム。
【請求項1】
バッチ式プロセスシステムのシステム構成要素を光源からの光に露出させることと、
前記システム構成要素の状態を決定するように、このシステム構成要素との光の相互作用をモニタリングすることとを具備するバッチ式プロセスシステムのプロセスチャンバ内のシステム構成要素の状態をモニタリングする方法。
【請求項2】
前記露出させることは、透明なシステム構成要素を露光させることを含む請求項1に係る方法。
【請求項3】
前記露出させることは、プロセスチューブ、シールド、リング、バッフル及びライナーのうちの少なくとも1つを露光させることを含む請求項1に係る方法。
【請求項4】
前記露出させることは、セラミック材料を含むシステム構成要素を露光させることを含む請求項1に係る方法。
【請求項5】
前記露出させることは、酸化物、窒化物、炭化物のうちの少なくとも1つを含むシステム構成要素を露光させることを含む請求項1に係る方法。
【請求項6】
前記露出させることは、石英、Al2O3、SiN及びSiCのうち少なくとも1つを含むシステム構成要素を露光させることを含む請求項1に係る方法。
【請求項7】
前記露出させることは、堆積物を有するシステム構成要素を露光させることを含む請求項1に係る方法。
【請求項8】
前記露出させることは、堆積物を有するシステム構成要素を露光させることを含み、この堆積物は、Si、SiGe、SiN、SiO2、ドープされたSi、HfO2、HfSiOx、ZrO2及びZrSiOxのうち少なくとも1種類を含んでいる請求項1に係る方法。
【請求項9】
前記露出させることは、前記光源として、レーザ、LED、ランプ又はヒータを用いることを含む請求項1に係る方法。
【請求項10】
前記露出させることは、チャンバのプロセス領域の外側に位置された光源からの光にシステム構成要素を露光させることを含む請求項1に係る方法。
【請求項11】
前記露出させることは、チャンバのプロセス領域の内側に位置された光源からの光にシステム構成要素を露光させることを含む請求項1に係る方法。
【請求項12】
前記露出させることは、単一の波長を有する光若しくは複数の波長を有する光にシステム構成要素を露出させることを含む請求項1に係る方法。
【請求項13】
前記プロセスチャンバの中でプロセスを実行することをさらに具備する請求項1に係る方法。
【請求項14】
前記実行することは、熱プロセス及びプラズマプロセスのうち少なくとも一方を実行することを含む請求項13に係る方法。
【請求項15】
前記実行することは、チャンバクリーニングプロセス、チャンバコンディショニングプロセス、基板エッチングプロセス及び基板フィルム形成プロセスのうち少なくとも1つを実行することを含む請求項13に係る方法。
【請求項16】
前記実行することは、チャンバクリーニングプロセスの間にハロゲンを含むガスを含むプロセスガスを流すことを含む請求項13に係る方法。
【請求項17】
前記実行することは、チャンバクリーニングプロセスの間に、ClF3、F2、NF3及びHFのうち少なくとも1種類を含むプロセスガスを流すことを含む請求項13に係る方法。
【請求項18】
前記実行することは、チャンバコンディショニングプロセスの間に、珪素を含むガス及び窒素を含むガスのうち少なくとも一方を含むプロセスガスを流すことを含む請求項13に係る方法。
【請求項19】
前記実行することは、チャンバコンディショニングプロセスの間に、DCS及びNH3のうち少なくとも一方を含むプロセスガスを流すことを含む請求項13に係る方法。
【請求項20】
前記実行することは、基板エッチングプロセスの間に、ハロゲンを含むガスを含むプロセスガスを流すことを含む請求項13に係る方法。
【請求項21】
前記実行することは、基板エッチングプロセスの間に、HFを含むプロセスガスを流すことを含む請求項13に係る方法。
【請求項22】
前記実行することは、基板フィルム形成プロセスの間に、珪素を含むガス及び窒素を含むガスのうち少なくとも一方を含むプロセスガスを流すことを含む請求項13に係る方法。
【請求項23】
前記実行することは、基板フィルム形成プロセスの間に、NO及びTEOSのうち少なくとも一方を含むプロセスガスを流すことを含む請求項13に係る方法。
【請求項24】
前記実行することは、基板フィルム形成プロセスの間に、金属を含むガスを含むプロセスガスを流すことを含む請求項13に係る方法。
【請求項25】
前記実行することは、Ar、He、Ne、Kr、Xe及びN2のうち少なくとも1種類を含む不活性ガスを流すことをさらに含む請求項13に係る方法。
【請求項26】
前記実行することは、システム構成要素を約100℃と約1000℃との間の温度に露出させることを含む請求項13に係る方法。
【請求項27】
前記実行することは、約10mTorr(約0.0133hPa)と約760Torr(約1013.25hPa)との間の圧力にシステム構成要素を露出させることを含む請求項13に係る方法。
【請求項28】
前記実行することは、チャンバクリーニングプロセスの間に約200mTorr(約0.267hPa)のチャンバ圧力と約300℃の温度とにシステム構成要素を露出させることを含む請求項13に係る方法。
【請求項29】
前記露出させることは、チャンバクリーニングプロセスの間に、SiNの保護コーティングと金属酸化物堆積物とを含む、石英のシステム構成要素を露光させることを含む請求項1に係る方法。
【請求項30】
前記モニタリングすることは、前記システム構成要素からの透過光の強度を検出する光学的モニタリングシステムを用いることを含む請求項1に係る方法。
【請求項31】
前記モニタリングすることは、前記システム構成要素からの前記透過光の強度レベルが閾値に達したかどうかを測定することをさらに含む請求項30に係る方法。
【請求項32】
前記モニタリングすることは、プロセスを停止するかどうかの決定に達する、光の透過成分の強度レベルを測定することをさらに含む請求項31に係る方法。
【請求項33】
前記モニタリングすることは、前記システム構成要素からの反射光の強度を検出する光学的モニタリングシステムを用いることを含む請求項1に係る方法。
【請求項34】
前記モニタリングすることは、前記反射光の強度レベルが閾値に達したかどうかを測定することをさらに含む請求項33に係る方法。
【請求項35】
前記モニタリングすることは、プロセスを停止するかどうかの決定に達するために前記反射光の強度レベルを測定することをさらに含む請求項34に係る方法。
【請求項36】
システム構成要素に保護コーティングを形成することをさらに具備する請求項1に係る方法。
【請求項37】
前記保護コーティングを形成することは、SiN、SiC、SiO2、Y2O3、Sc2F3、YF3、La2O3、CeO2、Eu2O3、DyO3、MgO、Al2O3、ZnO、SnO2及びIn2O3のうち少なくとも1種類を形成することを含む請求項36に係る方法。
【請求項38】
前記モニタリングすることは、
前記光の相互作用を検出するために光学的モニタリングシステムを使用することと、
このモニタリングシステムの光学的構成要素をパージガスでパージングすることとを含む請求項1に係る方法。
【請求項39】
プロセッサにより実行されると、バッチ式基板プロセス装置に
バッチ式のプロセスシステムのシステム構成要素を光源からの光に露光させる工程と、
前記システム構成要素の状態を決定するために、このシステム構成要素との光の相互作用をモニタリングする工程とを実行させる、前記プロセッサ上の実行のためのプログラム命令を有しているコンピュータが読み込み可能な媒体。
【請求項40】
プロセスチャンバの中でシステム構成要素を光に露光させるための手段と、
このシステム構成要素の状態を決定するために、このシステム構成要素との光の相互作用をモニタリングするための手段とを具備する、システム構成要素の状態をモニタリングするためのシステム。
【請求項41】
プロセスを実行するように構成されているプロセスチャンバと、
システム構成要素と、
このシステム構成要素を光に露出させるように構成されている光源と、
このシステム構成要素の状態を決定するために、このシステム構成要素との光の相互作用をモニタリングするように構成されている光学的モニタリングシステムと、
プロセスシステムを制御するように構成されているコントローラとを具備するバッチ式プロセスシステム。
【請求項42】
熱プロセスシステム、プラズマプロセスシステム、化学蒸着システム及び原子層堆積システムのうちの少なくとも1つを具備する請求項41に係るプロセスシステム。
【請求項43】
前記システム構成要素は、プロセスチューブ、シールド、リング、バッフル及びライナーのうちの少なくとも1つを含む請求項41に係るプロセスシステム。
【請求項44】
前記システム構成要素は、セラミック材料を有している請求項41に係るプロセスシステム。
【請求項45】
前記システム構成要素は、酸化物、窒化物及び炭化物のうちの少なくとも1つを有している請求項41に係るプロセスシステム。
【請求項46】
前記システム構成要素は、石英、Al2O3、SiN及びSiCのうちの少なくとも1種類を有している請求項41に係るプロセスシステム。
【請求項47】
前記システム構成要素は、保護コーティングをさらに含む請求項41に係るプロセスシステム。
【請求項48】
前記システム構成要素は、堆積物をさらに含む請求項41に係るプロセスシステム。
【請求項49】
前記システム構成要素は、Si、SiGe、SiN、SiO2、ドープされたSi、HfO2、HfSiOx、ZrO2及びZrSiOxのうちの少なくとも1種類を有している堆積物をさらに含む請求項41に係るプロセスシステム。
【請求項50】
前記光学的モニタリングシステムは、前記システム構成要素からの透過光を検出するための光学的検出器及びこのシステム構成要素からの反射光を検出するための光学的検出器のうち少なくとも一方を含む請求項41に係るプロセスシステム。
【請求項51】
前記光源は、チャンバプロセス領域の内側及び外側の少なくとも一方に位置されている請求項41に係るプロセスシステム。
【請求項52】
前記光源は、レーザ、LED、ランプ及びヒータのうちの少なくとも1つを有している請求項41に係るプロセスシステム。
【請求項53】
前記光源は、単一の波長を有する光及び複数の波長を有する光の少なくとも一方を供給する請求項41に係るプロセスシステム。
【請求項54】
前記プロセスチャンバの中にプロセスガスを導入するように構成されているガス注入システムをさらに具備する請求項41に係るプロセスシステム。
【請求項55】
前記ガス注入システムは、チャンバクリーニングプロセス、チャンバコンディショニングプロセス、基板エッチングプロセス及び基板フィルム形成プロセスのうち少なくとも1つを実行するためのプロセスガスを導入するように構成されている請求項54に係るプロセスシステム。
【請求項56】
プロセスを実行するように構成されているプロセスチャンバと、
システム構成要素と、
このシステム構成要素を光に露出させるように構成されている光源と、
このシステム構成要素からの光の透過並びに/もしくは反射をモニタリングするように構成されている光学的モニタリングシステムと、
プロセスシステムを制御するように構成されているコントローラとを具備し、前記光学的モニタリングシステムは、さらに、透過光並びに/もしくは反射光の強度レベルが閾値に到達したかどうかの測定をし、この測定に基づいて、前記プロセスを続けるのと、このプロセスを停止するのとの少なくとも一方を行う、プロセスシステム。
【図1A】
【図1B】
【図2A】
【図2B】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7A】
【図7B】
【図7C】
【図8】
【図1B】
【図2A】
【図2B】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7A】
【図7B】
【図7C】
【図8】
【公表番号】特表2007−507887(P2007−507887A)
【公表日】平成19年3月29日(2007.3.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−533874(P2006−533874)
【出願日】平成16年9月21日(2004.9.21)
【国際出願番号】PCT/US2004/028802
【国際公開番号】WO2005/034181
【国際公開日】平成17年4月14日(2005.4.14)
【出願人】(000219967)東京エレクトロン株式会社 (5,184)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成19年3月29日(2007.3.29)
【国際特許分類】
【出願日】平成16年9月21日(2004.9.21)
【国際出願番号】PCT/US2004/028802
【国際公開番号】WO2005/034181
【国際公開日】平成17年4月14日(2005.4.14)
【出願人】(000219967)東京エレクトロン株式会社 (5,184)
【Fターム(参考)】
[ Back to top ]