説明

ドライエッチング装置及び被加工物の加工方法

【課題】被加工物に凹部又は貫通孔を形成する工程において、第1の被加工物の加工を開始してから次の被加工物の加工を開始するまでの時間を短くする事ができるドライエッチング装置及び被加工物の加工方法を提供する。
【解決手段】内部に配置された被加工物に対してドライエッチング処理及び保護膜形成処理が交互に行われ、かつ内壁に膜を形成することを目的として、内部に前記被加工物がないときに成膜処理が行われるチャンバ110と、チャンバ110を冷却する冷却手段124,124a,124bと、冷却手段124を制御する制御部126とを具備する。制御部126は、成膜処理が行われる場合に冷却手段124を動作させる。制御部126により制御され、チャンバ110を加熱する加熱手段122を具備してもよい。制御部126は、被加工物に対してドライエッチング処理及び保護膜形成処理を行う場合に、加熱手段122を動作させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、被加工物に凹部又は貫通孔を形成するドライエッチング装置及び被加工物の加工方法に関する。特に本発明は、凹部又は貫通孔を形成するために必要な時間を短くすることができるドライエッチング装置及び被加工物の加工方法に関する。
【背景技術】
【0002】
基板にアスペクト比が高い凹部又は貫通孔を形成する方法の一つに、ボッシュプロセス法がある。この方法は、SFのようなフッ化硫黄系のガスによるドライエッチング処理と、CHF、Cのようなフッ化炭素系ガスによる側壁保護膜(デポ膜)の形成(デポジション)処理とを繰り返す方法(米国特許5501893参照)であり、異方性の高いエッチングができるという特徴を有する(例えば特許文献1参照)。
【0003】
ボッシュプロセス法を行う場合、保護膜の膜厚が凹部又は貫通孔の形状に大きな影響を与える。一方、保護膜の成膜レートは、チャンバ内壁への膜付着状況により変動する。チャンバ内壁への膜付着状況を安定化させる方法として、チャンバ内にダミー基板が配置されている状態で保護膜形成処理を行い、チャンバ内壁に保護膜を付着させる方法がある。保護膜の成膜速度は、一般に低温になるほど高速になる。
【0004】
一方、ドライエッチング処理では、プラズマ放電開始時にチャンバの温度が上昇してエッチング安定性が低下することを抑制するために、チャンバを予熱しておく場合が多い(例えば特許文献2参照)。
【0005】
【特許文献1】米国特許第5501893号明細書
【特許文献2】特開2002−93789号公報(図1)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上記したように、ドライエッチング処理ではチャンバを予熱しておく場合が多い。一方、膜の成膜速度は、一般に低温になるほど高速になる。このため、チャンバ内壁に膜を付着させる場合、その成膜速度が遅くなり、チャンバ内壁に膜を形成するために必要な時間が長くなっていた。その結果、第1の被加工物の加工を開始してから次の被加工物の加工を開始するまでの時間(1サイクルの時間)が長くなっており、被加工物のスループットが低下していた。
【0007】
本発明は上記のような事情を考慮してなされたものであり、その目的は、被加工物に凹部又は貫通孔を形成する工程において、第1の被加工物の加工を開始してから次の被加工物の加工を開始するまでの時間を短くすることができるドライエッチング装置及び被加工物の加工方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するため、本発明に係るドライエッチング装置は、内部に配置された被加工物に対してドライエッチング処理及び保護膜形成処理が交互に行われ、かつ内壁に膜を形成することを目的として、内部に前記被加工物がないときに成膜処理が行われるチャンバと、
前記チャンバを冷却する冷却手段と、
前記冷却手段を制御する制御部とを具備し、前記制御部は、前記成膜処理が行われる場合に前記冷却手段を動作させる。
【0009】
このドライエッチング装置によれば、前記成膜処理が行われる場合、前記冷却手段が動作するため、前記内壁への成膜速度が速くなる。従って、チャンバ内壁に膜を形成するために必要な時間を短くすることができる。その結果、基板等の被加工物に凹部又は貫通孔を形成する工程において、第1の被加工物の加工を開始してから次の被加工物の加工を開始するまでの時間を短くすることができる。
【0010】
前記制御部により制御され、前記チャンバを加熱する加熱手段を具備してもよい。そして前記制御部は、前記被加工物に対して前記ドライエッチング処理及び前記保護膜形成処理を行う場合に、前記加熱手段を動作させてもよい。
【0011】
本発明に係るドライエッチング装置は、内部に配置された被加工物に対してドライエッチング処理及び保護膜形成処理が交互に行われ、かつ内壁に膜を形成することを目的として、内部に前記被加工物がないときに成膜処理が行われるチャンバと、
前記チャンバを冷却する冷却手段と、
前記チャンバを加熱する加熱手段と、
前記冷却手段を制御する制御部と、
を具備し、
前記制御部は、前記被加工物がなく、かつ前記成膜処理が行われないときに前記加熱手段を動作させて前記チャンバを予熱し、前記ドライエッチング処理及び保護膜形成処理が交互に行われるときに前記冷却手段を動作させる。
【0012】
このエッチング装置によれば、前記被加工物に前記保護膜を形成するとき、前記チャンバは冷却される為、前記チャンバの内壁における前記保護膜の成長速度が速くなる。ドライエッチング処理時にもチャンバが冷却されるため、前記保護膜のエッチング速度が遅くなる。このため、前記成膜処理の回数を削減できる。その結果、基板等の被加工物に凹部又は貫通孔を形成する工程において、第1の被加工物の加工を開始してから次の被加工物の加工を開始するまでの平均時間を短くすることができる。
【0013】
本発明に係る被加工物の加工方法は、チャンバを冷却し、該チャンバの内部で保護膜形成処理を行うことにより、前記チャンバの内壁に保護膜を形成する工程と、
前記チャンバの内部に、開口パターンを有するマスク膜が形成された被加工物を配置する工程と、
前記チャンバの内部で、前記マスク膜をマスクとしたドライエッチング処理、並びに前記マスク膜上及び前記開口パターン内への保護膜形成処理を交互に行うことにより、前記被加工物に凹部又は貫通孔を形成する工程とを具備する。
【0014】
前記被加工物に前記凹部又は前記貫通孔を形成する工程において、前記チャンバを加熱してもよい。
【0015】
本発明に係る被加工物の加工方法は、前記チャンバの内部に、開口パターンを有するマスク膜が形成された被加工物を配置する工程と、
前記チャンバの内部で、前記マスク膜をマスクとしたドライエッチング処理、並びに前記マスク膜上及び前記開口パターン内への保護膜形成処理を交互に行うことにより、前記被加工物に凹部又は貫通孔を形成する工程と、
を具備し、
前記被加工物に凹部又は貫通孔を形成する工程において前記チャンバが冷却される。

【0016】
上記した被加工物の加工方法において、前記被加工物は、例えば基板である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
以下、図面を参照して本発明の実施形態について説明する。図1は、本発明の実施形態に係る基板の加工方法に用いられるドライエッチング装置の構成を示す断面概略図である。本図に示すドライエッチング装置は、シリコン基板等の基板に凹部又は貫通孔をドライエッチングにより形成する装置である。シリコン基板に貫通孔を形成する場合、シリコン基板は、貫通孔に導電材料を埋め込んだ貫通電極を有する半導体チップを形成する場合に用いられる。この半導体チップは、複数積層されることにより3次元実装される。
【0018】
このドライエッチング装置において、チャンバ110の内部には、基板100を載置するステージ111が設けられている。ステージ111には、加熱用のヒータ(図示せず)が設けられている。またチャンバ110の内部には、ガス導入口110aからエッチングガス(プロセスガス)が導入される。チャンバ110内に導入されたエッチングガスは、電極(図示せず)から印加される電圧によりプラズマ放電し、基板100をドライエッチングする。またチャンバ110内の雰囲気ガスは排気口110bから排気される。チャンバ110の内壁には、膜112が付着している。
【0019】
チャンバ110の上面の上方には、チャンバ110を加熱するヒータ122が設けられている。またチャンバ110の少なくとも側壁には、チャンバ110を冷却する為の水冷管124bが埋め込まれている。水冷管124bは、チャンバ110外部の水管124aに接続されており、水管124aに接続されたポンプ124により、冷却水が供給される。なお、冷却水は循環式であっても良いし、循環式でなくても良い。ヒータ122及びポンプ124は、制御部126によって制御されている。なお制御部126は、ステージ111を加熱するヒータも、ヒータ122及びポンプ124から独立して制御している。
【0020】
図2の各図は、ボッシュプロセス法により基板100に高アスペクト比の凹部100aを形成する方法を説明するための断面図である。まず図2(A)に示すように、基板100上に、開口パターンを有するマスク膜102を形成する。次いで、マスク膜102をマスクとしたドライエッチングを行う。これにより、基板100には凹部100aが形成される。この状態において、凹部100aは十分なアスペクト比を有していない。
【0021】
次いで図2(B)に示すように、凹部100aの側壁上及びマスク膜102上に、保護膜103を薄く形成する。このとき、凹部100aの底面にも保護膜103が形成される場合もある。
【0022】
次いで図2(C)に示すように、ドライエッチングを再び行う。ドライエッチング条件は、保護膜103のエッチングレートが基板100のエッチングレートより遅い条件にする。これにより、凹部100aのアスペクト比が高くなる。
その後、図2(B)及び図2(C)に示した工程を必要な回数繰り返し、凹部100aを必要なアスペクト比にする。
【0023】
図3は、図1に示したドライエッチング装置を用いて、図2に示した処理を行う方法の第1例を説明するためのフローチャートである。本図に示す例において、基板100がチャンバ110に挿入される前に、基板100には、図2に示したマスク膜102が形成されている。
【0024】
基板100を処理しない間、ドライエッチング装置の制御部126は、ヒータ122を動作させてチャンバ110を予熱しておく(S2)。そして、基板100を処理する前、チャンバ110内にダミーウェハを搬入する。また制御部126はポンプ124を動作させ、チャンバ110を冷却する。この状態で、チャンバ110にはCHF、C等のフッ化炭素系ガスがプロセスガスとして導入され、このガスをプラズマ放電する。これにより、チャンバ110の内壁に膜が形成され、膜112が厚くなる(S4)。本例において、チャンバ110の内壁への成膜処理は、後述する保護膜形成処理と同様のガスが用いられる。その後、ダミーウェハを搬出する。
【0025】
チャンバ110は冷却されている為、膜112の成膜速度は高い。このため、膜112を必要な厚さにするまでの時間が短くなる。
【0026】
なお、チャンバ110の内壁への成膜処理において、チャンバ110は常に冷却される必要は無く、例えばダミーウェハを搬入している間のみ、ポンプ124が動作するようにしてもよい。このようにすると、チャンバ110を冷却しすぎることがなくなり、後述するエッチング処理においてエッチング速度がばらつくことを抑制できる。
【0027】
また、図1に示す例においてチャンバ110は側壁の全面が冷却される構成であったが、上壁にも水冷管を埋め込むことにより上壁も冷却される構成にしてもよい。また側壁及び上壁のうち膜112が成膜しにくい部分のみに水冷管を埋め込み、この部分が他の部分と比べて低温になるようにしてもよい。
【0028】
次いで、マスク膜102が形成された基板100をチャンバ110内に搬入する(S6)。次いで制御部126はヒータ122を動作させ、チャンバ110を加熱する。この状態で、図2(B)を用いて説明したエッチング処理、及び図2(C)を用いて説明した保護膜形成処理を、必要回数繰り返す。エッチング処理におけるエッチングガスは、SF等のフッ化硫黄系のガスであり、このガスをプラズマ放電することによりドライエッチングが行われる。また保護膜形成処理では、CHF、C等のフッ化炭素系ガスが導入され、このガスをプラズマ放電することにより保護膜103が形成される。これにより基板100には、凹部100aが形成される(S8)。なお、凹部100aを形成するときのエッチング処理においては、膜112もエッチングされる。その後、基板100をチャンバ110から搬出する(S10)。
【0029】
図4は、図1に示したドライエッチング装置を用いて、図2に示した処理を行う方法の第2例を説明するためのフローチャートである。以下、図3に示した第1例と同様の処理については同一のステップ番号を付し、説明を省略する。
【0030】
図3のS2〜S4に示した処理が行われた後、マスク膜102が形成された基板100をチャンバ110内に搬入する(S6)。次いで制御部126はヒータ122を動作させ、プラズマを発生(点火)するまでチャンバ110を加熱する(S81)。プラズマが発生した後、制御部126は、ヒータ122の動作を停止させ、ポンプ124を動作させることにより、チャンバ110を冷却する。この状態で、図2(B)を用いて説明したエッチング処理及び保護膜形成処理を交互に所定回数行う(S82)。
【0031】
チャンバ110は冷却されている為、保護膜形成処理における膜112の成膜速度は高い。一方、エッチング処理における膜112のエッチング速度は従来と比較して変わらない。このため、凹部100aの形成工程において膜112は減りにくくなる。
そして基板100に凹部100aが形成された後、基板100をチャンバ110から搬出する(S10)。
【0032】
以上、本実施形態によれば、図3及び図4を用いて説明したように、チャンバ110の内壁への成膜処理において、チャンバ110を冷却しているため、膜112の成膜速度は高い。このため、膜112を必要な厚さにするまでの時間が短くなる。従って、基板100に凹部100aを形成し始めてから、次の基板100に凹部100aを形成し始めるまでの時間を短くすることができる。この結果、基板100のスループットが向上する。
【0033】
また、膜112が必要な厚さを有している限り、S4に示した処理は基板100を入れ替えるたびに行う必要はない。図4を用いて説明した例によれば、基板100に保護膜103を形成するときに、チャンバ110の内壁における膜112の成長速度が速くなる一方、基板100をエッチングするときの膜112のエッチング速度は変化しない。このため、S4に示した処理の回数を削減できる。
従って、さらに基板100のスループットが向上する。
【0034】
図5は、第2の実施形態に係る液滴吐出ヘッド1の構成を説明するための分解斜視図であり、図6は、液滴吐出ヘッド1を下側から見た斜視構成図の一部破断図である。本実施形態の液滴吐出ヘッド1は、機能液を液滴上にしてノズルから吐出するものである。図5に示すように、液滴吐出ヘッド1は、液滴が吐出されるノズル開口15を備えたノズルプレート20と、ノズルプレート20の上面に接続されてインク供給路14を備える流路形成基板10と、該流路形成基板10の上面に接続された弾性板50と、弾性板50の上面に接続されてリザーバ部31が形成されているリザーバ形成基板30と、リザーバ形成基板30上に設けられていて弾性板50を変位させる圧電素子300と、圧電素子300を駆動するための駆動回路部60とを備えている。
【0035】
流路形成基板10は、シリコン単結晶基板を加工することにより形成されたもので、この流路形成基板10の上面側(+Z方向)には、熱酸化により形成した二酸化シリコンからなる、厚さ1〜2μmの弾性板50が形成されている。
【0036】
また流路形成基板10には、図6に示すように、複数の平面視略櫛歯状の開口領域が区画形成されており、これらの開口領域のうち、X方向に延びて形成された部分が、ノズルプレート20と弾性板50とにより囲まれることで圧力発生室(キャビティ)12を形成している。そして、液滴吐出ヘッド1の動作時には圧力発生室12に機能液を収容し、圧力発生室12に印加される圧力によってノズル開口15から機能液を吐出するようになっている。
【0037】
また、複数の隔壁11により区画された圧力発生室12がX方向に2列並設され、平面視略櫛歯状の開口領域のうち、図示Y方向に延びて形成された部分が、各圧力発生室12を連通させる連通部13を形成している。この連通部13は、図1に示されるように、リザーバ形成基板30のリザーバ部31に連通し、共通のインク室として機能するリザーバ40の一部を構成している。ここで、リザーバ40とは、圧力発生室12に供給する機能液(インク)を予備的に保持する空間である。
【0038】
また、各圧力発生室12の一端部には、連通部13の一部であるインク供給路14が設けられていて、連通部13によって各圧力発生室12が連通されるようになっている。各圧力発生室12の一端に連通する各インク供給路14は、圧力発生室12より浅く形成されており、圧力発生室12に流入するインクの流路抵抗を一定に保持している。
【0039】
上記した構成のうち、流路形成基板10の圧力発生室12及び連通部13が、第1の実施形態の図3又は図4で説明した方法により製造される。すなわち第1の実施形態の図2に示した基板100が、本実施形態の流露形成基板10に相当し、図2に示した凹部100aが、本実施形態の圧力発生室12及び連通部13に相当する。
【0040】
このように、本実施形態では、液体吐出ヘッド1の流路形成基板10が有する圧力発生室12及び連通部13を、第1の実施形態の図3又は図4に示した方法により製造する為、流路形成基板10に圧力発生室12及び連通部13を形成する工程のスループットが向上する。
【0041】
尚、本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施することが可能である。例えば第1の実施形態において、チャンバ110の温度を測定する温度計を設け、制御部126が、この温度計の測定値に基づいてヒータ122及びポンプ124を制御しても良い。また第1の実施形態の第2例において、エッチング処理を行う場合に制御部126は、ヒータ122を動作させなくても良い。
【図面の簡単な説明】
【0042】
【図1】実施形態に用いられるドライエッチング装置の構成を示す断面概略図。
【図2】各図は、ボッシュプロセス法により基板100に凹部100aを形成する方法を説明する断面図。
【図3】図1に示したドライエッチング装置を用いて、図2に示した処理を行う方法の第1例を説明するためのフローチャート。
【図4】図1に示したドライエッチング装置を用いて、図2に示した処理を行う方法の第2例を説明するためのフローチャート
【図5】第2の実施形態に係る液滴吐出ヘッド1の構成を説明するための分解斜視図。
【図6】液滴吐出ヘッド1を下側から見た斜視構成図の一部破断図。
【符号の説明】
【0043】
1…液体吐出ヘッド、10…流露形成基板、11…隔壁、12…圧力発生室、13…連通部、14…インク供給路、15…ノズル開口、20…ノズルプレート、30…リザーバ形成基板、31…リザーバ部、40…リザーバ、50…弾性板、100…基板、100a…凹部、102…マスク膜、103…保護膜、110…チャンバ、110a…ガス導入口、111…ステージ、112…膜、122…ヒータ、124…ポンプ、124a…水管、124b…水冷管、126…制御部、300…圧電素子

【特許請求の範囲】
【請求項1】
内部に配置された被加工物に対してドライエッチング処理及び保護膜形成処理が交互に行われ、かつ内壁に膜を形成することを目的として、内部に前記被加工物がないときに成膜処理が行われるチャンバと、
前記チャンバを冷却する冷却手段と、
前記冷却手段を制御する制御部と、
を具備し、
前記制御部は、前記成膜処理が行われる場合に前記冷却手段を動作させるドライエッチング装置。
【請求項2】
前記制御部により制御され、前記チャンバを加熱する加熱手段を具備し、
前記制御部は、前記被加工物に対して前記ドライエッチング処理及び前記保護膜形成処理を行う場合に、前記加熱手段を動作させる請求項1に記載のドライエッチング装置。
【請求項3】
内部に配置された被加工物に対してドライエッチング処理及び保護膜形成処理が交互に行われるチャンバと、
前記チャンバを冷却する冷却手段と、
前記チャンバを加熱する加熱手段と、
前記冷却手段を制御する制御部と、
を具備し、
前記制御部は、前記被加工物がなく、かつ前記成膜処理が行われないときに前記加熱手段を動作させて前記チャンバを予熱し、前記ドライエッチング処理及び保護膜形成処理が交互に行われるときに前記冷却手段を動作させるドライエッチング装置。
【請求項4】
チャンバを冷却し、該チャンバの内部で保護膜形成処理を行うことにより、前記チャンバの内壁に保護膜を形成する工程と、
前記チャンバの内部に、開口パターンを有するマスク膜が形成された被加工物を配置する工程と、
前記チャンバの内部で、前記マスク膜をマスクとしたドライエッチング処理、並びに前記マスク膜上及び前記開口パターン内への保護膜形成処理を交互に行うことにより、前記被加工物に凹部又は貫通孔を形成する工程と、
を具備する被加工物の加工方法。
【請求項5】
前記被加工物に前記凹部又は前記貫通孔を形成する工程において、前記チャンバを加熱する請求項4に記載の被加工物の加工方法。
【請求項6】
チャンバを冷却し、該チャンバの内部で保護膜形成処理を行うことにより、前記チャンバの内壁に保護膜を形成する工程と、
前記チャンバの内部に、開口パターンを有するマスク膜が形成された被加工物を配置する工程と、
前記チャンバの内部で、前記マスク膜をマスクとしたドライエッチング処理、並びに前記マスク膜上及び前記開口パターン内への保護膜形成処理を交互に行うことにより、前記被加工物に凹部又は貫通孔を形成する工程と、
を具備し、
前記被加工物に凹部又は貫通孔を形成する工程において前記チャンバが冷却される被加工物の加工方法。
【請求項7】
前記被加工物は基板である請求項4〜6のいずれか一項に記載の被加工物の加工方法。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate


【公開番号】特開2008−270348(P2008−270348A)
【公開日】平成20年11月6日(2008.11.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−108198(P2007−108198)
【出願日】平成19年4月17日(2007.4.17)
【出願人】(000002369)セイコーエプソン株式会社 (51,324)
【Fターム(参考)】